JP2006289719A - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 安価で信頼性の高いインクジェットヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】 吐出のためのエネルギー発生素子を有する基板と、基板接合部より外側で上部に出っ張っているリブを有する支持部材とを接着剤にて接合してなるインクジェットヘッドの製造方法であって、支持部材に接着剤を塗布した後、基板と支持部材とを貼り合わせ、接合すると同時に接着剤が基板と支持部材のリブとの間に流れ込み、接合と同時に基板周囲の封止も行うことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
【選択図】 図1
【解決手段】 吐出のためのエネルギー発生素子を有する基板と、基板接合部より外側で上部に出っ張っているリブを有する支持部材とを接着剤にて接合してなるインクジェットヘッドの製造方法であって、支持部材に接着剤を塗布した後、基板と支持部材とを貼り合わせ、接合すると同時に接着剤が基板と支持部材のリブとの間に流れ込み、接合と同時に基板周囲の封止も行うことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば、インク滴等の液体を吐出させて記録媒体に記録を行うインクジェットヘッドの製造方法に関するものである。
従来より、インクヘッドのオリフィスから記録液(インク)を吐出することにより記録を行うインクジェット記録装置が、低騒音、高速記録などの点で優れた記録装置として知られている。
このインクジェット記録法については、これまでにもさまざまな方式が提案され、改良が加えられて商品化されたものもあれば現在実用化への努力が続けられているものもある(例えば、特許文献1参照)。
この種のインクジェット記録ヘッドの中で、インクを加熱することで膜沸騰させ、泡の形成と共にインクを吐出させる方法では、インクを加熱させるヒータは半導体製造方法を用いてウェハ状態の単結晶シリコン基板上に作り込まれる。
そして、ダイシングによって切り分けられた各々の素子基板と支持部材とを接着剤にて接合し、インクジェットヘッドを作成する。
ダイシングによってカットされたカット面は、化学的に侵され易く、素子基板の外周に封止剤を塗布することによって、インク等の様々な外的要因から素子基板を守ることが可能となる。
この種のインクジェットヘッドは、例えば図3に示すようにインクを吐出するためのインク吐出口33を有するオリフィスプレート34と各オリフィスに連通したインク流路35と、インク流路35の一部を構成し、かつ吐出のためのエネルギーを発生するインク吐出エネルギー発生素子32と各インク流路35にインクを供給するインク供給口36を有する基板31と、基板と接合する支持部材37と、によって構成されている。
基板31と支持部材37との接合および基板周囲の封止は、以下のように行われる。
基板31と支持部材37との接合は、接着剤38を用いて行われており、支持部材37の基板接合部に接着剤を塗布し、基板31を貼り合わせ、その後、接着剤38を完全硬化させるために、熱キュアーを行い接合を完了させる。
基板31と支持部材37との接合完了後、基板端面がインクと接触しないように基板31の周囲に封止剤39を塗布し、その後、封止剤39を完全硬化させるために熱キュアーを行い、基板周囲の封止を完了させる。
特開2002−154209号公報
しかしながら、基板と支持部材との接合工程と基板周囲を封止する封止工程とがあり、工程が複雑であり、また、基板と支持部材との接合に用いる接着剤と基板周囲を封止する封止剤が異なるため、接着剤と封止剤の界面で剥がれが生じやすい。
また、基板と支持部材の接合と基板周囲の封止ともに接着剤又は封止剤を完全硬化させるために、それぞれの工程での熱キュアーが必要であり熱キュアーには数時間必要であるため生産効率が悪い恐れがあり、コストが高くなってしまう恐れがある。
そこで、本発明は安価で信頼性の高いインクジェットヘッドの製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、前記課題を解決するために、
吐出のためのエネルギー発生素子を有する基板と、基板接合部より外側で
上部に出っ張っているリブを有する支持部材とを有するインクジェットヘッドの製造方法であって、支持部材に接着剤を塗布した後、基板と支持部材とを貼り合わせ、接合すると同時に接着剤が基板と支持部材のリブとの間に流れ込み、
接合と同時に基板周囲の封止も行えることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法である。
吐出のためのエネルギー発生素子を有する基板と、基板接合部より外側で
上部に出っ張っているリブを有する支持部材とを有するインクジェットヘッドの製造方法であって、支持部材に接着剤を塗布した後、基板と支持部材とを貼り合わせ、接合すると同時に接着剤が基板と支持部材のリブとの間に流れ込み、
接合と同時に基板周囲の封止も行えることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法である。
本発明は以上のように基板と支持部材を接着する際に、接着剤を基板周囲にも流れこませることで、基板周囲封止工程が削減可能になる。
そのため、安価で信頼性の高いインクジェットヘッドの提供が可能となる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
図1(a)は実施例1の形態を示すための模式図であり、図1の(b)、(c)、(d)は実施例1のインクジェットヘッドの製造方法が模式断面図にて示されている。
まず、図1、に示される基板1上に電気熱変換素子あるいは圧電素子等のインク吐出エネルギー発生素子2を所望の個数配置した。
そして、基板1上には各エネルギー発生素子2に対応するインク流路3を構成する複数のインク流路壁4とインク吐出口5とがそれぞれ設けられたオリフィスプレート6が樹脂材料によるフォトリソグラフィー加工によって形成させた。そして、基板には異方性エッチングによりインク供給口7を形成させた。
次に、基板接合部より外側で上部に出っ張ったリブ8を有する支持部材9の基板接合部に、接着剤10を塗布した。
接着剤の塗布はディスペンサーにより塗布され、接着剤の厚みが数十μm程度になるように塗布量を調整した。
今回はディスペンサーにより接着剤を塗布したが、接着剤を転写する方法で行う場合もある。
接着剤としては粘度が比較的高く、かつ硬化温度が低く、短時間で硬化するとともに硬化後に比較的高い硬度を有し、かつ耐インク性を有する接着剤が望ましい。
なお、接着剤として例えば、エポキシ樹脂を主成分とした熱硬化型の接着剤が用いられている。また、接着剤としては、粘性が比較的高いものであれば例えば、熱硬化型や常温硬化型の他の接着剤が用いられても良い。
その後、図1、に示すように、基板1をアライメントし支持部材9に密着させた。
その際、図1に示すように押し出された接着剤10が基板1の外周部にはみ出し、支持部材9に設けられたリブ8と基板1との隙間に入り込み、基板端面の上部にまで接着剤10が這い上がる。
この状態で、熱キュアー(100℃、3時間)を行い、接着剤を完全に硬化させた。
こうすることで、基板と支持部材の接合時に、はみ出した接着剤を基板周囲に回り込ませることができ、基板周囲の封止工程が必要なくなる。
最後に、インク吐出エネルギー発生素子2を駆動するための電気的接合(図示せず)およびインクを貯蔵するインクタンク(図示せず)が取り付くホルダー(図示せず)を結合させてインクジェットヘッドを完成させた。
図2の(a)、(b)、(c)は実施例2のインクジェットヘッドの製造方法が模式断面図にて示されている。
接着剤の塗布量が多すぎると、基板21のインク供給口22から接着剤が流れ込み、インク流路23内へ進入し、インク流路23を塞いでしまうことがある。また、接着剤24の塗布量が少ないと、基板周囲を完全に覆うことができない。よって、接着剤24の塗布量を厳しく制御しなければならない。
そこで、今回は、図2(b)に示すように、基板21のインク供給口22側の接着剤24の塗布量を減らし、支持部材25に設けられたリブ26側の接着剤24の量を増やすように塗布した。
また、図2(b)に示すように支持部材25に形成したリブ26の形状が基板上部に向かう程、基板21とリブ26の隙間が狭くなるようにし、接着剤24が基板上部へ流れ込みやすくした。
こうすることで、基板のインク供給口への接着剤の進入がより防止でき、基板周囲にはより確実に接着剤を回り込ませることができる。
1、21、31 基板
2、32 インク吐出エネルギー発生素子
3、23、35 インク流路
4 インク流路壁
5、33 インク吐出口
6、34 オリフィスプレート
7、22、36 インク供給口
8、26 リブ
9、25、37 支持部材
10、24、38 接着剤
39 封止剤
2、32 インク吐出エネルギー発生素子
3、23、35 インク流路
4 インク流路壁
5、33 インク吐出口
6、34 オリフィスプレート
7、22、36 インク供給口
8、26 リブ
9、25、37 支持部材
10、24、38 接着剤
39 封止剤
Claims (4)
- 吐出のためのエネルギー発生素子を有する基板と、基板接合部より外側で上部に出っ張っているリブを有する支持部材とを接着剤にて接合してなるインクジェットヘッドの製造方法であって、支持部材に接着剤を塗布した後、
基板と支持部材とを貼り合わせ、接合すると同時に接着剤が基板と支持部材のリブとの間に流れ込み、接合と同時に基板周囲の封止も行うことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。 - 支持部材に塗布される接着剤の塗布量は、基板接合部からリブに向かい塗布量が増加していることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
- 支持部材に形成されているリブと基板の隙間は、基板上部に向かうほど狭くなることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
- 接着剤は熱、光あるいは、それらの併用で硬化する接着剤を用いることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005111943A JP2006289719A (ja) | 2005-04-08 | 2005-04-08 | インクジェットヘッドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005111943A JP2006289719A (ja) | 2005-04-08 | 2005-04-08 | インクジェットヘッドの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006289719A true JP2006289719A (ja) | 2006-10-26 |
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ID=37410835
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JP2005111943A Withdrawn JP2006289719A (ja) | 2005-04-08 | 2005-04-08 | インクジェットヘッドの製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008072774A1 (en) * | 2006-12-15 | 2008-06-19 | Canon Kabushiki Kaisha | Ink jet recording head and manufacturing method therefor |
JP2010142999A (ja) * | 2008-12-17 | 2010-07-01 | Canon Inc | インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 |
-
2005
- 2005-04-08 JP JP2005111943A patent/JP2006289719A/ja not_active Withdrawn
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WO2008072774A1 (en) * | 2006-12-15 | 2008-06-19 | Canon Kabushiki Kaisha | Ink jet recording head and manufacturing method therefor |
JP2008168623A (ja) * | 2006-12-15 | 2008-07-24 | Canon Inc | インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 |
US8141995B2 (en) | 2006-12-15 | 2012-03-27 | Canon Kabushiki Kaisha | Ink jet recording head and manufacturing method therefor |
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