JP2002037854A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物

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JP2002037854A
JP2002037854A JP2000226953A JP2000226953A JP2002037854A JP 2002037854 A JP2002037854 A JP 2002037854A JP 2000226953 A JP2000226953 A JP 2000226953A JP 2000226953 A JP2000226953 A JP 2000226953A JP 2002037854 A JP2002037854 A JP 2002037854A
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epoxy resin
resin
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type epoxy
bisphenol
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JP2000226953A
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Hideya Suzuki
秀也 鈴木
Mitsuru Yamamoto
充 山本
Yutaka Matsumoto
裕 松本
Taiji Sato
泰治 佐藤
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境ホルモンとの疑いのあるビスフェノール
A(BPA)の溶出を完全に防ぐために、BPAを一切
原料として使用しない樹脂を使用して、BPA型エポキ
シ樹脂を用いた場合と同等以上の付着性,耐水性,耐食
性、加工性等の各種性能を得る樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 ノボラック型エポキシ樹脂中のエポキシ
基の一部又は全部を、一価の活性水素化合物で反応させ
た構造を有するエポキシ樹脂を使用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内分泌攪乱化学物
質(以下、環境ホルモンと略記)であると疑われている
ビスフェノールA(以下、BPAと略記)を原料として
使用しないエポキシ樹脂と、BPAを使用しないエポキ
シ樹脂を含有してなる樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】BPAを原料として使用するBPA型エ
ポキシ樹脂は、硬化物の付着性,耐水性,耐食性等に優
れることから、塗料、土木、建築材料、電気、電子材料
等の各種分野で使用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、BPA
が環境ホルモンではないかとの疑いのあることが知られ
るようになった。環境庁が公表した「内分泌攪乱作用を
有すると疑われる化学物質」のリスト67物質の中にも
BPAが挙げられている。そのために、BPA型エポキ
シ樹脂を使用した塗料の塗膜等からBPAが溶出するこ
とが大きく問題視されるようになってきた。特に、飲料
缶,食品缶用の製缶塗料や、上水管,上水槽用塗料等
の、食品,上水関係の分野では顕著である。
【0004】溶出するBPAの発生源は、用いたBPA
型エポキシ樹脂中に残留していたものの他に、硬化など
の温度上昇過程や硬化後の使用中における劣化によって
分解反応が起こり、樹脂骨格が切断されて発生するもの
がある。塗装ラインでの加熱硬化中に分解反応して発生
したBPAが、塗装ラインを汚染したり、別の塗膜に吸
収されることもある。よって、BPA型エポキシ樹脂を
使用した場合では、エポキシ樹脂中のBPAの残留を無
くしたとしても、樹脂骨格中にBPA由来の構造を持つ
ことから、BPAの発生、溶出を完全には防ぐことがで
きないので、BPAを使用しない樹脂が望まれていた。
【0005】そこで、本発明が解決しようとする課題
は、BPAの溶出を完全に防ぐために、BPAを原料と
して使用しない樹脂を使用して、BPA型エポキシ樹脂
を用いた場合の付着性、耐水性,耐食性、または加工性
等の性能について同等もしくはそれ以上の性能を得るこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、ビスフェノー
ルAを使用しないノボラック型エポキシ樹脂中のエポキ
シ基の一部又は全部を、一価の活性水素化合物で反応さ
せた構造のエポキシ樹脂を使用することによって、BP
Aを原料として使用していないことでBPAの溶出を完
全に防ぐことができ、かつ、BPA型エポキシ樹脂を用
いた場合と同等以上の付着性,耐水性,耐食性、加工性
等の各種性能を得ることができることを見いだし、本発
明を完成するに至った。即ち、本発明は、 1.ビスフェノールAを使用しないノボラック型エポキ
シ樹脂中のエポキシ基の一部又は全部を、一価の活性水
素化合物で反応させた構造を有するエポキシ樹脂(A)
を必須成分として含有することを特徴とするエポキシ樹
脂組成物、 2.硬化剤(B)を含有する前記1記載の組成物、 3.エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノールAを使用し
ないノボラック型エポキシ樹脂中のエポキシ基の一部又
は全部を、フェノール及び/又は一価のアルキル(炭素
原子数1〜4)フェノールで反応させた構造を有するも
のである前記1又は2記載の組成物、 4.エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノールAを使用し
ないノボラック型エポキシ樹脂中のエポキシ基の一部又
は全部を、一塩基酸で反応させた構造を有するものであ
る前記1又は2記載の組成物、 5.硬化剤(B)が、アミノ樹脂である前記2、3又は
4記載の組成物、 6.エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)との配合割合
が、エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の合計100重
量部に対して硬化剤(B)が10重量部から90重量部
となる割合である前記5記載の組成物、 7.更にポリエステル樹脂(C)及び/又はアクリル樹
脂(D)を含有する前記5、又は6記載の組成物、 8.更に溶剤(E)を含有する前記1〜7記載の組成
物、を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に係るビスフェノールAを
使用しないノボラック型エポキシ樹脂は、ビスフェノー
ルAを使用しないノボラック樹脂にエピハロヒドリンを
反応させて得られる。エピハロヒドリンとしては、特に
限定されないが、例えば、エピクロルヒドリン、エピブ
ロモヒドリン等が挙げられるが、エピクロルヒドリンが
生産性の点から好ましい。
【0008】前記ビスフェノールAを使用しないノボラ
ック型樹脂は、ビスフェノールA以外のフェノール化合
物とホルムアルデヒド等のアルデヒド化合物の反応によ
り得られる。用いるフェノール化合物としては、例え
ば、フェノール、アルキル(炭素原子数1〜4)フェノ
ールが挙げられ、アルキル(炭素原子数1〜4)フェノ
ールとしては、例えば、o−クレゾール、m−クレゾー
ル,p−クレゾール、p−s−ブチルフェノール、p−
t−ブチルフェノール等が挙げられる。なかでも、フェ
ノール、o−クレゾールが、生産性の点から好ましい。
【0009】本発明に係るビスフェノールAを使用しな
いノボラック型エポキシ樹脂中のエポキシ基の一部又は
全部を、一価の活性水素化合物で反応させた構造を有す
るエポキシ樹脂(A)を得る合成経路としては、特に制
限されるものではないが、例えば、ノボラック型エポキ
シ樹脂と一価の活性水素化合物を反応させて得る合成経
路と、ノボラック樹脂とモノグリシジル化合物を反応さ
せた後にエピハロヒドリンと反応させて得る合成経路、
例えば、ノボラック樹脂とブチルグリシジルエーテルと
を反応させた後、更にエピクロルヒドリンを反応させる
合成経路がある。なかでも、ノボラック型エポキシ樹脂
と一価の活性水素化合物を反応させて得る合成経路が、
生産性の点から好ましい。
【0010】本発明に係る一価の活性水素化合物として
は、例えば、一価のフェノール類、一塩基酸、水、一価
のアルコール、第2級アミン化合物等が挙げられる。な
かでも、一価のフェノール類と一塩基酸が、合成時のエ
ポキシ基との反応性、および得られた樹脂の安定性の点
から好ましい。これらの一価の活性水素化合物は、単独
で使用されるばかりでなく、2種以上、例えば一価のフ
ェノール類と一塩基酸を同時にノボラック型エポキシ樹
脂と反応させるようにしてもかまわない。
【0011】前述の一価のフェノール類(フェノール性
水酸基を1つ持つ化合物)の例としては、例えば、フェ
ノール、アルキル(炭素原子数1〜4)フェノールが挙
げられ、アルキル(炭素原子数1〜4)フェノールとし
ては、例えば、o−クレゾール,m−クレゾール,p−
クレゾール,p−s−ブチルフェノール,p−t−ブチ
ルフェノール等が挙げられる。なかでも、フェノール、
o−クレゾールが生産性の点から好ましい。
【0012】前述の一塩基酸の例としては、例えば、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、ネオデカン酸(バーサチック
酸)、ステアリン酸等のアルキル(炭素原子数1〜1
8)モノカルボン酸、動植物油脂肪酸等のアルケニル
(炭素原子数2〜18)モノカルボン酸、乳酸等のヒド
ロキシアルキルモノカルボン酸、安息香酸等の芳香族モ
ノカルボン酸等が挙げられる。なかでも、ネオデカン酸
が、硬化物の耐水性、加工性の点から好ましい。
【0013】本発明に係るビスフェノールAを使用しな
いノボラック型エポキシ樹脂中のエポキシ基と一価のフ
ェノール類又は一塩基酸の反応方法としては、特に制限
されるものではないが、ビスフェノールAを使用しない
ノボラック型エポキシ樹脂と一価のフェノール類又は一
塩基酸を反応容器に仕込み、反応触媒を加え、不活性ガ
ス雰囲気下で撹拌しながら加熱して反応させる方法が挙
げられる。また、反応溶媒を用いて反応させても良い。
この反応に使用される反応触媒としては、特に制限され
るものではないが、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム等
のアルカリ金属塩類、トリブチルアミン等のアミン類、
トリフェニルホスフィン等のホスフィン類、塩化テトラ
メチルアンモニウム等の第4級アンモニウム化合物類、
塩化テトラブチルホスホニウム等の第4級ホスホニウム
化合物類等、エポキシ基とフェノール性水酸基又はカル
ボキシル基の反応触媒として使用される化合物が何れも
使用できる。この反応の反応温度は、反応時間を短縮で
きる点で100℃以上、副反応が起こりにくい点、及び
反応制御が容易な点で250℃以下が好ましい。
【0014】また、前述のビスフェノールAを使用しな
いノボラック型エポキシ樹脂中のエポキシ基と水及び/
又は一価のアルコールの反応方法としては、特に制限さ
れるものではないが、例えば、過剰の水及び/又は一価
のアルコールを用い、反応触媒として、例えば、水酸化
リチウム等の強塩基、塩化リチウム等のリチウム塩、三
フッ化ホウ素錯体類、相関移動触媒等を用いて、不活性
ガス雰囲気下で撹拌しながら加熱して反応させる方法が
挙げられる。一価のアルコールの例としては、例えば、
メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタ
ノール、イソブタノール、メチルセロソルブ、メトキシ
プロパノール、イソプロピルセロソルブ、ブチルセロソ
ルブ、ブチルジグリコール等が挙げられ、なかでも、ブ
チルセロソルブ、ブチルジグリコールが反応性の点から
好ましい。
【0015】本発明のエポキシ樹脂(A)のエポキシ当
量は、ビスフェノールAを使用しないノボラック型エポ
キシ樹脂中のエポキシ基と一価の活性水素化合物との活
性点量を変えることで、調節することができ、エポキシ
当量5000g/eq以下のものについては、エポキシ
基と反応可能な硬化剤を配合して各種用途に適用でき
る。特に、エポキシ当量250g/eq以上とすること
が硬化物の加工性の点から好ましく、1000g/eq
以下とすることが硬化性の点から好ましい。
【0016】本発明に係るエポキシ樹脂(A)のエポキ
シ基と反応可能な硬化剤としては、例えば、ポリアミン
樹脂、ポリアミドアミン樹脂、変性ポリアミン樹脂、変
性ポリアミドアミン樹脂等のポリアミン系樹脂、酸無水
物類、ノボラック樹脂類、イミダゾール類、ジシアンジ
アミド等が挙げられる。
【0017】また、本発明のエポキシ樹脂(A)は、ビ
スフェノールAを使用しないノボラック型エポキシ樹脂
中のエポキシ基と一価の活性水素化合物が反応した構造
を持つことから、少なくとも、その反応点と同じ個数以
上のアルコール性水酸基を含有している。そのため、ア
ルコール性水酸基と反応可能な各種の硬化剤を配合して
各種用途に適用できる。エポキシ樹脂(A)の水酸基価
は、ノボラック型エポキシ樹脂中のエポキシ基と一価の
活性水素化合物との反応点量を変えることで調節するこ
とができ、特に、水酸基価を60mgKOH/g以上と
することが硬化性の点から好ましく、水酸基価を180
mgKOH/g以下とすることが硬化物の加工性の点か
ら好ましい。
【0018】前述のアルコール性水酸基と反応可能な硬
化剤類としては、例えば、アミノ樹脂、レゾール樹脂、
ポリイソシアネート類、ブロックイソシアネート類等が
挙げられる。
【0019】前述のアミノ樹脂とは、メラミン、ベンゾ
グアナミン、安息香酸グアナミン、尿素等のアミノ化合
物にホルムアルデヒド等のアルデヒド化合物を反応させ
てメチロール基等のアルキロール基を生成させた樹脂、
また、更にアルコールでアルキルエーテル化した樹脂で
ある。例えば、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、
尿素樹脂等が挙げられ、なかでも、ブチルエーテル化メ
ラミン樹脂、ブチルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂
が、硬化物の耐水性、加工性の点から好ましい。
【0020】前述のレゾール樹脂とは、ビスフェノール
Aを使用しないフェノール等のフェノール類にホルムア
ルデヒド等のアルデヒド化合物を反応させてメチロール
基等のアルキロール基を生成させた樹脂であり、例え
ば、フェノールレゾール樹脂等が挙げられる。
【0021】前述のポリイソシアネート類とは、多価イ
ソシアネート基を有する化合物であり、例えば、トリレ
ンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート等の多価イソシア
ネート基含有化合物、及び、それらを多価アルコール等
により変性した多価イソシアネート基含有化合物等が挙
げられる。
【0022】前述のブロックイソシアネート類とは、前
述のポリイソシアネート類のイソシアネート基に一価ア
ルコール等のブロック剤を反応させた化合物である。
【0023】前述のアルコール性水酸基と反応可能な硬
化剤類とエポキシ樹脂(A)との配合割合は、塗膜の硬
度、耐薬品性、およびラビング性が良好になる点でエポ
キシ樹脂(A)と硬化剤(B)の合計100重量部に対
して硬化剤(B)が10重量部以上、また、塗膜の加工
性、および付着性が良好となる点からエポキシ樹脂
(A)と硬化剤(B)の合計100重量部に対して硬化
剤(B)が90重量部以下であることが好ましい。
【0024】また、必要に応じて、硬化剤以外に、ポリ
エステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等の樹
脂を配合しても良い。特に、ポリエステル樹脂やアクリ
ル樹脂を配合することが、硬化物の加工性や硬度の点か
ら好ましい。
【0025】前述のポリエステル樹脂(C)とは、多塩
基酸類または酸無水物類と多価アルコール類のエステル
化反応物である。多塩基酸類または酸無水物類の例とし
ては、例えば、マロン酸、(無水)コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン
二酸、ダイマー酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、
(無水)イタコン酸、(無水)フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸、ヘ
キサヒドロ(無水)フタル酸、(無水)トリメリット
酸、(無水)ピロメリット酸等が挙げられる。多価アル
コール類の例としては、例えば、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−
ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙
げられる。
【0026】前述のアクリル樹脂(D)とは、エチレン
性不飽和化合物類をモノマーとした重合物又は共重合物
である。モノマーの例としては、例えば、(メタ)アク
リル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘ
キシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)
アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリルア
ミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、
N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシ
メチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル
(メタ)アクリルアミド、N−(イソ)ブトキシメチル
(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)
アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリル
アミド、N−(イソ)ブトキシエチル(メタ)アクリル
アミド、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、塩化ビニル、(無水)マレイン酸、フマル酸、(無
水)イタコン酸、マレイン酸モノメチル、フマル酸モノ
メチル、イタコン酸モノメチル等が挙げられる。
【0027】本発明に係るエポキシ樹脂(A)と硬化剤
(B)、ポリエステル樹脂(C)及び/又はアクリル樹
脂(D)の配合割合は、塗膜の加工性が良好となる点か
らエポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)とポリエステル樹
脂(C)及び/又はアクリル樹脂(D)の合計100重
量部に対して、ポリエステル樹脂(C)及び/又はアク
リル樹脂(D)が10重量部以上であることが好まし
く、また塗膜の耐薬品性が良好となる点から90重量部
以下が好ましい。
【0028】また、必要に応じて各種の溶剤(E)を配
合しても良い。溶剤としては、例えば、トルエン、キシ
レン、ソルベッソ100,ソルベッソ150、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、
水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−
ブタノール、イソブタノール、イソプロピルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、ブチルジグリコール、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート等の各種溶剤が挙げら
れる。
【0029】上記のエポキシ樹脂組成物と、溶剤(E)
の配合割合は、特に、塗装性が良好となる点からエポキ
シ樹脂(A)、硬化剤(B)、ポリエステル樹脂
(C)、アクリル樹脂(D)及び溶剤(E)の合計10
0重量部に対して、溶剤(E)が10重量部以上、塗膜
乾燥時の溶剤蒸発量が少なくなる点から90重量部以下
が好ましい
【0030】また、必要に応じて、硬化触媒、顔料、充
填剤、消泡剤、レベリング剤、骨剤、その他の添加剤等
を配合しても良い。
【0031】本発明で得られるエポキシ樹脂組成物は、
硬化物の付着性、耐水性、耐食性等に優れることから、
塗料、土木、建築材料、電気、電子材料等の各種分野に
適用することができる。
【実施例】
【0032】次に、本発明を実施例により詳述するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(以下、「部」は重量部を表す。)
【0033】合成例1(ノボラック型エポキシ樹脂と一
価フェノール類の反応) 撹拌機、温度計、環流冷却器、窒素ガス導入管を付した
フラスコに、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
EPICLON N−660(大日本インキ化学工業
(株)製、エポキシ当量207g/eq、軟化点66
℃)831部とフェノール169部を仕込み、反応触媒
として塩化テトラメチルアンモニウム50重量%水溶液
0.16部を添加し、窒素雰囲気下で撹拌しながら加熱
し、140℃で5時間撹拌し反応させた。得られた樹脂
の性状値は、エポキシ当量475g/eqであった。
【0034】合成例2(ノボラック型エポキシ樹脂と一
価フェノール類の反応) 撹拌機、温度計、環流冷却器、窒素ガス導入管を付した
フラスコに、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
EPICLON N−673(大日本インキ化学工業
(株)製、エポキシ当量210g/eq、軟化点77
℃)951部とフェノール49部を仕込み、反応触媒と
して塩化テトラメチルアンモニウム50重量%水溶液
0.06部を添加し、窒素雰囲気下で撹拌しながら加熱
し、140℃で3時間撹拌し反応させた。得られた樹脂
の性状値は、エポキシ当量255g/eqであった。
【0035】合成例3(ノボラック型エポキシ樹脂と一
価フェノール類の反応) 撹拌機、温度計、環流冷却器、窒素ガス導入管を付した
フラスコに、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
EPICLON N−673(大日本インキ化学工業
(株)製、エポキシ当量210g/eq、軟化点77
℃)835部とフェノール165部を仕込み、反応触媒
として塩化テトラメチルアンモニウム50重量%水溶液
0.16部を添加し、窒素雰囲気下で撹拌しながら加熱
し、140℃で5時間撹拌し反応させた。得られた樹脂
の性状値は、エポキシ当量475g/eqであった。
【0036】合成例4(ノボラック型エポキシ樹脂と一
価フェノール類の反応) 撹拌機、温度計、環流冷却器、窒素ガス導入管を付した
フラスコに、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
EPICLON N−673(大日本インキ化学工業
(株)製、エポキシ当量210g/eq、軟化点77
℃)762部とフェノール238部を仕込み、反応触媒
として塩化テトラメチルアンモニウム50重量%水溶液
0.20部を添加し、窒素雰囲気下で撹拌しながら加熱
し、140℃で9時間撹拌し反応させた。得られた樹脂
の性状値は、エポキシ当量980g/eqであった。
【0037】合成例5(ノボラック型エポキシ樹脂と一
価フェノール類の反応) 撹拌機、温度計、環流冷却器、窒素ガス導入管を付した
フラスコに、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
EPICLON N−673(大日本インキ化学工業
(株)製、エポキシ当量210g/eq、軟化点77
℃)729部とフェノール271部を仕込み、反応触媒
として塩化テトラメチルアンモニウム50重量%水溶液
0.60部を添加し、窒素雰囲気下で撹拌しながら加熱
し、140℃で10時間撹拌し反応させた。得られた樹
脂の性状値は、エポキシ当量1950g/eqであっ
た。 合成例6(ノボラック型エポキシ樹脂と一価フェノール
類の反応) 撹拌機、温度計、環流冷却器、窒素ガス導入管を付した
フラスコに、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
EPICLON N−673(大日本インキ化学工業
(株)製、エポキシ当量210g/eq、軟化点77
℃)819部とo−クレゾール181部を仕込み、反応
触媒として塩化テトラメチルアンモニウム50重量%水
溶液0.16部を添加し、窒素雰囲気下で撹拌しながら
加熱し、140℃で5時間撹拌し反応させた。得られた
樹脂の性状値は、エポキシ当量475g/eqであっ
た。
【0038】合成例7(ノボラック型エポキシ樹脂と一
価フェノール類の反応) 撹拌機、温度計、環流冷却器、窒素ガス導入管を付した
フラスコに、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
EPICLON N−673(大日本インキ化学工業
(株)製、エポキシ当量210g/eq、軟化点77
℃)778部とp−t−ブチルフェノール222部を仕
込み、反応触媒として塩化テトラメチルアンモニウム5
0重量%水溶液0.16部を添加し、窒素雰囲気下で撹
拌しながら加熱し、140℃で5時間撹拌し反応させ
た。得られた樹脂の性状値は、エポキシ当量475g/
eqであった。
【0039】合成例8(ノボラック型エポキシ樹脂と一
価フェノール類の反応) 撹拌機、温度計、環流冷却器、窒素ガス導入管を付した
フラスコに、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
EPICLON N−695(大日本インキ化学工業
(株)製、エポキシ当量213g/eq、軟化点95
℃)839部とフェノール161部を仕込み、反応触媒
として塩化テトラメチルアンモニウム50重量%水溶液
0.16部を添加し、窒素雰囲気下で撹拌しながら加熱
し、140℃で5時間撹拌し反応させた。得られた樹脂
の性状値は、エポキシ当量475g/eqであった。
【0040】合成例9(ノボラック型エポキシ樹脂と一
価フェノール類の反応) 撹拌機、温度計、環流冷却器、窒素ガス導入管を付した
フラスコに、フェノールノボラック型エポキシ樹脂 E
PICLON N−740(大日本インキ化学工業
(株)製、エポキシ当量183g/eq、半固形状)7
99部とフェノール201部を仕込み、反応触媒として
塩化テトラメチルアンモニウム50重量%水溶液0.1
6部を添加し、窒素雰囲気下で撹拌しながら加熱し、1
40℃で5時間撹拌し反応させた。得られた樹脂の性状
値は、エポキシ当量475g/eqであった。
【0041】合成例10(ノボラック型エポキシ樹脂と
一塩基酸類の反応) 撹拌機、温度計、環流冷却器、窒素ガス導入管を付した
フラスコに、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
EPICLON N−673(大日本インキ化学工業
(株)製、エポキシ当量210g/eq、軟化点77
℃)757部とネオデカン酸(バーサチック−10 シ
ェルジャパン(株)製)243部を仕込み、反応触媒と
して塩化テトラメチルアンモニウム50重量%水溶液
0.08部を添加し、窒素雰囲気下で撹拌しながら加熱
し、140℃で6時間撹拌し反応させた。得られた樹脂
の性状値は、エポキシ当量475g/eqであった。
【0042】実施例1〜10及び比較例1〜7(塗料の
調整及び評価) 合成例1〜10で製造されたエポキシ樹脂に、アミノ樹
脂溶液、ポリエステル樹脂溶液、硬化触媒、溶剤を表1
〜3に示す割合にて混合溶解して缶用クリアー塗料を調
製した。また、比較例として、合成例1〜10で製造さ
れたエポキシ樹脂の代わりにBPA型エポキシ樹脂を用
いた場合、エポキシ樹脂を用いない場合、およびノボラ
ック型エポキシ樹脂を用いた場合について、表4〜5に
示す割合にて混合溶解して塗料を調整した。
【0043】なお、実施例1〜10及び比較例1〜7に
おいて、下記の樹脂、硬化剤、硬化触媒および溶剤を用
いた。 1)アミノ樹脂溶液:スーパーベッカミン 13−53
5(大日本インキ化学工業(株)製;不揮発分50重量
%) 2)ポリエステル樹脂溶液:ベッコライト 47−33
5(大日本インキ化学工業(株)製;不揮発分60重量
%) 3)硬化触媒:p−トルエンスルホン酸 4)溶剤:ソルベッソ100/ブチルセロソルブ=50
/50(重量比)混合溶剤 ソルベッソ100:シェル化学(株)製 5)EPICLON 1055:ビスフェノールA型固
形エポキシ樹脂 エポキシ当量475g/eq(大日本
インキ化学工業(株)製) 6)エピコート 1001:ビスフェノールA型固形エ
ポキシ樹脂 エポキシ当量475g/eq(油化シェル
エポキシ(株)製) 7)EPICLON N−660:o−クレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂 エポキシ当量207g/eq、軟化点66℃(大日本イ
ンキ化学工業(株)製) 8)EPICLON N−673:o−クレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂 エポキシ当量210g/eq、軟化点77℃(大日本イ
ンキ化学工業(株)製) 9)EPICLON N−695:o−クレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂 エポキシ当量213g/eq、軟化点95℃(大日本イ
ンキ化学工業(株)製) 10)EPICLON N−740:フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂 エポキシ当量183g/eq、半
固形状(大日本インキ化学工業(株)製)
【0044】得られた缶用クリアー塗料について以下の
試験を行った。厚さ0.5mmのブリキ板にクリアー塗
料を乾燥後膜厚が8μmとなるように塗布し200℃で
1分間加熱乾燥を行った。得られた試験片について表1
〜5に示す試験を行った。なお、各試験の方法は次の通
りである。
【0045】(1)耐水性 試験片を水中に浸漬し、加圧容器中で加湿下130℃3
0分間処理した後、密着性碁盤目剥離試験を行い、剥離
面積を目視判定した。 ◎:0〜5% ○:6〜30% △:31〜49%
×:50%以上
【0046】(2)加工性 カップ成型加工したものを煮沸処理し、塗膜の剥離の程
度を下記基準により目視で判定した。 ◎:特に良好 ○:良好 △:やや不良 ×:不良
【0047】(3)ラビング性 アセトンで湿らせた脱脂綿で試験片をこすり、塗膜が剥
がれる時点の往復回数を調べた。 ◎:50回以上 ○:21〜49回 △:6〜20
×:0〜5回
【0048】(4)ビスフェノールA溶出量 試験片を水中に浸漬し、加圧容器中で加湿下130℃3
0分間処理した後、処理水中のビスフェノールA濃度
(ppb)をGC−MSで測定した。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【発明の効果】本発明によるエポキシ樹脂組成物は、従
来のビスフェノールA型エポキシ樹脂と同等以上の付着
性、耐水性、耐食性、加工性等に優れる塗膜等の硬化物
を形成し、かつ、ビスフェノールAを原料として一切使
用していないことから、環境ホルモンの疑いがあるビス
フェノールAが一切発生しない組成物を得るものであ
り、缶用塗料等の飲料、食品関連の用途には特に有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 61/20 C08L 61/20 63/04 63/04 67/00 67/00 (72)発明者 松本 裕 埼玉県大宮市土呂町2−101 セサ゛ール 大宮土呂 404 (72)発明者 佐藤 泰治 神奈川県横浜市鶴見区矢向2−8−1 Fターム(参考) 4J002 BG013 BG043 BG053 BG063 BG073 BG133 CC04X CC05X CC15X CC18X CC19X CD06W CF033 CF053 CF223 CK023 ER006 FD142 FD146 GH01 GL00 GQ00 4J036 AE05 AF06 AF08 CB03 CB10 CB11 CB15 FB03 FB07 FB09 FB10 FB11 FB13 JA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビスフェノールAを使用しないノボラッ
    ク型エポキシ樹脂中のエポキシ基の一部又は全部を、一
    価の活性水素化合物で反応させた構造を有するエポキシ
    樹脂(A)を必須成分として含有することを特徴とする
    エポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 硬化剤(B)を含有する請求項1記載の
    組成物。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノール
    Aを使用しないノボラック型エポキシ樹脂中のエポキシ
    基の一部又は全部を、フェノール及び/又は一価のアル
    キル(炭素原子数1〜4)フェノールで反応させた構造
    を有するものである請求項1又は2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノール
    Aを使用しないノボラック型エポキシ樹脂中のエポキシ
    基の一部又は全部を、一塩基酸で反応させた構造を有す
    るものである請求項1又は2記載の組成物。
  5. 【請求項5】 硬化剤(B)が、アミノ樹脂である請求
    項2、3又は4記載の組成物。
  6. 【請求項6】 エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)との
    配合割合が、エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の合計
    100重量部に対して硬化剤(B)が10重量部から9
    0重量部となる割合である請求項5記載の組成物。
  7. 【請求項7】 更にポリエステル樹脂(C)及び/又は
    アクリル樹脂(D)を含有する請求項5、又は6記載の
    組成物。
  8. 【請求項8】 更に溶剤(E)を含有する請求項1〜7
    記載の組成物。
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