JP2002030200A - 難燃性エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体封止材料 - Google Patents

難燃性エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体封止材料

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JP2002030200A
JP2002030200A JP2000213954A JP2000213954A JP2002030200A JP 2002030200 A JP2002030200 A JP 2002030200A JP 2000213954 A JP2000213954 A JP 2000213954A JP 2000213954 A JP2000213954 A JP 2000213954A JP 2002030200 A JP2002030200 A JP 2002030200A
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Hiroshi Hirose
浩 廣瀬
Tamotsu Orihara
保 織原
Mikio Ito
幹雄 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハロゲン系化合物やリン系難燃剤を使用する
ことなしに優れた難燃性を有する難燃性エポキシ樹脂組
成物、およびそれを用いた半導体封止材料を提供する。 【解決手段】1分子内に少なくとも2個のエポキシ基を
有する未ハロゲン化エポキシ樹脂(A)、硬化剤
(B)、水酸化物(C)、硝酸金属塩(D)を必須成分
とするエポキシ樹脂組成物であって、水酸化物(C)の
平均粒径が1〜0.05μmであることを特徴とするエ
ポキシ樹脂組成物、また、前記難燃性エポキシ樹脂組成
物と充填剤とで基本的に構成される半導体封止材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン系化合物
やリン系難燃剤を使用することなしに優れた難燃性を示
す、難燃性エポキシ樹脂組成物、およびそれを用いた半
導体封止材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体等の電子封止材料として、金属や
無機物との接着性が良いエポキシ樹脂組成物が用いられ
ているが、近年、火災に対する安全性を確保するため難
燃性が付与されている。エポキシ樹脂組成物の難燃化に
は、従来、臭素化エポキシ樹脂などのハロゲン系化合物
を用いるのが一般的であった。
【0003】これらのハロゲン系化合物は高度な難燃性
を有するが、芳香族臭素化合物は熱分解によって腐食性
の臭素や臭化水素を遊離するだけでなく、酸素存在下で
分解した場合には、毒性の高いポリベンゾフランや、ポ
リブロムジベンゾオキサシンを形成する可能性がある。
また臭素を含有する老朽廃材やゴミ処理はきわめて困難
である。
【0004】このような理由からハロゲン系化合物に代
わる難燃剤として、特開平9-100337号公報には金属水酸
化物を用いた難燃技術が記載されている。しかしなが
ら、この方法で難燃性を発現させるには大量の(例えば
20重量部%以上)水酸化物を使用せねばならず、硬化
性や流動性、電気的特性や信頼性を著しく劣化させると
いう欠点を生じた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ハロゲン系
化合物やリン系難燃剤を添加することなく、半導体装置
の特性を悪化させずに、且つ、高度な難燃性を有する難
燃性エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体封止
材料を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、エポキシ
樹脂組成物として水酸化物と硝酸金属塩を用い、特に、
水酸化物について特定の粒径とすることで、少量の添加
で半導体封止材料としての信頼性を低下させることな
く、難燃性を著しく向上させることができることを見い
だし、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、1分子内に少なくとも2
個のエポキシ基を有する未ハロゲン化エポキシ樹脂
(A)、硬化剤(B)、水酸化物(C)、硝酸金属塩
(D)を必須成分とするエポキシ樹脂組成物であって、
水酸化物(C)の平均粒径が1〜0.05μmであるこ
とを特徴とするエポキシ樹脂組成物であり、また、前記
難燃性エポキシ樹脂組成物と充填剤とで基本的に構成さ
れる半導体封止材料である。
【0008】前記難燃性エポキシ樹脂組成物において、
水酸化物(C)が、好ましくは、1種の金属原子を有す
る金属水酸化物、及び/または2種類以上の金属原子を
有する金属複水酸化物であり、更に好ましくは、金属水
酸化物が、水酸化アルミニウムで、金属複水酸化物が、
ホウ酸亜鉛であり、また、好ましい配合量としては、水
酸化物(C)と硝酸金属塩(D)との合計量が、難燃性
エポキシ樹脂組成物全体に対して、2〜8重量%の割合
で含んでなる難燃性エポキシ樹脂組成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の難燃性エポキシ樹脂組成
物、及びそれを用いた半導体封止材料は、ハロゲン化エ
ポキシ樹脂などのハロゲン系化合物やリン系難燃剤を使
用せず、平均粒径1〜0.05μmの水酸化物(C)と
硝酸金属塩とを少量の添加することによって、半導体装
置の特性を損なうことなく、難燃性を付与することを骨
子とする。
【0010】本発明に用いる1分子内に少なくとも2個
のエポキシ基を有する未ハロゲン化エポキシ樹脂(A)
としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹
脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、芳香族アミンおよび複
素環式窒素塩基から導かれるN-グリシジル化合物、例え
ば、N,N-ジグリシジルアニリン、 トリグリシジルイソ
シアヌレート、 N,N,N',N'-テトラグリシジル-ビス(p-
アミノフェニル)-メタン等が例示されるが、特に、こ
れらに限定されるものではない。これらは、何種類かを
併用して用いることもできる。
【0011】ただし、本発明が、ハロゲン系化合物を用
いない樹脂組成物を目的とする以上、臭素化ビスフェノ
ールAエポキシ樹脂や臭素化ノボラックエポキシ樹脂な
どの、ハロゲン化エポキシ樹脂は除外するが、エポキシ
樹脂の製造工程上、エピクロルヒドリンを起源とする通
常のエポキシ樹脂に含まれる塩素は、やむを得ず混入す
ることになる。ただしその量は当業者に公知のレベルで
あり、加水分解性塩素にて数百ppmのオーダーである。
【0012】本発明に用いる硬化剤(B)は、当業者に
おいて公知のものはすべて用いることができる。特にエ
チレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのC2〜C20
直鎖脂肪族ジアミン、メタフェニレンジアミン、パラフ
ェニレンジアミン、パラキシレンジアミン、4,4'-ジア
ミノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニルプロ
パン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、4,4'-ジアミ
ノジフェニルスルホン、4,4'-ジアミノジシクロヘキサ
ン、ビス(4-アミノフェニル)フェニルメタン、1,5-ジ
アミノナフタレン、メタキシレンジアミン、パラキシレ
ンジアミン、1,1-ビス(4-アミノフェニル)シクロヘキ
サン、ジシアノジアミドなどのアミノ類、アニリン変性
レゾール樹脂やジメチルエーテルレゾール樹脂などのレ
ゾール型フェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂、
クレゾールノボラック樹脂、tert-ブチルフェノールノ
ボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂などの
ノボラック型フェノール樹脂、ポリパラオキシスチレン
などのポリオキシスチレン、フェノールアラルキル樹脂
などのフェノール樹脂や酸無水物などが例示されるが、
特にこれらに限定されるものではない。
【0013】半導体封止材料用の硬化剤としては、耐湿
性、信頼性等の点から、1分子内に少なくとも2個のフ
ェノール性水酸基を有する化合物または樹脂が好ましく
フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹
脂、tert-ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフ
ェノールノボラック樹脂などのノボラック型フェノール
樹脂、レゾール型フェノール樹脂、ポリパラオキシスチ
レンなどのポリオキシスチレン、フェノールアラルキル
樹脂が例示される。
【0014】本発明で用いる水酸化物(C)は、金属原
子が水酸基と結合した化合物、あるいは金属酸化物が水
と結合した化合物であり、中でも、1種の金属原子 を
有する金属水酸化物、又は2種類以上の金属原子を有す
る金属複水酸化物が好ましく、両者を併用しても良い。
また、その平均粒径が1〜0.05μmで、その標準偏
差が5μm以下のものである。平均粒径の上限を1μm
以下とすることで、水酸化物の比表面積を増大させるこ
とにより、難燃性を大きく発現させることができ、1μ
mを越える場合は、同等の難燃性を得るためには、配合
量を増やさざる得ず、半導体封止に用いる場合に半導体
特性に影響が出る。
【0015】本発明に用いる水酸化物(C)を構成する
金属原子としては、アルミニウム、マグネシウム、カル
シウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、スズ、亜
鉛、銅、シリカ、ジルコニウム、ホウ素、及びランタン
が挙げられ、これらの少なくとも1つの金属原子を有す
る水酸化物であることが好ましい。
【0016】前記1種の金属原子 を有する金属水酸化
物の具体例としては、水酸化アルミニウム(Al(OH)3
や水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)などが挙げられ、これ
らの内、水酸化アルミニウムが、特に好ましい。また、
2種類以上の金属原子を有する金属複水酸化物の具体例
としては、ホウ酸亜鉛(2(2ZnO・3B2O3・3.5H2O))やアル
ミン酸化カルシウム(3CaO・Al2O3・6H2O)、ハイドロタ
ルサイト(Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O)などが挙げられ、こ
れらの内、ホウ酸亜鉛が、特に好ましい。これらは単独
で用いてもよいし、2種類以上併用して用いても良い。
【0017】本発明で用いる水酸化物(C)の熱的性質
として、吸熱ピーク温度が200℃以上、700℃以下
が好ましく。特に好ましくは吸熱ピーク温度が300℃
以上、600℃以下のものである。エポキシ樹脂組成物
の熱分解温度が300℃〜500℃であり、分解付近の
温度範囲で金属水酸化物が脱水反応を起こさないと難燃
特性を得ることが困難となる。ここで、上記吸熱ピーク
温度とは、定量示差熱分析機(セイコーインスツルメン
ツ(株)製TG-DTA)を使用し、窒素中で、昇温速度10
℃/minで測定したときの吸熱ピーク温度(吸熱ピークが
2つ以上ある場合、最も低温側の吸熱ピーク温度)であ
り、吸熱量が300cal/g以上であるものが好ましい。
【0018】本発明に用いる水酸化物の配合量として
は、難燃性エポキシ樹脂組成物中2〜7重量%であるこ
とが好ましい。2重量%未満では硝酸金属塩と併用して
も難燃効果が小さく、7重量%を越える量を添加する
と、成形した模擬素子を搭載したモニターIC(16p
DIP)が温室状態でチップシフトするという不良品が
発生し信頼性を低下させる。
【0019】本発明に用いる硝酸金属塩(D)は、硝酸
HNO3と金属原子の塩、または酸性酸化物五酸化二窒素と
金属酸化物とから生じる塩であり、例えば、硝酸銅(化
学式:Cu(NO3)3)、硝酸セシウム(化学式:(NH4)2Ce(N
O3)3)、硝酸亜鉛(化学式:Zn(NO3)26H2O)などの金属
原子とNO3を有する化合物等が挙げられる。硝酸金属塩
(D)の金属原子としては、アルミニウム、マグネシウ
ム、カルシウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、
スズ、亜鉛、銅、ジルコニウム、ホウ素、ビスマス、セ
シウムが好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2
種類以上併用して用いても良い。
【0020】本発明に用いる硝酸金属塩(D)の配合量
としては、難燃性エポキシ樹脂組成物中、0.05〜
0.8重量%であることが好ましい。0.05重量%未
満で水酸化物(C)と併用しても難燃効果が小さく、
0.8重量%を越えると硬化性を低下させる。
【0021】本発明に用いる水酸化物(C)と硝酸金属
塩(D)の配合量は、合わせて2重量%〜8重量%が好
ましい。さらに好ましくは3重量%〜7.5重量%であ
る。但し必ず硝酸金属塩(D)が、0.05〜0.8重
量%含まれる。2%未満では難燃効果が小さく、8重量
%超えて添加すると硬化性、信頼性を低下させる。
【0022】本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物は、前
記1分子内に少なくとも2個のエポキシ基を有し、未ハ
ロゲン化エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、平均粒径
1μm未満の水酸化物(C)、硝酸金属塩(D)を必須
成分として得られるが、ハロゲン系化合物及びリン系難
燃剤を添加することなく製品の特性を悪化させずに、高
度な難燃性を付与することが可能な、エポキシ樹脂組成
物であり、半導体素子の封止材料を始め、電子部品や電
機部品の封止材料、被膜材料、絶縁材料、積層板、金属
張り積層板などにも好適に使用されるものである。
【0023】本発明の半導体封止材料は、前記難燃性樹
脂組成物と充填剤とで基本的に構成されるが、未ハロゲ
ン化エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)の配合割合は未
ハロゲン化エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量に対する
硬化剤(B)の水酸基当量の割合が 0.5〜2.0の
範囲であるように配合することが好ましい。充填剤の具
体例としては、溶融シリカ等のシリカ粉末、アルミナ、
タルク、炭酸カルシウム、クレー、マイカなどが挙げら
れる。これら充填材の配合量は、無機物として、前記水
酸化物(C)、及び硝酸金属塩(D)と合わせて、半導
体封止材料全体に対して、70〜90重量%である。こ
れら以外の成分として、さらに必要に応じて、天然ワッ
クス類、合成ワックス類、直鎖脂肪族酸の金属酸化物、
酸アミド類、エステル類、パラフィン類などの離型剤、
カーボンブラック、ベンガラなどの着色剤、種々の硬化
促進剤、カップリング剤など当業者において公知の添加
剤を配合して使用される。
【0024】本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物は、成
分(A)〜(D)を、半導体封止材料は、更に、充填剤
を、また必要に応じて、その他の添加剤を、任意の組成
比に選択し、ミキサーなどにより、十分に均一になるよ
うに混合した後、熱ロールによる混練、またはコニーダ
などによる混練処理を行った後、冷却、固化させ、適当
な大きさに粉砕することで、得ることができる。また、
分散性を向上させるためにあらかじめエポキシ樹脂
(A)と硬化剤(B)とを、予め、溶融して用いてもよ
い。得られた半導体封止材料をトランスファー成形、射
出成形などによって半導体素子の封止に好適に用いられ
る。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0026】(実施例1)溶融シリカ81.4重量部、
ホウ酸亜鉛(平均粒径0.8μm)(堺化学(株)製HA
-S2)3重量部、硝酸ジルコニウム(和光純薬(株)
製)0.6重量部、ビフェニル型エポキシ樹脂(油化シェル
エポキシ社製YX-4000H、エポキシ当量195g/eq)7.6重
量部、フェノールアラルキル樹脂(三井化学製XL-225、
水酸基当量175g/eq)6.8重量部、離型剤(天然カル
ナバワックス)0.3重量部、着色剤(カーボンブラッ
ク)0.2重量部、及びシランカップリング剤(日本ユ
ニカー製A-186)0.3重量部を配合し、熱ロールを用
いて混練して、冷却した後粉砕して、半導体封止用成形
材料を得た。
【0027】この成形材料について、流動性及び硬化
性、その硬化物の難燃性及び信頼性を測定した。それぞ
れの評価方法を以下に示す。 (1)流動性は、スパイラルフロー(cm)にて評価
し、EMMI規格に準じた金型を使用し、トランスファー成
形機により、金型温度175℃、注入圧力6.86MP
a(70kgf/cm2)の条件で測定した。得られた測定値は
大きい方が、流動性が良い。 (2)硬化性は、トランスファー成形機により、金型温
度175℃、120秒間成形時の成形品のバーコール硬
度で評価した。 (3)難燃性は、 UL94規格に従い垂直法により評
価した。難燃性測定用試験片(厚み1.6mm)は金型
温度175℃で3分間成形した後、試験片を175℃で
8時間の後硬化を行った。 (4)信頼性は、難燃性測定用試験片と同様な成形条件
によって、アルミ模擬素子を搭載したモニターIC(16
pDIP)を成形し、これを121℃、相対湿度100%の
環境で1000時間放置した後の不良(チップシフト
等)数によって評価した。
【0028】(実施例2〜4)実施例1に用いたホウ酸
亜鉛3重量部に代え、同じホウ酸亜鉛又は水酸化アルミ
ニウム(平均粒径0.6μm)(昭和電工製 品番H-43M)
を、又、溶融シリカを、表1に従って配合した以外は、
実施例1と同様にして、成形材料を調製し、スパイラル
フロー、硬化性、難燃性、及び信頼性を評価した。
【0029】実施例1〜4の配合組成と評価結果を表1
に示す。
【表1】
【0030】(比較例1〜8)実施例1に用いたホウ酸
亜鉛の他に、平均粒径の異なるホウ酸亜鉛(堺化学
(株)製SZB-2335、堺化学(株)製HA-1T)、水酸化ア
ルミニウム(昭和電工製H-32)、クレジルジフェニルホ
スフェート(大八化学(株)製CDP)、トリフェニルホ
スフィンオキシド(大八化学(株)製TPP)を用い、各
成分を表2に従って配合した以外は、実施例1と同様に
して、成形材料を調製し、スパイラルフロー、硬化性、
難燃性、及び信頼性を評価した。
【0031】比較例1〜8の配合組成と評価結果を表2
に示す。
【表2】
【0032】表1及び表2から、実施例1〜4は、耐燃
性、信頼性試験とも良好であり、従来の例である比較例
で、比較例1は難燃性UL94V−0であったが信頼性
試験で劣る結果であった。比較例2〜3はいずれの結果
も満足するものではなかった。また比較例4は平均粒径
1μm以下のホウ酸亜鉛の配合量が8重量%を越えるも
のであり、難燃性UL94V−0であったが、信頼性が
劣り、流動性も実施例より低いものであった。比較例5
では平均粒径1μm以下のホウ酸亜鉛と硝酸ジルコニウ
ムの配合量を3重量%未満にすると、難燃性UL94V
−0に到達しなかった。比較例6では、平均粒径が1μ
mを越えるホウ酸亜鉛を9重量%配合したが難燃性UL
94V−0に到達しなかった。比較例7は水酸化アルミ
ニウムを7重量%に硝酸金属塩を添加しないものであ
り、難燃性UL94V−0に到達なかった。比較例8で
は金属水酸化物を添加せず、硝酸鉄の配合量が3重量%
のものであり、硬化性、信頼性が低下低下し、難燃性も
UL94V−0に到達しなかった。
【0033】
【発明の効果】本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物及び
それを用いた半導体封止材料は、ハロゲン系化合物やリ
ン系難燃剤を添加することなく、半導体装置の特性を悪
化させずに、且つ、高い難燃性(UL94V−0)を示
し、半導体用材料として信頼性が優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/38 C08K 3/38 H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31 Fターム(参考) 4J002 CC03X CD05W CD06W CD13W CD14W DE046 DE076 DE086 DE096 DE106 DE116 DE146 DF037 DK006 FD14X GQ05 4J036 AD07 AD08 AD20 AF06 AF08 AF15 AJ17 AJ18 DA01 FA02 FB07 FB08 JA07 4M109 AA01 CA21 EB03 EB07 EC20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子内に少なくとも2個のエポキシ基
    を有する未ハロゲン化エポキシ樹脂(A)、硬化剤
    (B)、水酸化物(C)、及び硝酸金属塩(D)を必須
    成分とするエポキシ樹脂組成物であって、水酸化物
    (C)の平均粒径が1〜0.05μmであることを特徴
    とする難燃性エポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 硬化剤(B)が、1分子内に少なくとも
    2個のフェノール性水酸基を有する化合物からなる請求
    項1記載の難燃性エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 水酸化物(C)が、1種の金属原子を有
    する金属水酸化物、及び/または2種類以上の金属原子
    を有する金属複水酸化物である請求項1記載の難燃性エ
    ポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 水酸化物(C)が、アルミニウム、マグ
    ネシウム、カルシウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッ
    ケル、スズ、亜鉛、銅、シリカ、ジルコニウム、及びホ
    ウ素、ランタンからなる群から選ばれた少なくとも1つ
    の金属原子を有することを特徴とする請求項1又は3に
    記載の難燃性エポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 水酸化物(C)が、ホウ酸亜鉛、及び/
    又は水酸化アルミニウムであることを特徴とする請求項
    1,3又は4記載の難燃性エポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 水酸化物(C)が、定量示差熱分析測定
    で、200℃から700℃の温度領域で吸熱ピークがあ
    ることを特徴とする請求項1,3,4又は5記載の難燃
    性エポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 硝酸金属塩(D)が、アルミニウム、マ
    グネシウム、カルシウム、マンガン、鉄、コバルト、ニ
    ッケル、スズ、亜鉛、銅、ジルコニウム、ホウ素、ビス
    マス、及びセシウムからなる群から選ばれた少なくとも
    1つの金属原子を有することを特徴とする請求項1記載
    の難燃性エポキシ樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 水酸化物(C)と硝酸金属塩(D)との
    合計量が、難燃性エポキシ樹脂組成物全体に対して、2
    〜8重量%の割合で含んでなる請求項1〜7のいずれか
    に記載の難燃性エポキシ樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の難燃性
    エポキシ樹脂組成物と充填剤とで基本的に構成される半
    導体封止材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7553891B2 (en) 2005-03-28 2009-06-30 Fuji Xerox Corporation Flame-retardant epoxy resin composition, and electronic device, laminated circuit board, multilayered circuit board and printed circuit board using the flame-retardant epoxy resin composition
US8044130B2 (en) 2005-02-24 2011-10-25 Fuji Xerox Co., Ltd. Surface-coated flame-retardant particle and method of producing the same, and flame-retardant resin composition and method of producing the same

Cited By (2)

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