JP2002050827A - 半導体レーザ - Google Patents
半導体レーザInfo
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- JP2002050827A JP2002050827A JP2000233438A JP2000233438A JP2002050827A JP 2002050827 A JP2002050827 A JP 2002050827A JP 2000233438 A JP2000233438 A JP 2000233438A JP 2000233438 A JP2000233438 A JP 2000233438A JP 2002050827 A JP2002050827 A JP 2002050827A
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Abstract
を少なくできる半導体レーザを提供する。 【解決手段】 本発明に係る半導体レーザ10は、0.
8μm帯、0.9μm帯、1.3μm帯又は1.5μm
帯のいずれかの波長で発光する半導体レーザ10であっ
て、半導体光増幅素子(SOA)20と、SOA20の
光射出面20aと光結合されるように配設された光ファ
イバ30とを備えている。光ファイバ30には、SOA
20の光反射面20bと共に共振器を構成するブラッグ
回折格子32が形成されており、ブラッグ回折格子32
の反射スペクトルの半値全幅δλBは、SOA20の光
反射面20bとブラッグ回折格子32とによって定めら
れるレーザの縦モード間隔δλeの6倍以上11倍以下
である。
Description
し、特に0.8μm帯、0.9μm帯、1.3μm帯、
1.5μm帯のいずれかにおいて発光するものに関す
る。
回折格子が形成された光導波路とを光結合して、半導体
光増幅素子の反射面とブラッグ回折格子とからなる共振
器を用いてレーザ光を出力させる半導体レーザが知られ
ていた。
e 1996 Vol.32 No13」P1202〜1203に記載された半導体
レーザは、スポットサイズ変換LDとブラッグ回折格子
とが光導波路によって接続されて構成されている。
半導体レーザでは、ブラッグ回折格子による回折スペク
トルの半値全幅中に5個のレーザ縦モードが生じてお
り、同文献のFig.3に示されているように、スポットサ
イズ変換LDへの注入電流量の変化によって光出力が不
連続になる、いわゆる「キンク」が生じてしまう。上記
の半導体レーザにおいてもそうであるが、このような外
部共振器型のブラッグ回折格子を用いた半導体レーザの
場合、「キンク」の発生を抑制するために、熱電素子等
の温度制御装置によってレーザの温度を制御する必要が
あった。
電流量の変化や外部環境温度の変化により、レーザの温
度が変化した場合にも光出力の変動を小さくできる半導
体レーザを提供することを目的とする。
ザは、0.8μm帯、0.9μm帯、1.3μm帯又は
1.5μm帯のいずれかにおいて発光する半導体レーザ
であって、活性領域を挟んで対向する光反射面と光射出
面が形成された半導体光増幅素子と、半導体光増幅素子
の光射出面と光結合されると共に、所定の反射スペクト
ルを有するブラッグ回折格子が内部に形成された光導波
路とを備え、ブラッグ回折格子の反射スペクトルの半値
全幅が、光反射面とブラッグ回折格子とによって定めら
れる光共振器に係る縦モード間隔の6倍以上11倍以下
であることを特徴とする。
トルの半値全幅が、レーザの縦モード間隔の6倍以上と
すれば、反射スペクトルの半値全幅の間隔に6つ以上の
縦モードが存在することとなる。これにより、ブラッグ
回折格子の反射率の各縦モード波長間における共振器利
得差を小さくできるので、各縦モード波長間における発
振強度の差を小さくできる。このため、モードホッピン
グが生じた場合であっても、光出力の変動を小さくする
ことができる。
の縦モード間隔の11倍以下である場合に、光出力の変
動を小さくできる。
格子の反射スペクトルの半値全幅は50GHz以上16
50GHz以下であることを特徴としても良い。
トルの半値全幅が上記のような範囲である場合に、光出
力の変動を小さくできる。
ける光反射率は、光射出面とブラッグ回折格子との光結
合効率をη、ブラッグ回折格子の最大反射率をRfgと
した場合に、Re=η2×Rfgによって定められる値
Reより小さいことを特徴としても良い。
率を含めたブラッグ回折格子の実効的な反射率より小さ
くすることにより、半導体光増幅素子の光反射面と光射
出面との間で発生する共振の影響を小さくすることがで
きる。
光ファイバであることを特徴としても良い。
を形成することにより、ブラッグ回折格子を容易に形成
できると共に、経時変化に対しても特性の安定化を図る
ことができる。また、光ファイバとSOAとの光結合を
容易に行うことができる。
Si、InP、GaAs、石英、LiNbO3、LiT
aO3又はポリイミド樹脂のいずれかの基板に形成され
ていることを特徴としても良い。
ブラッグ回折格子を形成することにより、光受信素子や
変調素子等のデバイスとの集積化が容易となる。
導体レーザの好適な実施形態について詳細に説明する。
なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付
し、重複する説明を省略する。
示す断面図である。半導体レーザ10は、パッケージ4
0内に配設された半導体光増幅素子(以下、「SOA」
という)20と、パッケージ40の外側にフェルール5
2によって固定された光ファイバ30とを備えている。
光ファイバ30には、後に詳細に説明するようにブラッ
グ回折格子32が形成されている。パッケージ40は、
内部に配設されたSOA20を密封可能とした箱体であ
る。パッケージ40の一側壁には、ハーメチックガラス
製の窓50が形成されており、窓50を介してSOA2
0とブラッグ回折格子32とは光結合されている。
L型キャリア44が載置されている。L型キャリア44
の上面には、チップキャリア46、サブマウント48が
順次載置され、サブマウント48にSOA20が取り付
けられている。また、SOA20と光ファイバ30との
間には、レンズ49が配設されている。サブマウント4
8はSOA20のヒートシンクとして機能するものであ
り、チップキャリア46はSOA20の取付作業性を考
慮して設けられた部材であり、L型キャリア44はSO
A20の取付台とされている。
20の直接変調によりデータを出力するものであり、デ
ータはアナログ信号あるいは156Mbps〜2.5G
bpsのデジタル信号が用いられる。
びブラッグ回折格子32について、図2に示す模式図
(上面図)を参照しながら説明する。SOA20は、4
元混晶(GaInAsP)多重量子井戸構造の活性層2
2と光導波層とを有している。また、活性層22をその
長手方向から挟むSOA20の両端面は、光反射面20
b、光射出面20aとされている。ここで、光反射面2
0bと光射出面20aとの間のSOA20の長さは、約
200〜600μmである。SOA20は、活性層22
へ電流が注入されることにより光を生じる。発生した光
は増幅されながら活性層22内を進行し、光反射面20
bと回折格子32で反射し、一部の光が回折格子32を
透過して外部へ射出するようになっている。
コーティングがされており、光反射率が非常に低いもの
(0.01〜0.5%)とされている。この光射出面2
0aの反射防止コーティングとしては、例えば誘電体多
層膜が用いられる。この誘電体多層膜は、シリカ(Si
O2)、酸化チタン(TiO2)、窒化けい素(Si
N)、酸化アルミニウム(Al2O3)、フッ化マグネシ
ウム(MgF2)、アモルファスシリコンなどの薄い膜
を積層して形成したものであって、その膜の材質の屈折
率、厚さ及び層数と膜の構成を適宜変えることにより光
反射率の反射依存性を任意に設定することが可能であ
る。このように光射出面20aの反射率を小さいものと
することにより、SOA20の光反射面20bと光射出
面20a、あるいは回折格子32と光射出面20aとに
よる共振の影響を小さいものとすることができる。
振波長における光反射率が非常に高いもの(30〜95
%)とされている。この光反射面20bにおいても、光
射出面20aと同様に誘電体多層膜により形成すること
により、高い光反射率とすることができる。光反射面2
0bから外部に出射する光は、受光素子によりレーザ光
をモニタするのに用いられる。
20aに面して、光ファイバ30が配置され、その光反
射面20bと相互に光の入射及び出射を可能に光結合さ
れている。すなわち、光射出面20aから射出された光
が光ファイバ30の端面30aへ入射され、光ファイバ
30から射出された光が光射出面20aに入射されるよ
うに、SOA20の光射出面20a側に光ファイバ30
が配設されている。ここで、光ファイバ30の端面30
aは先球加工されており、SOA20との光結合率の向
上が図られている(図1に示すように、レンズ49を用
いても良い)。なお、SOA20と光ファイバ30との
光結合率は、10〜80%である。この光ファイバ30
は長尺状の導光部材であって、コア36を取り囲むよう
にして、コア36より低屈折率のクラッド34が形成さ
れている。そして、コア36には所定の反射スペクトル
を有するブラッグ回折格子32が形成されている。この
ブラッグ回折格子32は、SOA20の光反射面20b
と共に共振器を構成するものであって、光ファイバ30
の光軸方向に沿ってコア36の屈折率を周期的に変化さ
せて形成されている。その屈折率の周期により、光の反
射スペクトルが決定される。なお、ブラッグ回折格子3
2の反射率は10〜60%である。
は、ブラッグ回折格子32の反射スペクトルの半値全幅
δλBと、SOA20及びブラッグ回折格子32によっ
て構成される共振器の縦モード間隔(以下、単に「縦モ
ード間隔」という)δλeとは、次のような関係を有し
ている。 6≦δλB/δλe≦11 ここで、縦モード間隔δλeは、発振波長をλ、共振器
の全屈折率を1としたときの光路長をLeとすると、 δλe=λ2/2Le で定義される。上記の関係について、図3を用いて説明
する。ブラッグ回折格子32の反射スペクトルは、図3
に示すように半値全幅δλBの範囲内でひとつのピーク
を有する波形となっている。ブラッグ回折格子32の反
射スペクトルの半値全幅δλBは、縦モード間隔δλe
の6倍から11倍の間隔を有しているので、図3に示す
ように半値全幅δλBの間隔には、6個から11個の縦
モードが存在することとなる。なお、SOA20の両端
面によって構成されるファブリペロー共振器のフリース
ペクトラルレンジ(FSR)は、反射スペクトルの半値
全幅δλBより大きい方が好ましい。
間隔δλeの6倍から11倍となるための共振器長の光
路長Le、ピーク反射波長λB、半値全幅δλBの実用
上好適な組み合わせを図4に示す。
全幅δλBは、50GHz〜1650GHzの間隔を有
している。半値全幅δλBを周波数で定義したのは、回
折波長λに応じて、半値全幅δλBの幅が変化するため
である。ここで、半値全幅δλBを長さの単位に変換す
る変換式を示すと、 δλB[len]=(−λ/c2)δλB[frq] である。なお、cは光速、δλB[len]は半値全幅
δλBの長さ表示、δλB[frq]の周波数表示を示
す。上記の計算式にあてはめて、具体的な例について計
算し、半値全幅の周波数表示を長さ表示に変換する。回
折波長を1550nm、半値全幅δλB[frq]が5
0GHzの場合には、 δλB[len]=−15502/(3×1017)×
(50×109)=−0.4nm
なるので、半値全幅δλB[frq]=50GHzは、
半値全幅δλB[len]=0.4nmに相当する。
作について説明する。SOA20の2つのクラッド層の
間に所定の電圧を印加して、活性層22へ電流を注入す
ると、活性層22中に自然放出光を発する。さらに注入
電流を増加すると、活性層22内で誘導放出を引き起こ
し反射率の低い光射出面20aから射出されていく。
は、光ファイバ30の端面30aからコア36内へ入射
されて、コア36に沿って進行し、ブラッグ回折格子3
2で反射される。そして、ブラッグ回折格子32により
反射された光(図3に示す反射スペクトルを有する)が
SOA20へ向けて進行し、光ファイバ30の端面30
aから射出され、SOA20の光射出面20aを通じて
活性層22内へ入射される。そして、活性層22内を進
行する光は再び増幅されながら光反射面20bで反射さ
れ、その光反射面20bと光ファイバ30のブラッグ回
折格子32との間で往復を繰り返し増幅される。そし
て、ブラッグ回折格子32を透過した所望のレーザ光
は、図2に矢印で示す方向に出力される。
と縦モード間隔δλeとの関係を変えた場合の実験デー
タを図5及び図6に示す。図5に示すように、δλB/
δλe≦5の範囲では光出力にキンクが生じるが、6≦
δλB/δλe≦11の範囲では、実用上問題となるよ
うなキンクは生じない。図6(a)に示すようにδλB
/δλe=5の場合には、注入電流が50mA付近でキ
ンクが生じる。δλB/δλe=6と、δλB/δλe
=11の場合の注入電流と光出力との関係は、図6
(b),(c)に示すように、注入電流が閾値を越えた
範囲でほぼ比例となっている。6≦δλB/δλeの範
囲では、半値全幅δλBの間隔に縦モードが6つ以上存
在することとなるので、ブラッグ回折格子の反射率の各
縦モード波長間における共振器利得差を小さくでき、こ
れにより各縦モード波長間における発振強度の差を小さ
くできる。このため、モードホッピングが生じた場合で
あっても、光出力の変動を小さくすることができる。こ
のような理論に基づくと、半値全幅δλBの間隔にでき
る限り多くの縦モードが存在することとすれば、モード
ホッピングが生じた場合にも光出力の変動を小さくでき
るはずであるが、本発明者は実験の結果、δλB/δλ
e≧24においては、光出力にキンクが生じることを見
出した。例えば、δλB/δλe=24の場合には注入
電流が70mA以上で多数のキンクが(図6(d)参
照)、δλB/δλe=40の場合には注入電流が10
0mA付近でキンクが生じる(図6(e)参照)。
λe≦11の場合には、図8(a)に示すように発振波
長近傍以外の波長帯域における光スペクトルは小さい
が、δλB/δλe≧24の場合には、図8(b)に示
すように発振波長近傍以外の波長帯域における光スペク
トルが大きく、光出力にノイズが発生してしまう不都合
が生じる。また、共振器利得差が小さくなり過ぎると、
容易に広い波長範囲で発振が可能になるため、モードホ
ッピングによる発振波長変動が大きくなってしまうとい
う欠点がある。
の半値全幅δλBが40GHzより小さい場合には、反
射スペクトルの半値全幅δλBと縦モード間隔δλeが
上記のような関係(6≦δλB/δλe≦11)であっ
ても、光出力にキンクが生じてしまう。本実施形態の半
導体レーザ10においては、反射スペクトルの半値全幅
δλBは50GHzから1650GHzであるので、半
値全幅δλBと縦モード間隔δλeが上記のような関係
(6≦δλB/δλe≦11)を満たせば、光出力にキ
ンクが生じない。ここで、半値全幅δλBの上限が16
50GHzであるのは、実用上のレーザ共振器長(約1
mm)から算出すると、縦モード間隔δλeの上限は1
50GHzとなることから決定されている。縦モード間
隔δλeが上限値(150GHz)である場合に、δλ
B/δλe≦11となるようにするためには、半値全幅
δλBは1650GHz以下であることが必要である。
は、ブラッグ回折格子32の反射スペクトルは半値全幅
δλBの範囲内でひとつのピークを有し、反射スペクト
ルの半値全幅δλBを縦モード間隔δλeの6倍から1
1倍としている。これにより、各縦モード間での発振強
度の差が小さくなるため、SOA20の温度変化等によ
ってモードホッピングが生じた場合であっても、光出力
や発振波長の変動を小さくすることができる。従って、
注入電流が増大してSOA20の温度が変化した場合に
も、光出力の変動が抑制され、実用上問題となるような
キンクが生じない。
特性を持つ本実施形態の半導体レーザ10の場合、縦モ
ード間隔と縦モードの環境温度依存性から見積もると、
環境温度変化による光出力変動(モードホッピングによ
るキンク)は、約3.5℃の温度周期で生じるはずであ
る。定常状態で、環境温度変化がSOA温度変化にほぼ
等しいとすると、注入電流に対するSOA温度変化の関
係(0.1℃/mA)から、3.5℃の環境温度変化
は、35mAの注入電流量の変化に相当する。従って、
図6(b)、図6(c)に示すように、閾値電流(約1
0mA)から150mAの電流範囲でキンクが生じるこ
となく光出力が安定であることは、モードホッピング温
度周期を越える環境温度変化が生じても、モードホッピ
ングによるIL特性のキンクが抑制され、光出力変動を
小さくできることを示している。
半導体レーザ10において、−40℃から80℃の環境
温度変化に対して、IL特性にキンクが生じないことを
実験においても確認した。
ーザ10のように、SOA20の温度を制御するための
熱電素子等を有しない構成とすることが可能となる。
るブラッグ回折格子32の反射スペクトルの半値全幅δ
λBは50〜1650GHzであるので、注入電流量を
増大させても、図6(b),(c)に示すように光出力
の変動を少なくすることができる。
SOA20の光射出面20aから射出される光の強度I
pと、該射出光がブラッグ回折格子32で反射して光射
出面20aに入射される際の強度Irとの比Ir/Ip
(以下、ブラッグ回折格子32の「実効反射率Re」と
いう)を、SOA20及びブラッグ回折格子32の光結
合率η(10〜80%)とブラッグ回折格子32の光反
射率Rfg(10〜60%)とから、下記算出式に従っ
て求めると、 Re[min]=η2×Rfg=(0.1)2×0.1=
0.001 Re[max]=η2×Rfg=(0.8)2×0.6=
0.384
率Reは、0.1〜38.4%となる。本実施形態の半
導体レーザでは、SOA20の光射出面20aの光反射
率をブラッグ回折格子の実効反射率Reより小さくし
て、SOA20の両端面による共振器の影響を低減して
いる。
レーザについて図10を参照しながら説明する。第2実
施形態に係る半導体レーザは、SOA20とブラッグ回
折格子32との光結合部が第1実施形態に係る半導体レ
ーザ10と異なる。図10は、第2実施形態に係る半導
体レーザのSOA20と回折格子が形成された光ファイ
バ30とを示す模式図である。第2実施形態に係る半導
体レーザにおいては、SOA20と光ファイバ30との
間にレンズ38が介在されている。そして、光ファイバ
30の先端は光軸に対して斜めの端面30aとされてい
る。このような構成により、SOA20から射出された
光がレンズ38によって集光されて光ファイバ30の端
面30aに入射される際に、光ファイバ30の端面30
aによる反射を減少させ、SOAへの反射戻り光を低減
させると共に、光結合効率の向上を図ることができる。
ザについて説明する。第3実施形態の半導体レーザは、
SOA20が載置されたSi基板60に設けられた石英
光導波路70にブラッグ回折格子32が形成されている
点が第1実施形態の半導体レーザ10と異なる。図11
は、SOA20とブラッグ回折格子32が形成された光
導波路70を示す模式図である。第3実施形態に係る半
導体レーザにおいては、SOA20は、長方形のSi基
板60の一辺付近に形成されたSiテラス26上に載置
されており、SOA20の光射出面20aからSiテラ
ス26が形成された辺と対向する辺に向かって、石英光
導波路70が延在している。そして、この石英光導波路
70にブラッグ回折格子32が形成されている。ブラッ
グ回折格子32は、石英光導波路70に位相マスクを被
覆し、紫外光を照射することによって形成される。SO
A20の構造は、第1実施形態の半導体レーザ10に用
いられるものと同様である。また、SOA20と石英光
導波路70の光結合率は10〜70%である。
Si基板60上に形成された石英光導波路70にブラッ
グ回折格子32を形成し、このブラッグ回折格子32と
Si基板60に載置されたSOA20とを共振器とする
構成としたことにより、フォトダイオードや変調器など
の他のデバイスとの集積化が容易であり、小型で高機能
化を実現できる。
明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるもの
ではない。
子32のピーク反射波長として、図4に1310nm、
1550nmの場合を例示したが、本発明の半導体レー
ザ10に用いられるブラッグ回折格子32のピーク反射
波長は、1310μm、1510μmに限定されない。
本発明の半導体レーザは、0.6μm帯(0.63〜
0.68μm)、0.8μm帯(0.75〜0.87μ
m)、0.9μm帯(0.95〜1.0μm)、1.3
μm帯(1.25〜1.36μm)又は1.5μm帯
(1.45〜1.65μm)のいずれかにおいて発光す
る半導体レーザを実現可能なピーク反射波長を有するブ
ラッグ回折格子を用いることができる。
ッグ回折格子とを共振器とする半導体レーザにおいて、
ブラッグ回折格子の反射スペクトルの半値全幅を共振器
の光路長に係る縦モード間隔の6倍から11倍とするこ
とによって、注入電流量の変化や外部環境温度の変化に
よりレーザの温度変化が生じた場合にも、光出力の変動
を小さくすることができる。
様に、石英基板上に石英導波路を形成できる。石英導波
路は、P、B、Geなどの元素をドーパントとしてコア
とクラッドに屈折率差をつける。回折格子は、紫外線の
照射により位相マスク法や干渉露光法により作製でき
る。
nAs、GaInAsP、AlInAsなどの異なる屈
折率の混晶材料を結晶成長し、コアやクラッドに用いる
ことができる。GaAs基板の場合は、AlGaAsや
GaAsなどをコアやクラッドに用いることができる。
回折格子は、電子ビーム露光法や2光束干渉法でパター
ンを形成し、エッチングで除去された部分に異なる屈折
率を持つ材料を埋め込めば作製できる。なお、この回折
格子作製方法は、他の基板や導波路を用いた場合にも同
様に用いることができる。エッチング除去部分の埋め込
み材料として、BCB(BenzoCycloButene)などの有機樹
脂を用いても良い。
i、Cu、Nbなどの遷移金属を熱拡散する方法やプロ
トン交換法で導波路を作製できる。また、回折格子につ
いては、Ti拡散、プロトン交換法や、Feを拡散して
可視光を照射する方法で屈折率変調をつけることによ
り、作製できる。
LiNbO3、LiTaO3、ポリイミド樹脂などを基板
として、その基板上にポリマ導波路層をスピンコート法
により作製し、フォトマスクを用いた選択光重合反応や
反応性イオンエッチング法でポリマー導波路を形成でき
る。ポリマー導波路への回折格子作製は、電子ビーム露
光や紫外線照射による干渉法などにより、屈折率変調部
分を作製できる。
る。
間隔との関係を示す図である。
回折格子と共振器の光路長との関係を示す図である。
す図である。
である。
る。
る。
・・・活性層、26・・・レンズ、30・・・光ファイバ、32・
・・ブラッグ回折格子、34・・・クラッド、36・・・コア、
38・・・レンズ、40・・・パッケージ、42・・・床面、4
4・・・L型キャリア、46・・・チップキャリア、48・・・
サブマウント、50・・・窓、52・・・フェルール。
Claims (5)
- 【請求項1】 0.8μm帯、0.9μm帯、1.3μ
m帯又は1.5μm帯のいずれかにおいて発光する半導
体レーザであって、 活性領域を挟んで対向する光反射面と光射出面が形成さ
れた半導体光増幅素子と、 前記半導体光増幅素子の光射出面と光結合されると共
に、所定の反射スペクトルを有するブラッグ回折格子が
内部に形成された光導波路と、 を備え、 前記ブラッグ回折格子の反射スペクトルの半値全幅が、
前記光反射面と前記ブラッグ回折格子とによって定めら
れる光共振器に係る縦モード間隔の6倍以上11倍以下
であることを特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項2】 前記ブラッグ回折格子の反射スペクトル
の半値全幅は50GHz以上1650GHz以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ。 - 【請求項3】 前記光射出面における光反射率は、前記
光射出面と前記ブラッグ回折格子との光結合効率をη、
前記ブラッグ回折格子の最大反射率をRfgとした場合
に、 Re=η2×Rfg によって定められる値Reより小さいことを特徴とする
請求項1又は2に記載の半導体レーザ。 - 【請求項4】 前記光導波路は、光ファイバであること
を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導
体レーザ。 - 【請求項5】 前記光導波路は、Si、InP、GaA
s、石英、LiNbO3、LiTaO3又はポリイミド樹
脂のいずれかの基板に形成されていることを特徴とする
請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体レーザ。
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