JP2002047008A - 反応器流出物ストリームからのアンモニアの回収およびリサイクル方法 - Google Patents

反応器流出物ストリームからのアンモニアの回収およびリサイクル方法

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JP2002047008A
JP2002047008A JP2001153889A JP2001153889A JP2002047008A JP 2002047008 A JP2002047008 A JP 2002047008A JP 2001153889 A JP2001153889 A JP 2001153889A JP 2001153889 A JP2001153889 A JP 2001153889A JP 2002047008 A JP2002047008 A JP 2002047008A
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ammonia
ammonium phosphate
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aqueous
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アブラハム・ベンダリー
Michael Stanley Decourcy
マイケル・スタンレイ・デコーシー
Ronald Eugene Myers
ロナルド・ユージーン・マイヤーズ
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Rohm and Haas Co
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 反応器流出物ストリームからのアンモニアの
回収およびリサイクル方法を提供する。 【解決手段】 アンモニアを含むガス状反応器流出物ス
トリームを、第1の水性アンモニウムホスフェート溶液
と接触させて、実質的に全てのアンモニアを吸収させ、
アンモニウムイオンに富む第2の水性アンモニウムホス
フェート溶液を生成させ;該第2の水性アンモニウムホ
スフェート溶液を、実質的に二酸化炭素を含まないスト
リッピングガスと接触させ、揮発性の不純物を除去し;
第2のアンモニウムホスフェート溶液を、アンモニウム
イオンの量を、第1の水性アンモニウムホスフェート溶
液に存在する量と実質的に同じ量に戻すのに充分高い温
度に加熱し、アンモニアを回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、例えば、アンモニアと酸素がパ
ラフィンと反応されて対応する脂肪族ニトリルを生じさ
せるような反応領域から得られる流出物に含まれるアン
モニアをはじめとするアンモニアの、回収および再生の
ための改良されたプロセスに関する。特に、本発明は、
例えば、アンモニアと酸素が、プロパンと反応されてア
クリロニトリルを生じさせるか、またはイソブタンと反
応されてメタアクリロニトリルを生じさせるような反応
領域から出る流出物に含まれる、未反応のアンモニアの
回収および再生のためのプロセスにおいて、アンモニウ
ムカルバメートの生成を最小化する方法、および、アン
モニウムカルバメートが存在する結果として生じる下流
のプロセスの汚染を最小化する方法に関する。
【0002】米国特許第3936360号および第36
49179号は、それぞれ、反応物として、プロピレ
ン、酸素およびアンモニアを利用する、アクリロニトリ
ルの製造方法に関する。これらのガスは流動床反応器内
の触媒上を通されて、アクリロニトリルを生じさせ、該
アクリロニトリルは反応器から回収および精製セクショ
ンに進む。この反応物は未反応のアンモニアも幾分含ん
でおり、該アンモニアは典型的には、クエンチカラム
(quench column)内で酸で処理されて、
プロセスから除かれる。米国特許第3649179号
は、該クエンチ酸(quench acid)が、硫
酸、塩酸、リン酸または硝酸のいずれかであることがで
きることを開示する。米国特許第3936360号は、
クエンチにおいて硫酸を使用し、未反応のアンモニアを
除去することを開示する。炭化水素のソースとしてプロ
ピレンを用いたアクリロニトリルの製造においては、好
ましい態様は、明らかに、硫酸を利用し、結果として、
硫酸アンモニウムを生成させるものである。典型的に
は、硫酸アンモニウムは回収され、副生成物(肥料)と
して販売されるか、またはプロセスで生じる他の重い有
機物と一緒にされ、環境的に安全な処分のためにディー
プウェルされる(deep−welled)。
【0003】英国特許第222587号は、リン酸水溶
液、リン酸水素アンモニウム水溶液、またはこれらの混
合物を利用して、アンモニア含有ガス混合物からアンモ
ニアを回収する方法に関する。アンモニアは熱分解によ
って回収され、生じる残留物を水に溶解して、アンモニ
ア回収用リン酸塩溶液を再生する。このアンモニア回収
プロセスは、石炭ガスまたはコークス炉からの、50℃
〜70℃の温度でのアンモニアの回収に関する。米国特
許第2797148号および第3718731号は、H
CNの製造において使用されるプロセスのストリームか
らのアンモニアの回収に関する。該回収のプロセスは、
アンモニウムホスフェート溶液を使用してアンモニアを
捕らえ、次いで、蒸気を用いてストリップし、アンモニ
ウムホスフェート溶液からアンモニアを再生する。典型
的には、該プロセスは、アンモニア含有ガスを、55℃
〜90℃の温度で、pHが約6の、25重量%〜35重
量%アンモニウムホスフェート溶液と接触させることに
より行われる。これらの特許のそれぞれのプロセスは、
アンモニウムイオン/ホスフェートイオンの比率が少な
くとも1.2またはそれ以上であることを開示する。
【0004】米国特許第5895635号は、アンモニ
ア、酸素およびプロパン/イソブタンが反応され、アク
リロニトリル/メタアクリロニトリルを生じさせる反応
領域からの、流出物中に含まれるアンモニアの回収また
は再生のためのプロセスを開示する。回収プロセスは、
アンモニウムホスフェートクエンチ溶液を使用してアン
モニアを捕らえ、次いで、アンモニウムホスフェート塩
を分解するために、該クエンチ溶液に高温高圧をかける
ことにより、該アンモニウムホスフェートクエンチ溶液
を再生する。開示されたプロセスは、プロパンアンモオ
キシデーション(ammoxidation)におい
て、プロピレンからのアクリロニトリルへのアンモオキ
シデーションに比較して、以下のような、いくつかの利
点を提供する:(1)副生成物であるアクロレインの完
全な捕獲と、これにより、例えば、プロセスの生成物の
分離および回収トレイン(train)におけるアクロ
レインのHCNとの反応を通じて、生成物の損失を最小
化することにより、生成物の回収効率を向上させるこ
と、(2)クエンチボトムにおける、より少量のTOC
(総有機性炭素:Total Organic Car
bon)、(3)クエンチボトムに存在する有機物のよ
り高いパーセンテージのものが、回収不能な廃棄ポリマ
ーではなく、ストリップ可能/回収可能なモノマーとし
て存在すること、さらに(4)クエンチボトム溶液中
に、TOCおよびポリマーがより少量しか存在しないの
で、廃棄有機物処理(例えば、湿式酸化(wet ox
idation))の重大性をより低減させるという能
力が挙げられる。さらに開示されたプロセスの特徴は、
全ての廃水ストリームが、プロピレンからのアクリロニ
トリル製造のアンモオキシデーションに関連する廃棄ス
トリームと異なり、従来の生物処理プロセスによって、
容易に取り扱われることができることである。
【0005】上述の利点にも拘わらず、アンモニア回収
プロセスの顕著な欠点が存在している。例えば、米国特
許第5895635に開示されたプロセスの操作は、有
意な量のアンモニウムカルバメートの生成をもたらし、
腐食性の薬剤である該アンモニウムカルバメートは、ア
ンモニア回収プロセスでの配管および装置と活発に反応
するであろう。アンモニウムカルバメートは、臨界的な
閾値濃度に到達するまでは、蒸留カラムをはじめとする
アンモニア精製装置内に蓄積されることもでき、閾値に
おいて、該カルバメートはカラムから強制的に排出さ
れ、定常状態での運転を妨げ、アンモニアの純度が広範
囲に変動することを引き起こす、一時的な圧力のサージ
(transient pressure surg
e)を生じさせる。さらに、アンモニウムカルバメート
の存在は、このプロセスからリサイクルアンモニアを受
け取る、アクリロニトリル反応系をはじめとする、他の
システムの有意な汚染をもたらすことができる。よっ
て、産業界では、アンモニア回収プロセスにおいてアン
モニウムカルバメートの生成を最小化し、可能なプロセ
スが不調となること、およびこのプロセスからのリサイ
クルアンモニアを受け取る、アクリロニトリル反応系を
はじめとする、他のシステムに(アンモニウムカルバメ
ートが存在する結果として生じる)汚染を伝搬すること
を回避することにより、従来技術を改良しつつ、上述の
利点を維持するようなプロセスの開発が望まれている。
【0006】よって、本発明の目的の1つは、アンモニ
ア、酸素、並びにプロパン/イソブタンが反応され、ア
クリロニトリル/メタアクリロニトリルを生成する反応
領域からの流出物中に含まれるアンモニアの、回収およ
び/または再生のための、改良されたプロセスを提供す
ることである。本発明の他の目的は、アンモニア回収プ
ロセスにおけるアンモニウムカルバメートの生成を最小
化するようなプロセスを提供することである。本発明の
さらに他の目的は、アンモニウムカルバメートの蓄積を
最小化し、それにより、該蓄積の結果として生じてい
た、下流のプロセスが不調となることを同時に最小化す
るようなプロセスを提供することである。本発明のさら
に他の目的は、アンモニウムカルバメートの存在の結果
として生じる、このプロセスからリサイクルアンモニア
を受け取る、アクリロニトリル反応系をはじめとする、
下流のプロセスへの汚染の伝搬を最小化するようなプロ
セスを提供することである。本発明の、これらのおよび
他の目的、並びに、他の態様、特徴および利点は、本明
細書および図面から、当業者に明らかとなるであろう。
【0007】上述の目的を達成するために、本発明は、
反応器流出物、例えば、触媒の存在下で、酸素、アンモ
ニアおよび炭化水素が反応される反応器の流出物から、
未反応のアンモニアを回収する新規のプロセスを提供す
る。このプロセスは少なくとも次の工程を含む:(1)
未反応のアンモニアを含む、流動床反応器の流出物を、
第1の水性アンモニウムホスフェートクエンチ溶液でク
エンチし、それにより、アンモニアを吸収し、該第1の
溶液よりもアンモニウムイオンに富む、第2の水性アン
モニウムホスフェート溶液を生成し、さらに(2)該第
2の溶液を高温に加熱し、存在するアンモニウムイオン
の量を、該第1の溶液中に存在するのと実質的に同じ量
に低減させ、アンモニアを含む蒸気のストリームを生じ
させる。
【0008】1つの態様においては、第2の水性アンモ
ニウムホスフェート溶液は、該溶液を加熱してNH
イオン含量を低減させる前に、実質的にCOを含まな
いストリッピングガスによって処理され、該第2の溶液
のCO含量を増加させることなく、実質的に全てのア
クリロニトリルおよび他の有用な副生成物を、該第2の
溶液から除去する。他の態様においては、該溶液を加熱
してNH イオン含量を低減させる前に、該第2の水
性アンモニウムホスフェート溶液はストリッピング領域
において加熱され、実質的に全てのアクリロニトリルお
よび他の有用な副生成物を、該第2の溶液から除去す
る。
【0009】好ましくは、第1の溶液の温度は40℃〜
80℃であり、より好ましくは50℃〜65℃である。
典型的には、第1のクエンチ溶液は1.0またはそれよ
り低いアンモニウム/ホスフェート比を有しており、好
ましくは、0.2〜0.95であり、より好ましくは
0.6〜0.95である。その結果として、第1のクエ
ンチ溶液のpHは、典型的には、0.9〜3.5であ
る。第1のクエンチ溶液中のホスフェートイオン濃度は
40重量%までであり、好ましくは、約35重量%まで
である。
【0010】さらに他の態様においては、アンモニア回
収プロセスからアンモニアを受け取る反応系の、鉄によ
る汚染が、次の技術の1以上によって回避される:a.
ガスストリームからの酸化鉄、鉄含有コロイド粒子およ
び液体小滴を物理的に分離する;b.凝縮を最小化する
ことにより、アンモニウムカルバメートが配管および装
置上に堆積するのを妨げ、それにより、配管の腐食を妨
げる;またはc.アンモニウムカルバメートによる腐食
反応に感受性でない配管および装置を導入し、それによ
り、鉄の汚染のソースを除去する。
【0011】アンモニアは二酸化炭素と反応してアンモ
ニウムカルバメート(AC)を生じさせる(式1)。
【0012】
【化1】
【0013】ACは液体に溶解することができ、該AC
は、プロセスの配管および装置の内壁上で凝縮し、そこ
では、ACが炭素鋼の鉄と反応して、酸化鉄を生じさせ
ることができる(式2)。酸化鉄は研磨性であり、特
に、アンモニア圧縮装置をはじめとする、回転する装置
に損傷を与え、さらに、高温でアンモニアの分解を触媒
することもでき、アクリロニトリル反応系のようなプロ
セスにおける収率を低減させる。多くのプロセスにおい
ては、微粒子フィルターが導入され酸化鉄をトラップす
る。しかし、シアニドもガスストリーム中に存在する場
合には、酸化鉄はシアニドと反応し、ヘキサシアノ鉄錯
体(IHC)を生じさせ、該IHCは対応するアンモニ
ウム塩のコロイド状懸濁物として存在する(式3)こと
が見出された。そのようなコロイド状懸濁物は微粒子ろ
過によって除去されず、下流のプロセスに流れ、そこで
は、ヘキサシアノ鉄錯体が加熱下で酸素と反応すること
により、酸化鉄に戻されることができる(式4)。
【0014】
【化2】
【0015】これらの問題は本発明によって最小化され
る。例えば、本発明は、数ある中で、(1)回収プロセ
スにおけるCOの吸収を最小化し、(2)プロセスの
ストリームからIHCを除去し、(3)ガスストリーム
からACを溶解するであろう、配管および装置の壁面上
での凝縮を妨げ、および/または(4)ACによる腐食
に感受性でない物質から構成される装置および配管を使
用する。本発明は、ACおよびその腐食性生成物に関連
する上述の問題が最小化されるような、プロパンのアン
モオキシデーション反応領域から得られる流出物をクエ
ンチする、改良されたプロセスに関する。例えば、アン
モオキシデーション反応においては、反応は典型的には
流動床反応器内で起こるが、本発明を実行する場合に
は、トランスポートライン(transport li
ne)反応器をはじめとする他のタイプの反応器は、好
適なものとして包含される。プロパンのアンモオキシデ
ーションに有用な、流動床プロパンアンモオキシデーシ
ョン反応条件および流動床用触媒は、米国特許第474
6641号に開示されているように、当業者に公知であ
り、該参考文献の記載は本明細書の一部として参照され
る。本発明の新規なプロセスは、反応領域(例えば、流
動床反応器)において、アンモニア、酸素および炭化水
素(例えば、プロパンおよび/またはイソブタン)を反
応させて反応生成物(例えば、アクリロニトリル)を生
じさせるような反応で得られる反応器流出物を、約3.
5以下のpHを有し、アンモニウムイオンのホスフェー
トイオンに対する比率が1.0を超えない(図3参
照)、第1の水性アンモニウムホスフェート溶液でクエ
ンチすることを含む。そのようなプロセスにおいては、
アンモニアは吸収され、該第1の溶液よりもアンモニウ
ムイオンに富む、第2のアンモニウムホスフェート溶液
を生じさせるが、COの顕著な吸収は妨げない。次い
で、第2の溶液は高温に加熱され、その中のアンモニウ
ムイオン含量を、該第1の溶液中に存在するのと実質的
に同じアンモニウムイオン含量まで低減させ、さらにア
ンモニア、水およびCOを含む蒸気ストリームを生じ
させる。その後、この蒸気ストリーム中のアンモニアの
モル濃度は増加される。アンモニアを含む蒸気ストリー
ムは、次いで、反応器の酸化鉄による汚染を最小化する
ような方法で流動床反応器に再循環されることができ
る。
【0016】好ましくは、第1のクエンチ溶液のpHは
1.5〜3.3である。これは、結果として、アンモニ
ウムイオン/ホスフェートイオン比(N:P比)を約
0.3〜約0.95にする。より好ましくは、第1のク
エンチ溶液のpHは約1.9〜3.0である。これは、
N:P比を約0.5〜0.90にする。第1のクエンチ
溶液の温度は、通常、約40℃〜約80℃であり、好ま
しくは、約50℃〜約65℃であり、より好ましくは、
約55℃〜約60℃である。
【0017】アンモニウムホスフェートクエンチ溶液に
おいてCO吸収を最小化するという、与えられた目的
のためには、平均的な当業者は、クエンチ溶液の温度を
上昇させること、およびおそらくクエンチカラムの運転
圧力を低下させることで充分であろうと結論づけるかも
しれない。しかし、そのような変更はCO吸収を低減
させるであろうが、該変更は、アクロレインを含む、ガ
スストリーム中の他の全ての成分の吸収を低減させるこ
とにもなるであろうというのが事実である。先行技術の
利点を維持することは本発明の目的であるから、アクロ
レイン吸収でのそのような低減は、化学品製造産業にお
いて望ましくない。本発明においては、低いpH(例え
ば、pHの範囲が約3.5以下)の第1のクエンチ溶液
の利用は、全ての弱酸種の吸収をブロックするように働
く。アクロレインは酸性化合物ではないので、pHの変
化によって影響されない。炭酸(COの水性形態)は
約3.2のpHを有しており、低いpHの溶液において
吸収するという傾向は非常に低減される。よって、本発
明の方法は、第1の溶液の温度を低く保ち、アクロレイ
ンの吸収能力を維持しつつ、同時にCOの吸収を最小
化することを可能にする。さらに留意すべきことには、
本発明のさらなる利点は、該第1の溶液のpHが低い場
合には、別の望まれない生成物である、HCN(pH約
4.7)の吸収も低減されることである。図3はホスフ
ェート溶液のpHとN:P比との相関をグラフで示した
ものある。図3に示されるデータは、60℃、40ps
iaでの、30%のHPOを含む、典型的な水性ホ
スフェート溶液についてのものである。図3から、ホス
フェート溶液のpHはN:P比が増加するにつれて増加
することが認められる。例えば、N:P比が0.0の場
合には、ホスフェート溶液は約0.7のpHを有し;
N:P比が1.0の場合には、該溶液は約3.6のpH
を有し;N:P比が2.0の場合には、該溶液は約7.
6のpHを有する。
【0018】同様のデータが、異なるHPO濃度、
温度および/または圧力のホスフェート溶液についても
得られることができ、これは当業者の能力の範囲内の事
項である。一般には、図3の傾き(N:P比の増加に対
するpHの増加)は、HPO濃度が変化しても同じ
ままであるが、与えられるN:P比での具体的なpH
は、HPO濃度を増加させるに伴ってわずかに減少
する。比較のために、20%のHPOを含む水性ホ
スフェート溶液は、N:P比が1.0の場合に、約3.
9のpHを有するが(図示していない)、一方、40%
のHPOを含む水性ホスフェート溶液は、N:P比
が1.0の場合に、該溶液は約3.3のpHを有するこ
とに留意すべきである。
【0019】本明細書の開示および図3に示されるよう
なpH対N:P比のデータに従って、当業者は、ホスフ
ェート溶液中での、アンモニウムイオンのホスフェート
イオンに対する相対濃度(N:P比)を調節し、本発明
の方法に従ったpH値を達成することができる。本発明
の一態様においては、第1の溶液の低いpHは、クエン
チカラムに導入する前に、モノアンモニウムホスフェー
トの少なくとも一部分をパージし、さらに所望のpHを
達成するのに充分な量の、フレッシュな(fres
h)、補充のリン酸を添加することによって維持され
る。本発明の他の態様においては、第1の溶液の低いp
Hは、クエンチカラムに導入する前に、モノアンモニウ
ムホスフェート溶液の少なくとも一部分を熱分解し、所
望のpHを達成するのに充分な量の、遊離のアンモニア
およびリン酸を生じさせることによって維持される。本
発明のさらに他の態様においては、第1の溶液の低いp
Hは、クエンチカラムに導入する前に、モノアンモニウ
ムホスフェートの少なくとも一部分を湿式酸化プロセス
で酸化し、所望のpHを達成するのに充分な量の、窒素
の酸化物およびリン酸を生じさせることによって維持さ
れる。
【0020】水性モノアンモニウムホスフェート溶液が
使用される場合、反応器流出物に存在する未反応のアン
モニアは、モノアンモニウムホスフェートをジアンモニ
ウムホスフェートに転化する。クエンチ工程の間に、生
成物(例えば、アクリロニトリル、アセトニトリルおよ
び/またはHCN)はオーバーヘッド(overhea
d)として除去され、また、実質的にアンモニアを含ま
ない。ジアンモニウムホスフェートを含むクエンチ溶液
ボトムは、少量の残留モノマー(例えばアクリロニトリ
ル)を含む。これらのモノマーは、好ましくは、ストリ
ップされ、さらなる回収および精製のためにクエンチに
戻される。クエンチボトムから残留モノマーを除去する
ための典型的なストリッピングガスとしては、プロパ
ン、窒素、および一酸化炭素またはこれらの混合物が挙
げられるが、使用されるガスは、溶液に追加のCO
吸収させることを回避するために、実質的にCOを含
まないものであることが必要である。「実質的に含まな
い」とは、ガスがCOを10%より少ない量でしか含
まないことを意味し、好ましくはCOは5%より少な
く、より好ましくはCOは1%より少ない。好ましい
態様においては、ストリッピングガスはリサイクルスト
リームであり、アクリロニトリル生成物の精製システム
の流出物に由来し;公知のCO除去方法、例えば、吸
着または膜分離が使用されて、流出物を精製し、その結
果、ストリッピングに使用される前に、ガスは実質的に
COを含まなくなる(別法では、ストリッピングガス
を必要とすることなく、残留モノマーを溶液から除去す
るために、クエンチボトムを加熱することにより残留モ
ノマーはストリップされることができる。)。次いで、
有用なモノマーをストリップしたクエンチボトム溶液
は、高温および高圧で、アンモニアの放出に伴い、ジア
ンモニウムホスフェートがモノアンモニウムホスフェー
トに戻されることにより再生される。モノアンモニウム
ホスフェートは回収され、クエンチカラムにリサイクル
して戻される。アンモニアは、水とCOを含む蒸気ス
トリームとして捕獲される。このアンモニアに富む蒸気
ストリームは加熱され、実質的に全ての水が除去され、
次いで、アンモニアは反応器にリサイクルされる。しか
し、アンモニアおよびCOは、アンモニア精製工程に
おいて反応し、上述のようにACを生じさせる可能性が
ある。
【0021】好ましい態様においては、この精製工程に
おいて苛性アルカリ物質が添加され、ACを不溶性カー
ボネートに転化する。好適な苛性アルカリ物質として
は、NaOH、KOH、MgOH、CaOH等、および
これらの混合物が挙げられる。典型的な先行技術のプロ
セスの一態様においては、ジアンモニウムホスフェート
を含むストリップされたクエンチボトムは湿式酸化反応
器に移送され、該反応器では、それは典型的な湿式酸化
条件下で処理され、アンモオキシデーションプロセスの
間に生じたポリマーを除去する。しかし、それが行われ
ている間、先行技術のプロセスは該プロセス内でCO
を生じさせ、それがアンモニウムカルバメートの生成に
つながる。この先行技術の工程が利用される本発明の態
様においては、苛性アルカリ物質がこの工程に添加さ
れ、ACを不溶性カーボネートに転化する。好適な苛性
アルカリ物質としては、NaOH、KOH、MgOH、
CaOH等、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0022】本発明のさらに好ましい態様においては、
回収できないモノマーおよびジアンモニウムホスフェー
トを含む、ストリップされたクエンチボトムは、該ジア
ンモニウムホスフェートを残留モノマーから分離するホ
スフェート分解ユニットにおいて、別々に処理される。
次いで、ジアンモニウムホスフェートは、別のユニット
において、モノアンモニウムホスフェートに再生され、
同時に、残留ポリマーは、従来の温度および圧力の下で
の湿式酸化のために、湿式酸化ユニットに移送され、二
酸化炭素と水のような無害な副生成物を生じさせる。図
1〜4は、プロセスがプロパンのアンモオキシデーショ
ンに適用されているような、本発明のいくつかの態様を
例示するものである。
【0023】図1によると、流動床反応器(図示せず)
において、流動床アンモオキシデーション触媒上で、プ
ロパン、アンモニアおよび酸素を直接に反応することに
よって得られる反応器流出物が、ライン1を通ってクエ
ンチカラム3に移送される。クエンチカラム3におい
て、生成物であるアクリロニトリルおよび未反応のアン
モニアを含む反応器流出物は、有意な量のCOを吸収
することなく、未反応のアンモニアを該流出物からスト
リップするような、pH3.5以下で、希薄な、アンモ
ニウム/ホスフェートクエンチ溶液と接触させられ、ク
ルードのアクリロニトリルを含み、アンモニアを含まな
い生成物のオーバーヘッドストリームを生じさせる。該
クルードのアクリロニトリルはオーバーヘッドから、ラ
イン5を通って、引き続き、商業的に純粋なアクリロニ
トリル、クルードのアクリロニトリルおよびシアン化水
素を回収するために、公知の回収および精製セクション
(図示せず)に移る。公知の回収および精製方法の例と
しては、米国特許第3936360号に見出すことがで
き、該参考文献は本発明の一部として参照される。クエ
ンチボトムは、クエンチカラム3から出て、ライン7を
通って、クエンチストリッパー9に入る。実質的にCO
を含まず、プロパン、一酸化炭素および窒素の混合物
を含むリサイクルストリームを含む、ストリッピングガ
スはライン13を通ってストリッパー9に移送され、例
えば、クエンチボトムに含まれる、アクリロニトリル、
アセトニトリルまたはシアン化水素をはじめとする、任
意の残留揮発性不純物を除去する(揮発性とは、アンモ
ニウムホスフェート溶液中での化学的に結合したアンモ
ニアと対比される意として使用される。)。別法では、
クエンチボトムはストリッパー9に供給され、そこでは
該クエンチボトムは、該クエンチボトム中に存在するジ
アンモニウムホスフェートの分解を生じさせるために使
用される温度よりも低い温度ではあるが、残留揮発性不
純物を除去するために加熱されることができる。これら
の残留モノマーを含むオーバーヘッドストリッパーガス
13は、有用な生成物をさらに回収するために、ライン
11を通って、クエンチカラム3に戻される。ストリッ
プされたクエンチボトムはストリッパー9からライン1
5を通って、湿式酸化反応器17に移送され、該湿式酸
化反応器では、酸素がライン25を通って移送され、公
知の触媒湿式酸化が起こり、ポリマーのような望まれな
い不純物を除去する。さらに、クエンチストリッパーボ
トムに含まれるジアンモニウムホスフェートは加熱され
て、アンモニアを遊離させ、溶液中のジアンモニウムホ
スフェートがモノアンモニウムホスフェート転化され
る。任意の苛性アルカリ物質が湿式酸化反応器17に添
加され、アンモニウムカルバメートを不溶性カーボネー
トに転化する。好適な苛性アルカリ物質としては、Na
OH、KOH、MgOH、CaOH等、およびこれらの
混合物が挙げられる。
【0024】モノアンモニウムホスフェート溶液は反応
器17から、ライン27を通って、エバポレータ19に
移送され、該エバポレータにおいては、過剰な水が溶液
から除去される。この過剰な水はエバポレータ19か
ら、ライン21を通って、リサイクルまたは廃棄のため
に移送される。濃縮された弱酸性モノアンモニウムホス
フェート溶液はエバポレータ19から、ライン23を通
って、クエンチカラム3にリサイクルされる。湿式酸化
反応器17における熱処理の間に放出されるアンモニア
は、直接に流動床反応器(図示しない)へのリサイクル
のために、反応器17から、ライン29を通って、移送
される。湿式酸化プロセスにおいて生じるCOは、式
1に従って、アンモニアと反応してACを生じさせるこ
とができる。ライン29の内壁上で凝縮が起こる場合に
は、溶解されたACは、該配管の材料を腐食するように
反応する。本発明の一態様においては、ライン29の温
度は、該ラインの内側上での凝縮を避けるように充分高
く維持される。ラインの温度は、蒸気または電熱トレー
スによって該ラインを加熱するか、もしくはジャケット
で覆うことによって維持されることができる。断熱材が
存在しても良い。本発明の一態様においては、ラインの
温度はガスの凝縮温度以上で、約350℃以下に維持さ
れる。より好ましくは、ラインの温度は約70℃〜約2
00℃の範囲に維持される。
【0025】本発明のさらに他の態様においては、ライ
ン29および反応器17は、ACによる腐食に感受性で
ない物質で構成される。本発明の一態様においては、ラ
イン29および反応器17は、炭素鋼よりも鉄の含量が
少ない金属から構成される。好ましい物質としては、ス
テンレス鋼、Lシリーズのステンレス鋼、Duplex
2205、ハステロイ(Hastelloys)、イ
ンコネル(Inconels)およびジルコニウムが挙
げられる。本発明の一態様においては、ライン29およ
び反応器17は、タイプ316Lステンレス鋼から構成
される。本発明の別の態様においては、ライン29およ
び反応器17の内壁が、テフロン(Teflon)(登
録商標)またはガラスをはじめとする非金属で裏打ちさ
れる。ある状況においては、ライン29および反応器1
7を異なる耐腐食性の物質で構成するのが有利な場合が
あることが企図され、さらに、反応器それ自体をはじめ
とする装置が、1以上の構成物質を使用することもで
き、例えば、反応器の壁が、ガラスまたは樹脂のような
非金属性の物質で裏打ち/被覆されることができ、反応
器の内部が耐腐食性金属であることができるように企図
される。
【0026】典型的な湿式酸化条件は、プロセスの間に
生じる、望まれないポリマーの破壊のために利用され
る。湿式酸化のための典型的な触媒は、銅および鉄の可
溶性塩、銅、亜鉛、マンガンおよびセリウムの酸化物、
並びに、貴金属であり、これらは公知のものである。例
えば、Ind.Eng.Chem.Res.、1995
Vol.34、Pages2−48参照。該文献は本明
細書の一部として参照される。湿式酸化反応は、通常の
運転のためにデザインされる。典型的には、湿式酸化
は、約600〜3000psiaの圧力で、200℃〜
650℃の温度で行われる。
【0027】別の態様においては、ライン29における
アンモニア含有ガスは、低減されたアンモニウムカルバ
メート(AC)濃度のガスを提供するように、次の方法
の1以上で処理される。該ガスをスクラビング溶液と接
触させ、ACをカーボネートに転化する。該スクラビン
グ溶液は苛性アルカリ物質を含む(好適な苛性アルカリ
物質は上述したとおりである。)。該ガスを塩基性イオ
ン交換樹脂と接触させ、ACを除去する。該ガスを吸着
剤と接触させ、遊離のCOおよび/またはACを除去
する。該ガスを凝縮し、該凝縮物を炭素鋼メッシュのよ
うな犠牲鉄(sacrificial iron)と接
触させ、ACを反応させて除き、次いで、アンモニアを
再度蒸発させるのに充分となるように凝縮物を加熱す
る。該ガスを凝縮し、凝縮物を苛性アルカリ物質と接触
させ、ACをカーボネートに転化し、次いでアンモニア
を再度蒸発させるのに充分となるように該凝縮物を加熱
する。該ガスを凝縮し、該凝縮物を電極と接触させ、電
解的にACを分解し、次いで、アンモニアを再度蒸発さ
せるのに充分となるように該凝縮物を加熱する。該ガス
を、ACが尿素に転化するのに充分な高温、高圧にか
け、次いで尿素を除去する。
【0028】図2には、本発明のさらに好ましい態様が
記載される。図2に例示されるプロセスは、ホスフェー
トの分解が分離されたユニットで起こり、引き続いて、
異なるユニットにおいて湿式酸化が起こることを除き、
実質的に図1のプロセスと同じである。流動床反応器
(図示せず)において、プロパン、酸素およびアンモニ
アの直接のアンモオキシデーションによって得られる反
応器流出物が、流動床反応器からライン2を通って、ク
エンチ4に移送される。クルードのアクリロニトリルお
よび未反応のアンモニアを含んでいる反応器流出物は、
クエンチ4内で、ライン40を通ってクエンチ4に流入
する、pH3.5以下の、水性モノアンモニウムホスフ
ェート溶液と接触させられる。ホスフェート溶液は、有
意な量のCOを吸収することなく、未反応のアンモニ
アを反応器流出物から除き、アンモニアを含まない生成
物(クルードのアクリロニトリル)が、クエンチ4のオ
ーバーヘッドからライン6を通って移送されることを可
能にする。オーバーヘッドからライン6を通って移動す
るクルードのアクリロニトリルは、商業的に純粋なアク
リロニトリル、クルードのアクリロニトリルおよびHC
Nを回収するために公知の回収および精製セクションに
向かう。クエンチボトムは、クエンチ4から、ライン8
を通って、クエンチストリッパー10に入り、そこで
は、ストリッピングガス(上述のものと同じ組成を有す
る)が、ライン14を通って、ボトムストリッパー10
の下部に入り、クエンチボトムを通って上方に流れ、ア
クリロニトリル、アセトニトリルおよびシアン化水素を
はじめとする、ボトムに存在する有用なモノマーのクエ
ンチボトムをストリップする。次いで、有用なモノマー
を含むストリッパーガスは、さらなる回収および精製の
ために、ストリッパー10のオーバーヘッドから、ライ
ン12を通って、クエンチ4に移送される。従前の態様
のように、これらの有用なモノマーは、クエンチストリ
ッパー10内のクエンチボトムを単に加熱することによ
って回収されることもできる。ストリップされたクエン
チボトムは、ストリッパー10から、ライン16を通っ
て、ホスフェート分解装置18に移動する。ホスフェー
ト分解装置18においては、ストリップされたクエンチ
ボトムに存在するジアンモニウムホスフェートは、高温
(100℃〜300℃)で加熱することによって、遊離
のアンモニウムとモノアンモニウムホスフェートに転化
される。典型的には、圧力は、1〜5気圧である(大気
圧から75psia)。酸素は存在することができる
が、必要とはされない。得られるモノアンモニウムホス
フェート溶液は、ライン40を通ってクエンチ4にリサ
イクルするために、分解装置18から、ライン34を通
って移送される。反応器18において、ホスフェート転
化の間に生じる遊離のアンモニアは、オーバーヘッドラ
イン20を通って、アンモニア精留ユニット22に移送
され、そこでは、遊離のアンモニアが精製され、ライン
26を通って、アンモニアストリッパー28に移送さ
れ、アクリロニトリルの製造のための反応器(図示せ
ず)へのリサイクルのためにアンモニアを回収するか、
またはアンモニアストリッパー28に移動する前に、ラ
イン24を通って、精留ユニット22にリサイクルされ
ることができる。水は、リサイクルまたは廃棄のため
に、アンモニアストリッパーユニット28から、ライン
32を通って回収される。苛性アルカリ物質(図示せ
ず)がアンモニアストリッパー28に、直接に、または
任意に、間接的に、ライン26または39を通って添加
され、ACを不溶性カーボネートに転化する。好適な苛
性アルカリ物質としては、NaOH、KOH、MgO
H、CaOH等、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0029】アンモニアおよびCOがプロセスのこの
部分に存在するので、上述の式1に従って、ACが生成
され、ライン24、26、39および30、並びに、ス
トリッパー28、その凝縮器、およびカラム22上の凝
縮器(上述の「NH精製装置」)がACに暴露される
であろう。NH精製装置の内壁上で凝縮が起こる場合
には、溶解されたACは、該装置を腐食するように反応
する場合がある。本発明の一態様においては、ライン3
0の温度は、該ラインの内側上での凝縮を避けるように
充分高く維持される。「NH精製装置」の温度は、蒸
気もしくは電熱トレースで加熱することによって、また
はジャケットで覆うことによって維持されることができ
る。断熱材が存在しても良い。本発明の一態様において
は、「NH精製装置」の温度は、上述の、ガスの凝縮
温度以上で、約350℃以下に維持される。より好まし
くは、ラインの温度は約70℃〜約200℃の範囲に維
持される。
【0030】本発明のさらに他の態様においては、「N
精製装置」は、ACによる腐食に感受性でない物質
で構成される。本発明の一態様においては、「NH
製装置」は、炭素鋼よりも鉄の含量が少ない金属から構
成される。好ましい物質としては、ステンレス鋼、Lシ
リーズのステンレス鋼、Duplex 2205、ハス
テロイ、インコネルおよびジルコニウムが挙げられる。
本発明の一態様においては、「NH精製装置」は、タ
イプ316Lステンレス鋼から構成される。本発明の別
の態様においては、「NH精製装置」の内壁が、テフ
ロン(登録商標)またはガラスをはじめとする非金属で
裏打ちされる。ある状況においては、「NH精製装
置」の異なる構成部分を、異なる耐腐食性の物質で構成
するのが有利な場合があることが企図され、さらに、例
えば、カラム22および28、並びにこれらのそれぞれ
の凝縮器をはじめとする、その装置が、1以上の構成物
質を使用することもでき、例えば、ストリッパー28の
凝縮器の場合、凝縮器のチューブシートが、ガラスまた
は樹脂のような非金属性の物質で裏打ち/被覆されるこ
とができ、チューブが耐腐食性金属であることができる
ことが企図される。
【0031】NHはストリッパー28から、リサイク
ルのためにライン30を通って移送されるか、または、
リサイクルのためにライン30に入る前に、ライン39
を通ってストリッパー28に移送される。本発明の一態
様においては、ライン30を通って出るガスは、任意の
圧縮機42に移送される。本発明の一態様においては、
圧縮機42は、ACに対して耐腐食性の物質から構成さ
れる。好適な物質は上述したとおりである。特に好まし
い態様においては、圧縮機は高温で操作され、その結
果、ガスは約80℃〜350℃の温度で排出される。本
発明の別の態様においては、任意の圧縮機42が存在せ
ず、ライン30と44が連続する。
【0032】本発明の他の態様においては、ライン30
と44が、ACによる腐食性に感受性でない物質で構成
される。好適な物質は上述の通りである。本発明の一態
様においては、ライン30と44は316Lステンレス
から構成される。本発明の他の態様においては、ライン
30と44の内壁は、非金属物質、好ましくはテフロン
(登録商標)またはガラスで裏打ちされる。本発明の他
の態様においては、ライン30および44の内側のガス
の温度は、これらのラインまたは関連する装置における
凝縮を妨げるのに充分高い温度に維持される。本発明の
一態様においては、ライン30および44、並びに、任
意の介在する装置は、蒸気もしくは電熱トレースで加熱
されて、ラインの内側上の凝縮を妨げる。別法では、ラ
イン30および44、並びに、任意の介在する装置はジ
ャケットで覆うことにより加熱されることができる。断
熱材が存在しても良い。これらの態様においては、ライ
ンおよび装置は、ガスの凝縮温度以上で、約350℃以
下に維持され、より好ましくは、約70℃〜約200℃
に維持される。
【0033】本発明の他の態様においては、ライン30
および44内のガスは、少なくとも1つの熱交換機を通
され、その凝縮温度以上で、350℃以下の温度に加熱
され、維持される。より好ましくは、該ガスの温度は、
約70℃〜約200℃の範囲に維持される。凝縮は、ア
ンモニアストリッパーカラム28およびその凝縮器を操
作することにより最小化されることもでき、その結果、
ライン30に入る精製されたガスストリーム中の水の濃
度を最小化する。ライン30に入るガスストリーム中の
アンモニアの濃度は、好ましくは75%より高く、より
好ましくは90%より高く、さらにより好ましくは95
%より高い。
【0034】本発明の他の態様においては、ライン44
内のガスは、該ガスストリームから不純物が除かれる領
域46を通る。該領域は、ガスストリームからコロイド
状の粒子および液滴を分離する第1の構成部分と、ガス
ストリームから微粒子を分離する第2の構成部分とを含
む。本発明の一態様においては、該2つの構成部分は1
つの装置に組み合わせられる。図4は、本発明の一態様
であって、ライン44内のガスがチャンバー内に向か
い、そこでは、ガスストリームのベクトルの変化が、ガ
ス内を共に流れているコロイド状の物質と液滴を、例え
ば、バッフル、衝突捕集プレート(impingeme
nt plate)、およびパイピングエルボ(pip
ing elbow)(ここで図示される)、並びにチ
ャンバーの側壁をはじめとする内部構造物に衝突させ
る。次いで、コロイドおよび液体を含まないガスは、チ
ャンバーを出る前に、衝突捕集される(impingi
ng)ガスストリームのラインから離れている微粒子ろ
過媒体を通過する。本発明の他の態様においては、不純
物がガスストリームから分離される該領域は、1以上の
サイクロンまたは衝突捕集セパレーターを含み、物理的
に液滴およびコロイド状の物質を、ガスストリームから
除去し、続いて、1以上のフィルターによってガススト
リームから微粒子を除去する。
【0035】他の態様においては、ライン30内のアン
モニアを含有するガスは、次の1以上の方法で、低減さ
れたアンモニウムカルバメート(AC)濃度のガスを提
供するように処理される。該ガスをスクラビング溶液と
接触させ、ACをカーボネートに転化する。該スクラビ
ング溶液は苛性アルカリ物質を含む(好適な苛性アルカ
リ物質は上述した通りである。)。該ガスを塩基性イオ
ン交換樹脂と接触させ、ACを除去する。該ガスを吸着
剤と接触させ、遊離のCOおよび/またはACを除去
する。該ガスを凝縮し、該凝縮物を炭素鋼メッシュのよ
うな犠牲鉄と接触させ、ACを反応させて除き、次い
で、アンモニアを再度蒸発させるのに充分となるように
凝縮物を加熱する。該ガスを凝縮し、凝縮物を苛性アル
カリ物質(好適な苛性アルカリ物質は上述の通りであ
る)と接触させ、ACをカーボネートに転化し、次いで
アンモニアを再度蒸発させるのに充分となるように該凝
縮物を加熱する。該ガスを凝縮し、該凝縮物を電極と接
触させ、電解的にACを分解し、次いで、アンモニアを
再度蒸発させるのに充分となるように該凝縮物を加熱す
る。該ガスを、ACが尿素に転化するのに充分な高温、
高圧にかけ、次いで尿素を除去する。
【0036】分解装置18からライン34を通る、弱酸
性モノアンモニウムホスフェート溶液の少なくとも一部
分は、ポリマーの除去、およびこれら望まれない物質を
無害な副生成物、例えば水素、一酸化炭素および二酸化
炭素へ転化するために、ライン36を通って、湿式酸化
ユニット38に移送されることができる。上述のよう
に、湿式酸化は、公知の従来の条件下で行われることが
できる。本発明は、本明細書において、特定の態様と関
連して記載されているが、上述の記載を考慮すると、多
くの別の態様、改変およびバリエーションが当業者にと
って明らかである。よって、全てのそのような別法、改
変、バリエーションは本発明の範囲内に包含されるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の一態様のフロー図である。
【図2】 図2は、本発明の他の態様のフロー図であ
る。
【図3】 図3は、60℃における、横軸にN:P比
を、縦軸にpHをプロットしたグラフである。
【図4】 図4は、ガスストリームから液体、コロイド
および微粒子を分離するために使用されることができる
装置の、可能な一態様の概略図である。
【符号の説明】
1 ライン 3 クエンチカラム 5、7 ライン 9 クエンチストリッパー 11、13、15 ライン 17 湿式酸化反応器 19 エバポレータ 21、23、25、27、29 ライン 2 ライン 4 クエンチ 6、8 ライン 10 クエンチストリッパー 12、14、16 ライン 18 ホスフェート分解装置 20 ライン 22 アンモニア精留ユニット 24、26 ライン 28 アンモニアストリッパー 30、32、34、36 ライン 38 湿式酸化ユニット 39、40 ライン 42 圧縮機 44 ライン 46 ガスストリームから不純物が除かれる領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル・スタンレイ・デコーシー アメリカ合衆国テキサス州77062,ヒュー ストン,ヒーサーベンド・コート・16414 (72)発明者 ロナルド・ユージーン・マイヤーズ アメリカ合衆国テキサス州77062,ヒュー ストン,ヒースゲート・ドライブ・718 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC54 BE14 BE30 QN24

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンモニアを含むガス状反応器流出物ス
    トリームを、クエンチ領域において、第1の水性アンモ
    ニウムホスフェート溶液と接触させて、該反応器流出物
    ストリームに存在する実質的に全てのアンモニアを吸収
    させ、該第1の水性アンモニウムホスフェート溶液より
    もアンモニウムイオンに富む第2の水性アンモニウムホ
    スフェート溶液を生成させ;該第2の水性アンモニウム
    ホスフェート溶液を、実質的に二酸化炭素を含まないス
    トリッピングガスと接触させ、該第2の水性アンモニウ
    ムホスフェート溶液に含まれる揮発性の不純物を除去
    し;該ストリップされた第2のアンモニウムホスフェー
    ト溶液を、該第2の水性アンモニウムホスフェート溶液
    中のアンモニウムイオンの量を、該第1の水性アンモニ
    ウムホスフェート溶液に存在する量と実質的に同じ量ま
    で低減させるのに充分高い温度に加熱し、それにより、
    アンモニアを含む蒸気ストリームと水性ストリームを生
    じさせることを含む、反応器流出物ストリームからアン
    モニアを回収する方法。
  2. 【請求項2】 ストリップされた第2のアンモニウムホ
    スフェート溶液の高温への加熱が、湿式酸化反応器内で
    湿式酸化条件で行われ、望まれない不純物を該第2の水
    性アンモニウムホスフェート溶液から除去すること、お
    よびアンモニウムイオン濃度を、第1の水性アンモニウ
    ムホスフェート溶液に存在する量と実質的に同じ量に低
    減させることを同時に行い、苛性アルカリ物質を該湿式
    酸化反応器に添加し、生成されるアンモニウムカルバメ
    ートを不溶性カーボネートに転化する、請求項1記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 ストリップされた第2のアンモニウムホ
    スフェート溶液の高温への加熱が、湿式酸化反応器内で
    湿式酸化条件で行われ、望まれない不純物を該第2の水
    性アンモニウムホスフェート溶液から除去すること、お
    よびアンモニウムイオン濃度を、第1の水性アンモニウ
    ムホスフェート溶液に存在する量と実質的に同じ量に低
    減させることを同時に行い、さらに、アンモニアを含む
    蒸気ストリームがラインを通って該反応器にリサイクル
    され、その内壁が該蒸気ストリームの凝縮温度以上の温
    度に維持される、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 ストリップされた第2のアンモニウムホ
    スフェート溶液の高温への加熱が、湿式酸化反応器内で
    湿式酸化条件で行われ、望まれない不純物を該第2の水
    性アンモニウムホスフェート溶液から除去すること、さ
    らにアンモニウムイオン濃度を、第1の水性アンモニウ
    ムホスフェート溶液に存在する量と実質的に同じ量に低
    減させることを同時に行い、さらに、アンモニアを含む
    蒸気ストリームがラインを通って該反応器にリサイクル
    され、該湿式酸化反応器と該ラインがアンモニウムカル
    バメートによる腐食に感受性でない物質で構成されてい
    る、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 ストリップされた第2のアンモニウムホ
    スフェート溶液の高温への加熱が、湿式酸化反応器内で
    湿式酸化条件で行われ、望まれない不純物を該第2の水
    性アンモニウムホスフェート溶液から除去すること、お
    よびアンモニウムイオン濃度を、第1の水性アンモニウ
    ムホスフェート溶液に存在する量と実質的に同じ量に低
    減させることを同時に行い、さらに、そのように生じた
    アンモニアを含む蒸気ストリームが、その中のアンモニ
    ウムカルバメートの濃度を低減させるように処理される
    請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 水性ストリームがクエンチ領域にリサイ
    クルされる請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 水性ストリームの少なくとも一部分が、
    クエンチ領域にリサイクルされる前に、湿式酸化条件で
    湿式酸化反応にかけられ、望まれない不純物を該水性ス
    トリームから除去する、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 アンモニアを含む蒸気ストリームが反応
    器にリサイクルされ、該蒸気ストリームが苛性アルカリ
    物質と接触させられ、アンモニウムカルバメートをカー
    ボネートに転化する、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 アンモニアを含む蒸気ストリームが、ア
    ンモニア精製装置を通って反応器にリサイクルされ、さ
    らに、該アンモニア精製装置の温度が、蒸気ストリーム
    の凝縮温度以上の温度に維持される、請求項1記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 アンモニアを含む蒸気ストリームが、
    アンモニア精製装置を通って反応器にリサイクルされ、
    さらに、該アンモニア精製装置が、アンモニウムカルバ
    メートによる腐食に感受性でない物質で構成されてい
    る、請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 第1の水性アンモニウムホスフェート
    溶液が3.5以下のpHを有する請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 アンモニアを含むガス状反応器流出物
    ストリームを、クエンチ領域において、第1の水性アン
    モニウムホスフェート溶液と接触させて、該反応器流出
    物ストリームに存在する実質的に全てのアンモニアを吸
    収させ、該第1の水性アンモニウムホスフェート溶液よ
    りもアンモニウムイオンに富む第2の水性アンモニウム
    ホスフェート溶液を生成させ;該第2の水性アンモニウ
    ムホスフェート溶液をストリッピング領域内で加熱し
    て、該第2の水性アンモニウムホスフェート溶液に含ま
    れる揮発性の不純物を除去し、ストリップされた第2の
    水性アンモニウムホスフェート溶液を生成し;該ストリ
    ップされた第2のアンモニウムホスフェート溶液を、分
    解領域において、該第2の水性アンモニウムホスフェー
    ト溶液中のアンモニウムイオンの量を、該第1の水性ア
    ンモニウムホスフェート溶液に存在する量と実質的に同
    じ量まで低減させるのに充分高い温度に加熱し、それに
    より、アンモニアを含む蒸気ストリームと水性ストリー
    ムを生じさせることを含む、反応器流出物ストリームか
    らアンモニアを回収する方法。
  13. 【請求項13】 ストリップされた第2のアンモニウム
    ホスフェート溶液の高温への加熱が、湿式酸化反応器内
    で湿式酸化条件で行われ、望まれない不純物を該第2の
    水性アンモニウムホスフェート溶液から除去すること、
    およびアンモニウムイオン濃度を、第1の水性アンモニ
    ウムホスフェート溶液に存在する量と実質的に同じ量に
    低減させることを同時に行い、苛性アルカリ物質を該湿
    式酸化反応器に添加し、生成されるアンモニウムカルバ
    メートを不溶性カーボネートに転化する、請求項12記
    載の方法。
  14. 【請求項14】 ストリップされた第2のアンモニウム
    ホスフェート溶液の高温への加熱が、湿式酸化反応器内
    で湿式酸化条件で行われ、望まれない不純物を該第2の
    水性アンモニウムホスフェート溶液から除去すること、
    およびアンモニウムイオン濃度を、第1の水性アンモニ
    ウムホスフェート溶液に存在する量と実質的に同じ量に
    低減させることを同時に行い、さらに、アンモニアを含
    む蒸気ストリームがラインを通って該反応器にリサイク
    ルされ、その内壁が該蒸気ストリームの凝縮温度以上の
    温度に維持される、請求項12記載の方法。
  15. 【請求項15】 ストリップされた第2のアンモニウム
    ホスフェート溶液の高温への加熱が、湿式酸化反応器内
    で湿式酸化条件で行われ、望まれない不純物を該第2の
    水性アンモニウムホスフェート溶液から除去すること、
    さらにアンモニウムイオン濃度を、第1の水性アンモニ
    ウムホスフェート溶液に存在する量と実質的に同じ量に
    低減させることを同時に行い、さらに、アンモニアを含
    む蒸気ストリームがラインを通って該反応器にリサイク
    ルされ、該湿式酸化反応器と該ラインがアンモニウムカ
    ルバメートによる腐食に感受性でない物質で構成されて
    いる、請求項12記載の方法。
  16. 【請求項16】 ストリップされた第2のアンモニウム
    ホスフェート溶液の高温への加熱が、湿式酸化反応器内
    で湿式酸化条件で行われ、望まれない不純物を該第2の
    水性アンモニウムホスフェート溶液から除去すること、
    およびアンモニウムイオン濃度を、第1の水性アンモニ
    ウムホスフェート溶液に存在する量と実質的に同じ量に
    低減させることを同時に行い、さらに、そのように生じ
    たアンモニアを含む蒸気ストリームが、その中のアンモ
    ニウムカルバメートの濃度を低減させるように処理され
    る請求項12記載の方法。
  17. 【請求項17】 水性ストリームがクエンチ領域にリサ
    イクルされる請求項12記載の方法。
  18. 【請求項18】 水性ストリームの少なくとも一部分
    が、クエンチ領域にリサイクルされる前に、湿式酸化条
    件で湿式酸化反応にかけられ、望まれない不純物を該水
    性ストリームから除去する、請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 アンモニアを含む蒸気ストリームが反
    応器にリサイクルされ、該蒸気ストリームが苛性アルカ
    リ物質と接触させられ、アンモニウムカルバメートをカ
    ーボネートに転化する、請求項12記載の方法。
  20. 【請求項20】 アンモニアを含む蒸気ストリームが、
    アンモニア精製装置を通って反応器にリサイクルされ、
    さらに、該アンモニア精製装置の温度が、蒸気ストリー
    ムの凝縮温度以上の温度に維持される、請求項12記載
    の方法。
  21. 【請求項21】 アンモニアを含む蒸気ストリームが、
    アンモニア精製装置を通って反応器にリサイクルされ、
    さらに、該アンモニア精製装置が、アンモニウムカルバ
    メートによる腐食に感受性でない物質で構成されてい
    る、請求項12記載の方法。
  22. 【請求項22】 第1の水性アンモニウムホスフェート
    溶液が3.5以下のpHを有する請求項12記載の方
    法。
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