JP2002059388A - 回転型アクチュエータおよび回転型アクチュエータを有する歩行ロボット - Google Patents

回転型アクチュエータおよび回転型アクチュエータを有する歩行ロボット

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JP2002059388A
JP2002059388A JP2000258143A JP2000258143A JP2002059388A JP 2002059388 A JP2002059388 A JP 2002059388A JP 2000258143 A JP2000258143 A JP 2000258143A JP 2000258143 A JP2000258143 A JP 2000258143A JP 2002059388 A JP2002059388 A JP 2002059388A
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buffer
gear
rotary actuator
motor
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Masaki Nagatsuka
正樹 永塚
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力軸からの連続衝撃を低減してギア列のギ
アやギア列のギアの破損の低減を図り、出力軸から過大
な力がギア列側に加わったとしても滑ることでクラッチ
としての効果を発揮し、最終段ギアの一部分の偏磨耗を
少なくすることができる小型で安価な回転型アクチュエ
ータおよび回転型アクチュエータを有する歩行ロボット
を提供すること。 【解決手段】 第1部材30に対して第2部材32を回
転させるために第2部材32に配置される回転型アクチ
ュエータ50であり、モータ60と、第1部材30側に
連結されてモータ60の回転により第2部材32を第1
部材30に対して回転させる出力軸70と、モータ60
の回転軸と出力軸70の間に配置されて、モータ60の
回転を減速するギア列80であり、出力軸70側に位置
する最終段ギア88を有するギア列80と、ギア列80
の最終段ギア88と出力軸70間に配置されて、出力軸
70からの衝撃を緩和する緩衝機構部100を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば歩行用ロ
ボットに適用することができる回転型アクチュエータお
よび回転型アクチュエータを有する歩行ロボットに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】歩行ロボットは関節部分を有しており、
関節部分はモータや減速機等からなるアクチュエータに
より脚部を回転できるようになっており、関節部分の滑
らかな動きを実現している。この種の歩行用ロボットは
エンターテイメントロボットとして、家庭内で飼う犬や
猫等によく似た四足動物の形状を有しており、搭載され
たプログラムに基づいて各種の行動するようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の歩行用ロボッ
トに用いられる回転アクチュエータは、動作により外部
から出力軸への連続衝撃や、時には過大な力がかかり、
この出力軸に直接固定されている最終段ギア以降の内部
のギア等を破損してしまうことが多かった。従来の回転
アクチュエータにおいては、実用新案登録第25637
58号(クラッチ付きギア)、特許第2627159号
(電動スクリュードライバーによるクラッチ装置)等の
ように、緩衝体が設けられて、緩衝体と別機構によるス
リップ構造を用いるクラッチ機構とする場合には、出力
側と駆動力側に凹凸を設けてバネ力により押し付け、過
大な負荷に対してはその凹凸部がバネ力に反発して滑る
ことにより破損を回避していた。
【0004】また、出力軸と最終ギアの圧入力により、
クラッチ機構とするものが多いが、これでは、外部から
の衝撃入力が歯車列に直接伝わってしまい、連続衝撃に
よる歯車の破損につながってしまう。このため、歯車に
は十分な強度を持たせなければならない為、小型、軽量
化が難しかった。このように、従来では、衝撃緩和機構
とクラッチ機構の2つの機構を別々に設けなければなら
ないため、コストアップや小型化が難しくなっていた。
そこで本発明は上記課題を解消し、出力軸からの連続衝
撃を低減してギア列のギアや5ア列のギアの破損の低減
を図ることができ、しかも出力軸から過大な力がギア列
側に加わったとしても滑ることでクラッチとしての効果
を発揮し、最終段ギアの一部分の偏磨耗を少なくするこ
とができる小型で安価な回転型アクチュエータおよび回
転型アクチュエータを有する歩行ロボットを提供するこ
とを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、第1
部材に対して第2部材を回転させるために前記第2部材
に配置される回転型アクチュエータであり、モータと、
前記第1部材側に連結されて前記モータの回転により前
記第2部材を前記第1部材に対して回転させる出力軸
と、前記モータの回転軸と前記出力軸の間に配置され
て、前記モータの回転を減速するギア列であり、前記出
力軸側に位置する最終段ギアを有する前記ギア列と、前
記ギア列の前記最終段ギアと前記出力軸間に配置され
て、前記出力軸からの衝撃を回転方向に弾性により緩和
する緩衝機構部と、を備えることを特徴とする回転型ア
クチュエータである。
【0006】請求項1では、出力軸は第1部材側に連結
されておりモータの回転により第2部材を第1部材に対
して回転させる。ギア列はモータの回転軸と出力軸の間
に配置されており、モータの回転を減速するギア列であ
る。このギア列の最終段ギアは出力軸側に位置してい
る。緩衝機構部は、ギア列の最終段ギアと出力軸間に配
置されており、出力軸からの衝撃を弾性により回転方向
に緩和する。これにより、出力軸からの衝撃は回転方向
に回ることでギア列の最終段ギアに緩和して伝えること
により、出力軸からの連続衝撃によるギアの破損の低減
を図ることができる。この連続衝撃が低減することによ
り、ギア列の小型化を図ることができる。出力軸からギ
ア列側に瞬時に破損するような過大な力が加わったとし
ても、緩衝機構部においてギア列の最終段ギアと出力軸
が滑ることによりクラッチとしての機能を発揮する。
【0007】請求項2の発明は、請求項1に記載の回転
型アクチュエータにおいて、前記緩衝機構部は、前記出
力軸に一体に取り付けられた弾性を有する緩衝体と、前
記最終段ギアの凹部に形成されたはめ合い部であり、前
記緩衝体の弾性力に抗して前記出力軸と前記緩衝体に回
転力が加わった時に前記緩衝体を回転させる前記はめ合
い部と、を有する。請求項2では、緩衝体が出力軸に一
体に取り付けられており弾性を有する。はめ合い部は、
最終段ギアの凹部に形成されたはめ合い部であり、緩衝
体の弾性力に抗して出力軸と緩衝体に回転力が加わった
時に緩衝体を回転させる。これにより、出力軸からの連
続衝撃を低減することができる。そして出力軸から最終
段ギア側に過大な力がかかったとしても、緩衝体がはめ
合い部において滑って回転することによりクラッチとし
ての効果を発揮する。はめ合い部において緩衝体が滑っ
て回転することにより、最終段ギアのはめ合い部と出力
軸側の緩衝体のはめ合いの位置がずれることにより最終
段ギアの使われる部分が一部分ではなくなるので、最終
段ギアの一部分の偏磨耗を少なくすることができる。
【0008】請求項3の発明は、請求項2に記載の回転
型アクチュエータにおいて、前記緩衝体は円盤状であ
り、前記緩衝体の外周面には複数の凸部が形成され、前
記はめ合い部の内周面には前記緩衝体の前記凸部とかみ
合う凹部が形成されている。請求項3では、緩衝体は円
盤状であり、緩衝体の外周面には複数の凸部が形成さ
れ、この凸部がはめ合い部の内周面に形成された凹部に
対してかみ合っている。
【0009】請求項4の発明は、歩行ロボットの第1部
材に対して前記歩行ロボットの第2部材を回転させるた
めに、前記第2部材に配置される回転型アクチュエータ
を有する歩行ロボットであり、前記回転型アクチュエー
タは、モータと、前記第1部材側に連結されて前記モー
タの回転により前記第2部材を前記第1部材に対して回
転させる出力軸と、前記モータの回転軸と前記出力軸の
間に配置されて、前記モータの回転を減速するギア列で
あり、前記出力軸側に位置する最終段ギアを有する前記
ギア列と、前記ギア列の前記最終段ギアと前記出力軸間
に配置されて、前記出力軸からの衝撃を回転方向に弾性
により緩和する緩衝機構部と、を備えることを特徴とす
る回転型アクチュエータを有する歩行ロボットである。
【0010】請求項4では、出力軸は第1部材側に連結
されておりモータの回転により第2部材を第1部材に対
して回転させる。ギア列はモータの回転軸と出力軸の間
に配置されており、モータの回転を減速するギア列であ
る。このギア列の最終段ギアは出力軸側に位置してい
る。緩衝機構部は、ギア列の最終段ギアと出力軸間に配
置されており、出力軸からの衝撃を弾性により回転方向
に緩和する。これにより、出力軸からの衝撃は回転方向
にひずむことでギア列の最終段ギアに緩和して伝えるこ
とにより、出力軸からの連続衝撃によるギアの破損の低
減を図ることができる。この連続衝撃が低減することに
より、ギア列の小型化を図ることができる。出力軸から
ギア列側に瞬時に破損するような過大な力が加わったと
しても、緩衝機構部においてギア列の最終段ギアと出力
軸が滑ることによりクラッチとしての機能を発揮する。
【0011】請求項5の発明は、請求項4に記載の回転
型アクチュエータを有する歩行ロボットにおいて、前記
緩衝機構部は、前記出力軸に一体に取り付けられた弾性
を有する緩衝体と、前記最終段ギアの凹部に形成された
はめ合い部であり、前記緩衝体の弾性力に抗して前記出
力軸と前記緩衝体に回転力が加わった時に前記緩衝体を
回転させる前記はめ合い部と、を有する。請求項5で
は、緩衝体が出力軸に一体に取り付けられており弾性を
有する。はめ合い部は、最終段ギアの凹部に形成された
はめ合い部であり、緩衝体の弾性力に抗して出力軸と緩
衝体に回転力が加わった時に緩衝体を回転させる。これ
により、出力軸からの連続衝撃を低減することができ
る。そして出力軸から最終段ギア側に過大な力がかかっ
たとしても、緩衝体がはめ合い部において滑って回転す
ることによりクラッチとしての効果を発揮する。はめ合
い部において緩衝体が滑って回転することにより、最終
段ギアのはめ合い部と出力軸側の緩衝体のはめ合いの位
置がずれることにより最終段ギアの使われる部分が一部
分ではなくなるので、最終段ギアの一部分の偏磨耗を少
なくすることができる。
【0012】請求項6の発明は、請求項5に記載の回転
型アクチュエータを有する歩行ロボットにおいて、前記
緩衝体は円盤状であり、前記緩衝体の外周面には複数の
凸部が形成され、前記はめ合い部の内周面には前記緩衝
体の前記凸部とかみ合う凹部が形成されている。請求項
6では、緩衝体は円盤状であり、緩衝体の外周面には複
数の凸部が形成され、この凸部がはめ合い部の内周面に
形成された凹部に対してかみ合っている。
【0013】請求項7の発明は、請求項4に記載の回転
型アクチュエータを有する歩行ロボットにおいて、前記
第1部材と前記第2部材は前記歩行ロボットの脚部を構
成しており、前記第1部材は上脚であり前記第2部材は
下脚であり、前記出力軸と前記緩衝機構部は前記脚部の
関節部に位置している。請求項7では、第1部材と第2
部材は歩行ロボットの脚部を構成しており、第1部材は
上脚部であり第2部材は下脚部である。出力軸と緩衝機
構部は脚部の関節部に位置している。これにより歩行ロ
ボットの脚部の関節部の動作をさせる際にギア列の特に
最終段ギアの破損を防ぎ最終段ギアの一部分の偏磨耗を
少なくすることにより、歩行ロボットの耐久性の向上と
小型化を図ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0015】図1は、本発明の回転型アクチュエータを
有する歩行ロボットの好ましい実施の形態を示してい
る。歩行ロボット10は、たとえば小型の歩行ロボット
であり、一例として家庭内で飼う犬や猫等によく似た四
足動物の形状を有しており、搭載されたプログラムに基
づいて自律的に行動するようになっている。この歩行ロ
ボット10は、頭部12、胴体部14、左前の脚部1
6、左後の脚部18、右前の脚部20、右後の脚部22
を有している。頭部12は、胴体部14の前側にたとえ
ばR1方向に回転できるように取り付けられている。胴
体部14は、上述した4つの脚部16,18,20およ
び22の回転型アクチュエータに対して制御部600が
指令を与えることにより、F方向に前進したり、B方向
に後退したりするような動作を行える。左前の脚部16
と右前の脚部20は左右対称形状であり、左後の脚部1
8と右後の脚部22も左右対称形状となっている。
【0016】左前の脚部16は上脚30と下脚32を有
している。同様にして右前の脚部20も上脚と下脚を有
している。左後の脚部18は、上脚30と下脚32を有
している。右後の脚部22も上脚と下脚を有している。
各上脚は第1部材に相当し、各下脚は第2部材に相当し
ている。左前の脚部16、右前の脚部20、左後の脚部
18および右後の脚部22は、共に関節部40を有して
おり、この関節部40に対応する位置には回転型アクチ
ュエータ50が設けられている。この回転型アクチュエ
ータ50は関節部40の付近の下脚32側に配置されて
いる。
【0017】図2は、図1のたとえば左後の脚部18の
関節部40の付近を示している。しかし、図2に示す構
造は、左後の脚部18に限らず、左前の脚部16、右前
の脚部20、右後の脚部22等の関節部においても同様
の構造である。図2に示す回転型アクチュエータ50の
構造を側面から見たのが図3である。回転型アクチュエ
ータ50は、図2の例では下脚32の中に配置されてい
る。回転型アクチュエータ50は、上脚30に対して下
脚32を回転させるためのアクチュエータであり、概略
的にはモータ60、出力軸70、ギア列80、緩衝機構
部100およびギアケース120を有している。
【0018】ギアケース120は、下脚32の中に収容
されており、ギアケース120は、上述したモータ6
0、ギア列80、出力軸70、緩衝機構部100等を収
容している。図3に示す回転センサは、出力軸70の回
転角度を検出する角度センサであり、たとえばポテンシ
ョンメータやロータリーエンコーダを採用することがで
きる。ギアケース120はたとえば金属やプラスチック
により作られているが、金属で作る場合にはたとえばア
ルミニウムやマグネシウム合金により作られており、プ
ラスチックで作られている場合にはたとえばABS(ア
クリロニトリルブタジエンスチレン)、PC(ポリカー
ボネート)により作られている。モータ60はギアケー
ス120の中に固定されており、モータ60の出力を取
り出す軸61を有している。このモータ60は、たとえ
ばDCモータ、ACモータ、ステッピングモータを使う
ことができる。
【0019】ギア列(歯車列)80は、モータ60の軸
61から出力される回転を出力軸70側に減速して伝達
する減速機である。ギア列80は、複数のギア81〜8
7と最終段ギア88を有していて、金属やプラスチック
により作られている。ギア81はモータ60の軸61に
取り付けられている。ギア81はギア82にかみ合って
おり、ギア82とギア83は軸130に一体に回転す
る。ギア83とギア84がかみ合っており、ギア84と
ギア85は軸131により一体に回転する。ギア85は
ギア86とかみ合っている。ギア86とギア87は、軸
132により一体に回転する。ギア87は最終段ギア8
8とかみ合っている。このような構成のギア列80を用
いることにより、モータ60の回転は減速されて最終段
ギア88を介して出力軸70側に伝達されるようになっ
ている。
【0020】図4は、出力軸70、緩衝機構部100、
最終段ギア88の構造例を示す分解斜視図である。図5
は出力軸70を示しており、図6は緩衝機構部100の
緩衝体150を示しており、図7は最終段ギア88を示
している。図4と図5に示すように、出力軸70は、円
柱部分200と、連結部210を有している。連結部2
10は、図2に示すように上脚30に対してたとえばピ
ン211を用いて機械的に連結する部分である。円柱部
分200は、中心軸220と複数個の凸部224を有し
ている。この凸部224は、中心軸220を中心として
円周上に等間隔で配置されている。出力軸70の本体で
ある円柱部分200と連結部210は、たとえば金属に
より作られており具体的には、たとえばアルミニウムや
マグネシウム合金により作られている。
【0021】次に図4と図7に示す最終段ギア88は、
図2と図3に示すようにギア87にかみ合うことで回転
力が伝達される。最終段ギア88は、たとえば金属、具
体的にはたとえばアルミニウム、鉄、しんちゅうにより
作られている。また最終段ギア88をプラスチックで作
る場合には、具体的にはたとえばPOM(ポリアセター
ル)、PA(ポリアミド)、PAガラス入り等により作
られている。最終段ギア88は概略的には円柱もしくは
円筒形状であり、最終段ギア88の内周面89には複数
の凹部300が形成されている。凹部300は中心軸C
Lを中心として所定の角度毎に内周面89に沿って形成
されている。
【0022】次に図4と図6を参照して緩衝機構部10
0について説明する。緩衝機構部100は、緩衝体15
0と、図7に示す最終段ギア88のはめ合い部400に
より構成されている。このはめ合い部400は、上述し
た複数の凹部300により構成されている。緩衝体15
0は、円盤状もしくはリング状の弾性変形可能な部材で
あり、材質としては、たとえば弾性力があり機械強度に
優れたウレタンや、エラストマー、ゴム等により作られ
ている。
【0023】図4と図6に示すように、緩衝体150の
外周面には、複数の凸部500が同じ角度毎に中心軸C
Lを中心として形成されている。この凸部500は、図
7の最終段ギア88のはめ合い部400の凹部300に
はまり込むようになっている。これにより緩衝体150
は、図2に示すようにはまり込むようにして、最終段ギ
ア88と一体に回転するようになっている。緩衝体15
0は複数の孔530を有している。この孔530は、中
心軸CLを中心として、所定角度毎に形成されている。
各孔530に対して出力軸70の凸部224をはめ込む
ことで、緩衝体150は出力軸70に対して機械的に固
定することができ、緩衝体150と出力軸70は一体に
中心軸CLを中心として回転するようになっている。図
8は、出力軸70の正面図であり、図9は出力軸70の
側面図である。図10は、図8の出力軸70のA−Aに
おける断面構造例である。
【0024】次に、上述した回転型アクチュエータ50
の動作について説明する。図1において、各脚部16,
18,20,22にそれぞれ別々の回転型アクチュエー
タ50が設けられている。これらの回転型アクチュエー
タ50の図2に示すモータは、たとえば図1の胴体部1
4に設けられた制御部600からのプログラムに基づい
た制御信号に基づいて動作する。脚部16,18,2
0,22のそれぞれの回転型アクチュエータ50の図2
に示すモータ60は別々に作動するので、図1の歩行ロ
ボット10は、F方向に前進したりあるいはB方向に後
退したり、あるいは胴体部14を下げた状態で保持した
りすることができる。
【0025】図1の歩行ロボット10が歩行をする場合
に、図1の地面G側からの反力により、出力軸70に対
して単発の衝撃あるいは連続的な衝撃を受ける場合があ
る。しかし、このように出力軸70が衝撃を受けたとし
ても、図2と図4に示すように最終段ギア88と出力軸
70の間には緩衝機構部100が設けられていることか
ら、出力軸70から最終段ギア88に対して伝わる衝撃
を緩衝機構部100により回転することで緩和すること
ができる。これによりたとえば連続的な衝撃によるギア
列80の各ギア81〜87の歯の破損を防止することが
できる。
【0026】一般に歩行ロボットに用いられる回転型ア
クチュエータは、常時図2に示す制御部600からサー
ボ制御がかかっており、制御部600からの現在の指示
位置を保持し続ける。その際に、たとえば歩行ロボット
10を使用者が持った状態から地面Gに落下させてしま
った場合には、ギア列80のいずれかのギア、特に最終
段ギア88を破損するような過大な衝撃がギア列80に
加わってしまう。あるいはたとえば図2に示す下脚32
に対して回転力が外部から与えられてしまった場合に
は、制御部600からモータ60に対してサーボ制御は
かかり続けているので、やはりギア列80のいずれかの
ギア、特に最終段ギア88が破損してまう恐れがある。
【0027】しかしながら、本発明の実施の形態では、
上述したように緩衝機構部100が設けられており、そ
の緩衝機構部100の図4の緩衝体150の凸部500
がその弾性保持限界を超えると、緩衝体150の凸部5
00は、最終段ギア88のはめ合い部400の凹部30
0を乗り越えて回転する。すなわち緩衝体150と出力
軸70は、最終段ギア88に対して弾性保持限界を超え
た場合には、中心軸CLを中心として回転することがで
きる。このように、緩衝機構部100は、出力軸70と
最終段ギア88の間におけるクラッチ機構としても動作
することができる。この緩衝機構部100がクラッチ機
構として動作する場合には、図4に示すK1方向であっ
てもその反対のK2の方向であっても回転することが可
能である。
【0028】このクラッチ機構として動作する緩衝機構
部100のクラッチ力は、緩衝体150の凸部500と
はめ合い部400の凹部300の大きさや、緩衝体15
0の外周径および緩衝体150の材質の硬さの程度等に
より、容易に調整することができる。緩衝機構部100
をクラッチ機構として用いる場合に、そのクラッチトル
クを容易に調整することが可能である。
【0029】以上のように、緩衝機構部100は出力軸
70と最終段ギア88の間に設けられており、次のよう
な3つのメリットがある。 (1)出力軸70からの衝撃を、緩衝プレートともいう
緩衝体150を経由し、最終段ギア88に緩和して伝え
ることにより歯車列への衝撃過重を低減させる緩衝機構
部を、出力軸とそれに組み合わされる最終ギアとの間に
設けたことにより、出力軸70からの衝撃によるギアの
破損を低減することができる。 (2)ギア列が破損するような大きな過重がかかった場
合に、緩衝機構部がクラッチとしての役割をはたす。 (3)ロボットの場合には脚部の稼動範囲が360度以
下であり、最終段ギアとその相手となるギアは常に1部
の同じ歯同士の組み合わせになり、負荷も大きいため、
稼動範囲の中で稼動頻度の高い部分だけが最終段ギアの
一部分に磨耗を生じてしまう。しかし、緩衝機構部の緩
衝体が最終段ギアに対してスリップすることで、大きな
過重を受けると、最終段ギアと出力軸との位相がずれる
ことにより、最終段ギアの一部の異常磨耗を防止するこ
とができる。
【0030】出力軸からの衝撃を、緩衝体を介してギア
列に伝えることにより、連続衝撃によるギアの破損の低
減が図れる。また、連続衝撃が低減することができるの
で、ギアの小型化が可能になる。ギアが瞬時に破損する
ような過大な力が出力軸からかかった場合は、緩衝体と
最終段ギアの嵌合部が、緩衝体の歪により、滑ることで
クラッチとしての効果を発揮する。緩衝体と最終ギアの
嵌合部が、緩衝体の歪により滑ることで、最終段ギアの
前ギアとの噛み合い位置がずれることにより、最終段ギ
アの一部分の偏磨耗が少なくなる。出力軸と緩衝体及び
最終段ギアの合計3つの構成要素であるので、安価にか
つ小型化することができる。モータとギアを用いた回転
型のアクチュエータは、通常動作時の出力段ギアにかか
る衝撃の緩和を果たし、ギアの破損に至るような外的負
荷がかかった場合にはクラッチ機構として動作する。
【0031】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではない。上述した実施の形態では、本発明の
回転型アクチュエータを歩行ロボット10の脚部の関節
部付近に配置している。この場合には歩行ロボット10
はいわゆる四脚形状の歩行ロボットであるが、これに限
らず二脚あるいは六脚あるいはそれ以上の脚部を有する
歩行ロボットに本発明の回転型アクチュエータを適用し
ても構わない。また、歩行ロボットは犬型や猫型のよう
な形状のものに限らず他の形状のロボットであっても勿
論構わない。図2と図3に示すモータ60はロータとス
テータを有する回転型モータであるが、これに限らず他
の種類のモータあるいは流体圧シリンダのようなアクチ
ュエータを用いても勿論構わない。
【0032】図4における緩衝機構部100の緩衝体1
50の凸部500の形状とはめ合い部400の凹部30
0の形状はたとえばほぼ半円形状になっているが、その
他の形状、たとえば三角形状や四角形状等を採用するこ
とも勿論可能である。図4では緩衝体150の孔530
に対して出力軸70の凸部224をはめ込むことで、緩
衝体150を出力軸70に対して機械的に一体化してい
る。そして緩衝体150の凸部500を最終段ギア88
のはめ合い部400の凹部300にはめ込むことで、弾
性保持限界を過ぎると緩衝体150がはめ合い部400
に対して回転できるようになっている。しかしこれでは
なく、最終段ギア88側に凸部を設けて緩衝体150の
孔530にはめ込み、緩衝体150と最終段ギア88を
機械的に一体化し、緩衝体150を出力軸70に対して
弾性保持限界を超えると回転できるような構造を採用し
ても勿論構わない。また、最終段ギア88に凸部にはめ
合い部を設け、緩衝体150に凹部を設けることで、こ
の凸部と凹部をはめ合せて、緩衝体の弾性力に抗して出
力軸と緩衝体に回転力が加わった時に緩衝体を回転させ
てもよい。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
出力軸からの連続衝撃を低減してギア列のギアやギア列
のギアの破損の低減を図ることができ、しかも出力軸か
ら過大な力がギア列側に加わったとしても滑ることでク
ラッチとしての効果を発揮し、最終段ギアの一部分の偏
磨耗を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転型アクチュエータを有する歩行ロ
ボットの好ましい実施の形態を示す側面図。
【図2】図1の歩行ロボットに設けられた回転型アクチ
ュエータの構造例を示す図。
【図3】図2の回転型アクチュエータの側面図。
【図4】出力軸、緩衝機構部および最終段ギアを示す分
解斜視図。
【図5】出力軸を示す正面図。
【図6】緩衝体を示す正面図。
【図7】最終段ギアを示す正面図。
【図8】出力軸の正面図。
【図9】出力軸の側面図。
【図10】図8のA−Aにおける断面構造例を示す図。
【符号の説明】
10・・・歩行ロボット、16,18,20,22・・
・脚部、30・・・上脚(第1部材)、32・・・下脚
(第2部材)、50・・・回転型アクチュエータ、60
・・・モータ、70・・・出力軸、80・・・ギア列、
88・・・最終段ギア、100・・・緩衝機構部、15
0・・・緩衝体、300・・・はめ合い部の凹部、40
0・・・はめ合い部、500・・・緩衝体の凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C150 CA02 DA02 DA05 DJ08 EB01 EC03 EC16 ED02 EF16 EF21 EH07 3F060 AA00 BA10 CA14 GA05 GA13 GB21 GB32 GD07 GD14 HA32 3J068 AA07 BA02 BB01 EE12 GA08 GA19

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1部材に対して第2部材を回転させる
    ために前記第2部材に配置される回転型アクチュエータ
    であり、 モータと、 前記第1部材側に連結されて前記モータの回転により前
    記第2部材を前記第1部材に対して回転させる出力軸
    と、 前記モータの回転軸と前記出力軸の間に配置されて、前
    記モータの回転を減速するギア列であり、前記出力軸側
    に位置する最終段ギアを有する前記ギア列と、 前記ギア列の前記最終段ギアと前記出力軸間に配置され
    て、前記出力軸からの衝撃を回転方向に弾性により緩和
    する緩衝機構部と、を備えることを特徴とする回転型ア
    クチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記緩衝機構部は、 前記出力軸に一体に取り付けられた弾性を有する緩衝体
    と、 前記最終段ギアの凹部に形成されたはめ合い部であり、
    前記緩衝体の弾性力に抗して前記出力軸と前記緩衝体に
    回転力が加わった時に前記緩衝体を回転させる前記はめ
    合い部と、を有する請求項1に記載の回転型アクチュエ
    ータ。
  3. 【請求項3】 前記緩衝体は円盤状であり、前記緩衝体
    の外周面には複数の凸部が形成され、前記はめ合い部の
    内周面には前記緩衝体の前記凸部とかみ合う凹部が形成
    されている請求項2に記載の回転型アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 歩行ロボットの第1部材に対して前記歩
    行ロボットの第2部材を回転させるために、前記第2部
    材に配置される回転型アクチュエータを有する歩行ロボ
    ットであり、 前記回転型アクチュエータは、 モータと、 前記第1部材側に連結されて前記モータの回転により前
    記第2部材を前記第1部材に対して回転させる出力軸
    と、 前記モータの回転軸と前記出力軸の間に配置されて、前
    記モータの回転を減速するギア列であり、前記出力軸側
    に位置する最終段ギアを有する前記ギア列と、 前記ギア列の前記最終段ギアと前記出力軸間に配置され
    て、前記出力軸からの衝撃を回転方向に弾性により緩和
    する緩衝機構部と、を備えることを特徴とする回転型ア
    クチュエータを有する歩行ロボット。
  5. 【請求項5】 前記緩衝機構部は、 前記出力軸に一体に取り付けられた弾性を有する緩衝体
    と、 前記最終段ギアの凹部に形成されたはめ合い部であり、
    前記緩衝体の弾性力に抗して前記出力軸と前記緩衝体に
    回転力が加わった時に前記緩衝体を回転させる前記はめ
    合い部と、を有する請求項4に記載の回転型アクチュエ
    ータを有する歩行ロボット。
  6. 【請求項6】 前記緩衝体は円盤状であり、前記緩衝体
    の外周面には複数の凸部が形成され、前記はめ合い部の
    内周面には前記緩衝体の前記凸部とかみ合う凹部が形成
    されている請求項5に記載の回転型アクチュエータを有
    する歩行ロボット。
  7. 【請求項7】 前記第1部材と前記第2部材は前記歩行
    ロボットの脚部を構成しており、前記第1部材は上脚で
    あり前記第2部材は下脚であり、前記出力軸と前記緩衝
    機構部は前記脚部の関節部に位置している請求項4に記
    載の回転型アクチュエータを有する歩行ロボット。
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