JP2002036309A - 成形金型及びプラスチック成形品の製造方法 - Google Patents

成形金型及びプラスチック成形品の製造方法

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JP2002036309A
JP2002036309A JP2000223859A JP2000223859A JP2002036309A JP 2002036309 A JP2002036309 A JP 2002036309A JP 2000223859 A JP2000223859 A JP 2000223859A JP 2000223859 A JP2000223859 A JP 2000223859A JP 2002036309 A JP2002036309 A JP 2002036309A
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thin
thick
gate
wall part
cavity
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Masakazu Ogawa
雅和 小川
Makoto Iida
誠 飯田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラスチックでの射出成形において、射出充填
中での冷却速度が大きいため、射出充填完了直後のキャ
ビティ内温度差が大きくなる。これにより、プラスチッ
クの固化が均一に行われず、内部歪みが発生する結果、
そりなどの変形が発生する。特に薄肉平板形状で、偏肉
部もある複雑形状品の場合はそりの影響が大きい。 【解決手段】薄肉平板形状品の射出充填直後のキャビテ
ィ内全域の温度分布を小さくするために、薄肉平板形状
品に骨格部となる厚肉部を設け、薄肉部及び厚肉部へ断
面積を異なるゲート及びランナをそれぞれに設けた。こ
れにより、この厚肉部に薄肉部よりも遅れて高速射出充
填させ、射出充填完了直後のキャビティ内全域での温度
差を小さくすることで、そり変形を防止した。また、ゲ
ートからの距離が遠くなるにしたがって、骨格部となる
厚肉部の断面積を大きくさせた。さらに、厚肉部と薄肉
部との射出開始時点の差を大きくするために、各々に形
状及び方式の異なるゲート及びランナを用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機器の筐体等
として用いるプラスチックの射出成形品に関し、特に、
薄肉平板形状品でのそりなどの変形を防止する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックの射出成形においては、図
4に示すように成形金型1が可動型2と固定型3により
構成され、成形品形状のキャビティ4が形成された成形
金型1にプラスチックを溶融状態にしてスプル5及びゲ
ート6を通して、キャビティ4に射出充填されることに
より、製品を成形している。溶融状態のプラスチック
は、常温状態の金型と比較して温度が高いため、射出充
填時での冷却速度が大きくなり、充填完了直後のプラス
チックの温度はゲート付近と流動末端部とでは大きく異
なる。これによリ、プラスチックの固化が均一に行われ
ない結果、成形品の収縮が不均一になるため、特に薄肉
平板形状品では、そりなどの変形が生じる場合が多い。
これに対し、例えば(株)プラスチックス・エージ刊の
射出成形用金型23〜24頁で論じられているように、
金型を高温にすることで、射出充填時でのプラスチック
の冷却速度を小さくし、その結果、充填完了直後のキャ
ビティ内の温度差を小さくすることで固化過程で発生す
るそりなどの変形を防止する方法が採られている。しか
し実際にはキャビティが偏肉であったり薄肉の場合は、
キャビティ内での樹脂流動速度が低下し、射出時間が長
くなるため、射出充填完了直後のキャビティ内の温度差
を小さくするのは難しい。また、多点ゲートを用いて、
ゲート付近と流動末端部との温度差を小さくする方法も
採られているが、流動バランスに影響を与えるため、キ
ャビティ内全域にわたって温度差を小さくするのは難し
い。また、高周波誘導加熱により金型のキャビティ表面
を加熱する方法も行われているが、やはり、キャビティ
内の全域での温度制御は難しい。さらに近年では、射出
シミュレーションによる流動解析結果を用い、金型温度
を場所により変化させることで、キャビティ内の温度を
均一にする方法も採られているが、複雑形状品では流動
解析結果を再現する金型構造とするのは難しい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来技
術では、射出充填完了直後のキャビティ内温度の不均一
により、固化過程で内部歪みが発生する結果、薄肉平板
形状で、偏肉部もある複雑形状品ではそりなどの変形が
発生する。本発明の目的は、薄肉平板形状で、偏肉部も
ある複雑形状品に対し、射出充填完了直後のキャビティ
内の温度差を小さくすることにより、そり変形を防止す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、薄肉平板形状
品の射出充填直後におけるキャビティ内全域の温度分布
を少なくするために、薄肉平板形状品に骨格部となる厚
肉部を設け、薄肉部及び厚肉部へのゲートをそれぞれに
設け、ゲート及びランナの断面積を異なるものにするこ
とにより、この厚肉部に薄肉部よりも遅れて高速射出充
填させ、射出充填完了直後のキャビティ内全域での温度
差を小さくすることで、そり変形を防止するものであ
る。次に、ゲートからの距離が遠くなるにしたがって、
骨格部となる厚肉部の断面積を大きくさせたり、厚肉部
と薄肉部との射出開始時点の差を大きくするために、各
々に形状及び方式の異なる専用のゲート及びランナを設
けたものを用いた。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施例を、図
面を用いて説明する。
【0006】実施例1:図1に本発明による薄肉平板形
状品7の実施例を示す。この薄肉平板形状品7には骨格
部となる厚肉部7aとその他の薄肉部7bが設けられて
おり、スプル5、ランナ8a、8b及びゲート6a、6
bを通して溶融樹脂が射出充填される。本実施例では、
薄肉部7bの肉厚は1.5mmであり、厚肉部7aの肉厚は3
mmで幅は3mmである。また、薄肉部のゲート6bの形状
は高さ1mm、幅3mmとし、厚肉部のゲート6aの形状は高
さ0.5mm、幅2mmとした。さらに、薄肉部のランナ8bの
形状は高さ4mm、幅6mmとし、厚肉部のランナ8aの形
状は高さ2mm、幅3mmとした。
【0007】厚肉部7a、ゲート6a、6b及びランナ
8a 、8bの断面積は、薄肉平板形状品7の大きさや
使用する樹脂により適正な大きさに設定する必要があ
る。厚肉部7aを設ける目的は、樹脂の流動速度を早く
することで、ゲート付近と流動末端部7cの温度差を小
さくし、そり発生を防止するためである。その効果を大
きくするためには厚肉部7aの断面積を大きくしたほう
がよいが、大きくしすぎるとこの厚肉部7aでの冷却時
の大きな収縮によるそり変形の問題が生じる。また、ゲ
ート6a、6b及びランナ8a、8bの断面積に差を設
ける目的は、厚肉部7aへの樹脂流入を遅らせるのと同
時に、厚肉部7aと薄肉部7bでの樹脂流動速度を調節
して、厚肉部7aの充填完了と薄肉部7bへの充填完了
を同時にするためである。この効果を大きくするために
は、厚肉部のゲート6a及びランナ8aの断面積を薄肉
部のゲート6b及びランナ8bの断面積より小さくした
ほうがよいが、小さくしすぎると厚肉部7aに樹脂が充
填する前に、先に流れたゲート6bからの樹脂が薄肉部
7bから流入してしまい、厚肉部7aでの温度差が大き
くなる問題が生じる。このため、本実施例では流動解析
及び熱伝導解析により、厚肉部7aのゲート6a近傍と
流動末端部7cでの温度差を小さくし、厚肉部7a及び
薄肉部7bでの樹脂流動速度を調節して、厚肉部7aの
充填完了と薄肉部7bへの充填完了を同時になるよう
に、厚肉部7a、ゲート6a、6b及びランナ8a、8
bの断面積を設定した。
【0008】本実施例の形状及び成形金型で射出成形し
たところ、そりなどの変形が少ない成形品を得ることが
できた。また、厚肉部7aと薄肉部7bを流れた樹脂の
合流部にはウエルドラインが発生したが、強度上で問題
ない成形品を得ることができた。
【0009】実施例2:図2に本発明による薄肉平板形
状品7の実施例を示す。この薄肉平板形状品7には骨格
部となる厚肉部7aとその他の薄肉部7bが設けられて
おり、スプル5、ランナ8a、8b及びゲート6a、6
bを通して溶融樹脂が射出充填される。本実施例では、
薄肉部7bの肉厚は1.5mmであり、厚肉部7aの肉厚は3
mm、幅はゲート6aの近傍で2mmであり、厚肉部のゲー
トから最も遠い流動末端部7cでの幅が4mmになるよう
に連続的に変化させている。ここでは厚肉部7aの幅を
変化させたが、肉厚あるいは幅及び肉厚の両方を変化さ
せても良い。また、厚肉部7aの断面の変化は不連続で
あっても良い。また、薄肉部のゲート6bの形状は高さ
1mm、幅3mmとし、厚肉部のゲート6aの形状は高さ0.5m
m、幅2mmとした。さらに、薄肉部のランナ8bの形状は
高さ4mm、幅6mmとし、厚肉部のランナ8aの形状は高
さ2mm、幅3mmとした。
【0010】本実施例の形状及び成形金型を用いること
により、厚肉部7aのゲート6a近傍と流動末端部7c
での温度差を小さくすることができ、そりなどの変形が
少ない成形品を得ることができた。
【0011】実施例3:図3に本発明による薄肉平板形
状品7の実施例を示す。この薄肉平板形状品7には骨格
部となる厚肉部7aとその他の薄肉部7bが設けられて
おり、スプル5、ランナ8a、8b及びゲート6a、6
bを通して溶融樹脂が射出充填される。本実施例では、
薄肉部7bの肉厚は1.5mmであり、厚肉部7aの肉厚は3
mm、幅は3mmである。また、薄肉部のゲート6bの形状
は高さ1mm、幅3mmのサイドゲート方式とし、厚肉部のゲ
ート6aの形状は先端部の直径2mmのサブマリンゲート
方式とした。さらに、薄肉部のランナ8bの形状は高さ
4mm、幅6mmとし、厚肉部のランナ8aの形状は高さ2
mm、幅3mmとした。
【0012】本実施例の形状及び成形金型を用いること
により、厚肉部7aを流れる樹脂の速度を上げることが
できるとともに、ゲート6a近傍での外観も良好で、そ
りなどの変形が少ない成形品を得ることができた。
【0013】尚、上記の全ての実施例において、図1〜
図3の厚肉部7aは1つとして説明してきたが、薄肉平
板形状品の面積が広い場合には、複数の厚肉部を設ける
こともでき、当該実施の形態も本願発明の範囲内であ
る。
【0014】また、上記の全ての実施例において、図1
〜図3の厚肉部7aを形成する成形金型のキャビティ部
分は厚肉キャビティ部であり、薄肉部7bを形成する成
形金型のキャビティ部分は薄肉キャビティ部である。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、薄肉平板形状品におい
てプラスチックの射出成形をしたときに、そりなどの変
形が防止でき、強度上も問題無い成形品得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術による成形金型の断面図である。
【図2】本発明の実施例1を示す薄肉平板形状品の成形
品の外観図である。
【図3】本発明の実施例2を示す薄肉平板形状品の成形
品の外観図である。
【図4】本発明の実施例3を示す薄肉平板形状品の成形
品の外観図である。
【符号の説明】
1…成形金型、2…可動型、3…固定型、4…キャビテ
ィ、5…スプル、6…ゲート、6a …厚肉部のゲー
ト、6b…薄肉部のゲート、7…薄肉平板形状品、7a
…厚肉部、7b…その他の薄肉部、7c…流動末端部、
8a …厚肉部のランナ、8b …薄肉部のランナ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄肉平板形状品の射出成形に用いる成形金
    型であって、前記薄肉平板形状品を成形するキャビティ
    に骨格部となる厚肉キャビティ部を設け、前記厚肉キャ
    ビティ部と他の薄肉キャビティ部のそれぞれにゲート及
    びランナを設けたことを特徴とする成形金型。
  2. 【請求項2】薄肉平板形状品の射出成形に用いる成形金
    型であって、前記薄肉平板形状品を成形するキャビティ
    に骨格部となる厚肉キャビティ部を設け、前記厚肉キャ
    ビティ部と他の薄肉キャビティ部のそれぞれにゲート及
    びランナを設け、ゲートからの距離が遠くなるにしたが
    って、前記厚肉キャビティ部の断面積を連続あるいは不
    連続に変化させてなることを特徴とする成形金型。
  3. 【請求項3】薄肉平板形状品の射出成形に用いる成形金
    型であって、前記薄肉平板形状品を成形するキャビティ
    に骨格部となる厚肉キャビティ部を設け、厚肉キャビテ
    ィ部と他の薄肉キャビティ部のそれぞれに形状及び方式
    の異なるゲート及びランナを設けたことを特徴とする成
    形金型。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載の成形金
    型を用いて成形することを特徴とするプラスチック成形
    品の製造方法。
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