JP2002033962A - 撮像装置及びその駆動制御方法 - Google Patents

撮像装置及びその駆動制御方法

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JP2002033962A
JP2002033962A JP2001024493A JP2001024493A JP2002033962A JP 2002033962 A JP2002033962 A JP 2002033962A JP 2001024493 A JP2001024493 A JP 2001024493A JP 2001024493 A JP2001024493 A JP 2001024493A JP 2002033962 A JP2002033962 A JP 2002033962A
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真一 吉村
Kazuhiko Ueda
和彦 上田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受光信号のAD変換とその他の演算を同一回
路上で実現する。 【解決手段】 撮像装置は、被写体の明るさに応じた電
気信号を発生する受光部と、受光信号を増幅する増幅部
と、増幅電気信号を電流信号として記憶する複数の記憶
部と、各記憶部の電流出力を電圧に変換する負荷部と、
負荷部の出力信号を演算する演算部と、演算結果を外部
出力する出力部と、各部の駆動を制御する駆動制御部と
で構成される。1つの記憶部に記憶される基準信号レベ
ルと、他の記憶部に時間的に積分しながら記憶されるは
被写体の明るさを比較して、明るさ信号が基準信号を越
えた時間に基づいて被写体の明るさをAD変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型・軽量に構成
された撮像装置及びその駆動制御方法に係り、CMOS
(Complementary Metal-Oxide Semiconductor:相補性
金属酸化膜半導体)などの半導体製造技術を用いて実現
される撮像装置及びその駆動制御方法に関する。
【0002】更に詳しくは、本発明は、各画素における
検出信号を処理するためのさまざまな回路モジュールを
同じチップ上に集積してなる撮像装置及びその駆動制御
方法に係り、特に、画素信号に対するAD(Analog-to-
Digital)変換処理並びに他の1以上の演算処理を同じ
チップ上の回路モジュールを用いて実現する撮像装置及
びその駆動制御方法に関する。
【0003】
【従来の技術】昨今の半導体製造技術の急速な進歩とも
相俟って、比較的安価な撮像素子が入手可能となってき
た。この結果、携帯電話やPDA(Personal Digital A
ssistant)などの携帯端末において、小型のカメラを付
属あるいは搭載した機器が開発され、市場に流通し始め
ている。ところが、これらの携帯端末は、小型軽量を特
徴とするので、搭載されるカメラも小型軽量でなければ
ならない。また、携帯型機器は、一般にバッテリ駆動式
であるため、機器本体のみならずその付属・搭載部品
も、低消費電力であることが求めらる。
【0004】一般的に、カメラといえばCCD(Charge
Coupled Device:電荷結合素子)センサを用いたもの
を思い浮かべることができる。CCDとは、MOS(Me
talOxide Semiconductor)型電極をチェーンのように配
設して構成される集積回路のことであり、半導体表面の
電荷をある電極から次の電極へと順次転送する機能を利
用して、撮像した画像データを出力するようになってい
る。ところが、CCDセンサは電源電圧が複数必要であ
ることや、消費電力が比較的大きいといった点から上記
のような携帯機器のような用途には向いているとは言い
難い。
【0005】他方、CMOS(Complementary Metal-Ox
ide Semiconductor:相補性金属酸化膜半導体)イメー
ジ・センサが次世代のイメージ・センサとして注目を浴
び始めている。
【0006】CMOS技術を用いて実装されるこのタイ
プのイメージ・センサであれば、小型・軽量化や、低消
費電力などの仕様を満足させることができる。また、イ
メージ・センサと同一のチップ上に、CMOS技術で実
現できる様々な回路部品を集積することができる。特
に、センサ上の各画素におけるフォト・ダイオード出力
をノイズ除去並びにゲイン補正を経た後、アナログ値か
らデジタル値に変換して、さらにはデジタル信号のまま
画像処理を行うといった機能を同一チップ上に搭載した
CMOSイメージ・センサに関する報告も幾つかなされ
ている。特に、センサ上で画像処理を行う機能を搭載し
た、いわゆる「スマート・センサ」は、ゲーム用からセ
キュリティ用途に至るまで幅広く利用されるものとして
期待されている。
【0007】CMOSイメージ・センサに関する特集記
事としては、例えば、「ディジタル画像処理機能を持っ
たCMOSイメージセンサ」(映像情報メディア学会誌
Vol.53,No.2,pp.172〜177,1999)が挙げられる。
【0008】また、論文としては、“CMOS Active Pixe
l Sensor with On-Chip SuccessiveApproximation Anal
og-To-Digital Converter”(Zhimin Zhou et al.,IEEE
Transactions On Electron Devices,Vol.44,No.10,
1997)が挙げられる。
【0009】さらに米国特許としては、1998年9月
1日付けで発行された米国特許第5,801,657号
明細書(発明の名称:SERIAL ANALOG-TO-DIGITAL CONVE
RTERUSING SUCCESSIVE COMPARISONS )などが存在す
る。
【0010】しかしながら、先行するこれらの技術のほ
とんどが、撮像素子と同一のチップ上に、画素毎、ある
いは画素列毎に専用のアナログ/デジタル・コンバータ
(以下、「ADコンバータ」とする)を搭載することによ
って所望の機能を実現するものである。したがって、画
素出力に対してADコンバータ以外の処理を行うために
は、さらに別の回路を集積する必要があり、イメージ・
センサ・チップ全体の回路規模が大きくならざるを得な
いという問題がある。
【0011】さらに、上述した各先行技術においては、
画素毎に必要不可欠な増幅トランジスタや読出しトラン
ジスタの特性ばらつきに起因する固定パターン・ノイズ
を除去するための回路が別途必須となるので、回路構成
はますます複雑になってしまう。
【0012】また、スマート・センサに関する文献の中
には、明るいシーンでも飽和せずに、暗いシーンも埋も
れず再現することができる、ダイナミック・レンジの広
い撮像結果が得られるものについて報告がある。この種
の先行技術として、フォト・ダイオード出力をMOSト
ランジスタのサブスレッショルド領域における電流特性
を利用して対数変換を施すもの(萩原他著「対数変形型
CMOSエリア固体撮像素子」,映像情報メディア学会
誌 Vol.54, No.2, pp.224〜228, 2000)や、フォト・
ダイオード出力が飽和した回数をカウントして、その回
数を明るさに換算するもの(宮川他著「マルチ蓄積時間
受光素子」,映像情報メディア学会誌Vol.51, No.2, p
p.256〜262, 1997;伊野他著「蓄積中間画像を用いたイ
メージセンサ上でのA/D変換」,映像情報メディア学
会誌 Vol.54, No.2, pp.297〜300, 2000)などが挙げ
られる。
【0013】しかしながら、前者のフォト・ダイオード
出力をMOSトランジスタのサブスレッショルド領域に
おける電量特性を利用して対数変換を施すタイプの場
合、入射光量が急激に減少した場合の応答性に問題があ
ったり、低照度におけるノイズの影響、あるいは画素内
回路の特性ばらつきによる固定パターン・ノイズの増大
といった弊害が生じるなどの問題がある。
【0014】また、後者のフォト・ダイオード出力が飽
和した回数をカウントして明るさに換算するタイプの場
合には、信号を電圧として記憶したり比較したりするの
で、高速な処理が困難となり、アナログからデジタルへ
の変換後のビット数が充分でないという問題がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、小型
・軽量に構成された優れた撮像装置及びその駆動制御方
法を提供することにある。
【0016】本発明の更なる目的は、CMOS(Comple
mentary Metal-Oxide Semiconductor:相補性金属酸化
膜半導体)などの半導体製造技術を用いて実現される、
優れた撮像装置及びその駆動制御方法を提供することに
ある。
【0017】本発明の更なる目的は、各画素における検
出信号を処理するためのさまざまな回路モジュールを同
じチップ上に集積してなる、優れた撮像装置及びその駆
動制御方法を提供することにある。
【0018】本発明の更なる目的は、画素信号に対する
AD(Analog-to-Digital)変換処理並びに他の1以上
の演算処理を同じチップ上の回路モジュールを用いて実
現することができる、優れた撮像装置及びその駆動制御
方法を提供することにある。
【0019】本発明の更なる目的は、受光信号強度をア
ナログ値からデジタル値に変換する際に、同時にダイナ
ミック・レンジを拡大して、暗い領域から明るい領域に
至るまで再現した画像を得ることができる、優れた撮像
装置及びその駆動制御方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を参
酌してなされたものであり、その第1の側面は、被写体
の明るさに応じた電気信号を発生する受光部と、前記受
光部の出力信号を増幅する増幅部と、前記増幅部におい
て増幅された電気信号を電流信号として記憶する複数の
記憶部と、前記記憶部からの電流出力を電圧に変換する
負荷部と、前記負荷部の出力信号を演算する演算部と、
前記演算部における演算結果を外部に出力する出力部
と、前記各部の駆動を制御する駆動制御部を具備し、前
記駆動制御部は、1つの記憶部に基準信号レベルに相当
する電流信号を記憶させるとともに、他の記憶部に被写
体の明るさに相当する電流信号を時間的に積分しながら
記憶させ、各記憶部から読み出された電流信号に基づい
て基準信号レベルと被写体の明るさを前記演算部におい
て比較処理せしめる駆動制御モードを有し、前記演算部
は、被写体の明るさ信号が基準信号レベルを越えた瞬間
に識別信号を出力することを特徴とする撮像装置であ
る。
【0021】本発明の第1の側面に係る撮像装置におい
て、前記駆動制御部は、前記複数の記憶部の各々に異な
る時刻における被写体の明るさに相当する電流信号を記
憶させるとともに、各記憶部から読み出された電流信号
に基づいて各時刻における被写体の明るさを前記演算部
において比較処理せしめる他の駆動制御モードを有して
もよい。このような場合、前記演算部は、被写体の明る
さが変化した瞬間に識別信号を出力するようにしてもよ
い。
【0022】また、前記増幅部は、ゲート電極同士を対
向して接続したミラー・トランジスタを含んでもよい。
このような場合、前記増幅部は、カレント・ミラーの原
理に従い電流信号を増幅することができる。
【0023】また、前記記憶部は、カレントコピアの原
理に従って電流信号を記憶するようにしてもよい。
【0024】また、CMOS(Complementary Metal-Ox
ide Semiconductor:相補性金属酸化膜半導体)製造技
術を利用することによって、前記の各部を同一回路チッ
プ上に実装するようにしてもよい。例えば、前記の各部
を画素毎に有し、多数の画素を縦横のマトリックス状に
配置した光学エリアと、該光学エリア内に配置された各
画素を駆動する信号を発生する駆動回路と、各画素から
の出力信号を外部に出力する出力回路とが同一回路チッ
プ上に実装して、撮像素子を構成することができる。こ
のような撮像素子により撮像した画像フレームを、所定
のフレーム・メモリに一時格納したり、デジタル−アナ
ログ変換して、NTSC(National Television System
Committee)形式又はVGA(Video Graphic Array)
形式の表示装置上で画面出力することができる。
【0025】また、本発明の第2の側面は、被写体の明
るさに応じた電気信号を発生する受光部と、前記受光部
の出力信号を増幅する増幅部と、前記増幅部において増
幅された電気信号を電流信号として記憶する複数の記憶
部と、前記記憶部からの電流出力を電圧に変換する負荷
部と、前記負荷部の出力信号を演算する演算部と、前記
演算部における演算結果を外部に出力する出力部とで構
成される撮像装置の駆動制御方法であって、(a)1つ
の記憶部に基準信号レベルに相当する電流信号を記憶す
るステップと、(b)他の記憶部に被写体の明るさに相
当する電流信号を時間的に積分しながら記憶するステッ
プと、(c)各記憶部から読み出された電流信号に基づ
いて基準信号レベルと被写体の明るさを前記演算部にお
いて比較処理するステップと、(d)被写体の明るさ信
号が基準信号レベルを越えた瞬間に前記演算部が識別信
号を出力するステップと、で構成される駆動制御モード
を実現することを特徴とする撮像装置の駆動制御方法で
ある。前記ステップ(d)において出力される識別信号
によって被写体の明るさが基準信号レベルを越えるまで
の経過時間を計測することができる。そして、この経過
時間に基づいて、アナログ量である被写体の明るさをデ
ジタル量に変換することができる。
【0026】本発明の第2の側面に係る撮像装置の駆動
制御方法は、さらに、(p)前記複数の記憶部の各々に
異なる時刻における被写体の明るさに相当する電流信号
を記憶するステップと、(q)各記憶部から読み出され
た電流信号に基づいて各時刻における被写体の明るさを
前記演算部において比較処理するステップと、(r)前
記演算部が被写体の明るさが変化した瞬間に識別信号を
出力するステップと、で構成される他の駆動制御モード
を実現してもよい。このような場合、被写体の明るさの
時間的な変化を高速に演算することができる。
【0027】また、本発明の第3の側面は、被写体の明
るさに応じた電気信号を発生する受光部と、前記受光部
の出力信号を増幅する増幅部と、前記増幅部において増
幅された電気信号を電流信号として記憶する複数の記憶
部と、前記の各記憶部から読み出した信号を入力して比
較する比較部と、前記比較部における比較結果を画素信
号として出力する出力部とを具備し、1つの記憶部に基
準信号レベルに相当する電流信号を記憶するとともに、
他の記憶部に被写体の明るさに相当する電流信号を記憶
し、前記比較部は、該1つの記憶部から入力される基準
信号レベルを時間的に徐々に上昇させながら他の記憶部
から入力される信号と比較する、ことを特徴とする撮像
装置である。
【0028】本発明の第3の側面に係る撮像装置によれ
ば、受光部が被写体の明るさに応じて発生する電気信号
は、増幅部により増幅された後、記憶部の1つに記憶さ
れる。そして、記憶部から電気信号を読み出して、これ
を基準信号レベルと比較することにより画素出力を得
る。
【0029】ここで、暗い光を検出して明るさとして表
現するためには基準信号レベルを上げる必要がある一
方、明るい光を検出して表現するためには基準信号レベ
ルを下げる必要がある。そこで、本発明の第3の側面に
係る撮像装置によれば、比較部は、1つの記憶部から入
力される基準信号レベルを時間的に徐々に上昇させなが
ら他の記憶部から入力される信号と比較するようにし
た。したがって、明るい光が検出される時間的に早い期
間では基準レベルを低く設定しておき、時間の経過とと
もに基準レベルを徐々に上げていくことにより、暗い光
から明るい光に至るまで、ダイナミック・レンジの広い
範囲で明るさを表現することができる。
【0030】また、本発明の第4の側面は、被写体の明
るさに応じた電気信号を発生する受光部と、前記受光部
の出力信号を増幅する増幅部と、前記増幅部において増
幅された電気信号を電流信号として記憶する複数の記憶
部と、前記の各記憶部から読み出した信号を入力して比
較する比較部と、前記比較部に入力される各信号に対し
てバイアス信号を付加するバイアス部と、前記比較部に
おける比較結果を画素信号として出力する出力部とを具
備し、1つの記憶部に基準信号レベルに相当する電流信
号を記憶するとともに、他の記憶部に被写体の明るさに
相当する電流信号を記憶し、前記バイアス部は、該1つ
の記憶部から前記比較部に入力される信号に対して基準
信号レベルが時間的に徐々に上昇するようにバイアス信
号を付加する、ことを特徴とする撮像装置である。
【0031】本発明の第4の側面に係る撮像装置によれ
ば、受光部が被写体の明るさに応じて発生する電気信号
は、増幅部により増幅された後、記憶部の1つに記憶さ
れる。そして、比較部は、1つの記憶部から読み出され
た電流信号を基準信号レベルとして、他の記憶部から読
み出される被写体の明るさに相当する電流信号と比較し
て、画素出力を得ることができる。
【0032】上述したように、暗い光を検出して明るさ
として表現するためには基準信号レベルを上げる必要が
ある一方、明るい光を検出して表現するためには基準信
号レベルを下げる必要がある。そこで、本発明の第4の
側面に係る撮像装置によれば、バイアス部は、該1つの
記憶部から前記比較部に入力される信号に対して基準信
号レベルが時間的に徐々に上昇するようにバイアス信号
を付加することによって、比較部に対して時間的に徐々
に上昇する基準信号レベルを供給するようにした。した
がって、明るい光が検出される時間的に早い期間では基
準レベルを低く設定しておき、時間の経過とともに基準
レベルを徐々に上げていくことにより、暗い光から明る
い光に至るまで、ダイナミック・レンジの広い範囲で明
るさを表現することができる。
【0033】また、本発明の第5の側面は、被写体の明
るさに応じた電気信号を発生する受光部と、前記受光部
の出力信号を増幅する増幅部と、前記増幅部において増
幅された電気信号を電流信号として記憶する複数の記憶
部とを備え、前記の各記憶部から読み出した信号の比較
結果を画素信号として出力するタイプの撮像装置の駆動
制御方法であって、(a)1つの記憶部に基準信号レベ
ルに相当する電流信号を記憶するステップと、(b)他
の記憶部に被写体の明るさに相当する電流信号を記憶す
るステップと、(c)該1つの記憶部から読み出される
基準信号レベルを時間的に徐々に上昇させるステップ
と、(d)前記ステップ(c)により時間的に徐々に上
昇された基準信号レベルと該他の記憶部から読み出され
る電流信号を比較するステップと、(e)前記ステップ
(d)による比較結果を画素出力として出力するステッ
プと、を具備することを特徴とする撮像装置の駆動制御
方法である。
【0034】本発明の第5の側面に係る撮像装置の駆動
制御方法によれば、受光部が被写体の明るさに応じて発
生する電気信号は、増幅部により増幅された後、記憶部
の1つに記憶される。そして、1つの記憶部から読み出
された電流信号を基準信号レベルとして、他の記憶部か
ら読み出される被写体の明るさに相当する電流信号と比
較することによって、画素出力を得ることができる。
【0035】上述したように、暗い光を検出して明るさ
として表現するためには基準信号レベルを上げる必要が
ある一方、明るい光を検出して表現するためには基準信
号レベルを下げる必要がある。そこで、本発明の第5の
側面に係る撮像装置の駆動制御方法によれば、1つの記
憶部から読み出される基準信号レベルを時間的に徐々に
上昇させ、かかる基準信号レベルを他の記憶部から読み
出される被写体の明るさに相当する電流信号と比較し
て、画素出力を得るようにした。したがって、明るい光
が検出される時間的に早い期間では基準レベルを低く設
定しておくとともに、時間の経過とともに基準レベルを
徐々に上げていくことにより、暗い光から明るい光に至
るまで、ダイナミック・レンジの広い範囲で明るさを表
現することができる。
【0036】
【作用】本発明に係る撮像装置は、被写体の明るさ電気
信号を発生する受光部と、受光信号を増幅する増幅部
と、増幅電気信号を電流信号として記憶する複数の記憶
部と、各記憶部の電流出力を電圧に変換する負荷部と、
負荷部の出力信号を演算する演算部と、演算結果を外部
出力する出力部と、各部の駆動を制御する駆動制御部と
で構成される。
【0037】駆動制御部による駆動制御によって、1つ
の記憶部に基準信号レベルに相当する電流信号を記憶す
るとともに、他の記憶部には被写体の明るさに相当する
電流信号を時間的に積分しながら記憶する。次いで、各
記憶部から読み出された電流信号に基づいて基準信号レ
ベルと被写体の明るさとを演算部において比較する。そ
して、被写体の明るさが基準信号レベルを越えるまでの
経過時間に基づいて、アナログ量である被写体の明るさ
をデジタル量に変換することができる。
【0038】本発明によれば、被写体の明るさの時間的
な変化を演算する回路構成を持つ撮像素子を用いて、被
写体の明るさというアナログ量をデジタル量に変換する
ことができる。したがって、専用のアナログ−デジタル
変換回路を回路上に搭載する必要がなく、同等の機能を
持つ他の方式に比べて回路規模の抑制を行うことができ
る。
【0039】また、本発明によれば、アナログ量からデ
ジタル量に変換するA/D変換処理において、基準信号
レベルと被写体の明るさを積分する時間刻みを調整する
ことによって、いわゆるダイナミック・レンジの広い撮
像を実現することができる。
【0040】また、本発明によれば、各画素の検出信号
をアナログ量からデジタル量へ変換する際に、被写体の
明るさを時間的に積分することによって、いわゆるラン
ダム・ノイズに強い撮像を実現することができる。
【0041】また、本発明の第3乃至第5の各側面によ
れば、撮像装置は、画素毎に複数のフレーム・メモリと
比較器とバイアス回路を持ち、それらを用いてアナログ
・デジタル変換を行う際にバイアスを可変とすることに
よって、ダイナミック・レンジを拡大して、暗い領域か
ら明るい領域まで再現することができる。
【0042】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施例を詳解する。
【0044】第1の実施形態 図1には、本発明の第1の実施形態に係る撮像素子の回
路構成を模式的に示している。同図に示すように、撮像
素子は、M×N個の画素1が2次元マトリックス状に配
列され、各行毎に水平画素駆動信号群が敷設されるとと
もに、各列毎に垂直信号線が敷設されて構成される。
【0045】駆動クロック・ジェネレータ2は、単位画
素を駆動するためのクロック・パルスを発生させる回路
である。
【0046】また、垂直駆動回路3は、駆動クロック・
ジェネレータ2において発生されたクロック・パルス
を、水平方向に並んだM個の単位画素からなる画素行の
各々に対して、動作タイミングをずらしながら水平画素
駆動信号群経由で供給する。
【0047】また、各画素列毎に配設された出力回路4
は、垂直信号線230を介して供給される各画素からの
出力信号をレベル変換して、撮像素子の外部に出力する
ようになっている。
【0048】水平駆動信号線群、すなわち各画素に供給
される駆動クロック・パルスには、リセットパルスφR
ST(301)、転送パルスφPTX(302)、受光
信号読出しパルスφRD(303)、メモリTR−1転
送パルスφMTX−1(304)、メモリTR−1短絡
パルスφMEM−1(305)、メモリTR−2転送パ
ルスφMTX−2(306)、メモリTR−2短絡パル
スφMEM−2(307)、インバータA短絡パルスφ
CMPA(308)、インバータB短絡パルスφCMP
B(309)、画素読出しパルスφPOUT(31
0)、並びに、リセット電圧VRST(311)が含ま
れる。これら駆動クロック・パルスを所定のタイミング
で動作させることによって、撮像素子に対して画素出力
信号のAD変換処理やその他の演算処理を適用すること
ができる。但し、駆動クロック・パルスの動作タイミン
グや演算処理の手順については、後に詳解する。
【0049】例えばCMOS技術を適用して、図1に示
すような撮像素子内のすべての回路モジュールを、同一
チップ上に実装することが可能である。
【0050】図2には、撮像素子内に配列される画素1
の内部構成を図解している。同図に示すように、画素1
は、受光部10と、第1増幅部20と、第2増幅部30
と、第1基億部40−1から第k記憶部40−kまでの
k個の記憶部と、負荷及び演算部50と、バイアス部5
5と、出力部60とで構成される。
【0051】受光部10は、入射光を電気信号に変換す
る光電変換部であり、一般にはフォト・ダイオード(P
D)で構成される。受光部10の動作は、受光部駆動信
号11により制御される。
【0052】第1増幅部20は、受光部10から転送さ
れてくる電流信号を後続の第2増幅部30で処理するの
に適したレベルに変換するとともに、第1増幅部駆動信
号21によって規定される適切なタイミングで電流信号
を出力する。
【0053】第2増幅部30は、第1増幅部20から転
送されてくる電流信号を後続の各記憶部40において記
憶するのに適したレベルにまで増幅するとともに、第2
増幅部駆動信号31によって規定される適切なタイミン
グで電流信号を出力する。
【0054】第1記憶部40−1〜第k記憶部40−k
からなるk個の記憶部は、すべて第2増幅部30の出力
に接続されており、この増幅信号の電流を記憶部駆動信
号41によって規定される適切なタイミングで記憶保持
することができる。1つの画素内に配設される記憶部の
個数kは、後続の演算処理において必要な数によって決
定すればよい。
【0055】負荷部及び演算部50は、第1記憶部40
−1〜第k記憶部40−kのすべての出力に接続されて
おり、すべての又は一部の記憶部40からの出力電流を
電圧に変換するとともに、演算部駆動信号51により規
定される適切なタイミングで演算処理を行う。ここで言
う演算の内容は、撮像素子の機能によって異なるが、信
号の和、信号の差、信号の比較などが一般的である。
【0056】バイアス部55は、演算部50における演
算時に必要なノイズ除去のためのバイアス電流を、バイ
アス部駆動信号56に応じて発生する。
【0057】出力部60は、負荷部及び演算部50によ
る演算結果を撮像素子内の信号線に出力するのに適した
レベルに変換して、出力部駆動信号61により適切なタ
イミングで画素出力70として出力する。
【0058】各部への駆動信号11〜61は、水平画素
駆動信号群(前述)を経由して撮像素子内を各画素1毎
に敷設されている。垂直駆動回路3は、これら駆動信号
11〜61を発生して、水平方向に並ぶM個の画素行単
位で駆動する。
【0059】各画素からの画素出力70は、垂直信号線
230によって各画素列毎に互いに接続されている。各
垂直信号線は、出力回路4によって適切なレベルに変換
された後、撮像信号として撮像素子の外部に取り出され
る。
【0060】図3には、本発明を実現する単位画素の回
路構造を詳細に示している。但し、同図に示す単位画素
は2つの記憶部を持つものとする。以下、図3に示す単
位画素内における構成及び動作特性について説明する。
【0061】フォトダイオード(211)は、入射光強度
に応じて光電変換を行い、電子を蓄積する。
【0062】転送TR(212)は、nチャネルのMO
S(Metal-Oxide Semiconductor:金属酸化膜半導体)
トランジスタ(n−MOS)で構成され、ソース側にフ
ォトダイオード(211)が接続されるとともに、ドレ
イン側にアンプTR(214)のゲートが接続されてい
る。転送TR(212)のゲートに入力される転送パル
スφPTX(302)がハイ・レベルになっている間、
トランジスタ(212)がオンされ、フォト・ダイオー
ド(211)に蓄積された電子は転送されてアンプTR
(214)のゲート電位として利用される。このときの
アンプTR(214)のゲート電位をVFD(240)
とする。
【0063】リセットTR(213)はn−MOSトラ
ンジスタで構成され、ソース側が転送TR(212)の
ドレイン並びにアンプTR(214)のゲートに接続さ
れるとともに、ドレイン側にはリセット電圧VRST
(311)が印加されている。そして、リセットTR
(213)のゲートに入力されているリセット・パルス
φRST(301)がハイ・レベルになっている間、ア
ンプTR(214)のゲート電位VFD(240)がリ
セット電圧VRST(311)によって定まる値に落ち
着く。
【0064】アンプTR(214)はn−MOSトラン
ジスタで構成され、ゲートは転送TR(212)のドレ
イン並びにリセットTR(213)のソースに接続され
(前述)、ソース側は受光信号読出しスイッチ(21
6)に接続されているとともに、ドレイン側には電源電
圧(VDD)が印加されている。アンプTR(214)
は、受光信号読出しスイッチ(216)がオンになって
いる間、そのゲート電位VFD(240)に応じた電流
をドレインからソースに流すことができる。
【0065】カレント・ミラー回路(215)は2つの
n−MOSトランジスタで構成されており、各トランジ
スタのソース側が接地されているとともに、ドレイン側
が受光信号読出しスイッチ(216)に接続されてい
る。カレント・ミラー回路(215)は、受光信号読出
しスイッチ(216)がオンになっている間、アンプT
R(214)から流れ込む電流の値を、カレント・ミラ
ーを構成する2個のトランジスタのサイズ比(具体的に
は、トランジスタのゲート長が同じであればゲート幅の
比に応じた割合)で増幅する働きを持っている。
【0066】受光信号読出しスイッチ(216)を構成
する2つのトランジスタはいずれもn−MOSトランジ
スタで構成されている。この各トランジスタのソース側
はカレント・ミラー回路(215)に接続されている。
また、一方のトランジスタのドレイン側はアンプTR
(214)のソースに接続されているとともに、他方の
トランジスタのドレイン側はメモリTR−1転送スイッ
チ(217)並びにメモリTR−2転送スイッチ(22
0)のソース及び負荷TR(231)並びにキャパシタA
(225)に接続されている。
【0067】受光信号読出しスイッチ(216)を構成
する各トランジスタのゲートに入力される受光信号読出
しパルスφRD(303)がハイ・レベルになっている
間、アンプTR(214)を通過する電流がカレント・
ミラー回路(215)に流れ込み、カレント・ミラー回
路(215)は各トランジスタのサイズ比に応じて電流
を増幅する。増幅された電流は、メモリTR−1転送ス
イッチ(217)を介してメモリTR−1(219)に
流れるか、又は、メモリTR−2転送スイッチ(22
0)を介してメモリTR−2(222)に流れるように
なっている。
【0068】メモリTR−1転送スイッチ(217)は
n−MOSトランジスタで構成され、ソース側はメモリ
TR−2転送スイッチ(220)のソース並びに負荷T
R(231)とキャパシタA(225)、そして受光信
号読出しスイッチ(216)のドレインに接続されてい
る。また、そのドレイン側は、メモリTR−1(21
9)のドレイン並びにメモリTR−1短絡スイッチ(2
18)のソースに接続されている。そして、ゲートに入
力されるメモリTR−1転送パルスすなわちφMTX−
1(304)がハイ・レベルになっている間、メモリT
R−1(217)に電流を流す働きをする。
【0069】メモリTR−1転送パルスφMTX−1
(304)をハイ・レベルにする期間が受光信号読出し
パルスφRD(303)がハイ・レベルとなる期間に一
致しているときには、メモリTR−1(217)を流れ
る電流はカレント・ミラー回路(215)によって増幅
された電流であり、メモリTR−1(217)はこの電
流を記憶することができる。他方、φMTX−1(30
4)をハイ・レベルにする期間が、後述する負荷TRパ
ルスφVL(312)のハイ・レベルにする期間に一致
しているときには、メモリTR−1(217)に記憶さ
れた電流が負荷TR(231)に流れ込む、すなわち記
憶内容が読み出されることになる。
【0070】メモリTR−1短絡スイッチ(218)は
n−MOSトランジスタで構成され、ソース側がメモリ
TR−1転送スイッチ(217)のドレインに接続され
るとともに、ドレイン側はメモリTR−1(219)の
ゲートに接続されている。そして、ゲートに入力される
メモリTR−1短絡パルスφMEM−1(305)がハ
イ・レベルになっている間、メモリTR−1(219)
のゲートとソースを短絡する働きをする。
【0071】メモリTR−1(219)はpチャネルの
MOSトランジスタ(p−MOS)で構成され、そのソ
ース側は電源電圧(VDD)に接続されるとともに、ド
レイン側はメモリTR−1転送スイッチ(217)のド
レイン及びメモリTR−1短絡スイッチ(218)のソ
ースに接続されている。そして、ゲートがメモリTR−
1短絡スイッチ(218)のドレインに接続されている
ので,メモリTR−1短絡パルスφMEM−1(30
5)がハイ・レベルになっている間はゲートとドレイン
が短絡された状態となるので、飽和領域で動作し、ゲー
ト電位=ドレイン電位に応じた電流が流れることにな
る。
【0072】さらに,メモリTR−1(219)は、メ
モリTR−1短絡パルスφMEM−1(305)がロー
・レベルになっている間では、比較的小さなゲート容量
およびその他の寄生容量によってゲート電位が保たれて
いる限り、先に流れた電流を記憶しておくとともに、再
びその電流を流すことが可能である(カレント・コピア
動作)。この意味において、メモリTR−1(219)
は、図2に示す第1記憶部40−1として動作すること
ができる。しかも、この記憶動作は、ゲート容量が小さ
いこともあり、高速に行うことができるというメリット
がある。
【0073】なお、メモリTR−2転送スイッチ(22
0)並びにメモリTR−2短絡スイッチ(221)、及
びメモリTR−2(222)の種類、接続状況並びに動
作特性については、メモリTR−2転送パルスφMTX
−2(306)とメモリTR−2短絡パルスφMEM−
2(307)のタイミングも含めて、メモリTR−1転
送スイッチ(217)並びにメモリTR−1短絡スイッ
チ(218)及びメモリTR−1(219)の種類、接
続状況並びに動作特性、そしてメモリTR−1転送パル
スφMTX−1(304)とメモリTR−1短絡パルス
φMEM−1(305)のタイミングと同様であるの
で、本明細書中では説明を省略する。
【0074】負荷TR(231)はn−MOSトランジ
スタで構成され、ソース側は接地されるとともに、ドレ
イン側は受光信号読出しスイッチ(216)のドレイン
ならびにメモリTR−1転送スイッチ(217)とメモ
リTR−2転送スイッチ(220)のソース、並びにキ
ャパシタA(225)に接続されている。そして、ゲート
に入力される負荷TRパルスφVL(312)がハイ・
レベルになっている間、流れる電流に応じた電圧が負荷
TR(231)のドレイン側に発生するようになってい
る。
【0075】インバータA(224)は、一般的なn−
MOSトランジスタとp−MOSトランジスタによる構
成で(図示しない)、入力側にはキャパシタA(22
5)が、出力側にはキャパシタB(228)がそれぞれ
接続されている。また、インバータA(224)の入力
側と出力側にはインバータA短絡スイッチ(223)の
ソースとドレインがそれぞれ接続されている。
【0076】インバータA短絡スイッチ(223)はn
−MOSトランジスタで構成され、ソースおよびドレイ
ンはインバータA(224)の入力側と出力側にそれぞ
れ接続されている(但し、接続の対応関係はその逆でも
よい)。そして、ゲートに入力されているインバータA
短絡パルスφCMPA(308)がハイ・レベルになっ
ている間は、インバータA(225)の入力側と出力側
を短絡するようになっている。
【0077】インバータA短絡スイッチ(223)がオ
ンになっている間は、インバータA(225)の入力側
と出力側が短絡されるので、その出力電圧は電源電圧の
ほぼ半分に相当する電圧に落ち着く。この電圧をインバ
ータA(225)の動作電圧Vinv-Aとする。
【0078】他方、インバータA短絡スイッチ(22
3)がオフになっている間は、インバータA(225)
の入力側のキャパシタA(225)に発生する電位に応
じて出力側の電位が決定される。
【0079】インバータB(227)も一般的なn−M
OSトランジスタとp−MOSトランジスタによる構成
であり、入力側にキャパシタB(228)が接続される
とともに、出力側には画素読出しスイッチ(229)の
ドレインが接続されている。また,インバータB(22
7)の入力側と出力側には、インバータB短絡スイッチ
(226)のソースとドレインがそれぞれ接続されてい
る。
【0080】インバータB短絡スイッチ(226)はn
−MOSトランジスタで構成され、ソースおよびドレイ
ンはインバータB(227)の入力側と出力側にそれぞ
れ接続されている(但し、接続の対応関係はその逆でも
よい)。そして、ゲートに入力されているインバータB
短絡パルスφCMPB(309)がハイ・レベルになっ
ている間は、インバータB(227)の入力側と出力側
を短絡するようになっている。
【0081】インバータB短絡スイッチ(226)がオ
ンになっている間は、インバータB(227)の入力側
と出力側が短絡されるので、その出力電圧は電源電圧の
ほぼ半分に相当する電位に落ち着く。この電圧をインバ
ータB(227)の動作電圧Vinv-Bとする。
【0082】他方、インバータB短絡スイッチ(22
6)がオフになっている間は、インバータB(227)
の入力側にあるキャパシタB(228)に発生する電位
に応じた電圧が出力側に現れる。
【0083】画素読出しスイッチ(229)はn−MO
Sトランジスタで構成され、ソース側が垂直信号線(2
30)に接続されるとともに、ドレイン側はインバータ
B(227)の出力並びにインバータB短絡スイッチ
(226)のドレイン(若しくはソース)に接続されて
いる。そして、ゲートに入力されている画素読出しパル
スφPOUT(310)がハイ・レベルになっている
間、インバータB(227)の出力電圧に応じた電圧レ
ベルが垂直信号線(230)に発生することになる。
【0084】図4には、図3に示す単位画素において、
アナログ量である明るさをデジタル量に変換する原理図
を示している。
【0085】VFDは、図3のアンプTR(214)の
ゲート電位であり(前述)、通常の動作では、電源電圧
に等しいリセット電圧によって決まるリセット・レベル
にリセットされている。
【0086】フォト・ダイオード(211)に光が照射
されると、光電変換された電子が蓄積される。この蓄積
電子は、転送TR(212)をオンすることによって、
アンプTR(214)のゲート側に転送される。この結
果、ゲート電位VFD(240)はリセット・レベルか
ら低下する。
【0087】この電圧が低下する度合いは、転送される
電子の量、あるいはフォト・ダイオード(211)にた
まった電子数に比例し、これが入射光強度に相当する。
したがって、明るい光が入射されるほどゲート電位VF
D(240)の低下は急峻となり、逆に入射光が暗いほ
どVFD(240)は緩やかに低下することになる。
【0088】上述したような性質を利用すれば、例えば
図4においてラインHで示される明るい光、ラインMの
中間の明るさの光、並びにラインLの暗い光のそれぞれ
の明るさレベルVH,VM,VLを三角形の相似関係に
基づいて以下の各式によって表現することができる。す
なわち、
【0089】
【数1】 VH = TS・ΔVR/TH (式1) VM = TS・ΔVR/TM (式2) VL = TS・ΔVR/TL (式3)
【0090】但し、各式において、TH,TM,TL
は、明るさを表すラインH,M,Lの各々がリセット電
圧を基準電圧としたときに決まる基準レベルと交差する
ときの時刻を表している。
【0091】図4及び各式からも分かるように、入射光
の明るさを時刻の関数として表現することが可能とな
る。すなわち、フォト・ダイオード(211)が時刻ゼ
ロから光の蓄積を始め、転送TR(212)をオンする
度に低下していくゲート電位VFD(240)が基準レ
ベルに達する瞬間までの時刻を検出すれば、入射光の明
るさを求めることができる。
【0092】このとき、転送TR(212)をオンする
タイミングを、所定のサンプリング周期ΔT刻みの時間
としてカウントすれば、VFD(240)が基準レベル
に達する瞬間の時刻(すなわち周期ΔTとカウント値n
の積)を、被写体の明るさのデジタル量(すなわちAD
変換結果)として得ることができる。
【0093】また、ゲート電位VFD(240)の値を
基準レベルと直接比較するのではなく、ゲート電位VF
D(240)が基準レベルであったときに発生する電流
と、光が照射されているときに転送TR(212)がオ
ンされる度に時々刻々変化するゲート電位VFD(24
0)によって発生する電流とを比較することによって、
同様に明るさの検出が可能であることは容易に分かる。
【0094】さて、ここで、上記の(式1)〜(式3)
から得られる以下の一般式について考察してみる。
【0095】
【数2】 VD = TS・ΔVR/TD (式4)
【0096】(式4)をグラフ上にプロットすると、図
5のようになり、検出時刻TDに対して求められる明る
さVDは反比例することが分かる。さらに、(式4)を
以下のように変形することで、明るさVD*と検出時刻
TDとの間には線形的な関係が成立する。(式5)をグ
ラフ上にプロットすると、図6のようになる。
【0097】
【数3】 VD* = TS・ΔVR−TD (式5)
【0098】ここで、(式4)と(式5)とを用いて検
出時刻TDを消去することによって、明るさVDとVD
*との間に成立する以下の関係式が求まる。
【0099】
【数4】 VD* = TS・ΔVR(1−1/VD) (式6)
【0100】VDとVD*との関係式(式6)をグラフ
上にプロットすると、図7のようになる。同図から分か
るように、明るさVD*は、フォトダイオードPD(2
11)の出力をそのまま表現した明るさVDに対して暗
い領域を強調しているので、コントラストのよいはっき
りした画像を与えることになる。
【0101】このような暗い領域を強調した(すなわち
コントラストの大きな)画像を得るには、一般に、明る
さVDに対して対数変換を施した画像を用いることが多
い。すなわち、(式4)という非線型変換に加え、さら
に対数変換という非線型変換を施す必要があり,処理系
の負担が少なくないことは明らかである。
【0102】これに対し、本実施例では、最初から(式
5)のように線形変換だけで明るさを表現しておけば、
簡単にコントラストの大きな、はっきりした画像を得る
ことができる。
【0103】このようにして、明るさというアナログ量
を、時間刻みでサンプリングされた時刻情報TDによっ
て量子化されたデジタル量に変換することが可能となる
訳である。但し、明るさ信号をAD変換する処理の詳細
な手順については後述に譲る。
【0104】なお、デジタル量のビット数は、時刻情報
のサンプリングΔTの細かさに依存する。
【0105】図8には、図3に示す単位画素において、
アナログ量である明るさをデジタル量に変換するための
信号を得るための動作タイミング・チャートを示してい
る。また、図9には、図3に示す単位画素において、ア
ナログ量である明るさをデジタル量に変換するための信
号を得るための動作フローチャートを示している。以
下、図8及び図9を参照しながら、図3の単位画素にお
いてフォト・ダイオード(211)の出力をAD変換す
るための動作について詳細に説明する。
【0106】まず、時刻カウンタとして使用される変数
nを1に設定する(ステップS1)。そして、リセット
電圧VRST(311)を、明るさの基準となる信号レ
ベル(基準電圧)に設定する(ステップS2)。
【0107】次いで、転送TR(212)のゲートに転
送パルスφPTX(302)を印加することにより(ス
テップS3)、それ以前の期間でフォト・ダイオード
(211)に蓄積されている残存電子をアンプTR(2
14)のゲート側に転送して(ステップS4)、再び転
送パルスφPTX(302)をロー・レベルに戻してお
く(ステップS5)。但し、このときにアンプTR(2
14)のゲートに現れる信号は利用しない。
【0108】次いで、リセットTR(213)のゲート
にリセット・パルスφRST(301)を印加すること
によって(ステップS6)、アンプTR(214)のゲ
ート電位VFD(240)を基準電圧に対応した基準レ
ベルに設定して(ステップS7)、再びリセット・パル
スφRST(301)をロー・レベルに戻しておく(ス
テップS8)。
【0109】次いで、上記のように設定した基準レベル
に対応する電流をメモリTR−1(219)に記憶させ
るために、受光信号読出しパルスφRD(303)、メ
モリTR−1転送パルスφMTX−1(304)、及
び、メモリTR−1短絡パルスφMEM−2(305)
を同時に印加する(ステップS9)。
【0110】このとき、アンプTR(214)のゲート
電位VFD(240)は先に設定された基準レベルにな
っているので、そのレベルに応じた電流がアンプTR
(214)に流れる。また、受光信号読出しスイッチ
(216)がオンになっているので、カレント・ミラー
回路(215)によって増幅された電流(以下、「I−
1」とする)が、メモリTR−1転送スイッチ(21
7)を介してメモリTR−1(219)を流れることに
なる。但し、メモリTR−1短絡スイッチ(218)が
オンになっているので、メモリTR−1(219)は飽
和領域で動作している。
【0111】そして、メモリTR−1短絡パルスφME
M−1(305)をロー・レベルに戻すと(ステップS
10)、メモリTR−1短絡スイッチ(218)がオフ
となり、メモリTR−1(219)は今まで流れていた
電流I−1を記憶することになる(ステップS11)。
【0112】このとき、受光信号読出しスイッチ(21
6)とメモリTR−1転送スイッチ(217)は,メモ
リTR−1短絡スイッチ(218)がオフとなるよりも
若干長くオンの状態を保つ必要があるので、受光信号読
出しパルスφRD(303)及びメモリTR−1転送パ
ルスφMTX−1(304)をロー・レベルに戻すタイ
ミングはずらしてある(ステップS12)。
【0113】以上説明したように、ステップS1〜S1
2によって、明るさの基準レベルに相当する電流I−1
をメモリTR−1(219)に記憶することができる訳
である。
【0114】ステップS13以降の処理では、一定周期
毎に被写体の明るさを逐次読出しながら、上記の基準レ
ベルと比較して、被写体の明るさと基準レベルとの大小
関係が逆転するタイミング(図4において、明るさを表
す直線が基準レベルと交差する点)を検出するようにな
っている。
【0115】まず、リセット電圧VRST(311)を
電源電圧に設定する(ステップS13)。
【0116】次いで、リセットTR(213)のゲート
にリセット・パルスφRST(301)を印加すること
によって(ステップS14)、アンプTR(214)の
ゲート電位VFD(240)をリセット電圧VRSTに
対応したリセット・レベルに設定して(ステップS1
5)、再びリセット・パルスφRST(301)をロー
・レベルに戻しておく(ステップS16)。
【0117】ここで、転送TR(212)のゲートに転
送パルスφPTX(302)を印加する(ステップS1
7)。これによって、フォト・ダイオード(211)に
蓄積されていた残存電子を転送した後なので(ステップ
S3〜S5)、新たに光電変換によって発生した電子
(図8のタイミング・チャートの受光期間(1)におい
て発生した電子)が、アンプTR(214)のゲート側
に転送される(ステップS18)。そして、再び転送パ
ルスφPTX(302)をロー・レベルに戻しておく
(ステップS19)。
【0118】ステップS20〜S23によって、アンプ
TR(214)のゲート側に転送された電子の数によっ
て決まる電流をメモリTR−2(222)に記憶させる
ことができる。
【0119】まず、受光信号読出しパルスφRD(30
3)、メモリTR−2転送パルスφMTX−2(30
6)、及び、メモリTR−2短絡パルスφMEM−2
(307)を同時に印加することによって(ステップS
20)、カレント・ミラー回路(215)によって増幅
された電流がメモリTR−2(222)に流れ込む。す
なわち、メモリTR−2(222)には受光期間(1)
において発生した電子数に応じた信号電流(以下、「I
−2」とする)が流れる。但し、メモリTR−2短絡ス
イッチ(221)がオンになっているので、メモリTR
−2(222)は飽和領域で動作している。
【0120】そして、メモリTR−2短絡パルスφME
M−2(307)をロー・レベルに戻すと(ステップS
21)、メモリTR−2短絡スイッチ(221)がオフ
となり、メモリTR−2(222)は今まで流れていた
電流I−2を記憶することになる(ステップS22)。
【0121】このとき、受光信号読出しスイッチ(21
6)とメモリTR−2転送スイッチ(220)は、やは
りメモリTR−2短絡スイッチ(221)がオフとなる
よりも若干長くオンの状態を保つ必要があるので、受光
信号読出しパルスφRD(303)及びメモリTR−2
転送パルスφMTX−2(306)をロー・レベルに戻
すタイミングはずらしてある(ステップS23)。
【0122】ステップS20〜S23によって、メモリ
TR−2(222)には、被写体の明るさに応じた電流
が時間的に積分されながら記憶されていく。
【0123】さらに後続のステップS24以降では、メ
モリTR−1(219)及びメモリTR−2(222)
にそれぞれ記憶されている電流I−1とI−2を比較す
る。
【0124】まず、メモリTR−2転送スイッチ(22
0)と負荷TR(231)の各ゲートに対してメモリT
R−2転送パルスφMTX−2(306)及び負荷TR
パルスφVL(312)を印加することによって、各ト
ランジスタをオンにする。この結果、メモリTR−2
(222)に記憶されている電流I−2が負荷TR(2
31)に流れ込んで、その電流値に応じた負荷電圧(以
下、「V2」とする)がドレイン側に発生する(ステッ
プS24)。
【0125】このとき同時に、インバータA短絡スイッ
チ(223)とインバータB短絡スイッチ(226)の
各ゲートにインバータA短絡パルスφCMPA(30
8)及びインバータB短絡パルスφCMPB(309)
を印加して、各トランジスタをオンにする。この結果、
インバータA(224)及びインバータB(227)の
それぞれの入出力を短絡させることができる(ステップ
S25)。これによって、インバータA(224)及び
インバータB(227)の出力電圧はそれぞれのインバ
ータの動作点電圧Vinv-A及びVinv-Bとなる。
【0126】次いで、インバータA短絡パルスφCMP
A(308)を最初にロー・レベルにしてインバータA
短絡スイッチ(223)をオフにする(ステップS2
6)。この結果、インバータA(224)の出力電圧
は、短絡時から若干変動するものの、ほぼ動作点電圧に
近い値を示し(以下、「Vinv-A2」とする)、出力が確
定する。その出力確定値は、負荷TR(231)に電流
I−2が流れたときに発生する電圧(V2)がキャパシ
タA(225)に加わったときの出力に対応しているこ
とになる(ステップS27)。
【0127】この時点では、キャパシタA(225)の
両端には,負荷TR(231)に電流I−2が流れたと
きに発生する電圧(V2)とインバータA(224)の
動作点電圧に近い値が印加されている(以下、「V
inv-A1」とする)。
【0128】一方、インバータB(227)は、この時点
ではまだ短絡状態なので、ステップS26におけるイン
バータA(224)の出力電圧の小さな変動はインバー
タB(227)の出力には現れていない。
【0129】次いで、インバータB短絡パルスφCMP
B(309)をロー・レベルにすることによって、イン
バータB短絡スイッチ(226)をオフにする(ステッ
プS28)。この結果、インバータB(227)の出力
電圧もやはり若干変動するものの、ほぼ動作点電圧に近
い値を保ち(以下、「Vinv-B2」とする)、出力が確定
する。この出力確定値が,負荷TR(231)に電流I
−2が流れたときに発生する電圧(V2)がキャパシタ
A(225)、インバータA(224)、並びに、キャ
パシタB(228)を介してインバータB(227)に
加わったときの出力に対応していることになる(ステッ
プS29)。
【0130】そして、この時点では、キャパシタB(2
28)の両端には、インバータA(224)の出力電圧
inv-A2とインバータB(228)の動作点電圧に近い
値(以下、「Vinv-B1」とする)が印加されている。
【0131】この状態で、メモリTR−2転送パルスφ
MTX−2(306)及び負荷TRパルスφVL(31
2)をロー・レベルに戻して、メモリTR−2転送スイ
ッチ(220)及び負荷TR(231)をオフにするこ
とによって、メモリTR−2(222)に記憶された電
流I−2の読出しが完了する(ステップS30)。
【0132】次いで、再び負荷TRパルスφVL(31
2)をハイ・レベルにするとともに、同時にメモリTR
−1転送パルスφMTX−1(304)もハイ・レベル
にすることによって、負荷TR(231)及びメモリT
R−1転送スイッチ(217)をオンにする(ステップ
S31)。この結果、メモリTR−1(219)に記憶
されていた電流I−1が負荷TR(231)に流れ込ん
で、ドレイン側にはその電流値に対応した電圧(以下、
「V1」とする)が発生する。
【0133】そして、この電圧V1が、先に電流I−2
が流れたときに負荷TR(231)に発生した電圧V2
よりも低ければ、キャパシタA(225)のインバータ
A(224)側電位は、先のVinv-A1よりV2−V1だ
け下降することになる(但し、インバータA(224)
の入力容量が無視できるほど小さい状況であるとす
る)。
【0134】したがって、インバータA(224)の出
力はVinv-A2より上昇し、その結果、キャパシタB(2
28)のインバータB(227)側電位が上昇して、イ
ンバータB(227)の出力電圧は下降することにな
る。
【0135】逆に、電圧V1が電圧V2より高ければ、
キャパシタA(225)のインバータA(224)側電
位はVinv-A1よりV1−V2だけ上昇し(但し、インバ
ータA(224)の入力容量が無視できるほど小さい状
況であるとする)、インバータA(224)の出力はV
inv-A2より下降する。この結果、キャパシタB(22
8)のインバータB(227)側電位も下降して、イン
バータB(227)の出力電圧が上昇することになる。
【0136】すなわち、メモリTR−1(219)に記
憶されていた電流I−1が、メモリTR−2(222)
に記憶されていた電流I−2よりも大きければ、負荷T
R(231)に発生する電圧もV2よりV1の方が高く
なるので、インバータB(228)の出力は高くなる。
逆に、電流I−1の方がI−2よりも小さいと、インバ
ータB(228)の出力は低くなる。略言すれば、この
ような動作特性によって、記憶されている2つの電流の
大小比較が可能となる訳である(ステップS32)。
【0137】この状態で、画素読出しパルスφPOUT
(310)をハイ・レベルに転じて、画素読出しスイッ
チ(229)をオンにすることによって、垂直信号線
(230)には電流I−1とI−2の比較結果に応じて
インバータB(228)の出力レベルが現れることにな
る(ステップS33)。そして、画素読出しパルスφP
OUT(310)をロー・レベルに戻して(ステップS
34)、続いてメモリTR−1転送パルスφMTX−1
(304)及び負荷TRパルスφVL(312)をロー
・レベルと戻すことによって、一連の画素読出し動作を
完了させる(ステップS35)。
【0138】このとき、垂直信号線(230)のレベ
ル、すなわち、今回読み出された画素の出力レベルがロ
ー又はハイのいずれのレベルかを判別する(ステップS
36)。垂直信号線(230)のレベル判定は、撮像素
子と同一チップ又は別のチップ上に実装された演算器
(図示しない)によって行われる。
【0139】垂直信号線(230)がハイ・レベルなら
ば、電流I−1はI−2より大きい、あるいは、基準レ
ベルよりも入射光による信号レベルが低いことが分か
る。すなわち、入射光が明るくなって基準レベルを横切
ったと判断できるので、サンプリング周期ΔTに時刻カ
ウンタ値nで乗算した値ΔT×nを時刻情報として出力
して(ステップS37)、図9に示す本処理ルーチン全
体を終了する。
【0140】他方、垂直信号線(230)のレベル、す
なわち、今回読み出された画素の出力レベルがロー・レ
ベルならば、時刻カウンタnを1だけインクリメントし
て(ステップS38)、ステップS17に戻ってフォト
・ダイオード(211)の電荷を転送するステップ以降
を、垂直信号線(230)がハイ・レベルに転じるまで
繰り返し行う。
【0141】なお、時刻カウンタnを計数するための回
路モジュールは、撮像素子と同一チップ上又は別のチッ
プ上に実装することができる。
【0142】図9に示す処理ルーチンによって出力され
る時刻情報ΔT×nは、VFD(240)が基準レベル
に達する瞬間の時刻であり、フォト・ダイオード(21
1)における入射光の明るさをデジタル量に変換した結
果に相当する(前述)。言い換えれば、図9に示す処理
ルーチンによって、撮像素子の各画素におけるフォト・
ダイオード出力を、撮像素子内においてアナログ値から
デジタル値に変換することができる訳である。
【0143】このように撮像素子内においてAD変換を
実現するためには、駆動クロック・ジェネレータ2が各
駆動クロック・パルスを図8に示すようなタイミングで
出力するだけでよい、という点を充分理解されたい。
【0144】なお、図8の動作タイミングチャートに示
すように、基準レベル記憶期間において、リセット・パ
ルスφRST(301)の前に転送パルスφPTX(3
02)を出すことによって、フォト・ダイオード(21
1)に既に貯まった電子を排出するようにしている。こ
の結果、次に転送パルスφPTX(302)が印加され
るまでの期間すなわち受光期間(1)を、それ以降の受
光期間(2),(3)…に等しくすることができ、各時
間刻み毎の受光時間を一定にすることが可能となる。
【0145】本実施例に係る撮像素子によれば、アナロ
グ量からデジタル量に変換するA/D変換処理におい
て、基準信号レベルと被写体の明るさを積分する時間刻
みを調整することによって、いわゆるダイナミック・レ
ンジの広い撮像を実現することができる。
【0146】また、本実施例に係る撮像素子によれば、
各画素の検出信号をアナログ量からデジタル量へ変換す
る際に、被写体の明るさを時間的に積分することによっ
て、いわゆるランダム・ノイズに強い撮像を実現するこ
とができる。
【0147】図10には、図1に示す構成の撮像素子に
おいて、アナログ量である明るさをデジタル量に変換し
た信号を得るための動作タイミング・チャートを示して
いる。
【0148】より具体的には、図10は、図8の単位画
素動作タイミング・チャートにおける基準レベル記憶期
間と比較期間(1)の2つの期間における、1行目の画
素並びに2行目の画素に与える駆動クロックのタイミン
グを示している。
【0149】リセット電圧VRST(311)が基準電
圧に設定されている期間において、まず、1行目に並ん
だM個のすべての画素に対して、リセット・パルスφR
ST(301)、転送パルスφPTX(302)、受光
信号読み出しパルスφRD(303)、メモリTR−1
転送パルスφMTX−1(304)、及び、メモリTR
−1短絡パルスφMEM−1(305)を、図示されて
いるタイミングで一斉に印加する。
【0150】次いで、ある一定時間経過後に、今度は2
行目に並んだM個のすべての画素に対して、リセット・
パルスφRST(301)、転送パルスφPTX(30
2)、受光信号読み出しパルスφRD(303)、メモ
リTR−1転送パルスφMTX−1(304)、メモリ
TR−1短絡パルスφMEM−1(305)を一斉に印
加する。
【0151】そして、3行目以降からN行目までの画素
に対して、同様に、位相のずれた駆動クロックを逐次印
加していく(図示しない)。このようにして、すべての
単位画素において、メモリTR−1(219)に基準レ
ベルに対応する電流を記憶することができる。
【0152】N行目まで記憶動作終了したら、次にリセ
ット電圧VRST(311)を電源電圧に設定して、1
行目に並んだM個のすべての画素に対して、リセット・
パルスφRST(301)、転送パルスφPTX(30
2)、受光信号読み出しパルスφRD(303)、メモ
リTR−2転送パルスφMTX−2(306)、メモリ
TR−2短絡パルスφMEM−2(307)を図示され
ているタイミングで一斉に印加することによって、受光
期間(1)で光電変換された電子数で決まる電流をメモ
リTR−2(222)に記憶することができる。
【0153】その直後に、メモリTR−2転送パルスφ
MTX−2(306)、負荷TRパルスφVL(31
2)、インバータA短絡パルスφCMPA(308)、
インバータB短絡パルスφCMPB(309)を印加し
て、メモリTR−2(222)に記憶されていた電流を
読出し負荷TR(231)で電圧に変換する。
【0154】続いて、メモリTR−1転送パルスφMT
X−1(304)、負荷TRパルスφVL(312)を
印加して、メモリTR−1(219)に記憶されていた
電流を読み出して、負荷TR(231)において電圧に
変換するとともに、先に読み出されていた電圧との比較
を行う。そして、画素読出しスイッチ(229)のゲー
トに画素読出しパルスφPOUT(310)を印加する
ことによって、比較の結果生じるインバータB(22
7)の出力電圧を垂直信号線(230)へ読み出す。
【0155】そして、2行目に並んだM個のすべての画
素に対して、リセット・パルスφRST(301)、転
送パルスφPTX(302)、受光信号読み出しパルス
φRD(303)、メモリTR−2転送パルスφMTX
−2(306)、メモリTR−2短絡パルスφMEM−
2(307)を、1行目と同様に一斉に印加することに
よって、受光期間(1)で光電変換された電子数で決ま
る電流をメモリTR−2(222)に記憶する。
【0156】その直後に、メモリTR−2転送パルスφ
MTX−2(306)、負荷TRパルスφVL(31
2)、インバータA短絡パルスφCMPA(308)、
インバータB短絡パルスφCMPB(309)を印加し
て、メモリTR−2(222)に記憶されていた電流を
読出し負荷TR(231)で電圧に変換する。
【0157】続いて、メモリTR−1転送パルスφMT
X−1(304)、負荷TRパルスφVL(312)を
印加して、メモリTR−1(219)に記憶されていた
電流を読み出して、負荷TR(231)で電圧に変換す
るとともに、先に読み出されていた電圧との比較を行
う。そして、画素読出しスイッチ(229)のゲートに
画素読出しパルスφPOUT(310)を印加すること
によって、比較の結果生じるインバータB(227)の
出力電圧を垂直信号線(230)へ読み出す。
【0158】そして、3行目以降からN行目までの画素
に対して、同様に位相のずれた駆動クロックを逐次印加
していくことによって、すべての単位画素において、メ
モリTR−1(219)に記憶された基準レベルに対応
する電流とメモリTR−2(222)に記憶された受光
強度に比例した信号電流とを比較することができる。
【0159】本実施例に係る撮像素子における単位画素
の各々は、駆動クロック・ジェネレータ2が出力する各
クロック・パルス間のタイミング、すなわち駆動モード
を切り換えることによって、フォト・ダイオード出力に
対してA/D変換以外の演算処理を適用することが可能
である。例えば、各単位画素において、明るさの時間的
な変化を演算して、変化が急峻となる時刻を検出するこ
とができる。
【0160】図11には、図3に示す単位画素におい
て、明るさの時間的な変化を演算して、変化が急峻とな
る時刻を検出するための、各クロック・パルスの動作タ
イミング・チャートを示している。また、図12には、
明るさの時間的な変化を演算して、変化が急峻となる時
刻を検出するための、各単位画素における動作フローチ
ャートを示している。以下、図11及び図12を参照し
ながら説明する。
【0161】まず、時刻カウンタとして使用する変数n
を1に設定する(ステップS51)。そして、リセット
電圧VRST(311)を、電源電圧に設定する(ステ
ップS52)。
【0162】次いで、リセットTR(213)のゲート
にリセット・パルスφRST(301)を印加すること
によって、アンプTR(214)のゲート電位VFD
(240)を電源電圧に対応したリセット・レベルに設
定して(ステップS53)、再びリセット・パルスφR
ST(301)をロー・レベルに戻す。
【0163】そして、フォトダイオード(211)に蓄積
されている電子をアンプTR(214)のゲート側に転
送する(ステップS54)。この処理は、演算を開始す
る前にフォト・ダイオード(211)に貯まっていたす
べての電子を掃き出して初期化する動作に相当するが
(図11の初期化期間)、転送TR(212)のゲート
に転送パルスφPTX(302)を印加するした後、再
び転送パルスφPTX(302)をロー・レベルに戻す
ことによって行われる。
【0164】次いで、再びリセットTR(213)のゲ
ートにリセット・パルスφRST(301)を印加する
ことによって、アンプTR(214)のゲート電位VF
D(240)を電源電圧に対応したリセット・レベルに
設定して(ステップS55)、再びリセット・パルスφ
RST(301)をロー・レベルに戻す。
【0165】そして、図11の受光期間(1)にフォト
・ダイオード(211)で光電変換されて蓄積されてい
る電子をアンプTR(214)のゲート側に転送する
(ステップS56)。この処理は、転送TR(212)
のゲートに転送パルスφPTX(302)を印加した
後、再び転送パルスφPTX(302)をロー・レベル
に戻すことによって行われる。
【0166】このとき、アンプTR(214)のゲート
電位VFD(240)は、上記で転送された電子の数に
よって決まる。この結果発生する電流をメモリTR−1
(219)に記憶させるためには、各トランジスタは以
下のように動作すればよい。
【0167】まず、受光信号読出しパルスφRD(30
3)、メモリTR−1転送パルスφMTX−1(30
4)、メモリTR−1短絡パルスφMEM−1(30
5)を同時に印加すると、上述した発生電流がアンプT
R(214)に流れる。また、受光信号読出しスイッチ
(216)がオンになっているので、カレント・ミラー
回路(215)によって増幅された電流(以下、「I−
1」とする)が、メモリTR−1転送スイッチ(21
7)を介してメモリTR−1(219)に流れ込むこと
になる。但し、メモリTR−1短絡スイッチ(218)
がオンになっているので、このときのメモリTR−1
(219)は飽和領域で動作している。
【0168】そして、メモリTR−1短絡パルスφME
M−1(305)をロー・レベルに戻すと、メモリTR
−1短絡スイッチ(218)がオフとなり、メモリTR
−1(219)はこれまで流れていた電流I−1を記憶
することになる(ステップS57)。
【0169】このとき、受光信号読出しスイッチ(21
6)とメモリTR−1転送スイッチ(217)は、メモ
リTR−1短絡スイッチ(218)がオフとなるよりも
若干長くオンの状態を保つ必要があるので、受光信号読
出しパルスφRD(303)とメモリTR−1転送パル
スφMTX−1(304)がロー・レベルになるタイミ
ングはずらしてある。
【0170】以上説明したように、ステップS55〜S
57の処理によって、受光期間(1)で光電変換された
電子の数に相当する電流I−1をメモリTR−1(21
9)に記憶することができる訳である。
【0171】次いで、リセットTR(213)のゲート
にリセット・パルスφRST(301)を印加すること
によって、アンプTR(214)のゲート電位VFD
(240)を電源電圧に対応したリセット・レベルに設
定して(ステップS58)、再びリセット・パルスφR
ST(301)をロー・レベルに戻す。
【0172】そして、図11のタイミング・チャートに
おける受光期間(2)で発生した電子を、アンプTR
(214)のゲート側に転送する(ステップS59)。
この処理は、転送TR(212)のゲートに転送パルス
φPTX(302)を印加した後、再び転送パルスφP
TX(302)をロー・レベルに戻すことによって行わ
れる。
【0173】このとき、アンプTR(214)のゲート
電位VFD(240)は、上記で転送された電子の数に
よって決まる。この結果発生する電流をメモリTR−2
(222)に記憶させるためには、各トランジスタは以
下のように動作すればよい。
【0174】受光信号読出しパルスφRD(303)、
メモリTR−2転送パルスφMTX−2(306)、メ
モリTR−2短絡パルスφMEM−2(307)を同時
に印加することによって、上述した発生電流がアンプT
R(214)に流れる。また、受光信号読出しスイッチ
(216)がオンになっているので、カレント・ミラー
回路(215)によって増幅された電流(以下、「I−
2」とする)が、メモリTR−2転送スイッチ(22
0)を介してメモリTR−2(222)に流れ込むこと
になる。但し、メモリTR−2短絡スイッチ(221)
がオンになっているので、このときのメモリTR−2
(222)は飽和領域で動作している。
【0175】ここで、メモリTR−2短絡パルスφME
M−2(307)をロー・レベルに戻すと、メモリTR
−2短絡スイッチ(222)がオフとなり、メモリTR
−2(222)はこれまで流れていた電流I−2を記憶
することになる(ステップ60)。
【0176】このとき、受光信号読出しスイッチ(21
6)とメモリTR−2転送スイッチ(220)は、やは
りメモリTR−2短絡スイッチ(221)がオフとなる
よりも若干長くオンの状態を保つ必要があるので、受光
信号読出しパルスφRD(303)とメモリTR−2転
送パルスφMTX−2(306)がロー・レベルになる
タイミングはずらしてある。
【0177】以上説明したように、ステップS58〜S
60の処理によって、受光期間(2)で光電変換された
電子の数に相当する電流I−2をメモリTR−2(22
2)に記憶することができる訳である。
【0178】続くステップS61〜S65では、メモリ
TR−1(219)とメモリTR−2(222)の各々
に記憶されている電流I−1とI−2を比較する処理を
行う。これはすなわち、受光期間(1)と受光期間
(2)の各期間において光電変換されて発生した電子数
の大小比較を行うことになる。
【0179】まず、メモリTR−1転送パルスφMTX
−1(304)及び負荷TRパルスφVL(312)を
ともに印加することによって、メモリTR−1転送スイ
ッチ(217)と負荷TR(231)をともにオンにす
る。この結果、メモリTR−1(219)に記憶されて
いる電流I−1が負荷TR(231)に流れ込み、その
電流値に応じた負荷電圧(以下、「V1」とする)がドレ
イン側に発生する。
【0180】このとき、インバータA短絡スイッチ(2
23)とインバータB短絡スイッチ(226)の各ゲー
トに対してンバータA短絡パルスφCMPA(308)
とインバータB短絡パルスφCMPB(309)を同時
に印加する。この結果、インバータA短絡スイッチ(2
23)とインバータB短絡スイッチ(226)はともに
オンされて、インバータA(224)及びインバータB
(227)の各入出力は短絡されることになる(ステッ
プS61)。これによって、インバータA(224)及
びインバータB(227)の各出力電圧は、それぞれの
インバータの動作点電圧Vinv-A及びVinv-Bとなる。
【0181】ここで、インバータA短絡パルスφCMP
A(308)を最初にロー・レベルにすることによって
インバータA短絡スイッチ(223)をオフにすると、
インバータA(224)の出力電圧は短絡時から若干変
動するものの、ほぼ動作点電圧に近い値を示し(以下、
「Vinv-A2」とする)、インバータA(224)の出力
が確定する(ステップS62)。その電圧値は、負荷T
R(231)に電流I−1が流れたときに発生する電圧
V1がキャパシタA(225)に印加されたときの出力
に対応している。
【0182】また、この時点では、キャパシタA(22
5)の両端には、負荷TR(231)に電流I−1が流
れたときに発生する電圧(V1)とインバータA(22
4)の動作点電圧に近い値が印加されている(以下、
「Vinv-A1」とする)。
【0183】一方、インバータB(227)は未だ短絡
状態なので、ステップS62におけるインバータA(2
24)の出力電圧の小さな変動はインバータB(22
7)側の出力には現れていない。
【0184】次いで、インバータB短絡パルスφCMP
B(309)をロー・レベルにすることによって、イン
バータB短絡スイッチ(226)をオフにすると、イン
バータB(227)の出力電圧もやはり若干変動するも
のの、ほぼ動作点電圧に近い値を保っている(以下、
「Vinv-B2」とする)。この値が、負荷TR(231)
に電流I−1が流れたときに発生する電圧(V1)がキ
ャパシタA(225)、インバータA(224)、キャ
パシタB(228)を介してインバータB(227)に
加わったときの出力に対応している(ステップS6
3)。この時点では、キャパシタB(228)の両端に
は、インバータA(224)の出力電圧Vinv- A2と、イ
ンバータB(228)の動作点電圧に近い電圧(以下、
「Vinv-B1」とする)がそれぞれ印加されている。
【0185】この状態で、メモリTR−1転送パルスφ
MTX−1(304)及び負荷TRパルスφVL(31
2)をともにロー・レベルにして、メモリTR−1転送
スイッチ(217)及び負荷TR(231)をともにオ
フすることによって、メモリTR−1(219)に記憶
しておいた電流I−1の読出し動作が完了する。
【0186】次いで、再び負荷TRパルスφVL(31
2)をハイ・レベルに転じるとともに、同時にメモリT
R−2転送パルスφMTX−2(306)もハイ・レベ
ルに転じることによって、負荷TR(231)及びメモ
リTR−2転送スイッチ(220)をともにオンにす
る。この結果、メモリTR−2(222)に記憶されて
いた電流I−2が負荷TR(231)に流れ込んで、ド
レイン側にはその電流値に対応した電圧(以下、「V
2」とする)が発生する。
【0187】ここで、電流I−2が流れ込んだときに負
荷TR(231)に発生した電圧V2が、電流I−1が
流れ込んだときに負荷TR(231)に発生した電圧V
2よりも低ければ、キャパシタA(225)のインバー
タA(224)側の電位は、先のVinv-A1よりV1−V
2だけ下降する(但し、インバータA(224)の入力
容量が無視できるほど小さい状況であるとする)。した
がって、インバータA(224)の出力はVinv-A2より
上昇して、その結果、キャパシタB(228)のインバ
ータB(227)側電位が上昇して、インバータB(2
27)の出力電圧は下降することになる。
【0188】逆に、電圧V2が電圧V1よりも高けれ
ば、キャパシタA(225)のインバータA(224)
側電位はVinv-A1よりV2−V1だけ上昇して、インバ
ータA(224)の出力はVinv-A2より下降する(但
し、インバータA(224)の入力容量が無視できるほ
ど小さい状況であるとする)。その結果、キャパシタB
(228)のインバータB(227)側電位も下降し
て、インバータB(227)の出力電圧が上昇すること
になる。
【0189】すなわち、メモリTR−2(222)に記
憶されていた電流I−2が、メモリTR−1(219)
に記憶されていた電流I−1よりも大きければ、負荷T
R(231)に発生する電圧もV1よりV2の方が高く
なり、インバータB(228)の出力は高くなる。これ
とは逆に、電流I−2が電流I−1よりも小さければ、
インバータB(228)の出力は低くなる。したがっ
て、2つの電流の大小比較が可能となる訳である(ステ
ップS64)。
【0190】この状態で、画素読出しパルスφPOUT
(310)をハイ・レベルに転じて、画素読出しスイッ
チ(229)をオンにすることによって、垂直信号線
(230)には電流I−1とI−2の比較結果に応じて
インバータB(228)の出力レベルが現れることにな
る(ステップS65)。そして、画素読出しパルスφP
OUT(310)をロー・レベルに戻して、続いてメモ
リTR−1転送パルスφMTX−1(304)及び負荷
TRパルスφVL(312)をロー・レベルと戻すこと
によって、画素読出し動作が完了する。
【0191】このとき、垂直信号線(230)のレベ
ル、すなわち、今回読み出された画素の出力レベルがロ
ー又はハイのいずれのレベルかを判別する(ステップS
66)。垂直信号線(230)のレベル判定は、撮像素
子と同一チップ又は別のチップ上に実装された演算器
(図示しない)によって行われる。
【0192】垂直信号線(230)のレベル、すなわ
ち、今読み出された画素の出力レベルがハイ・レベルな
らば、電流I−2はI−1より大きい、あるいは、受光
期間(2)で光電変換された電子数は受光期間(1)で
光電変換された電子数よりも少ない、すなわち、入射光
がいったん明るくなって再び暗くなるという明度の変化
があったと判断することができる。この場合、サンプリ
ング周期ΔTに時刻カウンタ値nで乗算した値ΔT×n
を時刻情報として出力して(ステップS77)、図12
に示す本処理ルーチン全体を終了する。
【0193】他方、垂直信号線(230)のレベル、す
なわち、今読み出された画素の出力レベルがロー・レベ
ルならば、時刻カウンタnを1だけインクリメントして
(ステップS67)、後続のステップに進む。
【0194】ステップS68〜S78は、上述したステ
ップS58〜S67の処理において、メモリTR−1
(219)とメモリTR−2(222)の各々の役割を
入れ替えたものに相当する。
【0195】すなわち、ステップS68〜S78におい
ては、メモリTR−2(222)に記憶されている電流
の方が、メモリTR−1(219)に記憶されている電
流よりも時間的に後で記憶された信号となる。したがっ
て、メモリTR−2(222)が次に新たに光電変換さ
れた信号に対応する電流を記憶するように、時間的に前
で記憶された信号を書き換えなければならない。
【0196】そこで、まず、リセットTR(213)の
ゲートにリセット・パルスφRST(301)を印加す
ることによって、アンプTR(214)のゲート電位V
FD(240)を電源電圧に対応したリセット・レベル
に設定して(ステップS68)、再びリセット・パルス
φRST(301)をロー・レベルに戻す。
【0197】次いで、図11のタイミング・チャートの
受光期間(3)で発生した電子をアンプTR(214)
のゲート側に転送する(ステップS69)。この処理
は、転送TR(212)のゲートに転送パルスφPTX
(302)を印加した後、再び転送パルスφPTX(3
02)をロー・レベルに戻すことによって行われる。
【0198】このとき、アンプTR(214)のゲート
電位VFD(240)は、上記で転送された電子の数に
よって決まる。この結果発生する電流をメモリTR−1
(219)に記憶させるためには、各トランジスタは以
下のように動作すればよい。
【0199】受光信号読出しパルスφRD(303)、
メモリTR−1転送パルスφMTX−1(304)、メ
モリTR−1短絡パルスφMEM−1(305)を同時
に印加することによって、上述した発生電流がアンプT
R(214)に流れる。また、受光信号読出しスイッチ
(216)がオンになっているので、カレントミラー回
路(215)によって増幅された電流(以下、「I−
1」とする)が、メモリTR−1転送スイッチ(21
7)を介してメモリTR−1(219)に流れ込むこと
になる。但し、メモリTR−1短絡スイッチ(218)
がオンになっているので、このときのメモリTR−1
(219)は飽和領域で動作している。
【0200】ここで、メモリTR−1短絡パルスφME
M−1(305)をロー・レベルに戻すと、メモリTR
−1短絡スイッチ(218)がオフとなり、メモリTR
−1(219)はこれまで流れていた電流I−1を記憶
することになる(ステップS70)。
【0201】このとき、受光信号読出しスイッチ(21
6)とメモリTR−1転送スイッチ(217)は、メモ
リTR−1短絡スイッチ(218)がオフとなるよりも
若干長くオンの状態を保つ必要があるので、受光信号読
出しパルスφRD(303)とメモリTR−1転送パル
スφMTX−1(304)がロー・レベルになるタイミ
ングはずらしてある。
【0202】次いで、ステップS71〜S75では、メ
モリTR−2(222)とメモリTR−1(219)の
各々に記憶されている電流I−2とI−1を比較する。
これは、すなわち、受光期間(2)と受光期間(3)の
各期間において光電変換されて発生した電子数の大小比
較を行うことに相当する。
【0203】まず、メモリTR−2転送パルスφMTX
−2(306)及び負荷TRパルスφVL(312)を
ともに印加することによって、メモリTR−2転送スイ
ッチ(222)と負荷TR(231)をともにオンにす
る。この結果、メモリTR−2(222)に記憶されて
いる電流I−2が負荷TR(231)に流れ込み、その
電流値に応じた負荷電圧(以下、「V2」とする)がドレ
イン側に発生する。
【0204】このとき、インバータA短絡スイッチ(2
23)とインバータB短絡スイッチ(226)の各ゲー
トに対してンバータA短絡パルスφCMPA(308)
とインバータB短絡パルスφCMPB(309)を同時
に印加する。この結果、インバータA短絡スイッチ(2
23)とインバータB短絡スイッチ(226)はともに
オンされて、インバータA(224)及びインバータB
(227)の入出力は短絡されることになる(ステップ
S71)。 これによって、インバータA(224)及
びインバータB(227)の各出力電圧は、それぞれの
インバータの動作点電圧Vinv-A及びVinv-Bとなる。
【0205】そして、インバータA短絡パルスφCMP
A(308)を最初にロー・レベルにすることによって
インバータA短絡スイッチ(223)をオフにすると、
インバータA(224)の出力電圧は短絡時から若干変
動するものの、ほぼ動作点電圧に近い値を示し(以下、
「Vinv-A2」とする)、インバータA(224)の出力
が確定する(ステップS72)。その電圧値は、負荷T
R(231)に電流I−2が流れたときに発生する電圧
V2がキャパシタA(225)に印加されたときの出力
に対応している。
【0206】また、この時点では、キャパシタA(22
5)の両端には、負荷TR(231)に電流I−2が流
れたときに発生する電圧(V2)とインバータA(22
4)の動作点電圧に近い値が印加されている(以下、
「Vinv-A1」とする)。
【0207】一方、インバータB(227)は未だ短絡
状態なので、ステップS72におけるインバータA(2
24)の出力電圧の小さな変動はインバータB(22
7)側の出力には現れていない。
【0208】次いで、インバータB短絡パルスφCMP
B(309)をロー・レベルにすることによって、イン
バータB短絡スイッチ(226)をオフにすると、イン
バータB(227)の出力電圧もやはり若干変動するも
のの、ほぼ動作点電圧に近い値を保っている(以下、
「Vinv-B2」とする)。この値が,負荷TR(231)
に電流I−2が流れたときに発生する電圧(V2)がキ
ャパシタA(225)、インバータA(224)、並び
にキャパシタB(228)を介してインバータB(22
7)に加わったときの出力に対応している(ステップS
73)。この時点では,キャパシタB(228)の両端
には、インバータA(224)の出力電圧Vinv-A2と、
インバータB(228)の動作点電圧に近い電圧(以
下、「Vinv- B1」とする)がそれぞれ印加されている。
【0209】この状態で、メモリTR−2転送パルスφ
MTX−2(306)及び負荷TRパルスφVL(31
2)をロー・レベルにして、メモリTR−2転送スイッ
チ(220)及び負荷TR(231)をともにオフする
ことによって、メモリTR−2(222)に記憶された
電流I−2の読出しが完了する。
【0210】次いで、再び負荷TRパルスφVL(31
2)をハイ・レベルに転じるとともに、同時にメモリT
R−1転送パルスφMTX−1(304)もハイ・レベ
ルに転じることによって、負荷TR(231)及びメモ
リTR−1転送スイッチ(217)をともにオンにす
る。この結果、メモリTR−1(219)に記憶されて
いた電流I−1が負荷TR(231)に流れ込んで、ド
レイン側にはその電流値に対応した電圧(以下、「V
1」とする)が発生する。
【0211】そして、この電圧V1が,先に電流I−2
が流れたときに負荷TR(231)に発生した電圧V2
より低ければ、キャパシタA(225)のインバータA
(224)側の電位は、先のVinv-A1よりV2−V1だ
け下降することになる(但し、インバータA(224)
の入力容量が無視できるほど小さい状況であるとす
る)。したがって、インバータA(224)の出力はV
inv-A2より上昇して、その結果、キャパシタB(22
8)のインバータB(227)側電位が上昇し,インバ
ータB(227)の出力電圧は下降することになる。
【0212】逆に、電圧V1が電圧V2よりも高けれ
ば、キャパシタA(225)のインバータA(224)
側電位はVinv-A1よりV1−V2だけ上昇して、インバ
ータA(224)の出力はVinv-A2より下降する(但
し、インバータA(224)の入力容量が無視できるほ
ど小さい状況であるとする)。その結果、キャパシタB
(228)のインバータB(227)側電位も下降し
て、インバータB(227)の出力電圧が上昇すること
になる。
【0213】すなわち、メモリTR−1(219)に記
憶されていた電流I−1が、メモリTR−2(222)
に記憶されていた電流I−2よりも大きければ、負荷T
R(231)に発生する電圧もV2よりV1の方が高く
なり、インバータB(228)の出力は高くなる。これ
とは逆に、電流I−1が電流I−2よりも小さければ、
インバータB(228)の出力は低くなる。したがっ
て、2つの電流の大小比較が可能となる訳である(ステ
ップS74)。
【0214】この状態で、画素読出しパルスφPOUT
(310)をハイ・レベルに転じて、画素読出しスイッ
チ(229)をオンにすることによって、垂直信号線
(230)には電流I−1とI−2の比較結果に応じて
インバータB(228)の出力レベルが現れることにな
る(ステップS75)。そして、画素読出しパルスφP
OUT(310)をロー・レベルに戻して、続いてメモ
リTR−2転送パルスφMTX−2(306)及び負荷
TRパルスφVL(312)をロー・レベルと戻すこと
によって、画素読出し動作が完了する。
【0215】このとき、垂直信号線(230)のレベ
ル、すなわち、今回読み出された画素の出力レベルがロ
ー又はハイのいずれのレベルかを判別する(ステップS
76)。垂直信号線(230)のレベル判定は、撮像素
子と同一チップ又は別のチップ上に実装された演算器
(図示しない)によって行われる。
【0216】垂直信号線(230)のレベル、すなわ
ち、今回読み出された画素の出力レベルがハイ・レベル
ならば、電流I−1はI−2より大きい、あるいは、受
光期間(3)で光電変換された電子数は受光期間(2)
で光電変換された電子数よりも少ない、すなわち、入射
光がいったん明るくなって再び暗くなるという明度の変
化があったと判断できる。この場合、この場合、サンプ
リング周期ΔTに時刻カウンタ値nで乗算した値ΔT×
nを時刻情報として出力して(ステップS77)、本処
理ルーチン全体を終了する。
【0217】他方、垂直信号線(230)のレベル、す
なわち、今読み出された画素の出力レベルがロー・レベ
ルならば、時刻カウンタnを1だけインクリメントして
(ステップS77)、ステップS58に戻って上述と同
様の処理を繰り返し実行する。
【0218】次いで、受光期間(3)と受光期間(4)
の各期間で発生した電子数の大小比較、さらには受光期
間(4)と受光期間(5)の各期間で発生した電子数の
大小比較というように、明るさの時間的変化の演算を順
次実行することができる。
【0219】このように、フォト・ダイオード出力に相
当する電流信号を記憶するメモリTRを各受光期間毎に
入れ替えて、比較する際の読み出しの順番も変えること
によって、常に時間的に後の信号が前の信号よりも大き
いか小さいかを同じ基準で判断することができる訳であ
る。
【0220】図11及び図12に示す処理動作を実行す
る結果として、本実施例に係る撮像素子の各単位画素
は、明るさの時間的な変化をとらえ、明度の時間的なピ
ーク検出を高速に行うことが可能となる。
【0221】図11及び図12に示すような動作特性を
持つ単位画素からなる撮像素子を用いることによって、
例えば、1フレーム目で撮像した被写体画像と2フレー
ム目で撮像した被写体画像を求めることで、被写体の明
るさの時間的変化を求めることができる。
【0222】被写体の明るさの時間的変化を求めること
ができる撮像素子を用いることにより、いわゆる3角測
量の原理に従って、被写体までの距離を計測するアクテ
ィブ型距離計測システムを構成することができる。この
種のアクティブ型距離計測システムについては、例え
ば、本出願人に既に譲渡されている特願2000−10
7723号明細書に開示されている。また、アクティブ
型の距離計測原理については、例えば「三次元画像計
測」(井口、佐藤共著、昭晃堂)に記載されている。
【0223】勿論、駆動クロック・ジェネレータ2が出
力する各クロック・パルスのタイミングを切り換えるこ
とによって、本実施例に係る単位画素の各々は、フォト
・ダイオード出力に対して上記(AD変換や変化が急峻
となる時刻の検出)以外の演算処理を行うことも可能で
ある。
【0224】第2の実施形態 図13には、本発明の第2の実施形態に係る撮像素子1
001を適用した撮像システム全体の構成例を模式的に
示している。
【0225】信号発生器1002は、撮像素子1001
を駆動するのに必要な信号を発生する。そして、発生し
た各信号は撮像素子1001に入力され、撮像素子10
01内の垂直スキャナ1020で画素制御信号として、
撮像素子1001を構成する各画素11に伝達される。
【0226】フレーム・メモリ1004は、撮像素子1
001の画素数に相当するアドレス空間を有しており、
またそのデータ幅は撮像素子1001の撮像結果を表現
するのに必要なサイズを持っている。フレーム・メモリ
1004は、信号処理部1003と双方向バスで接続さ
れており、信号処理部1003で生成された画素毎の処
理結果を入力して記憶したり、その内容を必要に応じて
逆に信号処理部1003に引き渡したりする。
【0227】信号処理部1003は、撮像素子1001
の出力信号を入力して、デジタル・データのままで画素
毎に処理した上で、その結果を上述のフレーム・メモリ
1004に出力する。
【0228】デジタル−アナログ変換部1005は、信
号処理部1003からの画素毎のデジタル信号を入力し
て、それをアナログ信号に変換して出力する。
【0229】表示部1006は、デジタル−アナログ変
換部1005から出力されるアナログ信号を入力して、
画面(図示しない)上に表示出力する。
【0230】図14には、本発明の第2の実施形態に係
る撮像素子1001の回路構成を模式的に示している。
同図に示すように、撮像素子1001は、M×N個の画
素1が2次元マトリックス状に配列され、各行毎に画素
制御信号1012が敷設されるとともに、各列毎に垂直
信号線1013が敷設されて構成される。そして、各画
素列からのN本の垂直信号線1013は、水平出力回路
1030に接続されており、その出力信号は、シリアル
変換されて撮像素子1001の外部に出力されたり、出
力レートを高速にするためにパラレルで撮像素子100
1の外部に出力されるようになっている。
【0231】信号発生器1002は、単位画素を駆動す
るための図示の各クロック・パルス信号をそれぞれ所定
のタイミングで発生させる回路である。
【0232】また、垂直駆動回路1020は、信号発生
器1002において発生されたクロック・パルスを、水
平方向に並んだM個の単位画素からなる画素行の各々に
対して、動作タイミングをずらしながら画素制御信号1
012経由で供給する。
【0233】図14中に示した画素制御信号1012
は、各画素を駆動するための受光部制御パルス120
0、増幅部制御パルス1210、第1記憶部制御パルス
1220、第2記憶部制御パルス1230、比較部制御
パルス1240、バイアス部制御パルス1250、そし
て出力部制御パルス1260(後述)をひとまとまりに
したものである。これら駆動クロック・パルスを所定の
タイミングで動作させることによって、撮像素子に対し
て画素出力信号のAD変換処理やその他の演算処理を適
用することができる。但し、駆動クロック・パルスの動
作タイミングや演算処理の手順については、後に詳解す
る。
【0234】図15には、撮像素子1を構成する単位画
素の構造を模式的に図解している。同図に示すように1
つの画素は、受光部1100と、増幅部1101と、第
1記憶部1102及び第2基億部1103と、比較部1
104と、バイアス部1105と、出力部1106とで
構成される。
【0235】受光部1100は、入射した光の強度に応
じて光電変換された信号を増幅部1101に対して出力
する。
【0236】受光部制御パルス1200は、受光部11
00の内部状態のリセット動作や、光電変換された信号
の内部転送動作を制御する入力パルスであり、リセット
・パルスφRST(1201)、転送パルスφTX(1
202)が含まれる。
【0237】増幅部1101は、受光部1100からの
出力信号を入力して増幅した信号を、第1記憶部110
2及び第2記憶部1103に対して出力する。
【0238】増幅部制御パルス1210は、増幅部11
01で増幅した信号を出力するか否か制御する入力パル
スであり、増幅部読出しパルスφAG(1211)が含
まれる。
【0239】第1記憶部1102並びに第2記憶部11
03は、増幅部1101から出力される信号を記憶して
おき、比較部1104へ出力するようになっている。
【0240】第1記憶部制御パルス1220並びに第2
記憶部制御パルス1230は、それぞれ第1記憶部11
02、第2記憶部1103への信号記録動作及び信号読
出し動作の制御を行う。第1記憶部制御パルス1220
には、第1記憶パルスφMSWF(1221)、第1記
憶ゲート・パルスφMGF(1222)が含まれる。ま
た、第2記憶部制御パルス1220には、第2記憶パル
スφMSWS(1231)、第2記憶ゲート・パルスφ
MGS(1232)が含まれる。
【0241】比較部1104は、第1記憶部1102並
びに第2記憶部1103から読み出される信号を入力し
て、両者を比較した結果として0(ロー・レベル)又は
1(ハイ・レベル)の信号を出力する。
【0242】比較部制御パルス1240は、比較部11
04の動作制御を行う入力パルスであり、負荷パルスφ
QL(1241)、第1インバータ短絡パルスφINV
F(1242)、第2インバータ短絡パルスφINVS
(1243)が含まれる。
【0243】バイアス部1105は、比較部1104に
バイアス信号を加えることによって、入力される2つの
信号に対してバイアス信号を付加する。
【0244】バイアス部制御パルス1250は、バイア
ス部1105から出力されるバイアス信号を制御するた
めの入力パルスであり、第1バイアス・ゲート・パルス
φGBF(1252)、並びに、第2バイアス・ゲート
・パルスφGBS(1253)が含まれる。
【0245】出力部1106は、比較部1104の比較
結果信号を画素信号1107として単位画素の外部に出
力する。
【0246】出力部制御パルス1260は、出力部11
06の動作制御を行うための入力パルスであり、出力ゲ
ート・パルスφGOUT(1261)が含まれる。
【0247】次に、上述した単位画素においてアナログ
信号量である受光強度をデジタル信号に変換する原理の
説明について、図16を参照しながら説明する。
【0248】まず、画素が受光してから記憶部110
2,1103のうちいずれか一方に信号を記憶し、それ
を読み出してから比較処理を行って出力する一連の期間
を、本明細書では「1フレーム」と定義しておく。
【0249】図16に示したグラフの横軸は、受光部1
100において受光してから比較結果が出力されるフレ
ームが何回繰り返されるか、すなわち何回比較処理が行
われた時に画素出力が0から1に反転するかというフレ
ーム番号を示している。そして、最大のフレーム数をF
MAXと定義し、FMAXの回数だけ比較処理を繰り返して、
1回の撮像を完了するものとする。
【0250】また,図16に示すグラフの縦軸は、受光
部1100における光強度の信号量Sを表している。非
常に明るい光を受光した場合の信号量の時間的変化をV
B(1051)とし、それよりわずかに弱い光の場合を
VB'(1052)とする。また、明るい光の場合をB
(1053)、中位の明るさの場合をM(1054)、
暗い光を受光した場合をD(1055)、非常に暗い場
合をVD(1056)として、それぞれ光を受光したと
きの信号量の時間的変化を直線で表現している。同図に
示す例では、明るさの違いは直線の傾き、すなわち信号
量の時間的変化の大小で表現されると仮定している。し
たがって、明るい光ほど傾きが急で,暗い光ほど傾きは
緩やかであるとしている。
【0251】さて、ここで、信号量がRHで時間的に一
定であるような基準信号を考える。そして、それぞれの
明るさの時間変化に対応する直線が、その基準信号レベ
ルR Hに交わるまでに必要なフレーム数あるいは時間を
求める。少ないフレーム数で基準レベルと交わるほど明
るく、多くのフレーム数で交わるほど暗いという性質を
利用することによって、受光した光の明るさを表現する
ことができる。フレーム数は離散的すなわちデジタル量
であるから、結果として得られる明るさもデジタル量と
して表現されることになる。
【0252】上記の条件では、図示の通り、VB(10
51)との交点に対応するフレーム番号はFVB1であ
る。また、VB'(1052)との交点はFVB'1であ
り、B(1053)との交点はFB1であり、そしてM
(1054)との交点はFM1となっている。一方、D
(1055)並びにVD(1056)は交点が存在しな
い。
【0253】この場合、受光した光の明るさを、定数K
と基準信号レベルと交点のフレーム番号を用いて下式の
ように表すことができる。すなわち、
【0254】
【数5】 IVB = K / FVB1 (式7) IVB' = K / FVB'1 (式8) IB = K / FB1 (式9) IM = K / FM1 (式10)
【0255】さて、基準信号レベルをRHとしたとき、
上記のように暗い光D1055、並びに非常に暗い光V
D1056は、ここで設定している最大時間あるいは最
大フレームの間には交点を持たないので明るさを表現す
ることができない。そこで、基準信号レベルをRHから
Mにつり上げると、図16から判るように、直線D
(1055)はフレームFD2で交点を持つようになる。
そして、基準レベルをさらにつり上げてRLとすると、
さらに直線VDがフレームFVD3で交わることが判る。
すなわち、基準レベルを上げることによって、明るさの
ゲインを大きくすることと等価の処理を行っていると考
えることができる。
【0256】例えば基準レベルをRLとしたときのそれ
ぞれの光の明るさを、下式のように表現することができ
る。すなわち、
【0257】
【数6】 IVB = K / FVB1 (式11) IVB' = K / FVB1 (式12) IB = K / FB3 (式13) IM = K / FM3 (式14) ID = K / FD3 (式15) IVD = K / FVD3 (式16)
【0258】ここで注意しなければならいのは、上記の
(式11)は(式7)と同じであり、また、本来明るさ
が異なるはずの(式12)とも同じになっているという
点である。これは、フレームFVB1が時間軸の最小単位
で、最初のフレームに相当している場合に生じる現象で
ある。言い換えれば、最初のフレームで画素出力が1で
あった場合、実際の明るさが違っても、上式のように表
現する限りでは明るさの違いを識別することが不可能と
なってしまう。このような現象を避けるためには、明る
い光に対しては基準レベルを低く設定するほどよい、と
いうことが判る。
【0259】これまでの議論により、暗い光を検出して
明るさとして表現するためには、基準レベルを上げる
(これはゲインを上げることに相当する)必要がある。
一方、明るい光を表現するためには、基準レベルを下げ
る(これはゲインを下げることに相当する)必要があ
る。そこで、暗い光から明るい光に至るまで、ダイナミ
ック・レンジの広い範囲で明るさを表現するためには、
明るい光が検出される時間的に早い期間、すなわちフレ
ーム数の小さい範囲では、基準レベルを低く設定してお
き、時間の経過とともに基準レベルを徐々につり上げれ
ていけばよいということを、当業者であれば理解できる
であろう。
【0260】図17には、そのような基準レベルの設定
方法の一例を示している。同図に示す例では、最初の基
準レベルはRHから始まって徐々に(すなわち時間の経
過とともに階段状に)上昇していき、最終的にはRL
なっている。基準レベルの上昇の仕方は、1フレーム毎
に少しずつ変化させてもよいし、数フレーム毎に変化さ
せてもよい。
【0261】図17に示す明るさ変換ダイナミック・レ
ンジ拡張原理に従えば、それぞれの明るさを表す直線と
基準レベルとの交点から、受光したそれぞれの光の明る
さは、以下のように表現される。すなわち、
【0262】
【数7】 IVB = K / FVB (式17) IVB' = K / FVB' (式18) IB = K / FB (式19) IM = K / FM (式20) ID = K / FD (式21) IVD = K / FVD (式22)
【0263】図17に従う明るさの表現方法によれば、
非常に明るいVB(1051)も、非常に暗いVD(1
056)も同時にすなわち同じ系で表現可能となる。
【0264】次いで、上述したようなダイナミック・レ
ンジの広い撮像を実現可能とする方式を採用した実装回
路の例について説明する。
【0265】図18には、図15に示した撮像素子の単
位画素の各ブロックに関する1つの実装例を示してい
る。
【0266】図19には、この単位画素のうち、受光部
1100と増幅部1101の内部構成を詳細に示してい
る。
【0267】受光部1100は、フォトダイオード(P
D)1301と、転送トランジスタ(TX)1302
と、フローティング・ディフュージョン(FD)103
3と、リセット・トランジスタ(RST)1304から
構成されている。そして、リセット・トランジスタ13
04にはリセット・パルス(φRST)1201が与え
られるとともに、転送トランジスタ(TX)1302に
は転送パルス(φTX)1202が与えられている。各
入力パルス1201,1202は受光部制御パルス12
00(前述)に相当する。
【0268】さて、リセット・トランジスタRST13
04には、リセット電圧(VR)1203が印加されて
いるので、リセット・パルスφRST1201を入力す
ることによって、リセット・トランジスタRST130
4がオン状態に切り替わると、フローティング・ディフ
ュージョンFD1303はリセット電圧VR1203の
値によって決まる電位にリセットされる。そして、転送
パルスφTX1202によって転送トランジスタTX1
302がオンすると、フォトダイオードPD1301で
光電変換された電子がフローティング・ディフュージョ
ンFD1303に転送されて、その電子数に応じた電位
がフローティング・ディフュージョンFD1303に発
生することになる。
【0269】フローティング・ディフュージョンFD1
303の電位は受光量に対応しており、フォトダイオー
ドPD1301が飽和しない限り、ほぼ明るさに比例す
ると考えられる。そして,明るいほど、すなわち受光量
が多いほど光電変換で発生する電子数は多いので、フロ
ーティング・ディフュージョンFD1303の電位は低
下し、逆に、暗いほど発生する電子数が少なくなるので
フローティング・ディフュージョンFD1303の電位
は高くなる
【0270】増幅部1101は、増幅トランジスタ(Q
A)1311と、増幅部読出し第1ゲート(AGF)1
312と、増幅部読出し第2ゲート(AGS)1313
と、カレント・ミラー回路1314及び1315とから
構成されている。そして、増幅部読出し第1ゲートAG
F1312及び増幅部読出し第2ゲート(AGS)13
13には増幅部制御パルス1210としての増幅部読出
しパルス(φAG)1211がそれぞれ与えられてい
る。
【0271】いま、増幅トランジスタQA1311のゲ
ートには、受光部1100側のフローティング・ディフ
ュージョン1303における電位が印加されている。こ
の状態で増幅部読出しパルスφAG1211が与えられ
ると、増幅トランジスタQA1311のソース・ゲート
間電位で決まる電流が増幅部読出し第1ゲートAGF1
312及びミラー・トランジスタ1314を通して流
れ、ミラー・トランジスタ1315と1314のサイズ
で決定される増幅された電流が増幅部第2ゲートAGS
1313とミラー・トランジスタ1315を流れるよう
になっている。
【0272】そして、フローティング・ディフュージョ
ンFD1303の電位が高いほど、多くの電流が流れ
る。すなわち、受光した光が暗いほど増幅部第2ゲート
AGS1313とミラー・トランジスタ1315を流れ
る電流は大きくなり、明るいほどその電流は小さくな
る。
【0273】また、図20には、図15に示した単位画
素のうち、第1記憶部1102と第2基億部1103の
内部構成を詳細に示している。
【0274】第1記憶部1102は、第1記憶トランジ
スタ(QMF)1321と、第1記憶トランジスタ・ス
イッチ(MSWF)1322と、第1記憶ゲート(MG
F)1323から構成されている。そして、第1記憶ト
ランジスタ・スイッチMSWF1322には第1記憶パ
ルス(φMSWF)1221が、また、第1記憶ゲート
MGF1323には第1記憶ゲート・パルス(φMG
F)1222が、第1記憶部制御パルス1220(前
述)としてそれぞれ与えられている。
【0275】同様に、第2記憶部1103は、第2記憶
トランジスタ(QMS)1331と、第2記憶トランジ
スタ・スイッチ(MSWS)1332と、第2記憶ゲー
ト(MGS)1333とから構成されている。そして、
第2記憶トランジス・スイッチMSWS1332には第
2記憶パルス(φMSWS)1231が、また、第2記
憶ゲートMGS1333には第2記憶ゲート・パルス
(φMGS)1232が、第2記憶部制御パルス123
0としてそれぞれ与えられている。
【0276】そして、第1記憶ゲートMGF1323と
第2記憶ゲートMGS1333はともに増幅部1101
に接続されており、上述したカレントミラーで増幅され
た信号電流を入力できるようになっている。
【0277】さて、第1記憶部1102及び第2記憶部
1103は、いわゆるカレントコピア回路、若しくはダ
イナミック・カレントミラー回路構成となっており、次
のような動作で信号電流を記憶することができる。
【0278】まず、第1記憶ゲートMGF1323が第
1記憶パルスφMGF1222によってオン状態となっ
ている期間に、第1記憶トランジスタ・スイッチMSW
F1322を第1記憶パルスφMSWF1221によっ
てオンに切り替えることによって第1記憶トランジスタ
QMF1321のゲートとドレインが短絡され、第1記
憶ゲートMGF1323を通して信号電流が、いわゆる
飽和領域動作の第1記憶トランジスタQMF1321に
流れることになる。そして、第1記憶トランジスタ・ス
イッチMSWF1322だけをオフに切り替えても信号
電流は流れ続けているので、第1記憶トランジスタQM
F1321のゲート電位は、その信号電流を流すのに必
要な値を保持することになる。次に、第1記憶ゲートM
GF1323をオフに切り替えることによって信号電流
は流れなくなるが、第1記憶トランジスタQMF132
1のゲート電位が保持されている限りは、信号電流は記
憶されていることになる。
【0279】すなわち、第1記憶ゲート・パルスφMG
F1222によって再び第1記憶ゲートMGF1323
がオンに切り替えられると、保持されている第1記憶ト
ランジスタQMF1321のゲート電位によって記憶さ
れていた信号電流が再び流れ出すことになる。第2記憶
部1103も上述と同様の動作によって第2記憶トラン
ジスタQMS1331に信号電流を記憶することができ
る。
【0280】また、図21には単位画素のうちバイアス
部1105の内部構成を詳細に示している。
【0281】バイアス部1105は、第1バイアス・ト
ランジスタ(QBF)1351と、第2バイアス・トラ
ンジスタ(QBS)1352と、第1バイアス・ゲート
(GBF)1353と、第2バイアス・ゲート(GB
S)1354とで構成されている。そして、バイアス部
制御パルス1250として、第1バイアス・トランジス
タQBF1351と第2バイアス・トランジスタQBS
1352にはバイアス電圧(VB)1251が、第1バ
イアス・ゲートGBF1353には第1バイアス・ゲー
ト・パルス(φGBF)1252が、第2バイアス・ゲ
ートGBS1354には第2バイアス・ゲート・パルス
(φGBS)1253がそれぞれ与えられている(前
述)。
【0282】そして、第1バイアス・ゲートGBF13
53と第2バイアス・ゲートGBS1354の出力は第
1記憶部1102及び第2記憶部1103の出力に接続
されており、各記憶部1102,1103から出力され
る信号電流にバイアス電流を加算できるようになってい
る。
【0283】第1バイアス・トランジスタQBF135
1と第2バイアス・トランジスタQBS1352の各ゲ
ートには同じバイアス電圧VB1251が印加されてい
るので、そのトランジスタ・サイズに応じた電流を流す
ことができるようになっている。したがって、第1バイ
アス・ゲートGBF1353に第1バイアス・ゲート・
パルスφGBF1252が印加されたときに流れ出るバ
イアス電流の大きさと、第2バイアス・ゲートGBS1
354に第2バイアス・ゲート・パルスφGBS125
3が印加されて流れ出るバイアス電流の大きさの違いを
与えることが可能となる。
【0284】また、図22には、比較部1104並びに
出力部1106の内部構成をそれぞれ詳細に示してい
る。
【0285】比較部1104は、負荷トランジスタ(Q
L)1341と、第1キャパシタ(CF)1342と、
第1インバータ(INVF)1343と、第1インバー
タ短絡スイッチ(SWINVF)1344と、第2キャ
パシタ(CS)1345と、第2インバータ(INV
S)1346と、第2インバータ短絡スイッチ(SWI
NVS)1347とで構成されている。そして、負荷ト
ランジスタQL1341には負荷パルス(φQL)12
41が、第1インバータ短絡スイッチSWINVF13
44には第1インバータ短絡パルス(φINVF)12
42が、第2インバータ短絡スイッチSWINVS13
47には第2インバータ短絡パルス(φINVS)12
43が、比較部制御パルス1240(前述)としてそれ
ぞれ与えられている。
【0286】そして、負荷トランジスタQL1341
は、第1記憶部1102、第2記憶部1103、及びバ
イアス部1105の各出力に接続されており、これらか
ら出力される信号電流を入力するようになっている。
【0287】さて、図示の比較部1104は、いわゆる
チョッパ型比較器の構成をとっており,比較器内部の動
作点によるオフセットをリセットする期間に入力された
信号と、リセットが完了した後に入力される信号の大小
に応じた出力が得られるようになっている。
【0288】まず、負荷トランジスタQL1341を負
荷パルスφQL1241の印加によってオンに切り替え
ることにより、比較対象の信号電流("IZ"とする)の
大きさに応じた電位VZが第1キャパシタCF1342
の第1インバータINVF1343と反対側の電極に発
生する。
【0289】このとき、第1インバータ短絡パルスφI
NVF1242の印加によって第1インバータ短絡スイ
ッチSWINVF1344をオンに切り替えることによ
って第1インバータINVF1343を短絡すると、第
1インバータINVF1343の入力側及び出力側いず
れの電位も同じ値(第1インバータINVF1343の
動作点電位VTHF)となり、第1キャパシタCF13
42にはVZ−VTHFの電圧に相当する電荷が蓄積さ
れることになる。
【0290】後段の第2インバータINVS1346を
第2インバータ短絡スイッチSWINVS1347によ
って同時に短絡しておけば、第2インバータINVS1
346の動作点電位をVTHSとすると、同様に、第2
キャパシタCS1345にはVTHF−VTHSなる電
圧に相当する電荷が蓄積されることになる。
【0291】そして、第1インバータINVF1343
の短絡を解除し、その後、第2インバータINVS13
46の短絡を解除しておく。
【0292】これに引き続き、比較するもう一方の信号
電流("IY"とする)を流して、再び負荷パルスφQL
1241を印加することによって、IYに応じた負荷電
位VYを負荷トランジスタQL1341に発生させる。
これにより、第1キャパシタCF1342の負荷トラン
ジスタQL1341側の電位は、先のVZからVYに変
化することになる。
【0293】ここで、第1インバータINVF1343
の入力側容量が第1キャパシタCF1342に比べて無
視できるほど小さいと仮定すれば、VYがVZより大き
ければ、第1キャパシタCF1342の第1インバータ
INVF1343側電位はVTHFより上昇する。逆
に、VYがVZより小さければ、第1インバータINV
F1343の入力側電位は下降することが判る。したが
って、VY>VZのとき、第1インバータINVF13
43の出力はロー・レベルとなり、VY<VZならば、
第1インバータINVF1343の出力はハイ・レベル
となる。
【0294】このような動作に連動して、第2キャパシ
タCS1345の両端電位も上昇若しくは下降するの
で、結局、比較部1104の出力すなわち第2インバー
タINVS1346の出力は、比較する信号の大小に応
じて、IY>IZ(VY>VZ)のときにハイ・レベル
となり、IY<IZ(VY<VZ>のときにロー・レベ
ルとなる。
【0295】出力部1106は、出力アンプ(BAM
P)1361と、出力ゲート(GOUT)1362とで
構成されている。そして、出力部制御パルス1260と
して、出力ゲート・パルス(φGOUT)1261が与
えられている。
【0296】そして、出力ゲート・パルスφGOUT1
261が印加されたときに、比較部1104の出力を適
切なレベルに変換した信号レベルの画素出力(POU
T)1107を垂直信号線1013に出力するようにな
っている。
【0297】次に、アナログ信号である受光量をデジタ
ル信号に変換する仕組みについて、図23に示した明る
さ変換タイミング・チャートを参照しながら説明する。
【0298】まず、基準信号記憶期間においては、第1
記憶部1102に基準信号電流を記憶する動作を行う。
【0299】受光部1100において、リセット電圧1
203をVREFに設定した状態で、リセット・パルスφ
RST1201を印加して、フローティング・ディフュ
ージョンFD1303の電位をVREFに相当する値に設
定する。
【0300】続いて、増幅部1101において増幅部読
出しパルスφAGを印加して増幅部読出し第1ゲートA
GF1312及び増幅部読出し第2ゲートAGS131
3を導通させ、フローティング・ディフュージョンFD
1303の電位によって決まる電流を増幅トランジスタ
QA1311に発生させ、さらにカレントミラー131
4,1315によって増幅された電流(IREFとする)
を得る。
【0301】このとき、第1記憶部1102で、第1記
憶パルスφMSWF1221と第1記憶ゲート・パルス
φMGF1222を同時に印加することによって、第1
記憶ゲートMGF1323を介して第1記憶トランジス
タQMF1321に上記電流IREFが流れることにな
る。
【0302】その後、最初に第1記憶パルスφMSWF
1221をロー・レベルに落として第1記憶トランジス
タQMF1321の短絡を解除し、続いて、第1記憶ゲ
ート・パルスφMGF1222を解除することによっ
て、第1記憶トランジスタQMF1321に先の電流I
REFを記憶することができる。
【0303】以上で基準信号記憶期間の処理は完了であ
る。
【0304】次に、第1フレームでの処理を行う。
【0305】受光部1100において、リセット電圧1
203をVREFよりも高い電源電圧VDDに設定した状態
で、リセット・パルスφRST1201を印加して、フ
ローティング・ディフュージョンFD1303の電位を
DDに相当する値に設定しておく。
【0306】このとき、フォトダイオードPD1301
では、先の基準信号記憶期間に受光して光電変換された
電子が蓄積されているので、転送パルスφTX1202
を印加してフォトダイオードPD1301からフローテ
ィング・ディフュージョンFD1303に電子を転送す
ることによって、フローティング・ディフュージョンF
D1303をその電子数に応じた電位にすることができ
る。
【0307】続いて、増幅部1101において増幅部読
出しパルスφAG1211を印加して増幅部第1ゲート
AGF13121及び増幅部第2ゲートAGS1313
を導通させ、フローティング・ディフュージョンFD1
303の電位によって決まる電流を増幅トランジスタQ
A1311に発生させ、カレントミラー1314,13
15によって増幅された電流("IF1 "とする)を得
る。
【0308】このとき、第2記憶部1103で第2記憶
パルスφMSWS1231と第2記憶ゲート・パルスφ
MGS1232を同時に印加することによって、第2記
憶ゲートMGS1333を介して第2記憶トランジスタ
QMS1331に上記電流I F1が流れることになる。
【0309】その後、最初に第2記憶パルスφMSWS
1231をロー・レベルに落として第2記憶トランジス
タQMS1331の短絡を解除し、続いて、第2記憶ゲ
ート・パルスφMGS1232を解除することによって
第2記憶トランジスタQMS1331に先の電流IF1
記憶することができる。
【0310】この後、第1記憶部1102に記憶された
基準信号IREFと第2記憶部1103に記憶された第1
フレームにおける信号電流IF1の比較動作を行う。
【0311】まず、第2記憶ゲート・パルスφMGS1
232と負荷パルスφQL1241を印加することによ
って、第2記憶部1103内の第2記憶トランジスタQ
MS1331に記憶しておいたIF1を、比較部1104
内の負荷トランジスタQL1341に流す。
【0312】さらに、同時に第2バイアス・ゲート・パ
ルスφGBS1253を印加して第2バイアス・ゲート
GBS1354を導通し、VBIAS1251を印加するこ
とによって第2バイアス・トランジスタQBS1352
で発生するバイアス電流("IBS "とする)も負荷トラ
ンジスタQL1341に流しているので、負荷トランジ
スタQL1341には信号電流IF1とIBSによって
決まる電圧YF1が発生する。
【0313】このとき、第1インバータ短絡パルスφI
NVF及び第2インバータ短絡パルスφINVSを印加
することによって、第1インバータINVF1343と
第2インバータINVS1346の入出力を同時に短絡
し、比較部1104の動作点オフセットをリセットして
おく。
【0314】この時点で、第1キャパシタCF1342
の両端には、YF1−VTHFなる電圧がかかることにな
る。
【0315】次に、第1記憶ゲート・パルスφMGF1
222と負荷パルスφQL1241を同時に印加するこ
とによって、第1記憶部1102内の第1記憶トランジ
スタQMF1321に記憶されていた基準信号電流I
REFを比較部1104内の負荷トランジスタQL134
1に流す。
【0316】このとき、同時に第1バイアス・ゲート・
パルスφGBF1252を印加して第1バイアス・ゲー
トGBF1353を導通し、VBIAS1251によって第
1バイアス・トランジスタQBF1351で発生するバ
イアス電流("IBF"とする)も負荷トランジスタQL1
341に流す。
【0317】負荷トランジスタQL1341には、基準
信号電流IREFとバイアス電流IBFが同時に流れるこ
とによって、電圧YREFが発生する。
【0318】先に示した比較器の動作原理により、YF1
とYREFの大小関係に応じたレベルが比較部1104の
出力となり、出力部1106で出力アンプ1361を通
して、出力ゲート・パルスφGOUT1261を印加す
ることによって、画素出力POUT1107として垂直
信号線1013に出力される
【0319】すなわち、IF1>IREF(YF1>YREF)な
らば、画素出力POUT1107はロー・レベルとな
り、また、IF1<IREF(YF1<YREF)ならば画素出力
POUT1107はハイ・レベルとなる。
【0320】第2フレーム以降は、リセット・パルスφ
RST1201によるフローティング・ディフュージョ
ンFD1303のリセット動作をしない。したがって、
それまでのフレームで蓄積された電子数に、そのフレー
ムで光電変換により発生した電子が追加されて決まる電
位がフローティング・ディフュージョンFD1303に
生じることになる。
【0321】例えば、第2フレームでは、第1フレーム
でフローティング・ディフュージョンFD1303に蓄
積された電子に加えて、第1フレーム期間中に光電変換
によって発生した電子を転送パルスφTX1202の印
加によってフローティング・ディフュージョンFD13
03に転送し、その合算された電子数に応じてフローテ
ィング・ディフュージョンFD1303の電位が決定さ
れる。
【0322】そして、このように決定された電位によっ
て増幅部1101内のカレントミラー回路から得られる
電流IF2(第2フレーム)、IF3(第3フレーム)、I
F4(第4フレーム),...を第2記憶部1103内の
第2記憶トランジスタQMS1331に記憶することに
なる。
【0323】基準電流IREFとの比較動作は第1フレー
ムの動作と同じである。
【0324】以上で説明した動作は、基準レベルを固定
にしたときに受光量をフレームの数で表されるデジタル
量に変換する場合を示している。
【0325】上記では、基準レベルを、基準信号記憶期
間におけるリセット電圧VR1203の値によって設定
し、さらに信号電流に付加されるバイアス電流をバイア
ス部1105内の第1バイアス・トランジスタQBF1
351又は第2バイアス・トランジスタQBS1352
のうちいずれから供給するかで決定しているが、勿論バ
イアス電流をまったく加えなくてもデジタル変換は可能
である。
【0326】すなわち、第1バイアス・ゲート・パルス
φGBF1252や第2倍明日・ゲート・パルスφGB
S1253をロー・レベルに固定しておき、IBF=IBS
=0として、VREFとVDDの差に相当する電流の差だけ
が基準信号レベルを決定することになる。
【0327】一方、逆にリセット電圧VR1203をV
DDに固定したまま(すなわちすべてのフレームで一
定)、バイアス電流の制御だけでデジタル変換すること
も可能である。その場合は、IBFとIBSの差が、VREF
とVDDに相当する電流の差になるようにそれぞれを設定
すればよい。
【0328】さて、いずれにしても上記動作では、図1
6を参照しながら既に説明したように、非常に明るい光
から非常に暗い光の全ての光を表現できるとは限らな
い。そこで、本実施形態においてダイナミックレンジを
拡張する方法について、図24並びに図25を参照しな
がら以下に説明する。
【0329】本実施形態では、図18に示したような単
位画素の回路構成において、バイアス電流が時間ととも
に変化するようにして、基準信号が図17に示したよう
に時間的変化をするのと同様の効果を付与することによ
って、ダイナミック・レンジの拡張を図っている。
【0330】そのために、図24に示すように、バイア
ス電圧VB1251を最初のフレームでVB=VBIと
しておき、フレーム毎、若しくは数フレーム毎に徐々に
その値を増加させて、最終フレームFMAXでVB=VBM
なるように制御する。一方、リセット電圧VR1203
は、VDDのままで最終フレームまで一定とする。
【0331】図25は、図23に例示したものとほぼ同
じタイミングチャートであるが、基準信号記憶期間で
も、リセット電圧VR1203はVDDとなっている。そ
して、第1記憶部1102にこの状態で基準信号を記憶
する。
【0332】第1フレーム以降において、図23と異な
るところは、第1記憶部1102の信号を読出して、第
2記憶部1103に記憶されている受光強度に応じた信
号と比較する際に、第1バイアス・ゲート・パルスφG
BF1252はハイ・レベルになって、第1バイアス・
トランジスタQBF1351からのバイアス信号も加算
するが、第2バイアス・ゲート・パルスφGBS125
3はロー・レベルのままとし、第2バイアス・トランジ
スタQBS1352で発生するバイアス電流は加算しな
いようにする。このような駆動制御を行うことによっ
て、バイアス電圧VB1251を変化させて第1バイア
ス・トランジスタQBF1351で発生するバイアス電
流を可変とし、フレーム毎若しくは数フレーム毎に基準
信号レベルを変えることが可能となる。
【0333】したがって、図17、並びに上記の(式1
7)〜(式22)に示すような原理により、ダイナミッ
ク・レンジの広がった撮像結果が得られることになる。
【0334】最後に、図13並びに図14を参照しなが
ら、各画素出力の処理方法について説明する。
【0335】画素出力POUT1107の信号レベル
は、フレーム毎に垂直信号線1013を通して水平出力
回路1030へ転送される。水平出力回路1030で
は、各画素列から並列的に転送されてきた画素出力PO
UT1107をシリアルに変換して撮像素子の外部に出
力するか、若しくは各画素列毎にそのまま並列に撮像素
子の外部に出力する2通りの出力形態が考えられる。
【0336】撮像素子1001から出力された画素信号
は、信号処理部1003に入力されて、画素毎にその信
号がハイ・レベルかロー・レベルかをチェックする。そ
して、ハイ・レベルであれば、そのときのフレーム番号
をフレーム・メモリ1004内に画素毎に用意されたア
ドレスに書き込むようになっている。但し、書込みは最
初にハイ・レベルになったときだけとし、2回目以降は
書き込まないようになっている。そして、このときに書
き込まれたフレーム番号こそが、明るさを表現するため
の値となる。
【0337】この明るさを表示部1006に表示するた
めには、次のような手順に従う。
【0338】まず、フレーム・メモリ1004に記憶さ
れたフレーム番号を画素毎に読み出して、信号処理部1
003において、その値を上記の(式17)〜(式2
2)を用いて変換する。この処理はデジタル信号の演算
機能を用いれば簡単に実現出きりことは当業者には理解
できるであろう。そして、その変換されたデジタル信号
を、デジタル・アナログ変換部1005に画素毎に順次
転送して、表示部1006に適したアナログ信号に変換
する。
【0339】これは、例えばNTSC(National Telev
ision System Committee)信号やVGA(Video Graphi
c Array)信号などの標準的な映像信号に変換すること
を意味する。
【0340】そして、デジタル・アナログ変換部100
5からの出力は表示部1006で表示される。
【0341】[追補]以上、特定の実施例を参照しなが
ら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や
代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示とい
う形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈
されるべきではない。本発明の要旨を判断するために
は、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきで
ある。
【0342】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
小型・軽量に構成された優れた撮像装置及びその駆動制
御方法を提供することができる。
【0343】また、本発明によれば、CMOS(Comple
mentary Metal-Oxide Semiconductor:相補性金属酸化
膜半導体)などの半導体製造技術を用いて実現される、
優れた撮像装置及びその駆動制御方法を提供することが
できる。
【0344】また、本発明によれば、各画素における検
出信号を処理するためのさまざまな回路モジュールを同
じチップ上に集積してなる、優れた撮像装置及びその駆
動制御方法を提供することができる。
【0345】また、本発明によれば、フォト・ダイオー
ド出力に対するAD(Analog-to-Digital)変換処理並
びに他の1以上の演算処理を同じチップ上の回路モジュ
ールを用いて実現することができる、優れた撮像装置及
びその駆動制御方法を提供することができる。
【0346】本発明によれば、被写体の明るさの時間的
な変化を演算する回路構成を持つ撮像素子を用いて、被
写体の明るさというアナログ量をデジタル量に変換する
ことができる。したがって、専用のアナログ−デジタル
変換回路を搭載する必要がなく、同等の機能を持つ他の
方式に比べて回路規模の抑制を行うことができる。
【0347】また、本発明によれば、アナログ量からデ
ジタル量に変換するA/D変換処理において、基準信号
レベルと被写体の明るさを積分する時間刻みを調整する
ことによって、いわゆるダイナミック・レンジの広い撮
像を実現することができる。
【0348】また、本発明によれば、各画素の検出信号
をアナログ量からデジタル量へ変換する際に、被写体の
明るさを時間的に積分することによって、いわゆるラン
ダム・ノイズに強い撮像を実現することができる。
【0349】また、本発明によれば、受光信号強度をア
ナログ値からデジタル値に変換する際に、同時にダイナ
ミック・レンジを拡大して、暗い領域から明るい領域に
至るまで再現した画像を得ることができる、優れた撮像
装置及びその駆動制御方法を提供することができる。そ
して、各画素に供給する駆動パルスのタイミングやパル
スの有り無しを変更することによって、受光信号強度を
表現する方法を自由に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る撮像素子の回路
構成を模式的に示した図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る撮像素子に組み
込まれた画素の内部構成を示した図である。
【図3】本発明を実現する単位画素の回路構造を詳細に
示した図である。
【図4】図3に示す単位画素において、アナログ量であ
る明るさをデジタル量に変換する原理図である。
【図5】(式1)〜(式3)から得られる一般式(式
4)をグラフ上にプロットした図である。
【図6】(式4)をさらに変形して得た(式5)をグラ
フ上にプロットした図である。
【図7】(式4)と(式5)とを用いて検出時刻TDを
消去することによって求められた明るさVDとVD*と
の関係式(式6)をグラフ上にプロットした図である。
【図8】図3に示す単位画素において、アナログ量であ
る明るさをデジタル量に変換するための信号を得るため
の動作タイミング・チャートを示した図である。
【図9】図3に示す単位画素において、アナログ量であ
る明るさをデジタル量に変換するための信号を得るため
の動作フローチャートを示した図である。
【図10】図1に示す構成の撮像素子において、アナロ
グ量である明るさをデジタル量に変換した信号を得るた
めの動作タイミング・チャートを示した図である。
【図11】図3に示す単位画素において、明るさの時間
的な変化を演算して、変化が急峻となる時刻を検出する
ための、各クロック・パルスの動作タイミング・チャー
トを示した図である。
【図12】明るさの時間的な変化を演算して、変化が急
峻となる時刻を検出するための、各単位画素における動
作フローチャートを示した図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る撮像素子10
01を適用した撮像システム全体の構成例を模式的に示
した図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る撮像素子10
01の回路構成を模式的に示した図である。
【図15】撮像素子1を構成する単位画素の構造を模式
的に示した図である。
【図16】アナログ信号量である受光強度をデジタル信
号に変換する原理を説明するための図である。
【図17】明るさ変換ダイナミック・レンジの拡張原理
を示した図である。
【図18】図15に示した撮像素子の単位画素の各ブロ
ックに関する1つの実装例を示した図である。
【図19】単位画素のうち、受光部1100と増幅部1
101の内部構成を詳細に示した図である。
【図20】単位画素のうち、第1記憶部1102と第2
基億部1103の内部構成を詳細に示した図である。
【図21】単位画素のうち、バイアス部1105の内部
構成を詳細に示した図である。
【図22】単位画素のうち、比較部1104並びに出力
部1106の内部構成を詳細に示した図である。
【図23】明るさ変換のタイミング・チャートを示した
図である。
【図24】バイアス電圧変換のタイミング・チャートを
示した図である。
【図25】ダイナミック・レンジ拡張タイミング・チャ
ートを示した図である。
【符号の説明】
1…画素 2…駆動クロック・ジェネレータ 3…垂直駆動回路 10…受光部 20…第1増幅部 30…第2増幅部 40…記憶部 50…負荷部及び演算部 55…バイアス部 60…出力部 1001…撮像素子 1002…信号発生器 1003…信号処理部 1004…フレーム・メモリ 1005…デジタル−アナログ変換部 1006…表示部 1011…単位画素 1012…画素制御信号 1013…垂直信号線 1030…水平出力回路 1100…受光部 1101…増幅部 1102…第1記憶部 1103…第2記憶部 1104…比較部 1105…バイアス部 1106…出力部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年5月7日(2001.5.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】図2には、撮像素子内に配列される画素1
の内部構成を図解している。同図に示すように、画素1
は、受光部10と、第1増幅部20と、第2増幅部30
と、第1記憶部40−1から第k記憶部40−kまでの
k個の記憶部と、負荷及び演算部50と、バイアス部5
5と、出力部60とで構成される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0234
【補正方法】変更
【補正内容】
【0234】図15には、撮像素子1を構成する単位画
素の構造を模式的に図解している。同図に示すように1
つの画素は、受光部1100と、増幅部1101と、第
1記憶部1102及び第2記憶部1103と、比較部1
104と、バイアス部1105と、出力部1106とで
構成される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0273
【補正方法】変更
【補正内容】
【0273】また、図20には、図15に示した単位画
素のうち、第1記憶部1102と第2記憶部1103の
内部構成を詳細に示している。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0326
【補正方法】変更
【補正内容】
【0326】すなわち、第1バイアス・ゲート・パルス
φGBF1252や第2バイアス・ゲート・パルスφG
BS1253をロー・レベルに固定しておき、IBF=I
BS=0として、VREFとVDDの差に相当する電流の差だ
けが基準信号レベルを決定することになる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】撮像素子100を構成する単位画素の構造を
模式的に示した図である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図20
【補正方法】変更
【補正内容】
【図20】単位画素のうち、第1記憶部1102と第2
記憶部1103の内部構成を詳細に示した図である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図22
【補正方法】変更
【補正内容】
【図22】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 27/146 H03M 1/18 H03M 1/18 H01L 27/14 A Fターム(参考) 2H002 DB06 JA07 ZA03 2H054 AA01 4M118 AA02 AA10 AB01 BA14 CA02 DB09 DD09 DD12 FA06 FA50 5C024 BX07 CX04 CX43 CY42 CY47 GY31 HX01 HX23 HX29 HX51 5J022 AA07 AB07 BA01 BA06 CD02 CF02 CF04 CF05 CF07 CG01 CG04

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体の明るさに応じた電気信号を発生す
    る受光部と、前記受光部の出力信号を増幅する増幅部
    と、前記増幅部において増幅された電気信号を電流信号
    として記憶する複数の記憶部と、前記記憶部からの電流
    出力を電圧に変換する負荷部と、前記負荷部の出力信号
    を演算する演算部と、前記演算部における演算結果を外
    部に出力する出力部と、前記各部の駆動を制御する駆動
    制御部を具備し、 前記駆動制御部は、1つの記憶部に基準信号レベルに相
    当する電流信号を記憶させるとともに、他の記憶部に被
    写体の明るさに相当する電流信号を時間的に積分しなが
    ら記憶させ、各記憶部から読み出された電流信号に基づ
    いて基準信号レベルと被写体の明るさを前記演算部にお
    いて比較処理せしめる駆動制御モードを有し、 前記演算部は、被写体の明るさ信号が基準信号レベルを
    越えた瞬間に識別信号を出力することを特徴とする撮像
    装置。
  2. 【請求項2】前記駆動制御部は、前記複数の記憶部の各
    々に異なる時刻における被写体の明るさに相当する電流
    信号を記憶させるとともに、各記憶部から読み出された
    電流信号に基づいて各時刻における被写体の明るさを前
    記演算部において比較処理せしめる他の駆動制御モード
    を有し、 前記演算部は、被写体の明るさが変化した瞬間に識別信
    号を出力することを特徴とする請求項1に記載の撮像装
    置。
  3. 【請求項3】前記増幅部は、ゲート電極同士を対向して
    接続したミラー・トランジスタを含み、カレント・ミラ
    ーの原理に従い電流信号を増幅することを特徴とする請
    求項1に記載の撮像装置。
  4. 【請求項4】前記記憶部は、カレントコピアの原理に従
    って電流信号を記憶することを特徴とする請求項1に記
    載の撮像装置。
  5. 【請求項5】前記の各部を画素毎に有し、多数の画素を
    縦横のマトリックス状に配置した光学エリアと、該光学
    エリア内に配置された各画素を駆動する信号を発生する
    駆動回路と、各画素からの出力信号を外部に出力する出
    力回路とが同一回路チップ上に実装されている、ことを
    特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  6. 【請求項6】被写体の明るさに応じた電気信号を発生す
    る受光部と、前記受光部の出力信号を増幅する増幅部
    と、前記増幅部において増幅された電気信号を電流信号
    として記憶する複数の記憶部と、前記記憶部からの電流
    出力を電圧に変換する負荷部と、前記負荷部の出力信号
    を演算する演算部と、前記演算部における演算結果を外
    部に出力する出力部とで構成される撮像装置の駆動制御
    方法であって、(a)1つの記憶部に基準信号レベルに
    相当する電流信号を記憶するステップと、(b)他の記
    憶部に被写体の明るさに相当する電流信号を時間的に積
    分しながら記憶するステップと、(c)各記憶部から読
    み出された電流信号に基づいて基準信号レベルと被写体
    の明るさを前記演算部において比較処理するステップ
    と、(d)被写体の明るさ信号が基準信号レベルを越え
    た瞬間に前記演算部が識別信号を出力するステップと、
    で構成される駆動制御モードを実現して、前記ステップ
    (d)における識別信号出力によって計測される被写体
    の明るさが基準信号レベルを越えるまでの経過時間を計
    測し、該計測結果に基づきアナログ量である被写体の明
    るさをデジタル量に変換することを特徴とする撮像装置
    の駆動制御方法。
  7. 【請求項7】さらに、(p)前記複数の記憶部の各々に
    異なる時刻における被写体の明るさに相当する電流信号
    を記憶するステップと、(q)各記憶部から読み出され
    た電流信号に基づいて各時刻における被写体の明るさを
    前記演算部において比較処理するステップと、(r)前
    記演算部が被写体の明るさが変化した瞬間に識別信号を
    出力するステップと、で構成される他の駆動制御モード
    を実現して、被写体の明るさの時間的な変化を高速に演
    算することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置の駆
    動制御方法。
  8. 【請求項8】前記増幅部は、ゲート電極同士を対向して
    接続したミラー・トランジスタを含み、カレント・ミラ
    ーの原理に従い電流信号を増幅することを特徴とする請
    求項6に記載の撮像装置の駆動制御方法。
  9. 【請求項9】前記記憶部は、カレントコピアの原理に従
    って電流信号を記憶することを特徴とする請求項6に記
    載の撮像装置の駆動制御方法。
  10. 【請求項10】前記の各部は同一回路チップ上に実装さ
    れていることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置の
    駆動制御方法。
  11. 【請求項11】被写体の明るさに応じた電気信号を発生
    する受光部と、前記受光部の出力信号を増幅する増幅部
    と、前記増幅部において増幅された電気信号を電流信号
    として記憶する複数の記憶部と、前記の各記憶部から読
    み出した信号を入力して比較する比較部と、前記比較部
    における比較結果を画素信号として出力する出力部とを
    具備し、 1つの記憶部に基準信号レベルに相当する電流信号を記
    憶するとともに、他の記憶部に被写体の明るさに相当す
    る電流信号を記憶し、 前記比較部は、該1つの記憶部から入力される基準信号
    レベルを時間的に徐々に上昇させながら他の記憶部から
    入力される信号と比較する、ことを特徴とする撮像装
    置。
  12. 【請求項12】被写体の明るさに応じた電気信号を発生
    する受光部と、前記受光部の出力信号を増幅する増幅部
    と、前記増幅部において増幅された電気信号を電流信号
    として記憶する複数の記憶部と、前記の各記憶部から読
    み出した信号を入力して比較する比較部と、前記比較部
    に入力される各信号に対してバイアス信号を付加するバ
    イアス部と、前記比較部における比較結果を画素信号と
    して出力する出力部とを具備し、 1つの記憶部に基準信号レベルに相当する電流信号を記
    憶するとともに、他の記憶部に被写体の明るさに相当す
    る電流信号を記憶し、 前記バイアス部は、該1つの記憶部から前記比較部に入
    力される信号に対して基準信号レベルが時間的に徐々に
    上昇するようにバイアス信号を付加する、ことを特徴と
    する撮像装置。
  13. 【請求項13】前記増幅部は、ゲート電極同士を対向し
    て接続したミラー・トランジスタを含み、カレント・ミ
    ラーの原理に従い電流信号を増幅することを特徴とする
    請求項12に記載の撮像装置。
  14. 【請求項14】前記記憶部は、カレントコピアの原理に
    従って電流信号を記憶することを特徴とする請求項12
    に記載の撮像装置。
  15. 【請求項15】前記の各部を画素毎に有し、多数の画素
    を縦横のマトリックス状に配置した光学エリアと、該光
    学エリア内に配置された各画素を駆動する信号を発生す
    る駆動回路と、各画素からの出力信号を外部に出力する
    出力回路とが同一回路チップ上に実装されている、こと
    を特徴とする請求項12に記載の撮像装置。
  16. 【請求項16】被写体の明るさに応じた電気信号を発生
    する受光部と、前記受光部の出力信号を増幅する増幅部
    と、前記増幅部において増幅された電気信号を電流信号
    として記憶する複数の記憶部とを備え、前記の各記憶部
    から読み出した信号の比較結果を画素信号として出力す
    るタイプの撮像装置の駆動制御方法であって、(a)1
    つの記憶部に基準信号レベルに相当する電流信号を記憶
    するステップと、(b)他の記憶部に被写体の明るさに
    相当する電流信号を記憶するステップと、(c)該1つ
    の記憶部から読み出される基準信号レベルを時間的に徐
    々に上昇させるステップと、(d)前記ステップ(c)
    により時間的に徐々に上昇された基準信号レベルと該他
    の記憶部から読み出される電流信号を比較するステップ
    と、(e)前記ステップ(d)による比較結果を画素出
    力として出力するステップと、を具備することを特徴と
    する撮像装置の駆動制御方法。
  17. 【請求項17】前記増幅部は、ゲート電極同士を対向し
    て接続したミラー・トランジスタを含み、カレント・ミ
    ラーの原理に従い電流信号を増幅することを特徴とする
    請求項16に記載の撮像装置の駆動制御方法。
  18. 【請求項18】前記記憶部は、カレントコピアの原理に
    従って電流信号を記憶することを特徴とする請求項16
    に記載の撮像装置の駆動制御方法。
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