JP2002053691A - 架橋ポリオレフィン系熱可塑性樹脂発泡体 - Google Patents

架橋ポリオレフィン系熱可塑性樹脂発泡体

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JP2002053691A
JP2002053691A JP2000240942A JP2000240942A JP2002053691A JP 2002053691 A JP2002053691 A JP 2002053691A JP 2000240942 A JP2000240942 A JP 2000240942A JP 2000240942 A JP2000240942 A JP 2000240942A JP 2002053691 A JP2002053691 A JP 2002053691A
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polypropylene
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Muneaki Tsukada
宗暁 塚田
Masatoshi Okura
正寿 大倉
Futoshi Sasamoto
笹本  太
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリプロピレン系樹脂の優位特性である耐熱
性や剛性を低下させることなく、劣位特性である耐低温
衝撃性を向上する事が可能となった成形性の優れた架橋
ポリオレフィン系熱可塑性樹脂発泡体を提供する。 【解決手段】 少なくともポリプロピレン系樹脂、ポリ
エチレン系樹脂およびオレフィン系熱可塑性エラストマ
ーを有してなる架橋ポリオレフィン系熱可塑性樹脂発泡
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は架橋ポリオレフィン
熱可塑性樹脂発泡体に関する。さらに詳しくは自動車内
装用芯材、住宅ユニット用芯材などに適用できる各種の
加熱下での成形法に対応できる特性を有し、剛性、耐熱
性を損ねることなく耐寒性を向上させたポリオレフィン
系熱可塑性樹脂発泡体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】架橋ポリオレフィン系熱可塑性樹脂発泡
体、特に架橋ポリプロピレン系樹脂発泡体は軽量性、耐
熱性、成形加工性、吸音・遮音性に優れていることか
ら、自動車内装用途に広く利用されている。特に自動車
天井用芯材では発泡体が軽量化や複雑な形状に容易に成
型できる特性を有していることから、発泡体の両面に非
発泡シートを積層し剛性を増した芯材が多く使用されて
いる。特にポリプロピレン系樹脂発泡体は優れた剛性や
成形性を有していることから、たとえば特公平4−91
37公報のようにポリプロピレン系樹脂とポリエチレン
系樹脂を混合した架橋発泡体の両面にポリプロピレン、
エチレン−プロピレン供重合体等の非発泡シートを熱ラ
ミネートした自動車用天井材の芯材が提案されている。
【0003】しかしながら芯材となるポリプロピレン系
樹脂発泡体はポリエチレン系樹脂を混合することで、成
形性や耐低温衝撃破壊性などの特性を向上させるていた
が、反面ポリプロピレン樹脂の特性である剛性、耐熱性
を著しく低下するという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した欠点
を解消し、ポリプロピレン系樹脂の特性である剛性、耐
熱性を低下させることなく、更に成形性や耐低温衝撃破
壊性などの特性を向上させ、様々な形状に容易に熱成形
加工が可能で、実用温度範囲の広域である自動車内装用
や住宅ユニット用などに使用する芯材を提供するもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、基本的には下記の構成を有する。「少な
くともポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂およびオ
レフィン系熱可塑性エラストマーを有してなる架橋ポリ
オレフィン系熱可塑性樹脂発泡体。」
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の架橋ポリオレフィン系熱
可塑性樹脂発泡体はポリプロピレン系樹脂とポリエチレ
ン系樹脂およびオレフィン系熱可塑性エラストマーから
なるものである。
【0007】本発明に用いるポリプロピレン系樹脂と
は、ポリプロピレン、あるいはプロピレンを主体(プロ
ピレン単体は、好ましくは85重量%以上、より好まし
く95重量%以上)とするエチレンまたはα−オレフィ
ンとのランダムもしくはブロック共重合などがあり、プ
ロピレンに共重合させるα−オレフィンの種類や数は特
に限定されないが、たとえばエチレン、1−ブテン、1
−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、4−メチ
ル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、
1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−オ
クタデセン等が好ましい。示差走査熱量分析曲線のピー
ク温度(以下融点と表する。)については、主に発泡体
の耐熱性を向上させるため、125〜170℃が好まし
く、更に130〜160℃がより好ましい。融点が12
5℃未満であると十分な耐熱性を得られない場合があ
り、また融点が170℃を越えると発泡用シート成型時
に押出機内で発泡剤の分解が起こりやすくなり、均一な
気泡形状の発泡体が得られない場合がある。MFRは
0.1〜30g/10分が好ましく、更に0.5〜10
g/10分がより好ましい。MFRが0.1g/10分
未満では、押出し時に剪断発熱により発泡剤が分解を生
じ均一な気泡形状の発泡体が得られない場合があり、ま
たMFRが30g/10分を越えると引張強度や伸びな
どの機械物性が低下したり、衝撃等による発泡体破壊が
起こりやすくなる場合がある。
【0008】本発明に用いるポリエチレン系樹脂とは、
ポリエチレン、あるいはエチレンを主体(エチレン単体
は、好ましくは50重量%以上、より好ましく85重量
%以上)とする他のα−オレフィンとの共重合体であ
り、たとえば低密度、中〜高密度、直鎖状低密度樹脂な
どがあり、エチレンに共重合させるα−オレフィンにつ
いては特に限定されないが、たとえばプロピレン、1−
ブテン、1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1
−ペンテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデ
セン、1−オクタデセン等が好ましい。密度については
0.915g/cm3以上が好ましく、更に0.920
g/cm3以上がより好ましい。密度が0.915g/
cm3未満であると十分な耐熱性を得られない場合があ
る。MFRは0.5〜30g/10分が好ましく、更に
2〜8g/10分がより好ましい。MFRが0.5g/
10分未満であると押出し時に剪断発熱により発泡剤が
分解を生じ均一な気泡形状の発泡体が得られない場合が
あり、30g/10分を越えると引張強度や伸びなどの
機械物性が低下する場合がある。
【0009】本発明に用いるオレフィン系熱可塑性エラ
ストマーとはハードセグメントであるプロピレン系樹脂
(プロピレン単体は、好ましくは30重量%以上、より
好ましく50重量%以上)にエチレンプロピレンゴムな
どのゴム成分を重合あるいは機械的に混合したものなど
である。ゴム成分の種類や重合量あるいは機械的な混合
量は特に限定されないが、エチレンプロピレンゴム等の
ようなポリオレフィン系やアクリロニトリルブタジエン
ゴム、天然ゴム等のようなジオレフィン系のゴム成分が
好ましく、また重合量または混合量としては10〜70
重量%が好ましく30〜50重量%がより好ましい。融
点については130〜170℃が好ましく更に135〜
160℃がより好ましい。融点が130℃未満であると
十分な耐熱性を得られない場合があり、また融点が17
0℃を越えると発泡用シート成型時に押出機内で発泡剤
の分解が起こりやすくなり、均一な気泡形状の発泡体が
得られない場合がある。MFRは0.1〜30g/10
分が好ましく、更に0.5〜10g/10分がより好ま
しい。MFRが0.1g/10分未満では、押出し時に
剪断発熱により発泡剤が分解を生じ均一な気泡形状の発
泡体が得られない場合があり、またMFRが30g/1
0分を越えると十分な引張強度や伸びなどの機械物性が
得られない場合がある。なお、MFRとはJIS K−
6760に準じた方法で、ポリプロピレン系樹脂は23
0℃、ポリエチレン樹脂は190℃の温度で測定したも
のである。
【0010】本発明の架橋ポリオレフィン系熱可塑性樹
脂発泡体は上記ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系
樹脂およびオレフィン系熱可塑性エラストマーを含んで
なるものであり、主にポリプロピレン系樹脂の特徴であ
る耐熱性や剛性などの特性を最大限に生かし、成形性や
引張強度や伸びなどの機械物性を低下させない最小限の
ポリエチレン系樹脂を混合し、さらに融点が130〜1
70℃のオレフィン系熱可塑性エラストマーを混合する
ことで耐熱性を低下させることなく衝撃破壊を起こさな
い十分な温度を確保することができる。
【0011】本発明の発泡体において、ポリプロピレン
系樹脂の混合量は60〜94重量%が好ましく、更に8
0〜90重量%がより好ましい。ポリプロピレン系樹脂
の混合量が60重量%未満であると十分な耐熱性や剛性
が得られない場合があり、また混合量が94%を越える
と十分な引張強度や伸びなどの機械物性や耐衝撃破壊温
度が得られない場合がある。
【0012】本発明の発泡体において、ポリエチレン系
樹脂の混合量は3〜20重量%が好ましく、更に5〜1
0重量%がより好ましい。混合量が3重量%未満では十
分な引張強度や伸びなどの機械物性や成形性が得られな
い場合があり、また混合量が20重量%以上であると耐
衝撃破壊性は向上するが、十分な耐熱性や剛性が得られ
ない場合がある。より高度な耐熱性や剛性が要求される
場合は、10重量%未満であることが好ましい。
【0013】本発明の発泡体において、オレフィン系熱
可塑性エラストマーの混合量は3〜20重量%が好まし
く、更に5〜15重量%がより好ましい。オレフィン系
熱可塑性エラストマーの混合量が3重量%未満であると
十分な耐衝撃破壊温度を得られない場合があり、また混
合量が20重量%を越えると十分な耐熱性や剛性が得ら
れない場合がある。
【0014】なお、本発明において、ポリプロピレン系
樹脂、ポリエチレン系樹脂およびオレフィン系熱可塑性
エラストマーは、マトリックス−ドメイン構造を形成し
ていると判断される。即ち、ポリプロピレン系樹脂系樹
脂よりなるマトリックスの海にオレフィン系熱可塑性エ
ラストマーに包まれたポリエチレン系樹脂のドメインが
分散している構造である。従って、ポリエチレンがオレ
フィン系熱可塑性エラストマーのドメインにポリマーブ
レンドされている場合には、ポリエチレン系樹脂のドメ
インではなく、オレフィン系熱可塑性エラストマーのド
メインとして挙動するものと考えられる。
【0015】本発明の架橋ポリオレフィン系熱可塑性樹
脂発泡体の示差走査熱量分析より得られる融解熱量の測
定は、−10℃から200℃の間で10℃/分の速度で
昇温し、5分間保持した後200℃から−10℃の間で
10℃/分の速度で降温し、更に5分間保持した後−1
0℃から200℃の間で10℃/分の速度で昇温したと
きの融解開始温度と融解終了温度を直線で結んだDSC
融解曲線内の面積を融解熱量としている。
【0016】本発明の架橋ポリオレフィン系熱可塑性樹
脂発泡体は上記示差熱走査熱量分析より得られる融解熱
量が50〜100mJ/mgが好ましく、更に60〜9
0mJ/mgがより好ましい。融解熱量が50mJ/m
g未満であれば十分な耐熱性や剛性が得られない場合が
あり、また融解熱量が100mJ/mgを越えると十分
な引張強度や伸びなどの機械物性、成形性や耐衝撃破壊
温度が得られない場合がある。
【0017】本発明の架橋ポリオレフィン系熱可塑性樹
脂発泡体としては、上記原料樹脂に熱分解型化学発泡
剤、架橋助剤、添加剤等を混練りし、シート状に成形し
たものを電離性放射線や過酸化化合物で架橋し、発泡し
た発泡倍率5〜50倍(好ましくは10〜30倍)の発
泡体が好適である。
【0018】分解型発泡剤としては特に限定するもので
はなく、たとえば有機、無機系の各種があり、有機系に
はアゾジカルボンアミド、N.N´−ジニトロソペンタ
メチレンテトラミン、P.P´−オキシベンゼンスルフ
ォニルヒドラジド等、無機系には炭酸ナトリウム、炭酸
アンモニウム、重炭酸アンモニウム、カルシウムアジド
等が上げられる。
【0019】架橋助剤としては、特に限定されないが、
ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリメタク
リレート、1,6−ヘキサンジオールメタクリレート、
1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−
デカンジオールジメタクリレート、トリメリット酸トリ
アリルエステル、トリアリルイソシアネート、ネオペン
チルグリコールジメタクリレート、1,2,4−ベンゼ
ントリカルボン酸トリアリルエステル、トリシクロデカ
ンジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリ
レートなどが例示され、これらを2つ以上組み合わせて
用いることもできる。
【0020】添加剤は必要に応じて熱安定剤、耐候剤、
難燃剤、難燃助剤、分散剤、顔料、流動性改良剤、離型
剤、充填剤など公知の添加剤を添加しても良い。
【0021】架橋する手法としては、電離性放射線を照
射して行う放射線架橋法が好ましいが、ジクミルパ−オ
キサイド、ターシャリーブチルパ−ベンゾエ−ト、ジタ
−シャリ−ブチルパ−オキサイド等の過酸化化合物を樹
脂成分100重量部に対し0.5〜5重量部添加して架
橋させる化学架橋法などを用いることもできる。このと
きの架橋度は、10〜70%が好ましい(30〜60%
がより好ましい)。なお、架橋度とは裁断した発泡体
0.1gを130℃のテトラリン中で抽出した残量を次
式により求めたものである。
【0022】 架橋度=〔(0.1−抽出残量)/0.1〕×100 (%) 発泡方法は公知の方法が適用できる。具体的には縦型熱
風発泡法、横型熱風発泡法、横型薬液浴上発泡法などの
連続シ−ト状として製造できるものが好ましい。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例により具
体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限りこ
れらによって制限されるものではない。
【0024】本発明における測定法および評価基準は次
の通りである。 1.剛性 発泡体から5×15cmの長方形サンプルを切り出し、
支点間距離10cmの中央から5cm/分の速度で加重
を加えた時の最大曲げ荷重を剛性とする。剛性は最大曲
げ荷重が0.15kgf以上を合格とする。 2.耐低温衝撃破壊性 発泡体をエチルアルコールと固化二酸化炭素で0℃から
−5℃刻みに低温に調整した液体中に発泡体を5分間浸
した後、200gの鉄球を50cmの高さから落下させ
落下衝撃による発泡体破壊の有無を観察し、発泡体破壊
が起こらない最低温度を耐低温衝撃破壊温度とする。耐
低温衝撃破壊温度が−20℃より低い温度を合格とす
る。 3.成形性 発泡体両面を赤外線ヒーターにより発泡体表面温度が1
60℃になるよう加熱し、直径(D)に対し深さ(L)
のカップ状の成形金型を備えた真空成形機で成形し、発
泡体が破れることなくカップ状に成形された最大のL/
D比を成形性とする。このL/D比が大きいほど真空成
形性に優れていることを示す。成形性はL/D比が0.
70以上を合格とする。 4.耐熱性 発泡体から15×15cmの正方形サンプルを切り出
し、その中心に各辺に平行となる各々長さ10cmの直
交した標線を書き、このサンプルを150℃の熱風循環
オ−ブンに入れ10分間加熱後、取出し、室温になるま
で自然冷却する。この加熱処理サンプルの各標線長さを
測定・平均した値をLa(cm)とし、下記の式に従っ
て加熱収縮率を算出する。
【0025】 加熱収縮率(%)=[(10−La)/10]×100 (%) 耐熱性は加熱収縮率が10%以下を合格とする。 [実施例1]プロピレンにエチレンを4重量%ランダム
共重合したプロピレン系樹脂(融点:140℃、MF
R:2g/10分)92重量部、ハードセグメントであ
るプロピレン系樹脂にゴム成分を重合したオレフィン系
熱可塑性エラストマー(MontellPolyolefins社製:CA
TALLOY 融点:142℃、MFR:12g/10
分)3重量部、エチレンにブテンを共重合した直鎖状低
密度ポリエチレン(密度0.930g/cm3、MFR
8g/10分)を5重量部に、発泡剤としてアゾジカル
ボンアミド10.5重量部、酸化防止剤としてフェノー
ル系およびチオエーテル系をそれぞれ0.4重量部、架
橋助剤としてジビニルベンゼン4重量部をヘンシェルミ
キサーで予備混合し、その混合物を90mmφ単軸押出
機を用い180℃で溶融混練し厚さ1.5mmのシート
を得た。このシートに加速電圧800kVの電子線を5
Mrad照射し架橋させ、230℃のシリコーン薬液浴
上発泡槽で発泡し、発泡倍率22倍の発泡体を得た。 [実施例2]樹脂配合比をポリプロピレン系樹脂75重
量部、オレフィン系熱可塑性エラストマー20重量部、
直鎖状低密度ポリエチレン5重量部としたほかは実施例
1と同様に発泡シートを作成した。 [実施例3]樹脂組成をポリプロピレン系樹脂85重量
部、オレフィン系熱可塑性エラストマー10重量部、エ
チレンにブテンを共重合した直鎖状低密度ポリエチレン
(密度0.930g/cm3、MFR8g/10分)を
5重量部としたほかは実施例1と同様に発泡シートを作
成した。
【0026】上記で得られた発泡体について、剛性、耐
低温衝撃破壊性、成形性、耐熱性の評価結果を表1に示
す。 [比較例1]オレフィン系熱可塑性エラストマーを加え
ずポリプロピレン系樹脂100重量部としたほかは実施
例1と同様に発泡シートを作成した。 [比較例2〜3]樹脂組成をポリプロピレン系樹脂85
重量部、エチレンにブテンを共重合した直鎖状低密度ポ
リエチレン15重量部(比較例2)または高密度ポリエ
チレン(密度0.964g/cm3、MFR5g/10
分)15重量部(比較例3)としたほかは実施例1と同
様に発泡シートを作成した。 [比較例4]樹脂配合比をポリプロピレン系樹脂70重
量部、オレフィン系熱可塑性エラストマー30重量部と
したほかは実施例1と同様に発泡シートを作成した。
【0027】上記で得られた発泡体について、剛性、耐
低温衝撃破壊性、成形性、耐熱性の評価結果を表2に示
す。
【0028】表2に示すとおり比較例1による発泡体は
耐低温衝撃破壊性が、比較例2による発泡体は耐熱性
が、比較例3による発泡体は成形性が劣っていた。ま
た、比較例4による発泡体は剛性、成形性、耐熱性が劣
っていた。一方表1の通り実施例1〜3による発泡体は
剛性、耐低温衝撃性、成形性、耐熱性いずれも優れてい
た。
【0029】以上述べたように、実施例に示した本発明
による架橋発泡体は、ポリプロピレン系樹脂とポリエチ
レン系樹脂および特定の融点を有するオレフィン系熱可
塑性エラストマーを限られた範囲の混合比で配合した樹
脂を架橋発泡したポリプロピレン系架橋発泡体であり、
特に剛性、耐低温衝撃性、成形性、耐熱性いずれにおい
ても優れている特性を有するものである。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明によるとポリプロピレン系樹脂の
優位特性である耐熱性や剛性を低下させることなく、劣
位特性である耐低温衝撃性を向上する事が可能となった
成形性の優れたポリプロピレン系架橋発泡体を得ること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F074 AA17 AA24 AA25 AA26 AA98 AD01 AD12 AD14 AG04 AG20 BA13 CA22 CC06Z DA02 DA08 DA24 DA35 4J002 AC014 AC074 BB003 BB022 BB032 BB052 BB111 BB121 BB141 BB151 BB152 BB154 BN033 BN123 BP003 BP023 FD140 FD320 GL00 GN00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともポリプロピレン系樹脂、ポリ
    エチレン系樹脂およびオレフィン系熱可塑性エラストマ
    ーを有してなる架橋ポリオレフィン系熱可塑性樹脂発泡
    体。
  2. 【請求項2】 オレフィン系熱可塑性エラストマーの示
    差走査熱量分析曲線のピーク温度が130〜170℃の
    範囲である請求項1記載の架橋ポリオレフィン系熱可塑
    性樹脂発泡体。
  3. 【請求項3】 ポリプロピレン系樹脂が60〜94重量
    %、ポリエチレン系樹脂が3〜20重量%、およびオレ
    フィン系熱可塑性エラストマーが3〜20重量%の各混
    合比率で存在している請求項1または2記載の架橋ポリ
    オレフィン系熱可塑性樹脂発泡体。
  4. 【請求項4】 示差走査熱量分析より得られる融解熱量
    が50〜100mJ/mgである請求項1〜3のいずれ
    かに記載の架橋ポリオレフィン系熱可塑性樹脂発泡体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009221356A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Prime Polymer Co Ltd 発泡成形体用プロピレン系樹脂組成物およびその発泡成形体
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