JP2003068611A - 露光装置及び半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

露光装置及び半導体デバイスの製造方法

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JP2003068611A JP2001255021A JP2001255021A JP2003068611A JP 2003068611 A JP2003068611 A JP 2003068611A JP 2001255021 A JP2001255021 A JP 2001255021A JP 2001255021 A JP2001255021 A JP 2001255021A JP 2003068611 A JP2003068611 A JP 2003068611A
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exposure
area
exposure apparatus
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Kenichi Furutoku
顕一 古徳
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スループット性能の優れた露光装置を提供
する。 【解決手段】 フォトマスク(10)のパターン有効領域
内に設けられているデバイス用パターンをウェーハ(2
0)の各ショット領域に順に露光する露光装置は、照明
範囲内に収められたフォトマスクのパターン有効領域全
体を露光光で一括照明する照明ユニット(115)と、照
明範囲に対してフォトマスクをマスク走査方向に移動す
るマスクステージ(114)と、フォトマスクのパターン
有効領域が投影される投影範囲に対してウェーハをウェ
ーハ走査方向に移動するウェーハステージ(111)と、
フォトマスクのパターン有効領域内に設けられているデ
バイス用パターンをウェーハのショット領域の一つに露
光するために少なくとも該ショット領域を投影範囲内に
収めた後、フォトマスクのパターン有効領域全体を照明
範囲内に収めた状態を維持しながらマスクステージとウ
ェーハステージの移動を同期制御する制御手段(140)
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体チップ等の
デバイスの製造において、微細回路パターンを形成する
ために用いられる露光装置及び、その露光装置を使用し
て半導体デバイスを製造する方法等に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来技術として、露光装置におけるマス
クパターン(デバイス用パターン)の露光方式は、フォ
トマスク上のマスクパターンを一括照明して露光(焼
く)するステップアンドリピート方式と、マスクパター
ンをスリットで分割照明し、この状態でフォトマスクと
ウェーハを相互に同期をとってスキャンしながら所定の
マスクパターンを完成させるスキャンアンドリピート方
式が主として採用されてきている。
【0003】また、過去にはフラッシュオンザフライ
(Flash on the Fly)といわれる露光方式も提案されて
いる。これはエキシマレーザー光などの寿命のごく短い
パルス光を用いて、一定速で動いているウェーハステー
ジ上のウェーハに1回の露光で潜像を完成させるもので
あり、この方式を開示する先行技術としては、米国特許
第4,095,891号明細書や特開昭62-176129号公報などがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ステッ
プアンドリピート方式では1ショット領域ごとにウェー
ハステージの移動と静止を繰り返し、所定のパターン投
影位置に該ショット領域を停止整定した後に露光しなけ
ればならず、スキャンアンドリピート方式では、1ショ
ットごとにウェーハステージを加速して、定速領域に遷
移した状態で露光を行ない、露光後にステージを減速さ
せるというサイクルが必要とされる。このため、露光に
要する複雑なステージの動きは光学的な要素と同調して
制御することが必要となり、スループットを低下させる
こととなった。
【0005】また、フラッシュオンザフライ(Flash on
the Fly)方式では、ウェーハステージは一定速で移動
させるが、ウェーハの一つのショット領域に対する露光
を寿命のごく短いパルス光の1回の発光で行うため、発
光パルスの露光エネルギーを非常に安定させる必要があ
った。このようなエネルギーコントロールは、放電電圧
や、ガス圧、ガス循環速度などをコントロールしてもな
かなか所望の精度を出すことは困難である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するべ
く、本発明にかかる露光装置、および、その露光装置を
用いて半導体デバイスを製造する方法等は主として以下
の構成を有することを特徴とする。すなわち、本発明
は、フォトマスクのパターン有効領域内に設けられてい
るデバイス用パターンをウェーハの各ショット領域に順
に露光する露光装置において、照明範囲内に収められた
前記フォトマスクのパターン有効領域全体を露光光で一
括照明する照明ユニットと、前記照明範囲に対して前記
フォトマスクをマスク走査方向に移動するマスクステー
ジと、前記フォトマスクのパターン有効領域が投影され
る投影範囲に対して前記ウェーハをウェーハ走査方向に
移動するウェーハステージと、前記フォトマスクのパタ
ーン有効領域内に設けられているデバイス用パターンを
前記ウェーハのショット領域の一つに露光するために少
なくとも該ショット領域を前記投影範囲内に収めた後、
前記フォトマスクのパターン有効領域全体を前記照明範
囲内に収めた状態を維持しながら前記マスクステージと
前記ウェーハステージの移動を同期制御する制御手段
と、を備えることを特徴とする。
【0007】上記の露光装置の好ましい態様として、前
記ウェーハステージは等速移動もしくは実質的に等速移
動することにより、前記ウェーハの複数のショット領域
を順に前記投影範囲内に収めた状態にする。
【0008】上記の露光装置の好ましい態様として、前
記照明ユニットはパルス発光するレーザー光源を有し、
前記レーザー光源は前記フォトマスクのパターン有効領
域内に設けられているデバイス用パターンを前記ウェー
ハのショット領域の一つに露光するために露光光を少な
くとも1回パルス発光する。
【0009】上記の露光装置の好ましい態様として、前
記フォトマスクのパターン有効領域を前記投影範囲に投
影する投影レンズを有し、前記制御手段は、前記マスク
ステージと前記ウェーハステージの移動を同期制御して
いる間、前記フォトマスクのパターン有効領域全体を前
記投影レンズの視野範囲内に収めた状態を維持する。
【0010】上記の露光装置の好ましい態様として、前
記フォトマスクのパターン有効領域の前記マスク走査方
向における長さをMa、前記ウェーハのショット領域の一
つを露光する際の前記フォトマスクの前記マスク走査方
向における移動量をMb、前記フォトマスクの幅をMd、視
野範囲の直径をDとする時、 D≧((Ma+Mb)2+Md21/2 なる関係を満たすようにする。
【0011】上記の露光装置の好ましい態様として、前
記ウェーハの一つのショット領域の露光が終了してから
前記マスクステージを前記マスク走査方向におけるイニ
シャル位置に引き戻し、前記ウェーハの次のショット領
域の露光のために前記ウェーハ走査方向に移動している
前記ウェーハステージとの同期を取るまでの時間をTa、
前記ウェーハステージの移動速度をV、前記ウェーハの
一つのショット領域の前記ウェーハ走査方向における長
さをWa、前記ウェーハの一つのショット領域を露光する
際の前記ウェーハの前記ウェーハ走査方向における移動
量をWbとする時、 Ta≦(Wa-Wb)/V、 なる関係を満たすようにする。
【0012】上記の露光装置の好ましい態様として、前
記マスクステージは前記ウェーハの連続するショット領
域の1行若しくは1列ごとにイニシャル位置に引き戻さ
れ、そのイニシャル位置への引き戻し時間は次のショッ
ト領域に移行するための前記ウェーハステージの改行若
しくは改列のための移動時間よりも短いようにする。
【0013】上記の露光装置の好ましい態様として、前
記照明ユニットは所定の露光量に達したかどうかを判断
するための照度センサを有し、前記照度センサの積算露
光量が所定の露光量に達した時点で前記レーザー光源の
パルス発光を終了させる。
【0014】上記の露光装置の好ましい態様として、前
記レーザー光源の印加電圧を計測する電圧測定手段と、
前記レーザー光源のチャンバー内におけるガス濃度を測
定するためのガス濃度測定手段と、前記レーザー光源に
よる発光履歴をデータとして格納する記憶手段を有し、
前記レーザー光源は、前記電圧測定手段、ガス濃度手段
の測定結果、前記発光履歴データのいずれか、若しくは
その組み合わせの情報に基づき累積露光エネルギーを演
算し、前記演算結果から次のパルス発光が所定の露光エ
ネルギーになるように制御される。
【0015】上記の露光装置の好ましい態様として、前
記照明ユニットは光路内に露光エネルギーを調整するた
めのマイクロミラーアレイを有し、前記マイクロミラー
アレイは、前記照度センサ、前記電圧制御手段、前記ガ
ス濃度手段、前記発光履歴データのいずれか、若しくは
その組み合わせの情報に基づきパルス発光が所定の露光
エネルギーになるように制御される。
【0016】上記の露光装置の好ましい態様として、単
位面積あたりの必要露光量をI、前記ウェーハの一つの
ショット領域の面積をS、前記レーザー光源からの一回
のパルス発光のエネルギーをJ、前記レーザー光源から
前記ウェーハまでの露光波長の光に対する透過率をPと
する時、前記ウェーハの一つのショット領域に対するパ
ルス発光回数は、I・S/(J・P)なる関係の下に制御さ
れる。
【0017】また、本発明にかかる半導体デバイスの製
造方法は、上記の露光装置を含む複数の半導体製造装置
を工場に設置する工程と、前記複数の半導体製造装置を
用いて半導体デバイスを製造する工程と、を備えること
を特徴とする。
【0018】上記の半導体デバイスの製造方法の好まし
い態様として、前記複数の半導体製造装置をローカルエ
リアネットワークで接続する工程と、前記ローカルエリ
アネットワークと前記工場外の外部ネットワークとを接
続する工程と、前記ローカルエリアネットワーク及び前
記外部ネットワークを利用して、前記外部ネットワーク
上のデータベースから前記露光装置に関する情報を取得
する工程と、取得した情報に基づいて前記露光装置を制
御する工程と、を更に含む。
【0019】また、本発明にかかる半導体製造工場であ
って、該半導体製造工場は、上記の露光装置を含む複数
の半導体製造装置と、前記複数の半導体製造装置を接続
するローカルエリアネットワークと、前記ローカルエリ
アネットワークと前記半導体製造工場外の外部ネットワ
ークとを接続するゲートウェイとを備えることを特徴と
する。
【0020】また、本発明にかかる露光装置の保守方法
は、上記の露光装置が設置された工場外の外部ネットワ
ーク上に、該露光装置の保守に関する情報を蓄積するデ
ータベースを準備する工程と、前記工場内のローカルエ
リアネットワークに前記露光装置を接続する工程と、前
記外部ネットワーク及び前記ローカルエリアネットワー
クを利用して、前記データベースに蓄積された情報に基
づいて前記露光装置を保守する工程と備えることを特徴
とする。
【0021】
【発明の実施の形態】<露光装置>図1は、本発明の実
施形態である半導体デバイス製造用の露光装置101の全
体的な構成を説明する図である。この露光装置101は、
フォトマスク10のパターン有効領域内に設けられている
デバイス用パターンをウェーハ20の各ショット領域に順
に露光するものである。ウェーハ20上で各ショット領域
は2次元的に配列されている。
【0022】同図において、102は、DUV(遠紫外線)、
VUV(真空紫外線)などの波長を発生させる、KrF,ArF
エキシマレーザー、F2レーザー等のパルス発光タイプ
の光源としてのレーザー光源(ユニット)である。ここ
で発光した露光光としてのレーザー光は、照明光学ユニ
ット115により成形されてフォトマスク10のパターン有
効領域全体(その内部には1つまたは複数のデバイス用
パターンが設けられている)を一括照明する。照明ユニ
ットは光源102と照明光学ユニット115を有し、その照明
範囲内にフォトマスク10のパターン有効領域全体を収め
ている。
【0023】なお、照明光学ユニット115の光路内に
は、レーザー光源ユニット102より受光したレーザー光
の照度を測定するための照度センサ116、マイクロミラ
ーアレイを用いた反射ミラー117が設けられている。フ
ォトマスク10は、図1におけるxy平面内をマスク走査
方向に移動可能なマスクステージ114上にバキューム吸
着などの方法により吸着もしくは保持され、固定されて
いる。113は所定の縮小倍率(例えば1/4)を有する縮
小投影レンズで、フォトマスク10のパターン有効領域全
体を、その視野範囲内に収めている。照明光学ユニット
115により成形された露光光としてのレーザー光により
一括照明されたフォトマスク10のパターン有効領域内に
設けられているデバイス用パターンの全ては、縮小投影
レンズ113の視野範囲を介して縮小投影レンズ113に入
り、縮小投影レンズ113の投影範囲内に収められている
ウェーハ20の一つのショット領域上にマスク10のパター
ン有効領域内に設けられているデバイス用パターンの像
を投影露光(形成)する。ウェーハ20には、レジスト
(感光体)が塗布されており、露光により潜像が形成さ
れる。このウェーハ20はウェーハチャック112を介して
ウェーハステージ111に載置されている。
【0024】ウェーハステージ111は、載置したウェー
ハ20をステージの面内(x軸、y軸方向)、上下(z軸方
向)、及び各軸まわりの傾き、回転の方向に移動し、位
置決めの制御が可能である。ウェーハステージ111のz軸
方向における位置決め制御により、ウェーハ20上に縮小
投影レンズ113の焦点は合焦する。また、ウェーハステ
ージ111はxy平面内をウェーハ走査方向に移動可能であ
り、且つxy平面内の移動によりウェーハの各ショット領
域を縮小投影レンズ113の投影範囲内に順に位置させ
る。
【0025】なお、マスクステージ114、ウェーハステ
ージ111の移動及び位置決めの制御において、ステージ
の位置、姿勢の情報は不図示のレーザー干渉計により位
置が測定され、この位置情報が制御側に帰還される。ま
た、マスクステージ114と、ウェーハステージ111とは、
それぞれ制御部140と図中太線で示す線でハード的に接
続されており、リアルタイムにデータを授受することで
同期制御が可能である。また、照度センサ116、レーザ
ー光源ユニット102やマイクロミラーアレイ117も同様に
制御部140にハード的に接続されており、露光のタイミ
ングと各ステージ114、111の移動と同調した制御が可能
である。また、連続的に露光するためのリアルタイム発
光時の露光エネルギーの制御を行うことも可能である。
【0026】次に、露光動作について説明する。
【0027】図2は、ウェーハ20上のショットレイアウ
トを示すもので、ウェーハ20の面内を7×7のマトリッ
クス状のショット領域に分割したもののうち、ウェーハ
からはみ出す部分を除いている。21a,21b,21cは,露光の
単位となる各ショット領域を示している。また図中の矢
印は、ショット領域の露光順序を示すもので、分割した
領域(1)、(2)、(3)・・・・の順に露光を行う。なお1
列分のショット領域の露光が終了すると、隣の列へ移動
して、その列の各ショット領域に対して同様に露光を続
ける。
【0028】図3は、図2に示したショットレイアウトを
露光する際のウェーハステージ111の速度とマスクステ
ージ114の速度、及び露光タイミングを示す図である。
まず、ウェーハステージ111とマスクステージ114は、制
御部140の制御によってそれぞれウェーハ走査方向とマ
スク走査方向に同期して速度を上昇させて(500W,500M-
1)、それぞれが所定の速度に達した時点で等速または
実質的に等速移動(以下等速移動と記載)に切替えられ
て同期制御される(501W,501M-1)。なお、この時のウ
ェーハステージ111の速度とマスクステージ114の速度の
比は、縮小投影レンズ113の縮小倍率に等しくなる。
【0029】そして、ウェーハ20のショット領域の一つ
を完全に縮小投影レンズ113の投影範囲内に収めた後、
ウェーハステージ111とマスクステージ114の等速移動と
同時に露光光による露光(502-1)が始まる。図中の
(1),(2)・・・は、図2のショットレイアウトと対応する
もので、各ショット領域における光源102のパルス発光
による露光は、ショット領域ごとに所定の露光量が得ら
れるまで続き、そして終了する。
【0030】制御部140は、少なくともこの間、ウェー
ハステージ111とマスクステージ114とを同期させて制御
し、フォトマスク10のパターン有効領域全体を照明光学
ユニット116の照明範囲内に収めた状態を維持し、且つ
ウェーハ20の露光対象となっている一つのショット領域
を縮小投影レンズ113の投影範囲内に収めた状態を維持
しながら両者が等速移動をしている間に、光源102のパ
ルス発光によってパターン有効領域内のデバイス用パタ
ーンを斯かる露光対象ショット領域に1回若しくは複数
回に分けて露光することで、そのショット領域の露光量
の総和が一定になるようにコントロールする。
【0031】次に、制御部140は、ウェーハステージ111
をウェーハ走査方向に等速に移動させる一方で、次のシ
ョット領域に備えるために、マスクステージ114をフォ
トマスク10のパターン有効領域がマスク走査方向におけ
るイニシャアル位置に戻るまで引き戻し、所謂原点復帰
(503-1)動作を行う。この後、制御部140は、マスクス
テージ114を再び加速制御して(500M-2)、マスクステ
ージ114が所定の速度に達し、ウェーハステージ111と同
期が取れた時点で、マスクステージ114の制御を等速移
動に切替え、次のショット領域における露光(502-2)
が始まる(図中の(2))。このような動作シーケンスで
ショット領域(3)まで処理を完了すると、制御部140は、
図2に示すショットレイアウト(4)(5)(6)(7)(8)の順に対
応した露光を行うために、ウェーハステージ111の移動
方向を逆転させた移動制御を行なう。すなわち、制御部
140は、ウェーハステージ111を(1)〜(3)の領域とは逆方
向に加速し(502W)、所定の速度に達した段階で等速移
動に切替える(503W)。この場合、制御部140は、マス
クステージ114をウェーハステージ111の移動と同様に加
速し(500M-4)、所定の速度に達してウェーハステージ
111と等速度の同期が取れた時点で、等速移動に切替え
(501M-4)、該当ショット領域における露光が始まる
(例えば502-4)。
【0032】この場合、ウェーハステージ111の移動速
度をV、ウェーハ20の一つのショット領域のウェーハ走
査方向における長さをWa、ウェーハ20の一つのショット
領域を露光する際のウェーハ20のウェーハ走査方向にお
ける移動量をWb、単位面積あたりの必要露光量をI、ウ
ェーハ20の一つのショット領域の面積をS、レーザー光
源102からの一回のパルス発光のエネルギーをJ、レーザ
ー光源102からウェーハ20までの露光波長の光に対する
透過率をPとする時、ウェーハ20の一つのショット領域
に対するパルス発光回数(露光回数)nは、(a)式と
なる。
【0033】 n=I・S/(J・P) ・・・・(a) これより、露光に必要な時間は,(b)式で与えられ
る。
【0034】 Wb/V=I・S/(F・J・P) ・・・・(b) さらに、1ショット領域ごとにマスクステージ114を引
き戻す場合は、あるショット領域の露光が終了してから
マスクステージ114をマスク走査方向におけるイニシャ
ル位置に引き戻し、ウェーハ20の次のショット領域の露
光のためにウェーハ走査方向に移動しているウェーハス
テージ111との同期を取るまでの時間をTaとすると、
次のショット領域までに、マスクステージ114の引き戻
しが完了していなければならないため、以下の(c)式
の条件を満たす必要がある。
【0035】Ta≦(Wa-Wb)/V ・・・・(c) <計算例>例えば、露光条件を具体的に設定した計算例
を示すと以下のようになる。
【0036】ウェーハステージ111の移動速度V=0.2m/
s, ウェーハ20の一つのショット領域のウェーハ走査方
向における長さをWa=0.03m, 必要露光量I=100J/m2,
面積S=6x10-4m2, 1エネルギーJ=0.2J,露光波長の透
過率P=5%, 繰り返し周波数F=500Hzとすると、1つの
ショット領域に必要なパルス発光回数(露光回数)n
は、 n=100×6×10-4/(0.2×0.05)=6(回) となる。
【0037】従って、上記の条件では、同一パターンを
複数回に分けて露光する際に、1ショット領域の露光に
おいてレーザー光源102からパルス光を6回発光させれば
よいということになる。当然のことであるが、これらの
条件が変化すれば、1ショット領域の露光において必要
となるパルス光の数nは変化する。例えば、発光時間の
短いパルス発光型の光源ではなく、発光時間の長い(パ
ルス寿命の長い)光源を用いたり、連続発光の光源を用
いた場合は、発光回数(露光回数)は1回で良い場合も
ある。
【0038】更に、前のショット領域の露光終了から次
のショット領域の露光開始までにかかる時間Taは、 (Wa-Wb)/V=(0.03-0.2×6/500)/0.2=0.138(秒) である。
【0039】故に、ショット領域ごとにマスクステージ
114の引き戻しを行うのであれば、マスク10のパターン
有効領域をイニシャル位置に戻した後に再度加速し、両
ステージの同期を取るまでの時間Taは、0.138秒以内に
行えばよい。
【0040】図4は、1ショット領域毎にマスクステー
ジ114を引き戻す動作を行わず、1行または1列分のシ
ョット領域をまとめて露光した後に、マスクステージ11
4を引き戻し、各ステージの移動を逆転させて露光する
シーケンスを示す図である。この場合、制御部140は、
より完全にウェーハステージ111とマスクステージ114と
を同期させることが可能で、照明範囲内にあるフォトマ
スク10の有効パターン領域と投影範囲内にあるウェーハ
20の露光対象ショット領域の相対的な位置関係を同期制
御により高精度に維持した状態で走査露光することがで
きる。
【0041】少なくとも所定の投影範囲内において、制
御部140は、ウェーハステージ111を等速移動させ、その
等速移動中に露光を開始するために、ウェーハステージ
111にマスクステージ114を所定の速度比で等速度に同期
制御し、その同期制御中にレーザー光源ユニット102か
ら1回若しくは複数回レーザー発光させてショット領域
に与える露光エネルギーを制御する。
【0042】ウェーハステージ111をウェーハ走査方向
に連続的に動かしながら、1回若しくは複数回マスク10
のパターン有効領域内の同一パターンをウェーハ20上の
あるショット領域に露光することにより、ウェーハステ
ージ111の整定、停止、加減速に要する時間の影響、ス
テージ111と光学的な要素、例えば縮小投影レンズ113と
の複雑な同調制御の必要性を排除することが可能とな
り、スループットを向上させることができる。更に、ス
テージ位置とレーザー光源102の発光タイミングを同期
させることにより、正確な位置に露光パターンを形成す
ることができる。
【0043】上述の露光動作を行う際には、フォトマス
ク10のパターン有効領域全体は、露光開始から終了ま
で、照明光学ユニット115の照明範囲及び縮小投影レン
ズ113の視野範囲内にあることが必要である。すなわ
ち、1ショット領域の露光若しくは、ショットレイアウ
トの1行(または1列)分の露光において、フォトマス
ク10の移動量Mbと、マスク10のパターン有効領域のサイ
ズ(マスク走査方向におけるパターン有効領域の長さMa
と、パターン有効領域の幅Md)とによって規制されるフ
ォトマスク領域が照明光学ユニット115の照明範囲及び
投影レンズ113の視野範囲内にあることが必要となる。
【0044】図5は、フォトマスク領域(パターン有効
領域)と、縮小投影レンズ113の有効視野範囲との関係
を模式的に示したものである。113aは投影レンズ113の
視野範囲となる有効視野範囲であり、Maはマスク走査方
向のフォトマスク領域(パターン有効領域)の長さ、Mb
は1ショット領域または、1行(1列)の露光終了まで
のフォトマスク領域(パターン有効領域)の移動量であ
る。またフォトマスク領域(パターン有効領域)の幅を
Mdとし、縮小投影レンズ113の有効視野範囲の直径をDと
すると、(d)式の関係が成り立つ。
【0045】D≧((Ma+Mb)2+Md21/2・・・(d) (d)式の関係を満たすことにより、照明光学ユニット
115及び投影レンズ113は、露光開始から終了まで、フォ
トマスク10のフォトマスク領域(パターン有効領域)を
照明範囲と視野範囲のそれぞれに確保することができ
る。フォトマスク10のフォトマスク領域(パターン有効
領域)を露光中において斯かる範囲に確保することによ
り、デバイス用パターンのショット領域への一括した投
影露光が可能となり、分割して露光をする必要性を排除
し、マスクステージ114の制御という観点からすると、
複雑な制御に拠らず、スループットの改善を図ることが
可能になる。
【0046】また、照明光学ユニット115は露光量を測
定する手段として、照度センサ116を備え、その照度セ
ンサ116は各露光時の照度を測定し、データをメモリ
(不図示)に記録する。制御部140は記録されたデータ
の総和を計算して、所定の露光量になった時点で、露光
を完了させることも可能である。照度センサ116により1
回1回の露光量を測定することで、露光量を監視でき、
その測定に基づき所定の露光量に制御することで、正し
い線幅の露光が実現可能となる。
【0047】更に、レーザー光源ユニット102内に、印
加電圧、レーザーチャンバー内のガス濃度、ガス圧、イ
オン量などを測定するセンサ(不図示)を配置し、メモ
リに格納されているデータなどを参考にして、制御部14
0は次回の露光に要するパワーを演算する。例えば印加
電圧を制御して、露光エネルギーを一定にすることも可
能である。
【0048】また、制御部140は、照度センサ116の出力
データをもとに、照明光学ユニット115内のマイクロミ
ラーアレイ117を動作させて、露光エネルギーをコント
ロールすることも可能である。マイクロミラーアレイ11
7は、100万単位のマイクロミラーを適宜動かして反射光
のコントロールを行うデバイスである。ある時点での露
光量が、平均より多かった場合は、制御部140はマイク
ロミラー117を動作させ、通過するレーザー光を制御す
ることが可能である。この照度センサ116または、レー
ザー光源ユニット102内の発光エネルギ-にかかわる物理
量を測定し、マイクロミラーアレイ117をリアルタイム
制御し、露光量を制御することも可能である。マイクロ
ミラーアレイを用いた露光量の制御を行わない場合は、
マイクロミラーアレイ117を、通常のミラーで構成して
もよい。
【0049】なお、上述の実施形態では、マスク10のパ
ターン有効領域に設けられているデバイス用パターンを
縮小投影レンズ113を介してウェーハ20の各ショット領
域に投影露光する例を示したが、本発明は、縮小投影レ
ンズ113を用いず、マスク10とウェーハ20を近接させて
配置することにより露光する所謂プロキシミティタイプ
の露光装置にも適用できる。また、マスク10のパターン
有効領域全体を収めることのできる視野範囲を有する投
影光学系であれば、その投影光学系が少なくとも一部に
ミラーもしくは反射面を用いたものであっても適用でき
る。
【0050】<半導体生産システムの実施形態>次に、
上記の露光装置を用いた半導体デバイス(ICやLSI
等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッ
ド、マイクロマシン等)の生産システムの例を説明す
る。これは半導体製造工場に設置された製造装置のトラ
ブル対応や定期メンテナンス、あるいはソフトウェア提
供などの保守サービスを、製造工場外のコンピュータネ
ットワークを利用して行うものである。
【0051】図6は全体システムをある側面から切り出
して表現したものである。図中、1010は半導体デバイス
の製造装置を提供するベンダー(装置供給メーカー)の
事業所である。製造装置の実例として、半導体製造工場
で使用する各種プロセス用の半導体製造装置、例えば、
前工程用機器(露光装置、レジスト処理装置、エッチン
グ装置等のリソグラフィ装置、熱処理装置、成膜装置、
平坦化装置等)や後工程用機器(組立て装置、検査装置
等)を想定している。事業所101内には、製造装置の保
守データベースを提供するホスト管理システム1080、複
数の操作端末コンピュータ1100、これらを結ぶんでイン
トラネットを構築するローカルエリアネットワーク(L
AN)1090を備える。ホスト管理システム1080は、LA
N1090を事業所の外部ネットワークであるインターネッ
ト1050に接続するためのゲートウェイと、外部からのア
クセスを制限するセキュリティ機能を備える。
【0052】一方、1020〜1040は、製造装置のユーザー
としての半導体製造メーカーの製造工場である。製造工
場1020〜1040は、互いに異なるメーカーに属する工場で
あっても良いし、同一のメーカーに属する工場(例え
ば、前工程用の工場、後工程用の工場等)であっても良
い。各工場1020〜1040内には、夫々、複数の製造装置10
60と、それらを結んでイントラネットを構築するローカ
ルエリアネットワーク(LAN)1110と、各製造装置10
60の稼動状況を監視する監視装置としてホスト管理シス
テム1070とが設けられている。各工場1020〜1040に設け
られたホスト管理システム1070は、各工場内のLAN11
10を工場の外部ネットワークであるインターネット1050
に接続するためのゲートウェイを備える。これにより各
工場のLAN1110からインターネット1050を介してベン
ダー1010側のホスト管理システム1080にアクセスが可能
となる。ここで、典型的には、ホスト管理システム1080
のセキュリティ機能によって、限られたユーザーだけが
ホスト管理システム1080に対するアクセスが許可され
る。
【0053】このシステムでは、インターネット1050を
介して、各製造装置1060の稼動状況を示すステータス情
報(例えば、トラブルが発生した製造装置の症状)を工
場側からベンダー側に通知し、その通知に対応する応答
情報(例えば、トラブルに対する対処方法を指示する情
報、対処用のソフトウェアやデータ)や、最新のソフト
ウェア、ヘルプ情報などの保守情報をベンダー側から工
場側に送信することができる。各工場1020〜1040とベン
ダー1010との間のデータ通信および各工場内のLAN11
10でのデータ通信には、典型的には、インターネットで
一般的に使用されている通信プロトコル(TCP/I
P)が使用される。なお、工場外の外部ネットワークと
してインターネットを利用する代わりに、第三者がアク
セスすることができない、セキュリティの高い専用線ネ
ットワーク(ISDNなど)を利用することもできる。
また、ホスト管理システムはベンダーが提供するものに
限らずユーザーがデータベースを構築して外部ネットワ
ーク上に置き、ユーザーの複数の工場から該データベー
スへのアクセスを許可するようにしてもよい。
【0054】さて、図7は本実施形態の全体システムを
図6とは別の側面から切り出して表現した概念図であ
る。先の例ではそれぞれが製造装置を備えた複数のユー
ザー工場と、該製造装置のベンダーの管理システムとを
外部ネットワークで接続して、該外部ネットワークを介
して各工場の生産管理や少なくとも1台の製造装置の情
報をデータ通信するものであった。これに対し本例は、
複数のベンダーの複数の製造装置を備えた工場と、該複
数の製造装置のそれぞれのベンダーの管理システムとを
工場外の外部ネットワークで接続して、各製造装置の保
守情報をデータ通信するものである。図中、2010は製造
装置ユーザー(半導体デバイス製造メーカー)の製造工
場であり、工場の製造ラインには各種プロセスを行う製
造装置、ここでは例として露光装置2020、レジスト処理
装置2030、成膜処理装置2040が導入されている。なお図
14では製造工場2010は1つだけ描いているが、実際は
複数の工場が同様にネットワーク化されている。工場内
の各装置はLAN2060で接続されてイントラネットを構
成し、ホスト管理システム2050で製造ラインの稼動管理
がされている。一方、露光装置メーカー2100、レジスト
処理装置メーカー2200、成膜装置メーカー2300などベン
ダー(装置供給メーカー)の各事業所には、それぞれ供
給した機器の遠隔保守を行なうためのホスト管理システ
ム2110,2210,2310を備え、これらは上述したように保守
データベースと外部ネットワークのゲートウェイを備え
る。ユーザーの製造工場内の各装置を管理するホスト管
理システム2050と、各装置のベンダーの管理システム21
10, 2210, 2310とは、外部ネットワーク2000であるイン
ターネットもしくは専用線ネットワークによって接続さ
れている。このシステムにおいて、製造ラインの一連の
製造機器の中のどれかにトラブルが起きると、製造ライ
ンの稼動が休止してしまうが、トラブルが起きた機器の
ベンダーからインターネット2000を介した遠隔保守を受
けることで迅速な対応が可能で、製造ラインの休止を最
小限に抑えることができる。
【0055】半導体製造工場に設置された各製造装置は
それぞれ、ディスプレイと、ネットワークインターフェ
ースと、記憶装置にストアされたネットワークアクセス
用ソフトウェアならびに装置動作用のソフトウェアを実
行するコンピュータを備える。記憶装置としては内蔵メ
モリやハードディスク、あるいはネットワークファイル
サーバーなどである。上記ネットワークアクセス用ソフ
トウェアは、専用又は汎用のウェブブラウザを含み、例
えば図8に一例を示す様な画面のユーザーインターフェ
ースをディスプレイ上に提供する。各工場で製造装置を
管理するオペレータは、画面を参照しながら、製造装置
の機種(4010)、シリアルナンバー(4020)、トラブル
の件名(4030)、発生日(4040)、緊急度(4050)、症
状(4060)、対処法(4070)、経過(4080)等の情報を
画面上の入力項目に入力する。入力された情報はインタ
ーネットを介して保守データベースに送信され、その結
果の適切な保守情報が保守データベースから返信されデ
ィスプレイ上に提示される。またウェブブラウザが提供
するユーザーインターフェースはさらに図示のごとくハ
イパーリンク機能(4100〜4120)を実現し、オペレータ
は各項目の更に詳細な情報にアクセスしたり、ベンダー
が提供するソフトウェアライブラリから製造装置に使用
する最新バージョンのソフトウェアを引出したり、工場
のオペレータの参考に供する操作ガイド(ヘルプ情報)
を引出したりすることができる。
【0056】次に上記説明した生産システムを利用した
半導体デバイスの製造プロセスを説明する。図9は半導
体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す。ス
テップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を
行なう。ステップ2(露光制御データ作製)では設計し
た回路パターンに基づいて露光装置の露光制御データを
作製する。一方、ステップ3(ウェーハ製造)ではシリ
コン等の材料を用いてウェーハを製造する。ステップ4
(ウェーハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意した
マスクとウェーハを用いて、リソグラフィ技術によって
ウェーハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5
(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作
製されたウェーハを用いて半導体チップ化する工程であ
り、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、
パッケージング工程(チップ封入)等の組立て工程を含
む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導
体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を
行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、
これを出荷(ステップ7)する。例えば、前工程と後工
程はそれぞれ専用の別の工場で行われてもよく、この場
合、これらの工場毎に上記説明した遠隔保守システムに
よって保守がなされる。また前工程工場と後工程工場と
の間でも、インターネットまたは専用線ネットワークを
介して生産管理や装置保守のための情報がデータ通信さ
れてもよい。
【0057】図10は上記ウェーハプロセスの詳細なフ
ローを示す。ステップ11(酸化)ではウェーハの表面を
酸化させる。ステップ12(CVD)ではウェーハ表面に
絶縁膜を成膜する。ステップ13(電極形成)ではウェー
ハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウェーハにイオンを打ち込む。ステップ
15(レジスト処理)ではウェーハに感光剤を塗布する。
ステップ16(露光)では上記説明した露光装置によって
回路パターンをウェーハに描画(露光)する。ステップ
17(現像)では露光したウェーハを現像する。ステップ
18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を
削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチング
が済んで不要となったレジストを取り除く。これらのス
テップを繰り返し行なうことによって、ウェーハ上に多
重に回路パターンを形成する。各工程で使用する製造機
器は上記説明した遠隔保守システムによって保守がなさ
れているので、トラブルを未然に防ぐと共に、もしトラ
ブルが発生しても迅速な復旧が可能で、従来に比べて半
導体デバイスの生産性を向上させることができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる露
光装置によれば、ウェーハステージをウェーハ走査方向
に連続的に動かしながら、1回若しくは複数回マスクの
パターン有効領域内の同一パターンをウェーハ上のある
ショット領域に露光することにより、ウェーハステージ
の整定、停止、加減速に要する時間の影響、ステージと
光学的な要素との複雑な同調制御の必要性を排除するこ
とが可能となり、スループットを向上させることができ
る。
【0059】また、本発明にかかる露光装置によれば、
露光開始から終了まで、フォトマスクのフォトマスク領
域(パターン有効領域)を照明範囲に確保することがで
きる。フォトマスクのフォトマスク領域(パターン有効
領域)を露光中において斯かる範囲に確保することによ
り、デバイス用パターンのショット領域への一括した露
光が可能となり、分割して露光をする必要性を排除し、
マスクステージの制御という観点からすると、複雑な制
御に拠らず、スループットの改善を図ることが可能にな
る。
【0060】また、本発明にかかる露光装置によれば、
その照度センサにより1回1回の露光量を測定することに
より、露光量を監視でき、その測定に基づき所定の露光
量に制御することで、正しい線幅の露光が実現可能とな
る。
【0061】また、本発明にかかる露光装置によれば、
ステージ位置とレーザー発光タイミングを同期させるこ
とにより、正確な位置に露光パターンを形成することが
できる。
【0062】また、本発明にかかる露光装置によれば、
露光エネルギーをコントロールすることにより、安定し
た露光エネルギーを得ることができる。
【0063】また、本発明にかかる露光装置によれば、
マイクロミラーアレイを動作させて露光エネルギーを制
御することによって、安定した照度を得ることができ
る。
【0064】また、本発明にかかる半導体デバイスの製
造方法、露光装置の保守方法によれば、高精度にウェー
ハ上に回路パターンを形成することができ、その製造プ
ロセスで使用する露光装置は遠隔保守システムにより保
守がなされるので、トラブルを未然に防ぐことができ、
もしトラブルが発生しても迅速な復旧が可能で、従来に
比べて半導体デバイスの生産性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る露光装置の構造を説明
する図である。
【図2】本発明の実施形態に係る露光装置で、露光する
場合のショットレイアウトと、露光順序を説明する図で
ある。
【図3】本発明の実施形態に係る露光装置で、1ショッ
トごとにマスク戻して露光するシーケンスを説明する図
である。
【図4】本発明の実施形態に係る露光装置で、ショット
レイアウトの1行(または1列)ごとにマスク戻して露光
するシーケンスを説明する図である。
【図5】本発明の実施形態に係る露光装置で、フォトマ
スク可動範囲と投影レンズの視野範囲の関係を説明する
図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る露光装置を含む半導
体デバイスの生産システムを、ある角度から見た概念図
である。
【図7】本発明の一実施形態に係る露光装置を含む半導
体デバイスの生産システムを、別の角度から見た概念図
である。
【図8】本発明の一実施形態に係る露光装置を含む半導
体デバイスの生産システムにおいて、ユーザインタフェ
ースの具体例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態にかかり、露光装置を用いた
半導体デバイスの製造プロセスのフローを説明する図で
ある。
【図10】本発明の実施形態にかかり、露光装置を用い
たウェーハプロセスを説明する図である。
【符号の説明】
10・・・フォトマスク 20・・・ウェーハ 21a・・・ショット(1) 21b・・・ショット(2) 21c・・・ショット(3) 101・・・露光装置 102・・・レーザー光源ユニット 110・・・ベースプレート 111・・・ウェーハステージ 112・・・ウェーハチャック 113・・・投影レンズ 114・・・マスクステージ 115・・・照明光学ユニット 116・・・照度センサ 117・・・反射ミラー(マイクロミラーアレイ) 500W・・・ウェーハステージ加速プロファイル 500M-1,2・・・マスクステージ加速プロファイル 501W・・・ウェーハステージ等速プロファイル 501M-1,2・・・マスクステージ等速プロファイル 502-1,2・・・露光タイミング 503-1・・・マスクステージ減速プロファイル

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトマスクのパターン有効領域内に設
    けられているデバイス用パターンをウェーハの各ショッ
    ト領域に順に露光する露光装置において、 照明範囲内に収められた前記フォトマスクのパターン有
    効領域全体を露光光で一括照明する照明ユニットと、 前記照明範囲に対して前記フォトマスクをマスク走査方
    向に移動するマスクステージと、 前記フォトマスクのパターン有効領域が投影される投影
    範囲に対して前記ウェーハをウェーハ走査方向に移動す
    るウェーハステージと、 前記フォトマスクのパターン有効領域内に設けられてい
    るデバイス用パターンを前記ウェーハのショット領域の
    一つに露光するために少なくとも該ショット領域を前記
    投影範囲内に収めた後、前記フォトマスクのパターン有
    効領域全体を前記照明範囲内に収めた状態を維持しなが
    ら前記マスクステージと前記ウェーハステージの移動を
    同期制御する制御手段と、 を備えることを特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 前記ウェーハステージは等速移動もしく
    は実質的に等速移動することにより、 前記ウェーハの複数のショット領域を順に前記投影範囲
    内に収めた状態にすることを特徴とする請求項1に記載
    の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記照明ユニットはパルス発光するレー
    ザー光源を有し、 前記レーザー光源は前記フォトマスクのパターン有効領
    域内に設けられているデバイス用パターンを前記ウェー
    ハのショット領域の一つに露光するために露光光を少な
    くとも1回パルス発光することを特徴とする請求項2に
    記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記フォトマスクのパターン有効領域を
    前記投影範囲に投影する投影レンズを有し、 前記制御手段は、前記マスクステージと前記ウェーハス
    テージの移動を同期制御している間、前記フォトマスク
    のパターン有効領域全体を前記投影レンズの視野範囲内
    に収めた状態を維持することを特徴とする請求項3に記
    載の露光装置。
  5. 【請求項5】 前記フォトマスクのパターン有効領域の
    前記マスク走査方向における長さをMa、前記ウェーハの
    ショット領域の一つを露光する際の前記フォトマスクの
    前記マスク走査方向における移動量をMb、前記フォトマ
    スクの幅をMd、視野範囲の直径をDとする時、 D≧((Ma+Mb)2+Md21/2 なる関係を満たすことを特徴とする請求項4に記載の露
    光装置。
  6. 【請求項6】 前記ウェーハの一つのショット領域の露
    光が終了してから前記マスクステージを前記マスク走査
    方向におけるイニシャル位置に引き戻し、前記ウェーハ
    の次のショット領域の露光のために前記ウェーハ走査方
    向に移動している前記ウェーハステージとの同期を取る
    までの時間をTa、前記ウェーハステージの移動速度を
    V、前記ウェーハの一つのショット領域の前記ウェーハ
    走査方向における長さをWa、前記ウェーハの一つのショ
    ット領域を露光する際の前記ウェーハの前記ウェーハ走
    査方向における移動量をWbとする時、 Ta≦(Wa-Wb)/V、 なる関係を満たすことを特徴とする請求項4または5に
    記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 前記マスクステージは前記ウェーハの連
    続するショット領域の1行若しくは1列ごとにイニシャ
    ル位置に引き戻され、 そのイニシャル位置への引き戻し時間は次のショット領
    域に移行するための前記ウェーハステージの改行若しく
    は改列のための移動時間よりも短いことを特徴とする請
    求項4に記載の露光装置。
  8. 【請求項8】 前記照明ユニットは所定の露光量に達し
    たかどうかを判断するための照度センサを有し、 前記照度センサの積算露光量が所定の露光量に達した時
    点で前記レーザー光源のパルス発光を終了させることを
    特徴とする請求項4に記載の露光装置。
  9. 【請求項9】 前記レーザー光源の印加電圧を計測する
    電圧測定手段と、前記レーザー光源のチャンバー内にお
    けるガス濃度を測定するためのガス濃度測定手段と、前
    記レーザー光源による発光履歴をデータとして格納する
    記憶手段を有し、 前記レーザー光源は、前記電圧測定手段、ガス濃度手段
    の測定結果、前記発光履歴データのいずれか、若しくは
    その組み合わせの情報に基づき累積露光エネルギーを演
    算し、前記演算結果から次のパルス発光が所定の露光エ
    ネルギーになるように制御されることを特徴とする請求
    項4に記載の露光装置。
  10. 【請求項10】 前記照明ユニットは光路内に露光エネ
    ルギーを調整するためのマイクロミラーアレイを有し、 前記マイクロミラーアレイは、前記照度センサ、前記電
    圧制御手段、前記ガス濃度手段、前記発光履歴データの
    いずれか、若しくはその組み合わせの情報に基づきパル
    ス発光が所定の露光エネルギーになるように制御される
    ことを特徴とする請求項4に記載の露光装置。
  11. 【請求項11】 前記フォトマスクのパターン有効領域
    内には、1つ若しくは複数のデバイス用パターンが設け
    られていることを特徴とする請求項4に記載の露光装
    置。
  12. 【請求項12】 単位面積あたりの必要露光量をI、前
    記ウェーハの一つのショット領域の面積をS、前記レー
    ザー光源からの一回のパルス発光のエネルギーをJ、前
    記レーザー光源から前記ウェーハまでの露光波長の光に
    対する透過率をPとする時、 前記ウェーハの一つのショット領域に対するパルス発光
    回数は、I・S/(J・P)なる関係の下に制御されること
    を特徴とする請求項4に記載の露光装置。
  13. 【請求項13】 半導体デバイスの製造方法であって、 露光装置を含む複数の半導体製造装置を工場に設置する
    工程と、 前記複数の半導体製造装置を用いて半導体デバイスを製
    造する工程とを備え、 フォトマスクのパターン有効領域内に設けられているデ
    バイス用パターンをウェーハの各ショット領域に順に露
    光する前記露光装置は、 照明範囲内に収められた前記フォトマスクのパターン有
    効領域全体を露光光で一括照明する照明ユニットと、前
    記照明範囲に対して前記フォトマスクをマスク走査方向
    に移動するマスクステージと、前記フォトマスクのパタ
    ーン有効領域が投影される投影範囲に対して前記ウェー
    ハをウェーハ走査方向に移動するウェーハステージと、 前記フォトマスクのパターン有効領域内に設けられてい
    るデバイス用パターンを前記ウェーハのショット領域の
    一つに露光するために少なくとも該ショット領域を前記
    投影範囲内に収めた後、前記フォトマスクのパターン有
    効領域全体を前記照明範囲内に収めた状態を維持しなが
    ら前記マスクステージと前記ウェーハステージの移動を
    同期制御する制御手段とを備える、 ことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記複数の半導体製造装置をローカル
    エリアネットワークで接続する工程と、 前記ローカルエリアネットワークと前記工場外の外部ネ
    ットワークとを接続する工程と、 前記ローカルエリアネットワーク及び前記外部ネットワ
    ークを利用して、前記外部ネットワーク上のデータベー
    スから前記露光装置に関する情報を取得する工程と、 取得した情報に基づいて前記露光装置を制御する工程
    と、 を更に含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体
    デバイスの製造方法。
  15. 【請求項15】 半導体製造工場であって、該半導体製
    造工場は、 露光装置を含む複数の半導体製造装置と、 前記複数の半導体製造装置を接続するローカルエリアネ
    ットワークと、 前記ローカルエリアネットワークと前記半導体製造工場
    外の外部ネットワークとを接続するゲートウェイとを備
    え、 フォトマスクのパターン有効領域内に設けられているデ
    バイス用パターンをウェーハの各ショット領域に順に露
    光する前記露光装置は、 照明範囲内に収められた前記フォトマスクのパターン有
    効領域全体を露光光で一括照明する照明ユニットと、 前記照明範囲に対して前記フォトマスクをマスク走査方
    向に移動するマスクステージと、 前記フォトマスクのパターン有効領域が投影される投影
    範囲に対して前記ウェーハをウェーハ走査方向に移動す
    るウェーハステージと、 前記フォトマスクのパターン有効領域内に設けられてい
    るデバイス用パターンを前記ウェーハのショット領域の
    一つに露光するために少なくとも該ショット領域を前記
    投影範囲内に収めた後、前記フォトマスクのパターン有
    効領域全体を前記照明範囲内に収めた状態を維持しなが
    ら前記マスクステージと前記ウェーハステージの移動を
    同期制御する制御手段とを備える、 ことを特徴とする半導体製造工場。
  16. 【請求項16】 露光装置の保守方法であって、 露光装置が設置された工場外の外部ネットワーク上に、
    該露光装置の保守に関する情報を蓄積するデータベース
    を準備する工程と、 前記工場内のローカルエリアネットワークに前記露光装
    置を接続する工程と、 前記外部ネットワーク及び前記ローカルエリアネットワ
    ークを利用して、前記データベースに蓄積された情報に
    基づいて前記露光装置を保守する工程とを含み、 フォトマスクのパターン有効領域内に設けられているデ
    バイス用パターンをウェーハの各ショット領域に順に露
    光する前記露光装置は、 照明範囲内に収められた前記フォトマスクのパターン有
    効領域全体を露光光で一括照明する照明ユニットと、 前記照明範囲に対して前記フォトマスクをマスク走査方
    向に移動するマスクステージと、 前記フォトマスクのパターン有効領域が投影される投影
    範囲に対して前記ウェーハをウェーハ走査方向に移動す
    るウェーハステージと、 前記フォトマスクのパターン有効領域内に設けられてい
    るデバイス用パターンを前記ウェーハのショット領域の
    一つに露光するために少なくとも該ショット領域を前記
    投影範囲内に収めた後、前記フォトマスクのパターン有
    効領域全体を前記照明範囲内に収めた状態を維持しなが
    ら前記マスクステージと前記ウェーハステージの移動を
    同期制御する制御手段とを備える、 ことを特徴とする露光装置の保守方法。
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