JP2002031994A - クリーニング装置、及び該クリーニング装置を用いた画像形成方法、画像形成装置 - Google Patents
クリーニング装置、及び該クリーニング装置を用いた画像形成方法、画像形成装置Info
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Abstract
期に亘ってクリーニング性能を保持し、画像不良がな
く、良好な電子写真画像を形成できるクリーニング装
置、及び該クリーニング装置を用いた画像形成方法、画
像形成装置を提供。 【解決手段】 有機感光体とクリーニングブレード間に
発生する動トルク値の平均値が、前記有機感光体上にト
ナー像を形成しない場合の動トルクの平均値をY 0、1
00%黒化率でトナー像を形成した場合の動トルクの平
均値をY100としたとき式1、及び式2を満足するよう
に設計されていることを特徴とするクリーニング装置。
Description
写機やプリンター等に用いられるクリーニング装置、及
び該クリーニング装置を用いた画像形成方法、画像形成
装置に関するものである。
いられる像担持体としては有機光導電性物質を含有する
有機感光体(以下単に感光体とも云う)が最も広く用い
られている。有機感光体は可視光から赤外光まで各種露
光光源に対応した材料が開発し易いこと、環境汚染のな
い材料を選択できること、製造コストが安いこと等が他
の感光体に対して有利な点であるが、唯一の欠点は機械
的強度が弱く、多数枚の複写やプリント時に感光体表面
の劣化や傷の発生がある事である。
上に形成された静電潜像を顕像化したトナーとの接触エ
ネルギーが大きく、該トナー像を転写工程で転写材に転
写した後に、該感光体上に残留する残留トナーのクリー
ニングに種々の問題を発生しがちである。
のデジタル技術の進展により、デジタル方式の画像形成
が主流と成ってきている。デジタル方式の画像形成方法
は400dpi等の1画素の小さなドット画像を顕像化
することを基本としており、これらの小さなドット画像
を忠実に再現する高画質技術が要求されている。
術の1つがトナーの製造技術に関する技術である。これ
まで電子写真画像の形成にはバインダー樹脂と顔料を混
合、混練後に粉砕して得られるトナー粉体を分級工程で
分級したトナーが主として用いられてきたが、このよう
な製造工程を経て得られるトナーはトナー粒子の粒度分
布を均一化するのに限界があり、トナー粒子の粒度分
布、及び形状の均一化が不十分である。このようなトナ
ーを用いた電子写真画像では十分な高画質化は達成する
のが困難である。
均一化を達成する手段として、重合トナーを用いた電子
写真用現像剤、或いは画像形成方法が提案されている。
該重合トナーは原料モノマーを水系で均一に分散した後
に重合させ、トナーを製造することから、トナーの粒度
分布、及び形状が均一なトナーが得られる。
いた画像形成装置に採用するとき新たな技術課題が発生
している。即ち、該重合トナーは前記のように、トナー
形状がモノマーを水系で分散し、重合した上で形成され
るため、ほぼ球形の形状で作製される。既によく知られ
ているように球形形状の残留トナーは感光体表面との付
着力が高くクリーニング不良を発生しやすい。特に有機
感光体は表面が摩耗しやすく、摩耗で発生した表面の凹
凸にトナーが付着すると、画像に生じない程度の微細な
トナーのすり抜けが長期に渡り発生し、これらすり抜け
たトナーが帯電部材(帯電ワイヤや帯電ローラ)を汚染
し、その結果ハーフトーン画像等に画像ムラを発生させ
る。
方法で発生するクリーニング不良を改良するために、こ
れまで種々の提案がなされている。中でも重合トナーの
形状を球形から楕円形状にする提案、重合トナーの表面
形状を凹凸形状にする提案等がこれまで行われてきた
が、これたの提案でも尚十分な解決手段となっていな
い。
題を解決し、有機感光体と重合トナーを用いた場合に、
長期に亘ってクリーニング性能を保持し、画像不良がな
く、良好な電子写真画像を形成できるクリーニング装
置、及び該クリーニング装置を用いた画像形成方法、画
像形成装置を提供することである。
を解決するために検討を重ねた結果、感光体とクリーニ
ングブレードの間に発生するトルクの変動を適正な範囲
に調整することにより、良好なクリーニング性の確保と
クリーニングブレードの安定した振動を維持させること
が可能となり、上記課題を解決することが可能となっ
た。即ち、本発明の目的は下記の構成のいずれかをとる
ことにより達成されることを見出した。
トナーを含有する現像剤により現像し、該現像により顕
像化されたトナー像を有機感光体から転写材に転写した
後、有機感光体上に残留したトナーを除去するクリーニ
ングブレードを有するクリーニング装置において、有機
感光体とクリーニングブレード間に発生する動トルク値
の平均値が、前記有機感光体上にトナー像を形成しない
場合の動トルクの平均値をY0、100%黒化率でトナ
ー像を形成した場合の動トルクの平均値をY100とした
とき下記式1、及び式2を満足するように設計されてい
ることを特徴とするクリーニング装置。
する現像剤により現像し、該現像により顕像化されたト
ナー像を有機感光体から転写材に転写した後、有機感光
体上に残留したトナーを除去するクリーニングブレード
を有するクリーニング装置において、有機感光体とクリ
ーニングブレード間に発生する動トルク値の平均値が、
前記有機感光体上にトナー像を形成しない場合の動トル
クの平均値をY0、100%黒化率でトナー像を形成し
た場合の動トルクの平均値をY100としたとき、動トル
クをY0からY100に変化させるのに要する最短時間
(τ)が0.010〜0.500秒に設計されているこ
とを特徴とするクリーニング装置。
トナーを含有する現像剤により現像し、該現像により顕
像化されたトナー像を有機感光体から転写材に転写した
後、有機感光体上に残留したトナーを除去するクリーニ
ングブレードを有するクリーニング装置において、有機
感光体とクリーニングブレード間に発生する動トルク値
の平均値が、前記有機感光体上にトナー像を形成しない
場合の動トルクの平均値をY0、100%黒化率でトナ
ー像を形成した場合の動トルクの平均値をY100とした
とき前記式1、及び式2を満足し、且つ動トルクをY0
からY100に変化させるのに要する最短時間(τ)が
0.010〜0.500秒に設計されていることを特徴
とするクリーニング装置。
トナーを含有する現像剤により現像し、該現像により顕
像化されたトナー像を有機感光体から転写材に転写した
後、有機感光体上に残留したトナーを前記1〜3のいず
れか1項に記載のクリーニング装置により除去すること
を特徴とする画像形成装置。
係数の変動係数が16%以下であり、且つ該トナー粒子
の個数粒度分布における個数変動係数が27%以下であ
るトナーを用いることを特徴とする前記4に記載の画像
形成装置。
〜1.6の範囲にあるトナー粒子を65個数%以上含有
するトナーを用いることを特徴とする前記4又は5に記
載の画像形成装置。
子を50個数%以上含有するトナーを用いることを特徴
とする前記4〜6のいずれか1項に記載の画像形成装
置。
平均粒径が3〜8μmであるトナーを用いることを特徴
とする前記4〜7のいずれか1項に記載の画像形成装
置。
をD(μm)とするとき、自然対数lnDを横軸にと
り、この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数
基準の粒度分布を示すヒストグラムにおいて、最頻階級
に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻
階級の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対
度数(m2)との和(M)が70%以上であるトナーを
用いることを特徴とする前記4〜8のいずれか1項に記
載の画像形成装置。
水系媒体中で重合して得られるトナー粒子を用いること
を特徴とする前記4〜9のいずれか1項に記載の画像形
成装置。
水系媒体中で会合して得られるトナー粒子を用いること
を特徴とする前記4〜10のいずれか1項に記載の画像
形成装置。
感光層を設けて成る構成を有し、且つ該感光層の表面層
が平均分子量4万以上のポリカーボネートを含有するこ
とを特徴とする前記4〜11のいずれか1項に記載の画
像形成装置。
をトナーを含有する現像剤により現像し、該現像により
顕像化されたトナー像を有機感光体から転写材に転写し
た後、有機感光体上に残留したトナーを前記1〜3のい
ずれか1項に記載のクリーニング装置により除去するこ
とを特徴とする画像形成方法。
は上記本発明の構成を取ることにより、有機感光体上に
残留するトナーを有機感光体とクリーニングブレードの
間に生ずる摩擦力を過大にすることなく、効果的に該有
機感光体上に残留するトナーを除去することができ、良
好で安定した画像を長期間に渡り、得ることができるこ
とを見出した。以下、本発明について詳細に説明する。
を示す概要構成図である。図1に示す画像形成装置は、
デジタル方式による画像形成装置であって、画像読取り
部A、画像処理部B(図示省略)、画像形成部C、転写
紙搬送手段としての転写紙搬送部Dから構成されてい
る。
する自動原稿送り手段が設けられていて、原稿載置台1
11上に載置された原稿は原稿搬送ローラ112によっ
て1枚宛分離搬送され読み取り位置113aにて画像の
読み取りが行われる。原稿読み取りが終了した原稿は原
稿搬送ローラ112によって原稿排紙皿114上に排出
される。
場合の原稿の画像は走査光学系を構成する照明ランプ及
び第1ミラーから成る第1ミラーユニット115の速度
vによる読み取り動作と、V字状に位置した第2ミラー
及び第3ミラーから成る第2ミラーユニット116の同
方向への速度v/2による移動によって読み取られる。
通してラインセンサである撮像素子CCDの受光面に結
像される。撮像素子CCD上に結像されたライン状の光
学像は順次電気信号(輝度信号)に光電変換されたのち
A/D変換を行い、画像処理部Bにおいて濃度変換、フ
ィルタ処理などの処理が施された後、画像データは一旦
メモリに記憶される。
て、像担持体であるドラム状の感光体(以下、感光体ド
ラムとも云う)121と、その外周に、帯電手段である
帯電器122、現像手段である現像装置(以下、現像器
とも云う)123、転写手段である転写器124、分離
手段である分離器125、クリーニング装置126及び
PCL(プレチャージランプ)127が各々動作順に配
置されている。感光体121は、光導電性化合物をドラ
ム基体上に塗布形成したもので、例えば有機感光体(O
PC)が好ましく使用され、図示の時計方向に駆動回転
される。
よる一様帯電がなされた後、露光光学系130により画
像処理部Bのメモリから呼び出された画像信号に基づい
た像露光が行われる。書き込み手段である露光光学系1
30は図示しないレーザーダイオードを発光光源とし、
回転するポリゴンミラー131、fθレンズ(符号な
し)、シリンドリカルレンズ(符号なし)を経て反射ミ
ラー132により光路が曲げられ主走査がなされるもの
で、感光体121に対してAoの位置において像露光が
行われ、感光体121の回転(副走査)によって潜像が
形成される。本実施の形態の一例では文字部に対して露
光を行い潜像を形成する。
よって反転現像が行われ、感光体121の表面に可視像
のトナー像が形成される。転写紙搬送部Dでは、画像形
成ユニットの下方に異なるサイズの転写紙Pが収納され
た転写紙収納手段としての給紙ユニット141(A)、
141(B)、141(C)が設けられ、また側方には
手差し給紙を行う手差し給紙ユニット142が設けられ
ていて、それらの何れかから選択された転写紙Pは案内
ローラ143によって搬送路140に沿って給紙され、
給紙される転写紙の傾きと偏りの修正を行うレジストロ
ーラ対144によって転写紙Pは一時停止を行ったのち
再給紙が行われ、搬送路140、転写前ローラ143a
及び転写進入ガイド板146に案内され、感光体121
上のトナー画像が転写位置Boにおいて転写器124に
よって転写紙Pに転写され、次いで分離器125によっ
て除電されて転写紙Pは感光体121面より分離し、搬
送装置145により定着器150に搬送される。
ーラ152とを有しており、転写紙Pを定着ローラ15
1と加圧ローラ152との間を通過させることにより、
加熱、加圧によってトナーを融着させる。トナー画像の
定着を終えた転写紙Pは排紙トレイ164上に排出され
る。
いたクリーニング装置の構成図である。
6Aの感光体への当接荷重P、当接角θの好ましい値と
しては、P=5〜40N/m、θ=5〜35°である。
図2に示すように支持部材191の端部から変形前のブ
レードの先端点の長さを表す。該自由長の好ましい値と
してはL=6〜15mmである。前記クリーニングブレ
ードの厚さは0.5〜10mmが好ましい。
Aを感光体ドラム121に当接させたときの圧接力P′
の法線方向ベクトル値である。
線Xと変形前のブレード(図面では点線で示した)との
なす角を表す。172は支持部材を固定するための固定
ねじ、193は荷重バネを示す。
ド間に発生する動トルク値の変動に関する関係が前記式
1、式2を満足するように設計されていることを特徴と
する。
れ有機感光体上にトナー像を形成しない場合の動トルク
の平均値と100%黒化率でトナー像を形成した場合の
動トルクの平均値である。
の動トルクとは感光体全面に白地画像を形成する場合の
動トルクを示し、デジタル反転現像の場合は像露光を行
わない画像領域、アナログ複写機等に用いられるノーマ
ル現像では白地画像を形成する時の動トルクを示す。
均値Y0は上記感光体上に白地画像形成時の動トルク値
を1データ/10msec毎に10秒間サンプリング
し、その総データの単純平均で表す。
を形成した場合の動トルクとは感光体全面に黒化度10
0%、即ち黒べた画像をトナー付着量0.55〜0.7
5mg/cm2で画像だしする場合の動トルクをいう。
の動トルクの平均値Y100は上記感光体上に黒べた画像
形成時の動トルク値を1データ/10msec毎に10
秒間サンプリングし、その総データの単純平均で表す。
定器を用いて測定した。本発明のクリーニング装置は前
記動トルクをY0からY100に変化させるのに要する最短
時間(τ)が0.010〜0.500秒に設計されてい
ることを特徴とする。
要する最短時間(τ)とは白地画像から黒べた画像を連
続して画だしをし、白地画像から黒地画像に移行する境
界領域において出現するY0からY100のレベルに到達す
る最短時間を云う。この最短時間の測定は、上記白地画
像、及び黒べた画像の画像形成条件を安定化させる為
に、それぞれの画像を1分以上形成する条件で行う。
との摩擦により発生する動トルクの測定グラフである。
を示し、D領域は黒べた画像部の動トルク波形を示す。
Y0からY100に変化させるのに要する最短時間(τ)は
図3ではe〜f、即ちY0〜Y100のレベルに移行する最
短時間を示す。
ータと感光体ドラムの駆動軸との間にトルク検出器
((株)小野測器MD204R)を設置して行った。図
16は該トルク測定器の概念図である。このトルク測定
器は感光体ドラムの駆動軸とその駆動モーター、帯電器
122、露光光学系130、現像器123、トナー補給
ユニット123H、及びクリーニング装置126から構
成されている。該トルク測定器のクリーニング装置にク
リーニングブレードを設定し、各設定条件毎に動トルク
の測定を行った。クリーニングブレードの動トルクは前
記トルク検出器で検出され、該検出器の信号を演算表示
器((株)小野測器TS3600A)に取り込みパーソ
ナルコンピュータでデータ処理し、前記Y0、Y100、及
びτを算出した。上記動トルクの計測は例えば、感光体
ドラムφ80mm、280mm/secの周速条件で測
定する。動トルク値のサンプリングは1データ/10m
sec。又、トルク測定器のスタート時も、感光体とク
リーニングブレードにフッ素樹脂粉末のセッテングパウ
ダーを散布し、感光体を1分間回転させた。
にトナー像を形成しない場合の動トルクの平均値を
Y0、100%黒化率でトナー像を形成した場合の動ト
ルクの平均値をY100としたとき下記式1、及び式2を
満足するように設計されている。
けが発生しやすく、白筋状の画像不良や中間調画像に画
像ムラを発生しやすい。
8≧Y100−Y0≧0.02、2.85≧Y100/Y0≧
1.2、特に好ましくは0.12≧Y100−Y0≧0.0
5、2.3≧Y100/Y0≧1.3である。
せるのに要する最短時間(τ)が0.010〜0.50
0秒である。τが0.010未満だとブレードにバウン
ドが発生し、瞬間的なトナーのすり抜けが発生しやす
く、ブレードに平行なライン状の画像不良が発生しやす
い。一方、τが0.500秒より大きい場合は画像濃度
の変化に対して、ブレードの感光体に対する擦過力が十
分追従することができなく、トナーのすり抜けが発生し
やすくなり、これが原因となって感光体上にフィルミン
グを発生しやすい。更に、τの好ましい範囲は0.01
5〜0.400秒、特に好ましい範囲は0.05〜0.
300秒である。
は弾性体ゴムブレードが好ましく、その物性はゴム硬度
と反発弾性を同時にコントロールすることにより、本発
明のトルク変動を小さく制御でき、より有効にブレード
の反転を抑制できる。25±5℃に於けるブレードのJ
ISA硬度が65よりも小さくなるとブレードの反転が
起こり易くなり、80より大きくなるとクリーニング性
能が低下する。また、反発弾性が80を超えるとブレー
ドの反転がおこり易くなり、20以下だとクリーニング
性能が低下する。より好ましい反発弾性は20以上80
以下である。ヤング率は、294〜588N/cm2の
範囲のものが好ましい。(JISA硬度及び反発弾性と
もJISK6301の加硫ゴム物理試験方法に基づき測
定する。反発弾性の数値は%を示す。) 前記クリーニングブレードに用いられる弾性体ゴムブレ
ードの材質としてはウレタンゴム、シリコンゴム、フッ
ソゴム、クロロピレンゴム、ブタジエンゴム等が知られ
ているが、これらの内、ウレタンゴムは他のゴムに比し
て摩耗特性が優れている点で特に好ましい。例えば、特
開昭59−30574号に記載のポリカプロラクトンエ
ステルとポリイソシアネートとを反応硬化せしめて得ら
れるウレタンゴム等が好ましい。
ドの支持部材への固定方法は、感光体当接面側で支持部
材に実質的に保持されていることが好ましい。このよう
な保持方法を採ることにより、クリーニングブレードの
トルク変動を安定化させることができる。図4はクリー
ニングブレードの支持部材への固定方法を示した図であ
る。図4において、(B)より(A)の当接方法が好ま
しい。
正圧接条件は、諸特性の微妙なバランスにより決められ
ており、かなり狭いものである。クリーニングブレード
の厚み等の特性によっても変わり、設定には精度を要す
る。しかし、クリーニングブレードは作製時にどうして
もその厚みに多少のバラツキができるため、適正な条件
で常に設定されるとはいえず、例え当初は適正に設定さ
れても、適正領域が狭いため使用の過程で適正領域から
はずれてしまうこともある。特に高分子量のバインダー
樹脂を用いた有機感光層と組み合わせた場合、適正領域
からはずれると、フィルミング、局所的なトナー付着に
よる白点若しくは黒点状の画像欠陥が生じやすくなる。
ラツキ等をキャンセルするための方策もとる必要があ
り、クリーニングブレードの厚みのバラツキが例えあっ
ても、感光体面への圧接力等に影響がでない、上記設定
方法が有効なのであろう。
自由端は、感光体の回転方向と反対方向(カウンター方
向)にして圧接することが好ましい。
リーニングブレードのエッジ部にフッ素系潤滑剤をスプ
レー塗布するか、もしくは、その上にさらに、幅方向全
域にわたった先端部に、下記フッ素系ポリマーおよびフ
ッ素系樹脂粉体をフッ素系溶剤に分散させた分散体を塗
布することが好ましい。
る。本発明において、有機電子写真感光体(有機感光
体)とは電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生
機能及び電荷輸送機能の少なくとも一方の機能を有機化
合物に持たせて構成された電子写真感光体を意味し、公
知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成さ
れた感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体
で構成した感光体等公知の有機電子写真感光体を全て含
有する。
成について記載する。 導電性支持体 本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシー
ト状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置
をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体の
方が好ましい。
ことによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒
状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ
0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好まし
い。この真円度及び振れの範囲を超えると、良好な画像
形成が困難になる。
ケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸
化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又
は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用
することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗
103Ωcm以下が好ましい。
表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを
用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム
酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等
の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最
も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場
合、硫酸濃度は100〜200g/l、アルミニウムイ
オン濃度は1〜10g/l、液温は20℃前後、印加電
圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定される
ものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常2
0μm以下、特に10μm以下が好ましい。
ー機能を備えた中間層を設けることもできる。
層のとの接着性改良、或いは該支持体からの電荷注入を
防止するために、該支持体と前記感光層の間に中間層
(下引層も含む)を設けることもできる。該中間層の材
料としては、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビ
ニル樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの
2つ以上を含む共重合体樹脂が挙げられる。これら下引
き樹脂の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく
できる樹脂としてはポリアミド樹脂が好ましい。又、こ
れら樹脂を用いた中間層の膜厚は0.01〜0.5μm
が好ましい。
はシランカップリング剤、チタンカップリング剤等の有
機金属化合物を熱硬化させた硬化性金属樹脂を用いた中
間層が挙げられる。硬化性金属樹脂を用いた中間層の膜
厚は、0.1〜2μmが好ましい。
機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感
光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電
荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した
構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ることに
より繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御で
き、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやす
い。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(C
GL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取るこ
とが好ましい。正帯電用の感光体では前記層構成の順が
負帯電用感光体の場合の逆となる。本発明の最も好まし
い感光層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体
構成である。
について説明する。 電荷発生層 電荷発生層:電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を
含有する。その他の物質としては必要によりバインダー
樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
荷発生物質(CGM)を用いることができる。例えばフ
タロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニ
ウム顔料などを用いることができる。これらの中で繰り
返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCGM
は複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる立体、電位
構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を
有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙
げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θ
が27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシア
ニン、同2θが12.4に最大ピークを有するベンズイ
ミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣
化がほとんどなく、残留電位増加小さくすることができ
る。
ダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用
いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマ
ール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコー
ン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられ
る。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バイン
ダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ま
しい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用
に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の
膜厚は0.01μm〜2μmが好ましい。
びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。
その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤
を含有しても良い。
荷輸送物質(CTM)を用いることができる。例えばト
リフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル
化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用
いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当な
バインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。これら
の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくで
きるCTMは高移動度で、且つ組み合わされるCGMと
のイオン化ポテンシャル差が0.5(eV)以下の特性
を有するものであり、好ましくは0.25(eV)以下
である。
表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
しては、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並
びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を
含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−
N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げら
れる。
しいものはポリカーボネート樹脂である。ポリカーボネ
ート樹脂はCTMの分散性、電子写真特性を良好にする
ことにおいて、最も好ましい。バインダー樹脂と電荷輸
送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し
10〜200質量部が好ましい。又、電荷輸送層の膜厚
は10〜40μmが好ましい。
る。特に架橋系の樹脂層を設けることにより、本発明の
機械的強度の強い有機感光体を得ることができる。
成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルア
ミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパ
ノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジ
アミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロ
ヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホ
ルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,
2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタ
ン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレ
ン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキ
ソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノ
ール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジ
メチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられ
る。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジク
ロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケ
トン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単
独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもでき
る。
るための塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗
布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、
感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させな
いため、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布
又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表
例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお
本発明の保護層は前記円形量規制型塗布加工方法を用い
るのが最も好ましい。前記円形量規制型塗布については
例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載さ
れている。
載する。本発明のトナーは個々のトナー粒子の粒度分
布、及び形状が比較的均一な重合トナーが好ましい。こ
こで、重合トナーとはトナー用バインダーの樹脂の生成
とトナー形状がバインダー樹脂の原料モノマーの重合、
及びその後の化学的処理により形成されるて得られるト
ナーを意味する。より具体的には懸濁重合、乳化重合等
の重合反応と必要により、その後に行われる粒子同士の
融着工程を経て得られるトナーを意味する。
ーニング装置に用いられる重合トナーとしては特定の形
状を有するトナーが好ましい。以下、本発明に好ましく
用いられる重合トナーについて記載する。
しては、形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー
粒子が65個数%以上であり、形状係数の変動係数が1
6%以下であるトナーを使用することでる。このような
重合トナーはクリーニングブレードのトルク変動を安定
させることができ、優れたクリーニング性能を発揮する
ことを見出した。
トルク変動の安定性の違いは、トナー粒子の粒径によっ
ても異なり、粒子径の小さいものの方が像担持体への付
着力が高いために、トルクが過大となりやすく、且つト
ナーがクリーニングブレードをすり抜ける確率が高い。
しかしながら、トナー粒子径が大きいものでは、このよ
うなすり抜けは減少するが、解像度等の画質が低下する
問題が発生する。
の形状係数の変動係数が16%以下であり、且つトナー
の個数粒度分布における個数変動係数が27%以下であ
るトナーを使用することで、クリーニング性、細線再現
性に優れ、高品位な画質を長期にわたって形成すること
ができることを見出した。
上とし、個数粒度分布における個数変動係数を27%以
下に制御することによっても、クリーニング性、細線再
現性に優れ、高品位な画質を長期にわたって形成するこ
とができる。
り示されるものであり、トナー粒子の丸さの度合いを示
す。
2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最大
となる粒子の幅をいう。また、投影面積とは、トナー粒
子の平面上への投影像の面積をいう。
顕微鏡により2000倍にトナー粒子を拡大した写真を
撮影し、ついでこの写真に基づいて「SCANNING
IMAGE ANALYZER」(日本電子社製)を
使用して写真画像の解析を行うことにより測定した。こ
の際、100個のトナー粒子を使用して本発明の形状係
数を上記算出式にて測定したものである。
の形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子が
65個数%以上とすることであり、より好ましくは、7
0個数%以上である。
るトナー粒子が65個数%以上であることにより、現像
剤搬送部材などでの摩擦帯電性がより均一となり、過度
に帯電したトナーの蓄積が無く、現像剤搬送部材表面よ
りトナーがより交換しやすくなるために、現像ゴースト
等の問題も発生しにくくなる。さらに、トナー粒子が破
砕しにくくなって帯電付与部材の汚染が減少し、トナー
の帯電性が安定する。
れるものではない。例えばトナー粒子を熱気流中に噴霧
する方法、またはトナー粒子を気相中において衝撃力に
よる機械的エネルギーを繰り返して付与する方法、ある
いはトナーを溶解しない溶媒中に添加し旋回流を付与す
る方法等により、形状係数を1.2〜1.6にしたトナ
ーを調製し、これを通常のトナー中へ本発明の範囲内に
なるように添加して調整する方法がある。また、いわゆ
る重合法トナーを調整する段階で全体の形状を制御し、
形状係数を1.0〜1.6、または1.2〜1.6に調
整したトナーを同様に通常のトナーへ添加して調整する
方法がある。
形状係数の変動係数は下記式から算出される。
差を示し、Kは形状係数の平均値を示す。〕 この形状係数の変動係数は16%以下であり、好ましく
は14%以下である。形状係数の変動係数が16%以下
であることにより、転写されたトナー層の空隙が減少し
て定着性が向上し、オフセットが発生しにくくなる。ま
た、帯電量分布がシャープとなり、画質が向上する。
動係数を、極めてロットのバラツキなく均一に制御する
ために、樹脂粒子(重合体粒子)を重合、融着、形状制
御させる工程において、形成されつつあるトナー粒子
(着色粒子)の特性をモニタリングしながら適正な工程
終了時期を決めてもよい。
装置を組み込みその測定結果に基づいて、工程条件の制
御をするという意味である。すなわち、形状などの測定
をインラインに組み込んで、例えば樹脂粒子を水系媒体
中で会合あるいは融着させることで形成する重合法トナ
ーでは、融着などの工程で逐次サンプリングを実施しな
がら形状や粒径を測定し、所望の形状になった時点で反
応を停止する。
るものではないが、フロー式粒子像分析装置FPIA−
2000(東亜医用電子社製)を使用することができ
る。本装置は試料液を通過させつつリアルタイムで画像
処理を行うことで形状をモニタリングできるため好適で
ある。すなわち、反応場よりポンプなどを使用し、常時
モニターし、形状などを測定することを行い、所望の形
状などになった時点で反応を停止するものである。
変動係数はコールターカウンターTA−IIあるいはコー
ルターマルチサイザー(コールター社製)で測定される
ものである。本発明においてはコールターマルチサイザ
ーを用い、粒度分布を出力するインターフェース(日科
機製)、パーソナルコンピューターを接続して使用し
た。前記コールターマルチサイザーにおいて使用するア
パーチャーとしては100μmのものを用いて、2μm
以上のトナーの体積、個数を測定して粒度分布および平
均粒径を算出した。個数粒度分布とは、粒子径に対する
トナー粒子の相対度数を表すものであり、個数平均粒径
とは、個数粒度分布におけるメジアン径を表すものであ
る。
数は下記式から算出される。 個数変動係数=〔S/Dn〕×100(%) 〔式中、Sは個数粒度分布における標準偏差を示し、D
nは個数平均粒径(μm)を示す。〕 本発明のトナーの個数変動係数は27%以下であり、好
ましくは25%以下である。個数変動係数が27%以下
であることにより、転写されたトナー層の空隙が減少し
て定着性が向上し、オフセットが発生しにくくなる。ま
た、帯電量分布がシャープとなり、転写効率が高くなっ
て画質が向上する。
に限定されるものではない。例えば、トナー粒子を風力
により分級する方法も使用できるが、個数変動係数をよ
り小さくするためには液中での分級が効果的である。こ
の液中で分級する方法としては、遠心分離機を用い、回
転数を制御してトナー粒子径の違いにより生じる沈降速
度差に応じてトナー粒子を分別回収し調製する方法があ
る。
合、個数粒度分布における個数変動係数を27%以下と
するためには分級操作が必須である。懸濁重合法では、
重合前に重合性単量体を水系媒体中にトナーとしての所
望の大きさの油滴に分散させることが必要である。すな
わち、重合性単量体の大きな油滴に対して、ホモミキサ
ーやホモジナイザーなどによる機械的な剪断を繰り返し
て、トナー粒子程度の大きさまで油滴を小さくすること
となるが、このような機械的な剪断による方法では、得
られる油滴の個数粒度分布は広いものとなり、従って、
これを重合してなるトナーの粒度分布も広いものとな
る。このために分級操作が必須となる。
集中するような突部またはストレスにより摩耗しやすい
ような突部を実質的に有しないトナー粒子を言い、すな
わち、図15(a)に示すように、トナー粒子Tの長径
をLとするときに、半径(L/10)の円Cで、トナー
粒子Tの周囲線に対し1点で内側に接しつつ内側をころ
がした場合に、当該円CがトナーTの外側に実質的には
みださない場合を「角がないトナー粒子」という。「実
質的にはみ出さない場合」とは、はみ出す円が存在する
突起が1箇所以下である場合をいう。また、「トナー粒
子の長径」とは、当該トナー粒子の平面上への投影像を
2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最大
となる粒子の幅をいう。なお、図15(b)および
(c)は、それぞれ角のあるトナー粒子の投影像を示し
ている。
った。先ず、走査型電子顕微鏡によりトナー粒子を拡大
した写真を撮影し、さらに拡大して15,000倍の写
真像を得る。次いでこの写真像について前記の角の有無
を測定する。この測定を100個のトナー粒子について
行った。
粒子の割合は50個数%以上であり、好ましくは70個
数%以上である。角がないトナー粒子の割合が50個数
%以上であることにより、現像剤搬送部材などとのスト
レスにより微細な粒子の発生などがおこりにくくなり、
いわゆる現像剤搬送部材表面に対する付着性の過度なト
ナーの存在を防止することができるとともに、現像剤搬
送部材に対する汚染を抑制することができ、帯電量もシ
ャープにすることができる。また、摩耗、破断しやすい
トナー粒子および電荷の集中する部分を有するトナー粒
子が減少することとなり、帯電量分布がシャープとなっ
て、帯電性も安定し、良好な画質を長期にわたって形成
できる。
るものではない。例えば、形状係数を制御する方法とし
て前述したように、トナー粒子を熱気流中に噴霧する方
法、またはトナー粒子を気相中において衝撃力による機
械的エネルギーを繰り返して付与する方法、あるいはト
ナーを溶解しない溶媒中に添加し、旋回流を付与するこ
とによって得ることができる。
ことで形成する重合法トナーにおいては、融着停止段階
では融着粒子表面には多くの凹凸があり、表面は平滑で
ないが、形状制御工程での温度、攪拌翼の回転数および
攪拌時間等の条件を適当なものとすることによって、角
がないトナーが得られる。これらの条件は、樹脂粒子の
物性により変わるものであるが、例えば、樹脂粒子のガ
ラス転移点温度以上で、より高回転数とすることによ
り、表面は滑らかとなり、角がないトナーが形成でき
る。
3〜8μmのものが好ましい。この粒径は、重合法によ
りトナー粒子を形成させる場合には、凝集剤の濃度や有
機溶媒の添加量、または融着時間、さらには重合体自体
の組成によって制御することができる。
り、定着工程において、現像剤搬送部材に対する付着性
の過度なトナーや付着力の低いトナー等の存在を少なく
することができ、現像性を長期に渡って安定化すること
ができるとともに、転写効率が高くなってハーフトーン
の画質が向上し、細線やドット等の画質が向上する。
しては、トナー粒子の粒径をD(μm)とするとき、自
然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.23間隔で
複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグ
ラムにおいて、最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度
数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階級に含
まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(M)が7
0%以上であるトナーであることが好ましい。
(M)が70%以上であることにより、トナー粒子の粒
度分布の分散が狭くなるので、当該トナーを画像形成工
程に用いることにより選択現像の発生を確実に抑制する
ことができる。
布を示すヒストグラムは、自然対数lnD(D:個々の
トナー粒子の粒径)を0.23間隔で複数の階級(0〜
0.23:0.23〜0.46:0.46〜0.69:
0.69〜0.92:0.92〜1.15:1.15〜
1.38:1.38〜1.61:1.61〜1.84:
1.84〜2.07:2.07〜2.30:2.30〜
2.53:2.53〜2.76・・・)に分けた個数基
準の粒度分布を示すヒストグラムであり、このヒストグ
ラムは、下記の条件に従って、コールターマルチサイザ
ーにより測定されたサンプルの粒径データを、I/Oユ
ニットを介してコンピュータに転送し、当該コンピュー
タにおいて、粒度分布分析プログラムにより作成された
ものである。
1(コールターサイエンティフィックジャパン社製)〕
50〜100mlに界面活性剤(中性洗剤)を適量加え
て攪拌し、これに測定試料10〜20mgを加える。こ
の系を超音波分散機にて1分間分散処理することにより
調製する。
重合法トナーが製造方法として簡便である点と、粉砕ト
ナーに比較して表面の均一性に優れる点等で好ましい。
添加剤の乳化液を加えた液中にて単量体を乳化重合し、
微粒の重合粒子を製造し、その後に、有機溶媒、凝集剤
等を添加して会合する方法で製造することができる。会
合の際にトナーの構成に必要な離型剤や着色剤などの分
散液と混合して会合させて調製する方法や、単量体中に
離型剤や着色剤などのトナー構成成分を分散した上で乳
化重合する方法などがあげられる。ここで会合とは樹脂
粒子および着色剤粒子が複数個融着することを示す。
は、少なくとも水が50質量%以上含有されたものを示
す。
じて離型剤、荷電制御剤、さらに重合開始剤等の各種構
成材料を添加し、ホモジナイザー、サンドミル、サンド
グラインダー、超音波分散機などで重合性単量体に各種
構成材料を溶解あるいは分散させる。この各種構成材料
が溶解あるいは分散された重合性単量体を分散安定剤を
含有した水系媒体中にホモミキサーやホモジナイザーな
どを使用しトナーとしての所望の大きさの油滴に分散さ
せる。その後、攪拌機構が後述の攪拌翼である反応装置
へ移し、加熱することで重合反応を進行させる。反応終
了後、分散安定剤を除去し、濾過、洗浄し、さらに乾燥
することで本発明のトナーを調製する。
て樹脂粒子を水系媒体中で会合あるいは融着させて調製
する方法も挙げることができる。この方法としては、特
に限定されるものではないが、例えば、特開平5−26
5252号公報や特開平6−329947号公報、特開
平9−15904号公報に示す方法を挙げることができ
る。すなわち、樹脂粒子と着色剤などの構成材料の分散
粒子、あるいは樹脂および着色剤等より構成される微粒
子を複数以上会合させる方法、特に水中にてこれらを乳
化剤を用いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤
を加え塩析させると同時に、形成された重合体自体のガ
ラス転移点温度以上で加熱融着させて融着粒子を形成し
つつ徐々に粒径を成長させ、目的の粒径となったところ
で水を多量に加えて粒径成長を停止し、さらに加熱、攪
拌しながら粒子表面を平滑にして形状を制御し、その粒
子を含水状態のまま流動状態で加熱乾燥することによ
り、本発明のトナーを形成することができる。なお、こ
こにおいて凝集剤と同時に水に対して無限溶解する有機
溶媒を加えてもよい。
れるものは、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレ
ン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、
p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−
ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p
−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、
p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p
−n−ドデシルスチレンの様なスチレンあるいはスチレ
ン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、
メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メ
タクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキ
シル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミ
ノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタ
クリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、
アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アク
リル酸フェニル等の、アクリル酸エステル誘導体、エチ
レン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩
化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニ
ル、フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピ
オン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニ
ルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエ
ーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビ
ニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケ
トン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドー
ル、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニ
ルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド
等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体がある。こ
れらビニル系単量体は単独あるいは組み合わせて使用す
ることができる。
イオン性解離基を有するものを組み合わせて用いること
がさらに好ましい。例えば、カルボキシル基、スルフォ
ン酸基、リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有
するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレ
イン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキル
エステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハ
ク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフ
ォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、
3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタク
リレート等が挙げられる。
コールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリ
レート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエ
チレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビ
ニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることもできる。
を用いて重合することができる。この場合、懸濁重合法
では油溶性重合開始剤を用いることができる。この油溶
性重合開始剤としては、2,2′−アゾビス−(2,4
−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン
−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メ
トキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイ
ソブチロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系重合開始
剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペ
ルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネー
ト、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペ
ルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミ
ルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオ
キサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−
(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロ
パン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンな
どの過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高
分子開始剤などを挙げることができる。
ラジカル重合開始剤を使用することができる。水溶性重
合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウ
ム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、ア
ゾビスシアノ吉草酸およびその塩、過酸化水素等を挙げ
ることができる。
ム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニ
ウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カル
シウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メ
タケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、
ベントナイト、シリカ、アルミナ等を挙げることができ
る。さらに、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチル
セルロース、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウ
ム、エチレンオキサイド付加物、高級アルコール硫酸ナ
トリウム等の界面活性剤として一般的に使用されている
ものを分散安定剤として使用することができる。
ス転移点が20〜90℃のものが好ましく、軟化点が8
0〜220℃のものが好ましい。ガラス転移点は示差熱
量分析方法で測定されるものであり、軟化点は高化式フ
ローテスターで測定することができる。さらに、これら
樹脂としてはゲルパーミエーションクロマトグラフィー
により測定される分子量が数平均分子量(Mn)で10
00〜100000、重量平均分子量(Mw)で200
0〜1000000のものが好ましい。さらに、分子量
分布として、Mw/Mnが1.5〜100、特に1.8
〜70のものが好ましい。
ものではないが、金属塩から選択されるものが好適に使
用される。具体的には、一価の金属として例えばナトリ
ウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属の塩、二価
の金属として例えばカルシウム、マグネシウム等のアル
カリ土類の金属塩、マンガン、銅等の二価の金属の塩、
鉄、アルミニウム等の三価の金属の塩等が挙げられ、具
体的な塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩
化リチウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸
マグネシウム、硫酸マンガン等を挙げることができる。
これらは組み合わせて使用してもよい。
ることが好ましい。この臨界凝集濃度とは、水性分散物
の安定性に関する指標であり、凝集剤を添加して凝集が
発生する濃度を示すものである。この臨界凝集濃度は、
乳化された成分および分散剤自体によって大きく変化す
るものである。例えば、岡村誠三他著「高分子化学1
7、601(1960)高分子学会編」等に記述されて
おり、詳細な臨界凝集濃度を求めることができる。ま
た、別な手法として、目的とする粒子分散液に所望の塩
を濃度を変えて添加し、その分散液のζ(ゼータ)電位
を測定し、この値が変化する塩濃度を臨界凝集濃度とし
て求めることもできる。
以上であればよいが、好ましくは臨界凝集濃度の1.2
倍以上、さらに好ましくは、1.5倍以上添加すること
がよい。
て無限溶解する溶媒を示し、この溶媒は、本発明におい
ては形成された樹脂を溶解させないものが選択される。
具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、
イソプロパノール、t−ブタノール、メトキシエタノー
ル、ブトキシエタノール等のアルコール類、アセトニト
リル等のニトリル類、ジオキサン等のエーテル類を挙げ
ることができる。特に、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノールが好ましい。
を添加した重合体含有分散液に対して1〜100体積%
が好ましい。
粒子を調製し、濾過した後に粒子に対して10質量%以
上の水が存在したスラリーを流動乾燥させることが好ま
しいが、この際、特に重合体中に極性基を有するものが
好ましい。この理由としては、極性基が存在している重
合体に対して、存在している水が多少膨潤する効果を発
揮するために、形状の均一化が特に図られやすいものと
考えられる。
を含有するものであるが、必要に応じて定着性改良剤で
ある離型剤や荷電制御剤等を含有することもできる。さ
らに、上記樹脂と着色剤を主成分とするトナー粒子に対
して無機微粒子や有機微粒子等で構成される外添剤を添
加したものであってもよい。
カーボンブラック、磁性体、染料、顔料等を任意に使用
することができ、カーボンブラックとしてはチャンネル
ブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、
サーマルブラック、ランプブラック等が使用される。磁
性体としては鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性金属、
これらの金属を含む合金、フェライト、マグネタイト等
の強磁性金属の化合物、強磁性金属を含まないが熱処理
する事により強磁性を示す合金、例えばマンガン−銅−
アルミニウム、マンガン−銅−錫等のホイスラー合金と
呼ばれる種類の合金、二酸化クロム等を用いる事ができ
る。
1、同49、同52、同58、同63、同111、同1
22、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同7
7、同79、同81、同82、同93、同98、同10
3、同104、同112、同162、C.I.ソルベン
トブルー25、同36、同60、同70、同93、同9
5等を用いる事ができ、またこれらの混合物も用いる事
ができる。顔料としてはC.I.ピグメントレッド5、
同48:1、同53:1、同57:1、同122、同1
39、同144、同149、同166、同177、同1
78、同222、C.I.ピグメントオレンジ31、同
43、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同9
3、同94、同138、C.I.ピグメントグリーン
7、C.I.ピグメントブルー15:3、同60等を用
いる事ができ、これらの混合物も用いる事ができる。数
平均一次粒子径は種類により多様であるが、概ね10〜
200nm程度が好ましい。
調製した重合体粒子を、凝集剤を添加することで凝集さ
せる段階で添加し重合体を着色する方法や、単量体を重
合させる段階で着色剤を添加し、重合し、着色粒子とす
る方法等を使用することができる。なお、着色剤は重合
体を調製する段階で添加する場合はラジカル重合性を阻
害しない様に表面をカップリング剤等で処理して使用す
ることが好ましい。
リプロピレン(数平均分子量=1500〜9000)や
低分子量ポリエチレン等を添加してもよい。
且つ水中に分散することができるものを使用することが
できる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸ま
たは高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4
級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸
金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
粒子は、分散した状態で数平均一次粒子径が10〜50
0nm程度とすることが好ましい。
ナー構成成分を分散あるいは溶解したものを水系媒体中
に懸濁し、ついで重合せしめてトナーを得る懸濁重合法
トナーでは、重合反応を行う反応容器中での媒体の流れ
を制御することによりトナー粒子の形状を制御すること
ができる。すなわち、形状係数が1.2以上の形状を有
するトナー粒子を多く形成させる場合には、反応容器中
での媒体の流れを乱流とし、重合が進行して懸濁状態で
水系媒体中に存在している油滴が次第に高分子化するこ
とで油滴が柔らかい粒子となった時点で、粒子の衝突を
行うことで粒子の合一を促進させ、形状が不定形となっ
た粒子が得られる。また、形状係数が1.2より小さい
球形のトナー粒子を形成させる場合には、反応容器中で
の媒体の流れを層流として、粒子の衝突を避けることに
より球形の粒子が得られる。この方法により、トナー形
状の分布を本発明の範囲内に制御できるものである。以
下、本発明に好ましく用いられる反応装置について記載
する。
構成が一段の反応装置(攪拌装置)を示す説明図であ
り、2は攪拌槽、3は回転軸、4は攪拌翼、9は乱流形
成部材である。
用することで、乱流を形成することができ、形状を容易
に制御することができる。この理由としては明確ではな
いが、図5に示されるような攪拌翼4の構成が一段の場
合には、攪拌槽2内に形成される媒体の流れが攪拌槽2
の下部より上部への壁面を伝って動く流れのみになる。
そのため、従来では一般的に攪拌槽2の壁面などの乱流
形成部材9を配置することで乱流を形成し、攪拌の効率
を増加することがなされている。しかし、この様な装置
構成では、乱流が一部に形成されるものの、むしろ乱流
の存在によって流体の流れが停滞する方向に作用し、結
果として粒子に対するズリが少なくなるために、形状を
制御することができない。
のできる攪拌翼を備えた反応装置について図面を用いて
説明する。
反応装置の一例を示す斜視図および断面図である。図6
および図7に示す反応装置において、熱交換用のジャケ
ット1を外周部に装着した縦型円筒状の攪拌槽2内の中
心部に回転軸3を垂設し、該回転軸3に攪拌槽2の底面
に近接させて配設された下段の攪拌翼40と、より上段
に配設された攪拌翼50とが設けられている。上段の攪
拌翼50は、下段に位置する攪拌翼40に対して回転方
向に先行した交差角αをもって配設されている。本発明
のトナーを製造する場合において、交差角αは90度
(°)未満であることが好ましい。この交差角αの下限
は特に限定されるものでは無いが、5°程度以上である
ことが好ましく、更に、好ましくは10°以上である。
なお、三段構成の攪拌翼を設ける場合には、それぞれ隣
接している攪拌翼間で交差角が90度未満であることが
好ましい。
されている攪拌翼50によりまず媒体が攪拌され、下側
への流れが形成される。ついで、下段に配設された攪拌
翼40により、上段の攪拌翼50で形成された流れがさ
らに下方へ加速されるとともにこの攪拌翼50自体でも
下方への流れが別途形成され、全体として流れが加速さ
れて進行するものと推定される。この結果、乱流として
形成された大きなズリ応力を有する流域が形成されるた
めに、得られるトナー粒子の形状を制御できるものと推
定される。
を示し、7は上部材料投入口、8は下部材料投入口、9
は攪拌を有効にするための乱流形成部材である。
に限定はないが、方形板状のもの、翼の一部に切り欠き
のあるもの、中央部に一つ以上の中孔部分、いわゆるス
リットがあるものなどを使用することができる。これら
の具体例を図14に記載する。図14(a)に示す攪拌
翼5aは中孔部のないもの、同図(b)に示す攪拌翼5
bは中央に大きな中孔部6bがあるもの、同図(c)に
示す攪拌翼5cは横長の中孔部6c(スリット)がある
もの、同図(d)に示す攪拌翼5dは縦長の中孔部6d
(スリット)があるものである。また、三段構成の攪拌
翼を設ける場合において、上段の攪拌翼に形成される中
孔部と、下段の攪拌翼に形成される中孔部とは異なるも
のであっても、同一のものであってもよい。
することのできる攪拌翼を備えた反応装置の具体例を示
す斜視図であり、図8〜図12において、1は熱交換用
のジャケット、2は攪拌槽、3は回転軸、7は上部材料
投入口、8は下部材料投入口、9は乱流形成部材であ
る。
には折り曲げ部411が形成され、攪拌翼51にはフィ
ン(突起)511が形成されている。
る場合において、折り曲げ角度は5〜45°であること
が好ましい。
には、スリット421が形成されていると共に、折り曲
げ部422およびフィン423が形成されている。
は、図6に示す反応装置を構成する攪拌翼50と同様の
形状を有している。
3には、折り曲げ部431およびフィン432が形成さ
れている。
は、図6に示す反応装置を構成する攪拌翼50と同様の
形状を有している。
4には、折り曲げ部441およびフィン442が形成さ
れている。
には、中孔部541が中央に形成されている。
(下段)と、攪拌翼55(中段)と、攪拌翼65とによ
る三段構成の攪拌翼が設けられてなる。
突起(フィン)を有する構成を持つ攪拌翼は、乱流を効
果的に発生させるものである。
拌翼の間隙は特に限定されるものでは無いが、少なくと
も攪拌翼の間に間隙を有していることが好ましい。この
理由としては明確では無いが、その間隙を通じて媒体の
流れが形成されるため、攪拌効率が向上するものと考え
られる。但し、間隙としては、静置状態での液面高さに
対して0.5〜50%の幅、好ましくは1〜30%の幅
である。
ものでは無いが、全攪拌翼の高さの総和が静置状態での
液面高さの50%〜100%、好ましくは60%〜95
%である。
る場合に使用される反応装置の一例を図13に示す。こ
の反応装置には、乱流形成部材(邪魔板等の障害物)は
設けられていない点に特徴を有する。
46および攪拌翼56は、それぞれ、図6に示す反応装
置を構成する攪拌翼40および攪拌翼50と同様の形状
および交差角αを有している。また、図13において、
1は熱交換用のジャケット、2は攪拌槽、3は回転軸、
7は上部材料投入口、8は下部材料投入口である。
反応装置としては、図13に示されるものに限定される
ものではない。
形状については、乱流を形成させないものであれば特に
限定されないが、方形板状のもの等、連続した面により
形成されるものが好ましく、曲面を有していてもよい。
は融着させる重合法トナーでは、融着段階での反応容器
内の媒体の流れおよび温度分布を制御することで、さら
には融着後の形状制御工程において加熱温度、攪拌回転
数、時間を制御することで、トナー全体の形状分布およ
び形状を任意に変化させることができる。
せる重合法トナーでは、反応装置内の流れを層流とし、
内部の温度分布を均一化することができる攪拌翼および
攪拌槽を使用して、融着工程および形状制御工程での温
度、回転数、時間を制御することにより、所期の形状係
数および均一な形状分布を有するトナーを形成すること
ができる。この理由は、層流を形成させた場で融着させ
ると、凝集および融着が進行している粒子(会合あるい
は凝集粒子)に強いストレスが加わらず、かつ流れが加
速された層流においては攪拌槽内の温度分布が均一であ
る結果、融着粒子の形状分布が均一になるからであると
推定される。さらに、その後の形状制御工程での加熱、
攪拌により融着粒子は徐々に球形化し、トナー粒子の形
状を任意に制御できる。
トナーを製造する際に使用される攪拌翼および攪拌槽と
しては、前述の懸濁重合法において層流を形成させる場
合と同様のものが使用でき、例えば図13に示すものが
使用できる。攪拌槽内には乱流を形成させるような邪魔
板等の障害物を設けないことが特徴である。攪拌翼の構
成については、前述の懸濁重合法に使用される攪拌翼と
同様に、上段の攪拌翼が、下段の攪拌翼に対して回転方
向に先行した交差角αを持って配設された、多段の構成
とすることが好ましい。
重合法において層流を形成させる場合と同様のものが使
用でき、乱流を形成させないものであれば特に限定され
ないが、図14(a)に示した方形板状のもの等、連続
した面により形成されるものが好ましく、曲面を有して
いてもよい。
無機微粒子や有機微粒子などの微粒子を添加して使用す
ることでより効果を発揮することができる。この理由と
しては、外添剤の埋没や脱離を効果的に抑制することが
できるため、その効果が顕著にでるものと推定される。
ア、アルミナ等の無機酸化物粒子の使用が好ましく、さ
らに、これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタ
ンカップリング剤等によって疎水化処理されていること
が好ましい。疎水化処理の程度としては特に限定される
ものでは無いが、メタノールウェッタビリティーとして
40〜95のものが好ましい。メタノールウェッタビリ
ティーとは、メタノールに対する濡れ性を評価するもの
である。この方法は、内容量200mlのビーカー中に
入れた蒸留水50mlに、測定対象の無機微粒子を0.
2g秤量し添加する。メタノールを先端が液体中に浸せ
きされているビュレットから、ゆっくり撹拌した状態で
無機微粒子の全体が濡れるまでゆっくり滴下する。この
無機微粒子を完全に濡らすために必要なメタノールの量
をa(ml)とした場合に、下記式により疎水化度が算
出される。
0質量%、好ましくは0.5〜4.0質量%である。ま
た、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用して
もよい。
ては脂肪酸金属塩が添加されてもよい。脂肪酸及びその
金属塩としては、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシ
ル酸、ドデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ペン
タデシル酸、ステアリン酸、ヘプタデシル酸、アラキン
酸、モンタン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキドン
酸などの長鎖脂肪酸があげられ、その金属塩としては亜
鉛、鉄、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、ナ
トリウム、リチウムなどの金属との塩があげられる。本
発明においては、ステアリン酸亜鉛が特に好ましい。
とキャリアとを混合して調製される。現像剤に対するト
ナー濃度としては2〜10質量%に混合して使用され
る。
ない。感光体表面と現像剤層とが現像領域で接触した状
態で現像が行われる接触現像方法であっても、感光体と
現像剤層とが現像領域で非接触の状態に保たれ、交番電
界等の作用により感光体表面と現像剤層間の間隙をトナ
ーを飛翔させて現像する非接触現像方法であってもよ
い。
るが、本発明の様態はこれに限定されない。なお、文中
「部」とは「質量部」を表す。
光体を作製した。感光体P1の製造。
(東レ社製)30gをメタノール900ml、1−ブタ
ノール100mlの混合溶媒中に投入し50℃で加熱溶
解した。この液を外径80mm、長さ360mmの円筒
状アルミニウム導電性支持体上に塗布し、0.5μm厚
の中間層を形成した。
越化学社製)10gを酢酸t−ブチル1000mlに溶
解し、これにY−TiOPc(特開昭64−17066
号記載、図1)10gを混入しサンドミルを用いて20
時間分散し、電荷発生層塗工液を得た。この液を用い
て、前記中間層上に塗布し、0.3μm厚の電荷発生層
を形成した。
フェニル)−N−{4−(β−フェニルスチリル)フェ
ニル}−p−トルイジン)150gと粘度平均分子量2
万のポリカーボネート樹脂ユーピロンZ−200(三菱
ガス化学社製)200gを1、2−ジクロロエタン10
00mlに溶解し、電荷輸送層塗工液を得た。この液を
用いて、前記電荷発生層上に円形スライドホッパーにて
塗布を行った後、100℃で1時間乾燥し、22μm厚
の電荷輸送層を形成した。このようにして中間層、電荷
発生層、電荷輸送層からなる感光体(P1)を得た。
に、CTM(T−1)30gと粘度平均分子量8万のポ
リカーボネート樹脂ユーピロンZ−800(三菱ガス化
学社製)ポリカーボネート樹脂50gを1,2−ジクロ
ロエタン1000mlに溶解した塗工液を用いて、前記
電荷輸送層上に円形スライドホッパーにて塗布を行った
後、100℃で1時間乾燥し、5μm厚のオーバーコー
ト層を形成し、感光体(P2)を得た。
1)150gと粘度平均分子量8万のポリカーボネート
樹脂ユーピロンZ−800(三菱ガス化学社製)200
gを1,2−ジクロロエタン1000mlに溶解し、電
荷輸送層塗工液を得た。この液を用いて、前記電荷発生
層上それぞれに塗布を行った後、100℃で1時間乾燥
し、22μm厚の電荷輸送層を形成した。このようにし
て下引き層、電荷発生層、電荷輸送層からる感光体(P
3)を得た。
のトナーを作製した。 トナーT1、T2、T4、T5の製造(乳化重合法の
例) n−ドデシル硫酸ナトリウム0.90kgと純水10.
0lを入れ攪拌溶解する。この溶液に、リーガル330
R(キャボット社製カーボンブラック)1.20kgを
徐々に加え、1時間よく攪拌した後に、サンドグライン
ダー(媒体型分散機)を用いて、20時間連続分散し
た。このものを「着色剤分散液1」とする。また、ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.055kgとイ
オン交換水4.0lからなる溶液を「アニオン界面活性
剤溶液A」とする。
10モル付加物0.014kgとイオン交換水4.0l
からなる溶液を「ノニオン界面活性剤溶液B」とする。
過硫酸カリウム223.8gをイオン交換水12.0l
に溶解した溶液を「開始剤溶液C」とする。
けた100lのGL(グラスライニング)反応釜に、W
AXエマルジョン(数平均分子量3000のポリプロピ
レンエマルジョン:数平均一次粒子径=120nm/固
形分濃度=29.9%)3.41kgと「アニオン界面
活性剤溶液A」全量と「ノニオン界面活性剤溶液B」全
量とを入れ、攪拌を開始する。次いで、イオン交換水4
4.0lを加える。
ころで、「開始剤溶液C」全量を滴下して加えた。その
後、液温度を75℃±1℃に制御しながら、スチレン1
2.1kgとアクリル酸n−ブチル2.88kgとメタ
クリル酸1.04kgとt−ドデシルメルカプタン54
8gとを滴下しながら投入する。滴下終了後、液温度を
80℃±1℃に上げて、6時間加熱攪拌を行った。つい
で、液温度を40℃以下に冷却し攪拌を停止し、ポール
フィルターで濾過し、これを「ラテックス−A」とす
る。
ラス転移温度は57℃、軟化点は121℃、分子量分布
は、重量平均分子量=1.27万、重量平均粒径は12
0nmであった。
ウム0.055kgをイオン交換純水4.0lに溶解し
た溶液を「アニオン界面活性剤溶液D」とする。また、
ノニルフェノールポリエチレンオキサイド10モル付加
物0.014kgをイオン交換水4.0lに溶解した溶
液を「ノニオン界面活性剤溶液E」とする。
7gをイオン交換水12.0lに溶解した溶液を「開始
剤溶液F」とする。
形バッフルを付けた100lのGL反応釜に、WAXエ
マルジョン(数平均分子量3000のポリプロピレンエ
マルジョン:数平均一次粒子径=120nm/固形分濃
度29.9%)3.41kgと「アニオン界面活性剤溶
液D」全量と「ノニオン界面活性剤溶液E」全量とを入
れ、攪拌を開始する。次いで、イオン交換水44.0l
を投入する。加熱を開始し、液温度が70℃になったと
ころで、「開始剤溶液F」を添加する。ついで、スチレ
ン11.0kgとアクリル酸n−ブチル4.00kgと
メタクリル酸1.04kgとt−ドデシルメルカプタン
9.02gとをあらかじめ混合した溶液を滴下する。滴
下終了後、液温度を72℃±2℃に制御して、6時間加
熱攪拌を行った。さらに、液温度を80℃±2℃に上げ
て、12時間加熱攪拌を行った。液温度を40℃以下に
冷却し攪拌を停止する。ポールフィルターで濾過し、こ
の濾液を「ラテックス−B」とした。
ラス転移温度は58℃、軟化点は132℃、分子量分布
は、重量平均分子量=24.5万、重量平均粒径は11
0nmであった。
gをイオン交換水20.0lに溶解した溶液を「塩化ナ
トリウム溶液G」とする。
イオン交換水1.00lに溶解した溶液を「ノニオン界
面活性剤溶液H」とする。
径および形状のモニタリング装置を付けた100lのS
US反応釜(図13に示した構成の反応装置、交差角α
は20°)に、上記で作製したラテックス−A=2
0.0kgとラテックス−B=5.2kgと着色剤分
散液1=0.4kgとイオン交換水20.0kgとを入
れ攪拌する。ついで、40℃に加温し、塩化ナトリウム
溶液G、イソプロパノール(関東化学社製)6.00k
g、ノニオン界面活性剤溶液Hをこの順に添加する。そ
の後、10分間放置した後に、昇温を開始し、液温度8
5℃まで60分で昇温し、85±2℃にて0.5〜3時
間加熱攪拌して塩析/融着させながら粒径成長させる。
次に純水2.1lを添加して粒径成長を停止する。
モニタリング装置を付けた5lの反応容器(図13に示
した構成の反応装置、交差角αは20°)に、上記で作
製した融着粒子分散液5.0kgを入れ、液温度85℃
±2℃にて、0.5〜15時間加熱攪拌して形状制御し
た。その後、40℃以下に冷却し攪拌を停止する。次に
遠心分離機を用いて、遠心沈降法により液中にて分級を
行い、目開き45μmの篩いで濾過し、この濾液を会合
液とする。ついで、ヌッチェを用いて、会合液より
ウェットケーキ状の非球形状粒子を濾取した。その後、
イオン交換水により洗浄した。
ライヤーを用いて吸気温度60℃にて乾燥させ、ついで
流動層乾燥機を用いて60℃の温度で乾燥させた。得ら
れた着色粒子の100質量部に、シリカ微粒子1質量部
およびステアリン酸亜鉛0.1質量部をヘンシェルミキ
サーにて外添混合して下表の如き、乳化重合会合法によ
るトナーを得た。前記塩析/融着段階および形状制御工
程のモニタリングにおいて、攪拌回転数、および加熱時
間を制御することにより、形状および形状係数の変動係
数を制御し、さらに液中分級により、粒径および粒度分
布の変動係数を調整して、表1に示すトナーT1、T
2、T4、及びトナーT5を得た。
g、カーボンブラック=10g、ジ−t−ブチルサリチ
ル酸金属化合物=2g、スチレン−メタクリル酸共重合
体=8g、パラフィンワックス(mp=70℃)=20
gを60℃に加温し、TKホモミキサー(特殊機化工業
社製)にて12000rpmで均一に溶解、分散した。
これに重合開始剤として2,2′−アゾビス(2,4−
バレロニトリル)=10gを加えて溶解させ、重合性単
量体組成物を調製した。ついで、イオン交換水710g
に0.1M燐酸ナトリウム水溶液450gを加え、TK
ホモミキサーにて13000rpmで攪拌しながら1.
0M塩化カルシウム68gを徐々に加え、燐酸三カルシ
ウムを分散させた懸濁液を調製した。この懸濁液に上記
重合性単量体組成物を添加し、TKホモミキサーにて1
0000rpmで20分間攪拌し、重合性単量体組成物
を造粒した。その後、攪拌翼の構成が図6に示したよう
な構成の反応装置(交差角αは45°)を使用し、75
〜95℃にて5〜15時間反応させた。塩酸により燐酸
三カルシウムを溶解除去し、次に遠心分離機を用いて、
遠心沈降法により液中にて分級を行い、ついで濾過、洗
浄、乾燥させた。得られた着色粒子の100質量部に、
シリカ微粒子1質量部およびステアリン酸亜鉛0.1質
量部をヘンシェルミキサーにて外添混合して懸濁重合法
によるトナーを得た。
度、攪拌回転数、および加熱時間を制御することによ
り、形状および形状係数の変動係数を制御し、さらに液
中分級により、粒径および粒度分布の変動係数を調整し
て、下表1に示すトナーT3を得た。
径12nmの疎水性シリカ粒子(R805:日本アエロ
ジル社製)0.4部、チタニア粒子(T805:日本ア
エロジル社製)0.6部を混合し、ヘンシェルミキサー
で常温下、撹拌羽根の周速40(m/sec)で10分
間混合し、負帯電性トナーを得た。このトナーの固着率
は45%であった。
体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを混合し
て、トナー濃度が5%の現像剤1を調製した。
ーT2を用いた他は同様にして現像剤2を調製した。
又、トナーT1の代わりにトナーT3を用いた他は同様
にして現像剤3を調製した。同様にトナーT1の代わり
にトナーT4、トナーT1の代わりにトナーT5を用い
て、現像剤4、現像剤5を調製した。
ニングブレードとして、以下のクリーニングブレードを
作製した。
オールおよびトリメチロールプロパンを下記配合比で混
合し、予め加熱しておいた金型に注型し、加熱硬化させ
た。成形後、幅、厚さ、長さを調整し切断加工し、クリ
ーニングブレードを作製した。このクリーニングブレー
ドを支持板にホットメルト接着剤で接着しクリーニング
ブレードを得た。自由長は9.5mmとした。次いで必
要に応じクリーニングブレードのエッジ部にフッ素潤滑
剤をスプレー塗布し、その上に、更に幅方向全域に渡っ
て先端部に下記フッ素系ポリマー、及びフッ素系樹脂粉
末をフッ素系溶剤に分散させた溶液をスプレーで塗布
し、3種のクリーニングブレードを得た。
1。
びクリーニングブレードの部材及び当節条件の組み合わ
せを設定し、基本的に図1記載の画像形成プロセスを有
するコニカ社製デジタル複写機Konica7050
(コロナ帯電、レーザ露光、反転現像、静電転写、爪分
離、クリーニングブレードを採用プロセスを有する)を
用いて評価を行った。評価は、画素率が7%の文字画
像、中間調画像、ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1
/4等分にあるオリジナル画像を用い、常温常湿環境下
(24℃、60%RH)でA4紙100万枚の連続コピ
ーを行った。但し、上記評価スタート前に感光体とクリ
ーニングブレードをなじませるために、感光体とクリー
ニングブレードにセッテングパウダーを散布し、感光体
を1分間回転させた。又、動トルクの平均値とτの測定
は前述したトルク測定器を用いて測定した。又、その他
の評価条件を下記に記す。評価結果は表3に記す。
件に設定した。
V 露光条件 露光部電位を−50Vにする露光量に設定。
載した。
ムラの有無を目視で判定した。
した。
を説明する模式図である。図17に示すようにクリーニ
ングブレードエッジ摩耗量は光学或いはレーザー顕微鏡
を用い、エッジ部を拡大してその画像から実測する。
Aがクリーニングブレード、191はブレードの支持部
材、126Bはクリーニングブレードのエッジ摩耗量を
示す。
し、その平均値を感光層の膜厚とする。膜厚測定器は渦
電流方式の膜厚測定器EDDY560C(HELMUT
FISCHER GMBTE CO社製)を用いて行
い、実写試験前後の感光層膜厚の差を膜厚減耗量とす
る。
ング性も100万コピーまで良好。
リーニング性も50万コピーまで良好。
体やブレードの減耗が大きく高耐久が要求されるコピー
機等では実用性がない。
−Y0)、式2のY100/Y0、及びτの値が本発明内の
数値であるときはハーフトーン斑、及びブレード欠けに
よる白スジの発生評価が良好であり、ブレード減耗量、
感光体減耗量も小さいのに対し、式1の(Y100−
Y0)、式2のY100/Y0、及びτの値の少なくとも1
つの値が本発明外であるときは、即ちτが0.5を越え
た比較例2、3、4ではブレード減耗量、感光体減耗量
が大きく、ブレード欠けによる白スジが発生しており、
τが小さすぎるか大きすぎる比較例1、5、6の場合は
ハーフトーン班の発生が著しい。又、Y100/Y0の比が
2.95を大きく越えた比較例7、8はブレード欠けに
よる白スジの発生が著しい。
発明のクリーニング装置が有機感光体とクリーニングブ
レード間に発生する動トルクの平均値:トナー像を形成
しない場合の動トルクの平均値をY0、100%黒化率
でトナー像を形成した場合の動トルクの平均値をY100
の間に前記式1、及び前記式2を満足するように設計さ
れることにより、又動トルクをY0からY100に変化させ
るのに要する最短時間(τ)が0.010〜0.500
秒に設計されることにより、画像欠陥が少なく、しかも
ブレードや感光体の減耗を小さくし、高画質、高耐久の
画像形成装置を提供することができる。
構成図である。
ニング装置の構成図である。
より発生する動トルクの測定グラフである。
を示した図である。
ある。
反応装置の一例を示す斜視図である。
反応装置の具体例を示す斜視図である。
反応装置の具体例を示す斜視図である。
た反応装置の具体例を示す斜視図である。
た反応装置の具体例を示す斜視図である。
た反応装置の具体例を示す斜視図である。
の一例を示す斜視図である。
す説明図であり、(b)および(c)は、それぞれ角の
あるトナー粒子の投影像を示す説明図である。
法を説明する模式図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 有機感光体上に形成された静電潜像をト
ナーを含有する現像剤により現像し、該現像により顕像
化されたトナー像を有機感光体から転写材に転写した
後、有機感光体上に残留したトナーを除去するクリーニ
ングブレードを有するクリーニング装置において、有機
感光体とクリーニングブレード間に発生する動トルク値
の平均値が、前記有機感光体上にトナー像を形成しない
場合の動トルクの平均値をY0、100%黒化率でトナ
ー像を形成した場合の動トルクの平均値をY100とした
とき下記式1、及び式2を満足するように設計されてい
ることを特徴とするクリーニング装置。 式1 0.2≧Y100−Y0≧0.01 式2 2.95≧Y100/Y0≧1.15 (Y100、Y0の単位:N・m) - 【請求項2】 有機感光体上に形成された静電潜像をト
ナーを含有する現像剤により現像し、該現像により顕像
化されたトナー像を有機感光体から転写材に転写した
後、有機感光体上に残留したトナーを除去するクリーニ
ングブレードを有するクリーニング装置において、有機
感光体とクリーニングブレード間に発生する動トルク値
の平均値が、前記有機感光体上にトナー像を形成しない
場合の動トルクの平均値をY0、100%黒化率でトナ
ー像を形成した場合の動トルクの平均値をY100とした
とき、動トルクをY0からY100に変化させるのに要する
最短時間(τ)が0.010〜0.500秒に設計され
ていることを特徴とするクリーニング装置。 - 【請求項3】 有機感光体上に形成された静電潜像をト
ナーを含有する現像剤により現像し、該現像により顕像
化されたトナー像を有機感光体から転写材に転写した
後、有機感光体上に残留したトナーを除去するクリーニ
ングブレードを有するクリーニング装置において、有機
感光体とクリーニングブレード間に発生する動トルク値
の平均値が、前記有機感光体上にトナー像を形成しない
場合の動トルクの平均値をY0、100%黒化率でトナ
ー像を形成した場合の動トルクの平均値をY100とした
とき前記式1、及び式2を満足し、且つ動トルクをY0
からY100に変化させるのに要する最短時間(τ)が
0.010〜0.500秒に設計されていることを特徴
とするクリーニング装置。 - 【請求項4】 有機感光体上に形成された静電潜像をト
ナーを含有する現像剤により現像し、該現像により顕像
化されたトナー像を有機感光体から転写材に転写した
後、有機感光体上に残留したトナーを請求項1〜3のい
ずれか1項に記載のクリーニング装置により除去するこ
とを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項5】 前記トナーとして、トナー粒子の形状係
数の変動係数が16%以下であり、且つ該トナー粒子の
個数粒度分布における個数変動係数が27%以下である
トナーを用いることを特徴とする請求項4に記載の画像
形成装置。 - 【請求項6】 前記トナーとして、形状係数が1.2〜
1.6の範囲にあるトナー粒子を65個数%以上含有す
るトナーを用いることを特徴とする請求項4又は5に記
載の画像形成装置。 - 【請求項7】 前記トナーとして、角がないトナー粒子
を50個数%以上含有するトナーを用いることを特徴と
する請求項4〜6のいずれか1項に記載の画像形成装
置。 - 【請求項8】 前記トナーとして、トナー粒子の個数平
均粒径が3〜8μmであるトナーを用いることを特徴と
する請求項4〜7のいずれか1項に記載の画像形成装
置。 - 【請求項9】 前記トナーとして、トナー粒子の粒径を
D(μm)とするとき、自然対数lnDを横軸にとり、
この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準
の粒度分布を示すヒストグラムにおいて、最頻階級に含
まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級
の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数
(m2)との和(M)が70%以上であるトナーを用い
ることを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載
の画像形成装置。 - 【請求項10】 前記トナーとして、重合性単量体を水
系媒体中で重合して得られるトナー粒子を用いることを
特徴とする請求項4〜9のいずれか1項に記載の画像形
成装置。 - 【請求項11】 前記トナーとして、重合性単量体を水
系媒体中で会合して得られるトナー粒子を用いることを
特徴とする請求項4〜10のいずれか1項に記載の画像
形成装置。 - 【請求項12】 前記有機感光体が導電性支持体上に感
光層を設けて成る構成を有し、且つ該感光層の表面層が
平均分子量4万以上のポリカーボネートを含有すること
を特徴とする請求項4〜11のいずれか1項に記載の画
像形成装置。 - 【請求項13】 有機感光体上に形成された静電潜像を
トナーを含有する現像剤により現像し、該現像により顕
像化されたトナー像を有機感光体から転写材に転写した
後、有機感光体上に残留したトナーを請求項1〜3のい
ずれか1項に記載のクリーニング装置により除去するこ
とを特徴とする画像形成方法。
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JP2005202099A (ja) * | 2004-01-15 | 2005-07-28 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
EP1744227A1 (en) * | 2005-07-15 | 2007-01-17 | Ricoh Company, Ltd. | Image forming apparatus with cleaning blade |
CN114659778A (zh) * | 2022-04-26 | 2022-06-24 | 西华大学 | 一种水力机械叶片磨损测试装置及测试方法 |
-
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