JP2015113051A - パワーステアリング装置 - Google Patents

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良樹 高井
Yoshiki Takai
良樹 高井
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Abstract

【課題】装置の耐久性を犠牲にすることなくウォームシャフトの十分な斜角を確保し得るパワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】電動モータ4の減速機RGについて調整機構9を備えるパワーステアリング装置の電動モータ4の出力軸4aとウォームシャフト7とを接続する軸継手10を、電動モータ4の出力軸4aと一体回転する外歯部材11と、該外歯部材11に対し所定の周方向隙間を介して係合するように設けられ、ウォームシャフト7と一体回転する内歯部材12と、前記周方向隙間内にて圧縮状態で介装され、前記両部材11,12間のトルク伝達を行うゴム又はエラストマ材料からなる回転力伝達部材13と、前記周方向隙間内にて内歯部材12との周方向間に所定隙間を介在させるように設けられ、前記ゴム又はエラストマ材料よりも剛性の高い樹脂材料からなる規制部材14と、から構成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば自動車等に適用され、所定手段により運転者の操舵トルクをアシストするパワーステアリング装置に関する。
従来のパワーステアリング装置としては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
概略を説明すれば、このパワーステアリング装置は、操舵入力軸に設けられたトルクセンサにより検出された操舵入力トルクに応じて電動モータを回転駆動し、該電動モータの回転トルクを、ウォーム減速機構を介して操舵出力軸に伝達することにより、運転者の操舵操作をアシストするいわゆる電動パワーステアリング装置である。
そして、かかるパワーステアリング装置では、電動モータの駆動軸とウォームシャフトとの連結に際して、電動モータの駆動軸に圧入固定される外歯部材と、ウォームシャフトに圧入固定される内歯部材と、から構成される軸継手において、外歯部材と内歯部材との間に単一樹脂材料からなる緩衝部材を介装することで、電動モータの駆動軸とウォームシャフトとの間に発生する荷重変動を吸収可能としている。
特開2009−138886号公報
しかしながら、前記従来のパワーステアリング装置では、前記緩衝部材が単一樹脂材料から形成されていることから、当該樹脂材料が軟質のものである場合には、経時劣化によって正確なトルク伝達を行えなくなるおそれがある
一方、前記樹脂材料が硬質のものである場合には、可撓量が小さく制限されることから、前記ウォーム減速機構のバックラッシ(又は軸間)を調整する機構、すなわちウォームシャフトをウォームホイール側へ付勢するような機構を設けた場合には、前記ウォームシャフトの十分な斜角が得られず、十分なバックラッシ(又は軸間)の調整が行えないといった問題がある。
本発明は、かかる従来のパワーステアリング装置の技術的課題に鑑みて案出されたものであり、装置の耐久性を犠牲にすることなくウォームシャフトの十分な斜角を確保し得るパワーステアリング装置を提供することを目的としている。
本発明は、とりわけ、電動モータの出力軸とウォームシャフトとを接続する軸継手を、前記出力軸の先端側に設けられた第1のボス部と、前記第1のボス部において、周方向に複数設けられ、かつ、それぞれが径方向に延出するように形成された第1の突起部と、前記ウォームシャフトの一端側に設けられた第2のボス部と、前記第2のボス部において、周方向に隣接する前記第1の突起部同士の間に配置され、該隣接する第1の突起部との間に周方向隙間が介在するように周方向に複数設けられ、かつ、径方向に延出するように形成された第2の突起部と、ゴム又はエラストマ材料からなり、前記周方向隙間内に圧縮された状態で介装され、前記第1の突起部を介して伝達される前記出力軸の回転力を前記第2の突起部に伝達する回転力伝達部材と、前記ゴム又はエラストマ材料よりも剛性の高い樹脂材料からなり、前記周方向隙間内において前記第1の突起部又は前記第2の突起部との周方向間に所定隙間を介在させるかたちで設けられ、前記出力軸と前記ウォームシャフトとの間に所定角度以上の相対回転が生じたときに前記第1の突起部を介して伝達される前記出力軸の回転力を前記第2の突起部に伝達する規制部材と、から構成したことを特徴としている。
本発明によれば、剛性の低いゴム又はエラストマ材料からなる回転力伝達部材を前記両突起部間に圧縮状態で介装すると共に、前記ゴム材料より剛性の高い樹脂材料からなる規制部材を前記両突起部間にて周方向隙間を介在させるかたちで設けたことで、ウォームシャフトの斜角を大きく確保でき、良好なバックラッシ(又は軸間)の調整に供され、電動モータからの回転動作を滑らかにすることができる。
また、上述のような構成とすることで、前記両突起部間に過大なトルクが発生した場合や、回転力伝達部材が経時劣化により弾性力が低下した場合など、前記両突起部間の相対回転量が大きくなった場合でも、規制部材をもって過大にならないバックラッシに基づいてトルク伝達を行えるため、操舵アシスト特性の劣化抑制やパワーステアリング装置の耐久性向上を図ることもできる。
本発明の実施形態に係るパワーステアリング装置の斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 図2に示す軸継手の分解斜視図である。 図2に示す軸継手の拡大図である。 図4に示す軸継手の斜視図である。 図3に示す外歯部材の拡大図である。 図3に示す内歯部材の拡大図である。 図3に示す回転力伝達部材の拡大図であって、(a)は正面側から見た図、(b)は背面側から見た図である。 図3に示す規制部材の拡大図であって、(a)は正面側から見た図、(b)は背面側から見た図である。 軸継手のサブアッセンブリ工程を示す図であって、(a)は組み付け前、(b)は組み付け後を表した図である。 軸継手のサブアッセンブリ後の組立工程を示す図であって、(a)は組み付け前、(b)は組み付け後を表した図である。 斜角のついていない無負荷状態での軸継手の状態を示す図であって、(a)は図4のB−B線断面図、(b)は図4のC−C線断面図である。 斜角のついた無負荷状態での軸継手の状態を示す図であって、(a)は図4のB−B線断面図、(b)は図4のC−C線断面図である。 過大負荷状態における軸継手の状態を示す図であって、(a)は図4のB−B線断面図、(b)は図4のC−C線断面図である。
以下、本発明に係るパワーステアリング装置の実施形態を図面に基づいて詳述する。なお、下記の実施形態では、このパワーステアリング装置を、従来と同様、自動車用の電動パワーステアリング装置に適用したものを示している。
すなわち、この電動パワーステアリング装置は、いわゆるデュアルピニオン型のラック・ピニオン式電動パワーステアリング装置であって、図1に示すように、一端側が図示外のステアリングホイールに連係する入力軸1に図示外のトーションバーを介して相対回転可能に連結された第1のピニオン軸である第1出力軸2が車体幅方向の一方側に設けられた第1の操舵機構である第1ラック・ピニオン機構RP1を介して図示外の転舵輪に連係すると共に、前記両軸1,2の外周に配設されたトルクセンサTSなど各種センサからの出力信号に基づいて電子コントロールユニット3により駆動制御される電動モータ4にウォームギヤからなる減速機RGを介して連係する第2のピニオン軸である第2出力軸5が車体幅方向の他方側に設けられた第2の操舵機構である第2ラック・ピニオン機構RP2を介して前記図示外の転舵輪に連係することによって構成されている。
そして、かかる構成から、前記図示外のステアリングホイールから入力軸1へと入力された操舵トルクに基づいて前記図示外のトーションバーが捩れ変形して、この捩れ変形に伴って当該トーションバーの復元時に発生する回転トルクに基づいて回転する第1出力軸2の回転運動が前記第1ラック・ピニオン機構RP1を介してラック軸6の直線運動へと変換されると共に、前記操舵トルクに基づいて電動モータ4により発生する操舵アシストトルクに基づいて回転する第2出力軸5の回転運動が前記第2ラック・ピニオン機構RP2を介してラック軸6の直線運動へと変換されることで、電動モータ4による操舵補助を得つつ前記図示外の転舵輪の向きが変更されることとなる。
前記減速機RGは、図1、図2に示すように、電動モータ4の出力軸4aの先端部に軸継手10を介して同軸上に連結され、その先端側に前記ウォームギヤを構成する歯部7aを有するウォームシャフト7と、第2出力軸5の基端側外周に一体回転可能に固定され、その外周に形成された歯部8aを介して前記ウォームシャフト7と噛合することにより電動モータ4の回転数を減速して第2出力軸5へと伝達するウォームホイール8と、で構成されている。
前記ウォームシャフト7は、前記出力軸4a側となる一端側がスイベル可能なボールベアリングである第1軸受B1によって揺動可能に回転自在に支持されると共に、他端側が周知のボールベアリングである第2軸受B2によって回転自在に支持されている。そして、前記第2軸受B2の外周には、この第2軸受B2と共にウォームシャフトの他端側をウォームシャフト7とウォームホイール8との噛み合いが強まる方向へと常時押圧(付勢)することによって前記両歯部7a,8a間のバックラッシ(又は軸間)を調整する調整機構9が設けられている。
前記軸継手10は、図2〜図12に示すように、電動モータ4の出力軸4aの先端部に一体回転可能に設けられる外歯部材11と、ウォームシャフト7の一端部に一体回転可能に設けられ、外歯部材11を受容するように所定の周方向隙間C0(図12参照)を介して係合する内歯部材12と、前記周方向隙間C0の軸方向範囲のうちウォームシャフト7の揺動支点たる第1軸受B1による支持部Pから遠い側において少なくとも一部が前記両部材11,12と圧接するかたちで設けられ、外歯部材11を介して伝達される出力軸4aの回転力を内歯部材12へ伝達する回転力伝達部材13と、前記周方向隙間C0の軸方向範囲のうち前記支持部Pから近い側において前記両部材11,12の周方向間に後述の所定隙間C2を介在させるかたちで設けられ、前記両部材11,12の最大相対回転量を規制する規制部材14と、から構成されている。
前記外歯部材11は、特に図2、図6に示すように、中央部に設けられた貫通孔11aを介して電動モータ4の出力軸4aの先端部外周に圧入固定されるほぼ円筒状の基部(本発明に係る第1のボス部に相当)11bと、該基部11bの外周側に周方向へ複数設けられ、かつ、それぞれが径方向外側へと向かって一体的に延出するように形成された断面ほぼ矩形状の外歯(本発明に係る第1の突起部に相当)11cと、前記基部11bの基端部において径方向外側に延設され、該基部11bと前記各外歯11cとを繋ぐ円盤状の連接部11dと、によって構成されている。
前記内歯部材12は、特に図2,図7に示すように、中央部に設けられた貫通孔12aを介してウォームシャフト7の一端部外周に圧入固定されるほぼ円筒状の基部(本発明に係る第2のボス部に相当)12bと、該基部12bの内周側に周方向へ複数設けられ、かつ、それぞれが径方向内側へと向かって一体的に延出するように形成され、隣接する各外歯11c間に前記周方向隙間C0をもって該各外歯11cと係合する断面ほぼ三角形状の内歯(本発明に係る第2の突起部に相当)12cと、によって構成されている。
前記回転力伝達部材13は、比較的剛性の低いゴム又はエラストマ材料からなり、特に図8、図10、図12に示すように、ほぼ円盤状に形成された基部15と、該基部15から一端側(出力軸4a側)へ向かって軸方向に沿って延出するアーム部16と、該アーム部16の先端側から一端側へと軸方向に沿ってさらに延設され、前記両歯11c,12cの歯面間隙間たる前記周方向隙間C0に介装される複数の伝達機能部17と、から主として構成されている。
前記各伝達機能部17は、前記各内歯12cを挟み隣り合う一対の伝達部18,18同士が前記各内歯12cを内周側から跨ぐかたちで接続部19によって接続されることで、正面視において径方向外側へと開くほぼV字形状となるように形成されていて、前記各伝達部18の内側面が前記各内歯12cの歯面に当接すると共に、前記各伝達部18の外側面が前記各外歯11cの歯面に当接可能に構成されている。
ここで、前記各伝達部18は、無負荷状態において、その内側面の一部が前記各内歯12cと圧接し、かつ、その外側面のほぼ全体が前記各外歯11cと当接するように構成されることで、前記外歯部材11を介して伝達される出力軸4aの回転力を内歯部材12に伝達することが可能となっている。具体的には、前記各伝達部18の内側面は、その径方向領域のうち基端側の所定範囲に形成される厚肉部18aが前記各内歯12cの歯面と圧接するように構成されると共に、前記所定範囲の範囲外に形成される薄肉部18bが前記各内歯12cの歯面との周方向間に所定隙間C1を介在させる構成となっている一方、当該各伝達部18の外側面は、ほぼ平坦状に形成され、そのほぼ全面が前記各外歯11cの歯面と当接する構成となっている。
また、前記各伝達部18の先端部における外歯部材11の連接部11dとの対向面には、それぞれ組み付け状態にて当該連接部11dと当接する凸部20aが突設されている。すなわち、これら各凸部20aが設けられることで、製造や組立に係る誤差等によって生ずる軸方向のがたつきが抑制されると共に、ウォームシャフト7の斜角(電動モータ4の出力軸4aの軸線L1に対するバックラッシ(又は軸間)調整後のウォームシャフト7の軸線L2とのなす角(図2参照))が小さい状態での前記連接部11dとの接触面積が低減される構成となっている。同様に、前記基部15の他端面にも、組み付け状態でウォームシャフト7の一端面7bと当接する複数の凸部20bが周方向ほぼ等間隔に設けられ、製造や組立に係る誤差等によって発生する軸方向のがたつきを抑制することが可能となっている。
前記規制部材14は、回転力伝達部材13よりも剛性の高い樹脂材料からなり、特に図9、図10に示すように、ほぼ円盤状に形成された基部21と、該基部21から放射状に(径方向に沿って)延出するアーム部22と、該アーム部22の先端側より一端側(出力軸4a側)へと向かって軸方向に沿って延設されることで前記各伝達部18と軸方向に重合するように設けられ、前記両歯11c,12cの歯面間隙間たる前記周方向隙間C0に配置される複数の規制機能部23と、から主として構成されている。
前記各規制機能部23は、前記各外歯11cを挟み隣り合う一対の規制部24,24同士が前記各外歯11cを外周側から跨ぐかたちで接続部25によって接続されることで、正面視において径方向内側に開くほぼ逆さU字形状となるように形成されていて、無負荷状態において、前記各規制部24の内側面が前記各外歯11cの歯面に当接すると共に、前記各規制部24の外側面が前記各内歯12cの歯面との周方向間に前記所定隙間C1よりも十分に大きい所定隙間C2を介在させる構成となっている。
以上のような構成から、前記軸継手10は、特に図10、図11に示すように、前記両基部15,21が軸方向に重合するように回転力伝達部材13に対し規制部材14を一端側から被嵌してなるものを、電動モータ4の出力軸4aに外嵌された外歯部材11に対して、前記各伝達機能部17を前記各外歯11cの基端側(出力軸4a側)の部位に被嵌すると共に、前記各規制機能部23を前記各外歯11cの先端側(ウォームシャフト7側)の部位に被嵌することにより、回転力伝達部材13の前記各伝達機能部17(前記各凸部20a)をそれぞれ外歯部材11の連接部11dの端面に着座させるように前記三者11,12,13が組み付けられ、この組立体がウォームシャフト7に外嵌された内歯部材12の先端側から回転力伝達部材13の基部15(前記各凸部20b)をウォームシャフト7の一端面7bに着座させるように嵌挿されることで、全体が組み立てられることとなる。
ここで、本実施形態では、前記軸継手10を、外歯部材11と該外歯部材11に圧接する回転力伝達部材13とによって規制部材14を挟持するかたちでサブアッセンブリする構成としたことで、該サブアッセンブリを内歯部材12に嵌挿する際に、特に単体では結合力を有しない規制部材14の脱落を防止することが可能となり、当該軸継手10の良好な組立作業性が確保されている。
加えて、本実施形態の場合には、前記回転力伝達部材13が一対の伝達部18を接続部19により接続して前記伝達機能部17として一体的に構成されていることから、特に前記各伝達部18の剛性の向上が図れる結果、前記組み付け時の作業性の向上が図れるメリットもある。
以下、前記パワーステアリング装置の特徴的な作用効果について、図12〜図14に基づいて説明する。なお、各図の(a)は軸継手10のB−B断面、各図の(b)は軸継手10のC−C断面を示すと共に、図12はウォームシャフト7に斜角θの生じていないときの無負荷状態、図13はウォームシャフト7に斜角θが生じているときの無負荷状態、図14は過大負荷状態をそれぞれ示している。
まず、前記軸継手10にトルクが作用していない無負荷状態では、回転力伝達部材13は、図12(a)に示すように、前記各伝達部18の厚肉部18aが前記各内歯12cの歯面に圧接し、薄肉部18bが前記所定隙間C1をもって前記各内歯12cの歯面から離間した状態となり、規制部材14は、図12(b)に示すように、前記各規制部24の両外側面全体が前記所定隙間C2をもって前記各内歯12cの歯面から離間した状態となる。
このように、かかる無負荷状態において、前記各伝達部18の少なくとも一部(厚肉部18a)が前記各内歯12cに常時圧接する構成となっていることから、後述するトルク入力時における軸継手10の周方向のがたつきが抑制され、ロスの少ない良好なトルク伝達を行うことが可能となっている。
さらに、前記無負荷状態では前記各伝達部18の一部である厚肉部18aのみを前記各内歯12cに圧接させる構成としたことから、前記電動モータ4の回転初期における軸継手10の駆動負荷(フリクション)の低減化が図れ、その結果、当該電動モータ4の駆動負荷が低減され、当該電動モータ4の始動性向上を図ることが可能となっている。
加えて、前記各伝達部18の一部である厚肉部18aのみを前記各内歯12cに圧接させることで、当該各伝達部18における厚肉部18aの締め代(圧縮率)をより高めることができ、回転力伝達部材13の経年劣化(ヘタリ)を抑制することにも供される。
続いて、前記ウォームシャフト7及びウォームホイール8の両歯部7a,8a間のバックラッシ(又は軸間)が増大することとなり、前記調整機構9の付勢力をもってウォームシャフト7に斜角θが生じた場合は、図13(a)に示すように、前記付勢力を受ける側の厚肉部18aが弾性変形し、該伝達部18の薄肉部18bを含めた外側面全体が前記各内歯12cの歯面に当接した状態となる一方で、規制部材14は、図13(b)に示すように、依然として前記所定隙間C2をもって前記各規制部24の外側面全体が前記各内歯12cの歯面から離間した状態が維持される結果、前記斜角θがついていない場合と同様に、前記各伝達部18のみによってトルク伝達が行われることとなる。
このように、前記調整機構9による付勢力をもって前記斜角θが生じた場合には、剛性の低いゴム又はエラストマ材料からなる前記各伝達部18の厚肉部18aが弾性変形し、かつ、その変形代が前記所定隙間C1によって吸収されることで、前記斜角θが良好に吸収されることとなって、当該斜角θをより大きく確保することが可能となっている。
また、前記回転力伝達部材13が経年劣化して弾性力が低下してしまったり、前記各転舵輪側(路面側)からの過大なトルク入力が生じてしまった場合には、図14(a)に示すように各一方側の伝達部18の外側面全体が前記各内歯12cの歯面に当接すると共に、図14(b)に示すように規制部材14の各一方側の規制部24の外側面が前記各内歯12cの歯面に当接することにより、当該各規制部24を介してトルク伝達が行われることとなる。
以上のように、本実施形態に係るパワーステアリング装置においては、剛性の低いゴム又はエラストマ材料からなる回転力伝達部材13を前記内外歯11c,12c間に圧縮状態で介装すると共に、前記ゴム又はエラストマ材料より剛性の高い樹脂材料からなる規制部材14を前記両内外歯11c,12c間に前記所定隙間C2を介在させるように設けたことから、前記ウォームシャフト7の斜角θを大きく確保することが可能となり、前記調整機構9による良好なバックラッシ(又は軸間)の調整に供される。
しかも、かかる構成とすることで、前記回転力伝達部材13が経年劣化により弾性力が低下してしまったり、前記各転舵輪側からの過大なトルク入力が生じてしまった場合など、前記各伝達部18に所定量以上の弾性変形が生じた場合には、前記各伝達部18よりも剛性の高い前記各規制部24の前記各内歯12cへの当接をもって前記各伝達部18の弾性変形を規制して、当該各規制部24をもってトルク伝達を行えることから、軸継手10における所定のトルク伝達機能を確保することができ、パワーステアリング装置の耐久性の向上を図ることもできる。
また、本実施形態においては、前記各伝達部18の一端面に前記各凸部20aを設けることで当該各伝達部18と外歯部材11(連接部11d)との間に所定の軸方向隙間C3を設けるようにしたことから、当該軸方向隙間C3をもって、前記調整機構9の作動に基づいてウォームシャフト7に揺動が発生した際の回転力伝達部材13の軸方向の弾性変形を吸収することが可能となり、当該調整機構9の作動性の向上を図ることもできる。
さらに、前記軸継手10では、比較的剛性の高い前記各規制部24に対して、比較的剛性の低い前記各伝達部18をウォームシャフト7の前記支持部Pよりも相対的に遠い側に配置するようにした、すなわち前記支持部Pからより遠く離間することによって前記調整機構9の作動に基づくウォームシャフト7の揺動量がより大きくなる側に比較的剛性の低い前記各伝達部18を配置するようにしたことから、当該調整機構9の作動性のさらなる向上に供される。
本発明は、前記実施形態に例示した構成に限定されるものではなく、本発明の作用効果を奏し得るような形態であればあらゆる態様をも採ることができ、適用するパワーステアリング装置の仕様等に応じて自由に変更可能である。
4…電動モータ
4a…出力軸
5…第2出力軸
7…ウォームシャフト
8…ウォームホイール
9…調整機構
10…軸継手
11b…基部(第1のボス部)
11c…外歯(第1の突起部)
12b…基部(第2のボス部)
12c…内歯(第2の突起部)
13…回転力伝達部材
14…規制部材
RP1…第1ラック・ピニオン機構(操舵機構)
RP2…第2ラック・ピニオン機構(操舵機構)
RG…減速機(ウォームギヤ)
C0…周方向隙間
C1…所定隙間
C2…所定隙間

Claims (6)

  1. ステアリングホイールの回転操作を転舵輪に伝達する操舵機構と、
    出力軸を介して前記操舵機構に操舵力を付与する電動モータと、
    前記電動モータと前記操舵機構との間に設けられ、前記出力軸の回転トルクによって回転するウォームシャフトと前記操舵機構に連係されるウォームホイールとから構成されるウォームギヤと、
    前記出力軸の先端側と前記ウォームシャフトの一端側とを接続し、前記出力軸の回転トルクを前記ウォームシャフトへと伝達する軸継手と、
    前記ウォームシャフトの他端側を該ウォームシャフトと前記ウォームホイールとのバックラッシ又は軸間が増減する方向に移動可能に支持することにより前記バックラッシ又は軸間を調整する調整機構と、を備え、
    前記軸継手が、
    前記出力軸の先端側に設けられた第1のボス部と、
    前記第1のボス部において、周方向に複数設けられ、かつ、それぞれが径方向に延出するように形成された第1の突起部と、
    前記ウォームシャフトの一端側に設けられた第2のボス部と、
    前記第2のボス部において、周方向に隣接する前記第1の突起部同士の間に配置され、該隣接する第1の突起部との間に周方向隙間が介在するように周方向に複数設けられ、かつ、径方向に延出するように形成された第2の突起部と、
    ゴム又はエラストマ材料からなり、前記周方向隙間内に圧縮された状態で介装され、前記第1の突起部を介して伝達される前記出力軸の回転力を前記第2の突起部に伝達する回転力伝達部材と、
    前記ゴム又はエラストマ材料よりも剛性の高い樹脂材料からなり、前記周方向隙間内において前記第1の突起部又は前記第2の突起部との周方向間に所定隙間を介在させるかたちで設けられ、前記出力軸と前記ウォームシャフトとの間に所定角度以上の相対回転が生じたときに前記第1の突起部を介して伝達される前記出力軸の回転力を前記第2の突起部に伝達する規制部材と、
    から構成されることを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 前記回転力伝達部材は、その径方向の所定範囲では前記周方向隙間内において圧縮された状態で設けられ、かつ、その径方向の前記所定範囲外では前記周方向隙間内において前記第1の突起部及び前記第2の突起部との周方向間に所定隙間を介在させるかたちで設けられていることを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
  3. 前記規制部材は、その径方向の全域において、前記第1の突起部及び前記第2の突起部との周方向間に前記所定隙間を介在させるかたちで設けられていることを特徴とする請求項2に記載のパワーステアリング装置。
  4. 前記回転力伝達部材は、前記出力軸の軸方向において前記第1のボス部と対向するように配置されると共に、その対向面に前記第1のボス部と当接する凸部を有することを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
  5. 前記回転力伝達部材は、その周方向に隣接する部分同士を相互に接続する接続部を有することを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
  6. 前記ウォームシャフトは、その一端側が前記調整機構による揺動支点となるように回転自在に支持され、
    前記回転力伝達部材は、前記出力軸の軸方向において、前記揺動支点からの距離が前記規制部材よりも遠くなる位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
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