JP2002058271A - リニアサーボアクチュエータ - Google Patents

リニアサーボアクチュエータ

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JP2002058271A JP2000374152A JP2000374152A JP2002058271A JP 2002058271 A JP2002058271 A JP 2002058271A JP 2000374152 A JP2000374152 A JP 2000374152A JP 2000374152 A JP2000374152 A JP 2000374152A JP 2002058271 A JP2002058271 A JP 2002058271A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラテン部にリニアパルスモータを形成すると
共にこのリニアパルスモータ部に空気軸受けを設けてス
ライダがプラテン上をある空隙をもって浮上して移動す
るようにし、かつ位置センサとして磁歪ポテンショを用
いることにより、長寿命で信頼性が高く、高精度で位置
決めすることのできるリニアサーボアクチュエータを実
現する。 【解決手段】プラテン上に載置されたスライダに対象物
を取り付け、プラテンの長手方向に対象物を移動させる
リニアサーボアクチュエータであって、前記プラテンは
前記スライダの位置を検出する磁歪ポテンショ部を備
え、前記スライダは空気軸受けにより支持されて前記プ
ラテンの長手方向に移動自在に形成され、前記スライダ
の位置と指令位置との偏差をもとにそのスライダの位置
をフィードバック制御する位置制御部を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファクトリーオー
トメーション(FA)分野や半導体デバイスのハンドラ
等において用いられるリニアサーボアクチュエータに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体部品の搬送装置等で
は、ストッカから半導体部品を取出すときに上下移動の
動作が行われる。それには通常リニアアクチュエータが
使用されるが、小型であることが条件となっているた
め、リニアアクチュエータとして通常エアシリンダが用
いられていた。
【0003】図12にエアシリンダを用いたリニアアク
チュエータの構成例を示す。ピストン1はシリンダ2に
供給される圧縮空気によりA−A’方向に上下移動を行
なう。例えば、シリンダ2に圧縮空気を供給したとき
は、ピストン1がシリンダ2から押し出されて下方へ移
動し、圧縮空気の供給を停止したときはシリンダ2内に
あるばね(図示せず)の復元力によりピストン1がシリ
ンダ2内に引き込まれる。
【0004】空気供給手段3はシリンダ2に圧縮空気を
供給する。レール4はシリンダ2に固定されていて、上
下方向に延びている。スライダ5はレール4に移動自在
に取り付けられていて、ピストン1と連結されている。
レール4およびガイド5はピストン1の移動方向が上下
方向になるようにガイドするために設けられている。
【0005】吸着手段6は、ピストン1の下端に取り付
けられており、ピストン1が下方に移動してストッカ7
にある部品8に押し付けられると、部品8を吸着する。
吸着した状態でピストン1が上方に移動すると、部品8
がストッカ7から取出される。吸着手段6の上記吸着動
作は空気供給手段3の供給空気圧を利用して行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のリニアアクチュエータでは次のような課題が
あった。 (1)ピストン1の上下方向の位置決めは機械的ストッ
パによって実現しているため、任意の位置に位置決めで
きない。 (2)ピストン1とシリンダ2、およびレール4とスラ
イダ5の部分が接触しているため、摩耗により寿命が短
くなる。
【0007】本発明の目的は、上記の課題を解決するも
ので、プラテン部にリニアパルスモータを形成すると共
にこのリニアパルスモータ部に空気軸受けを設けてスラ
イダがプラテン上をある空隙をもって浮上して移動する
ようにし、かつ位置センサとして磁歪ポテンショを用い
ることにより、長寿命で信頼性が高く、高精度で位置決
めすることのできるリニアサーボアクチュエータを提供
することにある。
【0008】本発明の他の目的は、簡単な構造によりリ
ニアパルスモータが可動範囲を越えたとき自動的に制動
してリニアパルスモータの動きを停止することのできる
リニアサーボアクチュエータを提供することにある。
【0009】本発明の更に他の目的は、前記空気軸受け
の構造をV字型にすることによりスライダのスライド方
向に対して直角な方向の動きを拘束することができるよ
うにしたリニアサーボアクチュエータを提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、請求項1の発明では、プラテン上に載置され
たスライダに対象物を取り付け、プラテンの長手方向に
対象物を移動させるリニアサーボアクチュエータであっ
て、前記プラテンは前記スライダの位置を検出する磁歪
ポテンショ部を備え、前記スライダは空気軸受けにより
支持されて前記プラテンの長手方向に移動自在に形成さ
れ、前記スライダの位置と指令位置との偏差をもとにそ
のスライダの位置をフィードバック制御する位置制御部
を具備したことを特徴とする。
【0011】スライダはプラテンに対して空気軸受けに
より支持されているため、摩擦の影響がなく、長寿命で
信頼性が高く、また負荷が少ないので制御性が高められ
る。また、従来のエアシリンダ方式では機械的ストッパ
で位置決めしていたため任意の位置に位置決めできなか
ったが、本発明では磁歪ポテンショ部を備え、その検出
信号をもとにリニアパルスモータの位置をフィードバッ
ク制御するため、高精度で任意の位置に位置決めでき
る。
【0012】前記プラテンに請求項2のようにスライダ
の可動範囲を越える箇所に空気軸受け用の空気を排出す
るための通気孔を設けると、前記スライダの可動範囲を
越える移動を簡単な機構で容易に制動することができ
る。
【0013】更に、前記プラテンには請求項3のように
前記通気孔から流出する空気を検出する空気流検出セン
サを備えれば、スライダのオーバーランを容易に検出す
ることができる。
【0014】また、前記プラテンに請求項4のように通
気孔を塞ぐかまたは通気孔に逆から空気を吹き込む機構
を備えると、オーバーランした後の復旧作業が簡単にな
る。
【0015】プラテンとスライダの対向面は請求項5の
ように平面または曲面またはV字型または台形状のいず
れでもよく、特にV字型または台形状にした場合は改め
てガイドを用いなくてもスライダの移動方向に対して直
角な方向の動きを容易に拘束することができる。
【0016】また、フィードバック制御する位置制御部
は、請求項6のように、転流制御、位置制御および速度
制御を行うように構成することができる。
【0017】そして、フィードバック制御する位置制御
部を、請求項7のように、スライダの位置の検出信号を
微分してスライダの移動速度を検出する速度検出手段
と、スライダの位置と指令位置との偏差の信号とこの速
度検出手段の出力信号との偏差をもとにスライダの速度
をフィードバック制御する速度制御部を備えるように構
成することもできる。
【0018】また、請求項8のように、フィードバック
制御する位置制御部には、N=(Sn−So)/ΔSに
よりNを求め、更にこの演算値Nの小数部分に360を
掛けて前記プラテンの歯とリニアパルスモータの歯の位
相ずれを求める位相ずれ検出手段と、この位相ずれ検出
手段で検出した位相ずれをもとにリニアパルスモータを
転流制御する転流制御部を設けることもできる。
【0019】また、請求項9のように、フィードバック
制御する位置制御部には、入力されるアナログ位置指令
信号に対応してリニアパルスモータ部30の動作特性に
見合った指令値パターンを生成する加減速パターン制御
部を備えることもできる。このようなパターン制御を行
うと、リニアパルスモータの最適駆動が可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明を詳しく
説明する。図1は本発明に係るリニアサーボアクチュエ
ータの一実施例を示す構成図である。図において、10
は加減速パターン制御部、20はデジタルサーボ制御
部、30はリニアパルスモータ部である。
【0021】加減速パターン制御部10は、入力される
アナログ位置指令信号に対応して、リニアパルスモータ
部30の動作特性に見合った指令値パターンを生成す
る。指令値パターンの例を図2に示す。アナログ位置指
令信号の0〜5Vがリニアアクチュエータの0〜フルス
ケールに対応するが、アナログ位置指令がVAのときは
波形Aのようなパターンを、アナログ位置指令がVB
ときは波形Bのようなパターンを生成する。
【0022】なお、この加減速パターン制御部10は、
デジタルサーボ制御部20の入力段に含めてもよい。
【0023】デジタルサーボ制御部20は、加減速パタ
ーン制御部10の出力を目標値として受け、この目標値
の信号とリニアパルスモータ部30から帰還されるポテ
ンショ信号との偏差が0となるようにリニアパルスモー
タを駆動制御するフィードバック制御を行なう。なお、
デジタルサーボ制御部20の構成については後で詳述す
る。
【0024】リニアパルスモータ部30は、パルスモー
タ部に空気軸受けを設けプラテン上をある空隙をもって
浮上し自在に移動できるように構成されると共に磁歪ポ
テンショが取り付けられパルスモータの位置が検出でき
るように構成されている。
【0025】図3にリニアパルスモータ部30の機械的
構成を示す。リニアパルスモータ部30は、プラテン3
01、スライダ303、磁歪ポテンショ部310から構
成される。スライダ303には対象物(図示せず)が取
り付けられるが、プラテン301の長手方向に移動自在
に取り付けられている。
【0026】スライダ303にはリニアパルスモータ3
04が一体に形成されている。そのリニアパルスモータ
304には歯(図示せず)が設けられていて、プラテン
301の歯302(一部を図示)と対向するように配置
されている。プラテン301の歯302は、図示のよう
にV字型(図示の場合は逆V字型)の斜面にプラテンの
長手方向へ一定のピッチで形成されたものである。
【0027】図4はリニアパルスモータ304に取り付
けられた歯305の1ブロックの斜視図である。このよ
うな歯305はプラテン301の歯302と同じピッチ
に形成され、プラテン301の斜面に対向するように配
置されている。この歯305と302の間に磁気吸引力
を生じさせることにより、スライダ303をプラテン3
01に沿って移動させることができる。
【0028】スライダ303はプラテン301に支持さ
れているが、摩擦を減らすために空気軸受けによりプラ
テン301に支持されている。306,307は空気送
入口で、ここから空気を送入して、スライダ303をプ
ラテン301から僅かに浮上させる。
【0029】磁歪ポテンショ部310は、図3(b)に
示すようにプラテン301の裏側に取り付けられてい
て、スライダ301の移動位置を検出するものである。
この磁歪ポテンショ部310は磁歪スケール311と磁
歪ヘッド312を要部とするもので、磁歪スケール31
1は磁歪材料で形成されプラテン301と並行して配置
されている。磁歪ヘッド312は、スライダ303に搭
載され磁歪スケール311内に超音波信号を発生させ、
この超音波信号が磁歪スケール311の両端に到達する
までに要した時間をもとにスライダ303の絶対位置を
検出することができるように構成されている。
【0030】図5は磁歪ポテンショ部310による位置
検出原理の説明図である。磁歪ヘッド312中のパルス
発生器313から励振コイル314に励振パルスを印加
して磁歪スケール311内にパルス信号を発生させる。
励振コイル314はスライダ303(図3参照)と一体
的に移動する。
【0031】受信コイル315,316は磁歪スケール
311の両端に配置され、磁歪スケール311を伝播し
たパルス信号を検出する。比較増幅器317,318
は、受信コイル315,316で受信したパルス波形を
整形する。位置検出手段319は励振コイル314でパ
ルス信号を発生させてから受信コイル315,316で
パルス信号を検出するまでの時間をもとにスライダ30
3の絶対位置を検出する。
【0032】次に、位置の検出の仕方について説明す
る。励振コイル314の位置から磁歪スケール311の
端までの距離をそれぞれL1,L2とし、その距離をパ
ルス信号が伝播した時間をそれぞれT,T2とすると、
次式が成立する。 L1=T1・v L2=T2・v ただし、vはパルスが磁歪スケール311を伝播する速
【0033】ここで、P=(T1−T2)/(T1+T
2)とすると、 P=(2L1−L)/L ただし、L=L1+L2 である。変形すると、 L1={L(P+1)}/2 ……(1) となる。
【0034】(1)式において、T1,T2が既知であ
り、したがってPも既知であり、またLも既知であるか
ら、距離L1が求まる。
【0035】図6はデジタルサーボ制御部20の詳細を
示す構成ブロック図である。図6において、アナログ/
デジタル変換器(以下A/D変換器という)200は加
減速パターン制御部10(図1参照)からのアナログ電
圧の位置指令信号をデジタル信号に変換する。
【0036】磁歪インタフェイス部(以下磁歪I/F部
という)202は磁歪ポテンショ部310とこの制御部
とを接続するインタフェイスで、速度検出手段203と
位相ずれ検出手段204を備え、リニアパルスモータ3
04(図3参照)の位置制御、速度制御および転流制御
を行なうための信号を生成する。
【0037】速度検出手段203は、位置検出手段31
9(図5参照)で得られた位置検出信号を微分してスラ
イダ303(図3参照)の移動速度を検出する。
【0038】位相ずれ検出手段204は次の演算を行っ
てリニアパルスモータの歯の位相ずれを求める。 N=(Sn−So)/ΔS ……(2) ここに、So:プラテン301の歯302とリニアパル
スモータの歯305の位相を合わせたときの位置検出手
段319の検出値 Sn:位置決め動作において得られた位置検出手段31
9の検出値 ΔS:スライダ303がプラテン301の歯302の1
ピッチ分だけ移動したときにおける位置検出手段319
の検出値の変化量 上記(2)式の演算値Nの小数部分に360を掛けて歯
302と305の位相ずれを求める。
【0039】減算器201はA/D変換器200が出力
した指令位置と位置検出手段319の検出位置の偏差を
求める。位置制御部205はこの偏差をもとにリニアパ
ルスモータ304を位置フィードバック制御するための
制御信号を出力する。減算器206は位置制御部205
の制御信号と速度検出手段203の出力の偏差をとる。
速度制御部207は減算器206でとった偏差をもとに
リニアパルスモータ304を速度フィードバック制御す
るための制御信号を出力する。
【0040】sinテーブル208には位相ずれ量と正
弦値(sin値)が対応して格納されている。リニアパ
ルスモータ304が3相モータである場合、位相ずれ検
出手段204から位相ずれ量が与えられると、sinテ
ーブル208からsin(θ+120゜)とsin(θ
−120゜)の値が読み出される。θは位相ずれ量によ
って変わる角度である。
【0041】掛算噐209,210は、速度制御部20
7によって得られた信号を入力信号とすると共に、si
nテーブル208から読み出したsin(θ+120
゜)とsin(θ−120゜)の値をゲイン設定信号と
して、Isin(θ+120゜)とIsin(θ−12
0゜)なる電流指令値(Iは電流振幅)を出力する。
【0042】上記2つの指令値の位相が120゜ずれて
いるのは、モータが3相モータであるためである。相数
が異なる場合は位相ずれは他の値になる。例えば、2相
モータの場合、2つの指令値の位相は180゜ずれてい
る。
【0043】電流センサ211,212はリニアパルス
モータ304のコイルL1,L2に流れるコイル電流を
検出する。減算器213,214では、2つの電流指令
値Isin(θ+120゜)とIsin(θ−120
゜)と、2つの電流センサ211と212の検出値のそ
れぞれの偏差をとる。
【0044】パルス幅変調回路(以下パルス幅変調をP
WMと略す)215,216は、減算器213,214
の出力をもとにモータコイルの励磁電流をフィードバッ
ク制御するためのPWM信号を生成して出力する。減算
器217は、PWM回路215と216のPWM出力信
号の差をとる。PWM回路218はその差に対応したP
WM信号を生成する。
【0045】駆動回路219は、ブリッジ型のインバー
タ回路であり、PWM回路215,216,218の3
相のPWM信号をもとにリニアパルスモータ304を駆
動する。なお、sinテーブル208、掛算器209,
210、減算器213,214,217、PWM回路2
15,216,218および駆動回路219からなる部
分をここでは転流制御部と呼ぶ。
【0046】このような構成における動作を次に説明す
る。プラテン301の歯302とリニアパルスモータ3
04の歯305の位相のずれ量とsin(θ+120
゜)とsin(θ−120゜)の値をあらかじめ対応付
けてsinテーブル208に格納しておく。スライダ3
03の移動に伴って位相ずれ検出手段204の検出値
(位相ずれ)が変わるのに応じて電流指令値Isin
(θ+120゜)およびIsin(θ−120゜)の値
を変え、転流制御を行う。
【0047】また、位置検出手段319の検出位置と指
令位置の偏差をもとに位置制御部205はリニアパルス
モータ304のスライダ303の位置をフィードバック
制御する。位置制御部205の出力(指令速度)と速度
検出手段203の検出速度の偏差をもとに速度制御部2
07はリニアパルスモータ304のスライダ303の移
動速度をフィードバック制御する。
【0048】このように磁歪I/F部202は、転流制
御、位置制御および速度制御のための信号を生成し、生
成した信号を用いてリニアパルスモータ304の転流制
御、位置制御および速度制御を行う。
【0049】このとき、リニアパルスモータ304は、
空気送入口306,307から空気が送入されて空気軸
受けが実現され、プラテン301上をある空隙をもって
浮上して移動する。このような構造とすることにより、
摩擦の影響が無く、長寿命で信頼性の高いリニアパルス
モータが実現できる。また、負荷が少ないので制御性が
高められる。
【0050】更に、空気軸受けの構造がV字型に形成さ
れているため、スライド方向に対して直角方向の動きが
拘束される。ガイドを用いないで前記直角方向の動きを
拘束できるので、リニアパルスモータ部のコストダウン
が可能になるという利点もある。
【0051】なお、以上の説明は、本発明の説明および
例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎな
い。したがって本発明は、上記実施例に限定されること
なく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、
変形をも含むものである。
【0052】例えば、磁歪ポテンショ部は図7のような
構成とすることもできる。この磁歪ポテンショでは、励
振コイル314を磁歪スケール311の端部に固定配置
し、受信コイル315を磁歪ヘッド312に搭載する。
【0053】図8は励振パルスおよび受信コイル315
の受信パルスの信号波形のタイムチャートである。スラ
イダ303の位置から磁歪スケール311の左端および
右端までの距離をそれぞれYおよびXとし、磁歪スケー
ル311の全長をLとする。
【0054】受信コイル315は、励振コイル314が
励振パルスを発生させてから時間T1(=X/v)後に
最初のパルスを受信し、時間T2(=X+2Y)後に2
番目のパルスを受信したとする。2番目のパルスは磁歪
スケール311の端部で反射されたパルスである。
【0055】ここで、P=(T1−T2)/(T1+T
2)とすると、 P=(X/L)−1 である。変形すると、 X=L(P+1) ……(3) となる。PとLは既知であるから(3)式から距離Xす
なわちスライダ303の位置が求められる。
【0056】また、加減速パターン制御部10に与える
アナログ位置指令の入力は、図9に示すような構成によ
り、連続的な位置指令の入力だけでなく離散的な位置指
令での入力もできるようにして構わない。
【0057】図9において、101は多点の選択接点
(設定位置)に対応した位置指令信号を発生する離散的
位置指令信号発生器である。102はこの離散的位置指
令信号発生器からの位置指令信号かまたは連続的なアナ
ログ位置指令信号かのいずれかを選択するスイッチで、
選択した信号は加減速パターン制御部10に入力され
る。
【0058】また、スライダ303の移動用の歯302
と305は、必ずしもプラテン301のV字型の斜面お
よびその対向面に設ける必要はない。例えば、前記V字
型を台形状に変え、台形の平面部に歯を設け、空気軸受
けによりスライダ303が移動できるように構成しても
よい。
【0059】あるいはまた、プラテン301のスライダ
303との対向面は、V字型や台形状に限らず、平面あ
るいは任意の曲面とすることもできる。
【0060】また、プラテンを図10に示すような構成
とすることもできる。スライダ303は、その位置が位
置検出手段319(図5参照)で検出され可動範囲内を
動くように制御されているが、リニアパルスモータの動
作中に電源供給が停止(以下、単に停電という)した場
合あるいは垂直運動で使用中に停電があった場合には、
次のような不都合が生じる。
【0061】停電と同時に空気軸受けの空気流量を制御
している電磁弁(図示せず)を閉じて空気を遮断しリニ
アパルスモータを停止させようとしても、電磁弁内部の
動作遅れのためにリニアパルスモータが可動範囲を越え
て移動してしまうことがある。そのようなオーバーラン
があると、作業中のワークを破壊したり、事故に繋がる
恐れがある。
【0062】図10に示す構成によれば、可動範囲を越
えると自動的に空気軸受けが機能しなくなり、磁気吸着
力によりスライダのリニアパルスモータはプラテンに吸
着されて停止する。以下詳しく説明する。
【0063】プラテン301aの可動範囲Aを越えたと
ころに通気孔321を設ける。図10の例では、可動範
囲の両側に2個ずつの通気孔が形成されている。両側の
2つの通気孔321はそれぞれプラテン301aの側面
に形成された孔322に通じている。スライダ303が
可動範囲を越えると空気軸受けの空気が通気孔321を
通って側面の孔322から排除されるため、空気軸受け
はその機能を失う。
【0064】正常時のプラテン301aとスライダ30
3は、スライダに組み込まれたモータ内部にあるバイア
スマグネット(図示せず)により吸引されていて空気軸
受けの空気圧と釣り合っているが、空気軸受けの空気圧
がなくなるとスライダ303はマグネットの吸引力によ
りプラテン301aに吸着され、その位置で停止する。
このように、スライダ303が可動範囲を越えて駆動さ
れると、可動範囲を越えないように自動的に制動が加え
られる。
【0065】なお、プラテン301aの側面の孔322
に図11に示すような空気流検出センサ323を取付け
ておくと、可動範囲を越えてスライダが止まったことを
直ちに検知することができる。孔322に空気が流れる
と音が出る笛のような機構を装着すれば簡便なアラーム
機構を実現することもできる。
【0066】モータ停止の原因を除去した後再びスライ
ダを動かそうとしても、そのままでは空気軸受けが機能
しないため動かない。孔322を塞ぐか、あるいは孔3
22から逆に空気を送り込むかすると、空気軸受けが機
能するようになる。その状態でスライダ303を適切な
位置に移動させると復旧作業の完了となる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば次の
ような効果がある。 (1)任意の位置に高精度で位置決めすることができ
る。 (2)リニアパルスモータに空気軸受けを採用したた
め、摩擦の影響がなく、長寿命で、信頼性が高い。 (3)負荷が少ないため、制御性が高められる。 (4)空気軸受けの構造をV字型にした場合は、スライ
ド方向に対して直角方向の動きが拘束されるためガイド
が不要となり、コストダウンが図れる。 (5)プラテンに通気孔を設けると、簡単な機構であり
ながら容易にスライダの可動範囲を越えないように制動
を加えることができる。また、異常停止したときは、空
気排出用の孔を塞ぐか逆にこの孔から空気を送り込むか
するだけで、簡単に正常動作への復旧作業ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリニアサーボアクチュエータの一
実施例を示す構成図である。
【図2】指令値パターン例を示す図である。
【図3】リニアパルスモータ部30の機械的構成を示す
図である。
【図4】リニアパルスモータに取り付けられた歯の斜視
図である。
【図5】磁歪ポテンショ部による位置検出原理の説明図
である。
【図6】デジタルサーボ制御部の詳細を示す構成ブロッ
ク図である。
【図7】磁歪ポテンショ部の他の実施例図である。
【図8】図7の構成における信号波形のタイムチャート
である。
【図9】位置指令入力部の実施例図である。
【図10】プラテンの他の実施例図である。
【図11】プラテンの更に他の実施例図である。
【図12】従来のリニアアクチュエータの一例を示す構
成図である。
【符号の説明】
10 加減速パターン制御部 20 デジタルサーボ制御部 30 リニアパルスモータ部 101 離散的位置指令信号発生器 102 スイッチ 200 A/D変換器 201,206,213,214,217 減算器 202 磁歪I/F部 203 速度検出手段 204 位相ずれ検出手段 205 位置制御部 207 速度制御部 208 sinテーブル 209,210 掛算噐 211,212 電流センサ 215,216,218 PWM回路 219 駆動回路 301,301a プラテン 302,305 歯 303 スライダ 304 リニアパルスモータ 306,307 空気送入口 310 磁歪ポテンショ部 311 磁歪スケール 312 磁歪ヘッド 313 パルス発生器 314 励振コイル 315,316 受信コイル 319 位置検出手段 321 通気孔 322 孔 323 空気流検出センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小泉 豊 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横河 電機株式会社内 Fターム(参考) 5H303 AA04 BB01 BB06 BB11 CC10 DD04 DD10 FF07 GG06 HH01 JJ02 KK02 KK14 KK18 LL02 5H540 AA01 BA07 BB03 BB06 BB08 EE05 EE06 EE08 EE16 FA03 FA13 FB04 FC02 GG06 5H641 BB09 BB18 GG03 GG24 GG26 GG27 HH10 JA06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラテン上に載置されたスライダに対象物
    を取り付け、プラテンの長手方向に対象物を移動させる
    リニアサーボアクチュエータであって、 前記プラテンは前記スライダの位置を検出する磁歪ポテ
    ンショ部を備え、 前記スライダは空気軸受けにより支持されて前記プラテ
    ンの長手方向に移動自在に形成され、 前記スライダの位置と指令位置との偏差をもとにそのス
    ライダの位置をフィードバック制御する位置制御部を具
    備したことを特徴とするリニアサーボアクチュエータ。
  2. 【請求項2】前記プラテンは前記スライダの可動範囲を
    越える箇所に空気軸受けの空気が抜ける通気孔が形成さ
    れたことを特徴とする請求項1記載のリニアサーボアク
    チュエータ。
  3. 【請求項3】前記プラテンは、前記通気孔からの空気の
    流出を検出する空気流検出センサを備えたことを特徴と
    する請求項2記載のリニアサーボアクチュエータ。
  4. 【請求項4】前記プラテンは、前記通気孔を塞ぐかまた
    は通気孔に逆から空気を吹き込む機構を備えたことを特
    徴とする請求項2記載のリニアサーボアクチュエータ。
  5. 【請求項5】前記プラテンとスライダは、その対向面が
    平面または曲面またはV字型または台形状にそれぞれ形
    成されたことを特徴とする請求項1ないし4記載のリニ
    アサーボアクチュエータ。
  6. 【請求項6】前記フィードバック制御する位置制御部
    は、転流制御、位置制御および速度制御を行うように構
    成されたことを特徴とする請求項1ないし5記載のリニ
    アサーボアクチュエータ。
  7. 【請求項7】前記フィードバック制御する位置制御部
    は、前記スライダの位置の検出信号を微分してスライダ
    の移動速度を検出する速度検出手段と、前記指令位置と
    スライダの位置の偏差の信号と前記速度検出手段の出力
    信号との偏差をもとに前記スライダの速度をフィードバ
    ック制御する速度制御部を備えたことを特徴とする請求
    項1ないし6記載のリニアサーボアクチュエータ。
  8. 【請求項8】前記フィードバック制御する位置制御部
    は、次式のN値を求め、 N=(Sn−So)/ΔS ただし、So:プラテンの歯とリニアパルスモータの歯
    の位相を合わせたときの位置検出手段の検出値 Sn:位置決め動作において得られた位置検出手段の検
    出値 ΔS:スライダがプラテンの歯の1ピッチ分だけ移動し
    たときにおける位置検出手段の検出値の変化量 更にこの演算値Nの小数部分に360を掛けて前記プラ
    テンの歯とリニアパルスモータの歯の位相ずれを求める
    位相ずれ検出手段と、 この位相ずれ検出手段で検出した位相ずれをもとにリニ
    アパルスモータを転流制御する転流制御部を備えたこと
    を特徴とする請求項1ないし7記載のリニアサーボアク
    チュエータ。
  9. 【請求項9】前記フィードバック制御する位置制御部
    は、入力されるアナログ位置指令信号に対応してリニア
    パルスモータ部の動作特性に見合った指令値パターンを
    生成する加減速パターン制御部を備えたことを特徴とす
    る請求項1ないし8記載のリニアサーボアクチュエー
    タ。
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