JP2002043220A - X線露光装置 - Google Patents

X線露光装置

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JP2002043220A
JP2002043220A JP2001149563A JP2001149563A JP2002043220A JP 2002043220 A JP2002043220 A JP 2002043220A JP 2001149563 A JP2001149563 A JP 2001149563A JP 2001149563 A JP2001149563 A JP 2001149563A JP 2002043220 A JP2002043220 A JP 2002043220A
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ray
plasma
exposure apparatus
manufacturing
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JP2001149563A
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Mitsuaki Amamiya
光陽 雨宮
Yutaka Watanabe
豊 渡辺
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • X-Ray Techniques (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Plasma Technology (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスクパターンサイズの増大とともにレジス
トパターン幅を大きくし、制御できるパラメータを増加
させ、より適切なレジストパターンを得る。 【解決手段】 所定のプロキシミティギャップでもって
近接してマスクステージ20に配置したマスク1とウエ
ハステージ3に配置したウエハ2にX線を照射すること
で該マスク1のパターンを該ウエハ2に露光転写するX
線露光装置であって、X線は露光中に複数の位置A1
2 ,……An でプラズマを発生させるプラズマX線源
により供給され、プラズマX線源は電極31,32間に
パルス状の電圧を印加してプラズマを発生させる方式で
あり、更に磁極33,34間の磁場によりプラズマを移
動させる手段を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、ICやL
SI等の半導体チップ、液晶パネル等の表示素子、磁気
ヘッド等の検出素子やCCD等の撮像素子といった各種
デバイスの製造に用いられるX線露光装置、およびマス
クなどの原版とそれを用いたデバイス製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の高密度高速化に
伴い、集積回路のパターン線幅が縮小され、半導体製造
方法にも一層の高性能化が要求されてきている。このた
め、半導体製造工程中のリソグラフィ工程のうちレジス
トパターンの形成に用いる露光装置にも、KrFレーザ
(波長248nm)、ArFレーザ(波長193n
m)、F2 レーザ(波長157nm)などの極端紫外線
やX線(0.2〜1.5nm)などの徐々に短い露光波
長を利用したステッパが開発されている。
【0003】このうち、X線を用いた露光では、所望の
パターンが形成された原版であるX線マスクをレジスト
が塗布された基板であるウエハに近接させ、X線マスク
の上からX線を照射させ、マスクパターンがウエハ上に
転写される。
【0004】高輝度のX線を得るために、シンクロトロ
ン放射光を用いて露光する方法が提案され、100nm
以下にパターンを転写できることが示されてきた。とこ
ろが、シンクロトロン放射光源は、大掛かりな設備を必
要とするため、半導体装置の量産においては有効である
が、試作等にも使用できる小型で強力なX線を発生させ
るX線源を使用した露光装置も考案されている。その一
つは、米国特許第4896341号に係る公報に示され
るようにレーザプラズマ線源と呼ばれるもので、レーザ
からのレーザ光をターゲットに照射してプラズマを発生
させ、プラズマから発生するX線を使用しようとするも
のであり、もう一つは、Journal of vacuum science te
chnology 19(4) Nov/Dec 1981,第1190頁に示されるよう
に、ガス中で放電によってピンチプラズマを発生させ、
X線を発生させようとするものである。なお、プロキシ
ミティタイプではないが、複数のプラズマX線発光点を
有するX線源の提案が特開平9−115803号公報に
なされている。
【0005】いずれの光源を使用するにしても、プロキ
シミティX線露光においては、回折を利用するために、
転写パターンの解像性が低下する。X線の波長は短く解
像性の低下は小さい。しかし、転写しようとするパター
ンが微細になるに連れて、その解像性の低下が問題にな
ってくる事が分かってきた。
【0006】例えば、ウエハ面のX線強度分布を図4に
実線で示す。これは、吸収体を0.25μm厚さのWと
し、X線マスクとウエハの間隔を10μm、マスク上に
完全に平行なX線が照射されたとして、フレネル積分で
計算した結果得られるものである。マスク形状は、開口
90nm/吸収体90nmのラインアンドスペース状の
パターンである。開口の下以外にも、X線強度のピーク
が現れている。このパターンをネガレジスト上に転写し
現像した場合、一定値以上のX線強度の位置のレジスト
が現像後残り、パターンとして解像される。この一定値
は、スライスレベルと考えられ、レジストの種類、現像
時間や現像液の種類、温度によって決定される。また、
化学増幅型レジストの場合、PEB(Post Exposure Ba
ke)の条件、即ち、温度、時間によっても決定される。
【0007】例えば、図4は、十分に広い開口の下のX
線強度でウエハ面のX線強度分布を規格化したものを示
している。スライスレベル=1.0とした場合、X1と
X2の間のレジストが現像後に残ると考えられる。その
レジストパターン幅は、正確には光学像の大きさL12
(=X2−X1)とは異なるものの、ほぼ一致すること
が分かっており、66nmとなる。
【0008】次に、順次、開口の大きさを変えて、X線
強度分布を計算し、レジストパターン幅を光学像の大き
さから求める。これを図6中の実線として示す。横軸に
開口の幅を、縦軸にレジストパターンサイズをとった。
さらに、これらについて、スライスレベルを0.8、
0.6、0.4と変えてそれぞれ、点線、破線、一点鎖
線として示した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6か
らマスクパターンサイズ即ち開口の大きさが大きくなる
に連れて、レジストパターンの幅が大きくなるとは限ら
ず、逆に小さくなっている開口の領域や変化しない領域
が存在することが分かる。これは、この領域の複数のサ
イズのパターンが混在するマスクを用いて露光すること
は、もはや困難なことを示している。
【0010】以上のことから、マスクパターンサイズが
大きくなりウエハ面に到達するX線量が増大するにも関
わらず、レジストパターンが大きくならない領域が存在
し、マスクパターンを転写することが困難になっている
事が分かった。この原因は、そのマスクパターンサイズ
の領域では、開口を通過したX線が、回折ピークに集ま
りX線強度が高くなる方に働き、X線強度のパターンの
幅を広げる方向に働かないことが原因である。例えば、
図5は、開口の大きさが120nmのX線強度分布を示
すものであるが、開口の大きさが90nmのX線強度分
布(図4)と比べると、ピーク強度が1.5倍程度高く
なっている。開口の大きさの比以上にピーク強度が大き
くなっているため、開口の大きさが増えているにもかか
わらず、逆にピークの幅が小さくなっている。
【0011】もし、何らかの方法で、回折ピーク強度が
高くなったX線量を、回折ピークの幅を大きくする方に
変換できれば、即ち、X線強度分布を適当な量だけぼか
すことができれば、マスクパターンサイズの増大ととも
にレジストパターン幅を大きくすることができるはずで
ある。
【0012】この手段として、一つは、マスク吸収体の
形状やX線のスペクトルを変えて、ウエハ面のX線強度
分布を変化させることが考えられる。しかし、これらの
方法は、装置が複雑になる他、所望のパターンが得られ
ない可能性があり、もっと優れた方法が望まれる。
【0013】本発明は、マスクパターンサイズの増大と
ともにレジストパターン幅を大きくすることを可能に
し、制御できるパラメータが増加し、より適切なレジス
トパターンを得ることができるプロキシミティタイプの
X線露光装置や方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明は、所定のプロキシミティギャップでもって
近接して配置した原版と基板にX線を照射することで該
原版のパターンを該基板に露光転写するX線露光装置に
おいて、露光中に複数の位置でプラズマを発生させるプ
ラズマX線源を備え、前記X線は該プラズマX線源によ
り供給されることを特徴とする。前記プラズマX線源
は、電極間にパルス状の電圧を印加してプラズマを発生
させる方式であることが望ましい。また、本発明は、更
に、磁場、電場、またはX線源の電極の変位のいずれか
によりプラズマを移動させる手段を有していてもよい。
【0015】また、本発明は、ターゲットとレーザ光源
を有しターゲット上にレーザ光を照射してプラズマ生成
によってX線を発生させるX線源を備え、所定のプロキ
シミティギャップでもって近接して配置した原版と基板
に前記X線を照射することで該原版のパターンを該基板
に露光転写するX線露光装置において、前記X線源は露
光中に前記ターゲット上の複数の位置に前記レーザ光を
照射することを特徴とすることも可能である。また、本
発明に係るデバイス製造方法は、ターゲット上にレーザ
光を照射してプラズマ生成によってX線を発生させ、所
定のプロキシミティギャップでもって近接して配置した
原版と基板に前記X線を照射することで該原版のパター
ンを該基板に露光転写する際、露光中に前記ターゲット
上の複数の位置に前記レーザ光を照射することを特徴と
する。
【0016】本発明に係るX線露光装置またはデバイス
製造方法では、前記プラズマの生成位置の大きさDが、
6nm×L/g<D<2Wr×L/g(L:線源と原版
の距離、g:プロキシミティギャップ、D:プラズマ発
生位置の直径)の条件を満たすことが望ましく、ある輝
度分布をもつようなX線強度となるようにレーザ光を照
射してプラズマを生成させる場合、1.5nm×L/g
<r<0.5×Wr×L/g(L:線源と原版の距離、
g:プロキシミティギャップ、r:その輝度分布が正規
分布であるとした場合の標準偏差)の条件を満たすこと
が望ましい。また前記複数の位置にレーザ光を照射する
手段は、ターゲットに照射するためのレーザ光を反射さ
せ角度を変化させるミラーを備えて構成されていてもよ
いし、ターゲット上の異なる位置に焦点が合わせられる
複数のレーザ光源を備えて構成されていてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態および作用】本発明は、何らかのボ
ケを利用する方法を利用している。ボケを利用するとい
うことは、ウエハ面上のX線強度分布を畳み込む計算に
対応する物理的な操作を行い、ボケを利用しない場合の
ウエハ面上のX線強度分布と異なる露光強度分布を得る
ことである。
【0018】ここで、露光強度分布を得ることとは、平
行なX線強度分布を畳み込んで露光終了後に得られる強
度分布とすることをいう。初めに、どの程度のボケを利
用したらよいか見るための計算を示す。図4に示すX線
強度分布(実線)を正規分布関数で畳み込んだグラフを
点線と破線で示す。点線と破線は、それぞれボケ量を標
準偏差σ=30nmとσ=50nmとして正規分布関数
で畳み込んだものである。
【0019】図6と同様に、各サイズの開口のX線強度
分布をσ=30nmで畳み込み、スライスレベルを1.
0、0.8、0.6、0.4にとり、レジストの線幅を
求めて図7に示す。図7から分かるように、マスクパタ
ーンサイズが大きくなっても、レジストパターンが大き
くならない領域は存在せず、マスクパターンの変化量と
レジストパターンの変化量がかなり近いこと即ちマスク
パターンとレジストパターンの変化量の間に線形性があ
ることを示している。これはマスクパターンに忠実なレ
ジストパターンが転写できることを意味している。
【0020】さらに、標準偏差σ=50nmとして、マ
スクパターンとレジストパターンの関係を図8に示す。
スライスレベルやギャップは図7と同じである。図7
(σ=30nm)と比較して、図8(σ=50nm)
は、線形性が更に強くなっていることを示している。即
ち、レジストパターンのマスクパターンに対する忠実性
が増加したことを意味している。しかし、その反面、解
像可能な最小寸法が大きくなっている。例えば、スライ
スレベルを0.6としたときに、標準偏差σ=30nm
の解像限界が50nm(マスク寸法)で、σ=50nm
の解像限界が70nmである。
【0021】σ=30nmがよいか、σ=50nmがよ
いかは、マスクパターンとレジストパターンの線形性を
重視するか、限界解像度を重視するかによって、プロセ
ス毎または作製デバイスによって決めればよい。
【0022】次に、物理的な畳み込み手段について述べ
る。光源の大きさを利用して、ウエハ面に投影されたX
線強度分布(図4の実線)を畳み込み、図4の点線や破
線の露光強度分布を得る方法について述べる。図3から
分かるように、マスク1上の一点に、光源の各点からく
るX線4があり、その進行方向は平行でなく、発散角2
αを持っている。そのため、マスクパターンの開口を通
過したX線は、すべて同じウエハ位置に転写されるので
はなく、連続的に2δずれた位置に転写される。その長
さ2δは、光源の大きさ2r、光源とマスク間の距離
L、マスクとウエハの距離(プロキシミティギャップ)
gによって、以下のように表せる。 δ=r×g/L (1)
【0023】従って、プロキシミティギャップg=10
μm、光源とマスク間の距離L=500mmという露光
系において、X線光源の輝度分布がガウシアン分布の場
合、その強度がピークのexp(−1/2)に減衰する
位置を光源の片側の大きさ(標準偏差)rとすれば、r
=1.5mmで、δ=30nmとなる。このようなX線
源の輝度分布を図9に示す。図9に示すX線源で露光す
れば、図4に点線で示す露光強度分布が得られ、マスク
パターンとレジストパターンの線形性では、図7に示す
関係が得られる。更に、r=3mmとすれば、標準偏差
σ=50nmとなり、図4に破線で示す露光強度分布が
得られ、マスクパターンとレジストパターンの線形性で
は、図8に示す関係が得られる。
【0024】また、一様分布関数で畳み込む場合に、ガ
ウシアン分布関数で畳み込んだ分布(標準偏差δ0)と
同じ結果を得るには、一様分布の幅δをδ=√3×δ0
となるように選べばよいことが分かっている。したがっ
て、X線光源の輝度分布が一様分布(輝度が均一)の場
合には、ボケ量δ=30nmの露光強度分布を得るため
には、図10に示すように、光源の大きさrをr=2.
6mm(=√3×1.5mm)に選べばよい。図10に
示す均一な輝度分布の線源と図9に示す輝度分布がガウ
シアン分布の線源とで露光した露光強度分布が等しくな
る。
【0025】次に、レーザプラズマ線源の場合、発生す
るプラズマの大きさは半径0.05mm程度である。従
って、式(1)からδ=1nmとなり、得られる露光強
度分布は図4に実線で示すX線強度分布とほとんど変わ
らず、マスクパターンとレジストパターンの線形関係は
図6のようになることが予想され、像の転写が困難な状
況である。
【0026】発生するプラズマの大きさは照射するレー
ザ光源のスポット径に依存するので、レーザ光源のスポ
ット径を大きくすればプラズマの径は大きくなる。これ
により、所望の大きさの光源サイズが得られることは明
白である。しかし、照射するレーザ光のスポット径が大
きくなるとプラズマの密度が急激に下がり、発生するX
線強度が急激に減少し、実用的ではない。
【0027】プラズマを生成するためのYAGレーザ
は、繰り返し周波数100Hz以上で発光することが可
能であると同時に、レジストを露光するには数100パ
ルス以上のプラズマを発生させる必要がある。そこで、
1露光中に、複数のレーザ照射が行われ、複数回プラズ
マX線が発生し露光が行われる場合、レーザのスポット
径を変えずに、レーザの照射位置を所望の線源形状とな
るように移動させることで、X線強度を低下させずにボ
ケ量を入れることができる。1露光中とは、マスクまた
はウエハをステップさせずに同じ画角内に露光を行うこ
ととする。
【0028】例えば、ボケ量30nmの露光強度分布を
得るためには、レーザの照射範囲を標準偏差1.5mm
の正規分布関数のX線強度となるよう照射するか、レー
ザの照射範囲を2.6mmの円になるように均一に照射
すればよい。
【0029】ここで、標準偏差1.5mmの正規分布関
数のX線強度となるよう照射するとは、レーザの照射エ
ネルギを変えるのでなく、X線強度が高い位置はレーザ
の照射密度を大きくするなど、照射密度を変えて照射を
行うことをいう。さらに、標準偏差1.5mmの正規分
布の光源の場合、その2倍程度の大きさの広がりを考慮
すればよい。即ち、直径で6mm程度の線源があればよ
いことになる。ここで、プロキシミティX線露光におけ
るプラズマの生成位置の最適範囲を一般化して説明す
る。プラズマの生成位置の最大範囲は、ボケ量△が解像
線幅Wrより小さいことが必要であるから、以下の式1
の条件が必要となる。 △<Wr (式1)
【0030】さらに、最小のボケ量として、通常10n
m程度は必要である。10nm程度の小さいボケ量で
は、プラズマの生成位置の大きさ以外に、ステージの振
動量、X線の吸収によって発生する二次電子の拡がりを
校了する必要が出てくる。従って、これらの3要素を等
分に分割して、プラズマの生成位置の大きさによるボケ
量△は、3nm以上となるので、以下の式2が成立す
る。 3nm<△ (式2) 式1、式2、ならびに前述の式△=R×g/Lから、次
の条件が得られる。 3nm<R×g/L<Wr ここで、プラズマの生成位置の大きさD(直径)は、D
=2Rであるので、以下の式3となる。 6nm×L/g<D<2Wr×L/g (式3) (L:線源とマスクの距離、g:プロキシミティギャッ
プ、D:プラズマ発生位置の直径)
【0031】また、標準偏差rの正規分布関数のX線強
度となるように、すなわちある輝度分布を持つようなX
線となるようにレーザを照射して、プラズマを発生させ
る場合、プラズマの発生位置の大きさDは、D=4rと
考えられるので、以下の式4が得られる。 1.5nm×L/g<r<0.5×Wr×L/g (式4)
【0032】
【実施例】図16は本発明の実施例に係るX線露光装置
の概略構成図である。図16に示すように、このX線露
光装置60は光源61を含む光源システムを有する。光
源システムからのX線は、基板としてのウエハを露光す
るためにチャンバ63内に供給される。チャンバ63内
には矢印の方向にそれぞれ移動可能なウエハステージ3
とマスクステージ20、マスクホルダ65、およびウエ
ハチャック67等が設置されている。マスクホルダ65
はマスクステージ20にマスクを維持する機構であり、
ウエハチャック67はウエハステージ3にウエハを維持
する機構である。
【0033】相対位置検出系68は、図1に示すような
ウエハ2とマスク1の相対位置ずれを検出する。ウエハ
ステージ3はこの検出結果に基づいて、マスク1とウエ
ハ2が相対位置合わせされるように駆動される。その上
で露光が実行される。
【0034】また、このX線露光装置60は、マスク搬
送システム71およびウエハ搬送システム72も有し、
マスク1とウエハ2をチャンバ63内に供給し、それぞ
れマスクホルダ65とウエハチャック67にロードす
る。更に環境コントローラ69がチャンバ63内の雰囲
気を管理する。
【0035】(実施例1)図1は本発明の実施例1に係
るX線露光装置の要部を示す構成図である。図1におい
て、1は原版であるマスク、2は基板であるウエハ、3
はウエハステージ、4はX線、5はレーザ、6はレーザ
光、7はターゲットである銅製のテープ、8はミラー、
9はプラズマ、10は開口である。そして、本実施例に
係るX線露光装置は、ウエハステージ3、レーザ5、タ
ーゲット7、およびミラー8等を備えて構成されてい
る。
【0036】上述のような構成のこのX線露光装置は、
以下のように動作して露光が行われる。マスク1がウエ
ハ2に対して所定の位置に来るように、マスクステージ
20を移動させて設定する。次に、YAGレーザのよう
な高輝度のパルスレーザ5から、パルス状のレーザ光6
が放射され、ミラー8で反射され、ターゲットであるテ
ープ7上の点A1に集光される。テープ7の表面の位置
A1にプラズマ9が発生する。プラズマ9は、φ0.1
mmの円柱状をしている。プラズマ中の励起原子が再結
合する際にX線4が発生し、マスク1を照射し、マスク
1を透過したX線4がウエハ面上に照射される。そのと
きのX線強度分布は、図4中の実線で示すように開口1
0の下以外にもピークをもつ分布である。また、開口1
0の中心を通過したX線4は、図1中のB1点に照射さ
れる。
【0037】次に、ミラー8の角度をずらして、テープ
7上に集光させる。このとき集光される位置は、位置A
2である。そのため、前回のプラズマが発生した位置A
1に対しずれた位置A2にプラズマが発生し、X線4が
放射される。このX線4は、マスク1の開口10を通過
しウエハ面上に照射される。また、そのとき、開口10
の中心を通過したX線4は、図1中のB2点に照射され
る。このB2点は、前回のプラズマによるX線4の照射
位置B1に対しずれている。
【0038】このようにして順次、ミラー8の角度を変
えて、プラズマが発生する位置をずらすことで、開口1
0を透過したX線4が照射される位置を移動させて露光
を行う。N回プラズマ9を発生させ、プラズマ9が発生
する位置が、Anまできたら露光を終了する。このと
き、プラズマ9の発生回数即ち露光回数Nは、必要な露
光量がウエハ2に照射されるように決められる。さらに
A1とAnの距離は、必要なボケ量から決定される。
【0039】例えば、ボケ量が正規分布の標準偏差で3
0nmだけ必要で、X線源位置である所のプラズマ9発
生位置とマスク1との距離が500mmであり、マスク
1とウエハ2との距離が10μmの場合、A1とAnの
距離を5.2mmにとり、プラズマ9を等間隔で発生さ
せるようにミラー8を回転させればよい。また、A1と
Anの距離を6mmにとり、プラズマ9を発生させる位
置と相対頻度が図9に示す分布となるようにしてもよい
し、更には、ミラー8の回転角を調節して他の輝度分布
を作ってもよい。このようにして、1画角内の露光が終
了した後、ウエハステージ3がステップされ、次の画角
に露光が行われる。
【0040】また、プロセスによっては、露光すべきマ
スクパターンの線幅が、それほど小さくないが、焼き付
けられたレジストパターンの線幅との間に線形性が必要
という場合には、ボケ量が標準偏差σ=30nm以外の
例えばσ=50nmの露光強度分布となるように露光し
た方がよいことは前に述べた。その場合、ボケ量が標準
偏差σ=30nmとσ=50nmとの露光の間に、アラ
イメント誤差が生じないように、両者の線源の中心位置
が一致するようにレーザ5とミラー8を調節する。
【0041】なお、以上、簡単のため1次元のX線源で
1次元のマスクパターンを転写した場合を例として説明
したが、実際のパターンは2次元状のパターンであり、
紙面に垂直な方向のX線源の輝度分布も紙面に平行な輝
度分布と同様の分布をしているのが望ましい。
【0042】(実施例2)図2は本発明の実施例2に係
るX線露光装置を示す要部の構成図である。図におい
て、1は原版であるマスク、2は基板であるウエハ、3
はウエハステージ、4はX線、5はレーザ、6はレーザ
光、7はターゲットである銅製のテープ、8はミラー、
9はプラズマ、10は開口である。また、11,12,
13はレーザであり、14,15,16はミラーであ
り、17,18,19はプラズマである。本実施例に係
るX線露光装置のX線源は、それぞれがターゲット7上
の異なる位置を照射するための複数のレーザ5,11,
12,13、ターゲット7、および複数のミラー8,1
4,15,16等を備えて構成されている。
【0043】本実施例に係るX線露光装置の動作につい
て説明する。本実施例は、複数のYAGレーザを用い、
複数点でプラズマを発生させる構成例である。予め、複
数のレーザ5,11,12,13で発生する各レーザ光
が対応するそれぞれのミラー8,14,15,16によ
ってターゲット7の異なる位置にその焦点を結ぶように
調節されており、全レーザ光によって、所定の大きさの
X線発生源を作るような構成となっている。各レーザ光
の照射のON/OFFを独立して制御することで、実質
的なX線発生源サイズを変更することもできる。本実施
例に係るX線露光装置は、実施例1に係るX線露光装置
のようにミラー8を動かしてプラズマ9の発生位置を移
動させるのではなく、ミラー8,14,15,16は動
かす必要がないため、信頼性が向上すると共に構造が簡
単になるという利点がある。また、光ファイバを用いて
レーザ光の角度を変えるレーザプラズマ線源では光ファ
イバの角度を変えて、レーザの照射位置を変えプラズマ
が発生する位置を変えてもよい。
【0044】以上、プラズマX線源のうち、レーザを用
いて、プラズマを発生させるレーザプラズマX線源を用
いたX線露光装置について説明した。その他、本発明
は、放電を使用してプラズマを発生させるガスプラズマ
X線源にも使用できる。この場合、もともとの電場以外
に外から電場を加えて、プラズマを発生させる位置を移
動させればよい。
【0045】(実施例3)プラズマX線源を用いた露光
装置に本発明を応用した例を図17に示す。この実施例
3では、プラズマX線源であるZピンチ型のX線源を用
いた場合ついて説明する。
【0046】30は高速バルブであり、これを開くとガ
ス導入路35にガスが導入される。31と32は対向し
た電極であり、この電極31,32間に電圧を印加し放
電させる。33と34は磁極であって電極31と32の
間に位置しており、両磁極33,34の間に掛ける磁場
でプラズマの発生位置を移動させる。35はガス導入路
である。40は、真空のX線源のある雰囲気とマスク1
およびウエハ2のあるHe雰囲気の露光室を分離するた
めのBeのX線窓である。
【0047】基本構成を示した図17を用い、本実施例
に係る露光装置の動作を説明する。まず、予め真空に排
気された一対の電極31,32の間に、高速バルブ30
を開いてガスを導入する。ガスは、ガス導入路35を通
って一対の電極31,32の間に円筒状のガスの固まり
を形成する。この時、電極31,32の間に、パルス状
の電圧を印加すると、ガス中を電流が流れる。ガス中を
電流が流れるプラズマが発生すると同時に、電流によっ
て作られる磁場によって、プラズマは電極の中心に向か
う力を受けて収縮する。その時、前述の電流が作る磁場
以外に、磁極33と34に磁場が掛かっていると、プラ
ズマの発生位置が中心から移動する。この磁場の強度に
よって、プラズマ発生位置をA1 ,A2 ,……An と移
動させることができる。プラズマの発生位置の移動は、
1露光中に行われればよいことは既に述べた。従って、
通常のプラズマ線源のように複数回の放電で複数回のプ
ラズマを発生させて、1回の露光を行う場合、プラズマ
が発生している時間中に磁場を変化させる必要はなく、
プラズマを発生させる毎に磁場を変化させればよい。磁
極は2個である必要はなく3個または、それ以上でもよ
い。
【0048】以上、プラズマの発生位置の移動に磁場を
用いたが、電場を用いて移動させてもよい。あるいは、
機械的に電極の位置を変化させてプラズマの発生位置を
変化させてもよいが、その場合X線源全部を移動させる
ほか、一方の電極を移動または震動させてもよい。
【0049】(実施例4)実施例4におけるプラズマX
線源は、上述のZピンチ型のX線源以外にも多くのプラ
ズマX線源があり、それらはいずれも本発明に応用でき
る。例えば、SPIE Vol.316(1981)
p.196に、図18に示すような、同軸型のプラズマ
X線源が示されている。これは、内側の電極41と外側
の電極42が同軸構造をなし、その電極41,42間
に、パルス状の電圧を印加すると、電極と磁場の相互作
用により、シート状のプラズマが、C1,C2,C3,
C4と移動し、位置Dでプラズマがピンチし、強いX線
4が発生する。前述の実施例と同様に、外部から磁場ま
たは電場を掛けるか、線源を震動させる等で、プラズマ
が発生する位置を移動させることができる。
【0050】(半導体生産システムの実施例)次に、本
発明に係るX線露光装置を用いた半導体デバイス(IC
やLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜
磁気ヘッド、マイクロマシン等)の生産システムの例を
説明する。これは半導体製造工場に設置された製造装置
のトラブル対応や定期メンテナンス、あるいはソフトウ
ェア提供などの保守サービスを、製造工場外のコンピュ
ータネットワークを利用して行うものである。
【0051】図11は全体システムをある角度から切り
出して表現したものである。図中、101は半導体デバ
イスの製造装置を提供するベンダ(装置供給メーカ)の
事業所である。製造装置の実例としては、半導体製造工
場で使用する各種プロセス用の半導体製造装置、例え
ば、前工程用機器(露光装置、レジスト処理装置、エッ
チング装置等のリソグラフィ装置、熱処理装置、成膜装
置、平坦化装置等)や後工程用機器(組立て装置、検査
装置等)を想定している。事業所101内には、製造装
置の保守データベースを提供するホスト管理システム1
08、複数の操作端末コンピュータ110、これらを結
んでイントラネット等を構築するローカルエリアネット
ワーク(LAN)109を備える。ホスト管理システム
108は、LAN109を事業所の外部ネットワークで
あるインターネット105に接続するためのゲートウェ
イと、外部からのアクセスを制限するセキュリティ機能
を備える。
【0052】一方、102〜104は、製造装置のユー
ザとしての半導体製造メーカの製造工場である。製造工
場102〜104は、互いに異なるメーカに属する工場
であっても良いし、同一のメーカに属する工場(例え
ば、前工程用の工場、後工程用の工場等)であっても良
い。各工場102〜104内には、夫々、複数の製造装
置106と、それらを結んでイントラネット等を構築す
るローカルエリアネットワーク(LAN)111と、各
製造装置106の稼動状況を監視する監視装置としてホ
スト管理システム107とが設けられている。各工場1
02〜104に設けられたホスト管理システム107
は、各工場内のLAN111を工場の外部ネットワーク
であるインターネット105に接続するためのゲートウ
ェイを備える。これにより各工場のLAN111からイ
ンターネット105を介してベンダ101側のホスト管
理システム108にアクセスが可能となり、ホスト管理
システム108のセキュリティ機能によって限られたユ
ーザだけにアクセスが許可となっている。具体的には、
インターネット105を介して、各製造装置106の稼
動状況を示すステータス情報(例えば、トラブルが発生
した製造装置の症状)を工場側からベンダ側に通知する
他、その通知に対応する応答情報(例えば、トラブルに
対する対処方法を指示する情報、対処用のソフトウェア
やデータ)や、最新のソフトウェア、ヘルプ情報などの
保守情報をベンダ側から受け取ることができる。各工場
102〜104とベンダ101との間のデータ通信およ
び各工場内のLAN111でのデータ通信には、インタ
ーネットで一般的に使用されている通信プロトコル(T
CP/IP)が使用される。なお、工場外の外部ネット
ワークとしてインターネットを利用する代わりに、第三
者からのアクセスができずにセキュリティの高い専用線
ネットワーク(ISDNなど)を利用することもでき
る。また、ホスト管理システムはベンダが提供するもの
に限らずユーザがデータベースを構築して外部ネットワ
ーク上に置き、ユーザの複数の工場から該データベース
へのアクセスを許可するようにしてもよい。
【0053】さて、図12は本実施形態の全体システム
を図11とは別の角度から切り出して表現した概念図で
ある。先の例ではそれぞれが製造装置を備えた複数のユ
ーザ工場と、該製造装置のベンダの管理システムとを外
部ネットワークで接続して、該外部ネットワークを介し
て各工場の生産管理や少なくとも1台の製造装置の情報
をデータ通信するものであった。これに対し本例は、複
数のベンダの製造装置を備えた工場と、該複数の製造装
置のそれぞれのベンダの管理システムとを工場外の外部
ネットワークで接続して、各製造装置の保守情報をデー
タ通信するものである。図中、201は製造装置ユーザ
(半導体デバイス製造メーカ)の製造工場であり、工場
の製造ラインには各種プロセスを行う製造装置、ここで
は例として露光装置202、レジスト処理装置203、
成膜処理装置204が導入されている。なお図12では
製造工場201は1つだけ描いているが、実際は複数の
工場が同様にネットワーク化されている。工場内の各装
置はLAN206で接続されてイントラネットを構成
し、ホスト管理システム205で製造ラインの稼動管理
がされている。
【0054】一方、露光装置メーカ210、レジスト処
理装置メーカ220、成膜装置メーカ230などベンダ
(装置供給メーカ)の各事業所には、それぞれ供給した
機器の遠隔保守を行うためのホスト管理システム21
1,221,231を備え、これらは上述したように保
守データベースと外部ネットワークのゲートウェイを備
える。ユーザの製造工場内の各装置を管理するホスト管
理システム205と、各装置のベンダの管理システム2
11,221,231とは、外部ネットワーク200で
あるインターネットもしくは専用線ネットワークによっ
て接続されている。このシステムにおいて、製造ライン
の一連の製造機器の中のどれかにトラブルが起きると、
製造ラインの稼動が休止してしまうが、トラブルが起き
た機器のベンダからインターネット200を介した遠隔
保守を受けることで迅速な対応が可能で、製造ラインの
休止を最小限に抑えることができる。
【0055】半導体製造工場に設置された各製造装置は
それぞれ、ディスプレイと、ネットワークインタフェー
スと、記憶装置にストアされたネットワークアクセス用
ソフトウェアならびに装置動作用のソフトウェアを実行
するコンピュータを備える。記憶装置としては内蔵メモ
リやハードディスク、あるいはネットワークファイルサ
ーバーなどである。上記ネットワークアクセス用ソフト
ウェアは、専用又は汎用のウェブブラウザを含み、例え
ば図13に一例を示す様な画面のユーザインタフェース
をディスプレイ上に提供する。各工場で製造装置を管理
するオペレータは、画面を参照しながら、製造装置の機
種401、シリアルナンバー402、トラブルの件名4
03、発生日404、緊急度405、症状406、対処
法407、経過408等の情報を画面上の入力項目に入
力する。入力された情報はインターネットを介して保守
データベースに送信され、その結果の適切な保守情報が
保守データベースから返信されディスプレイ上に提示さ
れる。またウェブブラウザが提供するユーザインタフェ
ースはさらに図示のごとくハイパーリンク機能410〜
412を実現し、オペレータは各項目の更に詳細な情報
にアクセスしたり、ベンダが提供するソフトウェアライ
ブラリから製造装置に使用する最新バージョンのソフト
ウェアを引出したり、工場のオペレータの参考に供する
操作ガイド(ヘルプ情報)を引出したりすることができ
る。ここで、保守データベースが提供する保守情報に
は、上記説明した本発明に関する情報も含まれ、また前
記ソフトウェアライブラリは本発明を実現するための最
新のソフトウェアも提供する。
【0056】次に上記説明した生産システムを利用した
半導体デバイスの製造プロセスを説明する。図14は半
導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す。
ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計
を行う。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パ
ターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ3
(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを
製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼
ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラ
フィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次
のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ
4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化す
る工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンデ
ィング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組立
て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作
製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テス
ト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイス
が完成し、これを出荷(ステップ7)する。前工程と後
工程はそれぞれ専用の別の工場で行い、これらの工場毎
に上記説明した遠隔保守システムによって保守がなされ
る。また前工程工場と後工程工場との間でも、インター
ネットまたは専用線ネットワークを介して生産管理や装
置保守のための情報がデータ通信される。
【0057】図15は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を成膜する。ステップ13(電極形成)ではウエハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では上記説明したX線露光装置によ
ってマスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ス
テップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ス
テップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外
の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では
エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ
上に多重に回路パターンを形成する。各工程で使用する
製造機器は上記説明した遠隔保守システムによって保守
がなされているので、トラブルを未然に防ぐと共に、も
しトラブルが発生しても迅速な復旧が可能で、従来に比
べて半導体デバイスの生産性を向上させることができ
る。
【0058】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、プロキ
シミティ露光中に複数の位置でプラズマを発生させるこ
とにより、プロセス上重要な因子であるレジスト上のボ
ケを変化させることができる。よってマスクパターンサ
イズの増大とともにレジストパターン幅を確実に大きく
することができ、制御できるパラメータが増加し、より
適切なレジストパターンを得ることができる。ひいて
は、より微細なパターンを露光する上でのプロセス裕度
が向上するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に係るX線露光装置を示す
要部構成図である。
【図2】 本発明の実施例2に係るX線露光装置を示す
要部構成図である。
【図3】 本発明の実施例に係るX線露光装置の説明用
図である。
【図4】 マスクパターンにより発生するウエハ面上の
X線強度分布の一例を示す図である。
【図5】 マスクパターンにより発生するウエハ面上の
X線強度分布の別の例を示す図である。
【図6】 従来のX線露光装置を用いた露光によるマス
クパターンの線幅とレジストパターンの線幅との関係を
示す図である。
【図7】 本発明に係るX線露光装置を用いた露光によ
るマスクパターンの線幅とレジストパターンの線幅との
関係の一例を示す図である。
【図8】 本発明に係るX線露光装置を用いた露光によ
るマスクパターンの線幅とレジストパターンの線幅との
関係の別の例を示す図である。
【図9】 ガウシアン分布形状をもつ線源の輝度分布を
示す図である。
【図10】 一様分布をもつ線源の輝度分布を示す図で
ある。
【図11】 本発明に係るX線露光装置を用いた半導体
デバイスの生産システムをある角度から見た概念図であ
る。
【図12】 本発明に係るX線露光装置を用いた半導体
デバイスの生産システムを別の角度から見た概念図であ
る。
【図13】 ユーザインタフェースの具体例である。
【図14】 デバイスの製造プロセスのフローを説明す
る図である。
【図15】 ウエハプロセスを説明する図である。
【図16】 本発明の実施例に係るX線露光装置を一部
破断して示した概略構成図である。
【図17】 本発明の実施例3に係るX線露光装置の要
部構成図である。
【図18】 本発明の実施例4に係るX線露光装置の光
源部の図である。
【符号の説明】
1:マスク、2:ウエハ、3:ウエハステージ、4:X
線、5:レーザ、6:レーザ光、7:ターゲットである
銅製のテープ、8:ミラー、9:プラズマ、10:開
口、11,12,13:レーザ、14,15,16:ミ
ラー、17,18,19:プラズマ、20:マスクステ
ージ、30:高速バルブ、31,32:電極、33,3
4:磁極、35:ガス導入路、40:X線窓、41:内
側の電極,42:外側の電極、60:X線露光装置、6
1:光源、63:チャンバ、65:マスクホルダ、6
7:ウエハチャック、68:相対位置検出系、69:環
境コントローラ、71:マスク搬送システム、72:ウ
エハ搬送システム、101:ベンダの事業所、102,
103,104:製造工場、105:インターネット、
106:製造装置、107:工場のホスト管理システ
ム、108:ベンダ側のホスト管理システム、109:
ベンダ側のローカルエリアネットワーク(LAN)、1
10:操作端末コンピュータ、111:工場のローカル
エリアネットワーク(LAN)、200:外部ネットワ
ーク、201:製造装置ユーザの製造工場、202:露
光装置、203:レジスト処理装置、204:成膜処理
装置、205:工場のホスト管理システム、206:工
場のローカルエリアネットワーク(LAN)、210:
露光装置メーカ、211:露光装置メーカの事業所のホ
スト管理システム、220:レジスト処理装置メーカ、
221:レジスト処理装置メーカの事業所のホスト管理
システム、230:成膜装置メーカ、231:成膜装置
メーカの事業所のホスト管理システム、401:製造装
置の機種、402:シリアルナンバー、403:トラブ
ルの件名、404:発生日、405:緊急度、406:
症状、407:対処法、408:経過、410,41
1,412:ハイパーリンク機能。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05H 1/24 H01L 21/30 531A 531S 502G Fターム(参考) 2H095 BA03 BA10 2H097 CA15 GA45 LA10 LA12 LA17 5F046 AA28 BA02 DA01 DA16 DD06 GA02 GA06 GA14 GC03

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のプロキシミティギャップでもって
    近接して配置した原版と基板にX線を照射することで該
    原版のパターンを該基板に露光転写するX線露光装置に
    おいて、露光中に複数の位置でプラズマを発生させるプ
    ラズマX線源を備え、前記X線は該プラズマX線源によ
    り供給されることを特徴とするX線露光装置。
  2. 【請求項2】 前記プラズマX線源は電極間にパルス状
    の電圧を印加してプラズマを発生させる方式であること
    を特徴とする請求項1に記載のX線露光装置。
  3. 【請求項3】 更に、磁場、電場および前記X線源の電
    極の変位のいずれかによりプラズマを移動させる手段を
    有することを特徴とする請求項1または2に記載のX線
    露光装置。
  4. 【請求項4】 ターゲットとレーザ光源を有しターゲッ
    ト上にレーザ光を照射してプラズマ生成によってX線を
    発生させるX線源を備え、所定のプロキシミティギャッ
    プでもって近接して配置した原版と基板に前記X線を照
    射することで該原版のパターンを該基板に露光転写する
    X線露光装置において、前記X線源は露光中に前記ター
    ゲット上の複数の位置に前記レーザ光を照射することを
    特徴とするX線露光装置。
  5. 【請求項5】 前記プラズマの生成位置の大きさDが、
    以下の条件を満たすことを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載のX線露光装置。 6nm×L/g<D<2Wr×L/g (L:線源と原版の距離、g:プロキシミティギャッ
    プ、D:プラズマ発生位置の直径)
  6. 【請求項6】 ある輝度分布をもつようなX線強度とな
    るようにレーザ光を照射してプラズマを生成させる場
    合、以下の条件を満たすことを特徴とする請求項1、4
    または5のいずれかに記載のX線露光装置。 1.5nm×L/g<r<0.5×Wr×L/g (L:線源と原版の距離、g:プロキシミティギャッ
    プ、r:その輝度分布が正規分布であるとした場合の標
    準偏差)
  7. 【請求項7】 前記X線源は、レーザ光源からのレーザ
    光を反射してターゲットに指向するミラーを有し、1露
    光中に前記ミラーの角度を変化させることで前記ターゲ
    ット上での前記レーザ光の照射位置を変化させることを
    特徴とする請求項1または4〜6のいずれかに記載のX
    線露光装置。
  8. 【請求項8】 前記X線源は、ターゲットと、それぞれ
    がターゲットの異なる位置を照射するための複数のレー
    ザ光を発生する複数のレーザ光源とを有し、露光中に前
    記ターゲット上の複数の位置でX線を発生することを特
    徴とする請求項1または4〜6のいずれかに記載のX線
    露光装置。
  9. 【請求項9】 ターゲット上にレーザ光を照射してプラ
    ズマ生成によってX線を発生させ、所定のプロキシミテ
    ィギャップでもって近接して配置した原版と基板に前記
    X線を照射することで該原版のパターンを該基板に露光
    転写する際、露光中に前記ターゲット上の複数の位置に
    前記レーザ光を照射することを特徴とするデバイス製造
    方法。
  10. 【請求項10】 前記プラズマの生成位置の大きさD
    が、以下の条件を満たすことを特徴とする請求項9に記
    載のデバイス製造方法。 6nm×L/g<D<2Wr×L/g (L:線源と原版の距離、g:プロキシミティギャッ
    プ、D:プラズマ発生位置の直径)
  11. 【請求項11】 ある輝度分布をもつようなX線強度と
    なるようにレーザ光を照射してプラズマを生成させる場
    合、以下の条件を満たすことを特徴とする請求項9また
    は10に記載のデバイス製造方法。 1.5nm×L/g<r<0.5×Wr×L/g (L:線源と原版の距離、g:プロキシミティギャッ
    プ、r:その輝度分布が正規分布であるとした場合の標
    準偏差)
  12. 【請求項12】 前記X線源は、前記レーザ光源からの
    レーザ光を反射して前記ターゲットに指向するミラーを
    有し、1露光中に前記ミラーの角度を変化させることで
    前記ターゲット上での前記レーザ光の照射位置を変化さ
    せることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載
    のデバイス製造方法。
  13. 【請求項13】 前記X線源は、前記ターゲットと、そ
    れぞれが前記ターゲットの異なる位置を照射するための
    複数のレーザ光を発生する複数のレーザ光源とを有し、
    露光中に前記ターゲット上の複数の位置でX線を発生す
    ることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の
    デバイス製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜8のいずれかに記載のX線
    露光装置を含む各種プロセス用の製造装置群を半導体製
    造工場に設置する工程と、該製造装置群を用いて複数の
    プロセスによって半導体デバイスを製造する工程とを有
    することを特徴とする半導体デバイス製造方法。
  15. 【請求項15】 前記製造装置群をローカルエリアネッ
    トワークで接続する工程と、前記ローカルエリアネット
    ワークと前記半導体製造工場外の外部ネットワークとの
    間で、前記製造装置群の少なくとも1台に関する情報を
    データ通信する工程とをさらに有することを特徴とする
    請求項14に記載の半導体デバイス製造方法。
  16. 【請求項16】 前記X線露光装置のベンダもしくはユ
    ーザが提供するデータベースに前記外部ネットワークを
    介してアクセスしてデータ通信によって前記製造装置の
    保守情報を得る、もしくは前記半導体製造工場とは別の
    半導体製造工場との間で前記外部ネットワークを介して
    データ通信して生産管理を行うことを特徴とする請求項
    15に記載の半導体デバイス製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項1〜8のいずれかに記載のX線
    露光装置を含む各種プロセス用の製造装置群と、該製造
    装置群を接続するローカルエリアネットワークと、該ロ
    ーカルエリアネットワークから工場外の外部ネットワー
    クにアクセス可能にするゲートウェイを有し、前記製造
    装置群の少なくとも1台に関する情報をデータ通信する
    ことを可能にしたことを特徴とする半導体製造工場。
  18. 【請求項18】 半導体製造工場に設置された請求項1
    〜8のいずれかに記載のX線露光装置の保守方法であっ
    て、前記X線露光装置のベンダもしくはユーザが、半導
    体製造工場の外部ネットワークに接続された保守データ
    ベースを提供する工程と、前記半導体製造工場内から前
    記外部ネットワークを介して前記保守データベースへの
    アクセスを許可する工程と、前記保守データベースに蓄
    積される保守情報を前記外部ネットワークを介して半導
    体製造工場側に送信する工程とを有することを特徴とす
    るX線露光装置の保守方法。
  19. 【請求項19】 請求項1〜8のいずれかに記載のX線
    露光装置において、ディスプレイと、ネットワークイン
    タフェースと、ネットワーク用ソフトウェアを実行する
    コンピュータとをさらに有し、X線露光装置の保守情報
    をコンピュータネットワークを介してデータ通信するこ
    とを可能にしたことを特徴とするX線露光装置。
  20. 【請求項20】 前記ネットワーク用ソフトウェアは、
    前記X線露光装置が設置された工場の外部ネットワーク
    に接続され前記X線露光装置のベンダもしくはユーザが
    提供する保守データベースにアクセスするためのユーザ
    インタフェースを前記ディスプレイ上に提供し、前記外
    部ネットワークを介して該データベースから情報を得る
    ことを可能にすることを特徴とする請求項19に記載の
    X線露光装置。
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