JP4489321B2 - デジタル復調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空中を伝播して送信されるデジタル変調信号波を受信して、復調するデジタル復調装置に関するものであり、詳述すれば、当該デジタル変調信号の受信状態に応じてゲインを調整する自動利得制御機能を有するデジタル復調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図25に、従来のVSB復調装置の構成を模式的に示す。VSB復調装置DScは、アンテナ10、選局用チューナ11、ダウンコンバータ12、AGCアンプ13、AD変換器14、AGC15、ヒルベルトフィルタ16、検波器17、補間フィルタ18、ロールオフフィルタ19、波形等化器1000、誤り訂正器1001、およびC/N検出器1002を含む。
アンテナ10は、放送局から複数のチャンネルに渡って送信されてくるVSB変調信号波Sbを受信する。選局用チューナ11は、アンテナ10を介して入力される複数のチャンネルに渡るVSB変調信号波Sbに対して、同調する受信信号のチャンネルを選局する。ダウンコンバータ12は、選局用チューナ11に接続されて、選局用チューナ11から出力される選局されたVSB変調信号の周波数を所望のIF周波数に周波数変換する。
【0003】
AGCアンプ13は、ダウンコンバータ12から出力されるIF信号の振幅値を所望の大きさにゲインを調整するゲインコントロールアンプ(自動利得制御アンプ)である。AD変換器14は、AGCアンプ13から出力されるIF周波数に周波数変換され、かつ所望の大きさにゲイン調整されたアナログVSB変調信号を、シンボル周波数の2倍の周波数を用いて、デジタル信号に変換される。
【0004】
AGC15は、ゲインコントローラ(自動利得制御装置)であり、AD変換器14から出力されるデジタルのVSB変調信号(以降、特に必要のない限り、単に「VSB変調信号」と呼ぶ。)Svsbの振幅の平均値を計算して、VSB復調装置として正常動作するための所望の振幅を持つデジタル信号を生成する。このデジタル信号は、制御信号Scとして、AGCアンプ13に出力される。AGCアンプ13は、AGC15から出力される制御信号Scに基づいて、ダウンコンバータ12から入力されるVSB変調信号Svsbの振幅を調整した後、AD変換器14に出力する。このように、AGCアンプ13、AD変換器14、およびAGC15の間で構成されるフィードバック回路により所望の振幅を有するVSB変調信号Svsbが得られる。
【0005】
ヒルベルトフィルタ16は、AD変換器14から出力されるVSB変調信号Svsbの直交成分を抽出して直交成分信号を検波器17に出力する。検波器17は、AD変換器14から出力されるVSB変調信号Svsbと、ヒルベルトフィルタ16から出力される直交成分信号に基づいて、送信されてきたVSB変調信号Svsbと選局チューナ11の発振器の周波数誤差を検出補正してベースバンド信号を生成する。
補間フィルタ18は、装置クロック周波数データに基づいて、検波器17から出力されるベースバンド信号をシンボルレート周波数データに変換する。
【0006】
ロールオフフィルタ19は、補間フィルタ18から入力されるシンボルレート周波数データから、所望のロールオフ率で低周波領域信号を抽出する。波形等化器1000は、ロールオフフィルタ19から出力される低周波領域シンボルレート周波数信号から伝送路に起因する歪みを除去して波形等化処理を施す。誤り訂正器1001は、波形等化器1000から出力される波形等化された低周波領域シンボルレート周波数信号に、伝送路に起因する誤りを訂正する誤り訂正処理を施して、トランスポートストリームが復調すると共に誤り訂正数を示す誤り訂正信号を出力する。復調されたトランスポートストリームは、後続のMPEGデコーダ(図示せず)に出力される。なお、C/N検出器1002は、誤り訂正器1001による誤り訂正処理から、伝送路のノイズ成分を算出しC/N量を算出する。
【0007】
図26に、上述のAGC15の詳細な構成を示す。AGC15は振幅算出器21、平均フィルタ22、誤差検出器23、ループフィルタ24、PWM算出器25、ローパスフィルタ26、およびオペアンプ27を含む。AGC15は、上述のように、AD変換器14の出力信号を用いて振幅の平均値を計算し装置として正常動作するための所望の振幅を持つデジタル信号をAD変換器に入力するための制御信号を算出し、AGCアンプ13にその制御信号を出力する。
【0008】
そのために、振幅算出器21は、上述のAD変換器14から入力されるVSB変調信号Svsbの出力値の絶対値を計算して振幅を求める。そして、振幅算出器21は、求めた振幅を表す振幅信号を出力する。平均フィルタ22は、振幅算出器21から入力される振幅信号に基づいて、VSB変調信号Svsbの振幅の平均値を算出して平均振幅信号を出力する。誤差検出器23は、平均フィルタ22から入力される平均振幅信号に基づいて、VSB変調信号Svsbの実際の平均振幅値とVSB復調装置全体が正常に動作するための所望の平均振幅値との誤差を検出して、平均振幅誤差信号を出力する。
【0009】
ループフィルタ24は、誤差検出器23から入力される平均振幅誤差信号に基づいて、検出した誤差を積分して安定化信号を生成してAGC15全体のループを安定させる。PWM算出器25は、ループフィルタ24の出力を0と1の方形波の比率が誤差情報を示すための方形波に変換する。ローパスフィルタ26は、PWM算出器25から入力される方形波から低域周波成分を抜き出し安定した所望のレベルに落ち着かせる。オペアンプ27は、AGC15全体のループゲインを調整するために、ローパスフィルタ26からの出力をAGCアンプ13に適切な値の大きさに増幅させて、AGCアンプ13に入力する。
【0010】
図27に、上述の平均フィルタ22の詳細な構成を示す。平均フィルタ22は、乗算器31a、乗算器31b、第1の係数付与器32、第2の係数付与器33、加算器34、および遅延器35を含む。第1の係数付与器32は、所定の平均回数の逆数を第1の平均係数Kとして保持し、要求に応じて第1の平均係数Kを出力する。第2の係数付与器33は、1から第1の平均係数Kを減じた値、つまり「1−K」を第2の平均係数として保持し、要求に応じて第2の平均係数1−Kを出力する。
【0011】
上述のように、平均フィルタ22は、振幅算出器21で検出された振幅値を平均化する。そのために、乗算器31aは、振幅算出器21から入力される振幅信号と、第1の係数付与器32から入力される第1の平均係数Kを乗算し、その結果を加算器34に出力する。加算器34は、乗算器31aから入力される乗算結果と、乗算器31bからの出力を加算し、その結果を誤差検出器23および遅延器35に出力する。遅延器35は、加算器34から入力される乗算結果を1制御サイクル期間だけ遅延させて出力する。乗算器31bは、1制御サイクル期間だけ遅延させられた乗算結果と、第2の係数付与器33から入力される第2の平均係数1−Kとを乗算して、その結果を加算器34に出力する。
【0012】
1制御サイクルとは、VSB復調装置DScおよびその構成要素において連続して行われる制御処理の1シーケンスを言う。そして、1制御サイクルの実行に要する時間、つまりある制御サイクルが開始した後に、次の制御サイクルが開始されるまでの期間を言う。なお、本明細書においては、従来技術に限らず本発明の実施形態の説明に関しても、制御サイクルをtで表し、制御サイクル期間をPtで表現する。つまり、ある制御サイクルtに対して過去或いは未来の制御サイクルはそれぞれ、tに自然数を加減することによって表され、対応する制御サイクル期間Ptも同様にtに自然数を加減することによって表される。このように、制御サイクルtは、相対時刻を表すパラメータでもある。
【0013】
このように、乗算器31aから出力される平均振幅信号に第1の平均係数Kを乗算した値を現制御サイクルtでの値と、1制御サイクルt前の値とを加算器34で、制御サイクルt毎に繰り返し加算することで、VSB変調信号Svsbの振幅の平均値を求めることができる。
図27を参照して、振幅算出器21から乗算器31aへの入力される振幅信号をX1(t)とし、加算器34からの出力される平均振幅信号をX2(t)とし場合の平均フィルタ22における処理を説明する。図27には、制御サイクルtが2の場合が例示されている。なお、説明の簡便化のために、特に必要のない限り、制御サイクルtを単に「t」と呼ぶ。
【0014】
上述の信号間には、次式(1)で表される関係が成立する。
X2(t)=K×X1(t)+(1−K)×X2(t−1)・・・・ (1)
【0015】
上式(1)に示すように、平均回数を所定の数、例えば300回に設定すると、平均係数Kは1/300となる。この場合、K=1/300を乗算して、それに積分和を299/300倍したものを足しあわせることによって、信号X2が得られる。
【0016】
図28に、上述のループフィルタ24の詳細な構成を示す。ループフィルタ24は、積分項係数付与器41、乗算器42、加算器43、および遅延器44を含む。積分項係数付与器41は、AGCループのループ感度を表す積分項係数を保持し、要求に応じて積分項係数Aを出力する。乗算器42は、誤差検出器23から入力される平均振幅信号X2(t)に、積分項係数付与器41から入力される積分項係数Aを乗算して、A×X2(t)を求めて加算器43に出力する。なお、説明の簡便化のために、特に必要のない限り、平均振幅信号X2を単に「X2」と呼ぶ。加算器43は、乗算器42から入力されるA×X2(t)に、遅延器44から入力されるX2(t−1)を加算して、A×X2(t)+X2(t−1)を求めて、X3(t)としてPWM算出器25に出力するとともに、遅延器44に出力する。
【0017】
tが1の時は、遅延器44の出力であるX2(t−1=0)がゼロとなるので、加算器43からはA×X2(t)が遅延器44に出力されると共に、安定化信号X3(t)としてPWM算出器25に出力される。
tが2の場合は、A×X2(t)+X2(t−1)が遅延器44に出力されると共に、安定化信号X3(t)としてPWM算出器25に出力される。以降、同様に処理される。
【0018】
上記の信号間には、次式(2)で表される関係が成立する。
X3(t)=Σ{A×X2(t)} ・・・ (2)
【0019】
図29に、上述のPWM算出器25の詳細な構成を示す。PWM算出器25は、オーバーフロー付き加算器51および遅延器52を含む。なお、説明の簡便化のために、特に必要がない限り、安定化信号X3および方形波信号X4をそれぞれ、単に「X3」および「X4」と呼ぶ。
【0020】
上記信号間には、次式(3)で表される関係が成立する。
X4(t)=Σ{X3(t)} ・・・ (3)
【0021】
なお、ループフィルタ24の出力信号X3がnビット(nは所定の自然数)のビット幅を持ったデジタル信号の場合、ある時刻(制御サイクルt)において、オーバーフロー付き加算器51によりnビットよりも、オーバーフローした場合のみ1が出力され、それ以外の場合は0が出力される。そのようにすれば、0と1の方形波の比率が、ループフィルタ24から出力された信号X3に比例する。
【0022】
次に、図30を参照してVSB復調装置DScの主な動作について説明する。VSB復調装置DSp1は、電源が投入されて運転が開始されると、先ず、ステップ#100の「アナログVSB変調信号受信」サブルーチンが開始される。
【0023】
ステップ#100において、選局用チューナ11によってアンテナを介して入力される複数のチャンネルに渡るVSB変調信号に対して、同調する受信信号のチャンネルを選局する。選局されたチャンネルのアナログVSB変調信号が受信される。そして、次のステップ#200の「ダウンコンバート」サブルーチンが開始される。
【0024】
ステップ#200において、ステップ#100で得られたアナログのVSB変調信号が、ダウンコンバータ12によって、所望の周波数を有するIF信号に変換される。そして、次のステップ#300の「増幅」サブルーチンが開始される。
【0025】
ステップ#300において、ステップ#200で生成されたIF信号が、AGCアンプ13によって所定のゲインで増幅される。そして、次のステップ#400の「AD変換」サブルーチンが開始される。
【0026】
ステップ#400において、ステップ#300で増幅されたIF信号であるアナログVSB変調信号が、AD変換器14によってデジタルのVSB変調信号Svsbに変換される。そして、次のステップ#600の「ヒルベルトフィルタリング」サブルーチンが開始する。
【0027】
ステップ#600において、ステップ#400で生成されたVSB変調信号Svsbに基づいて、ヒルベルトフィルタ16は直交成分信号を生成する。そして、次のステップ#700の「検波」サブルーチンが開始する。
【0028】
ステップ#700において、検波器17は、ステップ#400で得られたVSB変調信号Svsbを、ステップ#600で得られた直交成分信号で検波して、ベースバンド信号を生成する。そして、次のステップ#800の「保管フィルタリング処理」サブルーチンが開始する。
【0029】
ステップ#800において、ステップ#700で得られたベースバンド信号が、補間フィルタ18によってシンボルレート周波数データに変換される。そして、次のステップ#900の「ロールオフフィルタリング」サブルーチンが開始する。
【0030】
ステップ#900において、ステップ#800で得られたシンボルレート周波数データに基づいて、ロールオフフィルタ19は低周波領域シンボルレート周波数信号を生成する。そして、次のステップ#1000の「波形等化処理」サブルーチンが開始する。
【0031】
ステップ#1000において、波形等化器1000が、ステップ#900で得られた低周波領域シンボルレート周波数信号から伝送路に起因する歪みを除去する。そして、次のステップ#1100の「誤り訂正」サブルーチンが開始する。
【0032】
ステップ#1100において、誤り訂正器1001は、ステップ#1000で波形等化処理された低周波領域シンボルレート周波数信号に、伝送路に起因する誤りを訂正する誤り訂正処理を施す。結果、復調されたトランスポートストリームが、外部のMPEGデコーダに出力される。そして、次のステップ#1200の「C/N検出」サブルーチンが開始する。
【0033】
ステップ#1200において、ステップ#1100における誤り訂正器1001の誤り訂正処理に基づいて、伝送路のノイズ成分を算出しC/N量を算出する。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、放送局から送信されたデジタル変調信号波Sbは大気中を伝播してアンテナ10で受信されるまでに、種々の妨害要因によって劣化される。妨害要因としては、建物などの巨大固定物或いは飛行機や自動車による反射および遮断がある。さらに、他の電波源から発信された電波による干渉、自然現象や人為的要因による電磁界の干渉がある。また、卑近な例としては、アンテナ10の周囲が人間が移動するだけで、アンテナ10で受信されるVSB変調信号波Sbの受信レベルは著しく変動する。このようなVSB変調信号波Sbの受信レベルの変動は、すなわち、VSB変調信号波Sbの品質の劣化であり、VSB復調装置の復調性能に多大な影響を与える。
【0035】
妨害要因による影響の一つとして、誤り訂正器1001によって実行される誤り訂正処理時のビット誤り率がある。このビット誤り率は、AGC回路(AGC15)の平均フィルタ(平均フィルタ22)の平均係数(第1の平均係数K)の値によって制御することができる。平均係数を大きくすると、送信電波のアンテナでの受信レベルの変動量が大きくても適応できるが、装置として熱雑音が増加し、ビット誤り率が劣化する。逆に、平均係数を小さくすると、電波の受信レベルの変動量が大きい場合、AGC回路が追従しなくなるが、装置としての熱雑音が減少し、ビット誤り率が良化する。
【0036】
従来のデジタル復調装置において、AGC回路の平均フィルタの平均係数は一意に決まっているため、アンテナへ送られてきた電波の受信レベルの変動量に対する性能と、装置全体のビット誤り率に対する性能の2つを同時に満たすことができないという問題がある。
本発明は、この点に着目して、電波の受信レベルの変動量および装置全体のビット誤り率に応じて、平均フィルタの平均係数を適正かつ動的に設定できるデジタル復調装置を提供することを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、受信された空中を伝播するデジタル変調信号波を所定の振幅を有するように自動調整される利得で増幅してデジタル信号に復調するデジタル復調装置であって、
受信されたデジタル信号波の受信レベル変動量を検出する受信レベル変動量検出器と、
検出された受信レベル変動量に基づいて、利得を調整する利得調整器とを備えるデジタル復調装置。
【0038】
上記のように、第1の発明においては、空中を伝播してくる過程における様々な妨害要因によって変動する、デジタル変調信号波の受信状態に応じて、自動利得制御増幅処理を制御することによって、高品位にデジタル信号を復調できる。
【0039】
第2の発明は、第1の発明において、受信レベル変動量検出器は、受信されたデジタル信号波の振幅に基づいて、受信レベル変動量を検出することを特徴とする。
【0040】
第3の発明は、第1の発明において、受信レベル変動量検出器は、受信されたデジタル信号波の誤り率に基づいて、受信レベル変動量を検出することを特徴とする。
【0041】
第4の発明は、第1の発明において、受信レベル変動量検出器は、
受信されたデジタル変調信号波から所望の周波数のデジタル変調信号を抽出して第1のデジタル変調信号を生成する同調器と、
第1のデジタル変調信号を利得で増幅して、所望の振幅値を有する第2のデジタル変調信号を生成する自動利得制御増幅器と、
第2のデジタル変調信号をデジタル信号に変換して第3のデジタル変調信号を生成するアナログデジタル変換器と、
第3のデジタル変調信号の振幅に基づいて、第1のデジタル変調信号の受信レベル変動量を検出する同調信号受信レベル変動量検出器とを備え、利得調整器は、検出された第3のデジタル変調信号の受信レベル変動量に基づいて、利得を調整することを特徴とする。
【0042】
第5の発明は、第4の発明において、同調信号受信レベル変動量検出器は、さらに、
第3のデジタル変調信号の振幅値を検出する振幅検出器と、
検出された振幅値を、所定の平均係数を用いて平均フィルタリングして平均振幅値を検出する第1の平均フィルタと、
検出された平均振幅値と所望の平均値との誤差を検出する誤差検出器と、
検出された誤差を、所定の積分項係数を用いてループフィルタリングして自動利得制御増幅処理を安定させる安定化信号を生成するループフィルタとを備え、同調信号受信レベル変動量検出器は生成された安定化信号に基づいて受信レベル変動量を検出することを特徴とする。
【0043】
第6の発明は、第5の発明において、同調信号受信レベル変動量検出器は、さらに、
安定化信号の任意の2つの値の差を検出する2値差検出器と、
2値差を所定値の閾値とを比較することによって、受信レベル変動量を検出することを特徴とする。
【0044】
上記のように、第6の発明においては、閾値の値および数を任意に設定することによって、受信するデジタル変調波の種類や受信状態に応じて、きめ細やかにゲイン調整でき、より高品位なデジタル信号を復調できる。
【0045】
第7の発明は、第6の発明において、同調信号受信レベル変動量検出器は、比較結果を示す値を有するレベル変動量信号を生成し、利得制御器はレベル変動量信号に基づいて、利得を調整することを特徴とする。
【0046】
第8の発明は、第7の発明において平均フィルタは、レベル変動量信号の値に基づいて平均係数の値を適応的に設定する適応平均フィルタであり、検出された受信レベル変動量に応じて平均係数を最適値に設定することによって高品位にデジタル信号を復調できることを特徴とする。
【0047】
上記のように、第8の発明においては、受信レベル変動に応じて平均係数を設定するので、受信レベル変動に対応した適用平均フィルタリングができる。
【0048】
第9の発明は、第8の発明において、平均フィルタは、第1の平均係数と、第1の平均係数より大きな第2の平均係数とを備え、レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が閾値より小さい場合には第1の平均係数を選択し、レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が閾値より小さくない場合には第2の平均係数を選択することを特徴とする。
【0049】
第10の発明は、第7の発明において、ループフィルタは、レベル変動量信号の値に基づいて、積分項係数の値を変動させる適応ループフィルタであり、検出された受信レベル変動量に応じて積分項係数係数を最適値に設定することによって高品位にデジタル信号を復調できることを特徴とする。
【0050】
上記のように、第10の発明においては、受信レベル変動に応じて積分項係数を設定するので、受信レベル変動に対応した適用ループフィルタリングができる。
【0051】
第11の発明は、第10の発明において、ループフィルタは、第1の積分項係数と、第1の積分項係数より大きな第2の積分項係数とを備え、レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が閾値より小さい場合には第1の積分項係数を選択し、レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が閾値より小さくない場合には第2の積分項係数を選択することを特徴とする。
【0052】
第12の発明は、第6の発明において、同調信号受信レベル変動量検出器は、さらに、
安定化信号を0と1で表される方形波信号に変換するPWM算出器と、
方形波信号から低域周波成分を抽出して低周波方形波信号を生成するローパスフィルタとを備え、
同調信号受信レベル変動量検出器は、低周波方形波信号に基づいて、受信レベル変動量を検出することを特徴とする。
【0053】
第13の発明は、第12の発明において、利得調整器は、低周波方形波信号に基づいて、利得を調整することを特徴とする。
【0054】
第14の発明は、第12の発明において、同調信号受信レベル変動量検出器は、さらに、
低周波方形波信号に基づいて、自動利得制御増幅器の利得を調整する利得調整信号を生成する利得調整信号生成器とを備え、同調信号受信レベル変動量検出器は、利得調整信号に基づいて、受信レベル変動量を検出することを特徴とする。
【0055】
第15の発明は、第14の発明において、利得調整器は、利得調整信号に基づいて、利得を調整することを特徴とする。
【0056】
第16の発明は、第4の発明において、同調信号受信レベル変動量検出器はさらに、
第3のデジタル変調信号から直交成分を作り出すヒルベルトフィルタと、
第3のデジタル変調信号の周波数と同調器の発振周波数との誤差を検出補正しベースバンド信号に周波数変換する検波器と、
システムクロック周波数データに基づいて、ベースバンド信号からシンボルレート周波数データに変換する補間フィルタと、
シンボルレート周波数データを所望のロールオフ率で低域成分を抽出して低域シンボルレート周波数データを生成するロールオフフィルタと、
低域シンボルレート周波数データから伝送路に起因する歪みを除去する波形等化器と、
波形等化された低域シンボルレート周波数データに、伝送路に起因する誤りを訂正する誤り訂正器と、
誤り訂正に基づいて、第3のデジタル復調信号の誤り率量を検出する誤り率検出器とを備え、受信レベル変動量検出器は検出された誤り率に基づいて、受信レベル変動量を検出することを特徴とする。
【0057】
第17の発明は、第16の発明において、同調信号受信レベル変動量検出器は、さらに、
第3のデジタル変調信号の振幅値を検出する振幅検出器と、
検出された振幅値を、所定の平均係数を用いて平均フィルタリングして平均振幅値を検出する第1の平均フィルタと、
検出された平均振幅値と所望の平均値との誤差を検出する誤差検出器と、
検出された誤差を、所定の積分項係数を用いてループフィルタリングして自動利得制御増幅処理を安定させる安定化信号を生成するループフィルタと、
検出された誤り率を所定値の閾値とを比較することによって、受信レベル変動量を検出することを特徴とする。
【0058】
第18の発明は、第17の発明において、同調信号受信レベル変動量検出器は、比較結果を示す値を有するレベル変動量信号を生成し、利得調整器はレベル変動量信号に基づいて、利得を調整することを特徴とする。
【0059】
第19の発明は、第18の発明において、平均フィルタ、レベル変動量信号の値に基づいて平均係数の値を適応的に設定する適応平均フィルタであり、検出された受信レベル変動量に応じて平均係数を最適値に設定することによって高品位にデジタル信号を復調できることを特徴とする。
【0060】
第20の発明は、第19の発明において、平均フィルタは、第1の平均係数と、第1の平均係数より大きな第2の平均係数とを備え、レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が閾値より小さい場合には第1の平均係数を選択し、レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が閾値より小さくない場合には第2の平均係数を選択することを特徴とする。
【0061】
第21の発明は、第18の発明において、ループフィルタは、レベル変動量信号の値に基づいて、積分項係数の値を適応的に設定する適応平均フィルタであり、検出された受信レベル変動量に応じて積分項係数係数を最適値に設定することによって高品位にデジタル信号を復調できることを特徴とする。
【0062】
第22の発明は、第21の発明において、ループフィルタは、第1の積分項係数と、第1の積分項係数より大きな第2の積分項係数とを備え、レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が閾値より小さい場合には第1の積分項係数を選択し、レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が閾値より小さくない場合には第2の積分項係数を選択することを特徴とする。
【0063】
第23の発明は、第17の発明において、同調信号受信レベル変動量検出器は、さらに、
安定化信号を0と1で表される方形波信号に変換するPWM算出器と、
方形波信号から低域周波成分を抽出して低周波方形波信号を生成するローパスフィルタと、
低周波方形波信号に基づいて、自動利得制御増幅器の利得を調整する利得調整信号を生成する利得調整信号生成器とを備え、利得調整器は利得調整信号に基づいて、利得を調整することを特徴とする。
【0064】
第24の発明は、第2の発明において、受信レベル変動量検出器は、
受信されたデジタル変調信号波から所望の周波数のデジタル変調信号を抽出して第1のデジタル変調信号を生成する同調器と、
第1のデジタル変調信号を利得で増幅して、所望の振幅値を有する第2のデジタル変調信号を生成する自動利得制御増幅器と、
第2のデジタル変調信号をデジタル信号に変換して第3のデジタル変調信号を生成するアナログデジタル変換器と、
受信されたデジタル変調波振幅に基づいて、受信レベル変動量を検出する同調信号受信レベル変動量検出器とを備え、利得調整器は、検出された受信レベル変動量に基づいて、利得を調整することを特徴とする。
【0065】
第25の発明は、第24の発明において、同調信号受信レベル変動量検出器は、さらに、
第3のデジタル変調信号の振幅値を検出する振幅検出器と、
検出された振幅値を、所定の平均係数を用いて平均フィルタリングして平均振幅値を検出する第1の平均フィルタと、
検出された平均振幅値と所望の平均値との誤差を検出する誤差検出器と、
検出された誤差を、所定の積分項係数を用いてループフィルタリングして自動利得制御増幅処理を安定させる安定化信号を生成するループフィルタとを備え、同調信号受信レベル変動量検出器は検出された安定化信号に基づいて受信レベル変動量を検出することを特徴とする。
【0066】
第26の発明は、第25の発明において、同調信号受信レベル変動量検出器は、さらに、
安定化信号の任意の2つの値の差を検出する2値差検出器と、
2値差を所定値の閾値とを比較することによって、受信レベル変動量を検出することを特徴とする。
【0067】
第27の発明は、第26の発明において、同調信号受信レベル変動量検出器は、比較結果を示す値を有するレベル変動量信号を生成し、利得制御器はレベル変動量信号に基づいて、利得を調整することを特徴とする。
【0068】
第28の発明は、第27の発明において、平均フィルタは、レベル変動量信号の値に基づいて平均係数の値を適応的に設定する適応平均フィルタであり、検出された受信レベル変動量に応じて平均係数を最適値に設定することによって高品位にデジタル信号を復調できることを特徴とする。
【0069】
第29の発明は、第28の発明において、平均フィルタは、第1の平均係数と、第1の平均係数より大きな第2の平均係数とを備え、レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が閾値より小さい場合には第1の平均係数を選択し、レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が閾値より小さくない場合には第2の平均係数を選択することを特徴とする。
【0070】
第30の発明は、第27の発明において、ループフィルタは、レベル変動量信号の値に基づいて、積分項係数の値を適応的に設定する適応平均フィルタであり、検出された受信レベル変動量に応じて積分項係数係数を最適値に設定することによって高品位にデジタル信号を復調できることを特徴とする。
【0071】
第31の発明は、第30の発明において、ループフィルタは、第1の積分項係数と、第1の積分項係数より大きな第2の積分項係数とを備え、レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が閾値より小さい場合には第1の積分項係数を選択し、レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が閾値より小さくない場合には第2の積分項係数を選択することを特徴とする。
【0072】
第32の発明は、第26の発明において、同調信号受信レベル変動量検出器は、さらに、
安定化信号を0と1で表される方形波信号に変換するPWM算出器と、
方形波信号から低域周波成分を抽出して低周波方形波信号を生成するローパスフィルタと、
低周波方形波信号に基づいて、自動利得制御増幅器の利得を調整する利得調整信号を生成する利得調整信号生成器とを備え、利得調整器は利得調整信号に基づいて、利得を調整することを特徴とする。
【0073】
第33の発明は、受信された空中を伝播するデジタル変調信号波を所望の周波数のデジタル変調信号を抽出して第1のデジタル変調信号を生成し、第1のデジタル変調信号を所定の利得で自動利得制御増幅して所望の振幅値を有する第2のデジタル変調信号を生成し、第2のデジタル変調信号をデジタル信号に変換して第3のデジタル変調信号して、デジタル信号を復調するデジタル復調装置の利得を調整する自動利得制御装置であって、
第3のデジタル変調信号の振幅値を検出する振幅検出器と、
検出された振幅値を、所定の平均係数を用いて平均フィルタリングして平均振幅値を検出する第1の平均フィルタと、
検出された平均振幅値と所望の平均値との誤差を検出する誤差検出器と、
検出された誤差を、所定の積分項係数を用いてループフィルタリングして自動利得制御増幅処理を安定させる安定化信号を生成するループフィルタと、
検出された安定化信号に基づいて受信レベル変動量を検出する受信レベル変動量検出器と、
検出された受信レベル変動量に基づいて、平均フィルタの平均係数の値を適応的に設定する平均係数調整器とを備える自動利得制御装置。
【0074】
第34の発明は、受信された空中を伝播するデジタル変調信号波を所望の周波数のデジタル変調信号を抽出して第1のデジタル変調信号を生成し、第1のデジタル変調信号を所定の利得で自動利得制御増幅して所望の振幅値を有する第2のデジタル変調信号を生成し、第2のデジタル変調信号をデジタル信号に変換して第3のデジタル変調信号して、デジタル信号を復調するデジタル復調装置の利得を調整する自動利得制御装置であって、
第3のデジタル変調信号の振幅値を検出する振幅検出器と、
検出された振幅値を、所定の平均係数を用いて平均フィルタリングして平均振幅値を検出する第1の平均フィルタと、
検出された平均振幅値と所望の平均値との誤差を検出する誤差検出器と、
検出された誤差を、所定の積分項係数を用いてループフィルタリングして自動利得制御増幅処理を安定させる安定化信号を生成するループフィルタと、
検出された安定化信号に基づいて受信レベル変動量を検出する受信レベル変動量検出器と、
検出された受信レベル変動量に基づいて、ループフィルタの積分項係数の値を適応的に設定する積分項係数調整器とを備える自動利得制御装置。
【0075】
第35の発明は、受信された空中を伝播するデジタル変調信号波を所望の周波数のデジタル変調信号を抽出して第1のデジタル変調信号を生成し、第1のデジタル変調信号を所定の利得で自動利得制御増幅して所望の振幅値を有する第2のデジタル変調信号を生成し、第2のデジタル変調信号をデジタル信号に変換して第3のデジタル変調信号して、デジタル信号を復調するデジタル復調装置の利得を調整する自動利得制御装置であって、
第3のデジタル変調信号の振幅値を検出する振幅検出器と、
検出された振幅値を、所定の平均係数を用いて平均フィルタリングして平均振幅値を検出する第1の平均フィルタと、
検出された平均振幅値と所望の平均値との誤差を検出する誤差検出器と、
検出された誤差を、所定の積分項係数を用いてループフィルタリングして自動利得制御増幅処理を安定させる安定化信号を生成するループフィルタと、
受信されたデジタル変調信号波の振幅に基づいて、受信レベル変動量を検出する受信レベル変動量検出器と、
検出された受信レベル変動量に基づいて、平均フィルタの平均係数の値を適応的に設定する平均係数調整器とを備える自動利得制御装置。
【0076】
第36の発明は、受信された空中を伝播するデジタル変調信号波を所望の周波数のデジタル変調信号を抽出して第1のデジタル変調信号を生成し、第1のデジタル変調信号を所定の利得で自動利得制御増幅して所望の振幅値を有する第2のデジタル変調信号を生成し、第2のデジタル変調信号をデジタル信号に変換して第3のデジタル変調信号して、デジタル信号を復調するデジタル復調装置の利得を調整する自動利得制御装置であって、
第3のデジタル変調信号の振幅値を検出する振幅検出器と、
検出された振幅値を、所定の平均係数を用いて平均フィルタリングして平均振幅値を検出する第1の平均フィルタと、
検出された平均振幅値と所望の平均値との誤差を検出する誤差検出器と、
検出された誤差を、所定の積分項係数を用いてループフィルタリングして自動利得制御増幅処理を安定させる安定化信号を生成するループフィルタと、
受信されたデジタル変調信号波の振幅に基づいて、受信レベル変動量を検出する受信レベル変動量検出器と、
検出された受信レベル変動量に基づいて、ループフィルタの積分項係数の値を適応的に設定する積分項係数調整器とを備える自動利得制御装置。
【0077】
【発明の実施の形態】
以下に、図1、図2、図3、図4、図5、図6、および図7を参照して、本発明の第1の実施形態にかかるデジタル復調装置について説明する。図8、図9、図10、図11、図12、図13および図14を参照して、本発明の第2の実施形態にかかるデジタル復調装置について説明する。図15、図16、図17、図18および図19を参照して、本発明の第3の実施形態にかかるデジタル復調装置について説明する。そして、図20、図21、図22、図23、および図24を参照して、本発明の第4の実施形態にかかるデジタル復調装置について説明する。
【0078】
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態にかかるデジタル装置を、VSB復調装置として構成した例を示す。VSB復調装置DSp1は、アンテナ10、選局用チューナ11、ダウンコンバータ12、AGCアンプ13、AD変換器14、適応AGC15A、ヒルベルトフィルタ16、検波器17、補間フィルタ18、ロールオフフィルタ19、波形等化器1000、誤り訂正器1001、およびC/N検出器1002を含む。
【0079】
アンテナ10は、放送局から複数のチャンネルに渡って送信されてくるVSB変調信号波Sbを受信する。選局用チューナ11は、特定のチャンネル周波数に同調して、アンテナ10で受信された複数チャンネルに渡るVSB変調信号波Sbから特定のチャンネルのVSB変調信号を取り出す。ダウンコンバータ12は、選局用チューナ11に接続されて、選局用チューナ11から出力される選局されたVSB変調信号の周波数を所望のIF周波数に周波数変換する。
【0080】
AGCアンプ13は、ダウンコンバータ12から出力されるIF信号の振幅値を所望の大きさにゲインを調整するゲインコントロールアンプである。AD変換器14は、AGCアンプ13から出力されるIF周波数に周波数変換され、かつ所望の大きさにゲイン調整されたアナログVSB変調信号を、シンボル周波数の2倍の周波数を用いて、デジタル信号に変換する。
【0081】
適応AGC15Aは、ゲインコントローラであり、AD変換器14から出力されるデジタルのVSB変調信号(以降、特に必要のない限り、単に「VSB変調信号」と呼ぶ。)Svsbの振幅の平均値を計算すると共に、VSB変調信号Svsbの受信レベル変動を評価して、VSB復調装置として正常動作するための所望の振幅を持つデジタル信号を生成する。このデジタル信号は、AGCアンプ13のゲインを所望の値にするための制御信号として、AGCアンプ13に出力される。この制御信号はVSB変調信号Svsbの受信レベル変動が適応されており、この意味において、受信レベル変動適応制御信号Sacと呼ぶ。
後ほど図2を参照して詳述するが、本実施形態においては、適応AGC15Aは、AD変換器14から出力されるVSB変調信号Svsbから所望の振幅値を算出して、受信するデジタル変調信号の振幅のレベル変動量を計算し、その変動量が小さい時は、平均フィルタの平均係数を小さくし、その変動量が大きい時は、平均フィルタの平均係数を大きくする適応平均フィルタを備え受信レベル変動適応制御信号SacをAGCアンプ13へ入力する。
【0082】
AGCアンプ13は、適応AGC15Aから出力される受信レベル変動適応制御信号Sacに基づいて、ダウンコンバータ12から入力されるVSB変調信号Svsbの振幅を調整した後、AD変換器14に出力する。このように、AGCアンプ13、AD変換器14、および適応AGC15Aの間で構成されるフィードバック回路により所望の振幅を有するVSB変調信号Svsbが得られる。これについては、後ほど図2、図3、図4および図5を参照して詳しく説明する。
【0083】
ヒルベルトフィルタ16は、AD変換器14から出力されるVSB変調信号Svsbの直交成分を抽出して直交成分信号を検波器17に出力する。検波器17は、AD変換器14から出力されるVSB変調信号Svsbと、ヒルベルトフィルタ16から出力される直交成分信号に基づいて、送信されてきたVSB変調信号Svsbと選局チューナ11の発振器の周波数誤差を検出補正してベースバンド信号を生成する。
補間フィルタ18は、装置クロック周波数データに基づいて、検波器17から出力されるベースバンド信号をシンボルレート周波数データに変換する。
【0084】
ロールオフフィルタ19は、補間フィルタ18から入力されるシンボルレート周波数データから、所望のロールオフ率で低周波領域信号を抽出する。波形等化器1000は、ロールオフフィルタ19から出力される低周波領域シンボルレート周波数信号から伝送路に起因する歪みを除去して波形等化処理を施す。誤り訂正器1001は、波形等化器1000から出力される波形等化された低周波領域シンボルレート周波数信号に、伝送路に起因する誤りを訂正する誤り訂正処理を施して、トランスポートストリームを復調する。復調されたトランスポートストリームは、後続のMPEGデコーダ(図示せず)に出力される。なお、C/N検出器1002は、誤り訂正器1001に接続されて、誤り訂正器1001による誤り訂正処理から伝送路のノイズ成分を算出しC/N量を算出するして、C/N信号Scnを生成する。
【0085】
図2を参照して、適応AGC15Aについて説明する。適応AGC15Aは振幅算出器21、適応平均フィルタ22A、誤差検出器23、ループフィルタ24、PWM算出器25、ローパスフィルタ26、オペアンプ27、およびレベル変動量検出器62Aを含む。適応AGC15Aは、上述のように、AD変換器14の出力信号を用いて振幅の平均値を計算し装置として正常動作するための所望の振幅を持つデジタル信号をAD変換器に入力するための受信レベル変動適応制御信号Sacを算出し、AGCアンプ13にその受信レベル変動適応制御信号Sacを出力する。
【0086】
そのために、振幅算出器21は、上述のAD変換器14から入力されるVSB変調信号Svsbの出力値の絶対値を計算して振幅を求める。そして、振幅算出器21は、求めた振幅を表す振幅信号を出力する。適応平均フィルタ22Aは、振幅算出器21から入力される振幅信号およびレベル変動量検出器62Aから入力されるレベル変動信号Sswに基づいて、VSB変調信号Svsbの振幅の平均値をVSB変調信号Svsbの受信レベル変動に応じて算出し、適応化平均振幅信号Saaを出力する。
誤差検出器23は、適応平均フィルタ22Aから入力される適応化平均振幅信号Saaに基づいて、VSB変調信号Svsbの実際の平均振幅値とVSB復調装置全体が正常に動作するための所望の平均振幅値との誤差Eaを検出して、平均振幅誤差信号SEaを出力する。
【0087】
ループフィルタ24は、誤差検出器23から入力される平均振幅誤差信号に基づいて、検出した誤差Eaを積分して安定化信号SSpを生成して適応AGC15A全体のループを安定させる。
【0088】
レベル変動量検出器62Aは、ループフィルタ24から出力される安定化信号SSpに基づいて、VSB変調信号Svsbの受信レベル変動を検出し、検出した受信レベル変動量を表すレベル変動信号Sswを生成する。つまり、アンテナ10で受信した信号のレベル変動量が大きい場合は、ループフィルタ24の出力値の変動量が大きく、レベル変動量が小さい場合はループフィルタ24の出力値の変動量が小さくなるため、ループフィルタ24からの出力される安定化信号SSpの値をレベル変動量算出器62Aにおいて算出して、レベル変動信号Sswを生成する。
【0089】
適応平均フィルタ22Aは、レベル変動量検出器62Aから入力されるレベル変動信号Sswに基づいて、内部の平均係数を変えることによって、VSB変調信号Svsbの受信レベル変動に応じた平均化処理を行って、上述の適応化平均振幅信号Saaを生成する。この意味において、レベル変動信号Sswは平均係数制御信号とも言える。なお、適応平均フィルタ22Aの内部処理については、後ほど図3を参照して、詳しく説明する。
【0090】
PWM算出器25は、ループフィルタ24から出力される安定化信号SSpを0と1の方形波の比率が誤差情報を示す方形波信号Srに変換する。ローパスフィルタ26は、PWM算出器25から入力される方形波信号Srから低域周波成分を抜き出し安定した所望のレベルに落ち着かせて、低周波方形波信号Srlを生成する。オペアンプ27は、AGC15全体のループゲインを調整するために、ローパスフィルタ26から入力される低周波方形波信号SrlをAGCアンプ13に適切な値の大きさに増幅させて、受信レベル変動適応制御信号SacとしてAGCアンプ13に入力する。
【0091】
図3を参照して、適応平均フィルタ22Aについて説明する。適応平均フィルタ22Aは、乗算器31a、乗算器31b、遅延器35、第1の小レベル変動平均係数付与器71、第1の大レベル変動平均係数付与器72、第1の切り換えスイッチ73、第2の小レベル変動平均係数付与器74、第2の大レベル変動量平均係数付与器75、および第2の切り換えスイッチ76を含む。
【0092】
第1の小レベル変動平均係数付与器71は、レベル変動量が小さい場合に適した平均係数である第1の小レベル変動量平均係数KAを保持し、要求に応じて第1の小レベル変動量平均係数KAを出力する。第1の第レベル変動平均係数付与器72は、レベル変動量が大きい場合に適した平均係数である第1の大レベル変動量平均係数KBを保持し、要求に応じて第1の大レベル変動量平均係数KBを出力する。
【0093】
第1の切り換えスイッチ73は、第1の小レベル変動平均係数付与器71の出力ポート、第1の大レベル変動平均係数付与器72の出力ポート、乗算器31aの入力ポート、およびレベル変動量検出器62Aの出力ポートに接続されている。そして、レベル変動量検出器62Aから入力される、レベル変動信号Sswに基づいて、第1の切り換えスイッチ73は第1の小レベル変動平均係数付与器71或いは第1の大レベル変動平均係数付与器72のいずれか一方の出力ポートを選択して、乗算器31aの入力ポートに接続する。結果、第1の小レベル変動量平均係数KA或いは第1の大レベル変動量平均係数KBのいずれか、レベル変動信号Sswが示す方が乗算器31aに入力される。
【0094】
第2の小レベル変動平均係数付与器74は、1から第1の小レベル変動量平均係数KAを減じた値、つまり「1−KA」を第2の小レベル変動量平均係数として保持し、要求に応じて第2の小レベル変動量平均係数1−KAを出力する。第2の大レベル変動平均係数付与器75は、1から第1の第1の大レベル変動量平均係数KBを減じた値、つまり「1−KB」を第2の大レベル変動量平均係数1−KBとして保持し、要求に応じて第2の小レベル変動量平均係数1−KBを出力する。
【0095】
第2の切り換えスイッチ76は、第2の小レベル変動平均係数付与器74の出力ポート、第2の大レベル変動平均係数付与器75の出力ポート、乗算器31bの入力ポートに接続される出力ポート、およびレベル変動量検出器62Aの出力ポートに接続されている。そして、レベル変動量検出器62Aから入力される、レベル変動信号Sswに基づいて、第2の小レベル変動平均係数付与器74或いは第2の大レベル変動平均係数付与器75のいずれか一方の出力ポートを選択して、乗算器31bの入力ポートに接続する。結果、第2の小レベル変動量平均係数1−KA或いは第2の小レベル変動量平均係数1−KBのいずれか、レベル変動信号Sswが示す方が乗算器31aに入力される。
【0096】
なお、本実施形態においては、受信レベル変動量を大(KB、1−KB)と低(KA、1−KA)の2段階に分けて識別しているので、レベル変動量検出器62Aで生成されるレベル変動信号Sswは、好ましくは、それぞれ大と低に対応する二値の値を有するように生成される。また、後述するように、レベル変動信号Sswは初期値として、大レベル変動に対応する値を有する。なお、受信レベル変動量の識別段数は、必要処理精度に応じて任意に増やしても良い。また、説明の簡便化のために、特に必要のない限り、第2の小レベル変動量平均係数1−KAおよび第2の大レベル変動量平均係数1−KBをそれぞれ、単に「1−KA」および「1−KB」と呼ぶ。
【0097】
以下に、適応平均フィルタ22Aの内部処理について、振幅算出器21から入力される振幅信号SaをX1(t)と表し、適応平均フィルタ22Aから出力される適応化平均振幅信号SaaをX2(t)と表して説明する。
【0098】
先ず、レベル変動信号Sswの値がレベル変動閾値Lthより小さい、つまりVSB変調信号Svsbの受信レベル変動が小さい場合について考える。この場合、第1の切り換えスイッチ73は第1の小レベル変動平均係数付与器71を選択し、第2の切り換えスイッチ76は第2の小レベル変動平均係数付与器74を選択する。結果、乗算器31aには第1の小レベル変動量平均係数KAが入力され、乗算器31bには第2の小レベル変動量平均係数1−KAが入力される。
【0099】
結果、乗算器31bにおいて、遅延器35から出力されたKA×X2(t−1)と、第2の小レベル変動平均係数付与器74から出力された1−KAが乗算されて、(1−KA)×KA×X2(t−1)が得られる。この(1−KA)×KA×X2(t−1)が加算器34に出力される。加算器34においては、乗算器31aから入力されたKA×X1(t)と、乗算器31bから入力された(1−KA)×X2(t−1)が加算されて、KA×X1(t)+(1−KA)×X2(t−1)が得られる。このKA×X1(t)+(1−KA)×X2(t−1)が、遅延器35に入力されると共に、誤差検出器23に対して適応化平均振幅信号Saa(X2(t))として出力される。
【0100】
次に、レベル変動信号Sswの値がレベル変動閾値Lthより大きい、つまりVSB変調信号Svsbの受信レベル変動が大きい場合について考える。この場合、第1の切り換えスイッチ73は第1の大レベル変動平均係数付与器72を選択し、第2の切り換えスイッチ76は第2の大レベル変動平均係数付与器75を選択する。結果、乗算器31aには第1の大レベル変動量平均係数KBが入力され、乗算器31bには第2の小レベル変動量平均係数1−KBが入力される。
【0101】
なお、閾値Lthの設定方法について、一例を挙げて説明する。今、入力されたVSB変調信号Svsbのレベル変動が、振幅差(値差D)が6dBである場合は、レベル変動閾値Lthは10Hzと設定する。振幅差(値差D)は6dBである必要もなく、振幅差(値差D)に応じて、レベル変動閾値Lthは10Hz以外の適切な値に設定されることも言うまでもない。
【0102】
結果、乗算器31bにおいて、遅延器35から出力されたKB×X2(t−1)と、第2の大レベル変動平均係数付与器75から入力された1−KBが乗算されて、(1−KB)×X2(t−1)が得られる。この(1−KB)×X2(t−1)が加算器34に出力される。加算器34においては、乗算器31aから入力されたKB×X1(t)と、乗算器31bから入力された(1−KB)×X2(t−1)が加算されて、KB×X1(t)+(1−KB)×X2(t−1)が得られる。このKB×X1(t)+(1−KB)×X2(t−1)が、遅延器35に入力されると共に、誤差検出器23に対して適応化平均振幅信号Saa(X2(t))として出力される。
【0103】
上述の信号間には、次式(4)で表される関係が成立する。
Figure 0004489321
【0104】
なお、上式(4)は、連続する2つの制御サイクルtおよびt−1のおける関係を表したものである。なお、本実施形態においては、小レベル変動量平均係数KAおよび大レベル変動量平均係数KBは一例として、それぞれ1/1000および1/200に設定される。そして、レベル変動量が小さい場合には、1/1000を乗算して、それに積分和999/1000倍したものを足しあわせて、X2(t)が求められる。レベル変動量が大きい場合には、1/200を乗算して、それに積分和199/200倍したものを足しあわせて、X2(t)が求められる。
【0105】
次に、図4を参照してVSB復調装置DSp1の主な動作について説明する。VSB復調装置DSp1は、電源が投入されて運転が開始されると、先ず、ステップ#100の「アナログVSB変調信号Svsb受信」サブルーチンが開始される。
【0106】
ステップ#100において、選局用チューナ11によってアンテナ10を介して入力される複数のチャンネルに渡るVSB変調信号に対して、同調する受信信号のチャンネルを選局する。選局されたチャンネルのアナログVSB変調信号が受信される。そして、次のステップ#200の「ダウンコンバート」サブルーチンが開始される。
【0107】
ステップ#200において、ステップ#100で得られたアナログのVSB変調信号Svsbが、ダウンコンバータ12によって、所望の周波数を有するIF信号に変換される。そして、次のステップ#300の「増幅」サブルーチンが開始される。
【0108】
ステップ#300において、ステップ#200で生成されたIF信号が、AGCアンプ13によって所定のゲインで増幅される。そして、次のステップ#400の「AD変換」サブルーチンが開始される。
【0109】
ステップ#400において、ステップ#300で増幅されたIF信号であるアナログVSB変調信号が、AD変換器14によってデジタルのVSB変調信号Svsbに変換される。そして、次のステップ#500Aの「VSB変調信号に基づく受信レベル変動検出および適応平均フィルタリングによるゲイン制御」サブルーチンが開始される。
【0110】
ステップ#500Aにおいて、ステップ#400で生成されたVSB変調信号Svsbの受信レベル変動に基づいて、適応AGC15Aが受信レベル変動適応制御信号Sacを生成して、上述のステップ#300におけるAGCアンプ13のゲイン値を制御する。つまり、VSB復調装置DSp1の運転開始後初めてのステップ#300においては、AGCアンプ13は予め定められたゲイン値を用いる。そして、本ステップ以降は、AGCアンプ13は、適応AGC15Aによって制御されたゲイン値を用いる。次のステップ#600の「ヒルベルトフィルタリング」サブルーチンが開始する。
【0111】
ステップ#600において、ステップ#400で生成されたVSB変調信号Svsbに基づいて、ヒルベルトフィルタ16は直交成分信号を生成する。そして、次のステップ#700の「検波」サブルーチンが開始する。
【0112】
ステップ#700において、検波器17は、ステップ#400で得られたVSB変調信号Svsbを、ステップ#600で得られた直交成分信号で検波して、ベースバンド信号を生成する。そして、次のステップ#800の「波形処理」サブルーチンが開始する。
【0113】
ステップ#800において、ステップ#700で得られたベースバンド信号が、補間フィルタ18によってシンボルレート周波数データに変換される。そして、次のステップ#900の「ロールオフフィルタリング」サブルーチンが開始する。
【0114】
ステップ#900において、ステップ#800で得られたシンボルレート周波数データに基づいて、ロールオフフィルタ19は低周波領域シンボルレート周波数信号を生成する。そして、次のステップ#1000の「補間フィルタリング処理」サブルーチンが開始する。
【0115】
ステップ#1000において、波形等化器1000が、ステップ#900で得られた低周波領域シンボルレート周波数信号から伝送路に起因する歪みを除去する。そして、次のステップ#1100の「誤り訂正」サブルーチンが開始する。
【0116】
ステップ#1100において、誤り訂正器1001は、ステップ#1000で波形等化処理された低周波領域シンボルレート周波数信号に、伝送路に起因する誤りを訂正する誤り訂正処理を施す。結果、復調されたトランスポートストリームが、外部のMPEGデコーダに出力される。そして、次のステップ#1200の「C/N検出」サブルーチンが開始する。
【0117】
ステップ#1200において、ステップ#1100における誤り訂正器1001の誤り訂正処理に基づいて、伝送路のノイズ成分を算出しC/N量を算出する。
【0118】
上述のように、VSB復調装置DSp1においては、ステップ#400で生成されたVSB変調信号Svsbの受信レベル変動に基づいて、ステップ#500Aにおいて、適応AGC15Aの適応平均フィルタ22Aを適正に設定することによって、上述のステップ#300におけるAGCアンプ13のゲイン値を制御する。このことにより、受信変動レベルに対応した適正なゲインでVSB変調信号Svsbを増幅することによって、高品位なデジタル信号を復調できる。
【0119】
次に、図5に示すフローチャートを参照して、主に適応AGC15Aによって実行される、上述のステップ#500Aの「VSB変調信号に基づく受信レベル変動検出および適応ループフィルタリングによるゲイン制御」サブルーチンの詳細について説明する。ステップ#400で生成されたVSB変調信号SvsbがAD変換器14から、適応AGC15Aの振幅算出器21に入力された時点で、ステップ#500Aの処理が開始する。
【0120】
先ず、ステップS2において、振幅算出器21が入力されたVSB変調信号Svsbの振幅を求めて、振幅信号Saを生成して適応平均フィルタ22Aに出力する。そして、処理は次のステップS4Aに進む。
【0121】
ステップS4Aにおいて、適応平均フィルタ22Aは、レベル変動量検出器62Aから入力されるレベル変動信号Sswに基づいて、それぞれ第1の大レベル変動量平均係数KBおよび第2の大レベル変動量平均係数1−KBを初期値として設定する。前述のように、レベル変動量検出器62Aは、VSB変調信号Svsbの受信変動レベルを検出していないVSB復調装置DSp1の運転開始時には、大レベル変動を示す値のレベル変動信号Sswを出力するように設定されているからである。
【0122】
具体的には、第1の切り換えスイッチ73は第1の大レベル変動平均係数付与器72を選択して、第1の大レベル変動量平均係数KBを乗算器31aに入力させる。第2の切り換えスイッチ76は、第2の大レベル変動平均係数付与器75を選択して、第2の大レベル変動量平均係数1−KBを乗算器31bに入力させる。そして、処理は次のステップS6に進む。
【0123】
ステップS6において、ステップS4Aで選択された第1の大レベル変動量平均係数KBおよび第2の大レベル変動量平均係数1−KBに基づいて、平均化処理が実施され、KB×X1(t)+(1−KB)×X1(t−1)が求められて、適応化平均振幅信号Saaとして誤差検出器23に出力される。そして、処理は次のステップS8に進む。
【0124】
ステップS8において、所定時間が計時された後に、処理は次のステップS10に進む。これは、適応平均フィルタ22Aから出力される適応化平均振幅信号Saaの値が安定するまで、所定数nの制御サイクルtに渡る処理を要するために、n×Ptの期間だけ待機するものである。
【0125】
ステップS10において、誤差検出器23は、ステップS6で求められた適応化平均振幅信号Saa(KB×X1(t)+(1−KB)×X1(t−1))に基づいて、誤差Eaを求める。そして、平均振幅誤差信号SEaを生成して、ループフィルタ24に出力する。
【0126】
ステップS12において、ループフィルタ24は、ステップS10で生成された平均振幅誤差信号SEaを積分して適応化平均振幅信号Saaを生成して、レベル変動量検出器62Aに出力する。
【0127】
ステップS14において、レベル変動量検出器62Aは、ステップSで生成された適応化平均振幅信号Saaの不特定の2ポイントの値を取得する。
【0128】
ステップS16において、レベル変動量検出器62Aは、ステップS14で取得された2ポイントの値差Dを求める。
【0129】
ステップS18において、レベル変動量検出器62Aは、ステップS16で求めた値差Dを所定のレベル変動閾値Lthより大きいか否かが判断される。Yesと判断される場合、処理はステップS20に進む。
【0130】
ステップS20において、レベル変動量検出器62Aは、レベル変動が大であることを示すレベル変動信号Sswを生成して適応平均フィルタ22Aに出力する。そして、本サブルーチンを終了する。
【0131】
一方、ステップS18において、Noと判断された場合は、処理はステップS22に進む。そして、ステップS22において、レベル変動量検出器62Aは、レベル変動が小であることを示すレベル変動信号Sswを生成して適応平均フィルタ22Aに出力する。そして、本サブルーチンを終了する。
【0132】
なお、上述のステップS20およびS22でそれぞれ、レベル変動量検出器62Aは大受信レベル変動および小受信レベル変動を表すレベル変動信号Sswを生成して出力する。結果、次の制御サイクルtでステップS4Aの処理が再び実行される際には、前回の制御サイクルt−1でステップS20およびステップS22で生成されたレベル変動信号Sswに基づいて、大レベル変動量平均係数(KB、1−KB)或いは小レベル変動量平均係数(KA、1−KA)のいずれかが適応平均フィルタ22Aに設定される。
【0133】
なお、上述のステップS14、S16、S18、S20、およびS22は、本発明の主な特徴である、レベル変動量検出器62Aにより実行されるVSB変調信号Svsbの受信レベル変動を検出して評価する処理(ステップ#550A)に相当する。そして、ステップS20およびS22では、2種類の値のいずれかを有するレベル変動信号Sswが生成されるが、これは本実施形態においては、適応平均フィルタ22Aの内部に大レベル変動用/小レベル変動用の2種類の平均係数が用意されているからである。よって、VSB復調装置DSp1において所望する復調品質に応じて、平均係数を3種類以上にしても良く、その場合はレベル変動信号Sswの値もしかるべく多様化されることは言うまでもない。
【0134】
図6を参照して、本実施形態にかかる適応AGC15Aの第1の変形例について説明する。本変形例にかかる適応AGC15A_1は、図2に示した適応AGC15Aと同様に、振幅算出器21、適応平均フィルタ22A、誤差検出器23、ループフィルタ24、PWM算出器25、ローパスフィルタ26、オペアンプ27、適応平均フィルタ22A、およびレベル変動量検出器62Aを含む。上述のように、適応AGC15Aにおいては、レベル変動量検出器62Aは、ループフィルタ24の出力に基づいて、VSB変調信号Svsbの受信レベル変動を検出し、評価して、適応平均フィルタ22Aの平均係数を設定する。
【0135】
しかしながら、適応AGC15A_1においては、レベル変動量検出器62Aは、ローパスフィルタ26から出力される低周波方形波信号Srlに基づいて、VSB変調信号Svsbの受信レベル変動を検出し、評価して、適応平均フィルタ22Aの平均係数を設定する。この点を除けば、適応AGC15A_1の構成、動作、および、適応AGC15Aの代わりに適応AGC15A_1を組み込んだVSB復調装置DSp1の動作も、基本的に上述の第1の実施形態に関して説明したのと同じである。
【0136】
図7を参照して、本実施形態にかかる適応AGC15Aの第2の変形例について説明する。本変形例にかかる適応AGC15A_2は、図2に示した適応AGC15Aと同様に、振幅算出器21、適応平均フィルタ22A、誤差検出器23、ループフィルタ24、PWM算出器25、ローパスフィルタ26、オペアンプ27、適応平均フィルタ22A、およびレベル変動量検出器62Aを含む。上述のように、適応AGC15Aにおいては、レベル変動量検出器62Aは、ループフィルタ24から出力される安定化信号SSpに基づいて、VSB変調信号Svsbの受信レベル変動を検出し、評価して、適応平均フィルタ22Aの平均係数を設定する。
【0137】
しかしながら、適応AGC15A_2においては、レベル変動量検出器62Aは、オペアンプ27から出力される受信レベル変動適応制御信号Sacに基づいて、VSB変調信号Svsbの受信レベル変動を検出し、評価して、適応平均フィルタ22Aの平均係数を設定する。この点を除けば、適応AGC15A_2の構成、動作、および、適応AGC15Aの代わりに適応AGC15A_2を組み込んだVSB復調装置DSp1の動作も、基本的に上述の第1の実施形態に関して説明したのと同じである。
【0138】
(第2の実施の形態)
以下に、図8〜図14を参照して、本発明の第2の実施形態にかかるVSB復調装置について説明する。図8に示すように、本例にかかるVSB復調装置DSp2は、適応AGC15Aを適応AGC15Bに置き換えられた点を除けば、図1を参照して既に説明したVSB復調装置DSp1と同様に構成される。
【0139】
図9を参照して、適応AGC15Bについて説明する。適応平均フィルタ22Aが平均フィルタ22に置き換えられると共に、ループフィルタ24が適応ループフィルタ24Aに置き換えられた点を除けば、図2に示した適応AGC15Aと同様に構成される。つまり、適応AGC15Bにおいては、適応AGC15Aと異なり、平均フィルタ22は、VSB変調信号Svsbの受信レベル変動に関係なく所定の平均係数で振幅算出器21から入力される振幅信号Saを平均フィルタリングしてSaaを生成する。
【0140】
一方、適応ループフィルタ24Aは、レベル変動量検出器62Aから入力されるレベル変動信号Sswに基づいて、積分項係数を適応的に変更して、誤差検出器23から入力される平均振幅誤差信号SEaをループフィルタリングして適応安定化信号SSaを生成する。この意味において、レベル変動信号Sswは積分項係数制御信号とも言える。
【0141】
図10を参照して、適応ループフィルタ24Aについて説明する。適応ループフィルタ24Aは、乗算器43、加算器44、遅延器45、小レベル変動積分項係数付与器111、大レベル変動積分項係数付与器112、および切り換えスイッチ103を含む。小レベル変動積分項係数付与器111は、レベル変動量が小さい場合に適した積分項係数である小レベル変動量積分項係数AAを保持し、要求に応じて小レベル変動量積分項係数AAを出力する。大レベル変動積分項係数付与器112は、レベル変動量が大きい場合に適した積分項係数である大レベル変動量積分項係数ABを保持し、要求に応じて大レベル変動量積分項係数ABを出力する。
【0142】
切り換えスイッチ103は、小レベル変動積分項係数付与器111の出力ポート、大レベル変動積分項係数付与器112の出力ポート、乗算器43の入力ポート、およびレベル変動量検出器62Aに接続されている。そして、切り換えスイッチ103は、レベル変動量検出器62Aから入力されるレベル変動信号Sswに基づいて、小レベル変動積分項係数付与器111或いは大レベル変動積分項係数付与器112のいずれか一方の出力ポートを選択して、乗算器43の入力ポートに接続する。結果、小レベル変動量積分項係数AA或いは大レベル変動量積分項係数ABのいずれか、レベル変動信号Sswが示す方が加算器44に入力される。
【0143】
以下に、適応ループフィルタ24Aの内部処理について、誤差検出器23から入力される平均振幅誤差信号SEaをX5(t)とし、適応ループフィルタ24Aから出力される安定化信号SSaをX6(t)と表して説明する。
【0144】
先ず、レベル変動信号Sswがレベル変動閾値Lthより小さい、つまりVSB変調信号Svsbの受信レベル変動が小さい場合について考える。この場合、切り換えスイッチ103は小レベル変動積分項係数付与器111を選択する。結果、乗算器43には小レベル変動量積分項係数AA(特に必要がない限り、単に「AA」と呼ぶ)が入力される。乗算器43では、誤差検出器23から入力されるX5(t)と、切り換えスイッチ103から入力されるAAとが乗算されて、AA×X5(t)が加算器44に出力される。
【0145】
結果、加算器44において、遅延器45から出力されたX5(t−1)と、乗算器43から出力されたAA×X5(t)が加算されて、AA×X5(t)+X5(t−1)が得られる。このAA×X5(t)+X5(t−1)が、遅延器45に入力されると共に、PWM算出器25に対して安定化信号SSa(X5(t))として出力される。
【0146】
次に、レベル変動信号Sswがレベル変動閾値Lthより大きい、つまりVSB変調信号Svsbの受信レベル変動が大きい場合について考える。この場合、切り換えスイッチ103は大レベル変動積分項係数付与器112を選択する。結果、乗算器43には大レベル変動量積分項係数AB(特に必要がない限り、単に「AB」と呼ぶ)が入力される。乗算器43では、誤差検出器23から入力されるX5(t)と、切り換えスイッチ103から入力されるABとが乗算されて、AB×X5(t)が加算器44に入力される。
【0147】
結果、加算器44において、遅延器45から出力されたX5(t−1)と、乗算器43から出力されたAB×X5(t)が加算されて、AB×X5(t)+X5(t−1)が得られる。このAB×X5(t)+X5(t−1)が、遅延器45に入力されると共に、PWM算出器25に対して安定化信号SSa(X5(t))として出力される。
【0148】
上述の信号間には、次式(5)で表される関係が成立する。
Figure 0004489321
【0149】
図11を参照して、本実施形態にかかるVSB復調装置DSp2の主な動作について説明する。VSB復調装置DSp2における主な動作は、ステップ#500Aの「VSB変調信号に基づく受信レベル変動検出および適応ループフィルタリングによるゲイン制御」サブルーチンがステップ#500Bの「VSB変調信号に基づく受信レベル変動検出および適応ループフィルタリングによるゲイン制御」サブルーチンに置き換えられている点を除けば、図4を参照して説明したVSB復調装置DSp1における動作と同じである。
【0150】
結果、VSB復調装置DSp2においては、ステップ#400で生成されたVSB変調信号Svsbの受信レベル変動に基づいて、ステップ#500Bにおいて適応AGC15Bが、適応ループフィルタ24Aの積分項係数を適正に設定することによって、上述のステップ#300におけるAGCアンプ13のゲイン値を制御する。このことにより、受信変動レベルに対応した適正なゲインでVSB変調信号Svsbを増幅することによって、高品位なデジタル信号を復調できる。
【0151】
次に、図12に示すフローチャートを参照して、主に適応AGC15Bによって実行される、上述のステップ#500Bの「VSB変調信号に基づく受信レベル変動検出および適応ループフィルタリングによるゲイン制御」サブルーチンの詳細について説明する。図12から明らかなように、本サブルーチンにおける処理は、ステップS4AおよびステップS6がステップS6Bに置き換えられ、ステップS10とステップS12の間にステップS11が追加されている点を除けば、図5に示した#500Aの「受信レベル変動に基づく、適応ループフィルタリングによるゲイン制御」サブルーチンにおける処理と同じである。
【0152】
つまり、ステップ#400で生成されたVSB変調信号SvsbがAD変換器14から、適応AGC15Bの振幅算出器21に入力された時点で、ステップ#500Bの処理が開始する。そして、ステップS2において、振幅算出器21が入力されたVSB変調信号Svsbの振幅を求めて、振幅信号Saを生成して適応平均フィルタ22Aに出力する。そして、処理は次のステップS6Bに進む。
【0153】
ステップS6Bにおいて、平均フィルタ22は所定の平均係数に基づいて、振幅信号Saの平均化処理を実施する。結果、得られる平均振幅信号Savが誤差検出器23に出力される。そして、処理は上述のステップS8を経て、S10において平均振幅誤差信号SEaがループフィルタ24に出力される。そして、処理は次のステップS11に進む。
【0154】
ステップS11において、適応ループフィルタ24Aは、レベル変動量検出器62Aから入力されるレベル変動信号Sswに基づいて、小レベル変動量積分項係数AA或いは大レベル変動量積分項係数ABのいずれかを設定する。本実施形態においては、上述のようにレベル変動信号Sswは、初期値として高受信レベル変動を示すように構成されているので、VSB復調装置DSp2の動作が開始された後に、初めてステップS11が実行される場合は大レベル変動量積分項係数ABが選択される。そして、処理は次のステップS12に進む。
【0155】
ステップS12で、適応ループフィルタ24AはステップS10で生成された平均振幅誤差信号SEaを積分して適応化平均振幅信号Saaを生成して、レベル変動量検出器62Aに出力する。そして、上述のステップS14、S16、S18、S20、およびS22から構成される、レベル変動量検出器62Aにより実行されるVSB変調信号Svsbの受信レベル変動を検出して評価する処理(ステップ#550A)が実行される。
【0156】
上述のステップS20およびS22でそれぞれ、レベル変動量検出器62Aは高受信レベル変動および低受信レベル変動を表すレベル変動信号Sswを生成して出力する。結果、次の制御サイクルtでステップS11の処理が再び実行される際には、前回の制御サイクルt−1でステップS20およびステップS22で生成されたレベル変動信号Sswに基づいて、小レベル変動量積分項係数AA或いは大レベル変動量積分項係数ABのいずれかが適応ループフィルタ24Aに設定される。なお、VSB変調信号Svsbの受信レベルによって、積分項係数を適応的に切り換えるが、特にレベル変動量大、小の2種類に限定する必要はなく、2種類以上に設定しても良いことは、第1実施形態における平均係数と同様である。
【0157】
図13を参照して、本実施形態にかかる適応AGC15Bの第1の変形例について説明する。本変形例にかかる適応AGC15B_1は、図9に示した適応AGC15Bと同様に、振幅算出器21、平均フィルタ22、誤差検出器23、適応ループフィルタ24A、PWM算出器25、ローパスフィルタ26、オペアンプ27、およびレベル変動量検出器62Aを含む。上述のように、適応AGC15Bにおいては、レベル変動量検出器62Aは、適応ループフィルタ24Aから出力される適応安定化信号SSaに基づいて、VSB変調信号Svsbの受信レベル変動を検出し、評価して、適応ループフィルタ24Aの積分項係数を設定する。
【0158】
しかしながら、適応AGC15B_1においては、レベル変動量検出器62Aは、ローパスフィルタ26から出力される低周波方形波信号Srlに基づいて、VSB変調信号Svsbの受信レベル変動を検出し、評価して、適応ループフィルタ24Aの積分項係数を設定する。この点を除けば、適応AGC15B_1の構成、動作、および、適応AGC15Bの代わりに適応AGC15B_1を組み込んだVSB復調装置DSp2の動作も、基本的に上述の第2の実施形態に関して説明したのと同じである。
【0159】
図14を参照して、本実施形態にかかる適応AGC15Bの第2の変形例について説明する。本変形例にかかる適応AGC15B_2は、図9に示した適応AGC15Bと同様に、振幅算出器21、平均フィルタ22、誤差検出器23、適応ループフィルタ24A、PWM算出器25、ローパスフィルタ26、オペアンプ27、およびレベル変動量検出器62Aを含む。上述のように、適応AGC15Aにおいては、レベル変動量検出器62Aは、ループフィルタ24の出力に基づいて、VSB変調信号Svsbの受信レベル変動を検出し、評価して、適応ループフィルタ24Aの積分項係数を設定する。
【0160】
しかしながら、適応AGC15B_2においては、レベル変動量検出器62Aは、オペアンプ27からの出力に基づいて、VSB変調信号Svsbの受信レベル変動を検出し、評価して、適応ループフィルタ24Aの積分項係数を設定する。この点を除けば、適応AGC15B_2の構成、動作、および適応AGC15Bの代わりに適応AGC15B_2を組み込んだVSB復調装置DSp2の動作も、基本的に上述の第2の実施形態に関して説明したのと同じである。
【0161】
(第3の実施の形態)
以下、本発明の第3の実施の形態について、図15、図16、図17、図18、および図19を参照して説明する。先ず、図15に示すように、本例にかかるVSB復調装置DSp3は、適応AGC15Aが適応AGC15Cに置き換えられ、さらに同適応AGC15Cがアンテナ10にも接続されている点を除けば、図1を参照して既に説明したVSB復調装置DSp1と同様に構成される。
【0162】
図16を参照して、適応AGC15Cについて説明する。適応AGC15Cは、図2に示した適応AGC15Aと同様に、振幅算出器21、適応平均フィルタ22A、誤差検出器23、ループフィルタ24、PWM算出器25、ローパスフィルタ26、およびオペアンプ27を含む。但し、レベル変動量検出器62Aはレベル変動量検出器62Cに置き換えられている。レベル変動量検出器62Cは、基本的にレベル変動量検出器62Aと同様に構成される。しかしながら、適応AGC15Cにおいては、レベル変動量検出器62Cはループフィルタ24に接続されるのではなくアンテナ10に接続される。つまり、レベル変動量検出器62Cは、安定化信号SSaではなく、選局用チューナ11に入力される同調前のVSB変調信号波Sbに基づいて、受信レベル変動を検出し、評価してレベル変動信号Sswを生成し、適応平均フィルタ22Aに出力する。なお、安定化信号SSaは、適応AGC15Cが通常に機能するために用いられる。
【0163】
図17を参照して、VSB復調装置DSp3の主な動作について説明する。VSB復調装置DSp3における主な動作は、ステップ#500Aの「VSB変調信号に基づく受信レベル変動検出および適応ループフィルタリングによるゲイン制御」サブルーチンがステップ#500Cの「VSB変調信号波のアンテナ受信レベル変動検出および適応平均フィルタリングによるゲイン制御」サブルーチンに置き換えられている点を除けば、図4を参照して説明したVSB復調装置DSp1における動作と同じである。
【0164】
次に、図18に示すフローチャートを参照して、主に適応AGC15Cによって実行される、上述のステップ#500Cの「VSB変調信号波のアンテナ受信レベル変動検出および適応平均フィルタリングによるゲイン制御」サブルーチンの詳細について説明する。図18から明らかなように本サブルーチンにおける処理は、ステップS14、S16、S18、S20、およびS22を含むステップ#550Aの「VSB変調信号の受信レベル変動検出評価」サブルーチンが、ステップS2に対して平行処理されて、レベル変動信号Sswが生成される。そして、同レベル変動信号Sswに基づいて、ステップS4Aにおいて適応平均フィルタ22Aの平均係数が設定される点を除いて、図5に示したステップ#500Aにおける処理と同様に処理される。
【0165】
本実施形態においては、ステップ#550Aは、アンテナで受信されて選局用チューナ11に入力される前の、受信波に基づいて、受信レベル変動の評価およびレベル変動信号Sswの生成を行う点が、図5に示した第1実施形態にかかる場合と異なる。つまり、第1実施形態においては、ステップ#550AではデジタルのVSB変調信号Svsbが処理対象であるのに対して、第3実施形態においてはアナログの受信波が対象である点が異なるのみで、処理の内容自体はステップ#550Aの場合と同じである。つまり、本実施形態においては、アンテナ10でのVSB変調信号波Sbのレベル変動量によって、適応平均フィルタ22Aの平均係数を適応的に変更することによって、高品質なデジタル復調を行うことができる。
【0166】
図19を参照して、本実施形態にかかる適応AGC15Cの変形例について説明する。本変形例にかかる適応AGC15C_1は、図9に示した適応AGC15Bと同様に、振幅算出器21、平均フィルタ22、誤差検出器23、適応ループフィルタ24A、PWM算出器25、ローパスフィルタ26、およびオペアンプ27を含む。但し、レベル変動量検出器62Aはレベル変動量検出器62Cに置き換えられている。レベル変動量検出器62Cは、レベル変動量検出器62Aと基本的に同様に構成されている。しかしながら、レベル変動量検出器62Aが、AD変換器14から出力されるVSB変調信号の受信レベル変動を検出するのに対して、レベル変動量検出器62Cはアンテナ10から入力されるVSB変調信号波Sbの受信レベル変動を検出し、評価して、適応ループフィルタ24Aの積分項係数を設定する。
【0167】
この点を除けば、適応AGC15C_1の構成、動作、および、適応AGC15Bの代わりに適応AGC15C_1を組み込んだVSB復調装置DSp3の動作も、基本的に上述の第2の実施形態に関して説明したのと同じである。
【0168】
(第4の実施の形態)
以下、本発明の第4の実施の形態について、図20、図21、図22、図23、および図24を参照して説明する。先ず、図20に示すように、本例にかかるVSB復調装置DSp4は、適応AGC15Cが適応AGC15Dに置き換えられ、同適応AGC15Dがアンテナ10の代わりにC/N検出器1002に接続されている点を除けば、図15を参照して説明したVSB復調装置DSp3と同様に構成される。つまり、VSB復調装置DSp4は、C/N検出器1002から出力されるC/N信号Scnに基づいて、VSB変調信号の受信レベル変動を検出、評価してAGCアンプ13のゲインを制御する。
【0169】
図21を参照して、適応AGC15Dについて説明する。適応AGC15Dは、図2に示した適応AGC15Aと同様に、振幅算出器21、適応平均フィルタ22A、誤差検出器23、ループフィルタ24、PWM算出器25、ローパスフィルタ26、およびオペアンプ27を含む。しかしながら、レベル変動量検出器62Aがレベル変動量検出器62Dに置き換えられている。そして、レベル変動量検出器62Dはループフィルタ24に接続されるのではなく、C/N検出器1002に接続される。つまり、レベル変動量検出器62Dは、安定化信号SSaではなく、C/N検出器1002から入力されるC/N情報Scnに基づいて、受信レベル変動を検出し、評価してレベル変動信号Sswを生成し、適応平均フィルタ22Aに出力する。
【0170】
図22を参照して、VSB復調装置DSp4の主な動作について説明する。VSB復調装置DSp4における主な動作は、ステップ#500Cの「VSB変調信号波のアンテナ受信レベル変動検出および適応平均フィルタリングによるゲイン制御」が#550Dの「C/N比に基づく受信レベル変動検出および適応平均フィルタリングによるゲイン制御」サブルーチンに置き換えられている点を除けば、図18を参照して説明したVSB復調装置DSp3(#500C)における動作と同じである。
【0171】
次に、図23に示すフローチャートを参照して、主に適応AGC15Dによって実行される、上述のステップ#500Dの「C/N比に基づく受信レベル変動検出および適応平均フィルタリングによるゲイン制御」サブルーチンの詳細について説明する。図23から明らかなように本サブルーチンにおける処理は、#550Aの「VSB変調信号の受信レベル変動検出評価」サブルーチンが、#550DのC/Nに基づく「VSB変調信号の受信レベル変動検出評価」サブルーチンに置き換えられている。
【0172】
ステップ#550Dは、ステップS15、ステップS18D、S20、およびS22を含む。ステップS15で、C/N検出器1002から入力されるC/N信号Scnに基づいて、CN値が取得される。そして、ステップS18Dにおいて、ステップS15で取得されたCNを閾値CNthと比較される。そして、ステップS20およびS22で、上述の如く処理されて平均係数制御信号Sswが生成されて適応平均フィルタ22Aに出力される。
【0173】
ステップS4Aにおいて、平均係数制御信号Sswに基づいて、適応平均フィルタ22Aの平均係数が設定される点を除いて、ステップ#500Dは、図5に示した「受信レベル変動に基づく、適応平均フィルタリングによるゲイン制御」サブルーチンにおける処理と同様に処理される。
【0174】
上述のように、本発明にかかるVSB復調装置においては、受信したVSB変調信号波Sbの受信レベル変動量を、VSB変調信号波Sb自身、デジタルVSB変調信号、或いはVSB変調信号のC/N情報に基づいて検出し、検出された受信レベル変動量に応じて、自動利得制御処理の内部パラメータを調整することによって、高品位にデジタル復調ができる。デジタル復調装置の一例として、本発明をVSB復調装置に適応した例について上述の如く説明した。しかし、本発明は、OFDM復調装置やQAM復調装置に代表されるVSB復調装置以外のデジタル復調装置においても、同様に適用できることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかるVSB復調装置を示すブロック図である。
【図2】図1の適応AGCの詳細な構成を示すブロック図である。
【図3】図2の適応平均フィルタの詳細な構成を示すブロック図である。
【図4】図1のVSB復調装置の主な動作を示すフローチャートである。
【図5】図4に示すステップ#500Aにおける詳細な動作を示すフローチャートである。
【図6】図2の適応AGC15の第1の変形例を示すブロック図である。
【図7】図2の適応AGC15の第2の変形例を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施形態にかかるVSB復調装置VSB復調装置を示すブロック図である。
【図9】図8の適応AGCの詳細な構成を示すブロック図である。
【図10】図9の適応ループフィルタ24Aの詳細な構成を示すブロック図である。
【図11】図8のVSB復調装置の主な動作を示すフローチャートである。
【図12】図11に示すステップ#500Bにおける詳細な動作を示すフローチャートである。
【図13】図9の適応AGCの第1の変形例を示すブロック図である。
【図14】図9の適応AGCの第2の変形例を示すブロック図である。
【図15】本発明の第3の実施形態にかかるVSB復調装置を示すブロック図である。
【図16】図15の適応AGCの詳細な構成を示すブロック図である。
【図17】図15のVSB復調装置の主な動作を示すフローチャートである。
【図18】図17に示すステップ#500Cにおける詳細な動作を示すフローチャートである。
【図19】図15の適応AGCの変形例を示すブロック図である。
【図20】本発明の第4の実施形態にかかるVSB復調装置を示すブロック図である。
【図21】図20の適応AGCの詳細な構成を示すブロック図である。
【図22】図20のVSB復調装置の主な動作を示すフローチャートである。
【図23】図22に示すステップ#500Dにおける詳細な動作を示すフローチャートである。
【図24】図21の適応AGCの変形例を示すブロック図である。
【図25】従来のVSB復調装置を示すブロック図である。
【図26】図25の適応AGCの詳細な構成を示すブロック図である。
【図27】図26の平均フィルタの詳細な構成を示すブロック図である。
【図28】図26のループフィルタの詳細な構成を示すブロック図である。
【図29】図26のPWM算出器25の詳細な構成を示すブロック図である。
【図30】図25のVSB復調装置の主な動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
DSp1、DSp2、DSp3、DSp4、DSc VSB復調装置
10 アンテナ
11 選局用チューナ
12 ダウンコンバータ
13 AGCアンプ
14 AD変換器
15 AGC
15A、15A_1、15A_2、15B、15B_1、15B_2、15C、15C_1、15D 適応AGC
16 ヒルベルトフィルタ
17 検波器
18 補間フィルタ
19 ロールオフフィルタ
1000 波形等化器
1001 誤り訂正器
1002 C/N検出器
21 振幅算出器
22 平均フィルタ
22A 適応平均フィルタ
23 誤差検出器
24 ループフィルタ
24A 適応ループフィルタ
25 PWM算出器
26 ローパスフィルタ
27 オペアンプ
31 乗算器
32 第1の係数付与器
33 第2の係数付与器
34 加算器
35 遅延器
41 積分項係数A
42 乗算器
43 算器
43A 加算器
44 加算
44A 遅延器
45 遅延器
51 オーバーフロー付き加算器
52 遅延器
61 適応平均フィルタ
62、62A、62C、62D レベル変動量算出器
71 第1の小レベル変動平均係数付与器
72 第1の大レベル変動平均係数付与器
73 第1の切り換えスイッチ
74 第2の小レベル変動平均係数付与器
75 第2の大レベル変動平均係数付与器
76 第2の切り換えスイッチ
103 切り換えスイッチ

Claims (16)

  1. 受信された空中を伝播するデジタル変調信号波を所定の振幅を有するように自動調整される利得で増幅してデジタル信号に復調するデジタル復調装置であって、
    前記受信されたデジタル信号波の受信レベル変動量を検出する受信レベル変動量検出手段と、
    前記検出された受信レベル変動量に基づいて、前記利得を調整する利得調整手段とを備え、
    前記受信レベル変動量検出手段は、
    前記受信されたデジタル変調信号波から所望の周波数のデジタル変調信号を抽出して第1のデジタル変調信号を生成する同調手段と、
    前記第1のデジタル変調信号を前記利得で増幅して、所望の振幅値を有する第2のデジタル変調信号を生成する自動利得制御増幅手段と、
    前記第2のデジタル変調信号をデジタル信号に変換して第3のデジタル変調信号を生成するアナログデジタル変換手段と、
    前記第3のデジタル変調信号の振幅に基づいて、前記第1のデジタル変調信号の受信レベル変動量を検出する同調信号受信レベル変動量検出手段とを備え、前記利得調整手段は、当該検出された第3のデジタル変調信号の受信レベル変動量に基づいて、前記利得を調整し、
    前記同調信号受信レベル変動量検出手段は、さらに、
    前記第3のデジタル変調信号の振幅値を検出する振幅検出手段と、
    前記検出された振幅値を、所定の平均係数を用いて平均フィルタリングして平均振幅値を検出する平均フィルタリング手段と、
    前記検出された平均振幅値と所望の平均値との誤差を検出する誤差検出手段と、
    前記検出された誤差を、所定の積分項係数を用いてループフィルタリングして自動利得制御増幅処理を安定させる安定化信号を生成するループフィルタリング手段とを備え、前記同調信号受信レベル変動量検出手段は当該生成された安定化信号に基づいて前記受信レベル変動量を検出し、
    前記平均フィルタリング手段は、前記レベル変動量信号の値に基づいて前記平均係数の値を適応的に設定する適応平均フィルタであり、前記検出された受信レベル変動量に応じて平均係数を最適値に設定することによって高品位にデジタル信号を復調できることを特徴とするデジタル復調装置。
  2. 前記平均フィルタリング手段は、第1の平均係数と、当該第1の平均係数より大きな第2の平均係数とを備え、前記レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が前記閾値より小さい場合には当該第1の平均係数を選択し、前記レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が前記閾値より小さくない場合には当該第2の平均係数を選択することを特徴とする、請求項に記載のデジタル復調装置。
  3. 受信された空中を伝播するデジタル変調信号波を所定の振幅を有するように自動調整される利得で増幅してデジタル信号に復調するデジタル復調装置であって、
    前記受信されたデジタル信号波の受信レベル変動量を検出する受信レベル変動量検出手段と、
    前記検出された受信レベル変動量に基づいて、前記利得を調整する利得調整手段とを備え、
    前記受信レベル変動量検出手段は、
    前記受信されたデジタル変調信号波から所望の周波数のデジタル変調信号を抽出して第1のデジタル変調信号を生成する同調手段と、
    前記第1のデジタル変調信号を前記利得で増幅して、所望の振幅値を有する第2のデジタル変調信号を生成する自動利得制御増幅手段と、
    前記第2のデジタル変調信号をデジタル信号に変換して第3のデジタル変調信号を生成するアナログデジタル変換手段と、
    前記第3のデジタル変調信号の振幅に基づいて、前記第1のデジタル変調信号の受信レベル変動量を検出する同調信号受信レベル変動量検出手段とを備え、前記利得調整手段は、当該検出された第3のデジタル変調信号の受信レベル変動量に基づいて、前記利得を調整し、
    前記同調信号受信レベル変動量検出手段は、さらに、
    前記第3のデジタル変調信号の振幅値を検出する振幅検出手段と、
    前記検出された振幅値を、所定の平均係数を用いて平均フィルタリングして平均振幅値を検出する平均フィルタリング手段と、
    前記検出された平均振幅値と所望の平均値との誤差を検出する誤差検出手段と、
    前記検出された誤差を、所定の積分項係数を用いてループフィルタリングして自動利得制御増幅処理を安定させる安定化信号を生成するループフィルタリング手段とを備え、前記同調信号受信レベル変動量検出手段は当該生成された安定化信号に基づいて前記受信レベル変動量を検出し、
    前記ループフィルタリング手段は、前記レベル変動量信号の値に基づいて、前記積分項係数の値を変動させる適応ループフィルタであり、前記検出された受信レベル変動量に応じて積分項係数を最適値に設定することによって高品位にデジタル信号を復調できることを特徴とするデジタル復調装置。
  4. 前記ループフィルタリング手段は、第1の積分項係数と、当該第1の積分項係数より大きな第2の積分項係数とを備え、前記レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が前記閾値より小さい場合には当該第1の積分項係数を選択し、前記レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が前記閾値より小さくない場合には当該第2の積分項係数を選択することを特徴とする、請求項に記載のデジタル復調装置。
  5. 受信された空中を伝播するデジタル変調信号波を所定の振幅を有するように自動調整される利得で増幅してデジタル信号に復調するデジタル復調装置であって、
    前記受信されたデジタル信号波の受信レベル変動量を検出する受信レベル変動量検出手段と、
    前記検出された受信レベル変動量に基づいて、前記利得を調整する利得調整手段とを備え、
    前記受信レベル変動量検出手段は、
    前記受信されたデジタル変調信号波から所望の周波数のデジタル変調信号を抽出して第1のデジタル変調信号を生成する同調手段と、
    前記第1のデジタル変調信号を前記利得で増幅して、所望の振幅値を有する第2のデジタル変調信号を生成する自動利得制御増幅手段と、
    前記第2のデジタル変調信号をデジタル信号に変換して第3のデジタル変調信号を生成するアナログデジタル変換手段と、
    前記第3のデジタル変調信号の振幅に基づいて、前記第1のデジタル変調信号の受信レベル変動量を検出する同調信号受信レベル変動量検出手段とを備え、前記利得調整手段は、当該検出された第3のデジタル変調信号の受信レベル変動量に基づいて、前記利得を調整し、
    前記同調信号受信レベル変動量検出手段は、さらに、
    前記第3のデジタル変調信号の振幅値を検出する振幅検出手段と、
    前記検出された振幅値を、所定の平均係数を用いて平均フィルタリングして平均振幅値を検出する平均フィルタリング手段と、
    前記検出された平均振幅値と所望の平均値との誤差を検出する誤差検出手段と、
    前記検出された誤差を、所定の積分項係数を用いてループフィルタリングして自動利得制御増幅処理を安定させる安定化信号を生成するループフィルタリング手段とを備え、前記検出された誤り率を所定値の閾値とを比較することによって、前記受信レベル変動量を検出し、
    前記平均フィルタリング手段、前記レベル変動量信号の値に基づいて前記平均係数の値を適応的に設定する適応平均フィルタであり、前記検出された受信レベル変動量に応じて平均係数を最適値に設定することによって高品位にデジタル信号を復調できることを特徴とするデジタル復調装置。
  6. 前記平均フィルタリング手段は、第1の平均係数と、当該第1の平均係数より大きな第2の平均係数とを備え、前記レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が前記閾値より小さい場合には当該第1の平均係数を選択し、前記レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が前記閾値より小さくない場合には当該第2の平均係数を選択することを特徴とする、請求項に記載のデジタル復調装置。
  7. 受信された空中を伝播するデジタル変調信号波を所定の振幅を有するように自動調整される利得で増幅してデジタル信号に復調するデジタル復調装置であって、
    前記受信されたデジタル信号波の受信レベル変動量を検出する受信レベル変動量検出手段と、
    前記検出された受信レベル変動量に基づいて、前記利得を調整する利得調整手段とを備え、
    前記受信レベル変動量検出手段は、
    前記受信されたデジタル変調信号波から所望の周波数のデジタル変調信号を抽出して第1のデジタル変調信号を生成する同調手段と、
    前記第1のデジタル変調信号を前記利得で増幅して、所望の振幅値を有する第2のデジタル変調信号を生成する自動利得制御増幅手段と、
    前記第2のデジタル変調信号をデジタル信号に変換して第3のデジタル変調信号を生成するアナログデジタル変換手段と、
    前記第3のデジタル変調信号の振幅に基づいて、前記第1のデジタル変調信号の受信レベル変動量を検出する同調信号受信レベル変動量検出手段とを備え、前記利得調整手段は、当該検出された第3のデジタル変調信号の受信レベル変動量に基づいて、前記利得を調整し、
    前記同調信号受信レベル変動量検出手段は、さらに、
    前記第3のデジタル変調信号の振幅値を検出する振幅検出手段と、
    前記検出された振幅値を、所定の平均係数を用いて平均フィルタリングして平均振幅値を検出する平均フィルタリング手段と、
    前記検出された平均振幅値と所望の平均値との誤差を検出する誤差検出手段と、
    前記検出された誤差を、所定の積分項係数を用いてループフィルタリングして自動利得制御増幅処理を安定させる安定化信号を生成するループフィルタリング手段とを備え、前記検出された誤り率を所定値の閾値とを比較することによって、前記受信レベル変動量を検出し、
    前記ループフィルタリング手段は、前記レベル変動量信号の値に基づいて、前記積分項係数の値を変動させる適応平均フィルタであり、前記検出された受信レベル変動量に応じて積分項係数を最適値に設定することによって高品位にデジタル信号を復調できることを特徴とするデジタル復調装置。
  8. 前記ループフィルタリング手段は、第1の積分項係数と、当該第1の積分項係数より大きな第2の積分項係数とを備え、前記レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が前記閾値より小さい場合には当該第1の積分項係数を選択し、前記レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が前記閾値より小さくない場合には当該第2の積分項係数を選択することを特徴とする、請求項に記載のデジタル復調装置。
  9. 受信された空中を伝播するデジタル変調信号波を所定の振幅を有するように自動調整される利得で増幅してデジタル信号に復調するデジタル復調装置であって、
    前記受信されたデジタル信号波の受信レベル変動量を検出する受信レベル変動量検出手段と、
    前記検出された受信レベル変動量に基づいて、前記利得を調整する利得調整手段とを備え、
    前記受信レベル変動量検出手段は、
    前記受信されたデジタル変調信号波から所望の周波数のデジタル変調信号を抽出して第1のデジタル変調信号を生成する同調手段と、
    前記第1のデジタル変調信号を前記利得で増幅して、所望の振幅値を有する第2のデジタル変調信号を生成する自動利得制御増幅手段と、
    前記第2のデジタル変調信号をデジタル信号に変換して第3のデジタル変調信号を生成するアナログデジタル変換手段と、
    前記受信されたデジタル変調波振幅に基づいて、前記受信レベル変動量を検出する同調信号受信レベル変動量検出手段とを備え、前記利得調整手段は、当該検出された受信レベル変動量に基づいて、前記利得を調整し、
    前記同調信号受信レベル変動量検出手段は、さらに、
    前記第3のデジタル変調信号の振幅値を検出する振幅検出手段と、
    前記検出された振幅値を、所定の平均係数を用いて平均フィルタリングして平均振幅値を検出する平均フィルタリング手段と、
    前記検出された平均振幅値と所望の平均値との誤差を検出する誤差検出手段と、
    前記検出された誤差を、所定の積分項係数を用いてループフィルタリングして自動利得制御増幅処理を安定させる安定化信号を生成するループフィルタリング手段とを備え、前記同調信号受信レベル変動量検出手段は当該生成された安定化信号に基づいて前記受信レベル変動量を検出し、
    前記平均フィルタリング手段は、前記レベル変動量信号の値に基づいて前記平均係数の値を適応的に設定する適応平均フィルタであり、前記検出された受信レベル変動量に応じて平均係数を最適値に設定することによって高品位にデジタル信号を復調できることを特徴とするデジタル復調装置。
  10. 前記平均フィルタリング手段は、第1の平均係数と、当該第1の平均係数より大きな第2の平均係数とを備え、前記レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が前記閾値より小さい場合には当該第1の平均係数を選択し、前記レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が前記閾値より小さくない場合には当該第2の平均係数を選択することを特徴とする、請求項に記載のデジタル復調装置。
  11. 受信された空中を伝播するデジタル変調信号波を所定の振幅を有するように自動調整される利得で増幅してデジタル信号に復調するデジタル復調装置であって、
    前記受信されたデジタル信号波の受信レベル変動量を検出する受信レベル変動量検出手段と、
    前記検出された受信レベル変動量に基づいて、前記利得を調整する利得調整手段とを備え、
    前記受信レベル変動量検出手段は、
    前記受信されたデジタル変調信号波から所望の周波数のデジタル変調信号を抽出して第1のデジタル変調信号を生成する同調手段と、
    前記第1のデジタル変調信号を前記利得で増幅して、所望の振幅値を有する第2のデジタル変調信号を生成する自動利得制御増幅手段と、
    前記第2のデジタル変調信号をデジタル信号に変換して第3のデジタル変調信号を生成するアナログデジタル変換手段と、
    前記受信されたデジタル変調波振幅に基づいて、前記受信レベル変動量を検出する同調信号受信レベル変動量検出手段とを備え、前記利得調整手段は、当該検出された受信レベル変動量に基づいて、前記利得を調整し、
    前記同調信号受信レベル変動量検出手段は、さらに、
    前記第3のデジタル変調信号の振幅値を検出する振幅検出手段と、
    前記検出された振幅値を、所定の平均係数を用いて平均フィルタリングして平均振幅値を検出する平均フィルタリング手段と、
    前記検出された平均振幅値と所望の平均値との誤差を検出する誤差検出手段と、
    前記検出された誤差を、所定の積分項係数を用いてループフィルタリングして自動利得制御増幅処理を安定させる安定化信号を生成するループフィルタリング手段とを備え、前記同調信号受信レベル変動量検出手段は当該生成された安定化信号に基づいて前記受信レベル変動量を検出し、
    前記ループフィルタリング手段は、前記レベル変動量信号の値に基づいて、前記積分項係数の値を変動させる適応平均フィルタであり、前記検出された受信レベル変動量に応じて積分項係数を最適値に設定することによって高品位にデジタル信号を復調できることを特徴とするデジタル復調装置。
  12. 前記ループフィルタリング手段は、第1の積分項係数と、当該第1の積分項係数より大きな第2の積分項係数とを備え、前記レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が前記閾値より小さい場合には当該第1の積分項係数を選択し、前記レベル変動量信号が検出されたレベル変動量が前記閾値より小さくない場合には当該第2の積分項係数を選択することを特徴とする、請求項11に記載のデジタル復調装置。
  13. 受信された空中を伝播するデジタル変調信号波を所望の周波数のデジタル変調信号を抽出して第1のデジタル変調信号を生成し、当該第1のデジタル変調信号を所定の利得で自動利得制御増幅して所望の振幅値を有する第2のデジタル変調信号を生成し、当該第2のデジタル変調信号をデジタル信号に変換して第3のデジタル変調信号を生成して、デジタル信号を復調するデジタル復調装置の利得を調整する自動利得制御装置であって、
    前記第3のデジタル変調信号の振幅値を検出する振幅検出手段と、
    前記検出された振幅値を、所定の平均係数を用いて平均フィルタリングして平均振幅値を検出する平均フィルタリング手段と、
    前記検出された平均振幅値と所望の平均値との誤差を検出する誤差検出手段と、
    前記検出された誤差を、所定の積分項係数を用いてループフィルタリングして自動利得制御増幅処理を安定させる安定化信号を生成するループフィルタリング手段と、
    前記検出された当該安定化信号に基づいて前記受信レベル変動量を検出する受信レベル変動量検出手段と、
    前記検出された受信レベル変動量に基づいて、前記平均フィルタリング手段の平均係数の値を適応的に設定する平均係数調整手段とを備える自動利得制御装置。
  14. 受信された空中を伝播するデジタル変調信号波を所望の周波数のデジタル変調信号を抽出して第1のデジタル変調信号を生成し、当該第1のデジタル変調信号を所定の利得で自動利得制御増幅して所望の振幅値を有する第2のデジタル変調信号を生成し、当該第2のデジタル変調信号をデジタル信号に変換して第3のデジタル変調信号を生成して、デジタル信号を復調するデジタル復調装置の利得を調整する自動利得制御装置であって、
    前記第3のデジタル変調信号の振幅値を検出する振幅検出手段と、
    前記検出された振幅値を、所定の平均係数を用いて平均フィルタリングして平均振幅値を検出する平均フィルタリング手段と、
    前記検出された平均振幅値と所望の平均値との誤差を検出する誤差検出手段と、
    前記検出された誤差を、所定の積分項係数を用いてループフィルタリングして自動利得制御増幅処理を安定させる安定化信号を生成するループフィルタリング手段と、
    前記検出された当該安定化信号に基づいて前記受信レベル変動量を検出する受信レベル変動量検出手段と、
    前記検出された受信レベル変動量に基づいて、前記ループフィルタリング手段の積分項係数の値を変動させる積分項係数調整手段とを備える自動利得制御装置。
  15. 受信された空中を伝播するデジタル変調信号波を所望の周波数のデジタル変調信号を抽出して第1のデジタル変調信号を生成し、当該第1のデジタル変調信号を所定の利得で自動利得制御増幅して所望の振幅値を有する第2のデジタル変調信号を生成し、当該第2のデジタル変調信号をデジタル信号に変換して第3のデジタル変調信号を生成して、デジタル信号を復調するデジタル復調装置の利得を調整する自動利得制御装置であって、
    前記第3のデジタル変調信号の振幅値を検出する振幅検出手段と、
    前記検出された振幅値を、所定の平均係数を用いて平均フィルタリングして平均振幅値を検出する平均フィルタリング手段と、
    前記検出された平均振幅値と所望の平均値との誤差を検出する誤差検出手段と、
    前記検出された誤差を、所定の積分項係数を用いてループフィルタリングして自動利得制御増幅処理を安定させる安定化信号を生成するループフィルタリング手段と、
    前記受信されたデジタル変調信号波の振幅に基づいて、前記受信レベル変動量を検出する受信レベル変動量検出手段と、
    前記検出された受信レベル変動量に基づいて、前記平均フィルタリング手段の平均係数の値を適応的に設定する平均係数調整手段とを備える自動利得制御装置。
  16. 受信された空中を伝播するデジタル変調信号波を所望の周波数のデジタル変調信号を抽出して第1のデジタル変調信号を生成し、当該第1のデジタル変調信号を所定の利得で自動利得制御増幅して所望の振幅値を有する第2のデジタル変調信号を生成し、当該第2のデジタル変調信号をデジタル信号に変換して第3のデジタル変調信号を生成して、デジタル信号を復調するデジタル復調装置の利得を調整する自動利得制御装置であって、
    前記第3のデジタル変調信号の振幅値を検出する振幅検出手段と、
    前記検出された振幅値を、所定の平均係数を用いて平均フィルタリングして平均振幅値を検出する平均フィルタリング手段と、
    前記検出された平均振幅値と所望の平均値との誤差を検出する誤差検出手段と、
    前記検出された誤差を、所定の積分項係数を用いてループフィルタリングして自動利得制御増幅処理を安定させる安定化信号を生成するループフィルタリング手段と、
    前記受信されたデジタル変調信号波の振幅に基づいて、前記受信レベル変動量を検出する受信レベル変動量検出手段と、
    前記検出された受信レベル変動量に基づいて、前記ループフィルタリング手段の積分項係数の値を変動させる積分項係数調整手段とを備える自動利得制御装置。
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