JP2002031961A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002031961A
JP2002031961A JP2000217796A JP2000217796A JP2002031961A JP 2002031961 A JP2002031961 A JP 2002031961A JP 2000217796 A JP2000217796 A JP 2000217796A JP 2000217796 A JP2000217796 A JP 2000217796A JP 2002031961 A JP2002031961 A JP 2002031961A
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Kenichi Iida
健一 飯田
Hisahiro Saito
久弘 斎藤
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間転写ベルトを用いたインライン型のフル
カラー画像形成装置において、「色ずれ」のない高品質
画像を得る。 【解決手段】 感光ドラム70と一次転写ローラ54が
中間転写ベルト80を挟んで当接する一次転写部T1に
おける中間転写ベルト80と感光ドラム70との接触ニ
ップ幅Wを0<W≦1.5[mm]に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばプリンタあ
るいは複写機などとされる電子写真方式の画像形成装置
に関し、特に、中間転写ベルトを用いたインライン型フ
ルカラー画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式を用いて像担持体上
に形成したトナー像を記録材に転写し、この未定着トナ
ー像を定着することによって永久画像を得る電子写真方
式の画像形成装置がある。
【0003】また、近年の情報化社会の発展に伴ってカ
ラー画像形成装置へのニーズが広がっている。
【0004】さらに、カラー画像出力の高速化のため、
複数個の感光体(像担持体)を列状に並べて積載し、各
感光体で順次トナー像を形成して、中間転写体、あるい
は直接記録材上に多重転写するいわゆるインライン型と
呼ばれる画像形成装置がある。図5に、従来の電子写真
方式を利用したインライン型フルカラー画像形成装置の
一例を示す。
【0005】この画像形成装置は、画像形成ユニットと
して、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の
画像形成部(画像形成ステーション)110Y、110
M、110C、110Kを有し、さらに、中間転写体と
して中間転写ベルト180、および定着手段として定着
器140を有する。
【0006】各画像形成部110Y、110M、110
C、110Kは、それぞれ、像担持体である感光ドラム
170Y、170M、170C、170Kと、その周辺
に、帯電ローラ112Y、112M、112C、112
K、レーザ露光器113Y、113M、113C、11
3K、現像器114Y、114M、114C、114
K、1次転写ローラ154Y、154M、154C、1
54K、クリーナ116Y、116M、116C、11
6Kが配設されている。
【0007】中間転写ベルト180は、駆動ローラ15
1、テンションローラ152、および2次転写対向ロー
ラ153の3本のローラに張架され、矢印b方向に回転
駆動され、駆動ローラ151とテンションローラ152
によって形成される水平部が各感光ドラム170Y〜1
70Kに接触するように配置されている。中間転写ベル
ト180は、一般に樹脂、ゴム、あるいはそれらの組み
合わせにより構成され、2本以上のローラに張設され
る。
【0008】イエローの画像形成部110Yを例にさら
に説明すると、感光ドラム170Yは、一次帯電ローラ
112Yにより表面を一様に帯電された後、レーザ露光
器113Y、により色分解された画像露光が行なわれ、
感光ドラム170Yの表面に原稿と対応した静電潜像が
形成される。この静電潜像はさらに現像器114Yによ
りマイナストナーを用いて現像され、感光ドラム170
Yの表面にイエローのトナー像が形成される。
【0009】同様にして、他の各画像形成部110M〜
110Kにおいても、それぞれ所定のタイミングで画像
形成動作を行ない、各感光ドラム170M〜170K上
にマゼンタ、シアン、ブラック各色のトナー像が形成さ
れる。
【0010】その各色のトナー像を、1次転写ローラ1
54Y、154M、154C、154Kと対向した各1
次転写部T1で中間転写ベルト180上に順次転写して
(1次転写)、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
の4色のトナー像を重畳したフルカラー画像を中間転写
ベルト180上に一旦形成する。なお、1次転写ローラ
の代わりにブレード、フィルムあるいはブラシ状の1次
転写部材が用いられることもある。各感光ドラム170
Y〜170K上に残留した残トナーは各クリーナ116
〜116Kによって清掃される。
【0011】その後、4色のトナー像は給紙ローラ12
0により所定のタイミングを持って2次転写部T2に供
給された記録材である転写材P上に2次転写ローラ15
5によって一括転写される(2次転写)。転写工程を終
了した転写材Pは定着器140に搬送され、定着器14
0によって加圧、加熱され、トナー像が定着される。中
間転写ベルト180上の残留トナーはベルトクリーナ1
33によって清掃される。
【0012】上記のような中間転写方式のフルカラー画
像形成装置は、例えば転写ベルトや転写ドラムなどの記
録材担持体に記録材を吸着させて搬送し、電子写真感光
体上に形成する各単色トナー像を直接記録材へ転写し、
記録材上で各色を重ね合わせる方式とは異なり、記録材
を吸着搬送する必要がなく、例えば中間転写ベルトのよ
うな中間転写体を回転させて形成したフルカラートナー
像を記録材に一括転写するので、記録材として封筒、厚
紙なども利用でき、記録材を選ばない画像形成が行なえ
る。
【0013】従って、上記のような理由から、中間転写
方式は、電子写真方式のインライン型フルカラー画像形
成装置の中でも広く注目されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】中間転写方式のフルカ
ラー画像形成装置では、中間転写体上に各色トナー像を
正確に位置を合わせて多重転写しなければならない。し
かし、上記従来例のように、インライン型で中間転写方
式を用いた構成では、複数の独立した感光ドラム上にそ
れぞれ形成されたトナー像を多重転写しなければなら
ず、優れたカラーレジストレーションを得るために、中
間転写ベルトの走行安定性の確保が不可欠となる。
【0015】ところが、中間転写ベルトと感光ドラムの
接触ニップ幅が大きい場合、中間転写ベルトが接触ニッ
プ内で各感光ドラムから受ける抗力および摩擦力が増大
し、走行性が不安定化し、速度ムラや蛇行を生じ、「色
ずれ」が発生すやすくなる。
【0016】一方、特開平11−249459号公報に
て開示されているように、中間転写ベルトの面移動速度
を感光ドラムの面移動速度と異ならせ、感光ドラム上の
トナー像を拭い取るようなせん断力を利用して転写を行
なうことにより、感光ドラム上のトナー像を中間転写ベ
ルト上へ転写する際の転写効率の向上、および、ライン
や文字画像の「中抜け」の防止が達成できる。
【0017】ところがこの時に、中間転写ベルトと感光
ドラムの接触ニップ幅が大きい場合には、上記「色ず
れ」のみならずラインや文字画像の「飛び散り」も発生
しやすくなる。これは、接触ニップ内でトナー像に働く
中間転写ベルトと感光ドラムの面移動速度差による摺擦
力が増大し、ラインや文字のトナー像が画像形成ステー
ションで中間転写ベルトに上に転写される際、あるい
は、既に中間転写ベルト上に転写されたラインや文字の
トナー像が下流側の画像形成ステーションを通過する際
に、端部トナーが周囲に崩れることによる。
【0018】従って、本発明の目的は、「色ずれ」のな
い高品質画像を得ることのできる中間転写ベルトを用い
た画像形成装置を提供することである。
【0019】本発明の他の目的は、「色ずれ」および
「飛び散り」のない高品質画像を得ることのできる中間
転写ベルトを用いた画像形成装置を提供することであ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、
中間転写ベルトの移動方向に沿って並設した複数の像担
持体上の各トナー像を、前記中間転写ベルトに静電的に
順次1次転写し、次いで転写された複数色のトナー像を
前記中間転写ベルトから記録材上に静電的に2次転写す
る画像形成装置において、前記中間転写ベルトと前記像
担持体との接触ニップ幅Wが、W≦1.5[mm]であ
ることを特徴とする画像形成装置である。
【0021】本発明による一実施態様によれば、前記中
間転写ベルトの面移動速度が前記複数の像担持体の面速
度と異なる。
【0022】本発明による他の実施態様によれば、前記
中間転写ベルトは樹脂で構成される。
【0023】本発明による他の実施態様によれば、前記
樹脂は、ポリスチレン,スチレン系樹脂、メタクリル酸
メチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、変性アクリル樹
脂、塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩
化ビニリデン、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フ
ッ素樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリイ
ミド樹脂、PES、ナイロン系樹脂のうちのいずれかで
ある。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像形成装置
を図面に則して更に詳しく説明する。
【0025】実施例1 本発明の第1実施例について図1〜図4により説明す
る。
【0026】本実施例の画像形成装置は、4ドラム、中
間転写方式のフルカラープリンタに構成されている。
【0027】図1に示すように、本画像形成装置は、イ
エロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の画像形成
部(画像形成ステーション)10Y、10M、10C、
10Kを有し、さらに、中間転写体として中間転写ベル
ト80、および定着手段として定着器40を有する。
【0028】各画像形成部10Y、10M、10C、1
0Kには、それぞれ、像担持体である感光ドラム70
Y、70M、70C、70Kが矢印a方向に回転可能に
設置されている。この感光ドラム70Y〜70Kの周囲
に、1次帯電ローラ12Y、12M、12C、12K、
レーザ露光器13Y、13M、13C、13K、現像器
14Y、14M、14C、14K、クリーナ16Y、1
6M、16C、16Kが配設されている。
【0029】レーザ露光器13Y〜13Kは、それぞれ
が画像信号に対応して変調されたレーザ光により感光ド
ラム70Y〜70Kを1次帯電ローラ12Y、12M、
12C、12Kの下流にて露光する。
【0030】中間転写ベルト80は、駆動ローラ51、
テンションローラ52、および2次転写対向ローラ53
の3本のローラに張架され、矢印b方向に回転駆動さ
れ、駆動ローラ51とテンションローラ52によって形
成される水平部が各感光ドラム70Y〜70Kに接触す
るように配置されている。なお、駆動ローラ51に対向
して中間転写ベルト80を清掃するベルトクリーニング
装置33が設けられている。
【0031】各感光ドラム70Y〜70Kに対して中間
転写ベルト80を挟んで1次転写手段としての1次転写
ローラ54Y、54M、54C、54Kが配置され、そ
れぞれ高圧電源48Y、48M、48C、48Kにより
変更可能な1次転写バイアスVy、Vm、Vc、Vkが
印加される。
【0032】上記のように構成された画像形成装置の動
作について、イエローの画像形成部10Yを例に説明す
る。
【0033】感光ドラム70Yは、アルミニウムの円筒
体表面に光半導電層を有し、矢印a方向に回転する過程
で1次帯電ローラ12Yにより、表面を一様にマイナス
帯電された後、レーザ露光器13Yにより画像露光が行
なわれて、感光ドラム70Yの表面に原稿と対応した静
電潜像が形成される。この静電潜像はさらに現像器14
Yによりマイナス帯電したイエロートナーを用いて現像
され、静電潜像と対応したトナー像が感光ドラム70Y
の表面に形成される。そして、感光ドラム70Yの表面
に形成されたトナー像は、1次転写ローラ54Yによっ
て中間転写ベルト80上に転写される(1次転写)。転
写後の感光ドラム70Yは、表面に付着している残留ト
ナーがクリーナ16Yによって除去され、つぎの画像形
成に供される。
【0034】同様にして、他の各画像形成部10M〜1
0Kにおいても、それぞれ所定のタイミングで画像形成
動作を行なわれ、各感光ドラム170M〜170Kと1
次転写ローラ54M、54C、54Kとで構成される各
1次転写部T1でマゼンタ、シアン、ブラック各色のト
ナー像が中間転写ベルト180上に順次転写される。
【0035】フルカラーモードの場合は、中間転写ベル
ト80に対してイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
の順でトナー像が転写され、単色や2〜3色モードの場
合も必要な色のトナー像が上記と同じ順で転写される。
【0036】その後、4色のトナー像は、矢印b方向の
中間転写ベルト80の回動に伴い、2次転写ローラ55
と、接地された2次転写対向ローラ53とで形成される
2次転写部T2に移動され、給紙ローラ20により所定
のタイミングを持って供給された記録材である転写材P
上に一括転写される(2次転写)。2次転写を終えた転
写材Pは定着器40に搬送され、定着器40によって加
圧、加熱され、トナー像が定着される。2次転写を終え
た中間転写ベルト80は、ベルトクリーニング装置33
によってその表面が清掃される。
【0037】本実施例において、感光ドラム70Y〜7
0Kは、直径30.6mmの半導電性のOPCドラムを
用い、帯電ローラ12Y〜12KはDC成分にAC成分
を重ねたバイアスを印加し、どのような環境下において
も感光ドラム70Y〜70Kを約−650Vに一様帯電
するようにした。レーザ露光器13Y〜13Kは、波長
760nmの近赤外レーザダイオードと、感光ドラム7
0Y〜70K上にレーザ光を走査するポリゴンスキャナ
ーとを有し、画像部の電位を−250Vに低下させる。
【0038】また、ブラック現像器14Kは、磁性一成
分トナーを用いたジャンピング現像方式の現像器であ
り、ロール状の固定磁性部材を内包したスリーブ状の現
像剤担持体、すなわち現像スリーブに粒径6μmのトナ
ーを現像スリーブの回転に伴い弾性ブレードでトナー層
の厚みを規制しながら担持させ、現像スリーブに印加し
たDC成分にAC成分を重畳した電圧によって、トナー
を感光ドラム70K上の静電潜像にジャンプさせて反転
現像するものである。
【0039】イエロー現像器14Y、マゼンタ現像器1
4M、シアン現像器14Cは、非磁性一成分トナーを用
いたジャンピング方式の現像器であり、トナーとしての
ワックスを含んだコア/シェル構造の粒径6μmの重合
トナーを塗布ローラによって現像スリーブに塗布し、弾
性ブレードでトナー層厚を規制した後、ブラック現像装
置と同様に感光ドラム70Y、70M、70C上の静電
潜像にジャンプさせて反転現像を行なう。
【0040】1次転写ローラ54Y〜54Kは、直径8
mmの芯金に導電性ウレタンゴムの発泡フォーム層を、
長手方向310mmにわたり直径が16mmとなるよう
に被覆させたものであり、それぞれの芯金部が給電バネ
を介して高圧電源48Y〜48Kに接続されている。ロ
ーラの製品状態における硬度は、AskerCで13
°、また24mm/秒の速度で回転駆動する直径30m
mのアルミシリンダに両端500g荷重で当接し、50
Vを印加した時に得られる実抵抗値は1×106Ωであ
った。
【0041】2次転写ローラ55は、直径8mmの芯金
に導電ゴム層を、長手方向310mmにわたり直径が1
7mmとなるように被覆させたものであり、1次転写ロ
ーラと同一方法による抵抗測定値は1×107Ωであっ
た。2次転写ローラ55も同じく芯金部が給電バネを介
して高圧電源49に接続されている。
【0042】駆動ローラ51、テンションローラ52、
2次転写対向ローラ53は、いずれも、直径32mmの
アルミ製導電ローラであり、同じく芯金部が給電バネを
介して接地されている。
【0043】中間転写ベルト80は、周長115mm、
長手方向長さ、つまり周長方向に対して直交する方向の
長さ310mmの表層と基層の2層構成のベルトであ
る。表層は体積抵抗率が1×1012Ω・cm、厚みが2
0μmであり、滑材を分散させた中抵抗ウレタン樹脂で
形成される。基層は体積抵抗率が1×106Ω・cm、
厚みが1000μmであり、NBR・エピクロルヒドリ
ン混合ゴムを主体とするゴムで形成される。
【0044】上記構成から本実施例の画像形成装置は、
記録材Pとして用いることができる最大サイズはA3サ
イズである。また、本実施例の画像形成装置のプロセス
速度は117[mm/s]である。なお、1次転写バイ
アスVy〜Vkを+300[V]、2次転写バイアスは
+2.3[kV]とすることで普通紙における良好な転
写性を全色にて得ることができる。
【0045】つぎに、本発明の特徴部分に係る1次転写
部について詳細に説明する。
【0046】中間転写ベルト80は、駆動ローラ51、
テンションローラ52、2次転写対向ローラ53の3本
のローラによりテンション6[kgf](=58.8
N)で張架されている。駆動ローラ51、テンションロ
ーラ52の軸間距離は500[mm]であり、各画像形
成ステーションの感光ドラム70Y〜70K、1次転写
ローラ54Y〜54Kで構成される4つの1次転写部T
1はこの間の中間転写ベルト80上に均等間隔で配置さ
れている。1次転写ローラ54Y〜54Kは両端に設け
られたバネ圧500[gf](=4.9N)のバネによ
り持ち上げられ、これからローラ自体の自重150gを
引いた圧力で中間転写ベルト80裏面に当接されてい
る。
【0047】図2に、本画像形成装置のある1つの画像
形成ステーションにおける1次転写ニップ部近傍を模式
的に示す。図中、Wは感光ドラム70と中間転写ベルト
80の接触ニップ幅を示す。Wの長さは以下の方法で測
定することができる。
【0048】通常のプリント動作により、中間転写ベル
ト80上にベタあるいはハーフトーン画像など、均一濃
度のトナー像を描いたところで、プリント動作を停止す
る。そして、中間転写ベルト80を感光ドラム70から
離間した後に、中間転写ベルト80上のトナー像が感光
ドラム70直下の位置にくるように中間転写ベルト80
を逆回転させる。その後、再び中間転写ベルト80を感
光ドラム70と当接し、今度は感光ドラム70のみを数
秒間通常回転させて、静止した中間転写ベルト80上の
ベタ、あるいはハーフトーン画像のトナー像の一部分を
掻き取らせる。この部分の形状は感光ドラム70と中間
転写ベルト80の接触ニップ部の形状をそのまま表し、
その幅を測定することで接触ニップ幅Wを見積ることが
できる。本構成では、接触ニップ幅W=1.0[mm]
という値が得られた。
【0049】このような1次転写部T1の構成におい
て、中間転写ベルト80の良好な走行安定性の下で「色
ずれ」のない良好なフルカラー画像を得ることができ
る。
【0050】ここで、接触ニップ幅Wの「色ずれ」への
影響を調査するため、図3に示すように、各1次転写部
T1で補助部材としてベルト持ち上げローラ90Y、9
0M、90C、90Kを用いた画像形成装置において比
較実験を行なった。
【0051】図4に、図3の画像形成装置のある1つの
画像形成ステーションにおける1次転写部近傍を拡大し
て模式的に示す。
【0052】ベルト持ち上げローラ90は、感光ドラム
70と1次転写ローラ54の各中心を結ぶ垂直線から記
録材移動方向bにおける上流側x[mm]の位置におい
て、中間転写ベルト80裏面をy[mm]だけ感光ドラ
ム70侵入方向に持ち上げる働きをする。本実施例にお
いて用いたベルト持ち上げローラ90は直径8[m
m]、長手方向長さ310[mm]のアルミニウム製ロ
ーラである。なお、駆動ローラ51、テンションローラ
52、2次転写対向ローラ53と同様、ベルト持ち上げ
ローラ90Y〜90Kも、給電バネを介して接地されて
いる。
【0053】このような構成において、ベルト持ち上げ
ローラ90Y〜90Kの設置位置すなわちx、yの量
と、1次転写ローラ54両端のバネ圧を変えることによ
り、接触ニップ幅Wを変化させて実験したところ、0<
W≦1.5[mm]においては、各色間の相対的色ずれ
量が最大でも100μm以内に抑えることができ、良好
なフルカラー画像を得られることが分かった。
【0054】なお、W>1.5[mm]では中間転写ベ
ルト80が接触ニップ内で各感光ドラム70から受ける
抗力および摩擦力が増大するため、走行性が不安定化
し、速度ムラや蛇行を生じ、各色間の相対的色ずれ量が
増大してしまった。
【0055】逆に、0<W≦0.5[mm]ではニップ
幅が狭くなり過ぎるため、長手方向に均一な接触ニップ
を安定に形成することが困難となり、転写性の繰り返し
時のばらつきや長手方向のばらつきが生じてしまった。
しかし、Wの下限値は、各画像形成装置を構成する部品
の製造上の精度、あるいはそれらの部品を用いた装置の
組み立て精度に応じて、装置毎に決定されるものであ
り、上記値に限定されるものではなく、究極的にはW≠
0[mm]であればよい。
【0056】以上、本発明の検討の結果、中間転写ベル
トと感光ドラムの接触ニップ幅Wを0<W≦1.5[m
m]とすることで、中間転写ベルトが接触ニップ内で各
感光ドラムから受ける抗力および摩擦力が低減されるた
め、走行性が安定し、速度ムラや蛇行を生じず、「色ず
れ」のない良好なフルカラー画像が得られるようにな
る。
【0057】なお、上記Wの範囲は、画像形成装置のプ
ロセス速度や接触ニップ幅における当接圧に依存するも
のではない。
【0058】実施例2 つぎに、本発明の第2実施例について説明する。
【0059】本実施例の画像形成装置は、中間転写ベル
ト80の面移動速度が感光ドラム70Y〜70Kの面移
動速度と異なるものとされている以外は、第1実施例と
同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0060】本実施例の構成においては、感光ドラム7
0Y〜70K上のトナー像を中間転写ベルト80上へ転
写する際に、トナー像を拭い取るようなせん断力を作用
させることが可能となるため、転写効率の向上、およ
び、ラインや文字画像の「中抜け」の防止が達成され
る。本実施例では、感光ドラムの周速度に対する中間転
写ベルトの表面移動速度を最大5%まで速くして画像形
成を行なうことで、良好な結果を得た。なお、5%より
大きな速度差では、感光ドラム70Y〜70K上のトナ
ー像が中間転写ベルト80上に大きく伸ばされて転写さ
れるため、エッジ効果によりエッジ部と中央部でトナー
載り量が大きく異なる長方形画像などでは、エッジ部の
トナー像のみが正規に伸ばされ、中央部付近では伸ばさ
れないことによる画像歪みが発生してしまった。つま
り、中間転写ベルトの面移動速度と可能ドラムの面移動
速度との速度差DVは、0<DV≦5%であることが好ま
しい。
【0061】ところで、本構成では、接触ニップ幅Wが
大きい場合、「色ずれ」のみならず、「飛び散り」も悪
化する。第1実施例における比較実験で用いた図3の画
像形成装置における接触ニップ幅Wを2.5[mm]と
したところ、ラインや文字画像の「飛び散り」が発生し
てしまった。これは、接触ニップ内でトナー像に働く中
間転写ベルトと感光ドラムの面移動速度差による摺擦力
が増大し、ラインや文字のトナー像がある画像形成ステ
ーションで中間転写ベルト上に転写される際、あるい
は、すでに中間転写ベルト上に転写されたラインや文字
のトナー像が下流側の画像形成ステーションを通過する
際に、端部トナーが周囲に崩れることによるものであ
る。
【0062】しかしながら、本実施例においても、接触
ニップ幅Wを0<W≦1.5[mm]の範囲内とするこ
とによって、「色ずれ」や「飛び散り」のない良好なフ
ルカラー画像が得られる。
【0063】以上、本発明の詳細な検討の結果、転写効
率を向上、および、ラインや文字画像の「中抜け」を防
止するため、中間転写ベルトの面移動速度を感光ドラム
の面移動速度と異ならせ、感光ドラム上のトナー像を拭
い取るようなせん断力を利用して転写を行なう系におい
ても、中間転写ベルトと感光ドラムの接触ニップ幅Wを
W≦1.5[mm]とすることで、接触ニップ内でトナ
ー像に働く中間転写ベルトと感光ドラムの面移動速度差
による摺擦力を抑制し、ラインや文字のトナー像がある
ステーションで中間転写ベルト上に転写される際、ある
いは、既に、中間転写ベルト上に転写されたラインや文
字のトナー像が下流側のステーションを通過する際に、
端部トナーが崩れにくくなるため、「色ずれ」のみなら
ず、「飛び散り」もない良好なフルカラー画像が得られ
るようになる。
【0064】実施例3 つぎに、本発明の第3実施例について説明する。
【0065】本実施例の画像形成装置は、中間転写ベル
ト80として樹脂製のものを用いている以外は、第1実
施例と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0066】本実施例の中間転写ベルト80は、厚み7
5μm、周長1115mm、長手方向長さ310mmの
単層シームレスの樹脂ベルト形成されている。100
[V]印加時のベルトの体積抵抗率はρv=109[Ω
・cm]である。
【0067】例えば、ポリスチレン、スチレン系樹脂
(クロロポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体
等)、メタクリル酸メチル樹脂、アクリル酸エチル樹
脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、
アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエス
テルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタ
ン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、変性ポリフェニ
レンオキサイド樹脂、ポリイミド樹脂、PES、ナイロ
ン系樹脂などの樹脂製の中間転写ベルト80はヤング率
が高く、伸び縮みしないため、より優れた走行安定性が
得られる。このような中間転写ベルト80を用いた上
で、接触ニップ幅Wを0<W≦1.5[mm]の範囲内
とすることで、連続プリント中においても、各色間の相
対的色ずれ量を抑制し、「色ずれ」のないフルカラー画
像が得られるようになる。
【0068】以上、本発明の詳細な検討の結果、中間転
写ベルトとしてヤング率が高く、伸び縮みしないため、
より優れた走行安定性が得られる。このような中間転写
ベルト80を用いた上で、接触ニップ幅WをW≦1.5
[mm]の範囲内とすることで、連続プリント中におい
ても、各色間の相対的色ずれ量を抑制し、「色ずれ」の
ないフルカラー画像が得られるようになる。
【0069】また、本実施例にて説明した樹脂製の中間
転写ベルト80を第2実施例にて説明した画像形成装置
に適用することにより、「色ずれ」のみならず、「飛び
散り」をも防止することができる。
【0070】なお、上記実施例にて説明した接触ニップ
幅Wの範囲は、常に全画像形成ステーションで満たされ
る必要はなく、必要ないくつかの画像形成ステーション
でのみ実施すればよい。
【0071】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の画像形成装置によれば、中間転写ベルトと像担持体と
の接触ニップ幅Wが、0<W≦1.5[mm]であるこ
とにより、前記中間転写ベルトが接触ニップ内で前記像
担持体から受ける抗力および摩擦力が低減されるため、
走行性が安定し、速度ムラや蛇行が生じず、「色ずれ」
のない高品質画像を得ることができる。
【0072】また、中間転写ベルトと像担持体との接触
ニップ幅Wが、0<W≦1.5[mm]であること、お
よび、前記中間転写ベルトの面移動速度および前記像担
持体の面移動速度が異なることにより、接触ニップ内で
トナー像に働く中間転写ベルトと感光ドラムの面移動速
度差による摺擦力を抑制し、ラインや文字のトナー像が
中間転写ベルトに上に転写される際、あるいは、既に中
間転写ベルト上に転写されたラインや文字のトナー像が
下流側の画像形成ステーションを通過する際に、端部ト
ナーが周囲に崩れることがなくなるため、「色ずれ」の
みならず、「飛び散り」もない良好なフルカラー画像が
得られる。
【0073】さらに、ヤング率が高く、伸び縮みしない
樹脂製の中間転写ベルトを用いるとともに、中間転写ベ
ルトと像担持体との接触ニップ幅Wを、0<W≦1.5
[mm]とすることにより、「色ずれ」のないフルカラ
ー画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る中間転写ベルトを用いたインライ
ン式のフルカラー画像形成装置の一実施例を示す構成図
である。
【図2】図1のフルカラー画像形成装置のある画像形成
ステーションにおける一次転写部近傍を示す拡大図であ
る。
【図3】第1実施例において比較実験を行なうための画
像形成装置を示す構成図である。
【図4】図3の画像形成装置における画像形成ステーシ
ョンの一次転写部近傍を示す拡大図である。
【図5】従来の中間転写ベルトを用いたインライン式の
フルカラー画像形成装置の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
70Y、70M、70C、70K 感光ドラム(像担持
体) 80 中間転写ベルト P 記録材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中間転写ベルトの移動方向に沿って並設
    した複数の像担持体上の各トナー像を、前記中間転写ベ
    ルトに静電的に順次1次転写し、次いで転写された複数
    色のトナー像を前記中間転写ベルトから記録材上に静電
    的に2次転写する画像形成装置において、 前記中間転写ベルトと前記像担持体との接触ニップ幅W
    が、0<W≦1.5[mm]であることを特徴とする画
    像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記中間転写ベルトの面移動速度が前記
    複数の像担持体の面速度と異なることを特徴とする請求
    項1の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記中間転写ベルトは樹脂で構成される
    ことを特徴とする請求項1、または2の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記樹脂は、ポリスチレン,スチレン系
    樹脂、メタクリル酸メチル樹脂、アクリル酸エチル樹
    脂、変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、フェノール樹
    脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポ
    リウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
    ブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン樹脂、
    シリコーン樹脂、フッ素樹脂、変性ポリフェニレンオキ
    サイド樹脂、ポリイミド樹脂、PES、ナイロン系樹脂
    のうちのいずれかであることを特徴とする請求項3の画
    像形成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7292797B2 (en) 2004-03-02 2007-11-06 Seiko Epson Corporation Toner quantity measuring device, method of measuring toner quantity and image forming apparatus
US7610004B2 (en) 2003-06-25 2009-10-27 Ricoh Company, Ltd. Apparatus for detecting amount of toner deposit and controlling density of image, method of forming misalignment correction pattern, and apparatus for detecting and correcting misalignment of image
JP2018141920A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置
JP2018146954A (ja) * 2017-03-06 2018-09-20 キヤノン株式会社 画像形成装置

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