JP2002030402A - 耐黒変性ミニマイズドスパングル溶融亜鉛めっき鋼板並びに処理液およびその使用法 - Google Patents

耐黒変性ミニマイズドスパングル溶融亜鉛めっき鋼板並びに処理液およびその使用法

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JP2002030402A JP2000207759A JP2000207759A JP2002030402A JP 2002030402 A JP2002030402 A JP 2002030402A JP 2000207759 A JP2000207759 A JP 2000207759A JP 2000207759 A JP2000207759 A JP 2000207759A JP 2002030402 A JP2002030402 A JP 2002030402A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミニマイズドスパングル溶融亜鉛めっき鋼板
の倉庫保管中に生じる黒変化現象を大幅に抑制する。 【解決手段】 (0004)面強度比が25以上、好ましくは40
以上である耐黒変性ミニマイズドスパングル溶融亜鉛め
っき鋼板。ただし、(0004)面強度比は、めっき面につい
てディフラクトメーター法によるX線回折(Cu管球使
用,管電流40mA,管電圧150kV)を行い、Znの(0004)面
強度(cps),Znの(1 0 -1 0)面強度(cps),Znの(1 0 -1
1)面強度(cps),Znの(1 0 -1 2)面強度(cps)を求め、次
式、(0004)面強度比=(0004)面強度×100/{(1 0 -1
0)面強度+(1 0 -1 1)面強度+(1 0 -12)面強度+(000
4)面強度}、により算出する。ミニマイズド処理液とし
ては、塩化アンモニウム:2〜50g/L、およびリン酸水素
二ナトリウム:2〜50g/Lを溶解させた水溶液であって、
特にpHが6〜7に調整されたものが適する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミニマイズドスパ
ングル溶融亜鉛めっき鋼板並びにミニマイズド処理液お
よびその使用法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶融亜鉛めっき鋼板の表面にはスパング
ルと呼ばれる凝固模様が発生する。大きなスパングルを
有する亜鉛めっき鋼板は用途によっては意匠性を有する
ものであるが、これを塗装原板として使用した場合に
は、塗装後もスパングルが浮き上がり外観を損ねるとい
う欠点がある。また、裸で使用する場合にも一部の用途
を除き一般的には大きなスパングル模様は嫌われる傾向
にある。この問題を解決するために、従来からスパング
ルを微細化させたいわゆるミニマイズドスパングル溶融
亜鉛めっき鋼板が製造されている。
【0003】スパングルの微細化には種々の方法が提案
されている。例えば特開昭50−92831号公報,特開平7−
18399号公報にはスパングル微細化効果を有するリン酸
二水素ナトリウム等の薬剤を溶かした水溶液ミストを噴
霧する方法が、特開昭61−15956号公報,特開昭63−157
849号公報には金属粉末や酸化物粉末を噴霧する方法
が、特開昭50−116331号公報には水を高圧で吹き付ける
方法が開示されている。これらのうち一部は現在も実施
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの技術により、
ミニマイズドスパングル鋼板が溶融亜鉛めっき鋼板の主
流となっている。しかし、このミニマイズドスパングル
鋼板は、コイル保管時などの比較的マイルドな環境にお
いて、めっき層表面が不均一に腐食し、外観上部分的に
黒く変色することがあり、品質上問題となることがあ
る。これは、スパングルの結晶方位の違いに起因して、
めっき層表面の化学的活性度およびスキンパス加工時に
受ける歪み量に差が生じ、個々のスパングルで腐食速度
が異なってくるためだと考えられる。
【0005】このようなめっき層表面が部分的に黒く変
色する現象(本明細書では単に「黒変化」ということが
ある)を抑止するには、表面露呈部分が化学的に安定
で、かつスキンパスに対して変形抵抗の大きい結晶配向
のスパングルを多く形成させればよいと考えられる。し
かしながら、従来の技術はスパングルの微細化に主眼を
置いたものが多く、黒変化を抑止しうる理想的なスパン
グルの配向を実現した鋼板は未だ知られていない。も
し、めっき層の凝固過程で理想的配向のスパングルの晶
出を促すようなミニマイズド処理液が開発されれば、黒
変化の問題は一挙に解消するであろう。
【0006】本発明は、黒変化を抑止しうる理想的なス
パングルの結晶配向を明らかにし、そのようなめっき層
の集合組織をもつミニマイズドスパングル鋼板を提供す
ることを目的とする。また、そのようなスパングルを晶
出させうるミニマイズド処理液およびその使用方法を提
供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者らは、集合組織的
観点からめっき層のスパングル配向について種々検討を
重ねた。その結果、黒変化の抑止に最も効果的な配向の
スパングルは、亜鉛結晶の(0001)面が素地鋼板の表面に
平行になっているスパングル(以下「底面スパングル」
という)であることを見出した。また、底面スパングル
主体の配向は、水の沸点より高く溶融亜鉛めっき層の温
度よりも低い温度域で吸熱反応を生じるような物質が未
凝固のめっき層表面に形成されるように成分調整された
ミニマイズド処理液を用いることによって実現できるこ
とを明らかにした。本発明は、このような知見に基づい
て完成したものである。
【0008】すなわち、前記目的は、(0004)面強度比が
25以上、好ましくは40以上である耐黒変性ミニマイズド
スパングル溶融亜鉛めっき鋼板によって達成される。こ
こで、(0004)面強度比は、めっき面についてディフラク
トメーター法によるX線回折(Cu管球使用,管電流40m
A,管電圧150kV)を行い、Znの(0004)面強度(cps),Zn
の(1 0 -1 0)面強度(cps),Znの(1 0 -1 1)面強度(cp
s),Znの(1 0 -12)面強度(cps)を求め、下記(1)式によ
り算出する。 (0004)面強度比=(0004)面強度×100/{(1 0 -1 0)面強度+(1 0 -1 1)面強 度+(1 0 -1 2)面強度+(0004)面強度}・・・(1)
【0009】また、上記ミニマイズドスパングル溶融亜
鉛めっき鋼板において、平均スパングル粒径が0.05〜1.
2mmであるものを提供する。個々のスパングルは1つの
結晶核から成長した同一結晶方位を持つ1つの結晶粒か
らなる。平均スパングル粒径は、めっき層表面の顕微鏡
観察像において測定した個々のスパングル粒径の平均値
をいい、個々のスパングル粒径は、スパングル1次デン
ドライトアームの長さとする。
【0010】また本発明では、100℃から500℃までの昇
温過程で吸熱反応が生じる物質(塩)を構成するカチオ
ンおよびアニオンを含有し、かつ、カチオン種としてナ
トリウムイオンを、アニオン種としてリン酸イオンを含
有する水溶液からなるミニマイズド処理液を提供する。
吸熱反応としては、物質の昇華や分解等が挙げられる。
【0011】吸熱反応を生じる好ましい物質として塩化
アンモニウムが挙げられ、カチオン種としてナトリウム
イオンを、アニオン種としてリン酸イオンを含有する好
ましい物質としてリン酸水素二ナトリウムが挙げられ
る。そこで、これら2種の物質を使用したミニマイズド
処理液として以下のものを提供する。すなわち、塩化ア
ンモニウム:2g/L(リットル)以上、およびリン酸水素
二ナトリウム:2g/L以上を溶解させた水溶液からなるミ
ニマイズド処理液を提供する。また、特に好ましいもの
として、塩化アンモニウム:2〜50g/L、およびリン酸水
素二ナトリウム:2〜50g/Lを溶解させた水溶液からなる
ミニマイズド処理液を提供する。
【0012】また、これらの処理液において、水溶液の
pHが6〜7に調整されたものを提供する。また特に、塩酸
を添加してpH調製されたものを提供する。
【0013】以上のミニマイズド処理液は、基本的に、
溶融亜鉛めっき浴から引き出された鋼板に付着した未凝
固状態にある溶融亜鉛めっき層表面に噴霧して使用され
るものであるが、本発明では特に、処理液をミストにし
て、未凝固の状態にある溶融亜鉛めっき層表面に1m2
たり10〜100gの割合で噴霧するミニマイズド処理液の使
用法を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】発明者らは前述のように、めっき
層表面に底面スパングル主体の集合組織を形成させたと
き、黒変化の抑止に最も効果的であることを突き止め
た。しかし、そのような望ましい「底面スパングル主体
の結晶配向」の程度を、黒変化抑止効果との関係で定量
的に把握することは必ずしも容易ではなかった。
【0015】鋭意研究の結果、黒変化した外観上の色調
は、例えばJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度;Gs
(60゜)によって比較的良好に定量化できることがわかっ
た。そこで、一定条件の耐食性試験の前後におけるGs(6
0゜)値の変化の割合を「光沢保持率」とし、これを黒変
化抑止効果の指標として用いることとした。具体的に
は、耐食性試験前のGs(60゜)値を測定してこれをGs(60゜)
0とし、その後、めっき鋼板試料の表面を透明なマスキ
ングテープでシールし、70℃,相対湿度95%雰囲気下で
96時間保持する耐食性試験にかけ、マスキングテープを
はがした後、耐食性試験後のGs(60゜)値を測定してこれ
をGs(60゜)1とし、次式、 光沢保持率(%)=Gs(60゜)1×100/Gs(60゜)0 によって求まる光沢保持率を黒変化抑止効果の指標とし
て用いる。数多くの実験例について視覚による評価と対
比して検討したところ、この光沢保持率が40%以上のと
き、その亜鉛めっき鋼板は明らかに改善された良好な耐
黒変性を有するものと判定できる。特に、光沢保持率が
60%以上のとき、その亜鉛めっき鋼板は非常に優れた耐
黒変性を有すると判定できる。
【0016】「底面スパングル主体の結晶配向」の程度
は、下記(a)で定義する(0004)面強度比によって評価し
たとき、光沢保持率と相関関係を持つことがわかった。
(a) めっき面についてディフラクトメーター法によるX
線回折(Cu管球使用,管電流40mA,管電圧150kV)を行
い、Znの(0004)面強度(cps),Znの(1 0 -1 0)面強度(cp
s),Znの(1 0 -1 1)面強度(cps),Znの(1 0 -1 2)面強
度(cps)を求め、下記(1)式により算出される値を(0004)
面強度比とする。 (0004)面強度比=(0004)面強度×100/{(1 0 -1 0)面強度+(1 0 -1 1)面強 度+(1 0 -1 2)面強度+(0004)面強度}・・・(1) この(0004)面強度比が25以上のとき、光沢保持率40%以
上の良好な耐黒変性が発現され、特に(0004)面強度比が
40以上のとき、光沢保持率60%以上の非常に良好な耐黒
変性が発現されることがわかった。
【0017】また、塗装鋼板に使用するミニマイズドス
パングル溶融亜鉛めっき鋼板では、スパングルの平均粒
径を1.2mm以下にしたとき、スキンパスにより塗装後の
「浮き上がり模様」をほとんど目立たなくすることがで
きる。特に平均粒径1.0mm以下としたときは、スキンパ
スによりスパングルの凹凸をほぼ完全に消去できるの
で、非常に良好であると判定される。ただし、スパング
ル平均粒径が0.05mm未満になると結晶粒界が増加するた
めに光沢度が低下し好ましくない。このため、スパング
ルの平均粒径は0.05〜1.2mmの範囲とすることが望まし
く、特に0.05〜1.0mmとすることが一層好ましい。な
お、スパングル平均粒径が1.2mmを超えるものであって
も、上記(0004)面強度比が25以上であれば、めっき後の
コイル保管時において高い耐黒変性が発揮され、(0004)
面強度比が25未満の従来品と比べ、顕著な品質改善効果
が認められる。したがってミニマイズド処理された鋼板
のうちスパングル平均粒径が1.2mmを超えるものでも、
本発明の対象となりうる。
【0018】発明者らは、スパングルの配向性を支配す
る要因について種々検討した結果、未凝固状態の亜鉛め
っき層に外部から大きな抜熱があるとき、底面スパング
ル主体の配向が得られることを知見した。その抜熱の程
度は、水の顕熱および気化潜熱による吸熱量を遥かに超
えた大きなものでなくてはならない。実験の結果、液体
を噴霧する方法によって外部からこのような大きな抜熱
をもたらすには、水の沸点より高くめっき層の温度より
低い温度域(概ね100〜500℃の範囲)で吸熱反応を生じ
るような物質が未凝固のめっき層表面で生成されるよ
う、溶質の配合組成を調整した水溶液を噴霧する手法が
有効であることを知った。また、水溶液として噴霧する
うえで、その物質は塩であることが望ましい。
【0019】そのような吸熱性の物質として、例えば塩
化アンモニウムが非常に有効である。塩化アンモニウム
は338℃付近から昇華が始まり、500℃までに約1.96kJ/g
もの吸熱を生じる。外部からこのような大きな抜熱があ
るとき、めっき層表面付近においては、素地鋼板の厚み
方向からの抜熱の影響をあまり受けずに、凝固核周囲か
らほぼ均等に凝固核に向かって熱の流れが形成されると
考えられる。このため亜鉛のデンドライトは表面の凝固
核からその周囲に向かってほぼ均等に成長する。その
際、亜鉛の結晶の優先成長方向は<1 0 -1 0>方向であ
るから、これに属する等価な優先成長方向のそれぞれが
凝固核からその周囲に向かってほぼ均等な位置関係にな
るようにデンドライトが成長することとなる。その結
果、(0001)面が鋼板表面に平行になるようなスパングル
が形成されるものと考えられる。なお、従来の液体噴霧
による方法では外部からの著しい抜熱がないので、表面
付近でも素地鋼板の厚み方向からの抜熱の影響を受け易
くなっていると考えられ、そのために表面の凝固核近傍
の熱流は必ずしも凝固核に向かって一様にはならず、し
たがって底面スパングル主体の配向は得られないものと
推察される。
【0020】他の吸熱性の物質として、リン酸二水素ア
ンモニウムを挙げることができる。この物質は500℃ま
でに約0.50kJ/gの吸熱を生じ、底面スパングルの形成に
寄与する。
【0021】スパングルの微細化については、吸熱の大
小ではなく、水溶液を噴霧した場合にめっき層表面に残
る物質が関与する考えられる。このような物質として、
リン酸ナトリウムが挙げられる。例えばリン酸水素二ナ
トリウムの場合、めっき層の表面でピロリン酸ナトリウ
ムに変化すると考えられる。このピロリン酸ナトリウム
自体、またはピロリン酸ナトリウムとめっき成分の亜鉛
もしくはアルミニウムとの反応生成物が亜鉛の凝固核と
なって、スパングルの微細化に有効に作用するものと推
測される。
【0022】このように、底面スパングル主体の配向と
スパングル微細化を同時に達成するためには、塩化アン
モニウムやリン酸二水素アンモニウムのようにめっき層
が凝固して冷却される温度域で吸熱反応を生じる物質
と、リン酸ナトリウムのように凝固核になる物質の双方
が、未凝固状態のめっき層表面に存在することが非常に
重要となる。そのためには、高温のめっき層表面に向け
て液体を噴霧したときに、これらの作用を呈する物質が
めっき層表面上に形成されるよう、当該液体の組成を工
夫する必要がある。
【0023】そのような液体として、次のおよびの
要件を同時に満たす水溶液を採用することができる。 100℃から500℃までの昇温過程で吸熱反応が生じる物
質(塩)を構成するカチオンおよびアニオンを含有する
こと。 カチオン種としてナトリウムイオンを、アニオン種と
してリン酸イオンを含有すること。 ここで、の要件は、底面スパングル主体の配向を実現
するための条件を規定したものである。吸熱反応を生じ
る物質(塩)が、例えば上述の塩化アンモニウムの場
合、それを構成するカチオンはアンモニウムイオン、ア
ニオンは塩化物イオンである。また、リン酸二水素アン
モニウムの場合、カチオンはアンモニウムイオン、アニ
オンはリン酸イオンとなる。もちろん、複数の吸熱物質
が生じるようなイオン構成となっていてもよい。の要
件は、スパングルの微細化をもたらすリン酸ナトリウム
が生成する条件を規定したものである。前記の規定に
よるイオン構成にナトリウムイオンまたはリン酸イオン
が含まれていても差し支えない。
【0024】カチオン種としてナトリウムイオンおよび
アンモニウムイオン、アニオン種として塩化物イオンお
よびリン酸イオンの4種類のイオンを含む水溶液を未凝
固状態のめっき層に噴霧すると、めっき層上で、塩化ア
ンモニウム,リン酸アンモニウム(第一塩〜第三塩),
リン酸ナトリウム(第一塩〜第三塩),および塩化ナト
リウムが形成されると考えられる。これらの中で、塩化
アンモニウムと、リン酸アンモニウム(例えばリン酸二
水素アンモニウム)は、吸熱反応を生じて底面スパング
ルの形成に寄与する。このことは前述のとおりである
が、発明者らはこれらの試薬をそれぞれ単独で溶解させ
た水溶液を用いて、その底面スパングル配向作用を確認
している。また、リン酸ナトリウムは前述のようにスパ
ングルの微細化に寄与するが、このことはリン酸水素二
ナトリウムを単独で溶解させた水溶液を用いて確認して
いる。なお、塩化ナトリウムには、これらいずれの作用
に関しても特段の寄与は認められなかった。
【0025】これらのイオンを含有する水溶液の好適な
例として、塩化アンモニウムおよびリン酸水素二ナトリ
ウムを溶解させた水溶液を挙げることができる。この水
溶液中には前記4種類のイオンが存在し、これを未凝固
状態のめっき層に噴霧したとき、めっき層表面には塩化
アンモニウム,リン酸アンモニウム,リン酸ナトリウム
および塩化ナトリウムの各物質が形成される。このうち
塩化アンモニウムとリン酸アンモニウムは吸熱反応を生
じて底面スパングルの形成に寄与し、リン酸ナトリウム
は凝固核となってスパングルの微細化に寄与する。
【0026】実験の結果、塩化アンモニウムを2g/L以
上、かつ、リン酸水素二ナトリウムを2g/L以上の濃度で
溶解させた水溶液を用いたとき、底面スパングルの配向
と微細化の効果はほぼ最大限発揮されることがわかっ
た。これらの物質の濃度の上限は溶解度によって必然的
に制限されるが、あまり高濃度にしても効果が飽和する
だけでメリットはないため、塩化アンモニウムは50g/L
以下、リン酸水素二ナトリウムは50g/L以下の濃度とす
ることが好ましい。
【0027】さらに、ナトリウムイオン,アンモニウム
イオン,塩化物イオンおよびリン酸イオンを含有する水
溶液を使用するに際しては、水溶液のpHを6〜7の範囲に
調整することが好ましい。このようなイオンを含む水溶
液においてpHが7を超えると、アンモニアの発生が徐々
に増加する傾向がある。一方、pHが6未満になると、当
該水溶液が接触する金属製貯蔵タンクや配管に腐食が生
じやすくなる。噴霧ノズル近傍でこの腐食が生じた場
合、水素ガスの発生により局部的にpHが上昇し、水溶液
中のカルシウムにより不溶性のリン酸カルシウムが生成
し、ノズル閉鎖を引き起こす恐れがある。このような理
由で水溶液のpHは6〜7の範囲とするのがよい。pHの調整
には、塩酸など、一般的な無機酸を使用すればよい。
【0028】以上のような水溶液を未凝固状態の溶融亜
鉛めっき層表面に噴霧するにあたっては、噴霧量を、鋼
板1m2あたり10〜100gとなるようにコントロールするこ
とが望ましい。噴霧は、鋼板の片面だけに施してもよい
し、両面に施してもよい。
【0029】なお、溶融亜鉛めっき浴中にスパングル成
長効果を有するSbが添加されている場合、スパングルの
微細化と底面スパングル主体の結晶配向を両立させるこ
とは一層困難となる。具体的には、約0.003質量%以上
のSb濃度からこの困難が生じる。しかし、噴霧液として
上述の水溶液を用いることによって、Sb濃度が0.003質
量%以上の場合でも十分な微細化効果と底面スパングル
主体の結晶配向を得ることができる。
【0030】
【実施例】〔実施例1〕極低炭素Ti添加鋼の鋼板(板厚
0.8mm)をZn−0.20質量%Al−0.002質量%Sb組成の溶融
亜鉛めっき浴(浴温450℃)に浸漬して引き上げた後の
未凝固状態にあるめっき層に、表1に記載した組成から
なる水溶液を鋼板1m2あたり50gとなるように噴霧した。
めっき付着量は60g/m2で一定とした。噴霧液の調製は、
塩化アンモニウムおよびリン酸水素二ナトリウムの試薬
を水に溶解させることによって行った。なお、ここでは
水溶液のpHのコントロールは行っていないが、測定の結
果、いずれの水溶液もpH:5〜9の範囲であった。
【0031】得られた溶融亜鉛めっき鋼板について、X
線回折試験,平均スパングル粒径の測定,耐黒変性試験
を行った。
【0032】X線回折試験は、めっき面について、Cu管
球を使用したディフラクトメーター法により、管電流40
mA,管電圧150kVの条件で行った。回折パターンからZn
の(0004)面強度(cps),Znの(1 0 -1 0)面強度(cps),Zn
の(1 0 -1 1)面強度(cps),Znの(1 0 -1 2)面強度(cps)
を求め、下記(1)式により(0004)面強度比を算出した。 (0004)面強度比=(0004)面強度×100/{(1 0 -1 0)面強度+(1 0 -1 1)面強 度+(1 0 -1 2)面強度+(0004)面強度}・・・(1) 平均スパングル粒径の測定は、めっき層表面の光学顕微
鏡観察によって行った。具体的には、めっき層表面の拡
大写真(37.5倍)を複数枚撮影し、10個のスパングル粒
径を測定して平均した。スパングル粒径は個々のスパン
グル1次デンドライトアームの長さとした。耐黒変性試
験は、めっき鋼板の表面を透明なマスキングテープ(日
東電工(株)製、品番:No−31B)でシールした試料につ
いて、70℃,相対湿度95%雰囲気下で96時間保持する耐
食性試験を実施し、次式、 光沢保持率(%)=Gs(60゜)1×100/Gs(60゜)0 によって求まる光沢保持率で耐黒変性を評価した。ここ
で、Gs(60゜)0およびGs(60゜)1は、それぞれ耐食性試験前
および耐食性試験後のGs(60゜)の測定値である。これら
の結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】100℃から500℃までの昇温過程で吸熱反応
を生じる塩化アンモニウムを溶解させた水溶液を噴霧し
たa-1〜a-20,a-23,a-24では、(0004)面強度比が25以
上と高く、底面スパングル主体のスパングル配向を有す
るめっき層であった。これらは、光沢保持率が40以上
と、良好な耐黒変性を有していた。特に、塩化アンモニ
ウム濃度を2g/L以上としたものでは(0004)面強度比が40
以上と、底面スパングルの配向性は特に高くなり、それ
に対応して光沢保持率も60以上となり、非常に優れた耐
黒変性を示した。
【0035】また、リン酸水素二ナトリウムを溶解させ
た水溶液を噴霧したa-1〜a-22では、平均スパングル粒
径1.2mm以下の微細なスパングルのものが得られた。特
に、リン酸水素二ナトリウムを2g/L以上としたものでは
平均スパングル粒径1.0mm以下の非常に微細なものが得
られた。
【0036】〔実施例2〕Zn−0.18質量%Al−0.02質量
%Sb組成の亜鉛めっき浴を用いた以外、実施例1と同じ
条件・方法で実験を行った。結果を表2に示す。なお、
水溶液のpHは5〜9の範囲であった。
【0037】
【表2】
【0038】実施例1に比べてめっき浴のSb含有量が多
いため、全体的にスパングル粒径は大きくなっている。
しかし、リン酸水素二ナトリウム濃度が2.0g/L以上のも
のでは1.2mm以下のスパングル粒径が得られており、顕
著な微細化効果が認められた。また、耐黒変性について
も優れた効果が認められた。
【0039】〔実施例3〕ここでは、噴霧する水溶液の
pHを塩酸にてすべて6.8にコントロールした以外、実施
例2の表2のb-1〜b-16と同じ条件・方法で実験を行っ
た。結果を表3に示す。
【0040】
【表3】
【0041】表3の結果を表2のb-1〜b-16と比較する
と、塩酸を使用したpHのコントロールによって耐黒変性
およびスパングル粒径は影響を受けないことが確認され
た。
【0042】水溶液からのアンモニアガスの発生量につ
いても調査した。測定対象の水溶液を1リットルのビー
カーに入れ常温で10分間静置し、この水溶液の液表面上
10mmの位置で検知管にてアンモニアガス濃度を測定し
た。その結果、pHを6.8にコントロールした実施例3の
水溶液では、pHをコントロールしなかったことによりpH
が7を超えた実施例2のものよりアンモニアガスの発生
量が大幅に減少しており、pHコントロールによる効果が
確認された。その一例を示すと、表2のb-10の水溶液
(pH:7.5)では6〜8ppmのアンモニアが検出されたが、
表3のNo.c-10の水溶液(pH:6.8)では2ppm未満まで発
生量が減少していた。
【0043】
【発明の効果】本発明では、安定した耐黒変性を有する
ミニマイズドスパングル溶融亜鉛めっき鋼板めっき面の
集合組織を特定するとともに、その集合組織を得るため
のミニマイズド処理液を明らかにした。そのミニマイズ
ド処理液の使用方法は基本的に従来のミニマイズド処理
液に変えて未凝固のめっき面に噴霧するというものであ
るから、めっき鋼板の製造現場において実施化が容易で
ある。したがって本発明は、めっき後出荷前のコイルの
保管管理を容易にするとともに、市場におけるミニマイ
ズドスパングル溶融亜鉛めっき鋼板の品質レベル向上に
寄与するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 敦司 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社技術研究所内 Fターム(参考) 4K027 AA02 AA22 AB01 AB42 AC62 AC66 AE25

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (0004)面強度比が25以上である耐黒変性
    ミニマイズドスパングル溶融亜鉛めっき鋼板。ただし、
    (0004)面強度比は、めっき面についてディフラクトメー
    ター法によるX線回折(Cu管球使用,管電流40mA,管電
    圧150kV)を行い、Znの(0004)面強度(cps),Znの(1 0 -
    1 0)面強度(cps),Znの(1 0 -1 1)面強度(cps),Znの(1
    0 -12)面強度(cps)を求め、下記(1)式により算出す
    る。 (0004)面強度比=(0004)面強度×100/{(1 0 -1 0)面強度+(1 0 -1 1)面強 度+(1 0 -1 2)面強度+(0004)面強度}・・・(1)
  2. 【請求項2】 (0004)面強度比が40以上である耐黒変性
    ミニマイズドスパングル溶融亜鉛めっき鋼板。ただし、
    (0004)面強度比は、めっき面についてディフラクトメー
    ター法によるX線回折(Cu管球使用,管電流40mA,管電
    圧150kV)を行い、Znの(0004)面強度(cps),Znの(1 0 -
    1 0)面強度(cps),Znの(1 0 -1 1)面強度(cps),Znの(1
    0 -12)面強度(cps)を求め、下記(1)式により算出す
    る。 (0004)面強度比=(0004)面強度×100/{(1 0 -1 0)面強度+(1 0 -1 1)面強 度+(1 0 -1 2)面強度+(0004)面強度}・・・(1)
  3. 【請求項3】 平均スパングル粒径が0.05〜1.2mmであ
    る請求項1または2に記載の溶融亜鉛めっき鋼板。
  4. 【請求項4】 100℃から500℃までの昇温過程で吸熱反
    応が生じる物質(塩)を構成するカチオンおよびアニオ
    ンを含有し、かつ、カチオン種としてナトリウムイオン
    を、アニオン種としてリン酸イオンを含有する水溶液か
    らなるミニマイズド処理液。
  5. 【請求項5】 塩化アンモニウム:2g/L以上、およびリ
    ン酸水素二ナトリウム:2g/L以上を溶解させた水溶液か
    らなるミニマイズド処理液。
  6. 【請求項6】 塩化アンモニウム:2〜50g/L、およびリ
    ン酸水素二ナトリウム:2〜50g/Lを溶解させた水溶液か
    らなるミニマイズド処理液。
  7. 【請求項7】 水溶液のpHが6〜7に調整された請求項4
    〜6に記載の処理液。
  8. 【請求項8】 塩酸を添加してpHが調製された請求項7
    に記載の処理液。
  9. 【請求項9】 処理液をミストにして、未凝固の状態に
    ある溶融亜鉛めっき層表面に1m2あたり10〜100gの割合
    で噴霧する、請求項4〜8に記載の処理液の使用法。
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