JP2002054727A - 変速機の早期暖機装置 - Google Patents

変速機の早期暖機装置

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JP2002054727A
JP2002054727A JP2000242049A JP2000242049A JP2002054727A JP 2002054727 A JP2002054727 A JP 2002054727A JP 2000242049 A JP2000242049 A JP 2000242049A JP 2000242049 A JP2000242049 A JP 2000242049A JP 2002054727 A JP2002054727 A JP 2002054727A
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Atsushi Tabata
淳 田端
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/0412Cooling or heating; Control of temperature
    • F16H57/0413Controlled cooling or heating of lubricant; Temperature control therefor

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 暖かい変速機用流体を蓄え、これを始動時に
放出することにより変速機の早期暖機を行う装置におい
て、無駄な変速機用流体の放出を抑制する。 【解決手段】 シフトレバーがDポジションに位置する
(S106)、車速が所定値V1以上である(S10
8)、始動後所定距離L1以上走行した(S112)、
などの条件から蓄えられた熱による変速機の暖機を行う
のに、好ましいタイミングであるか判断する。駆動装置
を始動後、再び停止させたり、わずかな距離を走行した
だけで停止したりした場合に、変速機用流体の放出をし
ないようにすることにより、次回の始動時に備えて、暖
かい流体を保持しておくことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用駆動装置の
変速機を早期に暖機する装置に関し、特に始動後適切な
時期に暖機を行うための制御に関する。
【0002】
【従来の技術】多くの車両用駆動装置は、原動機の回転
速度を適切な回転速度に変換し、車両を駆動するのに適
した回転速度とする変速機を含んでいる。変速機は歯車
などの動力伝達機構を含み、これらの潤滑を行うための
流体が変速機内部に入っている。この潤滑用の流体は、
低温時には、その粘度が高いために、変速機内の運動部
分の抵抗となり、車両用駆動装置の摩擦損失を増加させ
る。したがって、早期に変速機の暖機を行うことにより
駆動装置の伝達効率を改善することができる。
【0003】また、前記変速機の一つとして、トルクコ
ンバータと歯車変速機を組み合わせた自動変速機が知ら
れている。この自動変速機においては、トルクコンバー
タ内で動力伝達を行う作動流体、歯車変速機において変
速段を選択するためのクラッチやブレーキの動作の制御
を行う作動流体、さらに前記潤滑用の流体は、共用され
ている。前記クラッチ、ブレーキなどの動作の応答性、
これらに用いられる摩擦材などの特性なども流体が低温
時においては、所定の特性を得ることができないという
問題があった。
【0004】このように、変速機を早期に暖機を行うこ
とが効率上、望ましい。特に、自動変速機においては、
トルクコンバータの作動流体、クラッチ等の作動流体、
潤滑用流体が共用されており、この多量の流体を早期に
常用温度へと暖めることが望まれていた。このために、
例えば特開平8−246873号公報においては、前回
内燃機関を運転したときに、その暖まった冷却水を貯蓄
しておき、始動時にこの冷却水によって、自動変速機の
作動流体を暖める装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、変速機
の早期暖機を行うことは、駆動装置の効率改善に貢献す
るが、適切な時期に暖機を行わないと、蓄えておいた熱
が無駄となってしまう場合があった。
【0006】例えば、駆動装置の始動が確認されたと同
時に蓄えられた熱を放出するように制御を行うと、始動
後、実際には車両が走行しなかった場合など熱が無駄に
なってしまう。そして、次回始動時に、蓄えられた熱に
よる暖機を行うことができない。
【0007】本発明は、前述の課題を解決するためにな
されたものであり、蓄えられた熱による暖機のタイミン
グを適切なものとすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに本発明にかかる変速機の早期暖機装置は、あらかじ
め蓄えられている熱を、車両が走行中または走行が開始
された状態となったときに放出し、変速機の暖機を行
う。
【0009】車両が走行していないとき、変速機は動作
しないので、暖機を行うことによる効率向上の効果は期
待できない。車両が走行しているときに、早期に常用温
度とし、変速機に通常動作を行わせることにより、所期
の変速機の性能が得られ、効率の向上が図れる。したが
って、車両が走行を行う蓋然性が高いときに変速機を早
期暖機することが必要となる。
【0010】走行中または走行が許可された状態は、走
行検出手段に検出され、この検出結果に基づき判断がな
される。具体的には、例えば、以下の手段により検出が
なされる。
【0011】シフト位置が走行可能な状態に選択された
場合、その後、走り始める可能性が高いと判断される。
走行可能なシフト位置は、通常の自動変速機を搭載した
車両であれば、Dポジション、3ポジション、2ポジシ
ョン、Lポジションなどである。また、手動変速機搭載
車であれば、1〜2速などの低速側のギアが選択された
ときである。
【0012】また、実際に車両が走行し、所定速度以上
の時、走行中と判断することもできる。さらにまた、駆
動装置始動後、所定距離を走行した後、走行中と判断す
ることもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)を、図面に従って説明する。図1に
は、本実施形態にかかる車両用駆動装置10の概略構成
が示されている。本車両用駆動装置は、原動機として液
冷の内燃機関12と回転電機14とを有している。内燃
機関12と回転電機14の動力軸は、クラッチ16によ
り接続、切断可能となっている。回転電機14は、運転
者の要求する出力が低いとき、すなわちアクセルの操作
量が少ないときや、内燃機関の効率が悪い低速走行時な
ど、不図示のバッテリから電力が供給されて、電動機と
して機能し、車両を駆動する。また、回転電機14は、
車両制動時やバッテリの蓄電量が低下したとき、車両の
慣性または内燃機関12によって駆動され、発電機とし
て機能し、バッテリへの充電を行う。クラッチ16は、
例えば、回転電機14のみで車両を駆動している際に切
断状態とされ、内燃機関12のポンプ損失、摩擦損失な
どの発生を抑える。
【0014】内燃機関12または回転電機14の出力
は、自動変速機18に送られる。自動変速機18は、流
体伝動機構、変速機構、制御機構を含む。本実施形態に
おいて、流体伝動機構はトルクコンバータ20であり、
好適には直結機能を有するものである。また、変速機構
は、複数の遊星歯車機構を含む歯車変速機部22であ
り、この歯車変速機部22は、また各遊星歯車機構の各
要素の動きを拘束するクラッチ、ブレーキを含む。これ
らのクラッチおよびブレーキは、制御機構としての流体
圧制御部24からの作動流体の選択的供給によって制御
される。歯車変速機部22の出力は、推進軸26により
駆動輪に向けて伝達される。前述のトルクコンバータ2
0の直結機能は、トルクコンバータの入出力を、流体を
介さずに機械的に結合する直結クラッチを設けることに
より達成される。
【0015】内燃機関12の動力軸には、さらに伝動機
構28を介して補機回転電機30が結合されている。伝
動機構28は、ベルト、チェーンなどの無端可撓部材を
用いた機構または歯車列などとすることができる。補機
回転電機30は、内燃機関12の運転時は発電機と機能
し、内燃機関補機や車両の電装品などに電力を供給する
補機バッテリ(不図示)に充電を行い、また前記電装品
などに直接電力を供給する。また、補機回転電機30
は、内燃機関12の始動の際には、補機バッテリからの
電力を受け電動機として機能する。
【0016】内燃機関12の冷却液は、内燃機関12と
ラジエータ32およびこれらを結ぶ冷却液配管34によ
り形成され冷却回路内を流れる。内燃機関12で発生す
る熱は、冷却液によりラジエータ32へ運ばれ、ここか
ら大気中に放散される。
【0017】自動変速機18においては、この変速機1
8全体の潤滑流体、トルクコンバータ20の動力伝達を
媒介する作動流体および歯車変速機部22内のクラッ
チ、ブレーキを動作させる作動流体は、共通の流体が用
いられている。以下、この流体をATF(Automatic Tr
ansmission Fluid)と記す。ATFは、歯車変速機部2
2に内蔵されたオイルポンプ36により、流体圧制御部
24を介して自動変速機18の各部に供給される。ま
た、ATFの一部は、ATF配管38により、ラジエー
タ32に送られ、ここで冷却液との間で熱交換が行わ
れ、再び自動変速機18のオイルパン内に戻ってくる。
この回路を、以下主回路と記す。冷却液はほぼ90℃に
管理されており、ATFが加熱した場合は、ラジエータ
32内でATFが冷却される。また、内燃機関12が先
に暖機された場合には、冷却液によりラジエータ32内
でATFの加熱が行われる。
【0018】オイルポンプ36は、トルクコンバータ2
0のポンプ側、すなわち内燃機関12または回転電機1
4により駆動されている。したがって、車両用駆動装置
10が停止しているとき、または回転電機14のみで走
行中であって車両が極低速または停止しているときな
ど、オイルポンプ36の吐出量が十分確保できない場合
がある。このような場合のために、本車両用駆動装置1
0においては、電動式の補助ポンプ40を備えている。
補助ポンプ40の動作は、後述する制御部が車両の走行
状態に応じて制御を行う。オイルポンプ36と補助ポン
プ40の供給源の切り換えは、切り換え用チェックボー
ル機構41にて達成される。図2に示すようにオイルポ
ンプ36と補助ポンプ40の吐出側は、切り換え用チェ
ックボール機構41に接続されている。一方のポンプか
らATFの供給があると、その圧力によりチェックボー
ルが他方の供給孔をふさぐように動作し、これによって
供給源が切り換わる。切り換え用チェックボール機構4
1を通過したATFは、前述の流体圧制御部24に送ら
れる。
【0019】ATF配管38の途中に、ラジエータ32
を迂回するようにバイパス配管42が設けられ、このバ
イパス配管42には、ATFタンク44が設けられてい
る。また、ATFタンク44にはヒータ46が併設され
ており、必要な場合には、バッテリからの電力によって
ATFを加熱することができる。このバイパス配管42
とATFタンク44から構成されるATFの回路を、以
下バイパス回路と記す。ATFの主回路とバイパス回路
の切換は、切り換え弁48,50により行われる。AT
Fタンク44には、車両用駆動装置10が運転している
際に、高温になったATFが蓄えられる。そして、次回
の車両用駆動装置10の始動時に、高温に維持されたA
TFを放出して、自動変速機18の暖機を早める。した
がって、ATFタンク44は、高温のATFを蓄えるこ
とにより熱量を貯蓄する蓄熱手段として機能する。ま
た、蓄えられた熱量が不足する場合は、ヒータ46によ
り加熱することができる。
【0020】車両用駆動装置10の運転状態を含む車両
の走行状態は、車両各部に設けられた各種センサの出力
信号および制御部52の演算により検出される。車両の
走行速度および走行距離は、推進軸26や車輪などに設
けられた車速センサ54および距離センサ55の出力信
号に基づきそれぞれ制御部52により算出される。自動
変速機18内の温度を代表するATFの温度は、流体圧
制御部24に設けられた変速機温度センサ56の出力信
号に基づき制御部52により算出される。また、ATF
タンク44内のATFの温度は、ここに設けられたタン
ク温度センサ58の出力信号に基づき制御部52により
算出される。
【0021】また、シフトレバーなどにより選択された
自動変速機18の制御レンジおよび制御モードを検出す
るシフト位置センサ60からの出力信号も制御部52に
入力する。自動変速機18の制御レンジは、例えば、前
進の各変速段から適切な段が自動的に選択されるDポジ
ション、限定された変速段から適切なものが選択される
2ポジション、Lポジションなどがある。また、歯車変
速機部22を動力を伝達しない中立状態とするNポジシ
ョン、後退を選択するRポジション、歯車変速機部22
の出力側を機械的にロックし、車両が動かないようにす
るPポジションがある。さらに、本装置においては、運
転者が変速段を選択できる手動変速モードを備えてい
る。このモードは、例えばステアリングに設けられたシ
フトアップスイッチ、シフトダウンスイッチを運転者が
操作することにより、変速段を各々高い側、低い側に1
段変えて、シフト操作を行うものである。
【0022】また、車両が置かれた環境の温度、いわゆ
る外気温度を測定する外気温度センサ62が車両の所定
部位に設けられている。この外気温度センサ62の出力
信号に基づき制御部52が外気温度を算出する。
【0023】また、車両用駆動装置10が運転を停止し
た後、所定時間経過した時の自動変速機18内の温度が
記憶部64に記憶される。この記憶された温度は、次回
始動時の温度の推定に用いられる。また、車両用駆動装
置10の始動、停止を制御するイグニッションスイッチ
66からの信号が制御部52に入力される。
【0024】図3には、自動変速機の早期暖機制御に関
するフローチャートが示されている。車両駆動装置10
が始動許可状態となると、具体的には運転者がイグニッ
ションスイッチ66をオンにすると、制御部52はセン
サ等からの入力信号の処理を行う(S100)。次に、
ATFタンク44内に暖まったATFが蓄えられている
かが判断される(S102)。この判断は、タンク温度
センサ58により検出されATFタンク44内のATF
の温度に基づいて行われる。この温度が、所定温度以上
であれば暖機用のATFが蓄えられていると判断され
る。
【0025】暖機用ATFが蓄えられていると判断され
ると、ATFを放出するための一次条件が成立している
かが判断される(S104)。ATFの放出一次条件と
は、変速機温度センサ56により検出された変速機内の
ATF温度が所定値以下であるなど、後述するステップ
S106,S108,S112の判定条件以外の条件を
全て含む。変速機内の温度が、所定値より低ければ、暖
機が必要とまず判断される。
【0026】次に、シフトレバーがDポジションにある
かが、シフト位置センサ60からの信号に基づき判断さ
れる(S106)。Dポジションであると判断される
と、さらに、現在の車両速度が所定値V1以上であるか
が、車速センサ54からの信号に基づき判断される(S
108)。車両速度が所定値V1以上であれば、切り換
え弁48,50を制御して、バイパス配管42をATF
が流れるように回路を形成し、ATFタンク44内のA
TFを変速機18に供給する(S110)。放出が開始
されてから所定時間が経過すると、切り換え弁48,5
0を元の状態に復帰させ、油圧配管38を循環させる回
路が形成される。ステップS108で、車両速度が所定
値V1に達していない場合は、さらに駆動装置10が始
動されてから車両が走行した距離が所定値L1以上であ
るかが判断され(S112)、所定値L1以上であれば
ステップS110に移行し、前述の制御を行う。一方、
ステップS106、S112で各々Noの判定がなされ
た場合、ATFの保持を継続する(S114)。ステッ
プS102,S104でNoの判定がなされた場合は、
このルーチンを抜ける。
【0027】以上の制御は、制御部52があらかじめ記
憶されたプログラムに従って動作し、切り換え弁などを
制御することにより達成される。よって、車両が走行中
または走行が許可された状態であることを検出するセン
サ(車速センサ54など)と制御部52が走行検出手段
として機能する。また、制御部52と、これの指令によ
り動作する切り換え弁48,50などが供給制御手段と
して機能する。また、図3に示す制御によれば、車両の
走行または走行許可状態を検出するために、3個のステ
ップS106,S108,S112を設けたが、いずれ
か1個のステップのみに基づき走行状態等を判断するこ
ともできる。また、3個のうち2個のみを組み合わせて
判断することもできる。
【0028】図4には、ATFタンク44からのATF
の放出があったときの変速機温度センサ56で検出され
る温度の変化の概略が示されている。時刻T1で車両用
駆動装置10が始動されると、トルクコンバータ22、
オイルポンプ36などの動作により、徐々にATFの温
度が上昇する。前述のステップS106,S108,S
112において、ATF放出の条件が揃った時点T2
で、ATFが放出される。これにより、図中実線aで示
すようにATFの温度が大きく上昇する。ATFの放出
が終了したあとは、温度上昇が止まり、その後、冷たい
ATFと混ざり合うなどして温度が一時的に低下する。
しかし、一点鎖線bで示される放出しなかった場合に比
べれば、より高い温度で安定する。
【0029】図4に示される破線cは、車両用駆動装置
10の始動後、直ちにATFタンク44から暖かいAT
Fを放出した場合の温度変化を示している。始動後、そ
のまま走行すれば、温度が安定したときには、実線aで
示す場合と同様の温度になる。しかし、例えば、ATF
放出後、図示する時刻T3で駆動装置を停止すると、次
回の始動時には、ATFタンク44内に暖かいATFが
残っていないので、これによる暖機を行うことができな
い。そこで、前述のように本実施形態においては、車両
が走行している、または走行する蓋然性が高いことを判
断してATFの放出を行い、蓄えたATFが無駄になる
ことを防止している。
【0030】車両走行中および走行する蓋然性につい
て、更に説明する。ステップS106においてDポジシ
ョンの判断を行っているのは、Dポジションが選択され
れば、運転者がこれから走行しようとしていると考えら
れるからである。したがって、このほかに前進走行を許
可するポジションがある場合には、これらのポジション
が選択さていれば、このステップにおいてYesと判断
する。また逆に、Pポジション、Nポジションなど車両
が走行できないポジションにあるか、否かを判断し、こ
れらのポジションにない時にステップS108に移行す
るようにもできる。ステップS108における車速の所
定値V1は、車両が以後継続して走行すると考えられる
ような速度、例えば5km/hなどとすることができ
る。さらに、ステップS112における走行距離の所定
値L1は、車庫、駐車場内のみでの移動を排除するため
に設定されているものであり、例えば、50mなどと設
定することができる。
【0031】図5には、本発明にかかる他の実施形態の
要部構成が示されている。図5に示される温度管理手段
70は、図1に示されるATFタンク44に代えて、バ
イパス回路中に設けられる。バイパス回路以外の部分の
構成については、図1に示される実施形態の構成と同様
であり、その説明は省略する。温度管理手段70は、A
TFが高温となったときに熱を吸収し、またATFが低
温のとき熱を放出する蓄熱タンク72を含む。また、蓄
熱タンク72と並列に配置された並列配管74を含む。
上流側のバイパス配管42には、ATFを並列配管74
に導くか、入口配管76を介して蓄熱タンク72に導く
かを選択する切り換え弁78が設けられている。また、
並列配管74と、蓄熱タンク72から放出されたATF
を導く出口配管80との合流点には、切り換え弁82が
設けられ、これより下流がバイパス配管42となり、変
速機へとつながっている。
【0032】蓄熱タンク72は、断熱材を用いて形成さ
れたケース84を有し、ケース84には蓄熱材86が納
められている。蓄熱材86内にはATFが流れるための
流路88が、蓄熱タンク72の入口と出口を結ぶように
形成されている。また、入口および出口にはそれぞれシ
ャッタ90,92が設けられ、蓄熱が必要なときには、
これを閉じ、蓄熱タンク72を密閉した状態とする。こ
れにより、蓄熱タンク72内の熱が外部に流出すること
を抑制する。蓄熱材86は、高い比熱を有する材料で構
成される。特に、ATFより高い比熱であればより好ま
しく、この場合は、同等の熱を蓄えるにあたって、AT
Fを直接蓄えるよりもタンク外形を小型にすることがで
きる。また、入口配管76には可変流量弁94が配置さ
れ、蓄熱タンク72を通過するATFの単位時間当たり
の流量(以下、単に流量と記す)を制御することができ
る。
【0033】自動変速機18が低温である場合には、A
TFがバイパス回路を流れるように切り換え弁48,5
0(図1参照)が制御される。さらに、蓄熱タンク72
が高温である場合にはATFが蓄熱タンク72に流れる
ように切り換え弁78,82およびシャッタ90,92
が制御され、蓄熱タンク72に蓄えられた熱により通過
するATFが暖められ、自動変速機18の暖機が促進さ
れる。また、蓄熱タンク72が低温であるときには、A
TFが並列配管74を流れるように切り換え弁78,8
2が制御される。また、ATFが過熱気味となり、蓄熱
タンク72の温度が低温であるときには、4個の切り換
え弁48,50,78,82およびシャッタ90,92
を制御して、ATFが蓄熱タンク72を通過するように
制御する。これによりATFの熱が蓄熱材86に吸収さ
れ、ATFの温度が低下する。
【0034】図6には、図5の蓄熱タンク72を用いた
実施形態の暖機制御に関する制御フローが示されてい
る。図3に示されるステップと同じステップに関して
は、同一の符号を付し、その説明を省略する。図3と相
異するステップについても、蓄熱手段が、ATFを直接
蓄えるものから、蓄熱用の部材に熱を蓄えるものに変更
したことによる制御の変更であり、大きな相異はない。
【0035】ステップS202では、タンク内温度が所
定値以上であるかが判断される。この温度は、タンク温
度センサ58と同様のセンサで検出することができる。
また、ATFの温度を直接測定することもできるが、蓄
熱材86の温度を検出するセンサとすることもできる。
ステップS204では、蓄熱タンク72と自動変速機1
8の間でATFを循環させるための一次条件が成立して
いるかが判定される。一次条件は、図3の場合と同様の
ものである。ステップS210では、走行状態等が判断
され暖機制御が行われる。蓄熱タンク72にATFを循
環させ、蓄熱材86に蓄えられた熱により、ATFを暖
め、さらに自動変速機18の各部を暖める。ステップS
214では、走行状態等でないと判断された結果、蓄熱
タンク72のシャッタ90,92が閉じた状態を維持す
る制御を行う。これにより、以降、実際に走行が始まり
暖機が必要となったときのために、熱が保持される。
【0036】図5に示された温度管理手段を用いた場合
も、暖機制御が行われるときの温度の上昇は、図4に示
されたものと同様になる。また、この温度管理手段を用
いた場合においても、車速センサ54など走行状態を検
出するためのセンサと、制御部52などが走行検出手段
として機能し、制御部52およびこれに制御される切り
換え弁48,52,78,82等が供給制御手段として
機能する。
【0037】図7には、流体圧制御回路24に、オイル
ポンプ36と補助ポンプ40の双方により同時にATF
を供給する場合の回路構成の例が示されている。補助ポ
ンプ40の吐出圧が所定値を超えると、制御バルブ43
のバネの付勢力等に打ち勝って、補助ポンプ40からの
ATFも流体圧制御回路24に送られる。この構成によ
り、走行開始時に補助ポンプ40も駆動し、温度管理手
段70の蓄熱タンク72へと循環するATFの量を増加
させる。このときの循環したATFの総量と、補助ポン
プ40の作動状態の様子が図8に示されている。
【0038】図8において、時刻T4で車両の走行が判
断され、ATFの循環制御が開始される。時刻T5で、
補助ポンプ40が駆動され、それに伴ってATFの流量
が増加する。したがって、図8に示されるように循環総
量の時間変化率が増加する。時刻T6でATFの循環制
御が停止される。循環制御後についても所定時間補助ポ
ンプ40が駆動される。これは、暖かいATFを変速機
各部に早期に行き渡らせて、より早く暖機させ、また変
速機内温度のむらを早期に解消させるためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態にかかる車両用駆動装置の概略構
成図である。
【図2】 ATFを供給するポンプの切り換えについて
の説明図である。
【図3】 暖機に関する制御フローチャートである。
【図4】 本実施形態の暖機制御における変速機温度の
変化を示す図である。
【図5】 蓄熱手段の他の例を示す図である。
【図6】 図5に示す蓄熱手段を用いた場合の暖機に関
する制御フローチャートである。
【図7】 ATFを供給するポンプの他の構成例を示す
図である。
【図8】 暖機時のATFの循環総量の制御の一例を示
す図である。
【符号の説明】
10 車両用駆動装置、12 内燃機関、14 回転電
機、18 自動変速機、20 トルクコンバータ、22
歯車変速機部、24 流体圧制御部、32ラジエー
タ、36 オイルポンプ、38 ATF配管、40 補
助ポンプ、42,142 バイパス配管、44 ATF
タンク(蓄熱手段)、48,50,78,82 切り換
え弁、52 制御部、54 車速センサ、55 距離セ
ンサ、56 変速機温度センサ、58 タンク温度セン
サ、60 シフト位置センサ、72 蓄熱タンク(蓄熱
手段)。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用駆動装置の変速機を早期に暖機す
    る装置であって、 熱を蓄える蓄熱手段と、 前記車両が走行中、または走行開始状態であることを検
    出する走行開始検出手段と、 前記走行検出手段の検出結果に基づき、前記蓄熱手段に
    蓄えた熱を変速機に供給する制御を行う供給制御手段
    と、を有する変速機の早期暖機装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の変速機の早期暖機装置
    であって、前記蓄熱手段は、高温となった変速機用流体
    を蓄える手段である、変速機の早期暖機装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の変速機の早期暖機装置
    であって、前記蓄熱手段は、高温となった変速機用流体
    から熱を受け、低温の変速機用流体に熱を渡す蓄熱材で
    ある、変速機の早期暖機装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3に記載の変速機の早期暖
    機装置であって、前記走行開始検出手段は選択されたシ
    フト位置を検出する手段であり、前記供給制御手段は前
    記シフト位置が、車両が走行開始位置であるときに前記
    蓄えられた熱を供給するものである、変速機の早期暖機
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から3に記載の変速機の早期暖
    機装置であって、前記走行開始検出手段は車両速度を検
    出する手段であり、前記供給制御手段は車両速度が所定
    値以上であるときに前記蓄えられた熱を供給するもので
    ある、変速機の早期暖機装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から3に記載の変速機の早期暖
    機装置であって、前記走行検出手段は駆動装置が始動制
    御された後の走行距離を検出する手段であり、前記供給
    制御手段は走行距離が所定値以上となったとき、前記蓄
    えられた熱を供給するものである、変速機の早期暖機装
    置。
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