JP3928215B2 - 加熱調理方法およびそれを用いた加熱調理器 - Google Patents

加熱調理方法およびそれを用いた加熱調理器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱調理方法およびそれを用いた加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、加熱調理器においては種々の自動化による利便性が図られている。特に、電子レンジにおいては各種物理変化量を検出するセンサを搭載することでいろいろな自動化が進んでいる。このなかで、ごはんやおかず等のあたためや冷凍食品の解凍は代表的なものであり、このような自動調理において食品の加熱状態を検出するために、ガスセンサ、湿度センサ、赤外線温度センサ等のセンサが開発されているが、これらのセンサは比較的高価なため、単機能電子レンジ等の低価格の製品には適さない。また、冷凍食品の自動解凍においては重量センサを用いその重量値から解凍終了時間を予測するものと、加熱室内の電界強度をアンテナにより検出し重量値を推測しそれから解凍時間を決定するものとがあるがこれらも比較的高価で構造的にも複雑になる。
【0003】
上記課題を解決するために、例えば特開平5−164329号公報に記載されているものがある。この公報によれば、加熱室の排気温度に応じた温度検出手段と、前記温度検出手段の出力中の直流成分を検出する直流信号検出手段と、前記温度検出手段の出力中の交流成分を検出する交流信号検出手段と、加熱室の排気を促進する排気手段と、前記交流信号検出手段の出力にもとずいて加熱時間或いは加熱出力を制御するとともに直流信号検出手段の出力に応じて加熱調理の前或いは後に排気手段の駆動時間を制御する制御手段を有することを特徴とし、制御手段はあたため調理の繰り返し等の影響で温度検出手段の温度変化量が不規則になっても調理物の加熱状態を精度良く検出して加熱時間等を的確に制御するということが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の調理器においては、制御手段は加熱された調理物から発生する蒸気によりサーミスタ近傍の温度が変動(ゆらぎ)することを利用しているため、蒸気の発生しない解凍ではこの方式を利用できないという課題があった。
【0005】
さらに、あたためでは調理終了時の目的とする温度範囲が50℃から90℃程度となるが、解凍となると調理終了時の目的とする温度範囲は−2℃から20℃程度の非常に狭い温度範囲となり、あたため以上の検知精度を要するため検知精度が悪化すれば的確な加熱制御が非常に難しくなるという問題があった。また、温度検出手段の固定方法はネジを用いていたり、加熱室壁面に別の金具をスポット溶接して固定用の取り付け部を設け、そこに温度センサを入れて別の金具を被せて固定される構成になるため、安価なセンサを用いても固定方法が複雑になったり、センサ以外の部品が多く必要になれば当然ながら高価になる傾向にあり、組立作業性も悪化し不経済になるという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、温度検出手段により加熱室の温度を検出し、その出力により調理物の加熱進行度合いを検出し、加熱手段を制御する制御手段を有するものであり、制御手段は加熱室の温度が所定の温度上昇するまでの時間を検出しそれ以降の加熱時間を決定する加熱方法であって、繰り返し調理物を加熱するときには、前記加熱室の温度上昇に予想される温度低下分を前記温度検出手段により検出した温度に加えた温度が所定の温度上昇するまでの時間を検出しそれ以降の加熱時間を決定するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、制御手段は加熱室の温度が所定の温度上昇するまでの時間を検出しそれ以降の加熱時間を決定する加熱方法であって、繰り返し同一のメニューの調理物を加熱するときには、前記制御手段は加熱室の温度上昇に予想される放熱による温度低下分を温度検出手段により検出した温度に加えた温度が前記所定の温度上昇するまでの時間を検出しそれ以降の加熱時間を決定することであり、この加熱調理方法は二回目以降も最初の調理物と同程度の仕上がりを得ることができる。
【0008】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0009】
図2および図3は本発明一実施例の加熱調理器の概略構成を示すブロック図および平面図である。加熱室1前面の扉体24は加熱室1の開口5を開閉自在に閉塞している。扉体24の開閉状態を検出するスイッチなどからなる検出手段26は制御手段18に接続される。キーボード21からは、種々の指令が操作者によって入力され、入力された指令は制御手段18が解読する。そして、制御手段18はこの入力された調理メニューや数字情報などを表示手段22に表示すると共に、加熱室1内の載置皿14に載置された調理物15の加熱を開始する。加熱は駆動手段20を介して加熱手段に通電することで実行する。本実施例では、加熱手段としてマグネトロン16が具備されており、加熱室1に導波管11を介してマイクロ波を照射する。また、載置皿14はモータ13により回転駆動され、調理物15の加熱ムラを改善する。
【0010】
温度検出手段としては本実施例においてはサーミスタ17を用いており、サーミスタ17は検出手段25を介して制御手段18に接続される。検出手段25にはサーミスタ17と既知の精密抵抗を直列に接属し、両端に基準電圧を印加すれば、温度変化時のサーミスタの抵抗値変化を電圧変化として読み出すことができ、これを制御手段18のA/Dコンバータに入力すればよい。また、サーミスタ17は加熱室1の壁面に開けられた小孔8を介して加熱室1に露出して取り付けられている。ファン23によって吸気口10より吸気された外気はマグネトロン16及び庫内の吸気口9を経て調理物15より発生する熱をサーミスタ17に伝達し、庫内の排気口12を通り外郭27の排気口19から排気される。サーミスタ17は加熱室1の雰囲気温度を検出すると共に、加熱室1の壁面からの熱伝導と調理物15輻射も同時に検出している。
【0011】
図4は本発明の一実施例の加熱室1の斜視図である。加熱室1はU字状に曲げられた胴板2と、天板3とが接合した環状胴部4に開口5を備えた前板6及び後板7とが接合し構成されていて、サーミスタ17の取り付け用の小孔8および37は天板3に構成されている。
【0012】
ところで、センサを用いる自動調理はそのアルゴリズムを制御手段に予め記憶させておき、センサの出力に従って駆動手段に制御信号を発し、加熱エネルギーをコントロールしたり、調理時間を決定するものであるが、以下本実施例について説明する。
【0013】
まず、制御アルゴリズムを図5に示すフローチャートで説明する。操作者が扉体24を開け、調理物15を加熱室1にいれ、キーボード21でメニューを選択すると、制御手段18はまずステップ38にてサーミスタ17の出力を取り込み、出力取り込みが終了すれば、ステップ39にて駆動手段20等を駆動して加熱を開始する。加熱中は一定時間毎にステップ40でサーミスタ17の出力すなわち実測温度Te(t)を取り込むと共に、ステップ41で温度差ΔTeを算出し、ステップ42であらかじめ制御手段18に記憶させてあるしきい値Te1すなわち所定の温度上昇と比較し、Te1より大きくなればこの時点で検知となり次のスッテップ43に進むが、Te1未満ならステップ40に戻り、Te1より大きくなればステップ43にて加熱出力を変更し、次にステップ44で追加加熱時間△Ti=K*(Ti1−Ti0)+Bを算出する。ここでTi1はステップ42でΔTeがTe1以上になるまでの加熱時間すなわち検知時間であり、Ti0とBは予め制御手段18に記憶させてある値であり、ステップ45及びステップ46ではこの算出した△Tiを一定時間毎に減算し、0以下になれば加熱を終了する。
【0014】
しかしながら、通常は加熱調理器は室温に馴染んだ状態から、操作者によってキーボードより入力され、それから動作がスタートするなら上記の方法で良いが、繰り返し調理物を加熱する場合には同様の制御アルゴリズムを使用すると、繰り返し使用するとに検知時間が遅くなる傾向となり、場合によっては検知しないことがある。この現象は加熱室がすでに温まっているため、一方で放熱が続き、他方で加熱により温度上昇して、両者が相殺し合い、温度上昇が鈍くなるためである。そこでこの温度上昇が鈍くなる分を考慮してやる必要がある。
【0015】
図1は、調理物15を牛ミンチ300gと900gとして加熱し解凍した場合のサーミスタ17の検出した温度変化を表している。室温に馴染んだ状態から加熱した最初の加熱時(図1a)のものと、二回目(図1b)あるいは三回目(図1c)と繰り返し加熱したものを横軸に加熱時間t、縦軸に加熱開始温度からの温度上昇△Teをとり、温度変化の線を記載している。Te1はしきい値であり、室温に馴染んだ状態から加熱した最初の加熱時は牛ミンチ300gはTiaが、牛ミンチ900gはTibが検知時間となる。同様に二回目の加熱時は牛ミンチ300gはTicが牛ミンチ900gはTidが検知時間となり、三回目の加熱時は牛ミンチ300gはTieが検知時間となり牛ミンチ900gは解凍終了まで検知できなかった。これらの繰り返し加熱するときに最初の加熱と同等の仕上がりを二回目以降も得ようとした場合、検知時間は牛ミンチ300gではTia、牛ミンチ900gではTib付近にする必要がある。
【0016】
ここで、TiaとTibの真下に線を引き温度変化の線とその線を結んだ交点を結び線を引き、このときの二回目あるいは三回目の加熱時に温度上昇が鈍くなる分である斜線部を温度低下分E(t)とする。これらの温度低下分E(t)は上記のような方法で実験から簡単に求めることができ、繰り返し回数が多くなるほど大きくなる。この温度低下分E(t)を繰り返し加熱調理時に予想される温度低下分として考慮することで二回目以降の加熱時でも最初の加熱時と同等の仕上がりが得られる。
【0017】
次に、温度低下分E(t)をどのように考慮するかを述べる。まず、図1に示すような一次式で表現される直線で温度低下分E(t)を近似しても実験ではほとんど影響はなかった。もちろん自然対数曲線や数次曲線などの複雑な数式を用いて表現してもかまわない。この温度低下分E(t)は加熱時間tの関数となり、実験から求めた温度低下定数Eにサーミスタ17の実測温度Te(t)を検出しているその加熱時間tを掛けて算出し、時間と共に増加していく正の値とする。図6は温度低下定数Eと加熱開始温度Te(0)と室温Trtとの温度差△Tertの関係を示し、温度差△Tertが大きくなるほど大きくなる。
【0018】
図7のフローチャートに示す繰り返し加熱時に温度低下分E(t)を考慮した一実施例は、操作者が扉体24を開け、調理物15を加熱室1にいれ、キーボード21でメニューを選択すると、制御手段18はまずステップ38にてサーミスタ17の出力を取り込み、出力取り込みが終了すれば、ステップ47で加熱開始温度Te(0)から室温Trtを算出し、次にステップ48で温度低下定数Eを算出し、ステップ39にて駆動手段20等を駆動して加熱を開始する。加熱中は一定時間毎にステップ40でサーミスタ17の出力を取り込むと共に、ステップ41で温度差ΔTeを算出し、ステップ49でその温度差ΔTeに加熱開始温度Te(0)と室温Trtとの温度差から決まる温度低下定数Eに加熱開始からの時間tを掛けた温度低下分E(t)を加えた新しいΔTeを算出し、ステップ42であらかじめ制御手段18に記憶させてあるしきい値Te1と比較し、Te1より大きくなれば次のスッテップ43に進むが、Te1未満ならステップ40に戻り、Te1より大きくなればステップ43にて加熱出力を変更し、次にステップ44で追加加熱時間△Ti=K*(Ti1−Ti0)+Bを算出し、そしてステップ45及びステップ46ではこの算出した△Tiを一定時間毎に減算し、0以下になれば加熱を終了する。
【0019】
図8のフローチャートに示す別の繰り返し時の一実施例は、操作者が扉体24を開け、調理物15を加熱室1にいれ、キーボード21でメニューを選択すると、制御手段18はまずステップ38にてサーミスタ17の出力を取り込み、出力取り込みが終了すれば、ステップ47で加熱開始温度Te(0)から室温Trtを算出し、次にステップ48で温度低下定数Eを算出し、ステップ39にて駆動手段20等を駆動して加熱を開始する。加熱中は一定時間毎にステップ40でサーミスタ17の出力を取り込むと共に、ステップ41で温度差ΔTeを算出し、次にステップ50であらかじめ制御手段18に記憶させてあるしきい値T1から、加熱開始温度Te(0)と室温Trtとの温度差から決まる温度低下定数Eに加熱開始からの時間tを掛けた温度低下分E(t)を引き新しいTe1を算出し、T1とΔTeを比較し、Te1より大きくなれば次のスッテップ43に進むが、Te1未満ならステップ40に戻り、Te1より大きくなればステップ43にて加熱出力を変更し、次にステップ44で追加加熱時間△Ti=K*(Ti1−Ti0)+Bを算出し、ステップ45及びステップ46ではこの算出した△Tiを一定時間毎に減算し、0以下になれば加熱を終了する。
【0020】
次に、上記ステップ47の動作で使用する室温Trtの決め方の一実施例を図9のフローチャートに示しているが、制御手段18は最初の加熱開始温度Te(0)を室温Trtと記憶すれば、室温に馴染んだ状態の温度を検出しているため室温と等しいこととなる。
【0021】
また、室温の決め方の他の実施例を図10のフローチャートに示しているが、この場合、制御手段18はステップ52で加熱調理器が最初の加熱時すなわち室温に馴染んだ状態で扉体24が開または閉の操作が実施されればそれを扉体24の開閉状態を検出するスイッチ26から制御手段18に信号が送られて、扉体24が開または閉の少なくとも1つの動作が行われたときのサーミスタ17の温度を室温とみなしている。
【0022】
また、同様に図11のフローチャートに示す別の他の実施例では、制御手段18はステップ53でキーボード21が操作されたときのサーミスタ17の温度を室温とみなしている。これらの動作を最初の加熱時に実施し、2回目以降も記憶しておけばよい。
【0023】
上記の方法で室温を決定した場合、一度記憶した室温はいつも同じであるために室温の変化に対応できない。そこで室温の更新が必要となるため室温更新時間Tirtを制御手段18に設定する。
【0024】
図12に示すフローチャートでは、制御手段18はステップ54にて室温更新時間Tirtが0以下であれば図5に示す最初の加熱へ進み、そうでなければ図7に示す繰り返し加熱へ進む。
【0025】
次に、室温更新時間の決めかたであるが、加熱時間はメニューに応じていろいろあるが、例えば最長加熱時間のメニューを実施しサーミスタ17の温度を観測し加熱終了後、室温と等しくなるまでの時間を実験的に求め、その時間を室温更新時間とし、制御手段18はその時間を超えて加熱調理する場合に室温を記憶しなおせばよい。
【0026】
図13に示す一実施例のフローチャートでは、制御手段18は加熱終了から室温更新時間を一定時間毎に減算している。
【0027】
また、図14のフローチャートに示す別の一実施例では、制御手段18はステップ39で加熱開始してからステップ57で加熱中の温度を一定時間毎に比較し高い温度を記憶し、最高温度をTmaxとし、次にステップ58で最高温度Tmaxから室温Trtを引き温度差△Tmaxを算出し、ステップ59でその温度差△Tmaxに予め制御手段18に記憶させてある値Hを掛け室温更新時間Tirtを算出し、加熱終了から室温更新時間Tirtを一定時間毎に減算している。
【0028】
ここで、温度差△Tmaxが小さければより短い時間で更新できるため室温の変化時に対応し易くなる。さらに繰り返し加熱するときに制御手段18は室温Trtと繰り返し加熱調理時の最大温度Tmaxとの温度差△Tmaxから室温更新時間Tirtを決定することにより繰り返し加熱時でも最初の加熱と同様の対応ができる。
【0029】
なお、コスト的には高くなるが室温を検出できるようなサーミスタを加熱室外にもう一つ別に設けた構成をとって室温を決定してもよいことは言うまでもない。
【0030】
また、制御手段は加熱室の温度が所定の温度上昇する時間をサーミスタなどの温度センサで検出する場合に室温が高くなれば検知時間は遅く、反対に室温が低くなれば検知時間が早くなるという現象が発生する。この現象は完全に断熱されていない加熱室の中で調理物の温度上昇を加熱室の温度で間接的に推測しているため同一の調理物を同一の質量で同一の温度にて加熱調理する場合に室温が高くなればサーミスタの所定の温度上昇を得るのにより大きなエネルギーが必要となるからである。
【0031】
ここで、上記の現象が発生しても問題がないように対応するために温度に応じた補正を実施する。
【0032】
図16に示す温度補正係数Fは実験より求め基準温度を1とし、その基準温度からの検知時間のずれ率を加熱開始温度Te(0)に応じて表している。
【0033】
次に、図17のフローチャートに示す一実施例では、制御手段18はステップ60で所定の温度上昇Te1を加熱開始温度Te(0)に応じて決まる温度補正係数Fで割り新しい所定の温度上昇Te1を算出する。こうすることでより広範囲の室温下で安定した検知時間が得られる。
【0034】
また、図18のフローチャートに示すもう一つの実施例では、制御手段18は61で加熱室の温度上昇△Te(t)に加熱開始温度Te(0)に応じて決まる温度補正係数Fを掛けて新しく加工された温度上昇△Te(t)とする。こうすることでより広範囲の室温下で安定した検知時間が得られる。
【0035】
また、上記と同様に温度低下定数Eも加熱開始温度Te(0)に応じて僅かにずれが発生する。これに対応するための補正を実施する。
【0036】
図19に示す温度低下定数Eの補正係数Jは実験より求め基準温度を1とし、その基準温度からの検知時間のずれ率を加熱開始温度Te(0)に応じて表している。
【0037】
図20のフローチャートに示す一実施例では、制御手段18はステップ62で温度低下定数Eに温度低下定数Eの補正係数Jを掛けて算出する。こうすることでより広範囲の室温下で繰り返し加熱調理した場合に安定した検知時間が得られる。
【0038】
また、上記構成を具現化するためにはサーミスタ17の加熱室1の壁面への固定方法や固定する材質が問題となってくる。図21に示す一例はサーミスタ17を耐熱ポリプロピレンなどの合成樹脂からなる成形部品28によって固定している。本発明は単機能電子レンジを用いており、通常のあたため加熱で樹脂成形部品28は60℃から70℃程度までしか上昇しないため溶けて変形することはない。
【0039】
また、サーミスタ17を樹脂成形部品28によって固定する構成を有するものであり、比較的安価で簡単な構造とすることが可能となり、樹脂成形部品28を用いることで熱容量が小さくかつ熱伝導も小さいためサーミスタ17への影響も小さくなり、加熱室1の温度を応答性良く検出することができる。
【0040】
また、樹脂成形部品28はセンターで左右に開く構成となっており、ヒンジ部30で左右を結合していてその部分は取り付け時の回転の中心になり、ロック部31は取り付け後外れないように爪固定していて、天板3への引っかけ部29はサーミスタ17のフランジの孔部36と加熱室1の天板3の孔部37を通りサーミスタ17と天板3を爪固定する。この構成によれば、樹脂成形部品28はサーミスタ17を包み込みながらサーミスタ17を固定しつつ、天板3に固定するため、挿入し挟み込むのみという少ない動作での組立作業となる。
【0041】
また、樹脂成形部品28に設けた爪部33は固定時にサーミスタ17のフランジに設けた三角切り起こし部32を乗り上げ切り起こし部34に当たり止まり、左右の爪部33が三角切り起こし部32と切り起こし部34の間に引っかかり固定している。三角切り起こし部32は爪部33が乗り上げるために1mmから2mm程度の高さが好ましい。このような構成にすることで天板3への引っかけ部29を加熱室1内から押したときにねじれによって浮き上がり外れることを爪部33は三角切り起こし部32に引っかかり止まり浮き上がりを抑えるため外れにくくなり、天板3への引っかけ部29を押したときの外れ強度を上げることが可能となる。
【0042】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、調理物の加熱状態を精度良く検出することができ、調理物を繰り返し加熱調理する場合に最初の加熱調理時と同じ仕上がり状態を得ることができ、自動解凍でも良好な仕上がり状態を得ることができる。
【0043】
また、検出手段を樹脂成形部品で構成したため加熱室の温度変化を応答性が良い状態で検出できかつ組立作業性も非常に良く、構成が簡単なため非常に経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)繰り返し調理を実施する時の最初の加熱時の温度変化を示した図
(b)同二回目の加熱時の温度変化を示した図
(c)同三回目の加熱時の温度変化を示した図
(d)繰り返し調理を実施した時の実測温度の特性図
【図2】 本発明の一実施例の加熱調理器の概略構成を示す図
【図3】 同加熱調理器の平面図
【図4】 同加熱調理器の加熱室の要部斜視図
【図5】 同加熱調理器の最初の加熱調理時のフローチャート
【図6】 同加熱調理器の温度低下定数と加熱開始温度から室温を引いた温度差の関係を示す図
【図7】 同加熱調理器の繰り返し加熱調理時のフローチャート
【図8】 同加熱調理器の他の繰り返し加熱調理時のフローチャート
【図9】 同加熱調理器の室温決定のためのフローチャート
【図10】 同加熱調理器の他の室温決定のためのフローチャート
【図11】 同加熱調理器の他の室温決定のためのフローチャート
【図12】 同加熱調理器の室温更新時間の経過決定のためのフローチャート
【図13】 同加熱調理器の室温更新時間のためのフローチャート
【図14】 同加熱調理器の他の室温更新時間のためのフローチャート
【図15】 同加熱調理器の室温更新時間と加熱調理中の最大温度から室温を引いた温度差の関係を示す図
【図16】 同加熱調理器の室温補正係数のためのフローチャート
【図17】 同加熱調理器の他の室温補正係数のためのフローチャート
【図18】 同加熱調理器の室温補正係数と加熱開始温度の関係を示す図
【図19】 同加熱調理器の室温低下定数の補正係数のためのフローチャート
【図20】 同加熱調理器の室温低下定数の補正係数と加熱開始温度の関係を示す図
【図21】 同加熱調理器のサーミスタ取り付け固定の構成を示す図
【符号の説明】
1 加熱室
15 調理物
17 温度検出手段
18 制御手段
21 操作手段
24 扉体
26 扉体の開閉状態を検出する手段
28 樹脂成形部品
29 引っかけ部
30 ヒンジ部
31 ロック部
32、34 切り起こし部
33 爪部

Claims (2)

  1. 制御手段はサーミスタ等により検出する加熱室の温度が所定の温度上昇するまでの時間を検出し、それ以降の加熱時間を決定する加熱方法であって、繰り返し同一のメニューの調理物を加熱するときには、前記制御手段は加熱室の温度上昇に予想される放熱による温度低下分を前記サーミスタ等により検出した温度に加えた温度が前記所定の温度上昇するまでの時間を検出し、それ以降の加熱時間を決定することにより、二回目以降も最初の調理物と同程度の仕上がりを得ることができる加熱調理方法。
  2. 調理物を収納する加熱室と、前記調理物を加熱する加熱手段と、前記加熱室の温度を検出する温度検出手段と、前記加熱手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は繰り返し調理物を加熱するときには、最初の加熱は、前記加熱室の温度が所定の温度上昇する時間を検出しそれ以降の加熱時間を決定し、さらに繰り返し調理物を加熱するときは、前記温度検出手段が検出する前記加熱室の温度上昇に加熱開始温度と室温との温度差に応じて決まる温度低下分を加えた温度が所定の温度上昇する時間を検出しそれ以降の加熱時間を決定する構成とした加熱調理器。
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