JP2002057284A - 半導体装置およびラッチアップ防止効果を最適化するガードリングレイアウト方法 - Google Patents
半導体装置およびラッチアップ防止効果を最適化するガードリングレイアウト方法Info
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Abstract
トを最適化した半導体装置とそのレイアウト方法を提供
する。 【解決手段】サブコンを「集中」・「排除」・「選択」
することにより、寄生素子の活性化・不活性化を意図的
に制御することができる。サブコンを「集中」して配置
した部分は寄生素子が活性化するので、その部分にエピ
コン・ウエルコンを挿入して余分な電流を吸い上げるこ
とができる。寄生素子を不活性にしたい回路領域ではサ
ブコンをできる限り「排除」する。実チップ上でこれら
の領域を意図的に「選択」する。また、ガードリングを
多重にすることにより、さらに効果を2〜3倍とするこ
とができる。
Description
し、さらに詳細にはラッチアップ防止用にガードリンン
グのレイアウトを最適化した半導体装置とそのレイアウ
ト方法に関する。
するにつれてラッチアップ現象が顕著に発生することが
ある。ラッチアップ現象は、寄生pnpnサイリスタが
オン状態に入り、電源端子間に過大電流が流れて素子を
破壊する現象である。最大定格を超えたサージ、電源リ
プル、雑音、電源起動時の電源立上時間の差などにより
引き起こされる。このオン状態は、pnpおよびnpn
トランジスタのベース接地小信号電流利得の和が1を超
える場合に発生する。ラッチアップを防止するために、
p+、n+形のガードリングを基板表面に形成することが
従来よりおこなわれている。
われる拡散層で、ここから基板等に電流(電荷)が注入
・抽出されるので、「CMOS NWELL中の電源に接続された
P」−「N(CMOSNWELL)」−「Psub」-「N(PowerMOS)」 と
いうサイリスタ構造のトリガーとなる。pnpn構造の
寄生pnpトランジスタの増幅率等の性能は、各プロセ
スの拡散層の濃度によってきまるのが、一般的である。
一方npnの性能はレイアウト配置に依存するので、こ
の点に注目した。
VSS・サブストレート・コンタクト(以下、サブコン
またはP+層という)13とN+層からなるVDD・NW
ELL/NEPI(以下、NWELLまたはN+層とい
う)14をガードリングとしてLDMOS11とNWE
LL12間に配置し、P+層15を有するCMOS構造
の平面図10を示す。
す。
合の断面図30を示す。
・NWELL12に付随して生じるサブコンであり、ガ
ードリングとしての役目も期待されていた。図面中の数
字(参照番号を除く)は、LDMOS11とCMOS・
NWELL12間の間隔とP+層、N+層の各幅を示す。
以下で、説明する実験において、このLDMOS11と
CMOS・NWELL12間の間隔を変化させ、ガード
リングの効果を検証した。以下の図面中のLDMOSと
CMOS・NWELL間の間隔と各層上に記載した数字
は、同様の意味であるが、特定を意図するものではな
い。
ザインルールでは、P+層13、15とN+層14をPM
OS領域11とNMOS領域12の間に配置すること
と、P+層とN+層をそれぞれ1列ずつ配置することであ
った。レイアウトルールとしては、LDMOS11とC
MOS・NWELL12間の間隔を85μmで、±20
0mAの許容量が得られる。したがって、許容量が数ア
ンペアの場合、間隔はその電流値に応じて増加するので
数百μm程度必要であった。サブコン(P+層)の配置
方法については、特段のルールはなかった。
層とN+層を入れれば良い、間隔は広ければ広いほど良
いという受動的なものであった。
ンクレートに依存しないので、微細化が進むと共にラッ
チアップ防止のために必要とされる領域が増加してしま
う。また、動作電流が数アンペアを保証しなければなら
ないパワー素子の場合、その間隔は更に広いため、ダイ
サイズ縮小の妨げとなっている。さらに、サブコンを多
く入れれば良いまたは入れさえすればラッチアップは防
げるという認識が逆にラッチアップを招くことがあっ
た。
ングのレイアウト方法を最適化することにより、従来に
比較して寄生素子の性能(増幅率)を半減することであ
る。
択」「集中」「排除」することにより、寄生素子の活性
化・不活性化を制御し、能動的にラッチアップを防止す
ることである。
ガードリンング間隔を従来に比べ半分にして、ダイサイ
ズを縮小することである。
の高いダイチップを製造することである。
半導体装置であって、半導体装置内に配置されたP+層
とN+層からなるガードリングであって、寄生素子を不
活性にしたい領域からP+層を排除し、活性にしたい領
域にP+層を集中することにより寄生素子の活性化およ
び不活性化を制御した半導体装置によって実現される。
リングレイアウト方法を検証するため、種々の実験を行
った。以下に、その実験内容を述べる。
CMOS・NWELL12に付随したP+層15を排除
し、ガードリングとしてN+層14のみを形成した場合
の断面図40を示す。
S51とCMOS・NWELL52間にコの字型のガー
ドリンングとしてP+層53、N+層54を形成し、P+
層55を有するCMOS構造の平面図50を示す。
-B'間の断面図60を示す。LDMOS51とCMOS
・NWELL52間の間隔は、85μm、128μm、
170μmの3通りで実験を行った。
OS51とCMOS・NWELL52間の間隔を変更し
た場合の断面図80を示す。LDMOS51とCMOS
・NWELL52間の間隔は、114μm、157μ
m、199μmの3通りで実験を行った。
S101とCMOS・NWELL102間にガードリン
グとしてコの字型のP+層103、およびN+層104、
P+層105、N+層106を形成し、P+層107を有
する場合のCMOS構造の平面図100を示す。図5の
例に、ガードリングを二重に設けた場合である。
-C'間の断面図110を示す。LDMOS101とCM
OS・NWELL102間の間隔は、166μm、20
9μm、251μmの3通りで実験を行った。
た場合の断面図130を示す。
OS141の周囲にガードリングとしてロの字型のP+
層143と、N+層144、P+層145、N+層146
を形成し、P+層147を有するCMOS構造の平面図
140を示す。図8のコの字型のP+層103をロの字
型にした場合である。
のD-D'間の断面図150を示す。LDMOS141と
CMOS・NWELL142間の間隔は、図9および図
10と同様に166μm、209μm、251μmの3
通りで実験を行った。
した場合の断面図160を示す。
nの性能(増幅率)を示すグラフである。縦軸は増幅
率、横軸はLDMOS11、51、101、141とC
MOS・NWELL12、52、102、142間の間
隔を示す。
が明らかである。
+層15、107を「排除」した方が増幅率は低くな
る。図3と図4、図12と図13の結果から明らかであ
る。
I型よりコの字型、コの字型よりロの字型の方が増幅率
は低くなる。図2と図6、図9と図12の結果からそれ
ぞれ明らかである。
間のガードリングは、距離が同じであれば、一重より二
重の方が増幅率は低い。図6の間隔170μmと図9の
間隔166μmを比較すると、距離が短いがガードリン
グが二重の図9の方が増幅率が低いことから明らかであ
る。
間の間隔は、従来から言われている通り広いほど増幅率
は低い。各実験において、間隔を3通り実施している
が、いずれの場合も、距離を離すほど増幅率が低くなる
ことから明らかである。
OS領域181と回路領域182を縦配置した半導体素
子にガードリングを最適化してレイアウトした半導体装
置の平面図180を示す。
OS領域191と回路領域192を横配置した半導体素
子にガードリングを最適化してレイアウトした半導体装
置の平面図190を示す。
にガードリングのレイアウトを最適化したものであり、
本発明が採用すべきレイアウトの一例である。以下図1
5を例に説明する。
は従来から採り入れられているLDMOSの配置に変更
はないが、各ブロック間からサブコン(P+層)を「排
除」すべき点に注目すべきである。ボトムのLDMOS
はそれぞれ他方に対してNWELLの働きをするからで
ある。また、ボトムをトップで挟むことにより、トップ
がボトムのガードリングとして働くからである。
る点に注目すべきである。LDMOSを2方向以上から
包囲することにより、回路領域に流れ込む電流を1/2
から1/4程度に減少させることが可能となる。
サブコンとNWELLを多重(二重・三重)に配置する
点に注目すべきである。太いガードリングを一重に配置
するのではなく、細いガードリング二重に配置すること
によって、寄生ベータを半減できる点に注目すべきであ
る。LDMOSとCMOS・NWELLの間隔が一定な
らば、太いガードリングと細いガードリングは、ラッチ
アップ防止の効果としてはほぼ同じである。したがっ
て、同じ間隔では細いガードリングを二重・三重に配置
することにより寄生素子の増幅率を1/2、1/3にでき
る。したがって、上記(1)のレイアウトと組み合わせ
ることにより、回路領域に流れ込む電流を1/4から1/
12程度に削減できる。図18では、回路領域に面した
ガードリングについてのみ二重に配置した実施例を示す
が、その他の面を多重とすることはガードリング幅が十
分に採れる場合にはより好適である。サブコン183-
1がNWELL184-1を活性化させ、サブコン18
5がNWELL184-1と186をそれぞれ活性化さ
せるため、過大電流から回路領域を保護するガードリン
グとして効果的に作用する。ガードリングのトータルの
幅は、許容電流値に依存するが、一実施例として、2A
の場合86μm、4Aの場合125μm、6Aの場合1
50μmが最低限必要であるが、この値に限定されるも
のではない。
の対面のガードリングは内側(LDMOS側)にサブコ
ン183-1と183-4を配置し、NWELL184-
1と184-4をその外側に配置させる点に注目すべき
である。
グを配置させる点に注目すべきである。サブコンとNW
ELLの配置は、トップに対してはNWELL、ボトム
に対してはサブコンを配置する。このガードリングを多
重とすることは、上述のとおりガードリング幅が十分に
採れる場合にはより好適である。
サブコン183-4等を配置する。これによって、基板
電流は回路領域から遠くで吸い上げられる。
ング等のサブコンは、従来のレイアウト方法と同様であ
る。しかし、回路領域周辺からサブコンをできるだけ
「排除」する点に注目すべきである。回路領域は、ガー
ドリンングの外側に置かれ、必要最低限以外のサブコン
を「排除」する。特に、LDMOSと回路領域間に配置
されたガードリングは、回路領域側からサブコンを「排
除」し、NWELL186を配置する点に注目すべきで
ある。
配置する場合は回路領域周辺にサブコン197を配置す
る必要性が生じるが、そのような場合には、そのサブコ
ン197をNWELL198でガードリングする点に注
目すべきである。
ラン(ピン配置を決める)段階で取り組めば効率よく達
成できる。
ロ的な部分にも応用可能である。さらにこのレイアウト
方法は、チップ全体レベルで最大の効果を発揮する。
て、最低電位のn(即ち、NMOSのVSSソース)を
より遠くに配置する点に注目すべきである。
り、寄生素子の活性化・不活性化を意図的に制御するこ
とができる。サブコンを「集中」して配置した部分は寄
生素子が活性化するので、その部分にエピコン・ウエル
コンを挿入して余分な電流を吸い上げることができる。
寄生素子を不活性にしたい回路領域ではサブコンをでき
る限り「排除」する。実チップ上でこれらの領域を意図
的に「選択」する。また、ガードリングを多重にするこ
とにより、さらに効果を2〜3倍とすることができる。
ンを配置することが広く行われていたが、これは、余分
な電流を呼び込むこととなり多くの場合逆効果である。
化により、ガードリングの効果が増強されるので、同一
のラッチアップ耐量を得る場合従来に比べガードリング
の間隔を狭くすることが可能となる。
りチップサイズを縮小することができる。
場合のチップの平面図である。
リングを最適化したレイアウトのチップの平面図であ
る。本願によるガードリングの最適化によりダイサイズ
を従来比20〜25%縮小することができる。この効果
はシュリンクレートの高いプロセスほど顕著になる。
ができるだけでなく、余分なサブコンを排除することに
より信頼性を向上させることが可能となる。
入れることにより、より小型の信頼性の高いチップの製
造が可能となる。
果を奏する。
・「選択」でガードリングの位置と量を最適化すること
により、従来85μmで200mAであったデザインル
ールを10倍の2Aとすることができる。
・「選択」でガードリングの位置と量を最適化すること
により、6Aの許容電流値を要するパワー素子の場合、
従来300μmの間隔が半分の150μmでデザインす
ることができ、最終的にダイサイズを縮小することがで
きる。
・「選択」でガードリングの位置と量を最適化すること
により、同一のラッチアップ耐量を得るために、ガード
リングの間隔を50%にすることが可能である。
・「選択」でガードリングの位置と量を最適化すること
により、ダイサイズを従来比20〜25%縮小すること
ができる。
で、不具合を未然に防止することができる。
ト変更のみで実現できる。個々のプロセスにおいて最適
な評価・測定を行うことによって、実際の間隔・数値は
異なっても、本発明による基本的なレイアウト方法は全
てのプロセスに通用するものである。
ガードリングのレイアウト最適化方法とその構造を説明
してきたが、当該技術分野に通じたものであれば本発明
の構造や素子を変形、変更することができるであろう。
しかしながら、本発明の構造や素子はここで開示された
特定の実施例に限定されるものではない、例えば、実施
例ではLDMOSを例に説明したが、他のトランジスタ
構造を有する半導体装置にも利用可能であり、本願の半
導体装置はLDMOSに限定するものではない。さら
に、LDMOSとCMOS・NWELLはそれぞれ、外
部接続を有する回路と有しない回路の一例であり、本願
はそれらの構造についても特定を意図するものではな
い。また、実施例では、ガードリングを二重にした場合
について説明したが、三重や四重といった多重構造につ
いても本願は有効である。また、P+層やN+層の厚み、
LDMOSとCMOS・NWELL間の距離等について
も特定を意図するものではない。また、LDMOSと回
路領域の配置例として、縦型と横型を例に説明したが、
本願はこれらのレイアウト例に限定するものではない。
そのような変形、変更されたものも本願の技術的思想の
範疇であり、特許請求の範囲にふくまれるものである。
ドリングを形成したCMOS構造の平面図10である。
ガードリングを形成した場合の断面図30である。
のみでガードリングを形成した場合の断面図40であ
る。
グを形成したCMOS構造の平面図50である。
52間の間隔を変更した場合の断面図80である。
105、N+層106で二重のガードリングを形成した
CMOS構造の平面図100である。
図130である。
113とN+層154、P+層155、N+層156で二
重でガードリングを形成したCMOS構造の平面図14
0を示す。
面図160である。
である。
1と回路領域182を縦配置した半導体素子にガードリ
ングを最適化してレイアウトした半導体装置の平面図1
80である。
1回路領域192とを横配置した半導体素子にガードリ
ングを最適化しテレイアウトした平面図190である。
る。
0である。
Claims (10)
- 【請求項1】半導体装置であって:外部接続回路部(1
41);内部回路部(142);および当該半導体装置
内に配置されたP+層(143)とN+層(144)から
なるガードリング;から構成され、前記内部回路部に付
随するP+層(147)を前記内部回路部近傍から排除
したことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】半導体装置であって:外部接続回路部(1
41);内部回路部(142);および当該半導体装置
内に配置されたP+層(143)とN+層(144)から
なるガードリング;から構成され、前記外部接続回路部
の周囲二辺以上に前記ガードリングを配置したことを特
徴とする半導体装置。 - 【請求項3】半導体装置であって:外部接続回路部(1
41);内部回路部(142);および当該半導体装置
内に配置されたP+層(143)とN+層(144)から
なるガードリング;から構成され、前記ガードリングを
多重に配置したことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項4】半導体装置であって:外部接続回路部(1
41);内部回路部(142);および当該半導体装置
内に配置されたP+層(143)とN+層(144)から
なるガードリング;から構成され、前記内部回路部に付
随するP+層(147)を前記内部回路部近傍から排除
し、前記外部接続回路部の周囲二辺以上に前記ガードリ
ングを配置したことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項5】半導体装置であって:外部接続回路部(1
41);内部回路部(142);および当該半導体装置
内に配置されたP+層(143)とN+層(144)から
なるガードリング;から構成され、前記外部接続回路部
の周囲二辺以上に前記ガードリングを配置し、前記ガー
ドリングを多重に配置したことを特徴とする半導体装
置。 - 【請求項6】半導体装置であって:外部接続回路部(1
41);内部回路部(142);および当該半導体装置
内に配置されたP+層(143)とN+層(144)から
なるガードリング;から構成され、前記内部回路部に付
随するP+層(147)を前記内部回路部近傍から排除
し、前記ガードリングを多重に配置したことを特徴とす
る半導体装置。 - 【請求項7】半導体装置であって:外部接続回路部(1
41);内部回路部(142);および当該半導体装置
内に配置されたP+層(143)とN+層(144)から
なるガードリング;から構成され、前記内部回路部に付
随するP+層(147)を前記内部回路部近傍から排除
し、前記外部接続回路部の周囲二辺以上に前記ガードリ
ングを配置し、前記ガードリングを多重に配置したこと
を特徴とする半導体装置。 - 【請求項8】半導体装置であって:当該半導体装置内に
配置されたP+層とN+層からなるガードリングであり、
該ガードリングを構成するP+層を、寄生素子を不活性
にしたい領域から排除し活性にしたい領域に集中させ
た、ガードリング;から構成される半導体装置。 - 【請求項9】 外部接続回路部(141)と、内部回路
部(142)と、P+層(143)とN+層(144)か
らなるガードリングとから構成される半導体装置におい
て、ラッチアップ防止効果を最適化するガードリングレ
イアウト方法であって:前記内部回路部に付随するP+
層を前記内部回路部近傍から排除すること、前記外部接
続回路部の周囲二辺以上に前記ガードリングを配置する
ことまたは前記ガードリングを多重に配置することのい
ずれか2以上を組み合わせることによりガードリンング
レイアウト方法。 - 【請求項10】P+層とN+層からなるガードリングから
構成される半導体装置において、ラッチアップ防止効果
を最適化するガードリングレイアウト方法であって:前
記ガードリングを構成するP+層を、寄生素子を不活性
にしたい領域から排除し活性にしたい領域に集中させる
ガードリンングレイアウト方法。
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JP2000236037A JP4732567B2 (ja) | 2000-08-03 | 2000-08-03 | 半導体装置およびラッチアップ防止効果を最適化するガードリングレイアウト方法 |
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