JP3148864B2 - 泥質固化処理法 - Google Patents
泥質固化処理法Info
- Publication number
- JP3148864B2 JP3148864B2 JP11706691A JP11706691A JP3148864B2 JP 3148864 B2 JP3148864 B2 JP 3148864B2 JP 11706691 A JP11706691 A JP 11706691A JP 11706691 A JP11706691 A JP 11706691A JP 3148864 B2 JP3148864 B2 JP 3148864B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mud
- alkali metal
- agent
- metal salt
- granular
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Treatment Of Sludge (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、泥質固化処理法に関す
る。
る。
【0002】
【従来技術とその問題点】一般に、泥質は海、河川、
湖、池等の水底に堆積して多くの有害物質を含んでお
り、重大な公害発生源となっている。
湖、池等の水底に堆積して多くの有害物質を含んでお
り、重大な公害発生源となっている。
【0003】従来より塩化ナトリウム、塩化カリウム等
のアルカリ金属塩溶液、あるいは塩化カルシウム、塩化
マグネシウム等のアルカリ土類金属塩溶液は、アルカリ
金属ケイ酸塩溶液の固化剤として汎用されている。特に
これらは建設工事に伴う地盤強化及び止水を目的とする
薬液注入工法等において使用されている。
のアルカリ金属塩溶液、あるいは塩化カルシウム、塩化
マグネシウム等のアルカリ土類金属塩溶液は、アルカリ
金属ケイ酸塩溶液の固化剤として汎用されている。特に
これらは建設工事に伴う地盤強化及び止水を目的とする
薬液注入工法等において使用されている。
【0004】地盤の場合には種々の注入工法により薬剤
を土粒子間に浸透させ固結化することができるが、泥質
の場合には超微粒子状の物質、例えば植物性物質、動物
性物質、鉱物性物質、油性物質等を含んでおり、しかも
高含水状態であるために注入工法で固結化させるのは困
難である。
を土粒子間に浸透させ固結化することができるが、泥質
の場合には超微粒子状の物質、例えば植物性物質、動物
性物質、鉱物性物質、油性物質等を含んでおり、しかも
高含水状態であるために注入工法で固結化させるのは困
難である。
【0005】さらにまた、可溶性アルカリ金属ケイ酸塩
の固化剤として上記アルカリ金属塩又はアルカリ土類金
属塩を水溶液の状態で用いた場合、上記アルカリ金属ケ
イ酸塩とこれらが瞬時に反応し部分的にゲルが生じるた
めに薬剤を泥質中に均一に分散させることができない。
一方、均一に分散させるために過度の混合を行なうと先
に反応して生じていたゲルが崩壊して強度の低下を引き
起こす。
の固化剤として上記アルカリ金属塩又はアルカリ土類金
属塩を水溶液の状態で用いた場合、上記アルカリ金属ケ
イ酸塩とこれらが瞬時に反応し部分的にゲルが生じるた
めに薬剤を泥質中に均一に分散させることができない。
一方、均一に分散させるために過度の混合を行なうと先
に反応して生じていたゲルが崩壊して強度の低下を引き
起こす。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明者は、上記問題
点に鑑み鋭意研究を重ねた結果、可溶性アルカリ金属ケ
イ酸塩の固化剤として上記アルカリ金属塩又はアルカリ
土類金属塩を水溶液の状態ではなく粉末状乃至粒状にお
いて泥質に添加した場合には、少量の添加で強固で且つ
有害物質を実質的に溶出しない固化泥質が得られること
を見出した。
点に鑑み鋭意研究を重ねた結果、可溶性アルカリ金属ケ
イ酸塩の固化剤として上記アルカリ金属塩又はアルカリ
土類金属塩を水溶液の状態ではなく粉末状乃至粒状にお
いて泥質に添加した場合には、少量の添加で強固で且つ
有害物質を実質的に溶出しない固化泥質が得られること
を見出した。
【0007】即ち本発明は、泥質にアルカリ金属ケイ酸
塩水溶液と粉末状乃至粒状のアルカリ金属塩及びアルカ
リ土類金属塩の少なくとも1種とを順次に添加混合する
ことにより該泥質を固化させることを特徴とする泥質固
化処理法に係るものである。
塩水溶液と粉末状乃至粒状のアルカリ金属塩及びアルカ
リ土類金属塩の少なくとも1種とを順次に添加混合する
ことにより該泥質を固化させることを特徴とする泥質固
化処理法に係るものである。
【0008】以下、本発明方法について詳細に説明す
る。
る。
【0009】まず本発明において、可溶性アルカリ金属
ケイ酸塩としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等
のケイ酸塩が挙げられる。
ケイ酸塩としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等
のケイ酸塩が挙げられる。
【0010】粉末状乃至粒状のアルカリ金属塩として
は、塩化ナトリウム、塩化カリウム等、粉末状乃至粒状
のアルカリ土類金属塩としては、塩化カルシウム、塩化
マグネシウム等の金属塩が挙げられる。上記金属塩の粒
子径は1〜10mm程度で使用することが好ましい。粒
子径が小さすぎる場合には溶解速度が速く瞬時に反応
し、粒子径が大きすぎる場合には固化時間が長くなり作
業性が低下する。
は、塩化ナトリウム、塩化カリウム等、粉末状乃至粒状
のアルカリ土類金属塩としては、塩化カルシウム、塩化
マグネシウム等の金属塩が挙げられる。上記金属塩の粒
子径は1〜10mm程度で使用することが好ましい。粒
子径が小さすぎる場合には溶解速度が速く瞬時に反応
し、粒子径が大きすぎる場合には固化時間が長くなり作
業性が低下する。
【0011】本発明方法の実施方法としては、まずアル
カリ金属ケイ酸塩溶液を泥質に添加混合し、泥質中に均
一に分散させる。尚、上記溶液の濃度は対象とする泥質
の水分含有量に依存するので特定することはできないの
で適宜調節するが、その濃度が極端に低い場合には固化
泥質の強度は低下する。
カリ金属ケイ酸塩溶液を泥質に添加混合し、泥質中に均
一に分散させる。尚、上記溶液の濃度は対象とする泥質
の水分含有量に依存するので特定することはできないの
で適宜調節するが、その濃度が極端に低い場合には固化
泥質の強度は低下する。
【0012】ついで、上記泥質に粉末状乃至粒状のアル
カリ金属塩及びアルカリ土類金属塩の少なくとも1種を
添加混合する。その添加量としては、アルカリ金属ケイ
酸塩中のアルカリ金属酸化物1モルに対して0.5〜
2.5モルの範囲で添加する。
カリ金属塩及びアルカリ土類金属塩の少なくとも1種を
添加混合する。その添加量としては、アルカリ金属ケイ
酸塩中のアルカリ金属酸化物1モルに対して0.5〜
2.5モルの範囲で添加する。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、アルカリ金属塩及びア
ルカリ土類金属塩の少なくとも1種を粉末状乃至粒状の
状態で添加混合するので、先に添加されているアルカリ
金属ケイ酸塩と瞬時に且つ部分的に反応することなく、
泥質全体にわたって高い強度のゲルを生成させることが
でき、結果として比較的少ない添加量で、有害物質が泥
質中に固定化された高強度の固化泥質を得ることができ
る。
ルカリ土類金属塩の少なくとも1種を粉末状乃至粒状の
状態で添加混合するので、先に添加されているアルカリ
金属ケイ酸塩と瞬時に且つ部分的に反応することなく、
泥質全体にわたって高い強度のゲルを生成させることが
でき、結果として比較的少ない添加量で、有害物質が泥
質中に固定化された高強度の固化泥質を得ることができ
る。
【0014】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明の特徴とすると
ころをより一層明瞭にする。
ころをより一層明瞭にする。
【0015】
【実施例1】泥質固化剤として、Na2Oに対するSi
O2のモル比の値(以下、単にモル比とする)が3.2
のケイ酸ソーダ溶液500g(A剤)と粒状の塩化カル
シウム二水和物111.5g(B剤)とを用いた。
O2のモル比の値(以下、単にモル比とする)が3.2
のケイ酸ソーダ溶液500g(A剤)と粒状の塩化カル
シウム二水和物111.5g(B剤)とを用いた。
【0016】また、泥質試料としては愛知県下の河川に
堆積しているもの(含水率63.5%)を用いた。この
泥質に含まれる有害物質の分析結果を表1に示す。
堆積しているもの(含水率63.5%)を用いた。この
泥質に含まれる有害物質の分析結果を表1に示す。
【0017】上記泥質51に、まずA剤を添加して充分
混合した。ついでB剤を添加し攪拌することにより泥質
中によく分散させた。その後、固化した泥質を1,3,
6及び24時間後に内径50mm×100mmのステン
レススチール製管によりコア抜きを行ない、直径50m
m×50mmの供試体を作製し圧縮強度を測定した。そ
の結果を表2に示す。
混合した。ついでB剤を添加し攪拌することにより泥質
中によく分散させた。その後、固化した泥質を1,3,
6及び24時間後に内径50mm×100mmのステン
レススチール製管によりコア抜きを行ない、直径50m
m×50mmの供試体を作製し圧縮強度を測定した。そ
の結果を表2に示す。
【0018】また、環境庁告示第13号埋め立て処分の
項に基づく検定方法により、固化泥質の有害物質の溶出
試験を行なった。その結果を表1に示す。
項に基づく検定方法により、固化泥質の有害物質の溶出
試験を行なった。その結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【実施例2】モル比3.2のケイ酸ソーダ溶液500g
(A剤)と粒状の塩化マグネシウム六水和物154g
(B剤)とを泥質固化剤として用いた。以下、実施例1
と同様にして泥質の処理及び圧縮強度試験を行なった。
その結果を表2に示す。
(A剤)と粒状の塩化マグネシウム六水和物154g
(B剤)とを泥質固化剤として用いた。以下、実施例1
と同様にして泥質の処理及び圧縮強度試験を行なった。
その結果を表2に示す。
【0022】
【実施例3】モル比3.2のケイ酸ソーダ溶液500g
(A剤)と粒状の塩化ナトリウム88.5g(B剤)と
を泥質固化剤として用いた。以下、実施例1と同様にし
て泥質の処理及び圧縮強度試験を行なった。その結果を
表2に示す。
(A剤)と粒状の塩化ナトリウム88.5g(B剤)と
を泥質固化剤として用いた。以下、実施例1と同様にし
て泥質の処理及び圧縮強度試験を行なった。その結果を
表2に示す。
【0023】
【比較例1】モル比3.2のケイ酸ソーダ溶液500g
(A剤)と粒状の塩化カルシウム二水和物111.5g
を水250mlに溶かした水溶液(B剤)とを泥質固化
剤として用いた。以下、実施例1と同様にして泥質の処
理及び圧縮強度試験を行なった。その結果を表2に示
す。
(A剤)と粒状の塩化カルシウム二水和物111.5g
を水250mlに溶かした水溶液(B剤)とを泥質固化
剤として用いた。以下、実施例1と同様にして泥質の処
理及び圧縮強度試験を行なった。その結果を表2に示
す。
【0024】
【比較例2】ケイ酸ソーダの固化剤として一般に用いら
れている硫酸を使用し泥質を固化した。
れている硫酸を使用し泥質を固化した。
【0025】硫酸で処理したモル比3.2のケイ酸ソー
ダ溶液25%水溶液(活性ケイ酸ゾル)715ml(A
剤)とモル比3.2のケイ酸ソーダ溶液25%水溶液7
15ml(B剤)とを泥質固化剤として用いた。ケイ酸
ソーダの使用量は実施例1及び2ならびに比較例1と同
じである。以下、実施例1と同様にして泥質の処理及び
圧縮強度試験を行なった。その結果を表2に示す。
ダ溶液25%水溶液(活性ケイ酸ゾル)715ml(A
剤)とモル比3.2のケイ酸ソーダ溶液25%水溶液7
15ml(B剤)とを泥質固化剤として用いた。ケイ酸
ソーダの使用量は実施例1及び2ならびに比較例1と同
じである。以下、実施例1と同様にして泥質の処理及び
圧縮強度試験を行なった。その結果を表2に示す。
【0026】表2に示す結果より、本発明方法により処
理された固化泥質は、泥質固化剤を水溶液として用いて
処理した比較例1に比べ約7〜8倍の圧縮強度を有して
おり、非常に優れた特性を発揮していることがわかる。
さらに、表1に示す結果より、本発明方法によれば有害
物質の溶出も効果的に抑制されていることがわかる。
理された固化泥質は、泥質固化剤を水溶液として用いて
処理した比較例1に比べ約7〜8倍の圧縮強度を有して
おり、非常に優れた特性を発揮していることがわかる。
さらに、表1に示す結果より、本発明方法によれば有害
物質の溶出も効果的に抑制されていることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−30114(JP,A) 特開 平1−192911(JP,A) 特開 昭50−19675(JP,A) 実開 昭50−87755(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 11/00 - 11/20 E02D 3/12 C09K 17/00 - 17/52
Claims (1)
- 【請求項1】泥質にアルカリ金属ケイ酸塩水溶液と粉末
状乃至粒状のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩の
少なくとも1種とを順次に添加混合することにより該泥
質を固化させることを特徴とする泥質固化処理法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11706691A JP3148864B2 (ja) | 1991-02-26 | 1991-02-26 | 泥質固化処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11706691A JP3148864B2 (ja) | 1991-02-26 | 1991-02-26 | 泥質固化処理法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04271900A JPH04271900A (ja) | 1992-09-28 |
JP3148864B2 true JP3148864B2 (ja) | 2001-03-26 |
Family
ID=14702583
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11706691A Expired - Fee Related JP3148864B2 (ja) | 1991-02-26 | 1991-02-26 | 泥質固化処理法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3148864B2 (ja) |
-
1991
- 1991-02-26 JP JP11706691A patent/JP3148864B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04271900A (ja) | 1992-09-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3980558A (en) | Method of disposing sludges containing soluble toxic materials | |
CN102965116B (zh) | 一种重金属稳定剂及用其处理重金属污染土壤的方法 | |
EP3064286B1 (en) | Use of an insolubilizing material for specific hazardous substance and method for insolubilizing specific hazardous substance with same | |
JP2005000712A (ja) | 重金属汚染土壌用処理剤およびそれを用いた土壌処理方法 | |
CN110862136A (zh) | 用于处理水中的氧离子污染的淤浆 | |
US4384894A (en) | Composition and process for modifying gelation of alkali metal silicates | |
JP2000176493A (ja) | 汚泥固化材及び固化処理方法 | |
JP5911716B2 (ja) | 汚染土壌対策用の処理剤と処理方法 | |
JP3274376B2 (ja) | 泥状物の団粒化剤、それを用いた固化剤 | |
JP3148864B2 (ja) | 泥質固化処理法 | |
TW554032B (en) | Mixing agent for improving soil, method of improvement, and soil improved with the agent | |
JP4093808B2 (ja) | 土壌固化剤 | |
JP3012942B2 (ja) | 泥質固化処理法 | |
JP2002060751A (ja) | 6価クロム溶出低減剤及びそれを用いたセメント組成物 | |
JP4016462B2 (ja) | 汚泥又は泥土の改質剤及び処理方法 | |
JP2813878B2 (ja) | 土壌の汚染処理方法 | |
JP2865631B2 (ja) | 固化剤 | |
JP2012135728A (ja) | フッ素の汚染土壌からの溶出を低減する方法、フッ素の汚染土壌からの溶出を低減するための組成物およびキット | |
JP2853772B2 (ja) | 地盤注入剤 | |
JP4174818B2 (ja) | 粒状化処理土 | |
JP4183103B2 (ja) | 土壌固化剤及び土壌固化方法 | |
JP4094285B2 (ja) | 珪酸塩系土質安定用薬液 | |
JP2001342625A (ja) | クロムの溶出を防止したプレボーリング工法 | |
Du et al. | Assessment of feasibility of using an innovative binder to solidify/stabilize site soils contaminated by mixed zinc and chloride | |
JP2004181302A (ja) | 含水汚泥安定処理用固化助剤、含水汚泥安定処理用固化材、及び含水汚泥安定処理方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |