JP2002052720A - ノズルプレートの接合方法及びインクジェットヘッド用構造体及びインクジェットヘッド - Google Patents

ノズルプレートの接合方法及びインクジェットヘッド用構造体及びインクジェットヘッド

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JP2002052720A
JP2002052720A JP2000244837A JP2000244837A JP2002052720A JP 2002052720 A JP2002052720 A JP 2002052720A JP 2000244837 A JP2000244837 A JP 2000244837A JP 2000244837 A JP2000244837 A JP 2000244837A JP 2002052720 A JP2002052720 A JP 2002052720A
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JP
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ink jet
jet head
ink
adhesive
nozzle plate
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JP2000244837A
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Yasuhiro Sakamoto
泰宏 坂本
Narimitsu Kakiwaki
成光 垣脇
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ノズルやインク加圧室への接着剤のはみ出しを
防ぎ、インクジェット方式での高品位記録が可能なノズ
ルプレートの接合方法を提供する。 【解決手段】インク噴射ノズル11を有するノズルプレ
ート10とインク加圧室を有するインクジェットヘッド
20との接合方法であって、予めノズルプレート10も
しくはインクジェットヘッド20の接合面に硬化剤33
を含有するマイクロカプセルを分散させた硬化性接合部
材30を配置する工程と、押圧具100を用いてノズル
プレート10とインクジェットヘッド20とを押圧する
工程と、を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノズルプレートの
接合方法及びインクジェットヘッド用構造体及びインク
ジェットヘッドに関する。
【0001】
【従来の技術】インクジェットデバイスにおいて、高品
位記録を行うためにはノズルから吐出するインクの吐出
方向が各ノズルにおいて安定していることが前提とな
る。そのため、ノズルアレイを有するノズルプレートと
インク加圧室アレイを有するインクジェットヘッドとの
接合を接着剤等で行った場合、ノズルプレートおよびイ
ンクジェットヘッドのインク加圧室に囲まれる領域に接
着剤のはみ出しがないようにする必要がある。
【0002】従来のインクジェットデバイス製造におけ
るノズルプレートとインクジェットヘッドとの接合方法
は、熱硬化性接着剤を平板上に薄く延ばして、インクジ
ェットヘッドのノズルプレート接着面に接着剤を転写し
て、インクジェットヘッドのインク加圧室とノズルプレ
ートのノズル位置との位置合せおよび配置を行った後
に、加熱して接着剤を硬化するものである(以下、第1
の従来例という)。
【0003】また、ノズル形成前にノズルプレート全
面、もしくはインクジェットヘッドのノズルプレート接
合面に接着剤を塗布し、ノズルプレートおよびインクジ
ェットヘッドとを加熱加圧を行って接着した後、インク
室側もしくはノズルプレート側から光エネルギー等を用
いてノズルプレートに貫通孔、つまりノズルを形成する
方法がある。
【0004】例えば、特開平5−330062号公報
(以下、第2の従来例という)では、ノズルプレートの
片面に接着剤を塗膜し、該接着剤を半硬化状態にさせて
おき、前記ノズルプレートをベースプレートに接合後、
エキシマレーザによって前記ノズルプレートと接着剤の
両方を同時に穴加工する技術が開示されている。
【0005】これによれば、ベースプレートの流路口へ
の接着剤の流れ込みがない状態で接合可能となり、さら
に、ノズルプレートと接着剤を同時にエキシマレーザ加
工することにより、ノズル内に接着剤が流入することな
く、真円性の高いノズル形状が得られる。
【0006】また、特開平4−358841号公報で
は、インク流路を有するインクジェットヘッドとインク
吐出のためのノズルが形成されたノズルプレートを、前
記ノズル径よりも大きな孔が前記ノズル及びインク流路
に対応して形成された接着フィルムにより接着させる技
術がある(以下、第3の従来例という)。これによれ
ば、加圧接着後の接着フィルムに形成された孔の縮小を
考慮しているので、接着剤がインク流路及びノズルには
み出すことがない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の第1の従来例の
ノズルプレート接合方法では、図5に示すように、接着
剤110の量が多すぎるとノズル11およびインク加圧
室201にはみ出したり、ノズル11を目詰まりさせる
ことがあった。それゆえ、各ノズル11でのインクの吐
出方向がばらついたり、吐出できなかったり、インクジ
ェットでの高品位記録が行えないという問題があった。
なお、図5中、符号10はノズルプレート、20はイン
クジェットヘッドである。
【0008】また、第2の従来例においても、図6に示
すように、ノズルプレート20を接着した後にノズル1
1の形成を行う場合でも、インク加圧室201に接着剤
110がはみ出したり、ノズルプレート10の全面に接
着剤110を塗布した場合でも、ノズル11の近傍の接
着剤残渣の表面形状が各ノズル11でばらつくため、や
はりインクの吐出方向および吐出速度を安定させること
ができず、インクジェットの高品位記録が行えないとい
う問題があった。
【0009】第3の従来例では、前記従来例に比べ、イ
ンク流路、ノズル、接着フィルムに形成された孔の位置
合わせが完全であれば、接着剤のインク流路及びノズル
の流入をより確実に抑制することができるが、不完全で
有れば前記従来例と同様の問題がある。したがって、イ
ンク流路、ノズル、接着フィルムに形成された孔の各位
置を正確に合わせるために、高精度・複雑な位置決め装
置が必要であり、また、それに要する時間がヘッド製造
工程の時間短縮を妨げるという問題を有していた。
【0010】また、ノズル径、インク流路の大きさ、接
着剤の物性、製造工程における温度・湿度等の環境、加
圧力等を基に、接着フィルムに形成する孔径に関し、予
め最適値を求めておく必要があり、さらに、上記ノズル
径、インク流路等のパラメータが変われば、その都度、
最適値の導出・確認を行わなければならない等、実際の
製造工程以外での工程が必要となる。したがって、工程
の追加による製造コストの上昇、製造時間の増加をもた
らすという問題点があった。
【0011】本発明は、このような実情に鑑みてなさ
れ、ノズルやインク加圧室への接着剤のはみ出しを防
ぎ、インクジェット方式での高品位記録が可能なノズル
プレートの接合方法及びインクジェットヘッド用構造体
及びインクジェットヘッドを提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段を以下のように構成している。
【0013】(1)インク噴射ノズルを有するノズルプ
レートとインク加圧室を有するインクジェットヘッドと
の接合方法であって、予め前記ノズルプレートもしくは
前記インクジェットヘッドの接合面に硬化剤を含有する
マイクロカプセルを分散させた硬化性接合部材を配置す
る工程と、押圧具を用いて前記ノズルプレートと前記イ
ンクジェットヘッドとを押圧する工程と、を含むことを
特徴とする。
【0014】この構成によれば、ノズルプレートとイン
クジェットヘッドとの接合をマイクロカプセル型硬化剤
を分散させた圧力反応型接着剤を用いて行っているため
に、インクジェットヘッドのインク流路部分にある接着
剤は圧力を印加されない。
【0015】従って、その接着剤は硬化反応を起すこと
はなく、未硬化接着剤をその後に排出することができる
ため、ノズルプレートのインク流路側のインクに接触す
る部分には接着剤残渣は全くなく、非常に安定したイン
ク吐出を可能にし、インクジェットによる高品位記録を
実現できる。
【0016】なお、マイクロカプセル型硬化剤の形状
は、通常、略球形であるが、皮膜破壊の容易性を考慮
し、例えば、略立方体やコンペイトウ型にすることによ
って、インクジェットヘッドのインク加圧室の微細化お
よび微細ピッチ化によりインクジェットヘッド自体の強
度が低下した場合でも、非常に低い圧力でも接着可能に
なる。
【0017】(2)前記接合方法は、前記押圧工程にお
いて同時に熱エネルギーを加えることを特徴とする。
【0018】この構成によれば、押圧工程で熱エネルギ
ーを加えることにより、硬化反応を促進させることがで
きる。
【0019】(3)インク噴射ノズルを有するノズルプ
レートに、硬化剤を含有するマイクロカプセルを分散さ
せた硬化性接合部材が接着されたことを特徴とする。
【0020】この構成によれば、マイクロカプセル型硬
化剤を分散させた圧力反応型接着剤を用いて接着を行っ
ているために、インク流路部分となるノズルにある接着
剤は圧力を印加されない。
【0021】従って、その接着剤は硬化反応を起すこと
はなく、未硬化接着剤をその後に排出することができる
ため、ノズルには接着剤残渣は全くなく、非常に安定し
たインク吐出を可能にし、インクジェットによる高品位
記録を実現できる。
【0022】(4)インク加圧室を有するインクジェッ
トヘッド基板に、硬化剤を含有するマイクロカプセルを
分散させた硬化性接合部材が接着されたことを特徴とす
る。
【0023】この構成によれば、マイクロカプセル型硬
化剤を分散させた圧力反応型接着剤を用いて接着を行っ
ているために、インク流路部分となるインク加圧室にあ
る接着剤は圧力を印加されない。
【0024】従って、その接着剤は硬化反応を起すこと
はなく、未硬化接着剤をその後に排出することができる
ため、インク加圧室には接着剤残渣は全くなく、非常に
安定したインク吐出を可能にし、インクジェットによる
高品位記録を実現できる。
【0025】(5)インク噴射ノズルを有するノズルプ
レートとインク加圧室を有するインクジェットヘッド基
板が、マイクロカプセルを分散させた硬化性接合部材に
より接着されていることを特徴とする。
【0026】この構成によれば、マイクロカプセル型硬
化剤を分散させた圧力反応型接着剤を用いて接着を行っ
ているために、インク流路部分となるノズル及びインク
加圧室にある接着剤は圧力を印加されない。
【0027】従って、その接着剤は硬化反応を起すこと
はなく、未硬化接着剤をその後に排出することができる
ため、ノズル及びインク加圧室には接着剤残渣は全くな
く、非常に安定したインク吐出を可能にし、インクジェ
ットによる高品位記録を実現できる。
【0028】(6)前記硬化性接合部材のマイクロカプ
セルは、直径0.1μm〜30μmの略球形であること
を特徴とする。
【0029】マイクロカプセル型硬化剤の寸法は、小さ
すぎると印加圧力の分散によってマイクロカプセルの破
壊が困難になり、一方、大きすぎるとマイクロカプセル
の未硬化の接着剤残渣をノズルからの排出で取り除く際
に、ノズル日詰まりを起す可能性がある。
【0030】この構成によれば、マイクロカプセル型硬
化剤の寸法を上述のように設定したので、破壊が容易と
なり、かつ、未硬化接着剤を排出する際に目詰まりする
ことなく、完全に排出することができる。
【0031】(7)前記硬化性接合部材のマイクロカプ
セルは、直径0.1μm〜30μmの略球形であること
を特徴とする。
【0032】マイクロカプセル型硬化剤の寸法は、小さ
すぎると印加圧力の分散によってマイクロカプセルの破
壊が困難になり、一方、大きすぎるとマイクロカプセル
の未硬化の接着剤残渣をノズルからの排出で取り除く際
に、ノズル日詰まりを起す可能性がある。
【0033】この構成によれば、マイクロカプセル型硬
化剤の寸法を上述のように設定したので、破壊が容易と
なり、かつ、未硬化接着剤を排出する際に目詰まりする
ことなく、完全に排出することができる。
【0034】(8)前記硬化性接合部材のマイクロカプ
セルは、硬化剤を無機皮膜もしくは有機皮膜で覆った構
造であることを特徴とする。
【0035】この構成によれば、硬化剤を、無機皮膜も
しくは有機皮膜で覆った構造とすることにより、絶縁性
を向上させる効果がある。
【0036】(9)前記硬化性接合部材のマイクロカプ
セルは、硬化剤を無機皮膜もしくは有機皮膜で覆った構
造であることを特徴とする。
【0037】この構成によれば、硬化剤を、無機皮膜も
しくは有機皮膜で覆った構造とすることにより、絶縁性
を向上させる効果がある。
【0038】(10)前記硬化性接合部材のマイクロカ
プセルは、硬化剤を金属皮膜で覆った構造であることを
特徴とする。
【0039】この構成によれば、硬化剤を、金属皮膜で
覆った構造とすることにより、導電性を向上させる効果
がある。
【0040】(11)前記硬化性接合部材のマイクロカ
プセルは、硬化剤を金属皮膜で覆った構造であることを
特徴とする。
【0041】この構成によれば、硬化剤を、金属皮膜で
覆った構造とすることにより、導電性を向上させる効果
がある。
【0042】(12)前記硬化性接合部材は、反応開始
剤を含有するマイクロカプセルを分散させたことを特徴
とする。
【0043】この構成によれば、反応開始剤により、硬
化反応の開始が確実となる。
【0044】(13)前記硬化性接合部材は、反応開始
剤を含有するマイクロカプセルを分散させたことを特徴
とする。
【0045】この構成によれば、反応開始剤により、硬
化反応の開始が確実となる。
【0046】(14)前記硬化性接合部材は、フィルム
状接着剤であることを特徴とする。
【0047】この構成によれば、液状の接着剤を塗布す
る方法に比べ、ハンドリング性に優れ、また、製造工程
の短縮化に有利となる。
【0048】(15)前記硬化性接合部材は、フィルム
状接着剤であることを特徴とする。
【0049】この構成によれば、液状の接着剤を塗布す
る方法に比べ、ハンドリング性に優れ、また、製造工程
の短縮化に有利となる。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
ノズルプレートの接合方法それに用いる接着剤について
図面を用いて説明する。図1〜図4は、ノズルプレート
接合方法を示す断面図である。本例では、ポリイミドフ
ィルムからなるノズルプレート10に予めノズル11が
形成されており、そのノズル形成は、エキシマレーザ加
工やプレス加工、感光性ポリイミドを用いたパターニン
グによる加工などを用いることができる。
【0051】インク加圧室を有するインクジェットヘッ
ド20は、インクに圧力を印加する手段としてシェアモ
ードで駆動する圧電素子21を備えており、インク流路
22の上部をインク供給孔を備えた天板で塞がれてお
り、インク吐出方向はノズルプレート10で塞がれてお
り、加圧されたインクはノズル11を通過して吐出され
る仕組みである。
【0052】第1の工程では、図1において、まずフィ
ルム状の接着剤(硬化性接合部材)30をノズルプレー
ト10に貼り付ける。接着剤30は未完全硬化状態の熱
硬化性エポキシ系樹脂の主剤31中に、0.05μmの
厚さでAu皮膜34でコートされた硬化剤33からなる
マイクロカプセル型硬化剤32を分散させている。この
マイクロカプセル型硬化剤32は、直径5μmの略球形
である。
【0053】次に、第2の工程では、図2において、ノ
ズルプレート10側を押圧具100に静電吸着し、同時
にインクジェットヘッド20は、ボンデイングステージ
上のヘッドホルダー101に固定した状態で、ノズルプ
レート10のノズル11とインクジェットヘッド20の
インク流路22とを、カメラ102で撮像して、ミラー
103を用いて2系統の光学系を合成して位置合せを行
う。
【0054】次に、第3の工程では、図3において、押
圧具100を下降させて、ノズルプレート10をインク
ジェットヘッド20に当接せしめる。その後、マイクロ
カプセル32のAu皮膜34を印加荷重によって破壊し
うる1kg/cm2 以上の押圧を行い、マイクロカプセル
32が破壊されて排出された硬化剤33と主剤31との
硬化反応が開始され硬化物35が形成される。さらに、
押圧時に押圧具100に内蔵したヒーター(図示省略)
を用いて100℃に昇温することによって、硬化反応を
促進させることができ、接合工程の時間短縮を図ること
もできる。
【0055】加熱加圧を行った後、第4の工程では、押
圧具100を上昇させノズルプレート10が接合された
インクジェットヘッド20を取り出す。以上で接合工程
が完了するが、ノズル11近傍の圧力印加がなされなか
った部分は、未硬化状態の接着剤30が付着した状態で
残っている。この接着剤残渣は、本工程後のインク注入
およびインク置換工程において、インクと共にノズル1
1から排出されることとなるが、第5の工程として、必
要に応じて本工程後にアセトン等の溶剤を用いた洗浄工
程を組み入れることもできる。そして、図4のようにイ
ンク流路22内およびノズルプレート10のインクが接
触する部分には、接着剤残渣が全く無い状態となり、各
インク室で均一なインク流路状態およびノズル状態を形
成することができるため安定したインク吐出が行える。
【0056】また、本例では、マイクロカプセル型硬化
剤32は、皮膜形成の容易性からAu皮膜34でコート
されているが、ノズルプレート接着部が圧電素子電極に
接近している時や接している時には絶縁性を確保するた
め、樹脂皮膜やガラス等の無機材料皮膜にすることもで
きる。
【0057】また、電気的導通状態が必要とされる接合
部には、金属皮膜で覆った構造のマイクロカプセル型硬
化剤32を用いることもできる。
【0058】また、本例では、マイクロカプセル型硬化
剤32の形状を、略球形としているが、皮膜破壊の容易
性を考慮して、略立方体やコンペイトウ(金米糖)型に
することもできる。
【0059】また、本例では、マイクロカプセル型硬化
剤32の寸法は、直径5μmの略球形としているが、マ
イクロカプセル型硬化剤32が大きければ、マイクロカ
プセルの潰れ代によってノズルプレート10とインクジ
ェットヘッド20の接合面の平行度ずれを解消すること
ができ、平行度ずれがあったとしても均一に接着剤を硬
化させることができる。
【0060】しかしながら、マイクロカプセルの直径を
30μm以上にすると、未硬化の接着剤残渣をノズル1
1から取り除く際に、目詰まりを起す可能性があるた
め、好ましくは、0.1〜30μmの範囲がよい。
【0061】また、接着剤の硬化時間を短縮する目的
で、マイクロカプセル内に、主剤31と硬化剤33との
反応を促進させるための反応促進剤を適宜含有させても
良い。
【0062】なお、本発明は上記実施の形態によって限
定されるものではなく、マイクロカプセル型硬化剤を分
散させた硬化性接着剤である圧力反応型接着剤を用い、
同様の目的を達成できる範囲で材料、形状、工程順およ
び方法を変更して適用することができ、もちろんインク
ジェットヘッドはべントモード圧電素子方式やバブルジ
ェット(登録商標)方式にも適用できる。
【0063】
【発明の効果】以上のように構成される本発明は、以下
の効果を奏する。
【0064】請求項1によれば、ノズルプレートとイン
クジェットヘッドとの接合をマイクロカプセル型硬化剤
を分散させた圧力反応型接着剤を用いて行っているため
に、インクジェットヘッドのインク流路部分にある接着
剤は圧力を印加されない。
【0065】従って、その接着剤は硬化反応を起すこと
はなく、未硬化接着剤をその後に排出することができる
ため、ノズルプレートのインク流路側のインクに接触す
る部分には接着剤残渣は全くなく、非常に安定したイン
ク吐出を可能にし、インクジェットによる高品位記録を
実現できる。
【0066】請求項2によれば、押圧工程で熱エネルギ
ーを加えることにより、硬化反応を促進させることがで
きる。
【0067】請求項3によれば、マイクロカプセル型硬
化剤を分散させた圧力反応型接着剤を用いて接着を行っ
ているために、インク流路部分となるノズルにある接着
剤は圧力を印加されない。従って、その接着剤は硬化反
応を起すことはなく、未硬化接着剤をその後に排出する
ことができるため、ノズルには接着剤残渣は全くなく、
非常に安定したインク吐出を可能にし、インクジェット
による高品位記録を実現できる。
【0068】請求項4によれば、マイクロカプセル型硬
化剤を分散させた圧力反応型接着剤を用いて接着を行っ
ているために、インク流路部分となるインク加圧室にあ
る接着剤は圧力を印加されない。従って、その接着剤は
硬化反応を起すことはなく、未硬化接着剤をその後に排
出することができるため、インク加圧室には接着剤残渣
は全くなく、非常に安定したインク吐出を可能にし、イ
ンクジェットによる高品位記録を実現できる。
【0069】請求項5によれば、マイクロカプセル型硬
化剤を分散させた圧力反応型接着剤を用いて接着を行っ
ているために、インク流路部分となるノズル及びインク
加圧室にある接着剤は圧力を印加されない。従って、そ
の接着剤は硬化反応を起すことはなく、未硬化接着剤を
その後に排出することができるため、ノズル及びインク
加圧室には接着剤残渣は全くなく、非常に安定したイン
ク吐出を可能にし、インクジェットによる高品位記録を
実現できる。
【0070】請求項6によれば、破壊が容易であり、か
つ、未硬化接着剤を排出する際に目詰まりすることな
く、完全に排出することができる。
【0071】請求項7によれば、破壊が容易であり、か
つ、未硬化接着剤を排出する際に目詰まりすることな
く、完全に排出することができる。
【0072】請求項8によれば、硬化剤を、無機皮膜も
しくは有機皮膜で覆った構造とすることにより、絶縁性
を向上させる効果がある。
【0073】請求項9によれば、硬化剤を、無機皮膜も
しくは有機皮膜で覆った構造とすることにより、絶縁性
を向上させる効果がある。
【0074】請求項10によれば、硬化剤を、金属皮膜
で覆った構造とすることにより、導電性を向上させる効
果がある。
【0075】請求項11によれば、硬化剤を、金属皮膜
で覆った構造とすることにより、導電性を向上させる効
果がある。
【0076】請求項12によれば、反応開始剤により、
硬化反応の開始が確実となる。
【0077】請求項13によれば、反応開始剤により、
硬化反応の開始が確実となる。
【0078】請求項14によれば、フィルム状接着剤
は、液状の接着剤を塗布する方法に比べ、ハンドリング
性に優れ、また、製造工程の短縮化に有利となる。
【0079】請求項15によれば、フィルム状接着剤
は、液状の接着剤を塗布する方法に比べ、ハンドリング
性に優れ、また、製造工程の短縮化に有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るノズルプレート接合
方法の第1の工程を説明するための説明図である。
【図2】同第2の工程を説明するための説明図である。
【図3】同第3の工程を説明するための説明図である。
【図4】同接着状態の説明図である。
【図5】従来のノズルプレート接合断面の一例を示す断
面図である。
【図6】従来のノズルプレート接合断面の他の例を示す
断面図である。
【符号の説明】
10−ノズルプレート 11−インク噴射ノズル 20−インクジェットヘッド 30−硬化性接合部材 32−マイクロカプセル 33−硬化剤 100−押圧具

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク噴射ノズルを有するノズルプレー
    トとインク加圧室を有するインクジェットヘッドとの接
    合方法であって、予め前記ノズルプレートもしくは前記
    インクジェットヘッドの接合面に硬化剤を含有するマイ
    クロカプセルを分散させた硬化性接合部材を配置する工
    程と、押圧具を用いて前記ノズルプレートと前記インク
    ジェットヘッドとを押圧する工程と、を含むことを特徴
    とするノズルプレート接合方法。
  2. 【請求項2】 前記押圧工程において、同時に熱エネル
    ギーを加えることを特徴とする前請求項1に記載のノズ
    ルプレート接合方法。
  3. 【請求項3】 インク噴射ノズルを有するノズルプレー
    トに、硬化剤を含有するマイクロカプセルを分散させた
    硬化性接合部材が接着されたことを特徴とするインクジ
    ェットヘッド用構造体。
  4. 【請求項4】 インク加圧室を有するインクジェットヘ
    ッド基板に、硬化剤を含有するマイクロカプセルを分散
    させた硬化性接合部材が接着されたことを特徴とするイ
    ンクジェットヘッド用構造体。
  5. 【請求項5】 インク噴射ノズルを有するノズルプレー
    トとインク加圧室を有するインクジェットヘッド基板
    が、マイクロカプセルを分散させた硬化性接合部材によ
    り接着されていることを特徴とするインクジェットヘッ
    ド。
  6. 【請求項6】 前記マイクロカプセルは、直径0.1μ
    m〜30μmの略球形に形成されたことを特徴とする請
    求項3または4に記載のインクジェットヘッド用構造
    体。
  7. 【請求項7】 前記マイクロカプセルは、直径0.1μ
    m〜30μmの略球形に形成されたことを特徴とする請
    求項5に記載のインクジェットヘッド。
  8. 【請求項8】 前記マイクロカプセルは、硬化剤を無機
    皮膜もしくは有機皮膜で覆った構造であることを特徴と
    する請求項3,4または6のいずれかに記載のインクジ
    ェットヘッド用構造体。
  9. 【請求項9】 前記マイクロカプセルは、硬化剤を無機
    皮膜もしくは有機皮膜で覆った構造であることを特徴と
    する請求項5または7に記載のインクジェットヘッド。
  10. 【請求項10】 前記マイクロカプセルは、硬化剤を金
    属皮膜で覆った構造であることを特徴とする請求項3,
    4,6または8のいずれかに記載のインクジェットヘッ
    ド用構造体。
  11. 【請求項11】 前記マイクロカプセルは、硬化剤を金
    属皮膜で覆った構造であることを特徴とする請求項5,
    7または9のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
  12. 【請求項12】 前記硬化性接合部材は、反応開始剤を
    含有するマイクロカプセルを分散させたことを特徴とす
    る請求項3,4,6,8または10のいずれかに記載の
    インクジェットヘッド用構造体。
  13. 【請求項13】 前記硬化性接合部材は、反応開始剤を
    含有するマイクロカプセルを分散させたことを特徴とす
    る請求項5,7,9または11のいずれかに記載のイン
    クジェットヘッド。
  14. 【請求項14】 前記硬化性接合部材は、フィルム状接
    着剤であることを特徴とする請求項3,4,6,8,1
    0または12のいずれかに記載のインクジェットヘッド
    用構造体及びインクジェットヘッド。
  15. 【請求項15】 前記硬化性接合部材は、フィルム状接
    着剤であることを特徴とする請求項5,7,9,11ま
    たは13のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004205225A (ja) * 2002-12-20 2004-07-22 Sumitomo Bakelite Co Ltd マイクロチップ基板の接合方法及びマイクロチップ

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