JP2002031272A - 耐火シール保持部材 - Google Patents

耐火シール保持部材

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JP2002031272A
JP2002031272A JP2000214793A JP2000214793A JP2002031272A JP 2002031272 A JP2002031272 A JP 2002031272A JP 2000214793 A JP2000214793 A JP 2000214793A JP 2000214793 A JP2000214793 A JP 2000214793A JP 2002031272 A JP2002031272 A JP 2002031272A
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Koji Kaneda
好司 金田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長尺体の挿通を円滑に行うことができ、長尺
体の挿通作業の手間を軽減し得る耐火シール保持部材を
提供する。 【解決手段】 構造体の壁2あるいは床に長尺体Pを挿
通させ得るよう形成した貫通孔1に取り付け可能であ
り、長尺体Pの挿通が可能な長尺体挿通空間6を中央部
に有し、かつ、貫通孔1に内挿可能な本体部4と、貫通
孔1の開口部の周囲に当接可能な環状の鍔部5とを有し
ており、本体部4および鍔部5に長尺体Pを挿通した状
態で、長尺体Pと貫通孔1の内周面1aとの隙間に配置
するための熱膨張性の耐火シール部材3を本体部4に備
えている耐火シール保持部材であって、本体部4の両端
部のうち鍔部5とは反対側の端部に、耐火シール部材3
の一部を抱持可能な凹溝部9を形成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造体の壁あるい
は床に長尺体を挿通させ得るよう形成した貫通孔に取り
付け可能であり、前記長尺体の挿通が可能な長尺体挿通
空間を中央部に有し、かつ、前記貫通孔に内挿可能な本
体部と、前記貫通孔の開口部の周囲に当接可能な環状の
鍔部とを有しており、前記本体部および前記鍔部に前記
長尺体を挿通した状態で、前記長尺体と前記貫通孔の内
周面との隙間に配置するための熱膨張性の耐火シール部
材を前記本体部に備えている耐火シール保持部材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の耐火シール保持部材とし
ては、例えば図5に示すようなものがあった。即ち、一
般のマンションの壁2等に設けた貫通孔1に略円筒形状
の本体部4を挿入すると共に、当該本体部4の内周側に
耐火シール部材3を保持させるものである。壁2等に対
する耐火シール保持部材の取付けは、前記鍔部5に形成
した鍔部取付孔11にねじ部材12を挿通し、当該ねじ
部材12を壁2等に螺入させて行っていた。
【0003】この耐火シール部材3は、貫通孔1の内周
面1aと、当該貫通孔1に挿通させた各種長尺体P、例
えば、空調用被覆鋼管P1等との間に装着される。当該
装着は前記鍔部5の側から行い、本体部4の端部であっ
て前記鍔部5とは反対側の端部に形成したフランジ部3
0によって耐火シール部材3を受け止め可能に構成して
ある。前記耐火シール部材3は、火災時には熱を受けて
約3〜4倍の容積に膨脹する性質を有する。この機能に
より、火災時に前記空調用被覆鋼管P1が変形したり消
失した場合でも、耐火シール部材3が前記貫通孔1の内
部の隙間を充填して火災の延焼を防止するのである。
【0004】尚、火災時の延焼を防止したり、通常時に
おける貫通孔1の機密性を確保するためには、前記本体
部4に設けた耐火シール部材3のみでは不十分な場合が
ある。よって、従来では、貫通孔1に長尺体Pを挿通し
た後に、前記鍔部5の側から、前記長尺体Pと前記貫通
孔1の内周面1aとの間の隙間に別の耐火シール部材を
充填していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の耐
火シール保持部材を用いる場合には、以下のような問題
があった。
【0006】例えば、長尺体Pとしての前記空調用被覆
鋼管P1を挿通させる場合を想定すると、通常、前記空
調用被覆鋼管P1は銅パイプを用いているため、その剛
性が極めて高い。よって、長尺体挿通空間6に前記空調
用被覆鋼管P1を引き込む際には、前記空調用被覆鋼管
P1は、貫通孔1の内部のうち何れかの箇所に当接する
こととなる。通常は、図5に示すごとく、空調用被覆鋼
管P1は前記本体部4の端部に当接することが多い。つ
まり、従来の場合には、空調用被覆鋼管P1が耐火シー
ル部材3に直に当接することとなっていた。この結果、
前記空調用被覆鋼管P1との摩擦によって、耐火シール
部材3が鍔部5の側に引き出されてしまったり、あるい
は、耐火シール部材3の端部が損傷して、耐火シール部
材3としての機能を損ねてしまう場合があった。また、
前記空調用被覆鋼管P1は、通常、その周囲に断熱被覆
を施してあるが、耐火シール部材3あるいは本体部4に
空調用被覆鋼管P1が当接することによって、前記断熱
被覆が損傷してしまう場合もあった。
【0007】さらに、長尺体Pの挿通を終了したのち
に、貫通孔1と長尺体Pとの間に別の耐火シール部材3
を充填するためには、当該耐火シール保持部材とは別に
後から充填するための耐火シール部材3を用意しなけれ
ばならず、長尺体Pの挿通作業に要する準備作業が煩雑
なものとなっていた。
【0008】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解消し、長尺体の挿通を円滑に行うことができ、長尺体
の挿通作業の手間を軽減し得る耐火シール保持部材を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】〔構成1〕本発明の耐火
シール保持部材は、請求項1に示すごとく、構造体の壁
あるいは床に長尺体を挿通させ得るよう形成した貫通孔
に取り付け可能であり、前記長尺体の挿通が可能な長尺
体挿通空間を中央部に有し、かつ、前記貫通孔に内挿可
能な本体部と、前記貫通孔の開口部の周囲に当接可能な
環状の鍔部とを有しており、前記本体部および前記鍔部
に前記長尺体を挿通した状態で、前記長尺体と前記貫通
孔の内周面との隙間に配置するための熱膨張性の耐火シ
ール部材を前記本体部に備えたものであって、前記本体
部の両端部のうち前記鍔部とは反対側の端部に、前記耐
火シール部材の一部を抱持可能な凹溝部を形成した点に
特徴を有する。 〔作用効果〕本構成のごとく、本体部の両端部のうち鍔
部とは反対側の端部に、前記耐火シール部材の一部を抱
持可能な凹溝部を形成しておけば、当該凹溝部の側から
長尺体を挿通しようとする際に、長尺体の先端部あるい
は外周部が、前記耐火シール部材の端部に干渉すること
がない。よって、耐火シール部材が長尺体の引込みに際
して鍔部の方に抜け出てきたり、耐火シール部材の端部
が欠ける等の不都合が生じるのを有効に防止することが
できる。
【0010】〔構成2〕本発明の耐火シール保持部材
は、請求項2に記載したごとく、前記鍔部に形成した鍔
部取付孔を介して前記鍔部を前記構造体に固定可能と
し、前記鍔部取付孔の周囲に凹部を形成して構成するこ
とができる。 〔作用効果〕本構成のごとく、鍔部取付孔を利用して鍔
部を構造体に固定可能にしておけば、前記鍔部は作業者
の側に向いているから、ねじ部材などの取付を極めて容
易に行うことができる。そして、前記鍔部取付孔の周囲
に凹部を形成してあるから、前記ねじ部材として皿ねじ
を用いる場合には、ねじの頭が鍔部から突出しない。よ
って、当該耐火シール部材の取付後の外観が良好なもの
となる。
【0011】〔構成3〕本発明の耐火シール保持部材
は、請求項3に記載したごとく、前記環状の鍔部の中央
側に蓋体を取り付け可能とし、前記鍔部と前記蓋体との
間にシールリングを装着可能に構成することができる。 〔作用効果〕本構成のごとく、鍔部の中央側に蓋体を取
り付け可能としておけば、長尺体を挿通させない状態に
おいて、前記貫通孔を閉塞することができる。よって、
室内空調時に外気が侵入するのを防止できるなどの利点
を得ることができる。また、鍔部と蓋体との間にシール
リングを装着可能に構成しておけば、貫通孔の機密性を
さらに向上させることができ、建物内の空調効果をより
高めて、外部の埃などが建物内に侵入するのを防止する
という利点を得ることもできる。
【0012】〔構成4〕本発明の耐火シール保持部材
は、請求項4に記載したごとく、前記本体部および前記
鍔部に前記長尺体を挿通していない状態で、前記耐火シ
ール部材の中央側であって前記長尺体挿通空間の内部
に、着脱自在な他の耐火シール部材を装着して構成する
ことができる。 〔作用効果〕本構成のごとく、耐火シール部材の中央側
であって長尺体挿通空間の内部に、着脱自在な他の耐火
シール部材を装着しておけば、前記耐火シール保持部材
を構造体に取り付けるまでの状態、あるいは、前記耐火
シール保持部材を構造体に取り付けた後であって、本体
部および鍔部に前記長尺体を挿通するまでの間は、当該
他の耐火シール部材を、前記貫通孔の栓部材として機能
させることができる。よって、長尺体を挿通しない状態
にあっては、前記他の耐火シール部材は、前記蓋材と共
に貫通孔を閉塞する機能を発揮する。また、その後、貫
通孔に長尺体を挿通する場合には、前記他の耐火シール
部材を本体部から取り外し、当該耐火シール部材を前記
貫通孔と長尺体との隙間に充填すればよい。よって、長
尺体の挿通に際して、充填用の耐火シール部材を準備し
ておく必要がなくなるため、準備作業が簡便なものとな
る。
【0013】
【発明の実施の形態】(概要)本願発明に係る耐火シール
保持部材の一例を図1に示す。一般のマンション・住宅
等の構造体にあっては、通常、各種電気配線や空調用配
管等の長尺体Pを挿通するための貫通孔1をその壁2・
床等に設けてある。本発明に係る耐火シール保持部材
は、これらの構造体であって、特に耐火性を有する構造
体に設けた貫通孔1に取り付けるものである。即ち、前
記貫通孔1に耐火シール部材3を装着しておくことで、
火災時に当該貫通孔1を介して火災が延焼するのを防止
するものである。図1では、前記貫通孔1の内周面に樹
脂製のスリーブ2aを取り付けた例を示している。当該
スリーブ2aは、例えば前記壁2をコンクリートで形成
する際に、貫通孔1を形成すべく予め取り付けたものを
残置したものである。
【0014】本発明の耐火シール保持部材は、前記貫通
孔1に内挿可能な本体部4と、前記貫通孔1の開口部の
周囲に当接可能な環状の鍔部5とを有している。当該耐
火シール保持部材の中央部には、前記長尺体Pを挿通可
能な長尺体挿通空間6を備えている。本発明の耐火シー
ル保持部材は、この長尺体挿通空間6に前記長尺体Pを
挿通した状態で、長尺体Pと貫通孔1の内周面1aとの
隙間に熱膨張性の耐火シール部材3を保持するものであ
る。以下、本実施形態では、例えば鉄筋コンクリート製
の構造物の壁2に貫通孔1を設け、当該貫通孔1に耐火
シール保持部材を装着したのち各種配管を挿通する。本
実施形態では、ここでは、外径の異なる複数の空調用被
覆鋼管P1、および、排水用などに用いるドレン管P
2、各種電気配線用の多芯ケーブルP3等を挿通する例
を示す。尚、前記壁2の両面のうち、前記鍔部5を取り
付けるのと反対の面には、例えば、室内用のボードBを
取り付けた上に、樹脂製等の開口部材Aを取り付けてあ
る。前記ボードBは、例えば、壁2にウレタン製の断熱
材Cを吹き付けた上に、接着材Dを用いて取り付けてあ
る。
【0015】(本体部)前記耐火シール保持部材のうち
前記本体部4は耐火シール部材3を直接に保持する部分
であり、前記貫通孔1の内部に挿入配置される。前記本
体部4は、前記貫通孔1の内周面1aに近接し得るよう
に、略筒形状を呈している。本構成であれば、貫通孔1
の内部で前記本体部4がガタつくのを防止することがで
きる。また、貫通孔1の内周面1aに近接させること
は、それだけ長尺体挿通空間6を広く確保できることに
もなる。
【0016】図1および図2に示すごとく、前記本体部
4の周囲には窓部7を設けてある。当該窓部7は、前記
耐火シール部材3を保持する位置であって、耐火シール
部材3の外周側に設けてある。つまり、当該窓部7を設
けておくことで、耐火シール部材3が熱膨張する際に、
貫通孔1の内周面1aの側に容易に膨張して、前記内周
面1aに直に接当することを可能とするものである。本
実施形態では、窓部7を四つ設けた例を示している。
【0017】前記本体部4の軸心8に沿った前記本体部
4の両端部のうち、前記鍔部5とは反対側の端部には、
前記耐火シール部材3を保持する凹溝部9を形成してあ
る。図1および図2に示すごとく、前記凹溝部9は、そ
の断面形状がコの字形となるように前記本体部4を前記
軸心8の側に折り曲げ、環状に形成してある。図1に示
すごとく、当該凹溝部9の内部に前記耐火シール部材3
の端部を嵌入させる。装着前の耐火シール部材3は平坦
な板状を呈しているため、嵌入に際しては、耐火シール
部材3を湾曲させつつ装着する。本実施形態では、環状
の前記凹溝部9に対して、二つの耐火シール部材3を付
き合わせつつ装着する例を示す。
【0018】尚、前記耐火シール部材3は、無機質充填
剤および膨張剤等を主成分とする耐火物質で構成してあ
る。当該耐火シール部材3は、熱を受けて約3〜4倍の
容積に膨脹する性質を有する。当該耐火シール部材3
は、火災時に前記長尺体Pが変形したり消失した場合で
も前記貫通孔1の内部を充満する機能を有する。耐火シ
ール部材3を装着した後、図2に示すごとく、前記本体
部4に設けた爪部20を折り曲げ、耐火シール部材3の
もう一方の端部に係合させて抜け止めとする。
【0019】(鍔部)当該鍔部5は、本発明に係る耐火
シール保持部材を構造体の壁2等に固定するために用い
るほか、前記貫通孔1の開口部を被覆して壁2の外観を
美しく維持する機能を有する。前記鍔部5は環状に形成
してある。当該鍔部5は、例えば、一枚の鋼板あるいは
ステンレス鋼板などを絞り加工して形成する。鍔部5に
は、本体部4との連結部分10を形成しておき、後に本
体部4と溶接するなどして前記本体部4と一体化する。
【0020】前記耐火シール保持部材は、鍔部5に形成
した鍔部取付孔11にねじ部材12を挿通して構造体に
取り付け可能である。本実施形態では、鍔部取付孔11
を二箇所に設けてある。さらに、外観上の観点から前記
ねじ部材12としては皿ねじを用いている。そのため
に、前記鍔部取付孔11の周囲に凹部13を形成し、前
記皿ねじを取り付けた場合に、前記鍔部5の表面と皿ね
じの頭部とが略面一になるように構成してある。
【0021】前記環状の鍔部5の中央側には蓋体14を
取り付け可能である。当該蓋体14は、形成した貫通孔
1のうち直ちに長尺体Pを挿通しないものについて、前
記貫通孔1を閉塞するための部材である。図2に示すご
とく、当該蓋体14を取り付けるために、前記鍔部5の
最内周側には段落ち部15を形成してある。当該段落ち
部15に対して、平板状の蓋体14を、例えば、ねじ止
めによって固定する。そのために、前記段落ち部15に
は雌ねじ部16を二箇所形成すると共に、蓋体14には
対応した位置に蓋取付孔17を設ける。図2では、丸頭
のねじ部材18を用いる例を示したが、勿論、皿ねじを
用いることもできる。皿ねじを用いる場合には、前記蓋
取付孔17の周辺に座ぐりを形成しておくとよい。
【0022】前記蓋体14は、前記本体部4等と同様
に、例えば、通常の鋼材やステンレス鋼材等を用いて構
成する。このように、金属製の蓋体14、あるいは、そ
の他の難燃性を有する各種材料を用いることによって、
火災時の延焼を防止するものである。
【0023】前記蓋体14を前記段落ち部15に取り付
ける際には、前記段落ち部15にシールリング19を取
り付ける。当該シールリング19は、例えば、各種のゴ
ム材料であるいは各種の樹脂材料で構成する。当該シー
ルリング19は、主に前記貫通孔1の機密性を保持し、
建物内の空調効果を高めると共に、外部の埃などが建物
内に侵入するのを防止する機能を有する。
【0024】尚、本発明に係る耐火シール保持部材は、
前記耐火シール部材3の中央側であって前記長尺体挿通
空間6の内部に他の耐火シール部材3を着脱自在に装着
してある。以後、当該他の耐火シール部材3を第2耐火
シール部材3bと称し、前記凹溝部9に取り付けた耐火
シール部材3を第1耐火シール部材3aと称する。前記
第2耐火シール部材3bは、前記耐火シール保持部材を
構造体に取り付けるまでの状態、あるいは、前記耐火シ
ール保持部材を構造体に取り付けた後であっても、本体
部4と鍔部5とに前記長尺体Pを挿通するまでの間は、
前記耐火シール保持部材に取り付けておく。即ち、耐火
シール保持部材に長尺体Pを挿通するまでの間、前記第
2耐火シール部材3bは前記貫通孔1の栓部材として機
能する。第2耐火シール部材3bは第1耐火シール部材
3aと同様の材料で構成することができる。
【0025】(長尺体の挿通)図4には、例えば、前記
凹溝部9の側から鍔部5の側に長尺体Pを挿通する過程
を示している。当該長尺体Pは、前述のごとく、例えば
空調用被覆鋼管P1であり、当該空調用被覆鋼管P1は
高い剛性を有する。前記空調用被覆鋼管P1が長尺体挿
通空間6を通過する際には、前記凹溝部9の外周面のう
ち、本体部4の軸芯側に位置する角部9aに長尺体Pが
当接する。しかし、当該角部9aは、前述のごとく板材
に曲げ加工等を施した部分であるから、前記空調用被覆
鋼管P1は比較的滑らかに当該角部9aに対して摺動す
る。よって、第1耐火シール部材3aは適切に保護さ
れ、第1耐火シール部材3aが不用意に移動したり、第
1耐火シール部材3aの内側角部が損傷したりする不都
合の発生を防止することができる。このように、空調用
被覆鋼管P1の引き込みが滑らかに行えることで、空調
用被覆鋼管P1の被覆が損傷する事態も防止することが
できる。
【0026】一方、前記空調用被覆鋼管P1を前記鍔部
5の側から前記凹溝部9の側に引き込む際には、前記空
調用被覆鋼管P1は、前記段落ち部15の内周部に当接
したり、第1耐火シール部材3aに直に当接したりす
る。しかし、特に、第1耐火シール部材3aに当接する
場合であっても、当該第1耐火シール部材3aが前記凹
溝部9の側に押される場合には、当該第1耐火シール部
材3aの端部が前記凹溝部9から飛び出すことは希であ
るから、この場合にも前記空調用被覆鋼管P1の挿通を
円滑に行うことができる。また、前記空調用被覆鋼管P
1が前記段落ち部15のうち前記軸芯8の側に向く角部
15aに当接する場合にも、当該角部15aは曲げ加工
されているため、やはり、前記空調用被覆鋼管P1が耐
火シール保持部材に引っ掛かる不都合はそれ程生じな
い。このように、本構成の耐火シール保持部材は、前記
空調用被覆鋼管P1等の長尺体Pを何れの方向から挿通
させる場合でも円滑な挿通作業を行うことができる。
【0027】(効果)本構成のごとく、本体部の両端部
のうち鍔部とは反対側の端部に、前記耐火シール部材の
一部を抱持可能な凹溝部を形成しておけば、当該凹溝部
の側から長尺体を挿通しようとする際に、長尺体の先端
部あるいは外周部が、前記耐火シール部材の端部に干渉
することがない。よって、耐火シール部材が長尺体の引
込みに際して鍔部の方に抜け出てきたり、耐火シール部
材の端部が欠ける等の不都合が生じるのを有効に防止す
ることができる。
【0028】〔別実施形態〕 〈1〉 本発明に係る耐火シール保持部材は、上記実施
形態で示したごとく、壁2に取り付けるものに限定され
るものではなく、構造体の床部や天井に取り付けるもの
であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る耐火シール保持部材の使用状態を
示す説明図
【図2】本発明に係る耐火シール保持部材を示す分解斜
視図
【図3】本発明に係る耐火シール保持部材の他の使用状
態を示す説明図
【図4】長尺体の挿通態様を示す説明図
【図5】従来の耐火シール保持部材を示す説明図
【符号の説明】
1 貫通孔 1a 貫通孔の内周面 2 壁 3 耐火シール部材 4 本体部 5 鍔部 6 長尺体挿通空間 9 凹溝部 11 鍔部取付孔 13 座ぐり 14 蓋体 19 シールリング P 長尺体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造体の壁あるいは床に長尺体を挿通さ
    せ得るよう形成した貫通孔に取り付け可能であり、 前記長尺体の挿通が可能な長尺体挿通空間を中央部に有
    し、かつ、前記貫通孔に内挿可能な本体部と、 前記貫通孔の開口部の周囲に当接可能な環状の鍔部とを
    有しており、 前記本体部および前記鍔部に前記長尺体を挿通した状態
    で、前記長尺体と前記貫通孔の内周面との隙間に配置す
    るための熱膨張性の耐火シール部材を前記本体部に備え
    ている耐火シール保持部材であって、 前記本体部の両端部のうち前記鍔部とは反対側の端部
    に、前記耐火シール部材の一部を抱持可能な凹溝部を形
    成してある耐火シール保持部材。
  2. 【請求項2】 前記鍔部に形成した鍔部取付孔を介して
    前記鍔部を前記構造体に固定可能であり、前記鍔部取付
    孔の周囲に凹部を形成してある請求項1に記載の耐火シ
    ール保持部材。
  3. 【請求項3】 前記環状の鍔部の中央側に蓋体を取り付
    け可能であり、前記鍔部と前記蓋体との間にシールリン
    グを装着可能に構成してある請求項1または2に記載の
    耐火シール保持部材。
  4. 【請求項4】 前記本体部および前記鍔部に前記長尺体
    を未挿通の状態では、前記耐火シール部材の中央側であ
    って前記長尺体挿通空間の内部に他の耐火シール部材を
    着脱自在に装着してある請求項1から3の何れかに記載
    の耐火シール保持部材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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