JP2002032079A - 自動作曲装置及び方法並びに記憶媒体 - Google Patents

自動作曲装置及び方法並びに記憶媒体

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JP2002032079A
JP2002032079A JP2000217643A JP2000217643A JP2002032079A JP 2002032079 A JP2002032079 A JP 2002032079A JP 2000217643 A JP2000217643 A JP 2000217643A JP 2000217643 A JP2000217643 A JP 2000217643A JP 2002032079 A JP2002032079 A JP 2002032079A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な処理で所定の区間が具える音楽的特徴
を曲全体に反映して作曲を行う。 【解決手段】 モチーフ区間メロディから所定の音に関
する楽音情報を抽出する手段と、抽出した楽音情報を演
算する手段と、該演算した楽音情報に基づいて、モチー
フ区間に後続する区間のメロディを生成する手段を具え
る。こうすると、モチーフ後続区間メロディ生成手段
は、モチーフ区間メロディのもつ音楽的な特徴を損なわ
ずにモチーフ区間に後続する区間のメロディを生成する
ことができる。すなわち、モチーフ後続区間メロディ生
成データは、演算して加工されたモチーフ区間メロディ
に含まれる所定の音に関する楽音情報のみを用いてモチ
ーフ後続区間メロディを生成する。そのために、曲全体
が共通の音楽的特徴をもつようにして作曲を行うことが
できる。つまり、完成度の高い曲を簡単な処理で生成す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、音楽に関する各
種の条件に応じて自動的に楽曲を生成する自動作曲装置
および方法並びに記憶媒体に関し、特に簡単な処理でモ
チーフメロディが具える音楽的特徴を曲全体に反映して
作曲を行うことで、曲全体にわたり完成度の高い楽曲を
生成する自動作曲装置及び方法並びに記憶媒体である。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータの普及に
伴い、コンピュータを用いて楽器を演奏したり、作曲し
たり、編曲したり、音色を合成したりするコンピュータ
ミュージックを用いて、誰でも音楽を自由に楽しめるよ
うになってきた。特に、コンピュータを用いた作曲の分
野では、音楽的な専門知識の少ない初心者であっても簡
単に作曲を行うことのできる自動作曲が出現している。
このような自動作曲装置としては、既存曲の一部区間の
メロディ(例えば、既存曲の冒頭から2小節分のメロデ
ィ)をモチーフ区間メロディとして入力する、あるいは
ユーザが直接短いメロディをモチーフ区間メロディとし
て入力することにより、入力されたモチーフ区間メロデ
ィを基にモチーフ区間以外のメロディを自動的に作成し
て、1曲全体区間にわたって作曲を行うものが従来から
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の自動
作曲装置は、入力されたモチーフ区間メロディの音楽的
特徴(例えば、ピッチ特徴やリズム特徴など)を分析的
に検出し、この検出結果を基にモチーフ区間に後続する
区間(すなわち、モチーフ区間以外)のメロディを生成
していた。このように、従来ではモチーフ区間メロディ
の音楽的特徴を検出する必要があり、この音楽的特徴を
検出する際に用いられる特徴検出アルゴリズムでは非常
に複雑な処理を行わなければならないために、そのプロ
グラミングに時間を要するとともに、プログラム容量も
増大し、その結果として自動作曲装置の製造コストが高
くなる、という問題点があった。また、従来の自動作曲
装置が生成する曲は、楽曲構成上のテーマを提示する1
コーラス(ファーストコーラス)区間のメロディのみ、
または1コーラス区間のメロディに簡単な伴奏のみのイ
ントロやエンディングを付与するのみにとどまっていた
ことから、自動的に生成される曲は曲としての完成度が
非常に低いものである、という問題点があった。
【0004】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、モチーフ区間メロディにおける所定の楽音情報(例
えば、ピッチやリズムなど)を簡単なアルゴリズムで加
工し、加工したモチーフ区間メロディの楽音情報を用い
てモチーフ区間以外のメロディを自動生成することによ
り、モチーフ区間メロディの音楽的特徴を曲全体に容易
に反映させるように作曲を行う自動作曲装置及び方法並
びに記憶媒体を提供しようとするものである。また、1
コーラス(ファーストコーラス)区間のメロディだけで
なく、1コーラス区間以外(例えば、イントロ、ファー
ストコーラス以外のセカンドコーラス、エンディングな
ど)にも1コーラス区間メロディの音楽的特徴を反映し
たメロディを自動生成して付与することによって、完成
度の高い曲を生成する自動作曲装置及び方法並びに記憶
媒体を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る自動作曲装
置は、曲のモチーフを表わすモチーフ区間のメロディを
供給する供給手段と、前記モチーフ区間メロディから所
定の楽音情報を抽出する抽出手段と、抽出した楽音情報
を加工する加工手段と、該加工した楽音情報に基づい
て、前記モチーフ区間とは異なる区間のメロディを生成
する生成手段とを具える自動作曲装置である。
【0006】1曲全体のメロディは、モチーフ区間メロ
ディと前記モチーフ区間とは異なる区間のメロディとを
組み合わせて生成される。モチーフ区間メロディは曲の
冒頭(モチーフ)区間におけるメロディであり、供給手
段から供給される。前記モチーフ区間とは異なる区間の
メロディは1曲における前記モチーフ区間に後続する前
記モチーフ区間とは異なる区間のメロディであり、生成
手段によって生成される。この生成手段は、抽出手段に
より抽出され、さらに加工手段により加工された前記モ
チーフ区間メロディにおける所定の楽音情報に基づい
て、前記モチーフ区間とは異なる区間のメロディを生成
する。すなわち、モチーフ区間メロディのもつ音楽的な
雰囲気(モチーフ区間メロディの楽音情報によって決ま
る)を反映して前記モチーフ区間とは異なる区間のメロ
ディを生成することができる。このように、モチーフ区
間メロディに含まれる所定の楽音情報を抽出して加工す
るだけで、曲全体にわたって共通の音楽的特徴をもつよ
うに曲(つまり、モチーフ区間メロディと前記モチーフ
区間とは異なる区間のメロディとを組み合わせて作成す
るもの)を生成することができる。こうすることで、完
成度の高い曲を簡単な処理で生成することができる。
【0007】本発明の好ましい実施例として、前記楽音
情報はピッチ情報であって、前記生成手段は、前記加工
手段により加工されたピッチ情報に基づいて前記モチー
フ区間とは異なる区間のメロディを生成することを特徴
とする。あるいは、前記楽音情報はリズムの打点位置情
報であって、前記生成手段は、前記加工手段により加工
された打点位置情報に基づいて前記モチーフ区間とは異
なる区間のメロディを生成することを特徴とする。
【0008】また、本発明に係る自動作曲装置は、曲の
被模倣区間のメロディを供給する供給手段と、前記被模
倣区間のメロディから楽音情報を抽出する手段と、前記
抽出した楽音情報を加工する加工手段と、前記加工した
楽音情報に基づいて、模倣区間のメロディを生成する生
成手段とを具える。こうすると、簡単な処理で被模倣区
間の楽音情報を模倣区間に反映してメロディを生成する
ので、曲の所定区間のメロディを模倣発展させる曲構造
を持つ完成度の高い曲を生成することができる。
【0009】本発明に係る自動作曲装置は、曲のモチー
フを表わすモチーフ区間を生成するための第1のパラメ
ータを供給する手段と、前記第1のパラメータに基づい
てモチーフ区間のメロディを生成するモチーフ区間生成
手段と、コーラス区間におけるモチーフ区間以外を生成
するための第2のパラメータを供給する手段と、前記第
2のパラメータに基づいて前記コーラス区間におけるモ
チーフ区間以外のメロディを生成する手段と、コーラス
区間以外を生成するための第3のパラメータを供給する
手段と、前記第3のパラメータに基づいてコーラス区間
以外のメロディを生成する手段とを具え、前記生成した
モチーフ区間とモチーフ区間以外のメロディの組み合わ
せによってコーラス区間のメロディを生成し、これとコ
ーラス区間以外のメロディを組み合わせて、曲全体のメ
ロディを生成することを特徴とする。これによると、モ
チーフ区間のメロディ、コーラス区間におけるモチーフ
区間以外のメロディ、コーラス区間以外のメロディとい
う手順で曲を生成することができる。この手順は、人間
の曲作成における発想手順に近いことから、ユーザの感
覚にあった手順で曲が生成されるので、ユーザにとって
作曲作業が非常に行いやすい。
【0010】また、本発明に係る自動作曲装置は、所定
の音楽条件を供給する手段と、前記音楽条件に基づいて
コーラス区間のメロディを生成する手段と、コーラス区
間以外の音楽条件を供給する手段と、コーラス区間以外
の楽器編成タイプを供給する手段と、前記生成されたコ
ーラス区間のメロディにおける音楽的特徴を検出する手
段と、検出したコーラス区間における音楽的特徴と、供
給されたコーラス区間以外の音楽条件及びコーラス区間
以外の楽器編成タイプに基づいてコーラス区間以外のメ
ロディを生成する手段とを具える。こうすると、1コー
ラス区間のメロディにおける音楽的特徴を反映させた1
コーラス区間以外のメロディを生成するので、ユーザは
全体の特徴が統一的である曲を簡単に作曲することがで
きるようになる。
【0011】本発明は、装置の発明として構成し、実施
することができるのみならず、方法の発明として構成し
実施することができる。また、本発明は、コンピュータ
またはDSP等のプロセッサのプログラムの形態で実施
することができるし、そのようなプログラムを記憶した
記録媒体の形態で実施することもできる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に従って詳細に説明する。
【0013】図1は、この発明に係る自動作曲装置の全
体構成の一実施例を示したハード構成ブロック図であ
る。本実施例に示す自動作曲装置は、マイクロプロセッ
サユニット(CPU)1、リードオンリメモリ(RO
M)2、ランダムアクセスメモリ(RAM)3からなる
マイクロコンピュータによって制御されるようになって
いる。CPU1は、この自動作曲装置全体の動作を制御
するものである。このCPU1に対して、データ及びア
ドレスバス1Dを介してリードオンリメモリ(ROM)
2、ランダムアクセスメモリ(RAM)3、押鍵検出回
路4、スイッチ検出回路5、表示回路6、音源回路7、
効果回路8、外部記憶装置9、MIDIインタフェース
(I/F)10および通信インタフェース11がそれぞ
れ接続されている。更に、CPU1には、タイマ割込み
処理(インタラプト処理)における割込み時間や各種時
間を計時するタイマ1Aが接続されている。すなわち、
タイマ1Aは時間間隔を計数したり、作曲終了後に作曲
した曲を自動演奏する際の演奏テンポを設定したりする
ためのテンポクロックパルスを発生する。このテンポク
ロックパルスの周波数は、各種スイッチ5Aの中のテン
ポ設定スイッチ等によって調整される。このようなタイ
マ1AからのテンポクロックパルスはCPU1に対して
処理タイミング命令として与えられたり、あるいはCP
U1に対してインタラプト命令として与えられる。CP
U1は、これらの命令に従って各種処理を実行する。各
種処理には、例えば自動作曲の際の画面表示処理や自動
作曲した曲を演奏するための自動演奏処理等がある。な
お、この自動作曲装置は専用の装置に限られず、例えば
パソコンなどの汎用装置あるいはマルチメディア機器等
であってもよく、本発明に従う所定のソフトウエア又は
ハードウエアを用いることによって自動作曲を行うこと
のできるように構成した装置であればよい。
【0014】ROM2は、CPU1により実行あるいは
参照される各種プログラムや各種データ等を格納するも
のである。RAM3は、作曲の際に用いられる各種楽音
情報(例えば、後述する楽節構成情報や起伏情報、ある
いはメロディ生成用情報や伴奏生成用情報等のパラメー
タ)や作曲した曲を自動演奏する際に用いられる自動演
奏情報、CPU1が所定のプログラムを実行する際に発
生する各種データなどを一時的に記憶するワーキングメ
モリとして、あるいは現在実行中のプログラムやそれに
関連するデータを記憶するメモリ等として使用される。
RAM3の所定のアドレス領域がそれぞれの機能に割り
当てられ、レジスタやフラグ、テーブル、メモリなどと
して利用される。鍵盤4Aは、楽音の音高を選択するた
めの複数の鍵を備えており、各鍵に対応してキースイッ
チを有しており、この鍵盤4Aは楽音演奏のために使用
できるのは勿論のこと、作曲の際のモチーフ区間メロデ
ィ等を入力するための入力手段として使用することもで
きる。押鍵検出回路4は、鍵盤4Aの各鍵の押圧及び離
鍵を検出し、検出出力を生じる。スイッチ5Aは各種の
パラメータを指定したり、あるいは自動演奏時における
各種演奏条件等を入力するための各種の操作子を含んで
構成される。例えば、数値データ入力用のテンキーや文
字データ入力用のキーボード、あるいはパネルスイッチ
等である。勿論、この他にも音高、音色、効果等を選択
・設定・制御するための各種操作子を含んでいてよい。
スイッチ検出回路5は、スイッチ5Aの各操作子の操作
状態を検出し、その操作状態に応じたスイッチ情報をデ
ータ及びアドレスバス1Dを介してCPU1に出力す
る。表示回路6はパラメータの内容等の各種情報を、例
えば液晶表示パネル(LCD)やCRT等から構成され
るディスプレイ6Aに表示するのは勿論のこと、自動演
奏に関する各種情報あるいはCPU1の制御状態などを
ディスプレイ6Aに表示する。
【0015】音源回路7は、複数のチャンネルで楽音信
号の同時発生が可能であり、データ及びアドレスバス1
Dを経由して与えられた演奏情報を入力し、この演奏情
報に基づいて楽音信号を発生する。音源回路7から発生
された楽音信号は、サウンドシステム8Aを介して発音
される。また、効果回路8は前記音源回路7から発生さ
れた楽音信号に対して各種効果を与える。前記音源回路
7における楽音信号発生方式はいかなるものを用いても
よい。例えば、発生すべき楽音の音高に対応して変化す
るアドレスデータに応じて波形メモリに記憶した楽音波
形サンプル値データを順次読み出す波形メモリ読み出し
方式、又は上記アドレスデータを位相角パラメータデー
タとして所定の周波数変調演算を実行して楽音波形サン
プル値データを求めるFM方式、あるいは上記アドレス
データを位相角パラメータデータとして所定の振幅変調
演算を実行して楽音波形サンプル値データを求めるAM
方式等の公知の方式を適宜採用してもよい。すなわち、
音源回路7の方式は、波形メモリ方式、FM方式、物理
モデル方式、高調波合成方式、フォルマント合成方式、
VCO+VCF+VCAのアナログシンセサイザ方式、
アナログシミュレーション方式等、どのような方式であ
ってもよい。また、専用のハードウェアを用いて音源回
路7を構成するものに限らず、DSPとマイクロプログ
ラム、あるいはCPUとソフトウェアを用いて音源回路
7を構成するようにしてもよい。さらに、1つの回路を
時分割で使用することによって複数の発音チャンネルを
形成するようなものでもよいし、1つの発音チャンネル
が1つの回路で形成されるようなものであってもよい。
【0016】外部記憶装置9は、自動作曲時に用いるパ
ラメータや既存曲の演奏データ(例えば、メロディデー
タと伴奏データを組み合わせて1つのデータとしたも
の)、CPU1が実行する各種プログラムの制御に関す
るデータ等を記憶するものである。前記ROM2に制御
プログラムが記憶されていない場合、この外部記憶装置
9(例えばハードディスク)に制御プログラムを記憶さ
せておき、それを前記RAM3に読み込むことにより、
ROM2に制御プログラムを記憶している場合と同様の
動作をCPU1にさせることができる。このようにする
と、制御プログラムの追加やバージョンアップ等が容易
に行える。なお、外部記憶装置9はハードディスク(H
D)に限られず、フロッピィーディスク(FD)、コン
パクトディスク(CD−ROM・CD−RAM)、光磁
気ディスク(MO)、あるいはDVD(Digital
Versatile Diskの略)等の着脱自在な
様々な形態の外部記録媒体を利用する記憶装置であって
もよい。
【0017】MIDIインタフェース(I/F)10
は、他のMIDI機器10A等からMIDI規格の楽音
情報(MIDIデータ)を当該自動作曲装置へ入力した
り、あるいは当該自動作曲装置からMIDI規格の楽音
情報(MIDIデータ)を他のMIDI機器10A等へ
出力するためのインタフェースである。他のMIDI機
器10Aはユーザによる操作に応じてMIDIデータを
発生する機器であればよく、鍵盤型、ギター型、管楽器
型、打楽器型、ミブリ型等どのようなタイプの操作子を
具えた(若しくは、操作形態からなる)機器であっても
よい。通信インタフェース11は、例えばLANやイン
ターネット、電話回線等の通信ネットワーク11Bに有
線又は無線にて接続されており、該通信ネットワーク1
1Bを介して、サーバコンピュータ11Aと接続され、
当該サーバコンピュータ11Aから制御プログラムや各
種データを自動作曲装置側に取り込むためのインタフェ
ースである。すなわち、ROM2や外部記憶装置9(ハ
ードディスク)等に制御プログラムや各種データが記憶
されていない場合に、サーバコンピュータ11Aから制
御プログラムや各種データをダウンロードするために用
いられる。クライアントとなる自動作曲装置は、通信イ
ンターフェース10及び通信ネットワーク11Bを介し
てサーバコンピュータ11Aへと制御プログラムや各種
データのダウンロードを要求するコマンドを送信する。
サーバコンピュータ11Aは、このコマンドを受け、要
求された制御プログラムやデータを、通信ネットワーク
11Bを介して本装置へと配信し、本装置が通信インタ
フェース11を介して、これら制御プログラムや各種デ
ータを受信して外部記憶装置9(ハードディスク)等に
蓄積することにより、ダウンロードが完了する。
【0018】なお、MIDIインタフェース10は専用
のMIDIインタフェースを用いるものに限らず、RS
232−C、USB(ユニバーサル・シリアル・バ
ス)、IEEE1394(アイトリプルイー1394)
等の汎用のインタフェースを用いてMIDIインタフェ
ース10を構成するようにしてもよい。この場合、MI
DIイベントデータ以外のデータをも同時に送受信する
ようにしてもよい。MIDIインタフェース10として
上記したような汎用のインタフェースを用いる場合に
は、他のMIDI機器10AはMIDIイベントデータ
以外のデータも送受信できるようにしてよい。勿論、音
楽情報に関するデータフォーマットはMIDI形式のデ
ータに限らず、他の形式であってもよく、その場合はM
IDIインタフェース10と他のMIDI機器10Aは
それにあった構成とする。
【0019】本発明に係る自動作曲装置は、入力された
モチーフ区間メロディ(以下、単にモチーフと呼ぶ)か
らモチーフが具える音楽的特徴(例えば、ダイナミクス
や適用する音楽ルール等のピッチ特徴、あるいはシンコ
ペーションの有無や音符の粗・密等のリズム特徴など)
を分析的に抽出することなく、モチーフから単に当該モ
チーフを構成している1音1音の楽音情報(ピッチやリ
ズムに関する値)を演算により加工して、その加工した
楽音情報を利用して1曲全体を構築する(つまり、1曲
全体を作曲する)。つまり、モチーフは被模倣区間とな
り、モチーフの楽音情報を利用して生成された区間は模
倣区間となる。このような第1の実施形態によると、モ
チーフが具える音楽的特徴を1曲全体にわたって反映し
た曲を簡単な処理で生成することができる。そこで、ま
ず、この第1の実施形態、すなわち、モチーフを構成し
ている1音1音の楽音情報(ピッチやリズムに関する
値)を演算加工し、加工した楽音情報(ピッチやリズム
に関する値)に基づいてモチーフ区間以外のメロディを
生成することによって、1曲を構築する処理について説
明する。
【0020】まず、モチーフを構成している1音1音の
ピッチを演算加工する場合、その方法には次に示すよう
な2通りの方法がある。そこで、この2通りの方法につ
いて各々簡単に説明する。1つ目の方法として、検出し
たモチーフ中の重要音に付された各ピッチのみに対して
演算加工を行って該重要音毎に新たなピッチを生成し、
この生成した新重要音ピッチを用いてモチーフ区間に後
続する区間のメロディ(この実施例では、これをモチー
フ後続区間メロディと呼ぶ)を生成する方法がある。こ
の方法は、モチーフ後続区間メロディに用いるリズムを
新規に生成し(すなわち、モチーフのリズムは使用しな
い)、該リズムにあわせて配置した重要音毎に新ピッチ
をアサインする。モチーフ中の重要音とは、モチーフを
音楽的に特徴付ける1小節中の重要打点に位置する音符
のことで、例えば、各小節の先頭や強拍の位置(打点)
に配置された音符のことである。2つ目の方法として、
モチーフ中の全ての音のピッチに対して演算加工を行っ
て全ての音に対応する新たなピッチを生成し、この生成
した新ピッチを用いてモチーフ後続区間メロディを生成
する方法がある。この方法では、モチーフ後続区間メロ
ディに用いるリズムはモチーフのリズムを利用してよ
い。例えば、モチーフから楽音情報として抽出したリズ
ムを演算加工することによって新しいリズム(リズムパ
ターン若しくは発音タイミングパターン)を生成し、当
該新リズムを用いてモチーフ後続区間メロディを生成す
る。あるいは、モチーフ中の各音における打点のタイミ
ング(すなわち、リズム)を演算することによって新し
い打点のタイミング(すなわち、新リズム)を生成し、
当該タイミングを用いてモチーフ後続区間メロディを生
成する。このように、モチーフのピッチや打点のタイミ
ング(すなわち、リズム)を利用して、モチーフ後続区
間メロディを生成する。
【0021】そこで、1曲全体にわたってモチーフの雰
囲気を反映したメロディを生成する処理について、上述
したピッチ演算方法毎に分けて説明する。まず、上述し
たピッチ演算方法の1つ目の方法、すなわち、モチーフ
中の重要音に対して新たに生成されたピッチを用いてモ
チーフ後続区間メロディを生成することにより、1曲を
構築する処理について説明する。図2は、このモチーフ
中の重要音のみを利用してモチーフの雰囲気を反映した
1曲を構築する処理の一実施例を示したフローチャート
である。以下、図2のフローチャートに従って、当該処
理における処理動作を説明する。
【0022】ステップS1では、モチーフを入力する。
モチーフの入力は、所望のモチーフをユーザが鍵盤4A
等を用いて適宜入力するようにしてもよいし、既存曲を
ロードし、その一部をモチーフとして使用するようスイ
ッチ5A等を用いて指定するようにしてもよい。モチー
フが入力されると、該モチーフを構成する各音の打点
(すなわち、メロディの発音タイミング)の中から重要
打点を抽出し、さらに該重要打点における各音のピッチ
(これを重要音ピッチと呼ぶ)を検出する(ステップS
2)。重要音ピッチを検出すると、検出した重要音ピッ
チに対して所定の演算処理を行う(ステップS3)。こ
の演算処理についての詳しい説明は、後述する。ステッ
プS4では、モチーフ区間に後続する区間のリズムパタ
ーンの生成、すなわち、モチーフ後続区間メロディのリ
ズムを生成する。この実施例では、モチーフのリズムを
使用しないで、モチーフ後続区間メロディ生成用に新た
なリズムを生成する。次に、重要音打点を検出する(ス
テップS5)。すなわち、上記リズムパターンにあわせ
て(あるいは所定の重要打点位置検出ルールに従って、
又はリズムパターン毎に予め決まっている)、重要音打
点位置を検出する。重要音打点を検出すると、この重要
音打点位置に所定の順番で上記ステップS3で演算して
新たに算出された重要音ピッチを付加する(ステップS
6)。つまり、各重要打点位置に演算して算出されたモ
チーフ中の重要音ピッチの変形値を適宜アサインする。
そして、所定の音楽ルールに基づいて重要音打点以外の
打点毎にピッチを割り当てることによって、重要音打点
間の各音に付すピッチを生成する(ステップS7)。す
なわち、重要打点以外におけるノートを適宜に生成す
る。こうして生成されたモチーフ後続区間メロディ(具
体的には、モチーフ後続区間メロディ生成用の演奏デー
タ)と入力されたモチーフメロディ(具体的には、モチ
ーフ区間メロディ生成用の演奏データ)とを結合するこ
とによって、1曲全体分のメロディ(具体的には、モチ
ーフ区間メロディ生成用とモチーフ後続区間メロディ生
成用とを組み合わせて構成される1曲分の演奏データ)
が完成する(ステップS8)。
【0023】次に、上述したピッチ演算方法の2つ目の
方法、すなわち、モチーフ中の全ての音についてピッチ
演算し、ピッチ演算された結果算出される新ピッチを用
いてモチーフ後続区間メロディを生成する方法について
説明する。図3は、このモチーフ中の全ての音について
ピッチ演算し、これを利用することによりモチーフの雰
囲気を全体に反映した1曲を構築する処理の一実施例を
示したフローチャートである。以下、図3のフローチャ
ートに従って、当該処理における処理動作を説明する。
【0024】ステップS11では、モチーフを入力す
る。モチーフの入力については、上述した処理(図2の
ステップS1参照)の場合と同様である。入力されたモ
チーフ中の各音全てについて、ピッチを検出する(ステ
ップS12)。ピッチを検出すると、各ピッチに対して
所定の演算処理を行う(ステップS13)。この演算処
理についての詳しい説明は、後述する。そして、モチー
フの各音全ての打点位置を検出し(ステップS14)、
検出した各打点位置に対して演算処理を行う(ステップ
S15)。こうして得られたピッチ及び打点位置の演算
結果たる楽音情報を利用して、モチーフ後続区間メロデ
ィの演奏データを生成する(ステップS16)。こうし
て生成されたモチーフ後続区間メロディ(具体的には、
モチーフ後続区間メロディ生成用の演奏データ)と入力
されたモチーフ区間メロディ(具体的には、モチーフ区
間メロディ生成用の演奏データ)とを結合することによ
って、1曲全体分のメロディ(具体的には、モチーフ区
間メロディ生成用とモチーフ後続区間メロディ生成用と
を組み合わせて構成される1曲分の演奏データ)が完成
する(ステップS17)。
【0025】ここで、ピッチに対する演算処理(図2の
ステップS3及び図3のステップS13参照)について
具体例を用いて説明する。図4はピッチに対する演算処
理を説明するための概念図であり、図4(A)はピッチ
演算前におけるピッチを示し、図4(B)はピッチ演算
後におけるピッチを示す。ただし、図4では、モチーフ
における3音のピッチ(各音のピッチをそれぞれ○、
×、△で表現する)に対して演算処理を行う場合につい
て説明する。なお、図4では、横軸に時間を、縦軸にピ
ッチを示した。すなわち、演奏時には×、△、○で示し
たピッチの順で発音される。ピッチに対する演算処理に
おいて、モチーフにおけるn番目の音のピッチをPnと
し、n番目の音に対する一次演算式の係数をAn、シフ
ト値をBnとした場合、n番目の音の新ピッチPn´
は、 Pn´=Pn×An+Bn…(式1−1) として演算される。すなわち、この実施例では、1番目
の音のピッチP1はE3(×で表現したもの)であり、
2番目の音のピッチP2はC3(△で表現したもの)で
あり、3番目の音のピッチP3はG3(○で表現したも
の)である。そうすると、図4に示す3音の各ピッチに
おける演算結果たる新ピッチP1´、P2´、P3´
は、 P1´=P1×A1+B1…(式1−2) P2´=P2×A2+B2…(式1−3) P3´=P3×A3+B3…(式1−4) のようにして算出される。
【0026】そこで、具体的にモチーフのピッチが、例
えばP1=E3(×で表現したもの:例えば、MIDI
ノートナンバ=64とする)、P2=C3(△で表現し
たもの:例えば、MIDIノートナンバ=60とす
る)、P3=G3(○で表現したもの:例えば、MID
Iノートナンバ=67とする)といったピッチであっ
て、上記一次演算式(式1−2〜式1−4参照)におけ
る各係数をA1=A2=A3=「1.15」、B1=B
2=B3=「−5」とした場合に、算出される新ピッチ
P1´、P2´、P3´は、 P1´=64×1.15−5=69…(式1−5) P2´=60×1.15−5=64…(式1−6) P3´=67×1.15−5=72…(式1−7) となる。このように、上記一次演算式によって、モチー
フにおけるピッチE3、C3、G3(図4(A)参照)
の3音はそれぞれA3(MIDIノートナンバ=6
9)、E3(MIDIノートナンバ=64)、C4(M
IDIノートナンバ=72)といったピッチに拡大(あ
るいは縮小)された状態にシフトされる(図4(B)参
照)。
【0027】また、モチーフにおける各音全ての打点位
置を演算して新打点位置を生成する方法(図3のステッ
プS15参照)は、上述したモチーフのピッチ演算方法
と同様の方法による。すなわち、モチーフにおけるn番
目の音の打点位置(例えば、小節先頭からの絶対時間で
打点位置で表わす)をTnとし、n番目の音に対する一
次演算式の係数をCn、初期値をDnとした場合、n番
目の音の新打点位置Tn´は、 Tn´=Tn×Cn+Dn…(式2−1) のようにして算出される。以上のようにして、モチーフ
のピッチあるいは打点位置を演算してシフトし、当該新
ピッチ(つまりピッチに関する値)あるいは新打点位置
(つまりリズムに関する値)を用いてモチーフ後続区間
メロディを生成することによって、モチーフの雰囲気を
曲全体に反映した1曲を構築することができる。すなわ
ち、このような自動作曲装置によれば、モチーフ区間メ
ロディを入力するだけで、入力したモチーフ区間メロデ
ィの音楽的特徴(例えば、ピッチ特徴やリズム特徴な
ど)が曲全体に反映された音楽的に完成度の高い曲を生
成することができる。
【0028】なお、上述したピッチ演算処理及び打点位
置演算処理において、演算結果に小数点が生じたような
場合には、四捨五入等の適宜の処理を行って当該演算結
果を整数化する。また、ピッチ演算処理において、演算
結果が調の音階音あるいは各コード毎の利用可能音階
(アヴェイラブル・ノート・スケール:以下AVNSと略称
する)でないような場合には、音階音あるいはAVNSの中
で最も近いピッチに演算結果を置き換えるようにすると
よい。なお、上述した一次演算式(式1−1、式2−1
参照)の係数及びシフト値等の各演算パラメータAn、
Bn、Cn、Dnは固定値でもよいし、可変値であって
もよい。可変値とした場合、1曲全体で一様な可変値で
可変する(すなわち、各ピッチ(あるいは各打点位置)
毎の演算パラメータ全てを共通の可変値で可変する)、
あるいは部分毎に異なる可変値で可変する(すなわち、
各ピッチ(あるいは各打点位置)毎の演算パラメータを
異ならせて可変する)ように構成してよい。部分毎に異
なる可変値で可変する場合、各ピッチ(あるいは各打点
位置)毎に可変値をユーザが自由に設定できるようにし
てよいし、あるいは可変値の変化パターンのテンプレー
トを予め用意しておき、これを都度参照して可変値を設
定するようにしてもよい。また、ピッチ(あるいは打点
位置)に対する演算処理は上述したような一次式(式1
−1、式2−1参照)のみによる加工演算に限らず、一
次演算式(式1−1、式2−1参照)の結果をさらに加
工演算するようにしてもよい。
【0029】次に、上述した第1の実施例(モチーフ中
の重要音に対して演算加工を行ってモチーフ後続区間メ
ロディを生成して作曲する方法、モチーフ中の全ての音
に対して演算加工を行ってモチーフ後続区間メロディを
生成して作曲する方法)の一変形例について説明する。
上述した各実施例においてモチーフ後続区間メロディを
生成する際に、ユーザの好みに合わせてモチーフにおけ
る各音のピッチ形状(すなわち、所定の区間毎における
区間内のピッチ変化の様子を表わしたもの)やモチーフ
のリズムを反映させる区間と反映しない区間とを自由に
選択して組合せできるようにした方が自動作曲装置とし
ては好ましい。すなわち、ユーザの選択に従ってモチー
フのピッチ形状やモチーフのリズムをモチーフ後続区間
メロディに反映して作曲を行うことができるようにした
方がユーザによる作曲の自由度が高まって、ユーザはオ
リジナルの曲を作曲することが簡単に行えるようになる
ことから非常に好ましい。
【0030】本発明に係る自動作曲装置では、モチーフ
後続区間メロディを生成する際に、モチーフに後続する
所定の区間毎に設定された生成条件(例えば、「コピー
(同一)/模倣(同類)/新規(対比)」)に従ってモ
チーフのピッチ形状やモチーフのリズムを反映したモチ
ーフ後続区間メロディを生成する。このモチーフのピッ
チ形状やリズムを反映したモチーフ後続区間の生成例を
簡単に説明すると、モチーフに後続する所定の区間毎に
「コピー(同一)/模倣(同類)/新規(対比)」など
の生成条件の設定をユーザが行い、該生成条件に従って
「コピー(同一)」と設定された区間についてはモチー
フと同一のピッチ形状及びリズム(すなわち、打点位
置)を利用し、「模倣(同類)」と設定された区間につ
いてはモチーフのピッチ形状及びリズムを演算加工した
ピッチ形状及びリズムを利用し、「新規(対比)」と設
定された区間については入力されたメロディ生成用デー
タを基に生成されたピッチ形状及びリズムを利用する
(あるいは、モチーフのピッチ形状及びリズムを演算加
工(ただし、「模倣(同類)」で行われる演算加工とは
全く異なる別の演算加工)したピッチ及びリズムを利用
してもよい)。例えば、楽曲を4楽節・8フレーズ・1
6小節で構成している場合(すなわち、1楽節は2フレ
ーズ、1フレーズは2小節で構成される楽曲)に第1楽
節・第1フレーズをモチーフとして入力したような場合
には、残りの第2〜第8フレーズ(すなわち、14小
節)に対してフレーズ毎(すなわち、2小節毎)あるい
は各楽節毎に「コピー(同一)/模倣(同類)/新規
(対比)」等の生成条件をユーザが設定し、この設定に
従ってモチーフ後続区間メロディを生成する。
【0031】そこで、モチーフメロディを基にモチーフ
後続区間メロディを生成する際に、ユーザの指定した生
成条件に従って、モチーフメロディのピッチ形状及びリ
ズムを所定の区間毎に反映してモチーフ後続区間メロデ
ィを生成する処理について図5を用いて説明する。図5
は、所定の区間毎に設定された生成条件に従ってモチー
フメロディのピッチ形状及びリズムを反映してモチーフ
後続区間メロディを生成するメイン処理の一実施例を示
したフローチャートである。ステップS61では、メロ
ディ生成用データを取り込む。該メロディ生成用データ
は、調、拍子、ピッチの跳躍ダイナミクス、シンコペー
ション有無、コード進行などの所定の作曲条件情報であ
る。ステップS62では、モチーフメロディの入力が行
われる。該モチーフメロディの入力は、ユーザが鍵盤4
Aあるいは所定のスイッチ5A等を操作して入力、MI
DIインタフェース10を介して他のMIDI機器10
A等から入力、あるいは通信インタフェース11を介し
てサーバコンピュータ11A等から既存曲の一部を入力
する場合や、メロディ生成用データに基づいて2小節程
度のモチーフメロディを自動生成する場合などがある。
このモチーフメロディを入力する区間は、1箇所だけ
(例えば、曲の先頭)であってもよいし、複数箇所(例
えば、曲の先頭とサビの部分)であってもよい。ステッ
プS63では、モチーフに後続する所定の区間ごとにモ
チーフメロディの反映処理を行う。すなわち、該反映処
理では、ユーザの設定した「コピー(同一)/模倣(同
類)/新規(対比)」といった生成条件に基づいて、モ
チーフに後続する所定区間毎にモチーフメロディのピッ
チ形状及びリズムの両方を反映したメロディを順次に生
成する。コピー(同一)とは、モチーフのピッチ形状及
びリズムをコピーして(すなわち、モチーフと同一のピ
ッチ形状及びリズムを用いて)所定区間のメロディを生
成する。模倣(同類)とは、モチーフのピッチ形状及び
リズムを模倣して(すなわち、演算加工したピッチ形状
及びリズム用いて)所定区間のメロディを生成する.。
新規(対比)とは、モチーフのピッチ形状及びリズムと
は関係なしに(すなわち、新規に生成したピッチ形状及
びリズムを用いて)所定区間のメロディを生成する。こ
れらの設定情報は、区間生成指示画面からのユーザ指定
に従って生成される情報である。
【0032】ここで、区間生成指示画面について図6を
用いて簡単に説明する。図6は、区間生成指示画面の一
実施例を示した概念図である。ただし、図示の例では第
3楽節までの区間生成指示画面を示し、選択されている
項目を二重丸(◎)で、非選択の項目を丸(○)で図示
した。図から理解できるように、この区間生成指示画面
は、各楽節毎にリズムとピッチについて、楽節をコピー
/模倣/新規生成するか、フレーズをコピー/模倣/新
規生成するかをユーザが画面上から設定できるようにデ
ィスプレイ6Aに表示される。この実施例に示すよう
に、第1楽節はコピーや模倣の対象とする楽節が第1楽
節以前には存在しないことから、必ず第1楽節における
楽節は「新規」に設定される。楽節が「新規」に設定さ
れる場合には、フレーズに「コピー」「模倣」「新規」
のいずれかを設定することができる。第1楽節の楽節に
対して「コピー」と設定した場合には、第1楽節の第1
フレーズ(すなわち、モチーフ)を第2フレーズとして
コピーする。「模倣」と設定した場合には、第1楽節の
第1フレーズ(すなわち、モチーフ)を演算加工し第2
フレーズとする。「新規」と設定した場合には、第2フ
レーズを新規に生成する。この実施例における第2楽節
の設定に示すように、楽節を「コピー」(又は「模
倣」)と設定した場合には、フレーズは「コピー」「模
倣」「新規」のいずれにも設定されない。すなわち、楽
節を「コピー」(又は「模倣」)と設定した場合、フレ
ーズに対する設定は楽節に対する設定にしたがうことに
なることから、楽節を「コピー」(又は「模倣」)と設
定した場合にフレーズに対する設定はない。この場合、
第1楽節の第1フレーズ及び第2フレーズを第2楽節の
第1フレーズ及び第2フレーズとしてコピー(「コピ
ー」が設定された場合)する、あるいは第1楽節の第1
フレーズ及び第2フレーズを演算加工し、第2楽節の第
1フレーズ及び第2フレーズとする(「模倣」が設定さ
れた場合)。楽節を「新規」と設定した場合には、フレ
ーズを「コピー」するか、「模倣」するか、「新規」す
るかのいずれかを設定することができる。「コピー」と
設定した場合には、第2楽節の第1フレーズを新規生成
し、該第1フレーズをコピーし第2フレーズとする。
「模倣」と設定した場合には、第2楽節の第1フレーズ
を新規生成し、該第1フレーズを演算加工し第2フレー
ズとする。「新規」と設定した場合には、第2楽節内の
第1フレーズと第2フレーズをともに新規生成する。ま
た、第2楽節が第1楽節と同じ楽節記号で表わされる場
合(例えば、第1楽節と第2楽節がともに「A」で表記
される場合)は、第2楽節における楽節に対する設定は
「コピー」に自動的に設定される。第2楽節の楽節記号
が第1楽節の楽節記号と類似である場合(図示の例には
ないが、例えば第1楽節が「A」で、第2楽節が「A
´」で表記される場合)は、第2楽節における楽節に対
する設定は「模倣」に自動的に設定される。第2楽節の
楽節記号が新たな楽節記号である場合(例えば、第1楽
節が「A」で、第2楽節が「B」で表記される場合)
は、第2楽節における楽節に対する設定は「コピー」
「模倣」「新規」のいずれに自動的に設定されてもよ
い。なお、上述の説明では楽節のみについて説明した
が、リズムにおいても同様であることから説明を省略す
る。
【0033】第3楽節の設定として、リズムについて楽
節「模倣」あるいは「コピー」と設定した場合は、第1
楽節のリズムを模倣(類似リズムとする)あるいはその
ままコピーして第3楽節のリズムとする。この場合、フ
レーズに対する設定がないことは既に説明した。リズム
について楽節「新規」と設定した場合であって、フレー
ズ「模倣」あるいは「コピー」と設定した場合は新規に
生成した第3楽節の第1フレーズのリズムを第2フレー
ズに模倣あるいはコピーし、フレーズ「新規」と設定し
た場合は第3楽節の第1フレーズと第2フレーズのリズ
ムをともに新規に生成する。また、第3楽節の設定とし
て、ピッチについて楽節「模倣」と設定した場合は、第
1楽節のピッチを模倣する。すなわち、第3楽節の重要
音ピッチについては新規に生成し、第3楽節の非重要音
ピッチについては第1楽節の非重要音ピッチを演算加工
(詳しくは後述する)して生成する。この場合、フレー
ズに対する設定がないことは既に説明した。ピッチにつ
いて楽節「新規」かつフレーズ「模倣」と設定した場合
は、第3楽節の第1フレーズは新規生成(重要音と非重
要音ともに)し、第3楽節の第2フレーズは新規生成し
た第1フレーズを模倣(重要音は新規生成し、非重要音
は模倣)する。ピッチについて楽節「新規」かつフレー
ズ「新規」と設定した場合は、第3楽節の第1フレーズ
と第2フレーズともに新規生成(重要音と非重要音とも
に)する。
【0034】なお、上記実施例では全ての楽節について
第1楽節を「コピー」、「模倣」するようにしたので、
コピー元や模倣元の楽節を指定する項目を設けていな
い。しかし、任意の楽節を「コピー」、「模倣」可能と
してもよく、その場合にはコピー元や模倣先の楽節を指
定できるようにすることは言うまでもない。さらに、上
記実施例では、リズムについて「コピー」と「模倣」と
設定できるように項目を分けて構成したが、リズムにつ
いては「コピー」のみを設定できるようにしてよい。
【0035】次に、モチーフに後続する所定の区間のメ
ロディを生成する条件としてピッチ「模倣」が設定され
た場合に、上述したメイン処理におけるモチーフの反映
処理(図5のステップS63参照)で行われるピッチ模
倣処理について図7を用いて説明する。図7は、モチー
フメロディのピッチを模倣してモチーフに後続する区間
のピッチを生成する処理の一実施例を示すフローチャー
トである。ステップS71では、モチーフを入力する。
すなわち、上述したメイン処理で入力されたモチーフ
(図5のステップS62参照)を取り込む。ステップS
72では、被模倣区間と模倣区間とを決定する。例え
ば、第1楽節のフレーズのピッチが「模倣」と設定され
た場合には(図6における第1楽節の設定参照)、被模
倣区間として第1楽節、第1フレーズ、第1小節最初の
重要音と次の重要音までの区間に決定する。一方、模倣
区間として第1楽節、第2フレーズ、第1小節の最初の
重要音と次の重要音までの区間に決定する。すなわち、
ピッチ「模倣」は重要音から次の重要音までの区間ごと
に模倣する。ステップS75では、メロディ生成用デー
タを入力する。すなわち、上述したメイン処理で入力さ
れたメロディ生成用データ(図5のステップS61参
照)を取り込む。ステップS73では、ステップS75
で入力されたメロディ生成用データを基に、模倣区間の
リズムを生成する。例えば、第1楽節のフレーズのリズ
ムが「模倣」と設定された場合には(図6における第1
楽節の設定参照)被模倣区間のリズムを模倣するし、
「コピー」と設定された場合には被模倣区間のリズムを
コピーするし、「新規」と設定された場合にはメロディ
生成用データに基づいて、音符数「多」、シンコペーシ
ョン「有」などのリズムを新規に生成する。ステップS
74では、模倣区間の重要音の打点を検出する。ステッ
プS76では、ステップS75で入力されたメロディ生
成用データに基づいて重要音ピッチを生成する。すなわ
ち、メロディ生成用データに含まれるコード進行、ピッ
チダイナミクスなどを基にして重要音ピッチを生成す
る。こうして生成された模倣区間の重要音打点(ステッ
プS74参照)に生成された模倣区間の重要音ピッチ
(ステップS77)を割り当てる(ステップS77)。
こうすることで、まず模倣区間における重要音のピッチ
を決定する。
【0036】模倣区間における重要音ピッチが決定する
と、重要音以外の非重要音のピッチを決定する処理を行
う。そこで、この実施例では、まず重要音間のピッチ差
を算出する(ステップS78)。該重要音間のピッチ差
は、模倣区間の重要音ピッチから決定した被模倣区間の
重要音ピッチ(ステップS77参照)を減算して算出す
る。次に、該重要音間のピッチ差を用いて、模倣区間の
重要音以外のピッチを生成する(ステップS79)。す
なわち、被模倣区間のピッチにステップS78で算出し
た重要音間のピッチ差を加算して模倣区間のピッチを算
出する。模倣区間の全ての音符について同様の処理を行
い(ステップS80)、最後の模倣区間まで同様の繰り
返し処理を行って(ステップS81)、模倣区間の全て
の重要音以外の非重要音のピッチを決定する。ステップ
S82では、生成した模倣区間における重要音及び非重
要音のピッチが所定のメロディ生成条件や音楽ルールな
どを満たすか否かを判定する。例えば、設定した生成音
域を満足するか、生成した模倣区間における最後のピッ
チは次区間における最初のピッチへ正しくドミナント進
行しているか、などのチェックを行う。生成したピッチ
がメロディ生成条件や音楽ルールなどを満たしている場
合(ステップS82のYES)、該ピッチに決定する
(ステップS83)。生成したピッチがメロディ生成条
件や音楽ルールなどを満たしていない場合(ステップS
82のNO)、生成したピッチを破棄して独自にメロデ
ィ生成条件と音楽ルールなどを満たすピッチを生成する
(ステップS84)。すなわち、模倣せずに被模倣区間
のピッチを新たに生成する。このようにして、例えば第
1楽節のフレーズが「模倣」と設定された場合(図6に
おける第1楽節の設定参照)における第1楽節、第2フ
レーズ、第1小節のメロディが生成される。
【0037】上述したモチーフのピッチをシフトして被
模倣区間のピッチを生成する方法について、図8用いて
具体的に説明する。図8は、モチーフのピッチをシフト
して模倣する方法を説明するための概念図である。図示
の例では、第1被模倣区間(重要音AK1と次の重要音
AK2間)には重要音AK1(斜線を引いた丸で表示)
と非重要音AP1、AP2(単なる丸で表示)とが存在
し、第2被模倣区間(重要音AK2と図示しない次の重
要音間)には重要音AK2と非重要音AP3、AP4と
が存在する場合に、第1被模倣区間のピッチを模倣して
第1模倣区間のピッチを生成する処理について説明す
る。まず、第1模倣区間の重要音に重要音ピッチを割り
当て、検出した重要音打点位置に配置する。例えば、
「音符数が被模倣区間と同一生成」である場合(すなわ
ち、模倣区間におけるリズムが被模倣区間の「コピー」
である場合)には、第1模倣区間の打点位置は第1被模
倣区間の打点位置と相対的に同一位置に決定される(ス
テップS73及びステップS74参照)。そして、メロ
ディ生成用データを基に生成した重要音のピッチ(ステ
ップS76参照)を割り当てることによって、第1模倣
区間の重要音のピッチ及び打点位置が決定される(ステ
ップS77参照)。すなわち、第1模倣区間における重
要音はBK1に決定される。次に、第1模倣区間の非重
要音のピッチを算出して非重要音に割り当てる。そこ
で、第1被模倣区間の重要音ピッチと第1模倣区間の重
要音ピッチの差(つまり、シフト差)を算出すると(B
K1−AK1)となる(ステップS78参照)。第1模
倣区間における非重要音のピッチを得るために、第1被
模倣区間の非重要音のピッチに算出したシフト差を加算
する(ステップS79参照)。すなわち、第1模倣区間
の2つの非重要音のピッチは各々BP1=AP1+(B
K1−AK)、BP2=AP2+(BK1−AK)のよ
うにして算出される。こうして、第1模倣区間のピッチ
は生成される。同様に、第2被模倣区間を模倣して第2
模倣区間のピッチは生成される。
【0038】なお、被模倣区間の音符数が模倣区間の音
符数よりも多い場合(すなわち、被模倣区間のリズムが
模倣区間よりも速いリズムである場合)には、模倣区間
の音符は被模倣区間の音符の途中まで模倣する。反対
に、模倣区間の音符数が被模倣区間の音符数よりも多い
場合(すなわち、被模倣区間のリズムが模倣区間よりも
遅いリズムである場合)には、模倣区間の音符は被模倣
区間の音符の最後まで模倣し、不足分の音符のみ新たに
生成する、あるいは再度被模倣区間の音符をはじめから
模倣する。また、生成したピッチが音階音でない場合に
は、音階音に修正する。あるいはコードと不整合である
場合には、コードと整合させる処理を行うようにしても
よい。なお、上述の実施例では、重要音の差をとって被
模倣区間の非重要音のピッチに加算したが、単純な加算
による加工でなく、一般的な演算による加工によっても
よい。例えば、 非模倣区間の非重要音のピッチ+(重要音の差×定数)+定数…(式3−1) 非模倣区間の非重要音のピッチ+(重要音の差の2乗)+定数…(式3−2) などの演算によって加工したものであってもよい。ま
た、上述した一次演算式(式1−1参照)によって加工
したものであってもよい。すなわち、 定数×被模倣区間の非重要音+定数…(式3−3) によって加工したものであってもよい。なお、上記演算
式における定数(演算パラメータ)は同じ値でなくてよ
い。
【0039】一般的に楽曲は、イントロ(区間)−1コ
ーラス(区間)−間奏(区間)−2コーラス(区間)−
エンディング(区間)などのような構造をしている。楽
曲中のメイン部である1コーラス区間メロディが生成さ
れると、1コーラス区間メロディに該1コーラス区間メ
ロディをいかした1コーラス区間以外メロディ(上記構
成では、イントロ、間奏、2コーラス、エンディング
等)が付加されることによって1曲全体分の楽曲が生成
される。イントロは、これから1コーラスに入るための
気持ちの準備を与え、1コーラスに入った時の効果をあ
げるものである。間奏は、1コーラスが次の2コーラス
に直接結合して曲が単純化しないようにするために、変
化を与えたり、一息つかせたりするためのものである。
エンディングは、曲が終わるときの終曲感あるいは名残
感を与えるものである。いずれにしても、イントロ、間
奏、2コーラス、エンディング等は、1コーラス区間メ
ロディと何らかの音楽的関連を持つのが一般的である
(まったく無関連の場合もあるが、関連をつけた方が音
楽的に完成度が高い楽曲であると言える)。
【0040】そこで、本発明に係る自動作曲装置の第2
の実施形態では、1コーラス区間以外(上記構成では、
イントロ、間奏、2コーラス、エンディング等)のメロ
ディを生成する場合に、1コーラス区間以外のメロディ
を生成するためのパラメータを供給し、該パラメータに
基づいて1コーラス区間以外のメロディを生成すること
によって1曲を構築する。この第2の実施形態による
と、従来の自動作曲装置と異なり、1コーラス区間メロ
ディを生成した後に、伴奏だけでなく該1コーラス区間
メロディのもつ音楽的特徴を生かしたイントロ区間メロ
ディ、間奏区間メロディ、2コーラス区間メロディ、エ
ンディング区間メロディを生成して、1曲全体を構築す
る。つまり、1コーラス区間メロディのバリエーション
としての2コーラス区間メロディのみならず、メロディ
のあるイントロ、間奏、エンディング等を生成する。そ
こで、この1コーラス区間メロディを生成し、その後で
1コーラス区間以外(例えば、イントロ、間奏、2コー
ラス、エンディング等)のメロディ及び伴奏を供給され
たパラメータから生成することによって、1曲を構築す
る作曲処理について説明する。図9は、該作曲処理にお
ける処理フローの一実施例を示した概念図である。
【0041】まず、ユーザは最初に作りたい曲の音楽ジ
ャンル(ステップS21)及び曲想(ステップS22)
を入力する。ジャンルは「ポップス」「ジャズ」「ラテ
ン」「クラシック」などの音楽ジャンルを表わすもので
あり、曲想は「うきうき」「さびしい」などのキーワー
ドで表わされる該曲から与えられるイメージ的特徴を表
わすものである。この入力されたジャンルに従って、モ
チーフ区間の伴奏が選択される(ステップS23)。モ
チーフ区間の伴奏選択の際に、該当するモチーフ区間の
伴奏が外部記憶装置9等に予め複数記憶されているよう
な場合には、既存の伴奏パターンの中から気に入った伴
奏が出現するまで繰り返し伴奏を試聴して選択する。あ
るいは、外部記憶装置9等に予め複数記憶されている既
存の伴奏パターンのいずれかをランダムに選択する。そ
して、入力されたジャンル及び曲想に従って、モチーフ
区間メロディを生成するためのパラメータ(モチーフ区
間メロディ生成用情報)を選択または設定する(ステッ
プS24)。例えば、ジャンルとしてビジュアルロック
が選択された場合には、メロディピッチがほとんど飛ば
ないパラメータを選択または設定する。ステップS25
では、ステップS23で設定されたモチーフ区間の伴奏
を聞きながらユーザが所定のスイッチ5A(例えば、タ
ップスイッチ等)を用いてモチーフ区間メロディの打点
(リズム)を打ち込むマニュアル操作によって打点の時
間軸移動や打点の増減を行い、その後にステップS24
で生成したパラメータ(モチーフ区間メロディ生成用情
報)に従い各打点毎のピッチを生成し、これらに基づい
てモチーフ区間メロディを生成する。ただし、初めにモ
チーフ区間メロディを生成することなく、初めから1コ
ーラス区間全体を生成するような場合には、上記ステッ
プS23〜ステップS25までの処理を行う必要がない
ことから、ステップS21及びステップS22からステ
ップS26の処理へとジャンプする。さらに、モチーフ
区間メロディの全てを自動生成する場合には、ユーザが
所定のスイッチ5Aを用いて打点(リズム)を打ち込む
ために伴奏を聞く必要がないために、ステップS23の
モチーフ区間の伴奏選択処理は不要となる。
【0042】モチーフ区間メロディが完成すると、該モ
チーフ区間メロディを用いて1コーラス区間メロディ全
体を生成する。まず、モチーフ区間以外(モチーフ区間
は既に生成されているので不要)の1コーラス区間内に
おける楽節構成情報と起伏情報とを選択または設定する
(ステップS26)。すなわち、1コーラス区間メロデ
ィは複数楽節で構成されており(例えば、4楽節)、楽
節情報は所定の楽節記号が付された楽節を1コーラス区
間メロディの楽節構成順に並べたものである。このよう
に、該楽節記号の並びによって1コーラス区間メロディ
における楽節構成がどのような構成になっているのかが
示される。楽節記号とは、楽節間の類似・非類似を表す
記号である。例えば、1コーラス区間メロディの楽節数
が4である場合(すなわち、1コーラスは4楽節構成)
である場合に、第1楽節の楽節記号として「A」(又は
「A」)、第2楽節の楽節記号として「B」(又は「A
´」)、第3楽節の楽節記号として「C」(又は
「B」)、第4楽節の楽節記号として「C´」(又は
「B´」)が付されたとすると、楽節情報は「ABCC
´」(又は「AA´BB´」)のように表わされる。こ
の実施例では、「A」の楽節にメロディが類似するもの
を「A´」のように元の記号に「´」(ダッシュ)記号
を付して表わし、「A」の楽節にメロディが類似しない
(非類似)のものを別の記号「B」・「C」で表わす。
起伏情報は曲全体のピッチ変化の起伏を示す情報であっ
て、これに従って曲全体の抑揚は影響を受ける。すなわ
ち、直線的、波状的、躍動的、和声的などの旋律が水平
的、上昇的、下降的に変化する様子を示す情報である。
ステップS27では、入力したジャンル、曲想、及び選
択または設定した上記モチーフ区間以外の1コーラス区
間メロディにおける楽節構成情報と起伏情報とに基づい
て、モチーフ区間以外の1コーラス区間メロディ及び伴
奏を生成するためのパラメータを選択または設定する。
そして、該パラメータに基づいて、モチーフ区間以外の
1コーラス区間におけるメロディ及び伴奏を生成する
(ステップS28)。
【0043】ここで、入力されたジャンルや曲想が1コ
ーラス内楽節構成情報及び起伏情報(ステップS26参
照)、あるいは1コーラス区間メロディ生成用及び伴奏
生成用情報にどのような影響を及ぼすか(つまり、依存
するか)の具体的な例を示す。図10は、入力されたジ
ャンルや曲想に対する上記各情報との依存関係及び上記
各情報内容の具体例を示した図である。図10におい
て、項目「ジャンル」及び「曲想」に示した各記号
(○、△、×)は、対応するパラメータへの影響度合い
を示す。すなわち、「○」である場合、パラメータはジ
ャンルあるいは曲想に依存する。「×」である場合、パ
ラメータはジャンルあるいは曲想に依存しない。「△」
である場合、パラメータは特定のジャンルのみあるいは
特定の曲想のみに依存する。パラメータの上から順に具
体的に説明すると、「楽節構成」、「楽節内小節数」は
特定のジャンルの場合にのみ依存し(例えば、ブルース
形式のようなジャンルである場合には、「楽節構成」が
ABCで各「楽節内小節数」は4小節などのように設定
される)、曲想には依存しない。「テンポ」は、特定の
ジャンルに依存し(例えば、サンバのようなジャンルで
ある場合には、「テンポ」は120などのように速いテ
ンポに設定される)、さらに曲想に依存する。「伴奏ス
タイル」は、ジャンル及び曲想の両方に依存する。「フ
ィル」は、ジャンルに依存せず曲想のみに依存する。
「楽節終止型」、「調、転調」、「同一/類似/対比/
独立」は、ジャンル及び曲想のどちらにも依存しない。
「使用コード」、「メロディリズム生成」、「メロディ
ピッチ生成」は、ジャンル及び曲想の両方に依存する。
「表情パラメータ」、「メロディ楽器」は特定のジャン
ルに依存し(例えば、テクノのようなジャンルである場
合には、「表情パラメータ」は表情少なくなどのように
設定され、エスニックのような民族音楽のジャンルであ
る場合には、「メロディ楽器」はガムランなどの民族楽
器が設定される)、曲想にも依存する。
【0044】このようなジャンルあるいは曲想とパラメ
ータの依存関係から、モチーフ区間メロディ生成用情報
(図9のステップS24参照)が選択あるいは設定さ
れ、さらにモチーフ区間以外の1コーラス区間内楽節構
成情報と起伏情報が選択または設定される。ここで、図
10に示した各パラメータと図9のフローチャートで示
した各情報との対応関係を示すと、「楽節構成」及び
「楽節内小節数」は「楽節構成情報」(図9のステップ
S26参照)に対応し、「起伏」は「起伏情報」(図9
のステップS26参照)に対応する。「楽節終止型」、
「調・転調」、「同一/類似/対比/独立」、「使用コ
ード」、「メロディリズム生成」、「メロディピッチ生
成」、「表情パラメータ」、「メロディ楽器」は「メロ
ディ生成用情報」(図9のステップS27参照)に対応
し、「テンポ」、「伴奏スタイル」、「フィル」、「調
・転調」、「使用コード」は「伴奏生成用情報」(図9
のステップS27参照)に対応する。そうすると、図1
0のように各パラメータが設定されたような場合には、
楽節構成が「AA´BA」であり、各楽節が4小節(す
なわち、1コーラス区間が16小節)で構成される1コ
ーラス区間メロディ及び伴奏(図9のステップS28参
照)が生成される。勿論、ジャンルあるいは曲想とパラ
メータとの依存関係をユーザが適宜に設定できるように
してよいことは言うまでもない。なお、各パラメータは
公知のものであることから、各パラメータ内容について
の詳しい説明は省略する。
【0045】図9に戻り、1コーラス区間メロディが完
成すると、次に1コーラス区間以外メロディの生成のた
めに、1コーラス区間以外の曲全体構造情報と起伏情報
とを選択または設定する(ステップS29)。次に、こ
の1コーラス区間以外の曲全体構造情報と起伏情報とに
基づいて、1コーラス区間以外の曲全体メロディ生成用
情報及び伴奏生成用情報を選択または設定する(ステッ
プS30)。選択または設定された1コーラス区間以外
の曲全体メロディ生成用情報及び伴奏生成用情報に基づ
いて、1コーラス区間以外のメロディ及び伴奏を生成す
る(ステップS31)。最後に、生成されたモチーフ区
間伴奏(ステップS23)、モチーフ区間メロディ(ス
テップS26)、モチーフ区間以外の1コーラス区間の
メロディ及び伴奏(ステップS28)、1コーラス区間
以外の曲全体メロディ及び伴奏(ステップS31)の各
々を結合して(ステップS32)、1曲全体区間の曲が
完成する(ステップS33)。
【0046】ここで、上述した1コーラス区間以外の曲
全体構造情報と起伏情報、1コーラス区間以外の曲全体
メロディ生成用情報及び伴奏生成用情報について具体例
を示す。図11は、1曲全体区間のメロディ及び伴奏を
生成するためのパラメータの具体例を示した図である。
ただし、この具体例では1曲全体が「イントロ―1コー
ラス−間奏―2コーラス―エンディング」のように構成
された曲を例に示し、さらにジャンルとして「ポップ
ス」、曲想として「しっとり」が入力された場合に設定
される各パラメータ内容を具体的に示した。なお、1コ
ーラス区間についての各パラメータは既に生成済みであ
ることから、単に「生成済み」と表示した。図11に示
した各パラメータから生成される1曲の楽節構成は「J
・AA´BA・J´・AA´BA・J´´」となり、1
曲は44小節(4+16+4+16+4)から構成され
る。なお、各パラメータは公知のものであることから、
各パラメータ内容についての詳しい説明は省略する。イ
ントロ及び間奏及びエンディングにおいて、「1コーラ
スと同じ」あるいは「1コーラス+10」(間奏におけ
るテンポ)、「1コーラス+4度」(間奏における調、
転調)のようにパラメータが設定される場合、1コーラ
ス区間におけるモチーフ区間のパラメータを用いる。例
えば、図11に示した例では、イントロにおける「テン
ポ」は90と設定されるし、間奏における「テンポ」は
100(90+10)と設定される。
【0047】このように、1コーラス区間及び1コーラ
ス区間以外のメロディ及び伴奏を生成するためのパラメ
ータを供給し、該パラメータに基づいて1コーラス区間
及び1コーラス区間以外(すなわち、イントロ、コーラ
ス2、間奏、エンディング等)のメロディ及び伴奏を生
成するようにしたことから、1曲全体を通して完成度の
高い曲を生成することができる。また、こうすることに
より、実際の楽曲作成時における曲作成手順のように、
モチーフ区間メロディの作成から初めて、このモチーフ
区間メロディを基にしてコーラスメロディへと発展さ
せ、さらにそれからメロディのあるイントロ、間奏、エ
ンディングを生成していくことで、これらを含む完全な
形での楽曲を生成することができる。
【0048】次に、本発明に係る自動作曲装置の第3の
実施形態では、生成された1コーラス区間のメロディや
伴奏から抽出した音楽的特徴(例えば、ピッチやリズム
などに関する音楽的特徴)を利用して、1コーラス区間
以外のメロディや伴奏を生成して1曲を構築する。この
第3の実施形態によると、従来の自動作曲装置と異な
り、1コーラス区間の音楽的特徴を反映したイントロ、
間奏、2コーラス、エンディングを生成することから、
完成度の高い1曲を構築することができる。そこで、こ
の1コーラス区間のメロディ及び伴奏を生成し、その後
で1コーラス区間の音楽的特徴を曲全体に反映して1曲
を構築する手順の作曲処理について説明する。図12
は、該作曲処理における処理フローの一実施例を示した
概念図である。
【0049】まず、音楽条件である音楽ジャンル(例え
ば、ポップスなど)、曲想(例えば、さびしいなど)、
あるいは調、拍子など、さらにこの条件の元で1コーラ
ス区間のメロディ及び伴奏を生成するための生成用デー
タを選択または設定し(ステップS41)、該データに
基づいて1コーラス区間のメロディ及び伴奏を生成する
(ステップS42)。次に、1コーラス区間以外のメロ
ディあるいは伴奏を生成するための全体音楽条件を選択
または設定する(ステップS43)。これは、楽節構
成、小節数、拍子、調などである。次に、1コーラス区
間以外のメロディあるいは伴奏を生成するためのタイプ
を選択または設定する(ステップS44)。この1コー
ラス区間以外のメロディあるいは伴奏を生成するための
タイプには、伴奏だけ、メロディだけ、メロディと伴奏
の両方を生成するなどのタイプがある。他にもドラムだ
け、メロディとドラムだけ、ベースとギターだけを生成
するなどのいろいろなタイプがあるが、それらについて
の説明は省略する。上記ステップS44で選択または設
定された1コーラス区間以外のタイプに基づいて、メロ
ディや伴奏のみ、あるいはメロディと伴奏の両方を生成
する。すなわち、設定したタイプに基づいて、伴奏だけ
の演奏では1コーラス区間におけるコード進行と伴奏の
特徴を、メロディだけの演奏ではコード進行とメロディ
の特徴を、メロディと伴奏の演奏ではコード進行とメロ
ディと伴奏の特徴を検出し、これらの特徴から1コーラ
ス区間以外のメロディあるいは伴奏を生成する。そこ
で、設定したタイプ別に分けて説明する。
【0050】まず、タイプとして伴奏のみが選択あるい
は設定された場合について説明する(ステップS45〜
ステップS49)。1コーラス区間からコード進行の特
徴を検出し(ステップS45)、検出した特徴に基づい
てまたは無関係に1コーラス区間以外のコード進行を選
択または生成する(ステップS46)。このコード進行
の特徴を検出してコード進行を選択または生成する方法
として、モチーフ部分(例えば、コーラス1冒頭部分な
ど)又はさび部分などの所定数の小節(例えば、4小節
など)のコード進行をそのまま(又は、若干修正して)
利用する方法、あるいは1コーラス区間における最初の
コードを検出して、該コードが「I」(調のトニック・
コード)であったならば次のコード進行を付加して自然
に1コーラス区間に連結する方法がある(例えば、「I
・IIm・IV・V7」、「IV・IIIm・IIm」、「I・♭V
II・♭VI・V7」など)。なお、これらのコード進行は
いずれかをユーザが選択してもよいし、ランダムに選択
されるようにしてもよい。そして、1コーラス区間から
伴奏スタイルの特徴を検出し(ステップS47)、検出
した特徴に基づいてまたは無関係にコード伴奏スタイル
を選択または生成する(ステップS48)。伴奏スタイ
ルについては入力されたジャンルなどの条件により決定
されることから、そのスタイルのイントロや間奏あるい
はエンディングなどを選択する。こうして選択された伴
奏スタイルに上記コード進行を与えることによって、伴
奏スタイル演奏をなす(ステップS49)。
【0051】次に、タイプとしてメロディのみが選択あ
るいは設定された場合について説明する(ステップS5
0〜ステップS51)。1コーラス区間からメロディの
特徴を検出し(ステップS50)、検出した1コーラス
区間の特徴に基づいてメロディを生成する(ステップS
51)。このメロディの特徴を検出してメロディを生成
する方法を大きく2つに分けると、1コーラス区間のリ
ズムの特徴を利用する方法と、1コーラス区間のピッチ
の特徴を利用する方法とがある。この1コーラス区間の
リズムの特徴を利用する方法をさらに細かく分類する
と、モチーフのリズムをそのまま利用する方法、モチー
フにおける一部のリズムをそのまま利用する方法(例え
ば、前半のみを利用して残りはランダムに生成する)、
モチーフのリズムと対比のリズムを利用する方法等があ
る。一方、1コーラス区間のピッチの特徴を利用する方
法をさらに細かく分類すると、骨格(つまり、メロディ
中の重要打点列)はモチーフの骨格をそのまま利用する
方法、骨格はモチーフ骨格を拡大・縮小・シフトして利
用する方法、骨格間メロディはモチーフ骨格間メロディ
ピッチを拡大・縮小・シフトして利用する方法(ただ
し、この場合にはコードとの整合化を行う必要があ
る)、あるいは骨格間メロディは自動生成する方法等が
ある。なお、1コーラス区間からメロディの特徴を検出
する他の方法としては、ステップS41で設定した1コ
ーラス生成用データを利用し、1コーラス以外のメロデ
ィのリズムやピッチを生成する方法もある。
【0052】さらに、タイプとしてメロディと伴奏が選
択あるいは設定された場合について説明する(ステップ
S52〜ステップS58)。1コーラス区間からコード
進行の特徴を検出し(ステップS52)、検出した特徴
に基づいてまたは無関係にコード進行を選択または生成
する(ステップS53)。そして、1コーラス区間から
伴奏スタイルの特徴を検出し(ステップS54)、検出
した特徴に基づいてまたは無関係にコード伴奏スタイル
を選択または生成する(ステップS55)。さらに、1
コーラス区間からメロディの特徴を検出し(ステップS
56)、検出した特徴に基づいてメロディを生成する
(ステップS57)。こうして選択された伴奏スタイル
に上記コード進行を与えることによって、伴奏スタイル
演奏及びメロディ演奏をなす(ステップS58)。以上
の処理については、既にタイプとして伴奏のみ、あるい
はメロディのみが選択又は設定された場合の処理におい
て既に説明したことから省略する。
【0053】ここで、イントロとして4小節を設定した
場合におけるイントロのメロディ及び伴奏の具体的な生
成例を示す。例えば、コード進行は、1コーラス区間の
冒頭から4小節分のコード進行をそのまま利用する。メ
ロディ生成において、リズムについては1コーラス区間
の冒頭から4小節分メロディのリズム対比、ピッチ骨格
については1コーラス区間の冒頭から4小節分メロディ
のピッチ骨格を新コードに整合化、骨格間ピッチは自動
生成する。ドラムやベースなどの伴奏は、イントロセク
ション4小節(またはメイン3小節+フィルイン1小
節)を選択する。メロディ音色は、1コーラス区間と同
様の音色に変更する。あるいは、1コーラス区間の冒頭
にうまく連結するようにコード進行を生成する。メロデ
ィ生成において、リズムについては1コーラス区間の冒
頭から4小節分メロディのリズム対比、ピッチ骨格につ
いては1コーラス区間の冒頭から4小節分メロディのピ
ッチ骨格を演算変形し、さらに新コードに整合化して、
骨格間ピッチは自動生成する。ドラムやベースなどの伴
奏は、イントロスタイル(またはメイン3小節+フィル
イン1小節)を選択する。メロディ音色は、1コーラス
区間と同様の音色に変更する。
【0054】次に、先にコード進行を必要なだけ生成
し、あとから小節数が決まる場合における具体的な生成
例を示す。例えば、コード進行は、1コーラス区間の最
初のコード(例えば、調のトニック・コード)が「I」
だった場合、「IV・IIIm・IIm」を付加する。この場
合、各コードを1小節続けるとするとイントロは3小節
になる。メロディ生成において、リズムについては1コ
ーラス区間の冒頭から3小節分メロディのリズム対比、
ピッチ骨格については1コーラス区間の冒頭から3小節
分メロディのピッチ骨格をそのまま利用し新コードに整
合化、骨格間ピッチは自動生成する。ドラムやベースな
どの伴奏は、イントロスタイル(またはメイン2小節+
フィルイン1小節)を選択する。メロディ音色は、1コ
ーラス区間と同様の音色に変更する。あるいは、メロデ
ィ生成において、コーラス特徴とは無関係に、コード進
行で決まった小節だけ自動生成する(骨格ピッチ、骨格
間ピッチをともに生成する)。
【0055】なお、メロディ生成の方法はどのようなも
のでもよく、上述した第1の実施形態においてはモチー
フのピッチやリズムを演算により変形させて利用するも
のであればよい。また、上述した第2の実施の形態にお
いては、供給されたパラメータに基づいて1コーラス区
間以外のメロディを生成するものであればどのようなも
のであってもよい。さらに、上述した第3の実施の形態
においては、1コーラス区間から抽出した特徴に基づい
て1コーラス区間以外のメロディや伴奏を生成するもの
であればどのようなものであってもよい。なお、モチー
フは曲の冒頭部分に限らず、曲中の任意の区間における
メロディとしてもよい。例えば、曲途中のサビ部分に関
してモチーフメロディを供給してもよい。
【0056】この自動作曲装置を電子楽器に適用する場
合、電子楽器は鍵盤楽器の形態に限らず、弦楽器や管楽
器、あるいは打楽器等どのようなタイプの形態でもよ
い。また、音源装置、自動作曲装置等を1つの電子楽器
本体に内蔵したものに限らず、それぞれが別々に構成さ
れ、MIDIインタフェースや各種ネットワーク等の通
信手段を用いて各装置を接続するように構成されたもの
にも同様に適用できることはいうまでもない。また、パ
ソコンとアプリケーションソフトウェアという構成であ
ってもよく、この場合処理プログラムを磁気ディスク、
光ディスクあるいは半導体メモリ等の記憶メディアから
供給したり、ネットワークを介して供給するものであっ
てもよい。さらに、カラオケや自動演奏ピアノのような
自動演奏装置に適用してもよい。さらに、携帯電話やP
DA(Personal Digital Assistants)のような携帯型
通信端末に適用してもよく、その場合、本発明における
自動作曲方法の少なくとも一部のステップをサーバ側に
て実行するようにしてもよい。例えば、携帯型通信端末
からモチーフメロディを入力してサーバに送信し、サー
バではこのモチーフメロディを発展させて1曲メロディ
を生成して、これを携帯型通信端末へと配信するように
してもよい。あるいは、携帯型通信端末からパラメータ
を入力してサーバに送信し、サーバではこのパラメータ
に基づいてコーラス区間やコーラス区間以外のメロディ
を生成して、これを携帯型通信端末へと配信するように
してもよい。この際、サーバ側にて課金処理を施しても
よい。このようにして生成されたメロディは、携帯型通
信端末における着信音、アラーム音、BGM、他の携帯
型通信端末へのメールに添付する等の用途に利用でき
る。
【0057】自動演奏装置に適用する場合、生成される
メロディデータや伴奏データ、あるいはメロディ及び伴
奏データを組み合わせた演奏データのフォーマットは、
イベントの発生時刻を曲や小節内における絶対時間で表
した『イベント+絶対時間』形式のもの、イベントの発
生時刻を1つ前のイベントからの時間で表した『イベン
ト+相対時間』形式のもの、音符の音高と符長あるいは
休符と休符長で演奏データを表した『音高(休符)+符
長』形式のもの、演奏の最小分解能毎にメモリの領域を
確保し、演奏イベントの発生する時刻に対応するメモリ
領域にイベントを記憶した『ベタ方式』形式のものな
ど、どのような形式のものでもよい。また、複数チャン
ネル分の演奏データが存在する場合は、複数のチャンネ
ルのデータが混在した形式であってもよいし、各チャン
ネルのデータがトラック毎に別れているような形式であ
ってもよい。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、モチーフのピッチやリ
ズムを演算により加工し、加工したピッチやリズムを用
いてモチーフに後続する区間の曲を生成するようにした
ことから、モチーフの特徴を抽出することなく、簡単な
処理でモチーフの雰囲気を曲全体に反映させて曲を生成
することができる、という効果が得られる。また、1コ
ーラス区間以外の区間のメロディを生成するためのパラ
メータを供給し、該パラメータに基づいて1コーラス区
間以外の区間のメロディを生成するようにしたことか
ら、全体にわたって完成度の高い曲を生成することがで
きる、という効果が得られる。さらに、生成された1コ
ーラス区間メロディや伴奏から抽出した特徴を利用し
て、1コーラス区間以外の区間のメロディや伴奏を生成
するようにしたことから、1コーラス区間の特徴を反映
させたイントロや間奏、エンディング等を生成すること
ができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る自動作曲装置の全体構成の一
実施例を示したハード構成ブロック図である。
【図2】 モチーフ中の重要音のみを利用してモチーフ
の雰囲気を反映した1曲を構築する処理の一実施例を示
したフローチャートである。
【図3】 モチーフ中の全てのピッチを利用してモチー
フの雰囲気を反映した1曲を構築する処理の一実施例を
示したフローチャートである。
【図4】 ピッチ演算を説明するための概念図であり、
図4(A)はピッチ演算前におけるピッチを示し、図4
(B)はピッチ演算後におけるピッチを示す。
【図5】 モチーフメロディのピッチ形状及びリズムを
反映してモチーフ後続区間メロディを生成するメイン処
理の一実施例を示したフローチャートである。
【図6】 区間生成指示画面の一実施例を示した概念図
である。
【図7】 モチーフメロディのピッチを模倣してモチー
フに後続する区間のピッチを生成する処理の一実施例を
示すフローチャートである。
【図8】 モチーフのピッチをシフトして模倣する方法
を説明するための概念図である。
【図9】 1コーラス区間を生成し、その後で1コーラ
ス区間以外を生成して1曲を構築する作曲処理の処理フ
ローの一実施例を示した概念図である。
【図10】 入力されたジャンルや曲想に対する上記各
情報との依存関係及び上記各情報内容の具体例を示した
図である。
【図11】 全曲でのメロディ生成及び伴奏生成パラメ
ータの具体例を示した図である。
【図12】 1コーラス区間を生成し、その後で1コー
ラス区間の音楽的特徴を曲全体に反映して1曲を構築す
る作曲処理の処理フローの一実施例を示した概念図であ
る。
【符号の説明】
1…CPU、1A…タイマ、2…ROM、3…RAM、
4…押鍵検出回路、4A…鍵盤、5…スイッチ検出回
路、5A…スイッチ、6…表示回路、6A…ディスプレ
イ、7…音源回路、8…効果回路、8A…サウンドシス
テム、9…外部記憶装置、10…MIDIインタフェー
ス、10A…他のMIDI機器、11…通信インタフェ
ース、11A…サーバコンピュータ、11B…通信ネッ
トワーク、1D…データ及びアドレスバス

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲のモチーフを表わすモチーフ区間のメ
    ロディを供給する供給手段と、 前記モチーフ区間メロディから所定の楽音情報を抽出す
    る抽出手段と、 抽出した楽音情報を加工する加工手段と、 該加工した楽音情報に基づいて、前記モチーフ区間とは
    異なる区間のメロディを生成する生成手段とを具えた自
    動作曲装置。
  2. 【請求項2】 前記楽音情報はピッチ情報であって、 前記生成手段は、前記加工手段により加工されたピッチ
    情報に基づいて前記モチーフ区間とは異なる区間のメロ
    ディを生成することを特徴とする請求項1に記載の自動
    作曲装置。
  3. 【請求項3】 前記楽音情報はリズムの打点位置情報で
    あって、 前記生成手段は、前記加工手段により加工された打点位
    置情報に基づいて前記モチーフ区間とは異なる区間のメ
    ロディを生成することを特徴とする請求項1に記載の自
    動作曲装置。
  4. 【請求項4】 曲のモチーフを表わすモチーフ区間のメ
    ロディを供給する供給手段と、 前記モチーフ区間メロディから重要音ピッチに関する情
    報を抽出する抽出手段と、 抽出した重要音ピッチの情報を加工し、新たな重要音ピ
    ッチの情報を生成するピッチ生成手段と、 モチーフ区間とは異なる区間におけるリズムパターンを
    供給するリズム供給手段と、 前記リズムパターンの中から重要音打点位置を検出する
    打点検出手段と、 該重要音打点位置に前記新たな重要音ピッチを配置する
    配置手段と、 重要音打点以外の打点位置に所定の音楽ルールに基づい
    て生成されたピッチを付加して、前記モチーフ区間とは
    異なる区間のメロディを生成する生成手段とを具えた自
    動作曲装置。
  5. 【請求項5】 曲の被模倣区間のメロディを供給する供
    給手段と、 前記被模倣区間のメロディから楽音情報を抽出する手段
    と、 前記抽出した楽音情報を加工する加工手段と、 前記加工した楽音情報に基づいて、模倣区間のメロディ
    を生成する生成手段とを具えた自動作曲装置。
  6. 【請求項6】 曲の所定の区間毎に曲の生成条件を指定
    する手段と、 前記生成条件に従い、被模倣区間と模倣区間とを決定す
    る手段とを具えたことを特徴とする請求項5に記載の自
    動作曲装置。
  7. 【請求項7】 前記楽音情報はピッチ情報であって、 前記加工手段は、被模倣区間における所定の音のピッチ
    情報と模倣区間における所定の音のピッチ情報との差分
    を算出し、該算出した差分を被模倣区間における所定の
    音以外の音のピッチ情報に加算して模倣区間における所
    定の音以外の音のピッチ情報を算出することを特徴とす
    る請求項5に記載の自動作曲装置。
  8. 【請求項8】 前記楽音情報はピッチ情報であって、 前記加工手段は、被模倣区間における重要音のピッチ情
    報と模倣区間における重要音のピッチ情報との差分を算
    出し、該算出した差分を被模倣区間における非重要音の
    ピッチ情報に加算して模倣区間における非重要音のピッ
    チ情報を算出することを特徴とする請求項5に記載の自
    動作曲装置。
  9. 【請求項9】 前記生成手段は、前記加工手段によって
    加工された楽音情報が所定の音楽条件に従わない場合に
    は該楽音情報を修正し、該修正した楽音情報に基づい
    て、供給された所定の区間とは異なる区間のメロディを
    生成することを特徴とする請求項5に記載の自動作曲装
    置。
  10. 【請求項10】 曲のモチーフを表わすモチーフ区間を
    生成するための第1のパラメータを供給する手段と、 前記第1のパラメータに基づいてモチーフ区間のメロデ
    ィを生成するモチーフ区間生成手段と、 コーラス区間におけるモチーフ区間以外を生成するため
    の第2のパラメータを供給する手段と、 前記第2のパラメータに基づいて前記コーラス区間にお
    けるモチーフ区間以外のメロディを生成する手段と、 コーラス区間以外を生成するための第3のパラメータを
    供給する手段と、 前記第3のパラメータに基づいてコーラス区間以外のメ
    ロディを生成する手段とを具え、前記生成したモチーフ
    区間とモチーフ区間以外のメロディの組み合わせによっ
    てコーラス区間のメロディを生成し、これとコーラス区
    間以外のメロディを組み合わせて、曲全体のメロディを
    生成することを特徴とする自動作曲装置。
  11. 【請求項11】 前記モチーフ区間生成手段は、ユーザ
    によるタップ入力手段と、所定のピッチ生成パラメータ
    に基づいてピッチを生成する手段とにより構成されるこ
    とを特徴とする請求項10に記載の自動作曲装置。
  12. 【請求項12】 前記第2のパラメータあるいは前記第
    3のパラメータは、ピッチ変化の起伏に従って所定の区
    間ごとに設定されることを特徴とする請求項10に記載
    の自動作曲装置。
  13. 【請求項13】 曲のモチーフを表わすモチーフ区間を
    生成するための第1のパラメータを供給する手段と、 前記第1のパラメータに基づいてモチーフ区間のメロデ
    ィを生成するモチーフ区間生成手段と、 コーラス区間におけるモチーフ区間以外を生成するため
    の第2のパラメータを供給する手段と、 前記第2のパラメータに基づいて前記コーラス区間にお
    けるモチーフ区間以外のメロディを生成する手段とを具
    え、前記生成したモチーフ区間とモチーフ区間以外のメ
    ロディの組み合わせによってコーラス区間のメロディを
    生成することを特徴とする自動作曲装置。
  14. 【請求項14】 コーラス区間を生成するための第1の
    パラメータに基づいてコーラス区間のメロディを生成す
    る手段と、 曲におけるコーラス区間以外の区間を生成するための第
    2のパラメータに基づいてコーラス区間以外の区間のメ
    ロディを生成する手段とを具え、前記生成したコーラス
    区間とコーラス区間以外の区間のメロディとを組み合わ
    せて曲全体を生成することを特徴とする自動作曲装置。
  15. 【請求項15】 所定の音楽条件を供給する手段と、 前記音楽条件に基づいてコーラス区間のメロディを生成
    する手段と、 コーラス区間以外の音楽条件を供給する手段と、 コーラス区間以外の楽器編成タイプを供給する手段と、 前記生成されたコーラス区間のメロディにおける音楽的
    特徴を検出する手段と、 検出したコーラス区間における音楽的特徴と、供給され
    たコーラス区間以外の音楽条件及びコーラス区間以外の
    楽器編成タイプに基づいてコーラス区間以外のメロディ
    を生成する手段とを具えた自動作曲装置。
  16. 【請求項16】 前記特徴検出手段は、コード進行、メ
    ロディのリズム特徴、メロディの骨格ピッチ特徴、伴奏
    の特徴の少なくとも1つの特徴を検出することを特徴と
    する請求項15に記載の自動作曲装置。
  17. 【請求項17】 前記楽器編成タイプ供給手段は伴奏の
    み、メロディのみ、伴奏及びメロディの両方などの各々
    のタイプを供給することができ、前記1コーラス区間以
    外生成手段は該タイプに基づいて伴奏のみ、メロディの
    み、伴奏及びメロディの両方を生成することを特徴とす
    る請求項15に記載の自動作曲装置。
  18. 【請求項18】 曲のモチーフを表わすモチーフ区間の
    メロディを供給するステップと、 前記モチーフ区間メロディから所定の楽音情報を抽出す
    るステップと、 抽出した楽音情報を加工するステップと、 該加工した楽音情報に基づいて、前記モチーフ区間とは
    異なる区間のメロディを生成するステップとを具えた自
    動作曲方法。
  19. 【請求項19】 曲のモチーフを表わすモチーフ区間の
    メロディを供給するステップと、 前記モチーフ区間メロディから重要音ピッチに関する情
    報を抽出するステップと、 抽出した重要音ピッチの情報を加工し、新たな重要音ピ
    ッチの情報を生成するステップと、 モチーフ区間とは異なる区間におけるリズムパターンを
    供給するステップと、 前記リズムパターンの中から重要音打点位置を検出する
    ステップと、 該重要音打点位置に前記新たな重要音ピッチを配置する
    ステップと、 重要音打点以外の打点位置に所定の音楽ルールに基づい
    て生成されたピッチを付加して、前記モチーフ区間とは
    異なる区間のメロディを生成するステップとを具えた自
    動作曲方法。
  20. 【請求項20】 曲の被模倣区間のメロディを供給する
    ステップと、 前記被模倣区間のメロディから楽音情報を抽出するステ
    ップと、 前記抽出した楽音情報を加工するステップと、 前記加工した楽音情報に基づいて、模倣区間のメロディ
    を生成するステップとを具えた自動作曲方法。
  21. 【請求項21】 曲のモチーフを表わすモチーフ区間を
    生成するための第1のパラメータを供給するステップ
    と、 前記第1のパラメータに基づいてモチーフ区間のメロデ
    ィを生成するステップと、 コーラス区間におけるモチーフ区間以外を生成するため
    の第2のパラメータを供給するステップと、 前記第2のパラメータに基づいて前記コーラス区間にお
    けるモチーフ区間以外のメロディを生成するステップ
    と、 コーラス区間以外を生成するための第3のパラメータを
    供給するステップと、 前記第3のパラメータに基づいてコーラス区間以外のメ
    ロディを生成するステップと、 前記生成したモチーフ区間とモチーフ区間以外のメロデ
    ィの組み合わせによってコーラス区間のメロディを生成
    するステップと、 前記生成したコーラス区間のメロディとコーラス区間以
    外のメロディを組み合わせて、曲全体のメロディを生成
    するステップとを具えた自動作曲方法。
  22. 【請求項22】 曲のモチーフを表わすモチーフ区間を
    生成するための第1のパラメータを供給するステップ
    と、 前記第1のパラメータに基づいてモチーフ区間のメロデ
    ィを生成するステップと、 コーラス区間におけるモチーフ区間以外を生成するため
    の第2のパラメータを供給するステップと、 前記第2のパラメータに基づいて前記コーラス区間にお
    けるモチーフ区間以外のメロディを生成するステップ
    と、 前記生成したモチーフ区間とモチーフ区間以外のメロデ
    ィの組み合わせによってコーラス区間のメロディを生成
    するステップとを具えた自動作曲方法。
  23. 【請求項23】 コーラス区間を生成するための第1の
    パラメータに基づいてコーラス区間のメロディを生成す
    るステップと、 曲におけるコーラス区間以外の区間を生成するための第
    2のパラメータに基づいてコーラス区間以外の区間のメ
    ロディを生成するステップと、 前記生成したコーラス区間とコーラス区間以外の区間の
    メロディとを組み合わせて曲全体を生成するステップと
    を具えた自動作曲方法。
  24. 【請求項24】 所定の音楽条件を供給するステップ
    と、 前記音楽条件に基づいてコーラス区間のメロディを生成
    するステップと、 コーラス区間以外の音楽条件を供給するステップと、 コーラス区間以外の楽器編成タイプを供給するステップ
    と、 前記生成されたコーラス区間のメロディにおける音楽的
    特徴を検出するステップと、 検出したコーラス区間における音楽的特徴と、供給され
    たコーラス区間以外の音楽条件及びコーラス区間以外の
    楽器編成タイプに基づいてコーラス区間以外のメロディ
    を生成するステップとを具えた自動作曲方法。
  25. 【請求項25】 機械読取り可能な記憶媒体であって、
    自動作曲方法をプロセッサに実行させるためのプログラ
    ムを記憶してなり、前記自動作曲方法は、 曲のモチーフを表わすモチーフ区間のメロディを供給す
    るステップと、 前記モチーフ区間メロディから所定の楽音情報を抽出す
    るステップと、 抽出した楽音情報を加工するステップと、 該加工した楽音情報に基づいて、前記モチーフ区間とは
    異なる区間のメロディを生成するステップとを具備す
    る。
  26. 【請求項26】 機械読取り可能な記憶媒体であって、
    自動作曲方法をプロセッサに実行させるためのプログラ
    ムを記憶してなり、前記自動作曲方法は、 曲のモチーフを表わすモチーフ区間のメロディを供給す
    るステップと、 前記モチーフ区間メロディから重要音ピッチに関する情
    報を抽出するステップと、 抽出した重要音ピッチの情報を加工し、新たな重要音ピ
    ッチの情報を生成するステップと、 モチーフ区間とは異なる区間におけるリズムパターンを
    供給するステップと、 前記リズムパターンの中から重要音打点位置を検出する
    ステップと、 該重要音打点位置に前記新たな重要音ピッチを配置する
    ステップと、 重要音打点以外の打点位置に所定の音楽ルールに基づい
    て生成されたピッチを付加して、前記モチーフ区間とは
    異なる区間のメロディを生成するステップとを具備す
    る。
  27. 【請求項27】 機械読取り可能な記憶媒体であって、
    自動作曲方法をプロセッサに実行させるためのプログラ
    ムを記憶してなり、前記自動作曲方法は、 曲の被模倣区間のメロディを供給するステップと、 前記被模倣区間のメロディから楽音情報を抽出するステ
    ップと、 前記抽出した楽音情報を加工するステップと、 前記加工した楽音情報に基づいて、模倣区間のメロディ
    を生成するステップとを具備する。
  28. 【請求項28】 機械読取り可能な記憶媒体であって、
    自動作曲方法をプロセッサに実行させるためのプログラ
    ムを記憶してなり、前記自動作曲方法は、 曲のモチーフを表わすモチーフ区間を生成するための第
    1のパラメータを供給するステップと、 前記第1のパラメータに基づいてモチーフ区間のメロデ
    ィを生成するステップと、 コーラス区間におけるモチーフ区間以外を生成するため
    の第2のパラメータを供給するステップと、 前記第2のパラメータに基づいて前記コーラス区間にお
    けるモチーフ区間以外のメロディを生成するステップ
    と、 コーラス区間以外を生成するための第3のパラメータを
    供給するステップと、 前記第3のパラメータに基づいてコーラス区間以外のメ
    ロディを生成するステップと、 前記生成したモチーフ区間とモチーフ区間以外のメロデ
    ィの組み合わせによってコーラス区間のメロディを生成
    するステップと、 前記生成したコーラス区間のメロディとコーラス区間以
    外のメロディを組み合わせて、曲全体のメロディを生成
    するステップとを具備する。
  29. 【請求項29】 機械読取り可能な記憶媒体であって、
    自動作曲方法をプロセッサに実行させるためのプログラ
    ムを記憶してなり、前記自動作曲方法は、 曲のモチーフを表わすモチーフ区間を生成するための第
    1のパラメータを供給するステップと、 前記第1のパラメータに基づいてモチーフ区間のメロデ
    ィを生成するステップと、 コーラス区間におけるモチーフ区間以外を生成するため
    の第2のパラメータを供給するステップと、 前記第2のパラメータに基づいて前記コーラス区間にお
    けるモチーフ区間以外のメロディを生成するステップと
    前記生成したモチーフ区間とモチーフ区間以外のメロデ
    ィの組み合わせによってコーラス区間のメロディを生成
    するステップとを具備する。
  30. 【請求項30】 機械読取り可能な記憶媒体であって、
    自動作曲方法をプロセッサに実行させるためのプログラ
    ムを記憶してなり、前記自動作曲方法は、 コーラス区間を生成するための第1のパラメータに基づ
    いてコーラス区間のメロディを生成するステップと、 曲におけるコーラス区間以外の区間を生成するための第
    2のパラメータに基づいてコーラス区間以外の区間のメ
    ロディを生成するステップと、 前記生成したコーラス区間とコーラス区間以外の区間の
    メロディとを組み合わせて曲全体を生成するステップと
    を具備する。
  31. 【請求項31】 機械読取り可能な記憶媒体であって、
    自動作曲方法をプロセッサに実行させるためのプログラ
    ムを記憶してなり、前記自動作曲方法は、 所定の音楽条件を供給するステップと、 前記音楽条件に基づいてコーラス区間のメロディを生成
    するステップと、 コーラス区間以外の音楽条件を供給するステップと、 コーラス区間以外の楽器編成タイプを供給するステップ
    と、 前記生成されたコーラス区間のメロディにおける音楽的
    特徴を検出するステップと、 検出したコーラス区間における音楽的特徴と、供給され
    たコーラス区間以外の音楽条件及びコーラス区間以外の
    楽器編成タイプに基づいてコーラス区間以外のメロディ
    を生成するステップとを具備する。
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