JP2002043064A - 電界発光灯 - Google Patents
電界発光灯Info
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- JP2002043064A JP2002043064A JP2000218655A JP2000218655A JP2002043064A JP 2002043064 A JP2002043064 A JP 2002043064A JP 2000218655 A JP2000218655 A JP 2000218655A JP 2000218655 A JP2000218655 A JP 2000218655A JP 2002043064 A JP2002043064 A JP 2002043064A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 比誘電率の大きいバインダを使用して電界発
光灯の輝度を向上する。 【解決手段】 硫化亜鉛を銅で付活した蛍光体と、極高
ニトリルゴム(ニトリル含有量48%)からなるバイン
ダとを有機溶剤中に分散させた発光層用インキを用い
て、透明電極層53上にスクリーン印刷により発光層2
を30〜50μmの厚さに形成する。次に、発光層2上
に、チタン酸バリウムと、極高ニトリルゴ(ニトリル含
有量48%)とを有機溶剤中に分散させた反射絶縁層用
インキを用いて、反射絶縁層3を10〜20μmの厚さ
に印刷形成する。
光灯の輝度を向上する。 【解決手段】 硫化亜鉛を銅で付活した蛍光体と、極高
ニトリルゴム(ニトリル含有量48%)からなるバイン
ダとを有機溶剤中に分散させた発光層用インキを用い
て、透明電極層53上にスクリーン印刷により発光層2
を30〜50μmの厚さに形成する。次に、発光層2上
に、チタン酸バリウムと、極高ニトリルゴ(ニトリル含
有量48%)とを有機溶剤中に分散させた反射絶縁層用
インキを用いて、反射絶縁層3を10〜20μmの厚さ
に印刷形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電界発光灯に関し、
特に液晶ディスプレイのバックライトに好適な電界発光
灯に関するものである。
特に液晶ディスプレイのバックライトに好適な電界発光
灯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報化社会の進展に伴い携帯電
話、PHS等の携帯型電子機器が急速に普及している。
これらの電子機器は液晶ディスプレイを搭載しており、
バックライトとして小型・薄型の電界発光灯が使用され
ている。この種の電界発光灯51は、例えば図4の断面
図に示す構造を有し、次のようにして製造される。な
お、図4は積層構成を示し、リード接続構造の図示は省
略している。まず、厚さ100〜200μmのPET等
からなる絶縁性の透明フィルム52の片面に、蒸着、ス
パッタ等でITOなどの透明電極層53を30〜50n
mの厚みで形成する。また、ITO粉末を含む導電ペー
ストを印刷してもよい。
話、PHS等の携帯型電子機器が急速に普及している。
これらの電子機器は液晶ディスプレイを搭載しており、
バックライトとして小型・薄型の電界発光灯が使用され
ている。この種の電界発光灯51は、例えば図4の断面
図に示す構造を有し、次のようにして製造される。な
お、図4は積層構成を示し、リード接続構造の図示は省
略している。まず、厚さ100〜200μmのPET等
からなる絶縁性の透明フィルム52の片面に、蒸着、ス
パッタ等でITOなどの透明電極層53を30〜50n
mの厚みで形成する。また、ITO粉末を含む導電ペー
ストを印刷してもよい。
【0003】次に、硫化亜鉛を銅で付活した蛍光体(中
心粒径(メジアン径)20〜30μm)と、フッ素ゴム
(比重約1.8)からなるバインダとを有機溶剤(例え
ば、イソホロン)中に分散させた発光層用インキを用い
て、透明電極層53上にスクリーン印刷により発光層5
4を30〜50μmの厚さに形成する。バインダには、
水分による蛍光体の劣化を防止するため、防湿性に優れ
たフッ素ゴム(例えば、ダイキン工業(株)製 G501)
を使用している。発光層用インキは、先ず有機溶剤1に
対して重量比で0.43のフッ素ゴムを溶解してバイン
ダ溶液とし、次いで、このバインダ溶液1に対して蛍光
体を重量比で1.6分散したものである。バインダ溶液
において、有機溶剤に対するバインダの体積比は約0.
2である。インキの粘度はスクリーン印刷に適するよう
に調整されている。
心粒径(メジアン径)20〜30μm)と、フッ素ゴム
(比重約1.8)からなるバインダとを有機溶剤(例え
ば、イソホロン)中に分散させた発光層用インキを用い
て、透明電極層53上にスクリーン印刷により発光層5
4を30〜50μmの厚さに形成する。バインダには、
水分による蛍光体の劣化を防止するため、防湿性に優れ
たフッ素ゴム(例えば、ダイキン工業(株)製 G501)
を使用している。発光層用インキは、先ず有機溶剤1に
対して重量比で0.43のフッ素ゴムを溶解してバイン
ダ溶液とし、次いで、このバインダ溶液1に対して蛍光
体を重量比で1.6分散したものである。バインダ溶液
において、有機溶剤に対するバインダの体積比は約0.
2である。インキの粘度はスクリーン印刷に適するよう
に調整されている。
【0004】次に、発光層54上に、チタン酸バリウム
からなる白色高誘電体粉末と、フッ素ゴムとを有機溶剤
(例えば、イソホロン)中に分散させた反射絶縁層用イ
ンキを用いて、スクリーン印刷により反射絶縁層55を
10〜20μmの厚さに印刷形成する。反射絶縁層用イ
ンキは、先ず有機溶剤1に対して重量比で0.43のフ
ッ素ゴムを溶解してバインダ溶液とし、次いでこのバイ
ンダ溶液1に対してチタン酸バリウムを重量比で0.9
分散させたものである。インキの粘度はスクリーン印刷
に適するように調整されている。
からなる白色高誘電体粉末と、フッ素ゴムとを有機溶剤
(例えば、イソホロン)中に分散させた反射絶縁層用イ
ンキを用いて、スクリーン印刷により反射絶縁層55を
10〜20μmの厚さに印刷形成する。反射絶縁層用イ
ンキは、先ず有機溶剤1に対して重量比で0.43のフ
ッ素ゴムを溶解してバインダ溶液とし、次いでこのバイ
ンダ溶液1に対してチタン酸バリウムを重量比で0.9
分散させたものである。インキの粘度はスクリーン印刷
に適するように調整されている。
【0005】次に、反射絶縁層55上に、銀やカーボン
を含む導電ペーストからなる裏面電極層56をスクリー
ン印刷で10〜20μmの厚さに形成する。
を含む導電ペーストからなる裏面電極層56をスクリー
ン印刷で10〜20μmの厚さに形成する。
【0006】次に、裏面電極層56上に、メラミン樹
脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の絶縁性樹脂から
なる保護層57をスクリーン印刷で所定厚形成し、電界
発光灯51を得る。
脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の絶縁性樹脂から
なる保護層57をスクリーン印刷で所定厚形成し、電界
発光灯51を得る。
【0007】前記の電界発光灯51を点灯するには、通
常、電池などの直流低電圧を交流高電圧に変換するIC
インバ−タなどの駆動装置(図示しない)を使用する。
この種の駆動装置は直流電源と、インダクタ(チョ−ク
コイル、トランスなど)、スイッチング素子、整流素子
等からなる充電回路と、放電回路とを備えている。動作
の一例を説明する。まずスイッチング素子をオンにして
電源からインダクタに電流を流してインダクタにエネル
ギ−を蓄積し、次にスイッチング素子をオフにして上記
エネルギ−を放出し電界発光灯の容量負荷を充電する。
以下、オン・オフを繰り返して電界発光灯の端子電圧を
上昇させ(ステップアップ方式)、端子電圧が充分な高
電圧になった時点で放電回路を作動して電界発光灯を放
電することにより発光させ、充放電を繰り返して発光を
持続させている。
常、電池などの直流低電圧を交流高電圧に変換するIC
インバ−タなどの駆動装置(図示しない)を使用する。
この種の駆動装置は直流電源と、インダクタ(チョ−ク
コイル、トランスなど)、スイッチング素子、整流素子
等からなる充電回路と、放電回路とを備えている。動作
の一例を説明する。まずスイッチング素子をオンにして
電源からインダクタに電流を流してインダクタにエネル
ギ−を蓄積し、次にスイッチング素子をオフにして上記
エネルギ−を放出し電界発光灯の容量負荷を充電する。
以下、オン・オフを繰り返して電界発光灯の端子電圧を
上昇させ(ステップアップ方式)、端子電圧が充分な高
電圧になった時点で放電回路を作動して電界発光灯を放
電することにより発光させ、充放電を繰り返して発光を
持続させている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電界発光灯
の透明電極と裏面電極との間に電圧を印加すると、積層
構造のために、電圧の大部分は発光層と反射絶縁層とに
かかる。輝度を増加するためには反射絶縁層の分圧を小
さくし、発光層の分圧を大きくすればよい。反射絶縁層
の分圧を小さくするためには、反射絶縁層に使用するバ
インダの比誘電率を大きくする。発光層では蛍光体がバ
インダ中に分散しているので、発光層に使用するバイン
ダの比誘電率を大きくすることにより、バインダにかか
る分圧が減少し蛍光体にかかる分圧が増加して輝度が向
上する。したがって、従来の電界発光灯では、前記のよ
うに輝度と防湿性を重視して、比誘電率が約15と比較
的大きく、防湿性に優れたフッ素ゴムを発光層と反射絶
縁層のバインダに使用していた。
の透明電極と裏面電極との間に電圧を印加すると、積層
構造のために、電圧の大部分は発光層と反射絶縁層とに
かかる。輝度を増加するためには反射絶縁層の分圧を小
さくし、発光層の分圧を大きくすればよい。反射絶縁層
の分圧を小さくするためには、反射絶縁層に使用するバ
インダの比誘電率を大きくする。発光層では蛍光体がバ
インダ中に分散しているので、発光層に使用するバイン
ダの比誘電率を大きくすることにより、バインダにかか
る分圧が減少し蛍光体にかかる分圧が増加して輝度が向
上する。したがって、従来の電界発光灯では、前記のよ
うに輝度と防湿性を重視して、比誘電率が約15と比較
的大きく、防湿性に優れたフッ素ゴムを発光層と反射絶
縁層のバインダに使用していた。
【0009】しかしながら、携帯電話、PHS等の高性
能化は止まることがなく、液晶ディスプレイの更なる高
輝度化、低消費電力化等が要求され、電界発光灯の更な
る高輝度化、高効率化が要求されている。このため、従
来のフッ素ゴムを用いた電界発光灯では輝度が不足する
という問題がある。
能化は止まることがなく、液晶ディスプレイの更なる高
輝度化、低消費電力化等が要求され、電界発光灯の更な
る高輝度化、高効率化が要求されている。このため、従
来のフッ素ゴムを用いた電界発光灯では輝度が不足する
という問題がある。
【0010】そこで、本発明は上記の問題に鑑みてなさ
れたもので、寿命を低下させることなく、更なる高輝度
化を達成した電界発光灯を提供することを目的とする。
れたもので、寿命を低下させることなく、更なる高輝度
化を達成した電界発光灯を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の電界発光灯は、
透明電極層、発光層、反射絶縁層、裏面電極層が積層さ
れた電界発光灯において、前記発光層及び前記反射絶縁
層はアクリロニトリルを含む共重合体からなるバインダ
を有することを特徴とする。前記発光層はアクリロニト
リルを含む共重合体からなるバインダ中に蛍光体を分散
させ、かつ前記反射絶縁層はアクリロニトリルを含む共
重合体からなるバインダ中に高誘電体粉末を分散させた
ことを特徴とする。この構成により、フッ素ゴムと略同
等の防湿性を有し、フッ素ゴムよりも大きい比誘電率の
バインダを発光層と反射絶縁層の両方に使用したから、
蛍光体に印加される電圧、電界強度が増大し、従来の電
界発光灯より寿命が低下することがなく、更に輝度が向
上した電界発光灯を提供できる。
透明電極層、発光層、反射絶縁層、裏面電極層が積層さ
れた電界発光灯において、前記発光層及び前記反射絶縁
層はアクリロニトリルを含む共重合体からなるバインダ
を有することを特徴とする。前記発光層はアクリロニト
リルを含む共重合体からなるバインダ中に蛍光体を分散
させ、かつ前記反射絶縁層はアクリロニトリルを含む共
重合体からなるバインダ中に高誘電体粉末を分散させた
ことを特徴とする。この構成により、フッ素ゴムと略同
等の防湿性を有し、フッ素ゴムよりも大きい比誘電率の
バインダを発光層と反射絶縁層の両方に使用したから、
蛍光体に印加される電圧、電界強度が増大し、従来の電
界発光灯より寿命が低下することがなく、更に輝度が向
上した電界発光灯を提供できる。
【0012】また、共重合体は、アクリロニトリルブタ
ジエンゴム、アクリロニトリルイソプレンゴム、水素化
ニトリルゴムからなる群の一種以上であることを特徴と
する。これらの有機材料を単独又は混合してバインダに
使用することにより、本発明の目的にかなう電界発光灯
を容易に実現できる。
ジエンゴム、アクリロニトリルイソプレンゴム、水素化
ニトリルゴムからなる群の一種以上であることを特徴と
する。これらの有機材料を単独又は混合してバインダに
使用することにより、本発明の目的にかなう電界発光灯
を容易に実現できる。
【0013】また、本発明の電界発光灯は、透明電極
層、発光層、反射絶縁層、裏面電極層が積層された電界
発光灯において、前記発光層又は前記反射絶縁層はアク
リロニトリルを含む共重合体からなるバインダを有し、
前記共重合体は、アクリロニトリルイソプレンゴム、水
素化ニトリルゴムからなる群の一種以上であることを特
徴とする。この構成によっても、本発明の目的にかなう
電界発光灯を容易に実現できる。
層、発光層、反射絶縁層、裏面電極層が積層された電界
発光灯において、前記発光層又は前記反射絶縁層はアク
リロニトリルを含む共重合体からなるバインダを有し、
前記共重合体は、アクリロニトリルイソプレンゴム、水
素化ニトリルゴムからなる群の一種以上であることを特
徴とする。この構成によっても、本発明の目的にかなう
電界発光灯を容易に実現できる。
【0014】また、本発明の電界発光灯は、透明電極
層、発光層、反射絶縁層、裏面電極層が積層された電界
発光灯において、前記反射絶縁層は、アクリロニトリル
ブタジエンゴムからなるバインダ中に高誘電体粉末を分
散させたことを特徴とする。この構成によっても、本発
明の目的にかなう電界発光灯を容易に実現できる。
層、発光層、反射絶縁層、裏面電極層が積層された電界
発光灯において、前記反射絶縁層は、アクリロニトリル
ブタジエンゴムからなるバインダ中に高誘電体粉末を分
散させたことを特徴とする。この構成によっても、本発
明の目的にかなう電界発光灯を容易に実現できる。
【0015】また、アクリロニトリルを含む共重合体の
アクリロニトリル含有量が40%以上であることを特徴
とする。この構成により、バインダの比誘電率がフッ素
ゴムの比誘電率よりも大きくなるので、輝度が向上す
る。
アクリロニトリル含有量が40%以上であることを特徴
とする。この構成により、バインダの比誘電率がフッ素
ゴムの比誘電率よりも大きくなるので、輝度が向上す
る。
【0016】また、アクリロニトリルブタジエンゴムと
して極高ニトリルゴムを用いたことを特徴とする。この
構成では、バインダの比誘電率がフッ素ゴムよりも十分
に大きくなるので、輝度が大幅に向上する。
して極高ニトリルゴムを用いたことを特徴とする。この
構成では、バインダの比誘電率がフッ素ゴムよりも十分
に大きくなるので、輝度が大幅に向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態の特徴
は、透明電極層、発光層、反射絶縁層、裏面電極層が積
層された電界発光灯において、発光層と反射絶縁層とに
用いられるバインダがアクリロニトリルを含む共重合体
からなることである。発光層では前記共重合体からなる
バインダ中に硫化亜鉛等の蛍光体を分散させ、反射絶縁
層では前記共重合体からなるバインダ中にチタン酸バリ
ウム等の白色高誘電体粉末を分散させている。前記共重
合体からなるバインダは、従来のフッ素ゴムと略同等の
防湿性を有し、フッ素ゴムよりも比誘電率が大きい。か
かるバインダを発光層と反射絶縁層の両方に使用する
と、防湿性が確保され、かつ蛍光体に印加される電圧、
電界強度が増大し、従来の電界発光灯より寿命が低下す
ることがなく、更に輝度が向上した新規な電界発光灯を
提供できる。
は、透明電極層、発光層、反射絶縁層、裏面電極層が積
層された電界発光灯において、発光層と反射絶縁層とに
用いられるバインダがアクリロニトリルを含む共重合体
からなることである。発光層では前記共重合体からなる
バインダ中に硫化亜鉛等の蛍光体を分散させ、反射絶縁
層では前記共重合体からなるバインダ中にチタン酸バリ
ウム等の白色高誘電体粉末を分散させている。前記共重
合体からなるバインダは、従来のフッ素ゴムと略同等の
防湿性を有し、フッ素ゴムよりも比誘電率が大きい。か
かるバインダを発光層と反射絶縁層の両方に使用する
と、防湿性が確保され、かつ蛍光体に印加される電圧、
電界強度が増大し、従来の電界発光灯より寿命が低下す
ることがなく、更に輝度が向上した新規な電界発光灯を
提供できる。
【0018】前記共重合体からなるバインダの効果を十
分に発揮させるためには、バインダ中での蛍光体の分散
状態を適正にする必要がある。通常、発光層では蛍光体
に有効に電圧がかかるようにバインダ中に蛍光体を分散
している。したがって分散状態が発光層の品質を左右す
る。分散状態はバインダに対する蛍光体の体積比(又
は、比重と重量比)に依存する。高輝度を得るための望
ましい発光層の形態は、図2の要部断面模式図に示すよ
うに、蛍光体4が高密度で1層に配列し、しかも蛍光体
4の略半分がバインダ5中に埋設されている状態であ
る。図2の模式図は理想的な状態であり蛍光体4を真球
として描いている。図2は蛍光体4が接触している場合
で、最も高密度であり輝度的に最も有利である。このよ
うな発光層2ではバインダ5を介して電圧が有効に蛍光
体4に印加されるので、輝度が向上する。実際の発光層
では、蛍光体の粒径が異なり、形状も不定形の多面体で
あるから、図2に近い発光層形態であることが望まし
い。
分に発揮させるためには、バインダ中での蛍光体の分散
状態を適正にする必要がある。通常、発光層では蛍光体
に有効に電圧がかかるようにバインダ中に蛍光体を分散
している。したがって分散状態が発光層の品質を左右す
る。分散状態はバインダに対する蛍光体の体積比(又
は、比重と重量比)に依存する。高輝度を得るための望
ましい発光層の形態は、図2の要部断面模式図に示すよ
うに、蛍光体4が高密度で1層に配列し、しかも蛍光体
4の略半分がバインダ5中に埋設されている状態であ
る。図2の模式図は理想的な状態であり蛍光体4を真球
として描いている。図2は蛍光体4が接触している場合
で、最も高密度であり輝度的に最も有利である。このよ
うな発光層2ではバインダ5を介して電圧が有効に蛍光
体4に印加されるので、輝度が向上する。実際の発光層
では、蛍光体の粒径が異なり、形状も不定形の多面体で
あるから、図2に近い発光層形態であることが望まし
い。
【0019】本発明の電界発光灯に好適するアクリロニ
トリルを含む共重合体の具体例として、アクリロニトリ
ルブタジエンゴム(以下、ニトリルゴムと称する。)、
アクリロニトリルイソプレンゴム、水素化ニトリルゴム
などがあり、単独で又は混合して使用する。勿論、これ
らに限定されるものではない。ニトリルゴムはアクリロ
ニトリルとブタジエンとの共重合によって得られる比重
1.00〜1.36の合成ゴムである。アクリロニトリル
の含有量が43%以上のものは極高ニトリル、36〜4
2%のものは高ニトリル、31〜35%のものは中高ニ
トリル、25〜35%のものは中ニトリル、24%以下
のものは低ニトリルと呼称されている。アクリロニトリ
ルの含有量が増加するにつれて耐油性、耐摩耗性、耐熱
老化性及び耐薬品性が向上し、引張り強さ、硬さ、比誘
電率などが増大する。また、接着性、防湿性にも優れ
る。特に、アクリロニトリルの含有量が大きい(40%
以上)ものは、比誘電率がフッ素ゴムよりも大きく、電
界発光灯のバインダに好適する。
トリルを含む共重合体の具体例として、アクリロニトリ
ルブタジエンゴム(以下、ニトリルゴムと称する。)、
アクリロニトリルイソプレンゴム、水素化ニトリルゴム
などがあり、単独で又は混合して使用する。勿論、これ
らに限定されるものではない。ニトリルゴムはアクリロ
ニトリルとブタジエンとの共重合によって得られる比重
1.00〜1.36の合成ゴムである。アクリロニトリル
の含有量が43%以上のものは極高ニトリル、36〜4
2%のものは高ニトリル、31〜35%のものは中高ニ
トリル、25〜35%のものは中ニトリル、24%以下
のものは低ニトリルと呼称されている。アクリロニトリ
ルの含有量が増加するにつれて耐油性、耐摩耗性、耐熱
老化性及び耐薬品性が向上し、引張り強さ、硬さ、比誘
電率などが増大する。また、接着性、防湿性にも優れ
る。特に、アクリロニトリルの含有量が大きい(40%
以上)ものは、比誘電率がフッ素ゴムよりも大きく、電
界発光灯のバインダに好適する。
【0020】アクリロニトリルイソプレンゴムは、アク
リロニトリルとイソプレンとの共重合によって得られる
合成ゴムである。前記ニトリルゴムと同様、アクリロニ
トリルの含有率に応じて比誘電率が大きくなり、接着
性、耐湿性に優れ、電界発光灯のバインダに好適する。
リロニトリルとイソプレンとの共重合によって得られる
合成ゴムである。前記ニトリルゴムと同様、アクリロニ
トリルの含有率に応じて比誘電率が大きくなり、接着
性、耐湿性に優れ、電界発光灯のバインダに好適する。
【0021】また、水素化ニトリルゴムは、炭素―炭素
飽和結合(CH2−CH2)、炭素―炭素不飽和結合
(CH=CH)、アクリロニトリルからなる合成ゴムで
ある。前記ニトリルゴムと同様、アクリロニトリルの含
有率に応じて比誘電率が大きくなり、接着性、耐湿性に
優れ、電界発光灯のバインダに好適する。
飽和結合(CH2−CH2)、炭素―炭素不飽和結合
(CH=CH)、アクリロニトリルからなる合成ゴムで
ある。前記ニトリルゴムと同様、アクリロニトリルの含
有率に応じて比誘電率が大きくなり、接着性、耐湿性に
優れ、電界発光灯のバインダに好適する。
【0022】次に、本発明の電界発光灯の第2の実施の
形態について説明する。第2の実施の形態の特徴は、発
光層と反射絶縁層のいづれか一方のバインダに、前記の
アクリロニトリルを含む共重合体を使用する構成であ
る。他方のバインダには従来と同様、フッ素ゴムなどを
使用する。第2の実施の形態は、発光層と反射絶縁層の
両方に前記共重合体を使用する第1の実施の形態よりは
輝度向上効果が小さいが、従来の電界発光灯に較べて輝
度を改善することができる。前記共重合体を反射絶縁層
に使用するよりは発光層に使用するほうがより効果が大
きい。理由は、発光層の主成分である蛍光体の比誘電率
が、反射絶縁層の主成分であるチタン酸バリウムの比誘
電率よりも格段に小さいために、蛍光体にかかる分圧に
対する影響度は、反射絶縁層よりも発光層に使用するバ
インダのほうが大きいためである。好適するアクリロニ
トリルを含む共重合体の具体例は、第1の実施の形態で
説明したものと同様であり、単独又は混合して使用す
る。
形態について説明する。第2の実施の形態の特徴は、発
光層と反射絶縁層のいづれか一方のバインダに、前記の
アクリロニトリルを含む共重合体を使用する構成であ
る。他方のバインダには従来と同様、フッ素ゴムなどを
使用する。第2の実施の形態は、発光層と反射絶縁層の
両方に前記共重合体を使用する第1の実施の形態よりは
輝度向上効果が小さいが、従来の電界発光灯に較べて輝
度を改善することができる。前記共重合体を反射絶縁層
に使用するよりは発光層に使用するほうがより効果が大
きい。理由は、発光層の主成分である蛍光体の比誘電率
が、反射絶縁層の主成分であるチタン酸バリウムの比誘
電率よりも格段に小さいために、蛍光体にかかる分圧に
対する影響度は、反射絶縁層よりも発光層に使用するバ
インダのほうが大きいためである。好適するアクリロニ
トリルを含む共重合体の具体例は、第1の実施の形態で
説明したものと同様であり、単独又は混合して使用す
る。
【0023】
【実施例】(実施例1) 実施例1乃至実施例8は本発
明の第1の実施の形態の実施例である。図を参照して説
明する。図1は本発明の電界発光灯1の断面図である。
基本的な層構成は図4の従来例と同様である。相違点
は、発光層と反射絶縁層の両方にニトリルゴムからなる
バインダを使用した構成である。製造方法は、まず、厚
さ100〜200μmのPET等からなる絶縁性の透明
フィルム52の片面に、スパッタリング、電子ビーム蒸
着、CVDなどの減圧下での薄膜形成手段によりITO
などの透明電極層53を30〜50nmの厚みで形成す
る。また、ITO粉末を含む導電ペーストを印刷しても
よい。
明の第1の実施の形態の実施例である。図を参照して説
明する。図1は本発明の電界発光灯1の断面図である。
基本的な層構成は図4の従来例と同様である。相違点
は、発光層と反射絶縁層の両方にニトリルゴムからなる
バインダを使用した構成である。製造方法は、まず、厚
さ100〜200μmのPET等からなる絶縁性の透明
フィルム52の片面に、スパッタリング、電子ビーム蒸
着、CVDなどの減圧下での薄膜形成手段によりITO
などの透明電極層53を30〜50nmの厚みで形成す
る。また、ITO粉末を含む導電ペーストを印刷しても
よい。
【0024】次に、極高ニトリルゴム(ニトリル含有量
48%)と、硫化亜鉛を銅で付活した蛍光体(中心粒径
(メジアン径)20〜30μm)とをイソホロン中に分
散させた発光層用インキを用いて、透明電極層53上に
スクリーン印刷により発光層2を30〜50μmの厚さ
に形成する。
48%)と、硫化亜鉛を銅で付活した蛍光体(中心粒径
(メジアン径)20〜30μm)とをイソホロン中に分
散させた発光層用インキを用いて、透明電極層53上に
スクリーン印刷により発光層2を30〜50μmの厚さ
に形成する。
【0025】発光層用インキの調合方法は次のとおりで
ある。まずイソホロン(比重0.921)からなる有機
溶剤1に対して極高ニトリルゴム(例えば、JSR
(株)製、N215SL、ニトリル含有量48%、比重1.0
1)を重量比で0.22溶解してバインダ溶液にする。
バインダ溶液の調合では、ニトリルゴムが十分に溶解す
るように重量比を設定することが重要である。有機溶剤
に対するバインダの体積比率は約0.2である。次に、
このバインダ溶液1に対して蛍光体(中心粒径(メジア
ン径)20〜30μm)を重量比で1.6均一に分散さ
せ、粘度が約50000mPa・sの発光層用インキに
する。インキの粘度は量産に適した速度でスクリーン印
刷が可能なように30000〜80000mPa・sに
調整されている。インキの粘度が30000mPa・s
未満ではインキが薄過ぎて所定厚の発光層を形成できな
い。また、80000mPa・sを越えると印刷速度が
遅くなり量産性が低下する。参考までに、蛍光体の中心
粒径(メジアン径)の定義は以下のとおりである。JIS
Z8815(1994)「ふるい分け試験方法通則」に記載され
ているふるい分け試験方法で測定された、粒径と積算ふ
るい下%(積算質量(体積)%)との関係を示すデータ
において、特に、積算ふるい下%が50%の時の粒径が
中心粒径である。
ある。まずイソホロン(比重0.921)からなる有機
溶剤1に対して極高ニトリルゴム(例えば、JSR
(株)製、N215SL、ニトリル含有量48%、比重1.0
1)を重量比で0.22溶解してバインダ溶液にする。
バインダ溶液の調合では、ニトリルゴムが十分に溶解す
るように重量比を設定することが重要である。有機溶剤
に対するバインダの体積比率は約0.2である。次に、
このバインダ溶液1に対して蛍光体(中心粒径(メジア
ン径)20〜30μm)を重量比で1.6均一に分散さ
せ、粘度が約50000mPa・sの発光層用インキに
する。インキの粘度は量産に適した速度でスクリーン印
刷が可能なように30000〜80000mPa・sに
調整されている。インキの粘度が30000mPa・s
未満ではインキが薄過ぎて所定厚の発光層を形成できな
い。また、80000mPa・sを越えると印刷速度が
遅くなり量産性が低下する。参考までに、蛍光体の中心
粒径(メジアン径)の定義は以下のとおりである。JIS
Z8815(1994)「ふるい分け試験方法通則」に記載され
ているふるい分け試験方法で測定された、粒径と積算ふ
るい下%(積算質量(体積)%)との関係を示すデータ
において、特に、積算ふるい下%が50%の時の粒径が
中心粒径である。
【0026】次に、チタン酸バリウムと極高ニトリルゴ
ム(ニトリル含有量48%)とをイソホロン中に分散さ
せた反射絶縁層用インキを用いて、発光層2上に反射絶
縁層3を10〜20μmの厚さに印刷形成する。
ム(ニトリル含有量48%)とをイソホロン中に分散さ
せた反射絶縁層用インキを用いて、発光層2上に反射絶
縁層3を10〜20μmの厚さに印刷形成する。
【0027】反射絶縁層用インキの調合方法は次のとお
りである。まずイソホロンからなる有機溶剤1に前記の
極高ニトリルゴムを重量比で0.22溶解してバインダ
溶液にする。次に、このバインダ溶液1に対して重量比
で0.9のチタン酸バリウムを分散させ粘度が約600
00mPa・sの反射絶縁層用インキにする。所定厚の
良質な反射絶縁層が印刷形成できるように、反射絶縁層
用インキの粘度は50000〜80000mPa・sに
調整されている。
りである。まずイソホロンからなる有機溶剤1に前記の
極高ニトリルゴムを重量比で0.22溶解してバインダ
溶液にする。次に、このバインダ溶液1に対して重量比
で0.9のチタン酸バリウムを分散させ粘度が約600
00mPa・sの反射絶縁層用インキにする。所定厚の
良質な反射絶縁層が印刷形成できるように、反射絶縁層
用インキの粘度は50000〜80000mPa・sに
調整されている。
【0028】次に、反射絶縁層3の上に裏面電極層56
を印刷形成し、その上に保護層57を印刷形成する。材
料、形成方法は従来と同様であり説明を省略する。
を印刷形成し、その上に保護層57を印刷形成する。材
料、形成方法は従来と同様であり説明を省略する。
【0029】(実施例2) 極高ニトリルゴム(ニトリ
ル含有量48%)に代えて高ニトリルゴム(ニトリル含
有量42%)を使用する以外は実施例1と同様にして電
界発光灯を作成した。但し,42%ニトリルゴムの比重
を考慮してイソホロンに対する重量比率を調整した。
ル含有量48%)に代えて高ニトリルゴム(ニトリル含
有量42%)を使用する以外は実施例1と同様にして電
界発光灯を作成した。但し,42%ニトリルゴムの比重
を考慮してイソホロンに対する重量比率を調整した。
【0030】(実施例3) 極高ニトリルゴム(ニトリ
ル含有量48%)に代えて高ニトリル(ニトリル含有量
40%)を使用する以外は実施例1と同様にして電界発
光灯を作成した。但し、40%ニトリルゴムの比重を考
慮して重量比率を調整した。
ル含有量48%)に代えて高ニトリル(ニトリル含有量
40%)を使用する以外は実施例1と同様にして電界発
光灯を作成した。但し、40%ニトリルゴムの比重を考
慮して重量比率を調整した。
【0031】(実施例4) 極高ニトリルゴム(ニトリ
ル含有量48%)に代えて高ニトリル(ニトリル含有量
38%)を使用する以外は実施例1と同様にして電界発
光灯を作成した。但し、38%ニトリルゴムの比重を考
慮して重量比率を調整した。
ル含有量48%)に代えて高ニトリル(ニトリル含有量
38%)を使用する以外は実施例1と同様にして電界発
光灯を作成した。但し、38%ニトリルゴムの比重を考
慮して重量比率を調整した。
【0032】(実施例5) 極高ニトリルゴム(ニトリ
ル含有量48%)に代えて水素化ニトリルゴム(ニトリ
ル含有量45%)を使用する以外は実施例1と同様にし
て電界発光灯を作成した。但し、水素化ニトリルゴムの
比重を考慮して重量比率を調整した。
ル含有量48%)に代えて水素化ニトリルゴム(ニトリ
ル含有量45%)を使用する以外は実施例1と同様にし
て電界発光灯を作成した。但し、水素化ニトリルゴムの
比重を考慮して重量比率を調整した。
【0033】(実施例6) 極高ニトリルゴム(ニトリ
ル含有量48%)に代えて水素化ニトリルゴム(ニトリ
ル含有量40%)を使用する以外は実施例1と同様にし
て電界発光灯を作成した。但し、水素化ニトリルゴムの
比重を考慮して重量比率を調整した。
ル含有量48%)に代えて水素化ニトリルゴム(ニトリ
ル含有量40%)を使用する以外は実施例1と同様にし
て電界発光灯を作成した。但し、水素化ニトリルゴムの
比重を考慮して重量比率を調整した。
【0034】(実施例7) 極高ニトリルゴム(ニトリ
ル含有量48%)に代えてアクリロニトリルイソプレン
ゴム(ニトリル含有量45%)を使用する以外は実施例
1と同様にして電界発光灯を作成した。但し、アクリロ
ニトリルイソプレンゴムの比重を考慮して重量比率を調
整した。
ル含有量48%)に代えてアクリロニトリルイソプレン
ゴム(ニトリル含有量45%)を使用する以外は実施例
1と同様にして電界発光灯を作成した。但し、アクリロ
ニトリルイソプレンゴムの比重を考慮して重量比率を調
整した。
【0035】(実施例8) 極高ニトリルゴム(ニトリ
ル含有量48%)に代えてアクリロニトリルイソプレン
ゴム(ニトリル含有量40%)を使用する以外は実施例
1と同様にして電界発光灯を作成した。ただし、アクリ
ロニトリルイソプレンゴムの比重を考慮して重量比率を
調整した。
ル含有量48%)に代えてアクリロニトリルイソプレン
ゴム(ニトリル含有量40%)を使用する以外は実施例
1と同様にして電界発光灯を作成した。ただし、アクリ
ロニトリルイソプレンゴムの比重を考慮して重量比率を
調整した。
【0036】(実施例9) 実施例9乃至実施例16
は、本発明の第2の実施の形態の実施例である。実施例
9は極高ニトリルゴム(ニトリル含有量48%)をバイ
ンダにして発光層を形成し、次いで従来のフッ素ゴムを
バインダにして反射絶縁層を形成した電界発光灯であ
る。発光層用インキの組成、発光層の形成方法等は実施
例1と同様である。反射絶縁層用インキの組成、反射絶
縁層の形成方法等は従来技術と同様である。
は、本発明の第2の実施の形態の実施例である。実施例
9は極高ニトリルゴム(ニトリル含有量48%)をバイ
ンダにして発光層を形成し、次いで従来のフッ素ゴムを
バインダにして反射絶縁層を形成した電界発光灯であ
る。発光層用インキの組成、発光層の形成方法等は実施
例1と同様である。反射絶縁層用インキの組成、反射絶
縁層の形成方法等は従来技術と同様である。
【0037】(実施例10) 従来のフッ素ゴムをバイ
ンダにして発光層を形成し、次いで極高ニトリルゴム
(ニトリル含有量48%)をバインダにして反射絶縁層
を形成した電界発光灯である。発光層用インキの組成、
発光層の形成方法は従来技術と同様である。反射絶縁層
用インキの組成、反射絶縁層の形成方法等は実施例1と
同様である。
ンダにして発光層を形成し、次いで極高ニトリルゴム
(ニトリル含有量48%)をバインダにして反射絶縁層
を形成した電界発光灯である。発光層用インキの組成、
発光層の形成方法は従来技術と同様である。反射絶縁層
用インキの組成、反射絶縁層の形成方法等は実施例1と
同様である。
【0038】(実施例11) 高ニトリルゴム(ニトリ
ル含有量40%)をバインダにして発光層を形成し、次
いで従来のフッ素ゴムをバインダにして反射絶縁層を形
成した電界発光灯である。発光層の仕様は実施例3と同
様である。反射絶縁層の仕様は従来技術と同様である。
ル含有量40%)をバインダにして発光層を形成し、次
いで従来のフッ素ゴムをバインダにして反射絶縁層を形
成した電界発光灯である。発光層の仕様は実施例3と同
様である。反射絶縁層の仕様は従来技術と同様である。
【0039】(実施例12) 従来のフッ素ゴムをバイ
ンダにして発光層を形成し、次いで高ニトリルゴム(ニ
トリル含有量40%)をバインダにして反射絶縁層を形
成した電界発光灯である。発光層の仕様は従来技術と同
様である。反射絶縁層の仕様は実施例3と同様である。
ンダにして発光層を形成し、次いで高ニトリルゴム(ニ
トリル含有量40%)をバインダにして反射絶縁層を形
成した電界発光灯である。発光層の仕様は従来技術と同
様である。反射絶縁層の仕様は実施例3と同様である。
【0040】(実施例13) 水素化ニトリルゴム(ニ
トリル含有量45%)をバインダにして発光層を形成
し、次いで従来のフッ素ゴムをバインダにして反射絶縁
層を形成した電界発光灯である。発光層の仕様は実施例
5と同様である。反射絶縁層の仕様は従来技術と同様で
ある。
トリル含有量45%)をバインダにして発光層を形成
し、次いで従来のフッ素ゴムをバインダにして反射絶縁
層を形成した電界発光灯である。発光層の仕様は実施例
5と同様である。反射絶縁層の仕様は従来技術と同様で
ある。
【0041】(実施例14) 従来のフッ素ゴムをバイ
ンダにして発光層を形成し、次いで水素化ニトリルゴム
(ニトリル含有量45%)をバインダにして反射絶縁層
を形成した電界発光灯である。発光層の仕様は従来技術
と同様である。反射絶縁層の仕様は実施例5と同様であ
る。
ンダにして発光層を形成し、次いで水素化ニトリルゴム
(ニトリル含有量45%)をバインダにして反射絶縁層
を形成した電界発光灯である。発光層の仕様は従来技術
と同様である。反射絶縁層の仕様は実施例5と同様であ
る。
【0042】(実施例15) アクリロニトリルイソプ
レンゴム(ニトリル含有量45%)をバインダにして発
光層を形成し、次いで従来のフッ素ゴムをバインダにし
て反射絶縁層を形成した電界発光灯である。発光層の仕
様は実施例7と同様である。反射絶縁層の仕様は従来技
術と同様である。
レンゴム(ニトリル含有量45%)をバインダにして発
光層を形成し、次いで従来のフッ素ゴムをバインダにし
て反射絶縁層を形成した電界発光灯である。発光層の仕
様は実施例7と同様である。反射絶縁層の仕様は従来技
術と同様である。
【0043】(実施例16) 従来のフッ素ゴムをバイ
ンダにして発光層を形成し、次いでアクリロニトリルイ
ソプレンゴム(ニトリル含有量45%)をバインダにし
て反射絶縁層を形成した電界発光灯である。発光層の仕
様は従来技術と同様である。反射絶縁層の仕様は実施例
7と同様である。
ンダにして発光層を形成し、次いでアクリロニトリルイ
ソプレンゴム(ニトリル含有量45%)をバインダにし
て反射絶縁層を形成した電界発光灯である。発光層の仕
様は従来技術と同様である。反射絶縁層の仕様は実施例
7と同様である。
【0044】(比較例) フッ素ゴムをバインダにして
発光層を形成し、次いでフッ素ゴムをバインダにして反
射絶縁層を形成した従来技術に記載の電界発光灯であ
る。
発光層を形成し、次いでフッ素ゴムをバインダにして反
射絶縁層を形成した従来技術に記載の電界発光灯であ
る。
【0045】(評価方法と結果) 実施例1〜16と比
較例の各電界発光灯に所定電圧の正弦波交流(400H
z)を印加して発光させ、発光面から一定距離に配置し
た輝度計で発光面の輝度を測定した。図3は、実施例1
と比較例の電界発光灯について、印加電圧と輝度との関
係を示したものである。電圧の広い範囲において従来の
電界発光灯よりも輝度が向上することがわかる。また、
印加電圧60Vにおける各実施例の輝度を、比較例の輝
度を100として相対値で表1に示す。表1の結果か
ら、アクリロニトリルを含む共重合体をバインダに用い
ると、フッ素ゴムを用いた従来の電界発光灯より輝度が
向上することがわかる。特に、発光層と反射絶縁層の両
方に用い、しかもニトリル含有率が高いほど、輝度向上
が顕著であることがわかる。なお、加速条件(50℃、
90%RH、印加電圧100V、400Hz、正弦波)
での連続点灯試験によると、本発明の実施例1〜16
(各1個)の輝度半減時間は250〜280時間の範囲
内にあり、比較例(2個)の240時間、265時間と
同等又はそれ以上であった。特に、ニトリル含有率が大
きいもの(45%、48%など)が比較例よりも寿命が
長い傾向を示した。
較例の各電界発光灯に所定電圧の正弦波交流(400H
z)を印加して発光させ、発光面から一定距離に配置し
た輝度計で発光面の輝度を測定した。図3は、実施例1
と比較例の電界発光灯について、印加電圧と輝度との関
係を示したものである。電圧の広い範囲において従来の
電界発光灯よりも輝度が向上することがわかる。また、
印加電圧60Vにおける各実施例の輝度を、比較例の輝
度を100として相対値で表1に示す。表1の結果か
ら、アクリロニトリルを含む共重合体をバインダに用い
ると、フッ素ゴムを用いた従来の電界発光灯より輝度が
向上することがわかる。特に、発光層と反射絶縁層の両
方に用い、しかもニトリル含有率が高いほど、輝度向上
が顕著であることがわかる。なお、加速条件(50℃、
90%RH、印加電圧100V、400Hz、正弦波)
での連続点灯試験によると、本発明の実施例1〜16
(各1個)の輝度半減時間は250〜280時間の範囲
内にあり、比較例(2個)の240時間、265時間と
同等又はそれ以上であった。特に、ニトリル含有率が大
きいもの(45%、48%など)が比較例よりも寿命が
長い傾向を示した。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、透明電極層、発光層、
反射絶縁層、裏面電極層が積層された電界発光灯におい
て、前記発光層及び/又は前記反射絶縁層のバインダと
してアクリロニトリルを含む共重合体を用いたので、蛍
光体に印加される電圧、電界強度が増大し、従来の電界
発光灯より寿命が低下することがなく、更に輝度が向上
した電界発光灯を提供できる。
反射絶縁層、裏面電極層が積層された電界発光灯におい
て、前記発光層及び/又は前記反射絶縁層のバインダと
してアクリロニトリルを含む共重合体を用いたので、蛍
光体に印加される電圧、電界強度が増大し、従来の電界
発光灯より寿命が低下することがなく、更に輝度が向上
した電界発光灯を提供できる。
【図1】 本発明の第1の実施の形態の電界発光灯の断
面図
面図
【図2】 発光層の望ましい形態を説明するための要部
断面模式図
断面模式図
【図3】 実施例1の電界発光灯の輝度―電圧特性を従
来例と比較して示す図
来例と比較して示す図
【図4】 従来の電界発光灯の断面図
1 電界発光灯 2 発光層 3 反射絶縁層 4 蛍光体 5 バインダ 52 透明フィルム 53 透明電極層 56 裏面電極層 57 保護層
Claims (6)
- 【請求項1】透明電極層、発光層、反射絶縁層、裏面電
極層が積層された電界発光灯において、前記発光層及び
前記反射絶縁層はアクリロニトリルを含む共重合体から
なるバインダを有することを特徴とする電界発光灯。 - 【請求項2】前記共重合体は、アクリロニトリルブタジ
エンゴム、アクリロニトリルイソプレンゴム、水素化ニ
トリルゴムからなる群の一種以上であることを特徴とす
る請求項1に記載の電界発光灯。 - 【請求項3】透明電極層、発光層、反射絶縁層、裏面電
極層が積層された電界発光灯において、前記発光層又は
前記反射絶縁層はアクリロニトリルを含む共重合体から
なるバインダを有し、前記共重合体は、アクリロニトリ
ルイソプレンゴム、水素化ニトリルゴムからなる群の一
種以上であることを特徴とする電界発光灯。 - 【請求項4】透明電極層、発光層、反射絶縁層、裏面電
極層が積層された電界発光灯において、前記反射絶縁層
は、アクリロニトリルブタジエンゴムからなるバインダ
中に高誘電体粉末を分散させたことを特徴とする電界発
光灯。 - 【請求項5】前記アクリロニトリルを含む共重合体、又
は前記アクリロニトリルブタジエンゴムは、アクリロニ
トリル含有量が40%以上であることを特徴とする請求
項2又は請求項3又は請求項4に記載の電界発光灯。 - 【請求項6】前記アクリロニトリルブタジエンゴムは極
高ニトリルゴムであることを特徴とする請求項2又は請
求項4に記載の電界発光灯。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000218655A JP2002043064A (ja) | 2000-07-19 | 2000-07-19 | 電界発光灯 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000218655A JP2002043064A (ja) | 2000-07-19 | 2000-07-19 | 電界発光灯 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002043064A true JP2002043064A (ja) | 2002-02-08 |
Family
ID=18713574
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000218655A Pending JP2002043064A (ja) | 2000-07-19 | 2000-07-19 | 電界発光灯 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002043064A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011052432A1 (ja) * | 2009-10-29 | 2011-05-05 | リンテック株式会社 | 発光性組成物、電界発光シート及びその製造方法 |
-
2000
- 2000-07-19 JP JP2000218655A patent/JP2002043064A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011052432A1 (ja) * | 2009-10-29 | 2011-05-05 | リンテック株式会社 | 発光性組成物、電界発光シート及びその製造方法 |
CN102630391A (zh) * | 2009-10-29 | 2012-08-08 | 琳得科株式会社 | 发光性组合物和电致发光片及其制备方法 |
US8648529B2 (en) | 2009-10-29 | 2014-02-11 | Lintec Corporation | Light-emitting composition, electroluminescent sheet, and method for producing same |
JP5706828B2 (ja) * | 2009-10-29 | 2015-04-22 | リンテック株式会社 | 発光性組成物、電界発光シート及びその製造方法 |
CN102630391B (zh) * | 2009-10-29 | 2016-05-11 | 琳得科株式会社 | 发光性组合物和电致发光片及其制备方法 |
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