JP2002051092A - 残留側波帯復調装置 - Google Patents

残留側波帯復調装置

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JP2002051092A
JP2002051092A JP2000234720A JP2000234720A JP2002051092A JP 2002051092 A JP2002051092 A JP 2002051092A JP 2000234720 A JP2000234720 A JP 2000234720A JP 2000234720 A JP2000234720 A JP 2000234720A JP 2002051092 A JP2002051092 A JP 2002051092A
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output signal
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JP2000234720A
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Yasushi Azagami
裕史 阿座上
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビット誤り率を小さくするように調整するこ
とができるVSB復調装置を提供する。 【解決手段】 検波部15において、出力量測定回路4
2によりループフィルタ25の出力信号γの変動量を測
定する。出力量測定回路42の測定結果に基づいて、ル
ープフィルタ係数最適化回路41により出力信号γの変
動量が小さくなるようにループフィルタ25の直接項係
数および積分項係数を設定する。それにより、VSB復
調装置の熱雑音が減少しビット誤り率が減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、残留側波帯(以下
VSBと呼ぶ)復調方式を用いたVSB復調システムに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のVSB復調システムでは、アンテ
ナで受信されたVSB変調信号の中から希望するチャン
ネルのVSB変調信号が選局用チューナにより抽出され
る。次に、抽出されたVSB変調信号は、ダウンコンバ
ートされて中間周波信号(以下、IF信号と呼ぶ)に変
換される。IF信号は、VSB変調信号のシンボル周波
数の2倍の周波数を持つクロックを用いてA/D(アナ
ログ/デジタル)変換され、アナログ信号からデジタル
信号に変換される。このデジタル信号はベースバンド信
号の振幅を示している。以下、このデジタル信号を同相
成分を示すデジタル信号と呼ぶ。
【0003】この同相成分を示すデジタル信号からヒル
ベルトフィルタによりその直交成分を示すデジタル信号
が生成される。検波部に同相成分および直交成分を示す
デジタル信号が与えられ、検波部においてこれらのデジ
タル信号の周波数ずれおよび位相ずれの補償が行われ
る。
【0004】検波部から出力された同相成分および直交
成分を示すデジタル信号が所定のロールオフ率を有する
ロールオフフィルタにより帯域制限される。ロールオフ
フィルタから出力された出力信号から、波形等化器によ
り伝送路で生じた歪みが除去される。波形等化器から出
力された出力信号の誤りが誤り訂正回路により訂正さ
れ、誤りが訂正されたトランスポートストリーム信号が
MPEG(Moving Picture Experts Group)デコード部
へ出力される。
【0005】図12は従来のVSB復調システムの検波
部85の構成を示すブロック図である。
【0006】同相成分および直交成分を示すデジタル信
号I11,Q11が複素演算器91に与えられる。複素
演算器91では、後述する数値制御発振器(以下、NC
O部と呼ぶ)96から出力された2つの信号と、同相成
分および直交成分を示すデジタル信号I12,Q11と
を用いて複素演算が行われる。
【0007】複素演算器91からは、複素演算により得
られた複素数の実成分を示すデジタル信号I11および
虚成分を示すデジタル信号Q12が出力される。複素演
算器91から出力されたデジタル信号I12,Q12は
ロールオフフィルタへ出力されるとともに、平均フィル
タ92へ出力される。平均フィルタ92により複素演算
器91から出力されたデジタル信号I12,Q12がそ
れぞれ平均化される。平均フィルタ92により平均化さ
れたそれぞれのデジタル信号から、ローパスフィルタ9
3によりパイロット信号が抽出される。
【0008】ローパスフィルタ93から出力されたパイ
ロット信号から、位相誤差検出回路94により位相誤差
が検出されて位相誤差を示す信号θが出力される。
【0009】位相誤差検出回路94から出力された位相
誤差を示す信号θはループフィルタ95で平滑化され、
不要な周波数成分が取り除かれる。ループフィルタ95
の出力信号γに応じてNCO部96で生成されたCOS
成分出力信号およびSIN成分出力信号が複素演算器9
1に出力される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のVSB復調シス
テムでは、ループフィルタ25の出力信号の変動量が大
きいと、VSB復調システムの熱雑音が増加し、VSB
復調システムのビット誤り率が大きくなる。そこで、ル
ープフィルタ25の出力信号の変動量を小さくするため
にはループフィルタ25の設定を適正化することが必要
になる。しかし、従来のVSB復調システムではループ
フィルタ25の設定を適正化する調整が困難であった。
【0011】本発明の目的は、ビット誤り率を小さくす
る調整を行うことができるVSB復調システムを提供す
ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】(1)第1の発明 第1の発明に係る残留側波帯復調装置は、多値残留側波
帯変調信号からベースバンド信号の振幅を示す第1のデ
ジタル信号および当該第1のデジタル信号の直交成分を
示す第2のデジタル信号を生成する信号生成手段と、信
号生成手段から出力された第1および第2のデジタル信
号をそれぞれ周波数ずれおよび位相ずれが補償された第
3および第4のデジタル信号を変換する変換手段と、変
換手段から出力された第3および第4のデジタル信号の
位相誤差を検出して出力する位相誤差検出手段と、位相
誤差検出手段の出力信号を濾波して変換手段に出力する
ためのフィルタ特性を有するフィルタ手段と、フィルタ
手段の出力信号の変動量を直接的または間接的に検出し
て検出結果に基づいてフィルタ手段のフィルタ特性を変
更するフィルタ特性変更手段とを備え、変換手段はフィ
ルタ手段の出力信号に基づいて第3および第4のデジタ
ル信号の周波数ずれおよび位相ずれを補償するものであ
る。
【0013】本発明の残留側波帯復調装置においては、
変換手段から出力された第3および第4のデジタル信号
の位相誤差は位相誤差検出手段により検出される。そし
て、フィルタ手段により不要な周波数成分が低減された
位相誤差検出手段の出力信号に基づいて変換手段により
第3および第4のデジタル信号の周波数ずれおよび位相
ずれが補償される。そのため、フィルタ特性変更手段に
よりフィルタ手段のフィルタ特性を変更して、フィルタ
手段の出力信号の変動量が小さくなるように設定するこ
とができる。このようにフィルタ特性の調整が行われる
ことにより、残留側波帯復調装置の熱雑音が低減され、
ビット誤り率が減少する。
【0014】(2)第2の発明 第2の発明に係る残留側波帯復調装置は、第1の発明に
係る残留側波帯復調装置の構成において、フィルタ手段
は、第1の係数を示す信号を発生する第1の係数発生手
段と、第2の係数を示す信号を発生する第2の係数発生
手段と、位相誤差検出手段の出力信号と第1の係数発生
手段から出力された第1の係数を示す信号との乗算を行
って乗算結果を出力する第1の乗算手段と、位相誤差検
出手段の出力信号と第2の係数発生手段から出力された
第2の係数を示す信号との乗算を行って乗算結果を出力
する第2の乗算手段と、遅延手段と、第2の乗算手段の
出力信号と遅延手段の出力信号とを加算して加算結果を
遅延手段に出力する第1の加算手段と、第1の乗算手段
の出力信号と第1の加算手段の出力信号とを加算して加
算結果を変換手段に出力する第2の加算手段とを備え、
フィルタ特性変更手段は、第1および第2の係数発生手
段により発生される第1および第2の係数を示す信号の
値を変更可能に構成されるものである。
【0015】この場合、第1および第2の係数を示す信
号の値をフィルタ特性変更手段により変更するという簡
単な操作によって、フィルタ特性の変更を実現すること
ができる。
【0016】(3)第3の発明 第3の発明に係る残留側波帯復調装置は、第1または第
2の発明に係る残留側波帯復調装置の構成において、フ
ィルタ特性変更手段は、位相誤差検出手段の出力信号の
変動量からフィルタ手段の出力信号の変動量を検出する
ものである。
【0017】この場合、位相誤差検出手段の出力信号の
変動量が小さくなるようにフィルタ特性変更手段により
フィルタ手段のフィルタ特性を変更することによって、
フィルタ手段の出力信号の変動量を小さくすることがで
きる。このようにフィルタ特性の調整が行われることに
より、残留側波帯復調装置の熱雑音が低減され、ビット
誤り率が減少する。
【0018】(4)第4の発明 第4の発明に係る残留側波帯復調装置は、第1または第
2の発明に係る残留側波帯復調装置の構成において、フ
ィルタ特性変更手段は、変換手段から出力された第3お
よび第4のデジタル信号のうちの少なくとも一方に含ま
れた誤差の平均値からフィルタ手段の出力信号の変動量
を検出するものである。
【0019】この場合、変換手段から出力された第3お
よび第4のデジタル信号のうちの少なくとも一方に含ま
れた複数の平均値が小さくなるようにフィルタ特性変更
手段によるフィルタ手段のフィルタ特性を変更すること
によって、フィルタ手段の出力信号の変動量を小さくす
ることができる。このようにフィルタ特性の調整が行わ
れることにより、残留側波帯復調装置の熱雑音が低減さ
れ、ビット誤り率が減少する。
【0020】(5)第5の発明 第5の発明に係る残留側波帯復調装置は、第1または第
2の発明に係る残留側波帯復調装置の構成において、所
定のロールオフ率を有し、変換手段から出力された第3
および第4のデジタル信号に帯域制限を行うロールオフ
フィルタをさらに備え、フィルタ特性変更手段は、ロー
ルオフフィルタの出力信号に含まれた誤差の平均値から
フィルタ手段の出力信号の変動量を検出するものであ
る。
【0021】この場合、ロールオフフィルタの出力信号
に含まれた誤差の平均値が小さくなるようにフィルタ特
性変更手段によりフィルタ手段のフィルタ特性を変更す
ることによって、フィルタ手段の出力信号の変動量を小
さくすることができる。このように調整を行うことによ
り、残留側波帯復調装置の熱雑音が低減され、ビット誤
り率が減少する。
【0022】(6)第6の発明 第6の発明に係る残留側波帯復調装置は、第1または第
2の発明に係る残留側波帯復調装置の構成において、変
換手段から出力された第3および第4のデジタル信号の
うちの少なくとも一方に基づいて多値残留側波帯変調信
号の伝送中に生じた歪みを除去する波形等化手段をさら
に備え、フィルタ特性変更手段は、波形等化手段の出力
信号に含まれた誤差の平均値からフィルタ手段の出力信
号の変動量を検出するものである。
【0023】この場合、波形等化手段の出力信号に含ま
れた複数の平均値が小さくなるようにフィルタ特性変更
手段によりフィルタ手段のフィルタ特性を変更すること
によって、フィルタ手段の出力信号の変動量を小さくす
ることができる。このようにフィルタ特性の調整が行わ
れることにより、残留側波帯復調装置の熱雑音が低減さ
れ、ビット誤り率が減少する。
【0024】(7)第7の発明 第7の発明に係る残留側波帯復調装置は、第1または第
2の発明に係る残留側波帯復調装置の構成において、変
換手段から出力された第3および第4のデジタル信号の
うちの少なくとも一方に基づいてビット誤り率を取得す
るビット誤り率取得手段をさらに備え、フィルタ特性変
更手段は、ビット誤り率取得手段により得られたビット
誤り率に基づいてフィルタ手段のフィルタ特性を変更す
るものである。
【0025】この場合、ビット誤り率取得手段により得
られたビット誤り率が小さくなるようにフィルタ特性変
更手段によりフィルタ手段のフィルタ特性を変更するこ
とができる。
【0026】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、本発明の
実施の形態1について図1〜図4を用いて説明する。
【0027】実施の形態1についての説明は、発明を実
施した一の形態の構成要素の説明、前述の構成要素と特
許請求の範囲の用語との対応関係の説明、全体の動作の
説明、本実施の形態の効果の説明、ループフィルタの構
成の説明、ループフィルタの構成要素と特許請求の範囲
の用語との対応関係の説明、ループフィルタの係数の適
正化動作の説明の順に行う。
【0028】図1は実施の形態1によるVSB復調シス
テムの構成を示すブロック図である。図1のVSB復調
システム1は、選局用チューナ11、ダウンコンバータ
12、A/D(アナログ/デジタル)変換器13、ヒル
ベルトフィルタ14、検波部15、ロールオフフィルタ
16、波形等化器17、誤り訂正回路18、発振器19
およびクロック再生部20を備える。
【0029】選局用チューナ11は、アンテナ(図示省
略)等から与えられる複数のVSB変調信号の中から所
望のチャンネルのVSB変調信号を抽出する。ダウンコ
ンバータ12は、選局用チューナ11で抽出されたVS
B変調信号の周波数変換を行ってIF(中間周波)信号
を出力する。
【0030】A/D変換器13は、後述する発振器19
のクロックを用いて、IF信号をデジタルI1信号に変
換する。ヒルベルトフィルタ14は、A/D変換器13
から出力されたデジタル信号I1からその直交成分を生
成し、デジタル信号Q1として出力する。
【0031】検波部15は、A/D変換器13から出力
されたデジタル信号I1およびヒルベルトフィルタ14
から出力されたデジタル信号Q1に基づいて、周波数ず
れおよび位相ずれの補償されたデジタル信号I2,Q2
を出力する。検波部15の構成については後述する。
【0032】ロールオフフィルタ16は、送信側に合わ
せた所定のロールオフ率を有しており、検波部15から
出力されたデジタル信号I2,Q2について帯域制限を
行ってそれぞれの信号を加算する。
【0033】波形等化器17は、伝送路を伝送すること
によって生じた歪みをロールオフフィルタ16の出力信
号d1から除去する。誤り訂正回路18は、波形等化器
17の出力信号d2について、伝送路を伝送することに
よって生じた誤りを訂正する。
【0034】水晶発振器19は、シンボル周波数の2倍
の周波数を持ったクロックをA/D変換器13に出力す
る。クロック再生部20は、検波部15から出力された
デジタル信号I2,Q2よりVSB変調信号と水晶発振
器19のクロックの誤差成分を検出して水晶発振器19
にフィードバックする。
【0035】図2は検波部15の構成を示すブロック図
である。検波部15は、複素演算器21、平均フィルタ
22、ローパスフィルタ23、位相誤差検出回路24、
ループフィルタ25、NCO部26、ループフィルタ係
数最適化回路41および出力量測定回路42を備える。
【0036】複素演算器21は、A/D変換器13およ
びヒルベルトフィルタ14から出力されたデジタル信号
I1,Q1からなる第1の複素数と、後述するNCO部
から与えられるCOS成分出力信号およびSIN成分出
力信号からなる第2の複素数との複素演算を行う。複素
演算器21で行われる演算を数1に示す。
【0037】
【数1】
【0038】平均フィルタ22は、複素演算器21から
出力されるデジタル信号I2,Q2の平均化を行う。ロ
ーパスフィルタ23は平均フィルタ22で平均化された
デジタル信号I2,Q2からそれぞれパイロット信号を
抽出できるようフィルタ特性が設定されている。デジタ
ル信号I2から抽出されたものが実成分のパイロット信
号であり、デジタル信号Q2から抽出されたものが虚成
分のパイロット信号である。
【0039】位相誤差検出回路24は、ローパスフィル
タ23から出力された実成分および虚成分のパイロット
信号から位相誤差を検出し、検出結果を示す信号θを出
力する。なお、符号θは位相誤差および位相誤差を示す
信号を表すのに用いている。位相誤差検出回路24では
数2に示す式から位相誤差θが検出される。
【0040】
【数2】
【0041】ループフィルタ25は、位相誤差θから必
要な周波数成分を抽出し、位相誤差検出回路24から出
力された位相誤差を示す信号θを平滑化する。つまり、
ループフィルタ25が積分回路を含んでいるため、ルー
プフィルタ25の出力信号からは、高周波成分が除か
れ、出力信号は最終的にある範囲内で安定(収束)す
る。
【0042】NCO部26は、ループフィルタ25の出
力信号γに応じ周波数を持つ搬送波を生成し、その位相
のsin値およびcon値を示すSIN成分出力信号お
よびCOS成分出力信号を生成する。
【0043】本実施の形態においては、A/D変換器1
3およびヒルベルトフィルタ14が信号生成手段を構成
し、複素演算器21が変換手段に相当し、位相誤差検出
回路24が位相誤差検出手段に相当し、ループフィルタ
25がフィルタ手段に相当し、ループフィルタ係数最適
化回路41および出力量測定回路42がフィルタ特性変
更手段に相当する。
【0044】次に、VSB復調システムの動作について
説明する。アンテナ(図示省略)で受信された複数のV
SB復調信号の中から、選局用チューナ11により、希
望するチャンネルのVSB変調信号が抽出される。次
に、選局用チューナ11により抽出されたVSB変調信
号は、ダウンコンバータ12によりIF(中間周波)信
号に変換される。
【0045】ダウンコンバータ12から出力されたIF
信号は、A/D変換器13において、VSB変調信号の
シンボル周波数に比べて2倍の周波数を持ったクロック
を用いてデジタル信号I1に変換される。このクロック
は、水晶発振器19からA/D変換器13に供給され
る。
【0046】水晶発振器19から出力されるクロック
は、VSB変調信号のシンボルクロックと水晶発振器1
9から出力されたクロックとの誤差を小さくするように
クロック再生部20によって制御されているので、A/
D変換器13において位相の合ったA/D変換が行われ
る。
【0047】A/D変換器13から出力されたデジタル
信号I1は同相成分として検波部15に入力される。ま
た、A/D変換器13から出力されたデジタル信号I1
がヒルベルトフィルタ14によって直交成分に変換さ
れ、ヒルベルトフィルタ14から出力されたデジタル信
号Q1は直交成分として検波部15に入力される。
【0048】検波部15に入力されたデジタル信号I
1,Q1は、図2に示す複素演算器21に与えられる。
複素演算器21において、デジタル信号I1,Q1から
なる第1の複素数と、NCO部26から出力されたCO
S成分出力信号を実成分としSIN成分出力信号を虚成
分とする第2の複素数の複素演算を行って演算結果の実
数分を示すデジタル信号I2と虚数分を示すデジタル信
号Q2を平均フィルタ22およびロールオフフィルタ1
6に出力する。平均フィルタ22後段の検波部15内で
のデジタル信号I2,Q2の信号処理動作については後
述する。
【0049】検波部15から出力されたデジタル信号I
2,Q2について所望のロールオフ率を持つロールオフ
フィルタ16により帯域制限される。ロールオフフィル
タ16から出力された出力信号d1から、波形等化器1
7により伝送路で生じた歪みが除去される。波形等化器
17から出力された出力信号d2の誤りが誤り訂正回路
18により訂正され、誤りが訂正されたトランスポート
ストリーム信号d3がMPEGデコード部(図示省略)
へ出力される。
【0050】一方、平均フィルタ22により、複素演算
器21から出力されたデジタル信号I2,Q2が平均化
されてローパスフィルタ23に与えられ、ローパスフィ
ルタ23でパイロット信号がそれぞれ抽出される。
【0051】位相誤差検出回路24において数2の計算
が行われ、デジタル信号I2から抽出されたパイロット
信号とデジタル信号Q2から抽出されたパイロット信号
に基づいて位相誤差θが検出される。検出された位相誤
差θがループフィルタ25により平滑化され、平滑化さ
れた位相誤差θがループフィルタ25の出力信号γとし
てNCO部26および出力量測定回路42に出力され
る。
【0052】NCO部26により、ループフィルタ25
の出力信号γに基づいてCOS成分出力信号およびSI
N成分出力信号が生成されて複素演算器21に出力され
る。
【0053】一方、ループフィルタ25から出力される
出力信号γは、出力量測定回路42により測定されてい
る。出力量測定回路42の測定結果に基づいてループフ
ィルタ係数最適化回路41によりループフィルタ25の
フィルタ特性を決定する係数が適正に変更されることに
よって、ループフィルタ25の出力信号γの変動量が所
定の範囲以下、好ましくは最小値に抑えられる。
【0054】本実施の形態のVSB復調システムによれ
ば、ループフィルタ係数最適化回路41および出力量測
定回路42によりループフィルタ25の出力信号γの変
動量を所定の範囲内に収めるように調整することによっ
て、位相誤差θの成分から不要な周波数成分を適切に取
り除くことができ、VSB復調システム1の熱雑音を減
少させビット誤り率を減少させることができる。
【0055】次に、ループフィルタ25の構成とループ
フィルタ25の係数の適正化の動作について図3および
図4を用いて説明する。図3はループフィルタ25の構
成を示すブロック図である。
【0056】図3のループフィルタ25は、直接項係数
発生部31、積分項係数発生部32、乗算器33a,3
3b、加算器34a,34bおよび遅延器35を備え
る。
【0057】直接項係数発生部31および積分項係数発
生部32は、図2のループフィルタ係数最適化回路41
の出力信号に応じて、それぞれ発生している直接項係数
および積分項係数を変化させることができるように構成
されている。直接項係数発生部31から出力された直接
項係数と位相誤差検出回路24から出力された位相誤差
θとの積が乗算器33aにおいて計算され、乗算結果が
加算器34aに出力される。
【0058】一方、積分項係数発生部32から出力され
た積分項係数と位相誤差検出回路24から出力された位
相誤差θとの積が乗算器33bにおいて計算されて、乗
算結果が加算器34bに出力される。
【0059】加算器34bにおいては、乗算器33aか
ら出力された乗算結果と遅延器35の出力信号との和が
計算され、加算結果が加算器34aに出力される。この
遅延器35の出力信号は、加算器34bの出力信号を所
定時間だけ遅延させて得られる。
【0060】乗算器33aから出力された出力信号と加
算器34bから出力された出力信号との和が加算器34
aにより計算され、その加算結果がループフィルタ25
の出力信号γとしてNCO部26および出力量測定回路
42に出力される。
【0061】本例において、直接項係数発生部31が第
1の係数発生手段に相当し、積分項係数発生部32が第
2の係数発生手段に相当し、乗算器33a,33bが第
1および第2の乗算手段に相当し、加算器34aが第2
の加算手段に相当し、加算器34bが第1の加算手段に
相当し、遅延器35が遅延手段に相当する。
【0062】図4はループフィルタ係数最適化回路41
の動作を示すフローチャートである。出力量測定回路4
2は、ループフィルタ25の出力信号γの値を測定する
(ステップS1)。
【0063】出力量測定回路42は、ループフィルタ2
5の出力信号γの測定結果を(N−1)回分保持してお
り、ステップS1で測定された出力信号γの値を加えて
N回分の出力信号γの測定結果の和を計算する(ステッ
プS2)。
【0064】出力量測定回路42は、ステップS2で得
られたN回分の出力信号γをNで除して出力信号γの平
均値を求める(ステップS3)。
【0065】出力量測定回路42は、ステップS3で求
められたN回分の出力信号γの平均値と新たに測定され
た出力信号γとの差から出力信号γの変動量を算出し、
ループフィルタ係数最適化回路41に出力する(ステッ
プS5)。
【0066】ループフィルタ係数最適化回路41は、既
に測定された所定数の出力信号γの変動量を保持してい
おり、所定数の出力信号γの変動量にステップS5で算
出された変動量を加えてそれらの合計を総数で除算し、
出力量測定回路42から出力されたループフィルタ25
の出力信号γの変動量の平均値を認識する(ステップS
6)。
【0067】ループフィルタ係数最適化回路41は、ル
ープフィルタ25の出力信号γの変動量の平均値が所定
の範囲に収まっているか否かの判断を行う(ステップS
7)。
【0068】ステップS7で、出力信号γの変動量の平
均値が所定の範囲に入っていない場合には、ステップS
8に進み、直接項係数の値を変更する。ステップS9で
積分項係数の値を変更してステップS1に戻る。そし
て、出力の変動量の平均値が所定の範囲に入っている場
合には動作を終了する。
【0069】(実施の形態2)次に、本発明の実施の形
態2によるVSB復調システムについて説明する。実施
の形態2のVSB復調システムは、実施の形態1のVS
B復調システムと同様に図1の構成を備えている。
【0070】図5は実施の形態2のVSB復調システム
の検波部の構成を示すブロック図である。実施の形態2
のVSB復調システムは、図5に示す検波部15の構成
が図2に示す実施の形態1のVSB復調システムの検波
部15の構成と異なっており、出力量測定回路42が位
相誤差検出回路24の出力信号θの測定を行うよう構成
されている。
【0071】出力量測定回路42の測定対象以外は、図
5に示す実施の形態2のVSB復調システムの検波部1
5と図2に示す実施の形態1のVSB復調システムの検
波部15とで同じ構成になっている。そして、図5の検
波部15を備える実施の形態2のVSB復調システムの
動作は、ループフィルタ25の出力信号γの変動量を小
さくするためのループフィルタ係数最適化回路41と出
力量測定回路42の動作を除き、実施の形態1のVSB
復調システムの動作と同じである。
【0072】図5の検波部15においては、位相誤差検
出回路24から出力される位相誤差を示す信号θは、出
力量測定回路42により測定されており、出力量測定回
路42の測定結果に基づいてループフィルタ25のフィ
ルタ特性を決定する係数がループフィルタ係数最適化回
路41により適正に変更される。それによって、ループ
フィルタ25の出力信号γの変動量が所定の値以下、好
ましくは最小値に抑えられる。
【0073】次に、ループフィルタ係数最適化回路41
および出力量測定回路42の動作について説明する。
【0074】出力量測定回路42において、位相誤差検
出回路24から出力された位相誤差を示す信号θの測定
が行われる。出力量測定回路42は、既に行った位相誤
差検出回路24の位相誤差を示す信号θの測定結果を
(N−1)回分保持している。
【0075】出力量測定回路42において、上述の測定
結果を加えてN回分の位相誤差を示す信号θの測定結果
の加算が行われる。このN回分の加算結果はNで除され
て位相誤差を示す信号θの平均値が求められる。
【0076】出力量測定回路42において、N回分の位
相誤差を示す信号θの平均値と新たに測定された位相誤
差を示す信号θとの差から、位相誤差を示す信号θの変
動量が算出されループフィルタ係数最適化回路41に出
力される。
【0077】次に、ループフィルタ係数最適化回路41
において、出力量測定回路42から出力された位相誤差
検出回路24から出力された位相誤差を示す信号θの変
動量に基づいて位相誤差を示す信号θの変動量の平均値
が認識され、位相誤差を示す信号θの変動量の平均値に
ついて所定の範囲に納まっているか否かの判断が行われ
る。ループフィルタ係数最適化回路41は、変動量の平
均値を認識するために、既に出力量測定回路42から出
力された位相誤差を示す信号θの変動量を保持してい
る。
【0078】位相誤差を示す信号θの変動量の平均値が
所定の範囲に入っている場合には、出力量測定回路42
およびループフィルタ係数最適化回路41によるループ
フィルタ25の係数の変更動作が終了する。
【0079】もし、位相誤差を示す信号θの変動量の平
均値が所定の範囲に入っていない場合には、ループフィ
ルタ25の直接項係数および積分項係数の値をループフ
ィルタ係数最適化回路41が変更してループフィルタ2
5の出力信号の測定が行われ、ループフィルタ25の係
数の変更動作が継続される。
【0080】本実施の形態のVSB復調システムによれ
ば、位相誤差検出回路24から出力される位相誤差を示
す信号θの変動量を所定の範囲内に収めることにより、
ループフィルタ25の出力信号γの変動量を所定の範囲
内に収めることができ、位相誤差θの成分から不要な周
波数成分を適切に取り除くことができる。それにより、
VSB復調システム1の熱雑音が減少しビット誤り率が
減少する。
【0081】(実施の形態3)次に、本発明の実施の形
態3によるVSB復調システムについて説明する。実施
の形態3のVSB復調システムは、実施の形態1のVS
B復調システムと同様に図1の構成を備えている。
【0082】図6は実施の形態3のVSB復調システム
の検波部の構成を示すブロック図である。実施の形態3
のVSB復調システムは、図6に示す検波部15の構成
が図2に示す実施の形態1のVSB復調システムの検波
部15と異なっており、ループフィルタ係数最適化回路
41が誤差平均値測定回路61の測定結果に基づいてル
ープフィルタ25のフィルタ特性を決める係数を変更す
るように構成されている。
【0083】誤差平均値測定回路61以外は、図6に示
す実施の形態3のVSB復調システムの検波部15と、
図2に示す実施の形態1のVSB復調システムの検波部
15とが同じ構成である。そして、図6の検波部15を
備えた実施の形態3のVSB復調システムの動作は、ル
ープフィルタ25の出力信号γの変動量を小さくするた
めのループフィルタ係数最適化回路41および誤差平均
値測定回路61による動作を除き、実施の形態1のVS
B復調システムの動作と同じである。
【0084】図6の検波部15の誤差平均値測定回路6
1は、複素演算器21から出力されたデジタル信号I2
が示すベースバンド信号の振幅を取得する。そして、誤
差平均値測定回路61は複素演算器21のデジタル信号
I2が示すベースバンド信号の振幅に含まれる、マッピ
ングの基準値に対する誤差の平均値を計算する。
【0085】ループフィルタ係数最適化回路41は、誤
差平均値測定回路61で計算された誤差の平均値が小さ
くなるように直接項係数および積分項係数を変更する。
ループフィルタ係数最適化回路41および誤差平均値測
定回路61において、誤差の平均値の計算と直接項係数
および積分項係数の変更とが繰り返し行われ、誤差の平
均値が最小になるような直接項係数および積分項係数の
設定が行われる。
【0086】本実施の形態においては、ループフィルタ
係数最適化回路41および誤差平均値測定回路61がフ
ィルタ係数変更手段に相当する。
【0087】図7は誤差平均値測定回路61の動作を示
すフローチャートである。誤差平均値測定回路61にお
いて、複素演算器21のデジタル信号I2からベースバ
ンド信号の振幅が取得される(ステップS11)。
【0088】例えば、±1、±3、±5および±7の8
値のマッピングが規定されている場合、マッピングの基
準値を10ビットで表現すれば、それぞれ±34、±1
02、±170および±238となる。誤差平均値測定
回路61においては、複素演算器21のデジタル信号I
2が示すベースバンド信号の振幅がマッピング値の±3
4、±102、±170および±238のいずれに近い
かが判断される(ステップS12)。
【0089】ステップS12で最も近いと判断されたマ
ッピングの基準値とデジタル信号I2が示す値との差が
誤差として計算される(ステップS13)。
【0090】ステップS14において、ステップS13
で計算された誤差と、既に蓄積してあった(N−1)回
分とを合わせてN回分の誤差の平均値を算出する。
【0091】誤差平均値測定回路61からループフィル
タ係数最適化回路41にN回分の誤差の平均値が出力さ
れる(ステップS15)。
【0092】ループフィルタ係数最適化回路41におい
て、誤差平均値測定回路61から出力された誤差の平均
値と既に求められていた誤差の平均値との比較が行われ
る。例えば、直接項係数および積分項係数を小さくする
ことによって誤差の平均値が前回求められた誤差の平均
値より小さくなった場合にはさらに直接項係数および積
分項係数を小さくし、逆に大きくなった場合には直接項
係数および積分項係数を大きくする。このような動作を
繰り返して誤差の平均値が最小となるループフィルタ2
5の直接項係数および積分項係数の設定が行われる。
【0093】本実施の形態のVSB復調システムによれ
ば、ループフィルタ係数最適化回路41および誤差平均
値測定回路61によりループフィルタ25の直接項係数
および積分項係数の設定が適正化され、複素演算器21
のデジタル信号I2が示すベースバンド信号の振幅に含
まれる、マッピングの基準値に対する誤差の平均値を小
さく、好ましくは最小にすることができる。それによ
り、ループフィルタ25の出力信号γの変動量が小さく
なり、VSB復調システム1の熱雑音が減少しビット誤
り率が減少する。
【0094】(実施の形態4)次に、本発明の実施の形
態4によるVSB復調システムについて説明する。実施
の形態4のVSB復調システムは、実施の形態1のVS
B復調システムと同様に図1の構成を備えている。
【0095】図8は実施の形態4のVSB復調システム
の検波部の構成を示すブロック図である。実施の形態4
のVSB復調システムは、図8に示す検波部15の構成
が図6に示す実施の形態3のVSB復調システムの検波
部15の構成と異なって、誤差平均値測定回路61がロ
ールオフフィルタ16の出力信号の測定を行うように構
成されている。
【0096】誤差平均値測定回路61の測定対象以外
は、図8に示す実施の形態4のVSB復調システムの検
波部15と図6に示す実施の形態3のVSB復調システ
ムの検波部15とが同じ構成を有している。そして、図
8の検波部15を備えた実施の形態4のVSB復調シス
テムの動作は、ループフィルタ25の出力信号γの変動
量を小さくするためのループフィルタ係数最適化回路4
1と誤差平均値測定回路61の動作を除き、実施の形態
3のVSB復調システムと同じである。
【0097】図8の検波部15において、ロールオフフ
ィルタ16から出力される出力信号d1に基づいて誤差
の平均値が誤差平均値測定回路61により測定されてい
る。誤差平均値測定回路61の測定結果に基づいてルー
プフィルタ25のフィルタ特性を決定する係数がループ
フィルタ係数最適化回路41により適正に変更される。
それによって、ループフィルタ25の出力信号γの変動
量が所定の値以下、好ましくは最小値に抑えられる。
【0098】次に、ループフィルタ係数最適化回路41
および誤差平均値測定回路61の動作について説明す
る。誤差平均値測定回路61において、ロールオフフィ
ルタ16の出力信号d1の測定が行われる。誤差平均値
測定回路61は、ロールオフフィルタ16の出力信号d
1の測定結果を(N−1)回分保持しており、上述の測
定結果を加えてN回分の出力信号d1の測定結果の加算
が行われる。このN回分の加算結果はNで除されて出力
信号d1の平均値が求められ、ループフィルタ係数最適
化回路41に出力される。
【0099】ループフィルタ係数最適化回路41におい
て、誤差平均値測定回路61から出力された誤差の平均
値と過去において既に求められていた誤差の平均値との
比較が行われる。例えば、直接項係数および積分項係数
を小さくすることによって誤差の平均値が前回求められ
た誤差の平均値より小さくなった場合にはさらに直接項
係数および積分項係数を小さくし、逆に大きくなった場
合には直接項係数および積分項係数を大きくする。この
ような動作を繰り返して誤差の平均値が最小となるルー
プフィルタ25の直接項係数および積分項係数の設定が
行われる。
【0100】本実施の形態のVSB復調システムによれ
ば、ループフィルタ係数最適化回路41および誤差平均
値測定回路61により、ロールオフフィルタ16の出力
信号が示すベースバンド信号の振幅に含まれる、マッピ
ングの基準値に対する誤差の平均値を最小にすることが
できる。それにより、VSB復調システム1の熱雑音が
減少しビット誤り率が減少する。
【0101】(実施の形態5)次に、本発明の実施の形
態5によるVSB復調システムについて図9を用いて説
明する。
【0102】図9に示す実施の形態5のVSB復調シス
テムの検波部15の構成は、図6に示す実施の形態3の
VSB復調システムの検波部15と異なっており、誤差
平均値測定回路61が図1に示す波形等化器17の出力
信号d2の測定を行っている。誤差平均値測定回路61
以外の構成は、実施の形態5のVSB復調システムと実
施の形態3のVSB復調システムとで同じになってい
る。そして、図9の検波部15を備えた実施の形態5の
VSB復調システムの動作は、ループフィルタ25の出
力信号γの変動量を小さくするためのループフィルタ係
数最適化回路41と誤差平均値測定回路61の動作を除
き、実施の形態4のVSB復調システムの動作と同じで
ある。
【0103】図9の検波部15において、図1に示す波
形等化器17から出力される出力信号d2に基づいて誤
差の平均値が誤差平均値測定回路61により測定され
る。誤差平均値測定回路61の測定結果に基づいてルー
プフィルタ25のフィルタ特性を決定する係数がループ
フィルタ係数最適化回路41により適正に変更される。
それによって、ループフィルタ25の出力信号γの変動
量が所定の値以下、好ましくは最小値に抑えられる。
【0104】本実施の形態において、波形等化器17が
波形等化手段に相当する。次に、ループフィルタ係数最
適化回路41および誤差平均値測定回路61の動作につ
いて説明する。
【0105】まず、誤差平均値測定回路61において、
波形等化器17の出力信号d2の測定が行われる。その
測定結果からベースバンド信号の振幅が求められ、マッ
ピングの基準値に対する誤差が誤差平均値測定回路61
により計算される。誤差平均値測定回路61により、波
形等化器17の出力信号d2が示すベースバンド信号の
振幅に含まれる誤差の計算結果を(N−1)回分保持し
ており、上述の計算結果を加えてN回分の出力信号d2
の測定結果の加算が行われる。誤差平均値測定回路61
により、このN回分の加算結果がNで除されて誤差の平
均値が求められ、ループフィルタ係数最適化回路41に
出力される。
【0106】ループフィルタ係数最適化回路41におい
て、誤差平均値測定回路61から出力された誤差の平均
値と過去において既に求められていた誤差の平均値との
比較が行われる。例えば、直接項係数および積分項係数
を小さくすることによって誤差の平均値が前回求められ
た誤差の平均値より小さくなった場合にはさらに直接項
係数および積分項係数を小さくし、逆に大きくなった場
合には直接項係数および積分項係数を大きくする。この
ような動作を繰り返して誤差の平均値が最小となるルー
プフィルタ25の直接項係数および積分項係数の設定が
行われる。
【0107】本実施の形態のVSB復調システムによれ
ば、ループフィルタ係数最適化回路41および誤差平均
値測定回路61によりループフィルタ25の直接項係数
および積分項係数の設定が適正化され、波形等化器17
の出力信号d3が示すベースバンド信号に含まれる、マ
ッピングの基準値に対する誤差の平均値を最小にするこ
とができる。それにより、ループフィルタ25の出力信
号γの変動量が小さくなり、VSB復調システム1の熱
雑音が減少しビット誤り率が減少する。なお、上記実施
の形態において、波形等化器17は、検波部15のデジ
タル信号I2,Q2の両方に基づいて多値VSB変調信
号の伝送中に生じた歪みの除去を行っているが、いずれ
か一方に基づいて行ってもよい。
【0108】(実施の形態6)次に、本発明の実施の形
態6によるVSB復調システムについて図10および図
11を用いて説明する。
【0109】実施の形態6のVSB復調システムは、図
10に示す検波部15の構成が図2に示す実施の形態1
のVSB復調システムの検波部15と異なっており、ル
ープフィルタ係数最適化回路41がビット誤り率測定回
路71の測定結果に基づいてループフィルタ25のフィ
ルタ特性を決める係数を変更する。
【0110】ビット誤り率測定回路71以外の構成につ
いては、実施の形態6のVSB復調システムと実施の形
態1のVSB復調システムの検波部15とで同じになっ
ている。そして、図10の検波部15を備えた実施の形
態6のVSB復調システムの動作は、ループフィルタ2
5の出力信号γの変動量を小さくするためのループフィ
ルタ係数最適化回路41およびビット誤り率測定回路7
1による動作を除き、実施の形態1のVSB復調システ
ムの動作と同じである。
【0111】そこで、実施の形態6のVSB復調システ
ムについては、ビット誤り率測定回路71の機能ならび
にループフィルタ係数最適化回路41およびビット誤り
率測定回路71の動作について説明する。
【0112】図10の検波部15のビット誤り率測定回
路71は、誤り訂正回路18から所定期間に出力された
出力信号d3から誤り数を測定してビット誤り率を計算
する。
【0113】ループフィルタ係数最適化回路41は、ビ
ット誤り率測定回路71で計算されたビット誤り率の平
均値が小さくなるように直接項係数および積分項係数を
変更する。ループフィルタ係数最適化回路41およびビ
ット誤り率測定回路71においてビット誤り率の平均値
の計算と直接項係数および積分項係数の変更を繰り返し
てビット誤り率が所定値以下、好ましくは零になるよう
な直接項係数および積分項係数の設定を行う。
【0114】本実施の形態においては、ビット誤り率測
定回路71がビット誤り率測定手段に相当する。
【0115】図11はビット誤り率測定回路71の動作
を示すフローチャートである。ビット誤り率測定回路7
1において、誤り訂正回路18の出力信号d3から所定
時間当たりの誤り数が測定される(ステップS21)。
【0116】ステップS21で測定された誤り数が所定
時間の全体のデータ数で除算されてビット誤り率が導か
れる。(ステップS22)。
【0117】ビット誤り率測定回路71からループフィ
ルタ係数最適化回路41にビット誤り率が出力される
(ステップS23)。
【0118】ループフィルタ係数最適化回路41におい
て、ビット誤り率測定回路71から出力されたビット誤
り率と所定値との比較が行われる。ビット誤り率が所定
値よりも大きければ、ループフィルタ係数最適化回路4
1により、直接項係数および積分項係数を変更してビッ
ト誤り率の測定を再び行う。上記のような動作を繰り返
してビット誤り率が所定の値以下、好ましくは零になる
ようにループフィルタ25の直接項係数および積分項係
数の設定が行われる。
【0119】本実施の形態のVSB復調システムによれ
ば、ループフィルタ係数最適化回路41およびビット誤
り率測定回路71により、ビット誤り率の平均値の計算
と直接項係数および積分項係数の変更を繰り返してビッ
ト誤り率を所定値以下にすることができる。なお、ビッ
ト誤り率は画像評価しきい値(TOV)である3×10
-6以下にすることが好ましく、零にすることがさらに好
ましい。なお、上記実施の形態において、ビット誤り率
測定回路71は、検波部15のデジタル信号I2,Q2
の両方に基づいてビット誤り率を取得しているが、いず
れか一方に基づいて行ってもよい。
【0120】
【発明の効果】以上のように本発明のVSB復調システ
ムによれば、フィルタ特性変更手段によりフィルタ手段
のフィルタ特性を変更して、フィルタ手段の出力信号の
変動量が小さくなるように設定することができる。この
ようにフィルタ特性の調整が行われることにより、残留
側波帯復調装置の熱雑音が低減され、ビット誤り率が減
少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1におけるVSB復調システムの構
成を示すブロック図
【図2】実施の形態1におけるVSB復調システムを構
成する検波部のブロック図
【図3】ループフィルタの構成を示すブロック図
【図4】図2の検波部の動作を説明するためのフローチ
ャート
【図5】実施の形態2におけるVSB復調システムを構
成する検波部のブロック図
【図6】実施の形態3におけるVSB復調システムを構
成する検波部のブロック図
【図7】図6の検波部の動作を説明するためのフローチ
ャート
【図8】実施の形態4におけるVSB復調システムを構
成する検波部のブロック図
【図9】実施の形態5におけるVSB復調システムを構
成する検波部のブロック図
【図10】実施の形態6におけるVSB復調システムを
構成する検波部のブロック図
【図11】図10の検波部の動作を説明するためのフロ
ーチャート
【図12】従来のVSB復調システムを構成する検波部
のブロック図
【符号の説明】
1 VSB復調システム 15 検波部 16 ロールオフフィルタ 17 波形等化器 18 誤り訂正回路 21 複素演算器 24 位相誤差検出回路 25 ループフィルタ 26 NCO部 31 直接項係数発生部 32 積分項係数発生部 41 ループフィルタ係数最適化回路 42 出力量測定回路 61 誤差平均値測定回路 71 ビット誤り率測定回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多値残留側波帯変調信号に応じてそのベ
    ースバンド信号の振幅を示す第1のデジタル信号および
    当該第1のデジタル信号の直交成分を示す第2のデジタ
    ル信号を生成する信号生成手段と、 前記信号生成手段から出力された前記第1および第2の
    デジタル信号をそれぞれ周波数ずれおよび位相ずれが補
    償された第3および第4のデジタル信号に変換する変換
    手段と、 前記変換手段から出力された前記第3および第4のデジ
    タル信号の位相誤差を検出して出力する位相誤差検出手
    段と、 前記位相誤差検出手段の出力信号を濾波して前記変換手
    段に出力するためのフィルタ特性を変更可能なフィルタ
    手段と、 前記フィルタ手段の出力信号の変動量を直接的または間
    接的に検出して検出結果に基づいて前記フィルタ手段の
    フィルタ特性を変更するフィルタ特性変更手段とを備
    え、 前記変換手段は前記フィルタ手段の出力信号に基づいて
    前記第3および第4のデジタル信号の周波数ずれおよび
    位相ずれを補償することを特徴とする残留側波帯復調装
    置。
  2. 【請求項2】 前記フィルタ手段は、 第1の係数を示す信号を発生する第1の係数発生手段
    と、 第2の係数を示す信号を発生する第2の係数発生手段
    と、 前記位相誤差検出手段の出力信号と前記第1の係数発生
    手段から出力された第1の係数を示す信号との乗算を行
    って乗算結果を出力する第1の乗算手段と、 前記位相誤差検出手段の出力信号と前記第2の係数発生
    手段から出力された第2の係数を示す信号との乗算を行
    って乗算結果を出力する第2の乗算手段と、 遅延手段と、 前記第2の乗算手段の出力信号と前記遅延手段の出力信
    号とを加算して加算結果を前記遅延手段に出力する第1
    の加算手段と、 前記第1の乗算手段の出力信号と前記第1の加算手段の
    出力信号とを加算して加算結果を前記変換手段に出力す
    る第2の加算手段とを備え、 前記フィルタ特性変更手段は、前記第1および第2の係
    数発生手段により発生される第1および第2の係数を示
    す信号の値を変更可能に構成されたことを特徴とする請
    求項1記載の残留側波帯復調装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルタ特性変更手段は、前記位相
    誤差検出手段の出力信号の変動量から前記フィルタ手段
    の出力信号の変動量を検出することを特徴とする請求項
    1または2記載の残留側波帯復調装置。
  4. 【請求項4】 前記フィルタ特性変更手段は、前記変換
    手段から出力された前記第3および第4のデジタル信号
    のうちの少なくとも一方に含まれた誤差の平均値から前
    記フィルタ手段の出力信号の変動量を検出することを特
    徴とする請求項1または2記載の残留側波帯復調装置。
  5. 【請求項5】 所定のロールオフ率を有し、前記変換手
    段から出力された前記第3および第4のデジタル信号に
    帯域制限を行うロールオフフィルタをさらに備え、 前記フィルタ特性変更手段は、前記ロールオフフィルタ
    の出力信号に含まれた誤差の平均値から前記フィルタ手
    段の出力信号の変動量を検出することを特徴とする請求
    項1または2記載の残留側波帯復調装置。
  6. 【請求項6】 前記変換手段から出力された前記第3お
    よび第4のデジタル信号のうちの少なくとも一方に基づ
    いて多値残留側波帯変調信号の伝送中に生じた歪みを除
    去する波形等化手段をさらに備え、 前記フィルタ特性変更手段は、前記波形等化手段の出力
    信号に含まれた誤差の平均値から前記フィルタ手段の出
    力信号の変動量を検出することを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の残留側波帯復調装置。
  7. 【請求項7】 前記変換手段から出力された前記第3お
    よび第4のデジタル信号のうちの少なくとも一方に基づ
    いてビット誤り率を取得するビット誤り率取得手段をさ
    らに備え、 前記フィルタ特性変更手段は、前記ビット誤り率取得手
    段により得られたビット誤り率に基づいて前記フィルタ
    手段のフィルタ特性を変更することを特徴とする請求項
    1または2記載の残留側波帯復調装置。
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