JP2002030131A - 一液湿気硬化性ウレタン組成物 - Google Patents

一液湿気硬化性ウレタン組成物

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JP2002030131A JP2000218371A JP2000218371A JP2002030131A JP 2002030131 A JP2002030131 A JP 2002030131A JP 2000218371 A JP2000218371 A JP 2000218371A JP 2000218371 A JP2000218371 A JP 2000218371A JP 2002030131 A JP2002030131 A JP 2002030131A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一液湿気硬化性ウレタン組成物に関し、詳しく
は、建築あるいは自動車用シーリング剤用に好適な、貯
蔵安定性、チクソ性に優れる白色系の一液湿気硬化性ウ
レタン組成物の提供。 【解決手段】ウレタンプレポリマー100重量部、重質
炭酸カルシウム30〜300重量部、粉体状の脂肪酸の
金属塩5〜35重量部及び3級アミン触媒0.1〜1.
0重量部を含むことを特徴とする白色系の一液湿気硬化
性ウレタン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一液湿気硬化性ウレ
タン組成物に関し、詳しくは、貯蔵安定性及び速硬化性
に優れる白色系の一液湿気硬化性ウレタン組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、一液湿気硬化性のウレタン組成物
には、潜在性硬化剤として3級アミン触媒が配合されて
おり、微量水分により硬化させている。この3級アミン
触媒は、自動車用のウィンドウシーラント、ダイレクト
グレージング剤などの一定量以上のカーボンブラックを
含有する場合には、微量水分により速硬化性を発揮する
ため好適に用いられている。しかしながら、この3級ア
ミン触媒を建築あるいは自動車用シーリング剤などの用
途、すなわちカーボンブラックを多く含まない白色系の
シーリング剤に用いると、貯蔵後に使用した場合に、硬
化物の表面上に粒状の析出物が現れ、外観が著しく損わ
れるという問題があった。
【0003】一般に、白色系のシーリング剤には、表面
処理済み沈降性炭酸カルシウムやシリカなどが用いられ
ている。例えば、特開平8−199061号公報では、
特定粒径の表面処理炭酸カルシウムと2級ジアミンを発
生しうる特定構造の化合物とを配合する湿気硬化型の組
成物が開示されている。また、特開平10−24522
1号公報では、特定構造の表面処理剤で、表面処理済み
あるいは未処理の炭酸カルシウムをコーティングする方
法が開示されている。これらの技術で使用される炭酸カ
ルシウム(沈降性炭酸カルシウム)は、水系で沈殿させ
て製造されているため、水分を微量に含んでいる。その
ため、表面処理を施さずに使用すると、その微量水分に
より貯蔵安定性が保持できない。従って、通常、沈降性
炭酸カルシウムを使用する場合には、脂肪酸エステル等
で表面処理を施して用いている。この表面処理層は、ま
た、静電気的な力でウレタンプレポリマーと反発する効
果も有しており、この性質によりチクソ性を付与するこ
ともできる。しかし、表面処理済み沈降性炭酸カルシウ
ムを使用すると、貯蔵安定性、チクソ性は保持されるも
のの、貯蔵中に表面処理層である脂肪酸エステルが溶出
し、その後凝集し、シーラント表面上に粒状の析出物と
して現れ、その結果上述の外観が損なわれるという問題
が生じる。また、3級アミン触媒と併用するとチクソ性
が損われるという問題もあり、白色系のシーリング剤に
は、3級アミン触媒の使用は困難であった。一方、水分
を含まない重質炭酸カルシウムを、表面処理を施さない
で使用することも考えられるが、これではチクソ性が付
与できず、実質的に、白色系の速硬化性シーリング剤は
実用化されていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、一液湿気硬
化性ウレタン組成物に関し、より詳しくは、建築あるい
は自動車用シーリング剤に好適な、貯蔵安定性、チクソ
性に優れる白色系の一液湿気硬化性ウレタン組成物に関
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ウ
レタンプレポリマー100重量部、重質炭酸カルシウム
30〜300重量部、粉体状の脂肪酸の金属塩5〜35
重量部及び3級アミン触媒0.1〜1.0重量部を含む
ことを特徴とする白色系の一液湿気硬化性ウレタン組成
物を提供する。前記一液湿気硬化性ウレタン組成物にお
いて、前記ウレタンプレポリマーに前記粉体状の脂肪酸
の金属塩を混合する前に、該粉体状の脂肪酸の金属塩を
可塑剤中で膨潤させることが好ましい。また本発明は、
前記ウレタンプレポリマー中に、3級アミン触媒を混合
する前に、粉体状の脂肪酸の金属塩と重質炭酸カルシウ
ムとをそれぞれ同時に又は別々に混合し、分散させる白
色系の一液湿気硬化性ウレタン組成物の製造方法を提供
する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一液湿気硬化性
ウレタン組成物及びその製造方法について説明する。本
発明の第一の態様は、ウレタンプレポリマー100重量
部、重質炭酸カルシウム30〜300重量部、粉体状の
脂肪酸の金属塩5〜35重量部及び3級アミン触媒0.
1〜1.0重量部を含むことを特徴とする白色系の一液
湿気硬化性ウレタン組成物(以下、「本発明の組成物」
ともいう)である。
【0007】本発明の組成物に配合されるウレタンプレ
ポリマーは、通常の一液型ウレタン組成物に使用される
ものであればよく、ポリオール化合物と過剰のポリイソ
シアネート化合物(すなわち、OH基に対して過剰のN
CO基)との反応生成物である。ウレタンプレポリマー
を生成するポリオール化合物としては、通常の一液型ウ
レタン組成物に使用されるものが使用可能である。例え
ば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオー
ル、その他のポリオール及びこれらの混合ポリオール等
が挙げられる。
【0008】ポリエーテルポリオールとしては、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,
1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサ
ントリオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、4,4´−ジヒドロキシフェニルプロパ
ン、4,4´−ジヒドロキシフェニルメタン、ペンタエ
リスリトール等の多価アルコールの1種または2種以上
に、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、ブチ
レンオキサイド、スチレンオキサイド等の1種または2
種以上を付加して得られるポリエーテルポリオール;ポ
リオキシテトラメチレンオキサイド;等が好適に例示さ
れる。具体例としては、ポリオキシプロピレングリコー
ル(PPG)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール
(PTMG)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポ
リオキシプロピレントリオール等が挙げられる。
【0009】ポリエステルポリオールとしては、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキ
サンジメタノール、グリセリン、1,1,1−トリメチ
ロールプロパン、あるいはその他の低分子ポリオールの
1種または2種以上と、グルタル酸、アジピン酸、ピメ
リン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸あるいはその他の低分子カルボン酸やオリゴマ
ー酸の1種または2種以上との縮合重合体;プロピオン
ラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン等の開環重
合体等が好適に例示される。
【0010】その他のポリオールとしては、ポリマーポ
リオール、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエ
ンポリオール、水素添加されたポリブタジエンポリオー
ル、アクリルポリオール等や、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、
ヘキサンジオール等の低分子ポリオールも好適に例示さ
れる。特に、本発明に用いるポリオールとしては、数平
均分子量1000〜15000、特に1000〜100
00のポリエーテルポリオールが好ましい。上述の範囲
のポリエーテルポリオールは、ガラス転移温度、硬化後
の組成物のシーラントとしての物性の点で好ましい。
【0011】ウレタンプレポリマーを生成するポリイソ
シアネート化合物としては、通常の一液型ポリウレタン
組成物に使用されるものが使用可能である。具体的に
は、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、
ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ナフ
タレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメタ
ントリイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート及
びこれらの水素添加化合物;エチレンジイソシアネー
ト、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂
肪族ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート
等の脂環式ポリイソシアネート;キシリレンジイソシア
ネート等のアリール脂肪族ポリイソシアネート及びこれ
らの水素添加化合物;等が好適に例示され、これらの1
種あるいは2種以上の組み合わせとして使用される。
【0012】本発明に用いるウレタンプレポリマーは、
上述のポリオール化合物と過剰のポリイソシアネート化
合物とを反応させて製造することができる。ポリオール
化合物とポリイソシアネート化合物との混合の量比は、
ポリオール化合物中の水酸基1個あたりのポリイソシア
ネート化合物中のイソシアネート基の比(イソシアネー
ト基/水酸基)として、1.2〜2.5、好ましくは
1.5〜2.4である。この範囲であれば、ウレタンプ
レポリマーの粘度が適当となるので好ましい。また、こ
のウレタンプレポリマーの製造は、通常のウレタンプレ
ポリマーと同様の方法で行うことができ、例えば、上述
の量比のポリオール化合物とポリイソシアネート化合物
を、50〜100℃で加熱撹拌することによって行うこ
とができる。また必要に応じて、有機錫化合物、有機ビ
スマス、アミン等のウレタン化触媒を用いることもでき
る。
【0013】このようにして得られるウレタンプレポリ
マーは、イソシアネート基数が1分子あたり平均で2.
0以上が好ましく、2.2以上がより好ましく、重量%
の割合にすると0.4%以上が好ましく、0.5%以上
であることがより好ましい。平均分子量は2000〜2
0000が好ましく、2000〜15000がより好ま
しい。この範囲であると、得られる本発明の組成物の粘
度、接着性、硬化後のシーラントとしての特性(例え
ば、硬度、モジュラス)の点で好ましい。
【0014】本発明の組成物に配合する重質炭酸カルシ
ウムとしては、特に限定されず、公知の重質炭酸カルシ
ウムを使用できるが、特に、平均粒径が1.0〜3.2
μmの重質炭酸カルシウムであることが好ましい。重質
炭酸カルシウムの平均粒径が1.0μm未満では湿分不
在化での貯蔵安定性が悪くなり、また、3.2μmを超
えるとシーラントの外観に平滑性を損なうことがあって
好ましくない。本発明では重質炭酸カルシウムを配合す
ることにより、貯蔵中に表面処理層が溶出して硬化物の
外観を損う問題もなく、しかも表面処理済みの沈降性炭
酸カルシウムを使用する場合に比べて安価であるため、
製造原料単価を低くおさえることができ、同時に深部硬
化性も付与できる。重質炭酸カルシウムの配合量は、上
記ウレタンプレポリマー100重量部あたり、30〜3
00重量部であり、好ましくは70〜250重量部配合
する。30重量部未満では深部硬化性が不十分であり、
300重量部を超えるとヘラ修正等の作業性や、粘度が
高くなる点で問題がある。
【0015】本発明の組成物に配合する脂肪酸の金属塩
としては、公知の粉体状の脂肪酸金属塩が使用できる。
具体的には、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、ナフテン
酸等の脂肪酸の金属塩が挙げられる。金属塩中の金属と
しては、カリウム、ナトリウム、アルミニウム、カルシ
ウム、マグネシウム、リチウム、コバルト、鉛、銅、ニ
ッケル、マンガン等が挙げられる。本発明の脂肪酸の金
属塩としては、これらのうちでも特に、ステアリン酸リ
チウムが好ましい。上記脂肪酸の金属塩は粉体状の成分
であるが、本発明において所望のチクソ性を付与するに
は、平均粒径75μm以下、特に5〜20μmの粉体状
であることが好ましい。本発明に用いる脂肪酸の金属塩
の配合量は、上記ウレタンプレポリマー100重量部あ
たり5〜35重量部、好ましくは10〜30重量部、よ
り好ましくは15〜25重量部である。5重量部未満で
は十分なチクソ性が付与できず、その結果加工性が悪く
なり、35重量部を超えると貯蔵安定性が保持できな
い。
【0016】本発明において、上記脂肪酸の金属塩を組
成物中に添加する際は、可塑剤中で膨潤させてから混合
するのが好ましい。本発明において、可塑剤は上記脂肪
酸の金属塩よりも沸点が高いことが好ましく、使用する
脂肪酸の金属塩の種類により適宜選択すればよい。可塑
剤としては、例えば、ジオクチルフタレート(DO
P)、ジブチルフタレート(DBP)、ブチルベンジル
フタレート(BBP)、ジイソノニルフタレート(DI
NP);アジピン酸ジイソノニル(DINA)、アジピ
ン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル;ジエチレングリ
コールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステ
ル;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル;
リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル;アジピン酸
プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレ
ングリコールポリエステル又はこれらの混合物等が挙げ
られる。これらのうちでも、DINA、DINPまたは
DOPが好ましく、配合量は、ウレタンプレポリマー1
00重量部あたり50〜200重量部であると、作業性
が優れるので好ましい。このように脂肪酸の金属塩を上
記可塑剤中に膨潤させると、ゲル状の物質となる。本発
明では、この状態で上記ウレタンプレポリマー中に添加
することで、少量でも十分にチクソ性が付与でき、以下
に述べる3級アミン触媒との併用も容易となるため好ま
しい。
【0017】本発明の組成物に配合する3級アミン触媒
は、それ自体公知の触媒であってよく、モノアミン、ジ
アミン、トリアミン、ポリアミン、環状アミン、アルコ
ールアミン、エーテルアミンなどが挙げられる。具体的
には、N−メチルモルホリン、N, N, N',N' −テト
ラメチルエチレンジアミン、N, N, N',N' −テトラ
メチルプロパン−1,3−ジアミン、ペンタメチルジエ
チレントリアミン、トリエチルアミン、トリプロピルア
ミン、トリブチルアミン、N, N' −ジメチルベンジル
アミン、N, N' −ジメチルシクロヘキシルアミン、
1,2−ジメチルイミダゾール、2−メチルイミダゾー
ル、1,4−ジアザ−(2,2,2)−ビシクロオクタ
ン、テトラメチルグアニジン, N,N’−ジメチルピペ
ラジン、ジメチルアミノエタノール、1,8−ジアザビ
シクロ[5.4.0]−7−ウンデセン (DBU)、
1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン (DA
BCO) 、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル
(BL−19) 、又はこれらの混合物が挙げられる。こ
れらのうちでも、少量の配合量で硬化速度を調整できる
点で、特にビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル
(BL−19) が好ましい。
【0018】本発明に用いる3級アミン触媒の配合量
は、上記ウレタンプレポリマー100重量部あたり0.
1〜1.0重量部であり、好ましくは0.2〜0.5重
量部の範囲である。配合量が0.1重量部未満であると
本発明の目的である速硬化性が十分でなく、1.0重量
部を超えると貯蔵安定性が保持できず、得られる硬化物
の物性が低下する原因となる。
【0019】本発明の目的は、白色系の速硬化性一液湿
気型ウレタン組成物を提供することであるが、本発明お
いて「白色系」とは、カーボンブラックの組成物中の配
合量がウレタンプレポリマー100重量部あたり5重量
部以下、好ましくは3重量部以下の組成物をいう。従っ
て、本発明の組成物に配合するカーボンブラックの量は
この範囲内とする。
【0020】本発明の組成物は、以上の化合物の他に、
カーボンブラック以外の充填剤、可塑剤、酸化防止剤、
老化防止剤、顔料もしくは染料、接着付与剤、難燃剤、
帯電防止剤、脱水剤、分散剤、溶剤等を含んでいてもよ
い。カーボンブラック以外の充填剤としては、炭酸マグ
ネシウム、シリカ、クレー、タルク等が用いられる。可
塑剤としては、上記で例示したものが挙げられる。
【0021】酸化防止剤としては、ブチルヒドロキシト
ルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BH
A)、亜リン酸トリフェニル等が挙げられる。老化防止
剤としては、ビンダードフェノール系、ベンゾトリアゾ
ール系、ヒンダードアミン系等の化合物が挙げられる。
顔料には、無機顔料と有機顔料があり、無機顔料として
は、二酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポ
ン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩
酸塩、硫酸塩等が挙げられる。有機顔料としては、アゾ
顔料、銅フタロシアニン顔料等が挙げられる。
【0022】接着付与剤としては、テルペン樹脂、フェ
ノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン樹脂、
キシレン樹脂、シランカップリング剤等が挙げられる。
難燃剤としては、クロロアルキルホスフェート、ジメチ
ルメチルホスフェート、臭素リン化合物、アンモニウム
ポリホスフェート、ジエチルビスヒドロキシエチルアミ
ノエチルホスフェート、ネオペンチルブロマイド−ポリ
エーテル、臭素化ポリエーテル等が挙げられる。帯電防
止剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩等のアニ
オン活性剤、アルキルトリメチルアンモニウム塩等のカ
チオン活性剤、脂肪酸アルキロールアミド等の非イオン
活性剤や両性活性剤等が挙げられる。脱水剤とては、ア
シロキシシリル基含有ポリシロキサン等が挙げられる。
【0023】次に、本発明の第二の態様について説明す
る。本発明の第二の態様は、前記ウレタンプレポリマー
中に3級アミン触媒を混合する前に、粉体状の脂肪酸の
金属塩と重質炭酸カルシウムとをそれぞれ同時に又は別
々に混合し、分散させる、白色系の一液湿気硬化性ウレ
タン組成物の製造方法である。本発明においては、粉体
状の脂肪酸の金属塩は、ウレタンプレポリマー中に添加
する前に可塑剤中で粉体状の脂肪酸の金属塩を膨潤させ
るのが好ましく、特に金属塩を融点に達するまで加熱
し、粉体形状が完全になくなるまで融解するのが好まし
い。このように、粉体状の脂肪酸の金属塩を可塑剤中で
融解すると、ゲル状の物質となる。脂肪酸の金属塩をこ
のように処理することで、少量でも本発明の組成物にチ
クソ性が十分に付与できる。本発明方法では、脂肪酸金
属塩を、3級アミン触媒を混合する前にウレタンプレポ
リマー中に添加し、混合する。本発明の組成物に配合す
る重質炭酸カルシウムは、上記ゲル状の脂肪酸の金属塩
と同時にでも、別々に添加するのでもよい。このように
して、ウレタン組成物を混合し、均一になるまで分散さ
せた後、本発明の3級アミン触媒、その他の成分等を添
加し、混合する。
【0024】このようにして得られる本発明の組成物
は、脂肪酸の金属塩を添加することにより、表面処理済
みの沈降性炭酸カルシウムを用いなくとも、チクソ性を
付与することができる。その結果、上記沈降性炭酸カル
シウムに代えて重質炭酸カルシウムを使用でき、従来の
表面処理層が原因であった貯蔵安定性の問題が改善され
る。また、この重質炭酸カルシウムは、上記沈降性炭酸
カルシウムと比較して安価であるため、製造原料単価が
安くなり製品単価も低くなる。さらに、脂肪酸の金属塩
を使用することにより、3級アミン触媒との併用も可能
となるため、速硬化性の白色系の一液湿気硬化性ウレタ
ン組成物が実現できる。
【0025】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定される
ものではない。 (ウレタンプレポリマーの調製)ポリオキシプロピレン
ジオール(平均分子量2000)500g、ポリオキシ
プロピレントリオール(平均分子量5000)750g
及び4,4−ジイソシアネートフェニルメタン(分子量
250)214gを混合し(このときのNCO/OH=
1.8)、さらに、ジオクチルフタレート1460gを
加えて、N2 気流中、80℃で撹拌、反応させて、イソ
シアネート基を1.1%含有するウレタンプレポリマー
を合成した。
【0026】(実施例1)可塑剤100重量部にステア
リン酸リチウム20重量部を添加し、210℃以上に加
熱し、該ステアリン酸リチウムの粉体が目視にて観察さ
れなくなるまで混合し、ゲル状物質を得た。該ゲル状物
質は、上述のウレタンプレポリマー100重量部中に添
加し、混練して均一に分散させた。これに、重質炭酸カ
ルシウム100重量部を添加し、混合し、続いて3級ア
ミン触媒0.3重量部を添加し、均一になるまで混合し
てウレタン組成物を得た。
【0027】得られたウレタン組成物について、貯蔵安
定性、チクソ性を以下の方法で測定し、評価した。 (1)貯蔵安定性 混練終了後、20℃で1日保存した後、BS型粘度計
(No.7ローター使用)にて粘度〔PS〕を測定し
た。その後70℃で1日保存後、20℃に戻し、再度粘
度を測定し、初期粘度との比をとり、初期粘度に対し何
倍になったかを算出した。初期粘度に対する比が、○は
1.0〜1.3倍であったことを示し、×は1.3〜
2.0倍であったことを示し、××はゲル化したため測
定できなかったことを示す。 (2)チクソ性 JIS A 5758で規定された治具を用いて、60
℃の条件下で、スランプ試験により評価した。液垂れの
長さが、○は0〜0.5mm未満、×は0.5mm以上
であったことを示す。結果を表1に示す。
【0028】(比較例1)実施例1において、ステアリ
ン酸リチウムに代えて、シリカ10重量部を用いたこと
以外は、実施例1と同様にしてウレタン組成物を得た。 (比較例2)実施例1において、重質炭酸カルシウムに
代えて、表面処理済み沈降性炭酸カルシウム120重量
部を用い、ステアリン酸リチウムを添加しないこと以外
には、実施例1と同様にしてウレタン組成物を得た。
【0029】(比較例3)実施例1において、ステアリ
ン酸リチウムを添加しないこと以外には、実施例1と同
様にしてウレタン組成物を得た。
【0030】
【表1】
【0031】ステアリン酸リチウムに代えて、シリカを
用いると(比較例1)、貯蔵安定性が保持できない。ま
た、ステアリン酸リチウム、シリカのどちらをも添加し
ないとチクソ性が得られなくなる(比較例3)。さら
に、表面処理済み炭酸カルシウムと3級アミン触媒とを
併用すると、チクソ性は得られても、貯蔵安定性が悪く
なる(比較例2)。それに比べて、実施例1では貯蔵安
定性、チクソ性ともに優れている。
【0032】
【発明の効果】以上で説明したように、本発明の白色系
の一液湿気硬化性ウレタン組成物は、脂肪酸の金属塩を
添加することにより、チクソ性を付与することができ
る。従って、貯蔵安定性が懸念される表面処理済み沈降
性炭酸カルシウムの使用を避け、安価な重質炭酸カルシ
ウムを使用でき、製品コストの節約も図れる。また、脂
肪酸の金属塩を使用することにより3級アミン触媒との
併用も可能となるため、白色系の速硬化性一液湿気硬化
性ウレタン組成物が実現できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 75/04 C08L 75/04 Fターム(参考) 4F070 AA53 AB10 AC16 AC40 AC46 AE02 AE04 AE08 FA14 FB07 4J002 CF03X CK03W CK031 CK04W CK041 CK05W CK051 DE236 EG027 EG037 EG047 EH038 EH098 EH148 EH158 EW048 FD010 FD02X FD028 FD070 FD090 FD096 FD100 FD130 FD207 4J034 CA04 CB03 CB07 CC03 CC08 CE01 DA01 DB04 DB05 DB07 DF01 DF02 DF11 DF12 DF16 DF20 DF22 DG03 DG04 DG06 DG08 DG09 DG14 DG18 DP18 GA06 GA23 GA33 HA01 HA07 HA08 HC03 HC12 HC13 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC64 HC65 HC67 HC71 HC73 JA42 KA01 KB02 KB04 KC17 KC23 KD12 KE02 LA08 LA33 MA01 MA12 QB12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウレタンプレポリマー100重量部、重質
    炭酸カルシウム30〜300重量部、粉体状の脂肪酸の
    金属塩5〜35重量部及び3級アミン触媒0.1〜1.
    0重量部を含むことを特徴とする白色系の一液湿気硬化
    性ウレタン組成物。
  2. 【請求項2】前記ウレタンプレポリマーに前記粉体状の
    脂肪酸の金属塩を混合する前に、該粉体状の脂肪酸の金
    属塩を可塑剤中で膨潤させることを特徴とする請求項1
    に記載の一液湿気硬化性ウレタン組成物。
  3. 【請求項3】前記ウレタンプレポリマー中に、3級アミ
    ン触媒を混合する前に、粉体状の脂肪酸の金属塩と重質
    炭酸カルシウムとをそれぞれ同時に又は別々に混合し、
    分散させる白色系の一液湿気硬化性ウレタン組成物の製
    造方法。
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