JP2002047025A - 基板の切断方法、およびこれを用いた電気光学装置の製造方法とこれに用いるレーザ切断装置および電気光学装置と電子機器 - Google Patents

基板の切断方法、およびこれを用いた電気光学装置の製造方法とこれに用いるレーザ切断装置および電気光学装置と電子機器

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JP2002047025A
JP2002047025A JP2000232495A JP2000232495A JP2002047025A JP 2002047025 A JP2002047025 A JP 2002047025A JP 2000232495 A JP2000232495 A JP 2000232495A JP 2000232495 A JP2000232495 A JP 2000232495A JP 2002047025 A JP2002047025 A JP 2002047025A
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洋一 百瀬
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B33/00Severing cooled glass
    • C03B33/07Cutting armoured, multi-layered, coated or laminated, glass products
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B33/00Severing cooled glass
    • C03B33/09Severing cooled glass by thermal shock
    • C03B33/091Severing cooled glass by thermal shock using at least one focussed radiation beam, e.g. laser beam
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/50Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping
    • Y02P40/57Improving the yield, e-g- reduction of reject rates

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一対の基板母材をレーザーカットするに際し
て、レーザー光により基板母材に与えられた熱が逃げ易
くなることを改善し、歪みがなく、滑らかな切断面を安
定して形成できる電気光学装置の製造方法の提供。 【解決手段】 一対の基板母材4a、4bに対して基板
領域の外周縁に沿ってレーザー光を照射して基板母材を
加熱するとともに該基板母材の加熱部分を冷却してクラ
ックを成長させて基板母材をレーザーカットする際、上
記基板母材のレーザー光照射面と反対側の面に接する部
分で、基板母材の切断位置に対応する位置の両側の少な
くとも5mm以下の範囲の部分の熱伝導率を3W/(m
・K)以下にした定盤40aを用いてレーザーカットす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板の切断方法、
およびこれを用いた電気光学装置の製造方法とこれに用
いるレーザ切断装置および電気光学装置と電子機器に関
し、特に、1枚の基板もしくは一対の基板母材をレーザ
ーカットするに際して、1枚の基板もしくは基板母材の
レーザー光照射面と反対側の面に接する部分で、基板母
材の切断位置に対応する位置の両側の少なくとも5mm
以下の範囲の熱伝導率を3W/(m・K)以下にするこ
とにより、歪みがなく、滑らかな切断面を安定して形成
できる基板の切断方法、およびこれを用いた電気光学装
置の製造方法とこれに用いるレーザ切断装置および電気
光学装置と電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置を製造するには、従来か
ら、それぞれが複数個の基板領域を含む一対の基板母材
の表面の各基板領域に透光性電極、配向膜、その他の必
要な要素を形成した後、一方の基板母材の各基板領域の
周辺部分に液晶注入孔となる開口を有する環状のシール
材を形成し、ついで、上記一対の基板母材をそれらの基
板領域が互いに対向するように貼り合わせた後、上記一
対の基材母材に対して個々の基板領域の周囲の基板母材
を切断して個々の液晶表示パネルを取り出し、ついで各
液晶表示パネルの液晶注入孔からシール材で囲まれた液
晶封入領域に液晶を注入した後、上記液晶注入孔にモー
ルド用樹脂を充填した後、硬化させることにより液晶注
入孔をモールド樹脂で封止し、この後、液晶表示パネル
部分を液晶表示装置に実装する方法によって行われてい
る。
【0003】別の液晶表示装置を製造する方法として
は、それぞれが複数個の基板領域を含む基板母材を前記
個々の基板領域の周囲の基板母材を切断して後、各基板
領域に透光性電極、配向膜、その他の必要な要素を形成
した後、各基板領域の周辺部分に液晶注入孔となる開口
を有する環状のシール材を形成し、ついで、基板領域が
互いに対向するように貼り合わせた後、液晶表示パネル
の液晶注入孔からシール材で囲まれた液晶封入領域に液
晶を注入した後、上記液晶注入孔にモールド用樹脂を充
填した後、硬化させることにより液晶注入孔をモールド
樹脂で封止し、この後、液晶表示パネル部分を液晶表示
装置に実装する方法によって行われている。
【0004】基板母材の切断は、図20に示すように、
定盤などの支持台52によって基板母材51を支持し、
スクライブローラ53によって線状のスクライブ溝54
を基板母材51の厚さ方向に形成したのち、図21に示
すように、スクライブ溝54を形成した部分を反対側か
ら押圧し、その押圧力によってスクライブ溝54の底部
を起点とした亀裂(垂直割れ目)54aを厚さ方向に成
長させることにより切断する方法などによって行われて
いる。なお、図21中、符号、54b、54bは、垂直
割れ目54aの両側に形成されたサイドクラック54
b,54bである。
【0005】図22は、上記のような製造方法により得
られた液晶表示パネルを示した概略斜視図である。図2
2において、符号51a、51bは、基板母材を切断し
て得られた液晶基板を示している。この液晶基板51
a、51bの端面の外面に近い部分には、基板母材を切
断する際に設けられたスクライブ溝54があり、このス
クライブ溝54内にカッターマーク55、55が形成さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記のような
スクライブ法により基板母材を切断して得られた液晶表
示パネルでは、液晶基板51a、51bの端面と外面と
からなる角部に割れ57や欠け等の傷が発生しやすく、
得られる液晶表示パネルの強度が弱いことが問題となっ
ていた。
【0007】そこで、本発明者は、上記の問題を改善す
べく、種々の検討及び実験を重ねた結果、基板母材を切
断する手段としてレーザーカットを採用すれば、滑らか
な切断面を有する液晶基板が得られ、液晶基板の端面と
外面とからなる角部に割れ等の傷が発生するのを防止で
きるとの推定に至った。
【0008】ところでレーザーカットによる基板母材の
切断方法は、1枚の基板母材もしくは対向する一対の基
板母材を定盤の表面に吸着させ、この基板母材の基板領
域の周囲の所定位置にレーザービームスポットを照射し
て加熱することにより、上記基板母材表面に局所的に大
きな圧縮応力を発生させる。また、これと同時に適当な
冷媒を用いて基板母材の加熱部分の局所的な冷却を行う
と引張応力を誘起し、圧縮状態にある材料部分にまで浸
透して応力が材料の強度を超えるとクラックが生じる。
従って、レーザービームスポットを基板領域の周囲に沿
って移動させるとともに加熱部分の局所的な冷却を行っ
て上記クラックを成長させることにより、基板母材を切
断することができる。
【0009】しかしながら上記のようにして基板母材を
レーザーカットにより切断する場合においては、定盤は
通常熱伝導率が大きい金属から構成されているため、レ
ーザー光により基板母材に与えられた熱が基板母材の下
側にある定盤に逃げ易いために、基板母材が十分加熱さ
れる前に冷めてしまい、基板母材の加熱部分を冷却して
クラックを発生させる際に十分な効果が得られず、切断
面に歪みが生じたり、場合によっては切断が出来なくな
り、歩留まりが悪いという問題があった。このような問
題は、基板母材の厚み方向の途中までクラックを成長さ
せるスクライブの場合も、基板母材の表面側から裏面側
までクラックを成長させる完全切断の場合も同様にして
起こってしまう。また、上記のような問題は、基板母材
の厚みが薄くなるほど顕著に発生してしまう。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、基板をレーザーカットにより切断するに際して、レ
ーザー光により基板に与えられた熱が逃げ易くなること
を改善し、歪みがなく、滑らかな切断面を安定して形成
できる基板の切断方法を提供することを目的の1つとし
ている。
【0011】また、本発明は、一対の基板母材をレーザ
ーカットにより切断するに際して、レーザー光により基
板母材に与えられた熱が逃げ易くなることを改善し、歪
みがなく、滑らかな切断面を安定して形成できる電気光
学装置の製造方法を提供することを目的の1つとしてい
る。
【0012】また本発明は、上記の電気光学装置の製造
方法の実施に好適に用いることができるレーザ切断装置
を提供することを目的の1つとしている。
【0013】また本発明は、互いに対向する一対の基板
母材を切断して得られた一対の基板の端面に歪みがな
く、滑らかである電気光学装置の提供を目的の1つとし
ている。 更に本発明は、これらの優れた特徴を備えた
電気光学装置を備えた電子機器の提供を目的の1つとし
ている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の基板の切断方法
は、基板にレーザー光を照射して該基板表面を加熱する
とともに該基板の加熱部分を冷却することでクラックを
成長させて該基板を切断する基板の切断方法であって、
前記基板の前記レーザー光が照射される面と反対側の面
に接する部分で、該基板の前記切断位置に対応する位置
の両側の少なくとも5mm以下の範囲の部分の熱伝導率
を3W/(m・K)以下にすること特徴とする。
【0015】このような基板の切断方法では、基板をレ
ーザーカットする際、上記基板のレーザー光が照射され
る面(レーザー光照射面)と反対側の面に接する部分
で、基板の切断位置に対応する位置の両側の少なくとも
5mm以下の範囲の部分の熱伝導率を3W/(m・K)
以下にすることにより、レーザー光による基板の加熱部
分と反対側の面に接する部分の熱伝導率が小さくなり、
レーザー光により基板に与えられた熱が逃げにくくなる
ので、基板の切断位置を局所的に十分加熱でき、基板の
加熱部分を冷却してクラックを発生させて滑らかな切断
面を得るのに十分な効果が得られ、切断面に歪みが生じ
るなどの切断不良を防止でき、滑らかな切断面を安定し
て形成でき、歩留まりが向上する。このような本発明の
基板の切断方法は、基板の厚み方向の途中までクラック
を成長させるスクライブの場合も、基板の表面側から裏
面側までクラックを成長させる完全切断の場合も適応可
能である。従って、このような本発明の基板の切断方法
は、それぞれが複数個あるいは単数の基板領域を含む一
対の基板母材を互いに対向するように貼り合わせる工程
と、対向するに至った対をなす複数個あるいは単数の基
板領域間に電気光学材料を封入する工程と、上記一対の
基板母材に対して個々の基板領域の外周縁に沿って基板
母材を切断する工程を含む電気光学装置の製造方法に好
適に用いることができる。
【0016】本発明の電気光学装置の製造方法は、それ
ぞれが複数個あるいは単数の基板領域を含む一対の基板
母材を互いに対向するように貼り合わせる工程と、対向
するに至った対をなす複数個あるいは単数の基板領域間
に電気光学材料を封入する工程と、上記一対の基板母材
に対して個々の基板領域の外周縁に沿って基板母材を切
断する工程を含む電気光学装置の製造方法であって、上
記基板母材を切断する工程は、上記一対の基板母材に対
して基板領域の外周縁に沿ってレーザー光を照射して基
板母材を加熱するとともに該基板母材の加熱部分を冷却
してクラックを成長させて基板母材をレーザーカットす
る際、上記基板母材のレーザー光照射面と反対側の面に
接する部分で、基板母材の切断位置に対応する位置の両
側の少なくとも5mm以下の範囲の部分の熱伝導率を3
W/(m・K)以下にすることを特徴とする。ここでの
「基板領域」とは、面積の大きい基板母材から電気光学
装置用(液晶表示装置用、有機ELやFED等の表示装
置用)の基板を一枚以上切り出す(通常は、製造効率の
点から二枚以上切り出す)場合に、電気光学装置(液晶
表示装置、有機ELやFED等の表示装置)を構成する
基板に相当する領域のことをいう。
【0017】このような電気光学装置の製造方法では、
基板母材をレーザーカットする際、上記基板母材のレー
ザー光照射面と反対側の面に接する部分で、基板母材の
切断位置に対応する位置の両側の少なくとも5mm以下
の範囲の部分の熱伝導率を3W/(m・K)以下にする
ことにより、レーザー光による基板母材の加熱部分と反
対側の面に接する部分の熱伝導率が小さくなり、レーザ
ー光により基板母材に与えられた熱が逃げにくくなるの
で、基板母材の切断位置を局所的に十分加熱でき、基板
母材の加熱部分を冷却してクラックを発生させて滑らか
な切断面を得るのに十分な効果が得られ、切断面に歪み
が生じるなどの切断不良を防止でき、滑らかな切断面を
安定して形成でき、歩留まりが向上する。このような本
発明の電気光学装置の製造方法は、基板母材の厚み方向
の途中までクラックを成長させるスクライブの場合も、
基板母材の表面側から裏面側までクラックを成長させる
完全切断の場合も適応可能である。
【0018】本発明のレーザ切断装置は、1枚の基板母
材もしくは対向するに至った対をなす複数個あるいは単
数の基板領域間に電気光学材料が封入された一対の基板
母材に対して個々の基板領域の外周縁に沿って基板母材
をレーザーカットするレーザ切断装置であって、1枚の
基板母材もしくは一対の基板母材が載置される定盤と、
該定盤に載置された1枚の基板母材もしくは一対の基板
母材表面にレーザー光を照射するレーザー出射手段と、
上記1枚の基板母材もしくは上記一対の基板母材のレー
ザー光による加熱部分を冷却する冷却手段とが備えられ
てなり、上記定盤は、上記基板母材のレーザー光照射面
と反対側の面に接する部分で、基板母材の切断位置に対
応する位置の両側の少なくとも5mm以下の範囲の部分
の熱伝導率が3W/(m・K)以下であることを特徴と
する。
【0019】このレーザ切断装置では、基板母材のレー
ザー光照射面と反対側の面に接する部分で、基板母材の
切断位置に対応する位置の両側の少なくとも5mm以下
の範囲の定盤の熱伝導率を3W/(m・K)以下とした
ことにより、上記1枚の基板母材もしくは上記一対の基
板母材を定盤に載置してレーザーカットする際に、レー
ザー光による基板母材の加熱部分と反対側の面に接する
定盤の部分の熱伝導率が小さくなり、レーザー光により
基板母材に与えられた熱が逃げにくくなるので、基板母
材を局所的に十分加熱でき、基板母材の加熱部分を冷却
してクラックを発生させて滑らかな切断面を得るのに十
分な効果が得られ、切断面に歪みが生じるなどの切断不
良を防止でき、滑らかな切断面を安定して形成でき、歩
留まりが向上する。従って、本発明のレーザ切断装置
は、本発明の電気光学装置の製造方法の実施に好適に用
いることができる。
【0020】本発明のレーザ切断装置は、上記定盤全体
の熱伝導率が3W/(m・K)以下のものであってもよ
い。
【0021】また、本発明のレーザ切断装置に備えられ
る定盤は、上記基板母材のレーザー光照射面と反対側の
面に接する部分で、基板母材の切断位置に対応する位置
の両側の少なくとも5mm以下の範囲の部分に、熱伝導
率が3W/(m・K)以下の低熱伝導部が設けられたも
のであってもよい。
【0022】また、本発明のレーザ切断装置に備えられ
る定盤は、上記基板母材のレーザー光照射面と反対側の
面に接する部分で、基板母材の切断位置に対応する位置
の両側の少なくとも5mm以下の範囲の部分に、凹部が
設けられたものであってもよい。
【0023】また、本発明のレーザ切断装置は、1枚の
基板母材もしくは対向するに至った対をなす複数個ある
いは単数の基板領域間に電気光学材料が封入された一対
の基板母材に対して個々の基板領域の外周縁に沿って基
板母材をレーザーカットするレーザ切断装置装置であっ
て、1枚の基板母材もしくは一対の基板母材が載置され
る定盤と、該定盤に載置された1枚の基板母材もしくは
一対の基板母材にレーザー光を照射するレーザー出射手
段と、上記1枚の基板母材もしくは上記一対の基板母材
のレーザー光による加熱部分を冷却する冷却手段とが備
えられてなり、上記定盤には、上記1枚の基板母材もし
くは上記一対の基板母材をそのレーザー光照射面と反対
側の面と上記定盤との間に隙間を隔てて支持する支持部
材が設けられたことを特徴とするものであってもよい。
【0024】このような構成の本発明のレーザ切断装置
おいては、上記支持部材のうち少なくとも上記基板母材
の切断位置の下方に設けられた支持部材の基板母材と接
触する部分の面積が4mm2以下とすることが、切断面
に歪みが生じるなどの切断不良の発生率を低減する効果
をいっそう向上させることができる点で好ましい。
【0025】本発明の電気光学装置は、互いに対向する
2枚の基板間に電気光学材料を有する電気光学装置であ
って、上記の構成の本発明の電気光学装置の製造方法を
用いて製造されたことを特徴とする。
【0026】このような電気光学装置とすることによ
り、2枚の基板の端面に歪みがなく、滑らかなものとな
り、また、スクライブローラを用いる切断法によって切
断された基板のように端面にカッターマークが形成され
ることがないため、カッターマーク部分に存在するクラ
ックを起点とした割れが発生することがなく、強度を向
上させることができる。
【0027】本発明の電子機器は、上記の構成の本発明
の電気光学装置を備えたことを特徴とする。
【0028】このような電子機器とすることで、優れた
強度を有するものとなる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を例を示して詳しく
説明する。 [第1の実施形態]図1は、本発明に係わる電気光学装
置の製造方法を用いて、図7に示すような構造のMIM
方式(二端子型非線形素子方式)の液晶パネル10を製
造する場合の第1の実施形態を示している。
【0030】この液晶パネル10に、液晶駆動用IC、
バックライト、支持体などの付帯要素を装着することに
よって、最終製品としての液晶表示装置となる。
【0031】この液晶パネル10は、平面視矩形で、環
状のシール材2を介して互いに対向するように貼り付け
られた一対の透光性液晶基板1aおよび1bを有する。
シール材2には、液晶封入領域に液晶を注入する液晶注
入孔2aが形成されている。一方の透光性液晶基板1a
は、MIM素子を搭載する素子側の基板であり、対向す
る対向側の基板である透光性液晶基板1bと、これら透
光性基板1a、1bの間のシール材2で囲まれた液晶封
入領域には、液晶3が封入されている。
【0032】液晶注入孔2aはモールド樹脂で封止され
ている。
【0033】また、透光性液晶基板1a,1bの端面
は、それぞれレーザーカットにより得られた面である。
【0034】次に、本発明に係わる電気光学装置の製造
方法を用いて図7に示すような液晶パネル10を製造す
る場合について説明する。
【0035】まず、図1に示すように、面積の大きい透
光性基板母材4aおよび4bを用意する。これらの透光
性基板母材4a、4bは、例えば、厚さ0.4mmの透
光性を備えたガラスによって形成される。一方の透光性
基板母材4aには、図7に示す素子側の透光性液晶基板
1aを4個形成するための液晶基板領域1aが含まれ
る。また、他方の透光性基板母材4bには、図7に示す
対向側の透光性液晶基板1bを4個形成するための液晶
基板領域1bが含まれる。
【0036】ついで、対向側の透光性基板母材4bの液
晶基板領域1bの内側表面(図1の下側表面)に周知の
成膜方法を用いてカラーフィルタを形成する。そして、
このカラーフィルタの上にスパッタリングによりITO
(Indium Tin Oxide)を一様の厚さとなるように成膜
し、さらに、フォトリソグラフィ処理を用いてパターニ
ングしてストライプ状の透光性電極11を形成する。さ
らに、それらの透光性電極11の上に配向膜を形成す
る。
【0037】一方、素子側の透光性基板母材4aの液晶
基板領域1aの内側表面(図1の上側表面)に、直線状
の配線12を互いに平行に複数個配列し、さらにそれら
の配線12の間に、非線形抵抗素子としてのMIM素子
13を形成し、さらに個々のMIM素子13に対応して
ITOによりドット状の透光性画素電極14を形成す
る。
【0038】MIM素子13は、周知の構造の素子であ
るので、詳しい説明は省略するが、簡単にいえば、透光
性基板母材4aの上にTa(タンタル)などによって第
1電極を形成し、その第1電極の上に例えば陽極酸化法
を用いて絶縁層としての陽極酸化膜を形成し、その陽極
酸化膜の上にCr(クロム)などによって第2電極を形
成した構造を有している。上記の透光性画素電極14
は、MIM素子13の上記第2電極の先端に重ねて形成
される。
【0039】次に、各液晶基板領域1a内の全域に配向
膜を形成し、さらに、その液晶基板領域1aの周辺部分
にシール材2をスクリーン印刷法によって環状に形成す
る。シール材2の一部分は開口2aとされ、この開口2
aが液晶注入孔とされる。
【0040】素子側および対向側の透光性基板母材4
a、4bに対して、上記の処理を行ったのち、いずれか
一方の透光性基板母材の電極面上にビーズ状のスペーサ
を分散し、素子側および対向側の透光性基板母材4a、
4bそれぞれの電極面が相対向するように、素子側の透
光性基板母材4aと対向側の透光性基板母材4bとを互
いに重ね合わせて貼り合わせることによって、図4に示
す面積の大きな液晶パネル母材16が形成される。な
お、透光性液晶基板1a、1b間と、シール材2によっ
て囲まれる領域が、液晶が封入される液晶封入領域とさ
れる。
【0041】次に、このようにして形成された液晶パネ
ル母材16を図2および図3に示すレーザ切断装置(本
発明のレーザ切断装置の第1の実施形態)を用いてレー
ザーカットにより切断する。
【0042】ここで用いるレーザ切断装置は、この例で
は図2および図3に示すように液晶パネル母材16が載
置される定盤40と、定盤40に載置された液晶パネル
母材(一対の基板母材)16にレーザービームスポット
(レーザー光)を照射するレーザー出射手段50と、液
晶パネル母材16のレーザービームスポットによる加熱
部分を冷媒により局所的に冷却する冷却手段56とから
概略構成されてなるものである。 定盤40は、全体が
熱伝導率が3W/(m・K)以下の材料から構成されて
いる。熱伝導率が3W/(m・K)以下の材料として
は、熱伝導率が3W/(m・K)以下のポリアミド等有
機樹脂、木質材料などが挙げられる。
【0043】定盤40には、これの表面に液晶パネル母
材16を吸着するための吸着手段が設けられている。こ
の吸着手段は、定盤40の表面に開口する多数の吸着用
孔45と、定盤40内に設けられ、これら吸着用孔45
と連通する排気路46と、排気路46に排気管47を介
して接続された真空排気源47aが備えられてなる。排
気管47の排気路46側の周囲には、ガス漏れ防止用の
シール部材48が設けられている。
【0044】レーザー出射手段50は、CO2レーザー
を用いたものである。このレーザー出射手段50は、液
晶パネル母材16を構成する透光性基板母材の材質、厚
さや切断速度等に応じて、レーザーの出力、スポットの
形状と大きさを適宜調整することができる。
【0045】冷却手段56は、冷媒として窒素ガスを用
いたものである。この冷却手段56は液晶パネル母材1
6を構成する透光性基板母材の材質、厚さや切断速度等
に応じて、冷媒の吹付け位置や吹付け量を適宜調整する
ことができる。
【0046】次に、ここで使用するレーザーカットにつ
いて説明する。
【0047】レーザービームスポットは極めてエネルギ
ー密度の高い光スポットである。ガラス基板等の透光性
液晶基板にレーザービームスポットを照射すると、透光
性液晶基板表面に局所的に大きな圧縮応力が発生する。
レーザービームスポットで加熱すると同時に適当な冷媒
を用いて加熱部分の局所的な冷却を行うと引張応力を誘
起し、圧縮状態にある材料部分にまで浸透して応力が材
料の強度を超えると亀裂が発生する。この操作を透光性
液晶基板表面の所定位置に施せば、透光性液晶基板を任
意の形状に切断することができる。基板を切断をするに
は先ず透光性液晶基板材料を加熱せねばならず、レーザ
ー光は透光性液晶基板材料に対して不透明でなければな
らない。このため透光性液晶液晶基板としてのガラス基
板の切断に使用するレーザー光の波長は、通常2μmを
越える赤外領域の波長のものを使用する。このような観
点からガラス切断では波長が10.6μm近辺のCO2
レーザーを利用する。その他にYAGレーザーも利用で
きる。冷媒としては窒素ガスが用いられる。レーザービ
ームスポットの形状及び寸法、レーザーの出力密度、冷
媒の供給速度などは切断する基板材料としてのガラス基
板の材質、厚さ及び切断速度などを考慮して適宜最適値
を選択すれば良い。
【0048】レーザーカットにより基板材料をパターン
に切断するには、被切断材料としての液晶パネル母材を
載せた作業用ステージとしての定盤40と上記レーザ出
射手段50から出射されるレーザースポットの位置と
を、いわゆる数値制御(NC)手段を利用して相対的に
移動させることにより行うことができる。即ち、作業ス
テージ上にX−Y座標を設定し、切断パターンをあらか
じめX−Y座標で決めて制御装置に記憶させておく。次
いでこのX−Y座標に従って、作業ステージとレーザー
スポットの位置とを相対的に移動させれば良い。また、
切断パターンは定盤40上にX−Y座標を取り、切断パ
ターンをあらかじめX、Y座標で装置に記憶させてお
き、いわゆる数値制御方式で定盤40とレーザースポッ
トとの相対位置を決めることで、自動的に任意のパター
ンに切断することもできる。
【0049】上記のようにして形成した液晶パネル母材
16をレーザーカットするには、以下に述べるような順
序で行う。
【0050】図2および図3に示したレーザ切断装置に
備えられた定盤40の上面に図4に示すように液晶パネ
ル母材16を対向側の透光性基板母材4bを上にして載
置した後、排気管47に接続された上記真空排気源47
aを作動させて吸着用孔45および排気路46内の空気
を排気して、吸着用孔孔45に液晶パネル母材16を吸
着させることにより、定盤40の表面に固定する。
【0051】レーザー出射手段50からレーザービーム
を出射し、レーザビームスポットを図4の液晶基板領域
1bの周縁に沿った切断線Y1に沿って移動させて透光
性基板母材4a、4bを局所的に順次加熱していくとと
もにレーザービームスポットによる加熱部分を冷却手段
56から供給された冷媒により局所的に順次冷却するこ
とによりクラックを成長させ、透光性基板母材4b及び
透光性基板母材4aを2枚同時に直線切断する。ここで
の切断線Y1に沿った切断は、レーザーの出力を上げて
透光性基板母材4b及び透光性基板母材4aを2枚同時
に切断するものである。この際切断線Y1は各液晶注入
孔2aの入口を横切るように形成する。
【0052】次いで、レーザーの出力を落とし、レーザ
ビームスポットを図4の切断線Y2に沿って移動させて
透光性基板母材4bのみを局所的に順次加熱していくと
ともにレーザービームスポットによる加熱部分を冷却手
段56から供給された冷媒により局所的に順次冷却する
ことによりクラックを成長させ、透光性基板母材4bの
みを1枚だけ直線切断する。この結果、図1に示す大型
の液晶パネル母材16は、図5(a)に示す2枚の中型
の液晶パネル母材17となる。図中符号18は端材とし
て除去される部分である。
【0053】次いで、液晶注入孔2aの連なった中型の
液晶パネル母材17の段階で、液晶注入孔2aから上記
液晶封入領域に公知の手段により液晶3の注入を行う
と、作業効率が良く好都合である。このように液晶3を
注入したならば、光硬化型樹脂などのモールド用樹脂を
液晶注入孔2aに充填した後、光を照射させモールド用
樹脂を硬化させると、液晶注入孔2aがモールド樹脂で
封止される。
【0054】次に、上記で得られた中型の液晶パネル母
材17を図5(b)に示すように反転し、透光性基板母
材4aを上にして定盤40の上面にセットし、レーザー
出射手段50からレーザービームを出射し、レーザビー
ムスポットを図5(b)の切断線Z1に沿って移動させ
て透光性基板母材4a、4bを局所的に順次加熱してい
くとともにレーザービームスポットによる加熱部分を冷
却手段56から供給された冷媒により局所的に順次冷却
することによりクラックを成長させ、透光性基板母材4
a及び透光性基板母材4bを2枚同時に切断する。ここ
での切断線Z1に沿った切断は、レーザーの出力を上げ
て透光性基板母材4a及び透光性基板母材4bの2枚を
同時切断するものである。
【0055】この後、レーザーの出力を落とし、レーザ
ービームスポットを図5(b)の切断線Z2に沿って移
動させて透光性基板母材4aのみを局所的に順次加熱し
ていくととともにレーザービームスポットによる加熱部
分を冷却手段56から供給された冷媒により局所的に順
次冷却することによりクラックを成長させ、透光性基板
母材4aのみを1枚だけ直線切断する。その結果、図5
に示す2枚の中型の液晶パネル母材17は、図6に示す
4枚の所定の大きさの液晶パネル10となり、結局図4
に示す1枚の大型の液晶パネル母材16から、図6に示
す所定の大きさの液晶パネル10が4枚得られたことに
なる。このようにして得られた各液晶パネル10は、図
7に示した本発明の実施形態の液晶パネル10である。
この液晶パネル10の透光性液晶基板1a,1bの端面
(レーザーカットにより得られた切断面)は、歪みがな
く、表面粗さが1μm以下と安定しており、滑らかであ
る。
【0056】本実施形態の液晶パネルの製造方法では、
液晶パネル母材16をレーザーカットする際、熱伝導率
が3W/(m・K)以下の材料から構成された定盤40
が備えられたレーザ切断装置を用い、この定盤40の上
面に液晶パネル母材16を載置してレーザーカットして
いるので、液晶パネル母材16のレーザー光照射面と反
対側の面に接する部分の熱伝導率が3W/(m・K)以
下と小さくなっており、レーザービームスポットにより
液晶パネル母材16の切断線(切断位置)Y1、Y2、
Z1、Z2に沿った部分に局所的に与えられた熱が逃げ
にくくなるので、液晶パネル母材16の切断位置を局所
的に十分加熱でき、基板母材の加熱部分を冷却してクラ
ックを発生させて滑らかな切断面を得るのに十分な効果
が得られ、切断面に亀裂や歪みがなく、綺麗な切断面を
安定して形成でき、また、衝撃によって切断面近傍から
の割れの発生を抑止する効果があり、歩留まりが向上す
る。
【0057】本実施形態のレーザ切断装置によれば、熱
伝導率が3W/(m・K)以下の材料から構成された定
盤40が備えられたことにより、この定盤40に液晶パ
ネル母材16を載置してレーザーカットするに際して、
液晶パネル母材16のレーザー光照射面と反対側の面に
接する部分の熱伝導率を3W/(m・K)以下と小さく
することができるので、本実施形態の液晶パネルの製造
方法の実施に好適に用いることができる。
【0058】本実施形態の液晶パネルの製造方法より得
られた液晶パネル10は、対向する一対の透光性液晶基
板1a、1bの端面に歪みがなく、滑らかなものとな
り、また、スクライブローラを用いる切断法によって切
断された基板のように端面にカッターマークが形成され
ることがないため、カッターマーク部分に存在するクラ
ックを起点とした割れが発生することがなく、強度が向
上したものとなり、衝撃に強くて以後の電子機器の組立
工程においても搬送中に端面や、該端面と外面とからな
る角部に割れや欠け等の傷が発生することも少なく、電
子機器の使用に際してもかなりの衝撃に耐えるものであ
る。
【0059】図8に、スクラブローラを用いる従来のス
クライブ法により切断したガラス基板の切断面と、熱伝
導率が3W/(m・K)以下の材料から構成された定盤
が備えられた本実施形態のレーザ切断装置を用いてレー
ザーカットを行ったガラス基板の切断面の表面粗さを比
較した結果を示す。図8(a)は従来のスクライブ法で
基板厚さが0.7mmの場合、図8(b)及び(c)は
本実施形態のレーザ切断装置を用いたレーザカットでガ
ラス基板厚さがそれぞれ0.7mmと0.4mmの場合
である。図8は切断面のほぼ中心部を接触式の表面粗さ
計により、25mmスキャンしたときの触針の触れる高
さを示している。表面粗さを示すRa値は、従来のスク
ライブ法では約5μmであるのに対し、本実施形態のレ
ーザ切断装置を用いてレーザーカットを行った場合では
1μm以下となっており、非常に滑らかな切断面を安定
して得られており、クラックを防止できるうえ切断面の
歪みを防止できることがわかる。切断面が滑らかになっ
ていることで、切断面に存在するクラックを起点とする
割れが発生しにくい液晶パネルとすることができる。
【0060】[第2の実施形態]本発明に係わる電気光
学装置の製造方法を用いて、図7に示すような構造の液
晶パネル10を製造する場合の第2の実施形態について
説明する。
【0061】第2の実施形態の液晶パネルの製造方法
が、上述した第1の実施形態の液晶パネルの製造方法と
異なるところは、図9に示すレーザ切断装置(本発明の
レーザ切断装置の第2の実施形態)を用いて液晶パネル
母材16をレーザーカットする点である。
【0062】図9に示すレーザ切断装置が、図2乃至図
3に示したレーザ切断装置と異なるところは、定盤の構
成が異なる点である。図9に示すレーザ切断装置に備え
られる定盤40aの上面(液晶パネル母材16のレーザ
ー光照射面と反対側の面に接する面)で、切断線(切断
位置)Y1、Y2にそれぞれ対応する位置Y1’、Y
2’の両側の少なくとも5mm以下の範囲の部分には、
熱伝導率が3W/(m・K)以下の低熱伝導部60が埋
設され、切断線(切断位置)Z1、Z2にそれぞれ対応
する位置Z1’、Z2’の両側の少なくとも5mm以下
の範囲の部分には、熱伝導率が3W/(m・K)以下の
低熱伝導部61が埋設されており、低熱伝導部60、6
1以外の部分は、金属から構成されている点である。
【0063】低熱伝導部60、61を構成する材料とし
ては、熱伝導率が3W/(m・K)以下のポリアミド等
有機樹脂、木質材料などが挙げられる。
【0064】図9に示すレーザ切断装置を用いて図7に
示すような液晶パネル10を製造するには、液晶パネル
母材16を定盤40aの上面に載置して切断線Y1、Y
2に沿ってレーザーカットする際、切断線Y1、Y2
と、これらに対応して設けられた低熱伝導部60との位
置合わせを行う以外は第1の実施形態の液晶パネルの製
造方法と同様にしてレーザーカットを行い2枚の中型の
液晶パネル母材17を得る。
【0065】この後、第1の実施形態の液晶パネルの製
造方法と同様にして中型の液晶パネル母材17の液晶封
入領域に液晶3の注入を行った後、モールド用樹脂を液
晶注入孔2aに充填し、硬化させて、液晶注入孔2aを
モールド樹脂で封止する。
【0066】ついで、得られた中型の液晶パネル母材1
7を反転し、透光性基板母材4aを上にして定盤40a
の上面に載置して、切断線Z1、Z2に沿ってレーザー
カットする際、切断線Z1、Z2と、これらに対応して
設けられた低熱伝導部61との位置合わせを行う以外は
第1の実施形態の液晶パネルの製造方法と同様にしてレ
ーザーカットを行うと、図6に示す所定の大きさの液晶
パネル10が4枚得られたことになる。このようにして
得られた各液晶パネル10は、図7に示した本発明の実
施形態の液晶パネル10である。
【0067】本実施形態の液晶パネルの製造方法では、
液晶パネル母材16をレーザーカットする際、液晶パネ
ル母材16の切断位置に対応する位置の両側の少なくと
も5mm以下の範囲に設けられた熱伝導率が3W/(m
・K)以下の低熱伝導部60、61を有する定盤40a
が備えられたレーザ切断装置を用い、さらに、この定盤
40aの上面に液晶パネル母材16を載置してレーザー
カットする際、切断線Y1、Y2と低熱伝導部60とを
位置合わせし、切断線Z1、Z2と低熱伝導部61とを
位置合わせしてレーザーカットしているので、液晶パネ
ル母材16のレーザー光照射面と反対側の面に接する部
分で、液晶パネル母材16の切断位置に対応する位置の
両側の少なくとも5mm以下の範囲の部分の熱伝導率が
3W/(m・K)以下と小さくなっており、レーザービ
ームスポットにより液晶パネル母材16の切断線(切断
位置)Y1、Y2、Z1、Z2に沿った部分に局所的に
与えられた熱が逃げにくくなるので、液晶パネル母材1
6の切断位置を局所的に十分加熱でき、基板母材の加熱
部分を冷却してクラックを発生させて滑らかな切断面を
得るのに十分な効果が得られ、切断面に亀裂や歪みがな
く、綺麗な切断面を安定して形成でき、また、衝撃によ
って切断面近傍からの割れの発生を抑止する効果があ
り、歩留まりが向上する。
【0068】本実施形態のレーザ切断装置によれば、上
記のような低熱伝導部60、61が設けられた定盤40
aが備えられたことにより、この定盤40aに液晶パネ
ル母材16を載置してレーザーカットするに際して、液
晶パネル母材16のレーザー光照射面と反対側の面に接
する部分で、液晶パネル母材16の切断位置に対応する
位置の両側の少なくとも5mm以下の範囲の部分の熱伝
導率を3W/(m・K)以下と小さくすることができる
ので、本実施形態の液晶パネルの製造方法の実施に好適
に用いることができる。
【0069】本実施形態の液晶パネルの製造方法より得
られた液晶パネル10は、第1の実施形態の液晶パネル
の製造方法により得られた液晶パネル10と同様に対向
する一対の透光性液晶基板1a、1bの端面に歪みがな
く、滑らかなものとなり、また、スクライブローラを用
いる切断法によって切断された基板のように端面にカッ
ターマークが形成されることがないため、強度が向上し
たものとなる。
【0070】[第3の実施形態]本発明に係わる電気光
学装置の製造方法を用いて、図7に示すような構造の液
晶パネル10を製造する場合の第3の実施形態について
説明する。
【0071】第3の実施形態の液晶パネルの製造方法
が、上述した第1の実施形態の液晶パネルの製造方法と
異なるところは、図10に示すレーザ切断装置(本発明
のレーザ切断装置の第3の実施形態)を用いて液晶パネ
ル母材16をレーザーカットする点である。
【0072】図10に示すレーザ切断装置が、図2乃至
図3に示したレーザ切断装置と異なるところは、定盤の
構成が異なる点である。図10に示すレーザ切断装置に
備えられる定盤40bの上面(液晶パネル母材16のレ
ーザー光照射面と反対側の面に接する面)で、切断線
(切断位置)Y1、Y2にそれぞれ対応する位置Y
1’、Y2’の両側の少なくとも5mm以下の範囲の部
分には、溝(凹部)64が形成され、切断線(切断位
置)Z1、Z2にそれぞれ対応する位置Z1’、Z2’
の両側の少なくとも5mm以下の範囲の部分には、溝
(凹部)65が形成されており、溝64、65以外の部
分は、金属から構成されている点である。
【0073】このような定盤40bの上面に液晶パネル
母材16を載置したとき、液晶パネル母材16の切断位
置と溝の底面との間、すなわち、溝64、65内に空隙
部を有している。この空隙部には、空気が存在している
ので、溝64、65内の熱伝導率は3W/(m・K)よ
り遙かに小さくなっている。
【0074】図10に示すレーザ切断装置を用いて図7
に示すような液晶パネル10を製造するには、液晶パネ
ル母材16を定盤40bの上面に載置して切断線Y1、
Y2に沿ってレーザーカットする際、切断線Y1、Y2
と、これらに対応して設けられた溝64との位置合わせ
を行う以外は第1の実施形態の液晶パネルの製造方法と
同様にしてレーザーカットを行い2枚の中型の液晶パネ
ル母材17を得る。
【0075】この後、第1の実施形態の液晶パネルの製
造方法と同様にして中型の液晶パネル母材17の液晶封
入領域に液晶3の注入を行った後、モールド用樹脂を液
晶注入孔2aに充填し、硬化させて、液晶注入孔2aを
モールド樹脂で封止する。
【0076】ついで、得られた中型の液晶パネル母材1
7を反転し、透光性基板母材4aを上にして定盤40b
の上面に載置して、切断線Z1、Z2に沿ってレーザー
カットする際、切断線Z1、Z2と、これらに対応して
設けられた溝65との位置合わせを行う以外は第1の実
施形態の液晶パネルの製造方法と同様にしてレーザーカ
ットを行うと、図6に示す所定の大きさの液晶パネル1
0が4枚得られたことになる。このようにして得られた
各液晶パネル10は、図7に示した本発明の実施形態の
液晶パネル10である。
【0077】本実施形態の液晶パネルの製造方法では、
液晶パネル母材16をレーザーカットする際、液晶パネ
ル母材16の切断位置に対応する位置の両側の少なくと
も5mm以下の範囲に設けられた溝(凹部)64、65
を有する定盤40bが備えられたレーザ切断装置を用
い、さらに、この定盤40bの上面に液晶パネル母材1
6を載置してレーザーカットする際、切断線Y1、Y2
と溝64とを位置合わせし、切断線Z1、Z2と溝65
とを位置合わせしてレーザーカットしているので、液晶
パネル母材16のレーザー光照射面と反対側の面に接す
る部分で、液晶パネル母材16の切断位置に対応する位
置の両側の少なくとも5mm以下の範囲の部分の熱伝導
率が3W/(m・K)より大幅に小さくなっており、レ
ーザービームスポットにより液晶パネル母材16の切断
線(切断位置)Y1、Y2、Z1、Z2に沿った部分に
局所的に与えられた熱が逃げにくくなるので、液晶パネ
ル母材16の切断位置を局所的に十分加熱でき、基板母
材の加熱部分を冷却してクラックを発生させて滑らかな
切断面を得るのに十分な効果が得られ、切断面に亀裂や
歪みがなく、綺麗な切断面を安定して形成でき、また、
衝撃によって切断面近傍からの割れの発生を抑止する効
果があり、歩留まりが向上する。
【0078】本実施形態のレーザ切断装置によれば、上
記のような溝64、65が設けられた定盤40bが備え
られたことにより、この定盤40bに液晶パネル母材1
6を載置してレーザーカットするに際して、液晶パネル
母材16のレーザー光照射面と反対側の面に接する部分
で、液晶パネル母材16の切断位置に対応する位置の両
側の少なくとも5mm以下の範囲の部分の熱伝導率を3
W/(m・K)より大幅に小さくすることができるの
で、本実施形態の液晶パネルの製造方法の実施に好適に
用いることができる。
【0079】[第4の実施形態]本発明に係わる電気光
学装置の製造方法を用いて、図7に示すような構造の液
晶パネル10を製造する場合の第4の実施形態について
説明する。
【0080】第4の実施形態の液晶パネルの製造方法
が、上述した第1の実施形態の液晶パネルの製造方法と
異なるところは、図11に示すレーザ切断装置(本発明
のレーザ切断装置の第4の実施形態)を用いて液晶パネ
ル母材16をレーザーカットする点である。
【0081】図11に示すレーザ切断装置が、図2乃至
図3に示したレーザ切断装置と異なるところは、定盤の
構成が異なる点である。図11に示すレーザ切断装置に
備えられる定盤40cの上面に液晶パネル母材16を支
持する多数のピン(支持部材)66が設けられている。
ピン66をなす材料としては、ステンレス鋼などの金属
が用いられている。
【0082】このような定盤40cの多数のピン66で
液晶パネル母材16を支持したとき、液晶パネル母材1
6のレーザ照射面と反対側の面と、定盤40cの上面と
の間に空隙部を有している。この空隙部には、空気が存
在しているので、空隙部の熱伝導率は3W/(m・K)
より遙かに小さくなっている。
【0083】なお、この定盤40cは、上記の多数のピ
ン66で液晶パネル母材16を支持しているので、図2
乃至図3に示した定盤40に備えられたような吸着手段
は設けられていない。
【0084】各ピン66の先端(液晶パネル母材16と
接する部分)の面積は、4mm2以下であることが好ま
しい。ピン66の先端の面積が4mm2を越えると、こ
のピン66が液晶パネル母材16の切断線(切断位置)
Y1、Y2、Z1、Z2の真下にきたときに、ピン66
の熱伝導率が大きいために、レーザービームスポットに
より液晶パネル母材16の切断線(切断位置)Y1、Y
2、Z1、Z2に沿った部分に局所的に与えられた熱が
逃げ易くなるのを防止する効果が低下し、液晶パネル母
材をレーザーカットして得られた端面に歪みなどの不良
が発生する割合が大きくなってしまう。
【0085】図11に示すレーザ切断装置を用いて図7
に示すような液晶パネル10を製造するには、液晶パネ
ル母材16を定盤40cの上面に設けられた多数のピン
66に載置して切断線Y1、Y2に沿ってレーザーカッ
トする以外は第1の実施形態の液晶パネルの製造方法と
同様にしてレーザーカットを行い2枚の中型の液晶パネ
ル母材17を得る。
【0086】この後、第1の実施形態の液晶パネルの製
造方法と同様にして中型の液晶パネル母材17の液晶封
入領域に液晶3の注入を行った後、モールド用樹脂を液
晶注入孔2aに充填し、硬化させて、液晶注入孔2aを
モールド樹脂で封止する。
【0087】ついで、得られた中型の液晶パネル母材1
7を反転し、透光性基板母材4aを上にして定盤40c
の上面に設けられた多数のピン66に載置して、切断線
Z1、Z2に沿ってレーザーカットする以外は第1の実
施形態の液晶パネルの製造方法と同様にしてレーザーカ
ットを行うと、図6に示す所定の大きさの液晶パネル1
0が4枚得られたことになる。このようにして得られた
各液晶パネル10は、図7に示した本発明の実施形態の
液晶パネル10である。
【0088】本実施形態の液晶パネルの製造方法では、
液晶パネル母材16をレーザーカットする際、多数のピ
ン66が設けられた定盤40cが備えられたレーザ切断
装置を用いてレーザーカットしているので、液晶パネル
母材16のレーザー光照射面と反対側の面に接する部分
の熱伝導率が3W/(m・K)より大幅に小さくなって
おり、レーザービームスポットにより液晶パネル母材1
6の切断線(切断位置)Y1、Y2、Z1、Z2に沿っ
た部分に局所的に与えられた熱が逃げにくくなるので、
液晶パネル母材16の切断位置を局所的に十分加熱で
き、基板母材の加熱部分を冷却してクラックを発生させ
て滑らかな切断面を得るのに十分な効果が得られ、切断
面に亀裂や歪みがなく、綺麗な切断面を安定して形成で
き、また、衝撃によって切断面近傍からの割れの発生を
抑止する効果があり、歩留まりが向上する。
【0089】本実施形態のレーザ切断装置によれば、上
記のような多数のピン66が設けられた定盤40cが備
えられたことにより、この定盤40cに液晶パネル母材
16を載置してレーザーカットするに際して、液晶パネ
ル母材16のレーザー光照射面と反対側の面に接する部
分の熱伝導率を3W/(m・K)より大幅に小さくする
ことができるので、本実施形態の液晶パネルの製造方法
の実施に好適に用いることができる。
【0090】本実施形態のレーザ切断装置においては、
定盤40cに設けられる全てのピン(支持部材)66の
先端の面積が4mm2以下である場合について説明した
が、多数のピン66のうち少なくとも液晶パネル母材1
6の切断位置の下方に設けられたピン(支持部材)66
の先端(液晶パネル母材16と接する部分)の面積が4
mm2以下であればよい。
【0091】以上、第1乃至第4の実施形態において、
本発明の電気光学装置の製造方法およびこれにより製造
された電気光学装置の好ましい一例を、液晶パネルの製
造方法とこれにより得られた液晶パネルの例を挙げて説
明したが、本発明はこの例のみに限定されるものではな
く、本発明の範囲内で種々に変更することが可能であ
る。
【0092】第1乃至第4の実施形態として、基板母材
を貼り合わせた後、レーザーカットにより切断している
が、貼り合わせる前の基板母材を切断した後、貼り合わ
せることも可能である。
【0093】第1乃至第4の実施形態として、MIM方
式の液晶表示装置の製造方法とこれにより製造されたM
IM方式の液晶表示装置を示したが、MIM方式以外の
アクティブマトリクス方式の液晶表示装置、例えば、T
FT方式の液晶表示装置に対しても適用することができ
るし、あるいは、単純マトリクス方式の液晶表示装置に
対しても適用できる。
【0094】また、第1乃至第4の実施形態では1枚の
大型の液晶パネル母材16から4枚の液晶パネル10を
製造する方法を示したが、本発明は1個の液晶基板領域
を備えた1枚の液晶パネル母材から1枚の液晶パネルを
製造する場合にも適用することができる。
【0095】[電子機器の例]次に、上記の第1〜第4
の実施形態の製造方法で得られた液晶パネル10を備え
た電子機器の具体例について説明する。
【0096】図12は、投射型表示装置の一例の要部を
示した概略構成図である。
【0097】図12において、符号30は光源、符号3
3、34はダイクロイックミラー、符号35、36、3
7は反射ミラー、符号38は入射レンズ、符号39はリ
レーレンズ、符号20は出射レンズ、符号22、23、
24は液晶光変調装置、符号25はクロスダイクロイッ
クプリズム、符号26は投射レンズを示している。
【0098】光源30は、メタルハラルドなどのランプ
31とランプ31の光を反射するリフレクタ32とから
なる。青色光・緑色光反射のダイクロイックミラー33
は、光源30からの光束のうちの赤色光を透過させると
ともに青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光
は、反射ミラー37で反射されて、赤色光用液晶光変調
装置22に入射される。一方、ダイクロイックミラー3
3で反射された色光のうち緑色光は、緑色光反射のダイ
クロイックミラー34によって反射され、緑色光用液晶
光変調装置23に入射される。一方、青色光は、第2の
ダイクロイックミラー34も透過する。青色光に対して
は、長い光路による光損失を防ぐため、入射レンズ3
8、リレーレンズ39、出射レンズ20を含むリレーレ
ンズ系からなる導光手段21が設けられ、これを介して
青色光が青色光用液晶光変調装置24に入射される。
【0099】各光変調装置により変調された3つの色光
は、クロスダイクロイックプリズム25に入射する。こ
のプリズムは、4つの直角プリズムが張り合わされ、そ
の内面に赤色を反射する誘電体多層膜と青色を反射する
誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘
電体多層膜によって、3つの色光が合成されて、カラー
画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学
系である投射レンズ26によってスクリーン上に投射さ
れ、画像が拡大されて表示される。
【0100】このような投射型表示装置は、上記の液晶
パネル10を用いた液晶光変調装置22、23、24を
備えたものであるので、液晶光変調装置22、23、2
4の強度が優れた投射型表示装置となる。
【0101】次に、本発明の電子機器の他の例について
説明する。
【0102】図13は、携帯電話の一例を示した斜視図
である。
【0103】図13において、符号1000は携帯電話
本体を示し、符号1001は上記の液晶パネル10を用
いた液晶表示部を示している。
【0104】図14は、腕時計型電子機器の一例を示し
た斜視図である。
【0105】図14において、符号1100は時計本体
を示し、符号1001は上記の液晶パネル10を用いた
液晶表示部を示している。
【0106】図15は、ワープロ、パソコンなどの携帯
型情報処理装置の一例を示した斜視図である。
【0107】図15において、符号1200は情報処理
装置、符号1202はキーボードなどの入力部、符号1
204は情報処理装置本体、符号1001は上記の液晶
パネル10を用いた液晶表示部を示している。
【0108】図13から図15に示す電子機器は、上記
の液晶パネル10を用いた液晶表示部を備えたものであ
るので、優れた強度を有するものとなる。
【0109】
【実施例】[実験例1]定盤をアルミニウム(熱伝導率
50W/(m・K))から構成した以外は図2および図
3に示したレーザ切断装置と同様の構成のレーザ切断装
置を用い、さらにこのアルミニウム製定盤の上面全面に
板材を敷き、この上に厚さ0.1mmのガラス基板(基
板母材)を載置いてレーザカットする際、上記板材とし
て熱伝導率が異なるものを用いたときの不良率について
調べた。ここでの熱伝導率が異なる板材としては、熱伝
導率が0.6W/(m・K)の紙製シート、熱伝導率が
2.0W/(m・K)の木質板、熱伝導率が2.7W/
(m・K)のナイロンシート、熱伝導率が3.2W/
(m・K)のポリエチレンシートを用いた。ここでの不
良率は、ガラス基板をレーザーカットして得られた切断
面を目視で調べたときに歪みや亀裂が認められるもの
や、切断できなかったものを不良としたときの発生割合
である。結果を図16に示す。
【0110】図16に示した結果からガラス基板の下面
(レーザー光照射面と反対側の面)に接触する部分(板
材)の熱伝導率が3W/(m・K)を越えると切断面に
不良が生じる割合が高くなっていることがわかる。な
お、アルミニウム製定盤の上面に、板材を敷かずに直接
ガラス基板を載置してレーザーカットしたときの不良率
は、80%を越えるものであった。これらの結果からガ
ラス基板(基板母材)をレーザーカットする際、ガラス
基板のレーザー光照射面と反対側の面に接触する部分の
熱伝導率を3W/(m・K)以下とすれば、切断面に歪
みが生じるなどの切断不良を防止でき、歩留まりを向上
するのに有効であることがわかる。
【0111】[実験例2]定盤をアルミニウム(熱伝導
率50W/(m・K))から構成した以外は図2および
図3に示したレーザ切断装置と同様の構成のレーザ切断
装置を用い、さらにこのアルミニウム製定盤の上面全面
に板材を敷き、この上にガラス基板(基板母材)を載置
いてレーザカットする際、上記板材として熱伝導率が異
なるものを用いたときのガラス基板の厚みと不良率につ
いて調べた。ここでの熱伝導率が異なる板材としては、
熱伝導率が2.7W/(m・K)のナイロンシート、熱
伝導率が3.2W/(m・K)のポリエチレンシートを
用いた。ここでの不良率は、ガラス基板をレーザーカッ
トして得られた切断面を目視で調べたときに歪みや亀裂
が認められるものや、切断できなかったものを不良とし
たときの発生割合である。結果を図17に示す。
【0112】図17に示した結果から定盤の上面に熱伝
導率が3.2W/(m・K)のポリエチレンシートを敷
いた場合、ガラス基板の厚みが0.5mmより小さくな
ると、切断面に不良が発生しており、すなわち、ガラス
基板の厚みが0.5mm以上でないと不良が発生してし
まう。
【0113】これに対して定盤の上面に熱伝導率が2.
7W/(m・K)のナイロンシートを敷いた場合、ガラ
ス基板の厚みが0.2mmより薄くなると不良が発生し
ており、すなわち、ガラス基板の厚みが0.2mm以上
であれば切断面に不良がないことがわかる。液晶パネル
製造用の基板母材の厚みは、通常、0.1〜0.7mm
の範囲のものであるので、ガラス基板(基板母材)をレ
ーザーカットする際、ガラス基板のレーザー光照射面と
反対側の面に接触する部分の熱伝導率を2.7W/(m
・K)とすれば、切断面に歪みが生じるなどの切断不良
を防止でき、滑らかな切断面を安定して形成するのに有
効であることがわかる。
【0114】また、これらの結果より、ガラス基板(基
板母材)をレーザーカットする際、ガラス基板のレーザ
ー光照射面と反対側の面に接触する部分の熱伝導率が
3.0W/(m・K)以下であれば、切断面に不良がな
く、滑らかな切断面を安定して形成するのに有効である
と考えられる。
【0115】[実験例3]図9に示したレーザ切断装置
と同様の構成のレーザ切断装置を用い、定盤の上面に厚
さ0.1mmのガラス基板(基板母材)を載置いてレー
ザカットする際、ガラス基板(基板母材)のレーザー光
照射面と反対側の面に接する部分で、ガラス基板(基板
母材)の切断位置に対応する位置Z1’の両側一定距離
d間の低熱伝導部として熱伝導率が異なるものを用いた
ときのその距離dと不良率について調べた。ここでの熱
伝導率が異なる低熱伝導部の材料としては、熱伝導率が
2.7W/(m・K)のナイロン、熱伝導率が3.2W
/(m・K)のポリエチレンを用いた。ここでの不良率
は、ガラス基板をレーザーカットして得られた切断面を
目視で調べたときに歪みや亀裂が認められるものや、切
断できなかったものを不良としたときの発生割合であ
る。結果を図18に示す。
【0116】図18に示した結果から定盤の低熱伝導部
を熱伝導率が3.2W/(m・K)のポリエチレンから
構成した場合、ガラス基板の切断位置に対応する位置の
両側一定距離dが6mmより小さくなると、不良率が急
激に高くなっている。
【0117】これに対して定盤の低熱伝導部を熱伝導率
が2.7W/(m・K)のナイロンから構成した場合、
ガラス基板の切断位置に対応する位置の両側一定距離d
が5mmより小さくなると、不良率が高くなっており、
すなわち、上記距離dが5mm以上であれば切断面に不
良がなく、滑らかな切断面を安定して形成するのに有効
であることがわかる。
【0118】これらの結果より、定盤の低熱伝導部を熱
伝導率が3.0W/(m・K)の場合、ガラス基板の切
断位置に対応する位置の両側一定距離dが少なくとも5
mmあれば、切断面に不良がなく、滑らかな切断面を安
定して形成するのに有効であると考えられる。
【0119】[実験例4]図10に示したレーザ切断装
置と同様の構成のレーザ切断装置を用い、定盤の上面に
厚さ0.1mmのガラス基板(基板母材)を載置いてレ
ーザカットする際、ガラス基板(基板母材)のレーザー
光照射面と反対側の面に接する部分で、ガラス基板(基
板母材)の切断位置に対応する位置Z1’の両側一定距
離d間に溝(空気層)を形成したときのその距離dと不
良率について調べた。ここでの不良率は、ガラス基板を
レーザーカットして得られた切断面を目視で調べたとき
に歪みや亀裂が認められるものや、切断できなかったも
のを不良としたときの発生割合である。
【0120】その結果、ガラス基板の切断位置に対応す
る位置の両側一定距離d間に溝を設ける場合、上記距離
dが5mmより小さくなると、不良率が高くなってお
り、すなわち、上記距離dが5mm以上であれば切断面
に不良がなく、滑らかな切断面を安定して形成するのに
有効であることがわかった。
【0121】[実験例5]図11に示したレーザ切断装
置と同様の構成のレーザ切断装置を用い、定盤の上面に
設けたステンレス製ピン上に厚さ0.1mmのガラス基
板(基板母材)を載置いてレーザーカットする際、ガラ
ス基板の切断位置の直下に位置するピンの先端の断面積
(ガラス基板との接触面積)を変更したときの接触面積
と不良率について調べた。ここでの不良率は、ガラス基
板をレーザーカットして得られた切断面を目視で調べた
ときに歪みや亀裂が認められるものや、切断できなかっ
たものを不良としたときの発生割合である。結果を図1
9に示す。
【0122】図19に示した結果からピンのガラス基板
との接触面積が4mm2を越えると不良率が高くなって
いることがわかる。
【0123】このことから定盤に設けられたピンにガラ
ス基板を置いてレーザーカットする際、ガラス基板の切
断位置の直下にくるピンのガラス基板と接触する部分の
面積を4mm2以下とすれば、不良率が約0.2%以下
と小さく、滑らかな切断面を安定して形成するのにより
有効であることがわかる。
【0124】[実験例6]上記実施例1から5では、1
枚の基板母材を用いているが、一対の基板母材を貼り合
わせた状態でも同様な結果が得られる。
【0125】また、本発明の基板の切断方法は、液晶パ
ネルに用いられる基板の切断に限らず、脆性基板一般の
切断に効果があり。また液晶パネル同様脆性基板を用い
た有機EL、FED等の表示装置の基板母材切断にも有
効である。
【0126】
【発明の効果】以上説明したように本発明の電気光学装
置の製造方法にあっては、基板母材をレーザーカットす
る際、上記基板母材のレーザー光照射面と反対側の面に
接する部分で、基板母材の切断位置に対応する位置の両
側の少なくとも5mm以下の範囲の部分の熱伝導率を3
W/(m・K)以下にすることにより、レーザー光によ
る基板母材の加熱部分と反対側の面に接する部分の熱伝
導率が小さくなり、レーザー光により基板母材に与えら
れた熱が逃げにくくなるので、基板母材の切断位置を局
所的に十分加熱でき、基板母材の加熱部分を冷却してク
ラックを発生させて滑らかな切断面を得るのに十分な効
果が得られ、切断面に歪みが生じるなどの切断不良を防
止でき、滑らかな切断面を安定して形成でき、歩留まり
が向上する。
【0127】本発明のレーザ切断装置にあっては、基板
母材のレーザー光照射面と反対側の面に接する部分で、
基板母材の切断位置に対応する位置の両側の少なくとも
5mm以下の範囲の定盤の熱伝導率を3W/(m・K)
以下としたことにより、一対の基板母材を定盤に載置し
てレーザーカットする際に、レーザー光による基板母材
の加熱部分と反対側の面に接する定盤の部分の熱伝導率
が小さくなり、レーザー光により基板母材に与えられた
熱が逃げにくくなるので、基板母材を局所的に十分加熱
でき、基板母材の加熱部分を冷却してクラックを発生さ
せて滑らかな切断面を得るのに十分な効果が得られ、切
断面に歪みが生じるなどの切断不良を防止でき、滑らか
な切断面を安定して形成でき、歩留まりが向上する。従
って、本発明のレーザ切断装置は、本発明の電気光学装
置の製造方法の実施に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる液晶パネルの製造方法の一工
程を示した斜視図である。
【図2】 本発明に係わるレーザー切断装置の一実施形
態を示した斜視図である。
【図3】 図2のIII−III線断面図である。
【図4】 本発明に係わる液晶パネルの製造方法の他の
一工程を示した斜視図である。
【図5】 本発明に係わる液晶パネルの製造方法のさら
に他の一工程を示した斜視図である。
【図6】 本発明に係わる液晶パネルの製造方法により
製造された液晶パネルの一例を示した概略斜視図であ
る。
【図7】 本発明に係わるMIM方式の液晶パネルの一
例を示した概略斜視図である。
【図8】 従来のスクライブ法により切断したガラス基
板の切断面と、本発明に係わるレーザ切断装置を用いる
レーザーカットによるガラス基板の切断面の表面粗さを
比較した結果を示すグラフである。
【図9】 本発明に係わるレーザー切断装置の他の実施
形態を示した斜視図である。
【図10】 本発明に係わるレーザー切断装置のさらに
他の実施形態を示した斜視図である。
【図11】 本発明に係わるレーザー切断装置のさらに
他の実施形態を示した斜視図である。
【図12】 本発明の電子機器の一例として、投射型表
示装置の一例の要部を示した概略構成図である。
【図13】 本発明の電子機器の一例として、携帯電話
の一例を示した斜視図である。
【図14】 本発明の電子機器の一例として、腕時計型
電子機器の一例を示した斜視図である。
【図15】 本発明の電子機器の一例として、携帯型情
報処理装置の一例を示した斜視図である。
【図16】 アルミニウム製定盤を備えたレーザ切断装
置を用いてガラス基板をレーザーカットする際、定盤の
上面に敷いた部材の熱伝導率と不良率との関係を示すグ
ラフである。
【図17】 アルミニウム製定盤を備えたレーザ切断装
置を用いてガラス基板をレーザーカットする際、定盤の
上面に敷いた部材の熱伝導率が異なるものを用いたとき
のガラス基板厚と不良率との関係を示すグラフである。
【図18】 レーザ切断装置を用いてガラス基板をレー
ザーカットする際、ガラス基板のレーザー光照射面と反
対側の面に接する部分で、ガラス基板の切断位置に対応
する位置の両側一定距離d間の低熱伝導部として熱伝導
率が異なるものを用いたときの距離dと不良率との関係
を示すグラフである。
【図19】 図11のレーザー切断装置を用いてガラス
基板をレーザーカットする際、ガラス基板の切断位置の
直下に位置するピンのガラス基板との接触面積を変更し
たときの接触面積と不良率との関係を示すグラフであ
る。
【図20】 従来の基板の切断方法の一工程を説明する
ための図である。
【図21】 従来の基板の切断方法の他の一工程を説明
するための図である。
【図22】 従来の液晶パネルの一例を示した概略斜視
図である。
【符号の説明】
1a、1b 透光性液晶基板(液晶基板領域) 2 シール材 2a 開口(液晶注入孔) 3 液晶 4a、4b 透光性基板母材 10 液晶パネル 11 透光性電極 12 配線 13 MIM素子 14 透光性画素電極 16 液晶パネル母材 17 液晶パネル母材 20 出射レンズ 21 導光手段 22、23、24 液晶光変調装置 25 クロスダイクロイックプリズム 26 投射レンズ 30 光源 31 ランプ 32 リフレクタ 33、34 ダイクロイックミラー 35、36、37 反射ミラー 38 入射レンズ 39 リレーレンズ 40、40a、40b、40c 定盤 45 吸着用孔 46 排気路 47 排気管 47a 真空排気源 48 シール部材 50 レーザー出射手段 56 冷却手段 60、61 低熱伝導部 64、65 溝(凹部) 66 ピン(支持部材) 1000 携帯電話本体 1001 液晶表示部 1100 時計本体 1200 情報処理装置 1202 入力部 1204 情報処理装置本体 Y1、Y2 切断線 Z1、Z2 切断線
フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 FA06 FA07 FA16 FA17 FA24 FA30 HA08 HA13 HA23 HA24 KA30 MA16 2H090 JB02 JC01 JC13 LA04 LA11 LA12 LA16 4E068 AE00 CB06 DA11 DB14 4G015 FA06 FB02 FC02 FC11 FC14

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板にレーザー光を照射して該基板表面
    を加熱するとともに該基板の加熱部分を冷却することで
    クラックを成長させて該基板を切断する基板の切断方法
    であって、前記基板の前記レーザー光が照射される面と
    反対側の面に接する部分で、該基板の前記切断位置に対
    応する位置の両側の少なくとも5mm以下の範囲の部分
    の熱伝導率を3W/(m・K)以下にすること特徴とす
    る基板の切断方法。
  2. 【請求項2】 それぞれが複数個あるいは単数の基板領
    域を含む一対の基板母材を互いに対向するように貼り合
    わせる工程と、対向するに至った対をなす複数個あるい
    は単数の基板領域間に電気光学材料を封入する工程と、
    前記一対の基板母材に対して個々の基板領域の外周縁に
    沿って基板母材を切断する工程を含む電気光学装置の製
    造方法であって、 前記基板母材を切断する工程は、前記一対の基板母材に
    対して基板領域の外周縁に沿ってレーザー光を照射して
    基板母材を加熱するとともに該基板母材の加熱部分を冷
    却してクラックを成長させて基板母材をレーザーカット
    する際、前記基板母材のレーザー光照射面と反対側の面
    に接する部分で、基板母材の切断位置に対応する位置の
    両側の少なくとも5mm以下の範囲の部分の熱伝導率を
    3W/(m・K)以下にすること特徴とする電気光学装
    置の製造方法。
  3. 【請求項3】 1枚の基板もしくは対向するに至った対
    をなす複数個あるいは単数の基板領域間に電気光学材料
    が封入された一対の基板母材に対して個々の基板領域の
    外周縁に沿って基板母材をレーザーカットするレーザ切
    断装置装置であって、 1枚の基板もしくは一対の基板母材が載置される定盤
    と、該定盤に載置された1枚の基板もしくは一対の基板
    母材表面にレーザー光を照射するレーザー出射手段と、
    前記1枚の基板もしくは前記一対の基板母材のレーザー
    光による加熱部分を冷却する冷却手段とが備えられてな
    り、前記定盤は、前記1枚の基板もしくは前記基板母材
    のレーザー光照射面と反対側の面に接する部分で、前記
    1枚の基板もしくは基板母材の切断位置に対応する位置
    の両側の少なくとも5mm以下の範囲の部分の熱伝導率
    が3W/(m・K)以下であることを特徴とするレーザ
    切断装置。
  4. 【請求項4】 前記定盤全体の熱伝導率が3W/(m・
    K)以下であることを特徴とする請求項3記載のレーザ
    切断装置。
  5. 【請求項5】 前記定盤には、前記1枚の基板もしくは
    前記基板母材のレーザー光照射面と反対側の面に接する
    部分で、1枚の基板もしくは基板母材の切断位置に対応
    する位置の両側の少なくとも5mm以下の範囲の部分
    に、熱伝導率が3W/(m・K)以下の低熱伝導部が設
    けられたことを特徴とする請求項3記載のレーザ切断装
    置。
  6. 【請求項6】 前記定盤には、前記1枚の基板もしくは
    前記基板母材のレーザー光照射面と反対側の面に接する
    部分で、1枚の基板もしくは基板母材の切断位置に対応
    する位置の両側の少なくとも5mm以下の範囲の部分
    に、凹部が設けられたことを特徴とする請求項3記載の
    レーザ切断装置。
  7. 【請求項7】 1枚の基板もしくは対向するに至った対
    をなす複数個あるいは単数の基板領域間に電気光学材料
    が封入された一対の基板母材に対して個々の基板領域の
    外周縁に沿って基板母材をレーザーカットするレーザ切
    断装置装置であって、 1枚の基板もしくは一対の基板母材が載置される定盤
    と、該定盤に載置された1枚の基板もしくは一対の基板
    母材表面にレーザー光を照射するレーザー出射手段と、
    前記1枚の基板もしくは前記一対の基板母材のレーザー
    光による加熱部分を冷却する冷却手段とが備えられてな
    り、前記定盤に、前記1枚の基板もしくは前記一対の基
    板母材をそのレーザー光照射面と反対側の面と前記定盤
    との間に隙間を隔てて支持する支持部材が設けられたこ
    とを特徴とするレーザ切断装置。
  8. 【請求項8】 前記支持部材のうち少なくとも前記1枚
    の基板もしくは前記基板母材の切断位置の下方に設けら
    れた支持部材の1枚の基板もしくは基板母材と接触する
    部分の面積が4mm2以下であることを特徴とする請求
    項7記載のレーザ切断装置。
  9. 【請求項9】 互いに対向する2枚の基板間に電気光学
    材料を有する電気光学装置であって、請求項2に記載の
    電気光学装置の製造方法を用いて製造されたことを特徴
    とする電気光学装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の電気光学装置を備え
    たことを特徴とする電子機器。
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