JP2002050805A - 圧電トランス - Google Patents

圧電トランス

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JP2002050805A
JP2002050805A JP2000235101A JP2000235101A JP2002050805A JP 2002050805 A JP2002050805 A JP 2002050805A JP 2000235101 A JP2000235101 A JP 2000235101A JP 2000235101 A JP2000235101 A JP 2000235101A JP 2002050805 A JP2002050805 A JP 2002050805A
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transformer element
power generation
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JP2000235101A
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English (en)
Inventor
Toshiji Tsujihara
利治 辻原
Noritsugu Ogasa
統嗣 小笠
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Daishinku Corp
Original Assignee
Daishinku Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電トランス素子とリード端子との導電性接
合材の接合作業性を飛躍的に向上させ、ケースの組立作
業性が極めて高い圧電トランスを提供する。 【解決手段】 圧電トランス素子1と、絶縁性樹脂のケ
ースと、前記圧電トランス素子の入力電極11、12、
出力電極13をそれぞれ前記ケースの外部に導く複数の
可撓性板バネ状リード端子4A、5A、6Aとを備えて
なる圧電トランスであって、前記ケースは、駆動領域ケ
ース分割体2Aと発電領域ケース分割体3Aとから構成
されるとともに、当該各領域のケース分割体には、リー
ド端子と圧電トランス素子とが接続される部分を露出さ
せる開口部と、前記上下主面の主壁部を連結する側壁部
とが形成され、前記駆動領域ケース分割体と前記発電領
域ケース分割体をお互いに係止することで、一体化され
てなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器等におい
て交流電圧を変圧する圧電トランスに関するものであ
り、特に、λモード、λ/2モードで共振する圧電トラ
ンスに最適な樹脂ケース構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧電トランスは、比較的単純な構造で、
小型、低背化が可能であり、近年高電圧発生装置として
液晶ディスプレイのバックライト用インバータ等に使用
されつつある。このような電子機器は小型化、薄型化が
急速に進み、使用される圧電トランスも小型化、低背化
されたものが開発されており、昇圧比、あるいは降圧比
を高くすることができ、駆動回路の構成を簡単にするこ
とができる積層型圧電トランスが使用されている。そし
て、取り扱いが容易となり、外部回路への搭載も容易な
パッケージ化された圧電トランスが求められている。
【0003】例えば、特願平11−106392号に
は、金属の板ばね状のリード端子を例えばモールド一体
成形などにより、上面を開口させた構成のケースに一体
的に取り付けており、当該ケース内に圧電トランス素子
を収納したものが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では、入出力電極用リード端子の配置位置にケースの
側壁が近接しやすく、特に、入力電極用リード端子はケ
ース側壁間に挟まれた切り欠き内に配置されているた
め、これらの各リード端子と圧電トランス素子の電極と
の導電性接合材による接合作業は、これらの側壁とリー
ド端子、ならびに圧電トランス素子の隙間部分に導電性
接合材の塗布ノズル、あるいは塗布具を挿入しなければ
ならず、取り付け作業が極めて困難であり、作業性の悪
いものであった。さらに、上記構成では、圧電トランス
素子を上面部の機械的衝撃から保護するとともに電気的
に絶縁を確保するには蓋体を別途取り付ける必要があっ
た。
【0005】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、圧電トランス素子とリード端子との導電性
接合材の接合作業性を飛躍的に向上させ、ケースの組立
作業性が極めて高い圧電トランスを提供することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による圧電トラン
スは、直方体形状で、入力電極の形成された駆動領域と
出力電極の形成された発電領域を具備してなる圧電トラ
ンス素子と、その圧電トランス素子を収容する絶縁性樹
脂のケースと、前記圧電トランス素子の入力電極、出力
電極をそれぞれ前記ケースの外部に導くとともに当該ケ
ースに形成されてなる複数の可撓性板バネ状リード端子
とを備えてなる圧電トランスであって、前記ケースは、
前記圧電トランス素子の駆動領域の少なくとも上下主面
を覆う主壁部が形成された駆動領域ケース分割体と、前
記圧電トランス素子の発電領域の少なくとも上下主面を
覆う主壁部が形成された発電領域ケース分割体とから構
成されるとともに、当該各領域のケース分割体には、リ
ード端子と圧電トランス素子とが接続される部分を露出
させる開口部と、前記上下主面の主壁部を連結する側壁
部とが形成され、前記駆動領域ケース分割体と前記発電
領域ケース分割体をお互いに係止することで、一体化さ
れてなることを特徴とする。
【0007】特許請求項1により、前記ケースは、前記
圧電トランス素子の駆動領域と発電領域を、圧電トラン
ス素子を上下面の主壁部とこれらを連結する側壁部によ
り、外部の機械的衝撃から保護し、外部との電気的な絶
縁領域を確保するとともに、圧電トランス素子の長手方
向に沿って分割構成されるため、前記圧電トランス素子
の長手方向の寸法に応じたケース設計が行いやすく、ケ
ースの設計自由度が飛躍的に向上する。
【0008】そして、前記ケースは、前記各領域のケー
ス分割体にリード端子と圧電トランス素子とが接続され
る部分を露出させる開口部が形成されており、駆動領域
ケース分割体のリード端子と前記圧電トランス素子の入
力電極とを導電性接合材による接合を行った後に、発電
領域ケース分割体を係止させて一体化し、発電領域ケー
ス分割体のリード端子と前記圧電トランス素子の出力電
極とを導電性接合材による接合を行うことで、ケースの
側壁部分に遮られることなく、極めて効率的かつ容易
に、圧電トランス素子とリード端子との導電性接合材の
接合作業が行える。さらに、前記開口部は、完成した圧
電トランスの放熱窓として機能し、圧電トランスの蓄熱
による変換効率の低下を防ぐことができる。
【0009】また、特許請求項2に示すように、前記駆
動領域ケース分割体は、前記圧電トランス素子の上下主
面を覆う主壁部と、前記ケース分割体に植設され、前記
圧電トランス素子の入力電極と接続される入力リード端
子と、前記入力リード端子と圧電トランス素子との接続
部分を露出させる側壁開口部と、前記上下の主壁部を連
結する側壁部とを具備し、前記発電領域ケース分割体
は、前記圧電トランス素子の上下主面を覆う主壁部と、
前記ケース分割体に植設され、前記圧電トランス素子の
出力電極と接続される出力リード端子と、前記出力リー
ド端子と圧電トランス素子との接続部分を露出させる側
壁開口部と、前記上下の主壁部を連結する側壁部とを具
備してなり、前記駆動領域ケース分割体には、前記発電
領域ケース分割体と対向する主壁部の側面に凹部を形成
し、前記発電領域ケース分割体の主壁部の側面には、前
記駆動領域ケース分割体の凹部と嵌め合う凸部が形成さ
れてなることを特徴とする。
【0010】特許請求項2により、上述の作用効果に加
えて、前記発電領域ケース分割体と対向する前記駆動領
域ケース分割体の主壁部の側面に凹部を形成し、前記発
電領域ケース分割体の主壁部の側面には、前記駆動領域
ケース分割体の凹部と嵌め合う凸部が形成されて、お互
いに係止させて一体化することで、極めて容易にケース
体を組み立てることができる。また、前記各領域のケー
ス分割体にはリード端子と圧電トランス素子とが接続さ
れる部分を露出させる開口部を各領域のケース分割体の
側壁部分に構成としたことにより、圧電トランス素子と
リード端子との導電性接合材の接合作業も前記側壁開口
部から極めて容易に行える。さらに、前記駆動領域ケー
ス分割体の主壁部の側面側に凹部が形成されているた
め、当該主壁部の側面から係止機構が長手方向に突出す
ることなく、前記駆動領域ケース分割体のリード端子と
前記圧電トランス素子の入力電極を導電性接合材により
接合する際に、前記係止機構が障壁となって作業性を著
しく低下させることがない。
【0011】また特許請求項3に示すように、前記駆動
領域ケース分割体の凹部と、前記発電領域ケース分割体
の凸部には脱落防止の係止機構が形成されてなることを
特徴とする。
【0012】特許請求項3により、上述の作用効果に加
えて、各領域のケース分割体を組み立てた後の一体性を
高め、各領域のケース分割体の脱落を防止することがで
きる。
【0013】
【実施の形態】本発明による第1の実施の形態を図面と
ともに説明する。本実施の形態では、λモードで駆動す
るローゼン型の積層圧電トランス素子を用いた圧電トラ
ンスを例にとり説明する。図1は分解斜視図であり、図
2は図1を組み立てた状態の斜視図であり、図3は図2
のA−A線に沿う断面図である。
【0014】圧電トランス素子1はPZT系の圧電磁器
板を材料としており、全体として細長い直方体形状で、
長辺方向中央部付近を境に駆動部分1Aと発電部分1B
とに分けられている。当該圧電トランス素子1は圧電素
子1aを、例えば9層に積層した構成であり、前記駆動
部分においては前記各圧電素子間に内部入力電極11
a、12aが交互に複数介在しており、各圧電素子1a
は互いに対向する方向に分極処理が施されている。内部
入力電極11aの組はそれぞれ共通接続され、一方の入
力電極11を構成しており、内部入力電極12aの組は
それぞれ共通接続され、他方の入力電極12を構成して
いる。これら両入力電極は一層おきに側面電極111、
121により共通接続され、一対の入力電極11、12
としてそれぞれ独立した電極を形成している。なお、こ
れら側面電極111、121は、圧電トランス素子1の
一側面の振動節部近傍に形成されている。
【0015】また、発電部分1Bの長手方向端面には出
力電極13が形成されているとともに、駆動部分から当
該端部の出力電極に向かって分極処理が施されている。
なお、出力電極から駆動部分に向かって分極処理を施し
てもよい。上記各電極は例えば銀あるいは銀パラジウム
からなる。そして、前記入力電極に交流電圧を印加する
と逆圧電効果により強い機械振動が起こり、圧電効果に
より変圧作用が得られる。
【0016】ケースは、前記圧電トランス素子の駆動部
分1Aを覆う駆動領域ケース分割体2Aと、前記圧電ト
ランス素子の発電部分1Bを覆う発電領域ケース分割体
3Aとから構成される。
【0017】前記駆動領域ケース分割体2Aは、前記圧
電トランス素子の上下主面を覆う主壁部21A、22A
と、前記主壁部21A、22Aと連結する側壁部23
A、24A、25Aとを有している。そして、前記圧電
トランス素子の入力電極側の側面電極111に対応する
領域には、前記側壁23Aの一部が切除された側壁開口
部231Aが形成されて、当該開口部231Aに入力電
極用のリード端子4Aが配置されている。前記圧電トラ
ンス素子の入力電極側の側面電極121に対応する領域
には、前記側壁24Aの一部が切除された側壁開口部2
41Aが形成されて、当該開口部241Aに入力電極用
のリード端子5Aが配置されている。各リード端子4
A、5Aには前記圧電トランス素子を押圧保持できるよ
うバネ性を有する湾曲した素子延伸部41A、51Aが
形成されている。またこれらリード端子4A、5Aの下
部はケースに埋設されており、ケース内部(樹脂内部)
を通って、ケースの側壁部23Aの側面端部から下主壁
部の底面にかけて外部接続部42A、52Aとして導出
されている。
【0018】前記駆動領域ケース分割体の主壁部21
A、22Aの発電領域ケース分割体と対向する側面に
は、凹部211A、221Aが形成されており、後述す
る発電領域ケース分割体の凸部と嵌合できるように構成
されている。また、前記凹部211A、221Aには、
脱落防止の係止機構として、後述する発電領域ケース分
割体の凸部の突起と、係止される溝部212A、222
Aが形成されている。
【0019】前記発電領域ケース分割体3Aは、前記圧
電トランス素子の上下主面を覆う主壁部31A、32A
と、前記主壁部31A、32Aと連結する側壁部33
A、34A、35Aとを有している。そして、前記圧電
トランス素子の出力電極13に対応する領域には、前記
側壁35Aの一部が切除された側壁開口部351Aが形
成されて、当該開口部351Aに出力電極用のリード端
子6Aが配置されている。リード端子6Aには前記圧電
トランス素子を押圧保持できるようバネ性を有する湾曲
した素子延伸部61Aが形成されている。またこれらリ
ード端子6Aの下部はケースに埋設されており、ケース
内部(樹脂内部)を通って、ケースの側壁部35Aの側
面端部から下主壁部の底面にかけて外部接続部62Aと
して導出されている。
【0020】前記発電領域ケース分割体の主壁部31
A、32Aの駆動領域ケース分割体と対向する側面に
は、凸部311A、321Aが形成されており、前記駆
動領域ケース分割体の凹部と嵌合できるように構成され
ている。また、前記凸部311A、321Aには、脱落
防止の係止機構として、前記発電領域ケース分割体の凹
部の溝部と、係止される突起312A、322Aが形成
されている。
【0021】上記ケース分割体2A、3Aはエポキシ樹
脂等のエンジニアリングプラスチック、液晶ポリマ等の
難燃性の絶縁材料からなる。なお、上記各ケース分割体
には、図示しないが、圧電トランス素子1を収納した
際、当該圧電トランス素子の振動の節に対応する部分
に、枕部M(一体成型物、別途形成物のいずれでも可)
が形成されている。このようなケース形状、ならびにケ
ースと各リード端子の一体化は樹脂モールド成型技術を
用いるとよく、入力電極用のリード端子、出力電極用の
リード端子における素子延伸部と外部接続部はリードフ
レームにより一体形成し、これを所定のケース金型を用
いて樹脂モールド成型することにより、比較的容易に金
属配線を絶縁材料内部に埋設した構成とすることができ
る。なお、各端子の金属材料は例えばリン青銅、ベリリ
ウム銅を用いている。
【0022】以上のように構成されたケース分割体2A
の上下の主壁部と側壁部で囲まれた収納部に圧電トラン
ス素子1を収納し、前記圧電トランス素子の入力電極側
の側面電極111と入力電極用のリード端子の素子延伸
部41A、ならびに前記圧電トランス素子の入力電極側
の側面電極121と入力電極用のリード端子の素子延伸
部51Aを、前記開口部231A、241Aから治具を
挿入することで、導電性樹脂接着剤あるいは半田等の導
電性接合材により接合する。
【0023】また、ケース分割体3Aの上下の主壁部と
側壁部で囲まれた収納部に、前記状態の前記圧電トラン
ス素子1を収納しながら、前記ケース分割体の凹部21
1A、221Aに当該ケース分割体の凸部311A、3
21Aを嵌め込み、前記溝部212A、222Aと突起
312A、322Aを係止させることで、ケース分割体
2Aと3Aとを一体化する。そして、前記圧電トランス
素子の出力電極側13と出力電極用のリード端子の素子
延伸部61Aを、前記開口部341Aから治具を挿入す
ることで、導電性樹脂接着剤あるいは半田等の導電性接
合材により接合することで圧電トランスの完成となる。
【0024】なお、第1の実施例における、圧電トラン
ス素子として、積層型のものを例にしたが、単層型のも
のにも適用できる。
【0025】第2の実施の形態をλ/2モードで駆動す
る中央駆動型の積層型圧電トランス素子を例にとり説明
する。図4は分解斜視図であり、図5は図4を組み立て
た状態の斜視図であり、図6は図5のB−B線に沿う断
面図である。
【0026】圧電トランス素子7はPZT系の圧電磁器
板を材料としており、全体として細長い直方体形状で、
長辺方向中央部付近には駆動部分7Aが、その両側部分
には発電部分7B、7Cが形成された構成である。当該
圧電トランス素子7は圧電素子7aを、例えば9層に積
層した構成であり、前記駆動部分においては前記各圧電
素子間に内部入力電極71a、72aが交互に複数介在
しており、各圧電素子7aは互いに対向する方向に分極
処理が施されている。内部入力電極71aの組はそれぞ
れ共通接続され、一方の入力電極71を構成しており、
内部入力電極72aの組はそれぞれ共通接続され、他方
の入力電極72を構成している。これら両入力電極は一
層おきに側面電極711、721により共通接続され、
一対の入力電極71、72としてそれぞれ独立した電極
を形成している。なお、これら側面電極711、721
は、圧電トランス素子7の一側面の振動節部近傍に形成
されている。
【0027】また、発電部分7B、7Cの長手方向端面
には出力電極73、74が形成されているとともに、中
央部分の駆動部分から当該両端部の出力電極に向かって
各分極処理が施されている。上記各電極は例えば銀ある
いは銀パラジウムからなる。なお、長手方向の分極は逆
に両端部から中央部に向かう方向にとしてもよい。そし
て、前記入力電極に交流電圧を印加すると逆圧電効果に
より強い機械振動が起こり、圧電効果により変圧作用が
得られる。
【0028】ケースは、前記圧電トランス素子の駆動部
分7Aを覆う駆動領域ケース分割体2Bと、前記圧電ト
ランス素子の発電部分7B、7Cを覆う発電領域ケース
分割体3B、4Bとから構成される。
【0029】前記駆動領域ケース分割体2Bは、前記圧
電トランス素子の上下主面を覆う主壁部21B、22B
と、前記主壁部21B、22Bと連結する側壁部23
B、24Bとを有している。そして、前記圧電トランス
素子の入力電極側の側面電極711に対応する領域に
は、前記側壁23Bの一部が切除された側壁開口部23
1Bが形成されて、当該開口部231Bに入力電極用の
リード端子5Bが配置されている。前記圧電トランス素
子の入力電極側の側面電極721に対応する領域には、
前記側壁24Bの一部が切除された側壁開口部241B
が形成されて、当該開口部241Bに入力電極用のリー
ド端子6Bが配置されている。各リード端子5B、6B
には前記圧電トランス素子を押圧保持できるようバネ性
を有する湾曲した素子延伸部51B、61Bが形成され
ている。またこれらリード端子5B、6Bの下部はケー
スに埋設されており、ケース内部(樹脂内部)を通っ
て、ケースの側壁部23Bの側面端部から下主壁部の底
面にかけて外部接続部52B、62Bとして導出されて
いる。
【0030】前記駆動領域ケース分割体の主壁部21
B、22Bの両側面には、凹部211B、212B、2
21B、222Bが形成されており、後述する各発電領
域ケース分割体の凸部と嵌合できるように構成されてい
る。また、前記凹部211B、212B、221B、2
22Bには、脱落防止の係止機構として、後述する発電
領域ケース分割体の凸部の突起と、係止される溝部21
3B、214B、223B、224Bが形成されてい
る。
【0031】前記発電領域ケース分割体3B、4Bは、
前記圧電トランス素子の上下主面を覆う主壁部31B、
32B、ならびに41B、42Bと、前記主壁部31
B、32B、ならびに41B、42Bと連結する側壁部
33B、34B、ならびに43B、44Bとを有してい
る。そして、前記圧電トランス素子の出力電極73、7
4に対応する領域には、側壁開口部35B、45Bが形
成されて、当該開口部35B、45Bに出力電極用のリ
ード端子7B、8Bが配置されている。リード端子7
B、8Bには前記圧電トランス素子を押圧保持できるよ
うバネ性を有する湾曲した素子延伸部71B、81Bが
形成されている。またこれらリード端子7B、8Bの下
部はケースに埋設されており、ケース内部(樹脂内部)
を通って、ケースの下主壁部32B、ならびに42Bか
ら側面端部にかけて外部接続部72B(図示せず)、な
らびに82Bとして導出されている。
【0032】前記発電領域ケース分割体の主壁部31
B、32B、ならびに41B、42Bの前記駆動領域ケ
ース分割体と対向する側面には、凸部311B、321
B、ならびに411B、421Bが形成されており、前
記駆動領域ケース分割体の凹部と嵌合できるように構成
されている。また、前記凸部311B、321B、なら
びに411B、421Bには、脱落防止の係止機構とし
て、前記発電領域ケース分割体の凹部の溝部と、係止さ
れる突起312B、322B、ならびに412B、42
2Bが形成されている。
【0033】上記ケース分割体2B、3B、4Bはエポ
キシ樹脂等のエンジニアリングプラスチック、液晶ポリ
マ等の難燃性の絶縁材料からなる。なお、上記各ケース
分割体には、図示しないが、圧電トランス素子7を収納
した際、当該圧電トランス素子の振動の節に対応する近
傍部分に、枕部M(一体成型物、別途形成物のいずれで
も可)が形成されている。このようなケース形状、なら
びにケースと各リード端子の一体化は樹脂モールド成型
技術を用いるとよく、入力電極用のリード端子、出力電
極用のリード端子における素子延伸部と外部接続部はリ
ードフレームにより一体形成し、これを所定のケース金
型を用いて樹脂モールド成型することにより、比較的容
易に金属配線を絶縁材料内部に埋設した構成とすること
ができる。なお、各端子の金属材料は例えばリン青銅、
ベリリウム銅を用いている。
【0034】以上のように構成されたケース分割体2B
の上下の主壁部と側壁部で囲まれた収納部に圧電トラン
ス素子7を収納し、前記圧電トランス素子の入力電極側
の側面電極711と入力電極用のリード端子の素子延伸
部51B、ならびに前記圧電トランス素子の入力電極側
の側面電極721と入力電極用のリード端子の素子延伸
部61Bを、前記開口部231B、241Bから治具を
挿入することで、導電性樹脂接着剤あるいは半田等の導
電性接合材により接合する。
【0035】また、ケース分割体3Bの上下の主壁部と
側壁部で囲まれた収納部に、前記状態の前記圧電トラン
ス素子7を収納しながら、前記ケース分割体の凹部21
1B、221Bに当該ケース分割体の凸部311B、3
21Bを嵌め込み、前記溝部213B、223Bと突起
312B、322Bを係止させることで、ケース分割体
2Bと3Bとを一体化する。そして、前記圧電トランス
素子の出力電極側73と出力電極用のリード端子の素子
延伸部71Bを、前記開口部35Bから治具を挿入する
ことで、導電性樹脂接着剤あるいは半田等の導電性接合
材により接合する。
【0036】さらに、ケース分割体4Bの上下の主壁部
と側壁部で囲まれた収納部に、前記状態の前記圧電トラ
ンス素子7を収納しながら、前記ケース分割体の凹部2
12B、222Bに当該ケース分割体の凸部411B、
421Bを嵌め込み、前記溝部214B、224Bと突
起412B、422Bを係止させることで、ケース分割
体2Bと4Bとを一体化する。そして、前記圧電トラン
ス素子の出力電極側74と出力電極用のリード端子の素
子延伸部81Bを、前記開口部45Bから治具を挿入す
ることで、導電性樹脂接着剤あるいは半田等の導電性接
合材により接合することで圧電トランスの完成となる。
【0037】なお、第2の実施例における、圧電トラン
ス素子として、積層型のものを例にしたが、単層型のも
のにも適用できる。
【0038】次に、上記第2の実施例の応用例を図7、
図8とともに説明する。図7は斜視図であり、図8は図
7のC−C線に沿う断面図である。なお、上記第2の実
施例と基本的構成は同一であり、変更点のみを説明す
る。
【0039】第2の応用例では、ケース分割体2B、3
B、4Bを組み立てた際に、外部接続端子72B(図示
せず)、82Bは、各ケース分割体に形成された導電膜
(例えば、上記リード端子と同一の素材からなる金属
板)91、92、93の共通接続ラインにて、電気的に
共通接続されるように構成されている。従って、中央駆
動型の圧電トランスにおいて必要とされていた、外部回
路基板上で共通接続する電極パターンを形成する必要が
なくなり、外部回路基板の回路パターン設計の自由度を
向上させ、外部回路基板の省スペース化、高密度実装化
が行える。
【0040】ケース分割体2Bでは、上主壁部21Bの
内部で長辺方向に沿って、導電膜91が形成されてお
り、当該導電膜91は前記凹部211B、212Bの内
面で露出するように構成されている。ケース分割体3B
では、前記リード端子7Bと一体的に設けられるととも
に、下主壁部32Bの内部から側壁33Bの内部を経由
して上主壁部31Bの内部に引き回された導電膜92が
形成されており、当該導電膜92は前記凸部311Bの
上面で露出するように構成されている。ケース分割体4
Bでは、前記リード端子8Bと一体的に設けられるとと
もに、下主壁部42Bの内部から側壁43Bの内部を経
由して上主壁部41Bの内部に引き回された導電膜93
が形成されており、当該導電膜93は前記凸部411B
の上面で露出するように構成されている。以上のように
構成されたケース分割体2B、3B、4Bを組み立てる
ことで、導電膜91と導電膜92、ならびに導電膜91
と導電膜93はお互いに電気的に接続され、外部接続端
子72B(図示せず)、82Bが共通接続される。
【0041】なお、上記第2の応用例における、導電膜
として金属板のリード端子をモールド一体成型したもの
を例にしたが、これらに限られるものでなく、導電性樹
脂接着剤、導電性のインク等をケースに塗布したもので
もよい。
【0042】
【発明の効果】特許請求項1により、前記ケースは、前
記圧電トランス素子の駆動領域と発電領域を、圧電トラ
ンス素子を上下面の主壁部とこれらを連結する側壁部に
より、外部の機械的衝撃から保護し、外部との電気的な
絶縁領域を確保するとともに、圧電トランス素子の長手
方向に沿って分割構成されるため、前記圧電トランス素
子の長手方向の寸法に応じたケース設計が行いやすく、
ケースの設計自由度が飛躍的に向上する。
【0043】そして、前記ケースは、前記各領域のケー
ス分割体にリード端子と圧電トランス素子とが接続され
る部分を露出させる開口部が形成されており、駆動領域
ケース分割体のリード端子と前記圧電トランス素子の入
力電極とを導電性接合材による接合を行った後に、発電
領域ケース分割体を係止させて一体化し、発電領域ケー
ス分割体のリード端子と前記圧電トランス素子の出力電
極とを導電性接合材による接合を行うことで、ケースの
側壁部分に遮られることなく、極めて効率的かつ容易
に、圧電トランス素子とリード端子との導電性接合材の
接合作業が行える。さらに、前記開口部は、完成した圧
電トランスの放熱窓として機能し、圧電トランスの蓄熱
による変換効率の低下を防ぐことができる。
【0044】特許請求項2により、上述の作用効果に加
えて、前記発電領域ケース分割体と対向する前記駆動領
域ケース分割体の主壁部の側面に凹部を形成し、前記発
電領域ケース分割体の主壁部の側面には、前記駆動領域
ケース分割体の凹部と嵌め合う凸部が形成されて、お互
いに係止させて一体化することで、極めて容易にケース
体を組み立てることができる。また、前記各領域のケー
ス分割体にはリード端子と圧電トランス素子とが接続さ
れる部分を露出させる開口部を各領域のケース分割体の
側壁部分に構成としたことにより、圧電トランス素子と
リード端子との導電性接合材の接合作業も前記側壁開口
部から極めて容易に行える。さらに、前記駆動領域ケー
ス分割体の主壁部の側面側に凹部が形成されているた
め、当該主壁部の側面から係止機構が長手方向に突出す
ることなく、前記駆動領域ケース分割体のリード端子と
前記圧電トランス素子の入力電極を導電性接合材により
接合する際に、前記係止機構が障壁となって作業性を著
しく低下させることがない。
【0045】特許請求項3により、上述の作用効果に加
えて、各領域のケース分割体を組み立てた後の一体性を
高め、各領域のケース分割体の脱落を防止することがで
きる。
【0046】以上本発明により、圧電トランス素子とリ
ード端子との導電性接合材の接合作業性を飛躍的に向上
させ、ケースの組立作業性が極めて高い圧電トランスを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態を示す分解斜視図。
【図2】図1を組み立てた状態の斜視図。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図。
【図4】第2の実施形態を示す分解斜視図。
【図5】図4を組み立てた状態の斜視図。
【図6】図5のB−B線に沿う断面図。
【図7】第2の実施形態の応用例を示す斜視図。
【図8】図7のC−C線に沿う断面図。
【符号の説明】
1、7・・・圧電トランス素子 11、12、71、72・・・入力電極 13、73、74・・・出力電極 2A、2B・・・駆動領域ケース分割体 3A、3B、4B・・・発電領域ケース分割体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直方体形状で、入力電極の形成された駆
    動領域と出力電極の形成された発電領域を具備してなる
    圧電トランス素子と、その圧電トランス素子を収容する
    絶縁性樹脂のケースと、前記圧電トランス素子の入力電
    極、出力電極をそれぞれ前記ケースの外部に導くととも
    に当該ケースに形成されてなる複数の可撓性板バネ状リ
    ード端子とを備えてなる圧電トランスであって、 前記ケースは、前記圧電トランス素子の駆動領域の少な
    くとも上下主面を覆う主壁部が形成された駆動領域ケー
    ス分割体と、前記圧電トランス素子の発電領域の少なく
    とも上下主面を覆う主壁部が形成された発電領域ケース
    分割体とから構成されるとともに、当該各領域のケース
    分割体には、リード端子と圧電トランス素子とが接続さ
    れる部分を露出させる開口部と、前記上下主面の主壁部
    を連結する側壁部とが形成され、前記駆動領域ケース分
    割体と前記発電領域ケース分割体をお互いに係止するこ
    とで、一体化されてなることを特徴とする圧電トラン
    ス。
  2. 【請求項2】 前記駆動領域ケース分割体は、前記圧電
    トランス素子の上下主面を覆う主壁部と、前記ケース分
    割体に植設され、前記圧電トランス素子の入力電極と接
    続される入力リード端子と、前記入力リード端子と圧電
    トランス素子との接続部分を露出させる側壁開口部と、
    前記上下の主壁部を連結する側壁部とを具備し、 前記発電領域ケース分割体は、前記圧電トランス素子の
    上下主面を覆う主壁部と、前記ケース分割体に植設さ
    れ、前記圧電トランス素子の出力電極と接続される出力
    リード端子と、前記出力リード端子と圧電トランス素子
    との接続部分を露出させる側壁開口部と、前記上下の主
    壁部を連結する側壁部とを具備してなり、 前記駆動領域ケース分割体には、前記発電領域ケース分
    割体と対向する主壁部の側面に凹部を形成し、前記発電
    領域ケース分割体の主壁部の側面には、前記駆動領域ケ
    ース分割体の凹部と嵌め合う凸部が形成されてなること
    を特徴とする特許請求項1記載の圧電トランス。
  3. 【請求項3】 前記駆動領域ケース分割体の凹部と、前
    記発電領域ケース分割体の凸部には脱落防止の係止機構
    が形成されてなることを特徴とする特許請求項2記載の
    圧電トランス。
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