JP2002028437A - 脱臭装置 - Google Patents

脱臭装置

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JP2002028437A
JP2002028437A JP2000211365A JP2000211365A JP2002028437A JP 2002028437 A JP2002028437 A JP 2002028437A JP 2000211365 A JP2000211365 A JP 2000211365A JP 2000211365 A JP2000211365 A JP 2000211365A JP 2002028437 A JP2002028437 A JP 2002028437A
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gas
regeneration
processing means
casing
unit
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Pending
Application number
JP2000211365A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Takimoto
浩之 瀧本
Nobukatsu Takeuchi
伸勝 武内
Mototsugu Takai
基次 高井
Teiichi Usami
禎一 宇佐見
Kenkichi Kagawa
謙吉 香川
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 臭気の成分の吸着から分解までの処理を行え
る脱臭装置をコンパクトなスペースに容易に設置できる
ようにする。 【解決手段】 脱臭装置(10)は、臭気を含む被処理
ガスから臭気を分離する装置であって、ケーシング(1
1)と、吸着処理部(12)と、再生処理部(13)
と、分解処理部(14)とを備えている。吸着処理部
(12)は、ケーシング(11)内に設けられ、被処理
ガスから臭気の成分を吸着する吸着処理を行うとともに
吸着した臭気の成分を脱着可能なものである。再生処理
部(13)は、ケーシング(11)内に設けられ、吸着
処理部(12)で吸着された臭気の成分を再生用ガスに
より脱着処理するものである。分解処理部(14)は、
ケーシング(11)内に設けられ、脱着処理後の臭気の
成分を含む再生用ガスを分解処理するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱臭装置、特に、
臭気を含む被処理ガスから臭気を処理する脱臭装置装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】脱臭装置は、印刷工場や塗装工場やゴミ
処理工場などの臭気を含む被処理ガスから臭気の成分を
分離して無臭化する装置である。この種の従来の脱臭装
置として、回転吸着体により臭気の成分を吸着するとと
もに、吸着された成分を回転吸着体から脱着するものが
知られている。この脱臭装置は、ケーシングと、ケーシ
ング内に設けられ、被処理ガスから臭気の成分を吸着す
る吸着処理を行うとともに吸着した臭気の成分を脱着可
能な吸着処理部と、ケーシング内に設けられ、吸着処理
部で吸着された臭気の成分を脱着処理する再生処理部と
を備えている。再生処理部は、回転吸着体の所定回転位
置に回転吸着体と近接した位置に配置された再生部と、
再生部に脱着可能な温度の再生用ガスを供給するガス通
流部とを有している。
【0003】このような構成の従来の脱臭装置では、被
処理ガスは、回転吸着体を通過する間に被処理ガス中の
臭気の成分だけが吸着され、浄化された空気となって排
出される。また、回転吸着体の再生部に面した位置で
は、再生部から回転吸着体に高温の再生用ガスが流れ、
吸着した成分が脱着され回転吸着体が元の性能に再生さ
れる。この脱着した成分を含む再生用ガスは、別に設け
られた触媒処理装置に送られ、低温での燃焼により無害
な炭酸ガスや水に分解して排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、
被処理ガスを吸着するだけであれば、1つの装置で実現
できる。しかし、吸着した成分を脱着して分解するに
は、別に触媒処理装置を設けなければならず、両装置間
に加熱された再生用ガスを送るためのダクト工事が必要
になる。このため、2つの装置の据え付け工事と両装置
間のダクト工事とが必要になり、装置の設置が面倒であ
る。また、2つの装置とそれをつなぐダクトとで全体の
装置が構成されるため、全体装置の設置面積が大きくな
り、全体装置の設置場所が制限される。
【0005】本発明の課題は、臭気の成分の吸着から分
解までの処理を行える脱臭装置をコンパクトなスペース
に容易に設置できるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る脱臭装置
は、臭気を含む被処理ガスから臭気を分離する装置であ
って、ケーシングと、吸着処理手段と、脱着処理手段
と、分解処理手段とを備えている。吸着処理手段は、ケ
ーシング内に設けられ、被処理ガスから臭気の成分を吸
着する吸着処理を行うとともに吸着した臭気の成分を脱
着可能な手段である。脱着処理手段は、ケーシング内に
設けられ、吸着処理手段で吸着された臭気の成分を再生
用ガスにより脱着処理する手段である。分解処理手段
は、ケーシング内に設けられ、脱着処理後の臭気の成分
を含む再生用ガスを分解処理する手段である。
【0007】この脱臭装置では、被処理ガスがケーシン
グ内に設けられた吸着処理手段を通過すると、被処理ガ
スに含まれる臭気の成分が吸着され、浄化され被処理ガ
スが排出される。吸着処理手段に吸着された臭気の成分
は、再生用ガスにより脱着処理手段で脱着される。脱着
された臭気の成分を含む再生用ガスは、分解処理手段に
より分解処理されて無臭化される。この吸着処理と脱着
・分解処理を並行して行うことも、所定時間吸着処理を
行った後脱着・分解処理を行うこともできる。ここで
は、1つのケーシング内に吸着処理手段と、脱着処理手
段と、分解処理手段とを設けたので、臭気の成分の吸着
から分解までの処理を行える脱臭装置をコンパクトなス
ペースに容易に設置できる。
【0008】請求項2に係る脱臭装置は、請求項1に記
載の装置において、脱着処理手段は、吸着処理手段に近
接して配置され、吸着処理手段に再生用ガスを通流させ
ることによって吸着処理手段に吸着された成分を脱着す
るための再生部と、再生部に再生用ガスを通流するガス
通流部とを有し、分解処理手段は、ケーシング内に設け
られ、脱着処理手段で脱着した成分を含む再生用ガスを
触媒処理して無臭化する触媒処理部を有する。この場合
には、脱着処理の際には、通常は加熱された再生用ガス
を再生部に通流することにより、吸着処理手段が加熱さ
れて成分が脱着する。そして脱着された成分を含む再生
用ガスは、触媒処理部に送られて触媒により分解され無
臭化される。ここでは、再生用ガスにより脱着している
ので脱着が容易である。また、触媒により分解処理を行
っているので、用途に応じた触媒により臭気の成分を確
実に分解できる。また、複数の触媒を組み合わせれば、
複数の臭気の成分を分解できるようになる。
【0009】請求項3に係る脱臭装置は、請求項2に記
載の装置において、吸着処理手段及び脱着処理手段の再
生部は、ケーシングの下部に配置されており、脱着処理
手段のガス通流部及び分解処理手段の触媒処理部は、ケ
ーシングの上部に配置されている。この場合には、加熱
された再生用ガスを使用する脱着処理手段や分解処理手
段がケーシング上部に配置されているので、吸着処理と
脱着・分解処理とを並行して行っても熱が吸着処理手段
側に伝達されにくくなり熱ロスが少なくなる。また、比
較的質量が大きく回転する吸着処理手段がケーシングの
下部に配置されるので装置の安定性も高くなる。
【0010】請求項4に係る脱臭装置は、請求項2又は
3に記載の装置において、吸着処理手段は、ケーシング
に回転かつ着脱自在に装着され、軸方向に通流する被処
理ガスから臭気の成分を温度に応じて吸着及び脱着可能
な回転吸着体と、回転吸着体を回転駆動する回転駆動部
と、回転吸着体の軸方向に回転吸着体を通過可能な被処
理ガスのガス流を生じさせるためのガス流発生部とを有
し、再生部は、回転吸着体の両面の周方向の一部に近接
しかつ対向してケーシングに装着され、回転吸着体に再
生用ガスを通流させることによって回転吸着体に吸着さ
れた成分を脱着する。この場合には、ガス流発生部によ
って低温の被処理ガスのガス流を発生させることによ
り、回転吸着体を被処理ガスが通過して臭気の成分が吸
着される。また、再生時には、回転駆動部により回転吸
着体を回転させて再生部から高温の再生用ガスを回転吸
着体に通流させることにより、吸着した成分を脱着でき
る。ここでは、回転吸着体を用いているので、吸着処理
と脱着・分解処理との並行処理が容易である。
【0011】請求項5に係る脱臭装置は、請求項3又は
4に記載の装置において、脱着処理手段は、再生部の回
転吸着体の回転方向下流側に隣接して配置された冷却部
を有し、ガス通流部は、再生用ガスとなる外気を冷却部
を通して取り込み再生部を介して分解処理手段まで送り
出す送風部と、送風部で取り込んだ外気を成分を回転吸
着体から脱着可能な再生用温度まで加熱して再生用ガス
にする第1加熱部とを有し、分解処理手段は、触媒処理
部と再生用ガスとを触媒処理可能温度まで加熱する第2
加熱部を有する。この場合には、回転吸着体を回転させ
ると、再生部での脱着処理の際に加熱された回転吸着体
が回転方向下流側に配置された冷却部により冷却される
ので、回転吸着体の吸着能力が迅速に回復する。また、
第1加熱部で加熱した後にさらに触媒処理部を第2加熱
部で加熱しているので、脱着処理と触媒処理とで最適な
温度が得られ、処理効率が向上する。
【0012】請求項6に係る脱臭装置は、請求項5に記
載の装置において、ガス通流部は、送風部と第1加熱部
との間に配置され、送風部で取り込んだ外気を、分解処
理手段で加熱された再生用ガスと熱交換して加熱すると
ともに分解処理手段で処理された再生用ガスを排気する
排気部を有する。この場合には、排気部によって排気さ
れる再生用ガスとの熱交換で外気が加熱されるので、排
気熱を回収して第1加熱部での加熱に要するエネルギー
を節約できるとともに排気温度を下げることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】〔全体構成〕図1において、本発
明の一実施形態による熱交換装置を採用した脱臭装置1
0は、主に塗装工場や清掃工場などの比較的異臭を放ち
やすい工場内の臭気を取り除くための装置である。
【0014】脱臭装置10は、臭気の成分を含む被処理
ガスを吸着処理により無臭化するとともに、吸着された
成分を加熱された再生用ガスを使用して脱着処理しさら
に脱着された成分を分解処理する装置である。脱臭装置
10は、上下に分かれた2つの収納空間11a,11b
を内部に有するケーシング11と、ケーシング11の下
収納空間11bに主に配置された吸着処理部12と、吸
着処理部12に近接して配置された再生処理部(脱着処
理手段の一例)13と、ケーシング11の上収納空間1
1aに配置された分解処理部14とを備えている。
【0015】ケーシング11は、矩形枠状の部材であ
り、内部に前述した上下の収納空間11a,11bが形
成されるとともに、図2及び図3に示すように、下収納
空間11bの下部には、上方に向けて立設された支柱1
7aを有するベースフレーム17が設けられている。支
柱17aは、ベースフレーム17の中央部奥側に配置さ
れており、支柱17aの上端に前方に突出する片持ち軸
18が装着されている。片持ち軸18は、支柱17aの
上面前部にねじ止めされるフランジ部18aと、フラン
ジ部18aに固定された軸部18bと、軸部18bの先
端に被せられた固定キャップ18cとを有している。こ
の軸部18bに吸着ロータ20(後述)が回転自在に装
着されている。なお、固定キャップ18cは、軸部18
bの先端にねじ止めされており、軸部18bから吸着ロ
ータ20が抜けるのを防止するために設けられている。
【0016】〔吸着処理部の構成〕吸着処理部12は、
被処理ガスの臭気の成分を吸着処理するものである。吸
着処理部12は、片持ち軸18に回転自在かつ着脱自在
に装着された吸着ロータ20と、吸着ロータ20を回転
駆動する回転駆動部21と、吸着ロータ20の軸方向に
被処理ガスのガス流を発生されるための送風装置22と
を備えている。吸着ロータ20は、内部に回転軸芯に平
行な多数のハニカム孔20aが形成された円形部材であ
る。ハニカム孔20aの内壁面は疎水性ゼオライトや活
性炭などの吸着成分を主成分としており、被処理ガスの
臭気の成分を吸着及び脱着可能である。
【0017】吸着ロータ20の中心部には、図4に示す
ように、筒状の1対のボス部20bが設けられている。
ボス部20bの中心には、筒状の軸受部20cがボルト
50により着脱自在に固定されている。軸受部20cの
両端には中心を片持ち軸18の軸部18bが貫通する1
対の鍔付きブッシュ20dが軸方向に間隔を隔てて装着
されている。これにより吸着ロータ20は、片持ち軸1
8を介してベースフレーム17に回転自在に支持されて
いる。
【0018】吸着ロータ20の外周面には、回転駆動部
21を構成する歯付きベルト27が歯面を外側に向けて
巻き付け固定されている。吸着ロータ20の前面には、
図2及び図3に示すように、シール板29が着脱自在に
装着されている。シール板29のハニカム孔20a形成
部分に対向する部分には円形の開口29aが形成されて
いる。このシール板29により、送風装置22が作動す
るとハニカム孔20aに被処理ガスのガス流が効率よく
流れる。
【0019】回転駆動部21は、駆動用のモータ25
と、モータ25の回転軸に装着された歯付きプーリ26
と、歯付きベルト27と、歯付きベルト27に噛み合う
歯付きベルト28とを有している。モータ25は、ベー
スフレーム17に取り付けられたモータブラケット25
aに固定されている。歯付きベルト28は、歯付きベル
ト27と歯付きプーリ26に巻回されてモータ25の回
転を吸着ロータ20に伝達する。歯付きベルト28は、
テンション装置30により張力が付与されている。テン
ション装置30は、先端にテンションローラ30aを有
するアーム部材であり、ベースフレーム17に揺動自在
かつ張力付与方向(図3時計回りの方向)に付勢された
状態で装着されている。
【0020】送風装置22は、ケーシング11の上収納
空間11aに配置された送風ファン22aを有してい
る。送風ファン22aは、モータ22bにより駆動され
ており、吸着ロータ20の図1手前側から奥側に吸着ロ
ータ20の軸方向に被処理ガスの流れを生じさせ、それ
を吸い込んでケーシング11の上部に設けられた排気口
22cから脱臭装置10外に排気する。このとき、被処
理ガスの臭気の成分が吸着ロータ20のハニカム孔20
aの内壁面に吸着される。したがって、ハニカム孔20
a内での吸着量は、図1手前側が図1奥側より多くな
る。
【0021】〔再生処理部の構成〕再生処理部13は、
吸着ロータ20に吸着された臭気の成分をハニカム孔2
0aの内壁から脱着して吸着ロータ20を再生するため
のものである。再生処理部13は、ケーシング11に固
定され吸着ロータ20に近接して配置された1対の再生
部23a,23bと、ケーシング11に固定され1対の
再生部23a,23bに隣接して配置された1対の冷却
部24a,24bとを有している。また、再生処理部1
3は、再生部23a,23bに高温の再生用ガスを流す
ための再生用ガス通流部16を有している。
【0022】再生部23a,23bは、図1に矢符Rで
示す吸着ロータ20の回転方向上流側に配置されてい
る。再生部23a,23bは、吸着ロータ20を挟んで
吸着ロータ20の両面に近接して対向して配置されてい
る。再生部23a,23bは、再生部23b側(奥側)
から高温に加熱された再生用ガスを流すことにより吸着
ロータ20のハニカム孔20aを加熱し、そこに吸着さ
れた臭気の成分を脱着するためのものである。前側の再
生部23a及び冷却部24aは、ケーシング11に着脱
自在に固定されている。後側の再生部23b及び冷却部
24bは、支柱17aの上部に固定されている。
【0023】冷却部24a,24bは、再生部23a,
23bの回転方向下流側にそれぞれ隣接して配置されて
いる。隣り合う再生部23aと冷却部24a及び再生部
23bと冷却部24bは一体形成されている。冷却部2
4a,24bは、再生部23a,23bで脱着のために
高温の再生用ガスにより加熱された吸着ロータ20を加
熱前の再生用ガスを用いて冷却して吸着機能を復元させ
るためのものである。再生用ガスは、冷却部24aから
冷却部24b(奥側)に向けて流れる。この再生及び冷
却により吸着ロータ20の吸着性能が再生される。
【0024】再生用ガス通流部16は、ケーシング11
の上収納空間11aに配置されており、外気を取り込み
送り出すための送風部31と、送風部31から送り出さ
れた外気を予備加熱する排気筒32と、排気筒32で予
備加熱された外気を加熱して高温の再生用ガスにする第
1加熱部33とを有している。
【0025】送風部31は、シロッコファンからなる送
風ファンであり、冷却部24bと排気筒32との間に配
置されている。送風部31は、冷却部24b及び排気筒
32と配管で接続されており、冷却部24aから吸着ロ
ータ20及び冷却部24bを通った再生用ガスとなる外
気を排気筒32に送り込む。
【0026】排気筒32は、加熱前の再生用ガスと、排
気される高温の再生用ガスとを熱交換して、排気される
再生用ガスの排気熱を回収して温度を下げるとともに、
加熱前の再生用ガスの温度を上げて第1加熱部33での
加熱効率を高め加熱に要するエネルギーを節約するため
に設けられている。排気筒32は、同芯に配置された3
本の薄肉ステンレスパイプ部材により構成された三重構
造のものである。
【0027】第1加熱部33は、排気筒32により僅か
に暖められた外気を再生部23a,23bでの臭気の成
分の脱着に必要な温度(たとえば、150℃〜200
℃)まで加熱して再生用ガスにするためのものである。
すなわち、第1加熱部33は吸着ロータ20を成分の脱
着に必要な温度まで間接的に加熱するために設けられて
いる。第1加熱部33は、たとえばU字状に折り曲げら
れた管内に螺旋状に巻かれたヒータ線を配置した複数本
のシーズヒータを有している。この第1加熱部33で
は、送風部31での送風量を絞ることによって再生用ガ
スを250℃〜300℃程度に加熱することも可能であ
る。第1加熱部33の入口は、配管により排気筒32に
接続されている。第1加熱部33の出口は、配管により
再生部23bに接続されており、加熱された再生用ガス
は、再生部23b,23aに送られる。再生部23bか
ら再生部23aへの高温の再生用ガスによって吸着ロー
タ20のハニカム孔20aに吸着された臭気の成分が脱
着して再生用ガスとともに分解処理部14に送られる。
【0028】〔分解処理部の構成〕分解処理部14は、
再生処理部13で脱着された臭気の成分を触媒により分
解するものである。分解処理部14は、再生部23b,
23aを通った再生用ガスに含まれる臭気の成分をさら
に加熱し加熱された再生用ガスを触媒処理して臭気の成
分を分解する。
【0029】分解処理部14は、図5に示すように、1
対のシーズヒータ35a,35bからなる第2加熱部3
5と、各シーズヒータ35a,35bの通流方向下流側
に配置された1対の熱触媒36a,36bからなる触媒
処理部36とを有している。シーズヒータ35a,35
bは内部に螺旋状に巻かれたヒータ線を有している。第
2加熱部35は、触媒処理部36での触媒処理に必要な
温度(たとえば250℃〜300℃)に熱触媒36a,
36bを輻射熱により加熱するためのものである。これ
により、再生用ガスも前記温度まで加熱される。この第
2加熱部35でも、送風部31での送風量を絞ることに
よって再生用ガスや熱触媒36a,36bを350℃〜
400℃程度に加熱することも可能である。触媒処理部
36の上流側の熱触媒36aは、下流側の熱触媒36b
での処理を円滑に進めるための前処理用の触媒であり、
たとえば、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケ
ル、銅、バナジウム、及びこれらの酸化物からなる群か
ら選択される少なくとも一種を含む触媒である。熱触媒
36bは、貴金属系触媒であり、たとえば、金、銀、白
金、ルテニウム、イリジウム、パラジウム、レニウム、
イリジウムからなる群から選択される少なくとも一種を
含む触媒である。
【0030】このような2種の熱触媒36a,36bを
使用することにより、硫黄系化合物や窒素系化合物やア
ルデヒド類などの臭気の成分を含む再生用ガスを効率よ
く無臭化できる。
【0031】〔脱臭装置の動作〕通常は、吸着ロータ2
0をたとえば、静止させた状態で、送風装置22により
被処理ガスを吸着ロータ20のハニカム孔20aに取り
込み、臭気の成分を吸着する。臭気の成分が吸着され無
臭化された被処理ガスは、送風ファン22aにより排気
口22cから排出される。
【0032】吸着ロータ20で吸着が進むと、ハニカム
孔20aの内壁が臭気の成分で覆われて吸着性能が劣化
する。このため、たとえば1日1回の再生処理を行う。
再生処理時には、吸着ロータ20を回転させ、送風部3
1を運転するとともに、第1加熱部33及び第2加熱部
35により再生用ガスを加熱する。送風部31を運転す
ると、冷却部24aから吸着ロータ20のハニカム孔2
0aを通って冷却部24bに外気が通流され、吸着ロー
タ20が冷却される。そして、送風部31を通って排気
筒32に送られる。排気筒32では、前述したように、
触媒処理が終了して高温になった再生用ガスと熱交換が
行われ、たとえば、40℃の外気が110℃程度に加熱
される。
【0033】排気筒32で僅かに加熱された外気は、第
1加熱部33に送られて、たとえば150℃〜200℃
程度に加熱され再生用ガスになる。得られた再生用ガス
は再生部23bに送られ、再生部23bからハニカム孔
20aを通って再生部23aに向けて流れる。これによ
り、ハニカム孔20aに吸着された成分が内壁から気化
して脱着され、再生用ガスとともに分解処理部14に送
られる。分解処理部14に送られた臭気の成分を含む再
生用ガスは、第2加熱部35によりさらに、たとえば2
50℃〜300度程度に加熱され、触媒処理部36によ
り分解処理され無臭化される。
【0034】この結果、吸着ロータ20に吸着された成
分が分解されて無臭化され、無臭化された再生用ガスは
排気筒32で排気熱を回収されて、たとえば温度を28
0℃から240℃に下げた状態で外部に排出される。ま
た、再生部23b,23aで加熱され臭気の成分が除去
された吸着ロータ20が冷却部24a,24bで冷却さ
れ、吸着ロータ20の吸着性能が元の状態に戻り、吸着
ロータ20が再生される。
【0035】吸着ロータ20を洗浄などのために取り外
すときには、まず、吸着ロータ20の前部に装着された
再生部23a及び冷却部24aを取り外す。続いてシー
ル板29を取り外す。そして、回転駆動部21のテンシ
ョン装置30を緩めて歯付きベルト28を片持ち軸18
の奥側に外す。最後に片持ち軸18の軸部18bの先端
にねじ止めされた固定キャップ18cを取り外すと、吸
着ロータ20を前側に取り外しできる。この状態を図3
に示す。吸着ロータ20の取付の際にはこの手順と逆の
手順で作業を行えばよい。
【0036】このような構成の脱臭装置10では、吸着
処理部12と再生処理部13と分解処理部14とがケー
シング11に一体で設けられているので、臭気の成分の
吸着から分解までの処理を行える脱臭装置10を、コン
パクトなスペースに容易に設置できる。しかも、吸着ロ
ータ20が片持ち支持されているので、メンテナンスに
要するスペースを脱臭装置10の前面にのみ設ければよ
い。このため、さらにコンパクトなスペースに脱臭装置
10を設置できる。
【0037】また、3つの処理部12,13,14をケ
ーシング11内に一体化したので、熱回収を行いやすく
なるとともに、高温部がケーシング11の上部に集約さ
れるので、熱ロスが少なくなる。さらに、吸着・脱着・
分解のプロセスを統合的に制御しやすくなり、3つの処
理のバランスを最適に維持しやすくなる。このため、安
定した脱臭能力を適正なエネルギーで維持できるように
なる。
【0038】〔他の実施形態〕 (a) 前記実施形態では、吸着処理と再生処理(脱着
処理)とを別々にバッチ処理で行ったが、再生処理を吸
着処理と並行して同時に行ってもよい。2つの処理を同
時に行う場合に、吸着ロータ20を、たとえば1時間に
1回転程度の低速で回転させた状態で吸着処理と再生処
理との2つの処理を同時に行えばよい。
【0039】(b) 前記実施形態では、メンテナンス
スペースを小さくするために、吸着ロータ20を片持ち
軸18により支持したが、吸着ロータ20の支持形態は
前記実施形態に限定されない。
【0040】(c) 前記実施形態では、分解処理部1
4に2種の熱触媒36a,36bを用いたが、熱触媒
は、1種でも複数種でもよい。また、その種類も前記実
施形態に限定されず、被処理ガスの臭気の成分に応じて
種々の熱触媒を使用できる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、1つのケーシング内に
吸着処理手段と、脱着処理手段と、分解処理手段とを設
けたので、臭気の成分の吸着から分解までの処理を行え
る脱臭装置をコンパクトなスペースに容易に設置でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用した脱臭装置の透視
斜視図。
【図2】その側面一部断面図。
【図3】その展開透視斜視図。
【図4】吸着ロータ中心部の縦断面図。
【図5】触媒処理部の断面模式図。
【符号の説明】
10 脱臭装置 11 ケーシング 12 吸着処理部 13 再生処理部 14 分解処理部 16 ガス通流部 20 吸着ロータ 21 回転駆動部 22 送風装置 23a,23b 再生部 24a,24b 冷却部 31 送風ファン 32 排気筒 33 第1加熱部 35 第2加熱部 36 触媒処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/86 ZAB (72)発明者 高井 基次 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 宇佐見 禎一 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 香川 謙吉 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 Fターム(参考) 4C080 AA07 BB02 CC01 HH05 JJ03 KK08 LL02 MM04 MM05 QQ14 4D002 AB02 AC07 AC10 BA04 CA05 CA11 DA41 DA45 EA05 EA08 4D048 AA19 AA22 AB03 BA23Y BA25Y BA28Y BA29Y BA30Y BA31Y BA32Y BA33Y BA34Y BA35Y BA36Y BA37Y BA38Y BA41Y CA01 CC52 CD01 CD08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】臭気を含む被処理ガスから臭気を処理する
    脱臭装置(10)であって、 ケーシング(11)と、 前記ケーシング(11)内に設けられ、前記被処理ガス
    から前記臭気の成分を吸着する吸着処理を行うとともに
    吸着した前記臭気の成分を脱着可能な吸着処理手段(1
    2)と、 前記ケーシング(11)内に設けられ、前記吸着処理手
    段(12)で吸着された前記臭気の成分を再生用ガスに
    より脱着処理する脱着処理手段(13)と、 前記ケーシング(11)内に設けられ、前記脱着処理後
    の前記臭気の成分を含む前記再生用ガスを分解処理する
    分解処理手段(14)と、を備えた脱臭装置。
  2. 【請求項2】前記脱着処理手段(13)は、前記吸着処
    理手段(12)に近接して配置され、前記吸着処理手段
    (12)に前記再生用ガスを通流させることによって前
    記吸着処理手段(12)に吸着された前記成分を脱着す
    るための再生部(23a),(23b)と、前記再生部
    (23a),(23b)に前記再生用ガスを通流するガ
    ス通流部(16)とを有し、 前記分解処理手段(14)は、前記ケーシング内(1
    1)に設けられ、前記脱着処理手段で脱着した前記成分
    を含む前記再生用ガスを触媒処理して無臭化する触媒処
    理部(36)を有する、請求項1に記載の脱臭装置。
  3. 【請求項3】前記吸着処理手段(12)及び前記脱着処
    理手段(13)の再生部(23a),(23b)は、前
    記ケーシング(11)の下部に配置されており、前記脱
    着処理手段(13)のガス通流部(16)及び前記分解
    処理手段(14)の前記触媒処理部(36)は、前記ケ
    ーシング(11)の上部に配置されている、請求項2に
    記載の脱臭装置。
  4. 【請求項4】前記吸着処理手段(12)は、前記ケーシ
    ング(11)に回転かつ着脱自在に装着され、軸方向に
    通流する前記被処理ガスから前記臭気の成分を温度に応
    じて吸着及び脱着可能な回転吸着体(20)と、前記回
    転吸着体(20)を回転駆動する回転駆動部(21)
    と、前記回転吸着体(20)の軸方向に前記回転吸着体
    (20)を通過可能な前記被処理ガスのガス流を生じさ
    せるためのガス流発生部(22)とを有し、 前記再生部(23a),(23b)は、前記回転吸着体
    (20)の両面の周方向の一部に近接しかつ対向して前
    記ケーシング(11)に装着され、前記回転吸着体(2
    0)に前記再生用ガスを通流させることによって前記回
    転吸着体(20)に吸着された前記成分を脱着する、請
    求項2又は3に記載の脱臭装置。
  5. 【請求項5】前記脱着処理手段(13)は、前記再生部
    (23a),(23b)の前記回転吸着体(20)の回
    転方向下流側に隣接して配置された冷却部(24a),
    (24b)を有し、 前記ガス通流部(16)は、前記再生用ガスとなる外気
    を前記冷却部(24a),(24b)を通して取り込み
    前記再生部(23a),(23b)を介して前記分解処
    理手段(14)まで送り出す送風部(31)と、前記送
    風部(31)で取り込んだ外気を前記成分を前記回転吸
    着体(20)から脱着可能な再生用温度まで加熱して前
    記再生用ガスにする第1加熱部(33)とを有し、 前記分解処理手段(14)は、前記触媒処理部(36)
    と前記再生用ガスとを触媒処理可能温度まで加熱する第
    2加熱部(35)を有する、請求項3又は4に記載の脱
    臭装置。
  6. 【請求項6】前記ガス通流部(16)は、前記送風部
    (31)と第1加熱部(33)との間に配置され、前記
    送風部(31)で取り込んだ外気を、前記分解処理手段
    (14)で加熱された前記再生用ガスと熱交換して加熱
    するとともに前記分解処理手段(14)で処理された前
    記再生用ガスを排気する排気部(32)を有する、請求
    項5に記載の脱臭装置。
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