JP2002034890A - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JP2002034890A
JP2002034890A JP2000229509A JP2000229509A JP2002034890A JP 2002034890 A JP2002034890 A JP 2002034890A JP 2000229509 A JP2000229509 A JP 2000229509A JP 2000229509 A JP2000229509 A JP 2000229509A JP 2002034890 A JP2002034890 A JP 2002034890A
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endoscope
flexible tube
pressure steam
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steam sterilization
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JP2000229509A
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Tatsuya Ishizuka
達也 石塚
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Olympus Optical Co Ltd
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    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/00142Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor with means for preventing contamination, e.g. by using a sanitary sheath
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    • A61B1/125Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor with cooling or rinsing arrangements provided with means for cleaning post-use using fluid circuits

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高圧蒸気滅菌後でも、可撓管部が座屈しない
限りは内蔵物が座屈することがない内視鏡を提供する。 【解決手段】 内視鏡の軟性の挿入部を構成する可撓管
部15の内部には中空の樹脂チューブ等で形成された細
長の内蔵物38が挿通され、この場合可撓管部15及び
細長の内蔵物に対する高圧蒸気滅菌後の可撓管部及び細
長の内蔵物の曲げ限界曲率半径をそれぞれRjac、R
nacとすると、Rjac≧Rnacの条件を満たすよ
うに設定することにより、可撓管部が座屈するまで小さ
な曲率半径で曲げるようなことをしない限りは内蔵物3
8が座屈することを防止できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は軟性の挿入部を有
し、高圧蒸気滅菌が可能な内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、内視鏡は医療用分野及び工業用分
野で広く用いられるようになった。この内視鏡の従来技
術としては、実開平2−10802号公報がある。実開
平2−10802号公報では、可撓管部の軸方向の少な
くとも1箇所でその前後の可撓管部分の可撓性を変え、
さらに内蔵物の少なくとも一つを軸方向の可撓性を途中
で変え、内蔵物の可撓性変化点を、可撓管の可撓性変化
点の近傍に位置させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような構成では、
高圧蒸気滅菌後に可撓管部と内蔵物の可撓性が変わって
しまって、その結果として各々の曲げ限界曲率半径が変
化してしまうことがある。例えば、高圧蒸気滅菌後の可
撓管部の曲げ限界曲率半径よりも高圧蒸気滅菌後の内蔵
物の曲げ限界曲率半径が大きくなってしまえば、可撓管
部を曲げた際に、可撓管部は座屈していないのに、可撓
管部の内部に内蔵される内蔵物が座屈してしまうという
不具合を生じてしまう可能性があった。
【0004】(発明の目的)本発明は上述した点に鑑み
てなされたもので、高圧蒸気滅菌後でも、可撓管部が座
屈しない限りは内蔵物が座屈することがない内視鏡を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】可撓性を有し、細長の内
蔵物を内蔵した可撓管部を備えた軟性の挿入部を有する
内視鏡において、高圧蒸気滅菌後におけるその曲率半径
以下にして曲げると、細長の内蔵物が座屈してしまう細
長の内蔵物の曲げ限界曲率半径が高圧蒸気滅菌後におけ
るその曲率半径以下にして曲げると、可撓管部が座屈し
てしまう可撓管部の曲げ限界曲率半径より小さいか同じ
となるようにしたことにより、可撓管部が座屈する以上
に小さい曲率半径で曲げない限り、細長の内蔵物が座屈
しないようにできる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 (第1の実施の形態)図1ないし図5は本発明の第1の
実施の形態に係り、図1は第1の実施の形態を備えた内
視鏡装置の構成を示し、図2は内視鏡の可撓管部の断面
構造を示し、図3は細長の内蔵物の構造を示し、図4は
可撓管部の曲げ限界曲率半径を示し、図5は細長の内蔵
物の曲げ限界曲率半径を示す。
【0007】図1に示すように内視鏡装置1は撮像手段
を備えた第1の実施の形態の内視鏡2と、内視鏡2に着
脱自在に接続されて内視鏡2に設けられたライトガイド
に照明光を供給する光源装置3と、内視鏡2と信号ケー
ブル4を介して接続され内視鏡2の撮像手段を制御する
と共に撮像手段から得られた信号を処理するビデオプロ
セッサ5と、ビデオプロセッサ5から出力される被写体
像に対応する映像を表示するモニタ6から構成されてい
る。内視鏡2は観察や処置に使用された後には、洗滌さ
れた後に高圧蒸気にて滅菌を行うことが可能な構造にさ
れている。
【0008】内視鏡2は可撓性(軟性)を有する細長の
挿入部7と、挿入部7の基端に接続された操作部8と、
操作部8の側部から延出した可撓性を有する連結コード
9と、連結コード9の端部に設けられ、前記光源装置3
と着脱自在に接続されるコネクタ部10と、このコネク
タ部10の側部に設けられ前記ビデオプロセッサ5と接
続される信号ケーブル4の端部のコネクタが着脱自在に
接続可能な電気コネクタ部11とを有している。電気コ
ネクタ部11には内視鏡2の内部を外部とを連通させる
図示しない通気部が設けられている。
【0009】挿入部7の基端には操作部8と接続される
接続部の急激な曲がりを防止する弾性部材で形成された
挿入部側折れ止め部材12が設けられている。また、操
作部8と連結コード9との接続部にも同様の操作部側折
れ止め部材13が、また連結コード9とコネクタ部10
との接続部にも同様のコネクタ部側折れ止め部材14が
設けられている。
【0010】挿入部7は可撓性を有する柔軟な可撓管部
15と、可撓管部15の先端側に設けられ、操作部8で
のリモート操作により湾曲可能な湾曲部16と、湾曲部
16の先端側に設けられ図示しない観察光学系、照明光
学系などが配設された先端部17から構成されている。
【0011】先端部17には送気操作、送水操作によっ
て図示しない観察光学系の外表面の光学部材に向けて洗
浄液体や気体を噴出するための送気送水ノズルと、挿入
部7に配設された処置具を挿通したり体腔内の液体を吸
引するための処置具挿通用チャンネルの先端側の開口で
ある吸引口が設けられている。また、観察対象物に向け
て開口した液体を噴出するための送液口が設けられてい
る。
【0012】コネクタ部10には光源装置3に内蔵され
た図示しない気体供給源と着脱自在に接続される気体供
給口金21と、液体供給源である送水タンク22に着脱
自在に接続される送水タンク加圧口金23及び液体供給
口金24とが設けられている。
【0013】また、このコネクタ部10には前記吸引口
より吸引を行うための図示しない吸引源と接続される吸
引口金25が設けられている。また、送液口より送水を
行うための図示しない送水手段と接続される注入口金2
6が設けられている。
【0014】また、このコネクタ部10には高周波処置
等を行った際に内視鏡に高周波漏れ電流が発生した場合
に漏れ電流を高周波処置装置に帰還させるためのアース
端子口金27が設けられている。
【0015】操作部8には送気操作、送水操作を操作す
る送気送水操作ボタン28と吸引操作を操作するための
吸引操作ボタン29と、前記湾曲部16の湾曲操作を行
う湾曲操作ノブ30と、前記ビデオプロセッサ5を遠隔
操作する複数のリモートスイッチ31、前記処置具チャ
ンネルに連通した開口である処置具挿入口32が設けら
れている。
【0016】また、内視鏡2の電気コネクタ部11には
圧力調整弁付き防水キャップ33が着脱自在に接続可能
である。この防水キャップ33には図示しない圧力調整
弁が設けられている。また、内視鏡2を高圧蒸気滅菌を
行う際にはこの内視鏡2を収納する滅菌用収納ケース3
4を用いる。
【0017】この収納ケース34は上側が開口するトレ
イ35と、このトレイ35の開口に蓋をする蓋部材36
から構成されている。トレイ35と蓋部材36には複数
の図示しない通気孔が設けられており、高圧蒸気滅菌装
置にて高圧蒸気滅菌を行う場合には、この孔を通じて水
蒸気が透過できるようになっている。トレイ35には内
視鏡2の形状に対応した収納部が設けてあり、この収納
部は内視鏡2のそれぞれの部分が所定の位置に収まるよ
うに形成されている。収納部には可撓性を有する細長の
挿入部7が収納される図示しない挿入部規制部が設けら
れている。
【0018】高圧蒸気滅菌の代表的な条件としては米国
規格協会承認、医療機器開発協会発行の米国規格ANS
I/AAMI ST37−1992ではプレバキューム
タイプで滅菌行程132℃で4分、グラビティタイプで
滅菌行程132℃で10分とされている。高圧蒸気滅菌
の減菌行程時の温度条件については高圧蒸気滅菌装置の
形式や滅菌行程の時間によって異なるが、一般的には1
15℃から138℃程度の範囲で設定される。滅菌装置
の中には142℃程度に設定可能なものもある。
【0019】時間条件については滅菌行程の温度条件に
よって異なるが、一般的には3〜60分程度に設定され
る。滅菌装置の種類によっては100分程度に設定可能
なものもある。この行程での滅菌室内の圧力は一般的に
は大気圧に対して+0.2MPa程度に設定される。
【0020】一般的なプレバキュームタイプの高圧蒸気
滅菌行程には滅菌対象機器を収容した滅菌室内を滅菌行
程の前に減圧状態にするプレバキューム行程と、この後
に滅菌室内に高圧高温蒸気を送り込んで滅菌を行う滅菌
行程が含まれている。プレバキューム行程は、後の滅菌
行程時に滅菌対象機器の細部にまで蒸気を浸透させるた
めの行程であり、滅菌室内を減圧させることによって滅
菌対象機器全体に高圧高温蒸気が行き渡るようになる。
プレバキューム行程における滅菌室内の圧力は一般的に
は大気圧に対して−0.07MPa〜−0.09MPa
程度に設定される。
【0021】滅菌後の滅菌対象機器を乾燥させるために
滅菌行程後に滅菌室内を再度減圧状態にする乾燥行程が
含まれているものがある。この行程では滅菌室内を減圧
して滅菌室内から蒸気を排除して滅菌室内の滅菌対象機
器の乾燥を促進する。この行程における滅菌室内の圧力
は一般的には大気圧に対して−0.07〜−0.09M
Pa程度に設定される。
【0022】内視鏡2を高圧蒸気滅菌する際には、圧力
調整弁付き防水キャップ33を電気コネクタ部11に取
り付けた状態で行う。この状態では前記防水キャップ3
3の図示しない圧力調整弁は閉じており、前記通気口が
防水キャップ33にて塞がれて、内視鏡2の内部は外部
と水密的に密閉される。
【0023】プレバキューム行程を有する滅菌方法の場
合にはプレバキューム行程において滅菌室内の圧力が減
少して内視鏡2の内部より外部の方が圧力が低くなるよ
うな圧力差が生じると前記圧力調整弁が開き、前記通気
口を介して内視鏡2の内部と外部が連通して内視鏡2の
内部と滅菌室内の圧力に大きな圧力差が生じるのを防
ぐ。このことにより内視鏡2は内部と外部の圧力差によ
って破損することがない。
【0024】滅菌行程においては滅菌室内が加圧され内
視鏡2の内部より外部の方が圧力が高くなるような圧力
差が生じると前記圧力調整弁が閉じる。このことにより
高圧高温の蒸気は防水キャップ33と前記通気口を介し
ては内視鏡2の内部には積極的には侵入しない。
【0025】しかし、高温高圧蒸気は高分子材料で形成
された前記可とう管の外皮や内視鏡2の外装体の接続部
に設けられたシール手段であるフッ素ゴムやシリコンゴ
ム等から形成されたOリング等から内部に徐々に侵入す
る。尚、内視鏡2の外装体にはプレバキューム行程で減
圧された圧力と滅菌行程での加圧された圧力とが加算さ
れた外部から内部に向けた圧力が生じた状態となる。
【0026】滅菌行程後に減圧行程を含む方法の場合に
は減圧行程において滅菌室の圧力が減少して内視鏡2の
内部より外部の方が圧力が低くなるような圧力差が発生
するのとほぼ同時に前記圧力調整弁が開き、前記通気口
を介して内視鏡2の内部と外部が連通して内視鏡2の内
部と滅菌室内の圧力に大きな圧力差が生じるのを防ぐ。
このことによって内視鏡2は内部と外部の圧力差によっ
て破損することがない。
【0027】減圧行程が終わり、滅菌室内が加圧され内
視鏡2の内部より外部の方が圧力が高くなるような圧力
差が生じると前記圧力調整弁が閉じる。高圧蒸気滅菌の
全ての行程が終了すると、内視鏡2の外装体には減圧行
程で減圧された分外部から内部に向けた圧力が生じた状
態となる。前記防水キャップ33を電気コネクタ部11
から取り外すと前記通気口により内視鏡2の内部と外部
とが連通して内視鏡2の内部は大気圧となり、内視鏡2
の外装体に生じていた圧力による負荷がなくなる。
【0028】図2は、可撓管部15の断面図を示したも
のである。可撓管部15は最内層より、薄い帯状の金属
片を螺旋状に巻いた螺旋管42と、この螺旋管42の外
周に設けられた金属の細線を編み込んだ網状管43と、
この網状管43の外周に設けられた外皮樹脂44からな
る。
【0029】図2では、螺旋管42は1つしか描かれて
いないが、機能的に螺旋管42を2重や3重に構成して
もよい。外皮樹脂44は、例えばエステル系熱可塑性エ
ラストマーや、アミド系熱可塑性エラストマー、スチレ
ン系樹脂、フッ素系ゴム、シリコンゴム等の樹脂材料に
て構成される。図2の可撓管部15内には図3に示す中
空の樹脂チューブ等で構成される細長の内蔵物38が挿
通される。
【0030】図3は、細長の内蔵物38の断面図を示し
たものである。細長の内蔵物38は、その先端側が先端
部17に金属管37(図18参照)や口金を介して固定
され、その挿入部後端付近での一端は、内視鏡2中に設
けられた分岐管路41(図18参照)や口金に接続さ
れ、管路を構成している。
【0031】この細長の内蔵物38としては、一般的に
はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等を素材と
する樹脂チューブが使われることが多い。細長の内蔵物
38としては、図3で示したような吸引をも行える処置
具の挿通管路の他に、送気や送水を行う為の管路であっ
てもよいし、それ以外の目的のための管路であってもよ
い。
【0032】図4、図5はそれぞれ、可撓管部15の曲
げ限界曲率半径Rji(i=o,ac)と細長の内蔵物
38の曲げ限界曲率半径Rni(i=o,ac)を説明
する為の断面図である。図4は、可撓管部15を曲げ限
界曲率半径Rjiで曲げている状態を示す。なお、図2
にて説明した螺旋管42と、網状管43と外皮樹脂44
は、一本の実線にて代表して表している。
【0033】状態iにおいて、この半径Rjiより小さ
く可撓管部15を曲げると、可撓管部15は座屈をす
る。iは状態を示す添字であり、これ以降、高圧蒸気滅
菌前、すなわち高圧蒸気滅菌がかけられていない状態を
i=o、高圧蒸気滅菌後の状態をi=acとし、高圧蒸
気滅菌前の可撓管部15の曲げ限界曲率半径をRjo、
高圧蒸気滅菌後の可撓管部15の曲げ限界曲率半径をR
jacのように表す。
【0034】図5は、細長の内蔵物38を曲げ限界曲率
半径Rniで曲げている状態を示す。状態iにおいて、
この半径Rniより小さく細長の内蔵物38を曲げる
と、細長の内蔵物38は座屈をする。iは状態を示す添
字であり、これ以降、高圧蒸気滅菌前、すなわち高圧蒸
気滅菌がかけられていない状態をi=o、高圧蒸気滅菌
後の状態をi=acとし、高圧蒸気滅菌前の細長の内蔵
物38の曲げ限界曲率半径をRno、高圧蒸気滅菌後の
細長の内蔵物38の曲げ限界曲率半径をRnacのよう
に表す。
【0035】第1の実施の形態においては、Rjo>R
jacである可撓管部15に対して、細長の内蔵物38
は、 Rjac≧Rnac となる特性の条件式を満たすように可撓管部15の材
質、細長の内蔵物38の樹脂チューブの材質、肉厚等の
構造物を設定している。
【0036】次に本実施の形態の作用を説明する。上記
のようにRjo>Rjacであるから、可撓管部15の
曲げ限界曲率半径は、高圧蒸気滅菌前よりも高圧蒸気滅
菌後の方が小さくなる。すなわち、可撓管部15に内蔵
される細長の内蔵物38は、高圧蒸気滅菌後の方が、高
圧蒸気滅菌前よりも小さな半径で曲げられる可能性があ
る。しかし、Rjac≧Rnacの条件を満たす構成に
しているので、高圧蒸気滅菌後に、仮にRjacで可撓
管部15が曲げられたとしても、細長の内蔵物38は座
屈しない。
【0037】本実施の形態は以下の効果を有する。高圧
蒸気滅菌後でも挿入部7の可撓管部15をその曲げ限界
曲率半径Rjac以下の曲率半径で曲げるようなことを
しない限り、細長の内蔵物38が座屈しないので、細長
の内蔵物38に要求される機能(処置具挿脱や吸引・送
気・送水)に不具合が生じることを防止できる。
【0038】(第2の実施の形態)次に本発明の第2の
実施の形態を説明する。第1の実施の形態ではRjo>
Rjacの場合であったが、第2の実施の形態では、R
jo≦Rjacの場合の可撓管部15である。
【0039】本実施の形態ではRjo≦Rjacである
可撓管部15に対して、細長の内蔵物38は、 (Rjac≧)Rjo≧Rnac の条件を満たす構成にしている。その他は第1の実施の
形態と同様の構成である。
【0040】次に本実施の形態の作用を説明する。Rj
o≦Rjacであるから、可撓管部15の曲げ限界曲率
半径は、高圧蒸気滅菌後よりも高圧蒸気滅菌前、すなわ
ち高圧蒸気滅菌がかけられていない状態の方が小さくな
る。すなわち、可撓管部15に内蔵される細長の内蔵物
38は、高圧蒸気滅菌前の方が、高圧蒸気減菌後よりも
小さな半径で曲げられる可能性がある。
【0041】一方、細長の内蔵物38は、Rno<Rn
acの場合もあるし、Rno=Rnacの場合もある
が、RnacをRjo以下に設定をしておけば、どのよ
うな時刻や温度において、可撓管部15がRjoで曲げ
られたとしても、細長の内蔵物38は決して座屈するこ
とはない。
【0042】本実施の形態は以下の効果を有する。挿入
部7の可撓管部15を高圧蒸気滅菌後の曲げ限界曲率半
径Rjac或いは高圧蒸気滅菌前の曲げ限界曲率半径R
jo以下の曲率半径で曲げるようなことをしない限り、
細長の内蔵物38が座屈しないので、細長の内蔵物38
に要求される機能(処置具挿脱・送気・送水)に不具合
が生じることがない。
【0043】(第3の実施の形態)次に本発明の第3の
実施の形態を説明する。高圧蒸気滅菌後に、内視鏡2の
外表面が約40℃以下である温度範囲において、第1の
実施の形態(もしくは第2の実施の形態)と同様の構成
となる様に可撓管部15及び細長の内蔵物38を構成す
る。
【0044】約40℃とは、タンパク質変性温度以下で
ある。すなわち、高圧蒸気滅菌装置にて滅菌された後、
内視鏡2の外表面が約40℃程度に冷えると使用可能と
なり、内視鏡2の挿入部7は頻繁に動かされることにな
り、可撓管部15がRjacで曲げられる可能性が高く
なる。
【0045】次に本実施の形態の作用を説明する。内視
鏡2の外表面が40℃以下である温度範囲において、仮
にRjac(もしくはRjo)で可撓管部15が曲げら
れたとしても、細長の内蔵物38は座屈しない。
【0046】本実施の形態は以下の効果を有する。高圧
蒸気滅菌後の内視鏡2の外表面が40℃以下の温度範
囲、すなわち、内視鏡2が検査に使用される際にも、細
長の内蔵物38が座屈しないので、細長の内蔵物38に
要求される機能(処置具挿脱や吸引・送気・送水)に不
具合が生じることがない。
【0047】なお、約80℃程度で高圧蒸気滅菌装置か
らの運搬等が行われる場合には、約80℃以下の温度範
囲において、上記と同様に構成しても良い。この場合、
高圧蒸気滅菌後のすべての内視鏡2の取り扱いにおい
て、細長の内蔵物38は座屈しない。
【0048】(第4の実施の形態)次に本発明の第4の
実施の形態を説明する。細長の内蔵物38として樹脂チ
ューブを用いる際、可撓管部15とすべての細長の内蔵
物38が組み合わさった状態において、高圧蒸気滅菌後
に、可撓管部15にRjacの曲げを加えても、細長の
内蔵物38が座屈・破損しないように、樹脂チューブの
硬度、肉厚、配置、可撓管部15の内径との隙間を、以
下の如く設定する。
【0049】樹脂チューブの硬度は、可撓管部15の硬
度に対して極めて軟らかく設定する。具体的には、樹脂
チューブの硬度は、可撓管部15の硬度の略5%以内程
度に抑えることが好ましい。
【0050】次に、樹脂チューブの肉厚は、処置具挿脱
の目的も兼ねる吸引管路に使用する場合には、一般には
肉厚0.4〜0.7mm程度のものが用いられ、特殊な
場合には、肉厚0.1〜0.4mm程度のものが用いら
れることもある。送気・送水を目的とする管路に使用す
る場合には、肉厚0.2〜0.5mm程度のものが用い
られることが多い。RnacとRjacの値が極めて近
い場合(Rnac≒Rjac)には、樹脂チューブの可
撓管部15に対する配置は、樹脂チューブを可撓管部1
5の中心軸近傍に配置することが好ましい。
【0051】図6のように、可撓管部15の内周と樹脂
チューブとの隙間をcとした場合には、 Rnac≦Rjac+c (ここで、c>0)の関係になるように、樹脂チューブ
を配置することが好ましい。
【0052】次に本実施の形態の作用を説明する。樹脂
チューブの硬度は、可撓管部15の硬度に対して極めて
軟らかく設定しているので、樹脂チューブの方が可撓管
部15と比較して座屈しない。また、Rnac≦Rja
c+c(c>0)の関係になるように、樹脂チューブを
配置しているので、可撓管部15がRjacで曲げられ
たとしても、細長の内蔵物38(樹脂チューブ)はRj
ac+cで曲げられるので、細長の内蔵物38は座屈し
ない。
【0053】本実施の形態は以下の効果を有する。樹脂
チューブが座屈しないので、樹脂チューブに要求される
機能(処置具挿脱や吸引・送気・送水)に不具合が生じ
ることがない。さらに、樹脂チューブの硬度は、可撓管
部15の硬度に対して極めて軟らかく設定しているの
で、挿入性に与える影響は極めて少ない。
【0054】(第5の実施の形態)次に本発明の第5の
実施の形態を説明する。内視鏡検査時や高圧蒸気滅菌行
程時、もしくはその前後など、内視鏡2が置かれるすべ
ての場面・環境において、内視鏡2が最初に高圧蒸気滅
菌にかけられる前の任意の時点をt=0とし、時刻tに
おける可撓管部15の曲げ限界曲率半径をRj(t)と
し、同時刻tにおける細長の内蔵物38の曲げ限界曲率
半径をRn(t)とした時、 Rj(t)≧Rn(t) となるように、細長の内蔵物38を設定した。
【0055】図7の(A)〜(J)の合計10個のグラ
フは、可撓管部15や細長の内蔵物38の曲げ限界曲率
半径が、時間(高圧蒸気滅菌の回数)と共にどのように
変化するのかを示した概念図である。横軸は時間を表し
ており、内視鏡2が高圧蒸気滅菌にかけられる回数と考
えればよい。
【0056】図7(B)のグラフの横軸のみ、最初の1
回、2回で曲げ限界曲率半径が大きく変化をすることを
示す為に数値を入れているが、その他のものは、特性の
みを表現している。縦軸は曲げ限界曲率半径であるが、
具体的な数値は記載せず、特性のみを表現している。
【0057】図7(A)は可撓管部15や細長の内蔵物
38が経時劣化する場合の概念図、図7(B)は可撓管
部15や細長の内蔵物38が経時劣化しない場合、言い
換えれば、可撓管部15や細長の内蔵物38の曲げ限界
曲率半径は初期劣化が大きく(高圧蒸気滅菌の回数が1
回、2回、程度で非常に変化し、その後はほとんど劣化
しない場合の概念図、図7(C)〜(F)は第5の実施
の形態の具体例であり、4つのグラフとも、どの時間に
おいても、可撓管部15の曲げ限界曲率半径:Rj
(t)の方が、細長の内蔵物38の曲げ限界曲率半径:
Rn(t)よりも大きいことを示している。
【0058】図7(G)〜(J)は細長の内蔵物38が
座屈する可能性がある従来例であり、これら(G)〜
(J)の4つのグラフとも、図中の時刻t=a付近にお
いて、可撓管部15をRj(a)で曲げると、細長の内
蔵物38が座屈することを示している。すなわち、t=
aにおいては、Rj(a)<Rn(a)となっており、
Rj(t)≧Rn(t)の関係を満たしていないわけで
ある。
【0059】なお、上記説明では、時間tを高圧蒸気滅
菌の回数で説明してあるが、当然、「1回の内視鏡検査
〜高圧蒸気滅菌行程〜次回の内視鏡検査」という短い時
間内でも上記関係は成立しなければならない。これを、
図8を用いて説明する。
【0060】図8(A)は、内視鏡検査時から高圧蒸気
滅菌行程を経て、再び内視鏡検査に使用するまでの可撓
管部15と細長の内蔵物38の曲げ限界曲率半径の変化
(推移)の一例を示したものである。なお、併せて示し
た図8(B)のグラフは、内視鏡2が置かれる環境の温
度変化を示している。
【0061】内視鏡検査が終わって高圧蒸気滅菌の陰圧
行程(プレバキューム)に入ると、内視鏡2の置かれる
環境は、予熱により温度が上がっていき、可撓管部15
と細長の内蔵物38の曲げ限界曲率半径は小さくなって
いくことを示している。
【0062】次に、滅菌行程に入ると、高圧蒸気滅菌装
置により高温の熱的負荷が与えられ、可撓管部15と細
長の内蔵物38の曲げ限界曲率半径は、一定の小さい値
となる。さらに、滅菌行程が終わり乾燥行程・検査準備
と時間が経過し再び検査に使用するまでには、環境温度
の低下にともなって、再び可撓管部15と細長の内蔵物
38の曲げ限界曲率半径は大きくなっていく。
【0063】図8は最初の検査時と次回の検査時で、曲
げ限界曲率半径が変わっていないが、これは図7(B)
で説明するところの経時劣化がほとんど起こっていない
部分に対応しているわけであり、もちろん経時劣化する
場合には、最初の検査時と次回の検査時で、曲げ限界曲
率半径は異なってくることもある。
【0064】次に本実施の形態の作用を説明する。任意
の時刻tにおいて、仮にRj(t)で可撓管部15が曲
げられたとしても、細長の内蔵物38は座屈しない。
【0065】本実施の形態は以下の効果を有する。任意
の時刻tにおいて、細長の内蔵物38が座屈しないの
で、細長の内蔵物38に要求される機能(処置具挿脱や
吸引・送気・送水)に不具合が生じることがない。
【0066】なお図8において、高圧蒸気減菌行程中
に、挿入部7に可撓管部15や細長の内蔵物38が座屈
し得るような曲げが加わらない様に設置される場合に
は、高圧蒸気滅菌行程中にRj(t)<Rn(t)とな
っても構わない。
【0067】(第6の実施の形態)次に本発明の第6の
実施の形態を説明する。長手方向の位置により曲げ限界
曲率半径が異なる可撓管部15と、長手方向のどの位置
でも曲げ限界曲率半径が一定である細長の内蔵物38と
を組み合わせて使用する場合、長手方向の位置xにおけ
る、可撓管部15の曲げ限界曲率半径をRj(x)とす
ると、任意の位置xにおいて、 Rj(x)≧Rn となるように可撓管部15と細長の内蔵物38とを組み
合わせた。ここで、Rnは、任意の位置xにおいて一定
である。
【0068】一般的な内視鏡2では、挿入性を考慮し
て、可撓管部15は先端側が軟らかく、手元側の方が先
端側に比べて硬めに設定された可撓管部15が使用され
ることが多い。このような可撓管部15では、先端側の
軟らかい部分の曲げ限界曲率半径の方が、手元側の曲げ
限界曲率半径よりも小さい。曲げ限界曲率半径は、可撓
管部15の直径や、螺旋管42、網状管43、外皮樹脂
44の寸法・仕様により決定される。
【0069】次に本実施の形態の作用を説明する。任意
の位置xにおいて、仮にRj(x)で可撓管部15が曲
げられたとしても、細長の内蔵物38は座屈しない。
【0070】本実施の形態は以下の効果を有する。任意
の位置xにおいて、細長の内蔵物38が座屈しないの
で、細長の内蔵物38に要求される機能(処置具挿脱や
吸引・送気・送水)に不具合が生じることがない。
【0071】さらに、細長の内蔵物38が座屈する程度
の曲げが加えられた場合には、可撓管部15が座屈する
ので、内視鏡2の使用者は容易に故障を認知することが
できる。
【0072】(第7の実施の形態)次に本発明の第7の
実施の形態を説明する。長手方向の位置により曲げ限界
曲率半径が異なる可撓管部15と、長手方向の位置によ
り曲げ限界曲率半径が異なる細長の内蔵物38とを組み
合わせて使用する場合、長手方向の位置xにおける、可
撓管部15の曲げ限界曲率半径をRj(x)とし、長手
方向の位置xにおける、細長の内蔵物38の曲げ限界曲
率半径をRn(x)とすると、任意の位置xにおいて、 Rj(x)≧Rn(x) となるように可撓管部15と細長の内蔵物38とを組み
合わせた。
【0073】次に本実施の形態の作用を説明する。任意
の位置xにおいて、仮にRj(x)で可撓管部15が曲
げられたとしても、細長の内蔵物38は座屈しない。
【0074】本実施の形態は以下の効果を有する。任意
の位置xにおいて、細長の内蔵物38が座屈しないの
で、細長の内蔵物38に要求される機能(処置具挿脱や
吸引・送気・送水)に不具合が生じることがない。
【0075】(第8の実施の形態)次に本発明の第8の
実施の形態を説明する。高圧蒸気滅菌後に、Rjac≧
Rnacで、かつ細長の内蔵物38が可撓管部15に対
してたるんだ状態になるように細長の内蔵物38と可撓
管部15を組み合わせる。
【0076】次に本実施の形態の作用を説明する。高圧
蒸気滅菌後には、Rjac≧Rnacなので、可撓管部
15が仮にRjacで曲げられたとしても、細長の内蔵
物38は座屈しない。さらに、細長の内蔵物38が可撓
管部15に対してたるんだ状態になっているので、可撓
管部15が曲げ限界曲率半径Rjacで曲げられた際
は、細長の内蔵物38はたるみが解除され、突っ張った
状態にはならない。よって、細長の内蔵物38は座屈し
ないし、さらには、細長の内蔵物38の端部にも負荷が
かからない。
【0077】本実施の形態は以下の効果を有する。高圧
蒸気滅菌後でも細長の内蔵物38が座屈しないので、細
長の内蔵物38に要求される機能(処置具挿脱・送気・
送水)に不具合が生じることがない。さらに、細長の内
蔵物38の端部にも負荷がかからないので、端部が破損
し水漏れ等の不具合の発生確率が減少する。
【0078】(第9の実施の形態)次に本発明の第9の
実施の形態を説明する。高圧蒸気滅菌後に、Rjac<
Rnacで、かつ高圧蒸気滅菌後に細長の内蔵物38が
可撓管部15に対してたるんだ状態になるように細長の
内蔵物38と可撓管部15を組み合わせる。
【0079】次に本実施の形態の作用を説明する。高圧
蒸気滅菌後は、Rjac<Rnacなので、細長の内蔵
物38がたるんでいなければ、可撓管部15が仮にRj
acで曲げられたら、細長の内蔵物38は容易に座屈し
てしまう。しかし、高圧蒸気滅菌後に、細長の内蔵物3
8が可撓管部15に対してたるみを有しているため、可
撓管部15が曲げられた際にもたるみが解除されること
により座屈が防止され、見かけ上Rjac≧Rnacと
同様の作用となる。
【0080】本実施の形態は以下の効果を有する。高圧
蒸気滅菌後でも細長の内蔵物38が座屈しないので、細
長の内蔵物38に要求される機能(処置具挿脱・送気・
送水)に不具合が生じることがない。
【0081】(第10の実施の形態)次に本発明の第1
0の実施の形態を説明する。図9(A)、図9(B)
は、第10の実施の形態を説明するための挿入部7の断
面図である。図9(A)は、高圧蒸気滅菌前の状態、も
しくは、高圧蒸気滅菌後でも細長の内蔵物38の直径が
大きくならない場合、すなわち、第10の実施の形態を
示しており、図9(B)は、高圧蒸気滅菌後に、細長の
内蔵物38の直径が大きくなってしまう場合、すなわ
ち、第10の実施の形態を満たさない従来の構成を示し
ている。
【0082】図9(A)では、挿入部7の断面の一例を
示し、可撓管部15の内部には、直径の異なる細長の内
蔵物38、38、38、38や、照明光伝送用繊維束4
7、47が内蔵されている。
【0083】図示したように、細長の内蔵物38同士
や、照明光伝送用繊維束47や画像伝送用ケーブル48
との間や、可撓管部15の内面、すなわち、螺旋間42
の内面との間には、隙間(クリアランス)が設けられて
いる。
【0084】図9(B)では、高圧蒸気滅菌後に図9
(A)ではあった細長の内蔵物38同士や、照明光伝送
用繊維束47や画像伝送用ケーブル48との間や可撓管
部15の内面、即ち、螺旋間42の内面との間の隙間が
なくなってしまっている。
【0085】これは、細長の内蔵物38の外径が高圧蒸
気滅菌の熱により大きくなってしまったり、細長の内蔵
物38が高圧蒸気滅菌の熱により長手方向に収縮し、そ
の収縮分だけ外径方向に太さが増したり、高圧蒸気滅菌
の湿度により可撓管部15の外皮樹脂44が水分を吸収
し膨潤し、その結果として可撓管部15自身の内径が縮
んだりと、様々な要因により隙間がなくなる。
【0086】これらの隙間がなくなるような変形は、一
度の高圧蒸気滅菌行程でも起こり得るし、高圧蒸気滅菌
行程の繰り返しでも起こり得る。以上のように、第10
の実施の形態は、高圧蒸気滅菌後でも、他の内蔵物との
間に隙間(クリアランス)を有するような細長の内蔵物
38によって構成される。
【0087】次に本実施の形態の作用を説明する。高圧
蒸気滅菌後でも、細長の内蔵物38と他の内蔵物や可撓
管部15の内面との間には隙間(クリアランス)がある
ので、細長の内蔵物38は他の内蔵物や可撓管部15の
内面に対して、長手方向に移動することができるので、
細長の内蔵物38が部分的や全体的に極度に突っ張った
りたるんだりした状態にはならない。
【0088】本実施の形態は以下の効果を有する。高圧
蒸気滅菌後でも、細長の内蔵物38は他の内蔵物や可撓
管部15の内面に対して、長手方向に移動することがで
きるので、可撓管部15が曲げられても、細長の内蔵物
38は座屈しない。
【0089】細長の内蔵物38が座屈しないので、細長
の内蔵物38に要求される機能(処置具挿脱・送気・送
水)に不具合が生じることがない。さらに、細長の内蔵
物38の端部にも負荷がかからないので、端部が破損し
水漏れ等の不具合の発生確率が減少する。
【0090】ところで、図10(A)に示すように内視
鏡2を掛ける内視鏡ハンガ51の支柱部分から内視鏡2
に対して冷却ガスを噴出させるようにしても良い。チュ
ーブ52により冷却ガスを内視鏡ハンガ51の中空の支
柱部分に供給し、図10(B)の拡大図に示すように噴
出孔51aから冷却ガスを噴出する。このようにする
と、高圧蒸気滅菌後に表面が熱くなった内視鏡2を短時
間で冷却することができる。
【0091】また、ビデオプロセッサ5等の外部装置に
温度センサ(熱電対)を設け、内視鏡2を接続する際に
温度を告知する手段を設けるようにしても良い。温度を
告知する告知手段としては、モニタ6で告知を表示する
ものでも良いし、音で知らせるものでも良いし、内視鏡
2本体に設けられた液晶画面に表示する等しても良い。
内視鏡2の外表面の温度を検出し、検査に使用できない
温度であれば、告知をする。
【0092】また、ビデオプロセッサ5や連結コード
9、又は、光源装置3の接続部に温度センサ(熱電対)
を設け、ビデオプロセッサ5との接続時に温度を告知す
る手段を設けるようにしても良い。温度を告知する手段
は、モニタ6に表示するものでも良いし、音で知らせる
ものでも良いし、内視鏡2本体に設けられた液晶画面に
表示する等しても良い。内視鏡2の外表面の温度を検出
し、検査に使用できない温度であれば告知をする また、内視鏡2の外表面の一部に、視認可能な温度識別
手段を設けるようにしても良い。視認可能な温度識別手
段は温度計や、温度により色が変わるシール(可逆性温
度インジケータ)等でも良い。可逆性温度インジケータ
は、約40℃を境として色が変色することが好ましい。
約40℃はタンパク質の変性温度以下であり、内視鏡2
が検査に使用できる温度を示している。
【0093】また、内視鏡2の外表面から視認可能な湿
度識別手段を設けるようにしても良い。視認可能な湿度
識別手段は、湿度計や、湿度により色が変わるシール
(可逆性湿度インジケータ等でも良い。外表面の一部を
ガラス張りにし、そこから見える位置(内視鏡2の内
部)に湿度識別手段を配置する。これにより内視鏡2の
内部の異常湿度を外部より知ることができる。
【0094】また、内視鏡2内部の湿気除去を目的とし
て、乾燥用ガスを内視鏡2内部に注入するようにしても
良い。乾燥用ガスには、内視鏡2の冷却の役目も兼ねさ
せるようにしても良い。
【0095】また、リークテスタ(内視鏡2の漏水検査
装置)に内視鏡2内部の湿気除去を目的とした乾燥 手
段を設けるようにしても良い。乾燥手段は、例えば湿気
を吸引してしまう吸引ポンプの様なもの。これにより、
リークテスト終了と同時に内視鏡2内部の乾燥が完了す
る。
【0096】また、リークテスタ(内視鏡2の漏水検査
装置)に内視鏡2内部の湿度を検出する湿度検出手段を
設けるようにしても良い。リークテストと同時に内視鏡
2内部の湿度を検出し、異常湿度を検出した場合にすぐ
に認識ができるように、警告を発する手段も設けておく
と良い。警告を発する手段は、例えば音や光でする。ま
た、図11(A)は内視鏡2の挿入部7を極度に小さく
丸めることなく収容ができるピールパック56を示す。
このピールパック56における挿入部7の入る部分は、
規定のゆるやかなR形状に形成されており、熱溶着部5
6aで熱溶着される。
【0097】このピールパック56のサイズは図11
(B)に示すトレイ35のサイズ(縦、横が例えばx、
y)に収納できるように縦、横がほぼx、yとなってい
る。図示しないが高さ方向のサイズもトレイ35に収納
できる。
【0098】図11(A)の代わりに図11(C)及び
図11(D)に示すようにピールパック56のサイズと
して、そのチューブ形状の幅Wを、内視鏡2の挿入部7
の最小曲げ半径がRjである時、W<2Rjとなるよう
に、Wを設定しても良い。この場合には、図11(C)
のように挿入部7が曲げられていないと、挿入できる
が、図11(D)に示すように、挿入部7が曲げられた
状態では収納できないようになる。
【0099】また、図12に示すように挿入部7のみを
覆うようなピールパック57にしても良い。このピール
パック57は、操作部8や折れ止め部材12、処置具挿
入口32等、内視鏡ハンガ58に干渉しない位置に端部
を設けている。ピールパック57の端部のシール構造
は、操作部8や折れ止め部材12の場合は、ゴム59に
よる締付(図12(A)参照)、処置具挿入口32の場
合は糸状部材60を引っ掛ける(図12(B)参照)な
どがある。このようにした場合、簡便な作業でピールパ
ック57を挿入部7に被せることができる。
【0100】図13(A)は内視鏡ハンガに保持するこ
とのできるピールパック61を示す。内視鏡ハンガに掛
かる部分には開口部が設けてあり、その開口部を内視鏡
ハンガに掛ける。
【0101】この場合、開口部は、高圧蒸気滅菌時には
閉塞しており、滅菌後、内視鏡ハンガに掛ける際に開口
を開けることができるものにしている。例えば、図13
(A)のA矢視図として図13(B)に示すように×字
状に切れ目61aが入っており、この切れ目61aは、
内視鏡ハンガに取り付けようとすると切れ目が裂け、図
13(C)に示すような開口部となる。
【0102】また、図13(D)に示すように内視鏡ハ
ンガに掛かる部分を軟質フィルム61bで形成してもよ
い。この軟質フィルム61b部分は内視鏡ハンガに取り
付けようとすると軟質フィルム61b自身が裂け、図1
3(E)に示すような開口部となる。
【0103】図14はフック62に掛けることが可能な
ループ部63aを有するピールパック63を示す。図1
4(A)に示すように内視鏡2を収納したピールパック
63の上端付近にはループ部63aが設けてあり、図1
4(B)に示すようにフック62に掛けて保持できるよ
うにしている。
【0104】次に図15を参照して高圧蒸気滅菌の温度
で熱溶着する溶着部を有するピールパックを説明する。
図15(A)に示すように高圧蒸気滅菌装置に投入する
前に、トレイ35にピールパック形成用の下側シート6
5aを敷いてその上に内視鏡2を置く。そして、この内
視鏡2の上から図15(B)に示すようにピールパック
形成用の上側シート65bを被せる。
【0105】この上側シート65bには内視鏡2を囲む
ように熱用着部66が四角枠状に形成されている。
【0106】そして、このようにしたトレイ35を高圧
蒸気滅菌装置に投入して、高圧蒸気滅菌を行う。高圧蒸
気滅菌処理後には下側シート65aと上側シート65b
とは熱用着部66で熱溶着されて図15(C)のように
なる(図15(C)及び(D)ではトレイ35は省
略)。図15(C)は平面図で示しており、横から見る
と図15(D)に示すようようになり、内視鏡2は下側
シート65aと上側シート65bとが熱用着部66で熱
溶着されたピールパック65に封入(パック)された状
態になる。従って、高圧蒸気滅菌前に、熱溶着する手間
を省ける。
【0107】なお、トレイ35の下部には底があり、蓋
部材36がメッシュ部材から成る収納ケース34にして
も良い。上からは手で触れないので汚染が防止され、衛
生的となる。また、トレイ35の下部には底があり、ト
レイ35の側面がメッシュ部材から成る収納ケース34
にしても良い。上からの汚物落下による汚染も防止で
き、かつ、収納ケース34を積み重ねても通気性が良
い。
【0108】また、積み重ね式の収納ケース34で、高
さHを、内視鏡2の最大厚みhと略同一としても良い。
内視鏡2の最大厚みhは、一般的な内視鏡2では湾曲操
作ノブ30の位置で、約100mm程度である。
【0109】図16(A)は内視鏡2の挿入部7が一定
の形状に保たれないよう(曲がり癖防止)、変位する手
段を具備するトレイ35を示す。ここではトレイ35で
説明するが、高圧蒸気滅菌装置に変位する手段を具備し
ても良い。
【0110】図16(A)に示すように、変位する手段
としては、挿入部7を保持する挿入部規制部をバイメタ
ル67により形成している。バイメタル67の一端は固
定部68で固定されている。このバイメタル67による
働きを図16(B)〜(D)に示す。
【0111】16(B)に示すように常温時にはバイメ
タル67は直線状である。高圧蒸気滅菌の加圧行程温度
付近に近づくと、図16(C)に示すようにバイメタル
67は変形する。
【0112】また、温度が下がって常温時に戻ると、図
16(D)に示すようにバイメタル67は再び直線状で
なる。
【0113】樹脂チューブが、高圧蒸気滅菌後に収縮力
により収縮変形しないような部材を挿入部7の内部に併
設しても良い。併設する部材としては、スタイレット、
鉗子起上パイプ、可撓管部15、等である。具体的に
は、パイプ部材、ワイヤ部材、撚線ワイヤ部材、コイル
部材、等である。
【0114】なお、高圧蒸気減菌時に樹脂チューブが収
縮する際の収縮力によって、高圧蒸気滅菌後に湾曲部1
6が変位しないように湾曲管を設定しても良い。設定方
法は、湾曲部ゴムの締め付け率、湾曲部の網状部材の張
り量、関節、リベット、等による。こうすることによ
り、高圧蒸気滅菌時に可撓管部15が収縮せず、湾曲部
16も変位しないので、物理的に樹脂チューブが縮む事
ができない。
【0115】図17は内蔵物38としてチャンネルを形
成するチャンネル用樹脂チューブの一端の固定手段(保
持手段)を示す。この固定手段は、長手方向の位置が調
節可能であるようにして固定(保持)する。具体的に
は、チャンネル用樹脂チューブの後端は分岐管路41の
前端に嵌合し、この分岐管路41の分岐した一方の管路
後端にはチューブ46の前端が嵌合し、分岐した他方の
管路後端には処置具挿入口32に連通する挿入口接続管
路32aに接続されている。
【0116】また、分岐管路41は接続部材40を介し
て接続管39で保持されている。この場合、図17
(A)のB矢視の図17(B)に示すように接続部材4
0は接続管39の長手方向(図17(A)で左右方向)
に沿って設けた溝39aにレール部40aが収納されて
長手方向の位置が移動自在で接続管39で保持されてい
る。
【0117】このように内蔵物38としての樹脂チュー
ブの一端の固定手段として、分岐管路41を操作部8に
対して、その長手方向にスライド可能に保持するように
している。こうすることにより、樹脂チューブが仮に熱
で収縮等したとしても、分岐管路41がスライドし、そ
の結果として樹脂チューブは突っ張ることがない。
【0118】以上はチャンネルについて説明したが、必
ずしもチャンネルである必要はなく、送気や送水を目的
とするチューブであっても良い。また、スライド可能な
部材は必ずしも分岐管路41である必要はない。要は長
手方向に移動可能な部材により構成すれば良い。
【0119】なお、嵌合部のシール部分(Oリングやパ
ッキン等でシールされた部分)からの蒸気透過量は、挿
入部7の外皮樹脂44を通しての蒸気透過量よりも小さ
く構成しても良い。これは、挿入部7は挿入性を最優先
し、他の部分は確実な蒸気侵入の防止を優先するという
考えにもとづく。
【0120】また、嵌合部のシール部分からの蒸気透過
量は、挿入部7の外皮樹脂44を通しての蒸気透過量よ
りも大きく構成しても良い。これは、乾燥行程におい
て、挿入部7の内部からの蒸気放出を促進させ、特に先
端部17や電気コネクタ部11など内視鏡2内部の乾燥
性を向上させ、湿気の蓄積を防止することを優先すると
いう考えに基づく。
【0121】なお、先端部17の外表面に露出した対物
レンズや照明レンズの破損の防止を目的として、滅菌用
収納ケース34の硬度を、対物レンズや照明レンズの硬
度よりも軟らかくしても良い。また、高圧蒸気滅菌可能
な内視鏡2を、光源装置3、ビデオプロセッサ5と接続
して使用する際、同一の光源装置3、ビデオプロセッサ
5と接続される高圧蒸気滅菌非対応であり前記内視鏡2
と同一の体内部位を観察する内視鏡2を接続する場合よ
りも、観察像の明るさを明るく設定しても良い。これ
は、高圧蒸気滅菌行程により照明レンズが曇ったとして
も明るさが確保され、高圧蒸気滅菌非対応の内視鏡2で
観察した場合と同じ明るさになる。
【0122】また、高圧蒸気滅菌直後の内視鏡2の挿入
部7を把持する為の、高圧蒸気滅菌が可能な挿入部把持
具を使用しても良い。高圧蒸気滅菌直後の熱い挿入部7
を安全に把持することができ、かつ、把持具自身が高圧
蒸気滅菌可能なので、衛生的である。
【0123】なお、高圧蒸気滅菌可能な内視鏡2の外表
面を、ピールパックの熱溶着部の溶着温度よりも高い耐
熱温度を有する樹脂材料にて形成しても良い。熱溶着時
に誤って外表面に熱溶着する機器が触れてしまっても、
内視鏡2の外表面は変形することはない。
【0124】また、シール部材(Oリングやパッキン)
を介して接合される異種材料の接続部分を、高圧蒸気滅
菌時の温度条件における熱膨張率の違いにより互いに離
れないように、熱膨張率を考慮して材質を設定しても良
い。なるべく同程度の熱膨張率の異種材料を組み合わせ
て使用するか、もしくは、熱膨張率が異なる場合でも、
シール部材がつぶされる方向の変形になるような異種材
料の組み合わせとする。
【0125】図18(A)及び(B)は、挿入部7の断
面図を示す。図18(A)は高圧蒸気滅菌前の状態、図
18(B)は高圧蒸気滅菌後の状態を示している。先端
部17には金属管37が固定されている。さらに、先端
部17には湾曲部16を介し、可撓管部15が接続され
ている。金属管37は、細長の内蔵物38が固定されて
おり、可撓管部15の内部に挿通されている。可撓管部
15の反対側の端部には、接続管39が固定されてお
り、接続部材40を介して、分岐管路41が固定されて
いる。
【0126】一方、分岐管路41には、伸縮自在の蛇腹
部材45が接続されており、さらに蛇腹部材45と細長
の内蔵物38の反対側の端部が接続されている。さら
に、分岐管路41には、処置具挿入口32や、操作部8
内へ導かれるチューブ46が接続されている。
【0127】以上より、可撓管15と細長の内蔵物38
は、間接的に固定された構成となっている。もちろん、
細長の内蔵物38としては、図示したような処置具の挿
通管路の他に、送気や送水を行う為の管路であってもよ
いし、それ以外の目的の管路であってもよい。
【0128】なお図18(A)と図18(B)には細長
の内蔵物38と分岐管路41の間に蛇腹部材45が取り
付けられているが、蛇腹部材45は細長の内蔵物38と
金属管37の間にあってもよいし、その両方にあっても
よい。
【0129】次にその作用を説明する。高圧蒸気滅菌後
に細長の内蔵物38が縮んだ場合には、蛇腹部材45が
伸び、さらに可撓管部15が曲げ限界曲率半径jacで
曲げられた際にも、さらに蛇腹部材45が伸びるので、
細長の内蔵物38は座屈しない。
【0130】本構造は以下の効果を有する。高圧蒸気滅
菌後でも細長の内蔵物38が座屈しないので、細長の内
蔵物38に要求される機能(処置具挿脱・送気・送水)
に不具合が生じることがない。
【0131】図18(A)及び(B)の構造において、
蛇腹部材45と細長の内蔵物38を一体的に成形しても
良い。その場合、蛇腹部材45に相当する蛇腹部を一体
に成形する位置は、分岐管路41近傍になるようにして
もよいし、金属管37近傍になるようにしてもよいし、
その中間であってもよい。
【0132】この場合には以下の効果を有する。図18
(A)及び(B)の構造の場合の効果に加えて、蛇腹部
を細長の内蔵物38と一体的に成形できるので、組み立
ての手間が省けて、効率的である。また、蛇腹部材45
と細長の内蔵物38の間に物理的な接合部がなくなるの
で、水漏れ等の不具合の発生確率が減少する。
【0133】[付記] 1.可撓性を有し、細長の内蔵物を内蔵した可撓管部を
備えた軟性の挿入部を有する内視鏡において、高圧蒸気
滅菌後におけるその曲率半径以下にして曲げると、細長
の内蔵物が座屈してしまう細長の内蔵物の曲げ限界曲率
半径が高圧蒸気滅菌後におけるその曲率半径以下にして
曲げると、可撓管部が座屈してしまう可撓管部の曲げ限
界曲率半径より小さいか同じとなるようにしたことを特
徴とする内視鏡。
【0134】2.高圧蒸気滅菌後の細長の内蔵物の曲げ
限界曲率半径が、高圧蒸気滅菌前の可撓管部の曲げ限界
曲率半径と高圧蒸気滅菌後の可撓管部の曲げ限界曲率半
径のうち小さい方より、小さいか同じであることを特徴
とする付記1記載の内視鏡。 3.高圧蒸気滅菌前の可撓管部の曲げ限界曲率半径より
も、高圧蒸気滅菌後の可撓管部の曲げ限界曲率半径の方
が小さいことを特徴とする付記1記載の内視鏡。 (付記1〜付記3の作用)高圧蒸気滅菌後に可撓管部を
その曲げ限界曲率半径まで曲げたとしても、細長の内蔵
物は座屈しない。
【0135】4.高圧蒸気滅菌後に、細長の内蔵物が可
撓管部に対して相対的にたるんだ状態になっている付記
1記載の内視鏡。 (付記4の作用)高圧蒸気滅菌後に細長の内蔵物が可撓
管部に対して相対的にたるんでいるので、高圧蒸気滅菌
後に可撓管部をその曲げ限界曲率半径まで曲げたとして
も、細長の内蔵物はたるみが解除されるだけで座屈はし
ない。
【0136】5.長手方向の各部において、曲げ限界曲
率半径が異なる可撓管部を使用する場合においてその各
部において、細長の内蔵物の曲げ限界曲率半径を可撓管
部の曲げ限界曲率半径以下にしたことを特徴とする付記
1記載の内視鏡。 6.長手方向の各部において、曲げ限界曲率半径が異な
る細長の内蔵物を使用した付記5記載の内視鏡。 (付記5、付記6の作用)長手方向の各部において、高
圧蒸気滅菌後に可撓管部をその各部の曲げ限界曲率半径
まで曲げたとしても、細長の内蔵物は座屈しない。
【0137】7.高圧蒸気滅菌後でも、細長の内蔵物が
可撓管の内面や他の内蔵物に対して隙間(クリアラン
ス)を有しており、長手方向に移動可能であることを特
徴とする内視鏡。 (付記7の目的)高圧蒸気滅菌後でも、細長の内蔵物が
可撓管部内面や他の内蔵物に対して隙間(クリアラン
ス)を有しており、長手方向に移動可能な為、可撓管部
が曲げられても細長の内蔵物が座屈しないような内視鏡
を提供することである。 (付記7の作用)高圧蒸気滅菌後でも、細長の内蔵物が
可撓管部の内面や他の内蔵物に対して隙間(クリアラン
ス)を有しており、長手方向に移動可能なので、細長の
内蔵物は座屈しない。
【0138】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、可
撓性を有し、細長の内蔵物を内蔵した可撓管部を備えた
軟性の挿入部を有する内視鏡において、高圧蒸気滅菌後
におけるその曲率半径以下にして曲げると、細長の内蔵
物が座屈してしまう細長の内蔵物の曲げ限界曲率半径が
高圧蒸気滅菌後におけるその曲率半径以下にして曲げる
と、可撓管部が座屈してしまう可撓管部の曲げ限界曲率
半径より小さいか同じとなるようにしているので、可撓
管部が座屈する以上に小さい曲率半径で曲げない限り、
細長の内蔵物が座屈しないようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を備えた内視鏡装置
の構成を示す図。
【図2】内視鏡の可撓管部の構造を示す断面図。
【図3】細長の内蔵物の構造を示す断面図。
【図4】可撓管部の曲げ限界曲率半径を示す図。
【図5】細長の内蔵物の曲げ限界曲率半径を示す図。
【図6】本発明の第4の実施の形態における可撓管部を
湾曲した様子を示す説明図。
【図7】本発明の第5の実施の形態における可撓管部と
細長の内蔵物の曲げ限界曲率半径の時間に対する変化の
様子を示す図。
【図8】内視鏡検査時から高圧蒸気滅菌行程、さらに次
回の内視鏡検査に使用される可撓管部と細長の内蔵物の
曲げ限界曲率半径の変化と、内視鏡が置かれる環境温度
の変化の例を示す図。
【図9】本発明の第10の実施の形態における挿入部の
断面構造を従来例と比較した場合で示す図。
【図10】内視鏡ハンガによって保持される内視鏡に対
し冷却ガスを吹き付ける機構を設けた説明図。
【図11】内視鏡の挿入部を極度に小さく丸めることな
く収納できる構造にしたピールパック等の説明図。
【図12】内視鏡の挿入部を覆うピールパックを示す
図。
【図13】内視鏡ハンガに保持することができるピール
パックの説明図。
【図14】フックに掛けることができるピールパックの
説明図。
【図15】高圧蒸気滅菌の際の温度で熱溶着する溶着部
を有するピールパックの説明図。
【図16】挿入部の曲がり癖を防止する手段を設けたト
レイの説明図。
【図17】内蔵物としてのチャンネル用樹脂チューブの
後端側の固定手段を示す図。
【図18】挿入部の主要部の構造を示す断面図。
【符号の説明】
1…内視鏡装置 2…内視鏡 7…挿入部 8…操作部 9…連結コード 10…コネクタ部 15…可撓管部 34…収納ケース 35…トレイ 36…蓋部材 38…細長の内蔵物 42…螺旋管 43…網状管 44…外皮樹脂 Rjo…高圧蒸気滅菌前の可撓管部の曲げ限界曲率半径 Rjac…高圧蒸気滅菌後の可撓管部の曲げ限界曲率半
径 Rno…高圧蒸気滅菌前の細長の内蔵物の曲げ限界曲率
半径 Rnac…高圧蒸気滅菌後の細長の内蔵物の曲げ限界曲
率半径
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年10月23日(2000.10.
23)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0129
【補正方法】変更
【補正内容】
【0129】次にその作用を説明する。高圧蒸気滅菌後
に細長の内蔵物38が縮んだ場合には、蛇腹部材45が
伸び、さらに可撓管部15が曲げ限界曲率半径jac
で曲げられた際にも、さらに蛇腹部材45が伸びるの
で、細長の内蔵物38は座屈しない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性を有し、細長の内蔵物を内蔵した
    可撓管部を備えた軟性の挿入部を有する内視鏡におい
    て、 高圧蒸気滅菌後におけるその曲率半径以下にして曲げる
    と、細長の内蔵物が座屈してしまう細長の内蔵物の曲げ
    限界曲率半径が高圧蒸気滅菌後におけるその曲率半径以
    下にして曲げると、可撓管部が座屈してしまう可撓管部
    の曲げ限界曲率半径より小さいか同じとなるようにした
    ことを特徴とする内視鏡。
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