JP2002047261A - 外用剤組成物 - Google Patents

外用剤組成物

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JP2002047261A
JP2002047261A JP2000237243A JP2000237243A JP2002047261A JP 2002047261 A JP2002047261 A JP 2002047261A JP 2000237243 A JP2000237243 A JP 2000237243A JP 2000237243 A JP2000237243 A JP 2000237243A JP 2002047261 A JP2002047261 A JP 2002047261A
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Tadahide Hoshino
匡秀 星野
Yoshiya Sugai
由也 菅井
Hiroaki Saito
裕映 斉藤
Mitsuru Sugiyama
充 杉山
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 次の一般式(1) 【化1】 〔式中、R1は水素原子又は糖残基を示し、R2はヒドロ
キシ基が置換していてもよい炭素数1〜36の炭化水素
基を示し、R3はヒドロキシ基が置換していてもよい炭
素数1〜42の二価の炭化水素基を示す。〕で表される
ジアミド誘導体;当該ジアミド誘導体を含有する外用剤
組成物。 【効果】 本発明のジアミド誘導体(1)は、効率的か
つ安価に製造することができると共に優れた安定性を有
し、角質層の水分保持能力及びバリアー機能の改善(維
持・補強)効果並びに毛髪の保護効果を有する。従っ
て、これを含有する組成物は、肌荒れの予防・治療、皮
膚の老化予防、毛髪の感触向上、頭皮の荒れの予防・改
善等の効果を発揮する外用剤組成物及び化粧料として有
用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なジアミド誘
導体及びそれを含有する外用剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】角質層
の水分保持能力やバリアー機能を維持・補強すること
は、肌荒れ、皮膚の老化等の様々な皮膚トラブルから人
体を守る上において大変重要である。一般に、このよう
な角質層の水分保持能力やバリアー機能には、角質層の
細胞間脂質、特にセラミドが重要な役割を果たしている
と理解されており、セラミドやその生合成前駆体である
グルコシルセラミドを配合した皮膚外用剤が提案されて
いる。セラミドは、スフィンゴシン類と脂肪酸がアミド
結合した構造であるが、ヒト角質層には、スフィンゴシ
ン類部分と脂肪酸部分の官能基の違いから分類される8
つの構造タイプのセラミドが存在することが知られてお
り(J. Lipid Res., 40, 1434(1999)., J. Lipid Res.,
35, 2060(1994))、中でも、式(2)で表わされる構
造を有するセラミド1(前述の文献の分類による)は、
その特徴的なO−アシル−セラミド構造から、角質細胞
間に存在する脂質層のラメラをリベット的に安定・強化
することにより、水分保持能力、さらにバリアー機能の
維持に特に貢献しているものと考えられている(Semina
rs in Dermatolgy, 11, 106(1992))。
【0003】
【化2】
【0004】しかし、斯かるセラミド1は、天然原料中
に微量しか存在しないために、天然原料からの単離は困
難であり且つ費用もかかる。また、化学合成する場合で
も構造が複雑であることから多段階の反応を要し、やは
り労力と費用がかかる(特表平9−504284号公
報)。更に、セラミド1にはエステル基があり、外用剤
中で加水分解を受けやすいという問題もあった。
【0005】従って、本発明は、優れた角質層の水分保
持能力及びバリアー機能改善作用を有すると共に、効率
的で且つ安価に製造でき、耐加水分解性の高い化合物を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、効率的に
製造でき且つ耐加水分解性の高いセラミド様物質を得る
べく検討したところ、2分子のスフィンゴシン類或いは
その類縁体とジカルボン酸がアミド結合した特定のジア
ミド誘導体が、優れた角質層の水分保持能力及びバリア
ー機能改善作用を有すると共に、効率的で且つ安価に製
造できることを見出した。
【0007】すなわち、本発明は、次の一般式(1)
【0008】
【化3】
【0009】〔式中、R1は水素原子又は糖残基を示
し、R2はヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数1
〜36の炭化水素基を示し、R3はヒドロキシ基が置換
していてもよい炭素数1〜42の二価の炭化水素基を示
す。〕で表されるジアミド誘導体、及びこれを含有する
外用剤組成物を提供するものである。
【0010】
【発明を実施するための最良の形態】本発明のジアミド
誘導体(1)において、R1は水素原子又は糖残基を示
し、ここでいう糖残基とは、例えばグルコシル基やガラ
クトシル基等が挙げられるが、より好ましいR1は水素
原子である。
【0011】R2で示されるヒドロキシ基が置換してい
てもよい炭素数1〜36の炭化水素基としては、具体的
にはヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数1〜36
の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基、好ましくは炭素数7〜
27の直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基の
他、1〜3個のヒドロキシ基が置換した炭素数7〜27
の直鎖又は分岐鎖のヒドロキシアルキル又はヒドロキシ
アルケニル基等が挙げられ、このうち、炭素数7〜27
の直鎖アルキル基、炭素数7〜27のα−不飽和の直鎖
アルケニル基、炭素数7〜27のα−ヒドロキシアルキ
ル基、炭素数7〜27のα−不飽和−γ−ヒドロキシア
ルケニル基がより好ましい。
【0012】R3で示されるヒドロキシ基が置換してい
てもよい炭素数1〜42の二価の炭化水素基としては、
具体的にはヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数1
〜42の二価の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基、好ましく
は炭素数2〜34の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基又は
1〜4個の二重結合を有するアルケニレン基の他、1〜
4個のヒドロキシ基が置換した炭素数2〜34の直鎖又
は分岐鎖のヒドロキシアルキレン基又は1〜4個の二重
結合を有するヒドロキシアルケニレン基が挙げられる。
このうち特に、炭素数2〜24の直鎖又は分岐鎖のアル
キレン基又は1〜4個の二重結合を有するアルケニレン
基がより好ましい。具体的には、エチレン基、トリメチ
レン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタ
メチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、ウン
デカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン
基、テトラデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、オ
クタデカメチレン基、トリコサメチレン基、ヘキサコサ
メチレン基、トリアコンタメチレン基、1−メチルエチ
レン基、2−エチルトリメチレン基、1−メチルヘプタ
メチレン基、2−メチルヘプタメチレン基、1−ブチル
ヘキサメチレン基、2−メチル−5−エチルヘプタメチ
レン基、2,3,6−トリメチルヘプタメチレン基、6
−エチルドデカメチレン基、7−メチルテトラデカメチ
レン基、7−エチルヘキサデカメチレン基、7,12−
ジメチルオクタデカメチレン基、8,11−ジメチルオ
クタデカメチレン基、7,10−ジメチル−7−エチル
ヘキサテカメチレン基、1−オクタデシルエチレン基、
9,10−ジオクチルオクタデカメチレン基、8,9−
ジノニルヘキサデカメチレン基、エテニレン基、1−オ
クタデセニルエチレン基、7,11−オクタデカジエニ
レン基、7−エテニル−9−ヘキサデカメチレン基、
7,12−ジメチル−7,11−オクタデカジエニレン
基、8,11−ジメチル−7,11−オクタデカジエニ
レン基、9,10−ジオクチル−7,11−オクタデカ
ジエニレン基、8,9−ジノニル−6,10−ヘキサデ
カジエニレン基、1−ヒドロキシエチレン基、1,2−
ジヒドロキシエチレン基等が挙げられ、このうち、オク
タメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、
トリデカメチレン基、オクタデカメチレン基、7,12
−ジメチルオクタデカメチレン基、7,12−ジメチル
−7,11−オクタデカジエニレン基が特に好ましい。
【0013】本発明のジアミド誘導体(1)において、
特に好ましい化合物は、一般式(1)中のR1、R2及び
3がそれぞれ上記のより好ましいものとして挙げたも
のを組合わせた化合物である。
【0014】本発明のジアミド誘導体(1)は、不斉炭
素を少なくとも4個有するが、不斉炭素の絶対配置は限
定されるものではない。すなわち、本発明のジアミド誘
導体(1)は、如何なる立体異性体であってもよく、ま
た2種以上の立体異性体の混合物であってもよい。
【0015】本発明のジアミド誘導体(1)は、例えば
次の製造法によって得ることができる。
【0016】
【化4】
【0017】〔式中、R1、R2及びR3は前記と同様の
意味を示す。〕 すなわち、対応するジカルボン酸(3)又はその反応性
誘導体(エステル、酸ハライド、酸無水物等)とスフィ
ンゴシン類或いはその類縁体(4)を縮合させることに
より、目的のジアミド誘導体(1)を得ることができ
る。この縮合の条件としては、ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド等の脱水剤、又は水酸化カリウム、水酸化ナト
リウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム等
のアルカリ土類金属水酸化物、炭酸カリウム等のアルカ
リ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭
酸塩、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、
カリウム−tert−ブトキシド等のアルカリ金属アル
コラート、トリエチルアミン、ピリジン等の3級アミン
等の塩基の存在下、或いは無存在下、常圧〜0.01mm
Hgの減圧下に室温〜250℃で反応させることが好まし
い。この際、スフィンゴシン類或いはその類縁体(4)
をジカルボン酸(3)又はその反応性誘導体に対して過
剰、すなわち2当量以上用いるのが好ましく、また反応
により生じる水又はアルコールを系外に除去しながら行
なうと、反応が速く進行するので好ましい。このように
して得られるジアミド誘導体(1)は、水洗、カラムク
ロマトグラフィー、蒸留、結晶化、再結晶化や粉体処理
等の公知の方法により精製することもできる。
【0018】ここで用いられるスフィンゴシン類或いは
その類縁体(4)は、R1が水素原子でR2がアルキル基
の場合はジヒドロスフィンゴシンであり、R2がα−不
飽和のアルケニル基の場合はスフィンゴシンであり、R
2がα−ヒドロキシアルキル基の場合はフィトスィンゴ
シンであり、R2がα−不飽和−γ−ヒドロキシアルケ
ニル基の場合は6−ヒドロキシ−4−スフィンゲニンと
なるが、これらは、公知の合成法(例えば、HERMANN社1
969年刊 Chemistry of sphingolipids、J. Am.Chem. So
c., 80, 2170(1957)、Chem. Lett., 1407(1990)、特開
平6−80617号公報、Int. J. Cosmet. Sci., 17,
133(1995)、Biochemistry, 4, 686(1965))により合成
できるほか、天然物からの単離や微生物醗酵(特表平9
−504284号公報等)を利用して得ることもでき
る。かくして得られるジアミド誘導体(1)は、対称型
の構造であるため、スフィンゴシン類或いはその類縁体
(4)から、1段階の反応で効率的に得ることができる
と共に、後記実施例に示すように角質層の水分保持能力
とバリアー機能を維持改善する効果を有するため、保湿
剤、皮膚バリアー機能補強剤として有用である。
【0019】本発明の外用剤組成物は、通常外用剤に用
いられる基剤(担体)にジアミド誘導体(1)を含有さ
せてなるものであり、各原料を混合し、常法に従って製
造できる。
【0020】本発明の外用剤組成物は、その使用形態に
おいて、薬用皮膚外用剤と化粧料に大別される。薬用皮
膚外用剤としては、例えば薬効成分を含有する各種軟膏
剤を挙げることができる。軟膏剤としては、油性基剤を
ベースとするもの、水中油型又は油中水型の乳化系基剤
をベースとするもののいずれであってもよい。油性基剤
としては、特に制限はなく、例えば植物油、動物油、合
成油、脂肪酸及び天然又は合成のグリセライド等が挙げ
られる。薬効成分としては、特に制限はなく、例えば鎮
痛消炎剤、鎮痒剤、殺菌消毒剤、収斂剤、皮膚軟化剤、
ホルモン剤等を必要に応じて適宜使用することができ
る。
【0021】また、化粧料(皮膚化粧料及び毛髪化粧料
を含む)として使用する場合は、必須成分であるジアミ
ド誘導体(1)の他に、化粧料成分として一般に使用さ
れている油分、界面活性剤、保湿剤、紫外線吸収剤、美
白剤、しわ改善剤、アルコール類、キレート剤、pH調
整剤、防腐剤、増粘剤、色素、香料等を任意に組合せて
配合することができる。
【0022】化粧料としては、種々の形態、例えば、油
中水型又は水中油型の乳化化粧料、クリーム、化粧乳
液、化粧水、油性化粧料、口紅、ファンデーション、入
浴剤、皮膚洗浄剤、爪手入れ剤、毛髪化粧料等が挙げら
れる。毛髪化粧料としては特に制限はなく、例えばヘア
トニック、整髪料、ヘアリンス、ヘアトリートメント、
ヘアコンディショナー、ヘアスタイリング剤、シャンプ
ー、養毛剤、育毛剤等が挙げられる。
【0023】本発明の外用剤組成物におけるジアミド誘
導体(1)の含有量は、通常、乳化型の皮膚外用剤の場
合には、全組成の0.001〜50重量%(以下、単に
%で示す)が好ましく、スクワラン等の液状炭化水素を
基剤とする油性の皮膚外用剤の場合には、全組成の0.
01〜50%が好ましく、いずれの場合も特に好ましく
は0.01〜20%である。特に肌荒れの予防・改善用
組成物には0.1〜20%含有させることが好ましい。
【0024】本発明の外用剤組成物中、薬用皮膚外用
剤、皮膚化粧料には、非イオン界面活性剤、アニオン界
面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等の界
面活性剤等を含有させることができる。このうち、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリ
セライド、グリセリルエーテル等の非イオン界面活性剤
が好ましい。その含有量は、組成物中0.01〜20
%、特に0.1〜10%が好ましい。
【0025】本発明の外用剤組成物を毛髪化粧料として
用いる場合、ジアミド誘導体(1)の含有量は、シャン
プー等にあっては0.001〜5%、リンス、トリート
メント、コンディショナー、スタイリング剤等にあって
は0.1〜20%、ヘアリキッド、ヘアトニック等にあ
っては0.01〜5%程度が好ましい。
【0026】当該毛髪化粧料には、アニオン界面活性
剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界
面活性剤等の界面活性剤、その他毛髪化粧料に一般に用
いられる成分を含有させることができる。本発明の毛髪
化粧料がシャンプーである場合、アルキルエーテル硫酸
塩、アルキル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩等のアニ
オン界面活性剤を主活性剤として含有させることができ
る。その含有量は、組成物中5〜30%、特に10〜2
0%が好ましい。
【0027】本発明化粧料がヘアリンス、コンディショ
ナー、ヘアトリートメント、ヘアスタイリング剤である
場合、毛髪に良好な感触を付与するため、モノ−又はジ
−長鎖アルキル四級アンモニウム塩等のカチオン界面活
性剤、ポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエー
テル等の非イオン界面活性剤、及び流動パラフィン等の
油脂類を含有させることができる。カチオン及びノニオ
ン界面活性剤の含有量は、組成物中0.1〜50%、特
に0.5〜20%が好ましい。
【0028】更に、毛髪化粧料がヘアリキッド、ヘアト
ニック等である場合は、ポリオキシエチレン等の非イオ
ン界面活性剤を含有させることができる。非イオン界面
活性剤は、全組成中、0.01〜20%、特に0.1〜
5%含有させることが好ましい。ジアミド誘導体(1)
を含有する本発明の化粧料は、例えば水溶液、エタノー
ル溶液、エマルジョン、サスペンジョン、ゲル、固型、
エアゾール、粉末等の剤型とすることができる。
【0029】
【実施例】実施例1 ジアミド誘導体(1a)の製造
【0030】
【化5】
【0031】フラスコに、ジヒドロスフィンゴシン(2
−アミノ−オクタデカン−1,3−ジオール(エリスロ
対スレオの比率が75:25であるジアステレオ異性体
のラセミ混合物、Int. J. Cosmet. Sci., 17, 133(199
5)記載の方法に準じて合成したもの))99.5g及び
水酸化カリウム1.68gを仕込み、減圧(10Torr)
下、100℃で、生成してくる水を留去しながら1.5
時間攪拌した。次いで、セバシン酸ジメチル34.5g
を、減圧(100Torr)下、100℃から130℃に
て、生成してくるメタノールを留去しながら、1時間か
けて滴下した。さらに、減圧(30Torr)下、130℃
で、生成してくるメタノールを留去しながら、6時間攪
拌した。室温にまで冷却後、得られた固体をクロロホル
ムにて溶解させたのち、希硫酸で中和し、水洗した。ク
ロロホルム層を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール
=30/1)で精製することにより、標記化合物70.
5g(収率61%)を得た。 融点:103℃1 H-NMR(CDCl3,δ);0.80-0.95(m,6H), 1.05-1.45(m,60
H), 1.40-1.70(m,8H), 2.10-2.60(m,8H), 3.50-4.25(m,
8H), 6.20-6.65(m,2H).
【0032】実施例2 ジアミド誘導体(1b)の製造
【0033】
【化6】
【0034】実施例1において、ジヒドロスフィンゴシ
ンの代わりにD−スフィンゴシン(トランス−D−エリ
スロ−2−アミノ−4−オクタデセン−1,3−ジオー
ル(シグマ製))を用い、セバシン酸ジメチルの代わり
に1,20−エイコサン二酸ジメチルを用いる以外は、
実施例1と同様に製造を行い、標記化合物を得た。 融点:114℃1 H-NMR(CDCl3,δ);0.80-0.95(m,6H), 1.05-1.40(m,72
H), 1.40-1.75(m,4H), 2.00-2.15(m,4H), 2.23(t,J=7.5
Hz,4H), 2.65-2.85(m,4H),3.60-4.40(m,8H), 5.40-5.6
5(m,2H), 5.65-5.90(m,2H), 6.15-6.40(m,2H).
【0035】実施例3 アミド誘導体(1c)の製造
【0036】
【化7】
【0037】実施例1において、ジヒドロスフィンゴシ
ンの代わりにフィトスフィンゴシン((2S,3S,4
R)−2−アミノ−1,3,4−オクタデカントリオー
ル、コスモファーム製)用い、セバシン酸ジメチルの代
わりに8,13−ジメチル−エイコサン二酸ジメチル
(岡村製油製IPS-22MM)を用いる以外は、実施例1と同
様に製造を行い、標記化合物を得た。 融点:67℃1 H-NMR(CDCl3,δ);0.80-1.00(m,12H), 1.05-1.40(m,74
H), 1.40-1.80(m,8H), 2.00-2.25(m,4H), 2.25-2.80(m,
4H), 3.20-4.40(m,10H), 6.10-6.50(m,2H).
【0038】実施例4 下記表1に示す実施例1〜3で製造した本発明の各ジア
ミド誘導体10%及びスクワラン90%からなる外用剤
組成物(本発明品)をそれぞれ調製し、これらの外用剤
について下記の試験方法により経皮水分蒸散量を測定評
価した。また、比較としてスクワランのみからなる外用
剤(比較品)についても同様の試験評価を行った。その
結果を表1に示す。
【0039】(試験方法)必須脂肪酸を含まない飼料の
みでウィスター(Wister)系雄性ラットを飼育し、必須
脂肪酸欠乏症の症状を有するラットを本試験に用いた。
これら必須脂肪酸欠乏症ラットの背部を丁寧に剃毛した
後、評価外用剤を1日1回2週間塗布した。なお、それ
ぞれの評価外用剤に対して1群5匹ずつを本試験に供し
た。2週間後、温水で試験ラットの背部を洗浄後、1時
間静置(室温23℃、湿度45%)後、皮膚からの水分
蒸散量をエバポリメーターにて測定した。この経皮水分
蒸散量の値が高い程、角質層の水分保持力とバリアー機
能が低下し、肌荒れを起こしていることを示している。
従って、この経皮水分蒸散量の値を測定することによ
り、本発明品の外用剤としての効果を評価することがで
きる。なお、測定値は平均値で示した。
【0040】
【表1】
【0041】本発明品は、比較品に比べて優れた経皮水
分蒸散量の抑制効果を有し、水分保持力及びバリアー機
能、肌荒れの改善効果に優れていた。
【0042】実施例5 表2に示す組成のヘアリンスを調製し、該ヘアリンスに
よる処理後の髪のぱさつきと感触を5名の専門パネラー
により下記基準で評価した。この結果を表3に示す。
【0043】(評価基準) −2:悪い −1:やや悪い 0:どちらともいえない +1:やや良い +2:良い
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】本発明品は、比較品に比べて毛髪のぱさつ
きの改善効果と毛髪の感触向上効果に優れていた。
【0047】実施例6 表4に示す配合でスキンローションを常法に従い製造し
た。得られたスキンローションは優れた肌荒れ防止・改
善効果等を示した。また、ジアミド誘導体(1a)、
(1b)及び(1c)は、安定性に優れていた。
【0048】
【表4】
【0049】実施例7 表5に示す配合でO/Wクリームを常法に従い製造し
た。得られたO/Wクリームは優れた肌荒れ防止・改善
効果等を示した。また、ジアミド誘導体(1a)、(1
b)及び(1c)は安定性に優れていた。
【0050】
【表5】
【0051】実施例8 表6に示す配合でシャンプーを常法に従い製造した。こ
のシャンプーは毛髪の感触を向上させ、頭皮の荒れを防
止・改善した。また、ジアミド誘導体(1a)、(1
b)及び(1c)は、安定性に優れていた。
【0052】
【表6】
【0053】実施例9 表7に示す配合でヘアリキッド組成物を常法に従い製造
した。得られたヘアリキッド組成物は、毛髪に対して優
れたスタイル保持形成性と良好な感触を付与した。ま
た、ジアミド誘導体(1a)、(1b)及び(1c)は
安定性に優れていた。
【0054】
【表7】
【0055】
【発明の効果】本発明のジアミド誘導体(1)は、効率
的かつ安価に製造することができると共に優れた安定性
を有し、角質層の水分保持能力及びバリアー機能の改善
(維持・補強)効果並びに毛髪の保護効果を有する。従
って、当該ジアミド誘導体(1)を含有する組成物は、
肌荒れの予防・治療、皮膚の老化予防、毛髪の感触向
上、頭皮の荒れの予防・改善等の効果を発揮する外用剤
組成物及び化粧料として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/48 A61K 7/48 31/164 31/164 A61P 17/00 A61P 17/00 C07C 235/08 C07C 235/08 (72)発明者 斉藤 裕映 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 杉山 充 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 4C083 AC022 AC102 AC122 AC172 AC182 AC302 AC352 AC372 AC422 AC432 AC442 AC482 AC641 AC642 AC692 CC01 CC04 CC05 CC32 CC38 CC39 DD23 DD27 DD33 EE12 4C206 AA01 AA02 AA03 GA13 GA25 MA01 MA04 MA83 NA14 ZA89 ZA92 4H006 AA01 AA03 AB12 AB20 BN10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 〔式中、R1は水素原子又は糖残基を示し、R2はヒドロ
    キシ基が置換していてもよい炭素数1〜36の炭化水素
    基を示し、R3はヒドロキシ基が置換していてもよい炭
    素数1〜42の二価の炭化水素基を示す。〕で表される
    ジアミド誘導体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のジアミド誘導体を含有す
    る外用剤組成物。
  3. 【請求項3】 化粧料である請求項2記載の外用剤組成
    物。
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