JP2002046226A - 天然質感を有する化粧材 - Google Patents
天然質感を有する化粧材Info
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Abstract
と、パターン層として植物の繊維及び/又はチップを混
抄した和紙3と、該和紙3の背景層としての樹脂含浸紙
5と、コア材6とが積層され熱圧成形されてなる天然質
感を有する化粧材10。
Description
しくは天然質感を有する化粧材に関する。
紙、及び必要に応じて樹脂含浸表面紙を積層して熱圧し
た化粧板が知られ、表面のデザインを変更する手段とし
て、化粧紙の柄、色調を適宜変更し、また、成形時に用
いる金属プレートやフィルムの光沢、エンボス形状を変
更して市場の多様なニーズに応えていた。
化粧板の仕上がりは化粧層の柄、色調に依存し、より天
然質感のある外観は印刷紙では表現しきれず平面的なも
のとなっていた。また、レーヨン繊維やカーボン繊維な
どの人造繊維や無機繊維などを混抄した化粧紙を用いて
も天然質感は充分表現できなかった。
み検討されたもので、以下のことを特徴とする。すなわ
ち、表層として樹脂含浸表面紙1と、パターン層として
植物の繊維及び/又はチップを混抄した和紙3と、該和
紙3の背景層としての樹脂含浸紙5と、コア材とが積層
され熱圧成形されてなる天然質感を有する化粧材、混抄
物の凹凸を表層に現した天然質感を有する化粧材であ
る。以下、本発明を図面に基づいて詳述する。
0の構成断面図を示し、図2は製造方法を示した模式断
面図である。表層はパターン層を保護するためのもので
通常化粧板用として公知の表面紙にジアリルフタレート
樹脂、不飽和ポリエステル、アミノ−ホルムアルデヒド
樹脂などの熱硬化性樹脂よりなる樹脂液を含浸し、乾燥
した樹脂含浸表面紙1が用いられている。
植物の葉などの植物の繊維やチップを20〜40重量%
混抄した和紙3が樹脂を含浸しない状態で用いられ、樹
脂含浸表面紙1と樹脂含浸紙5に挟まれている。この和
紙3には熱圧時に樹脂含浸表面紙1と樹脂含浸紙5に含
まれる樹脂が浸透し、成形後には植物の繊維やチップが
含まれていない部分が透明になり、背景層の樹脂含浸紙
5の色調、模様が透けることにより同じ和紙3を用いて
も背景層を適宜変更することにより多様な仕上がりとな
る。また、和紙は工業用用紙と比較して混抄制限が少な
く、低い坪量で大きな混抄物を保持することができる。
あれば特に制約はなく、例えば坪量が20〜200g/
m2で、着色、あるいは印刷により各種の模様を施した
化粧板用の化粧紙、あるいは晒しクラフト紙、未晒しク
ラフト紙などに前記同様の樹脂液を含浸した樹脂含浸紙
5などが用いられ、とりわけ樹脂含浸化粧紙を採用すれ
ば和紙の透明性が生かされ化粧紙の色、模様を変えるこ
とにより多様で多彩な仕上がりとなる。
樹脂については耐熱性、耐摩耗性などの表面物性の面か
らアミノ−ホルムアルデヒド樹脂を用いるのがとりわけ
好ましい。
ミノ化合物、例えばメラミン、尿素、ベンゾグアナミ
ン、アセトグアナミンなどとホルムアルデヒドを反応さ
せた初期縮合物のほか、メチルアルコール、エチルアル
コールなどの低級アルコ−ルによるエ−テル化、パラト
ルエンスルホンアミドなどの可塑化を促す反応性変性剤
で変性されたものが適用できる。
ード、合板などの木質系基材、珪酸カルシウム、石膏ボ
ードなどの無機質系基材、アルミニウム板のような金属
板、樹脂含浸コア紙6などが挙げられ、コア材となり得
る材料には特に制約はない。図1中ではコア材として、
化粧板用として供されるクラフト紙、不織布、クロスな
どの基材にフェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂からなる樹脂液を含浸
し、乾燥した樹脂含浸コア紙6が用いられている。樹脂
含浸コア紙6を採用する際には樹脂の中でも、強度、耐
熱性などに優れるフェノール樹脂がとりわけ好ましく、
フェノール樹脂はフェノール類とアルデヒド類とをフェ
ノール性水酸基1モルに対してアルデヒド類を1〜1.
3モルの割合で塩基性触媒下にて反応させることにより
得ることができる。
ゾール、キシレノール、オクチルフェノール、フェニル
フェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビ
スフェノールFなどが挙げられ、アルデヒド類として
は、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、グリオ
キザール、トリオキザールなどが挙げられる。また、必
要に応じてパラスルフォンアミド、桐油、DOP、TC
P(トリクレジルホスフェート)などの可塑化を促す変
性剤で変性されたものも適用でき、塩基性触媒として
は、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、及びマ
グネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属の酸化
物や水酸化物、及びトリエチルアミン、トリエタノール
アミンなどのアミン類が挙げられる。
法について図2に基づいて説明すると、コア材として複
数枚の樹脂含浸コア紙6を用い、麻、綿、竹、ワラ、樹
皮、植物の葉などの植物の繊維やチップを混抄した和紙
3を樹脂含浸表面紙1と樹脂含浸紙5に挟んだ状態で積
層し、樹脂含浸表面紙1側にポリプロピレンフィルム、
PETフィルム、アルミニウム箔などの離型シート7
と、金属プレート、プラスチック板などの当て板、ある
いはクラフト紙9、クッションゴムなどのクッション材
8を配し、含浸紙中の熱硬化性樹脂が充分硬化するよう
温度100〜200℃、圧力40〜70kg/cm2、時
間40〜120分の範囲で熱圧する。当て板を用いると
フラットな仕上がりになるが、クッション材8を用いる
と和紙3に抄き込まれた植物の繊維及び/又はチップの
凹凸が表層に現れ、起伏に富みより天然質感のある仕上
がりとなる。更に、意匠効果を高めるために離型シート
の光沢を適宜変更し、梨地、木目などのエンボス形状を
付与しても一向に差し支えない。
明する。
メラミン初期縮合物にパラトルエンスルホン酸アミド6
部、硬化剤(キャタニットA 日東理研工業株式会社社
製)3部、離型剤1部(セパ−ル328 中京油脂株式
会社社製)を添加して含浸用メラミン樹脂を得、坪量2
3g/m2の表面紙に含浸量が固形分換算値で76g/
m2となるように含浸しメラミン樹脂含浸表面紙を得
た。 メラミン樹脂含浸化粧紙 坪量100g/m2の青色の化粧紙に含浸用メラミン樹
脂を含浸量が固形分換算値で100g/m2となるよう
に含浸し乾燥してメラミン樹脂含浸化粧紙を得た。 フェノール樹脂含浸コア紙 フェノールとホルムアルデヒドのモル比を1:1.15
とし水酸化ナトリウム下で反応させてレゾール型フェノ
ール樹脂を得た後、185g/m2のクラフト紙に含浸
量が固形分換算値で90g/m2となるように含浸し乾
燥してフェノール樹脂含浸コア紙を得た。 天然質感を有する化粧材の製造 5枚のフェノール樹脂含浸コア紙と、メラミン樹脂含浸
化粧紙と、麻の繊維を3〜10mmにカットして混抄し
た坪量35g/m2の麻入り和紙と、樹脂含浸表面紙と
を順次積層し、樹脂含浸表面紙側にPETフィルム、ス
テンレスプレートを配し、温度170℃、圧力50kg
/cm2、時間100分の条件で熱圧成形して、実施例
1の天然質感を有する化粧材を得た。
185g/m2のクラフト紙20枚を配した以外は同様
に熱圧し、実施例2の天然質感を有する化粧材を得た。
この化粧材は麻の繊維の凹凸が表面に現れ、優れた天然
質感を有していた。
かった天然質感を有する化粧材を得ることができる。ま
た、和紙は洋紙に比べ低い坪量で大きな混抄物が保持で
きる上混抄制限が少なく、樹脂含浸表面紙と樹脂含浸化
粧紙などに挟まれて熱圧成形されると成形後には透明に
なるため、化粧紙の色調、模様を適宜変更することで背
景が多彩なものとなる。更に、成形時に当て板を用いず
クッション材を用いれば植物の繊維やチップの凹凸が表
面に現れる仕上がりとなり一層見栄えのあるものとな
る。
非木材繊維を用いることによりパルプ資源の保護に役立
つ。
的に示した断面図。
Claims (2)
- 【請求項1】 表層として樹脂含浸表面紙1と、パター
ン層として植物の繊維及び/又はチップを混抄した和紙
3と、該和紙3の背景層としての樹脂含浸紙5と、コア
材とが積層され熱圧成形されてなることを特徴とする天
然質感を有する化粧材。 - 【請求項2】 混抄物の凹凸を表層に現したことを特徴
とする請求項1記載の天然質感を有する化粧材。
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JP2000233950A JP4433584B2 (ja) | 2000-08-02 | 2000-08-02 | 天然質感を有する化粧材及びその製造方法 |
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