JP2002029865A - 窯業系建材の表面処理方法 - Google Patents

窯業系建材の表面処理方法

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JP2002029865A
JP2002029865A JP2000216722A JP2000216722A JP2002029865A JP 2002029865 A JP2002029865 A JP 2002029865A JP 2000216722 A JP2000216722 A JP 2000216722A JP 2000216722 A JP2000216722 A JP 2000216722A JP 2002029865 A JP2002029865 A JP 2002029865A
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JP
Japan
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building material
ceramic building
colloidal silica
test
surface treatment
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JP2000216722A
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Inventor
Hiroshi Teramoto
寺本  博
Eiichi Shinohara
篠原  栄一
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】窯業系建材の表面に研削加工を施した場合の、
研削加工部分の強度向上を課題とする。 【解決手段】セメント、シリカ、骨材及び補強繊維等か
ら成形され硬化された窯業系建材の加工面に、コロイダ
ルシリカをシーラとして塗布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は窯業系建材の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】壁板、屋根材などの建築用板材として、
パルプ繊維を補強繊維とするセメント系配合材料より成
形された窯業系板材が非常に広く使用されている。
【0003】これら建築用板材の製造方法として製品を
大量に連続成形できるいわゆる乾式法や抄造法が知られ
ている。前者の乾式法は、表面を水で湿潤させた成形ベ
ルト上に粉状の配合材料を層状に供給し、この層上から
さらに水を散布供給してプレスロールで圧縮して製板
し、以後裁断整形して養生硬化させ、壁板や平板屋根材
などを製造する方法である。
【0004】また、後者の抄造法は、セメントミルクよ
り抄き上げたセメント配合材料よりなる種膜をメーキン
グロール上に巻き取りつつ積層し、一定厚さとなれば切
開して平らに延ばし、整形して製品とする丸網抄造法
と、吸引脱水装置を備えたベルト上にセメントスラリー
を層状に供給し、吸引脱水しながら製板していき、最後
にプレス盤でプレスして板状体に整形するいわゆる一層
フローオン成形法、あるいは長網成形法等がある。
【0005】ところで、上記製法は、いずれも窯業系建
材を成形ベルト上で連続的に大量生産出来るので同質の
製品を大量に製造する手段として優れる利点を有する
が、これらの窯業系建材はそのままであると表面が平坦
で、地色が灰白色〜灰黒色で意匠性が乏しいため、表面
に目地模様など凹凸模様を専用加工機やルータなどで切
削加工することが行われる。
【0006】また、これら窯業系建材は接合の確実性と
接合部の防水性を確保するため端部に互いに雌雄関係を
なして嵌合する接合用段部を形成することが行われる
が、これらも専用加工機やルータなどで切削加工される
ことが多い。
【0007】ところがこれら加工部は刃物で削られるた
め表面が荒れた状態となっており非加工部分に比べ組織
的に脆弱化している。従って、この部分から製品が割れ
たり欠け落ちたりし易くなるといった問題がある。
【0008】そこで、従来では湿気硬化型の浸透性シー
ラー、例えばウレタン系塗料等のシーラをこのような加
工表面に塗布し、表面から浸透させ基材中に残る水分と
反応させて強化する事が行われていた。
【0009】しかし、これら湿気硬化型浸透性シーラー
は、空気中の水分とも反応するため、塗装ノズルの詰ま
りや、導管の詰まり等のトラブルが発生しやすく、点検
管理が面倒となるばかりでなく、これらシーラーは揮発
すると有毒ガスとなるので作業環境上、作業者の健康面
からも好ましくないという欠点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記問題を
解消し、窯業系建材において、表面を専用加工機やルー
タなどで加工した場合、表面を安全に、しかも、従来の
シーラよりも優れた強度に処理することを課題としてな
されたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
請求項1の窯業系建材の表面処理方法は、セメント、シ
リカ、骨材及び補強繊維等から成形され硬化された窯業
系建材の加工面に、コロイダルシリカをシーラとして塗
布することを特徴とするものである。
【0012】ここにコロイダルシリカとは、極めて微細
な純度の高いシリカがコロイド状に分散した水溶液で、
SiO2の純度はほぼ100%、粒径は10〜20nm
程度であり、窯業系製品中のアルカリ成分と反応してゲ
ル化する性質を有する。
【0013】なお、このゲル化は、アルカリ電解質、例
えば窯業系製品のセメント製品の場合はセメント中のC
aイオンやNa、Kイオンなどによって行われる。この
ゲル化したコロイダルシリカによって、研削表面が埋め
られ、かつ活性に富むのでゲル化したコロイダルシリカ
がやがて硬化することによって緻密な表面層が形成さ
れ、浸透し硬化したコロイダルシリカにより強度が向上
するのである。
【0014】請求項2の窯業系建材の表面処理方法は、
請求項1の窯業系建材の表面処理方法において、コロイ
ダルシリカを窯業系建材の表面にも塗装することを特徴
とするものである。
【0015】加工しない表面は、加工面に比べ浸透性が
悪いが、それでも浸透したコロイダルシリカによって強
度向上が図られるのである。請求項3の窯業系建材の表
面処理方法は、請求項1または請求項2の窯業系建材の
表面処理方法において、コロイダルシリカのシリカ濃度
が0.1〜10%であるものである。
【0016】請求項1に記載のゲル化の反応は、かなり
強い反応のためSiO2濃度が0.1〜10%、望まし
くは0.2〜5%程度まで希釈したものを使用する。
0.1%より少ないと、ゲル化反応が起きてもシーラと
しての機能が期待できないが、10%より多いとゲル化
反応が強く出すぎ、組織にコロイダルシリカが浸透して
いく前にゲル化が始ってしまい、浸透による強化効果が
期待できなくなるからである。
【0017】
【発明の実施例】次に、この発明の実施例を説明する。 [実施例1]セメント45質量%、珪砂43質量%、骨材
7質量%、補強繊維としてパルプ繊維5質量%からなる
一般的な窯業系配合材料から、いわゆる乾式法で板材を
成形した。
【0018】即ち、湿潤した成形ベルトにホッパから前
記繊維補強セメント配合材料を厚さ30mmに層状に供
給し、さらに表面をピッカーロールで均し、層上に配置
したウォータボックスから水を供給しプレスロールで2
段にわたって圧縮し、最終的に厚さ幅45cm、長さ9
0cm、厚さ10mmの板を成形した。
【0019】この板を24時間室温にて一次養生後、
150℃〜180℃の温度条件で15〜20時間のオートクレ
ーブ養生を行い試験板を得た。この試験板の板材端面に
ルータにより接合段部を切削形成した。
【0020】その加工表面にコロイダルシリカの希釈液
として日産化学工業株式会社製「スノーテックス30」
(SiO2濃度30%)をSiO2濃度0.5%まで希
釈したものを40g/m2 の塗布量で塗布した。
【0021】その後、24時間室温で放置乾燥させ、表
面にアクリル樹脂エマルジョン塗料による表面全面塗装
を行い、再び24時間室温で放置し乾燥させた。 [実施例2]実施例1におけるコロイダルシリカ希釈液
の濃度を5%とした他は実施例1と同じ塗布量でコロイ
ダルシリカ希釈液を塗布し、その後塗装した。 [実施例3]実施例1におけるコロイダルシリカ希釈液
の濃度を10%とした他は実施例1と同じ塗布量でコロ
イダルシリカ希釈液を塗布し、その後塗装した。
【0022】[実施例4〜6]実施例1〜3におけるコ
ロイダルシリカの塗布量を、それぞれの実施例の倍の8
0g/m2 の塗布量として塗布し、その後塗装した。 [比較例1]実施例1におけるコロイダルシリカに代
え、従来のウレタンシーラーを加工部に50g/m2の塗
布量で塗布し、その後塗装した。 [比較例2]実施例1におけるコロイダルシリカの希釈
濃度を13%とした他は実施例1と同じにして塗布し、
その後塗装した。
【0023】次に、上記実施例1〜6及び比較例1〜2
について塗膜強度として碁盤目試験と耐凍結融解試験を
行った。なお、耐凍結融解試験は、一次元凍結融解試験
の100サイクル反復試験によった。
【0024】即ち、一次元凍結融解試験とは、幅50m
m、長さ100mmに裁断した試験片を水槽内に木端立
てに固定し、かつ水槽を満水にして試験片を完全に水没
させて24時間置き、その後水深3〜5mmまで排水
し、その状態で気温を0℃とした後30分で−20℃ま
で冷却し、−20℃の状態を2時間維持した後、30分
かけて昇温して0℃とし、さらにそこから30分かけて
昇温して+20℃とし、+20℃を2時間維持した後、
再び30分かけて冷却して0℃として最初と同じ条件に
戻るのを1サイクルとした試験を言い、100サイクル
試験とは、このような冷却昇温のサイクルを100回繰
り返したことを意味する。
【0025】
【表1】 表1において碁盤目試験の分母は碁盤目の総数、分子は
剥がれなかった碁盤目の数を示す。
【0026】表1より明らかなように、実施例1〜6の
場合、いずれも碁盤目試験では剥離片がなく、十分な密
着強度となし得ることが確認された。これに対し、ウレ
タンシーラを用いた比較例の場合は3個所の碁盤目が剥
離し塗膜密着強度にやや劣ることが判明した。また、1
3%の濃度の濃いコロイダルシリカの場合、ゲル化が進
む結果、却って浸透性が悪くなりその結果分布にむらが
できて密着強度の向上はそれほど望めないことが判明し
た。
【0027】耐凍結耐融解試験の欄の数値は、板厚の膨
潤率を示し、実施例の場合はいずれも1.7〜1.9%
の小さな膨潤率であったのに対し、比較例1では4.5
%、比較例2では2.0%と大きな膨潤率を示し、本発
明の方法によった壁板は防水性、耐凍害性の点でも優れ
ることが判明した。
【0028】また、実施例7〜12、比較例3として、
実施例1〜6、比較例1のコロイダルシリカ及びウレタ
ンシーラの塗布部を研削加工部のみならず板材表面全面
にも広げ、以後同様に表面全面塗装を行った。
【0029】この結果、板材の表面の塗膜剥離試験、耐
凍結耐融解試験についての試験結果は表1と同様な結果
となった上、曲げ強度が実施例7〜12のものは実施例
1〜6に比べ4〜6%ほど向上していた。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、成形された窯業系建材の研削部分が、セメント
等と反応性の良いコロイダルシリカで補強され、該当部
分の強度が向上すると共に耐浸透性が良く成り、塗膜密
着性、耐凍害性が良くなる等の効果を有する。
【0031】請求項2の発明によれば、研削部のみなら
ず建材表面もコロイダルシリカによって強度が向上する
ので、建材全体の強度向上出来て都合が良い。請求項3
の発明によれば、コロイダルシリカの経済的な使用が可
能となる等の効果を有する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント、シリカ、骨材及び補強繊維等
    から成形され硬化された窯業系建材の加工面に、コロイ
    ダルシリカをシーラとして塗布することを特徴とする窯
    業系建材の表面処理方法。
  2. 【請求項2】請求項1の窯業系建材の表面処理方法にお
    いて、コロイダルシリカを窯業系建材の表面にも塗装す
    ることを特徴とする窯業系建材の表面処理方法。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2の窯業系建材の表
    面処理方法において、コロイダルシリカのシリカ濃度が
    0.1〜10%である窯業系建材の表面処理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008307877A (ja) * 2007-06-14 2008-12-25 Hokkaido 光触媒機能を有する機能性建材の製造方法
JP2009132558A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Taiheiyo Material Kk 水硬性モルタル組成物及び硬化体
JP4937414B1 (ja) * 2011-03-30 2012-05-23 ニチアス株式会社 硬化定形物

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