JP2002032931A - 複合光学ユニット - Google Patents

複合光学ユニット

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JP2002032931A JP2000214955A JP2000214955A JP2002032931A JP 2002032931 A JP2002032931 A JP 2002032931A JP 2000214955 A JP2000214955 A JP 2000214955A JP 2000214955 A JP2000214955 A JP 2000214955A JP 2002032931 A JP2002032931 A JP 2002032931A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハウジングに対するコリメータレンズの取り
付けが容易で、レーザ光の収差を最小にできる複合光学
ユニットを提供する。 【解決手段】 複合光学ユニット101を構成するハウ
ジング106内に、樹脂製のコリメータレンズ109を
装着する。コリメータレンズ109の周縁部に、当該コ
リメータレンズ109上に設定された所定の基準位置に
対して所定の角度方向に突出する規制突出部109cを
形成すると共に、ハウジング106の内面のコリメータ
レンズの取付部に、規制突出部109cを挿入する規制
溝106nを形成する。規制突出部109cを規制溝1
06nに嵌合することにより、光軸回りのコリメータレ
ンズ109の回転方向位置を規制する。また、ハウジン
グ106の内面にコリメータレンズ109の端面を付き
当てる段差部106mを形成し、当該段差部106mに
コリメータレンズ109の端面を付き当てることによっ
て、光軸に対するコリメータレンズ109の傾斜及び光
軸方向のコリメータレンズ109の取付位置を規制す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば光ディスク
装置のピックアップボディに備えられる複合光学ユニッ
トに係り、特に、発光部材を備えたハウジングに対する
コリメータレンズの取付構造と取付位置の規制手段とに
関する。
【0002】
【従来の技術】まず、図16及び図17に基づいて、従
来の複合光学部材を備えたCD(コンパクト・ディス
ク)用の光学ユニットを説明する。図16は従来の光学
ユニット50の一部断面図であり、図17は従来の光学
ユニット50の一部分解斜視図である。
【0003】図16に示すように、この光学ユニット5
0は、CD用のレーザ光(波長780nm帯)を出射す
る光源46と、CD(図示せず)で反射されたレーザ光
を受光する受光部材47と、光源46と受光部材47を
有する基板部48aと、光源46と受光部材47を包含
するように基板部48aに取付固定された側壁部48b
と、側壁部48bの開口窓である出射部48dと、出射
部48dを覆うように接合されたガラス等の光透過性の
複合光学部材49とから構成されている。
【0004】光源46は、複合光学部材49と対向する
ように基板部48a上に固着されており、受光部材47
は、光源46と接近させて基板部48aの表面に形成さ
れている。複合光学部材49の上端面に形成した回折格
子49aは、光源46から出射されてCDで反射された
戻り光を回折して受光部材47の所定の位置に導くよう
になっている。また、3ビーム法によるトラッキング制
御を行うために、複合光学部材49の下端面には回折格
子であるビーム形成部49bを設けてある。
【0005】複合光学部材49は、図17に示すよう
に、基板部48aと側壁部48bとからなるハウジング
に対して、光軸Nと直交するx方向及びy方向並びに光
軸回りの回転方向であるθ方向に光軸が調整される。こ
れら複合光学部材49とハウジングとの光軸合わせは、
複合光学部材49を微調機構付きの治具(図示せず)で
保持し、x方向、y方向及びθ方向の微調機構を操作す
ることにより行われる。光軸合わせが終了した後、この
複合光学部材49は、ハウジングの出射部48dに接着
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来例に係る
光学ユニット50は、微調機構を備えた治具を用いて、
ハウジングに対する複合光学部材49の光軸合わせをx
方向、y方向及びθ方向の3方向について行わなくては
ならず、しかもその調整範囲が微小であることから、光
軸の調整作業が非常に難しく、高精度な光学ユニット5
0を高能率に製造することが難しいという問題点があ
る。
【0007】また、ハウジングに対する複合光学部材4
9の光軸合わせ終了後に、複合光学部材49をハウジン
グに接着する必要があるので、この点からも作業工程が
複雑化するという問題がある。
【0008】さらに、従来例に係る光学ユニット50に
は、コリメータレンズが一体に備えられていないので、
光ピックアップ装置のピックアップボデイに光学ユニッ
ト50とコリメータレンズとを併設しなくてはならず、
光ピックアップ装置が大型化するという問題がある。こ
の場合、コリメータレンズを光学ユニット50に組み込
めば、かかる不都合を解消することができるが、ハウジ
ングに対するコリメータレンズの組み込みを前記複合光
学部材49と同様に微調機構を備えた治具を用いて行う
と、光学ユニット50の製造効率がさらに低下すること
になるので、ハウジングに対するコリメータレンズの取
付構造の改善が求められている。即ち、光ピックアップ
装置に備えられるコリメータレンズとしては、通常、樹
脂成形品が用いられるが、樹脂製のコリメータレンズは
ガラス製のコリメータレンズとは異なり、成形条件のミ
クロ的な不均一によって光学的異方体になりやすいの
で、光学ユニット50に組み込むについては、コリメー
タレンズから出射されるレーザ光の収差が最小になるよ
うに、コリメータレンズの中心軸回りの方位を光源46
から出射されたレーザ光の偏光面に対して調整する必要
があり、かかる調整を簡単に行える取付構造の改善が求
められている。
【0009】ところで、樹脂製のコリメータレンズは、
複数のキャビティを備えた成形金型によって多数個取り
されるのが普通であり、同一のキャビティにて成形され
たコリメータレンズは、ほぼ均一な光学的特性を有する
ことが知られている。したがって、同一のキャビティに
て成形されたコリメータレンズについては、レーザ光の
偏光面を合致したときに収差が最小になる特定の基準位
置に対する方位がほぼ一定であり、この方位を個々のコ
リメータレンズに表示しておけば、レーザ光の偏光面に
対するコリメータレンズの設定を容易化することができ
る。
【0010】従来は、かかる事実に着目し、個々のコリ
メータレンズに、成形に適用したキャビティの型番とレ
ーザ光の偏光面を合致したときに収差が最小になる基準
方位とを表示し、同一型番のコリメータレンズごとに異
なるパレットに収納して光ピックアップ装置の組立ライ
ンまでロボット搬送し、光ピックアップ装置の組立ライ
ンにおいては、コリメータレンズに表示された基準方位
を参照してレーザ光の偏光方向に対するコリメータレン
ズのおよその設定方位を決定し、しかる後に、レーザ光
の偏光方向に対するコリメータレンズの方位の微調整を
行って、コリメータレンズを光ピックアップ装置に組み
込むという方法がとられている。
【0011】しかるに、かかる方法によると、同一型番
のコリメータレンズの保存や搬送等の管理が困難で、光
ピックアップ装置の組立ラインが複雑化するばかりでな
く、レーザ光の偏光方向に対するコリメータレンズの方
位の微調整を要するので、この方法を複合光学ユニット
へのコリメータレンズの組み込みに応用しても、複合光
学ユニットの製造を十分に容易化することができない。
【0012】本発明は、かかる技術的課題を解決するた
めになされたもので、その目的は、ハウジングに対する
コリメータレンズの取り付けが容易で、しかもコリメー
タレンズから出射されるレーザ光の収差を最小にできる
複合光学ユニットを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、第1に、筒状のハウジングと、当該ハウジ
ングの一端部に備えられた発光部材と、前記ハウジング
の他端部に備えられ、前記発光部材より出射された拡散
光であるレーザ光を平行光に変換して出射する樹脂成形
されたコリメータレンズとを有し、前記ハウジングの内
面と前記コリメータレンズとの間に、前記発光部材より
出射されたレーザ光の光軸回りに対する前記コリメータ
レンズの回転方向位置を規制し、前記コリメータレンズ
を透過したレーザ光の収差を最小にする位置規制手段を
設けたことを特徴とする。
【0014】第2に、前記コリメータレンズの周縁部よ
り、当該コリメータレンズ上に設定された所定の基準位
置に対して所定の角度方向に突出する規制突出部を形成
すると共に、前記ハウジングの内面の前記コリメータレ
ンズの取付部には、前記規制突出部を挿入する規制溝を
形成し、前記規制突出部と前記規制溝とをもって前記位
置規制手段を構成したことを特徴とする。
【0015】第3に、前記ハウジングの内面に前記コリ
メータレンズの端面を付き当てるための段差部を形成
し、当該段差部に前記コリメータレンズの端面を付き当
てることによって、前記コリメータレンズを前記発光部
材より出射されるレーザ光の光軸に対して垂直に位置規
制することを特徴とする。
【0016】第4に、前記コリメータレンズの外周面
に、前記ハウジングの内面に圧接される少なくとも3つ
の固定用突起を等間隔に設けたことを特徴とする。
【0017】第5に、前記所定の基準位置が、前記コリ
メータレンズの主屈折率軸方向であり、前記所定の角度
方向が、前記主屈折率軸と0度、45度又は90度をな
す角度方向であることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る複合光学部材
及びこれを備えた複合光学ユニットの実施形態例を、図
1〜図15を用いて説明する。
【0019】図1は実施形態例に係る複合光学ユニット
を備えた光ピックアップ装置100の構成図、図2は2
波長レーザダイオード102の一部断面した斜視図、図
3は実施形態例に係る複合光学部材105の正面図、図
4は図3の左側面図、図5は図3の右側面図、図6は図
3の矢印6方向から見た図、図7は実施形態例に係るコ
リメータレンズ109の正面図、図8は図7の8−8線
に沿った断面図、図9は実施形態例に係るハウジング1
06の平面図、図10は図9の10−10線に沿った断
面図、図11は図10の左側面図、図12は図10の右
側面図、図13は図10の矢印13の方向から見た図、
図14は図1における14−14線に沿った一部断面
図、図15は複合光学部材105の機能を説明するため
の説明図である。
【0020】図1に示すように、光ピックアップ装置1
00は、ピックアップボデイすなわちキャリッジ500
と、このキャリッジ500内に配設された複合光学ユニ
ット101と、平板状の反射ミラー300と、対物レン
ズ200とから主として構成されており、複合光学ユニ
ット101には、コリメータレンズ109が備えられて
いる。
【0021】光ピックアップ装置100は、光ディス
ク、例えばCD61或いはDVD(デジタル・バーサタ
イル・ディスク又はデジタル・ビデオ・ディスク)62
に対面して配置されており、CD61(DVD62)の
ディスク面と直交する方向であるフォーカシング(F)
方向及びCD61(DVD62)の半径方向であるトラ
ッキング(T)方向に対物レンズ200が可動支持され
ている。なお、対物レンズ200は、CD61及びDV
D62の双方に対応できるように構成されたものであ
る。
【0022】複合光学ユニット101は、レーザ光を光
ディスクに照射し、光ディスクからの反射光(戻り光)
を受光することにより光ディスクに記録された情報を再
生したり、あるいは光ディスクに対して情報を記録する
ために用いられる受発光一体型光学素子であって、図1
に示すように、主として、発光部材である2波長レーザ
ダイオード102と、受光素子104aを内蔵した受光
部材104と、複合光学部材105と、コリメータレン
ズ109と、プリント基板107と、これらの部材が取
付固定されるハウジング106とから構成されている。
【0023】2波長レーザダイオード102は、図2に
示すように、円板状の基板部102aと、基板部102
aの一方の平面部102a′から突設した直方体状の基
台102bと、基台102bの側壁面に位置決めされ固
着されたレーザチップ103と、基台102bを包含す
るように平面部102a′に取付固定され筒状の胴部1
02cと開口部102d′を形成した天板102dとか
らなるキャップ部102eと、開口部102d′をキャ
ップ部102eの内側から塞ぐように固着された透明な
円板状のガラス板102fとからなり、基板部102a
とキャップ部102eとガラス板102fとをもって構
成される密閉された空間内にレーザチップ103が配置
されている。このレーザチップ103には、DVD用の
短波長(波長650nm帯)のレーザ光103a′を出
射する光源103aと、CD用の長波長(波長780n
m帯)のレーザ光103b′を出射する光源103bと
が、微小な間隔Dを隔てて形成されている。なお、本実
施形態例においては、間隔Dを120μmに設定してい
る。また、DVD用の650nm帯は、具体的には、6
35nmあるいは650nmがDVD規格として採用さ
れている。
【0024】また、光源103a、103bからそれぞ
れ出射されるレーザ光103a′、103b′は、基板
部102aの一方の平面102a′と直交する方向に相
互に平行となるように開口部102d′を通して出射さ
れる。なお、レーザ光103a′、103b′の出射位
置は、レーザチップ103の先端面103′(平面部1
02a′と平行となるように配置されている)の同一平
面上となるように構成されている。また、基板部102
aの一方の平面部102a′とは反対側の他方の平面部
からは複数の外部接続端子102g(図1参照)が突設
してあり、この外部接続端子102gを介してレーザチ
ップ103への駆動電流の供給等を行っている。
【0025】また、2波長レーザダイオード102を製
作する工程では、2つの光源103a、103bを備え
たレーザチップ103は所定の基板面上に半導体プロセ
ス類似のプロセスにより加工されるので、各光源103
a、103b間の間隔Dは容易に所定の値に高精度で均
一に形成することができる。また、そのためディスクリ
ート部品として大量生産も可能となるので2波長レーザ
ダイオード102のコストも安価なものにすることがで
きる。
【0026】受光部材104は、図1に示すように、受
光素子104aを内蔵し、当該受光素子104aの受光
面側に受光窓104b′が設けられたパッケージ104
bと、パッケージ104bから両側に突設した外部接続
端子104cとから構成されており、受光素子104a
への電源電圧の供給と、受光素子104aにて光電変換
された信号の外部への出力を、外部接続端子104cを
介して行うようになっている。
【0027】図3乃至図6に示す複合光学部材105
は、透明度が高い樹脂材料の成形体からなり、光軸N方
向の両端面が平行に形成された略円錐状の基体部105
cと、前記2波長レーザダイオード102より出射され
たレーザ光の入射面105aと、前記2波長レーザダイ
オード102より出射されたレーザ光を光ディスクに向
けて出射する出射面105bと、光ディスクからの戻り
光を前記受光素子104aに導く反射面105dとが一
体に形成されている。なお、本実施形態例に係る複合光
学部材105においては、基体部105cの両端面がそ
れぞれレーザ光の入射面105a及び出射面105bに
なっており、光ディスクからの戻り光の入射面は前記出
射面105bと兼用になっていて、光ディスクからの戻
り光が前記出射面105bに入射する構成になってい
る。
【0028】前記入射面105aには、図3及び図4に
示すように、2波長レーザダイオード102より出射さ
れたレーザ光を回折して、CDに照射されるトラッキン
グ制御用及びデータ再生用の3ビームを生成するための
3ビーム生成用回折格子105hが形成され、出射面1
05bの中央部には、図3及び図5に示すように、光デ
ィスクからの戻り光を反射面105dに導くための方形
状の第1の回折格子105fが形成されている。
【0029】反射面105dは、複合光学部材105の
両端面に対して傾斜する傾斜面になっており、当該反射
面105dの表面には、図3及び図4に示すように、戻
り光の経路を補正するための反射型の第2の回折格子1
05gが形成されている。この反射面105dにて反射
された戻り光の透過経路には、平坦面105nが基体部
105cの周面にかけて形成されている。また、この平
坦面105nの縁部からは、図6に示すように、非点収
差法によるフォーカス制御を行うためのシリンダー面1
05iが光軸Nと所定の角度αをなす溝状に形成されて
おり、当該シリンダー面105iの内壁が戻り光出射面
105pとなっている。
【0030】なお、本実施形態例に係る複合光学部材1
05においては、前記第1及び第2の回折格子105
f、105g及び3ビーム用回折格子105hが、前記
入射面105a、出射面105b、基体部105c、反
射面105d及びシリンダー面105iと共に、成形型
を用いて一体成形されている。これら各回折格子105
f、105g、105hの機能については、後により詳
細に説明する。
【0031】基体部105cは、入射面105a側から
出射面105b側に至るにしたがって順次直径が小さく
なる略円錐形に形成されており、当該基体部105cの
前端部には円柱状部105jが形成されていて、その円
柱面105j′がハウジング106に対する複合光学部
材105の第1規制部になっている。
【0032】当該基体部105cの後端側、即ち入射面
105a及び反射面105dの形成部側の外周面には、
図3及び図4に示すように、半円柱状の外面を有する4
つの突部105k′が周方向にほぼ均等に配置されて形
成されており、これら各突部105k′の頂面がハウジ
ング106に対する複合光学部材105の第2規制部に
なっている。また、当該基体部105cの後端面(前記
入射面105aの一部及び前記反射面105dの一部を
含む。)には、図3、図4に示すように、前記各突部1
05k′と対向する部分に、ハウジング106に対する
複合光学部材105の圧入力を緩衝するための空間部1
05sが所定の深さで座ぐり形成されている。さらに、
基体部105cの中央部には、図3乃至図6に示すよう
に、円柱状の位置規制突部105mが下向きに突出形成
されており、その外周面がハウジング106に対する複
合光学部材105の第3規制部になっている。
【0033】なお、本実施形態例の複合光学部材105
は、出射面105bと戻り光入射面を同一面としたが、
出射面と戻り光入射面を別々に設け、この戻り光入射面
に第1の回折格子を形成するようにしてもよい。
【0034】図7及び図8に示すコリメータレンズ10
9は、透明度が高い樹脂材料の成形体からなり、レンズ
部109aと、当該レンズ部109aの周囲に形成され
たリング状のフランジ部109bと、当該フランジ部1
09bの外周面より外向きに突出されたピン状の規制突
出部109cと、前記フランジ部109bの外周面にほ
ぼ等間隔に突設された3つの半円柱状の固定用突起10
9dとが一体に形成されている。レンズ部109aは、
図1に示すように、レーザ光入射側の面109a′が平
面状に形成され、その対向面109a″が凸状の球面に
形成された凸レンズになっており、前記2波長レーザダ
イオード102より出射された拡散光であるレーザ光を
平行光に変換して出射するようになっている。フランジ
部109bは、レンズ部109aと一体かつ同心に形成
されており、固定用突起109dは、当該フランジ部1
09bの厚さ方向にそれぞれ平行に形成されていて、固
定用突起109dの頂部をハウジング106の内面に当
接することによって、ハウジング106の内面に対して
コリメータレンズ109のレンズ部109aを同心に配
置できるようになっている。なお、図7に表示の符号1
09eは、コリメータレンズ109の成形時に形成され
るゲートの切断部を示している。
【0035】規制突出部109cは、図1に示すよう
に、ハウジング106に形成された規制溝106nに挿
入したときに、2波長レーザダイオード102より出射
されたレーザ光の偏光面が自動的にレンズ部109aの
主屈折率軸の方向、又は主屈折率軸と垂直な方向、若し
くは主屈折率軸と45度をなす方向に合致され、レンズ
部109aから出射されるレーザ光の非点収差が最小と
なる位置に形成される。即ち、前記したように、複数の
キャビティを備えた成形金型によって多数個取りされる
樹脂製のコリメータレンズはキャビティごとに光学的特
性が異なり、同一のキャビティにて成形されたコリメー
タレンズについてはほぼ均一な光学的特性を有すると共
に、コリメータレンズ109から出射するレーザ光の非
点収差は、2波長レーザダイオード102より出射され
たレーザ光の偏光面をレンズ部109aの主屈折率軸の
方向、又は主屈折率軸と垂直な方向、若しくは主屈折率
軸と45度をなす方向に合致したときに最小となるの
で、各キャビティにて成形されるコリメータレンズにつ
いて、どの方位に主屈折率軸が配置されるかを予め試験
により求め、求められた主屈折率軸の方位を基準位置と
し、かつ規制溝106nの形成位置及び2波長レーザダ
イオード102より出射されたレーザ光の偏光面の方位
を参酌した所定の角度方向に、規制突出部109cが形
成される。
【0036】したがって、規制突出部109cの突設位
置及び突出方向は、必ずしもレンズ部109aの主屈折
率軸と0度、45度又は90度をなす角度方向である必
要はなく、規制溝106nの形成位置及び2波長レーザ
ダイオード102より出射されたレーザ光の偏光面の方
位に応じて適宜の位置に設定される。この規制突出部1
09cは、成形金型に規制突出部109cに対応するく
ぼみを形成しておくことによって、コリメータレンズ1
09の成形と同時に形成することができる。また、1個
取り方式で成形されるコリメータレンズについても、キ
ャビティ位置と無関係であることを除いて、前記と同様
の方法で製造される。
【0037】なお、実用的には、レーザ光の偏光面を主
屈折率軸の方向、又は主屈折率軸と垂直な方向、若しく
は主屈折率軸と45度をなす方向に厳密に合致させなく
とも、レーザ光の偏光面を前記各方向に対して±5度程
度の範囲に設定すれば、レーザ光の偏光面を前記各方向
に対して厳密に設定した場合と近似の効果を得ることが
できる。したがって、本明細書における0度、45度、
90度なる記載は、それぞれ±5度程度の誤差を許容し
ていることを意味する。
【0038】図9〜図13に示すハウジング106は、
アルミダイキャスト製のブロックからなり、主として、
筒状胴部106gと、この筒状胴部106gの両端部か
らそれぞれ外方へ突設した取付部106h、106iと
からなっている。これら取付部106h、106iに
は、方形状の取付面106h′、106i′がそれぞれ
形成されている。
【0039】図10に示すように、筒状胴部106gの
左端部の内面には、図2に示した2波長レーザダイオー
ド102を収納するための収容室106aが形成され、
それに続く左端面には、2波長レーザダイオード102
を位置決めして取り付けるための取付穴106bが座ぐ
り形成されている。また、筒状胴部106gの略中央部
の内面には、図3に示した複合光学部材105を収納す
るための収容室106cが形成され、その両端側には、
前記複合光学部材105に形成された第1規制部(円柱
面105j′)を挿入する第1規制受部106jと、前
記複合光学部材105に形成された第2規制部(突部1
05k′)を挿入する第2規制受部106kとがそれぞ
れ形成されている。さらに、筒状胴部106gの右端部
の内面には、図7乃至図8に示したコリメータレンズ1
09を位置決めして取り付けるための段差部106mが
座ぐり形成されている。これら各収納室106a,10
6c及び段差部106mは、中心軸N′に関して同心に
形成される。
【0040】前記複合光学部材105を収納するための
収容室106cは、前記2波長レーザダイオード102
を収納するための収納部106k側の直径が大きく、取
付面106i′側に至るにしたがって順次直径が小さく
なる円錐面状に形成されている。また、第1規制受部1
06jの直径は、複合光学部材105(図3参照)の円
柱状部105j(直径D1)が高精度に嵌合できる寸法
に設定され、第2規制受部106kの直径は、複合光学
部材105の後端部105kに設けた各突部105k′
の先端を外接する外接円の直径D2(図4参照)よりも
やや小径に形成されており、複合光学部材105を圧入
により固定できるようになっている。
【0041】前記収容室106cの前端部には、複合光
学部材105を中心軸N′方向に位置決めするための位
置決め部すなわち突き当て面106c′が形成されてい
る。この突き当て面106c′には、円形の開口部10
6fが開設されており、複合光学部材105に設けた第
1の回折格子105fが前方に露出するようになってい
る。
【0042】さらに、前記筒状胴部106gには、図1
0及び図13に示すように、前記収容室106a、10
6cに貫通するU字孔状の位置規制溝106dと、当該
位置規制溝106dの後方端に連接され、前記収容室1
06aの後方端に貫通する扇形の案内溝106d′とが
形成されている。前記位置規制溝106dの溝幅は、複
合光学部材105に突設された位置規制突部105mの
外周面が高精度に嵌合できる所定の寸法に設定される。
また、当該収納部106gの前記位置規制溝106dに
臨む部分には、受光部材104を配置するための配置面
106eが形成されている。この配置面106eは、図
1に示すように、前記取り付け部106h、106iの
取付面106h′、106i′に受光部材104が電気
的に接続されたプリント基板107を取り付けたとき、
受光部材104がハウジング106と干渉しないよう
に、前記各取付面106h′、106i′との間に所要
の段差をもって形成される。
【0043】前記コリメータレンズ109を設定するた
めの段差部106mは、コリメータレンズ109のフラ
ンジ部109bを付き当てたとき、コリメータレンズ1
09を複合光学部材105の前方の所定位置に垂直に設
定できるように形成される。また、前記段差部106m
のコリメータレンズ設定側の直径は、ハウジング106
に対するコリメータレンズ109の第1規制部である固
定用突起109dの先端を外接する外接円の直径よりも
やや小径に形成されており、コリメータレンズ109を
圧入により固定できるようになっている。さらに、この
段差部106mのコリメータレンズ設定側には、前記収
容室106a、106cに形成された位置規制溝106
dと一直線状に、前記コリメータレンズ109に形成さ
れたピン状の規制突出部109cを嵌合するための凹溝
状の規制溝106nが形成されている。前記規制溝10
6nの溝幅は、前記コリメータレンズ109に形成され
た規制突出部109cの外周面が高精度に嵌合できる所
定の寸法に設定される。
【0044】なお、ハウジング106に用いるブロック
はアルミダイキャストだけでなく、亜鉛ダイキャスト、
マグネシウム合金、あるいは他の金属等で構成するよう
にしてもよい。
【0045】以下、図1を参照して、ハウジング106
への2波長レーザダイオード102、受光部材104、
複合光学部材105及びコリメータレンズ109の組み
立て方法について説明する。
【0046】複合光学部材105は、位置規制突部10
5mをハウジング106に形成された案内溝106d′
の開口部に合致させた状態で、ハウジング106の取付
穴106bから挿入され、図示しない所要の治具で入射
面105aの回折格子105hを除く面を均一に押圧す
ることによって、その基体部105cが収容室106c
内に嵌め込まれる。そして、出射面105bの外縁部が
ハウジング106の収容室106cに形成した突き当て
面106c′に当接された段階で、ハウジング106に
対する中心軸N′方向の位置決めがなされる。
【0047】このとき、基体部105cに設けられた円
柱状部105jが、収容室106cの第1規制受部10
6jに嵌合されるので、基体部105cの円柱状部10
5jの円柱面105j′(規制面、図3参照)が第1規
制受部106jに当接し、基体部105cの前端部にお
ける光軸Nと直交する方向の位置規制が高精度になされ
る。また、これと同時に、基体部105cの後端部10
5kが収容室106cに設けた第2規制受部106kに
圧入される。このとき、図15に示すように、後端部1
05kの外周面に形成した各突部105k′がそれぞれ
均一に押しつぶされた状態となって、各突部105k′
の先端面(規制面)が第2制受部106kに当接し、基
体部105cの後端部105kにおける中心軸N′と直
交する方向の位置規制が高精度でなされると共に、複合
光学部材105の収容室106cからの抜けが防止され
る。さらには、複合光学部材105をハウジング106
に設けられた収容室106cに嵌入することによって、
複合光学部材105に形成された位置規制突部105m
がハウジング106に形成された案内溝106d′に案
内されて位置規制溝106dに嵌入されるので、中心軸
N′回りの回転方向の位置規制が高精度でなされる。
【0048】かように、本実施形態例の複合光学ユニッ
ト101は、複合光学部材105をハウジング106に
嵌入するだけで、ハウジング106に対する複合光学部
材105の中心軸N′方向の位置規制と、中心軸N′と
直交する方向の位置規制と、中心軸N′回りの回転方向
の位置規制とを行うことができるので、複合光学ユニッ
ト101の組立を容易かつ高精度に行うことができる。
また、本実施形態例の複合光学ユニット101は、複合
光学部材105における突部105k′の形成部と対応
する部分に空間部105sを座ぐり形成したので、各突
部105k′の先端面(規制面)を第2規制受部106
kに当接したとき、各突部105k′の形成部が空間部
105s側に弾性変形することによってその圧入力が緩
和され、必要以上の圧入力が複合光学部材105に作用
するのを防止でき、光学機能部の歪、とりわけ第2の回
折格子105g及び3ビーム用回折格子105hの歪を
防止することができる。
【0049】2波長レーザダイオード102は、そのキ
ャップ部102e(図2参照)をハウジング106の収
容室106a内に挿入し、基体部102aをハウジング
106に形成された取付穴106bに嵌入することによ
って、ハウジング106に固定される。これにより、図
1及び図15に示すように、2波長レーザダイオード1
02から出射されたレーザ光の光軸Nをハウジング6の
中心軸N′に自動的に合致させることができる。また、
この2波長レーザダイオード102は、出射されるレー
ザ光の偏光面がコリメータレンズ109の非点収差が最
小になる方位(主屈折率軸に対して、0度、45度又は
90度の方位)に合致するように、収容室106aの中
心軸に対する回転方向位置を調整して、ハウジング10
6に固定される。これにより、コリメータレンズ109
より出射されるレーザ光の非点収差を最小にすることが
できる。
【0050】コリメータレンズ109は、フランジ部1
09bの外周面より突出されたピン状の規制突出部10
9cをハウジング106に形成された規制溝106nの
開口部に合致させた状態で、ハウジング106の前方開
口部から挿入され、図示しない所要の治具でフランジ部
109bの片面を均一に押圧することによって、ハウジ
ング106に形成された段差部106mに嵌め込まれ
る。そして、フランジ部109bの押圧側とは反対面が
段差部106mに当接された段階で、ハウジング106
に対する中心軸N′方向の位置決めがなされる。
【0051】また、これと同時に、フランジ部109b
の外周面に形成された3つの半円柱状の固定用突起10
9dの頂部がハウジング106の内面に圧入されるの
で、中心軸N′と直交する方向の位置規制が高精度でな
されると共に、コリメータレンズ109の段差部106
mからの抜けが防止される。さらには、ハウジング10
6に対するコリメータレンズビーム109の挿入動作に
伴って、フランジ部109bの外周面より突出された規
制突出部109cがハウジング106に形成された規制
溝106nに嵌入されるので、中心軸N′回りの回転方
向の位置規制が高精度でなされる。
【0052】かように、本実施形態例の複合光学ユニッ
ト101は、コリメータレンズ109をハウジング10
6に嵌入するだけで、ハウジング106に対するコリメ
ータレンズ109の中心軸N′方向の位置規制と、中心
軸N′と直交する方向の位置規制と、中心軸N′回りの
回転方向の位置規制とを行うことができるので、複合光
学ユニット101の組立を容易かつ高精度に行うことが
できると共に、2波長レーザダイオード102より出射
されるレーザ光の偏光面を、コリメータレンズ109よ
り出射されるレーザ光の非点収差が最小になる方位(主
屈折率軸に対して、0度、45度又は90度の方位)に
自動的に合致できるので、情報記録再生時のトラッキン
グエラーを最小にすることができる。
【0053】受光部材104は、図1及び図15に示す
ように、プリント基板107を介してハウジング106
に取り付けられる。プリント基板107に対する当該受
光部材104の取り付けは、パッケージ104bの受光
窓104b′側をプリント基板107に設けた貫通孔1
07aに挿通し、外部接続端子104cをプリント基板
107面に形成されたランド部(図示せず)にハンダ付
けすることにより行われる。なお、必要に応じて、パッ
ケージ104bをプリント基板107又はハウジング1
06に接着剤等により固着して補強してもよい。そし
て、受光部材104が固定されたプリント基板107
は、受光窓104b′がハウジング106に形成した位
置規制溝106dに対面するように配置された状態で、
取付部106h、106iのそれぞれ取付面106
h′、106i′に載置され、ネジ108で締め付け固
定されてハウジング106に固定される。なお、受光部
材104を搭載したプリント基板107は、予め所定の
基準光学系により光源103a、103bから出射され
るレーザ光103a′、103b′に対する光ディスク
からの戻り光が第1及び第2の回折格子105fと10
5gで回折されたときに、受光素子104aの所定位置
Pに最適に導かれるように調整された後、取付面106
h′、106i′に固定される。
【0054】次に、光ピックアップ装置100によるD
VD62とCD61の再生動作について説明する。
【0055】上述した構成において、DVD62を再生
するときには、図1に示すように、2波長レーザダイオ
ード102の光源103aから出射したレーザ光103
a′は、複合光学部材105の入射面105aに形成し
た3ビーム用回折格子105hを透過して3ビームに変
換された後、第1の回折格子105fを透過し、出射面
105bから出射される。そして、そのレーザ光103
a′は、複合光学部材105の前方に配置されたコリメ
ータレンズ109にて平行光に変換され、複合光学ユニ
ット101から出射される。
【0056】光学ユニット101から出射されたレーザ
光103a′は、光軸に対して45度に配置された反射
ミラー300により反射されてその角度を90度偏向
し、対物レンズ200に入射される。そして、対物レン
ズ200の集光作用により、DVD62の情報記録面に
結像される。
【0057】DVD62で反射されたレーザ光(戻り
光)103a′は、再び対物レンズ200を透過し、反
射ミラー300で反射した後、図1に示す戻り光入射面
すなわち出射面105bに形成した第1の回折格子10
5fに入射し、所定の回折角度に回折された1次回折光
である戻り光103a′−2となる。戻り光103a′
−2はさらに複合光学部材105に形成した戻り光反射
面105dで反射してシリンダー面105iに入射し、
戻り光出射面105pから出射される。そして、出射し
た戻り光103a′−2は位置規制溝106d(図1
0、図13参照)を通過して、受光部材104の受光素
子104aにおける受光位置Pに入射する。
【0058】このとき、受光素子104aで受光された
戻り光103a′−2は光電変換されることによりDV
D62の情報記録面の信号に応じた電流出力が電圧信号
に変換されることによって再生信号が生成されて受光部
材104の外部接続端子104bから出力され、プリン
ト基板107を通して外部に伝達される。また、受光素
子104aで受光された戻り光103a′−2の一部は
フォーカス及びトラッキング制御のために用いられる。
【0059】一方、CD61を再生するときには、2波
長レーザダイオード102の光源103bから出射した
レーザ光103b′は、図1に示すように、複合光学部
材105の入射面105aに形成した3ビーム用回折格
子105hを透過して3ビームに変換された後、第1の
回折格子105fを透過し、出射面105bから出射さ
れる。そして、そのレーザ光103b′は、複合光学部
材105の前方に配置されたコリメータレンズ109に
て平行光に変換され、複合光学ユニット101から出射
された後、DVD62の場合と同様に対物レンズ200
へ導かれ、対物レンズ200の集光作用により、CD6
1の情報記録面に結像される。
【0060】そして、CD61で反射された戻り光10
3b′は、再び対物レンズ200を透過して反射ミラー
300で反射した後、第1の回折格子105fに入射
し、所定の回折角度に回折された1次回折光である戻り
光103b′−2となる。戻り光103b′−2はさら
に複合光学部材105に形成した戻り光反射面105
d″により反射されてシリンダー面105iに入射す
る。シリンダー面105iにおいて戻り光103b′−
2はフォーカス制御のための非点収差が与えられて戻り
光出射面105pを出射し位置規制溝106d(図1
0、図13参照)を通過して、受光素子104aの受光
位置Pで受光される。このとき、受光素子104aで受
光された戻り光103b′−2は光電変換されることに
よりCD61の情報記録面の信号に応じた電流出力が電
圧信号に変換されることによって再生信号が生成されて
受光部材104の外部接続端子104bから出力され、
プリント基板107を通して外部へ伝達される。また、
受光素子104aで受光された戻り光103b′−2の
一部は非点収差法によるフォーカス制御、及び3ビーム
法によるトラッキング制御のために用いられる。
【0061】なお、光ピックアップ装置100におい
て、出射面105bから出射したレーザ光103a′、
103b′の光束の径を規制する波長フィルタ等を出射
面105bと対物レンズ200との間の光路に設けるよ
うにしてもよい。
【0062】次に、複合光学部材105に備えられた各
回折格子105f、105g、105hの機能について
説明する。
【0063】図15に示したように、複合光学部材10
5の出射面105bから出射したレーザ光103a′、
103b′に対するそれぞれのDVD62及びCD61
からの戻り光は出射面105bに形成した第1の回折格
子105fで回折されてそれぞれ戻り光103a′−2
及び103b′−2となる。そのとき、CD61に対応
する戻り光103b′−2はDVD62に対応する戻り
光103a′−2よりも波長が長いため、戻り光103
b′−2の回折角度は、戻り光103a′−2の回折角
度よりも大きくなっている(回折格子では波長が長いほ
ど回折角度が大きくなるという原理を利用している)。
【0064】そして、この回折角度の差を利用して、回
折される前にレーザ光103a′、103b′のそれぞ
れの光軸間距離がDであったものを戻り光反射面105
d″に戻り光103a′−2、103b′−2が到達す
るときには両者の到達位置が一致するようになってい
る。
【0065】しかし、複合光学部材105の戻り光反射
面105d″において、戻り光103a′−2及び10
3b′−2を単に反射させただけでは、双方のレーザ光
の入射角が異なるため受光素子104aの受光位置Pに
2つの戻り光103a′−2及び103b′−2を一致
させて向わせることはできない。これを補正するために
戻り光反射面105d″には第2の回折格子105gを
設けている。即ち、第2の回折格子105gに入射した
戻り光103a′−2及び103b′−2を再度波長の
違いによる回折角度の差を利用して戻り光反射面105
d″で反射した戻り光103a′−2及び103b′−
2の双方の光軸を一致させるようにしている。
【0066】このようにして、第1の回折格子105f
でそれぞれ回折された戻り光103a′−2及び103
b′−2を、共に受光素子104aの受光位置Pに受光
されるように補正することができ、2波長の光源103
a、103bを用いても1つの受光素子104aを有す
る受光部材104で双方のレーザ光が受光可能になって
いる。
【0067】以上説明したように、本実施形態例に係る
複合光学ユニット101は、図1に示すように、光ピッ
クアップ100に取り付けられるハウジング106を有
し、ハウジング106には2波長レーザダイオード10
2と受光部材104と複合光学部材105とが取付固定
され、2波長レーザダイオード102はDVD用の短波
長レーザを出射するレーザダイオード103aとCD用
の長波長レーザを出射するレーザダイオード103bを
有し、複合光学部材105は2波長レーザダイオード1
02から出射した光が入射する入射面105a及び出射
する出射面105bと、出射面105bに設けられた光
ディスクD1(D2)で反射した戻り光を回折する第1
の回折格子105fと、第1の回折格子105fで回折
された戻り光を受光部材104に反射させる反射面10
5dとを設けるとともに、反射面105dには波長の異
なる光を共に受光部材104の受光位置Pに光軸を一致
させて結像させる第2の回折格子105gを設けたの
で、1つの複合光学ユニット101で異なる2つの波長
を使用する光ピックアップ装置100に対応できる。ま
た、受光部材104は1つで良く、この受光部材104
のみを調整して位置合わせしておけばよいので、調整工
程でのコストを増加させることはない。さらに、2波長
レーザダイオード102より出射されたレーザ光の出射
面105bと光ディスクからの戻り光を入射する戻り光
入射面とを同一面にしたので、この点からも構成を簡略
化することができる。
【0068】また、2波長レーザダイオード102は基
板部102aとキャップ部102eとガラス板102f
からなるパッケージと基板部102aから突設した外部
接続端子102gとから構成され、受光部材104は受
光素子104aを内蔵したパッケージ104bとこのパ
ッケージ104bに設けられた外部接続端子104cと
から構成されたいわゆるディスクリート部品であり、そ
れぞれ単体で安価に製造される部材を用いて複合光学ユ
ニット101を構成しているので、各部材の取り扱いも
容易であり、また、ハウジング106への組み込み作業
がし易くなり、部材コスト及び工程費を低減できる。
【0069】また、複合光学部材105を安価な樹脂材
料をもって形成すると共に、複合光学部材105の成形
時に第1及び第2の回折格子105f、105gと、3
ビーム用回折格子105hと、シリンダー面105iと
を同時に一体形成したので、成形時間も短縮でき、複合
光学部材105の製造コストをより低減できる。
【0070】また、本例の複合光学ユニット101は、
ハウジング106内にコリメータレンズ109を備えた
ので、光ピックアップ装置の小型化を図ることができ
る。また、ハウジング106の内面とコリメータレンズ
109との間に、2波長レーザダイオード102より出
射されたレーザ光の光軸回りに対するコリメータレンズ
109の回転方向位置を規制し、コリメータレンズ10
9を透過したレーザ光の非点収差を最小にする位置規制
手段109c、106nを設けたので、光学的不等体で
ある樹脂製のコリメータレンズを用いた場合にもコリメ
ータレンズ109を透過したレーザ光の非点収差を最小
にすることができ、記録再生時のトラッキングエラーを
最小にすることができる。
【0071】また、コリメータレンズ109の周縁部よ
り、当該コリメータレンズ109上に設定された所定の
基準位置に対して所定の角度方向に突出する規制突出部
109cを形成すると共に、ハウジング106の内面の
コリメータレンズの取付部には、規制突出部109cを
挿入する規制溝106nを形成し、これら規制突出部1
09cと規制溝106nとをもってハウジング106と
コリメータレンズ109との間の位置規制手段を構成し
たので、成形金型により多数個取りされるコリメータレ
ンズについても、キャビティの型番に関係なく、常に発
光部材より出射されるレーザ光の偏光面に対してコリメ
ータレンズ109の主屈折率軸方向を所定の位置関係で
合致させることができ、個々のコリメータレンズ109
の保存や搬送に関する管理が不要になって、複合光学ユ
ニットの組立を容易化することができる。
【0072】また、ハウジング106の内面にコリメー
タレンズ109の端面を付き当てるための段差部106
mを形成し、当該段差部106mにコリメータレンズ1
09の端面を付き当てることによって、コリメータレン
ズ109を2波長レーザダイオード102より出射され
るレーザ光の光軸に対して垂直に位置規制するようにし
たので、単にハウジング106に対してコリメータレン
ズ109を圧入するだけでコリメータレンズ109の姿
勢調整を完了することができ、複合光学ユニットの組立
を容易化することができる。
【0073】また、コリメータレンズ109の外周面
に、ハウジング106の内面に圧接される少なくとも3
つの固定用突起109dを等間隔に設けたので、単にハ
ウジング106に対してコリメータレンズ109を圧入
するだけでコリメータレンズ109の姿勢調整を完了で
きると共に、ハウジング106からのコリメータレンズ
109の脱落を防止できるので、接着や締結等の手段に
よってハウジングにコリメータレンズを取り付ける場合
に比べて、複合光学ユニットの組立を容易化することが
できる。
【0074】さらに、所定の基準位置をコリメータレン
ズの主屈折率軸方向とし、所定の角度方向を主屈折率軸
と0度、45度又は90度をなす角度方向としたので、
基準位置及び所定の角度方向の設定が容易で、コリメー
タレンズの成形を容易にすることができる。
【0075】その他、前記実施形態例においては、発光
部材として波長が異なる2つの光源103a、103b
を有する2波長レーザダイオード102を用いたが、1
つの光源のみを備えた発光部材を用いることもできる
し、波長が異なる3個以上の光源を有する発光部材を用
いることも可能である。
【0076】また、前記実施形態例においては、複合光
学ユニット101内にビーム整形手段が備えられていな
いが、レーザパワーの無駄を減少してより高いレーザパ
ワーが要求される光ディスクに対応させるために、複合
光学ユニット101内に三角プリズム、シリンドリカル
レンズ又は円形回折格子などのビーム整形手段を備える
こともできる。この場合、ビーム整形手段は、複合光学
部材105と一体に形成することもできるし、別体に形
成することもできる。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の複合光学
ユニットは、ハウジング内に発光部材とコリメータレン
ズとを一体に備えたので、光ピックアップ装置の小型化
を図ることができる。また、ハウジングの内面とコリメ
ータレンズとの間に、発光部材より出射されたレーザ光
の光軸回りに対するコリメータレンズの回転方向位置を
規制し、コリメータレンズを透過したレーザ光の非点収
差を最小にする位置規制手段を設けたので、光学的不等
体である樹脂製のコリメータレンズを用いた場合にもコ
リメータレンズを透過したレーザ光の非点収差を最小に
することができ、記録再生時のトラッキングエラーを最
小にすることができる。
【0078】また、本発明の複合光学ユニットは、コリ
メータレンズの周縁部より、コリメータレンズ上に設定
された所定の基準位置に対して所定の角度方向に突出す
る規制突出部を形成すると共に、ハウジングの内面のコ
リメータレンズの取付部には、規制突出部を挿入する規
制溝を形成し、これら規制突出部と規制溝とをもってハ
ウジングとコリメータレンズとの間の位置規制手段を構
成したので、成形金型により多数個取りされるコリメー
タレンズについても、キャビティの型番に関係なく、常
に発光部材より出射されるレーザ光の偏光面に対してコ
リメータレンズの主屈折率軸方向を所定の位置関係で合
致させることができ、個々のコリメータレンズの保存や
搬送に関する管理が不要になって、複合光学ユニットの
組立を容易化することができる。
【0079】また、本発明の複合光学ユニットは、ハウ
ジングの内面にコリメータレンズの端面を付き当てるた
めの段差部を形成し、当該段差部にコリメータレンズの
端面を付き当てることによって、コリメータレンズを発
光部材より出射されるレーザ光の光軸に対して垂直に位
置規制するようにしたので、単にハウジングに対してコ
リメータレンズを圧入するだけでコリメータレンズの姿
勢調整を完了することができ、複合光学ユニットの組立
を容易化することができる。
【0080】また、本発明の複合光学ユニットは、コリ
メータレンズの外周面に、ハウジングの内面に圧接され
る少なくとも3つの固定用突起を等間隔に設けたので、
単にハウジングに対してコリメータレンズを圧入するだ
けでコリメータレンズの姿勢調整を完了できると共に、
ハウジングからのコリメータレンズの脱落を防止できる
ので、接着や締結等の手段によってハウジングにコリメ
ータレンズを取り付ける場合に比べて、複合光学ユニッ
トの組立を容易化することができる。
【0081】また、本発明の複合光学ユニットは、所定
の基準位置をコリメータレンズの主屈折率軸方向とし、
所定の角度方向を主屈折率軸と0度、45度又は90度
をなす角度方向としたので、基準位置及び所定の角度方
向の設定が容易で、コリメータレンズの成形を容易にす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例に係る光ピックアップ装置100の
説明図である。
【図2】実施形態例に係る2波長レーザダイオード10
2の一部断面した斜視図である。
【図3】実施形態例に係る複合光学部材105の正面図
である。
【図4】図3の左側面図である。
【図5】図3の右側面図である。
【図6】図3の矢印6方向から見た図である。
【図7】実施形態例に係るコリメータレンズ109の正
面図である。
【図8】図7の8−8線に沿った断面図である。
【図9】実施形態例に係るハウジング106の平面図で
ある。
【図10】図9の10−10線に沿った断面図である。
【図11】図10の左側面図である。
【図12】図10の右側面図である。
【図13】図10の矢印13の方向から見た図である。
【図14】図1における14−14線に沿った一部断面
図である。
【図15】複合光学部材105の機能を説明するための
説明図である。
【図16】従来の光学ユニット50の一部断面図であ
る。
【図17】従来の光学ユニット50の一部分解斜視図で
ある。
【符号の説明】
100 光ピックアップ装置 101 複合光学ユニット 102 2波長レーザダイオード(発光部材) 104 受光部材 105 複合光学部材 106 ハウジング 106m 段差部 106n 規制溝 109 コリメータレンズ 109a レンズ部 109b フランジ部 109c 規制突出部 106d 固定用突起

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のハウジングと、当該ハウジングの
    一端部に備えられた発光部材と、前記ハウジングの他端
    部に備えられ、前記発光部材より出射された拡散光であ
    るレーザ光を平行光に変換して出射する樹脂成形された
    コリメータレンズとを有し、前記ハウジングの内面と前
    記コリメータレンズとの間に、前記発光部材より出射さ
    れたレーザ光の光軸回りに対する前記コリメータレンズ
    の回転方向位置を規制し、前記コリメータレンズを透過
    したレーザ光の収差を最小にする位置規制手段を設けた
    ことを特徴とする複合光学ユニット。
  2. 【請求項2】 前記コリメータレンズの周縁部より、当
    該コリメータレンズ上に設定された所定の基準位置に対
    して所定の角度方向に突出する規制突出部を形成すると
    共に、前記ハウジングの内面の前記コリメータレンズの
    取付部には、前記規制突出部を挿入する規制溝を形成
    し、前記規制突出部と前記規制溝とをもって前記位置規
    制手段を構成したことを特徴とする請求項1に記載の複
    合光学ユニット。
  3. 【請求項3】 前記ハウジングの内面に前記コリメータ
    レンズの端面を付き当てるための段差部を形成し、当該
    段差部に前記コリメータレンズの端面を付き当てること
    によって、前記コリメータレンズを前記発光部材より出
    射されるレーザ光の光軸に対して垂直に位置規制するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の複合光学ユニット。
  4. 【請求項4】 前記コリメータレンズの外周面に、前記
    ハウジングの内面に圧接される少なくとも3つの固定用
    突起を設けたことを特徴とする請求項1に記載の複合光
    学ユニット。
  5. 【請求項5】 前記所定の基準位置が、前記コリメータ
    レンズの主屈折率軸方向であり、前記所定の角度方向
    が、前記主屈折率軸と0度、45度又は90度をなす角
    度方向であることを特徴とする請求項2に記載の複合光
    学ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108344374A (zh) * 2018-02-27 2018-07-31 广东欧珀移动通信有限公司 激光投射模组、深度相机及电子装置

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