JP2002054733A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents
自動変速機の制御装置Info
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Abstract
ルにおちいり、却って不具合を生じてしまう事態を回避
する。 【解決手段】 自動変速機の制御装置は、N→D操作後
即ニュートラル制御の開始条件として(1)ブレーキ操
作(2)アクセルオフ(3)車速0km/hの要件に加
え、自動変速機のインプット回転速度Nt≠0を判断す
る(ステップS10)。インプット回転センサが故障の
場合はそのセンサ信号Nt=0となり、条件が成立しな
いためニュートラル制御を実行しない。
Description
時に自動変速機のニュートラル制御を行い、エンジン負
荷を軽減できる自動変速機の制御装置に関する。
の技術として、例えば特許第2906289号公報に車
両用自動変速機のクリープ制御装置が掲載されている。
この公知のクリープ制御装置は、シフト操作において走
行レンジが選択された状態でアクセルペダルの踏み込み
が解除され、ブレーキペダルが踏み込まれ、且つ、車速
が実質的に零(=0km/h)であるとして検出された
とき、トルクコンバータの出力回転を目標回転速度に合
致させるべくフォワードクラッチの滑り量をフィードバ
ック制御し、この滑り状態にてトルクコンバータの伝達
エネルギ率を一定に保持するクリープ制御(以下、「ニ
ュートラル制御」として呼称を統一する。)を実行す
る。このようなニュートラル制御にあっては、トルクコ
ンバータの入力回転と出力回転との間の速度差または速
度比を制御変数としてクラッチの滑り量が規定され、こ
れら変数の目標値に基づいて滑り量がフィードバック制
御されている。それ故、ニュートラル制御システムに
は、トルクコンバータの入出力回転速度をそれぞれ検出
するためのセンサ類がその検出系に含まれている。
ニュートラル制御は、例えば交差点での信号待ち等で自
動変速機がインギヤ状態のまま車両が停車した場合だけ
でなく、既に停車中の車両においてニュートラルレンジ
から走行レンジへの切り換え操作がなされたときに即座
に実行される場合がある。後者の場合、フォワードクラ
ッチを空回りの状態から完全係合させる前に滑り状態に
維持し、前者の場合と同様にニュートラルに近い状態を
作り出すものである。このようにニュートラルレンジか
ら走行レンジへのシフト操作後に即ニュートラル制御が
実行される場合、その開始直後から制御初期の間は上述
した速度差や速度比の目標値に関わらず一定の係合力が
クラッチに与えられ、この後、トルクコンバータの出力
回転速度の落ち込みが検出されると、その時点でクラッ
チが適度な滑り状態に移行したものとしてフィードバッ
ク制御が開始される。
あたりセンサ類の故障等のトラブルが検出系に生じてい
た場合、センサ信号から出力回転速度の変化を読みとる
ことができないため、制御システムにおいてフィードバ
ック制御の開始タイミングを判定できず、ニュートラル
制御そのものが成立しなくなってしまう。また、ニュー
トラル制御の開始条件を判断するための一要素として、
例えば車速判定にその他のセンサ信号を利用している場
合、センサ類の故障により車速を誤判定し、実際に車両
が完全停車する前にニュートラル制御を開始してしまう
おそれがある。
テムにおける検出系のトラブルを想定し、検出異常に対
する有効なフェール対策の確立を課題としたものであ
る。
御装置(請求項1)は、自動変速機がニュートラルの状
態から走行用の変速状態に変更された直後にトルクコン
バータの出力回転速度が0として検出された場合はニュ
ートラル制御を実行しないことで上記の課題を解決して
いる。
ジへのシフト操作がなされたとき、ニュートラル制御の
基本的な開始条件が整っていると認められる場合であっ
ても、その直後に出力回転速度が0として検出された場
合、その検出値の信頼性は非常に低いものと考えられ
る。すなわち、自動変速機がニュートラルの状態では、
トルクコンバータの出力側(タービンランナ)がクラッ
チの摩擦係合力に拘束されることなく回転可能であるに
も拘わらず、その回転速度が0として検出される場合は
検出系に何らかの異常が生じていると考えることができ
る。この場合、本発明ではニュートラル制御の実行を禁
止することで、制御システムがフェイルにおちいる事態
を未然に防止する。
は、自動変速機が所定時間に亘って走行用の変速状態に
あり、且つ、トルクコンバータの出力回転速度が0とし
て検出された場合はニュートラル制御を実行するものと
している。例えば、自動変速機がインギヤ状態にあって
車両が停車する場合、通常は自動変速機から駆動軸系に
伝達される回転速度を検出し、その検出値を車速判定に
利用しているが、この場合、自動変速機の伝達回転速度
よりもトルクコンバータの出力回転速度の方が変速比の
分だけ高回転速度である。このため、車両が停車する直
前の極低車速域では、トルクコンバータの出力回転速度
を検出して車速判定を行った方がより高精度であり、ニ
ュートラル制御の開始条件の判断に対する信頼性が高ま
る。また、車速判定の要素にトルクコンバータの出力回
転速度を追加することで、伝達回転速度の検出系に異常
が生じた場合に車速を誤判定する事態が回避される。
の自動変速機の制御装置として好ましい実施形態をとる
ことができる。図1に示されるように、本実施形態の自
動変速機の制御装置はエンジン1および自動変速機2と
ともに図示しない車両に組み込まれている。なお、本発
明の適用にあたり、車両のエンジン1に関して燃焼形態
や燃料噴射方式、シリンダレイアウト等の制約はない。
また、ニュートラル制御の対象となる自動変速機2は、
その変速機構に複数の変速段を有する態様であってもよ
いし、無段階に変速比を可変する態様(いわゆるCV
T)であってもよい。
コンバータ4および摩擦係合要素としてのクラッチ6
(例えば前進用クラッチ)が挙げられ、これらに連なる
変速機構として、例えば遊星歯車式や駆動ベルト式の変
速機構を備えている。また、変速機構にはその機械的な
変速操作を自動で行うため、例えば油圧式の変速制御シ
ステム8が組み合わされている。具体的には、変速制御
システム8は変速機構に対して作動油圧を供給する油圧
制御回路(図示されていない)を構成し、その回路中に
油圧供給源や各種の電磁制御弁を含む。ここで、変速機
構が複数の変速段を有する場合、油圧制御回路は変速用
クラッチまたはブレーキに対する作動油圧の給排路を構
成し、一方、ベルト式無段変速機構である場合、油圧制
御回路はベルトプーリの可動シーブを変位させたり、あ
るいはベルト挟持力を適正に保持するためのアクチュエ
ータに対する油圧給排路を構成する。
テム8の作動を電子制御するための電子制御ユニット
(ECU10)が装備されており、例えばECU10
は、運転者によるアクセルペダル12の踏み込み量をア
クセルポジションセンサ(APS)14により検出し、
そのAPS信号を用いてエンジン1の出力を制御する機
能を有している。またECU10は、例えばAPS信号
と車速情報とに基づいて所定の変速パターンが規定され
た変速マップを参照し、変速制御ユニット8を作動させ
て自動変速機2の変速段または変速比を所望に変更する
機能を有している。
切り換え操作において何れかの走行レンジ(例えばDレ
ンジ)が選択されると、そのシフトポジションセンサ1
8からの信号に基づいてECU10は変速制御システム
8を制御し、クラッチ6に対して係合油圧を供給する。
これに対しニュートラル(N)レンジが選択された場
合、ECU10は係合油圧を排出し、クラッチ6の係合
を解除する。
えばエンジン1のクランク角センサ20から入力される
パルス信号に基づいてエンジン1の回転速度Neを検出
し、その値をトルクコンバータ4の入力回転速度として
利用することができる。また、自動変速機2にはインプ
ット回転センサ22およびアウトプット回転センサ24
が設けられており、このうちインプット回転センサ22
の検出信号は、トルクコンバータ4の出力回転速度(タ
ービン回転速度)Ntとして利用することができる。一
方、アウトプット回転センサ24の検出信号は、自動変
速機2から図示しない車両の駆動軸系(例えばトランス
ファドライブ軸)への伝達回転速度信号として利用可能
であるほか、車速信号としても利用することができる。
ニュートラル制御に関する機能をも有している。ニュー
トラル制御は車両の停車時において走行レンジが選択さ
れ、自動変速機2が走行用の変速状態にあって所定の条
件が成立したとき実行されるが、その態様にはいくつか
のパターンが含まれる。例えば、車両が交差点での信号
待ち等で一時的に停車する場合、自動変速機2がインギ
ヤ状態(走行用の変速状態)にあって所定の条件が成立
したときニュートラル制御が実行される。あるいは、既
に停車中の車両において自動変速機2がニュートラル状
態にあり、例えば運転者が発進に備えてニュートラルレ
ンジから走行レンジへのシフト操作を行った場合、所定
の条件が成立したときニュートラル制御が実行される。
えば、以下の(1)〜(3)の全ての要件が満たされる
ときに成立するものとして設定されている。 (1)ブレーキペダル26が踏み込まれていること。 (2)アクセルペダル12が踏み込まれていないこと。 (3)検出した車速が0km/h(あるいは所定車速以
下)であること。
御では、例えばECU10はトルクコンバータ4の入力
回転と出力回転との速度比e(=Nt/Ne)を制御変
数としてクラッチ6の滑り状態を規定し、その目標値
(目標速度比eN)に基づいてクラッチ6を滑り状態に
維持するべく係合油圧を制御する。クラッチ6の係合油
圧は、例えばソレノイドバルブを用いて制御することが
でき、ECU10はトルクコンバータの入力回転速度N
eおよび出力回転速度Ntを検出し、これらの速度比を
フィードバック信号としてソレノイドバルブのデューテ
ィ率を制御する。
れるニュートラル制御の基本的な概念であるが、加えて
本実施形態では、ECU10において検出系の異常を判
断し、ニュートラル制御の実行を禁止または許容する機
能をも有している。
制御装置によるニュートラル制御の詳細について説明す
る。また実施例の説明により、ECU10による異常判
断の具体的な内容もまた明らかにされる。図2は、一実
施例としてECU10により実行可能なニュートラル制
御ルーチンを示し、この制御ルーチンは例えば、シフト
操作においてパーキング(P)レンジまたはNレンジが
選択されている状態で実行される。
(IFLAG)を用いてセンサ類の異常の有無を判断す
ることができる。ステップS1では制御フラグのセット
判定が行われるが、初期状態で制御フラグはリセット
(IFLAG=0)されているため、ステップS1から
ステップS2に進む。ステップS2では、エンジン1が
運転中であるか否かを判定する。この判定は例えばエン
ジン回転速度Neが所定値N1(400rpm程度)以上であ
るかを判別することにより行われる。エンジン1が運転
中であれば、ECU10は次のステップS3に進み、こ
こでトルクコンバータ4の出力回転速度Ntが所定値N
2(50rpm程度)より小さいか否かを判別する。
転中であると判定されているにも拘わらず、ステップS
3において出力回転速度Ntが所定値N2より小さいと
判別される場合(Yes)、そのセンサ信号に何らかの
異常があると考えられる。具体的には、インプット回転
センサ22が故障しているため、センサ信号が全く出力
されていない(Nt=0)状況を想定することができ
る。この場合、ECU10はステップS4を実行し、所
定のカウント値Iを1だけインクリメントして次のステ
ップS5に進む。
Ie(例えば10)以上であるか否かを判別する。この
カウント値Iには初期値として0が与えられており、そ
れ故、ルーチンの初回ではステップS5の判別結果は否
定(No)となる。この場合、ECU10はステップS
6を迂回してステップS8以降の手順に進む。なお、ス
テップS2の判別結果が肯定(Yes)である場合、エ
ンジン1が停止しているためステップS3からステップ
S6までの手順に進むことなくステップS7を実行し、
ECU10はカウント値Iを初期値(=0)に引き戻
す。また同様に、ステップS3の判別結果が否定(N
o)である場合、特にセンサ信号に異常はないと考えら
れるため、ECU10はステップS4からステップS6
までの手順を避けてステップS7を実行する。
レンジからDレンジへの切り換え操作、または、Pレン
ジからDレンジへの切り換え操作がなされたか否かが判
別される。この判別が否定(No)となる間は自動変速
機2がニュートラル状態であるため、ECU10はここ
でルーチンをリターンする。ルーチンのリターン後、上
述したステップS2およびステップS3の判別が何れも
肯定(Yes)される手順が繰り返し実行されてカウン
ト値Iの累積が所定値Ie以上となったとき、ECU1
0はステップS5からステップS6に進む。
制御フラグをセット(IFLAG=1)する。この制御
フラグがセットされると、それ以降の処理においてEC
U10はセンサ類の故障により検出系に異常があるもの
として認識する。それ故、ECU10はステップS8か
らルーチンをリターンした後、ステップS1で制御フラ
グがセットされている(No)と判別できるときは、ス
テップS2からステップS5の間の異常判別に進むこと
なく直ちにステップS8に進む。
またはP→D操作)があったものと判別できる場合(Y
es)、ECU10は次のステップS9において制御フ
ラグのセット状態を再判別する。上述のステップS6で
既に制御フラグがセットされていた場合、ECU10は
ステップS10に進むことなく本制御ルーチンから抜け
出て、別途用意されているN→D制御ルーチンR1に移
行する。N→D制御ルーチンR1では例えば、ECU1
0は車体に大きなショックを発生させることなくクラッ
チ6を係合させるため係合油圧の給排を制御する。
される前にN→D操作またはP→D操作があった場合、
ECU10はステップS10に進んでニュートラル制御
の開始条件を判断する。ここで、ECU10はニュート
ラル制御の開始条件として上記(1)〜(3)の要件を
用いることができるが、これらに加えて以下の要件
(4)および要件(5)を判断するものとしている。 (4)条件式C0・Ne2・K≧CN・Ne2 が満足され
ていること。 ただし、C0:トルクコンバータ4のストール容量係数
(速度比e=0) K:0.8程度 CN:ニュートラル制御の目標速度比eNにおける容量係
数 (5)トルクコンバータ4の出力回転速度Ntが0でな
いこと(Nt≠0)。
ル制御によるエンジン1の負荷軽減の有効性を判断する
ためのものであり、具体的には、ニュートラル制御の実
行にあたり設定した目標速度比eNから求まるエンジン
1の負荷と速度比e=0のときのエンジン1の負荷とを
比較し、その結果、ECU10は前者の負荷の方が小さ
くなる場合にのみニュートラル制御の開始条件が成立す
るものとして判断する。なお、目標速度比eNは例えば
エンジン回転速度NeとA/Tフルード温度を引数とす
る3次元マップから求めることができ、特に完全なニュ
ートラル状態(N,Pレンジ)における速度比ePNをE
CU10内の記憶回路に学習しておくことで、その学習
値の95%程度の値を目標速度比eNとして設定するこ
とができる。
ット回転センサ22が故障している場合、ニュートラル
制御を開始しても制御システムがフェイルするおそれが
あるため、ここでセンサ類の故障を判断するためのもの
である。以下、具体例を挙げてセンサ類の故障と制御シ
ステムのフェイルとの因果関係について説明する。図3
は、ニュートラル制御の実行に伴う各種制御信号や変数
の時間的な変化の一例を示している。例えばN→D操作
がなされると、その時点(図中a点)でクラッチ6の係
合油圧を制御するソレノイドデューティ率に全圧指令
(100%)が与えられ、所定の期間tF(a点〜b
点)に亘って多板クラッチの隙間詰め(いわゆるガタ詰
め)が行われる。
チ6の係合力が高められると、ECU10はインプット
回転センサ22のセンサ信号(出力回転速度Nt)に基
づいてタービン回転速度の落ち込みを判断し、その変化
率が所定値となった時点(図中c点)で目標速度比eN
に基づくフィードバック制御に移行する。このフィード
バック制御中(c点〜d点)は目標速度比eNに基づい
てクラッチ6の滑り量Ns(=Ne−Nt)がフィード
バック制御され、クラッチ6が滑り状態に維持される。
していると、そのセンサ信号からフィードバック制御の
開始タイミングを判定できないため、実質的なニュート
ラル制御に移行することができない。この場合、ECU
10の制御システムはバックアップ処理としてデューテ
ィ率を所定値DAからステップ状またはランプ状に次第
に引き上げていき、最終的にデューティ率に全圧指令が
与えられてクラッチ6が完全係合状態となる。これはニ
ュートラル制御を実行しない場合と同じ結果であるが、
このときECU10の制御システムはエンジン1の出力
制御との関係においてフェイルにおちいるおそれがあ
る。
御に連動してエンジン1の負荷を調節し、ニュートラル
制御の実行中は通常の走行レンジにあるときよりも負荷
が軽減されることを見込んで吸入空気量を少なく制御し
ている。従って、このときクラッチ6が完全係合される
と、制御上の見込み負荷に対して実負荷が大となり、極
端な場合にはエンジンストールしてしまう。
ラル状態から変速状態に変更された直後にトルクコンバ
ータ4の出力回転速度Ntが0として検出された場合
は、ステップS10で上記(5)の要件が満たされず、
ECU10は条件不成立(No)と判断してニュートラ
ル制御ルーチンから抜け出る。従って、上述したように
制御システムがフェイルにおちいる前にニュートラル制
御の実行が禁止される(ニュートラル制御手段)。
条件が成立(Yes)した場合、ECU10は別途用意
された制御ルーチンR2に進み、ここでN→D操作後即
ニュートラル制御を実行する。制御ルーチンR2では、
例えば図3のN制御開始時点(a点)からデューティ率
制御が開始され、フィードバック制御の開始タイミング
が判定されると(c点)クラッチ6が滑り状態に維持さ
れる。
の何れかが満足されなくなったとき、その時点(d点)
でニュートラル制御は解除され、以後、N→D制御に類
似した処理にて解除処理を終了させる(d点〜e点)。
以上は、自動変速機2がニュートラル状態から変速状態
に変更された直後の処理であるが、次に車両が走行中の
インギヤ状態のまま一時的に停車した場合にニュートラ
ル制御が実行される態様について説明する。
ー)インギヤ状態のまま停車した場合に実行される制御
ルーチンを示している。先ずステップS11は、センサ
類の異常の有無を判別するためものであり、このルーチ
ンにおいても制御フラグがセットされている場合(N
o)、ECU10は単にルーチンをリターンしてニュー
トラル制御を実行することはない。
ュートラル制御の開始条件として上記(1)〜(4)の
要件が全て満足されるか否かを判断し、次のステップS
13では、トルクコンバータ4の入力回転速度Nt=0
の条件が成立したか否かを判断する。このステップS1
3での処理は、ステップS12の要件(3)においてア
ウトプット回転センサ24のパルス信号=0から車速が
0km/hであることを判断していることに加え、更に
インプット回転センサ22のパルス信号Nt=0を判断
することにより、車両が完全な停車状態にあることをよ
り高精度に判定するためのものである。
2から駆動軸系への伝達回転速度に比較して、トルクコ
ンバータ4から出力されるタービン回転速度の方が変速
比の分だけ高回転速度である。従って、車両が停車する
寸前にある極低車速域では、インプット回転センサ22
のパルス数の方が多く検出できるため、車速判定をより
高精度に行うことができる。
えば発進から停車までの時間)に亘って走行用の変速状
態にあり、且つ、出力回転速度Ntが0であると検出さ
れた場合、ステップS11〜S13までの条件が全て成
立(Yes)するとECU10は別途用意された制御ル
ーチンR3に進み、ここで1速ニュートラル制御を実行
する(ニュートラル制御手段)。なお、本実施例におい
て実行される1速ニュートラル制御の具体的な内容は公
知であるため、その詳細については図示ともに省略す
る。
できる場合、何れの態様においてもECU10はニュー
トラル制御を実行しないので、そのフェイルを回避して
ドライバビリティを大きく向上する。また従来は、アウ
トプット回転センサ24が故障した場合、そのセンサ信
号の出力がなくなるため車速=0km/hと誤判定し、
上記(3)の要件を誤って満足してしまう。この場合、
1速インギヤ状態でその他の要件(1),(2)が満た
されると、その時点でニュートラル制御の開始条件が成
立し、車両が完全に停止する前にニュートラル制御が開
始されてしまう。このような状況にあっては、停車前の
減速中にクラッチ6がスリップすることで、急なトルク
抜けによるブレーキ感を乗員に与えたり、あるいは、車
速が充分に高い場合は車速の変化によってタービン回転
速度(出力回転速度Nt)が大きく変化するため、急減
速中にニュートラル制御が誤って開始された場合はフィ
ードバック制御のハンチングを引き起こすおそれがあ
る。
ンプット回転センサ22の故障をも判断しているため
(ステップS2〜ステップS6)、1速ニュートラル制
御におけるフェイル防止にも寄与している。例えば、制
御フラグによる故障判断を行っていない場合、図2のス
テップS10に「Nt≠0」の要件(5)を追加する対
策を講じていたとしても、図4のルーチンを実行したと
きステップS12およびステップS13の判定が何れも
肯定(Yes)される。従って、図2のルーチンではN
→D操作後即ニュートラル制御を禁止することができた
としても、この後、ECU10がN→D制御を終了した
ときに1速インギヤ状態となり、ECU10が図4のル
ーチンを実行すると、そこで制御ルーチンR3へ進んで
しまう。
サ22の故障時には制御フラグがセットされており(I
FLAG=1)、図4のステップS11でルーチンがリ
ターンされることから、1速ニュートラル制御が誤って
実行されることはない。なお、実施例として挙げた図2
および図4の制御ルーチンは、必要に応じて適宜に書き
替えが可能であり、その制御手法を得に限定するもので
はない。例えば、図2のステップS2〜ステップS6に
よる故障判断のロジックは一例であり、ECU10の処
理能力や収集情報量に応じて判断ロジックを変更しても
よいし、複数のロジックを用いて故障判断を行ってもよ
い。
度Nt=0が検出された場合は、制御フラグがセットさ
れていなくても、これをセットするようにルーチンを構
築することもできる。この場合、引き続き図4のルーチ
ンが実行されても、1速ニュートラル制御ルーチンR3
に進むことはない。その他、図1の実施形態において示
した各部の構成は、本発明を実施する上で各種の変形や
置き換えが可能であり、本発明の具体的な構成は一実施
形態に限定されないことはいうまでもない。
1)は、検出系の異常に起因した制御システムのフェイ
ルを有効に防止し、ニュートラル制御本来の効果を保証
する。
施形態を表す概略図である。
操作後にECUが実行する制御ルーチンのフローチャー
トである。
各種制御信号や状態量の時間的な変化を表すタイムチャ
ートである。
にECUが実行する制御ルーチンのフローチャートであ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 自動変速機が走行用の変速状態にあって
所定の条件が成立したとき、トルクコンバータの入力回
転および出力回転の速度をそれぞれ検出しながらこれら
入出力回転の速度比の目標値に基づいて摩擦係合要素を
滑り状態に維持するニュートラル制御を実行するニュー
トラル制御手段を備え、 前記ニュートラル制御手段は、前記自動変速機がニュー
トラルの状態から前記変速状態に変更された直後に前記
出力回転速度が0として検出された場合は前記ニュート
ラル制御を実行しないことを特徴とする自動変速機の制
御装置。 - 【請求項2】 前記ニュートラル制御手段は、前記自動
変速機が所定時間に亘って走行用の変速状態にあり、且
つ、前記出力回転速度が0として検出された場合に前記
ニュートラル制御を実行することを特徴とする請求項1
に記載の自動変速機の制御装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000238530A JP4081636B2 (ja) | 2000-08-07 | 2000-08-07 | 自動変速機の制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015183770A (ja) * | 2014-03-24 | 2015-10-22 | 本田技研工業株式会社 | 制御装置 |
-
2000
- 2000-08-07 JP JP2000238530A patent/JP4081636B2/ja not_active Expired - Fee Related
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