JP2002040582A - 原稿読み取り装置 - Google Patents

原稿読み取り装置

Info

Publication number
JP2002040582A
JP2002040582A JP2000229853A JP2000229853A JP2002040582A JP 2002040582 A JP2002040582 A JP 2002040582A JP 2000229853 A JP2000229853 A JP 2000229853A JP 2000229853 A JP2000229853 A JP 2000229853A JP 2002040582 A JP2002040582 A JP 2002040582A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
document
original
optical unit
reading
moving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000229853A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Matsumoto
良孝 松本
Yosuke Kashu
陽介 加集
Shinji Sugita
慎二 杉田
Kunihiko Sakaguchi
邦彦 阪口
Hiroshi Mukai
寛 向井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2000229853A priority Critical patent/JP2002040582A/ja
Publication of JP2002040582A publication Critical patent/JP2002040582A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure Or Original Feeding In Electrophotography (AREA)
  • Optical Systems Of Projection Type Copiers (AREA)
  • Light Sources And Details Of Projection-Printing Devices (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】装置内での温度の上昇を抑制して、高い読み取
り精度を安定して得られ、かつ、人体への安全性を確保
できる原稿読み取り装置を提供する。 【解決手段】 光学ユニット11内に冷却ファン111
を設け、その冷却ファン111が、原稿移動方式の原稿
移動用駆動源から駆動力の伝達を受け、原稿移動方式の
原稿読み取り時にのみ駆動させるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置にお
ける原稿読み取り装置の光源光量の調整技術に関する。
【0002】
【従来の技術】原稿の読み取り方式は、原稿移動方式と
原稿固定方式の2方式があり、近年、装置のコンパクト
化のために両方式を併設した原稿読み取り装置が多く用
いられている。この様な読み取り方式においては、原稿
照射用の光源から発生する熱量によってプラテンガラス
を含む光学ユニットに歪みが発生し、読み取り精度が変
化してしまう等の問題が発生していた。
【0003】特に、光学ユニットを位置固定して読み取
る原稿移動方式においては問題点の発生が大きく、光源
からの発熱を減少させるために、原稿読み取り装置の原
稿搬送タイミングに同期して原稿が読み取り部を通過す
るときだけ、光源の照射を行うように制御するようにし
た装置もある。
【0004】例えば、特開平9−212066号報に
は、画像形成装置の各ユニットの温度が所定温度以上に
上昇した時には、上昇したユニットの温度を低下させる
ために、ファンを動作させて、冷却用の空気流を発生さ
せることにより、温度を低下させるようにした構成が提
案されている。
【0005】また、この方法を光学ユニットに応用した
先行技術として、不揮発RAMを用いてファンの動作を
制御し、光学ユニット内の温度を一定に保持しようとし
た技術が、特開平5−333627号報に開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
技術では、光学ユニットの温度そのものを上昇させない
ようにするのではなく、単に、光学ユニット内で上昇し
た温度を低下させるための技術ないしは方法が開示され
ているに過ぎず、従来では、根本的な昇温防止対策とは
言いがたい。
【0007】また、上記2つの従来例では、光学ユニッ
トの上昇した温度を検出するためのセンサーや、その検
出値と、正常値(基準とする値)との比較を行う制御回
路が必要となり、そのために、装置が大型化し、かつ、
その制御内容も煩雑化するため、コスト高ともなってい
た。
【0008】また、原稿の読み取り時にのみ、光源の点
灯を行う方法では、温度の上昇は若干低減可能であると
しても、光源のON−OFF動作によって、光量の変化
が発生し、安定した光量を得にくくなるという難点があ
った。
【0009】さらに、原稿移動・固定併用の原稿読み取
り装置では、原稿移動方式の場合に使用される帯状のプ
ラテンガラスは、ユーザーが手で触れることがあり、そ
の場合、65℃以上に温度が上昇していると、人間の細
胞が破壊されるおそれがあり、問題となる(図15参
照)。原稿移動方式では、光源電源として定格電圧10
0Vを入力するとプラテンガラス7上の温度は65℃を
超えてしまうため、その対策が求められている。
【0010】一方、原稿固定方式では、光源が移動を繰
り返すので、原稿台(プラテンガラス)の温度上昇は、
原稿移動方式に比べて低く、定格電圧を入力しても、プ
ラテンガラス上の温度は65℃まで上昇しない(図16
参照)。しかし、原稿固定方式の場合においても、連続
使用等によって、装置内部の温度が上昇し、ミラーやそ
の他の部材の熱変形を発生させることがあり、そのよう
な場合には、原稿の読み取り精度が低下することがあ
り、装置内部の温度上昇を防ぐための対策が求められて
いた。
【0011】本発明は、このような実情に鑑みてなさ
れ、装置内での温度の上昇を抑制して、高い読み取り精
度を安定して得られ、かつ、人体への安全性を確保でき
る原稿読み取り装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
達成するための手段を以下のように構成している。
【0013】(1)原稿を読み取る光学ユニットを移動
可能に設け、原稿固定方式と原稿移動方式とを併用した
スキャナー光学系を具備した原稿読み取り装置におい
て、前記光学ユニット内に冷却ファンを設けると共に、
前記冷却ファンを、前記原稿移動方式の原稿読み取り時
にのみ駆動させることを特徴とする。
【0014】この構成によれば、原稿移動方式での読み
取り時には冷却ファンによる光学ユニット内の冷却によ
り、(光源からの放熱による)光学ユニットの温度上昇
にによる周辺の部品の変形、熱による取り付け精度のバ
ラツキの発生等に起因する読み取り精度の低下を防止す
ることができる。一方、冷却ファンによる冷却が不必要
な原稿固定方式での読み取り時には冷却ファンを駆動さ
せないため、騒音の低減化、消費電力の低減化が可能と
なる。
【0015】(2)前記冷却ファンは、前記原稿移動方
式の原稿移動用駆動源から駆動力の伝達を受けることを
特徴とする。
【0016】この構成によれば、冷却ファンの駆動専用
の駆動源を設ける必要がなく、原稿を搬送するための駆
動源を利用することで、部品点数を削減ができ、コスト
の低減化、省スペース、コンパクト化が可能となる。
【0017】(3)前記光学ユニットは、前記原稿移動
用駆動源と係脱自在に連結する遊星ギアと、前記遊星ギ
アを、前記原稿移動用駆動源に対して連結させる方向に
付勢するスプリングと、前記遊星ギアから、前記冷却フ
ァンに対して駆動力を伝達するための巻き掛け伝動手段
と、を具備したことを特徴とする。
【0018】この構成によれば、光学ユニットが原稿移
動方式の原稿読み取り位置に移動すれば、冷却ファンに
駆動力が伝達されるため、冷却ファンを駆動させるため
の特別な回路やセンサー、または複雑な制御系を必要と
せずに、冷却ファンによる冷却が必要な時(原稿移動方
式の原稿読み取り位置に光学ユニットが移動した時)に
のみ冷却ファンを駆動することができる。
【0019】(4)前記光学ユニット内に設けた遊星ギ
アは、前記光学ユニットが、前記原稿移動方式の原稿読
み取り位置に到達した時点で、前記原稿搬送用駆動部と
連結されることを特徴とする。
【0020】この構成によれば、光学ユニットが原稿移
動方式の原稿読み取り位置に移動すれば、冷却ファンに
駆動力が伝達されるため、無駄な駆動力が消費されるこ
とがない。
【0021】(5)前記光学ユニットが、前記原稿移動
方式の原稿読み取り位置以外の位置にある時には、前記
遊星ギアは、前記スプリングの張力によって原稿読み取
り用プラテンガラスや他の部材と接触しない位置に待避
することを特徴とする。
【0022】この構成によれば、光学ユニットが移動す
る際に、プラテンガラスや他の部材と干渉して、これら
を疵付けるようなことがなくなる。
【0023】(6)前記光学ユニットの外装板には、内
部で発生した熱気を外部に放出するための排気孔が形成
されていることを特徴とする。
【0024】この構成によれば、光学ユニット内で発生
した熱気を外部に放出し、光学ユニットの昇温を防止す
ることができる。
【0025】(7)前記原稿読み取り装置の外装板に
は、外気を内部に取り入れるための吸気孔が形成されて
いることを特徴とする。
【0026】この構成によれば、(温度の低い)外気を
原稿読み取り装置内に取り入れることにより、装置内の
昇温を効果的に防止することができる。
【0027】(8)前記光学ユニットの排気孔は、前記
光学ユニットの原稿読み取り用光路の開孔を兼用するこ
とを特徴とする。
【0028】従来、光源は、原稿移動方式、原稿固定方
式共に同一の光量で原稿読み取り部を照射していた。従
って、特に、原稿移動方式では、光学ユニットの温度が
上昇し周辺の部品の変形、熱による取り付け精度のバラ
ツキが発生し読み取り精度の低下を招く等、その弊害が
大きかった。
【0029】この構成によれば、特に、別加工を要する
ことなく、従来からある光学ユニットの原稿読み取り用
光路から、外部に熱気を放出させ、光学ユニットの昇温
を防ぐことができる。
【0030】(9)原稿を読み取る光学ユニットを移動
可能に設け、原稿固定方式と原稿移動方式とを併用した
スキャナー光学系を具備した原稿読み取り装置におい
て、前記原稿固定方式における前記光学ユニットのホー
ムポジションの近傍位置の前記原稿読み取り装置の外装
板に、通風ファンを設けたことを特徴とする。
【0031】原稿固定方式の場合、光学ユニットは、左
端のホームポジションから右方向に移動するが、その際
に、光学ユニット内の光源からの発熱によって、装置内
の温度が上昇する。また、光学ユニットの移動により、
その熱が装置内に拡散される。
【0032】この構成によれば、上述の通風ファンによ
って、装置の内部で発生した熱気を、効率よく外部に放
出させ、装置内の温度上昇を防ぐことができる。これよ
り、光学ユニットおよびその駆動系の熱変形を効果的に
防ぐことができ、高い原稿読み取り精度が得られ、歪み
や変形のない、良好な画像品質を安定的に確保すること
ができる。
【0033】(10)前記光学ユニットの外装板に突起
部を形成すると共に、前記光学ユニットと対応する原稿
読み取り装置の内装板に、前記突起部と対応する孔部を
開設し、かつ、前記孔部を覆う蓋体を前記内装板に開閉
自在に設け、前記原稿移動方式で原稿を読み取る時に
は、前記突起部が、前記孔部を貫通して、前記蓋体と当
接して前記蓋体を開くことにより、前記孔部を開放する
ことを特徴とする。
【0034】この構成によれば、原稿移動方式で原稿を
読み取る時には、前記突起部が、前記孔部を貫通して、
前記蓋体と当接して前記蓋体を開くので、光学ユニット
内で発生した熱気を外部に放出して、その温度上昇を防
ぐことができる。
【0035】(11)前記通風ファンは、正逆回転可能
であり、前記原稿固定式での読み取り時には、前記原稿
読み取り装置内の空気を外部に放出させる一方、前記原
稿移動方式での読み取り時には、前記原稿読み取り装置
内に外気を導入するべく、前記冷却ファンを制御駆動す
るファン制御部を設けたことを特徴とする。
【0036】原稿移動方式の場合、光源から発生する熱
が原稿読み取りの為に左右に動作する光学ユニットによ
り、原稿読み取り装置内に充満させていた。特に原稿固
定式の場合、原稿読み取り部を照射し続けることによ
り、原稿読み取り部の温度上昇などの弊害を発生して読
み取り精度の低下を招いていた。
【0037】この構成によれば、原稿移動式の場合、通
風ファンにより、外部から(温度の低い)空気を導入し
て装置内の温度を下げることができる。また、原稿固定
式の場合、通風ファンを逆に回転により機内の熱気を外
部に放出し、装置内の温度の上昇を防ぐことができる。
【0038】(12)前記光学ユニットの外装板に形成
された突起部が、前記光学ユニットが前記原稿移動式の
原稿読み取り位置に配置された時に、前記光学ユニット
と対応する前記原稿読み取り装置の内装板に形成された
孔部を貫通して、前記蓋体を開き、前記通風ファンによ
って外気を導入することにより、前記孔部から昇温した
空気を外部に押し出すことを特徴とする。
【0039】原稿移動方式では、所定の位置で原稿読み
取り部が照射されるため、一部分に熱が集中してしま
い、光学ユニットとその周辺部での温度上昇を招いてい
た。
【0040】この構成によれば、光学ユニットの突起物
で、光学ユニットの孔部の蓋体を開放することにより、
光学ユニット内の熱気を一旦装置内に放出し、さらに、
通風ファンによって、外気を導入して、光学ユニットか
ら排出された熱気を、装置外部に押し出し、装置内部の
温度の上昇を防ぐことができる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態に係る
原稿読み取り装置について、図面を参照しつつ説明す
る。
【0042】図1ないし図5は本発明の第1の実施形態
を示し、図1は、原稿固定方式と原稿移動方式併用の原
稿読み取り装置20を具備した画像形成装置の構成を示
す。まず、図1にて、装置上部には、透明なガラス等か
らなる原稿台21が設けられている。この原稿台21の
下方には、スキャナー光学系100が配置されている。
このスキャナー光学系100は、原稿台21上に載置さ
れる原稿(図示省略)に対して、光を照射する露光用の
光源22と、原稿からの反射光を、例えば、図中の一点
鎖線で示すように、このスキャナー光学系100内の結
像レンズ24を通した向こう側(右側)に配置されてい
る光電変換素子(CCD)25に導く複数のミラーから
なる反射鏡23と、光路中に配置される前記結像レンズ
24と、前記CCD25とを備えている。
【0043】そして、装置本体上部には、図2ないし図
5に示す移動式原稿読み取り装置500(図1では図示
を省略している)が搭載され、以上で、原稿移動方式と
原稿固定方式併用の原稿読み取り部200が構成され
る。なお、上述の光源22は、第1ミラー231と共
に、光学ユニットである第1キャリッジ11に搭載さ
れ、所定のホームポジションH1に待機し、原稿固定方
式が選択された場合には、原稿台21の下方を水平方向
に移動走査され、原稿移動方式が選択された場合には、
所定のホームポジションH2に移動し、その位置で停止
する。
【0044】CCD25によって読み取られた原稿画像
データは、画像処理が施された後、レーザースキヤニン
グユニット(以下LSU30と称する)により、レーザ
ー光が感光体26の表面に照射され、静電潜像が形成さ
れる。感光体26は、反時計回りに回転駆動されるドラ
ム形状をなしており、この感光体26の周囲には、レー
ザー照射点から感光体26の回転方向(反時計回り)に
向かって、レーザーによって露光された感光体26表面
の静電潜像をトナーにより可視像に現像する現像装置2
7、感光体26上のトナー像を用紙に転写する転写チャ
ージャーローラー28、感光体26を所定の電位に帯電
させる主帯電器29、および感光体26のレーザー照射
点に向けてレーザーを照射させるLSU30等が順に設
けられる。以上で、画像形成部300が構成される。
【0045】また、転写紙Pは用紙トレイ31に収納さ
れており、用紙トレイ31の先端部には転写紙Pを給紙
するためのピックアップローラー32が配置されてお
り、下流側に向かって〔便宜上、転写紙Pの流れ出し
(給紙トレイ)を上流、排紙側を下流とする〕転写紙P
の通過を検知するための入紙センサースイッチ33、そ
の入紙センサースイッチ33からの検出信号を基に、感
光体26上のトナー像と転写紙の位置あわせをおこなう
ためのPSローラ34、感光体26上のトナー像を転写
紙Pに転写するための転写チャージャー28、転写紙P
上のトナー像を熱により定着させる定着ローラー35、
排紙直前位置で、転写紙Pの通過を検知する排紙検知ス
イッチ36、転写紙Pを排出するための前記排紙ローラ
ー37が配置されている。転写紙Pは、前記画像形成部
300の横に排紙され、原稿読み取り部200の下部よ
り前方へ排出される。なお、39は手差しトレイ、40
はピックアップローラである。以上で、用紙搬送系40
0が構成される。
【0046】次いで、図2ないし図5に示す(移動式
の)原稿読み取り装置500について説明する。この場
合、移動走査される光学ユニット11内に、光源22を
冷却するための冷却ファン111を設け、その冷却ファ
ン111を、原稿移動方式での原稿読み取りが選択され
た場合にのみ駆動させるように構成している。
【0047】このような構成により、原稿移動式での原
稿読み取り時には、その冷却ファン111を駆動させる
ことにより、光学ユニット11内で、光源22から放射
される熱を外部に放出し、光学ユニット11の温度上昇
を抑制して、プラテンガラス7上の温度を65℃以下に
保持することができる。
【0048】従って、作業者が、もし、プラテンガラス
7に手を触れても、火傷することがなく、安全性が確保
されると共に、温度上昇による周辺部品の変形、熱によ
る取り付け精度のバラツキ等の発生をも防止して、安定
した品質の高い読み取り画像を得ることができる。
【0049】より詳しく説明すると、図2は、原稿移動
方式における原稿読み取り時の光学ユニット11が、ホ
ームポジションH2(図1参照)に停止した状態を示
し、その状態にて、光学ユニット11内のファン駆動系
50が、原稿搬送部の原稿移動用駆動源と伝動連結され
た駆動部60と連結した状態を図4に拡大して示す。一
方、図3は、原稿固定方式が選択された場合の光学ユニ
ット11の位置状態を示し、光学ユニット11内のファ
ン駆動系50が、原稿搬送部の駆動部60から離間した
状態(冷却ファン111に駆動力が伝達されない状態)
を、図5に拡大して示す。
【0050】図2および図4にて、まず、原稿移動方式
が選択された時には、光学ユニット11の光源22は、
そのホームポジションH1にて点灯され、原稿読み取り
用のシエーディング補正が行われる。シエーディング補
正とは、標準白板と標準黒板を照射することによって、
光路中に配置されたCCD25が照射される光源22の
光量によって判定する白レベルと黒レベルの閾値を予め
検出するために実施されるものである。
【0051】シエーディング補正を行った後の光学ユニ
ット11は、その駆動源によって移動し、図1及び図3
に示す原稿移動方式の原稿読み取り位置のホームポジシ
ョンH2に移動して停止する。この時、光学ユニット1
1に設けられた冷却ファン111を駆動させるためのフ
ァン駆動系50が、原稿搬送部の駆動部60と自動的に
(機械的に)連結され、駆動力が伝達される。
【0052】詳しくは、光学ユニット11内には、駆動
部60と係脱自在に連結する遊星ギア51と、その遊星
ギア51を、駆動部60に対して連結させる方向に付勢
するスプリング52と、その遊星ギア51から、冷却フ
ァン111に対して駆動力を伝達するための巻き掛け伝
動手段53と、が設けられている。なお、上述の駆動部
60は、原稿搬送部の駆動源から伝動機構を介して駆動
力の伝達を受け、被動ギヤ56と噛み合う歯車を有し、
例えば、排紙搬送路10の下部等に設けられる。
【0053】巻き掛け伝動手段53は、冷却ファン11
1の駆動軸111aと、中間プーリ54との間に張架さ
れるベルト55と、遊星ギア51と常時噛み合う被動ギ
ヤ56と中間プーリ54との間に張架されるベルト57
と、から成り、遊星ギア51は、被動ギヤ56の支軸に
一端を回動自在に枢支される支持部材58の他端に回転
自在に支持され、被動ギヤ56と常時噛み合わされると
共に、その支持部材58の遊端側と、光学ユニット11
の外装板112との間に張設されたスプリング52の弾
発力によって、遊星ギア51が、時計回りに(駆動部6
0と噛み合う方向に)付勢されている。
【0054】このような構成により、光学ユニット11
がホームポジションH2に移動した際には、遊星ギア5
1が、スプリング52の弾発力によって駆動部60に付
勢されることによって自動的に噛み合い、巻き掛け伝動
手段53を介して、冷却ファン111に回転駆動力が伝
達され、光学ユニット11に設けた光源22から放出さ
れる熱を、例えば、読み取られた原稿の画像情報をCC
D25に導くために形成された読み取り光路通過用の開
孔251を排気孔として、外部に放出させることができ
る。なお、その排気孔は、開孔251以外に、例えば、
光学ユニット11の外装板112の側壁112a等に形
成されてもよい。
【0055】このように、光学ユニット11内で発生し
た熱気を、一旦、光学ユニット11の外に強制的に放出
させ、さらに、原稿読み取り装置20の外装板201の
側壁201aに開設した開口部202(図9参照)から
外部に放出させることができる。その開口部202は、
通常、原稿読み取り装置20に開設されているものを利
用すればよいが、その開口部202等にも、図示は省略
するが、ファンを設けることにより、装置内の熱気を、
外部により一層効率的に放出させることができる。
【0056】このような光学ユニット11内の温度上昇
そのものを抑制する方法により、原稿を照射するために
必要な光源光量を安定に確保することができ、かつ、プ
ラテンガラス7の温度を、人体に対して安全な所定の温
度以下に保持することができる。また、光学ユニット1
1内の温度上昇を未然に防ぐことにより、内部に配置さ
れている第1ミラー231およびその周辺の支持部材や
その駆動系等の熱歪みを抑制して、高い原稿読み取り精
度を得ることができる。そして、光学ユニット11内に
は、何ら駆動源を設ける必要がなく、また、複雑な制御
系も不要であり、構成を簡素化することができ、装置を
コスト安に提供することができる。
【0057】なお、光学ユニット11の移動中において
は、スプリング52の弾発力によって、遊星ギア51
は、被動ギヤ56の直上位置に安定状態に保持され、そ
の保持状態では、原稿台21およびプラテンガラス7と
の間に所定の間隔が保持されるため、原稿固定方式での
光学ユニット11の移動の際にも、これらや他の部材と
の干渉を回避することができ、これらの部材に疵を付け
るような不具合の発生を防止することができる。
【0058】図6ないし図8は、本発明の第2の実施の
形態を示し、まず、図6に示すように、原稿読み取り装
置20の外装板201の側壁201bに開設した開口2
03に、通風ファン211を設け、原稿固定方式が選択
された場合に、ファン制御部600(図8参照)からの
指令により、通風ファン211を排気する方向に回転さ
せることにより、装置内部で発生した熱気を外部に放出
させるようにしている。なお、上述の開口203は、図
示のように、原稿固定式のホームポジションH1(図1
参照)の近傍の外装板201の側壁201bに開設する
のが好ましいが、これに限定されることなく、機種に応
じて適切な位置に設けられればよい。
【0059】原稿固定方式の場合、光学ユニット11
は、左端のホームポジションH1から矢印方向(右手方
向)に移動するが、その際に、光学ユニット11内に設
けた光源22からの発熱によって、装置内の温度が上昇
する。また、光学ユニット11の移動により、その熱が
装置内に拡散される。
【0060】従って、上述の通風ファン211によっ
て、内部で発生した熱気を、効率よく外部に放出させれ
ば、装置内の温度の上昇を効果的に防ぐことができ、こ
れより、原稿固定方式による原稿読み取り時に、光学ユ
ニット11およびその駆動系の熱変形を効果的に防ぐこ
とができ、原稿読み取り精度が向上し、歪みや変形のな
い、良好な画像品質を安定的に確保することができる。
【0061】また、図7では、原稿移動方式が選択され
た場合に、ファン制御部600(図8参照)からの指令
により、通風ファン211を、吸引方向(開口203か
ら外気を内部に吸引する方向,つまり図6の場合とは逆
方向)に回転させることにより、ホームポジションH2
にある光学ユニット11内で発生した熱気を、装置内部
に拡散させることなく、直ちに、近傍の原稿読み取り装
置20の外装板201の側壁201aに開設した開口2
02等から外部に放出させるようにしている。つまり、
開口203を吸気孔として使用している。
【0062】原稿移動方式の場合には、光学ユニット1
1がホームポジションH2で停止するため、光源22か
らの熱が一ケ所に集中して放射され、その熱により周囲
の部材の形状・寸法の変形が発生しやすく、原稿の読み
取り精度が低下しやすくなり、また、プラテンガラス7
の温度が上昇しやすくなるが、上述のように、通風ファ
ン211によって、一方の側壁201bに開設した開口
203から内部に外気を導入して、発熱源となる光学ユ
ニット11に近い他方の側壁201aに開設した開口2
02から、直ちに外部に押し出すように排気させること
により、装置内部に熱気を拡散させることなく、温度の
上昇を効果的に防ぐことができる。
【0063】図9および図10は、本発明の第3の実施
の形態を示し、この場合、光学ユニット11の外装板1
1aに突起部71を形成すると共に、原稿読み取り装置
20の内装板205の側壁205bに、前記突起部71
と対応する孔部72を開設し、その孔部72を開閉自在
(常時は閉塞)に覆う蓋体73を、その側壁205bに
設けている。
【0064】このような構成により、原稿移動方式で原
稿を読み取る時には、光学ユニット11がホームポジシ
ョンH2に移動されると、突起部71が、孔部72を貫
通して、蓋体72の内側に当接し、その蓋体72を開く
ため、孔部72が開放される。このような状態にて、光
学ユニット11の内部に設けた冷却ファン111(図
9,図10では図示を省略,図2,図4参照)を回転さ
せることにより、光学ユニット11内の熱気を孔部72
から一旦装置内に放出させ、さらに、原稿読み取り装置
20の外装板201の側壁201bに形成した開口20
2から外部に放出させることにより、装置内の温度上昇
を効果的に抑制することができ、光学ユニット11およ
びその周辺部材(駆動系等)の熱変形を効果的に防ぐこ
とができ、これにより、原稿読み取り精度が向上し、歪
みや変形のない、高い画像品質を安定的に確保すること
ができる。
【0065】以上のような各実施の形態は、各種の移動
式原稿読み取り装置に適用することができ、例えば、図
11に示すような移動式原稿読み取り装置500にも適
用することができる。その構成について、以下に説明す
る。読み取るべき原稿を載置する原稿トレイ1が、装置
上部に傾斜状態に設けられ、その下流端には、ピックア
ップローラ2とさばき板3によって構成される原稿給紙
部9が配設され、その原稿給紙部9には、下方に向けて
略円弧状に湾曲するように形成された主搬送路4が接続
され、その中間部には、原稿入紙センサー5が設けら
れ、また、下流側には、PSローラ6が設けられてい
る。
【0066】主搬送路4の下流端には、帯状のプラテン
ガラス7が設けられ、そのプラテンガラス7の上には、
原稿押さえ板8が、スプリング81によって下方に向け
て付勢された状態に近接して設けられている。そのプラ
テンガラス7の下流側には、上向きに傾斜した排紙搬送
路10が接続され、その排紙搬送路10の途中には、搬
送ローラ13が設けられている。
【0067】その排紙搬送路10の下流端には、逆回転
可能な排紙ローラ14が設けられ、その排紙ローラ14
と中間トレイ16との間には、上下に揺動操作される中
間トレイ揺動板15が設けられ、その中間トレイ16の
下方には、原稿排紙トレイ17が設けられている。そし
て、その排紙搬送路10の下流側から主搬送路4に延び
る副搬送路18が形成されている。
【0068】以上のように構成される原稿移動方式によ
る原稿の読み取りモードについて説明すると、原稿移動
方式による読み取りが選択されると、光源22、第1ミ
ラー231を有する第1キヤリッジ11および第2、3
ミラー232,233を有する第2キャリッジ12は、
左端に設定されたホームポジションH1から右端に設け
られた原稿移動式原稿読み取り装置500のホームポジ
ションH2に移動し、要求枚数の読み取りが終了するま
でそのホームポジションH2で待機する。
【0069】この原稿移動式原稿読み取り装置500で
は、原稿トレイ1に載置された原稿はピックアップロー
ラ2とさばき板3によって構成される原稿給紙部9によ
って1枚ずつの原稿が主搬送路4に搬送される。搬送さ
れた原稿は原稿入紙センサー5で原稿の搬送が確認され
た後、原稿先端と画像読み取りタイミングを調整するた
めに配置されるPSローラ6で一旦停止し、タイミング
を合わせた状態で再搬送され原稿読み取り部(プラテン
ガラス7、原稿押え板8)19を通過する時に、光源2
2によって原稿が照射され、反射鏡23、結像レンズ2
4を介して、CCD25で原稿の画像情報が読み取ら
れ、その画像情報が図示しない制御部で画像処理され
る。
【0070】このようにして読み取られた原稿は、搬送
ローラ13を介して排紙部の逆回転可能な排紙ローラ1
4を通過し、中間トレイ揺動板15の位置(ホームポジ
ションMH1、およびホームポジションMH2のいずれ
か)によって原稿の搬送方向が決定されて、中間トレイ
16、もしくは原稿排紙トレイ17に搬出される。
【0071】次いで、このような構成の移動式原稿読み
取り装置500による『片面読み取り処理』を、図12
および図13のフローチャートに基づいて説明する。
【0072】まず、印字要求(S401)の後、印紙条
件、例えば、印字枚数、倍率、用紙サイズ、片面印字の
選択等々の条件が入力され(この場合『片面印字』が選
択される)(S402)、原稿が原稿トレイ1上に載置
されると、原稿読み取り処理が開始される(S40
4)。その片面印字の原稿読み取り処理(S404)の
内容の詳細については、図13に示される。
【0073】まず、(『片面印字』が選択されたことに
より、)片面読み取り処理が選択されると、図14のS
501に移行し、原稿排紙部の中間トレイ揺動板15が
ホームポジションMH1にあるか否かの判定がおこなわ
れる(S501)。この時、ホームポジションMH1
は、図11に実線で示され、その位置に設定されると、
読み取り後の原稿は、原稿排紙トレイ17に導出され
る。
【0074】S501において、中間トレイ揺動板15
が、ホームポジションMH1にない時は、中間トレイ揺
動板15をホームポジションMH1に移動させる(S5
09)。このように、中間トレイ揺動板15の位置が決
定した後に、原稿給紙用のピックアップローラ2によっ
て原稿が搬送され(S502)、PSローラ6で一旦停
止し(S503)、原稿読み取りのタイミングに合わせ
て、原稿が再搬送される(S504)。
【0075】搬送された原稿は、原稿読み取り部19に
おいて読み取られる(S505)。この時読み取られた
原稿を制御部におけるメモリに入力するか否かの判定が
おこなわれる(S506)。この判定は、前記S402
において印字枚数を設定したときにシングル印字かマル
チ印字かの枚数設定によって決定される。
【0076】S506において、メモリ入力が行われる
時はマルチ印字を示し、メモリ入力を行わず読み取った
原稿の画像情報を制御部において画像処理した後に画像
形成部のレーザ発光部に送信する時はシングル印字を示
す(S510)。このように、画像処理が行われている
間に、原稿は、搬送ローラ13を介して逆回転可能な排
紙ローラ14に搬送され、その原稿排紙方向への回転と
中間トレイ揺動板15の位置によって、原稿排紙トレイ
17に導出される(S507)。
【0077】このような原稿搬送機構および原稿読み取
り部19の動作によって片面原稿の読み取りが行われ
る。なお、『片面印字』は、読み取られるべき画像情報
が片面にしかない場合だけではなく、両面に画像情報が
あっても、ユーザの読み取り要求が片面読み取りの場合
も含まれるのは言うまでもない。
【0078】次に、移動式原稿読み取り装置500によ
る『両面読み取り処理』を、図12および図13に基づ
いて説明する。まず、前記原稿読み取り処理(S40
4)において、両面読み取り処理が選択されると、図1
4のS601に移行し、両面原稿はピックアップローラ
2によって搬送され、前述のように、PSローラ6で一
旦停止する(S602)。次に、中間トレイ揺動板15
がホームポジションMH2にあるか否かの判定がおこな
われる(S603)。
【0079】この時、ホームポジションMH2は、図1
1に破線で示され、その位置に設定されると、読み取り
後の原稿は、中間トレイ16に導出される。S603に
おいて、中間トレイ揺動板15がホームポジションMH
2にない時は、中間トレイ揺動板15をホームポジショ
ンMH2に移動させる(S624)。このように、中間
トレイ揺動板15の位置が決定した後に、原稿は原稿読
み取りタイミングに合わせて再搬送される(S60
4)。
【0080】搬送された原稿は、原稿読み取り部におい
て原稿の表面原稿の画像情報が読み取られる(S60
5)。この時、読み取られた表面原稿の画像情報は制御
部におけるメモリに入力され(S606)、そのメモリ
された表面原稿の画像情報は画像処理された状態であ
る。
【0081】このように、画像処理およびメモリされる
間に、原稿は搬送ローラ13を介して逆回転可能な排紙
ローラ14に搬送され、その原稿排紙方向への回転と中
間トレイ揺動板15の位置とによって、中間トレイ16
に導かれる(S607)。中間トレイ16に導かれた原
稿は原稿搬送方向の後端を逆回転可能な排紙ローラ14
に挟まれた状態で一旦停止する(S608)。以上が
“表面原稿読み取り用搬送工程”である。
【0082】その後、逆回転可能な排紙ローラ14が前
記S607における回転方向とは逆の回転を行うことに
よって、原稿は副搬送路18を介して主搬送路4に搬送
される(S609)。搬送された原稿は、PSローラ6
で一旦停止し(S610)、原稿読み取りタイミングに
合わせて再搬送される(S611)。搬送された原稿
は、原稿読み取り部19において原稿の裏面原稿の画像
情報が読み取られる(S612)。この時、読み取られ
た裏面原稿の読み取った画像情報は制御部において画像
処理した後に画像形成部300のレーザ発光部に送信さ
れる(S613)。
【0083】このように、画像処理され、かつ、画像情
報が送信される間に、原稿は搬送ローラ13を介して逆
回転可能な排紙ローラ14に搬送され、その原稿排紙方
向への回転と中間トレイ揺動板15の位置によって、中
間トレイ16に導かれる(S614)。中間トレイ16
に導かれた原稿は、原稿搬送方向の後端を逆回転可能な
排紙ローラ14に挟まれた状態で一旦停止する(S61
5)。以上が“裏面原稿読み取り搬送工程”である。
【0084】さらに、一旦停止した原稿は、逆回転可能
な排紙ローラ14が、前記S614における回転方向と
は逆の回転を行うことによって、原稿は副搬送路18を
介して搬送される(S616)。このようにして搬送さ
れた原稿は、その後端が原稿入紙センサー5を通過した
か否かの判定が行われる(S617)。
【0085】この時、原稿後端が通過し、さらに次原稿
がある時(S618)には、次原稿は原稿給紙用ピック
アップローラ2によって搬送され(S619)、PSロ
ーラ6で一旦停止し(S620)、読み取りタイミング
が来るまで待機する。このように、次原稿の搬送中にお
いても表裏を読み取られた後の原稿は主搬送路4を搬送
される。
【0086】このように搬送される原稿が入紙センサー
5を通過すると、原稿排紙部の中間トレイ揺動板15
が、ホームポジションMH2にあるか否かの判定がおこ
なわれる(S621)。この時、中間トレイ揺動板15
は、S603においてホームポジションMH2に配置さ
れた状態であるために、ホームポジションMH1に移動
する(S625)。
【0087】このようにして、中間トレイ揺動板15の
位置が決定される。この間においても、原稿は搬送さ
れ、搬送ローラ13を介して逆回転可能な排紙ローラ1
4に搬送され、原稿排紙方向への回転と中間トレイ揺動
板15の位置によって、原稿は、原稿排紙トレイ17に
排出される(S623)。
【0088】この時、前記のように、一旦、PSローラ
6で待機している次原稿は、読み取りが終了している通
過原稿が原稿読み取り部19を通過したことが確認され
ると(S622)、再度、搬送され原稿の読み取りが実
行される。以上が、“原稿の空搬送工程”である。
【0089】このような原稿搬送機構および原稿読み取
り部の動作によって、両面原稿の読み取りが行われる。
その両面原稿の読み取り工程には、“表面原稿読み取り
用搬送工程”、“裏面原稿読み取り搬送工程”、および
“原稿の空搬送工程”の3つの原稿搬送工程がある。
【0090】このような3つの搬送工程を行う理由は、
原稿読み取りのための2つの工程は当然必要であるが、
“裏面原稿読み取り搬送”工程の終了後に、中間トレイ
揺動板15の位置を移動させて、原稿排紙トレイ17に
原稿を排紙すると、複数枚の原稿を載置するときに、原
稿の表裏順番が合わず頁揃えが出来ない状態となる。こ
のような不都合を解消するために“原稿の空搬送”の工
程を設け、整然と頁揃えができるようにしている。
【0091】他方、原稿固定方式における読み取り動作
は以下の通りである。露光用の光源22、第1ミラー2
31を有する第1キヤリッジ11および第2、3ミラー
232,233を有する第2キヤリッジ12は、図1に
おける左端位置に設定されたホームポジションH1で待
機している。
【0092】読み取り開始の指令に従って、第1、2の
キヤリッジ11,12は、要求されるコピー倍率に応じ
た移動速度に達するまで加速を行い、所定の速度で一定
な移動を行って、原稿台21に載置された原稿を読み取
る。その時、第2キャリッジ12は、第1キヤリッジ1
1の半分の速度で移動する様に、ワイヤー、プーリ(図
示省略)が設定され、両キヤリッジ11,12は、要求
される原稿サイズに応じて移動し、読み取りをおこなっ
た後は、逆方向に移動し、ホームポジションH1へ戻
る。
【0093】以上のように構成される原稿固定方式と原
稿移動方式併用の原稿読み取り装置20に、前記の各実
施の形態に示すような本発明の移動式原稿読み取り装置
500の構成を、適宜、適用することにより、装置内で
の温度の上昇を効果的に抑制して、高い読み取り精度を
安定して得られ、かつ、人体への安全性を確保すること
ができる。
【0094】
【発明の効果】以上のように構造される本発明は、以下
のような効果を奏する。
【0095】請求項1によれば、原稿移動方式での読み
取り時には冷却ファンによる光学ユニット内の冷却によ
り、(光源からの放熱による)光学ユニットの温度上昇
にによる周辺の部品の変形、熱による取り付け精度のバ
ラツキの発生等に起因する読み取り精度の低下を防止す
ることができる。一方、冷却ファンによる冷却が不必要
な原稿固定方式での読み取り時には冷却ファンを駆動さ
せないため、騒音の低減化、消費電力の低減化が可能と
なる。
【0096】請求項2によれば、冷却ファンの駆動専用
の駆動源を設ける必要がなく、原稿を搬送するための駆
動源を利用することで、部品点数を削減ができ、コスト
の低減化、省スペース、コンパクト化が可能となる。
【0097】請求項3によれば、光学ユニットが原稿移
動方式の原稿読み取り位置に移動すれば、冷却ファンに
駆動力が伝達されるため、冷却ファンを駆動させるため
の特別な回路やセンサー、または複雑な制御系を必要と
せずに、冷却ファンによる冷却が必要な時(原稿移動方
式の原稿読み取り位置に光学ユニットが移動した時)に
のみ冷却ファンを駆動することができ、構成が簡素化さ
れ、装置を安価に提供することができる。
【0098】請求項4によれば、光学ユニットが原稿移
動方式の原稿読み取り位置に移動すれば、冷却ファンに
駆動力が伝達されるため、無駄な駆動力が消費されるこ
とがない。
【0099】請求項5によれば、光学ユニットが移動す
る際に、プラテンガラスや他の部材と干渉して、これら
を疵付けるようなことがなくなる。
【0100】請求項6によれば、光学ユニット内で発生
した熱気を外部に放出し、光学ユニットの昇温を防止す
ることができる。
【0101】請求項7によれば、(温度の低い)外気を
原稿読み取り装置内に取り入れることにより、装置内の
昇温を効果的に防止することができる。
【0102】請求項8によれば、特に、別加工を要する
ことなく、従来からある光学ユニットの原稿読み取り用
光路用の開孔から、外部に熱気を放出させ、光学ユニッ
トの昇温を防ぐことができる。
【0103】請求項9によれば、通風ファンによって、
装置内部で発生した熱気を、効率よく外部に放出させ、
装置内の温度上昇を防ぐことができる。これより、光学
ユニットおよびその駆動系の熱変形を効果的に防ぐこと
ができ、高い原稿読み取り精度が得られ、歪みや変形の
ない、良好な画像品質を安定的に確保することができ
る。
【0104】請求項10によれば、原稿移動方式で原稿
を読み取る時には、前記突起部が、前記孔部を貫通し
て、前記蓋体と当接して前記蓋体を開くので、光学ユニ
ット内で発生した熱気を外部に放出して、光学ユニット
の温度の上昇を防ぐことができる。
【0105】請求項11によれば、原稿固定式の場合、
通風ファンにより、装置内の熱気を外部に放出し、温度
の上昇を防ぐことができる。原稿移動式の場合、通風フ
ァンを逆転させ、外部から(温度の低い)空気を導入し
て装置内の温度を下げることができる。
【0106】請求項12によれば、光学ユニットの突起
物で、光学ユニットの孔部の蓋体を開放することによ
り、光学ユニット内の熱気を一旦装置内に放出し、さら
に、通風ファンによって、外気を導入して、光学ユニッ
トから排出された熱気を、装置外部に押し出し、装置内
部の温度の上昇を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成
図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る原稿読み取り
装置の要部構成図である。
【図3】同光学ユニットの位置が変化した状態の要部構
成図である。
【図4】同原稿移動方式での光学ユニットの配置を示す
要部構成図である。
【図5】同光学ユニットの位置が変化した状態の要部構
成図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る原稿読み取り
装置の要部構成図である。
【図7】同別の例を示す要部構成図である。
【図8】同通風ファンの制御系統図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る原稿読み取り
装置の要部構成斜視図である。
【図10】同要部構成断面図である。
【図11】本発明が適用可能な原稿読み取り装置の一例
を示す構成図である。
【図12】同原稿読み取り動作を説明するためのフロー
チャートである。
【図13】同片面原稿の場合のフローチャートである。
【図14】同両面原稿の場合のフローチャートである。
【図15】従来の原稿移動方式におけるプラテンガラス
の温度上昇を示すグラフである。
【図16】従来の原稿固定方式におけるプラテンガラス
の温度上昇を示すグラフである。
【符号の説明】
7−プラテンガラス 11−光学ユニット(第1キャリッジ) 22−光源 51−遊星ギア 52−スプリング 53−巻き掛け伝動手段 100−スキャナー(スキャナー光学系) 111−冷却ファン 112−(光学ユニットの)外装板 201−外装板 203−吸気孔 211−通風ファン 251−排気孔(開孔) 600−ファン制御部 H1−ホームポジション H2−ホームポジション
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉田 慎二 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 阪口 邦彦 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 向井 寛 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H027 JA11 JB23 JC04 2H076 AA03 AA06 AA58 AA69 BA24 BA35 BA36 BA98 2H108 AA01 AA14 AA19 CB01 FB72 JA04 2H109 CA14 5C072 AA01 BA04 BA20 DA30 LA18 NA01 XA01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿を読み取る光学ユニットを移動可能
    に設け、原稿固定方式と原稿移動方式とを併用したスキ
    ャナー光学系を具備した原稿読み取り装置において、 前記光学ユニット内に冷却ファンを設けると共に、前記
    冷却ファンを、前記原稿移動方式の原稿読み取り時にの
    み駆動させることを特徴とする原稿読み取り装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却ファンは、前記原稿移動方式の
    原稿移動用駆動源から駆動力の伝達を受けることを特徴
    とする請求項1に記載の原稿読み取り装置。
  3. 【請求項3】 前記光学ユニットは、前記原稿移動用駆
    動源と係脱自在に連結する遊星ギアと、前記遊星ギア
    を、前記原稿移動用駆動源に対して連結させる方向に付
    勢するスプリングと、前記遊星ギアから、前記冷却ファ
    ンに対して駆動力を伝達するための巻き掛け伝動手段
    と、を具備したことを特徴とする請求項1または2に記
    載の原稿読み取り装置。
  4. 【請求項4】 前記光学ユニット内に設けた遊星ギア
    は、前記光学ユニットが、前記原稿移動方式の原稿読み
    取り位置に到達した時点で、前記原稿搬送用駆動部と連
    結されることを特徴とする請求項3に記載の原稿読み取
    り装置。
  5. 【請求項5】 前記光学ユニットが、前記原稿移動方式
    の原稿読み取り位置以外の位置にある時には、前記遊星
    ギアは、前記スプリングの張力によって原稿読み取り用
    プラテンガラスや他の部材と接触しない位置に待避する
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の原稿読み取
    り装置。
  6. 【請求項6】 前記光学ユニットの外装板には、内部で
    発生した熱気を外部に放出するための排気孔が形成され
    ていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに
    記載の原稿読み取り装置。
  7. 【請求項7】 前記原稿読み取り装置の外装板には、外
    気を内部に取り入れるための吸気孔が形成されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の原
    稿読み取り装置。
  8. 【請求項8】 前記光学ユニットの排気孔は、前記光学
    ユニットの原稿読み取り用光路の開孔を兼用することを
    特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の原稿読
    み取り装置。
  9. 【請求項9】 原稿を読み取る光学ユニットを移動可能
    に設け、原稿固定方式と原稿移動方式とを併用したスキ
    ャナー光学系を具備した原稿読み取り装置において、 前記原稿固定方式における前記光学ユニットのホームポ
    ジションの近傍位置の前記原稿読み取り装置の外装板
    に、通風ファンを設けたことを特徴とする原稿読み取り
    装置。
  10. 【請求項10】 前記光学ユニットの外装板に突起部を
    形成すると共に、前記光学ユニットと対応する原稿読み
    取り装置の内装板に、前記突起部と対応する孔部を開設
    し、かつ、前記孔部を覆う蓋体を前記内装板に開閉自在
    に設け、前記原稿移動方式で原稿を読み取る時には、前
    記突起部が、前記孔部を貫通して、前記蓋体と当接して
    前記蓋体を開くことにより、前記孔部を開放することを
    特徴とする請求項9に記載の原稿読み取り装置。
  11. 【請求項11】 前記通風ファンは、正逆回転可能であ
    り、前記原稿固定式での読み取り時には、前記原稿読み
    取り装置内の空気を外部に放出させる一方、前記原稿移
    動方式での読み取り時には、前記原稿読み取り装置内に
    外気を導入するべく、前記冷却ファンを制御駆動するフ
    ァン制御部を設けたことを特徴とする請求項9または1
    0に記載の原稿読み取り装置。
  12. 【請求項12】 前記光学ユニットの外装板に形成され
    た突起部が、前記光学ユニットが前記原稿移動式の原稿
    読み取り位置に配置された時に、前記光学ユニットと対
    応する前記原稿読み取り装置の内装板に形成された孔部
    を貫通して、前記蓋体を開き、前記通風ファンによって
    外気を導入することにより、前記孔部から昇温した空気
    を外部に押し出すことを特徴とする請求項9ないし11
    のいずれかに記載の原稿読み取り装置。
JP2000229853A 2000-07-28 2000-07-28 原稿読み取り装置 Pending JP2002040582A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000229853A JP2002040582A (ja) 2000-07-28 2000-07-28 原稿読み取り装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000229853A JP2002040582A (ja) 2000-07-28 2000-07-28 原稿読み取り装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002040582A true JP2002040582A (ja) 2002-02-06

Family

ID=18722900

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000229853A Pending JP2002040582A (ja) 2000-07-28 2000-07-28 原稿読み取り装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002040582A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011188166A (ja) * 2010-03-08 2011-09-22 Nisca Corp 画像読取装置
JP2013093784A (ja) * 2011-10-27 2013-05-16 Sharp Corp 画像読取装置及び画像形成装置
JP2014206751A (ja) * 2014-06-20 2014-10-30 シャープ株式会社 画像読取装置及び画像形成装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011188166A (ja) * 2010-03-08 2011-09-22 Nisca Corp 画像読取装置
JP2013093784A (ja) * 2011-10-27 2013-05-16 Sharp Corp 画像読取装置及び画像形成装置
US8897667B2 (en) 2011-10-27 2014-11-25 Sharp Kabushiki Kaisha Image reader and image forming apparatus
US9106782B2 (en) 2011-10-27 2015-08-11 Sharp Kabushiki Kaisha Image reader and image forming apparatus
JP2014206751A (ja) * 2014-06-20 2014-10-30 シャープ株式会社 画像読取装置及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5830837B2 (ja) 画像読取装置および画像形成装置
JP5760684B2 (ja) 画像読取装置及び画像形成装置
JP4351932B2 (ja) 自動原稿搬送装置、画像読み取り装置及び画像形成装置
JP2007067605A (ja) 画像読取装置
JP2009161261A (ja) シート搬送装置、及び画像読取装置
JP2014060550A (ja) 原稿読取装置、画像形成装置、原稿読取方法、並びにプログラム
JP5747662B2 (ja) 画像読取装置及び画像形成装置
JP2007171763A (ja) 原稿搬送装置及び画像形成装置
JP6986215B2 (ja) 給紙補助トレイ、シート搬送装置、画像読取装置および画像形成装置
JP4990744B2 (ja) 画像形成装置及び画像読取装置
JP2022124776A (ja) 原稿搬送装置及び画像形成システム
JP2002040582A (ja) 原稿読み取り装置
JP2014160936A (ja) 原稿処理装置及び画像形成装置
JPH07203136A (ja) 原稿スキャナ
JP4988494B2 (ja) 画像読取装置及び画像形成装置
JP2004085762A (ja) 画像形成装置
JP3995400B2 (ja) 原稿読み取り装置
JP7346126B2 (ja) 画像読取装置及び画像形成装置
JP2002359724A (ja) 両面原稿読取装置
JP2002051191A (ja) 原稿読み取り装置
JP2024011404A (ja) 原稿読取装置及び画像形成装置
JP2000327168A (ja) 原稿搬送装置及び画像処理装置
JP2005184625A (ja) 画像読取装置
JPH11225234A (ja) 画像形成装置
JP5033773B2 (ja) 画像読取装置及びこれを搭載した画像形成装置