JP2002054833A - 空気調和機の制御方法 - Google Patents

空気調和機の制御方法

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JP2002054833A
JP2002054833A JP2000242330A JP2000242330A JP2002054833A JP 2002054833 A JP2002054833 A JP 2002054833A JP 2000242330 A JP2000242330 A JP 2000242330A JP 2000242330 A JP2000242330 A JP 2000242330A JP 2002054833 A JP2002054833 A JP 2002054833A
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evaporator
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Takashi Uchiumi
隆志 内海
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気調和機の制御方法において、室内の除湿
量の低下を抑え、室温調節の範囲を拡大し、快適性の向
上を図ることを目的とする。 【解決手段】 空気調和機の室内熱交換器を3つに分割
するとともに、この分割した熱交換器を直列に接続する
ための管にそれぞれ第1および第2の減圧器を設けてな
る空気調和機の除湿運転(あるいは冷房運転)におい
て、室温Trと設定温度Trとの差が大きい場合、ステ
ップST1からST2に進み、室外熱交換器と室内熱交
換器との間の室外減圧器を絞るとともに、第1および第
2の減圧器を全開状態としてその室内熱交換器を全て蒸
発器とする。室温Trと設定温度Trとの差が小さいほ
ど、ステップST3からST4に進み、室外減圧器を全
開にするとともに、第1の減圧器を所定に絞り、第2の
減圧器を全開状態として上記室内熱交換器の一部を凝縮
器とし、その蒸発器の割合を多くする。また、ステップ
ST3からST5に進み、室外減圧器を全開にするとと
もに、第1の減圧器を全開とし、第2の減圧器を所定に
絞って上記室内熱交換器の凝縮器の割合を多くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機の除湿
(ドライ)または冷房運転時の制御方法に係り、特に詳
しくは、室内の快適性を保ちつつ除湿の向上を図るよう
にした空気調和機の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空気調和機の除湿運転においては、弱冷
房方式あるいは再熱ドライ方式が採用されている。な
お、冷房運転において除湿を行う場合も、それらの方式
が採られている。
【0003】弱冷房方式は、例えば図5に示すように、
室外減圧器1を所定に絞ることにより、当該冷凍サイク
ルを構成する室内熱交換器2を蒸発器とし、除湿を行う
方式である。また、室内熱交換器2が例えば2つの熱交
換器2a,2bで構成されている場合、上記と同様に室
外減圧器1を所定に絞ることによりそれら熱交換器2
a,2bを全て蒸発器とし、除湿を行う。この場合、室
内熱交換器2は、単に分割された構造であり、減圧器6
は備えられていないものとする。図5に示す冷凍サイク
ル中、3は圧縮機、4は四方弁、5は室外機熱交換器で
ある。
【0004】上記弱冷房方式にあっては、室内機側の熱
交換器2が蒸発器となることから、除湿量が多いもの
の、室内が冷え過ぎてしまうことがある。そのため、室
温が設定温度に達した場合、圧縮機3の回転数を極端に
小さくする必要があり、最終的に圧縮機3を停止し、室
温が低下し過ぎないように室温調節を行うことから、ど
うしても除湿量が少なくなってしまう。
【0005】一方、室内熱交換器2が複数の熱交換器2
a,2bから構成されている場合、熱交換器2aと熱交
換器2bを接続する配管に減圧器6を設け(図5の波線
参照)、その減圧器6を所定に絞ることにより熱交換器
2aを凝縮器とし、熱交換器2bを蒸発器とする。この
場合、室外減圧器1は、例えば全開あるいは当該室温調
節に応じた絞りとする。
【0006】この室内熱交換器2を凝縮器と蒸発器に分
割する再熱ドライ方式にあっては、凝縮器と蒸発器の容
積が同程度であり、蒸発器の容積が半分程度となるた
め、除湿量が少なくなる。また、同様に半分程度の容積
である凝縮器により熱を室内に送り込むこができるた
め、室内が冷え過ぎることもない。また、圧縮機3の運
転周波数を極端に小さくする必要がないため、室温が設
定温度に達しても除湿量の減少を抑えることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記空
気調和機の再熱ドライ方式においては、2つの熱交換器
2a,2bの割合(凝縮器と蒸発器の割合)が室内熱交
換器2のほぼ半分と決められていることもあって、除湿
量の減少をきめ細かく抑制することができない。また、
室温調節の範囲が非常に小さいため、快適な空調に支障
を来す場合もある。
【0008】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あり、その目的は、再熱ドライ方式にあっても室温調節
の範囲を拡大し、除湿量の減少をきめ細かく抑えなが
ら、快適な空調を行い、快適性の向上を図ることができ
るようにした空気調和機の制御方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、冷凍サイクルを構成する室外熱交換器と室内熱交換
器との間の主減圧手段の絞りを制御し、上記冷凍サイク
ルの冷媒を室外熱交換器から室内熱交換器に循環して室
温調節を行う一方、室内の湿度を除去する運転を行う空
気調和機の制御方法において、上記室内熱交換器を3つ
以上に分割するとともに、該分割した複数の熱交換器を
直列に接続するための管にそれぞれ補助減圧手段を設
け、少なくとも当該除湿量の低下を抑えるように、上記
複数の補助減圧手段の絞りを制御して上記室内熱交換器
の凝縮器と蒸発器の割合を変えるようにしたことを特徴
としている。
【0010】本発明は冷凍サイクルを構成する室外熱交
換器と室内熱交換器との間の主減圧手段の絞りを制御
し、上記冷凍サイクルの冷媒を室外熱交換器から室内熱
交換器に循環して室温調節を行う一方、室内の湿度を除
去する運転を行う空気調和機の制御方法において、上記
室内熱交換器を3つ以上に分割するとともに、該分割し
た複数の熱交換器を直列に接続するための管にそれぞれ
補助減圧手段を設け、当該室内機に空気を吸入するため
に、その室内機の前面および上面にそれぞれ複数の開閉
パネルを備えてなり、少なくとも当該除湿量の低下を抑
えるように、上記複数の補助減圧手段の絞りを制御して
上記室内熱交換器の凝縮器と蒸発器の割合を変える一
方、上記前面および上面の開閉パネルの開きを所定に制
御するようにしたことを特徴としている。
【0011】上記前面および上面の複数の開閉パネル
は、少なくとも全閉、全開および半開可能であり、上記
空気調和機の運転時にはそれら全ての全開とし、しかる
後、上記室内の湿度と当該リモコンの設定湿度との差が
大きいほど、全閉および半開状態とする開閉パネルの数
を増やすとともに、その室内の湿度と設定湿度との差が
小さいほど、全開状態とする開閉パネルの数を増やすと
よい。これにより、室内湿度が設定湿度よりかなり高い
場合、空気の吸入量を減らしてその除湿の効果を上げる
ことができる。また、室内湿度がある程度低下して設定
湿度に近づいている場合、空気の吸入量を増加して、室
温調節による快適性の向上を図ることができる。さらに
また、室内湿度が設定湿度に近づいた場合、空気の吸入
量を最大として、室温調節を十分に行って快適性の向上
を図ることができる。
【0012】上記室内熱交換器の凝縮器と蒸発器の割合
は、室温と設定温度の差に応じて上記複数の補助減圧手
段の絞りを制御し、その室温と設定温度の差が大きいほ
ど、その蒸発器の割合を多くするとともに、その室温と
設定温度の差が小さいほど、その凝縮器の割合を多くす
るように、前記複数の補助減圧手段の絞りを制御すると
よい。これにより、室温が設定温度より高いときには、
除湿量を高くし、その室温が設定温度に近づくほど、そ
の除湿量の低下を抑え、室温調節による快適性の向上を
図ることができる。
【0013】上記室内熱交換器の凝縮器と蒸発器の割合
は、上記冷凍サイクルを構成する圧縮機の運転周波数の
絶対値あるいはその変化量に応じて上記複数の補助減圧
手段の絞りを制御し、その絶対値あるいはその変化量が
大きいほど、その蒸発器の割合を多くするとともに、そ
の絶対値あるいはその変化量が小さいほど、その凝縮器
の割合を多くするように、前記複数の補助減圧手段の絞
りを制御するとよい。これにより、上記室温と設定温度
との差による場合とほぼ同様の作用、効果が得られる。
【0014】上記室内熱交換器の凝縮器と蒸発器の割合
は、室温とその蒸発器の温度との差に応じて上記複数の
減圧手段の絞りを制御し、その室温と蒸発器の温度との
差が小さいほど、その凝縮器の割合を多くするととも
に、その室温と蒸発器の温度との差が大きいほど、その
蒸発器の割合を多くするように、その複数の減圧手段の
絞りを制御するとよい。これにより、上記室温と設定温
度との差による場合とほぼ同様の作用、効果が得られ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
ないし図4を参照して詳細に説明する。なお、図中、図
5と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略す
る。
【0016】図2および図3において、この空気調和機
の制御方法が適用される室内機10は、少なくとも第1
ないし第3の熱交換器11a,11b,11cに分割し
た構造の室内熱交換器11と、各熱交換器11a,11
b,11cを直列に接続する接続管に設けた第1および
第2の減圧器(補助減圧器;例えば電子膨張弁等)1
2、13とを備え、その室内熱交換器11を任意の割合
で凝縮器と蒸発器とし、凝縮器と蒸発器の割合を可変可
能としている。
【0017】なお、図4に示すように、室内機は、室温
を検出する室温センサ14、室内の湿度を検出する湿度
センサ15と、熱交換器の温度(熱交温度)を検出する
熱交センサ(図示せず)とを備えている。また、当該空
気調和機の空気吸入口(前面および上面)を開閉するた
めに、対とした第1ないし第3の開閉パネル16a1,
16a2,16b1,16b2,16c1,16c2の
開閉パネル部16と、室内ファン17とを備え、それら
を制御するとともに、当該室温コントールを行い、この
室温コントロールに必要な信号を室外制御装置18との
間で授受する室内機制御装置19とを備えている。この
場合各センサは、室内機の所定箇所に配置され、室温や
室内の湿度を検出する。また、開閉パネル部16は当該
空気調和機の運転時に全開して空気をより多く吸い込
む。
【0018】室外機は、室外減圧器1、圧縮機3、四方
弁4、室外熱交換器5および室外機制御装置18の他
に、当該空気調和機として他に必要な部位(例えば室外
ファン等)を備えている。室外機制御装置18は、室内
機制御装置19からの指令(冷・暖の運転や圧縮機の運
転周波数等の指令)にしたがって当該冷凍サイクルを作
動し、圧縮機3を駆動するとともに、室外ファンを駆動
し、さらに必要な情報(種々センサによる検出温度等)
を室内機制御装置19に送信する。
【0019】次に、上記構成とした空気調和機の制御方
法を図1のフローチャート図を参照して説明する。ま
ず、リモコン20により除湿運転(あるいは冷房運転)
の操作が行われると、室内機制御装置19および室外機
制御装置18は開閉パネル16を全開状態にするととも
に、リモコン20の設定状態に応じた運転を実行し、冷
凍サイクルを作動して除湿運転(あるいは冷房運転)を
行い、室温調節を行う。
【0020】例えば、室内機制御装置19は、従来と同
様に、室温、設定温度をもとにして得た指令を含むリモ
コン20の操作情報(冷・暖の運転等)を室外機制御装
置18に送信する。室外機制御装置18はその指令等に
したがって圧縮機3および四方弁4を駆動する。このと
き、室内機制御装置19は図1に示すルーチンを実行
し、室温センサ14による検出温度(室温)Trが設定
温度Ts+所定値(例えば3℃)より大きいか否かを判
断する(ステップST1)。
【0021】室温TrがTs+3℃より高い場合、例え
ば運転開始時であり設定温度Tsに対して室温Trがか
なり高い場合、室外減圧器1を任意の絞りとし、第1お
よび第2の減圧器12,13を全開とする(ステップS
T2)。つまり、室外減圧器1の絞りは従来の弱冷房方
式の場合と同程度とし、第1ないし第3の熱交換器11
a,11b,11cを全て蒸発器とする。このように、
第1ないし第3の熱交換器11a,11b,11cが蒸
発器として作用することから、弱冷房方式と同様に除湿
量が多くなり、しかも室温Trを速やかに設定温度Ts
に近づけることができ、室内環境の快適性の向上が図れ
る。
【0022】続いて、室温Trが設定温度Ts+3℃以
下であると、ステップST1からST3に進み、室温T
rが設定温度Rs+所定値(3℃より小さい値、例えば
1℃)より大きいか否かを判断する。
【0023】室温TrがTs+1より高い場合、つまり
室温TrがTsに近づきつつある場合、室温調節にあっ
ては圧縮機3の運転周波数(運転回転数)を下げるが、
その運転周波数の低下により、第1ないし第3の熱交換
器11a,11b,11cの蒸発器の温度が上昇するた
め、除湿量が低下する。
【0024】この場合、ステップST3からST4に進
み、室外減圧器1を全開とし、第1の減圧器12を所定
に絞るとともに、第2の減圧器13を全開とする(ステ
ップST4)。つまり、第1の熱交換器11aを凝縮器
とし、第2および第3の熱交換器11b,11cを蒸発
器とする。なお、第1の減圧器12の絞り量は予め経験
的に求めておくか、通常の室温調節に応じた値とする。
【0025】このように、室内熱交換器11の小部分
(例えば1/3)が凝縮器として作用し、室内熱交換器
11の大部分(2/3)が蒸発器として作用することか
ら、圧縮機3の運転周波数が低下しても、室内熱交換器
11の熱交温度上昇を抑えることができる。また、除湿
量の低下を抑える一方、その大部分の蒸発器により室温
Trが低下するため、室内環境の快適性の向上が図れ
る。
【0026】続いて、室温Trが設定温度Ts+1℃以
下であると、つまり室温TrがTsとほぼ同程度になる
と、室温調節にあっては圧縮機3の運転周波数をさらに
下げ、あるいは圧縮機3を停止するが、その運転周波数
の低下や停止により、除湿量が極端に低下する。
【0027】この場合、ステップST3からST5に進
み、室外減圧器1を全開とし、第1の減圧器12を全開
にするとともに、第2の減圧器を所定に絞る。つまり、
第1および第2の熱交換器11a,11bを凝縮器と
し、第3の熱交換器11cを蒸発器とする。なお、第2
の減圧器12の絞り量は予め経験的に求めておくか、現
室内の湿度と設定湿度をもとにして求める。
【0028】このように、室内熱交換器11の大部分
(例えば2/3)が凝縮器として作用し、室内熱交換器
11の小部分(1/3)が蒸発器として作用することか
ら、室内熱交換器11の熱交温度を低下させることがで
きる。つまり、除湿量の低下を抑える一方、室温Trの
低下を抑えることができるため、室温Trが低くなり過
ぎることもなく、室内環境の快適性の向上が図れる。
【0029】また、凝縮器と蒸発器の割合が0:3、
1:2または2:1となることから、その割合を0:2
または1:1としている場合と比較し、圧縮機3の運転
周波数の可変幅を大きくすることができ、つまり、室温
調節の範囲が大きくなる。
【0030】なお、上記実施例では、図2に示すよう
に、室内熱交換器11を3つに分割した構造であること
から、2つの減圧器を用いた場合について説明したが、
室内熱交換器11を3つ以上に分割し、2つ以上の減圧
器を用いた場合に適用してもよい。この場合、室内熱交
換器11の分割数が多く、減圧器の数が多いほど、その
熱交換器の凝縮器と蒸発器の割合をより細かく可変する
ことができ、除湿制御をきめ細かくして、より快適性の
向上を図ることができる。
【0031】また、室温Trと設定温度Tsの差に応じ
て第1および第2の減圧器12,13を所定に絞り、凝
縮器と蒸発器の割合を決めているが、例えば圧縮機3の
運転周波数の絶対値(あるいはその変化量)によりその
凝縮器と蒸発器の割合を決めてもよい。すなわち、その
運転周波数は、ほとんどの場合、室温Trと設定温度T
sにより決定されることが多く、つまり、その室温Tr
と設定温度Tsの差が反映されるものだからである。
【0032】この場合、運転周波数の絶対値(あるいは
その変化量)が大きいときには、室温Trと設定温度T
sの差が大きいとして第1ないし第3の熱交換器11
a,11b,11cの全てを蒸発器とし、その絶対値
(あるいはその変化量)が小さくなるほど、凝縮器の割
合を大きくし、蒸発器の割合を小さくする。
【0033】さらに、室温Trと蒸発器の温度との差に
応じて第1および第2の減圧器12,13を所定に絞
り、凝縮器と蒸発器の割合を決めてもよい。例えば、除
湿運転時であれば、室温Trと蒸発器の温度との差が小
さいとき(大部分が蒸発器の場合)には、除湿量が少な
いことから、第1および第2の熱交換器11a,11b
を凝縮器とし、第3の熱交換器11cを蒸発器として蒸
発器の温度を下げることにより除湿量を多くする。この
場合、室温Trと設定温度Tsとを勘案し、その室温T
rが低下し過ぎないようにする。また、室温Trと蒸発
器との温度の差が大きいほど蒸発器の割合を大きくして
凝縮器の割合を小さくする。
【0034】さらにまた、室内機10に湿度センサ15
が取り付けられている場合、その湿度センサ15による
検出湿度に応じて第1および第2の減圧器12,13を
所定に絞り、凝縮器と蒸発器の割合を決めてもよい。こ
の場合、室内の湿度がリモコン20の設定湿度より高い
ときには、除湿量を多くする必要があることから、第1
ないし第3の熱交換器11a,11b,11cの全てを
蒸発器としてその除湿量を多くし、その室内の湿度が設
定湿度に近づくほど、凝縮器の割合を大きくして蒸発器
の割合を小さくする。なお、室温Trと設定温度Tsと
を勘案し、その室温Trが低下し過ぎないようにする。
【0035】上記実施例の室内熱交換器11を構成する
第1ないし第3の熱交換器11a,11b,11cの構
造について補足的に説明すると、図2の波線に示すよう
に、入力する冷媒を2分流として内部に循環させ、しか
る後合流させて出力する。これは、各熱交換器11a,
11b,11cの内を循環する冷媒の圧力をできるだけ
一定とするためである。これにより、各熱交換器11
a,11b,11cの熱交換効率が向上し、ひいては本
発明の効果向上に寄与する。
【0036】ところで、当該空気調和機の室内機には空
気の吸入をコントロールする開閉パネル部16の開閉パ
ネル16a1,16a2,16b1,16b2,16c
1,16c2が備えられているが、これらは全開、全閉
状態となるだけなく、少なくとも半開状態とする。この
開閉パネル部16の開閉状態を調整し、空気の吸入量を
調整して、当該除湿制御を微調整する。
【0037】なお、開閉パネル部16は、例えばステッ
ピング・モータを駆動手段として各開閉パネル16a
1,16a2,16b1,16b2,16c1,16c
2を駆動する。また、第1の開閉パネル16a1,16
a2、第2の開閉パネル16b1,16b2および第3
の開閉パネル16c1,16c2はそれぞれ1対として
同じ状態に動作する。
【0038】そこで、図1のルーチンの後半部分に示す
ように、上述したステップST2,ST4,ST5の処
理後、湿度センサ15による検出湿度(室内湿度)Rh
rがリモコン20の設定湿度Rhs+所定値(例えば2
0%)より高いか否かを判断する(ステップST6)。
【0039】室内湿度RhrがRhs+20%より高い
場合、例えば運転開始時で湿湿度が高い場合、第1の開
閉パネル16a1,16a2を全開とし、第2の開閉パ
ネル16b1,16b2を半開とし(図2の波線参
照)、第3の開閉パネル16c1,16c2を全閉とす
る(ステップST7)。つまり、室内湿度Rhrが高い
ときには、空気吸入量が多いと、逆に除湿の面で好まし
く、例えば湿度の高い空気を室内に戻すことにもなる。
そこで、開閉パネル部16の一部を閉じ、また一部を半
閉として、空気の吸入量を減らすことにより、その除湿
の効果を上げることができる。
【0040】続いて、室内湿度RhrがRhs+20%
以下である場合、ステップST6からST8に進み、室
内湿度RhrがRhs+所定値(例えば10%)より大
きいか否かを判断する。室内湿度RhrがRhs+20
%以下で、Rhs+10%より大きいときには、第1の
開閉パネル16a1,16a2を全開のままとし、第2
の開閉パネル16b1,16b2を全開とし、第3の開
閉パネル16c1,16c2を半開とする(ステップS
T9)。
【0041】このように、室内湿度Rhrがある程度低
下して設定湿度Rhsに近づいている場合、空気の吸入
量を多くしても、除湿量の低下に影響を及ぼすこともな
く、かえって除湿効果が上がる。また、その吸入量の増
加により、快適性の向上を速めることにもなるからであ
る。
【0042】続いて、室内湿度RhrがRhs+10%
以下であるときには、ステップST8からST10に進
み、第1の開閉パネル16a1,16a2を全開とし、
第2の開閉パネル16b1,16b2を全開とし、第3
の開閉パネル16c1,16c2を全開とする。このよ
うに、室内湿度Rhrが設定湿度Rhsに近づいた場
合、上述同様の効果だけなく、空気の吸入量が最大とな
ることから、室温調節が十分に行われ、つまり快適性の
向上が図れる。
【0043】なお、室内機10は図2に示すように、前
面および上面にそれぞれ3枚の開閉パネルを備えている
が、それ以上の枚数の開閉パネルを備えてもよく、また
各開閉パネルを個々に開閉し、さらにその開きを半開だ
けなく、微妙に開くようにしてもよい。これにより、空
気の吸入量が微妙に変えられ、ひいては微妙な室温調節
が可能となり、また当該除湿制御をより微調整すること
ができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、以下に述
べる効果を奏する。本発明の空気調和機の制御方法は、
室内熱交換器を3つ以上に分割するとともに、これら熱
交換器を直列に接続するための管にそれぞれ減圧手段を
設け、少なくとも当該除湿量の低下を抑えるように、複
数の減圧手段の絞りを制御して室内熱交換器の凝縮器と
蒸発器との割合を変えるようにしていることから、除湿
量の低下を抑える一方、その凝縮器と蒸発器との割合
が、少なくとも複数種類となるため圧縮機の運転周波数
の可変幅を大きくすることができ、室温調節の範囲の拡
大が可能となる。したがって、室内環境の快適性の向上
が図れるという効果がある。
【0045】本発明の空気調和機の制御方法は、室内熱
交換器を3つ以上に分割するとともに、これら熱交換器
を直列に接続するための管にそれぞれ減圧手段を設け、
少なくとも当該除湿量の低下を抑えるように、複数の減
圧手段の絞りを制御して室内熱交換器の凝縮器と蒸発器
との割合を変え、当該室内機の前面および上面に設けた
複数の開閉パネルの開きを所定に制御していることか
ら、上述と同様の効果を奏し、しかも室内機の空気吸入
量の調整が上述した除湿量の低下抑制に寄与する。ま
た、室温調節における微調節にも寄与し、ひいてはより
快適性の向上が図れるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示し、空気調和機の制
御方法を説明するための概略的フローチャート図。
【図2】本発明の空気調和機の室内機を説明するための
概略的構造図。
【図3】本発明の空気調和機の冷凍サイクルを説明する
たの概略的構成図。
【図4】本発明の空気調和機の制御方法が適用される制
御装置を説明するための概略的ブロック線図。
【図5】従来の空気調和機の冷凍サイクルを説明するた
概略的構成図。
【符号の説明】
1 室外減圧器(電子膨張弁) 3 圧縮機 10 室内機 11 室内熱交換器 11a 第1の熱交換器 11b 第2の熱交換器 11c 第3の熱交換器 12 第1の減圧器 13 第2の減圧器 14 室温センサ 15 湿度センサ 16 開閉パネル部 16a1,16a2 第1の開閉パネル 16b1,16b2 第2の開閉パネル 16c1,16c2 第3の開閉パネル 18 室外機制御装置 19 室内機制御装置 20 リモコン Rhr 室内湿度 Rhs 設定湿度(リモコン20の) Tr 室温 Ts 設定温度(リモコン20の)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍サイクルを構成する室外熱交換器と
    室内熱交換器との間の主減圧手段の絞りを制御し、前記
    冷凍サイクルの冷媒を室外熱交換器から室内熱交換器に
    循環して室温調節を行う一方、室内の湿度を除去する運
    転を行う空気調和機の制御方法において、前記室内熱交
    換器を3つ以上に分割するとともに、該分割した複数の
    熱交換器を直列に接続するための管にそれぞれ補助減圧
    手段を設け、少なくとも当該除湿量の低下を抑えるよう
    に、前記複数の補助減圧手段の絞りを制御して前記室内
    熱交換器の凝縮器と蒸発器の割合を変えるようにしたこ
    とを特徴とする空気調和機の制御方法。
  2. 【請求項2】 冷凍サイクルを構成する室外熱交換器と
    室内熱交換器との間の主減圧手段の絞りを制御し、前記
    冷凍サイクルの冷媒を室外熱交換器から室内熱交換器に
    循環して室温調節を行う一方、室内の湿度を除去する運
    転を行う空気調和機の制御方法において、前記室内熱交
    換器を3つ以上に分割するとともに、該分割した複数の
    熱交換器を直列に接続するための管にそれぞれ補助減圧
    手段を設け、当該室内機に空気を吸入するために、その
    室内機の前面および上面にそれぞれ複数の開閉パネルを
    備えてなり、少なくとも当該除湿量の低下を抑えるよう
    に、前記複数の補助減圧手段の絞りを制御して前記室内
    熱交換器の凝縮器と蒸発器の割合を変える一方、前記前
    面および上面の開閉パネルの開きを所定に制御するよう
    にしたことを特徴とする空気調和機の制御方法。
  3. 【請求項3】 前記前面および上面の複数の開閉パネル
    は、少なくとも全閉、全開および半開可能であり、前記
    空気調和機の運転時にはそれら全てを全開とし、しかる
    後、前記室内の湿度と当該リモコンの設定湿度との差が
    大きいほど、全閉および半開状態とする開閉パネルの数
    を増やすとともに、その室内の湿度と設定湿度との差が
    小さいほど、全開状態とする開閉パネルの数を増やすよ
    うにした請求項2に記載の空気調和機の制御方法。
  4. 【請求項4】 前記室内熱交換器の凝縮器と蒸発器の割
    合は、室温と設定温度の差に応じて前記複数の補助減圧
    手段の絞りを制御し、その室温と設定温度の差が大きい
    ほど、その蒸発器の割合を多くするとともに、その室温
    と設定温度の差が小さいほど、その凝縮器の割合を多く
    するように、前記複数の補助減圧手段の絞りを制御する
    ようにした請求項1,2または3に記載の空気調和機の
    制御方法。
  5. 【請求項5】 前記室内熱交換器の凝縮器と蒸発器の割
    合は、前記冷凍サイクルを構成する圧縮機の運転周波数
    の絶対値あるいはその変化量に応じて前記複数の補助減
    圧手段の絞りを制御し、その絶対値あるいはその変化量
    が大きいほど、その蒸発器の割合を多くするとともに、
    その絶対値あるいはその変化量が小さいほど、その凝縮
    器の割合を多くするように、その複数の補助減圧手段の
    絞りを制御するようにした請求項1,2または3に記載
    の空気調和機の制御方法。
  6. 【請求項6】 前記室内熱交換器の凝縮器と蒸発器の割
    合は、室温とその蒸発器の温度との差に応じて前記複数
    の補助減圧手段の絞りを制御し、その室温と蒸発器の温
    度との差が小さいほど、その凝縮器の割合を多くすると
    ともに、その室温と蒸発器の温度との差が大きいほど、
    その蒸発器の割合を多くするように、前記複数の補助減
    圧手段の絞りを制御するようにした請求項1,2または
    3に記載の空気調和機の制御方法。
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