JP2002060282A - コンクリート防食無臭被覆材組成物及びコンクリート防食無臭被覆工法 - Google Patents

コンクリート防食無臭被覆材組成物及びコンクリート防食無臭被覆工法

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JP2002060282A
JP2002060282A JP2000248636A JP2000248636A JP2002060282A JP 2002060282 A JP2002060282 A JP 2002060282A JP 2000248636 A JP2000248636 A JP 2000248636A JP 2000248636 A JP2000248636 A JP 2000248636A JP 2002060282 A JP2002060282 A JP 2002060282A
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Junzo Kobori
順三 小堀
Takuji Shimizu
卓爾 清水
Nobuo Konnai
信雄 近内
Shigeo Nagasaki
榮夫 長崎
Masaaki Nozaki
雅明 野崎
Atsuhiro Yoshida
敦弘 吉田
Narimoto Maeda
成基 前田
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Mitsui Chemicals Inc
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NIPPON C R M KK
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ビニルエステル樹脂が本来有する耐酸性を保
持したまま、低揮発性で作業環境維持および周辺環境維
持に優れ、施工性且つ、耐久性にも優れたコンクリート
防食無臭被覆材組成物およびそれらを用いた防食無臭被
覆工法を提供する。 【解決手段】 ノンスチレン型反応性組成物を用いた
プライマー材素地調整材フレークライニング材から
なる。プライマー材は、エポキシ樹脂とアクリル酸およ
び/またはメタクリル酸を反応して得られるビニルエス
テルまたはその変成物(I)0.5〜4.5質量部と低
揮発性の脂環式1官能(メタ)アクリレート系モノマー
(III)99.5〜95.5質量部からなる反応性組
成物100質量部、無溶剤型ウレタン樹脂5〜30質量
部、硬化剤0.5〜3質量部および硬化促進剤0.1〜
5質量部を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリート防食被
覆材組成物及びコンクリート防食被覆工法に関する。よ
り詳しくは、下水道処理施設、農業集落排水処理施設、
漁業集落排水処理施設等のコンクリート防食被覆材組成
物及びコンクリート防食被覆工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリート構造物は、耐久性が優れて
いるため構造体として広く用いられている。下水道処理
施設においても終末処理施設場やポンプ場、管路施設等
に広く用いられている。これらの処理施設の中で、特に
下水が滞留しやすいところでは、下水中に含まれる硫酸
塩が硫酸塩還元細菌により還元され、硫化水素が発生
し、気相中に放散され濃縮される。さらに、濃縮された
硫化水素はコンクリート壁面に結露し、硫黄酸化細菌に
より酸化され硫酸が生成し、これがコンクリートの腐食
を促進することが知られている。
【0003】これを防止するために、コンクリート表面
に被覆材料を施し、腐食を防止する手法がしばしば採用
される。そこでコンクリート防食指針(案)(日本下水
道事業団編著、平成9年 6月発行)に示されているよ
うに被覆材料としては、エポキシ樹脂やタールエポキシ
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂等
を使用するのが一般的であるが、これらには次の様な問
題がある。
【0004】エポキシ樹脂やタールエポキシ樹脂を用い
る被覆工法は、樹脂そのものの耐酸性が乏しいことか
ら、被覆材料を厚く塗布する必要があり、耐久性、経済
性、施工性に劣る。また、不飽和ポリエステル樹脂、ビ
ニルエステル樹脂を用いる被覆材料は、耐酸性は良好で
あるが、スチレンモノマーを使用しており、その揮発性
が高いことから臭気が強く、作業環境維持、周辺環境維
持に問題がある。
【0005】また、これを改善するためスチレンモノマ
ーに代わるものとして脂肪族アルコール類の低揮発性
(メタ)アクリレート化合物を用いると粘度が高くなり
作業性上問題である。更にアリル化合物を用いると施工
時アクロレインガス等の有害なガスを発生することがあ
り問題である。
【0006】また、フレークライニング材をコンクリー
ト構造物に直接施工することはコンクリート中の水分の
影響により硬化妨害を受け接着性が問題であるのでプラ
イマー材を施工することが是非必要である。
【0007】一般的にはプライマー材として溶剤型のウ
レタン樹脂やスチレンを含むビニルエステル樹脂組成物
を用いるが、スチレンモノマーを使用しており、その揮
発性が高いことから臭気が強く、作業環境維持、周辺環
境維持に問題がある。
【0008】更に、プライマー材の後には素地調整材を
施工し施工面を平滑にして次の工程のフレークライニン
グ材を施工しやすいようにする必要がある。
【0009】素地調整材にはスチレン含有のビニルエス
テル樹脂やポリマーセメント用として使用されるラテッ
クス化またはエマルション化した水分散系エポキシ樹脂
を使用することが一般的であるがスチレン含有ビニルエ
ステル樹脂はスチレンモノマーを使用しており、その揮
発性が高いことから臭気が強く、作業環境維持、周辺環
境維持に問題がある。
【0010】無臭の防食被覆材としては特開平10−2
31453、特開2000−63448、特開2000
ー63449が開示されている。
【0011】特開平10−231453公報ではコンク
リート構造体上に素地調整組成物を塗布し、次いで防食
被覆組成物を塗布する方法、または素地調整組成物を塗
布し、次いでプライマー組成物を塗布したあとに防食被
覆組成物を塗布する方法が開示されているが、コンクリ
ート構造体と素地調整組成物との接着強度を高めるため
にプライマーを用いることを構成とした発明は開示され
ていない。
【0012】特開2000−63449号公報では、ス
レート上に素地調整組成物を塗布し、次いで防食被覆組
成物を塗布する方法、または素地調整組成物を塗布し、
次いでプライマー組成物を塗布したあとに防食被覆組成
物を塗布する方法が開示されているが、スレートと素地
調整組成物との接着強度を高めるためにプライマーを用
いることを構成とした発明は開示されていない。
【0013】特開2000−63448号公報では、鋼
材上にプライマーを塗布し、次いで防食被覆組成物を塗
布する方法が開示されているが、コンクリート構造体と
素地調整組成物との接着強度を高めるためにプライマー
を用いることを構成とした発明は開示されていない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ビニ
ルエステル樹脂が本来有する耐酸性をはじめとする耐薬
品性を保持したまま、低揮発性で施工環境維持および周
辺環境維持に優れ、且つ施工性、耐久性、および経済性
に優れたそれぞれノンスチレン型反応性組成物からなる
プライマー材 素地調整材 フレークライニン
グ材、及びこれ等の3層からなるコンクリート防食無臭
被覆材組成物およびそれらを用いたコンクリート防食無
臭被覆工法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく鋭
意検討の結果、本発明者らは以下のコンクリート防食無
臭被覆材組成物およびその防食無臭被覆工法が有効であ
ることを見出した。すなわち本発明は以下の発明から構
成される。
【0016】 エポキシ樹脂とアクリル酸および/ま
たはメタクリル酸を反応して得られるビニルエステルま
たはその変成物(I)0.5〜4.5質量部と低揮発性
の脂環式1官能(メタ)アクリレート系モノマー(II
I)99.5〜95.5質量部からなる反応性組成物1
00質量部、無溶剤型ウレタン樹脂5〜30質量部、硬
化剤0.5〜3質量部および硬化促進剤0.1〜5質量
部を含有するコンクリート防食無臭被覆用プライマー材
組成物。
【0017】 エポキシ樹脂とアクリル酸および/ま
たはメタクリル酸を反応して得られるビニルエステルま
たはその変成物(I)61〜80質量部、低揮発性の脂
環式1官能(メタ)アクリレート系モノマー(III)39
〜20質量部を含有する反応性組成物100質量部、平均
アスペクト比が1〜6で且つ平均粒子径が1〜50μm
の無機充填材25〜200質量部、平均アスペクト比が
10以上で且つ平均粒子径が100〜3000μmの鱗
片状無機充填材0〜80質量部、硬化剤0.5〜3質量
部および硬化促進剤0.1〜5質量部を含有するコンク
リート防食無臭被覆用素地調整材組成物。
【0018】 エポキシ樹脂とアクリル酸および/ま
たはメタクリル酸を反応して得られるビニルエステルま
たはその変成物(I)61〜80質量部、低揮発性の脂
環式1官能(メタ)アクリレート系モノマー(III)39
〜20質量部を含有する反応性組成物100質量部、低揮
発性非脂環式(メタ)アクリレート系モノマー(II)0
〜20質量部、平均アスペクト比が1〜6で且つ平均粒
子径が1〜50μmの無機充填材0〜40質量部、平均
アスペクト比が10以上で且つ平均粒子径が100〜3
000μmの鱗片状無機充填材15〜75質量部、硬化
剤0.5〜3質量部および硬化促進剤0.1〜5質量部
を含有するコンクリート防食無臭被覆用フレークライニ
ング組成物。
【0019】 コンクリート構造物に、記載のプラ
イマー組成物を厚さ0.5〜1.0mm、記載の素地
調整組成物を厚さ0.5〜1.0mm及び、記載のフ
レークライニング組成物を厚さ0.45〜1.0mmを
順次施工硬化させて一体化せしめるたことを特徴とする
コンクリート防食被覆積層体。
【0020】 コンクリート構造物に、記載のプラ
イマー組成物を厚さ0.5〜1.0mm、記載の素地
調整組成物を厚さ0.5〜1.0mm及び、記載のフ
レークライニング組成物を厚さ0.45〜1.0mmを
順次施工硬化させて一体化せしめるたことを特徴とする
コンクリート防食被覆積層体の製造方法。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明について、さらに詳細に説
明する。最初に本明細書で使用されている用語について
説明する。
【0022】(1)エポキシ樹脂とアクリル酸および/
またはメタクリル酸を反応して得られるビニルエステル
またはその変成物(I)とは、例えばビスフェノール類
やノボラック樹脂等のフェノール性水酸基をエピクリル
ヒドリン反応させて得たエポキシ樹脂を(メタ)アクリ
ル酸と反応させたビニルエステルであり、通常は2個の
(メタ)アクリル酸に由来するビニル基を有している。
または本発明ではその変成物も用いることができる。
【0023】エポキシ樹脂とは、例えば、接着剤あるい
はプリント配線用のガラス積層板用樹脂等に市販されて
いるものが用いられ、通常は一分子中にグリシジル基を
2個以上有するエポキシ樹脂であり、例えば油化シェル
エポキシ社の商品名エピコート828、834、100
1、1002、1003、1004等、三井化学(株)
のエポミックスR140、R144、R361、R36
2、R363、R364等のビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、油化シェル社エピコート152,154等のノ
ボラック型、1,6ヘキサンジオールジグリシジルエー
テル等の脂肪族ジグリシジルエーテル等を例示すること
ができる。
【0024】(2)低揮発性の脂環式1官能(メタ)ア
クリルレート系モノマーとは20℃での蒸気圧が1mm
Hg以下であり、分子内に脂環状構造を有するラジカル
重合可能な(メタ)アクリレート基を1個有する(メ
タ)アクリレート化合物である。その例としてはシクロ
ヘキシルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエ
チルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート等が
ある。またこれらは単独もしくは2種類以上を任意の割
合で混合して使用することができる。20℃での蒸気圧
が1mmHg以下であると無臭組成物を製造することが
できる。
【0025】(3)低揮発性非脂環式(メタ)アクリレ
ート系モノマーとは20℃の蒸気圧が1mmHg以下の
脂環状構造を有しない1〜3官能性(メタ)アクリレー
ト化合物でエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ベンジ
ルメタクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレー
ト等を例示できる。これらは2種類以上混合して使用出
来る。20℃での蒸気圧が1mmHg以下であると無臭
組成物を製造することができる。
【0026】(4)無溶剤型ウレタン樹脂とは、いわゆ
る溶剤を含有してなければ、公知のすべてのウレタン樹
脂を使用することができる。例示すれば、トルイジンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
4,4−ジフェニルメチレンジイソシアネート、等のジ
イソシアネート類と1,4−ブタンジオール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリエチレングリコール等を反応せ
しめて得られるウレタン樹脂、あるいはジイソシアネー
ト類と水をビューレット反応させて得られるウレタン樹
脂等である。
【0027】(5)硬化剤とはラジカル開始剤であり、
安全に取り扱える有機過酸化物であれば特に制限はない
が、メチルエチルケトンパーオキサイド、キュメンハイ
ドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等を例
示することができる。
【0028】(6)硬化促進剤とは、有機過酸化物とレ
ドックス反応を起こし、ラジカルの発生を容易にする作
用を有するものであれば特に制限されないが、ナフテン
酸コバルト、オクテン酸コバルト等のコバルト有機酸塩
やバナジウム塩、ジメチルアニリン等の芳香族3級アミ
ン類、N,Nジメチルアセトアセタミド、アセチルアセ
トン、アセト酢酸エステル等を例示することができる。
【0029】(7)プライマー材とはコンクリート構造
物に直接塗布し、素地調整材の接着性を仲立ちするもの
である。
【0030】(8)素地調整材とはコンクリート構造物
表面を平滑にしてフレークライニング材の施工性を高め
るためにプライマー材施工の後、フレークライニング施
工前に施工するものである。
【0031】(9)フレークライニングとはフレーク材
の遮蔽効果により腐食環境からコンクリート構造物を保
護するものである。
【0032】(10)無機充填材とは、平均アスペクト
比が1〜6であり、平均粒子径が1〜50μmである無
機充填材であり、例えば炭酸カルシウム粉、水酸化アル
ミニウム、シリカパウダー、ガラスパウダー、クレー等
公知の慣用の充填材である。無機充填材の粒径は各種あ
るが、粒径が大きすぎると各種組成物を薄く塗布するこ
とができず、粒径が小さすぎると樹脂に充填した後の組
成物の粘度が大きくなり過ぎて塗布作業性が悪化するの
で1〜50μmの平均粒子径のものが望ましい。また形
状も球形に近いものが樹脂組成物の流動性の点で好まし
く、平均アスペクト比が1〜6のものが望ましい。
【0033】(11)鱗片状無機充填材とは平均アスペ
クト比が10以上で且つ平均粒径が100〜3000μ
の無機充填材であり、好ましくはマイカフレーク、ガラ
スフレークであり、より好ましくはガラスフレークであ
る。
【0034】次に、本願発明を具体的に説明する。
【0035】1)プライマー材組成物:プライマー材組
成物は、エポキシ樹脂とアクリル酸および/またはメタ
クリル酸を反応して得られるビニルエステルまたはその
変成物(I)0.5〜4.5質量部、好ましくは1〜4
質量部と低揮発性の脂環式1官能(メタ)アクリレート
系モノマー(III)99.5〜95.5質量部、好まし
くは99〜96質量部からなる反応性組成物100質量
部、無溶剤型ウレタン樹脂5〜30質量部、好ましくは
7〜26質量部、硬化剤0.5〜3質量部および硬化促
進剤0.1〜5質量部を攪拌機等で攪拌、混合すること
で本発明のプライマー材組成物を製造することができ
る。
【0036】また、必要に応じて硬化時間を調整するた
めにP−ベンゾキノン、トルキノン等のキノン類、ハイ
ドロキノン、P−t−ブチルカテコール等のハイドロキ
ノン類等の重合禁止剤を配合することも可能である。さ
らに揺変性を賦与するためヒュームドシリカ等の揺変性
賦与材、顔料及び乾燥性を高めるためにパラフィンワッ
クス等を配合する事も可能である。
【0037】上記組成物において、低揮発性の脂環式1
官能(メタ)アクリレート系モノマー(III)が95.
5質量部以上あれば組成物の粘度が高くなくコンクリー
トへの浸透が良好で接着強度が良好となる。無溶剤型ウ
レタン樹脂が5質量部以上ではコンクリートとの接着性
が良好で、30質量部以下ではプライマー自身の強度が
良好である。
【0038】このようなプライマーを硬化させるために
添加する硬化剤としてはメチルエチルケトンパーオキサ
イド、アセチルアセトンパーオキサイド、クメンハイド
ロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等の有機
過酸化物が用いられる。硬化剤の使用量は通常、反応性
組成物100質量部に対して0.5〜3.0質量部であ
る。
【0039】同じく硬化促進剤としては、ジメチルアニ
リン等の芳香族3級アミン類やN,Nジメチルアセトア
セタミド、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル等、
ナフテン酸コバルト、オクテン酸コバルト等のコバルト
有機酸塩等があげられる。硬化剤の使用量は通常、反応
性組成物100質量部に対して0.1〜5.0質量部で
ある。
【0040】ここで、上記のエポキシ樹脂とアクリル酸
及び/またはメタクリル酸との反応は、80〜140℃
で攪拌機を備えた反応器内で加熱反応させることにより
製造することができる。アクリル酸及び/またはメタク
リル酸は最初から一括して仕込んでもよいし、反応温度
に達した後、逐次、連続して滴下して仕込んでもよい。
反応の際、グリシジル基とカルボキシル基の反応触媒と
して3級アミンや4級アンモニウム塩を添加してもよ
い。また、反応中に樹脂のゲル化を防止するため、予め
重合禁止剤を反応系に添加したり、乾燥空気(または酸
素)雰囲気下で行うことが一般的である。
【0041】その際の、エポキシ樹脂に含まれるグリシ
ジル基に対するアクリル酸及び/またはメタクリル酸の
比率は当量比で0.8〜1.2が好ましい。この範囲で
は硬化後の架橋密度が適当で、耐薬品性が良好で好まし
い。反応の終点は反応物の酸価で決定されるが、反応率
が90%以上で反応を終了するのが一般的である。上記
の反応により(メタ)アクリル酸の大部分は反応で消費
されるので臭気は殆ど感じないものが得られる。
【0042】エポキシ樹脂とアクリル酸及び/またはメ
タクリル酸との反応物をそのままビニルエステルとして
使用することができる。またこのビニルエステル分子中
に存在する水酸基と無水マレイン酸、無水テトラヒドロ
フタル酸等の不飽和基を有する有機酸無水物をさらに加
熱反応させて得られる変性されたビニルエステルも本発
明で使用できる。その際、ビニルエステル中に含まれる
水酸基に対して0.1〜1.0当量の有機酸無水物を用
いて60〜120℃で1〜4時間反応させるのが一般的
である。
【0043】この様に変性したビニルエステルは(メ
タ)アクリル酸に由来する二重結合の他に不飽和基を有
する有機酸無水物に由来する二重結合が加わるので、本
発明の被覆用プライマー材組成物、被覆用素地調整材組
成物、被覆用フレークライニング組成物としての性能向
上期待できる。また、変性により、空気に触れる面の硬
度もより良好となり、表面層の耐薬品性が向上する。
【0044】プライマー組成物の施工は刷毛、ローラ
ー、スプレー等で行うことができる。塗布厚さは0.2
〜1.0mm、好ましくは0.5〜0.8mmであり、
この範囲では接着性と施工性が良好である。
【0045】2)素地調整組成物 素地調整組成物は、エポキシ樹脂とアクリル酸および/
またはメタクリル酸を反応して得られるビニルエステル
またはその変成物(I)61〜80質量部、好ましくは
65〜75質量部、低揮発性の脂環式1官能(メタ)ア
クリレート系モノマー(III)39〜20質量部好まし
くは35〜25質量部、を含有する反応性組成物100
質量部、平均アスペクト比が1〜6で且つ平均粒子径が
1〜50μmの無機充填材25〜200質量部、平均ア
スペクト比が10以上で且つ平均粒子径が100〜30
00μmの鱗片状無機充填材0〜80質量部、好ましく
は2 〜70質量部、硬化剤0.5〜3質量部、および
硬化促進剤0.1〜5質量部を攪拌機等で攪拌、混合す
ることにより本発明の素地調整材組成物を製造すること
ができる。
【0046】また、必要に応じて硬化時間を調整するた
めにP−ベンゾキノン、トルキノン等のキノン類、ハイ
ドロキノン、P−t−ブチルカテコール等のハイドロキ
ノン類等の重合禁止剤を配合することも可能である。さ
らに揺変性を賦与するためヒュームドシリカ等の揺変性
賦与材、顔料及び乾燥性を高めるためにパラフィンワッ
クス等を配合する事も可能である。
【0047】上記組成物において、ビニルエステルが6
1質量部以上あれば組成物の強度が高く、プライマー層
との密着強度が充分であり、80質量部以下であれば経
済的で、空気に接した面の硬化が充分でベタツキが無く
好ましい。
【0048】平均アスペクト比が1〜6で且つ平均粒子
径が1〜50μmの無機充填材が200質量部以下であ
れば強度が良好で耐久性も充分であり、25質量部以上
であれば粘度が適当で作業性が良好である。また、燐片
状無機充填材は80質量部以下では粘度が適当で作業性
が良好である。
【0049】硬化剤としては前記プライマー組成物と同
様のものが用いられ、その使用量は反応性組成物100
質量部に対して0.5〜3.0質量部である。
【0050】硬化促進剤としては前記プライマー組成物
と同様のものが用いられ、その使用量は反応性組成物1
00質量部に対して0.1〜5.0質量部である。
【0051】素地調整組成物の施工はコテ、ヘラ、ロー
ラー等で行うことができる。塗布厚さは0.5〜1.5
mm、好ましくは0.3〜1.3mmであり、この範囲
では平滑賦与と良好な接着強度が得られ、前記のコンク
リート防食指針(案)(日本下水道事業団:平成9年6
月)にも適合する。
【0052】3)フレークライニング組成物 フレークライニング組成物は、エポキシ樹脂とアクリル
酸および/またはメタクリル酸を反応して得られるビニ
ルエステルまたはその変成物(I)61〜80質量部、
好ましくは65〜75質量部、低揮発性の脂環式1官能
(メタ)アクリレート系モノマー(III)39〜20質
量部好ましくは35〜25質量部、を含有する反応性組
成物100質量部、低揮発性非脂環式(メタ)アクリレ
ート系モノマー0〜20質量部、平均アスペクト比が1
〜6で且つ平均粒子径が1〜50μmの無機充填材0〜
40質量部、好ましくは3〜38質量部、平均アスペク
ト比が10以上で且つ平均粒子径が100〜3000μ
mの鱗片状無機充填材15〜75質量部、好ましくは2
0〜65質量部、硬化剤0.5〜3質量部、および硬化
促進剤0.1〜5質量部を攪拌機等で攪拌、混合するこ
とにより本発明のフレークライニング組成物を製造する
ことができる。
【0053】また、必要に応じて硬化時間を調整するた
めにP−ベンゾキノン、トルキノン等のキノン類、ハイ
ドロキノン、P−t−ブチルカテコール等のハイドロキ
ノン類等の重合禁止剤を配合することも可能である。さ
らに揺変性を賦与するためヒュームドシリカ等の揺変性
賦与材、顔料及び乾燥性を高めるためにパラフィンワッ
クス等を配合する事も可能である。
【0054】上記組成物において、ビニルエステルが6
1質量部以上あれば組成物の強度が高く、素地調整層と
の密着強度が充分であり、80質量部以下であれば経済
的で、空気に接した面の硬化が充分でベタツキが無く好
ましい。
【0055】平均アスペクト比が1〜6で且つ平均粒子
径が1〜50μmの無機充填材が40質量部以下であれ
ば強度が良好で耐久性も充分である。また、燐片状無機
充填材は75質量部以下では粘度が適当で作業性が良好
である。15質量部以上では防食効果が充分で、前記の
コンクリート防食指針(案)(日本下水道事業団:平成
9年6月)にも適合する硬化剤としては前記プライマー
組成物と同様のものが用いられ、その使用量は反応性組
成物100質量部に対して0.5〜3.0質量部であ
る。
【0056】硬化促進剤としては前記プライマー組成物
と同様のものが用いられ、その使用量は反応性組成物1
00質量部に対して0.1〜5.0質量部である。
【0057】フレークライニング組成物の施工は刷毛、
ヘラ、スプレー等で行うことができる。塗布厚さは0.
45〜1.0mm、好ましくは0.4〜0.8mmであ
り、この範囲では防食性、経済性および施工性が良好で
あった。
【0058】
【実施例】本発明を製造例、実施例、実験例、参考例及
び比較例により詳細に説明するが本発明はこれで制限さ
れることはない。以下において特に断りのない限り「部」
は質量部を表わす。
【0059】[製造例1] 反応性組成物〈1A及び1
B〉の製造 攪拌機、コンデンサー、温度計、空気導入管をそなえた
2リットルの四つ口フラスコにエピコート828(油化
シェル社)を494部、エピコート834を94部仕込
み、毎分10Lの乾燥空気を吹き込みながら120℃ま
で昇温した。昇温後、2,5−ジ−t−ブチル−4−メ
チルフェノール(重合禁止剤)0.8部を添加し、メタ
クリル酸258部を2時間かけて滴下した。滴下終了後
3時間経過した時点から、1時間毎に酸価の測定を行
い、15mgKOH/g以下になったことを確認後、反
応を終了した。反応終了後、ハイドロキノン(重合禁止
剤)0.2部を加えビニルエステルを得た。このビニル
エステルを3.6部をとり100℃まで冷却し、ジシク
ロペンテニルオキシエチルメタアクリレート(20℃で
の蒸気圧は1mmHg以下である)96.4部、ハイド
ロキノン0.018部を加えて溶解後、室温まで冷却
し、プライマー材用反応性組成物〈1A〉を得た。
【0060】またこのビニルエステル63部をとり同様
にジシクロペンテニルオキシエチルメタアクリレート3
7部、ハイドロキノン0.01部を加えて溶解後、室温
まで冷却し、素地調整材用およびフレークライニング用
反応性組成物〈1B〉を得た。
【0061】[製造例2]反応性組成物〈2A及び2B〉
の製造 製造例1で得たビニルエステルを3部とり100℃まで
冷却しジシクロペンテニルオキシエチルメタアクリレー
ト97部、ハイドロキノン0.02部を加えて溶解後、
室温まで冷却し、プライマー材用反応性組成物〈2A〉
を得た。 同様に製造例1で得たビニルエステルを70
部とり100℃まで冷却し、ジシクロペンテニルオキシ
エチル(メタ)アクリレート30部、ハイドロキノン
0.03部を加えて溶解後、室温まで冷却し素地調整材
用及びフレークライニング用反応性組成物〈2B〉を得
た。
【0062】[製造例3]反応性組成物〈3A及び3B〉
の製造 製造例1で得たビニルエステル2部をとり100℃まで
冷却し、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレー
ト98部及びハイドロキノン0.02部を加え溶解後、
室温まで冷却しプライマー材用反応性組成物〈3A〉を
得た。
【0063】同様に製造例1で得たビニルエステル75
部をとり100℃まで冷却し、ジシクロペンテニルオキ
シエチルメタクリレート25部、及びハイドロキノン
0.03部を加えて溶解後室温まで冷却し素地調整材用
及びフレークライニング用反応性組成物〈3B〉を得
た。
【0064】[製造例4]反応性組成物〈4A及び4B〉
の製造 攪拌機、コンデンサー、温度計、空気導入管をそなえた
2リットルの四つ口フラスコに1,6ヘキサンジオール
ジグリシジルエーテルを323部およびエピコート83
4を49部仕込み、毎分10リットルの乾燥空気を吹き
込みながら120℃まで昇温した。昇温後、2,5−ジ
−t−ブチル−4−メチルフェノール(重合禁止剤)
0.8部を添加し、メタクリル酸258部を2時間かけ
て滴下した。滴下終了後3時間経過した時点から、1時
間毎に酸価の測定を行い、15mgKOH/g以下にな
ったことを確認後、反応を終了した。反応終了後、無水
マレイン酸144部を仕込み120℃で2時間反応させ
た。反応終了後、ハイドロキノン0.2部を加えビニル
エステルを得た。このビニルエステル1部をとり100
℃まで冷却し、ジシクロペンテニルオキシエチルメタク
リレート99部、ハイドロキノン0.02 部を加えて
溶解後、室温まで冷却し、プライマー材用反応性組成物
〈4A〉を得た。同様に製造例4で得たビニルエステル
65部をとり100℃まで冷却し、ジシクロペンテニル
オキシエチルメタクリレート35部およびハイドロキノ
ン0.01部を加えて溶解後、常温まで冷却し素地調整
材用およびフレークライニング用反応性組成物〈4B〉
を得た。
【0065】[参考例1]製造例1で製造したビニルエス
テル6部をとりジシクロペンテニルオキシエチルメタア
クリレート94部、ハイドロキノン0.018部を加え
て溶解後、室温まで冷却しプライマー材用反応性組成物
〈A1−1〉を得た。
【0066】[参考例2]同様に製造例1で製造したビニ
ルエステル10部をとりジシクロペンテニルオキシエチ
ルメタアクリレート90部、ハイドロキノン0.016
部を加え溶解後、室温まで冷却しプライマー材用反応性
組成物〈A1−2〉を得た。
【0067】[参考例3]同様に製造例1で製造したビニ
ルエステル20部をとりジシクロペンテニルオキシエチ
ルメタアクリレート80部、ハイドロキノン0.012
部を加え溶解後、室温まで冷却しプライマー用反応性組
成物〈A1−3〉を得た。
【0068】[参考例4]常用されているスチレン型ビ
ニルエステル樹脂の製造 攪拌機、コンデンサー、温度計、空気導入管をそなえた
2リットルの四つ口フラスコにエピコート828を44
2部、エピコート834を84部仕込み攪拌下に毎分1
0Lの乾燥空気を吹き込みながら130℃まで昇温し
た。昇温後、ハイドロキノン(重合禁止剤)0.3部、
トリメチルベンジルアンモニウムクロライド2部を添加
し、メタクリル酸172部を2時間かけて滴下した。滴
下終了後3時間経過したところから、1時間毎に酸価の
測定を開始し、10mgKOH/g以下になったことを
確認した後、100℃まで冷却した。、これにスチレン
450部を加えて溶解後、室温まで冷却し、スチレン型
ビニルエステル樹脂<A1−4>を得た。
【0069】[実施例1]コンクリート防食無臭被覆材
の揮発性試験 製造例1〜4および参考例4で得た反応性組成物及びス
チレン型ビニルエステル樹脂を用いてプライマー材組成
物、素地調整材組成物及びフレークライニング組成物を
表1〜表2の配合で製造した。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】材料及び記号の説明 表1及び表2に記載された材料(記号)は次のとおりで
あり、以下の表においても同様に表記した。 NP1100:三井化学(株)製無溶剤型ウレタン樹脂オレスターNP1100 DM677 :大日本インキ化学工業(株)製湿気硬化型ウレタン塗料、バーノ ックDM677 MEKP :55%メチルエチルケトンパーオキサイド NPC :6%ナフテン酸コバルト タルク :冨士工業タルク(株)製タルクLMP-100(平均アスペクト 比 は3、平均粒径20ミクロンμm) ガラスフレーク:日本硝子繊維(株)製RCF140N(平均アスペクト比28 、平均粒径140μm) 着色材 :東京インキ(株)製PCN7L262E−G ワックス :日本精蝋(株)製パラフィンワックス130 揺変性賦与材:日本アエロジル(株)製アエロジル200 積算揮発量の測定 上記表1、表2で示した組成物を、各々直径90mmの
ガラスシャーレに30g採取し、37℃の恒温水槽内で
積算の揮発量を10分毎に60分間測定した。結果を表
3〜表4に示す。
【0073】
【表3】
【0074】
【表4】
【0075】表3、4に示す如く本発明の実験例1〜9
のプライマー材組成物、素地調整材組成物及びフレーク
ライニング組成物の揮発量は0もしくは、極めて少な
い。一方比較例1〜2は大量に揮発することが判る。
【0076】[実施例2]コンクリート防食無臭被覆材
の耐薬品性試験(10%硫酸試験)その1 (試験片の作成方法)JIS K5400に準拠した1
50×70×20mmのセメント板5枚を、JIS K
5400に従って前処理し、温度20±1℃、湿度65
±5%の恒温恒湿室内に保管し、試験に用いる材料とし
た。プライマー材組成物として表5のプライマー材組成
物の欄に記載の配合のものを用意し、3枚のセメント板
に厚さが0.2mmになるように刷毛で塗布した。更に
素地調整材組成物として表5の素地調整材組成物の欄
に記載の配合のものを用意し、プライマー材組成物を塗
布した3枚のセメント板に、プライマー層が指触乾燥
後、厚さが1.0mmになるようにコテで塗布した。
【0077】更に、素地調整材が指触乾燥後 、表5の
フレークライニング組成物の欄に記載の配合を有するフ
レークライニング組成物を準備し、夫々0.5mm厚に
刷毛で塗布し実験例10〜12のテストピースを準備し
た。比較例3として前述通り用意したコンクリート板に
表5記載のプライマー材組成物、素地調整材組成物およ
びフレークライニング組成物を塗布し、テストピースと
した。
【0078】
【表5】
【0079】(テストピースの評価方法)コンクリート
防食無臭被覆材組成物の塗布完了後、恒温恒湿室内で7
日間養生した後、試験に用いた。すなわち20℃にて1
0%硫酸水溶液に1、2、3、4、5、6ケ月間浸漬
し、表面状態を目視で観察すると共に質量変化を測定し
た。10%硫酸試験結果を表6に示す。
【0080】
【表6】
【0081】実験例10〜12及び比較例3に示すように本
発明の反応性組成物を使用したコンクリート防食無臭被
覆材はスチレン型ビニルエステル樹脂を使用したコンク
リート防食被覆材と同様に良好な耐酸性を有していた。
【0082】[実施例3]コンクリート防食無臭被覆材
の耐薬品性試験(10%硫酸試験)その2 (試験片の作成方法)実施例2に準ず。プライマー材組
成物、素地調整材組成物及びフレークライニング組成物
の配合は表7に示す。
【0083】(試験片の評価方法)実施例2に準ず。
【0084】
【表7】
【0085】10%硫酸試験結果を表8に示す。
【0086】
【表8】
【0087】実験例13〜15に示すように本発明の反応性
組成物を使用したコンクリート防食無臭被覆材は良好な
耐酸性を有していた。一方、比較例4は鱗片状無機充填
材が多すぎるため施工性が劣り防食層が不完全なため耐
酸性がやや劣る。また比較例5は鱗片状無機充填材が少
なすぎるため遮断効果が不足し、耐酸性がやや劣る結果
となった。
【0088】[実施例4]プライマー組成と防食無臭被覆
材の接着強度試験(その1) (試験片の作成方法)実施例2に準ず。接着性テストピ
ース配合は表9にまとめた。
【0089】
【表9】
【0090】(試験片の評価方法)コンクリート防食無
臭被覆層の塗布完了後、恒温恒湿室内で7日間養生した
後、JIS K 5400.8.7に示される引張試験
機でJIS K 5400.8.7に従って試験を行い
接着強度を測定した。その結果を表10に示す。
【0091】
【表10】
【0092】実験例16は比較例6〜8と比較して防食
無臭被覆材の接着強度が強かった。従って本発明のコン
クリート防食無臭被覆構造体は良好な接着強度有す。
【0093】[実施例5]プライマー材組成物と防食無臭
被覆材の接着強度試験(その2) (試験片の作成方法)実施例2に準ず。 配合を表11
に示す。
【0094】
【表11】
【0095】(試験片の評価方法)実施例4に準ず。そ
の結果を表12に示す。
【0096】
【表12】
【0097】実験例17〜19は比較例9〜10と比較し
て防食無臭被覆材の接着強度が強かった。従って本発明
のコンクリート防食無臭被覆構造体は良好な接着強度有
す。
【0098】[参考例5] 実施例2の実験例10〜12
及び比較例3においてプライマー材組成物を使用しない
場合の接着強度試験 (試験片の作成条件)コンクリート素地上にプライマー
材組成物を使用しないで素地調整層を施工する以外は実
施例2のテストピース作成に準ず。素地調整材組成物お
よびフレークライニング組成物の配合を表13に示す。
【0099】
【表13】
【0100】(試験片の評価法)実施例4に準ず。その
結果を表14に示す。
【0101】
【表14】
【0102】比較例11〜14に示すようにプライマー
材組成物層が無い場合はいずれも接着強度が低かった。
【0103】
【発明の効果】本発明のコンクリート防食無臭被覆用プ
ライマー材組成物、コンクリート防食無臭被覆用素地調
整材組成物及びコンクリート防食無臭被覆用フレークラ
イニング組成物は揮発性が低く、作業環境維持、周辺環
境維持上優れた特性を有し、耐酸性、耐久性にも優れる
ことから、下水道処理施設、農業集落排水処理施設、漁
業集落排水処理施設等のコンクリート防食被覆工法に好
適であり、コンクリート防食被覆材として用いることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 4/06 C09D 4/06 5/00 5/00 D 5/08 5/08 // B05D 7/24 302 B05D 7/24 302U 302P 303 303J (72)発明者 清水 卓爾 千葉県茂原市東郷1900 三井化学株式会社 内 (72)発明者 近内 信雄 愛知県名古屋市中区栄1丁目18番1号 日 本シーアールエム株式会社内 (72)発明者 長崎 榮夫 愛知県名古屋市中区栄1丁目18番1号 日 本シーアールエム株式会社内 (72)発明者 野崎 雅明 愛知県名古屋市中区栄1丁目18番1号 日 本シーアールエム株式会社内 (72)発明者 吉田 敦弘 愛知県名古屋市中区栄1丁目18番1号 日 本シーアールエム株式会社内 (72)発明者 前田 成基 愛知県名古屋市中区栄1丁目18番1号 日 本シーアールエム株式会社内 Fターム(参考) 4D075 CA33 DA23 DB12 DC05 EA02 EA05 EB22 EB33 EB45 EB47 EB56 EC23 EC53 EC54 4F100 AA01C AA01D AC10 AE00A AG00 AK02B AK02C AK02D AK21B AK21C AK21D AK25B AK25C AK25D AK25K AK51B AK53B AK53C AK53D AL01B AL01C AL01D AL05B AL05C BA04 BA07 BA10A BA10D CA02B CA02C CA02D DE02C DE02D GB01 GB04 GB07 JA20C JA20D JB02 JC00 JD20B JD20C JD20D JL00 JL05 4G028 CA01 CB04 CC03 CD03 FA01 4J038 DG002 FA122 FA131 FA132 FA142 FA251 FA252 FA272 JA34 JA47 JA51 JA56 JA66 JB06 JB13 KA03 KA04 KA08 KA20 NA03 NA27 PB05 PC04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂とアクリル酸および/また
    はメタクリル酸を反応して得られるビニルエステルまた
    はその変成物(I)0.5〜4.5質量部と低揮発性の
    脂環式1官能(メタ)アクリレート系モノマー(III)
    99.5〜95.5質量部からなる反応性組成物100
    質量部、無溶剤型ウレタン樹脂5〜30質量部、硬化剤
    0.5〜3質量部および硬化促進剤0.1〜5質量部を
    含有するコンクリート防食無臭被覆用プライマー材組成
    物。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂とアクリル酸および/また
    はメタクリル酸を反応して得られるビニルエステルまた
    はその変成物(I)61〜80質量部、低揮発性の脂環
    式1官能(メタ)アクリレート系モノマー(III)39〜2
    0質量部を含有する反応性組成物100質量部、平均ア
    スペクト比が1〜6で且つ平均粒子径が1〜50μmの
    無機充填材25〜200質量部、平均アスペクト比が1
    0以上で且つ平均粒子径が100〜3000μmの鱗片
    状無機充填材0〜80質量部、硬化剤0.5〜3質量部
    および硬化促進剤0.1〜5質量部を含有するコンクリ
    ート防食無臭被覆用素地調整材組成物。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂とアクリル酸および/また
    はメタクリル酸を反応して得られるビニルエステルまた
    はその変成物(I)61〜80質量部、低揮発性の脂環
    式1官能(メタ)アクリレート系モノマー(III)39〜2
    0質量部を含有する反応性組成物100質量部、低揮発
    性非脂環式(メタ)アクリレート系モノマー(II)0〜
    20質量部、平均アスペクト比が1〜6で且つ平均粒子
    径が1〜50μmの無機充填材0〜40質量部、平均ア
    スペクト比が10以上で且つ平均粒子径が100〜30
    00μmの鱗片状無機充填材15〜75質量部、硬化剤
    0.5〜3質量部および硬化促進剤0.1〜5質量部を
    含有するコンクリート防食無臭被覆用フレークライニン
    グ組成物。
  4. 【請求項4】 コンクリート構造物に、請求項1記載の
    プライマー組成物を厚さ0.5〜1.0mm、請求項2
    記載の素地調整組成物を厚さ0.5〜1.0mm及び、
    請求項3記載のフレークライニング組成物を厚さ0.4
    5〜1.0mmを順次施工硬化させて一体化せしめるた
    ことを特徴とするコンクリート防食被覆積層体。
  5. 【請求項5】 コンクリート構造物に、請求項1記載の
    プライマー組成物を厚さ0.5〜1.0mm、請求項2
    記載の素地調整組成物を厚さ0.5〜1.0mm及び、
    請求項3記載のフレークライニング組成物を厚さ0.4
    5〜1.0mmを順次施工硬化させて一体化せしめるた
    ことを特徴とするコンクリート防食被覆積層体の製造方
    法。
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