JP2002028809A - 切削工具 - Google Patents

切削工具

Info

Publication number
JP2002028809A
JP2002028809A JP2000213309A JP2000213309A JP2002028809A JP 2002028809 A JP2002028809 A JP 2002028809A JP 2000213309 A JP2000213309 A JP 2000213309A JP 2000213309 A JP2000213309 A JP 2000213309A JP 2002028809 A JP2002028809 A JP 2002028809A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diameter
small
shaft portion
diameter shaft
drill
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000213309A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Matsuura
政司 松浦
Jiro Kotani
二郎 小谷
Takeshi Yoshida
毅 吉田
Tamiya Karashima
民也 辛島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2000213309A priority Critical patent/JP2002028809A/ja
Publication of JP2002028809A publication Critical patent/JP2002028809A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drilling Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 剛性の高い小型ドリル 【解決手段】 刃先部11に小径軸部11aと拡径刃部
11bを有する小型ドリル10において、拡径刃部11
bのみに切屑排出溝15を設けた。拡径刃部11bの最
大外径Dと、小径軸部11aの外径dとの関係を0.0
5≦(D−d)/D≦0.4の範囲に設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてプリント
基板に小径の孔部を穿設するのに用いられる小型ドリル
等の切削工具に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に小型ドリルは、穿孔すべき穴がき
わめて小径であり、ドリル本体の先端に例えば直径0.
1〜3.175mm程度の小径棒状の刃先部が設けら
れ、後端側にドリル本体を工作機械の回転軸に把持する
ための比較的大径のシャンク部が刃先部と一体にまたは
ろう付けや締まり嵌め等で接続されて設けられている。
刃先部の材質は、通常、超硬合金が採用され、シャンク
部は超硬合金やスチール等の鋼材等が採用されている。
ところで、小型ドリルを用いてプリント基板に穿孔する
場合、通常、プリント基板は合成樹脂板にアルミ箔、銅
箔、ガラス繊維等が付着されて形成されており、穿孔時
には、図5に示すように複数枚、例えば4枚のプリント
基板1を積層し、さらにその上下にあて板2と敷き板3
を密着させた状態で、小型ドリル4を用いて4枚のプリ
ント基板1に一気に穿孔することになる。
【0003】このような小型ドリル4の一例として、例
えば図6に示すような構成を備えているものがある。す
なわち、ドリル本体として刃先部5とシャンク部6とを
備えており、刃先部5には、略円柱状の小径軸部5a
と、小径軸部5aの先端側に位置して小径軸部5aの外
径よりも拡径された拡径刃部5bとが設けられている。
刃先部5の外周面には、その先端面7から基端側に向け
て回転軸線を中心に例えば一対の切屑排出溝8,8が対
向して螺旋状に形成されている。各切屑排出溝8,8と
先端面7との交差稜線は一対の切刃9,9とされてお
り、先端面7は例えば鈍角の先端角を備えていて各切刃
9,9の逃げ面とされ、切屑排出溝8,8の先端側領域
がすくい面とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような小型ドリル4では、切屑排出溝8が刃先部5全体
に亘って設けられており、一対の切屑排出溝8が対向配
置にされていることにより刃先部5の芯厚が薄くなって
いる部分が長いため、ドリルの剛性が低くなる。これに
より、プリント基板の穿孔時に、穴位置精度が悪くな
り、穴曲がりが発生するという問題があった。ここで、
刃先部5の芯厚を厚くするために、切屑排出溝8を浅く
することが考えられるが、ドリルの剛性を高くすること
はできても、切り屑排出性が悪化してしまうという欠点
がある。本発明は上記の課題に鑑みて、切り屑排出性を
損なわずに切削工具の剛性を高くでき、穴位置精度が良
好で、穴曲がりが発生しない切削工具を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し、か
かる目的を達成するために、本発明は、以下のような構
成を採用した。すなわち、請求項1に記載の切削工具で
は、刃先部とシャンク部とを有し、該刃先部には、小径
軸部と、該小径軸部の先端側に位置して小径軸部の外径
より拡径された拡径刃部とが備えられている切削工具に
おいて、前記拡径刃部にのみ切屑排出溝が設けられてい
ることを特徴とした。このような構成にしたことによ
り、小径軸部に切屑排出溝がなく芯厚を薄くすることが
ないので、切削工具の剛性を高く保つことができる。ま
た、被削材の穿孔時には、拡径刃部の切屑排出溝で切り
屑を小径軸部の外周面に誘導し、さらに前記拡径刃部と
前記小径軸部との外径差によって小径軸部の外周面と被
削材に穿孔された孔部の内周面との間に形成される隙間
が切屑排出溝の役割を果たすので切り屑排出性を損ねる
ことがない。
【0006】請求項2に記載の切削工具では、刃先部と
シャンク部とを有し、該刃先部には、小径軸部と、該小
径軸部の先端側に位置して小径軸部の外径より拡径され
た拡径刃部とが備えられている切削工具において、前記
拡径刃部は平板状をなし、小径軸部には切屑排出溝がな
いことを特徴とする。このような構成としたことによ
り、小径軸部に切屑排出溝がなく芯厚を薄くすることが
ないので、切削工具の剛性を高く保つことができる。ま
た、被削材の穿孔時には、平板状の拡径刃部の平面で切
り屑を小径軸部の外周面に誘導し、さらに前記拡径刃部
と前記小径軸部との外径差によって小径軸部の外周面と
被削材に穿孔された孔部の内周面との間に形成される隙
間が切屑排出溝の役割を果たすので切り屑排出性を損ね
ることがない。なおかつ、拡径刃部は平板状をなしてい
るので切り屑を誘導させる部分の空間が大きく切り屑の
はけがよくなる。さらに、拡径刃部は平板状の簡略な構
造をなしているので製作が容易である。
【0007】請求項3に記載の切削工具では、請求項1
または請求項2のいずれかに記載の切削工具において、
前記拡径刃部の最大外径Dと、前記小径軸部の外径dと
の関係が0.05≦(D−d)/D≦0.4の範囲に設
定されていることを特徴とした。(D−d)/Dの値が
0.05未満であると、被削材の穿孔時に拡径刃部と小
径軸部との外径差によって小径軸部の外周面と被削材に
穿孔された孔部の内周面との間に形成される隙間が小さ
くなって切り屑をスムーズに基端側に排出できず、切り
屑詰まりを起こしやすい。(D−d)/Dの値が0.4
より大きいと、小径軸部の外径が小さくなり、切削工具
の剛性が低くなる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を用いて説明する図1は本発明の第一実施形態によ
る小型ドリルの概略側面図、図2は図1に示す小型ドリ
ルの先端面図である。
【0009】図1及び図2に示すように、本発明の第一
実施形態による小型ドリル10は、例えば直径0.1〜
3.175mm程度の小径で略円柱状とされ例えば超硬
合金素材からなる刃先部としてのドリル部11と、比較
的大径(外径は例えば3〜6mm)で略円柱状の例えば
SUSやスチールからなるシャンク部12とを有してい
る。
【0010】シャンク部12は、その先端面12aにシ
ャンク部12と同軸状に略円柱状の孔部13が先端面1
2aからシャンク部12内に向けて穿孔されている。シ
ャンク部12の孔部13の開口部は面取りされておら
ず、先端面12aの外周縁は孔部13との間に肩部12
bを残して面取りされている。また、後端部がテーパ状
に面取り加工されて面取り部12cが形成されている。
【0011】刃先部11は、その後部に、常温でシャン
ク部12の孔部13の内径よりも若干大きい(例えば1
0μm)外径をもち、例えば孔部13内に焼き嵌め等で
嵌合されている略円柱状の軸部11cが設けられてい
る。さらに、刃先部11の軸部11cより先端側には、
穿孔時に被削材に穿孔された孔部内に入る略円柱状の小
径軸部11aと、小径軸部11aの先端側に位置して小
径軸部11aの外径より拡径された拡径刃部11bとが
備えられている。拡径刃部11bの外周面には、その先
端面14から基端側に向けて回転軸線を中心に例えば一
対の切屑排出溝15,15が対向して螺旋状に形成され
ている。各切屑排出溝15,15と先端面14との交差
稜線は一対の切刃16,16とされており、先端面14
は例えば鈍角の先端角を備えていて各切刃16,16の
逃げ面とされ、切屑排出溝15,15の先端側領域がす
くい面とされている。また、小径軸部11aには切屑排
出溝が設けられていない。ここで、拡径刃部11bの最
大外径Dと、小径軸部11aの外径dとの関係が0.0
5≦(D−d)/D≦0.4の範囲に設定されている。
また、拡径刃部11bの先端から基端までの長さLと、
拡径刃部11bの最大外径Dとの比L/Dは0.3≦
(L/D)≦5.0の範囲に設定されており、切り屑排
出性やドリル剛性等のバランスから0.5≦(L/D)
≦3.0の範囲に設定されるのがより好ましい。
【0012】本発明の第一実施形態による小型ドリル1
0は上述のような構成を備えており、この小型ドリル1
0を用いて、例えば図3に示すような4枚積層されたプ
リント基板1があて板2と敷板3で挟持されたものを、
刃先部11によって穿孔切削する。このとき、プリント
基板1は主に合成樹脂等でできているために、切削時の
切り屑は粉体状の切り粉18として生成される。切刃1
6,16により生成された粉体状の切り粉18は切屑排
出溝15に誘導され、拡径刃部11bの後端側に運ばれ
る。ここで、拡径刃部11bによって穿孔された被削材
の孔部の内周面と小径軸部11aの外周面との隙間17
が略円筒状に形成されていて切屑排出溝の役割を果たし
粉体状の切り粉18が上方に逃げ、刃先部11の基端側
から排出されることになる。
【0013】上述のような小型ドリル10では、小径軸
部11aに切り屑排出溝が設けられていないため、それ
により芯厚が薄くなることがなく、ドリルの剛性を高く
保つことができる。また、プリント基板1の穿孔時に
は、拡径刃部11bの切屑排出溝15で切り粉18を小
径軸部11aの外周面に誘導し、さらに拡径刃部11b
と小径軸部11aとの外径差によって小径軸部11aの
外周面と被削材に穿孔された孔部の内周面との間に形成
される略円筒状の隙間17が切屑排出溝の役割を果た
し、切り屑排出性を損ねることがない。拡径刃部11b
の最大外径Dと、小径軸部11aの外径dとの関係が
0.05≦(D−d)/D≦0.4の範囲に設定されて
おり、(D−d)/Dの値が0.05未満であると、プ
リント基板1の穿孔時に拡径刃部11bと小径軸部11
aとの外径差によって小径軸部11aの外周面とプリン
ト基板1に穿孔された孔部の内周面との間に形成される
略円筒状の隙間17が小さくなり切り粉18をスムーズ
に基端側に排出できず、切り屑詰まりを起こしやすい。
また、(D−d)/Dの値が0.4より大きいと、小径
軸部11aの外径が小さくなり、小型ドリル10の剛性
が低くなる。ここで、切り屑排出性やドリル剛性等のバ
ランスから(D−d)/Dの値は0.1≦(D−d)/
D≦0.3の範囲に設定されるのがより好ましい。
【0014】また、図4に本発明の第二実施形態による
小型ドリルの概略側面図を示す。ここで上述の第一実施
形態と同一または同様の部分には同一の符号を用いて説
明する。本発明の第二実施形態による小型ドリル20
は、刃先部21とシャンク部12とを備え、上述した第
一実施形態とほぼ同じ構成で、刃先部21の拡径刃部2
1bのみが異なる構成とされている。ここで、刃先部2
1の小径軸部11aの先端側に位置して小径軸部11a
の外径より拡径された拡径刃部21bは平板状をなし、
拡径刃部21bの先端面24には切刃が26が設けられ
ている。また、拡径刃部21bは径方向の最大外径がD
とされ、プリント基板1に内径Dの孔部を穿孔する。
【0015】このような構成とされた小型ドリル20で
は、小径軸部11aに切屑排出溝を設けないので、小型
ドリル20の剛性を高めることができる。また、プリン
ト基板1の穿孔時には、平板状の拡径刃部21bの平面
によって切り粉18を小径軸部11aの外周面に誘導
し、さらに小径軸部11aの外周面とプリント基板1に
穿孔された孔部の内周面との間に形成される略円筒状の
隙間17が切屑排出溝の役割を果たすので、切り屑排出
性を損なうことなく、小型ドリル20の剛性を高く保つ
ことができる。さらに、拡径刃部21bが平板状をなし
ていることから、切り粉18を誘導させる部分の空間が
大きく、切り粉18のはけがよい。また拡径刃部21b
が平板状の簡略な形状をなしているため、製作が容易と
なる。ここで、本発明の第二実施形態では、拡径刃部2
1bの最大外径Dと、小径軸部11aの外径dとの関係
が0.05≦(D−d)/D≦0.4の範囲に設定され
ている。(D−d)/Dが0.05未満であると、プリ
ント基板1の穿孔時に拡径刃部21bと小径軸部11a
との外径差によって小径軸部11aの外周面とプリント
基板1に穿孔された孔部の内周面との間に形成される略
円筒状の隙間17が小さくなり切り粉18をスムーズに
基端側に排出できず、切り屑詰まりを起こしやすい。
(D−d)/Dが0.4より大きいと、小径軸部11a
の外径が小さくなり、小型ドリル20の剛性が低くな
る。ここで、切り屑排出性やドリル剛性等のバランスか
ら(D−d)/Dの値は0.1≦(D−d)/D≦0.
3の範囲に設定されるのがより好ましい。
【0016】なお、本発明の第一実施形態では切屑排出
溝15をねじれ溝として一対設けたが、これに限定され
ることなく切屑排出溝15を直線状の溝としてもよい
し、また切屑排出溝15の本数は任意に設定してよい。
【0017】また、本実施の形態においてはシャンク部
12の孔部13や刃先部11,21の後部の軸部11c
は円柱状に限定されることなく角柱等でもよい。さら
に、刃先部11の材質は超硬合金に限らず、サーメット
等、シャンク部12より硬度の高い他の適宜の材質を採
用でき、シャンク部12の材質もSUSやスチールに限
らず、アルミニウム合金等、適宜の材質を採用できる。
なお、本実施の形態においてはドリル部11とシャンク
部12とを嵌合してなるコンポジットタイプであるが、
ドリル部11とシャンク部12とを一体に設けてもよ
い。
【0018】なお、本実施の形態では刃先部11,21
の拡径刃部11b,21bの最大外径が3.175mm
以下のプリント基板穿孔用の小型ドリルに好適である
が、本実施の形態に限定されることなく刃先部11,2
1の拡径刃部11b,21bの最大外径がこれより大き
いドリルについても適用できる。
【0019】
【実施例】本発明の一例による小型ドリルを実施例1〜
8とし、上述した本発明よりも(D−d)/Dの値が小
さい小型ドリルを比較例2、(D−d)/Dの値が大き
い小型ドリルを比較例2〜4とし、さらに従来例として
刃先部11の小径軸部11aにも切屑排出溝15が設け
られている小型ドリルを用いて被削材の穴開け試験を行
った。試験条件と結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】本実施例、比較例及び従来例では拡径刃部
11bの最大外径Dが直径0.25mmの小型ドリルを
用いて、被削材(厚み0.4mmのFR−4の両面板を
6枚重ねたもの)にあて板(厚み0.2mmのLE40
0)と敷板(厚み1.6mmのベークライト板)をつけ
て、穴開け試験を行った。ドリルの回転数は12000
0min-1(rpm)、送り速度は0.010mm/re
v.として被削材の穴開け加工を行った。ここで表1にお
ける加工穴数とは、穴位置精度が±50μmより悪化す
るまでに穿孔した穴数を示す。表1に示すように、(D
−d)/Dの値が0.05≦(D−d)/D≦0.4の
範囲にある実施例1〜8では安定した穴位置精度を保っ
たまま数多くの穴を穿孔でき、とくに(D−d)/Dの
値が0.1≦(D−d)/D≦0.3の範囲にある実施
例2〜6では顕著な効果がみられた。ここで、(D−
d)/Dの値が0.05である実施例1と(D−d)/
Dの値が0.03である比較例1とを比較すると、実施
例1は穿孔した穴数が5000まで安定した穴位置精度
を保つことができたが、比較例1は穿孔した穴数が12
0の時点で切り屑詰まりが発生して刃先が折損した。次
に(D−d)/Dの値が0.4である実施例8と(D−
d)/Dの値が0.5である比較例2とを比較すると、
実施例8は穿孔した穴数が5100まで安定した穴位置
精度を保ち、一方、比較例2は小径軸部11aの径が小
さいためにドリル剛性が低く、穴曲がりが発生し、穿孔
した穴数が3800までしか穴位置精度が安定しなかっ
た。また、(D−d)/Dの値が比較例2より大きい比
較例3及び比較例4でも小径軸部11aの径が小さいた
めにドリル剛性が低く、穴曲がりが発生して穿孔した穴
数が少ないうちに穴位置精度の不良が発生した。また、
小径軸部11aにも切屑排出溝15が形成されている従
来例では、穿孔した穴数が3000までしか穴位置精度
が安定しなかった。ここで従来例の芯厚は0.4Dであ
り、(D−d)/Dの値が0.6に相当するものであ
る。以上のように、(D−d)/Dの値が0.05≦
(D−d)/D≦0.4の範囲に設定されている実施例
1〜8は、本発明の範囲よりも(D−d)/Dの値が小
さい比較例1、(D−d)/Dの値が大きい比較例2〜
4、及び小径軸部11aにも切屑排出溝15が設けられ
た従来例に比べ、穴位置精度が安定したまま数多くの穴
を穿孔できた。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果を有する。
請求項1に記載の切削工具によれば、刃先部の拡径刃部
にのみ切屑排出溝が設けられている構成とされているの
で、切屑排出溝によって小径軸部の芯厚を薄くすること
がなく、切削工具の剛性を高めることができる。また、
被削材の穿孔時には、拡径刃部の切屑排出溝で切り屑を
小径軸部の外周面に誘導し、さらに前記拡径刃部と前記
小径軸部との外径差によって小径軸部の外周面と被削材
に穿孔された孔部の内周面との間に形成される隙間が切
屑排出溝の役割を果たし、切り屑排出性を損ねることが
ない。これらのことにより、切り屑排出性を損なわずに
切削工具の剛性を高く保つことができ、穴位置精度が良
好で、穴曲がりが発生しない切削工具が得られる。
【0023】請求項2に記載の切削工具によれば、刃先
部の拡径刃部は平板状をなし、小径軸部には切屑排出溝
がない構成とされているので、切削工具の剛性を高くす
ることができる。また、被削材の穿孔時には、平板状の
拡径刃部の平面で切り屑を小径軸部の外周面に誘導し、
さらに前記拡径刃部と前記小径軸部との外径差によって
小径軸部の外周面と被削材に穿孔された孔部の内周面と
の間に形成される隙間が切屑排出溝の役割を果たし、切
り屑排出性を損ねることがない。さらに、拡径刃部は平
板状をなしているので切り屑を誘導させる部分の空間が
大きく、切り屑のはけがよくなる。これらのことによ
り、切り屑排出性を損なわずに切削工具の剛性を高く保
つことができ、穴位置精度が良好で、穴曲がりが発生し
ない切削工具が得られる。また拡径刃部が平板状の簡略
な形状をなしているので製作が容易である。
【0024】請求項3に記載の切削工具によれば、請求
項1または請求項2のいずれかに記載の切削工具におい
て、前記拡径刃部の最大外径Dと、前記小径軸部の外径
dとの関係が0.05≦(D−d)/D≦0.4の範囲
に設定されていることを特徴としており、(D−d)/
Dが0.05未満であると、被削材の穿孔時に拡径刃部
と小径軸部との外径差によって小径軸部の外周面と被削
材に穿孔された孔部の内周面との間に形成される隙間が
小さくなり切り屑をスムーズに基端側に排出できず、切
り屑詰まりを起こしやすい。(D−d)/Dが0.4よ
り大きいと、小径軸部の外径が小さくなり、切削工具の
剛性が低くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施形態による小型ドリルを示
す概略側面図である。
【図2】 図1に示す小型ドリルの先端面図である。
【図3】 本発明の第一実施形態による小型ドリルによ
るプリント基板の穿孔状態を示す概略図である。
【図4】 本発明の第二実施形態による小型ドリルを示
す概略側面図である。
【図5】 従来の小型ドリルによるプリント基板の穿孔
状態を示す概略図である。
【図6】 従来の小型ドリルを示す概略側面図である。
【符号の説明】
10,20 小型ドリル 11,21 刃先部 11a 小径軸部 11b,21b 拡径刃部 12 シャンク部 15 切屑排出溝 17 隙間 18 切り粉 D 拡径刃部の最大外径 d 小径軸部の外径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 毅 茨城県結城郡石下町大字古間木1511番地 三菱マテリアル株式会社筑波製作所内 (72)発明者 辛島 民也 茨城県結城郡石下町大字古間木1511番地 三菱マテリアル株式会社筑波製作所内 Fターム(参考) 3C037 AA02 DD05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刃先部とシャンク部とを有し、該刃先部
    には、小径軸部と、該小径軸部の先端側に位置して小径
    軸部の外径より拡径された拡径刃部とが備えられている
    切削工具において、 前記拡径刃部にのみ切屑排出溝が設けられていることを
    特徴とする切削工具。
  2. 【請求項2】 刃先部とシャンク部とを有し、該刃先部
    には、小径軸部と、該小径軸部の先端側に位置して小径
    軸部の外径より拡径された拡径刃部とが備えられている
    切削工具において、 前記拡径刃部は平板状をなし、小径軸部には切屑排出溝
    がないことを特徴とする切削工具。
  3. 【請求項3】 前記拡径刃部の最大外径Dと、前記小径
    軸部の外径dとの関係が0.05≦(D−d)/D≦
    0.4の範囲に設定されていることを特徴とする請求項
    1または請求項2のいずれかに記載の切削工具。
JP2000213309A 2000-07-13 2000-07-13 切削工具 Withdrawn JP2002028809A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000213309A JP2002028809A (ja) 2000-07-13 2000-07-13 切削工具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000213309A JP2002028809A (ja) 2000-07-13 2000-07-13 切削工具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002028809A true JP2002028809A (ja) 2002-01-29

Family

ID=18709081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000213309A Withdrawn JP2002028809A (ja) 2000-07-13 2000-07-13 切削工具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002028809A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100329802A1 (en) * 2009-06-30 2010-12-30 Ibiden Co., Ltd. Cutting drill and method for manufacturing printed wiring board
US7909549B2 (en) * 2007-06-22 2011-03-22 Hitachi Tool Engineering, Ltd. Small-diameter deep hole drill and a micro deep hole drilling method
CN104249185A (zh) * 2013-06-26 2014-12-31 三菱综合材料株式会社 立铣刀
CN106064248A (zh) * 2015-04-24 2016-11-02 好优利工具有限公司 钻孔倒角组合工具

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7909549B2 (en) * 2007-06-22 2011-03-22 Hitachi Tool Engineering, Ltd. Small-diameter deep hole drill and a micro deep hole drilling method
US20100329802A1 (en) * 2009-06-30 2010-12-30 Ibiden Co., Ltd. Cutting drill and method for manufacturing printed wiring board
US8727680B2 (en) * 2009-06-30 2014-05-20 Ibiden Co., Ltd. Cutting drill and method for manufacturing printed wiring board
CN104249185A (zh) * 2013-06-26 2014-12-31 三菱综合材料株式会社 立铣刀
JP2015009285A (ja) * 2013-06-26 2015-01-19 三菱マテリアル株式会社 エンドミル
CN106064248A (zh) * 2015-04-24 2016-11-02 好优利工具有限公司 钻孔倒角组合工具
JP2016203367A (ja) * 2015-04-24 2016-12-08 ホイレ ヴェルクツォイク アーゲー 孔あけ・面取り複合ツール
US10105765B2 (en) 2015-04-24 2018-10-23 Heule Werkzeug Ag Combined drill and chamfer tool

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4897836B2 (ja) ドリル用インサートおよびドリル、並びに被削材の切削方法
US5779399A (en) Rotary cutting apparatus
US6976812B2 (en) Small drill
EP3195966A1 (en) Drill
JP2002144122A (ja) ドリル
JP2012011489A (ja) 穴明け工具
JP4239414B2 (ja) ドリル
JP2002028809A (ja) 切削工具
JP4135314B2 (ja) ドリル
JP2000198010A (ja) ダブルツイストドリル
JP2006231430A (ja) センタリングドリル及びそれを用いた加工方法
JP2002205212A (ja) ドリル
JP3539227B2 (ja) 穴明け工具
JP2001138120A (ja) コアドリル
JP2001121332A (ja) ツイストドリル
JP2513911B2 (ja) 穴ぐりバイトのインサ―トチップ
JP2005088088A (ja) ドリル
JPH05301108A (ja) ドリル
CN217370612U (zh) 一种高光洁度高精度的快速打孔u钻
JPH01306112A (ja) プリント基板加工用の小径ドリル
JP2002205214A (ja) ドリル
JP2002028810A (ja) 小型ドリル
JP2005219176A (ja) エンドミル
JP2010110847A (ja) インサート式ドリル
JPS6125935Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20071002