JP2002049899A - コイル配線配設部材およびデータキャリア装置 - Google Patents

コイル配線配設部材およびデータキャリア装置

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JP2002049899A
JP2002049899A JP2000232697A JP2000232697A JP2002049899A JP 2002049899 A JP2002049899 A JP 2002049899A JP 2000232697 A JP2000232697 A JP 2000232697A JP 2000232697 A JP2000232697 A JP 2000232697A JP 2002049899 A JP2002049899 A JP 2002049899A
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coil
wiring layer
coil wiring
wiring
layer
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Takuya Higuchi
樋口  拓也
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベース基材の一方の面に第1のコイル配線
層、他方の面に第2のコイル配線層を互いに接続して配
設したコイル配線配設部材であって、データキャリア装
置のアンテナコイルとて使用した際、その共振周波数
が、第1のコイル配線層、第2のコイル配線層の位置合
せずれの影響を受けにくいものを提供する。また、コイ
ル配線配設部材にてアンテナコイルを形成したデータキ
ャリア装置で、共振周波数等の電気的性能が安定したデ
ータキャリア装置を提供する。 【解決手段】 第2のコイル配線層は、配線幅を第1の
コイル配線層の配線幅とその配線間隔とを合せた幅にし
たもので、第1のコイル配線層の配線間隔と第2のコイ
ル配線層の配線間隔とは同じであり、第2のコイル配線
層の配線位置は、第1のコイル配線層の最外周配線の1
本以上内側に位置し、且つ、第1のコイル配線層の最内
周配線の1本以上外側に位置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベース基材の一方
の面に第1のコイル配線層、他方の面に第2のコイル配
線層を互いに接続して配設した、データキャリア装置に
おけるアンテナコイルを形成するための、コイル配線配
設部材、及びデータキャリア装置に関する。
【0002】
【従来の技術】情報の機密性の面からICカードが次第
に普及されつつ中、カード本体に半導体メモリ等のIC
を内蔵し、且つカード表面に読み書き装置(リードライ
ター)との接続用の導電性端子(以降外部端子と言う)
を設けた接触型のICカードが一般的に使用されてい
る。しかし、外部端子を設けた接触型のIカードでは、
接触部の汚れ、酸化、腐蝕、摩擦、破損による接触不良
が生じ易く、静電気等による損傷も生じ易いため、近年
では、読み書き装置(リードライター)と接触せずに情
報の授受を行う非接触型のICカードが提案されてい
る。非接触型のICカードは、空間に高周波電磁界や超
音波、光等の振動エネルギーの場を設け、そのエネルギ
ーを吸収、整流してカードに内蔵された電子回路を駆動
するための直流電力源とすると共に、これらの場の交流
成分の周波数をそのまま用いるか、あるいは、逓倍や逓
降して識別信号となし、情報(データ)の授受に使用す
るもので、コイルやコンデンサ等の結合器を介して、I
Cカードとマイクロコンピュータ等の情報処理回路との
間で、非接触にデータの授受を行う。
【0003】信号交換を、あるいは信号交換と電力供給
とを電磁波により行う、コイル配線を備えた非接触IC
カードにおいては、従来、コイルとしては、ワイヤー
(断面略円状の線)を単にスパイラル状に巻き加工した
巻き線コイルをそのまま用いたり、あるいはエッチン
グによりプリント基板上に形成されたプリントコイルが
使用されていた。の場合、ICカードの厚みがISO
7816の規格で規定されているような0.76mm程
度の厚みの中に内蔵するためには、ワイヤーの径を細く
して巻き数を多くすると、ワイヤー自体の抵抗が大きく
なり、所望の適当な特性が得られない。これに対応する
ため、平角線(断面略四角状の線)を使用し、コイル幅
を大きくし、巻き数を多くした場合、カード化した後、
コイル自体が曲げ等の応力に対して弱くなる。この場
合、コイルの製造は、ICカードの仕様に合わせたコイ
ル状の金属製のポビンに電線を巻き付けることによりコ
イルを作製する(図示していない)。そして、巻き終え
たコイルがボビンから外されて、次工程に供される。ボ
ビンから外されると、特に巻き数が少ない場合や、線材
(ワイヤー)が細いものは、形状が崩れ易い。このよう
に、のコイルを使用する場合、その製造面やカード後
の品質面で問題があり、エッチングによりプリント基
板上に形成されたプリントコイルが使用されている。そ
して、の場合には、カードサイズの限られた面積で
は、十分な巻き数を達成することができずインダクタン
スが不十分となるため、コイル配線を2層に形成する方
法が採られるようになってきた。
【0004】一方、データを搭載したICを、アンテナ
コイルと接続した、シート状ないし札状のICタグと呼
ばれる非接触式データキャリアが、近年、種々提案され
ており、これを、商品や包装箱等に付け、万引き防止、
物流システムに利用している。ICタグの場合、生産
面、品質面から、コイル配線形成はエッチングにより、
通常、行なわれている。この場合も、サイズの限られた
面積では、十分な巻き数を達成することができずインダ
クタンスが不十分となるため、コイル配線を2層に形成
する方法が採られるようになってきた。
【0005】上記のように、アンテナコイルを有する非
接触式のICタグや、非接触ICカードにおいては、ア
ンテナコイル配線を2層に形成する方法が採られるよう
になってきたが、具体例としては、図3に示すような、
ベース基材310の一方の面に第1のコイル配線層32
0、他方の面に第2のコイル配線層330を互いに接続
して配設した、コイル配線配設部材により、ベース基材
上を周回するアンテナコイルを形成する方法が採られて
いた。そして、この方法の場合、第1のコイル配線層3
20、第2のコイル配線層330はともに、配線幅と間
隔を同一寸法とするものであり、且つ、第1のコイル配
線層320の配線位置と第2のコイル配線層330の配
線位置とを同じ位置に重ね形成していた。しかし、この
場合、第1のコイル配線層320の配線位置と第2のコ
イル配線層330の配線位置との位置合せずれが起因
で、コイルのインダクタンス分、第1のコイル配線層3
20と第2のコイル配線層330とで形成する容量分が
変化し、共振周波数がばらつくと言う問題があった。
【0006】尚、コイルの共振周波数f0は、コイルの
インダクタンスをL、キャパシタンスをCとすると、一
般に以下のように表される。 f0=1/(2・π(L・C)1/2 ) 即ち、共振周波数f0を低くするには、インダクタンス
をLを大きくする必要があり、コイルの巻き数を多くす
る必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ベース
基材の一方の面に第1のコイル配線層、他方の面に第2
のコイル配線層を互いに接続して配設したコイル配線配
設部材により、アンテナコイルを形成したアンテナコイ
ル配線を備えた、非接触式のICタグ、非接触ICカー
ド等においては、アンテナコイルとして、第1のコイル
配線層の配線位置と第2のコイル配線層の配線位置との
位置合せずれに起因する、共振周波数のばらつきが問題
となっており、この対応が求められていた。本発明は、
これに対応するもので、ベース基材の一方の面に第1の
コイル配線層、他方の面に第2のコイル配線層を互いに
接続して設けたコイル配線配設部材であって、データキ
ャリア装置のアンテナコイルとて使用した際、その共振
周波数が、第1のコイル配線層、第2のコイル配線層の
位置合せずれの影響を受けにくいものを提供しようとす
るものである。そして、このようなコイル配線配設部材
にて、アンテナコイルを形成したデータキャリア装置で
あって、共振周波数等の電気的性能が安定したデータキ
ャリア装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のコイル配線配設
部材は、ベース基材の一方の面に第1のコイル配線層、
他方の面に第2のコイル配線層を互いに接続して配設し
た、データキャリア装置におけるアンテナコイルを形成
するための、コイル配線配設部材であって、第2のコイ
ル配線層は、配線幅を第1のコイル配線層の配線幅とそ
の配線間隔とを合せた幅にしたもので、 第1のコイル
配線層の配線間隔と第2のコイル配線層の配線間隔とは
同じであり、第2のコイル配線層の配線位置は、第1の
コイル配線層の最外周配線の1本以上内側に位置し、且
つ、第1のコイル配線層の最内周配線の1本以上外側に
位置することを特徴とするものである。そして、上記に
おいて、第1のコイル配線層と第2のコイル配線層との
接続は、互いに接触して電気的に接続されたものである
ことを特徴とするものである。そして、上記において、
データキャリア装置が、非接触ICタグあるいは非接触
ICカードであることを特徴とするものである。尚、コ
イル配線層とは、ここでは、コイル部を含む配線層を意
味する。また、各コイル配線層のコイルは、それぞれ、
配線幅、配線間隔を略一定とするものである。
【0009】本発明のデータキャリア装置は、ベース基
材の両面にそれぞれ第1のコイル配線層、第2のコイル
配線層を互いに接続して配設したコイル配線配設部材に
て、アンテナコイルを形成した、データキャリア装置で
あって、前記コイル配線配設部材は、第2のコイル配線
層が、配線幅を第1のコイル配線層の配線幅とその配線
間隔とを合せた幅にしたものであり、第1のコイル配線
層の配線間隔と第2のコイル配線層の配線間隔とは同じ
であり、第2のコイル配線層の配線位置が、第1のコイ
ル配線層の最外周配線の1本以上内側に位置し、且つ、
第1のコイル配線層の最内周配線の1本以上外側に位置
することを特徴とするものである。そしてまた、上記に
おいて、第1のコイル配線層と第2のコイル配線層との
接続は、互いに接触して電気的に接続されたものである
ことを特徴とするものである。そしてまた、上記におい
て、データキャリア装置が、非接触ICタグあるいは非
接触ICカードであることを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明のコイル配線配設部材は、上記のような
構成にすることによって、ベース基材の一方の面に第1
のコイル配線層、他方の面に第2のコイル配線層を互い
に接続して配設したコイル配線配設部材で、データキャ
リア装置のアンテナコイルとして使用した際に、その共
振周波数が、第1のコイル配線層、第2のコイル配線層
の位置合せずれの影響を受けにくいものの提供を可能と
するものである。結果、このようなコイル配線配設部材
を用いアンテナコイルを形成したデータキャリア装置
で、共振周波数等の電気的性能が優れたデータキャリア
装置の提供を可能とするものである。具体的には、ベー
ス基材の一方の面に第1のコイル配線層、他方の面に第
2のコイル配線層を互いに接続して配設した、データキ
ャリア装置におけるアンテナコイルを形成するための、
コイル配線配設部材であって、第2のコイル配線層は、
配線幅を第1のコイル配線層の配線幅とその配線間隔と
を合せた幅にしたもので、第1のコイル配線層の配線間
隔と第2のコイル配線層の配線間隔とは同じであり、第
2のコイル配線層の配線位置は、第1のコイル配線層の
最外周配線の1本以上内側に位置し、且つ、第1のコイ
ル配線層の最内周配線の1本以上外側に位置することに
より、これを達成している。即ち、本発明のコイル配線
配設部材においては、その作製の際に、第1のコイル配
線層と第2のコイル配線層との位置ずれが発生しても、
ベース基材に直交する方向で、第1のコイル配線層と第
2のコイル配線層とが相対する面積の総和は変化しない
ため、第1のコイル配線層と第2のコイル配線層とで形
成される容量分がほぼ一定に保たれる。そしてまた、本
発明のコイル配線配設部材においては、第1のコイル配
線層と第2のコイル配線層との位置ずれに対するコイル
のインダクタンスの変化も、図3に示すコイル配線配設
部材に比べ、小さくすることができる。結果、本発明の
コイル配線部材をデータキャリア装置のアンテナコイル
として使用した際に、その共振周波数が、第1のコイル
配線層、第2のコイル配線層の位置合せずれの影響を受
けにくいもののとなる。特に、データキャリア装置が、
非接触ICタグあるいは非接触ICカードである場合に
は有効である。
【0011】本発明のデータキャリア装置は、上記のよ
うな構成にすることによって、ベース基材の両面にそれ
ぞれ第1のコイル配線層、第2のコイル配線層を配設し
たコイル配線配設部材にて、アンテナコイルを形成し
た、データキャリア装置で、アンテナコイルのインダク
タンス、共振周波数等の電気的性能が優れたデータキャ
リア装置の提供を可能とするものである。特に、データ
キャリア装置が、非接触ICタグあるいは非接触ICカ
ードである場合には有効である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のコイル配線配設部材の実
施の形態の1例を挙げ、図1に基づいて説明する。図1
(a)は本発明のコイル配線配設部材の実施の形態の1
例の概略断面図で、図1(b)はそのA0側からみた第
1のコイル配線層の概略図で、図1(c)はA0側から
第2のコイル配線層を透視してみた第2のコイル配線層
の概略図で、図2(a)は本発明のデータキャリア装置
の実施の形態の1例の一面からみた状態を示した図で、
図2(b)はその反対側の面からみた状態を示した図で
ある。尚、図1(a)は、図1(b)、図1(c)のA
1−A2における断面を示した図で、図1、図2におい
ては、説明を分かり易くするため、コイルの巻き数(配
線数)を少なく示してある。図1、図2中、110はベ
ース基材、120は第1のコイル配線層、121は最外
周配線、122は最内周配線、125、126はコイル
接続部、127、128は端部(接続部)、130は第
2のコイル配線層で、135、136はコイル接続部、
180は半導体チップ、W1、W2は配線幅、L1,L
2は配線間隔である。
【0013】本例は、非接触式ICタグにおける通信
(信号交換)を電磁波を介して行うためのアンテナコイ
ルを形成するための、ベース基材110の一方面に第1
のコイル配線層120、他方の面に第2のコイル配線層
130を配設した平面型のコイル配線配設部材である。
そして、第1のコイル配線層120は、配線幅W1と配
線間隔L1が同一寸法とするものであり、第2のコイル
配線層130は、配線幅W2が第1のコイル配線層12
0の配線幅W1とその間隔L1とをたした幅(W1+L
1で,ここでは2W1でもある)であり、第1のコイル
配線層120の配線間隔L1と第2のコイル配線層13
0の配線間隔L2とは同じであり、第2のコイル配線層
130の配線位置は、第1のコイル配線層120の最外
周配線121の1本以上内側に位置し、且つ、第1のコ
イル配線層120の最内周配線122の1本以上外側に
位置するものである。図1において、W1=L1=L
2、W2==W1+L1(=2W1)である。本例で
は、第1のコイル配線層120側にはコイルに繋がる接
続部125と、コイルに繋がらない接続部126を設
け、且つ、第2のコイル配線層130側にはコイルに繋
がる接続部135と接続部136を設け、接続部125
と接続部135、接続部126と接続部136を、それ
ぞれ電気的に接続してあり、第1のコイル配線層120
のコイルと第2のコイル配線層130のコイルとを電気
的に接続し、1つのアンテナコイルとしている。そし
て、その一方の端に端部127、他方の端に端部128
を、接続用端子として設けている。
【0014】第1コイル配線層120、第2のコイル配
線層130の配線材としては、導電性やコスト面から、
通常、銅やアルミが用いられるが、これに限定はされな
い。例えば、銅を主層とし、Ni(ニッケル)、Au
(金)等を積層した多層の導電性層、または導電性ペー
ストとしても良い。ベース基材110としては、絶縁性
層で、コイル配線作製の際の処理性が良く、安定性の良
いものが好ましいが、使用目的にあわせ、特に限定はさ
れない。場合によっては透明性の良いものが好ましい。
具体的には、PET(ポリエチレンテレフタレート)、
塩ビ(ポリ塩化ビフェニール)、ポリカーボネート、ポ
リエチレン、ポリイミド等の樹脂層が挙げられる。ま
た、導電性ペーストを配線層に用いる場合は、紙等が好
ましい。
【0015】本発明のコイル配線配設部材の作製は、例
えば、ベース基材の両面に銅層、アルミ層等のコイル配
線形成用の導体層を積層した積層材の両面に、エッチン
グ法によりコイル配線を形成して作製することができる
が、方法はこれに限定はされない。エッチング法の場
合、耐エッチング層(エッチングマスクとも言う)の形
成は、量産面やコスト面から印刷法(グラビア印刷法、
凸版印刷、スクリーン印刷法)が好んで適用されるが、
これに限定はされない。ベース基材の両面にレジスト製
版して耐エッチング層を形成しても良い。また、転写法
により、ベース基材110の両面にそれぞれアンテナコ
イル配線層を転写形成する方法も挙げられる。印刷法
(グラビア印刷法、凸版印刷、スクリーン印刷法)によ
り耐エッチング層を形成する際の、積層材の両面の位置
合せは、位置合せマークを基準とし、あるいは積層材に
位置合せ用の治具孔を開けて行っても良い。また、レジ
スト製版により耐エッチング層を形成する際の、積層材
の両面の位置合せは、例えば、シャドウマスク作製の際
の製版用の露光装置のように、両面の配線の位置合せが
行なえる露光装置を使用しても良い。
【0016】本例のコイル配線配設部材においては、そ
の作製の際に、第1のコイル配線層120と第2のコイ
ル配線層130との位置ずれが発生しても、ベース基材
110に直交する方向で、第1のコイル配線層と第2の
コイル配線層とが相対する面積の総和は変化しないた
め、第1のコイル配線層と第2のコイル配線層とで形成
される容量分がほぼ一定に保たれる。尚、このように、
第1のコイル配線層120と第2のコイル配線層130
との位置ずれが発生しても、ベース基材110に直交す
る方向で、第1のコイル配線層と第2のコイル配線層と
が相対する面積の総和は変化しないためには、図4にそ
の一部を示すように、想定される位置ずれよりも大きい
幅D1を見込み、第2のコイル配線層130の配線幅W
21を2D1分だけ第1のコイル配線層の配線幅W11
より大きく形成することも考えられるが、間隔L21
は、配線の微細化に対して所定量以上必要で、配線ピッ
チは、W21+L21、即ち、W11+2D1+L21
と制限され、特に、位置ずれ量が大きい量産に向く印刷
法を用いた耐エッチング層(エッチングマスクとも言
う)の形成の場合には、大きくなるため、コイルの巻き
数が取れなくなる。
【0017】第1のコイル配線層120と第2のコイル
配線層130との接続は、両面に銅層、アルミ層等の積
層材に孔を開け、スルホールめっきにより行い、この後
配線層を形成する第1の接続方法や、第1のコイル配線
層120、第2のコイル配線層130形成後、ベース基
材の所定の位置の両側から圧をかけ、ベース基材をつぶ
し、第1のコイル配線層120、第2のコイル配線層1
30とを機械的にかしめて接触させる第2の接続法等が
挙げられるが、これらに限定はされない。
【0018】尚、シミュレーション装置を用い、図1に
示す本例において、W1=L1=300μm、W2=2
W1=600μmとした場合で、位置ずれなし、位
置ずれ500μmについて、コイルのインダクタンスを
求めたが、図3に示す従来のコイル配線配設部材に比
べ、の場合に対するの変化量が小さく得られた。本
例では、変化量は1. 18%であるのに対し、図3に示
す従来のコイル配線配設部材では、変化量は1. 49%
であった。
【0019】上記本例では、第1のコイル配線層のコイ
ルは、配線幅W1と配線間隔L2とを同じとするが、変
形例として、第1のコイル配線層のコイルの、配線幅W
1と配線間隔L2が同じでない場合も挙げられる。
【0020】次いで、本発明のデータキャリア装置の実
施形態の1例を挙げ、図2に基づいて説明する。本例
は、図1に示す上記例のコイル配線配設部材の第1のコ
イル配線層120側の所定位置にデータを搭載するIC
チップ180を搭載し、コイルの両端の端子をそれぞれ
ICチップの所定の電極に接続した非接触式のICタグ
である。図2(a)に示すように、コイルの1方の端部
(接続部)127と、他方の端部(接続部)128を半
導体チップ180の所定の端子(電極)に接続してあ
る。ICチップ180の端子と端部(接続部)127、
128との接続は、通常、ICチップ端子部に形成しため
っきバンプあるいはスタッドバンプを押しあてる方法、
あるいはACF(異方性導電性フィルム)法、ACP
(異方性導電性層)法により接続される。尚、ICチッ
プはアンダーフィル材(エポキシ樹脂等)等によりベー
ス基材110に固定される。
【0021】本例の変形例としては、第1のコイル配線
層のコイルの、配線幅W1と配線間隔L2が同じでない
ものを使用した場合も挙げられる。
【0022】また、本発明のデータキャリア装置の他の
実施形態としては、図1に示す、コイル配線配設部材を
アンテナコイル部材として用いた非接触ICカードも挙
げられる。
【0023】
【発明の効果】本発明は、上記のように、ベース基材の
一方の面に第1のコイル配線層、他方の面に第2のコイ
ル配線層を互いに接続して配設したコイル配線配設部材
で、データキャリア装置のアンテナコイルとして使用し
た際に、その共振周波数が、第1のコイル配線層、第2
のコイル配線層の位置合せずれの影響を受けにくいもの
の提供を可能とした。また、このようなコイル配線配設
部材を用いアンテナコイルを形成したデータキャリア装
置で、共振周波数等の電気的性能が優れたデータキャリ
ア装置の提供を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明のコイル配線配設部材の実
施の形態の1例の概略断面図で、図1(b)はそのA0
側からみた第1のコイル配線層の概略図で、図1(c)
はA0側から第2のコイル配線層を透視してみた第2の
コイル配線層の概略図である。
【図2】図2(a)は本発明のデータキャリア装置の実
施の形態の1例の一面からみた状態を示した図で、図2
(b)はその反対側の面からみた状態を示した図であ
る。
【図3】従来のコイル配線配設部材の一断面図
【図4】コイル配線配設部材の 1例の一断面図
【符号の説明】
110 ベース基材 120 第1のコイル配線層 121 最外周配線 122 最内周配線 125、126 コイル接続部 127、128 端部(接続部) 130 第2のコイル配線層 135、136 コイル接続部 180 半導体チップ W1、W2 配線幅 L1,L2 配線間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01Q 7/00 G06K 19/00 K

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース基材の一方の面に第1のコイル配
    線層、他方の面に第2のコイル配線層を互いに接続して
    配設した、データキャリア装置におけるアンテナコイル
    を形成するための、コイル配線配設部材であって、第2
    のコイル配線層は、配線幅を第1のコイル配線層の配線
    幅とその配線間隔とを合せた幅にしたもので、第1のコ
    イル配線層の配線間隔と第2のコイル配線層の配線間隔
    とは同じであり、第2のコイル配線層の配線位置は、第
    1のコイル配線層の最外周配線の1本以上内側に位置
    し、且つ、第1のコイル配線層の最内周配線の1本以上
    外側に位置することを特徴とするコイル配線配設部材。
  2. 【請求項2】 請求項1において、第1のコイル配線層
    と第2のコイル配線層との接続は、互いに接触して電気
    的に接続されたものであることを特徴とするコイル配線
    配設部材。
  3. 【請求項3】 請求項1ないし2において、データキャ
    リア装置が、非接触ICタグあるいは非接触ICカード
    であることを特徴とするコイル配線配設部材。
  4. 【請求項4】 ベース基材の両面にそれぞれ第1のコイ
    ル配線層、第2のコイル配線層を互いに接続して配設し
    たコイル配線配設部材にて、アンテナコイルを形成し
    た、データキャリア装置であって、前記コイル配線配設
    部材は、第2のコイル配線層が、配線幅を第1のコイル
    配線層の配線幅とその配線間隔とを合せた幅にしたもの
    であり、第1のコイル配線層の配線間隔と第2のコイル
    配線層の配線間隔とは同じであり、第2のコイル配線層
    の配線位置が、第1のコイル配線層の最外周配線の1本
    以上内側に位置し、且つ、第1のコイル配線層の最内周
    配線の1本以上外側に位置することを特徴とするデータ
    キャリア装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、第1のコイル配線層
    と第2のコイル配線層との接続は、互いに接触して電気
    的に接続されたものであることを特徴とするデータキャ
    リア装置。
  6. 【請求項6】 請求項4ないし5において、データキャ
    リア装置が、非接触ICタグあるいは非接触ICカード
    であることを特徴とするデータキャリア装置。
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