JP2002048345A - 電子レンジ - Google Patents

電子レンジ

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JP2002048345A
JP2002048345A JP2000231735A JP2000231735A JP2002048345A JP 2002048345 A JP2002048345 A JP 2002048345A JP 2000231735 A JP2000231735 A JP 2000231735A JP 2000231735 A JP2000231735 A JP 2000231735A JP 2002048345 A JP2002048345 A JP 2002048345A
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infrared sensor
heating chamber
food
amount
infrared
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Kazuaki Ookurotani
一彰 大黒谷
Katsu Noda
克 野田
Motoo Sakai
始夫 酒井
Yuichi Otsuki
裕一 大槻
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Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤外線センサにおいて検出される赤外線量を
有効に利用できる、電子レンジを提供する。 【解決手段】 電子レンジ1では、加熱室10内のター
ンテーブル15上に食品50が載置される。また、電子
レンジ1は、加熱室10内に視野70を有する赤外線セ
ンサを備える。加熱開始後、赤外線センサの検出する赤
外線量が、仕上がり温度レベルに到達すると、加熱は停
止される。なお、仕上がり温度レベルは、加熱室10内
の温度に応じて、変更される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子レンジに関
し、特に、加熱室内の食品の温度を検出するための赤外
線センサを含む電子レンジに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
の電子レンジには、食品の温度を検出するための赤外線
センサを含むものがあった。そして、従来の電子レンジ
では、赤外線センサが、食品の発する赤外線量が所定の
値よりも多くなったと判断したとき、食品の温度が所定
の温度に到達したとして、加熱動作を停止させていた。
【0003】なお、赤外線センサが赤外線を検出できる
範囲は、一般に、赤外線センサの視野と言われる。そし
て、従来の電子レンジでは、赤外線センサの視野内に、
食品以外に、加熱室の内壁やターンテーブル等の、加熱
室の内側の一部が含まれる場合があった。このような場
合、赤外線センサ側では、加熱室の内側の一部分から発
せられた赤外線も、食品が発したものと同様に取扱われ
る。したがって、たとえば、視野内に含まれた加熱室の
内側部分が高温であれば、食品は、低温であっても、高
温であるとみなされてしまう場合がある。つまり、従来
の電子レンジでは、加熱室内の温度によっては、食品の
温度が、正確に検出されない場合があった。
【0004】また、従来の電子レンジでは、食器の形状
等、電子レンジを使用する条件によっては、赤外線セン
サが、食品の発する赤外線を検出しやすい場合と、検出
しにくい場合があった。したがって、従来の電子レンジ
では、食品の温度が同じでも、食器の形状等によって
は、赤外線センサによって検出される赤外線量が異なる
場合があった。つまり、従来の電子レンジでは、食器の
形状等の、電子レンジを使用する条件によっても、食品
の温度が、正確に検出されない場合があった。
【0005】また、従来の電子レンジでは、赤外線セン
サの検出出力が、電圧信号として、加熱動作を制御する
部分(以下、制御部と略す)に送られる。そして、当該
制御部は、赤外線センサから出力された電圧信号を、食
品の温度の判断対象に使用していた。そして、赤外線セ
ンサから出力された電圧信号が、所定の値以上であれ
ば、赤外線センサの検出した赤外線量が上記の所定の量
以上となっている、つまり、食品が所定の温度に達して
いると判断して、制御部は、加熱動作を停止させる。な
お、より具体的には、制御部は、赤外線センサから出力
された電圧信号を、当該制御部が印加されている電圧に
対する比に関する値として認識し、加熱動作の制御に利
用する。一方、制御部に印加される電圧は、変化する場
合がある。
【0006】したがって、従来の電子レンジにおいて、
制御部は、印加される電圧が変更されると、赤外線セン
サから同じ信号が出力されても、異なる値として認識す
る場合があった。つまり、従来の電子レンジでは、制御
部に印加される電圧が変化することにより、食品の温度
が正確に検出されない場合があった。
【0007】また、従来の電子レンジには、食品をまん
べんなく加熱するために、当該食品を、ターンテーブル
上に載置して、加熱動作を行なうものがあった。
【0008】このような電子レンジでは、赤外線センサ
において検出される赤外線量の変化するパターンが、タ
ーンテーブルの回転周期に対応する。
【0009】たとえば、図30に示すように、ターンテ
ーブル15の中心を挟んで2個の食品50が載置された
場合を例に挙げる。図30は、ターンテーブル15上に
2個の食品50が載置された状態を模式的に示す図であ
る。ターンテーブル15が回転した場合、図30(A)
に示す状態は、2個の食品50の、赤外線センサの視野
70内に含まれる領域が最も少ない状態である。また、
ターンテーブル15が回転した場合、図30(B)に示
す状態は、2個の食品50の、視野70内に含まれる領
域が最も多い状態である。
【0010】そして、ターンテーブル15が1回転する
間、図30(A)に示す状態から図30(B)に示す状
態となり、そこから図30(A)に示す状態となった
後、再度、図30(B)に示す状態となる。これによ
り、ターンテーブル15上に2個の食品50が載置され
ると、赤外線センサにおいて検出される赤外線量は、タ
ーンテーブル15が1回転する間、2個の極大値(図3
0(B)に示す状態に相当)を持ち、かつ、2個の極小
値(図30(A)に示す状態に相当)を持つように、変
化する。
【0011】ただし、1個の食品50が、ターンテーブ
ル15の中心から外れた場所に載置された場合にも、タ
ーンテーブル15が1回転する間に、赤外線センサにお
いて検出される赤外線量には、2個の極大値と2個の極
小値が検出される場合がある。このような場合を、図3
1を参照して説明する。図31は、1個の食品50が、
ターンテーブル15の中心から外れた場所に載置された
状態を模式的に示す図である。
【0012】1個の食品50が、ターンテーブル15の
中心から外れた場所に載置された場合、食品50と赤外
線センサの視野70との位置関係は、図31(A)〜図
31(D)に示したように、順に、変化する。したがっ
て、この場合も、ターンテーブル15が1回転する間
に、赤外線センサにおいて検出される赤外線量は、2個
の極大値(図31(A)および(C)に相当)と2個の
極小値(図31(B)および(D)に相当)を持つよう
に変化する。
【0013】したがって、従来、電子レンジでは、ター
ンテーブル15が1回転する間の赤外線量の極大値や極
小値の数に基づいて、ターンテーブル上に載置された食
品の数を決定し、加熱制御に利用しようとすると、適切
な制御が実行できない場合があった。
【0014】さらに、従来の電子レンジでは、赤外線セ
ンサにおいて検出される赤外線量が、所定の値に到達し
た場合に、食品が加熱を終了すべき温度に到達したと判
断して、加熱動作を終了させていた。
【0015】なお、図30および図31を用いて説明し
たように、ターンテーブルの回転に応じて、赤外線セン
サにおいて検出される赤外線量は、極大値を持つ。そし
て、一度極大値を取った後は、ターンテーブルが半回転
しないと、次の極大値が現れない。したがって、たとえ
ば、極大値が、上記した所定の値にわずかに到達しなか
ったとすると、あと少しだけ加熱が続けられれば食品が
十分に加熱されるのにもかかわらず、ターンテーブルが
半回転し、次の極大値が現れるまで、加熱が続行される
場合が生じていた。
【0016】さらに、従来の電子レンジでは、赤外線セ
ンサは、加熱室の外に設置され、加熱室の壁面には、穴
が形成されていた。そして、赤外線センサの視野は、赤
外線センサから、当該壁面の穴を介して、加熱室内に広
がっていた。
【0017】なお、電子レンジでは、加熱室に供給され
たマイクロ波が、当該壁面の穴を介して赤外線センサの
近傍に漏れる場合があった。このため、当該壁面の穴
は、できるだけ小さくされることが望まれていた。マイ
クロ波が、赤外線センサの近傍に漏れれば、赤外線セン
サの検出出力に雑音が入るからである。赤外線センサの
検出出力に雑音が入れば、制御部側は、当該検出出力を
入力されても、それを有効に利用することができなくな
る。
【0018】以上説明したように、従来の電子レンジで
は、種々の要因から、赤外線センサの検出する赤外線量
が、今一つ、有効に、加熱制御に利用できなかった。
【0019】本発明は、かかる実情に鑑み考え出された
ものであり、その目的は、赤外線センサにおいて検出さ
れる赤外線量を有効に利用できる、電子レンジを提供す
ることである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に従った電子レン
ジは、食品を収容する加熱室と、前記加熱室内にマイク
ロ波を発振するマグネトロンと、前記加熱室内に視野を
有し、前記視野内の食品から発せられる赤外線量を検出
する赤外線センサと、前記加熱室内の温度を検出する加
熱室温度検出部と、前記赤外線センサの検出した赤外線
量が所定の量に達するまで前記マグネトロンに加熱動作
を実行させ、前記加熱室内の温度に応じて前記所定の量
を補正する、制御部とを含むことを特徴とする。
【0021】本発明によると、制御部が、赤外線センサ
において検出される赤外線量を加熱制御に利用する際、
当該赤外線量と比較される所定の量が、加熱室内の温度
に応じて補正される。
【0022】したがって、赤外線センサにおいて検出さ
れる赤外線量が、加熱室内の温度を考慮されたものとな
る。このため、赤外線センサにおいて検出される赤外線
量を、より有効に利用できることになる。
【0023】また、本発明に従った電子レンジは、食品
を収容する加熱室と、前記加熱室内にマイクロ波を発振
するマグネトロンと、前記加熱室内に視野を有し、前記
視野内の食品から発せられる赤外線量を検出し、前記検
出した赤外線量に応じた信号を生成する、赤外線センサ
と、所定の電源から電圧を印加されることにより動作す
る、制御部と、前記制御部に、基準電圧を与える基準電
圧発生部とを含み、前記制御部は、前記赤外線センサの
生成した信号を、前記基準電圧に応じて補正し、前記マ
グネトロンによる加熱動作の制御に利用することを特徴
とする。
【0024】これにより、制御部は、赤外線センサから
入力された信号を、基準電圧に応じた補正し、マグネト
ロンの加熱動作に利用する。つまり、制御部が赤外線セ
ンサから入力された信号を変換する際に生じる、制御部
に印加される電圧の変動に基づいた誤差を、補正により
低減できる。
【0025】したがって、制御部に印加される電圧が変
化しても、赤外線センサの赤外線量に応じた信号は、有
効に、マグネトロンの加熱動作に利用される。
【0026】また、本発明に従った電子レンジは、食品
を収容する加熱室と、前記加熱室内にマイクロ波を発振
するマグネトロンと、前記加熱室内に視野を有し、前記
視野内の食品から発せられる赤外線量を検出する赤外線
センサと、前記加熱室内に設置され、食品を載置され、
回転することにより前記赤外線センサの視野に含まれる
部分が変化するターンテーブルと、前記赤外線センサに
よって検出される前記赤外線量が複数の極大値を持つ場
合、当該複数の極大値の中で、後に発生する極大値ほど
値が大きくなるか否かによって、前記加熱室内の食品の
個数を決定する食品個数決定部と、前記食品の個数に応
じて、前記マグネトロンの動作を制御する制御部とを含
むことを特徴とする。
【0027】これにより、たとえば、ターンテーブル上
に、1個の食品がターンテーブルの中央部分から外れた
ところに載置されているのか、または、2個の食品がタ
ーンテーブルの中央を挟んで対象に近い状態で載置され
ているのかを判別できる。なお、2個の食品が、ターン
テーブルの中央を挟んで対象に近い状態で載置されてい
る場合には、検出される赤外線量に関して、後に発生す
る極大値ほど値が大きくなる。一方、1個の食品が、タ
ーンテーブルの中央部分から外れたところに載置されて
いる場合には、赤外線量の極大値は、必ずしも、後に発
生する極大値ほど値が大きくなる、ということはない。
【0028】したがって、検出された赤外線量において
連続して出現した極大値の大きさを比較することによ
り、ターンテーブルが1回転する間の極大値の数が同じ
場合でも、加熱室内の食品の数を判別することができ
る。これにより、赤外線センサの検出する赤外線量を、
より有効に利用することができる。
【0029】また、本発明に従った電子レンジは、食品
を収容する加熱室と、前記加熱室内にマイクロ波を発振
するマグネトロンと、前記加熱室内に視野を有し、前記
加熱室内の食品から発せられる赤外線量を検出する赤外
線センサと、前記赤外線量が所定の量に達するまで、前
記マグネトロンに加熱動作を実行させる制御部と、前記
マグネトロンによる加熱動作の終了後に、当該加熱動作
における加熱の程度に対する評価を入力するための入力
部とを含み、前記制御部は、前記入力部に入力された評
価に応じて、前記所定の量を補正することを特徴とす
る。
【0030】これにより、加熱動作の制御の基準となる
所定の量が、加熱動作後に入力部に入力された評価に応
じて補正される。つまり、赤外線センサの検出する赤外
線量を、電子レンジでの実際の調理における結果ととも
に、利用することができる。
【0031】したがって、赤外線センサの検出する赤外
線量を、より有効に利用することができる。
【0032】また、本発明に従った電子レンジは、食品
を収容する加熱室と、前記加熱室内へマイクロ波を発振
するマグネトロンと、前記加熱室内に視野を有し、前記
加熱室内の食品から発せられる赤外線量を検出する赤外
線センサと、前記加熱室内に設置され、食品を載置さ
れ、回転することにより前記赤外線センサの視野に含ま
れる部分が変化するターンテーブルと、前記赤外線量が
所定の量に達するまで、前記マグネトロンに加熱動作を
実行させる制御部とを含み、前記制御部は、前記赤外線
量が、前記所定の量よりも低い特定の量となった場合
に、前記マグネトロンの加熱動作における出力を低下さ
せることを特徴とする。
【0033】これにより、ターンテーブルが1回転する
際に、一度しか、赤外線センサが食品の発する赤外線量
を順当に検出できない場合であっても、食品が過剰に加
熱されることを回避できる。なお、赤外線センサが、食
品の発する赤外線量を、常には順当に検出できない、と
いう事態が生じるのは、ターンテーブルが回転すること
により、赤外線センサと食品との位置関係が変化する場
合があるからである。
【0034】したがって、赤外線センサの検出する赤外
線量を、より有効に利用することができる。
【0035】また、本発明に従った電子レンジは、食品
を収容する加熱室と、前記加熱室の外に設けられ、前記
加熱室内に視野を有し、前記加熱室内の食品から発せら
れる赤外線量を検出する赤外線センサと、前記加熱室
は、複数の壁面に覆われ、前記複数の壁面のいずれか一
つには所定の穴が形成され、前記赤外線センサは、前記
所定の穴を介して、前記加熱室内の赤外線量を検出し、
前記視野は、前記赤外線センサから前記ターンテーブル
に向かう方向に交わる面の中心に軸を有し、前記視野の
軸は、前記ターンテーブル上では、当該ターンテーブル
の中心よりも前記赤外線センサから離れた位置に存在す
ることを特徴とする。
【0036】これにより、加熱室の側面に、視野を形成
するために設けられる所定の穴を、より小さいものとす
ることができる。これは、以下の理由による。つまり、
加熱室の壁面と赤外線センサとの距離が同じ場合、視野
の軸が、ターンテーブル上で、当該ターンテーブルの中
心よりも赤外線センサから離れて位置する場合、ターン
テーブルの中心、または、中心よりも赤外線センサに近
くに位置する場合よりも、視野の軸と加熱室の壁面のな
す角が大きくなる。また、視野の軸と加熱室の壁面のな
す角が大きいほど、視野によって切取られる加熱室壁面
の面積は小さくなる。そして、加熱室壁面上の、視野に
よって切取られる部分の面積が、所定の穴として、最低
限必要とされる面積だからである。このことから、本発
明によると、加熱室内に供給されたマイクロ波が、所定
の穴を介して、赤外線センサに到達することを、極力回
避できる。
【0037】したがって、赤外線センサの検出出力への
雑音の混入が、極力回避されるため、赤外線センサの検
出する赤外線量を、より有効に利用することができる。
【0038】また、本発明に従った電子レンジは、前記
視野の軸が、前記ターンテーブル上で、当該ターンテー
ブルの中心と当該中心よりも前記赤外線センサから離れ
た位置との間を移動するように、前記視野を移動させる
視野移動部をさらに含むことが好ましい。
【0039】これにより、赤外線センサの視野を小さい
ものにできる。したがって、赤外線センサにおける検出
の精度を上げることができる。
【0040】また、本発明に従った電子レンジは、前記
視野移動部は、前記赤外線センサを、前記赤外線センサ
の内部に軸を有するように回転移動させることにより、
前記視野を移動させることが好ましい。
【0041】これにより、視野移動部は、赤外線センサ
を、赤外線センサ内の特定の点を支点として回転移動さ
せるため、赤外線センサ自体の位置は、変化しにくい。
【0042】したがって、より正確な位置に、赤外線セ
ンサの視野を移動できる。また、本発明に従った電子レ
ンジは、前記視野移動部は、前記赤外線センサを、所定
の範囲内で回転移動させ、前記赤外線センサの回転移動
を前記所定の範囲内で規制するための規制部材をさらに
含むことが好ましい。
【0043】これにより、赤外線センサが、視野移動部
による制御に反して、回転しすぎることを回避できる。
【0044】したがって、より正確な位置に、赤外線セ
ンサの視野を移動できる。また、本発明に従った電子レ
ンジは、前記赤外線センサは、赤外線を当該赤外線セン
サの内部に取込むための検出窓を備え、前記視野は、前
記赤外線センサが赤外線の検出を行なわない場合には、
所定の位置に移動され、前記視野が前記所定の位置に移
動された際に、前記検出窓を前記所定の穴から遮蔽する
遮蔽部材をさらに含むことが好ましい。
【0045】これにより、赤外線センサによる赤外線量
の検出を行なわないときには、加熱室内の食品の汁等が
所定の穴を介して飛び出した場合でも、検出窓が当該食
品の汁等によって汚れることを回避できる。
【0046】したがって、赤外線センサは、より正確
に、赤外線量の検出を実行できる。また、本発明に従っ
た電子レンジは、前記遮蔽部材は、前記赤外線センサに
取付けられていることが好ましい。
【0047】これにより、電子レンジの組立てが、より
容易になる。また、本発明に従った電子レンジは、前記
遮蔽部材は、前記視野移動部が前記視野を前記所定の位
置に向かわせるように前記赤外線センサを移動させる方
向を所定の回転方向とした場合、前記所定の回転方向に
ついて、前記検出窓よりも後方に位置していることが好
ましい。
【0048】これにより、視野を、所定の位置まで移動
させる際、検出窓を介した赤外線センサ内への赤外線の
取込みを遮蔽部材によって阻害されることが、より確実
に回避できる。
【0049】また、本発明に従った電子レンジは、前記
所定の穴に一端を接続され、他端に検出穴を形成された
検出用管をさらに含み、前記赤外線センサは、前記検出
穴を介して、赤外線を取込むことができ、前記遮蔽部材
は、前記視野が前記所定の位置にあるとき、前記検出穴
と前記検出窓の間であって、前記検出穴と前記検出窓を
結ぶすべての直線上に存在することが好ましい。
【0050】これにより、より確実に、検出窓が汚れる
ことを回避できる。
【0051】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施の形態で
ある電子レンジについて、図面を参照しつつ説明する。
【0052】[電子レンジの概略構成]図1は、電子レ
ンジの正面図である。
【0053】電子レンジ1は、主に、本体2とドア3と
からなる。本体2には、本体枠5が備えられている。本
体枠5の内側には、加熱室10が設けられている。ドア
3は、加熱室10を開閉可能である。また、加熱室10
の底面には、食品50を載置でき、かつ、回転可能に構
成されたターンテーブル15が備えられている。
【0054】本体2の前面の右方には、操作パネル6が
備えられている。操作パネル6は、ユーザが種々の情報
を入力するためのキーや、種々の情報を表示するための
表示パネルを備えている。
【0055】加熱室10の右側壁の上部には、穴11が
形成されている。また、加熱室10内の右上部後方に
は、加熱室10の天面から下方に延びるように、サーミ
スタ26が設置されている。サーミスタ26は、加熱室
10内の温度を検出するために、設置されている。な
お、サーミスタ26の検出する温度は、ターンテーブル
15上の温度を反映していると考えられる。つまり、加
熱室10内の温度が上昇していれば、ターンテーブル1
5の温度も高くなると考えられる。
【0056】本体2は、天面および両側面を、たとえば
金属からなる板体に覆われている。図2に、電子レンジ
1の、当該板体を省略した状態での斜視図を示す。
【0057】図1および図2を参照して、操作パネル6
の後方であって、加熱室10の右隣には、マグネトロン
21とトランス22が備えられている。マグネトロン2
1は、加熱室10内にマイクロ波を供給するためのもの
であり、トランス22は、マグネトロン21に、高電圧
を供給するためのものである。また、本体2の内部であ
って、マグネトロン21の後方には、マグネトロン21
とトランス22を冷却するための冷却ファン23が備え
られている。
【0058】図3は、加熱室10を上から見た状態を、
模式的に示す図である。図3をさらに参照して、加熱室
10の、外側であって、右上部後方には、赤外線センサ
7が取付けられている。赤外線センサ7の視野70は、
穴11を介して、加熱室10内に広がっている。具体的
には、視野70は、赤外線センサ7を頂点とする円錐の
中の、加熱室10内部にある部分である。
【0059】赤外線センサ7は、視野70内にある食品
50の発する赤外線量を検出する。電子レンジ1では、
赤外線センサ7の検出した赤外線量に基づいて、視野7
0内にある食品50の温度の温度を検出できる。
【0060】図4は、電子レンジ1の制御ブロック図で
ある。図4を参照して、電子レンジ1は、当該電子レン
ジ1の動作を全体的に制御するマイクロコンピュータ
(以下、「マイコン」と略す)24を備えている。マイ
コン24は、赤外線センサ7、加熱源駆動部25、サー
ミスタ26、赤外線センサ駆動部17、基準電圧発生部
30、不揮発性メモリ27、操作パネル6、および、タ
ーンテーブル駆動部16に接続されている。
【0061】加熱源駆動部25は、マグネトロン21を
駆動するための回路を含む。赤外線センサ駆動部17
は、赤外線センサ7の視野70を移動させるために、赤
外線センサ7を移動させる。
【0062】基準電圧発生部30は、マイコン24に、
基準となる電圧(基準電圧:たとえば3.027V)を
有する信号を送る。マイコン24は、供給される電圧が
変化する。そして、後述するように、マイコン24は、
入力された信号に対して、基準電圧を有する信号に基づ
いて、その時点で供給されている電圧値に応じた補正値
(後述するΔV)を、不揮発性メモリ27に記憶させ
る。基準電圧発生部30警告 1は、電子レンジ1に対し
て、着脱可能に設けられている。
【0063】なお、補正値(ΔV)を採用するのは、次
のような理由からである。まず、マイコン24は、入力
される信号を、A/D変換することにより、デジタルデ
ータとして、電子レンジ1の制御に用いる場合がある。
なお、マイコン24は、上記したA/D変換において、
同じ電圧を有する信号であっても、当該マイコン24に
印加される電圧によって異なる値へと変換する。そこ
で、マイコン24は、A/D変換後のデータが、当該マ
イコン24に印加される電圧による影響を受けないよう
に、補正値(ΔV)を採用している。ターンテーブル駆
動部16は、ターンテーブル15を回転させるための回
路を含む。
【0064】[電子レンジの動作]図5は、マイコン2
4の、メインルーチンのフローチャートである。
【0065】電源を投入されると、マイコン24は、ま
ず、不揮発性メモリ27から、上記した補正値(ΔV)
を呼出して、S2に進む。なお、補正値は、後述するS
8において決定されるが、それまでは、不揮発性メモリ
27には、ΔVとして「0」の値が記憶されている。
【0066】S2で、マイコン24は、スタートキーが
押圧されたか否かを判断する。スタートキーとは、操作
パネル6上に設けられているキーの一つで、電子レンジ
1に対して加熱調理を開始させる際に、ユーザが操作す
るキーである。そして、マイコン24は、当該スタート
キーが押圧されたと判断すると、S3に進み、押圧され
ていないと判断すると、S4に進む。
【0067】S3で、マイコン24は、マグネトロン2
1に加熱動作を行なわせる加熱調理処理を実行し、S2
に戻る。なお、S3における加熱調理処理の詳細につい
ては、後述する。
【0068】一方、S4で、マイコン24は、直前に行
なわれたS3での加熱調理処理が終了してから3分が経
過しているか否かを判断する。経過していると判断する
と、S5で、後述するカウンタn(図6のS34参照)
を「1」減算更新して、S6に進む。一方、まだ3分が
経過していないと判断すると、直接、S6に進む。な
お、S4では、直前のS3の加熱調理処理が終了してか
ら3分が経過していても、前回S5の減算処理を行なっ
てから3分が経過していない場合には、そのままS2に
戻る。
【0069】S6で、マイコン24は、当該マイコン2
4に供給されている電圧を測定するような指示がなされ
たか否かを判断する。なお、このような指示は、たとえ
ば、操作パネル6に設けられた所定のキーを操作するこ
とにより、なされる。そして、マイコン24は、このよ
うな指示がなされたと判断すると、S7に進み、当該指
示がなされていないと判断すると、S2に戻る。
【0070】S7で、マイコン24は、基準電圧発生部
30に、基準電圧を有する信号を送信させ、当該信号の
A/D変換を行なって、S8に進む。
【0071】S8で、S7でA/D変換を行なった結果
と、元々記憶している値とを比較することにより、補正
値(ΔV)を決定し、S9に進む。S9で、マイコン2
4は、S8で決定した補正値(ΔV)を、不揮発性メモ
リ27に記憶させて、S2に戻る。
【0072】次に、S3の加熱調理処理を詳細に説明す
る。図6は、S3の加熱調理処理のサブルーチンのフロ
ーチャートである。
【0073】S2でスタートキーが押圧されたと判断す
ると(図5参照)、マイコン24は、S31で、マグネ
トロン21による加熱動作をスタートさせ、S32に進
む。
【0074】S32で、マイコン24は、サーミスタ2
6によって検出される加熱室10内の温度(以下、サー
ミスタ温度Tsと略す)が、予め定められた温度T1以
上となっているか否かを判断する。T1以上となってい
ると判断すると、S33に進み、T1未満であると判断
すると、S34に進む。
【0075】S33では、Tsの値に応じて、仕上がり
温度レベルを補正して、S36に進む。仕上がり温度レ
ベルとは、加熱を停止すべき赤外線量である。電子レン
ジ1では、赤外線センサ7によって、視野70内の赤外
線量が検出される。そして、マイコン24は、後述する
S27において、赤外線センサ7によって検出された赤
外線量が、上記した仕上がり温度レベルに到達したと判
断すると、マグネトロン21による加熱動作を終了させ
る。
【0076】なお、S33において、Tsの値に応じて
仕上がり温度レベルが補正されることにより、視野70
に高温となった加熱室10の一部分が含まれることによ
り、赤外線センサ7の検出出力が、加熱室10の温度に
影響を受けた場合であっても、その影響を、仕上がり温
度レベルの補正によって緩和することができる。
【0077】一方、S34で、マイコン24は、カウン
タnのカウント値を読出して、S35に進む。S35
で、マイコン24は、nの値に応じた補正値Yを用い
て、仕上がり温度レベルを補正し、S36に進む。カウ
ンタnとは、S5(図5参照)で減算更新され、S40
で加算更新される、カウンタである。具体的には、n
は、マグネトロン21が3分以上間を開けずに連続して
t秒以上の加熱動作を実行した回数を示す。t秒とは、
予め定められた時間である。
【0078】S35において、nのカウント値に応じた
補正がなされることにより、ターンテーブル15上が、
現在載置されている食品50とは無関係に高温であって
も、食品50を、適切に加熱できる。
【0079】つまり、加熱動作が連続して実行される
と、加熱された食品50を載置されたターンテーブル1
5の温度が上昇する。なお、この場合、加熱された食品
50が蒸気を発しにくいものであれば、ターンテーブル
15の温度は上昇しても、サーミスタ26によって検出
される加熱室10の温度はさほど上昇しない。一方、タ
ーンテーブル15の、食品50を載置されていない部分
も、赤外線センサ7の視野70に含まれる場合がある。
したがって、S35の処理により、ターンテーブル15
上が、現在載置されている食品50とは無関係に高温で
あっても、食品50を、適切に加熱できる。
【0080】一方、S36で、マイコン24は、赤外線
センサ7の出力レベルをチェックし、かつ、当該出力レ
ベルに、上述した補正値ΔVだけ補正して、S37に進
む。S37で、マイコン24は、S36で補正した赤外
線センサ7の出力レベルが、仕上がり温度レベルに到達
しているか否かを判断する。マイコン24は、S36で
補正した赤外線センサ7の出力レベルが仕上がり温度レ
ベルに到達するまで、S36およびS37の処理を続行
し、到達していると判断すると、S38に進む。
【0081】S38で、マイコン24は、マグネトロン
21による加熱動作を終了させて、S39に進む。
【0082】S39で、マイコン24は、今回のマグネ
トロン21による加熱時間がt秒以上であったか否かを
判断する。t秒以上であったと判断すると、S40で、
カウンタnを1加算更新して、リターンする。一方、t
秒未満であったと判断すると、そのまま、リターンす
る。t秒とは、上記したように、予め定められた時間で
あり、たとえば、30秒とすることができる。
【0083】なお、S40におけるカウンタnの加算更
新は、カウント値が6となっている場合には行なわれな
い。つまり、カウンタnのカウント値の最大値は6とな
る。
【0084】以上説明したように、電子レンジ1では、
赤外線センサ7の出力レベルが仕上がり温度レベルに到
達すると、マイコン24は、マグネトロン21による加
熱動作を終了させる。なお、仕上がり温度レベルは、サ
ーミスタ温度Ts(S33)またはカウンタnのカウン
ト値に応じて、補正される(S33,S35)。
【0085】また、電子レンジ1では、マイコン24
は、赤外線センサ7の出力レベルを、当該マイコン24
に印加される電圧値に応じて、補正する(S36)。
【0086】次に、マイコン24に印加される電圧値に
応じた赤外線センサ7の出力レベルの補正について、詳
細に説明する。
【0087】[マイコンに印加される電圧値に応じた赤
外線センサの出力レベルの補正]図7に、マイコン24
に印加された電圧が変化した場合の、視野70内の食品
の温度の変化を示す。なお、図7に示される、視野70
内の食品の温度とは、赤外線センサ7の出力レベルから
判断される温度である。図7において、縦軸は、所定の
増幅がなされた後の、赤外線センサ7の出力レベルを示
し、横軸は、マイコン24に印加される電圧値を示す。
また、図7中に記載された温度は、視野70内の食品5
0の、実際の温度である。図7中の各点は、食品50の
温度毎に、同じ記号で示されている。つまり、たとえ
ば、食品50の温度が0℃である場合の点は、「◆」で
示されている。
【0088】図7を参照して、食品50の各温度につい
て、電源電圧が負の大きい値になるほど、対応する赤外
線センサ7の出力レベルも大きくなる。つまり、食品5
0の温度が一定であっても、マイコン24に印加される
電圧値が異なると、当該温度とみなされるために必要と
される赤外線センサ7の出力レベルが異なっている。な
お、各温度において、電源電圧と赤外線センサ7の出力
レベルとは、比例関係にある。これは、赤外線センサ7
の出力レベルが、マイコン24において、以下のように
処理されるからである。
【0089】マイコン24は、A/D変換を行なうこと
により、入力された信号のレベルを、0から印加された
電圧値の間で、256段階で、認識する。つまり、マイ
コン24は、A/D変換により、入力された信号のレベ
ルを、8bitのデジタル量に変換する。たとえば、電
源電圧が‐5.0Vである場合、マイコン24は、入力
された信号のレベルを、0Vから‐5.0Vまでの、
[5.0/255]V単位の、いずれかのレベルで、認
識する。
【0090】これにより、入力された信号のレベルが同
じであっても、マイコン24の電源電圧が異なれば、A
/D変換後のデジタル量も異なることになる。
【0091】ただし、マイコン24は、赤外線センサ7
の出力レベルをA/D変換した結果のデジタル量を、仕
上がり温度レベルと比較することにより、マグネトロン
21による加熱の終了時期を決定する。そして、マイコ
ン24に印加される電圧が変化しても、視野70内の食
品50の温度と赤外線センサ7の出力レベルとの関係
は、変化しない。
【0092】そこで、電子レンジ1では、基準電圧発生
部30からマイコン24に基準電圧を出力させ、該基準
電圧についてのA/D変換後のデジタル量に基づいて、
種々のA/D変換後のデジタル量に対する補正値を算出
する。
【0093】補正値の算出を、図8を参照して、より具
体的に説明する。図8は、電源電圧が‐5.0V,‐
4.5Vである各場合の、基準電圧発生部30からマイ
コン24に基準電圧を出力させた場合の、マイコンにお
ける基準電圧のデジタル量への変換の態様を示してい
る。
【0094】電源電圧が‐5.0Vの場合、基準電圧
は、デジタル量155に変換されている。また、電源電
圧が‐4.5Vの場合、基準電圧は、デジタル量172
に変換されている。そして、ここで、基準電圧に対する
基準となるデジタル量を、たとえば、159とする。
【0095】電源電圧が‐5.0Vであれば、基準電圧
に対応するデジタル量155は、基準となるデジタル量
よりも4少ないことになる。したがって、この場合の、
デジタル量の補正値ΔVは、「+4」となる。一方、電
源電圧が‐4.5Vであれば、基準電圧に対応するデジ
タル量172は、基準となるデジタル量よりも13多い
ことになる。したがって、この場合の、デジタル量の補
正値ΔVは、「‐13」となる。まとめると、マイコン
24は、基準電圧に対応するデジタル量Pを用いて、下
記の式(1)に基づいて、補正値ΔVを算出する。 ΔV=159‐P …(1) そして、マイコン24は、加熱調理処理等を実行する際
に、赤外線センサ7の出力レベルのA/D変換を行なう
が、当該A/D変換後のデジタル量に、ΔVを加えた値
を、赤外線センサ7の出力レベルとして記憶する。
【0096】これにより、マイコン24は、印加される
電圧が変化しても、赤外線センサ7の出力レベルを、視
野70内の食品50の温度に対応したものとして、認識
することができる。
【0097】[サーミスタ温度に応じた仕上がり温度レ
ベルの補正の効果]次に、サーミスタ温度に応じて、仕
上がり温度レベルを補正する態様について、説明する。
【0098】電子レンジ1では、たとえば、サーミスタ
温度Tsが80℃以上である場合に、仕上がり温度レベ
ルを、補正する。なお、マイコン24は、サーミスタ温
度Tsと仕上がり温度レベルの補正値との関係を、たと
えば表1に示すような形式で記憶している。
【0099】
【表1】
【0100】そして、マイコン24は、S33で、当該
表に従って、仕上がり温度レベルの補正を行なう。な
お、表1で、補正値の単位が℃となっているのは、当該
補正値が、仕上がり温度に対するものだからである。つ
まり、マイコン24は、表1に示された補正値に対応す
る分のデジタル量を算出し、算出したデジタル量だけ、
仕上がり温度レベルに対して補正を加える。
【0101】また、表1で、コールドスタートとあるの
は、サーミスタ温度が75℃以下の場合を一括して指す
ものである。この場合には、補正値は0℃とされてい
る。つまり、この場合、仕上がり温度レベルに対する補
正はなされない。
【0102】また、表1は、サーミスタ温度Tsと仕上
がり温度レベルの補正値との関係を示すものの一例であ
る。従って、マイコン24の記憶する表は、表1より
も、多くのサーミスタ温度Tsの値について、補正値と
対応付けられているものであることも考えられる。
【0103】また、マイコン24は、サーミスタ温度T
sと仕上がり温度レベルの補正値との関係を示すものと
して、関数を記憶していてもよい。つまり、当該関数
に、サーミスタ温度Tsの値を導入して、仕上がり温度
レベルの補正値を算出してもよい。
【0104】表2に、図6に示された制御の下で、表1
に従った仕上がり温度レベルの補正の効果を示す。な
お、表2では、食品50として、平皿に入れられた30
0mlの水が採用されている。
【0105】
【表2】
【0106】表2には、表1に従った仕上がり温度レベ
ルの補正を行なった場合(補正あり)と、当該補正を行
わなかった場合(補正なし)の、加熱調理後の水の温度
および加熱時間が、サーミスタ温度に関連付けられて
い、示されている。
【0107】補正なしの場合では、サーミスタ温度が高
くなるほど、加熱調理後の水の温度が低くなっている。
これは、視野70に、ターンテーブル15等の、加熱室
10内にある食品50以外の要素が含まれることに起因
すると考えられる。つまり、サーミスタ温度が高くなる
ほど、赤外線センサ7に検出される赤外線量の中で、食
品50以外の物体から発せられる赤外線量の割合が多く
なる。そして、これにより、食品50の温度が十分に上
昇しないうちに、赤外線センサ7では、加熱を終了させ
るのに十分な赤外線量が検出される、と考えられる。
【0108】一方、補正ありの場合では、補正なしの場
合に比べて、サーミスタ温度に関わらず、加熱調理後の
水の温度が安定している。また、表2には、補正の効果
として、各サーミスタ温度における、加熱調理後の水の
温度差を示している。そして、補正の効果を参照する
と、補正ありの場合は、補正なしの場合と比較して、食
品50の温度が十分に上昇しないうちに、赤外線センサ
7が加熱を終了させるのに十分な赤外線量が検出する事
態を回避していることが理解される。また、サーミスタ
温度が高くなるほど、補正の効果が顕著に現れているこ
とも理解される。
【0109】表3,表4にも、表2と同様に、図6に示
された制御の下で、表1に従った仕上がり温度レベルの
補正の効果を示す。なお、表3では、食品50として、
1本のとっくりに8分目程度に入れられた水が採用され
ている。また、表4では、食品50として、マグカップ
に入れられた水が採用されている。
【0110】
【表3】
【0111】
【表4】
【0112】表3および表4から、食品50の形状、具
体的には、食品50の器の形状に関わらず、補正ありの
場合では、補正なしの場合に比べて、サーミスタ温度が
変化しても、加熱調理後の食品の温度が安定している。
また、表3および表4においても、補正の効果は、サー
ミスタ温度が高いほど、顕著に見られている。
【0113】[連続加熱回数に応じた仕上がり温度レベ
ルの補正の効果]次に、カウンタnのカウント値に応じ
て仕上がり温度レベルを補正する態様について、説明す
る。
【0114】マイコン24は、S35(図6参照)にお
いて、カウンタnのカウント値に応じて、仕上がり温度
レベルを、補正する。なお、カウンタnのカウント値
は、前述したように、最大6である。そして、マイコン
24は、カウンタnのカウント値と仕上がり温度レベル
の補正値との関係を、たとえば表5に示すような形式で
記憶している。
【0115】
【表5】
【0116】なお、表5において、補正加算値とは、仕
上がり温度レベルに加算するデジタル量である。
【0117】そして、表6に、図6に示された制御の下
で、表5に従った仕上がり温度レベルの補正の効果を示
す。
【0118】
【表6】
【0119】なお、表6には、加熱調理後の食品の温度
と、加熱時間が示されている。また、表6においても、
補正ありは、表5に従った補正を行なった場合の結果を
示し、補正なしは、当該補正を行なっていない場合の結
果を示す。
【0120】補正なしの場合では、カウント値が5であ
る場合を除いては、カウント値が大きくなるに従って、
仕上がり温度が低くなっている。つまり、全体として、
カウント値が大きくなるに従って、加熱調理後の食品の
温度が低くなる傾向があると言える。
【0121】一方、補正ありの場合には、カウント値に
対して、加熱調理後の食品の温度にそのような傾向は見
られない。
【0122】なお、補正なしの場合では、カウント値が
増すにつれ、食品50によって加熱されることにより、
ターンテーブル15の温度が上昇したことが要因となっ
て、上記のような傾向が見られたと考えられる。
【0123】そして、補正ありの場合では、上記の要因
を、補正により解消することができたため、上記の傾向
が見られなくなったと考えられる。
【0124】また、表6においても、補正の効果とし
て、補正ありの場合と補正なしの場合の、食品の温度の
差を示している。そして、補正の効果として挙げた温度
差は、カウント値が大きくなるに従って大きくなる傾向
があると言える。
【0125】[加熱調理処理の変形例]次に、図6を用
いて説明した加熱調理処理の変形例について、図9を参
照して、説明する。なお、図9に示す変形例では、仕上
がり温度レベルは、加熱のコース(食品の量)および以
前の加熱調理に対するユーザの評価に応じて、決定また
は補正される。
【0126】本変形例では、S2でスタートキーが押圧
されたと判断すると(図5参照)、マイコン24は、S
51で、マグネトロン21による加熱動作をスタートさ
せ、S52に進む。
【0127】S52で、マイコン24は、食品50の量
に合わせた加熱コースを決定して、S53に進む。な
お、S52の処理内容の詳細については、後述する。
【0128】S53で、マイコン24は、S52で決定
した加熱コースに応じて、仕上がり温度レベルを決定
し、S54に進む。
【0129】S54で、マイコン24は、その時点での
赤外線センサ7から出力された信号が、仕上がり温度レ
ベルに到達しているか否かを判断し、到達すれば、S5
5でマグネトロン21による加熱動作を終了させ、S5
6に進む。
【0130】S56で、マイコン24は、今回の加熱調
理に対するユーザの評価に応じて仕上がり温度レベルを
補正して、リターンする。つまり、S56で仕上がり温
度レベルが補正されることにより、今回の加熱調理に対
するユーザの評価が、次回以降の加熱調理に利用される
ことになる。なお、S56における仕上がり温度レベル
の補正の詳細は、後述する。
【0131】[食品の量の判別]次に、S52における
加熱コースの決定について、説明する。
【0132】図10に、図1の電子レンジ1の、加熱室
10内に2本のとっくりが食品50として収容されてい
る状態を示す。
【0133】図10に示す状態では、2つの食品(とっ
くり)50は、いずれも、視野70内に含まれている。
なお、ターンテーブル15が回転することにより、視野
70と食品50の位置関係が変わる。図11および図1
2を参照しつつ、ターンテーブル15が1回転する間
の、視野70と食品50との位置関係の変化について説
明する。なお、以下の図11(B)〜(C)、および、
図12(B)〜(E)の各図は、加熱室10内のターン
テーブル15を、上から見た状態を模式的に示す図であ
る。
【0134】図11(A)は、加熱室10内に食品50
が2つ載置された際の、赤外線センサ7における赤外線
の検出レベルの変化を示す図である。ターンテーブル1
5が1回転する際、赤外線の検出レベルは、たとえば、
→→→→の順に、極大値、極小値、極大値、
極小値、極大値の順に変化する。より詳しくは、赤外線
の検出レベルは、ターンテーブル15の回転周期中に
は、2つの極大値と、2つの極小値を示すように、変化
する。
【0135】ここで、は、図11(B)に示す状態に
相当する。つまり、2つの食品50のいずれもが、他方
に遮られることなく赤外線センサ7と対向している状態
である。この状態では、赤外線センサ7は、2つの食品
50の発散する赤外線を、最も多く、検出することがで
きる。したがって、図11(B)に示す状態では、赤外
線の検出レベルは、極大値を取る。
【0136】一方、図11(A)のは、図11(C)
に示す状態に相当する。つまり、2つの食品50と赤外
線センサ7が一直線上に位置することにより、2つの食
品50の一方が、他方と赤外線センサ7との間に位置し
ている状態である。この状態では、赤外線センサ7の検
出する赤外線レベルは、概ね、1つの食品50の発散す
る赤外線量となってしまう。したがって、図11(C)
に示す状態では、赤外線検出レベルは、極小値を取る。
【0137】なお、2つの食品50の温度状態は、ほぼ
同じであると考えられる。これにより、図11(B)お
よび図11(C)に示す状態において、2つの食品50
が入れ替わっても、赤外線検出レベルは変化しないと考
えられる。また、食品50は、マグネトロン21の発振
するマイクロ波により、加熱され続けている。
【0138】したがって、図11(A)ので示す複数
の極大値は、加熱時間が経過するほど、加熱レベルの高
いところに位置することになる。
【0139】一方、加熱室10に、食品50が1つしか
載置されていない場合を考える。この場合の赤外線セン
サ7における赤外線の検出レベルの変化を、図12
(A)に示す。ターンテーブル15が1回転する際、赤
外線の検出レベルは、たとえば、→→→→の
順に、極大値、極小値、極大値、極小値、極大値の順に
変化する。つまり、この場合も、赤外線の検出レベル
は、加熱室10内に食品50が2つ載置されたときと同
じく、ターンテーブル15の回転周期中に、2つの極大
値と、2つの極小値を示すように、変化する。
【0140】ただし、加熱室10内に載置される食品の
数が1である場合、2である場合とは、隣ある極大値、
極小値の関係が異なる。このことを、以下に説明する。
【0141】ターンテーブル15は、1回転する間、食
品50を載せたまま、図12(B)〜(E)に示すよう
に、順に移動する。ここで、図12(B)〜(E)の図
に、順に、,,,と記号を付している。この
〜は、図12(A)の〜に、それぞれ対応してい
る。
【0142】図12(B)および図12(D)に示す状
態では、食品50の全体が、視野70内に含まれてい
る。これにより、図12(A)のおよびでは、赤外
線の検出レベルが極大値を取る。
【0143】図12(C)および図12(E)に示す状
態では、食品50の、視野70内に含まれる領域が、タ
ーンテーブル15が、そのときの回転位置の近くの回転
位置にある場合よりも、狭くなっている。これにより、
図12(A)のおよびでは、赤外線の検出レベルが
極小値を取る。
【0144】ただし、図12(B)と図12(D)に示
す状態では、食品50の、視野70内に入る状態が異な
る。より具体的に説明すると、図10を参照した場合、
2つの食品50は、その底面の全面が、同じように、視
野70内に入っている。しかしながら、その高さ方向で
は、赤外線センサ7の近くに位置する食品50の方が、
遠くに位置する食品50よりも、多くの領域が、視野7
0内に入っている。
【0145】このことから、図12(B)の状態より
も、図12(D)の状態の方が、赤外線の検出レベルが
高くなる。この現象は、食品50が継続的に加熱されて
いても見られる現象である。したがって、図12(A)
では、とを付された極大値が交互に見られるが、
を付された極大値は、直後に出現するを付された極大
値よりも大きな値となる。
【0146】つまり、以上、図11および図12を用い
て説明したように、加熱室10内に食品50が1つ載置
されている場合でも、2つ載置されている場合でも、赤
外線の検出レベルは、ターンテーブル15が1回転する
間に2つの極大値が出現するよう、変化する。
【0147】しかしながら、加熱室10内の食品50の
数が1つである場合には、極大値は、連続して高い値を
取ることはないが、2つである場合には、連続して高い
値を取る。
【0148】電子レンジ1では、この原理を利用して、
加熱コースの決定を行なっている。この原理を元に、図
9のS52のコース決定処理の内容を詳細に説明する。
図13は、コース決定処理のサブルーチンのフローチャ
ートである。
【0149】コース決定処理では、まず、S521で、
マイコン24は、マグネトロン21による加熱が開始さ
れてからの時間tが、A秒よりも短いか否かを判断す
る。そして、A秒に達したと判断すると、S522に進
む。
【0150】S522で、マイコン24は、カウント値
xを1にセットし、フラグzをリセットして(0にし
て)、S523に進む。
【0151】S523では、マイコン24は、赤外線セ
ンサ7の赤外線検出レベルについて、x個目の山(極大
値)が検出されたか否かを判断する。そして、検出され
たと判断すると、S524に進む。
【0152】S524で、マイコン24は、直前のS5
23の処理で検出した極大値の値(Hx)を記憶して、
S525に進み、カウンタ値xを1加算更新して、S5
26に進む。
【0153】S526で、マイコン24は、カウント値
xが2を超えたか否かを判断し、越えていなければ、S
523に戻る。一方、越えていれば、S527に進む。
【0154】つまり、S523〜S526の処理によ
り、マイコン24は、加熱開始A秒後の1つ目の極大値
(H1)と2つ目の極大値(H2)とを記憶することに
なる。
【0155】そして、S527で、マイコン24は、H
2がH1よりも大きいか否かを判断し、大きいと判断し
た場合には、S528でフラグzをセットし、S529
に進む。一方、小さいと判断した場合には、そのままS
529に進む。
【0156】S529で、マイコン24は、加熱開始後
の時間tがB秒に達したか否かを判断する。B秒に達し
ていないと判断すると、S523に戻り、達したと判断
すると、S530に進む。
【0157】S530で、マイコン24は、フラグzを
チェックし、セットされていると判断すると、S531
で、加熱コースを「1本位置ずれコース」と決定し、リ
ターンする。一方、S530で、フラグzがリセットさ
れていると判断すると、S532で、加熱コースを「2
本コース」と決定し、リターンする。
【0158】なお、マイコン24は、S531またはS
532で決定したコースに基づいて、S53で、仕上が
り温度レベルを決定する。
【0159】[ユーザの好みに応じた、仕上がり温度の
補正]次に、図9のS56の仕上がり温度補正処理につ
いて、詳細に説明する。図14および図15は、仕上が
り温度補正処理のサブルーチンのフローチャートであ
る。なお、この処理の前提として、電子レンジ1の操作
パネル6には、電子レンジ1の実行した自動調理に対す
る評価を入力するためのキーが備えられている。具体的
には、加熱しすぎたと評価する際の「熱い」キーと、加
熱が不足していると評価する際の「ぬるい」キーが、備
えられている。
【0160】仕上がり温度補正処理では、まず、S56
1で、マイコン24は、操作パネル6において、上記の
「熱い」キーおよび「ぬるい」キー以外のキーが操作さ
れたか否かを判断する。そして、操作されたと判断する
と、S562において、直前に行なった加熱動作につい
て、加熱メニューおよび加熱コースについての記憶をリ
セットして、リターンする。つまり、マイコン24は、
直前に行なった加熱動作について、どの加熱メニューで
あり、どの加熱コースであったかを、記憶している。そ
して、S562では、この記憶をリセットする。加熱メ
ニューおよび加熱コースとは、一般の電子レンジに設定
されるものである。具体例を挙げると、加熱メニューと
しては、「ごはんあたため」や「牛乳あたため」、「酒
あたため」となる。また、加熱コースの具体例を挙げる
と、「一杯」,「二杯」や「1本」,「2本」等の食品
の数量に関するものとなる。
【0161】一方、S561で、「熱い」キーおよび
「ぬるい」キー以外のキーは操作されていないと判断す
ると、S563に進む。
【0162】S563で、マイコン24は、「熱い」キ
ーが操作されたか否かを判断し、操作されたと判断する
と、S564に進み、操作されていないと判断すると、
S568に進む。
【0163】S564では、過去に、直前に行なった加
熱コースと同じ加熱コースで加熱動作を行なった後に、
「熱い」キーを連続して2回操作されているか否かを判
断し、連続して2回操作されていると判断すれば、S5
65に進み、そうでないと判断すれば、S566に進
む。
【0164】S565で、マイコン24は、当該加熱コ
ースについて、「熱い」キーおよび「ぬるい」キーが操
作されている記憶内容を削除して、S566に進む。
【0165】S566では、当該加熱コースについて、
過去に、加熱動作実行後、「熱い」キーを操作された回
数に応じて、仕上がり温度レベルを下げて、S567に
進む。詳しくは、食品50の仕上がり温度が、「熱い」
キーの操作回数に応じて下がるように、仕上がり温度レ
ベルが下げられる。なお、食品50の仕上がり温度を
「熱い」キーの操作回数に応じて下げる、とは、当該加
熱コースについて「熱い」キーを操作された回数をMと
した場合、(5−M)℃だけ下げられることを意味す
る。
【0166】そして、S567で、マイコン24は、今
回、当該加熱コースについての加熱調理後に「熱い」キ
ーを操作されたことを記憶して、S562に進み、上記
したS562での処理を実行した後、リターンする。な
お、マイコン24が記憶する「熱い」キーの被操作回数
は5回である。つまり、過去6回以上「熱い」キーが操
作されていれば、古い方から1回ずつ、操作された記憶
は消去される。
【0167】一方、S568では、マイコン24は、
「ぬるい」キーが操作されたか否かを判断する。そし
て、当該キーが操作されたと判断すると、S569に進
み、当該キーが操作されていないと判断すると、S56
1に戻る。
【0168】S569で、マイコン24は、過去に、直
前に行なった加熱コースと同じ加熱コースで加熱動作を
行なった後に、「ぬるい」キーを連続して2回操作され
ているか否かを判断し、連続して2回操作されていると
判断すれば、S570に進み、そうでないと判断すれ
ば、S571に進む。
【0169】S570で、マイコン24は、当該加熱コ
ースについて、「熱い」キーおよび「ぬるい」キーが操
作されている記憶内容を削除して、S571に進む。
【0170】S571では、当該加熱コースについて、
過去に、加熱動作実行後、「ぬるい」キーを操作された
回数に応じて、仕上がり温度レベルを上げて、S572
に進む。詳しくは、食品50の仕上がり温度が、「ぬる
い」キーの操作回数に応じて上がるように、仕上がり温
度レベルが上げられる。なお、食品50の仕上がり温度
を「ぬるい」キーの操作回数に応じて上げる、とは、当
該加熱コースについて「ぬるい」キーを操作された回数
をNとした場合、(5−N)℃だけ上げられることを意
味する。
【0171】そして、S572で、マイコン24は、今
回、当該加熱コースについての加熱調理後に「ぬるい」
キーを操作されたことを記憶して、S562に進み、上
記したS562での処理を実行した後、リターンする。
なお、マイコン24が記憶する「ぬるい」キーの被操作
回数は5回である。つまり、過去6回以上「ぬるい」キ
ーが操作されていれば、古い方から1回ずつ、操作され
た記憶は消去される。
【0172】[加熱終了前の加熱出力の低下]次に、電
子レンジ1における加熱処理についての、さらなる変形
例について説明する。図16は、このさらなる変形例に
おいてマイコン24が実行する、加熱処理のフローチャ
ートである。
【0173】この変形例の加熱処理では、マイコン24
は、まず、S501で、マグネトロン21に加熱動作を
開始させて、S502に進む。
【0174】S502で、マイコン24は、コース決定
処理を実行して、S503に進む。なお、S502にお
けるコース決定処理の内容は、S52(図9参照)にお
いて実行されたコース決定処理の内容と同様のものであ
るため、説明を省略する。
【0175】S503で、マイコン24は、S502に
おいて決定された加熱コースに応じて、仕上がり温度レ
ベルを決定して、S504に進む。なお、S503の処
理内容も、S53(図9参照)における処理内容と同様
のものであるため、説明を省略する。
【0176】S504で、マイコン24は、赤外線セン
サ7の検出した赤外線量が、第一段階レベルに到達した
か否かを判断する。なお、第一段階レベルとは、S50
3で決定した仕上がり温度レベルよりも、ある程度低い
レベルであって、仕上がり温度レベルに相当する食品5
0の温度をTfとすると、第一段階レベルとは、たとえ
ば、(Tf−5)℃程度の食品50の温度に対応する赤
外線レベルとされる。そして、マイコン24は、赤外線
センサ7の検出した赤外線量が、第一段階レベルに到達
したと判断すると、S505に進む。
【0177】S505で、マイコン24は、マグネトロ
ン21の加熱出力を低下させて、S506に進む。S5
05では、マイコン24は、マグネトロン21の加熱出
力を、たとえばそれまでの出力の50%程度とする。
【0178】そして、S506で、マイコン24は、赤
外線センサ7の検出した赤外線量が、仕上がり温度レベ
ルに到達したか否かを判断する。そして、到達したと判
断すると、マイコン24は、S507で、マグネトロン
21の加熱動作を停止させ、S508で仕上がり温度補
正処理を実行して、リターンする。なお、S508にお
ける仕上がり温度補正処理の内容は、S56で実行した
仕上がり温度補正処理の内容と同様であるため、説明を
省略する。
【0179】以上説明した本変形例では、赤外線センサ
7の検出する赤外線量が、仕上がり温度レベルよりも少
し低い第一段階レベルに到達すると、マグネトロン21
の加熱出力が低下させられる。これにより、ターンテー
ブル15上に載置された食品50を、加熱しすぎること
を回避できる。このことについて、図17を参照しつ
つ、より詳細に説明する。
【0180】図17(A)の曲線aは、本変形例の加熱
調理処理を実行している際の、赤外線検出レベルの時間
変化を示している。
【0181】電子レンジ1では、加熱調理中、ターンテ
ーブル15が回転するため、赤外線センサ7と食品50
との相対位置が変化する。これにより、食品50は、タ
ーンテーブル15が回転する間に、赤外線センサ7が、
当該食品50の発散する赤外線を検出しやすい位置や、
検出しにくい位置に存在することになる。そして、赤外
線検出レベルは、食品50が当該検出しやすい位置にあ
るときには、極大値を取り、当該検出しにくい位置にあ
るときには、極小値を取る。
【0182】図17(A)に示す例では、食品50が、
ターンテーブル15が1回転する際に、一度だけ、特
に、赤外線を検出されやすくなるように、ターンテーブ
ル15上に配置されている場合を考える。つまり、赤外
線検出レベルには、ターンテーブル15の回転周期中
に、3つのピークが見られるが、その中の1つのピーク
が、その中の1つのピークの赤外線検出レベルが、他の
2つのピークのレベルに比べて、著しく高くなってい
る。そして、本変形例では、このP3 が、第一段階レベ
ルに到達した時点から、マグネトロン21による加熱出
力を低下させている。これにより、次回のターンテーブ
ル15の回転時のP3 に相当するピーク(P3X)の赤外
線検出レベルは、仕上がり温度レベルを少し越えた程度
で抑えられている。つまり、その付近における温度上昇
を、緩やかなものとすることができる。
【0183】一方、このように出力を低下させる処理を
実行しない場合に考えられる、赤外線検出レベルの検出
例の一例を、図17(B)に示す。図17(B)に示す
例では、ピークP3 の赤外線検出レベルが、仕上がり温
度レベルにわずかに到達しない場合でも、マグネトロン
21の加熱出力が変化されることがないため、次回のタ
ーンテーブル15の回転時のP3 に相当するピーク(P
3X)の赤外線検出レベルは、仕上がり温度レベルを大き
く越えた値となっている。つまり、この付近の温度上昇
は、急激なものとなっている。したがって、図17
(B)に示す例では、加熱停止のタイミングが少しずれ
ただけでも、食品50の温度が、仕上がり温度を大幅に
上回る場合がある。
【0184】つまり、本変形例のように、第一段階レベ
ルでマグネトロン21の加熱出力を低下させることによ
り、食品50を迅速に加熱しつつ、加熱停止のタイミン
グが少しずれただけで食品50の温度が仕上がり温度を
大幅に上回る事態を回避できる。
【0185】なお、赤外線センサ7が連続的に視野70
内の赤外線量を検出していない場合、低下後のマグネト
ロン21の加熱出力は、第一段階レベルを上回ったと判
断されたときの、検出レベルと第一段階レベルとの差に
応じて、決定されてもよい。
【0186】[電子レンジの構成の変形例]また、以上
説明した電子レンジ1では、基準電圧発生部30は、本
体2に対して着脱可能である。なお、基準電圧発生部3
0を、本体2に常に取付けてもよい。この場合、マイコ
ン24は、赤外線センサ7の出力レベルをチェックする
たびに、基準電圧発生部30に出力させ、ΔVを決定
し、上記の出力レベルの補正に利用できる。なお、この
場合、ΔVを記憶する必要がないため、不揮発性メモリ
27は省略することができる。また、この場合、メイン
ルーチンは、図18に示すように変更できる。
【0187】つまり、マイコン24は、まず、S2で、
スタートキーが押圧されたか否かを判断し、押圧された
と判断すると、S3で加熱調理処理を実行して、S2に
戻る。一方、S2で、スタートキーが押圧されていない
と判断すると、マイコン24は、S4で、直前に行なわ
れたS3での加熱調理処理が終了してから3分が経過し
ているか否かを判断する。経過していると判断すると、
S5で、後述するカウンタn(図6のS34参照)を
「1」減算更新して、S2に戻る。一方、まだ3分が経
過していないと判断すると、直接、S2に戻る。なお、
S4では、直前のS3の加熱調理処理が終了してから3
分が経過していても、前回S5の減算処理を行なってか
ら3分が経過していない場合には、そのままS2に戻
る。
【0188】[赤外線センサの詳細な構造]次に、赤外
線センサ7の詳細な構造について説明する。
【0189】図19に、本体枠5の正面図を示す。な
お、図19は、一部、本体枠5を破断させて示してい
る。
【0190】本体枠5は、その最前部に、前板5aを備
えている。前板5aの左方には、長方形のパネル差込用
穴5bが形成されている。パネル差込用穴5bには、操
作パネル6を構成する部品が差込まれる。
【0191】加熱室10の外側であって、加熱室10の
右側面上方を構成する壁面の裏側には、赤外線センサ7
が取付けられている。より詳しくは、加熱室10の右側
面には、検出用管4が取付けられている。検出用管4の
一端は、穴11に接続され、他端は、赤外線センサ7に
接続されている。図20に、図19の、赤外線センサ7
および検出用管4の拡大図を示す。
【0192】赤外線センサ7は、ケース74、ケース7
4を回転させるためのモータ90、ならびに、ケース7
4およびモータ90を本体枠5に取付けるように支持す
るケース支持部73から、主に構成される。ケース74
は、回路基盤7bを収容している。回路基盤7b上に
は、赤外線検出素子7aが実装されている。
【0193】ケース74の、穴11に対向する面には、
検出窓74dが形成されている。また、回路基盤7b上
には、内壁が鏡面となっている検出路71が配置されて
いる。加熱室10内の食品50から発せられた赤外線
は、穴11、検出窓74dを経て検出路71に至り、検
出路71aの内壁面によって反射されることにより、赤
外線検出素子7aに到達する。赤外線検出素子7aは、
受けた赤外線の量を検出し、その量に関する情報を、マ
イコン24に出力する。
【0194】赤外線センサ7の視野70は、穴11の一
部と検出窓74dとを含み、赤外線センサ7から、ター
ンテーブル15上に延びている。軸70aは、視野70
の、検出窓74dとターンテーブル15とを結ぶ線に垂
直な方向の、軸70aの中心線である。
【0195】図19に示す状態では、視野70は、ター
ンテーブル15の中心に位置している。なお、ターンテ
ーブル15は、回転しているため、視野70は、図19
に示す状態から、ターンテーブル15のいずれかの半径
を走査することにより、ターンテーブル15上のすべて
の領域を、含むことができる。
【0196】電子レンジ1では、視野70は、図19に
示す位置から、図21に示すように、ターンテーブル1
5上の視野70が、図19に示す位置よりも赤外線セン
サ7から遠くなるように、移動される。なお、その後、
視野70は、図19に示す位置に戻される。つまり、視
野70は、ターンテーブル15の中心を含む位置(図1
9参照)と、当該位置からターンテーブル15上の赤外
線センサ7から離れた位置(図21参照)との間で、往
復するように、移動されることになる。
【0197】これにより、視野70が、ターンテーブル
15の中心を含む位置(図19参照)と、当該位置から
ターンテーブル15上の赤外線センサ7に近づいた位置
(図22参照)との間で、移動された場合よりも、穴1
1として形成される穴を小さくすることができる。これ
は、図21に示す場合の方が、図22に示す場合より
も、軸70aと穴11を形成された壁面とのなす角が大
きくなるため、視野70に含まれる穴11内の領域が小
さくなるからである。つまり、電子レンジ1では、視野
70を、ターンテーブル15を含む位置から、軸70a
と穴11を形成される壁面とのなす角が大きくなるよう
に、移動させることになる。
【0198】ここで、赤外線センサ7の構造を、さらに
詳細に説明する。図23は、赤外線センサ7の拡大図で
ある。また、図24,25は、それぞれ、図23の赤外
線センサ7を、矢印M,N方向から図である。なお、図
25では、ケース74は、一部破断されて、示されてい
る。
【0199】図23〜図25を参照して、モータ90お
よびケース74は、ケース支持部73によって支持され
ている。詳しくは、モータ90は、モータ取付け部材9
1により、ケース支持部73に取付けられている。ま
た、ケース74には、穴11に対向する面に、当該穴1
1に対向する面に対して垂直な面を主面とする壁74a
が取付けられている。つまり、ケース74において、検
出窓74dと壁74aは、同じ面に形成されている。
【0200】また、主に、図24および図25を参照し
て、ケース74の右端とケース支持部73との間には、
ケース保持体72が取付けられている。そして、モータ
90が駆動することにより、ケース74が、ケース支持
部73およびケース保持体72に対して、回転する。こ
こで、ケース74が、ケース保持体72に対して回転す
る態様を示すために、図26および図27に、ケース保
持部材72とケース74を示す。
【0201】図27は、ケース74が、図26に示す状
態から、矢印R1 (図26参照)方向に回転した状態を
示す図に相当する。逆に、図26は、ケース74が、図
27に示す状態から、矢印R2 (図27参照)方向に回
転した状態を示す図に相当する。
【0202】ケース保持体72の上部に位置する軸72
eは、ケース74に接続されている。そして、ケース7
4は、軸72eを回転軸としている。つまり、ケース7
4の回転軸は、当該ケース74の表面ではなく、内部に
位置していることになる。これにより、ケース74が回
転する際の動きを、よりコンパクトにできる。したがっ
て、ケース74が回転させられた際の赤外線検出素子7
aへの負担を、より小さくできる。
【0203】ケース保持体72には、ケース74に対向
する面に、停止部材72aが取付けられている。また、
ケース74には、ケース保持体72と対向する面に、凸
部74b,74cが取付けられている。
【0204】モータ90の動作は、マイコン24によ
り、制御されている。つまり、ケース74の回転角度
は、マイコン24によって、制御されている。そして、
ケース74が、マイコン24の制御下で、矢印R2 方向
に最大限に回転されたとき、凸部74bが停止部材72
aに当接し、ケース74が、それ以上、矢印R2 方向に
回転することを抑制される(図26参照)。また、ケー
ス74が、マイコン24の制御下で、矢印R1 方向に最
大限に回転されたとき、凸部74cが停止部材72aに
当接し、ケース74が、それ以上、矢印R1 方向に回転
することを抑制される(図27)。
【0205】つまり、停止部材72a、および、凸部7
4b,74cによって、適宜、余計な回転が抑制される
ことにより、ケース74が、マイコン24の制御以上回
転することを回避できる。したがって、ケース74を、
マイコン24の制御通りに移動できる。
【0206】電子レンジ1では、赤外線センサ7によっ
て、赤外線量を検出する必要がない場合には、赤外線セ
ンサ7を、退避位置に、移動できる。図28に、退避位
置にある赤外線センサ7を示す。
【0207】図28に示す状態では、ケース74が適宜
回転されることにより、検出窓74dは、穴11よりも
上を向いている。なお、検出用管4の一端には、検出穴
4aが形成されている。
【0208】図28に示す状態では、検出窓74dと検
出穴4aとは、対向しない状態となっている。また、検
出窓74dと検出穴4aは、壁74aによって遮られて
いる。また、図28に示す状態では、壁74aの延長線
Eは、検出用管4の上端よりも上方に、かつ、検出用管
4の外側に、位置している。さらに、補助線H1 ,H 2
から理解されるように、壁74aは、検出穴4aと検出
窓74dの間であって、検出穴4aと検出窓74dとを
結ぶすべての直線上に、存在することになる。これによ
り、加熱室10内の食品50から飛ぶ汁が、検出窓74
dに到達することを、より確実に、回避できる。
【0209】以上説明した本実施の形態では、赤外線セ
ンサ7の中の、赤外線検出素子7a等の、ケース74内
の部材により、赤外線センサが構成されている。そし
て、ケース74を移動させるモータ90により、視野移
動部が構成されている。
【0210】なお、以上説明した本実施の形態では、赤
外線センサ7の視野70を移動させるタイプのものを説
明したが、本発明はこれに限定されない。
【0211】図29に示すように、加熱室10内で、視
野70は、ターンテーブル15上の、前方から見た場合
の半分以上の領域を含むように、位置していてもよい。
これにより、視野70を移動させなくとも、ターンテー
ブル15が回転させることにより、ターンテーブル15
上のすべての領域を、視野70内に含めることができ
る。なお、この場合も、視野70の軸70aのターンテ
ーブル15上の位置は、ターンテーブル15の中心より
も、赤外線センサ7から遠くなっている。
【0212】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態である電子レンジの正
面図である。
【図2】 図1の電子レンジの、本体の外郭を覆う板体
を省略した状態での、斜視図である。
【図3】 図1の電子レンジの加熱室を上から見た状態
を、模式的に示す図である。
【図4】 図1の電子レンジの制御ブロック図である。
【図5】 図1の電子レンジのマイクロコンピュータが
実行する、メインルーチンのフローチャートである。
【図6】 図5の加熱調理処理のサブルーチンのフロー
チャートである。
【図7】 図1の電子レンジにおいて、マイクロコンピ
ュータに印加された電圧が変化する際の、赤外線センサ
の出力レベルから判断される、視野内の食品の温度の変
化を示す図である。
【図8】 図1の電子レンジにおいて、基準電圧発生部
からマイクロコンピュータに基準電圧を出力させた場合
の、マイクロコンピュータにおける基準電圧のデジタル
量への変換の態様を示す図である。
【図9】 図6の加熱調理処理の変形例のフローチャー
トである。
【図10】 図1の電子レンジの、加熱室内に2本のと
っくりが食品として収容されている状態を示す図であ
る。
【図11】 図1の電子レンジの、ターンテーブルが1
回転する間の、赤外線センサの視野と加熱室内の食品と
の位置関係の変化について説明する。
【図12】 図1の電子レンジの、ターンテーブルが1
回転する間の、赤外線センサの視野と加熱室内の食品と
の位置関係の変化について説明する。
【図13】 図9のコース決定処理のサブルーチンのフ
ローチャートである。
【図14】 図9の仕上がり温度補正処理のサブルーチ
ンのフローチャートである。
【図15】 図9の仕上がり温度補正処理のサブルーチ
ンのフローチャートである。
【図16】 図6の加熱調理処理の変形例のフローチャ
ートである。
【図17】 図6の加熱調理処理中の、マグネトロンの
出力の調整を説明するための図である。
【図18】 図5のメインルーチンの変形例のフローチ
ャートである。
【図19】 図1の電子レンジの本体枠の正面図であ
る。
【図20】 図19の、赤外線センサおよび検出用管の
拡大図である。
【図21】 図1の電子レンジの本体枠の正面図であ
る。
【図22】 図1の電子レンジの本体枠の正面図であ
る。
【図23】 図19の、赤外線センサおよび検出用管の
拡大図である。
【図24】 図23の赤外線センサを、矢印M方向から
見た図である。
【図25】 図23の赤外線センサを、矢印N方向から
見た図である。
【図26】 図24の、ケースがケース保持体に対して
回転する態様を示す図である。
【図27】 図24の、ケースがケース保持体に対して
回転する態様を示す図である。
【図28】 図23の赤外線センサが、退避位置ある状
態を示す図である。
【図29】 図1の電子レンジの変形例である電子レン
ジの、赤外線センサの視野とターンテーブルの位置関係
を、模式的に示す図である。
【図30】 従来の電子レンジにおける、ターンテーブ
ル上の食品の赤外線量の検出態様を説明するための図で
ある。
【図31】 従来の電子レンジにおける、ターンテーブ
ル上の食品の赤外線量の検出態様を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
1 電子レンジ、2 本体、3 ドア、4 検出用管、
4a 検出穴、5 本体枠、6 操作パネル、7 赤外
線センサ、7a 赤外線検出素子、10 加熱室、1
1 穴、15 ターンテーブル、21 マグネトロン、
24 マイクロコンピュータ、50 被加熱物、70
視野、74 ケース、74a 壁。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 6/68 320 H05B 6/68 320D 320Q (72)発明者 酒井 始夫 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 大槻 裕一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3K086 AA01 AA08 BA08 BB02 BB08 CA04 CB04 CB05 CC02 CD09 CD12 DA02 DA12 3L086 AA04 CB10 CB16 CB17 CC03 CC08 DA06 DA12 DA21

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品を収容する加熱室と、 前記加熱室内にマイクロ波を発振するマグネトロンと、 前記加熱室内に視野を有し、前記視野内の食品から発せ
    られる赤外線量を検出する赤外線センサと、 前記加熱室内の温度を検出する加熱室温度検出部と、 前記赤外線センサの検出した赤外線量が所定の量に達す
    るまで前記マグネトロンに加熱動作を実行させ、前記加
    熱室内の温度に応じて前記所定の量を補正する、制御部
    とを含む、電子レンジ。
  2. 【請求項2】 食品を収容する加熱室と、 前記加熱室内にマイクロ波を発振するマグネトロンと、 前記加熱室内に視野を有し、前記視野内の食品から発せ
    られる赤外線量を検出し、前記検出した赤外線量に応じ
    た信号を生成する、赤外線センサと、 所定の電源から電圧を印加されることにより動作する、
    制御部と、 前記制御部に、基準電圧を与える基準電圧発生部とを含
    み、 前記制御部は、前記赤外線センサの生成した信号を、前
    記基準電圧に応じて補正し、前記マグネトロンによる加
    熱動作の制御に利用する、電子レンジ。
  3. 【請求項3】 食品を収容する加熱室と、 前記加熱室内にマイクロ波を発振するマグネトロンと、 前記加熱室内に視野を有し、前記視野内の食品から発せ
    られる赤外線量を検出する赤外線センサと、 前記加熱室内に設置され、食品を載置され、回転するこ
    とにより前記赤外線センサの視野に含まれる部分が変化
    するターンテーブルと、 前記赤外線センサによって検出される前記赤外線量が複
    数の極大値を持つ場合、当該複数の極大値の中で、後に
    発生する極大値ほど値が大きくなるか否かによって、前
    記加熱室内の食品の個数を決定する食品個数決定部と、 前記食品の個数に応じて、前記マグネトロンの動作を制
    御する制御部とを含む、電子レンジ。
  4. 【請求項4】 食品を収容する加熱室と、 前記加熱室内にマイクロ波を発振するマグネトロンと、 前記加熱室内に視野を有し、前記加熱室内の食品から発
    せられる赤外線量を検出する赤外線センサと、 前記赤外線量が所定の量に達するまで、前記マグネトロ
    ンに加熱動作を実行させる制御部と、 前記マグネトロンによる加熱動作の終了後に、当該加熱
    動作における加熱の程度に対する評価を入力するための
    入力部とを含み、 前記制御部は、前記入力部に入力された評価に応じて、
    前記所定の量を補正する、電子レンジ。
  5. 【請求項5】 食品を収容する加熱室と、 前記加熱室内へマイクロ波を発振するマグネトロンと、 前記加熱室内に視野を有し、前記加熱室内の食品から発
    せられる赤外線量を検出する赤外線センサと、 前記加熱室内に設置され、食品を載置され、回転するこ
    とにより前記赤外線センサの視野に含まれる部分が変化
    するターンテーブルと、 前記赤外線量が所定の量に達するまで、前記マグネトロ
    ンに加熱動作を実行させる制御部とを含み、 前記制御部は、前記赤外線量が、前記所定の量よりも低
    い特定の量となった場合に、前記マグネトロンの加熱動
    作における出力を低下させる、電子レンジ。
  6. 【請求項6】 食品を収容する加熱室と、 前記加熱室の外に設けられ、前記加熱室内に視野を有
    し、前記加熱室内の食品から発せられる赤外線量を検出
    する赤外線センサと、 前記加熱室は、複数の壁面に覆われ、前記複数の壁面の
    いずれか一つには所定の穴が形成され、 前記赤外線センサは、前記所定の穴を介して、前記加熱
    室内の赤外線量を検出し、 前記視野は、前記赤外線センサから前記ターンテーブル
    に向かう方向に交わる面の中心に軸を有し、 前記視野の軸は、前記ターンテーブル上では、当該ター
    ンテーブルの中心よりも前記赤外線センサから離れた位
    置に存在する、電子レンジ。
  7. 【請求項7】 前記視野の軸が、前記ターンテーブル上
    で、当該ターンテーブルの中心と当該中心よりも前記赤
    外線センサから離れた位置との間を移動するように、前
    記視野を移動させる視野移動部をさらに含む、請求項6
    に記載の電子レンジ。
  8. 【請求項8】 前記視野移動部は、前記赤外線センサ
    を、前記赤外線センサの内部に軸を有するように回転移
    動させることにより、前記視野を移動させる、請求項7
    に記載の電子レンジ。
  9. 【請求項9】 前記視野移動部は、前記赤外線センサ
    を、所定の範囲内で回転移動させ、 前記赤外線センサの回転移動を前記所定の範囲内で規制
    するための規制部材をさらに含む、請求項8に記載の電
    子レンジ。
  10. 【請求項10】 前記赤外線センサは、赤外線を当該赤
    外線センサの内部に取込むための検出窓を備え、 前記視野は、前記赤外線センサが赤外線の検出を行なわ
    ない場合には、所定の位置に移動され、 前記視野が前記所定の位置に移動された際に、前記検出
    窓を前記所定の穴から遮蔽する遮蔽部材をさらに含む、
    請求項7〜請求項9のいずれか1項に記載の電子レン
    ジ。
  11. 【請求項11】 前記遮蔽部材は、前記赤外線センサに
    取付けられている、請求項10に記載の電子レンジ。
  12. 【請求項12】 前記遮蔽部材は、前記視野移動部が前
    記視野を前記所定の位置に向かわせるように前記赤外線
    センサを移動させる方向を所定の回転方向とした場合、
    前記所定の回転方向について、前記検出窓よりも後方に
    位置している、請求項10または請求項11に記載の電
    子レンジ。
  13. 【請求項13】 前記所定の穴に一端を接続され、他端
    に検出穴を形成された検出用管をさらに含み、 前記赤外線センサは、前記検出穴を介して、赤外線を取
    込むことができ、 前記遮蔽部材は、前記視野が前記所定の位置にあると
    き、前記検出穴と前記検出窓の間であって、前記検出穴
    と前記検出窓を結ぶすべての直線上に存在する、請求項
    10〜請求項12のいずれか1項に記載の電子レンジ。
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