JP4939697B2 - カラー液晶用バックライト、カラー液晶表示装置、およびカラー液晶バックライト用el発光素子 - Google Patents

カラー液晶用バックライト、カラー液晶表示装置、およびカラー液晶バックライト用el発光素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー液晶表示装置に用いられるバックライト、カラー液晶表示装置、およびカラー液晶バックライト用EL発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー液晶表示装置は、コンピュータ、ゲーム機、各種家電製品のディスプレイ装置として利用されている。また最近では、携帯型の種々の情報端末が増加するにつれて、これらの情報端末の表示用としても液晶表示装置が多用されている。特に、PDA(パーソナル・デジタル・アシスタント)や携帯電話などにおいても表示のカラー化が進められていることから、小型・薄型でかつ低消費電力のカラー液晶表示装置に対する要求が強まっている。
【0003】
液晶表示装置は非発光型の表示装置であるため、通常は発光源としてバックライトを有している。カラー液晶表示装置のバックライトとしては、冷陰極管が最も一般的である。しかし、冷陰極管は消費電力が大きいことに加えて、十分な設置スペースが必要とされることから、PDAや携帯電話などの携帯型情報端末の表示部には使用することができない。すなわち、小型・薄型で低消費電力が要求される表示部には、冷陰極管からなるバックライトを有するカラー液晶表示装置を適用することができない。
【0004】
このようなことから、携帯型情報端末ではバックライトとして発光ダイオード(LED)やエレクトロルミネッセンス(EL)発光素子を有する液晶表示装置が使用されている。しかしながら、LEDは点光源であるために、表示画面が大きくなるとムラや光漏れが生じたり、また高負荷動作において玉切れが生じやすいというような欠点を有している。さらに、LEDをバックライトとして用いる場合、表示画面の大きさに応じて複数のLEDが必要とされることから、装置コストの上昇を招くというような問題もある。
【0005】
一方、EL発光素子は面発光源であるため、表示画面が大きくなってもムラを生じることがなく、また軽量・薄型で形状の自由度が高いことから省スペース性に優れると共に、消費電力が少ないなどの特徴を有している。このように、EL発光素子は携帯型情報端末のバックライトとして優位な特徴を有していることから、EL発光素子をバックライトとして用いた液晶表示装置を携帯型情報端末に適用することが試みられている(例えば特開平7-43712号公報や特開平11-211864号公報など参照)。
【0006】
ところで、通常のEL発光素子においては、EL蛍光体として銅付活硫化亜鉛蛍光体が用いられている。しかし、銅付活硫化亜鉛蛍光体では青緑色から緑色の発光しか得られないため、色の再現性に劣るという問題がある。さらに、EL発光素子は輝度の点からもLEDなどに比べて不十分である。特に、カラー液晶表示装置のバックライトには高輝度の白色光が求められるが、従来のEL発光素子は白色光の再現性や輝度が不十分であることから、カラー液晶表示装置のバックライトとしてEL発光素子を実用化するまでには至っていない。
【0007】
例えば、上記した特開平7-43712号公報には、カラー液晶表示装置のバックライトとして白色発光のEL発光ランプを使用することが記載されている。しかし、ここで用いられているEL発光層は電子ビーム蒸着法、スパッタ法、もしくはCVD法により形成されたものであり、有機分散型のEL発光素子とは構成が異なる。さらに、このEL発光層の構成の違いなどに基づいて、上記公報に記載されているバックライトでは十分な輝度を有する白色光は得られていない。
【0008】
一方、特開平11-211864号公報には、EL発光ランプの表面にカラー層として蛍光顔料層を形成したカラーELランプを、液晶表示装置のバックライトとして用いることが記載されている。ここに記載されているカラーELランプは、単一色の発光を得るものであり、カラー液晶表示装置のバックライトに求められている白色発光のEL発光素子とは構成が異なる。従って、上記公報に記載されているカラーELランプでは、液晶表示装置によりフルカラー表示を実現することはできない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、携帯型情報端末などの表示部に用いられるカラー液晶表示装置においては、一般的にバックライトとしてLEDが用いられているが、LEDは点光源であることに起因する発光ムラや光漏れ、高負荷動作による玉切れ、LEDの複数使用による装置コストの増大などといった問題を有している。
【0010】
一方、EL発光素子は面発光源であり、軽量・薄型で省スペース性に優れ、また消費電力が少ないなど、携帯型情報端末に用いられる液晶表示装置のバックライトとして優位な特性を有している反面、白色光の再現性や輝度などの特性が劣るという難点を有している。このため、従来のEL発光素子はカラー液晶表示装置のバックライトとして実用化されるまでには至っていない。
【0011】
本発明はこのような課題に対処してなされたもので、液晶表示装置による高性能なフルカラー表示を可能にした上で、小型・薄型で省スペース性に優れ、また低消費電力であると共に、表示ムラや光漏れなどを生じることがないカラー液晶用バックライト、およびカラー液晶バックライト用EL発光素子を提供することを目的としており、さらにそのようなバックライトを用いることによって、表示ムラや光漏れなどを防ぐと共に、色再現性や明るさなどの表示特性を向上させたカラー液晶表示装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のカラー液晶用バックライトは、誘電体マトリックス中に分散含有されたEL蛍光体粒子を有する発光層と、発光層の発光側主面に沿って配置された透明電極層と、発光層の非発光側主面に沿って順に積層配置された反射絶縁層および背面電極層とを備えるEL発光素子を具備し、前記EL蛍光体は、0.01〜0.12質量%のCuを含有するとともに、0.0001〜0.01質量%のCsまたは/および0.001〜0.10質量%のClを含有し、かつ電圧100Vrms、周波数400Hzの動作条件下で、100cd/m以上の輝度を有する銅付活硫化亜鉛蛍光体であり、前記EL発光素子は、電圧100Vrms、周波数400Hzの動作条件下で、輝度が80cd/m以上の白色光を発光し、かつ消費電力が30W/m以下の発光効率を有することを特徴としている。
【0013】
本発明のカラー液晶バックライト用EL発光素子は、誘電体マトリックス中に分散含有されたEL蛍光体粒子を有する発光層と、前記発光層の発光側主面に沿って配置された透明電極層と、前記発光層の非発光側主面に沿って順に積層配置された反射絶縁層および背面電極層とを具備し、前記EL蛍光体は、0.01〜0.12質量%のCuを含有するとともに、0.0001〜0.01質量%のCsまたは/および0.001〜0.10質量%のClを含有し、かつ電圧100Vrms、周波数400Hzの動作条件下で、100cd/m以上の輝度を有する銅付活硫化亜鉛蛍光体であり、前記EL発光素子は、電圧100Vrms、周波数400Hzの動作条件下で、輝度が80cd/m以上の白色光を発光し、かつ消費電力が30W/m以下の発光効率を有することを特徴としている。
【0014】
上述したような白色発光を有するEL発光素子は、カラー液晶用のバックライトに求められる特性(白色光の再現性や輝度など)を満足している。従って、そのようなEL発光素子をバックライトとして用いることによって、液晶表示装置で良好なカラー表示を実現することができる。すなわち、EL発光素子をバックライトとして用いたカラー液晶表示装置を実用化することが可能となる。
【0015】
その上で、小型・薄型で省スペース性に優れ、また低消費電力であるというEL発光素子の特性を活かして、カラー液晶表示装置の小型・薄型化、低消費電力化などを図ることが可能となる。さらに、EL発光素子は面発光源であるため、表示ムラや光漏れなどを生じることがない。従って、カラー液晶表示装置の表示特性をさらに高めることが可能となる。
【0016】
本発明において、EL蛍光体には主として青緑色発光(または青色発光)の銅付活硫化亜鉛蛍光体が適用される。そして、EL発光素子による白色発光の輝度を80cd/m2以上とするために、例えば電圧100Vrms、周波数400Hzの動作条件下で100cd/m2以上の輝度を有する銅付活硫化亜鉛蛍光体を用いている。このような高輝度の銅付活硫化亜鉛蛍光体を用いた上で、以下に示す白色発光を得るためのEL発光素子の構成を採用することによって、色再現性に優れると共に高輝度の白色発光を実現することが可能となる。
【0017】
白色発光を得るためのEL発光素子の具体的な構成は以下の通りである。すなわち、EL発光素子の発光層は、青緑色または青色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体粒子と、銅付活硫化亜鉛蛍光体からの発光を吸収して赤色に発光し、かつ銅付活硫化亜鉛蛍光体に対して3質量%以上の蛍光顔料とを含有することが好ましい。このような発光層において、赤色蛍光顔料は銅付活硫化亜鉛蛍光体に対して4質量%以上7質量%以下の範囲で発光層中に含有させることがより好ましい。
【0018】
本発明において、白色発光を有するEL発光素子の他の構成としては、EL発光素子の発光層は、青緑色または青色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体粒子と、銅付活硫化亜鉛蛍光体からの発光を吸収して赤色に発光し、かつ銅付活硫化亜鉛蛍光体に対して2質量%未満の蛍光顔料とを含有し、さらにEL発光素子が、透明電極層が形成された透明電極シート上に積層され、発光層中の銅付活硫化亜鉛蛍光体に対する比率が2質量%以上5質量%以下の蛍光顔料を含有する赤色顔料層を具備する構成が挙げられる。
【0019】
本発明のカラー液晶表示装置は、上述したようなEL発光素子をバックライトとして用いたものである。すなわち、本発明のカラー液晶表示装置は、上記した本発明のカラー液晶用バックライトと、前記バックライトの発光面側に配置され、透過型または半透過型のカラー液晶表示素子とを具備することを特徴としている。
【0020】
本発明のカラー液晶表示装置においては、カラー液晶表示素子に供給される光量の増大を図る上で、バックライトとカラー液晶表示素子との間に、EL発光素子から放出された白色光の光利用効率を高める反射型位相変換フィルムを配置することが有効である。さらに、EL発光素子の駆動源として150Vpp以上でかつ300Hz以上の出力を有するインバータ装置を用いることで、白色発光の輝度をより一層高めることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
【0022】
図1は本発明の一実施形態によるカラー液晶用バックライトを有するカラー液晶表示装置の概略構成を示す図であり、図2はバックライトとして用いたEL発光素子の要部構造の一例を示す断面図である。これらの図において、10はバックライトとしてのEL発光素子(ELパネル)である。EL発光素子10の発光面側には、カラー液晶表示素子20が配置されており、これらによってカラー液晶表示装置(カラー液晶モジュール)30が構成されている。
【0023】
EL発光素子10は、電場を印加した際に白色光を放射する発光層11を有している。発光層11は基本的な電場発光源としてEL蛍光体粒子を含有している。EL蛍光体粒子は例えば銅付活硫化亜鉛蛍光体粒子からなる。このようなEL蛍光体粒子は、例えばシアノエチルセルロースやフッ素ゴムのような高誘電率を有する有機高分子材料からなる誘電体マトリックス中に分散配置されている。すなわち、発光層11は無機材料からなるEL蛍光体粒子を、有機材料からなる誘電体マトリックス中に分散配置した、有機分散型の蛍光体層を構成している。
【0024】
発光層11の発光面側の主面には、ポリエステルフィルムのような透明絶縁フィルム12aの表面にITO蒸着膜などからなる透明電極12bを被着形成した透明電極シート12が一体的に積層配置されている。透明電極12aとしてのITO蒸着膜は、発光層11と対向する位置に配置されている。
【0025】
さらに、発光体層11の他方の主面、すなわち非発光面である背面側には、例えばTiO2やBaTiO3などの高反射性で高誘電率の無機酸化物粉末をシアノエチルセルロースやフッ素ゴムなどの高誘電率を有する有機高分子に分散含有させた反射絶縁層13が積層形成されており、この反射絶縁層13を介して背面電極層14が一体的に積層形成されている。
【0026】
ここで、銅付活硫化亜鉛蛍光体(ZnS:Cu蛍光体)の基本的な発光色は青緑色であることから、EL発光素子10からの放射光として白色光を得るためには、赤色発光成分が不可欠である。そこで、図2に示すEL発光素子10においては、発光層11中(具体的には誘電体マトリックス中)に、銅付活硫化亜鉛蛍光体からの発光を吸収して赤色に発光する蛍光顔料を、銅付活硫化亜鉛蛍光体に対して3質量%以上の範囲で含有させている。
【0027】
このように、青緑色または青色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体を主として含む発光層11中に、銅付活硫化亜鉛蛍光体からの発光を吸収して赤色に発光する赤色蛍光顔料を含有させることによって、白色発光を有するEL発光素子10を実現することが可能となる。さらに、EL発光素子10は上述した各構成要素に基づいて、消費電力が30W/m2以下の発光効率を満足するものである。EL発光素子10から放射される白色光は、CIE色度座標(x,y)のx値が0.30〜0.43の範囲で、かつy値が0.27〜0.41の範囲の色度値を有することが好ましい。このような白色光によれば、カラー液晶表示素子20によるフルカラー表示を良好に実現することが可能となる。
【0028】
ただし、発光層11に青緑色または青色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体と赤色蛍光顔料とを単に併用しただけでは、白色光の輝度が不十分となるおそれが大きい。輝度が低い白色光は、カラー液晶表示素子20による表示性能の低下要因となる。従来のEL発光素子がカラー液晶表示装置のバックライトとして実用化されていなかった理由は、第1に従来のEL発光素子では高輝度の白色光が再現性よく得られなかったことが挙げられる。
【0029】
そこで、本発明ではEL蛍光体粒子として高輝度の銅付活硫化亜鉛蛍光体を適用している。具体的には、電圧100Vrms、周波数400Hzの動作条件で発光させた際に、100cd/m2以上の輝度を有する銅付活硫化亜鉛蛍光体を用いることが好ましい。なお、ここで言う銅付活硫化亜鉛蛍光体の輝度とは、それ単独で発光層を形成し、そのような発光層を有するEL発光素子を上記した動作条件で発光させた際の輝度を示すものとする。また、銅付活硫化亜鉛蛍光体の発光色については、CIE色度座標(x,y)のx値が0.17〜0.19の範囲で、かつy値が0.35〜0.47の範囲であることが好ましい。
【0030】
上述したような高輝度を有する青緑色または青色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体を用いると共に、それからの発光を吸収して赤色に発光する蛍光顔料を併用して発光層11を構成することによって、EL発光素子10を電圧100Vrms、周波数400Hzの動作条件下で発光させた際に、80cd/m2以上の輝度を有する白色光を再現性よく得ることが可能となる。言い換えると、カラー液晶表示素子20のバックライトに必要とされる色度並びに輝度を満足する白色光を、EL発光素子10により再現性よく実現することができる。このように、カラー液晶用バックライトに用いるEL発光素子10においては、白色発光の輝度を高める上で銅付活硫化亜鉛蛍光体自体の高輝度化が重要となる。
【0031】
銅付活硫化亜鉛蛍光体の高輝度化に関しては、例えば銅付活硫化亜鉛蛍光体(ZnS:Cu蛍光体)中に残留するアルカリ土類金属元素(Mg、Ca、Sr、Baなど)の量を低減し、さらに微量のCsを含有させるなどの構成が有効である。CsはZnS:Cu蛍光体に対して0.0001〜0.01質量%の範囲で含有させることが好ましい。このような構成によれば、上記したような高輝度の銅付活硫化亜鉛蛍光体を再現性よく得ることが可能となる。
【0032】
さらに、銅付活硫化亜鉛蛍光体の具体的な組成については、銅に加えて塩素を付活した硫化亜鉛蛍光体(ZnS:Cu,Cl)、あるいは銅に加えてマンガンおよび塩素を付活した硫化亜鉛蛍光体(ZnS:Cu,Mn,Cl)などの組成(高輝度組成)を適用することも有効である。ZnS:Cu,Cl蛍光体において、Cu量は0.01〜0.12質量%の範囲とすることが好ましく、Cl量は0.001〜0.10質量%の範囲とすることが好ましい。このような組成を適用することによって、特にEL蛍光体の発光効率を高めることができる。
【0033】
次に、EL発光素子10の発光層11の構成について、さらに詳細に述べる。上述したように、高輝度の銅付活硫化亜鉛蛍光体と、この銅付活硫化亜鉛蛍光体からの青緑色光または青色光を吸収して赤色に発光する赤色蛍光顔料とを混合し、この混合物を発光層11中に分散させることによって、輝度並びに色度に優れる白色光が得られる。この際、赤色蛍光顔料を銅付活硫化亜鉛蛍光体に対して3質量%以上含有させることによって、カラー液晶用バックライトとして実用的な白色光を得ることが可能となる。
【0034】
図3は各種発光層11を有するEL発光素子10の発光スペクトルを示している。図3において、[実線1]は青緑色発光を吸収して赤色に発光する蛍光顔料としてローダミン系蛍光顔料を用い、これを青緑色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体に対して3質量%の比率で混合した発光層11を有するEL発光素子10の発光スペクトルを示している。一方、[破線1]は青緑色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体のみを含む発光層を有するEL発光素子の発光スペクトルを示している。
【0035】
ローダミン系蛍光顔料は、銅付活硫化亜鉛蛍光体から放射される青緑色発光のうち、波長550nm以下の領域のEL発光を吸収して赤色に発光する有機蛍光顔料である。このような蛍光顔料を銅付活硫化亜鉛蛍光体に対して3質量%以上の範囲で混合することによって、実用的な白色光を得ることできる。
【0036】
すなわち、図3の[実線1]による発光スペクトルは、500nm付近の発光ピークに加えて600nm付近に発光ピークを有している。このことから、本発明のEL発光素子10では赤成分が一部発光に加わっていることが分かる。さらに、青緑色発光のピーク値に対する赤色発光のピーク値の比率は60%以上であり、実用的な白色光が得られていることが分かる。このようなEL発光素子10をカラー液晶表示素子20のバックライトとして使用することによって、例えば図3の[破線1]に発光スペクトルを示した従来のEL発光素子では判別できなかった赤色を、他の色と区別して認識することが可能となる。
【0037】
さらに、赤色をより自然に表現する上で、赤色蛍光顔料は銅付活硫化亜鉛蛍光体に対して4質量%以上の範囲で混合することが望ましい。これによって、さらに好ましい白色光を得ることが可能となる。具体的には、CIE色度座標(x,y)のx値が0.32〜0.42の範囲で、かつy値が0.30〜0.40の範囲の色度値を有する白色光が得られる。このような白色光を使用することによって、赤色をさらにきれいに表現することができる。白色光はx値が0.34〜0.41の範囲で、y値が0.31〜0.39の範囲の色度値を有することがより好ましい。
【0038】
図3中の[実線2]は、ローダミン系蛍光顔料を青緑色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体に対して4質量%の比率で混合した発光層11を有するEL発光素子10の発光スペクトルである。青緑色発光のピーク値に対する赤色発光のピーク値の比率が84%となっており、図3中の[実線1]の発光スペクトルに比べて、よりきれいな赤色を再現できることが分かる。
【0039】
さらに、表1はローダミン系蛍光顔料を銅付活硫化亜鉛蛍光体に対して1質量%、3質量%、5質量%の比率でそれぞれ混合して発光層11を形成し、これら各発光層11を有するEL発光素子の発光色(xy色度座標)を測定した結果を示している。
【0040】
【表1】
Figure 0004939697
【0041】
表1から明らかなように、赤色蛍光顔料の濃度が高い方が色温度は低く、より自然な白色であることが分かる。すなわち、赤色蛍光顔料を銅付活硫化亜鉛蛍光体に対して4質量%以上の範囲で混合することによって、さらに好ましい白色光を得ることが可能となる。ただし、赤色蛍光顔料の含有量が多くなりすぎると、発光輝度の低下などを招くおそれがあることから、蛍光顔料の銅付活硫化亜鉛蛍光体に対する混合比率は7質量%以下とすることが好ましい。なお、表1からはローダミン系蛍光顔料の混合比率が3質量%未満では実用的な白色光が得られないことも分かる。
【0042】
赤色蛍光顔料は、発光層11中に銅付活硫化亜鉛蛍光体粒子と共に含有させる構成に限らず、例えば銅付活硫化亜鉛蛍光体を主として含有する発光層11の発光面側に、顔料層として層状に形成して用いてもよい。この場合の赤色蛍光顔料層の形成量は、発光層11中に混合して使用する場合に順ずるものとする。さらに、発光層11中に赤色蛍光顔料を混合した上で、発光層11の発光面側に赤色蛍光顔料層を形成してもよい。
【0043】
ところで、上述した赤色蛍光顔料は銅付活硫化亜鉛蛍光体に比べて発光効率が劣ることから、所望の白色光が得られる反面、EL発光素子10としての明るさを低下させるおそれがある。そこで、赤色成分の発光を強くしながら、発光層11全体としての輝度をできるだけ低下させないことが重要となる。そのような工夫としては、例えば図4に示すような構造のEL発光素子10が有効である。
【0044】
図4に示すEL発光素子10は、銅付活硫化亜鉛蛍光体と赤色蛍光顔料とを含有する発光層11を有し、さらに透明電極シート12上に形成された赤色蛍光顔料層17を具備するものである。このように、EL発光素子10の発光面側、すなわち透明電極シート12上に、さらに赤色蛍光顔料層17を設けることによって、色温度が低く赤色成分の多い白色光を得た上で、EL発光素子10の明るさの低下を抑制することができる。すなわち、赤色蛍光顔料層17を発光面側に配置することによって、蛍光顔料の添加量の増加に伴う発光層11の輝度低下を改善することができる。
【0045】
上記したEL発光素子10の具体的な構成としては、発光層11中の赤色蛍光顔料の含有比率を銅付活硫化亜鉛蛍光体に対して2質量%未満とし、かつ蛍光顔料層17を構成する赤色蛍光顔料の銅付活硫化亜鉛蛍光体(発光層11中の銅付活硫化亜鉛蛍光体)に対する比率を2質量%以上5質量%以下とすることが好ましい。
【0046】
このように、発光層(蛍光体層)11中の赤色蛍光顔料の比率を銅付活硫化亜鉛蛍光体に対して2質量%未満とすることによって、発光層11の発光効率の低下を十分に抑制することができる。その上で、透明電極シート12上に赤色蛍光顔料層17を設けることによって、明るさに優れかつ色温度が低い自然な白色発光を得ることが可能となる。具体的には、CIE色度座標(x,y)のx値が0.32〜0.42の範囲で、かつy値が0.30〜0.40の範囲の色度値を有する白色光が得られる。白色光はx値が0.34〜0.41の範囲で、y値が0.31〜0.39の範囲の色度値を有することがより好ましい。
【0047】
すなわち、素子全体に占めるローダミン系蛍光顔料の質量が同じ場合(赤色蛍光顔料を発光層11中のみに存在させたものと、さらに赤色蛍光顔料層17を設けたもの)で比較すると、赤色蛍光顔料層17を併用した発光層11の方が発光色のCIE色度座標(x,y)のx値が大幅に大きい値を示し、色温度の低い赤色となる。言い換えると、同等の輝度で、色温度が低く赤色成分の多い白色発光を得ることが可能となる。さらに、透明電極シート12上に赤色蛍光顔料層17を配置しているため、より赤色を強く出すことができる。
【0048】
EL発光素子10の発光色の改善に関しては、発光層11に青緑色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体に加えて、さらに青色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体を配合することも有効である。これによって、より一層色再現性に優れた白色発光を得ることができる。青色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体は単独で用いてもよい。青色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体の発光輝度についても、青緑色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体と同様とすることが好ましい。この際、青緑色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体の発光色はCIE色度座標(x,y)のy値が0.38以上であることが好ましく、また青色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体の発光色はCIE色度座標(x,y)のy値が0.38未満であることが好ましい。
【0049】
銅付活硫化亜鉛蛍光体の発光色は、銅の付活量により制御することができる。例えば、ZnSからなる蛍光体母体に対して銅を0.055〜0.07質量%の範囲で含有させることによって、上述したような青緑色発光を得ることができる。また、蛍光体母体(ZnS)に対する銅の付活量を0.055質量%未満とすることによって、上述したような青色発光を得ることができる。
【0050】
なお、本発明におけるEL発光素子の発光輝度および発光色度(銅付活硫化亜鉛蛍光体の発光輝度および発光色度を含む)は、以下のようにして測定した値を示すものとする。まず、EL発光素子を100Vrms,400Hzにて点灯する。次いで、ミノルタ色彩色度計(CS-100)を点灯中のパネルの中心部から210mmの距離にその計測部がくるように配置する。輝度および色度は、電圧を印加してから30秒後の値を測定する。測定は15〜25℃の暗室内で行うものとする。
【0051】
ところで、EL発光素子10の発光層11を主として構成するEL蛍光体粒子、具体的には銅付活硫化亜鉛蛍光体粒子は水分に弱く、空気中の水分により容易に特性(輝度など)が劣化してしまうという欠点を有している。そこで、本発明のEL発光素子10においては、実質的に透明な防湿被膜で覆われたEL蛍光体粒子、いわゆる防湿被膜付きEL蛍光体粒子を用いることが好ましい。
【0052】
EL蛍光体粒子の防湿被膜としては、例えば金属酸化物膜が用いられる。金属酸化物の種類は特に限定されるものではないが、防湿性、光透過性、絶縁性などの点から、酸化ケイ素(SiOx)、酸化チタン(TiOx)、酸化アルミニウム(AlOx)から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。なお、防湿被膜は必ずしも金属酸化物に限られるものではなく、非酸化物系化合物を使用することもできる。非酸化物系の防湿被膜としては、窒化ケイ素(SiNx)や窒化アルミニウム(AlN)が挙げられる。
【0053】
金属酸化物などからなる防湿被膜は、膜の均一性や製造コストなどを考慮して、化学気相成長法(CVD法)を適用して形成することが好ましい。特に、熱によるEL蛍光体の輝度劣化、流動状態の粉体表面への膜形成性、さらには量産時の環境安全性などを考慮して、爆発や燃焼性のない材料を用い、かつ低温(200℃以下)での反応性が高い反応系を利用することが望ましい。このような反応系としては、SiCl4+2H2O→SiO2+4HCl、TiCl4+2H2O→TiO2+4HClなどが挙げられる。
【0054】
上述したような防湿被膜の膜厚は、平均厚さで0.1〜1.0μmの範囲とすることが好ましい。防湿被膜の平均膜厚が0.1μm未満であると、十分な防湿効果が得られないおそれがある。一方、防湿被膜の平均膜厚が1.0μmを超えると、実質的に透明な防湿被膜であっても、反射や屈折などの光吸収により発光輝度が低下するおそれがある。
【0055】
銅付活硫化亜鉛蛍光体の水分による劣化は、EL発光素子10全体を防湿フィルム(ポリクロロテトラフルオロエチレンフィルムなど)で覆うことによっても防ぐことができるが、これでは製造コストが高くなると共に、EL発光素子10の厚さ自体も厚くなってしまう。これに対して、防湿被膜付きEL蛍光体粒子を含有する発光体層11によれば、EL蛍光体粒子自体が防湿性を有しているため、防湿フィルムや吸湿フィルムを用いることなく、水分によるEL蛍光体の特性低下を抑制したEL発光素子10(以下、ストリップタイプのEL発光素子と称する)を構成することができる。
【0056】
ストリップタイプのEL発光素子10において、背面電極層13はAg粉末やCu粉末などの金属粉末、グラファイト粉末などのカーボン粉末、あるいはこれらの混合粉末などの塗布層により構成されている。すなわち、透明電極シート12上に発光層11を塗布形成し、さらに発光層11上に反射絶縁層13と背面電極層14を順に塗布形成する。これら透明電極シート12、発光体層11、反射絶縁層13および背面電極層14からなる積層体は熱圧着により一体化される。このような積層体(熱圧着体)によって、ストリップタイプのEL発光素子10が構成される。
【0057】
EL発光素子10の透明電極12bおよび背面電極層14には、図1に示したように、それぞれリード15a、15bが付設されており、これらリード15a、15bを介して交流電源16から交流電圧(電場)が印加される。このように、発光層11に透明電極12bおよび背面電極層14を介して電場を印加することによって、EL発光素子10の発光層11は白色発光する。交流電源16としては150Vpp以上でかつ300Hz以上の出力を有するインバータ装置を用いることが好ましい。これによって、EL発光素子10の白色発光の輝度をより一層向上させることができる。
【0058】
EL発光素子10の発光層11から放出された白色光は、透過型または半透過型のカラー液晶表示素子20に導かれ、カラー液晶表示装置30としてフルカラー画像表示などが実現される。カラー液晶表示素子20には一般的な構成のものが使用される。すなわち、例えば共通透明電極を有する第1の透明基板と、RGBの各画素電極を有する第2の透明基板とを所定の間隙を持って対向配置し、これら透明基板間に液晶を充填すると共に、第1の透明基板にカラーフィルタ膜を形成したカラー液晶表示素子20が用いられる。カラー液晶表示素子20の駆動形式には、単純マトリックス駆動、TFTやTFDを用いたアクティブマトリックス駆動などの種々の形式が適用可能である。
【0059】
ここで、発光層11から放出された白色光の光利用効率を高める上で、EL発光素子10とカラー液晶表示素子20との間に反射型位相変換フィルム40などを配置することも有効である。反射型位相変換フィルム40は、発光層11から放出された白色光をカラー液晶の偏光軸に応じて透過させると共に、偏光軸が異なる光を反射し、これをバックライトで再反射させることで再利用するものである。このような反射型位相変換フィルム40を用いるにあたって、バックライトとしてのEL発光素子10は反射性に優れることから、反射型位相変換フィルム40による光利用効率の向上効果をより一層有効に得ることができる。
【0060】
上述したように、本発明によるEL発光素子は、カラー液晶表示素子のバックライトに求められる白色光の再現性や輝度などの特性を十分に満足するものである。従って、このようなEL発光素子を具備するカラー液晶用バックライトによれば、カラー液晶表示素子による高性能なフルカラー表示を実現することが可能となる。言い換えると、EL発光素子をバックライトとして用いたカラー液晶表示装置の実用化に大きく寄与するものである。
【0061】
その上で、小型・薄型で省スペース性に優れ、また低消費電力であるというEL発光素子の特性を活かして、カラー液晶表示装置の小型・薄型化、低消費電力化などを図ることが可能となる。さらに、EL発光素子は面発光源であるため、表示ムラや光漏れなどを生じることがない。従って、カラー液晶表示装置の表示特性をさらに高めることが可能となる。
【0062】
本発明のカラー液晶表示装置は、小型・薄型化などを図ると共に、低消費電力化、高寿命化、表示ムラや光漏れなどの防止、さらには色再現性や明るさなどの表示特性の向上などを実現したものである。カラー液晶表示装置30の低消費電力化は、特にPDA、携帯電話、各種ゲーム機などの携帯型情報端末の表示部に対して有効である。このように、本発明のカラー液晶用バックライトおよびそれを用いたカラー液晶表示装置は携帯型情報端末の表示部に好適である。
【0063】
【実施例】
次に、本発明の具体的な実施例およびその評価結果について述べる。
【0064】
実施例1
まず、アルミナ膜からなる防湿被膜を有する青緑色発光のZnS:Cu蛍光体粉末96質量%と、赤色蛍光顔料であるローダミン系蛍光顔料4質量%とを混合し、この混合物をフッ素系ゴム中に適量の有機溶剤と共に分散させてスラリーとした。次いで、ポリエステルフィルム上にITO蒸着膜を被着形成した透明電極シート上に、上記した蛍光体スラリーをスクリーン印刷することによって、膜厚50μmの発光層を形成した。
【0065】
ここで、使用したZnS:Cu蛍光体は、ZnSに対してCuを0.06質量%含み、かつ電圧100Vrms、周波数400Hzの動作条件下において、110cd/m2の発光輝度およびCIE色度座標で(0.18,0.38)の発光色度を有するものである。なお、これらZnS:Cu蛍光体の発光輝度および発光色度は、前述した方法に基づいて測定した値である。
【0066】
次に、上記した発光層上に常法にしたがって反射絶縁層と背面電極層を順に積層形成した。このようにして、ストリップタイプのEL発光素子を作製した。得られたストリップタイプのEL発光素子は、消費電力が20W/m2以下の発光効率を有していた。このカラー液晶バックライト用EL発光素子を後述する特性評価に供した。
【0067】
実施例2
まず、実施例1と同一の青緑色発光のZnS:Cu蛍光体粉末99.5質量%と、赤色蛍光顔料であるローダミン系蛍光顔料0.5質量%とを混合し、この混合物をフッ素ゴム中に適量の有機溶剤と共に分散させてスラリーとした。次いで、ポリエステルフィルム上にITO蒸着膜を被着形成した透明電極シート上に、上記した蛍光体スラリーをスクリーン印刷することによって、膜厚50μmの発光層を形成した。
【0068】
次に、上記した発光層上に常法にしたがって反射絶縁層と背面電極層を順に積層形成した後、発光層の蛍光体粉末に対して3質量%のローダミン系蛍光顔料を含む蛍光顔料層を透明電極シート上に印刷してカラーフィルタ層を形成した。このようにして得たストリップタイプのEL発光素子は、消費電力が20W/m2以下の発光効率を有していた。このカラー液晶バックライト用EL発光素子を後述する特性評価に供した。
【0069】
実施例3
まず、アルミナ膜からなる防湿被膜を有する青色発光のZnS:Cu蛍光体粉末99質量%と、赤色蛍光顔料であるローダミン系蛍光顔料1質量%とを混合し、この混合物をフッ素系ゴム中に適量の有機溶剤と共に分散させてスラリーとした。次いで、ポリエステルフィルム上にITO蒸着膜を被着形成した透明電極シート上に、上記した蛍光体スラリーをスクリーン印刷することによって、膜厚50μmの発光層を形成した。
【0070】
ここで、使用したZnS:Cu蛍光体は、ZnSに対してCuを0.05質量%含み、かつ電圧100Vrms、周波数400Hzの動作条件下において、102cd/m2の発光輝度およびCIE色度座標で(0.179,0.35)の発光色度を有するものである。なお、これらZnS:Cu蛍光体の発光輝度および発光色度は、前述した方法に基づいて測定した値である。
【0071】
次に、上記した発光層上に常法にしたがって反射絶縁層と背面電極層を順に積層形成した後、発光層の蛍光体粉末に対して4質量%のローダミン系蛍光顔料を含む蛍光顔料層を透明電極シート上に印刷してカラーフィルタ層を形成した。このようにして得たストリップタイプのEL発光素子は、消費電力が20W/m2以下の発光効率を有していた。このカラー液晶バックライト用EL発光素子を後述する特性評価に供した。
【0072】
実施例4
実施例1と同一の青緑色発光のZnS:Cu蛍光体粉末49.5質量%と、実施例3と同一の青色発光のZnS:Cu蛍光体粉末49質量%と、赤色蛍光顔料であるローダミン系蛍光顔料0.5質量%とを混合し、この混合物をフッ素ゴム中に適量の有機溶剤と共に分散させてスラリーとした。次いで、ポリエステルフィルム上にITO蒸着膜を被着形成した透明電極シート上に、上記した蛍光体スラリーをスクリーン印刷することによって、膜厚50μmの発光層を形成した。
【0073】
次に、上記した発光層上に常法にしたがって反射絶縁層と背面電極層を順に積層形成した後、発光層の蛍光体粉末に対して5質量%のローダミン系蛍光顔料を含む蛍光顔料層を透明電極シート上に印刷してカラーフィルタ層を形成した。このようにして得たストリップタイプのEL発光素子は、消費電力が20W/m2以下の発光効率を有していた。このカラー液晶バックライト用EL発光素子を後述する特性評価に供した。
【0074】
比較例1
ローダミン系蛍光顔料の混合比率を1質量%とする以外は、実施例1と同様にしてストリップタイプのEL発光素子を作製した。このようにして得たEL発光素子についても、後述する特性評価に供した。
【0075】
比較例2
電圧100Vrms、周波数400Hzの動作条件で60cd/m2の輝度を示すZnS:Cu蛍光体(青緑色発光)を用いる以外は、実施例1と同様にしてストリップタイプのEL発光素子を作製した。このようにして得たEL発光素子についても、後述する特性評価に供した。
【0076】
上述した実施例1〜4および比較例1〜2によるカラー液晶バックライト用EL発光素子の輝度および色度を、前述した方法にしたがって測定した。なお、EL発光素子の発光にあたって、駆動源には150Vpp以上でかつ300Hz以上の出力を有するインバータ装置を用いた。これらの測定結果を表2に示す。
【0077】
【表2】
Figure 0004939697
【0078】
表2から明らかなように、実施例1〜4による各EL発光素子は、いずれも比較例1、2に対してカラー液晶表示装置のバックライトとして十分な輝度と色度を有していることが分かる。
【0079】
次に、上記した実施例1〜4の各EL発光素子をバックライトとして用いて、図1に構成を示したカラー液晶表示装置(大きさ:70×70mm)をそれぞれ組み立て、画像の表示試験を行ったところ、いずれも良好なフルカラー表示が可能であることが確認された。各カラー液晶表示装置は、表示ムラや光漏れなどもなく、色再現性や明るさなどの表示特性に優れるものであった。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば液晶表示装置によるフルカラー表示を実現可能とした上で、小型・薄型で省スペース性に優れ、また低消費電力であると共に、表示ムラや光漏れなどを生じることがないカラー液晶用バックライトを提供することが可能となる。このような本発明のカラー液晶用バックライトは、カラー液晶表示装置の小型・薄型化、低消費電力化、表示特性の向上などに大きく貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態によるカラー液晶用バックライトを用いたカラー液晶表示装置の構成例を示す図である。
【図2】 図1でカラー液晶用バックライトとして用いたEL発光素子の要部構造の一例を示す断面図である。
【図3】 ローダミン系蛍光顔料を青緑色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体に対して3質量%および4質量%の比率でそれぞれ混合した発光層と青緑色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体のみを含む発光層をそれぞれ有するEL発光素子の発光スペクトルを示す図である。
【図4】 本発明のカラー液晶用バックライトに用いるEL発光素子の要部構造の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
10……EL発光素子からなるバックライト,11……白色発光を示す発光層,12……透明電極シート,13……反射絶縁層,14……背面電極層,17……蛍光顔料層,20……カラー液晶表示素子,30……カラー液晶表示装置,40……反射型位相変換フィルム

Claims (15)

  1. 誘電体マトリックス中に分散含有されたEL蛍光体粒子を有する発光層と、前記発光層の発光側主面に沿って配置された透明電極層と、前記発光層の非発光側主面に沿って順に積層配置された反射絶縁層および背面電極層とを備えるEL発光素子を具備するカラー液晶用バックライトであって、
    前記EL蛍光体は、0.01〜0.12質量%のCuを含有するとともに、0.0001〜0.01質量%のCsまたは/および0.001〜0.10質量%のClを含有し、かつ電圧100Vrms、周波数400Hzの動作条件下で、100cd/m以上の輝度を有する銅付活硫化亜鉛蛍光体であり、前記EL発光素子は、電圧100Vrms、周波数400Hzの動作条件下で、輝度が80cd/m以上の白色光を発光し、かつ消費電力が30W/m以下の発光効率を有することを特徴とするカラー液晶用バックライト。
  2. 請求項1記載のカラー液晶用バックライトにおいて、
    前記白色光は、CIE色度座標(x,y)のx値が0.30〜0.43の範囲で、かつy値が0.27〜0.41の範囲の色度値を有することを特徴とするカラー液晶用バックライト。
  3. 請求項1記載のカラー液晶用バックライトにおいて、
    前記EL発光素子の前記発光層は、前記銅付活硫化亜鉛蛍光体粒子と、前記銅付活硫化亜鉛蛍光体からの青緑色または青色発光を吸収して赤色に発光し、かつ前記銅付活硫化亜鉛蛍光体に対して3質量%以上の蛍光顔料とを含有することを特徴とするカラー液晶用バックライト。
  4. 請求項記載のカラー液晶用バックライトにおいて、
    前記発光層は、前記銅付活硫化亜鉛蛍光体に対して4質量%以上7質量%以下の前記蛍光顔料を含有することを特徴とするカラー液晶用バックライト。
  5. 請求項記載のカラー液晶用バックライトにおいて、
    前記EL発光素子は前記動作条件下で、CIE色度座標(x,y)のx値が0.32〜0.42の範囲で、かつy値が0.30〜0.40の範囲の白色光を発光することを特徴とするカラー液晶用バックライト。
  6. 請求項1記載のカラー液晶用バックライトにおいて、
    前記EL発光素子の前記発光層は、前記銅付活硫化亜鉛蛍光体粒子と、前記銅付活硫化亜鉛蛍光体からの青緑色または青色発光を吸収して赤色に発光し、かつ前記銅付活硫化亜鉛蛍光体に対して2質量%未満の蛍光顔料とを含有し、さらに前記EL発光素子は、前記透明電極層が形成された透明電極シート上に積層され、前記発光層中の前記銅付活硫化亜鉛蛍光体に対する比率が2質量%以上5質量%以下の前記蛍光顔料を含有する赤色顔料層を具備することを特徴とするカラー液晶用バックライト。
  7. 請求項記載のカラー液晶用バックライトにおいて、
    前記EL発光素子は前記動作条件下で、CIE色度座標(x,y)のx値が0.32〜0.42の範囲で、かつy値が0.30〜0.40の範囲の白色光を発光することを特徴とするカラー液晶用バックライト。
  8. 請求項1ないし請求項のいずれか1項記載のカラー液晶用バックライトにおいて、
    前記銅付活硫化亜鉛蛍光体は、CIE色度座標(x,y)のx値が0.17〜0.19の範囲で、かつy値が0.35〜0.47の範囲の発光色を有することを特徴とするカラー液晶用バックライト。
  9. 請求項1ないし請求項のいずれか1項記載のカラー液晶用バックライトにおいて、
    前記発光層は、CIE色度座標(x,y)のy値が0.38以上の発光色を有する青緑色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体粒子と、CIE色度座標(x,y)のy値が0.38未満の発光色を有する青色発光の銅付活硫化亜鉛蛍光体粒子とを含有することを特徴とするカラー液晶用バックライト。
  10. 請求項1ないし請求項のいずれか1項記載のカラー液晶用バックライトにおいて、
    前記EL発光素子の駆動源として、150Vpp以上でかつ300Hz以上の出力を有するインバータ装置を具備することを特徴とするカラー液晶用バックライト。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項記載のカラー液晶用バックライトにおいて、
    前記EL発光素子の前記発光層は、実質的に透明な防湿被膜で覆われた前記EL蛍光体粒子を含有することを特徴とするカラー液晶用バックライト。
  12. 請求項1ないし請求項11のいずれか1項記載のカラー液晶用バックライトと、
    前記バックライトの発光面側に配置され、透過型または半透過型のカラー液晶表示素子とを具備することを特徴とするカラー液晶表示装置。
  13. 請求項12記載のカラー液晶表示装置において、
    さらに、前記バックライトと前記カラー液晶表示素子との間に配置され、前記EL発光素子から放出された白色光の光利用効率を高める反射型位相変換フィルムを具備することを特徴とするカラー液晶表示装置。
  14. 請求項12または請求項13記載のカラー液晶表示装置において、
    前記バックライトは、前記EL発光素子の駆動源として、150Vpp以上でかつ300Hz以上の出力を有するインバータ装置を具備することを特徴とするカラー液晶表示装置。
  15. 誘電体マトリックス中に分散含有されたEL蛍光体粒子を有する発光層と、前記発光層の発光側主面に沿って配置された透明電極層と、前記発光層の非発光側主面に沿って順に積層配置された反射絶縁層および背面電極層とを具備するEL発光素子であって、
    前記EL蛍光体は、0.01〜0.12質量%のCuを含有するとともに、0.0001〜0.01質量%のCsまたは/および0.001〜0.10質量%のClを含有し、かつ電圧100Vrms、周波数400Hzの動作条件下で、100cd/m以上の輝度を有する銅付活硫化亜鉛蛍光体であり、前記EL発光素子は、電圧100Vrms、周波数400Hzの動作条件下で、輝度が80cd/m以上の白色光を発光し、かつ消費電力が30W/m以下の発光効率を有することを特徴とするカラー液晶バックライト用EL発光素子。
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