JP2002035733A - 重金属を含む土壌の改良方法 - Google Patents

重金属を含む土壌の改良方法

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JP2002035733A
JP2002035733A JP2000223712A JP2000223712A JP2002035733A JP 2002035733 A JP2002035733 A JP 2002035733A JP 2000223712 A JP2000223712 A JP 2000223712A JP 2000223712 A JP2000223712 A JP 2000223712A JP 2002035733 A JP2002035733 A JP 2002035733A
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JP
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soil
heavy metals
metal salt
tungsten
soil containing
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JP2000223712A
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English (en)
Inventor
Terunobu Maeda
照信 前田
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Hazama Ando Corp
Original Assignee
Hazama Gumi Ltd
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Publication date
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】重金属を含む土壌の重金属を固定化でき、かつ
長期にわたり重金属の溶出を抑制しうる重金属を含む土
壌の改良方法と、重金属を含む土壌において、含まれる
重金属を長期にわたり容易に固定化しうる重金属を含む
土壌の改良方法を提供すること。 【解決手段】本発明の土壌の改良方法は、重金属を含む
土壌に、タングステンのアルカリ金属塩及び硫化ナトリ
ウムを含む溶液を浸透させて、また必要により、前記溶
液を土壌に浸透させ前、若しくは浸透させる際に、二価
の金属塩やセメントを土壌に混合して、重金属を固定化
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重金属を含む土壌
から、該重金属の溶出が、有効に且つ長期にわたり抑制
することを可能にする、重金属を含む土壌の改良方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から重金属により汚染された土壌の
改良については種々提案がなされている。一般には、重
金属を不溶化させて溶出を防止する方法が、工程的にも
コスト的にも有利である。例えば、土壌中の水溶性カド
ミウム化合物を不溶化する方法としては、硫酸ナトリウ
ムを反応させることにより、硫化カドミウムとして不溶
化させる方法が採用されている。しかし、カドミウムの
溶出は、土壌溶液のpHにより大きく左右するので、p
Hが低下すると急激に溶出量が増大する。従って、土壌
のpHを低下させないように管理する必要が生じる。最
近、このような重金属を固定化した土壌であっても、経
時的に重金属が再溶出する恐れがあることが判ってきて
いる。特に、重金属を硫化物として固定化した場合に生
じ易い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、重金属を含む土壌の重金属を固定化でき、かつ長期
にわたり重金属の溶出を抑制しうる重金属を含む土壌の
改良方法を提供することにある。本発明の別の目的は、
重金属を含む土壌において、含まれる重金属を長期にわ
たり容易に固定化しうる重金属を含む土壌の改良方法を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、重金属を含む土壌
に、水溶性であるタングステンのアルカリ金属塩及び硫
化ナトリウムを溶液として浸透させることにより、容易
に且つ速やかに重金属の溶出を顕著に抑制しうることを
見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明によれ
ば、重金属を含む土壌に、タングステンのアルカリ金属
塩及び硫化ナトリウムを含む溶液を浸透させて重金属を
固定化することを特徴とする重金属を含む土壌の改良方
法が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の改良方法では、例えば、
Ag、Hg、Pb、Cu、Bi、Cd、As、Sb、S
n、Fe、Cr、Co、Ni、Mn、Zn等の重金属を
含む土壌を対象に、これら重金属の溶出が抑制されるよ
うに土壌を改良する方法であって、重金属を含む土壌
に、水溶性であるタングステンのアルカリ金属塩及び硫
化ナトリウムを溶液として浸透させる工程を含む。この
ようなタングステンのアルカリ金属塩及び硫化ナトリウ
ムを含む溶液は、液体であるため、重金属を含む土壌に
容易に浸透させることができ、例えば、重金属は硫化物
として土壌内に固定され、タングステンは、二価の金属
塩と反応して固体化して、前記固定化された重金属の硫
化物から重金属が溶出することを防止するように作用す
るものと考えられる。
【0006】前記タングステンのアルカリ金属塩として
は、例えば、タングステン酸ナトリウム(Na2WO4
Na2WO9)等が挙げられる。前記溶液中におけるタン
グステンのアルカリ金属塩の配合割合は、重金属で汚染
された土壌1m3に対して100g〜10kgとなるよ
うに設定することが好ましい。前記硫化ナトリウムの配
合割合は、土壌の性質や含まれる金属により異なるが、
好ましくは、不溶化の対象となっている重金属に対して
等モル〜10倍モルが好ましい。前記タングステンのア
ルカリ金属塩及び硫化ナトリウムを含む溶液を、重金属
を含む土壌に接触させるには、これらの混合溶液を、若
しくはこれらの別々の溶液を、重金属を含む土壌に注入
混合する方法等により行うことができる。タングステン
のアルカリ金属塩と硫化ナトリウムとを含む溶液は、重
金属で汚染された土壌1m3に対して、0.001〜1
容量%の割合で浸透させることが好ましい。
【0007】本発明の改良方法では、土壌の種類等に応
じて、上記タングステンのアルカリ金属塩及び硫化ナト
リウムを含む溶液を土壌に浸透させ前、若しくは浸透さ
せる際に、二価の金属塩を土壌に接触させる工程を行う
ことが好ましい。このような二価の金属塩を土壌に接触
させて存在させることにより、溶液で導入するタングス
テンを、土壌内に有効に固定させることができ、重金属
の再溶出を長期にわたり抑制することができる。前記二
価の金属塩を土壌に接触させるには、例えば、カルシウ
ム塩、マグネシウム塩等の金属塩を、土壌に混合、若し
くは溶液にして注入又は浸透させる方法等により行うこ
とができる。このような金属塩としては、炭酸カルシウ
ムの使用が好ましく、特に、粒子径が小さい沈降性の炭
酸カルシウムが土壌と接触させ易い点から好ましい。上
記二価の金属塩の土壌への接触割合は、後述するタング
ステンのアルカリ金属塩との反応を容易に行うために大
過剰であることが好ましい。通常、タングステンのアル
カリ金属塩に対して、等モル〜100倍モルが好まし
い。
【0008】本発明の改良方法では、土壌の種類等に応
じて、上記タングステンのアルカリ金属塩及び硫化ナト
リウムを含む溶液を土壌に浸透させ前、若しくは浸透さ
せる際に、セメントを土壌に混合する工程を行うことが
好ましい。このようなセメントを混合することにより、
溶液で導入するタングステンを、土壌内に有効に固定さ
せることができ、重金属の再溶出を長期にわたり抑制す
ることができる。また、セメントの混合により、最終的
には土壌の強度を改良することもできる。重金属を含む
土壌にセメントを混合するには、例えば、セメントミル
ク等を土壌に注入しながら混合する方法、あるいは掘削
した土壌に混合して埋め戻す方法、微細なセメント、例
えば、商品名「コロイドセメント」(日欽セメント製)に
混合し、土壌に注入する方法等により行うことができ
る。
【0009】本発明の改良方法では、上記工程の他に、
本発明の所望の効果を損なわない範囲、若しくは所望の
効果を更に向上させるために、他の工程を含んでいても
良く、また、他の添加剤等を土壌に添加することもでき
る。
【0010】
【発明の効果】本発明の土壌の改良方法では、重金属を
含む土壌に、タングステンのアルカリ金属塩及び硫化ナ
トリウムを含む溶液を浸透させるという簡便な方法で、
重金属を土壌中に固定化でき、かつ長期にわたり重金属
の溶出を抑制することができる。また、タングステンの
アルカリ金属塩及び硫化ナトリウムを含む溶液を土壌に
浸透させ前、若しくは浸透させる際に、二価の金属塩や
セメントを土壌に接触又は混合することによって、使用
するタングステンの溶出を充分に抑制し、重金属の溶出
防止効果を長期化することができると共に、セメントを
混合する場合には、土壌強度の改良を同時に行うことも
できる。
【0011】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0012】実施例1 0.2〜6.8mg/リットルの6価クロム溶出値を示
す土壌1m3に、200リットルの水に溶解させた、2
0kg/m3の沈降性炭酸カルシウムをを浸透させた。
次いで、水0.1m3にNa2WO4を0.2kg及びN
2Sを0.1kg溶解した水溶液を、土壌表面から浸
透させた。1日後、得られた土壌からのタングステンの
溶出を測定したところ、溶解性のタングステンは検出さ
れなかった。また、得られた土壌について、6月後にボ
ーリングしサンプリング溶出試験を実施したところ、6
価クロム溶出値は0.0001mg/リットル以下であ
った。
【0013】比較例1 水0.2m3にNa2WO4を0.2kg及びNa2Sを
0.1kg溶解した水溶液の代わりに、水0.2m3
Na2Sを0.1kg溶解した水溶液を用いた以外は実
施例1と同様に土壌改良を行った。得られた土壌につい
て、実施例1と同様に6月後にボーリングしサンプリン
グ溶出試験を実施したところ、6価クロム溶出値は0.
703mg/リットルであった。
【0014】実施例2 0.2〜6.8mg/リットルの6価クロム溶出値を示
す土壌1m3に、オーガーを用いて、200kg/m3
セメントを混合した。次いで、水0.3m3にNa2WO
4を0.3kg及びNa2Sを0.3kg溶解した水溶液
を、土壌の表面から浸透させた。得られた土壌につい
て、1年後にボーリングしサンプリング溶出試験を実施
したところ、6価クロム溶出値は0.0001mg/リ
ットル以下であった。
【0015】比較例2 水0.3m3にNa2WO4を0.3kg及びNa2Sを
0.3kg溶解した水溶液の代わりに、水0.3m3
Na2Sを0.3kg溶解した水溶液を用いた以外は実
施例2と同様に土壌改良を行った。得られた土壌につい
て、実施例2と同様に1年後にボーリングしサンプリン
グ溶出試験を実施したところ、6価クロム溶出値は0.
842mg/リットルであった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重金属を含む土壌に、タングステンのア
    ルカリ金属塩及び硫化ナトリウムを含む溶液を浸透させ
    て重金属を固定化することを特徴とする重金属を含む土
    壌の改良方法。
  2. 【請求項2】 タングステンのアルカリ金属塩及び硫化
    ナトリウムを含む溶液を土壌に浸透させ前、若しくは浸
    透させる際に、二価の金属塩を土壌に接触させることを
    特徴とする請求項1に記載の改良方法。
  3. 【請求項3】 タングステンのアルカリ金属塩及び硫化
    ナトリウムを含む溶液を土壌に浸透させ前、若しくは浸
    透させる際に、セメントを土壌に混合することを特徴と
    する請求項1に記載の改良方法。
JP2000223712A 2000-07-25 2000-07-25 重金属を含む土壌の改良方法 Pending JP2002035733A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9746411B2 (en) 2013-01-31 2017-08-29 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Apparatus and method for evaluating gas barrier properties

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9746411B2 (en) 2013-01-31 2017-08-29 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Apparatus and method for evaluating gas barrier properties

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