JP2002040699A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2002040699A
JP2002040699A JP2000225406A JP2000225406A JP2002040699A JP 2002040699 A JP2002040699 A JP 2002040699A JP 2000225406 A JP2000225406 A JP 2000225406A JP 2000225406 A JP2000225406 A JP 2000225406A JP 2002040699 A JP2002040699 A JP 2002040699A
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resin
fluorine
layer
resin fine
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JP2000225406A
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Sadako Edo
貞子 江戸
Shigeaki Tokutake
重明 徳竹
Keiichi Inagaki
圭一 稲垣
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期にわたって優れた離型性、耐摩耗性およ
びクリーニング性を維持する電子写真感光体を提供する
こと。 【解決手段】 導電性支持体上に少なくとも感光層を有
する電子写真感光体において、最表面層が結着樹脂、フ
ッ素含有樹脂微粒子および結着樹脂より摩擦係数の大き
な樹脂からなる微粒子を含み、結着樹脂より摩擦係数の
大きな樹脂からなる微粒子の粒径がフッ素含有樹脂微粒
子の粒径より大きいことを特徴とする電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体に関
する。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置に適用される感光体として
は一般に導電性支持体上に少なくとも有機系の感光層を
有する電子写真感光体が知られている。従来からの感光
体においては、長期にわたる使用に伴って感光層が摩耗
するという耐摩耗性の問題や感光体上に形成されたトナ
ー像の一部が被転写体に転写されず中抜けが発生すると
いう離型性の問題が生じていた。
【0003】そこで例えば、特開平2-189550号公報、特
開平4-368953号公報、特開平8-30008号公報および特開
平9-160268号公報では、表面層にフッ素含有樹脂微粒子
を含ませる技術が報告されている。上記技術による感光
体では耐摩耗性は向上し、初期の離型性は向上するもの
の、繰り返しの使用によって離型性が低下するという問
題が生じていた。また、上記技術による感光体はクリー
ニング性に問題があった。クリーニング性が悪いと、感
光体表面に残存するトナーをクリーニングブレードによ
って清掃する際、トナーのすり抜けが起こったり、感光
体表面にフィルミングが起こって、得られる画像の画質
が低下する。特に、高精細画像を得るために有効な小径
トナーを用いた場合に、クリーニング性の低下は顕著で
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、長期にわた
って優れた離型性、耐摩耗性およびクリーニング性を維
持する電子写真感光体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性支持体
上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体におい
て、最表面層が結着樹脂、フッ素含有樹脂微粒子および
結着樹脂より摩擦係数の大きな樹脂からなる微粒子を含
み、結着樹脂より摩擦係数の大きな樹脂からなる微粒子
の粒径がフッ素含有樹脂微粒子の粒径より大きいことを
特徴とする電子写真感光体に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の電子写真感光体は導電性
支持体上に少なくとも感光層を有してなり、感光層の最
表面層において結着樹脂中にフッ素含有樹脂微粒子およ
び結着樹脂より摩擦係数の大きな樹脂からなる微粒子
(以下、「摩擦係数向上樹脂微粒子」という)が分散さ
れている。感光層の最表面層とは感光層表面を形成する
層、すなわち感光層を構成する最外層を意味する。
【0007】本発明の感光層の構成は、最表面層に特定
のフッ素含有樹脂微粒子および摩擦係数向上樹脂微粒子
が分散されていれば特に制限されず、例えば、感光層
が電荷発生層および電荷輸送層を順次積層した構成であ
っても、感光層が電荷輸送材料と電荷発生材料とを含
む単層型の構成であっても、感光層が電荷発生層、電
荷輸送層および表面保護層を順次積層した構成であって
も、感光層が電荷輸送材料と電荷発生材料とを含む層
および表面保護層を順次積層した構成であっても、感
光層が電荷輸送層および電荷発生層を順次積層した構成
であっても、感光層が電荷輸送層、電荷発生層および
表面保護層を順次積層した構成であってもよい。感光層
がいずれの構成を有する場合であってもフッ素含有樹脂
微粒子および摩擦係数向上樹脂微粒子は最表面層に分散
され、詳しくはこれらの微粒子は、上記の構成の場合
は電荷輸送層に、上記の構成の場合は電荷輸送材料と
電荷発生材料とを含む層に、上記、およびの構成
の場合は表面保護層に、上記の構成の場合は電荷発生
層に分散される。なお、本発明の感光体はいずれの感光
層構成を有する場合であっても、導電性支持体に、感光
層の形成に先だって、下引層が形成されていてもよい。
【0008】また、本発明の感光体においては、最表面
層をフッ素含有樹脂微粒子および摩擦係数向上樹脂微粒
子の有無が異なる2層(第1最表面層および第2最表面
層)から構成させ、当該2層のうちの最外層(第2最表面
層)をフッ素含有樹脂微粒子および摩擦係数向上樹脂微
粒子を分散させた層で構成させてもよい。例えば、本発
明の感光体の感光層が電荷発生層および電荷輸送層を順
次形成した構成を有する場合、電荷輸送層を第1電荷輸
送層および第2電荷輸送層から構成させ、最外層として
の第2電荷輸送層にフッ素含有樹脂微粒子および摩擦係
数向上樹脂微粒子を分散させてもよい。
【0009】以下、感光層が電荷発生層、第1電荷輸送
層および第2電荷輸送層を順次積層した構成を有すると
きの本発明の感光体について説明するが、感光層が上記
他の構成を有するときの本発明の感光体についての説明
としては、各層の形成順序、および/または各層を構成
する材料の組み合わせ等が異なることを考慮して、以下
の説明を準用することができる。
【0010】まず、導電性支持体上に電荷発生層が形成
される。電荷発生層は、電荷発生材料を真空蒸着する
か、電荷発生材料をアミン系溶媒に溶解させて塗布し、
乾燥させるか、あるいは電荷発生材料を適当な溶媒もし
くは必要であれば結着樹脂を溶解させた溶液中に分散さ
せて作製した塗布液を塗布し、乾燥させることにより形
成される。電荷発生層の厚さは0.01〜5μm、好ましくは
0.1〜2μmであることが望ましい。
【0011】導電性支持体としては、銅、アルミニウ
ム、鉄、ニッケル等の箔あるいは板をドラム状にしたも
のが使用される。また、これらの金属をプラスチックフ
ィルム等に真空蒸着、スパッタリング、無電解メッキし
たもの、あるいは導電性ポリマー、酸化インジウム、酸
化スズ等の導電性化合物の層を、紙あるいはプラスチッ
クフィルム上に塗布もしくは蒸着、スパッタリングによ
って設けたものも使用可能である。一般的に円筒状のア
ルミニウムが使用されるが、具体的には例えば、押出加
工後、冷間引き抜き加工したもの(ED管)、押し出し加
工後、引き抜き加工を施したアルミニウムパイプを切断
し、その外表面をダイヤモンドバイト等の切削工具を用
いて約0.2〜0.3mmで切削し仕上げたもの(切削管)、ア
ルミニウム円板をインパクト加工してカップ状とした
後、外表面をしごき加工により仕上げたもの(EI管)、
アルミニウム円板を深絞り加工した後、外表面をしごき
加工により仕上げたもの(DI管)等が挙げられる。ま
た、これらの表面をさらに切削したもの、陽極酸化処理
したもの、また、陽極酸化処理後、さらに封孔処理した
ものを用いてもよい。
【0012】このような導電性支持体上には電荷発生層
の形成に先だって、導電性支持体からの電荷注入の防止
の目的から下引層が形成されていてもよい。
【0013】下引層を設ける場合、その材料としてはポ
リアミド、ポリビニルアルコール、共重合ナイロン、メ
トキシメチル化ナイロン、ポリビニルブチラール、ポリ
アクリレート等の水あるいはアルコール可溶性樹脂、ポ
リウレタン、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹
脂、エポキシ樹脂等の硬化型樹脂、または酸化スズや酸
化インジウムなどの低抵抗化合物を分散させたもの、ま
たは酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ケイ素などの蒸
着膜等が適当である。この場合、下引層の膜厚は1μm以
下であることが望ましい。
【0014】電荷発生材料としては、例えば、ビスアゾ
系顔料、トリアリールメタン系染料、チアジン系染料、
オキサジン系染料、キサンテン系染料、シアニン系色
素、スチリル系色素、ピリリウム系染料、アゾ系染料、
キナクリドリン系染料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔
料、多環キノン系顔料、ベンゾイミダゾール系顔料、イ
ンダスロン系顔料、スクアリリウム系顔料、フタロシア
ニン系顔料等が挙げられる。この他、光を吸収して極め
て高い効率で電荷担体を発生する材料であれば、単独も
しくは2種以上を併用して用いることができる。
【0015】電荷発生層が電荷発生材料を結着樹脂中に
分散させてなっている場合、当該層における電荷発生材
料の含有量は結着樹脂100重量部に対して10〜400重量
部、好ましくは50〜250重量部が好適である。またこの
場合、結着樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂(ポ
リビニルブチラール)、ポリエステル樹脂、ポリアミド
樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリイミド樹脂、セルロールエステル樹脂、アクリ
ル樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体等の熱
可塑性樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン
樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹
脂、熱硬化型アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂、ならびに
ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニ
ルアントラセン、ポリビニルピロール等の光導電性樹脂
等が挙げられる。単独もしくは2種以上の組み合せで使
用することができる。
【0016】電荷発生層には、結着樹脂とともにハロゲ
ン化パラフィン、ポリ塩化ビフェニル、ジメチルナフタ
レン、ジブチルフタレート、O−ターフェニル等の可塑
剤、クロラニエル、テトラシアノエチレン、2,4,7-トリ
ニトロフルオレン、5,6-ジシアノベンゾキノン、3,5-ジ
ニトロ安息香酸等の電子吸引性物質、ならびにシアニン
染料、ピリリウム塩、チアピリリウム塩、ローダミン−
B等の増感剤を添加してもよい。
【0017】電荷発生層を形成するための塗布液の調製
に際しては、サンドミル、ボールミル、ホモジナイザ
ー、ペイントシェイカー、ナノマイザー等の公知の混合
機を使用することができる。塗布液の塗布は公知の塗布
方法を採用することができ、例えば、ロール塗布法、浸
漬塗布法、噴霧塗布法、リング塗布法等を採用すること
ができる。
【0018】次いで、第1電荷輸送層が形成される。第1
電荷輸送層は少なくとも電荷輸送材料、結着樹脂および
有機溶剤を含む塗布液を、上記電荷発生層上に塗布し、
乾燥させることにより形成される。第1電荷輸送層の厚
さは4〜50μm、好ましくは5〜20μmであることが望まし
い。
【0019】第1電荷輸送層の形成に使用され得る電荷
輸送材料としては、例えば、ヒドラゾン化合物、スチリ
ル化合物、トリフェニルメタン化合物、オキサジアゾー
ル化合物、カルバゾール化合物、スチルベン化合物、エ
ンミン化合物、オキサゾール化合物、トリフェニルアミ
ン化合物、テトラフェニルベンジジン化合物、アジン化
合物等が挙げられる。単独もしくは2種以上を併用して
用いることができる。第1電荷輸送層における電荷輸送
材料の含有量は結着樹脂100重量部に対して2〜200重量
部、好ましくは50〜120重量部が望ましい。
【0020】第1電荷輸送層の形成に用いられる結着樹
脂としては、電荷発生層の形成に使用され得る結着樹脂
として例示した樹脂と同様の樹脂が使用可能である。
【0021】第1電荷輸送層には、耐久劣化の抑制の観
点から、フェノール系、アミン系、有機リン系、有機イ
オウ系の酸化防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリア
ゾール系、ベンゾエート系の紫外線吸収剤等を添加する
ことが好ましい。
【0022】第1電荷輸送層には電荷発生層においてと
同様の可塑剤、電子吸引性物質および増感剤を添加して
もよい。
【0023】有機溶剤としては使用される結着樹脂を溶
解できる溶剤であれば特に制限されず、例えば、テトラ
ヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、モノクロルベン
ゼン、ジクロルエタン、塩化メチレン、シクロヘキサノ
ン等が挙げられる。
【0024】第1電荷輸送層を形成するための塗布液の
調製に際しては、電荷発生層を形成するための塗布液を
調製するときと同様の公知の混合機を使用することがで
きる。塗布液の塗布もまた、電荷発生層用塗布液を塗布
するときと同様に公知の塗布方法を採用することができ
る。
【0025】次いで、第2電荷輸送層が形成される。第2
電荷輸送層はフッ素含有樹脂微粒子、摩擦係数向上樹脂
微粒子、電荷輸送材料、結着樹脂および有機溶剤を含む
塗布液を、上記第1電荷輸送層上に塗布し、乾燥させる
ことにより形成される。第2電荷輸送層の厚さは0.1〜15
μm、好ましくは0.5〜8μmであることが望ましい。
【0026】第2電荷輸送層の形成に使用され得る電荷
輸送材料としては、第1電荷輸送層の形成に使用され得
る材料と同様の材料を用いることができる。第2電荷輸
送層における電荷輸送材料の含有量は結着樹脂100重量
部に対して2〜200重量部、好ましくは50〜120重量部が
望ましい。
【0027】第2電荷輸送層の形成に用いられる結着樹
脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリイミド樹脂、セルロールエステル樹脂等の熱可
塑性樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂等の熱硬化性
樹脂、ならびにポリビニルカルバゾール、ポリビニルピ
レン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピロール等
の光導電性樹脂等が使用可能であり、単独もしくは2種
以上の組み合せで使用することができる。
【0028】本発明においてフッ素含有樹脂微粒子とし
ては、一般式(I);
【化2】 で表される1またはそれ以上のモノマーを重合してなる
単独重合体または共重合体を用いる。
【0029】式(I)中、R1〜R4はそれぞれ独立して水
素原子、フッ素原子、塩素原子、または炭素原子数1の
フッ素原子置換アルキル基である。但し、R1〜R4のうち
少なくとも1つはフッ素原子を含む基、すなわちフッ素
原子または炭素原子数1のフッ素原子置換アルキル基で
ある。
【0030】そのようなフッ素含有樹脂微粒子の具体例
としては、例えば、テトラフルオロエチレン、ビニリデ
ンフルオライド、ヘキサフルオロプロピレン、トリフル
オロクロロエチレン、フッ化ビニル、3-フルオロプロピ
レン、1-クロロ-3-フルオロエチレンからなる群から選
択される1またはそれ以上のモノマーを重合してなる単
独重合体または共重合体等が挙げられる。
【0031】好ましくは式(I)中、R1〜R4はそれぞれ
独立して水素原子、フッ素原子、またはトリフルオロメ
チル基である。但し、R1〜R4のうち少なくとも2つ、好
ましくはR1およびR2はそれぞれ独立してフッ素原子また
はトリフルオロメチル基である。
【0032】そのような好ましいフッ素含有樹脂微粒子
の具体例としては、例えば、テトラフルオロエチレン、
ビニリデンフルオライド、ヘキサフルオロプロピレン、
トリフルオロクロロエチレンからなる群から選択される
1またはそれ以上のモノマーを重合してなる単独重合体
または共重合体等が挙げられる。耐摩耗性および離型性
のさらなる向上の観点から、フッ素含有樹脂微粒子はポ
リテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライ
ド、ポリヘキサフルオロプロピレンであることがより好
ましく、さらに好ましくはポリテトラフルオロエチレン
である。
【0033】フッ素含有樹脂微粒子の数平均分子量は、
耐摩耗性および離型性のさらなる向上、ならびに当該微
粒子の分散性および塗布液の保存性の向上の観点から、
10万から100万であることが望ましい。
【0034】本明細書中、フッ素含有樹脂微粒子の数平
均分子量は当該微粒子の融点から換算した値であり、詳
しくは熱分析装置DSC 6200(セイコーインスツルメンツ
社製)によって測定された融点によって得られた値を用
いている。
【0035】本発明において使用されるフッ素含有樹脂
微粒子の融点は325〜335℃であることが望ましい。
【0036】上記のようなフッ素含有樹脂微粒子の粒径
は、画像ノイズおよび感光体の感度劣化を抑制させる観
点から、0.01〜2μm、好ましくは0.05〜1.0μmであるこ
とが望ましい。本明細書中、粒径は平均1次粒径を意味
し、粒度分布測定装置LA920(堀場製作所製)によって
測定された値を用いている。
【0037】本発明で使用されるフッ素含有樹脂微粒子
の製造方法は特に制限されず、公知の方法を採用するこ
とができる。例えば、上記の所望のモノマーを水性媒体
中、乳化させ、重合させることによって容易に得ること
ができる。このとき、重合時間、重合温度、触媒等を適
宜選択することによってフッ素含有樹脂微粒子の分子量
を容易に制御することができる。また、分子量は、一
旦、比較的大きな分子量を有する樹脂、例えば、数平均
分子量500万から900万の樹脂を製造した後で、当該樹脂
の微粒子にγ線を照射して分子を適宜切断することによ
っても制御することができる。乳化重合によって樹脂微
粒子を得る場合においては、系中において乳化されたモ
ノマー液滴の粒径を制御することによって、得られる樹
脂微粒子の平均粒径を制御することもできる。
【0038】フッ素含有樹脂微粒子の含有量は当該微粒
子が分散される最表面層(ここでは第2電荷輸送層)全
量の1〜40重量%、好ましくは10〜35重量%が好適であ
る。フッ素含有樹脂微粒子は2種以上組みあわせて用い
てもよく、その場合それらの合計量が上記範囲内であれ
ばよい。含有量が1重量%未満では得られる層中で当該
微粒子が均一に分散され難いため、所望の離型性を長期
にわたって維持することが困難になる。一方、含有量が
40重量%を越えると、感光体の感度が劣る。
【0039】本発明において使用される摩擦係数向上樹
脂微粒子は、最表面層、すなわち第2電荷輸送層に使用
される結着樹脂より摩擦係数の大きな樹脂からなる微粒
子である。本明細書中、樹脂の摩擦係数は(5cm×5cm×
0.1cm)の樹脂塊の平面状表面(2cm×1cm)のフェルト
部材(JIS-R33W)に対する動摩擦係数をスクラッチ試験
機STV-101((株)河西製)で測定することによって得ら
れた値を用いているが、上記摩擦係数を測定可能な装置
であればいかなる装置を用いてもよい。本発明において
はそのような摩擦係数が結着樹脂より大きな樹脂からな
る微粒子を用い、当該微粒子を第2電荷輸送層中に分散
させることによって、第2電荷輸送層表面の摩擦係数を
上昇させることができる。摩擦係数が結着樹脂の摩擦係
数以下の樹脂からなる微粒子を含有させると、所望のク
リーニング性が得られず、すなわちクリーニングブレー
ドによるクリーニング時にトナーのすり抜けが起こった
り、感光体表面でフィルミングが起こって、得られる画
像の画質が低下する。結着樹脂より摩擦係数の大きな樹
脂の上記摩擦係数は通常、0.35〜0.85、好ましくは0.4
〜0.7である。
【0040】摩擦係数向上樹脂微粒子としては、上述の
ように結着樹脂より摩擦係数の大きな樹脂からなってい
れば特に制限されないが、特に当該微粒子を第2電荷輸
送層に含有させる場合は当該層における電荷の移動を阻
害しない樹脂からなっていることが好ましい。そのよう
な摩擦係数向上微粒子の具体例として、例えば、シリコ
ーン樹脂微粒子、スチレン樹脂微粒子、フェノール樹脂
微粒子、メラミン樹脂微粒子、アクリル樹脂微粒子等が
挙げられる。
【0041】摩擦係数向上樹脂微粒子の粒径は上記フッ
素含有樹脂微粒子の粒径より大きく、好ましくはフッ素
含有樹脂微粒子の粒径の3倍以上、より好ましくは3〜30
倍、さらに好ましくは3〜20倍である。摩擦係数向上樹
脂微粒子の粒径がフッ素含有樹脂微粒子の粒径以下であ
ると、所望のクリーニング性が得られない。そのような
摩擦係数向上樹脂微粒子の粒径は大きくてもトナー粒径
以下であることが好ましく、通常、0.03〜8μm、好まし
くは0.3〜7μmである。当該粒径がトナー粒径より大き
いと、クリーニング時に、トナーのすり抜けが生じ易
い。また、クリーナーや転写ベルトなど周りのエレメン
トに損傷を与えることがある。
【0042】シリコーン樹脂微粒子はシロキサン結合が
三次元的に繰り返されてなる公知のポリシロキサンから
なる微粒子である。シリコーン樹脂微粒子は市販のトス
パール130(東芝シリコーン社製、粒径3μm)、トレフ
ィルE600(トーレシリコーン社製、粒径5μm)、トスパ
ール105(東芝シリコーン社製、粒径0.5μm)として入
手可能である。
【0043】スチレン樹脂微粒子は、構成モノマーとし
て少なくともスチレンまたはスチレン誘導体を用いた重
合体からなる微粒子である。スチレン樹脂微粒子は市販
のSX8742(D)(JSR社製、粒径0.5μm)として入手可能で
ある。
【0044】フェノール樹脂微粒子は、フェノール、ク
レゾール、キシレノール、p-アルキルフェノール、p
−フェニルフェノール、クロルフェノール等のフェノー
ル誘導体に、ホルムアルデヒド、フルフラール等のアル
デヒド類を付加し、縮合させて得られる樹脂からなる微
粒子である。フェノール樹脂微粒子としては市販のベル
パール(鐘紡社製)を篩にかけて粒径を調節してから使
用することができる。
【0045】メラミン樹脂微粒子はメラミンとホルムア
ルデヒド等のアルデヒド類との縮合によって得られる樹
脂からなる微粒子である。
【0046】アクリル樹脂微粒子は構成モノマーとして
少なくともアクリル酸、アクリル酸エステル類、メタク
リル酸またはメタクリル酸エステル類を用いた重合体か
らなる微粒子である。
【0047】摩擦係数向上樹脂微粒子の含有量はフッ素
含有樹脂微粒子の含有量に対して3〜40重量%、好まし
くは5〜30重量%であることが望ましい。摩擦係数向上
樹脂微粒子の含有量が少なすぎると、感光層表面の摩擦
係数の向上に対して効果が見られず、トナーのすり抜
け、あるいは繰り返し使用によるフィルミングを生じ
る。一方、当該含有量が多すぎると、フッ素樹脂含有微
粒子の添加効果、すなわち離型性の向上効果が小さくな
る。また、含有量が多くなりすぎると、摩擦係数向上樹
脂微粒子が感光層の補強剤として作用し、感光層表面の
フィルミングひいては高温環境での解像力低下を生じ
る。
【0048】第2電荷輸送層には、第1電荷輸送層におい
てと同様に、フェノール系、アミン系、有機リン系、有
機イオウ系の酸化防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾト
リアゾール系、ベンゾエート系の紫外線吸収剤を添加す
ることが好ましい。
【0049】第2電荷輸送層には電荷発生層においてと
同様の可塑剤、電子吸引性物質および増感剤を添加して
もよい。
【0050】第2電荷輸送層を形成するための有機溶剤
は、使用される結着樹脂を溶解でき、かつフッ素含有樹
脂微粒子および摩擦係数向上樹脂微粒子を溶解しない有
機溶剤であれば特に制限されず、例えば、テトラヒドロ
フラン、トルエン、ジオキサン、モノクロルベンゼン、
ジクロルエタン、塩化メチレン、シクロヘキサノン等が
挙げられる。詳しくは、結着樹脂、フッ素含有樹脂微粒
子および摩擦係数向上樹脂微粒子の種類に応じて上記有
機溶剤の中から適宜選択され、例えば、結着樹脂として
ポリカーボネート樹脂、フッ素含有樹脂微粒子としてポ
リテトラフルオロエチレン微粒子、摩擦係数向上樹脂微
粒子としてシリコーン樹脂微粒子を用いる場合、テトラ
ヒドロフラン、トルエン、塩化メチレン、ジオキサン等
が使用され得る。
【0051】第2電荷輸送層を形成するための塗布液の
調製に際しては、上記した公知の混合機を使用すること
ができる。塗布液の塗布は、第1電荷輸送層と同様に公
知の塗布方法を採用することができる。
【0052】本発明においては、上記のようなフッ素含
有樹脂微粒子および摩擦係数向上樹脂微粒子を最表面層
に含有させることで、表面層に含まれるフッ素含有樹脂
微粒子の作用による感光体表面の離型性を保ちながら、
トナーのクリーニングおよび感光体表面の研摩、再生に
必要な摩擦係数を確保することができ、結果として優れ
た離型性、耐摩耗性およびクリーニング性を長期にわた
って維持できると考えられる。
【0053】以上のような本発明の感光体の感光層表面
(第2電荷輸送層表面)は摩擦係数0.20〜0.45、好まし
くは0.23〜0.35を有している。本発明の感光層はフッ素
含有樹脂微粒子を含有することで、大きな接触角を有し
ているにもかかわらず、このような範囲の摩擦係数を有
し得るため、感光体表面の優れた離型性および耐摩耗性
を保ちながら、良好なクリーニング性を確保することが
できると考えられる。本明細書中、感光層表面の摩擦係
数は、平面状に形成された第2電荷輸送層と同じ組成の
層のフェルト部材(JIS-R33W)に対する動摩擦係数をス
クラッチ試験機STV-101((株)河西製)で測定すること
によって得られた値を用いているが、上記装置を使用さ
れなけらばならないというわけではなく、上記摩擦係数
を測定できる装置であればいかなる装置を用いて測定さ
れてもよい。
【0054】また、本発明の感光体における感光層表面
(第2電荷輸送層表面)の水に対する接触角は85〜110
°、好ましくは90〜105°である。本明細書中、感光層
表面の水に対する接触角は平面状に形成された第2電荷
輸送層と同じ組成の層の表面における蒸留水との接触角
を接触角計CA-Xロール型(協和界面科学社製)で測定し
た値を用いているが、上記装置を使用されなけらばなら
ないというわけではなく、水との接触角を測定できる装
置であればいかなる装置を用いて測定されてもよい。以
下、本発明を実施例によってさらに詳しく説明する。特
記しない限り、「部」は「重量部」を意味するものとす
る。
【0055】
【実施例】実施例1 JIS5657円筒状のアルミニウム合金(外径100mm,長さ350
mm,厚さ2mm)の表面を切り刃に天然ダイヤモンドを用い
たバイトで切削加工した。これを、脱脂剤として界面活
性剤トップアルクリーン161(奥野製薬工業社製)30g/l
を用いて60±5℃で5分間脱脂処理を行い、流水で洗浄し
た。100g/lの硝酸溶液に5分間浸漬し、エッチング処理
を行った後、流水で洗浄した。次に、電解液として150g
/lの硫酸を用いて、電流密度1(A/dm2),液温20℃で15
分間陽極酸化処理を行い、厚さ8μmの陽極酸化層を形成
した。これを、純水にて流水洗浄した後、酢酸ニッケル
含有の封孔剤(シーリングソルトAS:クラリアントジャ
パン社製)を8g/lとした水溶液を用いて90℃、30分間封
孔処理を行った。次に、このようにして陽極酸化層を封
孔処理した感光体基体上に、以下のようにして感光層を
形成した。
【0056】テトラヒドロフラン100部に対して、ブチ
ラール樹脂(積水化学工業社製:エスレックBX-1)1部、
m型チタニルフタロシアニン(東洋インキ製造社製:am-T
iOPc)1部加え、これらをサンドミルで5時間分散させて
電荷発生層用塗液を調製し、この電荷発生層用塗液を上
記の支持体上に浸漬塗布して膜厚が0.2μmになった電荷
発生層を形成した。
【0057】そして、テトラヒドロフラン1000部に対し
て、ポリカーボネート樹脂(帝人化成社製:パンライトT
S-2020)100部、下記一般式で示されるスチリル化合物7
0部、フェノール化合物ブチルヒドロキシトルエン(特
級:東京化成社製)8部を溶解して第1電荷輸送層用塗液
を調製し、この電荷輸送層用塗液を上記の電荷発生層上
に浸漬塗布し、これを送風乾燥させて膜厚が20μmにな
った第1電荷輸送層を形成した。
【0058】
【化3】
【0059】次にフッ素含有樹脂微粒子としてポリテト
ラフルオロエチレン(喜多村社製:KTL-500F、粒径0.3μ
m)90部をテトラヒドロフラン1000部に懸濁させ、サン
ドグラインダーで5時間分散し、フッ素微粒子の分散液
を調製した。そしてテトラヒドロフラン4000部に対し
て、ポリカーボネート樹脂(帝人化成社製:パンライトT
S-2020、摩擦係数0.35)100部、上記一般式で示される
スチリル化合物100部、フェノール化合物ブチルヒドロ
キシトルエン(特級:東京化成社製)8部、シリコーン樹
脂微粒子(東芝シリコーン製:トスパール130、粒径3μ
m)10部を溶解させた後、上記のフッ素微粒子の分散液1
090部を加え、超音波で30分分散させて第2電荷輸送層用
塗液を調製し、この電荷輸送層用塗液をリング塗布装置
で塗布し、これを100℃で40分間乾燥させて膜厚が5μm
になった第2電荷輸送層を形成し、本発明の電子写真感
光体を得た。上記シリコーン樹脂微粒子を構成する樹脂
の摩擦係数は0.55であった。なお、樹脂の摩擦係数は
(5cm×5cm×0.1cm)の樹脂塊の平面状表面(2cm×1c
m)のフェルト部材(JIS-R33W)に対する動摩擦係数を
スクラッチ試験機STV-101((株)河西製)で測定した。
【0060】実施例2 実施例1において、第2電荷輸送層を下記のように形成し
たこと以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を得
た。フッ素含有樹脂微粒子95部をテトラヒドロフラン10
00部に懸濁させたフッ素微粒子の分散液を1095部用いた
こと、およびシリコーン樹脂微粒子として粒径5μmのト
レフィルE600(トーレシリコーン製)を5部用いたこと
以外、実施例1と同様にして第2電荷輸送層を形成し
た。上記シリコーン樹脂微粒子を構成する樹脂の摩擦係
数は0.55であった。
【0061】実施例3 実施例2において、第2電荷輸送層を下記のように形成し
たこと以外は実施例2と同様にして電子写真感光体を得
た。シリコーン樹脂微粒子の代わりにフェノール樹脂微
粒子(鐘紡社製:ベルパール)を篩により粒径6μm以下
にした微粒子を5部用いたこと以外、実施例2と同様に
して、第2電荷輸送層を形成した。上記フェノール樹脂
微粒子を構成する樹脂の摩擦係数は0.53であった。
【0062】実施例4 実施例1において、第2電荷輸送層を下記のように形成し
たこと以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を得
た。フッ素含有樹脂微粒子80部をテトラヒドロフラン10
00部に懸濁させたフッ素微粒子の分散液を1080部用いた
こと、およびシリコーン樹脂微粒子の添加量を20部に変
更したこと以外、実施例1と同様にして第2電荷輸送層
を形成した。
【0063】実施例5 実施例4において、第2電荷輸送層を下記のように形成し
たこと以外は実施例4と同様にして電子写真感光体を得
た。フッ素含有樹脂微粒子を粒径0.15μmのポリテトラ
フルオロエチレンMP155J(三井フロロケミカル製)に変
更したこと、およびシリコーン樹脂微粒子をスチレン樹
脂微粒子(JSR製:SX8742(D)、粒径0.5μm)に変更した
こと以外、実施例4と同様にして第2電荷輸送層を形成し
た。上記スチレン樹脂微粒子を構成する樹脂の摩擦係数
は0.52であった。
【0064】実施例6 実施例5において、第2電荷輸送層を下記のように形成し
たこと以外は実施例5と同様にして電子写真感光体を得
た。スチレン樹脂微粒子をシリコーン樹脂微粒子(東芝
シリコーン製:トスパール105、粒径0.5μm)に変更した
こと以外、実施例5と同様にして第2電荷輸送層を形成し
た。上記シリコーン樹脂微粒子を構成する樹脂の摩擦係
数は0.55であった。
【0065】実施例7 実施例6において、第2電荷輸送層を下記のように形成し
たこと以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を得
た。フッ素含有樹脂微粒子90部をテトラヒドロフラン10
00部に懸濁させたフッ素微粒子の分散液を1090部用いた
こと、およびシリコーン樹脂微粒子の添加量を5部に変
更したこと以外、実施例6と同様にして第2電荷輸送層を
形成した。
【0066】実施例8 実施例6において、第2電荷輸送層を下記のように形成し
たこと以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を得
た。フッ素含有樹脂微粒子80部をテトラヒドロフラン10
00部に懸濁させたフッ素微粒子の分散液を1080部用いた
こと、およびシリコーン樹脂微粒子として粒径が3μmの
もの(東芝シリコーン製:トスパール130)を20部用いた
こと以外、実施例6と同様にして第2電荷輸送層を形成し
た。上記シリコーン樹脂微粒子を構成する樹脂の摩擦係
数は0.55であった。
【0067】比較例1 実施例1において、第2電荷輸送層を下記のように形成し
たこと以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を得
た。フッ素含有樹脂微粒子100部をテトラヒドロフラン1
000部に懸濁させたフッ素微粒子の分散液を1100部用い
たこと、およびシリコーン樹脂微粒子を添加しなかった
こと以外、実施例1と同様にして、第2電荷輸送層を形成
した。
【0068】比較例2 実施例6において、第2電荷輸送層を下記のように形成し
たこと以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を得
た。フッ素含有樹脂微粒子の分散液を添加しなかったこ
と、およびシリコーン樹脂微粒子の添加量を80部に変更
したこと以外、実施例6と同様にして、第2電荷輸送層を
形成した。
【0069】比較例3 実施例1において、第2電荷輸送層を下記のように形成し
たこと以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を得
た。フッ素含有樹脂微粒子の分散液を添加しなかったこ
と、およびシリコーン樹脂微粒子を添加しなかったこと
以外、実施例1と同様にして、第2電荷輸送層を形成し
た。
【0070】(評価)得られた感光体を市販の電子写真
複写機(Di620;ミノルタ社製)に搭載して評価した。 ・摩耗量(μm)は、連続コピー20万枚後において、感
光体における上中下の3点を平均して求めた。
【0071】・画質は、初期および連続コピー20万枚後
において、複写画像の中抜け率に基づいて評価を行っ
た。中抜け率とは、1辺の長さが1、2、3、4、5mmとな
る正三角形各20ケ(合計100ケ)のベタ画像を印字した
時に目視にて欠損部分が発生した割合をいう。画質の評
価にはカラー電子写真複写機(CF900:ミノルタ社製)を
用いた。 ◎;15%未満; ○;15%以上25%未満; △;25%以上40%未満; ×;40%以上60%未満; ××;60%以上。
【0072】・クリーニング性は20万枚複写後の感光体
の表面状態に基づいて評価した。 ○;良好; △;部分的に軽いフィルミングが発生した。 ×;全体的にフィルミングが発生した。
【0073】・感光層表面の摩擦係数は、平面状に形成
された第2電荷輸送層と同じ組成の層のフェルト部材(J
IS-R33W)に対する動摩擦係数をスクラッチ試験機STV-1
01((株)河西製)で測定した。なお、摩擦係数は、任意
の3点の摩擦係数を求め、それらを平均して求めた。
【0074】・接触角は、平面状に形成された第2電荷
輸送層と同じ組成の層の表面における任意の3点の水に
対する接触角を求め、それらを平均して示した。接触角
計CA-Xロール型(協和界面科学社製)を用い、層表面の
蒸留水に対する接触角を測定した。
【0075】
【表1】
【0076】
【発明の効果】本発明の感光体は優れた離型性、耐摩耗
性およびクリーニング性を長期にわたって維持でき、中
抜けやフィルミングのない高画質画像を長期にわたって
提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲垣 圭一 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA04 AA06 BB02 BB06 BB31 BB33 BB35 BB37 FA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも感光層を有
    する電子写真感光体において、最表面層が結着樹脂、フ
    ッ素含有樹脂微粒子および結着樹脂より摩擦係数の大き
    な樹脂からなる微粒子を含み、結着樹脂より摩擦係数の
    大きな樹脂からなる微粒子の粒径がフッ素含有樹脂微粒
    子の粒径より大きいことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 結着樹脂より摩擦係数の大きな樹脂から
    なる微粒子の粒径がフッ素含有樹脂微粒子の粒径の3倍
    以上である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 フッ素含有樹脂微粒子として、一般式
    (I); 【化1】 (式中、R1〜R4はそれぞれ独立して水素原子、フッ素原
    子、塩素原子、または炭素原子数1のフッ素原子置換ア
    ルキル基である;但し、R1〜R4のうち少なくとも1つは
    フッ素原子を含む)で表される1またはそれ以上のモノ
    マーを重合してなる単独重合体および/または共重合体
    を用いる請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 フッ素含有樹脂微粒子として、テトラフ
    ルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、ヘキサフル
    オロプロピレンおよびトリフルオロクロロエチレンから
    なる群から選択される1またはそれ以上のモノマーを重
    合してなる単独重合体および/または共重合体を用いる
    請求項1〜3いずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 結着樹脂より摩擦係数の大きな樹脂から
    なる微粒子として、スチレン樹脂微粒子、メラミン樹脂
    微粒子、アクリル樹脂微粒子、シリコーン樹脂微粒子、
    またはフェノール樹脂微粒子を用いる請求項1〜4いずれ
    かに記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 結着樹脂より摩擦係数の大きな樹脂から
    なる微粒子の含有量がフッ素含有樹脂微粒子の含有量に
    対して5〜30重量%である請求項1〜5いずれかに記載の
    電子写真感光体。
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