JP2002045615A - 汚泥脱水処理装置及び汚泥脱水処理方法 - Google Patents

汚泥脱水処理装置及び汚泥脱水処理方法

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JP2002045615A
JP2002045615A JP2000230674A JP2000230674A JP2002045615A JP 2002045615 A JP2002045615 A JP 2002045615A JP 2000230674 A JP2000230674 A JP 2000230674A JP 2000230674 A JP2000230674 A JP 2000230674A JP 2002045615 A JP2002045615 A JP 2002045615A
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sludge
dewatering
liquid
rotary filter
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Takashi Kurita
隆司 栗田
Hiroo Okada
洋郎 岡田
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Kurita Water Industries Ltd
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Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重力脱水部の水位を所定範囲内に保持し、水
位上昇に伴う汚泥供給停止及びオーバーフローを確実に
回避できる汚泥脱水処理装置及び汚泥脱水処理方法を提
供すること。 【解決手段】 多数枚の円板10、11が回転軸8方向
に配列された回転濾過体6a〜6e,7a〜7jが交接
列をなして複数並設されることによって形成された濾体
列6、7が、上下ニ段に対向配置され、前記回転濾過体
6a〜6e,7a〜7jを回転させることによって、供
給口3から導入した汚泥液5を濾過脱水しながら搬送
し、排出口4から脱水ケーキ15を排出する構成の脱水
処理槽2と、この脱水処理槽2内に導入された汚泥液5
の水位検知手段22と、この水位検知手段22によって
検知された水位情報S1,S2,S3に基づいて、前記回
転濾過体6a〜6e,7a〜7jの回転数を制御する回
転制御手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多重円板型の汚泥
脱水処理技術の改良技術に関する。詳細には、多数枚の
円板が回転軸方向に配列された回転濾過体が、交接列を
なして複数並設された濾体列を備える脱水処理槽に供給
されて来る汚泥液(原液)を、前記回転濾過体の回転に
よって濾過脱水しながら、汚泥液中の懸濁固形物を濃縮
・搬送し、脱水処理槽外へ脱水ケーキとして排出する多
重円板型の汚泥脱水処理装置及び同装置を用いた汚泥脱
水処理方法の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】活性汚泥法を利用した排水処理系等から
発生する汚泥液は、最終的には、真空脱水、遠心脱水、
加圧脱水、ロール脱水(ベルトプレスなど)などの技術
により物理的に脱水濃縮され、得られた脱水ケーキは、
炭化処理等されて肥料等に再利用されている。この汚泥
液の脱水濃縮処理技術の一つとして、特開平10−13
7795号報等に開示された「多重円板型汚泥脱水処理
方法」を利用した方法がある。
【0003】以下、従来の多重円板型汚泥脱水処理装置
50の構成を簡略に示す図7に基づいて、従来の多重円
板型汚泥脱水処理装置50の基本構成について、簡潔に
説明する。まず、本装置50には、所定の厚みと口径を
備えたリング状の大円板60とスペーサとして機能する
小円板61が、回転軸62に交互に固定配列された略法
輪状の回転濾過体63,63,63…が設けられてい
る。
【0004】隣接する回転濾過体63,63,63…
は、互いに大円板60の外周縁の一部領域を、相手の大
円板60間の間隙に嵌入させて、交接列を形成して噛み
合うことによって、濾体列65を形成している。
【0005】このような交接列をもって係わり合う濾体
列65が、汚泥供給口52側から排出口53側に向かっ
て徐々に互いの間隔が狭まるように、前記脱水処理槽5
1内部に上下2段に配列され(符号65a,65b参
照)、汚泥搬送通路59を形成する。
【0006】汚泥供給口52から脱水処理槽51内に供
給されてきた汚泥液54は、各回転濾過体63,63,
63…を一斉に回転させることによって、上記搬送通路
59を通って、排出口53側に向かって移動する(矢印
64方向)。
【0007】その過程で、汚泥液54は狭い領域に追い
込まれて徐々に脱水圧が高められるとともに、交接列を
なして対向する円板60,61の外周面間に形成される
隙間66,66…に流入する汚泥液54から、円板6
0,61の回転に伴う圧縮力又は毛細管現象によって、
水分58が濾し取られる。
【0008】濾し取られた水分58は、底部55に設け
られた濾液取出口57a、57bから排出される。脱水
処理槽51の後端部に設けられた排出口53からは、濃
縮された懸濁固形物成分からなる、含水率80%程度の
いわゆる脱水ケーキ56が排出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の多重円
板型の汚泥脱水処理装置50によって、汚泥脱水処理工
程を実施する場合、汚泥性状の変化によって、汚泥液5
4の凝集状態が悪化したり、汚泥液54中の懸濁固形物
の量が増加したりすると、汚泥液54の供給量と汚泥処
理量の均衡を失って、重力脱水部(汚泥液54中の懸濁
固形物が自重で沈降し脱水される、供給口52近傍の脱
水処理槽領域)51の汚泥液54の水位hが上昇してし
まう場合がある(図7矢印y参照)。水位hが上昇し続
けると、最終的には、脱水処理槽51外に汚泥液54が
オーバーフローし、周辺環境を汚染してしまう。
【0010】この事態を回避するために、水位hの変化
を作業者が目視または適宜の装置を介して、その都度で
観察し、異常水位時には汚泥供給を全停止する対策が講
じられてきた。しかしながら、この方法では、再運転に
際して、汚泥液54に対する凝集剤の注入量を変えて凝
集度合いを調整する作業や回転濾過体63の回転速度の
調整等を行う作業を、人手を介して行っていたため、手
間がかかっていた。
【0011】また、安定水位状態での通常運転に復帰す
るまでには時間を要するので、汚泥処理効率を低下させ
ていた。更には、安定した汚泥脱水処理を達成するため
には、汚泥処理工程において汚泥供給を全停止し、連続
した汚泥処理系を中断する従来の方法は、好ましい対策
とは言えなかった。
【0012】そこで、本発明の目的は、脱水処理槽の重
力脱水部の水位に基づいて、汚泥液の脱水、搬送、濃縮
を担う回転濾過体の回転速度(回転数)を自動制御等す
ることによって、重力脱水部の水位を所定範囲内に保持
し、水位上昇に伴う汚泥供給停止を確実に回避できる汚
泥脱水処理装置及び汚泥脱水処理方法を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記した技術的課題を解
決するために、本発明では、次の(1)〜(3)の技術
的事項を備えた汚泥脱水処理装置を提供する。 (1)多数枚の円板が回転軸方向に配列された回転濾過
体が交接列をなして複数並設されることによって形成さ
れた濾体列が、上下ニ段に対向配置され、前記回転濾過
体を回転させることによって、供給口から導入した汚泥
液を濾過脱水しながら搬送し、排出口から脱水ケーキを
排出する構成の脱水処理槽。 (2)前記脱水処理槽内に導入された汚泥液の水位検知
手段。 (3)該水位検知手段によって検知された水位情報に基
づいて、前記回転濾過体の回転速度を制御する回転制御
手段。
【0014】即ち、本発明では、脱水処理槽内に導入さ
れ、重力脱水部に貯まっている汚泥液の水位は、汚泥液
の供給量と汚泥処理量のバランスに依存していることに
着目し、重力脱水部の汚泥液の水位を適宜の自動検知手
段によって検知し、検知した水位情報に基づいて、回転
濾過体の回転速度(回転数)を制御するように工夫し
た。より具体的には、重力脱水部の汚泥液の水位が上昇
して、予め定められた所定水位に達した時には、回転濾
過体の回転を担うモータの回転数を上げるように自動制
御して、回転濾過体による汚泥搬送量を増加させ、自動
的に水位を下げるように構成した。
【0015】この構成によって、汚泥供給を停止しなく
ても、汚泥脱水処理のための継続運転を実施しながら、
汚泥液の水位を、人手を介さずに自動的に調整できるよ
うになる。なお、本発明では、上記水位検知手段によっ
て、段階的に汚泥液の水位を検知するようにしてもよ
い。例えば、低水位、中水位、高水位の如きに予め設定
しておき、各水位の段階で、モータの回転数を段階的に
上げていくようにしてもよい。
【0016】また、本発明における水位検知手段は、汚
泥液の水位を検知して、その水位情報を信号化して、モ
ータの回転制御手段に送ることができる水位検知装置で
あれば、広く採用できる。
【0017】次に、本発明では、上記(1)から(3)
の手段に加えて、脱水処理槽の排出口部分に、脱水ケー
キの排出流量を制限することによって汚泥液の脱水圧を
調節するように構成された脱水圧調節手段を備えるよう
にして、この脱水圧調節手段を、水位検知手段からの水
位情報に基づいて制御するように工夫する。
【0018】ここで、この発明で採用可能な脱水圧調節
手段としては、現在普及している「錘加重方式の抵抗
板」(脱水処理槽の排出口を塞き止めるように配置さ
れ、脱水ケーキの流量を錘の加重によって制限する板)
に代えて、空気圧や油圧等によって動作が制御されるよ
うに工夫した抵抗板が好適である。例えば、エアシリン
ダーに連結され、空気圧に応じて上下動又は旋回等する
ように構成された抵抗板を採用することができる。
【0019】この構成の抵抗板であれば、水位検知手段
からの水位情報(信号)に基づいて、その動作を自動的
に制御できるので、予め定められた所定水位に汚泥液の
水位が上昇した場合には、自動的に抵抗板の抵抗力を弱
めたり、排出口の開口量を大きくしたりする作用を発揮
させることができる。即ち、水位検知手段からの水位情
報に基づいて、排出口からの脱水ケーキの排出量を自動
調節できるので、汚泥液の水位を自動調整することが可
能となる。
【0020】以上から、汚泥の脱水処理工程に関して、
脱水処理槽に導入された汚泥液の水位を検知し、その検
知された水位情報に基づいて、次の(ア)、(イ)から
なる工程のいずれか一方又は両方を行うことを特徴とす
る、全く新規な汚泥脱水処理方法を提供することができ
る。 (ア)回転濾過体の回転数を制御する工程。 (イ)脱水ケーキの排出流量を制限することによって汚
泥液の脱水圧を調節する工程。
【0021】この汚泥脱水処理方法では、汚泥液の水位
上昇の程度に応じて、上記(ア)、(イ)の工程を適宜
に組み合わせることによって、より効果的な水位調整が
可能となる。例えば、汚泥液の水位が異常高水位に達し
たときには、(ア)、(イ)の工程を双方行うことによ
って、より迅速な水位低下を達成できる。
【0022】以上のように、本発明に係る汚泥脱水処理
装置及び汚泥脱水処理方法は、汚泥脱水処理の継続運転
を維持しながら、汚泥液の水位を、人手を介さずに自動
的に調整できるようになるので、特に、汚泥脱水処理の
作業効率の向上と汚泥液のオーバーフロー防止に寄与す
るという技術的意義を有している。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて、添付図面に基づいて説明する。まず、本発明の
好適な実施形態である脱水処理装置1の構成を簡略に示
す図である図1、同装置1の脱水処理槽2を上方から見
た部分図である図2に基づいて、同装置1の全体構成を
説明する。
【0024】<汚泥脱水処理装置の全体構成>本発明に
係る汚泥脱水処理装置1(以下、「装置1」という。)
は、四方を壁面で囲まれた、略箱型の脱水処理槽2を備
えている。この脱水処理槽2の前方壁面201には、所
定の調質工程を経て移送されてくる汚泥液5を脱水処理
槽2に供給するための供給口3が設けられている。前方
壁面201に相対する後方壁面202には、脱水濃縮さ
れた脱水ケーキ15を外部に排出するための排出口4が
設けられている。この排出口4には、やや下方に傾斜す
るシュート16が取り付けられている。
【0025】このシュート16の上方には、重錘板18
の加重作用によって前記排出口4を閉塞するように構成
された抵抗板19が、上方側に付勢されて軸17に回動
可能に支持されている脱水圧調整装置20が設けられて
いる。
【0026】脱水圧調整装置20の抵抗板19は、脱水
ケーキ15の排出量を制限することによって、脱水処理
槽2における汚泥の脱水圧を調節する作用を発揮してい
る。これは、汚泥の脱水圧を大きくする程、汚泥の脱水
率を高めることができることに基づいている。なお、い
わゆる錘加重方式の脱水圧調整装置20に代えて、後述
するエアシリンダー方式の脱水圧調整装置30(図4参
照)を採用することができる。
【0027】シュート16の脱水処理槽2側の端部に
は、櫛状に形成された汚泥かきとり部材21が設けられ
ている。この汚泥かきとり部材21は、最後端部側に
(後方壁面202側に最も近接した位置に)配置された
回転濾過体6e,7jに配列された円板10,11の隙
間等に詰まった固形物を、回転濾過体6e,7jが回転
した時にかきとって、除去する役割を果たしている。
【0028】続いて、回転濾過体7g〜7j部分を上方
から見た図2に示すように、脱水処理槽2内部には、処
理室2の左右側壁205,206方向に回転軸8,8,
8…が横架され、該左右側壁205,206に軸端部が
回転可能に軸支されている。
【0029】これらの回転軸8は、図示しないモータM
の駆動により、側壁205,206の外壁側領域に配設
された図示しない歯車等を介し、一斉に回転するように
されており、回転数を全体的に調整又は制御できる構成
とされている。
【0030】回転軸8には、それぞれ、所定の厚み及び
口径を有するリング状の大円板10と小円板11が、交
互に回転軸8に固定配列され、略法輪状の回転濾過体6
a〜6e,7a〜7jを形成している。なお、本発明に
おいて、回転濾過体6a〜6e,7a〜7jの円板の配
列構成は、適宜選択でき、上記構成に限定されるもので
はない。
【0031】隣接する回転濾過体6aと6b,6bと6
c…、7aと7b,7bと7c…は、大円板10の外周
縁の一部領域が、対向する回転濾過体の大円板10間の
間隙12(図2参照)に嵌入されて交接列をなして噛み
合い、図1に示すような上下二段の濾体列6,7を形成
している。また、濾体列6,7には、回転軸8と直交す
る方向に、大円板10と小円板11が互いにその外周面
を対向させて、交互に一列に並んだ円板列13,13,
13…が回転軸8方向に多数並んでいる(図2参照)。
【0032】ここで、濾体列6、7は、図1に示すよう
に、前記脱水処理槽2内部に、供給口3側から排出口4
側に向かって徐々に間隔が狭まるように上下2段に配列
されている。供給口3から脱水処理槽2内に供給されて
きた汚泥液5は、各回転濾過体6a〜6e,7a〜7j
を一斉に回転させることによって、脱水濃縮されながら
徐々に狭まる汚泥通路X(図1参照)を通って濃縮促進
され、排出口4側に向かって移動し、排出口4から脱水
ケーキ15となって吐出される。
【0033】なお、脱水処理槽2の底部203には、濾
体列6,7によって濾し取られた水分(濾過液)14を
排出するための、濾液取出口9a、9bが設けられてい
る(図1参照)。
【0034】<水位検知手段の構成>次に、装置1に設
けられた水位検知手段の好適な実施形態である水位検知
装置22の構成について、図1、図3に基づいて説明す
る。なお、図3は、水位検知装置22の構成を簡易に表
した図である。なお、図1中において符号Yで示された
矢印は、脱水処理槽2の重力脱水部の水位の上昇を表し
ている。
【0035】まず、図1に示すように、脱水処理槽2の
前方壁201近傍の上方壁204部分には、脱水処理槽
2の重力脱水部2aに貯まっている汚泥液5に向けて、
長さの異なる四本の電極棒23〜26を垂下させた形態
である水位検知装置22が設けられている。
【0036】この水位検知装置22は、汚泥脱水処理中
において、もっとも長い第一電極棒23が常に汚泥液5
中に浸かっているように配置される。そして、水位Hの
上昇に伴って、順次、第二電極棒24,第三電極棒2
5,第四電極棒26が汚泥液5中に浸るように構成さ
れ、第一電極棒23と第二電極棒24、第一電極棒23
と第三電極棒25、第一電極棒23と第四電極棒26
が、汚泥液5を介してそれぞれ導通し、電流が流れるよ
うに構成されている。
【0037】具体的には、第一電極棒23のみが汚泥液
5に浸っている低水位状態(水位H 1未満)では、第一
電極棒23と他の電極棒24,25,25はいずれも導
通されていない状態にある。この状態では、水位検知装
置22からは電気的信号が発せられない。
【0038】次に、第一電極棒23と第二電極棒24の
みが汚泥液5に浸っている水位状態(図3に示す水位H
2未満)では、第一電極棒23と第二電極棒24の間だ
けが導通されている。この状態において水位検知装置2
2から送り出される水位情報としての電気的信号を、
「中水位信号S1」とする。
【0039】続いて、第一電極棒23、第二電極棒2
4、第三電極棒25の3本が、汚泥液5に浸っている水
位状態(図3に示す水位H3未満)では、第一電極棒2
3と第二電極棒24、第一電極棒23と第三電極棒25
の間が、導通されている。この状態において水位検知装
置22から送り出される水位情報としての電気的信号
を、「高水位信号S2」とする。
【0040】そして、すべての電極棒23〜26が汚泥
液5に浸っている高水位状態(図3に示す水位H3以上
の状態)では、第一電極棒23と第二電極棒24、第一
電極棒23と第三電極棒25、第一電極棒23と第四電
極棒26が、それぞれ導通されている。この状態におい
て水位検知装置22から送り出される水位情報としての
電気的信号を、「異常高水位信号S3」とする。
【0041】以上のように、汚泥液5の水位Hの上昇に
伴って、水位検知装置22から中水位信号S1、高水位
信号S2、異常高水位信号S3が、段階的に、CPU等が
内臓された制御装置Cへ送られる。
【0042】<回転制御手段及び脱水圧調節手段の構成
>制御装置Cでは、上記信号S1,S2,S3をモータM
の回転数を変える指令Tに変換する作業を行い、該指令
TをモータMに送る。モータMは、この指令Tを受けて
回転数を変える。即ち、回転濾過体6a〜6e,7a〜
7jの回転数を変える。これにより、汚泥液5の脱水処
理量が増減するので、水位Hを特定範囲に制御すること
になる。
【0043】また、装置1に設けられている錘加重方式
の脱水圧調整装置20を廃止し、その代わりに、図4に
示すようなエアシリンダー方式の脱水圧調整装置30を
採用した装置1では、脱水圧調整装置30を利用した次
のような水位制御方法を採用することができるので好適
である。なお、図4は、脱水処理槽2の後方壁面202
の上部に固定された脱水圧調整装置30部分を拡大して
示している。
【0044】水位検知装置22から送られてくる中水位
信号S1、高水位信号S2、異常高水位信号S3が入力さ
れてくる制御装置Cにおいては、信号S1,S2,S
3を、エアシリンダー28内部に圧縮空気を送り込む役
割を果たすポンプPに対して、圧縮空気の送量を減少さ
せる指令tへ変換する作業を行わせる。
【0045】そして、制御装置Cは、該指令tをポンプ
Pに送り、ポンプPはこの指令tを受けて、信号S1
2,S3に基づいて段階的に圧縮空気の送量を減少さ
せ、ピストンロッド27に連結されて上下動自在に構成
されている抵抗板29を所定長だけ上昇させる。抵抗板
29が所定長上昇すると、排出口4の開口量が増して、
脱水ケーキ15の排出流量が増加することになる。これ
により、汚泥液5の水位Hを低下させることができる。
【0046】なお、信号S1,S2,S3のいずれかの信
号に限定して、抵抗板29の動作を制御するように構成
してもよい。また、脱水圧調整装置30の構成は、図4
に示される構成に限定されるものではなく、水位検知装
置22から送られてくる水位情報に基づいて、自動的に
抵抗板29の動作を制御できるものであれば採用でき
る。
【0047】さらに、抵抗板29の動作に関しては、図
4に示すような上下動によって排出口4の開口量を調整
する構成に限定するものでなく、例えば、図1に示す装
置1に設けられた旋回動作の抵抗板19の抵抗圧を調整
することによって、排出口4の開口量を調整する構成と
してもよい。
【0048】上記したように、脱水圧調整装置30を備
えている汚泥脱水処理装置1では、水位検知装置22か
ら送られてくる水位情報、即ち信号S1,S2,S3に基
づいて、「モータMの回転数の制御」と「エアシリンダ
ー28に対する圧縮空気の送量の制御」のいずれか一方
又は両方を行うことができるので、好適である。
【0049】例えば、汚泥液5の水位が異常高水位に達
したときには、モータMの回転数を上げて回転濾過体6
a〜6e,7a〜7jの回転数を上げ、汚泥液5の脱水
処理量を増加させるとともに、エアシリンダー28に対
する圧縮空気の送量の減少させて、脱水ケーキ15の流
量を増加させることができるので、より迅速な水位低下
を実現できる。
【0050】以下、制御装置Cの好適な動作を、実施例
に基づいて説明する。図5は、回転濾過体6a〜6e,
7a〜7jの回転速度に連動するモータMの回転数によ
って、汚泥脱水処理工程を制御する場合における制御装
置Cの動作の一実施例を、簡易なフローチャートで表わ
している。
【0051】図5のフローチャートに従って説明する
と、汚泥処理装置1に汚泥液5を供給して、回転濾過体
6a〜6e,7a〜7jの回転をモータMの回転数M0
で開始し、汚泥脱水処理工程を開始する(図5に示す
「運転開始」)。
【0052】汚泥液5の水位Hが水位H2以上であるか
否かを、水位検知装置22からの高水位信号S2の入力
の有無により判断し、水位Hが水位H2未満(NO)で
あれば、現状のモータMの回転数M0を維持し、通常運
転を継続する。しかし、汚泥性状等の変動により濃縮・
脱水が不良になり、水位Hが水位H2以上(YES)に
なった場合には、モータMの回転数を所定の回転数M1
に上げ、高水位運転に移行する。
【0053】高水位運転に移行した場合には、まず、汚
泥液5の水位Hが水位H1未満であるか否かを水位検知
装置22からの中水位信号S1の有無によって判断す
る。汚泥液5の濃縮・脱水不良が解消されて、中水位信
号S1が解消され汚泥液5の水位Hが水位H1未満になっ
た場合(YES)には、モータMの回転数をM0に戻
し、再び通常運転に移行する。
【0054】汚泥液5の水位HがH1以上の場合(N
O)には、引き続き汚泥液5の水位が水位H3以上であ
るか否かを、水位検知装置22からの異常水位信号S3
の入力の有無により判断する。水位HがH3未満(N
O)であれば、モータMの回転数M1を維持して高水位
運転を継続し、水位HがH3以上(YES)であれば、
給泥を停止するとともに警報を鳴らす。更に、このとき
には、モータMの回転数を更に所定数上げるように設定
しても良い。
【0055】次に、図6に示した通り、モータMの回転
数を制御する手段と抵抗板29の開度fを制御する手段
を併用しすることによって、汚泥脱水処理工程を制御す
ることも可能である。以下、図6のフローチャートに従
って説明する。
【0056】まず、汚泥処理装置1に汚泥液5を供給し
て、回転濾過体6a〜6e,7a〜7jの回転をモータ
Mの回転数M0及び抵抗板29bの開度f0で、汚泥脱水
処理工程を開始する(図6に示す「運転開始」)。
【0057】汚泥液5の水位Hが水位H1以上であるか
否かを、水位検知装置22からの中水位信号S1の入力
の有無により判断し、水位Hが水位H1未満(NO)で
あれば、モータMの回転数M0及び抵抗板29の開度f0
を維持し、通常運転を継続する。しかし、汚泥性状等の
変動によって濃縮・脱水が不良になり、水位Hが水位H
1未満(NO)であれば、モータMの回転数M0を維持し
たまま、抵抗板29を上昇させて、開度fを所定の開度
1に広げ、中水位運転に移行する。
【0058】中水位運転に移行した場合には、まず、汚
泥液の水位Hが水位H1未満であるか否かを水位検知装
置22からの中水位信号S1の有無によって判断する。
汚泥液5の濃縮・脱水不良が解消されて、中水位信号S
が解消され汚泥液5の水位Hが水位H1未満になった
場合(YES)には、抵抗板29の開度fをf0に戻
し、再び通常運転を行う。
【0059】汚泥液5の水位Hが水位H1以上である場
合(NO)には、引き続き汚泥液5の水位Hが水位H2
以上である否かを水位検知装置22からの高水位信号S
2の入力の有無により判断する。汚泥液5の水位Hが水
位H2未満(NO)であれば、モータMの回転数M0及び
抵抗板29の開度f1を維持して、中水位運転を継続
し、水位H2以上(YES)であれば、抵抗板29の開
度fをf1に維持したままで、モータMの回転数を所定
の回転数M1に上げ、高水位運転に移行する。
【0060】高水位運転に移行した場合では、まず、汚
泥液5の水位Hが水位H1未満であるかを水位検知装置
22からの中水位信号S1の有無によって判断する。汚
泥液5の濃縮・脱水不良が解消されて、中水位信号S1
が解消され汚泥液5の水位Hが水位H1未満になった場
合(YES)には、モータMの回転数をM0に、抵抗板
29の開度をf0に戻し、通常運転を行う。
【0061】汚泥液5の水位Hが、水位H1以上の場合
(NO)には、引き続き汚泥液5の水位Hが水位H3
上であるか否かを水位検知装置22からの異常水位信号
3の入力の有無により判断する。汚泥液5の水位Hが
水位H3未満(NO)であれば、モータの回転数M1及び
抵抗板29の開度f1を維持し、高水位運転を継続す
る。水位H3以上(YES)であれば、給汚を停止する
とともに、警報を鳴らす。なお、制御装置Cの動作手順
は、図5、図6に示された上記手順に限定されるもので
はない。
【0062】
【発明の効果】本発明では、脱水処理槽の重力脱水部の
汚泥液水位が上昇した場合において、予め定められた所
定水位に達した時に、回転濾過体の回転を担うモータの
回転数を上げるように自動制御し、汚泥搬送量(汚泥処
理量)を増加させ、自動的に水位を下げるように工夫し
たので、汚泥脱水処理のための継続運転を確保しなが
ら、汚泥液の水位を、人手を介さずに自動的に調整でき
る。
【0063】また、本発明では、脱水処理槽の排出口部
分に設けられた脱水圧調節手段を、水位検知手段からの
水位情報に基づいて制御するように工夫することもでき
るので、予め定められた所定水位に汚泥液の水位が上昇
した場合には、自動的に抵抗板の抵抗力を弱めたり、排
出口の開口量を大きくしたりして、排出口からの脱水ケ
ーキの排出量を自動調節し、汚泥液の水位を自動調整す
ることができる。
【0064】従って、本発明によれば、汚泥液の脱水処
理工程における汚泥液のオーバーフローを自動制御によ
って確実に防止できるので、作業者は水位上昇の監視作
業から開放される。また、汚泥液のオーバーフローを確
実に防止できるので、周辺環境を汚染してしまうという
心配をする必要がなくなるので、作業者の精神的負担を
軽減できる。さらには、水位上昇の際の汚泥供給を停止
(中断)対策が全く不要となるので、汚泥液の再調質作
業等に煩わされることがなくなるから大変便利であり、
汚泥供給を継続できるため、汚泥脱水処理効率を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る汚泥脱水処理装置(1)の構成を
簡略に示す図
【図2】同装置(1)の脱水処理槽(2)を上方から見
た部分図
【図3】水位検知装置(22)の構成を簡易に表した図
【図4】脱水圧調整装置(30)部分を拡大して示す図
【図5】制御装置(C)の動作に関する一実施例を簡易
なフローチャートで表す図
【図6】制御装置(C)の動作に関する他の実施例を簡
易なフローチャートで表す図
【図7】従来の汚泥脱水処理装置(50)の基本構成を
簡易に表す図
【符号の説明】
1 汚泥脱水処理装置 2 脱水処理槽 3 供給口 4 排出口 5 汚泥液 6 濾体列(上段) 6a〜6e 濾体列6を構成する回転濾過体 7 濾体列(下段) 7a〜7j 濾体列7を構成する回転濾過体 8 回転軸 10 大円板 11 小円板 15 脱水ケーキ 20 脱水圧調節手段である脱水圧調節装置(錘加重方
式) 22 水位検知手段である水位検知装置 30 脱水圧調節手段である脱水圧調節装置(エアシリ
ンダー方式) S1 中水位信号 S2 高水位信号 S3 異常高水位信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D026 BA03 BB01 BC01 BF11 BH01 BH07 4D059 AA03 BE07 BE13 CB18 EA20 EB20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数枚の円板が回転軸方向に配列された
    回転濾過体が交接列をなして複数並設されることによっ
    て形成された濾体列が、上下ニ段に対向配置され、前記
    回転濾過体を回転させることによって、供給口から導入
    した汚泥液を濾過脱水しながら搬送し、排出口から脱水
    ケーキを排出する構成の脱水処理槽と、 前記脱水処理槽内に導入された汚泥液の水位検知手段
    と、 該水位検知手段によって検知された水位情報に基づい
    て、前記回転濾過体の回転速度を制御する回転制御手段
    と、 が設けられたことを特徴とする汚泥脱水処理装置。
  2. 【請求項2】 多数枚の円板が回転軸方向に配列された
    回転濾過体が交接列をなして複数並設されることによっ
    て形成された濾体列が、上下ニ段に対向配置され、前記
    回転濾過体を回転させることによって、供給口から導入
    した汚泥液を濾過脱水しながら搬送し、排出口から脱水
    ケーキを排出する構成の脱水処理槽と、 前記脱水処理槽内に導入された汚泥液の水位検知手段
    と、 前記脱水ケーキの排出流量を制限することによって汚泥
    液の脱水圧を調節するように構成された脱水圧調節手段
    と、を備え、 前記脱水圧調節手段は、前記水位検知手段によって検知
    された水位情報に基づいて制御されることを特徴とする
    汚泥脱水処理装置。
  3. 【請求項3】 多数枚の円板が回転軸方向に配列された
    回転濾過体を、交接列をなして複数並設することにより
    形成した濾体列を、上下ニ段に対向配置し、前記回転濾
    過体を回転させることによって、汚泥液を濾過脱水しな
    がら搬送し、脱水ケーキを排出する脱水処理工程を少な
    くとも含む汚泥脱水処理方法において、 前記脱水処理工程は、前記脱水処理槽の導入された前記
    汚泥液の水位を検知し、この水位情報に基づいて、前記
    回転濾過体の回転速度を制御する工程と前記脱水ケーキ
    の排出流量を制限することによって汚泥液の脱水圧を調
    節する工程のいずれか一方又は両方を行うことを特徴と
    する汚泥脱水処理方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014076418A (ja) * 2012-10-10 2014-05-01 Tsurumi Mfg Co Ltd 固液分離装置
JP2018178700A (ja) * 2017-04-12 2018-11-15 三起鉄工株式会社 ディスクスクリーン装置の運転方法
JP2019042685A (ja) * 2017-09-04 2019-03-22 株式会社鶴見製作所 固液分離装置
JP2021016834A (ja) * 2019-07-22 2021-02-15 株式会社クリタス 汚泥脱水処理装置及び汚泥脱水処理方法

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