JP2002059406A - 竹の集成材体 - Google Patents

竹の集成材体

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JP2002059406A
JP2002059406A JP2000251327A JP2000251327A JP2002059406A JP 2002059406 A JP2002059406 A JP 2002059406A JP 2000251327 A JP2000251327 A JP 2000251327A JP 2000251327 A JP2000251327 A JP 2000251327A JP 2002059406 A JP2002059406 A JP 2002059406A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面に木口断面が表れて今までにない非常に
変わった美しい外観体裁を醸し出すことになると共に、
導管が表裏方向に配されることでこの導管を介して水分
と空気の流通も可能となり、しかも構成材として竹の切
断片を無駄なく使用可能で経済的に構成可能となるなど
の秀れた効果を発揮する竹の集成材体を提供すること。 【解決手段】 竹を長さ方向に細断した切断竹材1を、
導管が切断露出している木口断面2が表裏方向に配され
るように多数並列して、少なくとも表面に前記木口断面
2が多数並設した板状の集成材体Aに構成した竹の集成
材体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、突板合
板,スピーカーボックスなどの音響機器や音響設備室の
構成材(音響板),歩行用の敷板,ブロック,化粧板な
どの様々な用途の建築用部材として使用できる竹の集成
材体に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、この種の建築用部材として様々な構造のものが提案
されている。
【0003】また、最近、竹を構成材として使用した建
築用部材も多く、この竹の建築用部材の構成を簡単に説
明すると、一般に、竹を長さ方向に細断した断面方形状
の切断材料をその表裏面が表裏方向に配されるように多
数並列して板状の集成材体(建築用部材)を構成するも
のであった。
【0004】本発明は、竹を構成材として使用したこの
種建築用部材の改良に係るもので、従来まで行われてき
た切断材料の表裏面が表裏方向に配されるように多数並
列して板状の集成材体を構成するということから発想の
転換を図り、少なくとも表面に導管の存する木口断面が
多数並設した板状の集成材体を構成することで、表面に
木口断面が表れて今までにない非常に変わった美しい外
観体裁を醸し出すことになると共に、導管が表裏方向に
配されることでこの導管を介して水分と空気が極めて良
好に流通可能な建築用部材となり、しかも竹の切断片を
無駄なく使用可能で経済的に構成可能となるなどの画期
的な竹の集成材体を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0006】竹を長さ方向に細断した切断竹材1を、導
管が切断露出している木口断面2が表裏方向に配される
ように多数並列して、少なくとも表面に前記木口断面2
が多数並設した板状の集成材体Aに構成したことを特徴
とする竹の集成材体に係るものである。
【0007】また、竹を長さ方向に細断した切断竹材1
を、導管が切断露出している木口断面2が同一方向に配
されるように多数並列して、ブロック状の集成体3を構
成し、このブロック状の集成体3を、各切断竹材1の木
口断面2に対して平行若しくは傾斜する方向に切断する
ことで、導管が切断露出している木口断面2が表裏方向
に配された板状体を切り出し形成して、この板状体を少
なくとも表面に前記木口断面2が多数並設した板状の集
成材体Bに構成したことを特徴とする竹の集成材体に係
るものである。
【0008】また、前記多数の切断竹材1の表面同士若
しくは裏面同士若しくは表裏面同士が隣り合うように並
列せしめて前記板状の集成材体A若しくは前記ブロック
状の集成体3を構成したことを特徴とする請求項1,2
のいずれか1項に記載の竹の集成材体に係るものであ
る。
【0009】また、隣り合う前記切断竹材1同士が表裏
反対となるように並列接着せしめて前記板状の集成材体
A若しくは前記ブロック状の集成体3を構成したことを
特徴とする請求項3記載の竹の集成材体に係るものであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】好適と考える本発明の実施の形態
(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてそ
の作用効果を示して簡単に説明する。
【0011】請求項1記載の発明の場合、本発明品たる
板状の集成材体Aを、様々な建築用部材として使用する
ことができる。例えば、この板状の集成材体Aを、床や
壁などの下地面に建築用床材や建築用壁材として配置す
ることで、床面や壁面を作り上げることができる。
【0012】また、この板状の集成材体Aは、少なくと
も表面に導管が切断露出している木口断面2が多数並設
した構成のために、竹材の表裏面が表裏方向に配された
従来品とは異なり、この木口断面2による非常に変わっ
た美しい外観(表面)体裁を醸し出すことになり、更
に、導管が表裏方向に配されるために、この導管が通気
穴として機能する通気性のある集成材体Aとなり、集成
材体Aの表裏方向にこの導管を介して水分と空気の流通
が極めて良好に行われることになる極めて実用性に秀れ
た竹の集成材体となる。
【0013】また、本発明の集成材体Aは、表面に導管
が露出していることによって非常に音が反響し易いとい
う特徴が生じることが確認されている。従って、例え
ば、本発明の集成剤体Aをスピーカーボックスなどの音
響機器の構成材や音楽ホールなどの音響設備室の床・壁
構成材として使用すると、非常に反響が良く音響効果の
高い秀れたスピーカーや音楽ホールなどができあがるこ
とになる。
【0014】また、このように切断竹材1の木口断面2
を板状の集成材体Aの表裏方向に配する構成によれば、
切断竹材1は短いものでも使用でき、よって竹の細かな
切断材料までも使用して集成材体Aを構成可能となるの
で、材料を無駄にせず極めて経済的に製作できることに
なる。
【0015】また、表面に前記木口断面2が多数並設し
た構成とすると、竹材の表裏面が表裏方向に配される従
来品と比べて、表面強度の高い集成材体Aが得られるこ
とが確認されており、耐久性に秀れ耐用年数も向上する
秀れた構成の竹の集成材体となる。
【0016】また、少なくとも集成材体Aの表面に導管
が露出しているため、この導管を介して顔料などの塗料
が集成材体Aに浸透し易く表面塗装作業がスピーディー
に行えることになり、同様にしてカビ防止剤や防虫剤な
どの液状薬剤も導管を介してこの集成材体Aに浸透し易
いので、この薬剤塗布作業がスピーディーに行えると共
に、導管を介して深く隅々にまで薬剤が浸透し易いため
に薬剤が一層効果的に作用することになる。
【0017】また、この集成材体Aを樹脂コーティング
したりすると、このコーティング材が導管に入り込むこ
ととなって、この導管内のコーティング材が切断竹材1
の補強作用を果たすことになり、更に強度の強い集成材
体Aが完成することになる。
【0018】また、導管に炭の粉や竹炭を圧入したりす
りこんだりして封入しておくこともでき、このように構
成すれば、炭による脱臭効果を備えた集成材体Aや竹炭
による例えば森林浴効果などを備えた集成材体Aが完成
することになる。
【0019】また、請求項2記載の発明の場合、先ず、
竹を長さ方向に細断した切断竹材1を、導管が切断露出
している木口断面2が同一方向に配されるように多数並
列して、ブロック状の集成体3を構成する。
【0020】そして、このブロック状の集成体3を各切
断竹材1の木口断面2に対して平行若しくは傾斜する方
向に切断することで、この集成体3から導管が切断露出
している木口断面2が表裏方向に配された板状体を切り
出し形成して、この切り出し板を少なくとも表面に前記
木口断面2が多数並設した板状の集成材体Bに構成す
る。
【0021】この請求項2の板状の集成材体Bにおいて
も、上記請求項1記載の発明の板状の集成材体Aと同様
の作用効果を発揮する。
【0022】また、特に、ブロック状の集成体3を、傾
斜方向に切断することで、板状の集成材体Bに構成した
場合には、図6に示すように斜めに並列する切断竹材1
の例えば接着などの接合手段による接合面積が広いため
に、一層強度の高い集成材体Bが得られることになる。
【0023】
【実施例】本発明の具体的な実施例について図面に基づ
いて説明する。
【0024】図1〜図4は第一実施例、図5,図6は第
二実施例、図7は第三実施例、図8は第四実施例を示し
ている。
【0025】第一実施例について説明する。
【0026】本実施例は、竹を長さ方向に細断した切断
竹材1を、導管が切断露出している木口断面2が表裏方
向に配されるように多数並列して、少なくとも表面に前
記木口断面2が多数並設した板状の集成材体Aに構成し
ている。
【0027】具体的に説明すると、先ず竹を長さ方向に
細断した短冊状であって断面湾曲状の細断片10(図1参
照)を、導管(図示省略)が切断露出している木口断面
2を残して四面切削加工して断面方形状の切断竹材1
(図2参照)に形成する。また、図面では短い切断竹材
1に形成した場合を示している。
【0028】そして、この多数の切断竹材1を導管が切
断露出している木口断面2が表裏方向に配されるように
多数並列させ、この並列する切断竹材1の隣接面を接着
することにより、表裏面に前記木口断面2が多数並設し
た板状の集成材体A(図3参照)に構成している。
【0029】このように構成した本実施例によれば、板
状の集成材体Aは、表面及び裏面に前記木口断面2が多
数並設した構成のために、竹材の表裏面が表裏方向に配
される従来品とは異なり、木口断面2によるこれまでに
ない非常に変わった美しい表面体裁を醸し出すことにな
り、更に、導管が表裏方向に配されるために、この導管
が通気穴として機能する通気性のある集成材体Aとな
り、集成材体Aの表裏方向にこの導管を介して水分と空
気の流通が極めて良好に行われることになる。
【0030】また、このように切断竹材1の木口断面2
を板状の集成材体Aの表裏方向に配する構成のため、切
断竹材1は短いものでも問題なく使用でき、よって竹の
細かな切断材料までも使用して集成材体Aを構成可能と
なるので、材料に無駄がなく極めて経済的に製作できる
ことになる。
【0031】また、表面に前記木口断面2が多数並設し
た構成とすると、竹材の表裏面が表裏方向に配される従
来品と比べて、集成材体Aの表面強度が高いものが得ら
れることが出願人の試作実験により確認されており、耐
久性に秀れ耐用年数も向上する集成材体Aが構成でき
た。
【0032】また、この集成材体Aは、表面に導管が露
出していることによって非常に音が反響し易いという特
徴を生じることが出願人の試作実験により確認されてい
る。そして、この本実施例の集成剤体Aをスピーカーボ
ックスの構成材や音楽ホールなどの音響設備の床壁構成
材として使用すると、非常に反響が良く音響効果の高い
秀れたスピーカーや音楽ホールなどができあがることが
確認された。
【0033】また、少なくとも集成材体Aの表面に導管
が露出しているため、従来品に比して顔料などの塗料が
この導管を介して切断竹材1(集成材体A)に浸透し易
く表面塗装作業がスピーディーに行えることになり、同
様にしてカビ防止剤や防虫剤などの液状薬剤もこの集成
材体Aに浸透し易いので、この薬剤塗布作業が従来品に
比してスピーディーに行えると共に、導管を介して深く
隅々にまで薬剤が浸透し易いために従来品よりも薬剤が
一層効果的に作用することになる。
【0034】また、この集成材体Aを樹脂コーティング
したりすると、このコーティング材が導管に入り込むこ
ととなり、この導管内のコーティング材が乾燥すること
で切断竹材1の補強作用を果たすことになって更に強度
の強い集成材体Aが完成することになる。
【0035】そのため、例えば集成材体Aに存する導管
の全部を埋めないように樹脂コーティングを施せば、こ
のコーティングされない(埋まらない)導管が通気機能
を発揮するので、一層強度が向上し且つ通気性もあわせ
持つ集成材体Aが完成する。
【0036】尚、例えば全く通気性が不要となる用途に
本実施例の集成材体Aを使用する場合には、集成材体A
の全ての導管を塞ぐように樹脂コーティングを施しても
良く、このように構成すれば、更に一層強度の高い集成
材体Aが完成する。
【0037】また、導管に炭の粉や竹炭を圧入したりす
りこんだりして封入しておくこともでき、このように構
成すれば、炭による脱臭効果を備えた集成材体Aや竹炭
による例えば森林浴効果などを備えた集成材体Aが完成
することになる。
【0038】尚、図4は、第一実施例における別の完成
状態を示しているもので、具体的に説明すると、図3に
示す集成材体Aを三体重合させたというべき三層積層構
造の厚みのある集成材体Aを構成した場合を示してい
る。
【0039】また、この別例では、上層部A1・中層部
2・下層部A3の各集成層部の切断竹材1の並列方向
が、上下で互いに直交することとなるように配設して並
列接着した構成としている。このように上層部A1・中
層部A2・下層部A3の切断竹材1が上下で互いに直交す
るようにして接着固定すると、形成される集成材体Aの
幅方向と長さ方向との双方に対して各切断竹材1の変形
が阻止されるように変形強度のバランスが保持されるこ
ととなるので、この構成は上層部A1・中層部A2・下層
部A3の切断竹材1が全て同一方向に配されて構成され
る集成材体Aに比して変形しにくい構成となる。
【0040】また、この本実施例の積層構造の集成材体
Aの上層部A1・中層部A2・下層部A3の各集成層部
は、いずれも前記木口断面2が重合接合されるように構
成し、これにより上、中、下の各層の導管が連通するよ
うにして、集成材体Aの表裏方向にこの導管を介して水
分と空気の流通が可能となる構成としている。
【0041】また、本実施例では、前記多数の切断竹材
1の表裏面同士が隣り合うように並列すると共に、隣り
合うこの切断竹材1同士が表裏反対となるように並列接
着させて前記板状の集成材体Aを構成している。
【0042】従って、このように構成することにより、
多数の切断竹材1は夫々が経年変化により次第に反り変
形を生じてくるが、この反り変形が隣接する切断竹材1
の反り方向とは逆方向に反ろうとするために隣接する切
断竹材1の反り変形が互いに打ち消されるように作用し
て、各切断竹材1の変形が阻止されるように変形強度の
バランスが取られることになるので、板状の集成材体A
が変形しにくく長期間平坦板形状が維持される極めて商
品価値の高い構成となる。
【0043】第二実施例について説明する。
【0044】本実施例では、竹を長さ方向に細断した切
断竹材1を、導管が切断露出している木口断面2が同一
方向に配されるように多数並列して、ブロック状の集成
体3を構成し、このブロック状の集成体3を各切断竹材
1の木口断面2に対して平行若しくは傾斜する方向に切
断することで、導管が切断露出している木口断面2が表
裏方向に配された板状体を切り出し形成して、この板状
体を少なくとも表面に前記木口断面2が多数並設した板
状の集成材体Bに構成している。
【0045】具体的に説明すると、切断竹材1は、前記
第一実施例と同様の構成により短冊状であって断面方形
状に形成しているが、本実施例では長さのある切断竹材
1に形成している。
【0046】そして、図5に示すようにこの断面方形状
の切断竹材1を、導管が切断露出している木口断面2が
図面の前後方向に配されるように多数並列して、ブロッ
ク状の集成体3を構成している。
【0047】また、本実施例では、前記多数の切断竹材
1の表裏面同士が隣り合うように並列すると共に、隣り
合うこの切断竹材1同士が表裏反対となるように並列接
着させてブロック状の集成体3を構成している。
【0048】そして、本実施例では、このブロック状の
集成体3から、図5の右側に示された一点鎖線の切断線
Xに沿って傾斜方向に切断することで、表裏面に前記木
口断面2が多数並設した板状の集成材体B(図6参照)
を形成している。
【0049】また、この集成材体Bにおける前記集成体
3の外表面となっていた対向周面は傾斜面となるが、こ
の傾斜面は集成材体Bの表裏面に対して略直角の面とな
るように切削加工している。
【0050】尚、図5中の左側に示された一点鎖線の切
断線Yに沿って集成体3を鉛直方向に切断することで、
表裏面に前記木口断面2が多数並設した板状の集成材体
Bを形成しても良いが、本実施例のように、傾斜する方
向に切断することによって板状の集成材体Bに構成した
方が、斜めに並列する切断竹材1の接着接合面積が広い
ために、一層強度の高い集成材体Bが得られることにな
る。
【0051】また、本実施例の集成材体Bも、多数の切
断竹材1の反り変形が隣接する切断竹材1の反り方向と
は逆方向に反ろうとするために隣接する切断竹材1の反
り変形が互いに打ち消されるように作用して、各切断竹
材1の変形が阻止されるように変形強度のバランスが取
られることになるので、板状の集成材体Bが変形しにく
く長期間平坦板形状が維持される極めて商品価値の高い
構成となる。
【0052】また、本実施例においても、集成材体Bを
複数重合させて積層構造の集成材体Bに構成しても良い
が、この場合も、前記第一実施例の図4の集成材体Aと
同様に、上下に積層する各集成層部が、いずれも前記木
口断面2を重合接合するように構成することで各層の導
管が連通するようにして、集成材体Bの表裏方向にこの
導管を介して水分と空気の流通が可能となる構成とす
る。
【0053】第三実施例について説明する。
【0054】本実施例は、切断竹材1の形状が異なる以
外は、前記第一実施例と略同様である。
【0055】具体的に説明すると、図1の断面湾曲状の
細断片10の原形をあまり崩さないように、表裏面と,図
面において左右側面部となる辺部とを切削して図7
(a)に示すような短冊状であって断面湾曲状の切断竹
材1に形成した場合を示している。また、この切断竹材
1は、左右側面部がこの切断竹材1の左右方向に対する
直交面となるように切削形成している。
【0056】更に詳しく説明すると、例えば上下一対の
刃物間に前記細断片10を配し、この上下の刃物で前記形
状に切削形成して一定の形状をなす前記切断竹材1を複
数形成する。
【0057】そして、このようにして形成した複数の同
形状の切断竹材1を、図7(b)に示すように左右側面
同士と表裏面同士を合わせるように並列接着して、表裏
面に木口断面2が多数並設した板状の集成材体Aに構成
した場合を図示している。
【0058】従って、このように構成した本実施例によ
れば、断面湾曲状の前記細断片10をその原形をほとんど
崩さない形に切削して切断竹材1を構成したため、図2
に示すような断面方形状の切断竹材1に形成するような
場合と比べて細断片10の切削量が削減し、一層材料を無
駄にしない秀れた構成となる。実際に出願人が試作した
ところ、約40%も竹材を節約できた。
【0059】尚、本実施例では、短い切断竹材1を並列
接着して板状の集成材体Aに構成した場合を図示してい
るが、この切断竹材1を集成して図5のような導管が切
断露出している木口断面2が同一方向に配されたブロッ
ク状の集成体3を構成し、このブロック状の集成体3を
各切断竹材1の木口断面2に対して平行若しくは傾斜す
る方向に切断することで、導管が切断露出している木口
断面2が表裏方向に配された板状体を切り出し形成し
て、この板状体を図6に示すような表裏面に前記木口断
面2が多数並設した板状の集成材体Bに構成しても良
い。
【0060】第四実施例について説明する。
【0061】本実施例も、前記第三実施例で示した切断
竹材1を使用した場合である。
【0062】具体的に説明すると、二体のこの切断竹材
1を凹湾曲面部同士が隣り合うように並列し(図8
(a)参照)、この並設する切断竹材1に凸湾曲面部の
外側からプレス圧力を加えることで各切断竹材1を平板
状に延ばして接着して単位集成材4を構成(図8(b)
参照)している。そして、この複数の単位集成材4を、
各切断竹材1の表裏面同士が隣り合うように並列すると
共に、隣り合う切断竹材1同士が表裏反対となるように
並列接着して所定長さのブロック構造体5を構成し(図
8(c)参照)、このブロック構造体5を導管が切断露
出している木口断面2を残して他の四面をプレーナーな
どで平削りし(図8(d)参照)、この平削りしたブロ
ック構造体5を複数並列接着して図5に示すものと同等
の集成体3を構成する。
【0063】そして、このようにして構成した集成体3
から第二実施例と同様に、各切断竹材1の木口断面2に
対して平行若しくは傾斜する方向に切断することで、導
管が切断露出している木口断面2が表裏方向に配された
板状体を切り出し形成して、表裏面に前記木口断面2が
多数並設した板状の集成材体Bを構成する場合を示して
いる。
【0064】また、本実施例においても、多数の切断竹
材1の表裏面同士が隣り合うように並列すると共に、隣
り合うこの切断竹材1同士が表裏反対となるように並列
接着させてブロック状の集成体3を構成しているから、
多数の切断竹材1の反り変形が隣接する切断竹材1の反
り方向とは逆方向に反ろうとするために隣接する切断竹
材1の反り変形が互いに打ち消されるように作用して、
各切断竹材1の変形が阻止されるように変形強度のバラ
ンスが取られることになるので、板状の集成材体Bが変
形しにくく長期間平坦板形状が維持される極めて商品価
値の高い構成となる。
【0065】尚、上記いずれの実施例においても図示し
ていないが、積層構造の厚みのある集成材体Aや集成体
3を構成するにあたって、切断竹材1を千鳥状に積層し
て構成しても良い。
【0066】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したから、少
なくとも表面に前記木口断面が多数並設した構成のため
に、この木口断面によるこれまでにない非常に変わった
美しい外観(表面)体裁を醸し出すことになると共に、
竹材の表裏面が表裏方向に配される従来品と比べて耐久
性に秀れ耐用年数が向上することになり、しかも導管が
表裏方向に配されるために、この導管が通気穴として機
能して集成材体の表裏方向にこの導管を介して水分と空
気の流通が極めて良好に行われる竹の集成材体となり、
その上、このように切断竹材の木口断面を板状の集成材
体の表裏方向に配する構成によれば、切断竹材は短いも
のでも十分使用可能となるので竹の細かな切断材料まで
も使用して集成材体を構成可能となり、材料を無駄にせ
ず極めて経済的に製作できることになるなど極めて実用
性に秀れた画期的な竹の集成材体となる。
【0067】また、表面に導管が露出していることによ
って本発明の集成材体は非常に音が反響し易く、よっ
て、例えば、本発明の集成剤体をスピーカーボックスな
どの音響機器の構成材や音楽ホールなどの音響設備室の
床・壁構成材として使用することにより、非常に反響が
良く音響効果の高い秀れたスピーカーや音楽ホールなど
ができあがることになる極めて実用性に秀れた竹の集成
材体となる。
【0068】また、本発明によれば、表面に露出する導
管を介して、顔料などの塗料が切断竹材(集成材体)に
浸透し易いために表面塗装作業がスピーディーに行える
ことになるし、同様にしてカビ防止剤や防虫剤などの液
状薬剤もこの集成材体に浸透し易いのでこの薬剤塗布作
業がスピーディーに行えると共に、導管を介して深く隅
々にまで薬剤が浸透し易いために薬剤が一層効果的に作
用することになり、更には、この集成材体を樹脂コーテ
ィングしたりすると、このコーティング材が導管に入り
込んで切断竹材の補強作用を果たすので、一層強度の強
い集成材体が完成することになり、その上、導管に炭の
粉や竹炭を圧入したりすりこんだりして封入することも
でき、このように構成すれば、炭による脱臭効果を備え
た集成材体や竹炭による例えば森林浴効果などを備えた
集成材体が完成することになるなど極めて実用性に秀れ
た構成の竹の集成材体となる。
【0069】また、特に請求項2記載の発明の場合、ブ
ロック状の集成体を、傾斜する方向に切断することで板
状の集成材体に構成すれば、斜めに並列する切断竹材の
例えば接着などの接合手段による接合面積が広いため
に、一層強度の高い集成材体が得られることになる極め
て実用性に秀れた構成の竹の集成材体となる。
【0070】また、請求項3記載の発明においては、切
断竹材同士を接着などの止着手段により強固に並列止着
することができ、非常に剛性のある集成材体若しくはブ
ロック状の集成体を構成できる一層実用性に秀れた構成
の竹の集成材体となる。
【0071】また、請求項4記載の発明においては、隣
り合う切断竹材同士が表裏反対となるように並列接着せ
しめて前記板状の集成材体を構成しているため、多数の
切断竹材は夫々が経年変化により次第に反り変形を生じ
てくるが、この反り変形が隣接する切断竹材の反り方向
とは逆方向に反ろうとするために隣接する切断竹材の反
り変形が互いに打ち消されるように作用して、各切断竹
材の変形が阻止されるように変形強度のバランスが取ら
れることになるので、板状の集成材体が変形しにくく長
期間平坦板形状が維持される極めて商品価値の高い構成
の竹の集成材体となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例の竹を長さ方向に細断した竹材を示
す斜視図である。
【図2】図1の竹材を四面切削加工した断面方形状の切
断竹材1を示す斜視図である。
【図3】第一実施例の板状の集成材体の完成状態を示す
斜視図である。
【図4】別の板状の集成材体の完成状態を示す斜視図で
ある。
【図5】第二実施例のブロック状の集成体を示す説明斜
視図である。
【図6】第二実施例の板状の集成材体を示す斜視図であ
る。
【図7】第三実施例を示す説明図である。
【図8】第四実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 切断竹材 2 木口断面 3 集成体 A 集成材体 B 集成材体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AP01A AP01B AP01C BA02 BA03 BA04 BA05 BA10A BA10C BA22 CB00 DC23A DC23B DC23C GB08 GB48 JD02 JH01 JK01 JL00 JL01 JL04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 竹を長さ方向に細断した切断竹材を、導
    管が切断露出している木口断面が表裏方向に配されるよ
    うに多数並列して、少なくとも表面に前記木口断面が多
    数並設した板状の集成材体に構成したことを特徴とする
    竹の集成材体。
  2. 【請求項2】 竹を長さ方向に細断した切断竹材を、導
    管が切断露出している木口断面が同一方向に配されるよ
    うに多数並列して、ブロック状の集成体を構成し、この
    ブロック状の集成体を、各切断竹材の木口断面に対して
    平行若しくは傾斜する方向に切断することで、導管が切
    断露出している木口断面が表裏方向に配された板状体を
    切り出し形成して、この板状体を少なくとも表面に前記
    木口断面が多数並設した板状の集成材体に構成したこと
    を特徴とする竹の集成材体。
  3. 【請求項3】 前記多数の切断竹材の表面同士若しくは
    裏面同士若しくは表裏面同士が隣り合うように並列せし
    めて前記板状の集成材体若しくは前記ブロック状の集成
    体を構成したことを特徴とする請求項1,2のいずれか
    1項に記載の竹の集成材体。
  4. 【請求項4】 隣り合う前記切断竹材同士が表裏反対と
    なるように並列接着せしめて前記板状の集成材体若しく
    は前記ブロック状の集成体を構成したことを特徴とする
    請求項3記載の竹の集成材体。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008049263A1 (fr) * 2006-10-23 2008-05-02 Flora Flooring Corp Procédé de production d'une feuille décorative en bambou et feuille décorative en bambou ainsi produite
CN101934538A (zh) * 2010-08-03 2011-01-05 蔡宝珍 一种无甲醛竹材集成材及其制造方法
CN102990727A (zh) * 2012-11-14 2013-03-27 安吉县三协竹胶板厂 一种竹胶板及其制造方法
JP2020134914A (ja) * 2019-02-15 2020-08-31 澄夫 山本 竹材を用いた弦楽器
JP2022146856A (ja) * 2021-03-22 2022-10-05 仲吉商事株式会社 竹製食器及び竹製食器の作成方法

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