JP2002037750A - 非対称エチリデン多価フェノール類とその製造方法 - Google Patents

非対称エチリデン多価フェノール類とその製造方法

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JP2002037750A
JP2002037750A JP2001146951A JP2001146951A JP2002037750A JP 2002037750 A JP2002037750 A JP 2002037750A JP 2001146951 A JP2001146951 A JP 2001146951A JP 2001146951 A JP2001146951 A JP 2001146951A JP 2002037750 A JP2002037750 A JP 2002037750A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 フォトレジスト材料の樹脂成分、感光剤、溶
解抑止剤、添加剤などの原料、非直線性構造や架橋構造
を有する重合体の原料あるいは架橋剤の原料等として有
用な非対称エチリデン多価フェノール類とその製造法の
提供。 【解決手段】 4−(1−ヒドロキシエチル)フェノー
ルとフェノール類とを酸触媒の存在下に反応させて一般
式(1)の非対称エチリデン多価フェノール類を製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規非対称エチリ
デン多価フェノール類に関する。さらに、本発明は、フ
ェノール核と、アルキル置換されたフェノール核又はア
ルキル置換されてもよい多価フェノール核とをエチリデ
ン基にて連結した構造を有する新規な非対称エチリデン
多価フェノール類に関する。本発明の新規非対称多価フ
ェノール類は、フォトレジスト材料の樹脂成分、感光
剤、溶解抑止剤、添加剤などの原料、非直線性構造や架
橋構造を有する重合体の原料又は架橋剤の原料等として
有用である。さらにまた、本発明は、そのような非対称
エチリデン多価フェノール類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、分子中に2つ以上のフェノール性
水酸基を有する、非対称なアルキリデン多価フェノール
類は、既に、一部については、フォトレジスト材料の原
料や、エポキシ樹脂の原料として有用であることが知ら
れている。例えば、特開平2−269351号公報に
は、塩化アルミニウム触媒の存在下にジオキサン中、2
−(3−ヒドロキシフェニルプロペン)等のアルケニル
フェノール類にハイドロキノン、メチルハイドロキノン
等の2価フェノール類を反応させて、種々のアルキリデ
ン多価フェノール類、例えば2−(2,4−ジヒドロキ
シフェニル)ー2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2−(2,5−ジヒドロキシー3−メチルフェニ
ル)ー2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等が得
られることが記載されている。また、これらはポジ型フ
ォトレジスト材料の原料として有用であることも記載さ
れている。また、特開平5−201903号公報には、
上記2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)ー2−(4
−ヒドロキシフェニル)プロパンの製造方法として、3
6%塩酸触媒の存在下、ベンゼン又はベンゼンとメタノ
ールの混合溶媒中、レゾルシンと4−イソプロペニルフ
ェノールを反応させる方法が記載されている。しかしな
がら、フェノール核と、アルキル置換されたフェノール
核又はアルキル置換されてもよい多価フェノール核とを
エチリデン基にて連結した構造を有する、非対称エチリ
デン多価フェノール類は知られていない。このような非
対称多価フェノール類は、含有するヒドロキシル基やア
ルキル基などの選択的な反応性を利用して、フォトレジ
スト材料の樹脂成分、感光剤、溶解抑止剤、添加剤など
の原料、非直線性構造や架橋構造を有する重合体の原料
又は架橋剤の原料等として有用であることが期待され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、フ
ェノール核とアルキル置換されたフェノール核又はアル
キル置換されてもよい多価フェノール核とをエチリデン
基にて連結した構造を有する、非対称エチリデン多価フ
ェノール類を提供することを課題とする。このような非
対称多価フェノール類は、フォトレジスト材料の樹脂成
分、感光剤、溶解抑止剤、添加剤などの原料、非直線性
構造や架橋構造を有する重合体の原料又は架橋剤の原料
等として有用である。また、本発明は、そのような非対
称エチリデン多価フェノール類の製造方法を提供するこ
とを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、一般式
(1)で表される非対称エチリデン多価フェノール類が
提供される。
【0005】
【化4】 一般式(1)
【0006】さらに、本発明によれば、一般式(2)で
表される4−(1−ヒドロキシエチル)フェノールと一
般式(3)で表されるフェノール類とを酸触媒の存在下
に反応させることによって、上記一般式(1)の非対称
エチリデン多価フェノール類を製造することができる。
【0007】
【化5】 一般式(2)
【0008】
【化6】 一般式(3)
【0009】上式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基又
は炭素数5乃至6のシクロアルキル基であり、具体的に
は、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基であ
り、プロピル基、ブチル基は直鎖状でも、分岐状でもよ
く、シクロアルキル基としては、シクロペンチル基又は
シクロヘキシル基を挙げることができる。従って、本発
明による非対称エチリデン多価フェノール類の具体例と
して、1−(4−ヒドロキシフェニル)ー1−(3−メ
チルー4−ヒドロキシフェニル)エタン、1−(4−ヒ
ドロキシフェニル)ー1−(5−メチルー2−ヒドロキ
シフェニル)エタン、1−(4−ヒドロキシフェニル)
ー1−(3,5−ジメチルー4−ヒドロキシフェニル)
エタン、1−(4−ヒドロキシフェニル)ー1−(2,
5−ジメチルー4−ヒドロキシフェニル)エタン、1−
(4−ヒドロキシフェニル)ー1−(2,3,5−トリ
メチルー4−ヒドロキシフェニル)エタン、1−(4−
ヒドロキシフェニル)ー1−(3−シクロペンチルー4
−ヒドロキシフェニル)エタン、1−(4−ヒドロキシ
フェニル)ー1−(2−メチルー5−シクロペンチルー
4−ヒドロキシフェニル)エタン、1−(4−ヒドロキ
シフェニル)ー1−(3−シクロヘキシルー4−ヒドロ
キシフェニル)エタン、1−(4−ヒドロキシフェニ
ル)ー1−(2−メチルー5−シクロヘキシルー4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン 1−(4−ヒドロキシフェ
ニル)ー1−(2,4−ジヒドロキシフェニル)エタン
等を挙げることができる。
【0010】このような本発明の非対称エチリデン多価
フェノール類は、本発明に従って、式(2)で表される
4−(1−ヒドロキシエチル)フェノールと一般式
(3)で表されるフェノール類とを酸触媒の存在下に反
応させることによって製造することが出来る。上記一般
式(2)で表されるフェノール類において、R、n及び
mは、前記一般式(1)で表される非対称エチリデン多
価フェノール類におけるものと同じである。従って、上
記一般式(2)で表されるフェノール類の具体例とし
て、例えば、o−,m−又はp−クレゾール、2,5−
又は2,6−キシレノール、2,4−キシレノ−ル、
3,5−キシレノ−ル、3−メチルー6−エチルフェノ
ール、3ーメチルー6−イソプロピルフェノール、3−
メチルー6−t−ブチルフェノール、2−エチルー4−
イソプロピルフェノール、o−シクロペンチルフェノー
ル、o−シクロヘキシルフェノール、3−メチルー6−
シクロペンチルフェノール、3−メチルー6−シクロヘ
キシルフェノール、2−メチルー5−シクロヘキシルフ
ェノール、4−エチルー2−シクロヘキシルフェノー
ル、p−イソプロピルフェノール、2,6−ジイソプロ
ピルフェノール、2,6−ジーt−ブチルフェノール、
2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,6−トリ
メチルフェノール、1,3−ジヒドロキシベンゼン、
1,2−ジヒドロキシベンゼン、1,2,3−トリヒド
ロキシベンゼン、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン
等を挙げることができる。
【0011】本発明の製造方法において、上記4−(1
−ヒドロキシエチル)フェノールと上記フェノール類と
の反応においては、上記フェノール類は、4−(1−ヒ
ドロキシエチル)フェノールに対して、通常、1.0倍
モル量以上、好ましくは、1.0〜10.0倍モル量の
範囲で用いられるが、特に好ましくは1.0〜6.0倍
モル量の範囲で用いられる。この反応は、必要に応じ
て、反応溶媒中で行われる。反応溶媒としては、例えば
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メチルイソブ
チルケトン、メチルエチルケトン等の脂肪族ケトン、メ
タノール等の脂肪族アルコール又はこれらの混合物が挙
げられる。これらのうち、脂肪族アルコールが好ましく
用いられる。好ましい脂肪族アルコールとしては、用い
る反応原料、得られる生成物の溶解度、反応条件、反応
の経済性等を考慮して、メタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール、nープロピルアルコール、イソブ
チルアルコール又はnーブチルアルコール等の低級脂肪
族アルコールが挙げられるが、特にメタノールが好まし
く用いられる。
【0012】このような反応溶媒は、通常、用いる4−
(1−ヒドロキシエチル)フェノール100重量部に対
して、100〜500重量部の範囲、好ましくは、15
0〜200重量部の範囲で用いられる。本発明の製造方
法において、用いられる上記酸触媒としては、例えば塩
酸、硫酸、無水硫酸、p−トルエンスルホン酸、メタン
スルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、シュウ
酸、蟻酸、リン酸、トリクロロ酢酸又はトリフルオロ酢
酸等を挙げることができる。このような酸触媒は、通
常、例えば35%塩酸の場合は、4−(1−ヒドロキシ
エチル)フェノール100重量部に対して、5〜50重
量部の範囲、好ましくは、10〜20重量部の範囲で用
いられる。反応温度は、通常10〜60℃、好ましくは
30〜50℃の範囲である。反応圧力は、通常、常圧下
で行われるが、用いてもよい有機溶媒の沸点によって
は、反応温度が前記範囲内になるように、加圧又は減圧
下に行ってもよい。このような条件下に反応を行えば、
反応は、通常5〜10時間程度で終了する。
【0013】本発明の製造方法においては、4−(1−
ヒドロキシエチル)フェノールとフェノール類とを酸触
媒の存在下に反応させるに際して、その態様について
は、特に、限定されるものではなく、例えば、フェノー
ル類、溶媒及び酸触媒を反応容器に仕込み、窒素気流下
に、攪拌しながら、温度30〜50℃程度に昇温し、こ
れに4−(1−ヒドロキシエチル)フェノールを滴下
し、その後、同温度にて3〜8時間程度反応させる。反
応の終点は、液体クロマトグラフィー(HPLC)分析
にて追跡することができ、未反応の4−(1−ヒドロキ
シエチル)フェノールが消失した時点を終点とすればよ
い。4−(1−ヒドロキシエチル)フェノールに対する
反応収率は、通常90〜100%程度である。反応終了
後、得られた反応混合物に、アンモニア水、水酸化ナト
リウム水溶液等のアルカリ溶液を加えて酸触媒を中和し
た後、冷却晶析により、目的とする非対称エチリデン多
価フェノール類の粗結晶を得ることができる。
【0014】このようにして得られた非対称エチリデン
多価フェノール類は、そのまま製品としてもよいが、必
要に応じて、精製して高純度品としてもよい。精製方法
は、例えば、上記粗結晶に、晶析溶媒、例えばトルエン
等の芳香族炭化水素類と水との混合物を加え、分液し、
残った油層から、目的物を再度晶析させ、これを濾過分
離、乾燥することによって、高純度の非対称エチリデン
多価フェノール類を、通常、無色の結晶として得ること
ができる。
【0015】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。実施例中の純度は液体クロマトグラフィー
による純度である。
【実施例1】1−(4−ヒドロキシフェニル)ー1−
(2−メチルー5−シクロヘキシルー4−ヒドロキシフ
ェニル)エタンの合成;温度計、滴下ロート、逆流コン
デンサー、撹拌装置を備えた1Lの四つ口フラスコに、
3ーメチルー6−シクロヘキシルフェノール190g
(1モル)、メチルアルコール100g及び35%塩酸
12gを仕込み、窒素気流下において、40℃に昇温し
て攪拌、溶解させた。この溶液に、内温を40℃に保ち
つつ、4−(1−ヒドロキシエチル)フェノール92g
(0.66モル)を約2時間かけて滴下した。滴下終了
後、同温度で、さらに、4時間反応させた。反応終点は
4−(1−ヒドロキシエチル)フェノ−ルが消失してい
る事をHPLC分析により確認した。反応終了後、得ら
れた反応混合液に、メチルアルコール50gを追加添加
し、さらに16%水酸化ナトリウム溶液31.9gを添
加して、反応混合液を中和した。その後、反応混合液を
約20℃まで冷却し、析出した結晶を濾過、乾燥して、
粗結晶207gを得た。得られた粗結晶に、メチルイソ
ブチルケトンを加えて70℃に昇温、溶解した後トルエ
ンを加えて、20℃まで冷却し再結晶させた。再析出し
た結晶を濾過、乾燥して、目的物である1−(4−ヒド
ロキシフェニル)ー1−(2−メチルー5−シクロヘキ
シルー4−ヒドロキシフェニル)エタン175gを白色
結晶として得た。(純度99.8%、4−(1−ヒドロ
キシエチル)フェノールに対する収率85 .2%) 融点 184℃(示差熱分析法) 分子量 310(M)(質量分析法) HーNMRによる分析結果を表1に示す。(400M
Hz,溶媒DMSOーd)
【0016】
【表1】
【0017】
【実施例2】1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−
(2,3,6−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)
エタンの合成;温度計、滴下ロ−ト、逆流コンデンサ
−、攪拌装置を備えた1Lの四ツ口フラスコにメタノ−
ル136g、2,3,6−トリメチルフェノ−ル136
g(1モル)及び35%塩酸13.6gを仕込み、窒素
気流下において、40℃に昇温して攪拌、溶解させた。
この溶液に内温を40℃に保ちつつ4−(1−ヒドロキ
シエチル)フェノ−ル125.5g(0.909モル)
を約2時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度で更に
3時間反応させた。反応終点は、4−(1−ヒドロキシ
エチル)フェノ−ルが消失している事をHPLC分析で
確認した。反応終了後、得られた反応混合液にメタノ−
ルを追加添加し、さらに16%水酸化ナトリウム水溶液
34.8gを添加して、反応混合液を中和した。その
後、反応混合液を20℃まで冷却し、析出した結晶を濾
過、乾燥して目的物である1−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−(2,3,6−トリメチル−4−ヒドロキシ
フェニル)エタン180.8gを白色結晶として得た。
(純度99.7%、4−(1−ヒドロキエタン)フェノ
−ルに対する収率77. 7%) 融点158.5℃(示差熱分析法) 分子量 256(M)(質量分析法) HーNMRによる分析結果を表2に示す。(400M
Hz,溶媒DMSO−d)
【0018】
【表2】
【0019】
【実施例3】1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−
(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン
の合成;温度計、滴下ロ−ト、逆流コンデンサ−、攪拌
装置を備えた1Lの四ツ口フラスコにメタノ−ル122
g、2,6−ジメチルフェノ−ル122g(1モル)及
び35%塩酸14.6gを仕込み、窒素気流下において
40℃に昇温して攪拌、溶解させた。この溶液に内温を
40℃に保ちつつ4−(1−ヒドロキシエチル)フェノ
−ル92g(0.66モル)を約2時間かけて滴下し
た。滴下終了後、同温度で更に4時間反応させた。反応
終点は、4−(1−ヒドロキシエチル)フェノ−ルが消
失している事をHPLC分析で確認した。反応終了後、
得られた反応混合液に水50gと16%水酸化ナトリウ
ム水溶液38.5gを添加して、反応混合液を中和し
た。その後、トルエンを添加して分液し、水層を分離し
た。残った油層にさらにトルエンを添加した後、冷却し
析出した結晶を濾過、乾燥して目的物である1−(4−
ヒドロキシフェニル)−1−(2,6−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)エタン88.3gを白色結晶とし
て得た。(純度99.5%、4−(1−ヒドロキエチ
ル)フェノ−ルに対する収率54. 7%) 融点 105.7℃(示差熱分析法) 分子量 242(M)(質量分析法) HーNMRによる分析結果を表3に示す。(400M
Hz,溶媒DMSO−d)
【0020】
【表3】
【0021】
【実施例4】1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−
(2−メチルー4−ヒドロキシフェニル)エタンの合
成;温度計、滴下ロート、逆流コンデンサー、攪拌装置
を備えた1Lの四つ口フラスコにメタクレゾール334
g、75%リン酸10gを仕込み、窒素気流下において
40℃に昇温して、この溶液に内温を40℃に保ちつつ
4−(1−ヒドロキシエチル)フェノール106.7g
を約2時間かけて添加した。添加終了後,同温度で更に
3時間反応させた。反応終了後、得られたスラリー状の
反応混合液に水50gと16%水酸化ナトリウム水溶液
を添加して、反応混合液を中和した。中和後の溶液にト
ルエンを添加して分液し、水層を分離した。残った油層
に、さらにトルエンを添加した後、冷却し、析出した結
晶を濾過、乾燥して目的物である1−(4−ヒドロキシ
フェニル)−1−(2−メチルー4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン48gを白色結晶として得た。(純度99.
0%、4−(1−ヒドロキシエチル)フェノールに対す
る収率40%) 融点 164℃(示差熱分析法) 分子量 228(M+) (質量分析法) H−NMRによる分析結果を表4に示す。(400M
Hz、DMSO―d溶媒)
【0022】
【表4】
【0023】
【実施例5】1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−
(5−メチルー2−ヒドロキシフェニル)エタンの合
成;温度計、滴下ロート、逆流コンデンサー、攪拌装置
を備えた1Lの四つ口フラスコにパラクレゾール33
7.5g、75%リン酸10gを仕込み、窒素気流下に
おいて40℃に昇温して、この溶液に内温を40℃に保
ちつつ4−(1−ヒドロキシエチル)フェノール10
7.8gを約2時間かけて添加した。添加終了後,同温
度で更に4時間反応させた。反応終了後、得られたスラ
リー状の反応混合液に水50gと16%水酸化ナトリウ
ム水溶液を添加して、反応混合液を中和した。中和後の
溶液にトルエンを添加して分液し、水層を分離した。残
った油層を冷却し、析出した結晶を濾別した。 得られ
た濾過物にメチルイソブチルケトンを加えて70℃で溶
解し、その後メチルイソブチルケトンの一部を溜出させ
た後、これにトルエンを加えて冷却し、この溶液より晶
析,濾過,乾燥して目的物である1−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1−(5−メチルー2−ヒドロキシフェニ
ル)エタン58.1gを白色結晶として得た。(純度9
9.8%、4−(1−ヒドロキシエチル)フェノールに
対する収率33%) 融点 154℃(示差熱分析法) 分子量 228(M+) (質量分析法) H−NMRによる分析結果を表5に表す。(400M
Hz、DMSO―d溶媒)
【0024】
【表5】
【0025】
【実施例6】1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−
(5−メチルー4−ヒドロキシフェニル)エタンの合
成;温度計、滴下ロート、逆流コンデンサー、攪拌装置
を備えた1Lの四つ口フラスコにオルソクレゾール25
0g、75%リン酸5gを仕込み、窒素気流下において
30℃に昇温して、この溶液に内温を30℃に保ちつつ
4−(1−ヒドロキシエチル)フェノール106.4g
を約2時間かけて添加した。添加終了後,同温度で更に
3時間反応させた。反応終了後、得られた反応混合溶液
に水50gと16%水酸化ナトリウム水溶液を添加し
て、反応混合液を中和した。中和後の溶液にトルエンを
添加して分液し、水層を分離した。残った油層に水を加
えて2回水洗分液した後、得られた油層を減圧蒸留し、
余剰のオルソクレゾールを溜出させた。この残留液にト
ルエンとシクロヘキサンを加えて、この溶液を冷却し、
析出した結晶を濾別した。得られた濾過物に再度トルエ
ンとシクロヘキサンを加えた後、この溶液を冷却し、晶
析,濾過,乾燥して目的物である1−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1−(5−メチルー4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン115.5gを白色結晶として得た。(純度
99.3%、4−(1−ヒドロキシエチル)フェノール
に対する収率66%) 融点 84℃(示差熱分析法) 分子量 228(M+) (質量分析法) H−NMRによる分析結果を表6に表す。(400M
Hz、DMSO―d溶媒)
【0026】
【表6】
【0027】
【実施例7】1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−
(5−シクロヘキシルー4−ヒドロキシフェニル)エタ
ンの合成 温度計、滴下ロート、逆流コンデンサー、攪拌装置を備
えた1Lの四つ口フラスコにオルソシクロヘキシルフェ
ノール141g、メタノール141g、35%塩酸42
gを仕込み、窒素気流下において35℃に昇温して、こ
の溶液に内温を35℃に保ちつつ4−(1−ヒドロキシ
エチル)フェノール27.6gを約1時間かけて添加し
た。添加終了後,同温度で更に15時間反応させた。反
応終了後、得られた反応混合溶液に75%リン酸水溶液
と16%水酸化ナトリウム水溶液gを添加して、反応混
合液を中和した。中和後の溶液を常圧蒸留で濃縮した
後、これにトルエンを添加して分液し、水層を分離し
た。残った油層を減圧蒸留し、余剰のオルソシクロヘキ
シルフェノールを溜出させた。この残留液にトルエンを
加えて、この溶液を冷却し、析出した結晶を濾別した。
得られた濾過物に再度トルエンを加えたのち、この溶液
を冷却し、晶析,濾過,乾燥して目的物である1−(4−
ヒドロキシフェニル)−1−(5−シクロヘキシルー4
−ヒドロキシフェニル)エタン28.5gを白色結晶と
して得た。(純度99.8%、4−(1−ヒドロキシエ
チル)フェノールに対する収率 48%) 融点 129℃(示差熱分析法) 分子量 296(M+) (質量分析法) H−NMRによる分析結果を表7に表す。(400M
Hz、DMSO―d溶媒)
【0028】
【表7】
【0029】
【実施例8】1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−
(2,5−ジメチルー4−ヒドロキシフェニル)エタン
の合成;温度計、滴下ロート、逆流コンデンサー、攪拌
装置を備えた1Lの四つ口フラスコに2,5−キシレノ
ール152.5g、メタノール152.5g、35%塩
酸30.5gを仕込み、窒素気流下において40℃に昇
温して、この溶液に内温を40℃に保ちつつ、4−(1
−ヒドロキシエチル)フェノール156.8gを約1時
間かけて添加した。添加終了後,同温度で更に3時間反
応させた。反応終了後、得られた反応混合溶液に75%
リン酸水溶液と16%水酸化ナトリウム水溶液を添加し
て、反応混合液を中和した。中和後の溶液に水200g
を加えた後、常圧蒸留で濃縮した。これにトルエンを添
加して分液し、水層を分離した。残った油層を減圧蒸留
し、余剰の2,5−キシレノールを溜出させた。この残
留液にトルエンとシクロヘキサンを加えて、この溶液を
冷却し、析出した結晶を濾別、乾燥して目的物である1
−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(2、5−ジメチ
ルー4−ヒドロキシフェニル)エタン253gを白色結
晶として得た。(純度98.8%、4−(1−ヒドロキ
シエチル)フェノールに対する収率 92%) 融点 134.6℃(示差熱分析法) 分子量 242(M+) (質量分析法) H−NMRによる分析結果を表8に表す。(400M
Hz、DMSO―d溶媒)
【0030】
【表8】
【0031】
【実施例9】1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−
(4,6−ジメチルー2−ヒドロキシフェニル)エタン
の合成;温度計、滴下ロート、逆流コンデンサー、攪拌
装置を備えた1Lの四つ口フラスコに3,5−キシレノ
ール244g、メタノール73.2g、35%塩酸2.
4gを仕込み、窒素気流下において40℃に昇温して、
この溶液に内温を40℃に保ちつつ4−(1−ヒドロキ
シエチル)フェノール69gを約1時間かけて添加し
た。添加終了後,同温度で更に17時間反応させた。反
応終了後、得られた反応混合溶液に75%リン酸水溶液
と16%水酸化ナトリウム水溶液を添加して、反応混合
液を中和した。中和後の溶液に水100gを加えた後、
常圧蒸留で濃縮した。これにトルエンと水を添加して分
液し、水層を分離した。残った油層を減圧蒸留し、余剰
の3,5−キシレノールを溜出させた。 この残留液に
トルエンとシクロヘキサンを加えて、この溶液を冷却
し、析出した結晶を濾別、乾燥して目的物である1−
(4−ヒドロキシフェニル)−1−(4,6−ジメチル
ー2−ヒドロキシフェニル)エタン27.1gを白色結
晶として得た。(純度99.1%、4−(1−ヒドロキ
シエチル)フェノールに対する収率 14%) 融点 80℃(示差熱分析法) 分子量 242(M+) (質量分析法) H−NMRによる分析結果を表9に表す。(400M
Hz、DMSO―d溶媒)
【0032】
【表9】
【0033】
【実施例10】1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−
(3,4,6−トリメチルー2−ヒドロキシフェニル)
エタンの合成;温度計、滴下ロート、逆流コンデンサ
ー、攪拌装置を備えた1Lの四つ口フラスコに2、3,
5−トリメチルフェノール163.2g、メタノール8
1.6g、35%塩酸1.6gを仕込み、窒素気流下に
おいて50℃に昇温して、この溶液に内温を50℃に保
ちつつ4−(1−ヒドロキシエチル)フェノール15
7.7gを約2時間かけて添加した。添加終了後,同温
度で更に20時間反応させた。反応終了後、得られた反
応混合溶液に75%リン酸水溶液と16%水酸化ナトリ
ウム水溶液を添加して、反応混合液を中和した。中和後
の溶液に水200gを加えた後、常圧蒸留で濃縮した。
これにトルエンと水を添加して分液し、水層を分離し
た。残った油層にトルエンとシクロヘキサンを加えて、
この溶液を冷却し、析出した結晶を濾別、乾燥して目的
物である1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(3、
4,6−トリメチルー2−ヒドロキシフェニル)エタン
55.9gを白色結晶として得た。(純度98.8%、
4−(1−ヒドロキシエチル)フェノールに対する収率
17%) 融点 123℃(示差熱分析法) 分子量 256(M+) (質量分析法) H−NMRによる分析結果を表10に表す。(400
MHz、DMSO―d溶媒)
【0034】
【表10】
【0035】
【発明の効果】本発明においては、非対称エチリデン多
価フェノール類は、エチリデン基にて連結したフェノー
ル核と、アルキル置換されたフェノール核又はアルキル
置換されてもよい多価フェノール核とを有し、これを原
料とすることにより、その含有するヒドロキシル基やア
ルキル基などの選択的な反応性、溶剤溶解性を利用し
て、有用なフォトレジスト材料の樹脂成分、感光剤、溶
解抑止剤及び添加剤あるいは非直線性構造や架橋構造を
有する重合体を得ることが期待される。さらに、本発明
によれば、このような非対称エチリデン多価フェノール
類は、4−(1−ヒドロキシエチル)フェノールと前記
フェノール類とを酸触媒の存在下に反応させることによ
り、高収率にて得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩見 泰一 和歌山県和歌山市小雑賀二丁目5番115号 本州化学工業株式会社内総合研究所内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AB46 AC25 AC42 BA28 BA35 BA37 BA66 FC50 FE13 4H039 CA60 CD30 CD90 CL25

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表される非対称エチリデ
    ン多価フェノール類。 【化1】 一般式(1) (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数5乃
    至6のシクロアルキル基を示し、nは0〜3の整数を表
    し、mは1〜3の整数を表す。但しn+m≦4であり、
    且つ、mが1の場合nは少なくとも1である。)
  2. 【請求項2】 一般式(2)で表される4−(1−ヒド
    ロキシエチル)フェノールと一般式(3)で表されるフ
    ェノール類とを酸触媒の存在下に反応させることを特徴
    とする請求項1記載の非対称エチリデン多価フェノール
    類の製造方法。 【化2】 一般式(2) 【化3】 一般式(3) (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数5乃
    至6のシクロアルキル基を示し、nは0〜3の整数を表
    し、mは1〜3の整数を表す。但しn+m≦4であり、
    且つ、mが1の場合、nは少なくとも1である。)
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