JP2002049129A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JP2002049129A
JP2002049129A JP2000233283A JP2000233283A JP2002049129A JP 2002049129 A JP2002049129 A JP 2002049129A JP 2000233283 A JP2000233283 A JP 2000233283A JP 2000233283 A JP2000233283 A JP 2000233283A JP 2002049129 A JP2002049129 A JP 2002049129A
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hydrogen atom
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JP2000233283A
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English (en)
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Satomi Kawabe
里美 川邉
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存性、塗膜物性が良好であり、且つ、色再
現性に勝れたハロゲン化銀写真感光材料を提供する。 【解決手段】 支持体の一方の面に、赤感光性層、緑感
光性層、青感光性層及び非感光性層を有する写真構成層
を有するハロゲン化銀写真感光材料において、該写真構
成層の少なくとも1層が前記一般式(1)で表される染
料を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真
感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハロゲン化銀写真感光材料に対す
る性能改良の要求は、益々厳しくなり、保存安定性、画
質、色再現性の性能向上が要求されている。
【0003】ハロゲン化銀感光材料では任意のスペクト
ル領域での感色性を付与させる目的で様々な増感色素を
用いることが知られている。更にその効率を高めるため
にハロゲン化銀固有のスペクトル領域での情報を削除す
る目的で通常黄色カットフィルター層を備えることも知
られている。この黄色カットフィルター層には様々な化
合物を導入することができるが、所望する吸収形状を有
する事、保存安定性や処理後の残色性等の様々な必要な
条件を備えておらねばならず、黄色コロイド銀を用いる
ことが多い。しかし、黄色コロイド銀を用いた場合、保
存安定性が劣化する事がわかってきた。
【0004】一般的にハロゲン化銀写真感光材料中に、
画質の向上や感光材料の感度調整の目的で、染料を含有
させることはよく知られていることである。最近では、
黄色コロイド銀の代替を目的とした染料(以下YC染料
と称す)の開発が行われている。このような染料に対し
ては、先ほど述べたような黄色カットフィルター層に要
求される性能を満足させる他、着色された層から多層へ
の拡散することがなく、感光材料中或いは乳剤塗布液中
において、経時安定性に優れているなどの様々な性能を
満足させるものであることが要求される。
【0005】これらの性能を満足させる目的で従来から
多数の染料が提案されているが、YC染料の使用は、現
像処理の際、処理液中における膨潤膜強度が劣化する問
題が生じてきた。
【0006】また、1種類のYC染料では黄色フィルタ
ー層として求められている吸収波形を得るのが難しく、
満足のいく色再現性が得られないことがわかってきた。
【0007】そこで、上記問題点の解決が要望されてい
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、保存
性、塗膜物性が良好であり、且つ、色再現性に勝れたハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料を提供する事である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は下記
の項目1〜8によって達成された。
【0010】1.支持体の一方の面に、赤感光性層、緑
感光性層、青感光性層及び非感光性層を有する写真構成
層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、該写真
構成層の少なくとも1層が前記一般式(1)で表される
染料を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写
真感光材料。
【0011】2.写真構成層の少なくとも1層が前記一
般式(1)で表される染料と黄色コロイド銀を含有する
ことを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0012】3.写真構成層の少なくとも1層が前記一
般式(1)で表される染料と前記一般式(2)で表され
る染料を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー
写真感光材料。
【0013】4.写真構成層の少なくとも1層が前記一
般式(1)で表される染料と前記一般式(3)で表され
るマゼンタカプラーを含有する事を特徴とする前記1〜
3のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光
材料。
【0014】5.写真構成層の少なくとも1層が、前記
一般式(1)で表される染料と、前記一般式(4)〜
(6)からなる群から選択される少なくとも1種のイエ
ローカプラーを含有する事を特徴とする前記1〜3のい
ずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0015】6.写真構成層の少なくとも1層が、前記
一般式(1)で表される染料と、ヒドロキシル基を有す
るビニルスルホン型硬膜剤を含有することを特徴とする
前記1〜3のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー
写真感光材料。
【0016】7.写真構成層の少なくとも1層が、前記
一般式(1)で表される染料と、アミド基を有するビニ
ルスルホン型硬膜剤を含有することを特徴とする前記1
〜3のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感
光材料。
【0017】8.写真構成層の少なくとも1層が、前記
一般式(1)で表される染料と、AR比が8以上のハロ
ゲン化銀乳剤を含有することを特徴とする前記1〜7の
いずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
料。
【0018】以下、本発明を更に具体的に説明する。本
発明においては、前記一般式(1)で表される特定の構
造を有する染料をYC染料として用いることにより、感
光材料中及び乳剤塗布液中での経時安定性に優れ、且
つ、現像処理時の膨潤膜強度の劣化を抑制したハロゲン
化銀カラー写真感光材料を提供することが出来た。
【0019】本発明に係る一般式(1)で表される染料
について説明する。前記一般式(1)において、Zは酸
素原子または硫黄原子を表すが、好ましくは酸素原子で
ある。
【0020】R11、R12で表される置換基としては、例
えば、炭素数1〜8の鎖状または環状のアルキル基(メ
チル、エチル、i−プロピル、ブチル、ヘキシル、シク
ロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2−ヒ
ドロキシエチル、4−カルボキシブチル、2−メトキシ
エチル、ベンジル、フェネチル、4−カルボキシベンジ
ル、2−ジエチルアミノエチル等)、炭素数2〜8のア
ルケニル基(ビニル、アクリル等)、炭素数1〜8のア
ルコキシル基(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブト
キシ等)、ハロゲン原子(弗素、塩素、臭素等)、炭素
数0〜10のアミノ基(アミノ、ジメチルアミノ、ジエ
チルアミノ、カルボキシエチルアミノ等)、炭素数2〜
10のエステル基(メトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル等)、炭素数l〜10のアミド基(アセチルアミ
ノ、ペンズアミド等)、炭素数1〜10のカルバモイル
基(カルバモイル、メチルカルバモイル、エチルカルバ
モイル等)、炭素数6〜10のアリール基(フェニル、
ナフチル、4−カルボキシフェニル、3−カルボキシフ
ェニル、3,5−ジカルボキシフェニル、4−メタンス
ルホンアミドフェニル、4−ブタンスルホンアミドフェ
ニル等)、炭素数6〜10のアリールオキシ基(フェノ
キシ、4−カルボキシフェノキシ、4−メチルフェノキ
シ、ナフトキシ等)、炭素数1〜8のアルキルチオ基
(メチルチオ、エチルチオ、オクチルチオ等)、炭素数
6〜10のアリールチオ基(フェニルチオ、ナフチルチ
オ等)、炭素数1〜10のアシル基(アセチル、ベンゾ
イル、プロパノイル、ピバロイル等)、炭素数1〜10
のスルホニル基(メタンスルホニル、ベンゼンスルホニ
ル等)、炭素数1〜10のウレイド基(ウレイド、メチ
ルウレイド等)、炭素数2〜10のウレタン基(メトキ
シカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ等)、
シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、複素環基(5−
カルボキシベンゾオキサゾール、ピリジン、スルホラ
ン、フラン、ピロール、ピロリジン、モルホリン、ピペ
ラジン、ピリミジン等の残基)等を挙げることができ、
好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシル基、ア
リール基、エステル基、ハロゲン原子、シアノ基、ヒド
ロキシル基である。より好ましくは水素原子、アルキル
基、アリール基である。
【0021】但し、R11及びR12の少なくとも一方は、
−Al−COOHである。ここでAlは2価の脂肪族基を
表す。Alで表される2価の脂肪族基は、好ましくはア
ルキレン基を示し、より好ましくはメチレン基、エチレ
ン基、プロピレン基である。
【0022】Gは複素環基(オキサゾール、ベンゾオキ
サゾール、チアゾール、イミダゾール、ピリジン、フラ
ン、チオフェン、スルホラン、ビラゾール、ピロール、
クロマン、クマリン等の残基)または芳香族炭素環基
(フェニル基、ナフチル基等)を表し、置換基を有して
もよく、好ましくはチエニル、チアゾリル、フラニル基
である。
【0023】L1、L2およびL3で表されるメチン基と
しては、未置換でもよく、置換基を有していてもよい。
置換基としては、R11及びR12で表される置換基とし
て、先に説明したものと同様である。nは0、1または
2を表し、好ましくは0または1、特に好ましくはn=
0である。
【0024】本発明においては、前記一般式(1)で表
される染料と前記一般式(2)で表される染料とを併用
することにより、黄色フィルター層として求められてい
る満足すべき吸収波形を得ることが可能であり、その結
果、良好な色再現性を得ることが出来る。
【0025】以下に、一般式(1)で表される染料の具
体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0026】
【化7】
【0027】次に、前記一般式(2)で表される染料に
ついて説明する。一般式(2)において、Aで表される
酸性核としては、2−ピラゾリン−5−オン、ピラゾリ
ジンジオン、バルビツール酸、チオバルビツール酸、ロ
ーダニン、ヒダントイン、チオヒダントイン、オキサゾ
ロン、イソオキサゾロン、インダンジオン、ヒドロキシ
ピリドン、ピラゾロピリドン等が挙げられ、好ましくは
2−ピラゾリン−5−オンである。またこれらの酸性核
は、置換基を有していてもよく、該置換基の例として
は、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、ヘキシ
ル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル
基、シクロペンチル基等)、アリール基(例えば、フェ
ニル基、トリル基、4−ヒドロキシフェニル基、4−カ
ルボキシフェニル基等)、アラルキル基(例えば、ベン
ジル基、フェネチル基等)、アルコキシル基(例えば、
メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基等)、
アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、4−メチル
フェノキシ基等)、複素環基(例えば、ピリジル基、フ
リル基、チエニル基等)、置換または無置換のアミノ基
(例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アニ
リノ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基
等)、アシル基(例えば、アセチル基、ピバロイル基、
ベンゾイル基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2−ヒ
ドロキシエトキシカルボニル基等)、カルバモイル基
(例えば、カルバモイル基、メチルカルバモイル基、エ
チルカルバモイル基、2−ヒドロキシエチルカルバモイ
ル基、ジメチルカルバモイル基、4−カルボキシフェニ
ルカルバモイル基等)、シアノ基等が挙げられる。
【0028】酸性核がどの位置で一般式(2)における
1と結合すれば、一般式(2)で表される化合物が染
料としての機能を有するかは、当業界の技術者には周知
であり、また実験によって確認することもできる。
【0029】また、一般式(2)において、L1、L2
よびL3で表されるメチン基は、置換基を有するものを
含み、該置換基の例としては、酸性核Aの置換基として
先に説明したものと同様である。
【0030】一般式(2)において、Zが窒素原子とと
もに形成する複素環の例としては、ピロール、ピラゾー
ル、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾールが挙げ
られる。また該複素環はベンゼン環と縮合していてもよ
く、そうした複素環の例としては、インドール、インダ
ゾール、ベンズイミダゾールが挙げられる。該複素環は
置換基を有するものを含み、該置換基の例としては、酸
性核Aの置換基として先に説明したものに加えてハロゲ
ン原子を挙げることができる。
【0031】一般式(2)において、Yは−C(R1
(R2)(R3)で表される置換基または複素環残基を表
す。該複素環残基としては、ピロール、イミダゾール、
ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、チオフェン、キノ
リン、ベンズイミダゾール、インドール、ベンズチアゾ
ール、スルホラン、チアシクロヘキサン−1,1−ジオ
キシド、ブチロラクトン、ピラン、モルホリン、ピペリ
ジン等から導かれる複素環残基が挙げられる。該複素環
残基は置換基を有するものを含み、該置換基の例として
は、酸性核Aの置換基として先に説明したものに加えて
ハロゲン原子を挙げることができる。
【0032】前記のYにおいて、R1およびR2はアルキ
ル基を表し、例としてはメチル基、エチル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、ネオペンチル基、オクチル基が挙げ
られ、好ましくはメチル基、エチル基である。またR1
およびR2は互いに結合して環を形成してもよく、例と
してはシクロヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキセ
ン、シクロヘキサノン等が挙げられる。前記アルキル基
および形成された環は置換基を有するものを含み、該置
換基の例としては、酸性核Aの置換基として先に説明し
たものに加えてハロゲン原子を挙げることができる。
【0033】R3は水素原子または置換基定数Hamm
ettのσp値(藤田稔夫編、“化学の領域増刊122
号、薬物の構造活性相関”、96〜103頁(197
9)南江堂などに記載されている。)が0.3以上の基
を表し、例えば、シアノ基、アルコキシカルボニル基
(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、ブトキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル
基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノ
キシカルボニル基、4−ヒドロキシフェノキシカルボニ
ル基)、カルバモイル基(例えば、カルバモイル基、メ
チルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、ブチルカ
ルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、フェニルカル
バモイル基、4−カルボキシフェニルカルバモイル基
等)、アシル基(例えば、メチルカルボニル基、エチル
カルボニル基、ブチルカルボニル基、フェニルカルボニ
ル基、4−エチルスルホンアミドフェニルカルボニル基
等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニ
ル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、オク
チルスルホニル基等)、アリールスルホニル基(例え
ば、フェニルスルホニル基、4−クロロスルホニル基
等)等が挙げられ、好ましくはアルコキシカルボニル
基、アルキルスルホニルアミノ基、トリフルオロメチル
基、シアノ基が挙げられる。
【0034】一般式(2)で表される染料は、前記の通
りその分子内の芳香環部分に少なくとも一つのカルボキ
シル基あるいはアルキルスルホニルアミノ基を有する
が、アルキルスルホニルアミノ基の例としては、メチル
スルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基等が挙
げられる。好ましくはカルボキシル基またはメチルスル
ホニルアミノ基であり、特に好ましくはカルボキシル基
である。
【0035】一般式(2)で表される染料は、特願平1
1−079974号の12〜20頁に記載の例示化合物
1−1〜1−60が挙げられる。以下に数例の例示化合
物を示す。
【0036】
【化8】
【0037】上記記載の一般式(1)、(2)で表され
る染料の添加方法は、水溶液で添加するほかに、有機溶
媒に溶解して添加しても良い。また、サンドミルやボー
ルミル、或いはインペラー分散により微粒子にして添加
する事ができるが、好ましくは微粒子添加である。
【0038】本発明に係る染料の固体微粒子分散体を製
造する方法としては、特開昭52−92716号、同5
5−155350号、同55−155351号、同63
−197943号、特開平3−182743号、世界特
許WO88/04794号等に記載された方法を用いる
ことができる。具体的には、ボールミル、遊星ミル、振
動ミル、サンドミル、ローラーミル、ジェットミル、デ
ィスクインペラーミル等の微分散機を用いて製造するこ
とができる。又、固体微粒子分散される染料が、比較的
低pHで水不溶性であり比較的高pHで水可溶性である
場合、該染料を弱アルカリ性水溶液に溶解した後、pH
を下げて弱酸性とすることにより微粒子状固体を析出さ
せる方法や、該染料の弱アルカリ性溶解液と酸性水溶液
を、pHを調整しながら同時に混合して微粒子状固体を
作製する方法により該染料の分散体を得ることができ
る。
【0039】本発明に用いられる固体微粒子分散体は単
独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよく、
本発明外の固体微粒子分散体と混合して使用してもよ
い。2種以上を混合使用する場合には、それぞれ単独に
分散した後混合してもよく、又、同時に分散することも
できる。
【0040】本発明に係る染料の固体微粒子分散体を、
水系分散媒の存在下で製造する場合、分散中ないしは分
散後に、界面活性剤を共存させるのが好ましい。このよ
うな界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニ
オン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両性界面
活性剤の何れでも使用できるが、好ましくは、アルキル
スルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキ
ルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル類、
スルホ琥珀酸エステル類、スルホアルキルポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル類、N−アシル−N−
アルキルタウリン類などのアニオン性界面活性剤及びサ
ポニン、アルキレンオキサイド誘導体、糖のアルキルエ
ステル類などのノニオン性界面活性剤である。特に好ま
しくは、上記のアニオン性界面活性剤である。界面活性
剤の具体例としては、例えば特願平5−277011号
32〜46頁に記載の1〜32の化合物が挙げられる。
【0041】アニオン性活性剤及び/又はノニオン性活
性剤の使用量は、活性剤の種類あるいは前記染料の分散
液条件などによって一様ではないが、通常、染料1g当
たり0.1〜2000mgでよく、好ましくは0.5〜
1000mg、更に好ましくは1〜500mgでよい。
【0042】染料の分散液での濃度としては、0.01
〜10質量%となるように使用され、好ましくは0.1
〜5質量%である。界面活性剤の添加位置は、染料の分
散開始前に添加するのがよく、又、必要によっては分散
終了後に更に染料分散液に添加してもよく、更にそれら
を組み合わせても良い。
【0043】これらアニオン性活性剤及び/又はノニオ
ン性活性剤は、それぞれ単独で使用してもよく、又、そ
れぞれ2種以上を組み合わせてもよく、更に両者の活性
剤を組み合わせてもよい。
【0044】本発明に係る染料の固体微粒子分散体は、
平均粒子径が0.01〜5μmとなるように分散するこ
とが好ましく、更に好ましくは0.01〜1μm、特に
好ましくは0.01〜0.5μmである。又、粒子サイ
ズ分布の変動係数としては50%以下であることが好ま
しく、更に好ましくは40%以下、特に好ましくは30
%以下となる固体微粒子分散体である。ここで、粒子サ
イズ分布の変動係数は、下記の式で表される値である。
【0045】(粒径の標準偏差)/(粒径の平均値)×
100染料の固体微粒子分散体は、分散開始前又は分散
終了後に、写真構成層のバインダーとして用いられる親
水性コロイドを添加することができる。親水性コロイド
としては、ゼラチンを用いるのが有利であるが、その他
にも、フェニルカルバミル化ゼラチン、アシル化ゼラチ
ン、フタル化ゼラチン等のゼラチン誘導体;ゼラチンと
重合可能なエチレン基を持つモノマーとのグラフトポリ
マー;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチル
セルロース、セルロース硫酸エステル等のセルロース誘
導体;ポリビニルアルコール、部分酸化されたポリビニ
ルアセテート、ポリアクリルアミド、ポリ−N,N−ジ
メチルアクリルアミド、ポリ−N−ビニルピロリドン、
ポリメタクリル酸などの合成親水性ポリマー;寒天、ア
ラビアゴム、アルギン酸、アルブミン、カゼイン等を用
いることができる。これらは、2種以上組み合わせて使
用してよい。固体微粒子分散体に添加する親水性コロイ
ドの添加量としては、質量百分率で0.1〜12%とな
るように添加するのが好ましく、更に好ましくは0.5
〜8%である。
【0046】本発明に係る染料の固体微粒子分散液は少
なくとも1層の感光性層、非感光性層等の層に用いるこ
とが好ましいが、非感光性層に添加することが好まし
い。更に、青感色性層と緑感色性層の間の非感光性層に
添加することが好ましい。
【0047】本発明に係る染料の好ましい使用量は、一
様では本発明の効果が発揮できるような量を使用するこ
とが好ましい。染料の種類、感光材料の特性により一様
ではないが、感光材料1m2当たり1mg〜1gであ
り、更に好ましくは5〜800mg、特に好ましくは1
0〜500mgである。
【0048】上記記載の一般式(1)と(2)で表され
る染料、及び前記一般式(1)で表される染料とYCコ
ロイド銀を組み合わせて使用する場合の使用量の比は、
5:95〜95:5で有ることが好ましく、10:90
〜90:10がより好ましく、更に20:80〜80:
20が好ましい。
【0049】次に、前記一般式(3)で表されるマゼン
タカプラーについて説明する。一般式(3)においてR
21は芳香族一級アミン発色現像主薬の酸化体との反応に
よって離脱可能な基を表す。R21は省銀化、有害ガス耐
性の改良が可能な点で芳香族一級アミン発色現像主薬の
酸化体との反応によって離脱可能な基が好ましく、アリ
ールチオ基であることがより好ましい。
【0050】R22はアリール基を表し、例えば、フェニ
ル基、ペンタクロルフェニル基、2,4,6−トリクロ
ルフェニル基、2,5−ジクロルフェニル基、2,4−
ジクロルフェニル基、2,6−ジクロル−4−メチルフ
ェニル基、2,6−ジクロル−4−メタンスルホニルフ
ェニル基、2,6−ジクロル−4−シアノフェニル基、
2,6−ジクロル−4−モルホリノスルホニルフェニル
基、2,4−ジクロル−6−メトキシフェニル基、2,
4−ジクロル−6−メチルフェニル基等が挙げられる。
【0051】前記一般式(3)で表される化合物をカラ
ーネガフィルムに用いる場合には、R22はペンタクロル
フェニル基、2,4,6−トリクロルフェニル基である
ことが好ましい。
【0052】R23は置換基を表し、例えば塩素、臭素、
フッ素等のハロゲン原子、メトキシ、エトキシ等のアル
コキシル基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、2,
6−ジクロルベンゾイルアミノ基、2,6−ジメトキシ
ベンゾイルアミノ基、ヘキサデシルスルホニル基等のベ
ンゾイルアミノ基、ヘキサデシルスルホニル等のアルキ
ルスルホニル基、アセチルアミノ基等のアシルアミノ
基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、
エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、メ
チル基、エチル基、イソプロピル基等のアルキル基等が
挙げられるが、勿論これ以外の一価の置換基であっても
よい。
【0053】発色性や分光吸収波長の点でR23のうちの
少なくとも一つは、ハロゲン原子又はアルコキシル基で
あることが好ましい。更に好ましくは、一般式(3)で
表されるマゼンタカプラーが下記一般式(3A)で表さ
れる場合である。
【0054】
【化9】
【0055】式中、R101は二級若しくは三級のアルキ
ル基、またはシクロアルキル基を表し、R102はアリー
ルオキシ基を表し、R103は水素原子若しくはアルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、複素環基を表す。
104はハロゲン原子若しくはアルコキシル基を表す。
105及びR106、R107は各々置換基を表し、lは0か
ら5迄の整数を表し、n及びmは各々0から4迄の整数
を表す。
【0056】前記一般式(3A)で表されるカプラー
(マゼンタカプラー)について説明する。一般式(3
A)においてR101は二級若しくは三級のアルキル基
(例えばi−プロピル基、s−ブチル基、t−ブチル
基、t−アミル基等)、またはシクロアルキル基(例え
ばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロへキシ
ル基等)を表す。R101で表される基は更に置換基を有
していても良いが、無置換の場合が好ましい。R101
示される基の炭素数は3から12が好ましく、特に炭素
数3から6が好ましい。R101で示される基としては特
に2級アルキル基が好ましい。
【0057】一般式(3A)において、R102はアリー
ルオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基
等)を表す。R102で表される基は更に置換基を有して
いても良い。そのような置換基の例としては以下の様な
置換基が挙げられる。
【0058】アルキル基(例えばt−アミル基、t−オ
クチル基、ドデシル基等)、シクロアルキル基(例えば
シクロプロピル基、シクロヘキシル基等)、アリール基
(例えばフェニル基、ナフチル基等)、複素環基(例え
ば2−テトラヒドロフリル基、2−チオフェニル基、4
−イミダゾリル基、インドリン−1−イル基、および2
−ピリジル基等)、カルボニル基(例えばアセチル基、
トリフルオロアセチル基、ピバロイル基等のアルキルカ
ルボニル基、ベンゾイル基、ペンタフルオロベンゾイル
基、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイ
ル基等のアリールカルボニル基等)、オキシカルボニル
基(例えばメトキシカルボニル基、シクロヘキシルオキ
シカルボニル基、n−ドデシルオキシカルボニル基等の
アルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、
2,4−ジ−t−アミルフェノキシカルボニル基、1−
ナフチルオキシカルボニル基等のアリールオキシカルボ
ニル基、および2−ピリジルオキシカルボニル基、1−
フェニルピラゾリル−5−オキシカルボニル基などの複
素環オキシカルボニル基等)、カルバモイル基(例えば
ジメチルカルバモイル基、4−(2,4−ジ−t−アミ
ルフェノキシ)ブチルアミノカルボニル基等のアルキル
カルバモイル基、フェニルカルバモイル基、1−ナフチ
ルカルバモイル基等のアリールカルバモイル基)、スル
ホニル基(例えばメタンスルホニル基、トリフルオロメ
タンスルホニル基等のアルキルスルホニル基、およびp
−トルエンスルホニル基等のアリールスルホニル基)、
スルファモイル基(例えばジメチルスルファモイル基、
4−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブチルアミ
ノスルホニル基等のアルキルスルファモイル基、フェニ
ルスルファモイル基等のアリールスルファモイル基)、
ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子等)、シアノ
基、ニトロ基、アルケニル基(例えば2−プロピレン
基、オレイル基等)、ヒドロキシル基、アルコキシル基
(例えばメトキシ基、2−エトキシエトキシ基等)、ア
リールオキシ基(例えばフェノキシ基、2,4−ジ−t
−アミルフェノキシ基、4−(4−ヒドロキシフェニル
スルホニル)フェノキシ基等)、複素環オキシ基(例え
ば4−ピリジルオキシ基、2−ヘキサヒドロピラニルオ
キシ基等)、カルボニルオキシ基(例えばアセチルオキ
シ基、トリフルオロアセチルオキシ基、ピバロイルオキ
シ基等のアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキ
シ基、ペンタフルオロベンゾイルオキシ基等のアリール
オキシ基等)、ウレタン基(例えばN,N−ジメチルウ
レタン基等のアルキルウレタン基、N−フェニルウレタ
ン基、N−(p−シアノフェニル)ウレタン基等のアリ
ールウレタン基)、スルホニルオキシ基(例えばメタン
スルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオ
キシ基、n−ドデカンスルホニルオキシ基等のアルキル
スルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、p
−トルエンスルホニルオキシ基等のアリールスルホニル
オキシ基)、アミノ基(例えばジメチルアミノ基、シク
ロヘキシルアミノ基、n−ドデシルアミノ基等のアルキ
ルアミノ基、アニリノ基、p−t−オクチルアニリノ基
等のアリールアミノ基等)、スルホニルアミノ基(例え
ばメタンスルホニルアミノ基、ヘプタフルオロプロパン
スルホニルアミノ基、n−ヘキサデシルスルホニルアミ
ノ基等のアルキルスルホニルアミノ基、p−トルエンス
ルホニル基、ペンタフルオロベンゼンスルホニルアミノ
等のアリールスルホニルアミノ基)、スルファモイルア
ミノ基(例えばN,N−ジメチルスルファモイルアミノ
基等のアルキルスルファモイルアミノ基、N−フェニル
スルファモイルアミノ基等のアリールスルファモイルア
ミノ基)、アシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基、
ミリストイルアミノ基等のアルキルカルボニルアミノ
基、ベンゾイルアミノ基等アリールカルボニルアミノ
基)、ウレイド基(例えばN,N−ジメチルアミノウレ
イド基等のアルキルウレイド基、N−フェニルウレイド
基、N−(p−シアノフェニル)ウレイド基等のアリー
ルウレイド基)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ
基、t−オクチルチオ基等)、アリールチオ基(例えば
フェニルチオ基等)、および複素環チオ基(例えば1−
フェニルテトラゾール−5−チオ基、5−メチル=1,
3,4−オキサジアゾール−2−チオ基等)等が挙げら
れる。
【0059】R102で示される基としては特にベンゼン
環上に置換基を有したフェノキシ基が好ましく、置換基
としてはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシル
基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基が好まし
い。またベンゼン環上の置換基の炭素数の総和は4以上
20以下が好ましく、特に8以上12以下が好ましい。
【0060】一般式(3A)においてR103は水素原子
若しくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、
複素環基を表す。R103としては水素原子が最も好まし
い。
【0061】一般式(3A)においてR104はハロゲン
原子(例えば塩素原子、フッ素原子等)、若しくはアル
コキシル基(例えばメトキシ基、イソプロポキシ基等)
を表す。R104としては塩素原子若しくはメトキシ基が
最も好ましい。
【0062】一般式(3A)において、R105は置換基
を表す。置換基としてはベンゼン環上に置換可能な基で
あれば何でも良いが、具体的には上記R102に対する置
換基として例示した置換基が挙げられる。R105として
はハロゲン原子、特に塩素原子が好ましい。特に2位及
び4位、6位に3この塩素原子が置換した場合が好まし
い。
【0063】一般式(3A)において、R106は置換基
を表す。置換基としてはベンゼン環上に置換可能な基で
あれば何でも良いが、具体的には、上記R102に対する
置換基として例示した置換基が挙げられる。R106で示
される置換基としては、アシルアミノ基、オキシカルボ
ニル基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイ
ル基が好ましい。
【0064】一般式(3A)において、R107は置換基
を表す。置換基としてはベンゼン環上に置換可能な基で
あれば何でも良いが、具体的には上記R102に対する置
換基として例示した置換基が挙げられる。R105として
はハロゲン原子が好ましい。
【0065】一般式(3)で表されるマゼンタカプラー
は通常ハロゲン化銀1モル当たり1×10-3molから
8×10-1mol、好ましくは1×10-2molから3
×10-1molである。
【0066】本発明に係る一般式(3)で表されるマゼ
ンタカプラーは、他の種類のマゼンタカプラーと併用す
る事が出来る。一般式(3)で表される化合物は、特願
平11−065030号の30〜32頁に記載の例示化
合物M−1〜M−9が挙げられる。その中から、M−
1、M−4及びM−5を例示化合物として挙げる。ま
た、続いて、一般式(3A)で表される代表的な化合物
例を示す。
【0067】
【化10】
【0068】
【化11】
【0069】
【化12】
【0070】
【化13】
【0071】
【化14】
【0072】
【化15】
【0073】
【化16】
【0074】
【化17】
【0075】
【化18】
【0076】
【化19】
【0077】
【化20】
【0078】次に、一般式(4)〜(6)で各々、表さ
れるイエローカプラーについて説明する。
【0079】前記一般式(4),(5)において、R1
で表される置換基としては、例えば、アルキル基(例え
ば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル
基、ヘキシル基、ドデシル基等)、シクロアルキル基
(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダ
マンチル基等)、アリール基(例えばフェニル基、p−
t−オクチルフェニル基等)、複素環基(例えばピリジ
ル基、チアゾリル基、オキサゾリル基等)、アルコキシ
基(例えばメトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば
2,4−ジ−t−アミルフェノキシ基等)、アルコキシ
カルボニル基(例えばメトキシカルボニル基等)、アリ
ールオキシ基(例えばm−ペンタデシルフェノキシカル
ボニル基等)、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原
子等)、スルホニル基(例えばメタンスルホニル基
等)、アシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基、ベン
ゾイルアミノ基等)、スルホニルアミノ基(例えばドデ
カンスルホニルアミノ基等)、ニトロ基、シアノ基、ア
ミノ基(例えばジメチルアミノ基、アニリノ基等)、ア
ルキルチオ基(例えばメチルチオ基等)およびヒドロキ
シ基等が挙げられる。
【0080】R1で表される置換基は、置換基によって
さらに置換されていてもよい。R1は好ましくはアルコ
キシ基であり、特に好ましくはメトキシ基である。
【0081】前記一般式(4)において、R2で表され
る炭素数が7〜20のアルキル基は分岐していても分岐
していなくても良い。分岐のアルキル基としては、以下
にその代表的具体例を示すが、本発明はこれらには限定
されない。
【0082】
【化21】
【0083】R2は置換基を有していてもよく、その場
合の置換基としては、例えば前記一般式(4)における
1で表される置換基と同様の基を挙げることができ
る。
【0084】前記一般式(4)、(5)及び(6)にお
いて、R3は水素原子またはハロゲン原子を表す。
【0085】R3は好ましくはハロゲン原子であり、特
に好ましくは塩素原子である。前記一般式(4)及び
(5)において、mは1〜5の整数を表す。
【0086】mは好ましくは1であり、特に好ましくは
1の置換位置は前記一般式(4)及び(5)における
アシル基のパラ位である。
【0087】前記一般式(4)、(5)及び(6)にお
いて、Z1は>N−R4(R4は水素原子、アルキル基、
シクロアルキル基、アリール基または複素環基を表す)
または−O−を表し、Z2は>N−R5(R5は水素原
子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または
複素環基を表す)または>C(R6)(R7)(R6及び
7は水素原子または置換基を表す)を表す。
【0088】R4及びR5で表されるアルキル基、シクロ
アルキル基、アリール基または複素環基は、前記一般式
(4)におけるR1で表される置換基の例として表され
るアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及び複素
環基と同様の基を挙げることができる。
【0089】R4及びR5で表されるアルキル基、シクロ
アルキル基、アリール基または複素環基は置換基を有し
ていてもよく、その場合の置換基としては、例えば前記
一般式(4)におけるR1で表される置換基と同様の基
を挙げることができる。
【0090】R6及びR7で表される置換基としては、例
えば前記一般式(4)におけるR1で表される置換基と
同様の基を挙げることができる。
【0091】R6及びR7で表される置換基は、さらに置
換されていてもよい。前記一般式(5)において、R8
で表されるアルキル基、シクロアルキル基またはアリー
ル基は、前記一般式(4)におけるR1で表される置換
基の例として表されるアルキル基、シクロアルキル基及
びアリール基と同様の基を挙げることができる。
【0092】R8で表されるアルキル基、シクロアルキ
ル基またはアリール基は置換基を有していてもよく、そ
の場合の置換基としては、例えば前記一般式(4)にお
けるR1で表される置換基と同様の基を挙げることがで
きる。
【0093】前記一般式(5)において、R9で表され
るアルキル基またはシクロアルキル基は、前記一般式
(4)におけるR1で表される置換基の例として表され
るアルキル基及びシクロアルキル基と同様の基を挙げる
ことができる。
【0094】R9で表されるアルキル基またはシクロア
ルキル基は置換基を有していてもよく、その場合の置換
基としては、例えば前記一般式(4)におけるR1で表
される置換基と同様の基を挙げることができる。
【0095】前記一般式(5)において、R8とR9の炭
素数の和は7〜20である。前記一般式(6)におい
て、R10で表される耐拡散性のアルキル基としては、好
ましくは炭素数が8〜21のアルキル基を挙げることが
でき、直鎖でも分岐していてもよく、オクチル基、2−
エチルヘキシル基、デシル基、2,4−ジエチルヘプチ
ル基、ドデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル
基、ヘキサデシル基、2−ヘキシルデシル基、オクタデ
シル基等を挙げることができる。
【0096】また、R10で表される耐拡散性のアルキル
基は置換基を有していてもよく、その場合の置換基とし
ては、例えば前記一般式(4)におけるR1で表される
置換基と同様の基を挙げることができるが、この場合、
置換基を含めた炭素数の総和は7〜30であることが好
ましい。
【0097】前記一般式(4)、(5)及び(6)で表
されるイエローカプラーはいずれかの置換基において結
合し、ビス体、トリス体、テトラキス体、あるいはポリ
マー体を形成しても良い。
【0098】以下に、一般式(4)、(5)及び(6)
で表されるイエローカプラーの代表的具体例としては、
特願平11−249907号の16〜29頁に記載の例
示化合物I−1〜I−16、II−1〜II−10、III−
1〜III−46が挙げられるが、本発明はこれらに限定
されない。
【0099】前記特願平11−249907号記載の化
合物の中から、数例の例示化合物を下記に示す。
【0100】
【化22】
【0101】
【化23】
【0102】
【化24】
【0103】本発明に係る一般式(4)、(5)及び
(6)で表されるイエローカプラーは従来公知の方法を
参照して合成することができる。本発明に係る一般式
(4)、(5)及び(6)で表されるイエローカプラー
は、2種以上用いてもよく、又これら以外の他のイエロ
ーカプラーと用いても良い。上記記載のイエローカプラ
ーの使用量は、0.1〜3.0g/m2が好ましく、更
に好ましくは0.5〜1.5g/m2である。
【0104】上記記載の一般式(3)、(3A)で表さ
れるマゼンタカプラー、一般式(4)〜(6)で各々表
されるイエローカプラーは、高沸点有機溶媒と共に用い
られる。高沸点有機溶媒の添加量は、本発明に係る一般
式(3)または(3A)で表されるマゼンタカプラー1
g当たり1.6g以下が好ましく、1.0g以下が更に
好ましい。また、本発明(4)〜(6)で表されるイエ
ローカプラー1g当たり1g以下が好ましい。
【0105】本発明においては、現像処理時における感
光材料の膨潤膜強度を更に向上させるという観点から、
請求項6に記載のように、ヒドロキシル基を有するビニ
ルスルホン型硬膜剤をハロゲン化銀カラー写真感光材料
の写真構成層の少なくとも1層に含有させることが好ま
しい。
【0106】ビニルスルホン型硬膜剤としては下記一般
式(7)で表される化合物が好ましく用いられる。
【0107】一般式(7) (CH2=CHSO2nA 式中、Aは少なくとも1個の水酸基を有するn価の基を
表し、nは2〜4の整数を表す。一般式(7)におい
て、Aとしては、n価の炭素数1〜10の非環状炭化水
素基、好ましくは炭素数1〜8のアルキレン基、窒素、
酸素または硫黄原子を有する5又は6員の脂環式基また
は炭素数7〜10のアラルキレン基が挙げられる。これ
らはカルボキシ基(メトキシ基、エトキシ基等)、炭素
原子数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子、アセトキシ
基等で置換されてもよく、前記ヘテロ原子やカルボニル
基又はカルバミド基を介して互いに結合してもよい。
【0108】一般式(7)で表される硬膜剤は、特願平
11−114815号の21〜23頁に記載の例示化合
物VS−1〜VS−10が挙げられる。以下に、VS−
1を具体例として示す。また、本発明は、上記記載の化
合物に限定されない。
【0109】VS−1 CH2=CHSO2CH2C(OH)HCH2SO2CH=
CH2 また、本発明においては、現像処理時における感光材料
の膨潤膜強度を更に向上させるという観点から、請求項
7に記載のように、アミド基を有するビニルスルホン型
硬膜剤をハロゲン化銀カラー写真感光材料の写真構成層
の少なくとも1層に含有させることが好ましい。
【0110】アミド基を有するビニルスルホン型硬膜剤
としては下記一般式(8)で示される化合物が好まし
い。
【0111】一般式(8) (CH2=CHSO2(CH2nCON(R))2−A 式中、Aは2価の基を表すが、無くても良い。Rは水素
原子または炭素数1〜4の炭化水素を表すが1分子中に
2個あるRは同一とは限らない。nは1または2の整数
を表す。
【0112】上記一般式(8)において、Aは2価の基
を表すが、無くても良い。2価の基としては何でも良い
が好ましくは、炭素数1〜10の環式あるいは非環式の
炭化水素で、そのうち1〜3個が、N、S、O等のヘテ
ロ原子で置き換えられていても良い。より好ましくは炭
素数1〜5の鎖状の炭化水素であり、炭素数2〜5の場
合枝分かれしていても良いし、直鎖状であっても良い。
また、この鎖は、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキ
シ基、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ヒドロキ
シル基、アセトキシ基等の置換基を有していても良い。
【0113】アミド基を有するビニルスルホン型硬膜剤
の具体例としては、特願平11−114815号の24
〜25頁に記載の例示化合物VSB−1〜VS−B15
が挙げられる。以下に、VSB−3を具体例として示
す。
【0114】VSB−3 (CH2=CHSO2CH2CONHCH22 上記記載の一般式(7)、(8)で各々表される硬膜剤
は、米国特許第4,173,481号等に記載の方法を
参照して得ることができる。又、添加量は親水性コロイ
ド1g当たり1〜25mg程度、好ましくは2〜20m
gで用いる。
【0115】上記硬膜剤の添加層としては、感光性層、
非感光性層のいずれでも良いが、非感光性層に添加する
方が写真性能への影響が小さいのでより好ましい。更に
好ましくは、少なくとも写真構成層の最表面層を形成す
る非感光性層である保護層に添加する事である。
【0116】本発明に記載の効果を得る観点から、本発
明に係るハロゲン化銀乳剤は、全投影面積の50%以上
が平均アスペクト比(AR比ともいう)8〜100であ
る平板状ハロゲン化銀乳剤が好ましく、更に好ましく
は、平均アスペクト比10〜50である。更には、全投
影面積の80%以上が平均アスペクト比8〜100であ
ることが好ましく、更に好ましくは、そのアスペクト比
が10以上である。
【0117】平板状粒子とは、結晶学的には双晶に分類
される。双晶とは、一つの粒子内に一つ以上の双晶面を
有するハロゲン化銀結晶であるが、双晶の形態の分類は
クラインとモイザーによる報文フォトグラフィッシェ
コレスポンデンツ(Photographishe K
orrespondenz)第99巻、p100,同第
100巻,p57に詳しく述べられている。
【0118】本発明においてアスペクト比(AR比)と
は、ハロゲン化銀粒子の厚みに対する粒径の比を言う。
ここでいうハロゲン化銀粒子の粒径とは、平板状ハロゲ
ン化銀粒子の場合には、主平面に対し垂直な方向から見
たときの投影像を同面積の円像に換算したときの直径で
あり、平板状ハロゲン化銀粒子以外の形状のハロゲン化
銀粒子においては、該ハロゲン化銀粒子の投影像を同面
積の円像に換算したときの直径である。アスペクト比を
求めるには、まずハロゲン化銀粒子直径と厚みを以下の
方法で求める。支持体上に内部標準となる粒径が既知で
あるラテックスボール及び主平面が該支持体に対し平行
に配向するように塗布した試料を作製し、ある方向から
カーボン蒸着法によりシャドーを施した後、通常のレプ
リカ法によりレプリカ試料を作製する。同試料の電子顕
微鏡写真を撮影し、画像処理装置等を用いて各々のハロ
ゲン化銀粒子の投影面積直径と厚みを求める。この際、
ハロゲン化銀粒子の厚みは内部標準とハロゲン化銀粒子
の影(シャドー)の長さから算出することができる。
【0119】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
用いるハロゲン化銀乳剤は、リサーチ・ディスクロージ
ャーNo.308119(以下RD308119と略
す)に記載されている物を用いることができる。以下に
記載箇所を示す。
【0120】
【表1】
【0121】本発明において、ハロゲン化銀乳剤は、物
理熟成、化学熟成及び分光増感を行ったものを使用す
る。このような工程で使用される添加剤はRD1764
3、18716及び308119に記載されている。以
下に記載箇所を示す。
【0122】
【表2】
【0123】本発明に係わるハロゲン化銀乳剤層に用い
られる公知の写真用添加剤も上記RDに記載されてい
る。以下に関連のある記載箇所を示す。
【0124】
【表3】
【0125】ハロゲン化銀乳剤層には種々のカプラーを
使用することができ、その具体例は、上記RDに記載さ
れている。以下に関連ある記載箇所を示す。
【0126】
【表4】
【0127】本発明の感光材料への添加剤としては、R
D308119XIVに記載されている分散法などによ
り、添加することができる。
【0128】本発明の感光材料には、前述のRD308
119VII−K項に記載されているフィルタ層や中間層
等の補助層を設けることができる。
【0129】本発明の感光材料は、前述のRD3081
19VII−K項の記載に準じて現像処理することができ
る。
【0130】
【実施例】以下、実施例により、本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されない。
【0131】実施例1 《比較のハロゲン化銀カラー写真感光材料試料101の
作製》下引き層を施したセルローストリアセテートフィ
ルム支持体上に下記に示すような組成の各層を順次、支
持体側から塗布して、比較試料101を作製した。
【0132】添加量は特に記載しない限り1m2当たり
のグラム数を示す。また、ハロゲン化銀とコロイド銀は
銀に換算して示し、増感色素(SDで示す)は銀1モル
当たりのモル数で示した。
【0133】
【表5】
【0134】
【表6】
【0135】
【表7】
【0136】
【表8】
【0137】上記で用いた沃臭化銀乳剤の特徴を下記に
表示する(平均粒径とは同体積の立方体の一辺長)。
【0138】
【表9】
【0139】乳剤a、b、f、gは特願2000−06
0305の実施例記載のEm−1の製造方法を参考に作
製した。
【0140】上記各乳剤には前述の増感色素を添加し、
熟成した後、トリフェニルフォスフィンセレナイド、チ
オ硫酸ナトリウム、塩化金酸、チオシアン酸カリウムを
添加し、常法に従い、カブリ、感度関係が最適になるよ
うに化学増感を施したものを用いた。
【0141】尚、上記の組成物の他に、塗布助剤SU−
1、SU−2、SU−3、分散助剤SU−4、粘度調整
剤V−1、安定剤ST−1、ST−2、質量平均分子
量:10,000及び質量平均分子量:100,000
の2種のポリビニルピロリドン(AF−1、AF−
2)、抑制剤AF−3、AF−4、AF−5、硬膜剤H
−1、H−2及び防腐剤Ase−1を添加した。
【0142】上記試料に用いた化合物の構造を以下に示
す。
【0143】
【化25】
【0144】
【化26】
【0145】
【化27】
【0146】
【化28】
【0147】
【化29】
【0148】
【化30】
【0149】
【化31】
【0150】
【化32】
【0151】
【化33】
【0152】
【化34】
【0153】
【化35】
【0154】更に下記表10に示す如く、上記比較試料
101の第10層(イエローフィルター層)に添加され
ているコロイド銀を、比較のYC染料、本発明に係る前
記一般式(1)、(2)で表される染料またはコロイド
銀等に置き換え、第7〜9層(緑感色性層)のM−1で
表されるマゼンタカプラーを、当モル量の本発明に係る
一般式(3)で表されるマゼンタカプラーと置き換え
て、試料102から112を作製した。本発明の試料作
製に使用した染料は、固体微粒子分散液で添加を行っ
た。
【0155】以上のようにして得られた、ハロゲン化銀
カラー写真感光材料試料101〜112について、以下
の評価を行った。
【0156】《塗膜接着性評価》膨潤時の塗膜接着性を
評価するために、各試料を下記現像処理の発色現像液
(38℃)に3分間浸漬した後、塗膜表面をカッターナ
イフで5mm間隔の格子状の切り込みを入れ、指で一定
の力でこすり、塗膜接着性を残存率で評価した。
【0157】 ランクA;80%以上 ランクB;50〜80% ランクC;50%未満。
【0158】《生保存性評価》各試料を2組用意し、一
部は冷凍保存を行いフレッシュ試料とする。もう一部
は、温度40℃、湿度70%で10日間保存し経時試料
とする。両者を白色光にてウエッジ露光(露光は、54
00°Kの光源を用いて、1/200秒で露光した。)
を行った後、次いで、特開平10−123652号の段
落〔0220〕〜〔0227〕記載の現像処理工程に従
ってカラー現像処理を行った。ついで、得られた各現像
済み試料を、x−rite社製濃度計を用いて、緑感光
性層の濃度測定を行って特性曲線を求めた。この特性曲
線から、最小濃度(カブリ)と感度(最小濃度+0.7
の濃度を与える露光量の逆数で表す)を求め、試料N
o.101の変動を100とする相対値で表した。値が
小さいほど良好な事を示す。
【0159】得られた結果を表10に示す。
【0160】
【表10】
【0161】表10から、本発明の試料104から11
2は比較試料101から103に比べて、塗膜接着性が
良く、且つ、良好な生保存性を示していることが明らか
である。
【0162】実施例2 実施例1に記載のハロゲン化銀写真感光材料試料10
1、102、104、105、106、108を作製
し、且つ、各々の感光材料を作製するに当たり、表11
に示す様に第14層の硬膜剤の種類を変更した以外は、
同様にして表11に記載のハロゲン化銀写真感光材料試
料を、各々作製した。上記試料について実施例1と同様
の方法によって、塗膜接着性、保存性を評価し、更に加
えて、現像液中の圧力耐性を以下の方法で評価した。
【0163】《現像液中の圧力耐性評価》得られたハロ
ゲン化銀写真感光材料試料に、実施例1と同様にして、
ウエッジ露光を与えた後、下記のようにランニング処理
を行った以外は、実施例1と同様に現像処理を行った。
【0164】ここでいう、ランニング処理とは、発色現
像処理液中に試料表面にステンレス製針によって一定の
圧力を与え、試料の運搬によって長さ方向に連続して線
状の加圧を付与する処理を示す。そして、現像処理後
に、加圧部分に現れた濃度変化を目視観察し、以下の5
段階で評価した。
【0165】 A;濃度変化が全く認められず優れている B;極わずかに濃度変化が認められるが実用上問題ない C;わずかに濃度変動が認められる D;濃度変化が明らかであり、実用上問題となる E;濃度変動が著しく実用不可 得られた結果を表11に示した
【0166】
【表11】
【0167】表11から、本発明の硬膜剤を使用した試
料は、塗膜接着性、生保存性が良好であり、且つ、現像
液中の圧力耐性にも優れていることがわかる。
【0168】実施例3 実施例2の試料109を作製するに当たり、第9層の乳
剤aと第8層の乳剤bをAR(アスペクト比)=8.5
の乳剤に置き換えた以外は同様にして、ハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料を各々、作製した。
【0169】得られたハロゲン化銀カラー写真感光材料
を、実施例1に記載と同様の方法によって、塗膜接着
性、生保存性を評価した。なお、乳剤は特願2000−
060305の実施例に記載のEm−2の乳剤製造法を
参考にして、調製した。
【0170】アスペクト比が8以上のハロゲン化銀乳剤
を用いて作製したハロゲン化銀カラー写真感光材料は、
実施例2の試料よりも、更に塗膜接着性、生保存性が優
れた結果を与えた。
【0171】実施例4 実施例1で作製した比較のハロゲン化銀カラー写真感光
材料試料101の第10層(イエローフィルター層)に
添加されているコロイド銀を下記表12に示す化合物に
置き換え、第11〜12層(青感色性層)のY−1で表
されるイエローカプラーを、下記表12に示す、本発明
に係る一般式(4)で表されるイエローカプラーに当モ
ル量と置き換え以外は、同様にして感光材料402〜4
12を各々、作製した。得られた試料について、実施例
1と同様に、塗膜接着性と青感色性層の生保存性の評価
を行った。また、実施例1で作製した比較のハロゲン化
銀カラー写真感光材料101も比較データとして表12
に記載した。
【0172】
【表12】
【0173】表12から、本発明の試料404〜412
は比較試料101、402、403と比べて、塗膜接着
性が良く、生保存性も良好であることが明らかである。
【0174】実施例5 実施例4に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料試料
101、402、404、405、406、408を作
製し、且つ、各々の感光材料を作製するに当たり、表1
3に示す様に第14層の硬膜剤の種類を変更した以外
は、同様にして表13に記載のハロゲン化銀カラー写真
感光材料を、各々作製した。
【0175】上記試料について実施例4と同様の方法に
よって、塗膜接着性、保存性を評価した。更に加えて、
実施例2と同様な方法で現像液中の圧力耐性を評価し
た。
【0176】得られた結果を表13に示す。
【0177】
【表13】
【0178】表13から、比較の試料に比べて、本発明
の試料は、塗膜接着性、現像液中の圧力耐性が良く、且
つ、生保存性も良好であることが明らかである。
【0179】実施例6 実施例5の表13に示した感光材料を作製するに当た
り、第12層の乳剤f、第11層の乳剤gをAR(アス
ペクト比)=13.5の乳剤に置き換えた位階は同様に
して、ハロゲン化銀カラー写真感光材料を各々、作製し
た。
【0180】得られたハロゲン化銀カラー写真感光材料
を実施例5と同様の方法によって、塗膜接着性、生保存
性を評価した。なお、乳剤は特願2000−06030
5の実施例に記載のEm−3の乳剤製造法を参考に作製
した。
【0181】アスペクト比が高い(13.5)ハロゲン
化銀乳剤を用いて作製したハロゲン化銀カラー写真感光
材料は、実施例5の試料よりも更に、塗膜接着性、生保
存性、現像液中の圧力耐性の全ての面において優れてい
た。
【0182】
【発明の効果】本発明により、保存性、塗膜物性が良好
であり、且つ、色再現性に勝れたハロゲン化銀写真感光
材料を提供する事が出来た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 7/36 G03C 7/36 7/384 7/384

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の一方の面に、赤感光性層、緑感
    光性層、青感光性層及び非感光性層を有する写真構成層
    を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料において、該
    写真構成層の少なくとも1層が下記一般式(1)で表さ
    れる染料を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラ
    ー写真感光材料。 【化1】 〔式中、Zは酸素原子または硫黄原子を表し、L1、L2
    およびL3はメチン基を表し、nは0、1または2を表
    し、Gは複素環基または芳香族炭素環基を表し、R11
    12は各々、水素原子または置換基を表す。ただしR11
    及びR12の少なくとも一方は、−Al−COOHであ
    る。ここでAlは2価の脂肪族基を表す。〕
  2. 【請求項2】 写真構成層の少なくとも1層が前記一般
    式(1)で表される染料と黄色コロイド銀を含有するこ
    とを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
  3. 【請求項3】 写真構成層の少なくとも1層が前記一般
    式(1)で表される染料と下記一般式(2)で表される
    染料を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写
    真感光材料。 【化2】 〔式中、Aは酸性核を表し、L1、L2およびL3はメチ
    ン基を表し、nは0、1または2を表し、Zは式中に示
    した窒素原子と結合して複素環残基を形成するのに必要
    な非金属原子群を表し、Yは−C(R1)(R2
    (R3)で表される置換基または複素環残基を表す。−
    C(R1)(R2)(R3)で表される置換基において、
    1およびR2は水素原子またはアルキル基を表し、これ
    らは互いに結合して環を形成してもよい。R3は水素原
    子またはHammettのσp値が0.3以上の電子吸
    引性基を表す。但し、R1、R2、R3が同時に水素原子
    を表すことはない。更に、該一般式(2)で表される染
    料は、その分子構造中の芳香環部分に少なくとも一つの
    カルボキシル基またはアルキルスルホンアミド基を有す
    る。〕
  4. 【請求項4】 写真構成層の少なくとも1層が前記一般
    式(1)で表される染料と下記一般式(3)で表される
    マゼンタカプラーを含有する事を特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光
    材料。 【化3】 〔式中、R21は発色現像主薬の酸化体との反応により離
    脱可能な基を表し、R 22はアリール基を表し、R23は置
    換基を表し、n21が2以上のときR23は同じであって
    も異なっていてもよい。〕
  5. 【請求項5】 写真構成層の少なくとも1層が、前記一
    般式(1)で表される染料と、下記一般式(4)〜
    (6)からなる群から選択される少なくとも1種のイエ
    ローカプラーを含有する事を特徴とする請求項1〜3の
    いずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
    料。 【化4】 〔式中、R1は置換基を表し、R2は炭素数が7〜20の
    アルキル基を表す。R3は水素原子またはハロゲン原子
    を表し、mは1〜5の整数を表す。Z1は>N−R4(R
    4は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリー
    ル基または複素環基を表す)または−O−を表し、Z2
    は>N−R5(R5は水素原子、アルキル基、シクロアル
    キル基、アリール基または複素環基を表す)または>C
    (R6)(R7)(R6及びR7は水素原子または置換基を
    表す)を表す。〕 【化5】 〔式中、R1は置換基を表し、R8はアルキル基、シクロ
    アルキル基またはアリール基を表す。R9はアルキル基
    またはシクロアルキル基を表し、R8とR9の炭素数の和
    は7〜20である。R3は水素原子またはハロゲン原子
    を表し、mは1〜5の整数を表す。Z1は>N−R4(R
    4は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリー
    ル基または複素環基を表す)または−O−を表し、Z2
    は>N−R5(R5は水素原子、アルキル基、シクロアル
    キル基、アリール基または複素環基を表す)または>C
    (R6)(R7)(R6及びR7は水素原子または置換基を
    表す)を表す。〕 【化6】 〔式中、R10は耐拡散性のアルキル基を表し、R3は水
    素原子またはハロゲン原子を表す。Z1は>N−R4(R
    4は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリー
    ル基または複素環基を表す)または−O−を表し、Z2
    は>N−R5(R5は水素原子、アルキル基、シクロアル
    キル基、アリール基または複素環基を表す)または>C
    (R6)(R7)(R6及びR7は水素原子または置換基を
    表す)を表す。〕
  6. 【請求項6】 写真構成層の少なくとも1層が、前記一
    般式(1)で表される染料と、ヒドロキシル基を有する
    ビニルスルホン型硬膜剤を含有することを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー
    写真感光材料。
  7. 【請求項7】 写真構成層の少なくとも1層が、前記一
    般式(1)で表される染料と、アミド基を有するビニル
    スルホン型硬膜剤を含有することを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感
    光材料。
  8. 【請求項8】 写真構成層の少なくとも1層が、前記一
    般式(1)で表される染料と、AR比が8以上のハロゲ
    ン化銀乳剤を含有することを特徴とする請求項1〜7の
    いずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
    料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004077151A1 (ja) * 2003-02-28 2004-09-10 Konica Corporation ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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