JPH05337081A - 内視鏡滅菌用ケース - Google Patents

内視鏡滅菌用ケース

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JPH05337081A
JPH05337081A JP4150926A JP15092692A JPH05337081A JP H05337081 A JPH05337081 A JP H05337081A JP 4150926 A JP4150926 A JP 4150926A JP 15092692 A JP15092692 A JP 15092692A JP H05337081 A JPH05337081 A JP H05337081A
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JP
Japan
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endoscope
sterilization
steam
case
pressure
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JP4150926A
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English (en)
Inventor
Keiichi Arai
敬一 荒井
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】内視鏡を収納した状態で高圧蒸気滅菌を可能と
すると共に、滅菌状態を保持したまま移動・保管をも可
能にする滅菌用ケースを提供する。 【構成】内視鏡滅菌用ケース1には、この内視鏡滅菌用
ケース1に出し入れ自在で蒸気透過性を有する棚2と、
この棚2に収容される内視鏡のアングル部を挿通する内
径を有し滅菌機内が引圧時に内視鏡のアングル部の外装
に密着するように内径部が変形するように形成された両
端が開口すると共に内視鏡のアングル部の長さよりやや
長めに形成され筒状の保護体3と、蒸気は通すが細菌は
通さないように形成されている、例えば、紙や化学合成
繊維からなる交換自在な蒸気浸透部材4であるフィルタ
と、内視鏡滅菌用ケース1の内部を密閉するためのドア
5と、内視鏡の付帯品や処置具などの小物を置くための
小物保管用棚6などにより構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内視鏡を高圧蒸気滅菌
すると共に保管する内視鏡滅菌用ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、細長の挿入部を体腔内に挿入
することにより、体腔内臓器などを観察したり、必要に
応じて処置具チャンネル内に挿通した処置具を用いて各
種治療処置のできる医療用の内視鏡が広く利用されてい
る。また、工業分野においても、ボイラ,タービン,エ
ンジン,化学プラントなどの内部の傷や腐蝕などを観察
し検査することのできる工業用内視鏡が広く利用されて
いる。
【0003】しかし、前記医療用の内視鏡は、体腔内や
血管内に挿入するので内視鏡に細菌が付着していると、
この細菌が体内に進入して感染を起こす虞がある。従っ
て、前記医療用内視鏡は、使用前に必ず滅菌処理を行な
っていた。一般的な滅菌処理としては、消毒液に内視鏡
を浸漬し水切り後にエチレンオキサイドガス(以下EO
Gと略記)を用いてガス滅菌を行っていた。
【0004】例えば、特願平3−241761号公報に
は内視鏡を内視鏡洗滌消毒用ケースに収納すると共に、
この内視鏡洗滌消毒用ケースを前記内視鏡に付着した細
菌を遮断し滅菌ガスを浸透することのできる内視鏡滅菌
用ケースに収納した。そして、この収納状態でガス滅菌
を行うと共に、この滅菌済みの内視鏡滅菌用ケース及び
前記内視鏡洗滌消毒用ケースを内視鏡保管庫に収容する
内視鏡用保守システムが示されている。
【0005】また、実公昭64−6801号公報には内
視鏡を保持する枠と前記内視鏡の湾曲部の先端に位置す
るアングル部の弾性材カバーの内圧の上昇による破裂を
防止する通気孔を複数有する交換可能な保護体とを備え
た内視鏡の破裂防止容器が示されている。
【0006】さらに、実公昭63−23045号公報に
は内視鏡の湾曲部の先端に位置するアングル部の弾性材
カバーの内圧の上昇による破裂を防止するために前記湾
曲部のアングル部を合成樹脂の帯状の板で巻くようにし
て保護する内視鏡可撓部の破裂防止管が示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
願平3−241761号公報に示す内視鏡用保守システ
ムでは、内視鏡を収納した内視鏡洗滌消毒用ケースの内
視鏡滅菌用ケースや内視鏡保管庫への移し換えが面倒で
あった。また、実公昭64−6801号公報に示す内視
鏡の破裂防止容器は、保護体の熱伝導性を低くして形成
するなどEOG滅菌用に構成されていることから高温蒸
気がアングル部に当たり難く高圧蒸気滅菌を行うには滅
菌能力が劣る点が問題となっていた。さらに、実公昭6
3−23045号公報に示す内視鏡可撓部の破裂防止管
では、内視鏡可撓部への保護体の挿着が面倒であり、且
つ、保護体を装着した可撓部に高圧蒸気が当たり難いこ
とが問題となっていた。
【0008】一方、近年の環境保全の強い要請から人体
にとって有毒なガスを用いて行う滅菌手段であるEOG
滅菌よりも高圧下で蒸気を用いて滅菌を行う高圧蒸気滅
菌に対するニーズが高まっている。また、高圧蒸気滅菌
は、前記EOG滅菌の所用時間が2〜8時間必要なのに
比べて、滅菌所用時間が早いもので15分、長いもので
も60分程度で滅菌効果を得ることができることから症
例間に滅菌作業を行うことができるという利点がある。
すなわち、感染防止のために高価な内視鏡を症例数分用
意することなく症例間での滅菌による使い回し運用が可
能となるので経済性に優れると共に、ほとんどの病院に
高圧蒸気滅菌装置が備えられているという利点もある。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、内視鏡を収納した状態で高圧蒸気滅菌を可能とする
と共に、滅菌状態を保持したまま移動・保管をも可能に
する滅菌用ケースを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による内視鏡滅菌
用ケースは、内視鏡を収納し、前記内視鏡を収納した状
態で高圧蒸気滅菌を行なうと共に保管する内視鏡滅菌用
ケースにおいて、高圧蒸気滅菌を行う蒸気を透過する一
方細菌を遮断する蒸気浸透部材と、前記内視鏡のアング
ル部を被覆する弾性材カバーの滅菌環境真空圧下での膨
張による破裂を防止する保護体とを具備する
【0011】
【作用】この構成で、内視鏡滅菌用ケースに収納されて
いる内視鏡は、前記内視鏡滅菌用ケース内に浸透してく
る高圧蒸気によって滅菌される。また、内視鏡アングル
部の弾性材カバーは、滅菌環境真空圧下で膨張しようと
するが保護体によって膨張を防止されている。さらに、
滅菌終了後の内視鏡は、滅菌状態で保管される。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1ないし図3は本発明の一実施例に係り、図1
は内視鏡滅菌用ケースの概略構成を示す斜視図であり、
図2は内視鏡滅菌用ケースの棚えの内視鏡の収容状態を
示す説明図であり、図3は保護体の他の形状を示す説明
図である。
【0013】図1に示すように内視鏡滅菌用ケース1に
は、この内視鏡滅菌用ケース1に出し入れ自在で蒸気透
過性を有する棚2と、この棚2に収容される内視鏡のア
ングル部を挿通する内径を有し滅菌機内が引圧時にアン
グル部の外装に密着するように内径部が変形するように
形成されている保護体3と、蒸気は通すが細菌は通さな
いように形成されている、例えば、紙や化学合成繊維か
らなる交換自在な蒸気浸透部材4であるフィルタと、内
視鏡滅菌用ケース1の内部を密閉するためのドア5と、
内視鏡の付帯品や処置具などの小物を置くための小物保
管用棚6などにより構成されている。なお、詳細図に示
すように前記保護体3は、両端の開口した筒状の剛体部
3aの内側面に耐熱性及び高圧蒸気耐性を有する、例え
ば、フッ素ゴム中に空気の入ったバルーン部3bを接着
固定して形成している。このとき、前記バルーン部3b
の内径は、滅菌機内の圧力が大気圧以上のときアングル
部7aの外径よりやや大きくなるように設定し、滅菌機
内の圧力が真空圧下のとき内外の圧力差により中心軸側
に膨張して、前記アングル部7aの外径より若干小さい
内径となるように、ゴム部材の硬さ・肉厚・バルーン部
3bの内圧などを設定している。そして、前記保護体3
は、アングル部7aの長さよりやや長く形成され、前記
棚2に着脱自在に固定されている。また、前記棚2には
前記内視鏡を固定支持するための支持体2aが配設され
ている。さらに、前記内視鏡滅菌用ケース1の大きさ
は、市販のカートローディングタイプの高圧蒸気滅菌機
に収容できる大きさであり、内視鏡滅菌用ケース1及び
棚2の材料は耐熱性を有し、熱伝導性が高くしかも熱容
量の小さい金属材料などで形成されている。
【0014】上述のように構成されている内視鏡滅菌用
ケース1の作用を説明する。図2に示すように診断、或
いは、処置などに使用された使用済みの内視鏡7は、洗
浄し水切り後に防水キャプなどを装着してから予め取り
出しておいた棚2の保護体3に内視鏡7のアングル部7
aを挿通させると共に、棚2に配設されている支持体2
aに内視鏡7の操作部7bを支持する。そして、この棚
2を内視鏡滅菌用ケース1に取り付けてドア5を閉め
て、中央材料室や滅菌室などに設けられている高圧蒸気
滅菌機内に移動して高圧蒸気滅菌処理を行なう。
【0015】ここで内視鏡滅菌用ケース1の高圧蒸気滅
菌の概略工程を説明する。前記内視鏡滅菌用ケース1を
収容した高圧蒸気滅菌機は、例えば、プレバキューム型
の滅菌機であり、滅菌機内を予め加熱しておいてから排
気工程に移るようになっている。排気行程では、数回の
加圧及び減圧を繰り返して滅菌機内部の空気を排気して
真空圧に到達させる。そして、滅菌行程に移行するため
に、前記滅菌機内に1.0〜2.0Kg/cm2(ケース圧)
の蒸気を急激に注入すると共に、機内温度を設定値(1
21℃〜134℃)にして、所定時間(3分以上〜20
分の間)滅菌処理を行う。そして、滅菌処理終了は、滅
菌機内の蒸気の排出を行なって滅菌機内を再び真空圧に
すると共に、乾燥工程に移行するために滅菌機内を所定
温度(60℃〜100℃)に設定して所定時間(10分
〜30分)加熱真空乾燥を行う。全ての工程を終了する
と高圧蒸気滅菌機のドアが開けられ、内視鏡7を収納し
た内視鏡滅菌用ケース1をそのままの状態で保管場所ま
で移動する。このとき、内視鏡滅菌用ケース内に収納さ
れている内視鏡7は、外部と接触することがないので滅
菌状態を保持して移動することができる。
【0016】上述の工程で滅菌処理が行われるとき排気
工程の前に予め滅菌機内が予熱されていることから、内
視鏡滅菌用ケース内や内視鏡7及び棚2などは完全に乾
燥した状態となっているので、滅菌行程で高圧蒸気が注
入されたときに内視鏡滅菌用ケース内の内視鏡7及び棚
2などの全ての部分に高圧蒸気が速やかに行き渡たって
滅菌処理が行なわれる。さらに、内視鏡7の操作部7b
を支持する支持体2aも内視鏡7を必要最小限の接触面
と数量で支持する一方、内視鏡7の下面側が棚2と密着
しないように、例えば、棚2に網線を波状に凹凸させて
設けることによって内視鏡7を点当たりで支持して確実
に蒸気が当たるようにしている。
【0017】また、高圧蒸気滅菌機内に内視鏡7を収容
する前にアングル部7aを保護体3に挿通させておくこ
とによって排気行程,排蒸・乾燥工程などで滅菌機内の
圧力が真空圧になったとき、バルーン部3bは、剛体部
3aに接着されているので長さ方向を変化させることな
く内外圧力差により中心軸側へ膨張する。一方、内視鏡
7のアングル部7aの弾性材カバーは、内視鏡7の内外
圧力差によって膨らんでいくが、ある時点で前記バルー
ン部3bと密着する。このとき、バルーン部3bの膨張
力は、弾性材カバーの膨張力に抗して膨張する。さら
に、滅菌行程のときは圧力が上がることにより、内視鏡
7の弾性材カバーが収縮することによってアングル部4
の外径が元の状態に戻ると共に、保護体3のバルーン部
3bも収縮して元の内径になるので、保護体3の内径と
アングル部7aの外径との間に隙間が生じて弾性材カバ
ーに付着した細菌に高圧蒸気が当たって滅菌消毒するこ
とができるようになっている。なお、前記滅菌条件であ
る温度・圧力・時間などは自由に設定することができる
ので上述の範囲に限定されるものではない。
【0018】このように、蒸気浸透部材4を内視鏡滅菌
用ケース1の6面全部に配設すると共に、内視鏡滅菌用
ケース1及び棚2を通気性がよく熱伝導性の高い材料で
形成することによって、給蒸時には熱は内視鏡7に伝わ
り易く排蒸時には蒸気が逃げ易く冷め易いので、乾燥工
程後すぐに移動が可能であると共に、内視鏡7を内視鏡
滅菌用ケース1から取り出してすぐに使用することがで
きる。また、使用済みの内視鏡7は、例えば、洗浄、消
毒、水切り乾燥した後に予め内視鏡滅菌用ケース1から
取り出して置いた棚2に支持固定することができるので
作業性が向上する。さらに、この棚2を一度内視鏡滅菌
用ケース1に取り付けてしまえば途中の移し換えを行う
ことなく高圧蒸気滅菌をすることができると共に、滅菌
状態を保持した状態で移動・保管ができる。従って、症
例間や緊急に内視鏡を使用したいときに対応することが
できると共に、移し換えが少ないことにより、内視鏡を
損傷することが少なくなるので内視鏡の寿命を延ばすこ
とができる。なお、落下菌や浮遊菌は、内視鏡滅菌用ケ
ース1のドア5を開けない限り浸入が防止されているの
で次の使用時まで滅菌状態で保管することができ、例え
ば、一度もドア5を開けなければ約6ヶ間滅菌状態を保
持することができるようになっている。なお、蒸気浸透
部材4は、交換可能であるので目詰まりしたときなどに
は速やかに交換することができる。
【0019】一方、内視鏡7のアングル部7aを保護体
3で覆うことによって真空圧下での弾性材カバーの破裂
を防止しているので滅菌工程で高圧蒸気が内視鏡内に浸
入してその機能を破壊損傷してしまう事故を防ぐので内
視鏡の防水状態を維持することができる。また、滅菌時
にはアングル部7aの外径と保護体3の内径の間に充分
な隙間が空くので高温の高圧蒸気がすみずみまで行き渡
り内視鏡7の弾性材カバーについた細菌をも確実に滅菌
することができる。また、保護体3の内径が変化するこ
とによってアングル部7aの外径が多少異なっても汎用
性があるので保護体3の種類を少なくすることができ
る。さらに、内視鏡のアングル部と接触する保護体の内
周面を合成樹脂部材を使用する代わりにゴム部材を用い
て形成することによって、内視鏡のアングル部4を挿入
する際に強度的に劣る弾性材カバーを傷つけることがな
くなる。
【0020】なお、内視鏡滅菌用ケース1の底面に、例
えば、4つのブレーキ付キャスターを回転自在となるよ
うに取り付けることによって病院内の汚染区域から準清
潔区域への移動や準清潔区域から清潔区域への移動など
をスムースに行うことができると共に、保管を容易に行
うことができる。
【0021】ところで、滅菌環境真空圧下で前記内視鏡
の弾性材カバーが内外圧差が基因して破裂して防水状態
を損失しないように前記内視鏡のアングル部を覆う保護
体は以下のように形成することができる。図3の(a)
に示すように保護体3は、剛体部3aの内側面に配設さ
れているバルーン部3bの内周面を波状に形成すること
によって、アングル部7aの弾性材カバーとの接触面積
を減じて蒸気の透過性をより高いものにして滅菌の確実
性を増大させるように構成している。また、図の(b)
は、内視鏡7の種類によってアングル部7aの外径が異
なっても対応することのできるように保護体3を帯状に
形成している。そして、この保護体3をアングル部7a
に巻き付けてマジックテープで固定して使用する。前記
帯状の保護体3は、例えば、2種類のゴム部材を貼り合
わせて構成することによって柔軟性を有する一方軸方向
への変形がないように、外側には伸縮性の少ない第1の
ゴム部材3cが用いられ、内側には伸縮性の大きい第2
のゴム部材3dが用いられている。なお、帯状の保護体
3がアングル部7aと密着しないように前記内側の第2
のゴム部材3dには複数の突起部3eが設けられてい
る。さらに、図の(c)に示すように保護体3の剛体部
3aを熱伝導性の高い剛体で形成すると共に、この剛体
部3aに多数の通気孔3fを設ける一方、この剛体部3
aの内周面に複数の棒状のバルーン部3bを接着固定し
ている。このように構成することによって蒸気透過性が
さらに向上すると共に、高温の蒸気が通過しやすくな
る。なお、通気孔3fの代わりに網状の筒体で保護体3
を形成したり、バルーン部3bの表面とアングル部7a
との接触面をさらに少なくすることによって効果的に滅
菌することができる。
【0022】図4は本実施例の第1の変形例に係る概略
構成を示す斜視図である。本実施例の内視鏡滅菌用ケー
ス10は、この内視鏡滅菌用ケース本体内の上部に横渡
しに熱伝導性の高い蒸気透過性を有する棚板11を設け
ている。なお、前記棚板11には内視鏡7を掛けるため
の複数の切欠き部12が設けられている。そして、保護
体3は、内視鏡滅菌用ケース本体の底板10aや棚板1
1に自由な長さに延長可能なカールケーブル13によっ
て連結されている。カールケーブル13のの連結部は取
り外し可能であり、底板10aは蒸気透過性を有する多
孔質のボードで形成されており、表面には針山状の凹凸
部が形成さているので内視鏡7を点当たりで支持するこ
とができるようになっている。その他の構成は前記実施
例と同様であり、同部材には同符号を付けている。
【0023】このように内視鏡滅菌用ケース10を構成
することによって大腸用のスコープなど挿入部の長いも
のを巻きつけて収納する面倒な作業を棚板11の切欠き
部12に内視鏡7を掛けるだけでよいので取付作業性が
大幅に向上した。また、滅菌による熱覆歴や長期保管に
よる曲がりぐせも比較的真直ぐな状態で収納することが
可能となることにより、長い時間保管・放置しておいて
も曲がりぐせがつきにくくなるので挿入部7cを体腔内
に挿入する際の妨げにならなくなった。さらに、挿入部
7cやコード7dを通常より長くした特注品や他社のス
コープも容易に取り付けることができるようになってい
る。その他の効果及び作用は前記実施例と同様である。
【0024】図5は本実施例の第2の変形例に係る概略
構成を示す斜視図である。本実施例の内視鏡滅菌用ケー
ス21においては内視鏡を種類別に収容することができ
るように複数の保管庫22,22,22,...を設け
ると共に、各保管庫22,22,22,...に、取っ
手23付のドア24を設けている。また、保管庫22と
保管庫22との仕切りには上記浸透部材4を配設してい
る。そして、各保管庫22には、引き出し可能で蒸気透
過性を有する網目状のボード25が1枚ずつ収容するこ
とができるようになっており、この網目状ボード25に
は複数の形状の異なるフック26が着脱自在に取り付け
られるようになっている。また、ボード25は、保管庫
22の仕切りや内視鏡7と密着しないように波状の網線
で構成されている。なお、保護体3は、ボード25の網
線にフックかカールコードで連結され、フック26の配
置は内視鏡7の種類によって自在に変えることができる
ようになっている。そして、各保管庫22に収容されて
いる内視鏡7の種類が一目でわかるように表示板27に
保管庫22の中にあるものが何であるかを表示すること
ができるようになっている。さらに、ボード25には予
め蒸気耐性のある塗料で内視鏡の収容時の形状が描かれ
ているのでこれを内視鏡収納時のガイドとすることがで
きるようになっている。
【0025】このように、内視鏡滅菌用ケース21を構
成することよって必要な内視鏡のみを取り出すことがで
きるので、他の内視鏡に浮遊菌が付着するのを防止する
ことができる。また、内視鏡7をセットする際にはドア
24を開けボード25を引き出し予め配置されているフ
ック26とボード25に描かれているガイドようの絵に
沿って内視鏡を掛け保護体3を内視鏡7のアングル部7
aに覆せてボード25を収容しドア24を閉めればいつ
でも滅菌作業に移行することができる。なお、小物は必
要に応じフックに掛けたり網カゴ状の容器に入れて滅菌
することができる。その他の効果及び作用は前記実施例
と同様である。
【0026】なお、ドア5は、観音開きにしたりアコー
ディオンカーテンのような引戸にすることによって、保
管場所などでドア開閉のためのスペースを削減すること
ができる。また、内視鏡滅菌用ケース内のハンガーを回
転自在な円盤状にしてもよい。さらに、ドア5及び24
の一部に透明な窓を設けて内部を見ることができるよう
にしたり、滅菌済か否かを容易に判断することができる
ようにインジケータを取り付けてもよい。
【0027】ところで、高圧蒸気滅菌の特性としてその
高温さのために内視鏡のうち耐熱性の劣る固体撮像素子
部(以下SIDと略記)は、熱疲労によって薄膜が剥離
してしまうことがある。このため耐熱性向上のために前
記SIDの周囲を断熱材で覆ったり、空気層や真空層を
設ける対策を施している。しかしながら、前記SIDを
小型化するか何らかの細径化手段を施さないと、熱耐性
が増す反面、SIDを配設している内視鏡の挿入部の先
端部位が太くなって患者の苦痛を増加させることにな
る。
【0028】図6の(b)ないし(e)にSID30の
小型化手段の一例を示す。図の(a)に示すように従来
のSID30と外部リードを形成するTABテープ31
との接続は、SID30の駆動回路を内装するシリコン
基板32の側面にTABテープ31を密着させると共
に、前記シリコン基板32のSID受光面側に形成した
複数のバンプ電極33と前記TABテープ31の折り曲
げ部位内側面に形成した銅箔とを半田付けによって電気
的に接続していた。このため、シリコン基板32の外側
に露出するTABテープの肉厚分外形寸法が大きくなっ
てしまうという欠点があった。
【0029】そこで、図の(b)に示すように、シリコ
ン基板32の反受光面側にシリコン基板の厚みの50%
以上の深さで巾がTABテープ31の厚みより若干大き
い溝34を形成する一方、受光面側にはバンプ電極33
を形成するための所定の深さに形成した複数の孔35を
設けている。そして、TABテープ31の受光面側の側
面には、銅箔による電気接点を形成する。
【0030】このように構成することによってTABテ
ープ31を溝34に挿入しバンプ電極33とTABテー
プ31の側面接点とを電気的に接続することによってシ
リコン基板32の外側に露出するTABテープ31を無
くすことができるので小型化が可能になり、先端部の細
径化やSIDの断熱対策の向上を図ることができる。な
お、前記溝34及び孔35の各部位にはシリコン基板内
の回路は存在しない。
【0031】また、前記溝形状を以下のように形成する
こともできる。
【0032】図の(c)は反受光面側からSID部を観
た図である。溝34のうち3本はシリコン基板32の側
面に対し所定の角度でバンプ電極33の底面を斜めに横
切るように形成している。また、斜めにカットされた溝
34は、個々のバンプ電極33ごとにシリコン基板材に
より絶縁されているので例えばリード線を導電性接着剤
や半田などで接続することができる。また、加工された
溝34を導電体で埋めれば、バンプ電極33が並んでい
る側面と略直角の角度をなす側面側36に電極を導くこ
とができるので電気的接続方法の自由度を増大させるこ
とができる。例えば、図の(d)に示すようにTABテ
ープ31を折り曲げて反受光面側のTABテープ31上
の電極と斜めに加工されている溝34内の導電体とをジ
ャンパー線38やワイヤーボンディングなどで接続する
ことが可能となる。さらに、図の(e)では溝34をシ
リコン基板32の底面に対し斜めになるようにカットし
ている。そして、この溝34に一端部を折り曲げてTA
Bテープ31を挿入するようにする。前記TAB31テ
ープの両面には電気回路部品37が接続されており、折
り曲げやすいように孔部を設けたり、曲げが戻りにくい
よう曲げ部の両面或いは片面に銅箔部を形成している。
【0033】このように底面に対し斜めに加工した溝3
4に、予め折り曲げたTABテープ31を挿入接続でき
るので、TABテープ31の両面に電気回路部品を設け
ることができるのでなお一層の小型化が可能になる。ま
た、断面積がシリコン基板32の面積をオーバーするこ
となくTABテープ31の両面に部品37を接続できる
ため電気回路の高密度実装が可能となり、電装ユニット
を小型化することができる。なお、溝34は、ダイヤモ
ンドカッタ、ワイヤーにダイヤモンド粉をつけてのカッ
ト、レーザー加工、高圧水流カットなどで行うことがで
きる。
【0034】次に、図7に高圧蒸気滅菌に対応する内視
鏡の防水シール構造を以下のように構成しても良い。高
圧水蒸気減菌は、高圧高温の蒸気が直接細菌に触れるこ
とによって最大の滅菌効果を得ることができるようにな
っている。このため、従来のようにシール部材が内視鏡
内部の奥まった箇所に位置していると、内視鏡先端部か
らシール部材面までの経路の滅菌効果が薄れることがあ
った。近年、熱伝導性が高く耐熱性のあるポリサルホ
ン、ポリサルファイドなどのスーパーエンプラを加工
性、経済性、軽量性から用いられることが多くなってい
る。しかし、これらスーパーエンプラの耐熱性を上げる
ためには材料の肉厚を厚くする必要があるので高温の蒸
気がシール部材に達するまでの間に温度が下がってしま
って滅菌効果を得られないことがあった。また、嵌合部
がシール部材よりも先端側に位置していると高温蒸気が
嵌合部で結露してしまう虞があった。
【0035】そこで、図に示すように筒状で外周面に凸
部44を有する筒状部材41を構造部材42に設けた嵌
合部47に突き当て嵌合するようにした。このとき、前
記筒状部材41の凸部44及び構造部材42に設けた凸
部44を蒸気耐性のあるフッ素ゴムなどで形成したリン
グ状のシール部材43の凹部に嵌入して防水構造として
いる。
【0036】このように、シール部材43が外面に露出
することにより、確実な滅菌効果を得ることができると
共に、嵌合部45がシール部材45よりも奥に位置する
ことによって蒸気の通過は妨げられない。また、凸部4
4によりシール効果が増大するので高圧蒸気の内視鏡内
への浸入を確実に防止することができる。さらに、嵌合
部をテーパ状に形成して密着性を増大させて血液や粘液
などの入り込みを防ぐことができる。本実施例によれ
ば、シール性のあるゴムやエラストマなどをアウトサー
トするより確実な滅菌効果を得ることができる。なお、
プレバキューム型のように一度真空圧にしてから一気に
給蒸するタイプでない滅菌機においても確実に滅菌する
ことができる。
【0037】一方、内視鏡をすべて蒸気不透過性の材料
(例えば金属)で作るのは難しく、特に挿入部の柔軟性
や操作部とコネクターとを接続するコード類の柔軟性
は、合成樹脂やエラストマーなどのゴム弾性部材があっ
てこそ可能であるものであって、蒸気透過性の低い四フ
ッ化エチレン樹脂やフッ素ゴムなどでは外形が太くなっ
たり高価なものになってしまうという欠点がある。ま
た、操作部などの複雑な曲面を有する部位を例えばアル
ミ材などにするとダイキャスト成形や切削などにより制
作することになるので高価なものになってしまうので、
結局、合成樹脂材料が用いられることになる。しかし、
合成樹脂材料を用いると、高圧蒸気滅菌を行うたびに内
視鏡内部に蒸気が徐々に浸透し、その結果電気接点など
のショート・腐食、特にSIDの画像観察光学系での結
露による画像の曇り現象、ライトガイドファイバーの折
れなどの不具合が生じていた。
【0038】そこで、図8に示すようにリング状のバル
ーン51内に弾性体で形成した楕円球状のゴム弁52を
2つ配設して通気弁を構成している。前記通気弁は、大
気圧以上のときバルーン51の内径は、ゴム弁52が密
着した状態で入る大きさになっており、前記バルーン5
1に設けた突起部53が空間51の壁に密着している。
このため、内視鏡の内部と外部とは通気されずに防水構
造を保つようになっている。また、滅菌機内で排気時に
真空圧になったとき、バルーン51の内外径は膨張して
2つのゴム弁52から離れて通気孔としての隙間部がで
きるために内視鏡の内部と外部とが連通するようになっ
ている。しかし、前記給蒸時には急速に大気圧以上にな
るために通気孔はすぐに閉まり、内視鏡内に滅菌工程の
蒸気がはいることがない。つづく乾燥工程では再び真空
圧になるため、同様の作用により内視鏡の内外が連通
し、内視鏡の内部及び外部が共に乾燥される。
【0039】このように本実施例では滅菌機の乾燥工程
により内視鏡の内外を高圧蒸気滅菌のたびに乾燥するこ
とができるので、上記の不具合を解消し内視鏡の寿命を
長く延ばすことができる。なお、圧力センサーと電磁弁
とを連動された弁や予めタイマーによって設定された乾
燥工程の時間帯だけ開く弁などを防水キャップに取り付
けても良い。
【0040】さらに、図9に示すように呼吸器や泌尿器
用の2方向湾曲の細径内視鏡を以下のように構成するこ
とによって細径化することも可能となる。
【0041】従来、内視鏡先端で配置的に最も面積を大
きく占めるのは鉗子挿入孔63であり、次に観察光学系
61である。すなわち、前記鉗子挿入孔63及び観察光
学系61の2つの外径により内視鏡の先端径が決まって
しまう。また、内視鏡の使い勝ってとしては左手で操作
部を操作し右手で鉗子を挿入操作するため、モニター画
面上は向かって右側寄りから鉗子が出るようにレイアウ
トするのが良く従来は先端より内視鏡を観た場合、向か
って左側に鉗子挿通孔を右側に観察光学系をレイアウト
させていた(特開昭63−316013号公報 第1図
参照)。しかしながら、湾曲方向と直交する位置には、
複数の関節駒や湾曲方向の可動を係止するリベットが配
設されており、内視鏡先端部の外径をこのリベットの分
太くせざるをえなかった。ところが、より細径化を望む
場合、従来の使い勝手を犠牲にする必要がある。
【0042】そこで図に示すように対物光学系61と鉗
子挿入孔63とを矢印で示される2方向の湾曲方向に対
して略平行になるように配置している。また、照明光学
系62は、湾曲方向に対し直角方向となるように複数配
置している。このように配置することによって観察光学
系のSIDは、マイクロチップレンズによる集光技術な
どにより、明るさをUPできると共に、照明光学系に用
いるライトガイドファイバーの本数を減ずることができ
るので、照明光学系63を中央部に寄せ、余った空間部
にリベットを納めて細径化を図れる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、内
視鏡を収納した状態で高圧蒸気滅菌を可能とすると共
に、滅菌状態を保持したまま移動・保管をも可能にする
滅菌用ケースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図3は本発明の一実施例に係り、図
1は内視鏡滅菌用ケースの概略構成を示す斜視図
【図2】内視鏡滅菌用ケースの棚えの内視鏡の収容状態
を示す説明図
【図3】保護体の他の形状を示す図であり、 (a)バルーン部を波型形状にしたときの説明図 (b)保護体を帯状に形成したときの説明図 (c)剛体部に蒸気透過用孔を設けたときの説明図
【図4】内視鏡滅菌用ケースの第1の変形例の概略構成
を示す斜視図
【図5】内視鏡滅菌用ケースの第2の変形例の概略構成
を示す斜視図
【図6】固体撮像素子とTABテープとの接続を示す図
であり、 (a)従来例を示す説明図 (b)シリコン板に溝を設けたときの接続状態を示す説
明図 (c)シリコン板に斜めの溝を設けたときの説明図 (d)(c)の溝への接続状態を示す説明図 (e)シリコン板に傾斜溝を設けたときの説明図
【図7】高圧蒸気滅菌に対応する内視鏡の防水シール構
造を示す説明図
【図8】内視鏡の通気弁の概略構成を説明する図であ
り、 (a)通気弁の閉状態を示す説明図 (b)通気弁の開状態を示す説明図
【図9】内視鏡先端部の配光光学系,観察光学系,鉗子
孔の位置関係を示す説明図
【符号の説明】
1… 内視鏡滅菌用 3… 保護体 4… 蒸気浸透部材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】一方、近年の環境保全の強い要請から人体
にとって有毒なガスを用いて行う滅菌手段であるEOG
滅菌よりも高圧下で蒸気を用いて滅菌を行う高圧蒸気
滅菌に対するニーズが高まっている。また、高圧蒸気滅
菌は、前記EOG滅菌の所用時間が2〜8時間必要なの
に比べて、滅菌所用時間が早いもので15分、長いもの
でも60分程度で滅菌効果を得ることができることから
症例間に滅菌作業を行うことができるという利点があ
る。すなわち、感染防止のために高価な内視鏡を症例数
分用意することなく症例間での滅菌による使い回し運用
が可能となるので経済性に優れると共に、ほとんどの病
院に高圧蒸気滅菌装置が備えられているという利点もあ
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】この構成で、内視鏡滅菌用ケースに収納さ
れている内視鏡は、前記内視鏡滅菌用ケース内に浸透し
てくる高圧蒸気によって滅菌される。また、内視鏡アン
グル部の弾性材カバーは、滅菌環境真空圧下で膨張しよ
うとするが保護体によって膨張・破裂を防止されてい
る。さらに、滅菌終了後の内視鏡は、前記内視鏡滅菌用
ケースにおいて滅菌状態で保管される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】以下、図面を参照して本発明の実施例を説
明する。図1ないし図3は本発明の一実施例に係り、図
1は内視鏡滅菌用ケースの概略構成を示す斜視図であ
り、図2は内視鏡滅菌用ケースの棚の内視鏡の収容状
態を示す説明図であり、図3は保護体の他の形状を示す
説明図である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】図1に示すように内視鏡滅菌用ケース1に
は、この内視鏡滅菌用ケース1に出し入れ自在で蒸気透
過性を有する棚2と、この棚2に収容される内視鏡のア
ングル部を挿通する内径を有し滅菌機内が真空圧時にア
ングル部の外装に密着するように内径部が変形するよう
に形成されている保護体3と、蒸気は通すが細菌は通さ
ないように形成されている、例えば、紙や化学合成繊維
からなる交換自在な蒸気浸透部材4であるフィルタと、
内視鏡滅菌用ケース1の内部を密閉するためのドア5
と、内視鏡の付帯品や処置具などの小物を置くための小
物保管用棚6などにより構成されている。なお、詳細図
に示すように前記保護体3は、両端の開口した筒状の剛
体部3aの内側面に耐熱性及び高圧蒸気耐性を有する、
例えば、フッ素ゴム中に空気の入ったバルーン部3bを
接着固定して形成している。このとき、前記バルーン部
3bの内径は、滅菌機内の圧力が大気圧以上のときアン
グル部7aの外径よりやや大きくなるように設定し、滅
菌機内の圧力が真空圧下のとき内外の圧力差により中心
軸側に膨張して、前記アングル部7aの外径より若干小
さい内径となるように、ゴム部材の硬さ・肉厚・バルー
ン部3bの内圧などを設定している。そして、前記保護
体3は、アングル部7aの長さよりやや長く形成され、
前記棚2に着脱自在に固定されている。また、前記棚2
には前記内視鏡を固定支持するための支持体2aが配設
されている。さらに、前記内視鏡滅菌用ケース1の大き
さは、市販の高圧蒸気滅菌機に収容できる大きさであ
り、内視鏡滅菌用ケース1及び棚2の材料は耐熱性を有
し、熱伝導性が高くしかも熱容量の小さい金属材料など
で形成されている。尚、ケース1及びドア5の蒸気透過
部材4を取付ける開口部を除く箇所は、床の上の落下菌
や空気中を浮遊する菌などを通さない気密材で、高圧蒸
気滅菌が可能な軽量の金属板などで形成してあり、ケー
ス全体としての重さが内視鏡を内蔵した状態であっても
大人一人の力で容易に持ち上げられる程度になってい
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】上述のように構成されている内視鏡滅菌用
ケース1の作用を説明する。図2に示すように診断、或
いは、処置などに使用された使用済みの内視鏡7は、
水キャップなどを装着し、必要に応じて消毒液に短時間
浸漬をして消毒する。その後水切りして予め取り出して
おいた保護体3に内視鏡7のアングル部7aを挿通させ
ると共に、棚2に配設されている支持体2aに内視鏡7
の操作部7bを支持する。そして、この棚2を内視鏡滅
菌用ケース1に取り付けてドア5を閉めて、一度台車な
どに載せて中央材料室や滅菌室などに設けられている高
圧蒸気滅菌機内に移動して高圧蒸気滅菌処理を行なう。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】ここで内視鏡滅菌用ケース1の高圧蒸気滅
菌の概略工程を説明する。前記内視鏡滅菌用ケース1を
収容した高圧蒸気滅菌機は、例えば、プレバキューム型
の滅菌機であり、滅菌機内を予め加熱しつつ排気してか
ら滅菌工程に移るようになっている。排気行程では、数
回の加圧及び減圧を繰り返して滅菌機内部の空気を排気
して真空圧に到達させる。そして、滅菌行程に移行する
ために、前記滅菌機内に1.0〜2.0Kg/cm2(ゲージ
圧)の蒸気を急激に注入すると共に、機内温度を設定値
(121℃〜134℃)にして、所定時間(3分以上〜
20分の間)滅菌処理を行う。そして、滅菌処理終了
は、滅菌機内の蒸気の排出を行なって滅菌機内を再び真
空圧にすると共に、乾燥工程に移行するために滅菌機内
を所定温度(60℃〜100℃)に設定して所定時間
(10分〜30分)加熱真空乾燥を行う。全ての工程を
終了すると高圧蒸気滅菌機のドアが開けられ、内視鏡7
を収納した内視鏡滅菌用ケース1をそのままの状態で保
管場所まで移動する。このとき、内視鏡滅菌用ケース内
に収納されている内視鏡7は、外部と接触することがな
いので滅菌状態を保持して移動することができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】上述の工程で滅菌処理が行われるとき排気
工程で滅菌機内が真空状態で加熱されていることから、
内視鏡滅菌用ケース内や内視鏡7及び棚2などは完全に
乾燥した状態となっているので、滅菌行程で高圧蒸気が
注入されたときに内視鏡滅菌用ケース内の内視鏡7及び
棚2などの全ての部分に高圧蒸気が速やかに行き渡たっ
て滅菌処理が行なわれる。さらに、内視鏡7の操作部7
bを支持する支持体2aも内視鏡7を必要最小限の接触
面と数量で支持する一方、内視鏡7の下面側が棚2と密
着しないように、例えば、棚2に網線を波状に凹凸させ
て設けることによって内視鏡7を点当たりで支持して確
実に蒸気が当たるようにしている。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】また、高圧蒸気滅菌機内に内視鏡7を収容
する前にアングル部7aを保護体3に挿通させておくこ
とによって排気行程,排蒸・乾燥工程などで滅菌機内の
圧力が真空圧になったとき、バルーン部3bは、剛体部
3aに接着されているので長さ方向を変化させることな
く内外圧力差により中心軸側へ膨張する。一方、内視鏡
7のアングル部7aの弾性材カバーは、内視鏡7の内外
圧力差によって膨らんでいくが、ある時点で前記バルー
ン部3bと密着する。このとき、バルーン部3bの膨張
力は、弾性材カバーの膨張力に抗して膨張する。さら
に、滅菌行程のときは圧力が上がることにより、内視鏡
7の弾性材カバーが収縮することによってアングル部
の外径が元の状態に戻ると共に、保護体3のバルーン
部3bも収縮して元の内径になるので、保護体3の内径
とアングル部7aの外径との間に隙間が生じて弾性材カ
バーに付着した細菌に高圧蒸気が当たって滅菌消毒する
ことができるようになっている。なお、前記滅菌条件で
ある温度・圧力・時間などは自由に設定することができ
るので上述の範囲に限定されるものではない。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】次に、図7に高圧蒸気滅菌に対応する内視
鏡の防水シール構造を以下のように構成しても良い。高
圧水蒸気減菌は、高圧高温の蒸気が直接細菌に触れるこ
とによって最大の滅菌効果を得ることができるようにな
っている。このため、従来のようにシール部材が内視鏡
内部の奥まった箇所に位置していると、内視鏡先端部か
らシール部材面までの経路の滅菌効果が薄れることがあ
った。近年、熱伝導性がく耐熱性のあるポリサルホ
ン、ポリサルファイドなどのスーパーエンプラを加工
性、経済性、軽量性から用いられることが多くなってい
る。しかし、これらスーパーエンプラの耐熱性を上げる
ためには材料の肉厚を厚くする必要があるので高温の蒸
気がシール部材に達するまでの間に温度が下がってしま
って滅菌効果を得られないことがあった。また、嵌合部
がシール部材よりも外に近い所に位置していると高温蒸
気が嵌合部で結露してしまう虞があった。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】このように、シール部材43が外面に露出
することにより、確実な滅菌効果を得ることができると
共に、嵌合部45がシール部材45よりも奥に位置する
ことによって蒸気の通過は妨げられない。また、凸部4
4によりシール効果が増大するので高圧蒸気の内視鏡内
への浸入を確実に防止することができる。さらに、嵌合
部をテーパ状に形成して密着性を増大させて血液や粘液
などの入り込みを防ぐことができる。また、弾性を持ち
シール性のあるゴムやエラストマなどを嵌合部の両面ま
たは片面にアウトサートするより確実な滅菌効果を得る
ことができる。なお、プレバキューム型のように一度真
空圧にしてから一気に給蒸するタイプでない滅菌機にお
いても確実に滅菌することができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】一方、内視鏡をすべて蒸気不透過性の材料
(例えば金属)で作るのは難しく、特に挿入部の柔軟性
や操作部とコネクターとを接続するコード類の柔軟性
は、合成樹脂、合成ゴム及びエラストマーなどのうち、
柔軟な部材であってこそ可能であるものであって、蒸気
透過性の低い四フッ化エチレン樹脂やフッ素ゴムなど
チューブでは外形が太くなったり高価なものになってし
まうという欠点がある。また、操作部などの複雑な曲面
を有する部位を例えばアルミ材などにするとダイキャス
ト成形や切削などにより制作することになるので高価な
ものになってしまうので、結局、合成樹脂材料が用いら
れることになる。しかし、合成樹脂材料を用いると、高
圧蒸気滅菌を行うたびに内視鏡内部に蒸気が徐々に浸透
し、その結果電気接点などのショート・腐食、特にSI
Dの回路内への湿気侵入による画像不良、観察光学系の
レンズ面への結露による画像の曇り現象、ライトガイド
ファイバーの折れなどの不具合が生じていた。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】そこで図に示すように対物光学系61と鉗
子挿入孔63とを矢印で示される2方向の湾曲方向に対
して略平行になるように配置している。また、照明光学
系62は、湾曲方向に対し直角方向となるように複数配
置している。これは、最近の高密度実装技術の発達に伴
い、観察光学系のSIDは、マイクロチップレンズによ
る集光技術などにより、明るさをUPできるためであ
、照明光学系に用いるライトガイドファイバーの本数
を減ずることができるので、照明光学系63を中央部に
寄せ、余った空間部にリベットを納めて細径化を図れ
る。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】内視鏡滅菌用ケースの棚の内視鏡の収容状態
を示す説明図
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡を収納し、前記内視鏡を収納した
    状態で高圧蒸気滅菌を行なうと共に保管する内視鏡滅菌
    用ケースにおいて、 高圧蒸気滅菌を行う蒸気を透過する一方細菌を遮断する
    蒸気浸透部材と、 前記内視鏡のアングル部を被覆する弾性材カバーの滅菌
    環境真空圧下での膨張による破裂を防止する保護体と、 を具備することを特徴とする内視鏡滅菌用ケース。
JP4150926A 1992-06-10 1992-06-10 内視鏡滅菌用ケース Withdrawn JPH05337081A (ja)

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